特許第6249499号(P6249499)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6249499タービン排気ケースのマルチピース型フレーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6249499
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】タービン排気ケースのマルチピース型フレーム
(51)【国際特許分類】
   F01D 25/16 20060101AFI20171211BHJP
   F01D 25/00 20060101ALI20171211BHJP
   F01D 25/30 20060101ALI20171211BHJP
   F02C 7/00 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   F01D25/16 B
   F01D25/00 L
   F01D25/30 Z
   F02C7/00 C
   F02C7/00 E
【請求項の数】16
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-550688(P2015-550688)
(86)(22)【出願日】2013年12月20日
(65)【公表番号】特表2016-510377(P2016-510377A)
(43)【公表日】2016年4月7日
(86)【国際出願番号】US2013076842
(87)【国際公開番号】WO2014105682
(87)【国際公開日】20140703
【審査請求日】2016年8月24日
(31)【優先権主張番号】61/747,823
(32)【優先日】2012年12月31日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005449
【氏名又は名称】ユナイテッド テクノロジーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】UNITED TECHNOLOGIES CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】スコット,ジョナサン アリエル
【審査官】 瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−235331(JP,A)
【文献】 米国特許第05272869(US,A)
【文献】 特開昭52−068609(JP,A)
【文献】 特開2010−127277(JP,A)
【文献】 特開2005−030389(JP,A)
【文献】 特開2002−021507(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0132376(US,A1)
【文献】 米国特許第05609467(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 9/02,25/00
F02C 7/00, 9/16
DWPI(Thomson Innovation)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン排気ケースであって、
前記タービン排気ケースを通る空気流路を画定する整流板と、
前記整流板を貫通しかつその周辺に配設されて、軸受荷重を支持するマルチピース型フレームと、
を備え、前記マルチピース型フレームが、
内側リングと、
前記内側リングの外方に同心状に配設される外側リングと、
前記外側リングの外径の周りに周方向に分布する位置で、前記外側リングにボルト締めされる複数のボス付きカバーと、
前記整流板を貫通し、非半径方向のコネクタによって、前記内側リングおよび前記ボス付きカバーに固定された複数の半径方向のストラットと、
を備えた、タービン排気ケース。
【請求項2】
前記マルチピース型フレームが鋼で形成される、請求項1に記載のタービン排気ケース。
【請求項3】
前記マルチピース型フレームが砂型鋳造鋼で形成される、請求項2に記載のタービン排気ケース。
【請求項4】
前記整流板が一体に形成される、請求項1に記載のタービン排気ケース。
【請求項5】
前記整流板が、前記マルチピース型フレームよりも、高温用に格付けされた材料で形成される、請求項1に記載のタービン排気ケース。
【請求項6】
前記整流板が、ニッケル系超合金で形成される、請求項1に記載のタービン排気ケース。
【請求項7】
前記半径方向のストラットが、前記非半径方向のコネクタによって、前記内側リング上の半径方向フランジに据えつけられる、請求項1に記載のタービン排気ケース。
【請求項8】
各半径方向のストラットが、個々のボス付きカバーによって被覆された、前記外側リング中の個々の開口部を通過する、請求項1に記載のタービン排気ケース。
【請求項9】
前記非半径方向のコネクタが、周方向に配向された膨張性直径締結具である、請求項1に記載のタービン排気ケース。
【請求項10】
タービン排気ケースフレームであって、
複数の半径方向外方に延在するフランジを有する内側円筒形リングと、
複数の角度的に分散されたストラット開口部を有する外側円錐台形リングと、
前記半径方向外方に延在するフランジに固定され、前記角度的に分散されたストラット開口部を通って延在する、複数の半径方向のストラットと、
前記角度的に分散されたストラット開口部それぞれの上に固定され、膨張性直径ストラット締結具によって、前記半径方向のストラットに固定される、複数のカバーと、
を備えた、タービン排気ケースフレーム。
【請求項11】
前記半径方向のストラットのそれぞれが、膨張性直径の内径締結具によって、前記半径方向外方に延在するフランジのうちの2つに固定される、請求項10に記載のタービン排気ケースフレーム。
【請求項12】
前記膨張性直径ストラット締結具が、周方向に配向される、請求項10に記載のタービン排気ケースフレーム。
【請求項13】
各膨張性直径ストラット締結具が、前記ストラットのうちの1つおよび複数の前記カバーのうちの1つを通って、全体に延在する、請求項10に記載のタービン排気ケースフレーム。
【請求項14】
前記フレームが、鋼で形成される、請求項10に記載のタービン排気ケースフレーム
【請求項15】
タービン排気ケースを組み立てる方法であって、
整流板を画定する流路の整流板ベーンと、内側フレームリングから半径方向外方に延在するフランジと、外側円錐台形リングのストラット開口部と、を揃えることと、
前記ストラット開口部および前記整流板ベーンを通して、半径方向のストラットを前記外側円錐台形リングの半径方向外方から挿入することと、
前記半径方向のストラットを前記フランジに固定することと、
前記ストラット開口部に架かるカバーを前記外側円錐台形リングおよび前記ストラットに固定することと、を備えた方法。
【請求項16】
前記カバーを前記ストラットに固定することが、周方向に配向された膨張性直径締結具を、各ストラットおよびカバーを通して挿入することを含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、ガスタービンエンジンに関し、より詳細には、ガスタービンエンジンのタービン排気ケース内の熱管理に関する。
【背景技術】
【0002】
タービン排気ケースは、ガスタービンエンジンの後部またはその近傍にガス流路を提供する一方でエンジン軸受荷重を支持する、構造フレームである。一部の航空エンジンは、タービン排気ケースを利用して、ガスタービンエンジンの航空機機体への搭載に役立てている。産業上の適用では、タービン排気ケースは、ガスタービンエンジンを、発電機に動力を供給する動力タービンに結合するためにより広く用いられている。産業用タービン排気ケースは、例えば、低圧エンジンタービンと発電機動力タービンとの間に位置付けられ得る。タービン排気ケースは、内部軸受からの軸荷重を支えなければならず、また高温での持続的な運転が可能でなければならない。
【0003】
タービン排気ケースは、空気流の方向付けと構造的支持との2つの主要な目的に役立つ。タービン排気ケースは、通常は、半径方向のストラットにより接続された内側リングと外側リングとを有する構造体を備える。ストラットおよびリングは、多くの場合、内側リングの軸方向内方に位置する軸受を同時に機械的に支持する一方、前部から後部への中心流路を画定している。タービン排気ケースの構成要素は、中心流路に沿って非常に高い温度に曝される。これらの高温に対処するために、種々の手法および構築法が用いられてきた。一部のタービン排気ケースフレームは、耐高温高応力材料を利用して、中心流路を画定し、かつ機械的荷重を支えている。他のタービン排気ケース構築法では、これら2つの機能を分離して、機械的荷重用の構造フレームを耐高温整流板で組み合わせて、中心流路を画定している。別個の構造フレームと流路整流板とを有するタービン排気ケースでは、ベーン整流板を構造フレーム内に設置することの技術的難題が生じる。整流板は、典型的には「瓶内の船」として構築され、ピースごとに単一フレーム内に造り上げられる。一部の整流板の実施形態は、例えば、各フレームストラットに対して整流板ベーンの吸気側および圧力側のピースを備える。これらのピースは、構造フレーム内に個々に挿入され、(例えば、溶接により)一体に接合されて、フレームストラットを包囲する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、タービン排気ケースを通る空気流路を画定する整流板と、マルチピース型フレームとを備える、タービン排気ケースを対象とする。マルチピース型フレームは、整流板を貫通しかつその周辺に配設されて、軸受荷重を支持し、かつ内側リング、内側リングの外方に同心状に配設される外側リング、複数のボス付きカバー、および複数の半径方向のストラットを備える。複数のボス付きカバーは、外側リングの外径の周りに周方向に分布する位置で、外側リングにボルト締めされる。複数の半径方向のストラットは、整流板を貫通し、非半径方向のコネクタによって、内側リングおよびボス付きカバーに固定される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】ガスタービン発電機の概略図である。
図2図1のガスタービン発電機のタービン排気ケースの簡略断面図である。
図3図2で図示されたマルチピース型フレームの透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、吸気口12、圧縮機14(低圧圧縮機16および高圧圧縮機18を含む)、燃焼機20、エンジンタービン22(高圧タービン24および低圧タービン26を含む)、タービン排気ケース28、動力タービン30、低圧軸32、高圧軸34、および動力軸36を備える、ガスタービンエンジン10の簡略部分断面図である。ガスタービンエンジン10は、例えば、産業用の動力タービンであり得る。
【0007】
低圧軸32、高圧軸34、および動力軸36は、回転軸Aに沿って位置付けられる。図示した実施形態では、低圧軸32および高圧軸34は同心状に配置されるが、動力軸36は、低圧軸32および高圧軸34の軸方向後方に配設される。低圧軸32は、低圧圧縮機16および低圧タービン26を含む低圧スプールを画定する。高圧軸34は、高圧圧縮機18および高圧タービン24を含む高圧スプールを同様に画定する。ガスタービンの技術分野で周知のように、吸気口12で受けた空気流Fは、次に、低圧圧縮機16および高圧圧縮機18により加圧される。燃料が燃焼機20で注入され、結果として生じた燃料空気の混合気がここで点火される。膨張する燃焼ガスが、高圧タービン24および低圧タービン26を回転させ、それにより高圧軸34および低圧軸32を介して高圧圧縮機18および低圧圧縮機16をそれぞれ駆動する。圧縮機14およびエンジンタービン22は、別個の軸上の高区域および低区域を含む2つのスプールの構成要素として図示されているが、単一スプールまたは3つ以上のスプールの実施形態の圧縮機14およびエンジンタービン22も可能である。タービン排気ケース28は空気流を低圧タービン26から動力タービン30へ移送し、ここでこの空気流は動力軸36を駆動する。動力軸36は、例えば、発電機、ポンプ、機械変速装置、または他の補機(図示せず)を駆動する。
【0008】
低圧タービン26から動力タービン30への空気流路の画定に加えて、タービン排気ケース28は、1つ以上の軸荷重を支持し得る。タービン排気ケース28は、例えば、配設された軸受区画(図示せず)を介して低圧軸32を支持して、荷重を低圧軸32からタービン排気ケース28の構造フレームに伝達することができる。
【0009】
図2は、タービン排気ケース28およびガスタービンエンジン10の隣接する構成要素の簡略断面図である。図2は、低圧タービン26(低圧タービンケーシング42、低圧ベーン36、低圧ロータブレード38、および低圧ロータディスク40を含む)および動力タービン30(動力タービンケース52、動力タービンベーン46、動力タービンロータブレード48、および動力タービンロータディスク50を含む)、およびタービン排気ケース28(フレーム100、外側リング102、内側リング104、ストラット106、内側リングフランジ108、カバー110、膨張性直径締結具(expandable diameter fasteners)112、内径締結具114、および対応するナット118を有するカバー締結具116を含む)を示す。図3は、整流板120が除去された、外側リング102を有するフレーム100、内側リング104、ストラット106、内側リングフランジ108、カバー110、膨張性直径締結具112、内径締結具114、およびカバー締結具116を示す、タービン排気ケース28の透視図である。
【0010】
図1に関して上述したように、低圧タービン26は、低圧軸32を介して低圧圧縮機16に接続されたエンジンタービンである。低圧タービンロータブレード38は、低圧タービンロータディスク40に据えつけられた周方向に分布するエーロフォイルの軸方向に重なる集合体である。1つのみの低圧タービンロータディスク40および単一の代表的低圧タービンロータブレード38を示したが、低圧タービン26は、低圧ロータベーン36を介在させた任意の数のロータ段を含み得る。低圧ロータベーン36は、流れFを方向付けるエーロフォイル表面であり、低圧ロータブレード38に空力荷重を与えることにより、低圧軸32(図1を参照)を駆動する。低圧タービンケーシング42は、低圧タービン構成要素から、例えば、タービン排気ケース28に、半径方向および軸方向の荷重を移送する、低圧タービン26の堅固な外表面である。
【0011】
動力タービン30は、低圧タービン26に平行であるが、圧縮機14に動力を与えるのではなく、空気流Fからエネルギーを抽出して、発電機、ポンプ、機械変速装置、または同様な機器を駆動する。低圧タービン26と同様に、動力タービン30は、エーロフォイルのベーンおよびブレードの交互段を介して空気流を方向付けることにより動作する。動力タービンベーン46は、空気流Fを方向付けて、動力タービンロータディスク50上の動力タービンロータブレード48を回転させる。
【0012】
タービン排気ケース28は、低圧タービン26を動力タービン30に接続する中間構造体である。タービン排気ケース28は、ボルト、ピン、リベット、またはねじによって、低圧タービン26および動力タービン30に、例えば、据えつけられる。一部の実施形態では、タービン排気ケース28は、タービン排気ケース28のみならず低圧タービン26、動力タービン30、および/またはガスタービンエンジン10の他の構成要素も支持する設置用取付金具(例えば、トラス、支柱)の取付ポイントとして機能し得る。
【0013】
タービン排気ケース28は、例えば、低圧軸32からの、軸荷重を含む構造荷重を支持するフレーム100と、低圧タービン26から動力タービン30への空力流路を画定する整流板120との、2つの主要な構成要素を備える。整流板120は、単一の一体ピースで形成され得るが、フレーム100は整流板120の周囲に組み立てられる。
【0014】
整流板120の外側プラットフォーム122と内側プラットフォーム124とは、低圧タービン26から動力タービン30への環状ガス流路の内側および外側の境界を画定する。整流板ベーン126は、ストラット106を包囲する空力ベーン表面である。整流板120は、ストラット106の数に少なくとも等しい任意の数の整流板ベーン126を有し得る。一実施形態では、整流板120は、フレーム100の各ストラット106に対して1つのベーン整流板126を有する。他の実施形態では、整流板120は、ストラット106が通過しない追加のベーン整流板126を含み得る。整流板120は、インコネルまたは別のニッケル系超合金等の、耐高温材料で形成され得る。
【0015】
フレーム100は、4つの別個の構造要素と、加えて接続用締結具とを備えるマルチピース型フレームである。フレーム100の外径は、外側リング102と複数のカバー110との組み合わせにより形成される。外側リング102は、堅固で、ストラット106の位置に対応する角度位置でストラット開口部SAを含む、実質的に円錐台形の環帯である。カバー110は、ストラット開口部SAを封止するボス付きキャップであり、膨張性直径締結具112によって、ストラット106と整合する。膨張性直径締結具112は、例えば、カバー110とストラット106との両方を通って全体に延在することができ、対応する許容差を受け入れ、熱ドリフトを考慮して膨張することができる、膨張性直径ボルト、軸、またはピンであり得る。膨張性直径締結具112は、ストラット106およびカバー110を通って、周方向に延在し、カバー110のいずれかの角側に固定される(図3参照)。例えば、ねじ、ピン、リベット、またはボルト(対応するナット118を有する)であり得るカバー締結具116によって、カバー110は、フレーム100の外側リング102に固定される。
【0016】
フレーム100の内径は、各ストラット106に持送り(ブラケット)を付ける内側リングフランジ108を有する実質的に円筒形構造体の、内側リング104により画定される。内径締結具114は、内側リングフランジ108およびストラット106を通って全体に延在する。内径締結具114は、ボルト、ピン、軸、ねじ、またはリベットを含む標準または膨張性直径締結具であり得る。ストラット106は、外側リング102のストラット開口部SAを通って、内側リング104から実質的に半径方向に延在する堅固な支柱であり、膨張性直径締結具112によってカバー110に据えつけられる。フレーム100は、中心流Fには直接に曝されないので、整流板120よりも、実質的に低温用に格付けされる材料で形成され得る。一部の実施形態では、フレーム100は、砂型鋳造鋼で形成され得る。
【0017】
タービン排気ケース28は、整流板120を内側リング104および外側リング102と軸方向および周方向に揃え、かつ半径方向外方から各ストラット106を、ストラット開口部SAおよび整流板ベーン126を介して挿入することにより、組み立てられる。ストラット106は、次いで、例えば、タービン排気ケース28の後部からの手動組み立てによって、内側リングフランジ108を通る内径締結具114を介して内側リング104に固定され得る。カバー110は、次いで、各ストラット開口部SA上に取り付けられ、可変直径締結具112によって、ストラット106に固定されて、タービン排気ケース28の組み立てが完了する。フレーム100のマルチピース型構造により、タービン排気ケース28を整流板120の周辺に組み立てることが可能になる。したがって、整流板120は、単一の一体ピース、例えば、溶接または他の接合位置に対応する弱い箇所の無い、単一のダイキャスト体であり得る。
【0018】
(可能な実施形態の検討)
以下に、本発明の可能な実施形態の非排他的な説明を行う。
【0019】
タービン排気ケースを通る空気流路を画定する整流板、およびマルチピース型フレームを備える、タービン排気ケース。マルチピース型フレームは、整流板を貫通しかつその周辺に配設されて、軸受荷重を支持し、かつ内側リング、内側リングの外方に同心状に配設される外側リング、複数のボス付きカバー、および複数の半径方向のストラットを備える。複数のボス付きカバーは、外側リングの外径の周りに周方向に分布する位置で、外側リングにボルト締めされる。複数の半径方向のストラットは、整流板を貫通し、非半径方向(non-radial)のコネクタによって、内側リングおよびボス付きカバーに固定される。
【0020】
前項のタービン排気ケースは、追加的におよび/または代替的に、以下の特徴、構成、および/または追加の構成要素のうちのいずれか1つ以上を、任意選択的に含み得る。
【0021】
マルチピース型フレームが鋼で形成される。
【0022】
マルチピース型フレームが砂型鋳造鋼で形成される。
【0023】
整流板が一体に形成される。
【0024】
整流板が、マルチピース型フレームよりも、高温用に格付けされる材料で形成される。
【0025】
整流板が、ニッケル系超合金で形成される。
【0026】
半径方向のストラットが、非半径方向のコネクタを介して内側リング上の半径方向フランジに据えつけられる。
【0027】
各半径方向のストラットが、個々のボス付きカバーによって被覆された、外側リングの個々の開口部を通過する。
【0028】
非半径方向のコネクタが、周方向に配向された膨張性直径締結具である。
【0029】
複数の半径方向外方に延在するフランジを有する内側円筒形リング、複数の角度的に分散されたストラット開口部を有する外側円錐台形リング、半径方向外方に延在するフランジに固定され、角度的に分散されたストラット開口部を通って延在する複数の半径方向のストラット、および角度的に分散されたストラット開口部それぞれの上に固定され、膨張性直径ストラット締結具によって、半径方向のストラットに固定された複数のカバーを備える、タービン排気ケースフレーム。
【0030】
前項のタービン排気ケースフレームは、追加的におよび/または代替的に、以下の特徴、構成、および/または追加の構成要素のうちのいずれか1つ以上を、任意選択的に含み得る。
【0031】
半径方向のストラットそれぞれが、膨張性直径の内径締結具によって、半径方向外方に延在するフランジのうちの2つに固定される。
【0032】
膨張性直径ストラット締結具が、周方向に配向される。
【0033】
各膨張性直径ストラット締結具が、ストラットのうちの1つおよび複数のカバーのうちの1つを通って、全体に延在する。
【0034】
タービン排気ケースを組み立てる方法であって、該方法は、整流板を画定する流路の整流板ベーン、内側フレームリングから半径方向外方に延在するフランジ、および外側円錐台形リングのストラット開口部を揃えることと、半径方向のストラットを、ストラット開口部および整流板ベーンを通って、外側円錐台形リングの半径方向外方から挿入することと、半径方向のストラットをフランジに固定することと、ストラット開口部の上のカバーを、外側円錐台形リングおよびストラットに固定することとを含む。
【0035】
前項の方法は、追加的におよび/または代替的に、以下の特徴、構成、および/または追加の構成要素のうちのいずれか1つ以上を、任意選択的に含み得る。
【0036】
カバーをストラットに固定することが、周方向に配向された膨張性直径締結具を、各ストラットおよびカバーを通して挿入することを含む。
【0037】
本発明を例示の実施形態(複数可)に関して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更を行うことができ、また均等物をその要素に代えて置換できることを当業者ならば理解するであろう。本記載は、低圧タービン26に当接するようにタービン排気ケース28を記載するが、ガスタービンエンジン10は、任意の数のエンジンスプールを備えてもよく、タービン排気ケース28がこのうちの最後のエンジンスプールに当接する。加えて、本発明の必須の範囲から逸脱することなく、多くの修正を行って特定の状況または材料を本発明の教示に適合させてもよい。したがって、本発明は、開示される特定の実施形態(複数可)に限定されず、本発明は、添付の特許請求の範囲内に収まる全ての実施形態を含むことが意図されている。
図1
図2
図3