【文献】
Samsung,Interference measurement for downlink CoMP,3GPP TSG-RAN WG1#66bis R1-113091,2011年10月 4日,Section1-3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
移動通信システムは、音声中心のサービスを越えて、データサービス及びマルチメディアサービスを提供するために高速及び高品質の無線パケットデータ通信システムに発展している。
【0003】
最近では、第3世代パートーナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)により提案された高速ダウンリンクパケットアクセス(High Speed Downlink Packet Access、HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(High Speed Uplink Packet Access、HSUPA)、ロングタームエボルーション(Long Term Evolution、LTE)、ロングタームエボルーションアドバンスド(Long Term Evolution Advanced、LTE−A)、3GPP2により提案された高速パケットデータ(High Rate Packet Data、HRPD)、及びIEEEにより提案された802.16のような様々な移動通信標準が高速及び高品質の無線パケットデータ送信サービスをサポートするために開発された。
【0004】
特に、高速無線パケットデータ送信を効率的にサポートするために開発されたLTEシステムは、様々な無線接続技術を活用して無線システムキャパシティを最大にする。LTEシステムから進歩したLTE−Aシステムは、LTEシステムと比較する時に向上したデータ送信能力を有する。
【0005】
HSDPA、HSUPA、及びHRPDのような第3世代(3G)無線パケットデータ通信システムは、送信効率を向上させるために適応変調及び符号化(Adaptive Modulation and Coding、AMC)方式及びチャネルセンシティブスケジューリング(channel-sensitive scheduling)方式のような技術を使用する。ACM方式及びチャネルセンシティブスケジューリング方式において、送信器は、受信器からフィードバックされる部分的なチャネル状態情報に基づいて決定された最も効率的な時点で適切な変調及び符号化方式(MCS)を適用する。
【0006】
AMC方式が適用された無線パケットデータ通信システムにおいて、送信器は、チャネル状態に従って送信データの量を調整する。すなわち、チャネル状態が悪い場合に、送信器は、受信誤り確率を所望のレベルに設定するために送信データの量を減少させる。他方、チャネル状態が良好な場合に、送信器は、受信誤り確率を所望のレベルに設定しつつも多くの情報を効率的に送信するために送信データの量を増加させる。
【0007】
追加で、チャネルセンシティブスケジューリングリソース管理方式を活用する時に、送信器が複数のユーザの中で優秀なチャネル状態を有するユーザに選択的にサービスを提供するために、システムキャパシティは、チャネルをユーザに割り当てた後にサービスを提供する場合に比べて増加する。このようなシステムキャパシティの増加は、通常、‘マルチユーザダイバーシティ(Multi-user Diversity)利得’と呼ばれる。AMC方式が多入力多出力(Multiple Input Multiple Output、MIMO)方式とともに使用される場合に、送信信号の空間層(spatial layer)の個数又はランク(rank)を決定する機能が採用されることができる。この場合に、AMC方式を採用する無線パケットデータ通信システムは、最適のデータ送信率(data rate)を決定するにあたりに、符号化率及び変調方式だけではなくMIMO送信のためのレイヤーの個数も考慮する。
【0008】
一般的に、直交周波数分割多重接続(OFDMA)は、符号分割多重接続(CDMA)に比べて、キャパシティを増加させることができる技術である。OFDMA方式においてキャパシティを増加させる幾つかの理由の内の1つは、周波数領域スケジューリング(Frequency Domain Scheduling)を実行することができるというものである。
【0009】
チャネルセンシティブスケジューリングを使用する場合に、チャネルが時間により変わる特性に基づいてキャパシティ利得を得ることができる。同様に、チャネルが周波数により変わる特性を用いてさらに多くのキャパシティ利得を得ることができる。したがって、第2世代(2G)及び3G移動通信システムで使用されたCDMAを次世代通信システムにおけるOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)に置き換えようとする研究が活発に進んでいる。3GPP及び3GPP2は、OFDMAに基づく進化したシステムに関する標準化研究を始めた。
【0010】
図1は、送信(Tx)/受信(Rx)アンテナが各セルの中央に含まれたセルラー移動通信システムを示す図である。
【0011】
図1を参照すると、複数のセルを含むセルラー移動通信システムにおいて、UEは、上述した幾つかの方法に基づいて移動通信サービスを半静的(semi-static)期間の間に選択された1つのセルから受信する。
図1において、セルラー移動通信システムが3個のセル100、110、及び120(セル1、セル2、及びセル3)を含むと仮定する。セル1は、移動通信サービスをUE101及びUE102(UE1及びUE2)に提供し、セル2は、移動通信サービスをUE111(UE3)に提供し、セル3は、移動通信サービスをUE121(UE4)に提供する。アンテナ130、131、及び132は、セル100、110、及び120の中央に含まれる。アンテナ130、131、及び132は、BS又は中継器に対応する。
【0012】
セル1から移動通信サービスを受信するUE2は、UE1に比べてアンテナ130からの距離が相対的に遠い。また、UE2がセル3の中央に配置されたアンテナ132から大きい干渉を経験するために、セル1は、UE2に対して相対的に低いデータ送信速度をサポートする。
【0013】
セル1、セル2、及びセル3が移動通信サービスを独立して提供する場合に、これらは、セル別にダウンリンクチャネル状態を測定するように基準信号(Reference Signal、RS)を送信する。3GPP LTE−Aシステムにおいて、UEは、チャネル状態情報基準信号(channel status information reference signal、CSI−RS)を用いてUEとBSとの間のチャネル状態を測定し、チャネル状態情報をBSにフィードバックする。
【0014】
図2は、LTE−AシステムにおけるBSからUEに送信されるCSI−RSの位置を示す図である。
【0015】
図2を参照すると、LTE−Aシステムで使用可能なリソースは、同一のサイズのリソースブロック(RB)に分割される。リソースの横軸及び縦軸は、それぞれ時間及び周波数を示す。2本のCSI−RSアンテナポートに対する信号は、RB200乃至219のそれぞれのリソースを通して送信される。すなわち、BSは、RB200のリソースを通してダウンリンク測定のための2本のCSI−RSをUEに送信する。
【0016】
図1に示すように、複数のセルを含むセルラー移動通信システムにおいて、自身の固有の位置を有するRBが各セルに割り当てられ、割り当てられたRBのリソースを通してCSI−RSが送信される。例えば、
図1において、セル1は、RB200のリソースを通してCSI−RSを送信し、セル2は、RB205のリソースを通してCSI−RSを送信し、セル3は、RB210のリソースを通してCSI−RSを送信する。このように、CSI−RS送信のための異なるRB(例えば、異なる時間及び周波数リソース)を異なるセルに割り当てる理由は、異なるセルからのCSI−RS間の相互干渉を防止するためである。
【0017】
UEは、CSI−RSを用いてダウンリンクチャネルを推定し、ランキング指示子(Ranking Indication、RI)、チャネル品質指示子(CQI)、及びプリコーディングマトリックスインデックス(Precoding Matrix Index、PMI)を推定されたダウンリンクチャネルのCSIとして生成し、CSIをBSにフィードバックする。UEからのPUCCH(Physical Uplink Control Channel)を通した周期的なCSIフィードバックは、4つのモードでなされる。
1.モード1−0:RI、広帯域CQI(wCQI)
2.モード1−1:RI、wCQI、広帯域PMI(wPMI)
3.モード2−0:RI、wCQI、サブ帯域CQI(sCQI)
4.モード2−1:RI、wCQI、wPMI、sCQI、sPMI
【0018】
4つのフィードバックモードでの各情報のフィードバックタイミングは、上位レイヤーシグナリング(higher-layer signaling)により示されるN
pd、N
OFFSET,CQI、M
RI、及びN
OFFSET,RIに従って決定される。モード1−0において、wCQIの送信期間は、N
pdであり、wCQIのフィードバックタイミングは、N
OFFSET,CQIのサブフレームオフセットを用いて決定される。追加で、RIの送信期間及びオフセットは、それぞれN
pd・M
RI及びN
OFFSET,CQI+N
OFFSET,RIである。モード1−1及びモード1−0は、同一のフィードバックタイミングを有するが、PMIは、モード1−1において、wCQIの送信タイミングでwCQIとともに送信される。
図3は、モード1−0及びモード1−1でのRI、wCQI、及びPMIのフィードバックタイミングを示す。ここで、各送信タイミングは、サブフレームインデックスとして示される。
【0019】
モード2−0において、sCQIのフィードバック期間及びオフセットは、それぞれN
pd及びN
OFFSET,CQIである。wCQIのフィードバック期間及びオフセットは、それぞれH・N
pd及びN
OFFSET,CQIである。ここで、H=J・K+1であり、Kは、上位レイヤーシグナリングで示される値であり、Jは、システム帯域幅により決定される値である。例えば、Jは、10MHzシステムの場合に3である。したがって、wCQIは、H回のsCQI送信ごとに1回ずつsCQIに置き換えて送信される。RIのフィードバック期間及びオフセットは、それぞれM
RI・H・N
pd及びびN
OFFSET,CQI+N
OFFSET,RIである。モード2−1は、モード2−0と同一のフィードバックタイミングを有するが、PMIがwCQIの送信タイミングでwCQIとともに送信される点では異なる。
図4は、N
pd=2、M
RI=2、J=3(10MHz)、K=1、N
OFFSET,CQI=1、N
OFFSET,RI=−1という条件の下に、モード2−0及びモード2−1でのRI、sCQI、wCQI、PMIのフィードバックタイミングを示す。
【0020】
上述したフィードバックタイミングは、CSI−RSアンテナポートの本数が4本又はそれ以下の場合に設定される。8本のCSI−RSアンテナポートの場合には、上記の場合とは異なり、2種類のPMI情報がフィードバックされる。8本のCSI−RSアンテナポートの場合には、モード1−1は、2つのサブモードにさらに分割される。第1のサブモードにおいて、第1のPMIは、RIとともに送信され、第2のPMIは、wCQIとともに送信される。ここで、RI及び第1のPMIのフィードバック期間及びオフセットは、それぞれM
RI・N
pd及びN
OFFSET,CQI+N
OFFSET,RIとして定義され、wCQI及び第2のPMIのフィードバック期間及びオフセットは、それぞれN
pd及びN
OFFSET,CQIとして定義される。
【0021】
8本のCSI−RSアンテナポートの場合に、プリコーディングタイプ指示子(Precoding Type Indicator、PTI)は、モード2−1に付加される。PTIは、RIとともにフィードバックされ、その期間は、M
RI・H・N
pdであり、オフセットは、N
OFFSET,CQI+N
OFFSET,RIとして定義される。PTIが0である場合には、第1のPMI、第2のPMI、及びwCQIがフィードバックされる。wCQI及び第2のPMIは、同一のタイミングで送信され、その期間は、N
pdであり、オフセットは、N
OFFSET,CQIで与えられる。また、第1のPMIのフィードバック期間及びオフセットは、それぞれH・N
pd及びN
OFFSET,CQIである。ここで、H’は、上位レイヤーシグナリングで示される。他方、PTIが1である場合には、PTI及びRIがともに送信され、wCQI及び第2のPMIがともに送信される。sCQIが追加でフィードバックされる。第1のPMIは送信されない。PTI及びRIのフィードバック期間及びオフセットは、PTIが0である場合におけるPTI及びRIのそれと同一である。sCQIのフィードバック期間及びオフセットは、それぞれN
pd及びN
OFFSET,CQIとして定義される。また、wCQI及び第2のPMIは、H・N
pdの期間及びN
OFFSET,CQIのオフセットでフィードバックされ、Hは、CSI−RSアンテナポートの本数が4本である場合と同一である。
図5及び
図6は、N
pd=2、M
RI=2、J=3(10MHz)、K=1、H’=3、N
OFFSET,CQI=1、及びN
OFFSET,RI=−1という条件の下に、8本のCSI−RSアンテナポートに対するモード2−1において、PTI=0及びPTI=1である場合のフィードバックタイミングを示す。
【0022】
従来のCSIフィードバック技術は、UEがCoMP送信、すなわち、複数の送信地点からの同時送信のためのマルチCSIフィードバック状況を考慮せず、1個のCSIフィードバックを送信するという前提に基づいている。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態が直交周波数分割多重化(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、OFDM)無線通信システム、特に、第3世代パートーナーシッププロジェクト(3GPP)次世代ユニバーサル地上波無線アクセス(Evolved Universal Terrestrial Radio Access、EUTRA)標準を参照して詳細に説明されるが、本発明の主題が、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく、わずかな変形で類似した技術的な背景及びチャネル構成を有する他の通信システムにも適用可能であるということは、当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。
【0034】
セルラー移動通信システムは、限定された領域内の複数のセルを含む。各セルは、対応するセル内の移動通信を制御する基地局(BS)装備を備える。BS装備は、移動通信サービスをセル内の端末(UE)に提供する。この時に、特定のUEは、半静的(semi-static)に決定された1つのセルのみから移動通信サービスを受信する。このようなシステムは、非協調マルチポイント(non-Coordinated Multi-Point:以下、“non−CoMP”と称する)システムと呼ばれる。
【0035】
non−CoMPシステムにおいて、セル内のUEのデータ送信率は、セル内のUEの位置に基づいて変わる。すなわち、対応するセルの中央に位置したUEは、一般的に、高いデータ送信率を有するが、セルのエッジに位置したUEは、一般的に、低いデータ送信率を有する。
【0036】
non−CoMPシステムの反対の概念は、CoMPシステムである。CoMPシステムにおいて、複数のセルは、UEをサポートするために相互に協調してセルのエッジに位置したUEにデータを送信(以下、“CoMP送信”と称する)する。したがって、CoMPシステムは、non−CoMPシステムに比べて、向上した移動通信サービスをUEに提供する。本発明の実施形態は、CoMPシステムの中でもダイナミックセル選択(dynamic cell selection、DS)方式、ダイナミックセル選択及びブランキング(dynamic cell selection with dynamic blanking、DS/DB)方式、及びジョイント送信(Joint Transmission、JT)方式を考慮してフィードバック情報を送信する方法及び装置を提供する。この時に、DS方式において、UEは、セル別チャネル状態を測定し、この測定されたチャネル状態に関連したフィードバック情報をBSに送信する。その後に、BSは、ダウンリンクデータをUEに送信するセルをダイナミックに選択する。DS/DB方式において、特定のセルは、他のセルとの干渉を減少させるためにデータ送信を中断する。JT方式は、複数のセルから特定のUEに同時にデータを送信する技術である。すなわち、この問題を解決するために、本発明の実施形態は、DS、DS/DB、又はJT方式をLTE−Aシステムに効率的に適用できるようにフィードバック構造を設計する。
【0037】
図7は、本発明の実施形態によるセルラー移動通信システムの構造を示す図である。
図7において、セルラー移動通信システムが3個のセル300、310、及び320(セル1、セル2、及びセル3)を含むと仮定する。本発明の実施形態において、セルは、特定の送信地点がサービスできるデータ送信領域を意味する。各送信地点は、マクロ領域内のマクロBSとセル識別子(ID)を共有するリモートラジオヘッド(Remote Radio Head、RRH)又は異なるセルIDを有するマクロセル又はピコセルである。
【0038】
中央制御装置は、UEとデータを送受信し、送受信されたデータを処理する。ここで、各送信地点がマクロBSとセルIDとを共有するRRHである場合には、マクロBSが、中央制御装置と呼ばれる。しかしながら、各送信地点が異なるセルIDを有するマクロセル又はピコセルである場合には、セルを統合された方式で管理する装置が、中央制御装置と呼ばれる。
【0039】
図7を参照すると、セルラー移動通信システムにおいて、第1、第3、及び第4のUE(UE1、UE3、及びUE4)は、3個のセル300、セル310、及びセル320(セル1、セル2、及びセル3)の中で最も近いセルからデータを受信し、第2のUE302(UE2)は、CoMPによりセル1、セル2、及びセル3からデータを受信する。最も近いセルからデータを受信するUE1、UE3、及びUE4は、セルから受信されたチャネル状態情報基準信号(CSI−RS)を用いてチャネルを推定し、関連するフィードバック情報を中央制御装置330に送信する。しかしながら、UE2は、CoMP方式を通してセル1、セル2、及びセル3からデータを受信するために、セル1、セル2、及びセル3のすべてから受信されたチャネルを推定する。したがって、中央制御装置330は、UE2のチャネル推定のために、3個のセル300、310、及び320に対応する3個のCSI−RSに対するリソースをUE2に割り当てる。中央制御装置330がCSI−RSをUE2に割り当てる方法については、
図8を参照して説明する。
【0040】
図8は、本発明の実施形態によるBSがUEに送信するCSI−RSの位置を示す図である。
【0041】
図8を参照すると、中央制御装置330は、CoMP送信がサポートされるUE2が3個のセル300、310、及び320からのチャネルをそれぞれ推定でき、制御情報及びシステム情報を運搬するためのチャネルを推定できるように、それぞれのリソース401、402、及び403を3個のCSI−RSに割り当て、この割り当てられたリソースを使用してCSI−RSを送信する。すなわち、参照符号401は、セル1のチャネル推定のために使用されるCSI−RSに割り当てられるリソースを示し、参照符号402は、セル2のチャネル推定のために使用されるCSI−RSに割り当てられるリソースを示し、参照符号403は、セル3のチャネル推定のために使用されるCSI−RSに割り当てられるリソースを示す。このように、CoMP UEのチャネル推定のために送信される少なくとも1つのCSI−RSに割り当てられたリソースを含むセット又はCSI−RSリソースに対応するセルを含むセットを測定セット(measurement set)と呼ぶ。
【0042】
[第1の実施形態]
複数のセルを含む測定セットがUEに割り当てられる場合に、この測定セットに関するCSIフィードバックは、大きく2種類の方法で考えることができる。1つは、測定セットのセル別に異なるCSIフィードバックモード及び異なるタイミングでCSIのフィードバックを実行する方法である。例えば、測定セットが{Cell−1、Cell−2、Cell−3}である場合に、フィードバックモード及びタイミングは、セル当たりのCSIフィードバック方法で各セルに割り当てられる。すなわち、例1で説明した割り当て方法を使用する。
【0043】
[例1]
■ Cell−1:(モード1−1、N
pd=10、M
RI=2、N
OFFSET,CQI=0、N
OFFSET,RI=−1)
■ Cell−2:(モード1−1、N
pd=10、M
RI=2、N
OFFSET,CQI=2、N
OFFSET,RI=−1)
■ Cell−3:(モード1−1、N
pd=10、M
RI=2、N
OFFSET,CQI=4、N
OFFSET,RI=−1)
【0044】
例1に示すように、フィードバックモード及びタイミングがセル別にCoMP UEに割り当てられる場合には、各フィードバックタイミング間の衝突を考慮する必要がある。例1において、衝突は、送信期間とオフセットとの適切な組み合せを通して避けられることができる。しかしながら、送信期間及びオフセットの間違った設定、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)状況、又は時分割デュプレキシング(time division duplexing、TDD)状況は、フィードバックタイミング間の衝突を引き起こす可能性がある。本発明の実施形態によれば、衝突においては最も高い優先順位を有するセルに対するフィードバックが常に最初に送信される。すなわち、RI、PMI、CQIの中の1つの情報が他の1つの情報と衝突する場合に、より高い優先順位を有するセルに関する情報が優先してフィードバックされる。このような方法は、セル間のフィードバック衝突が発生する場合にもCoMPを考慮せずフィードバックを送信でき、したがって、UEがマルチフィードバック衝突による性能の劣化なしに少なくとも1つのセルからデータを受信することができるという点で有利である。
【0045】
セルは、BSが測定セット及び測定セットに含まれたセルの優先順位レベルをUEにシグナリングし、UEがセルの優先順位レベルに基づいてセルの優先順位をつけることにより優先順位がつけられる。また、セルは、測定セットに含まれたセルに対するCSI−RSリソースインデックスに従って優先順位がつけられることができ、又は最も高い優先順位レベルは、フィードバック期間が最も短いセルに割り当てられることができる。
【0046】
図8において、中央制御装置330は、干渉測定のための追加のリソースをUE2に割り当てる。UE2が単位時間当りに受信できるデータの量は、信号の強度だけでなく干渉の大きさにも影響を及ぼす。したがって、中央制御装置330は、UE2が干渉を正確に測定できるように、干渉だけを測定できる干渉測定リソース(Interference Measurement Resource、IMR)をUE2に割り当てる。
【0047】
BSは、1つのIMRを1つのUEに割り当てることによりUEが測定セットのすべてのCSI−RSの信号成分に関わる共通干渉の大きさを測定する。また、BSは、複数のIMRをUEに割り当てることにより対応するUEが様々な状況での干渉を測定できるようにする。
【0048】
図8を参照すると、UE2は、割り当てられた3個のCSI−RSリソース401、402、及び403を使用して3個のセル300、310、及び320から受信された信号を測定し、割り当てられたIMR410を使用して3個のセル300、310、及び320から信号を受信する時に発生する干渉を測定する。このとき、BSは、UE2への多くの干渉がIMR410によく反映されることができるようにIMR410を使用して隣接セルの信号送信を制御する。
【0049】
本発明の実施形態は、複数のセルを含む測定セット及び1つ以上のIMRがUEに割り当てられる場合に、BSに送信されなければならないフィードバックの種類、フィードバックの生成及び送信を行う方法、及び異なるタイプのフィードバックが特定のタイミングで衝突する場合のUEフィードバック動作について考慮する。
【0050】
複数のセルを含む測定セット及び1つ以上のIMRがUEに割り当てられる時に、BSは、発生可能な信号及び干渉について複数のフィードバックをUEに割り当てる。その後に、UEは、割り当てられたフィードバックに従ってフィードバック情報を生成した後に、定められたフィードバック送信タイミングでフィードバック情報をBSに送信する。
【0051】
例えば、UEに割り当てられた測定セットが{CSI−RS−1、CSI−RS−2}であり、CSI−RS−1及びCSI−RS−2がそれぞれCell−1及びCell−2により送信されるCSI−RSであり、BSが1つのIMRをUEに割り当て、この割り当てられたIMRが測定セットのセル以外のセルからの干渉を反映する場合に、BS及びUEは、次のような動作を実行する。
【0052】
BSは、下記の表1に示すような4通りの信号及び干渉に関するフィードバック(FB)を割り当て、UEは、割り当てられたFBに従ってフィードバック情報を生成し送信する。
【0054】
表1において、IMR+Cell−2は、UEがIMRで測定された干渉とCell−2から受信されるCSI−RS−2で測定された干渉との和をFB1に対するフィードバックとして認識することを意味する。すなわち、FB1は、Cell−1から信号を受信し、Cell−2及び測定セットのセル以外のIMRに反映されたセルが干渉を発生させる場合に対するCSIフィードバックを示す。FB2は、Cell−1から信号を受信し、Cell−2がブランキング状態にあり信号を送信しないので測定セットのセル以外のセルのみが干渉を発生させる場合に対するCSIフィードバックを示す。ここで、FB1及びFB2のCSIは、個別のRI、PMI、及びCQIを含むか、又は1つの共通RI、共通PMI、及び個別のCQIを含む。
【0055】
同様に、FB3及びFB4は、Cell−2から信号を受信する場合、そしてCell−1のブランキングが発生する場合及びCell−1のブランキングが発生しない場合に対するCSIフィードバックを共通で示す。FB3及びFB4は、個別のRI、個別のPMI、及び個別のCQI、又は共通のRI、共通のPMI、及び個別のCQIを有する。すなわち、FBは、同一の信号成分に対する共通のRI及び共通のPMIと、異なる干渉状況に対する個別のCQIとを有するように構成される。
【0056】
表1に示すように、UEが様々な信号及び干渉に基づいてフィードバック情報を生成し、このフィードバック情報をBSに送信する場合に、タイミング1乃至タイミング4は、下記の表2に示すように、各フィードバック情報の送信タイミングとして割り当てられる。このように、各フィードバック情報は、異なるフィードバック情報の送信タイミング間の衝突を防止するために優先順位が使用される。フィードバック情報の優先順位が使用されるので、フィードバック情報の送信タイミング間の衝突にもかかわらず、優先順位が高いフィードバック情報が送信され、他方、優先順位が低いフィードバック情報は送信されない。
【0058】
複数のフィードバック情報の送信タイミング間の衝突を防止するために、フィードバック情報は、様々な方法でフィードバック優先順位がつけられる。フィードバック優先順位をつけるための1つの方法は、BSが各フィードバック情報の優先順位インデックスに従って、対応するフィードバック情報の優先順位をつけるものである。
【0059】
例えば、表2の最後の列に示されたような優先順位インデックスが複数のFBに割り当てられ、優先順位インデックス1を有するFB1と優先順位インデックス3を有するFB2との間で衝突が発生する場合に、UEは、FB2のCSIフィードバックを送信せずFB1のCSIフィードバックを送信する。
【0060】
BSは、表2の最後の列に示すようなRRCシグナリングによりフィードバック優先順位インデックスをUEに送信するか、又は追加の優先順位インデックスの割り当てなしに、FB割り当て番号の順序にFBの優先順位をつける。すなわち、FB1がFB2と衝突する場合に、FB1に対するフィードバックは、所定のタイミングにおける優先順位によって送信され、他方、FB2に対するフィードバックは送信されない。このような動作を一般化するために、インデックスm及びn(ここで、m>n)に対して、FBmがFBnと衝突する送信タイミングでは、常にFBmに対するフィードバックが実行され、他方、FBnに対するフィードバックは実行されない。
【0061】
FBの優先順位をつけるための他の方法は、フィードバック情報を構成する信号成分に対応するCSI−RSリソースインデックスに基づいてフィードバック優先順位がつけられるものである。すなわち、2つのフィードバック情報の送信タイミング間で衝突が発生する場合に、UEは、CSI−RSリソースインデックスが低いフィードバック情報を送信し、他方、CSI−RSリソースインデックスが高いフィードバック情報は送信されない。例えば、表2において、Cell−1に対するCSI−RSリソースインデックスが1であり、Cell−2に対するCSI−RSリソースインデックスが2である場合に、Cell−1に対するフィードバック情報は、Cell−2に対するフィードバック情報より高い優先順位によって送信される。
【0062】
FBの優先順位をつけるためのもう1つの方法は、フィードバック情報を構成する干渉のタイプに従ってフィードバック情報の優先順位レベルを決定するものである。この干渉のタイプに従ってフィードバック優先順位をつける方法は、表2に示すように、IMRだけを測定することにより干渉を測定する場合に対するフィードバック情報が“IMR+Cell−1”のように干渉を測定するためのリソースが複数である場合に対するフィードバック情報より高いフィードバック優先順位を有するように決定できる。これとは反対に、干渉を測定するためのリソースの個数が多い場合が少ない場合より高いフィードバック優先順位を有するようにする。あるいは、BSが干渉のタイプに基づいて優先順位インデックスを割り当て、割り当てられた優先順位インデックスに基づいてフィードバック優先順位がつけられる。例えば、表2において、BSが、IMRだけでUEが干渉を測定する場合にインデックス1を割り当て、UEがIMRでの干渉とCell−1との干渉をすべて考慮する場合(IMR+Cell−1)にインデックス2を割り当てる場合に、UEは、干渉インデックスに従ってフィードバックの優先順位をつける。
【0063】
下記の表3は、2つのIMR{IMR1、IMR2}のセット及び関連する複数のFBがUEに割り当てられる状況を示す。ここで、IMR1及びIMR2は、異なる干渉状況を反映する干渉測定リソースを示す。干渉タイプに従ってフィードバックの優先順位をつけるもう1つの方法は、表3に示すように、BSが複数のIMRをUEに割り当てる場合に、高いIMRインデックスを有するフィードバック情報より低いIMRインデックスを有するフィードバック情報に高い優先順位レベルを与えるものである。例えば、表3において、FB1がFB2と衝突する送信タイミングで、低いIMRインデックス(すなわち、IMR1)を有するFB1のフィードバック情報を送信し、他方、高いIMRインデックス(すなわち、IMR2)を有するFB2のフィードバック情報は送信されない。
【0065】
フィードバックの優先順位をつける最後の方法は、上述した2種類のフィードバック優先順位付け方法(すなわち、CSI−RSリソースインデックスに基づくフィードバック優先順位付け方法及び干渉タイプに従ってフィードバックの優先順位をつける方法)を組み合わせて使用する。2つのフィードバック情報の送信タイミング間で衝突が発生する場合に、低いCSI−RSリソースインデックスを有するフィードバック情報は、優先順位で送信される。しかしながら、2つのフィードバック情報が同一のCSI−RSリソースインデックスを有する場合に、これらは、干渉タイプに基づいてフィードバックの優先順位が付けられる。
【0066】
しかしながら、2つのフィードバック情報の送信タイミング間で衝突が発生する場合に、フィードバック情報に関わる干渉タイプに基づいてフィードバック優先順位がつけられる。しかしながら、2つのフィードバック情報が同一の干渉タイプを有する場合には、低いCSI−RSリソースインデックスを有するフィードバック情報が、優先順位によって送信される。
【0067】
前者の方法がDBシステムで採用される場合に、BSは、UEが様々な干渉状況で特定のセルからデータを受信する状況に対するフィードバックを優先して受信する。しかしながら、後者の方法がDSシステムで採用される場合に、BSは、UEが同一の干渉状況で相互に異なるセルからデータを受信する状況に対するフィードバックを優先して受信する。
【0068】
幾つかのフィードバック情報の送信タイミング間の衝突が発生する場合におけるフィードバックの優先順位付け方法において、同一のフィードバック優先順位を有するフィードバック情報が衝突する送信タイミングにおいて、RI送信は、wCQI又はwCQI/PMI送信より優先し、wCQI又はwCQI/PMIは、sCQI送信より優先するようにフィードバック優先順位をつけることができる。
【0069】
しかしながら、高い優先順位レベルがwCQI又はwCQI/PMI送信よりRI送信に与えられ、高い優先順位レベルがsCQI送信よりwCQI又はwCQI/PMI送信に与えられる方式で、同一のタイプのフィードバック情報が衝突する送信タイミングのみで上述したフィードバック優先順位付け方法が使用される。
【0070】
UEに割り当てられる測定セットに関するCSIフィードバックを送信する他の方法は、測定セットを1つ以上のサブセットに分割し、サブセット別にCSIフィードバックモード及びタイミングを設定してCSIフィードバックを実行するものである。サブセット別にCSIフィードバックを送信する方法において、UEが選好するセルインデックス(preferred cell index、PI)は、サブセット別に含まれ、そのPIに対応するセルに対するフィードバックだけが送信される。第2、第3、及び第4の実施形態に従うPIを含むフィードバック方法については、DS、DS/DB、及びJTと関連して説明される。
【0071】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、DS方式を使用するセルラー移動通信システムにおいて、CoMP UEが割り当てられたフィードバックモード及び割り当てられたタイミングでフィードバックを送信する方法を提供する。
【0072】
第2の実施形態において、BSは、測定セット及びこの測定セットの複数のサブセットをUEに通知し、各サブセットに対するフィードバックモード及びタイミングをUEに割り当てる。例えば、測定セットが{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4}であり、BSが割り当てられた測定セットのセルの中でUEが選好する2つのセルに対するCSIの受信を希望すると仮定すると、BSは、2つのフィードバックモード及びタイミングをUEに割り当て、各フィードバックモード及びタイミングに対応するサブセットをUEに通知する。この例において、2つのフィードバックモード、タイミング、及びフィードバックモード及びタイミングに対応するサブセットが次のように設定される。
【0073】
[例2]
■ フィードバック割り当て1:(モードA、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=0、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
■ フィードバック割り当て2:(モードA、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=3、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
【0074】
例2において、モードAは、UEから送信されたフィードバック情報が従来のRI、PMI、及びCQI情報に加えてPIを含むことを示す。M
PI及びN
OFFSET,PIは、PIのフィードバック期間及びオフセットをそれぞれ示すパラメータであり、これは、次のように定義されることができる。
■ PI期間=RI_period×M
PI
■ PIオフセット=RI_offset+N
OFFSET,PI
【0075】
ここで、N
OFFSET,PIは、0から−N
pd+1までの整数である。代わりに又は追加で、PIは、PIの期間及びオフセットを個別に定義する必要なしにRIとともに符号化され、BSに送信される。
【0076】
PIのフィードバックタイミングを定義するまた1つの方法は、RIのタイミングに独立してPIの期間をwCQI期間の倍数に設定し、追加のオフセットを適用するものである。すなわち、PIの期間及びオフセットは、次のように定義される。
■ PIの期間=wCQI_period×M
PI
■ PIオフセット=wCQI_offset+N
OFFSET,PI
【0077】
上記の場合において、PIの期間及びオフセットは、例2において、N
pd・M
PI及びN
OFFSET,CQI+N
OFFSET,PIにそれぞれ設定される。sCQIが定義される従来のモード2−0にPIが付加される場合に、PIの期間及びオフセットは、N
pd・H・M
PI及びN
OFFSET,CQI+N
OFFSET,PIにそれぞれ設定される。PIの期間がwCQIの期間の倍数に設定される場合に、PIの送信の後にRIが送信されず、CQI/PMIがPIの直後に送信され、最も最近のRI及びPIに関連したCQI/PMI又は固定されたRIを仮定するCQI/PMIがフィードバックされる。固定されたRIは、ランク1の場合であり、これは、使用可能なRIがセル別に異なる場合に正常の動作を保証する長所を提供する。すなわち、1番目のセルがランク4までサポートし、2番目のセルがランク2だけサポートする場合に、1番目のセルに対するRIフィードバックは、2番目のセルに適用されない。PIの送信の後にRIが送信されず、CQI/PMIがPIの直後に送信される場合に、最も最近のRIフィードバックに対するランクと新たなPIに関連したセルで使用可能な最大ランク間の最小値は、CQI/PMIを生成するにあたりにRIに対する他の仮定である。新たなPIに関連したセルで使用可能な最大ランクは、CSI−RSアンテナポート設定に基づいているか、あるいはBSが任意に設定した最大ランクになる。上述したPIの送信の直後にRIが送信されず、CQI/PMIが送信される状況で、CQI/PMIを生成する時のRIに対する次の3つの仮定を要約することができる。
■ 最も最近のフィードバックRI値
■ 固定されたRI値(ランクが1に設定される)
■ 最近にフィードバックされたRI値と新たなPIに対する最大ランク値との間の最小値
【0078】
例2のフィードバック割り当て2において、フィードバック割り当て1で選択されたPIが割り当てられたサブセットから除外された後にPIを選択するように制約する。UEは、PIにより示されるセルでのCSI−RSアンテナポートの本数に従って異なる情報をフィードバックする。例えば、Cell−1が8本のアンテナポートを有し、残りのセルのそれぞれは、4本以下のアンテナポートを有し、PIがCell−1を示す場合に、フィードバック情報は、8本のアンテナに対応するRI及びCQIに加えて2種類のPMI又はPTIを含む。しかしながら、PIがCell−2を示す場合に、フィードバック情報は、RI、CQI、及び1種類のPMIだけを含まなければならない。PIは、1つ又はそれ以上のビットを構成する。表4は、2ビットのPIで示されるセルのインデックスの例を示す。
【0080】
他の例において、測定セットが{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4}であり、BSがCell−1とCell−2間で選好する1つのセルに関する情報及びCell−3とCell−4間で選好する1つのセルに関する情報を取得することを希望する場合に、BSは、次のようなフィードバックを割り当てる。
【0081】
[例3]
■ フィードバック割り当て1:(モードA、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=0、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2})
■ フィードバック割り当て2:(モードA、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=3、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−3、Cell−4})
【0082】
例2と同様に、例3において、PIは、独立したフィードバックタイミングを有し、RIとともに符号化される。各フィードバックに対応するセルのセットは、測定セットと独立してフィードバック割り当てとともにUEに送信されるか、又は測定セットのビットマップ情報としてUEに送信される。例3に対してビットマップを使用する場合に、BSは、フィードバック割り当て1に対しては、測定セットに関するビットマップシーケンス[1、1、0、0]を送信し、フィードバック割り当て2に対しては、測定セットに関するビットマップシーケンス[0、0、1、1]を送信する。
図9は、例3及び例4における、2つのフィードバック割り当てに関するUEのフィードバック送信タイミング及びフィードバック情報を示す。例3及び例4は、従来のモード1−1において、CSI−RSアンテナポートが4本以下である場合を拡張した方式である。モード2−1が拡張される場合に、BSは、K値を追加でUEに送信する。同様に、PIの期間もRI期間のM
PI倍に設定され、PIのオフセットは、RIオフセットとN
OFFSET,PIとの和に設定される。あるいは、PIは、PIタイミングを追加で定義することなく、RIとともに符号化される。追加で、PIの期間及びオフセットは、WCQI期間のM
PI倍及びwCQIオフセットとN
OFFSET,PIとの和にそれぞれ設定される。2種類のPMI及び2種類のPTIを追加で含む8本のCSI−RSアンテナポートに対するフィードバックモードにおいて、UEは、例2、例3と同一の方法で従来のフィードバック構造でPIを追加してフィードバックする。
【0083】
他の例において、測定セットが{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4}であり、BSが常にCell−1に関するチャネル情報及びCell−2、Cell−3、及びCell−4の中からUEが選好する1つのセルに関する情報の取得を希望する場合には、BSは、次のようなフィードバックを割り当てる。
【0084】
[例4]
■ フィードバック割り当て1:(モード1−1、N
pd=10、M
RI=2、N
OFFSET,CQI=0、N
OFFSET,RI=−1、{Cell−1})
■ フィードバック割り当て2:(モードA、N
pd=10、M
RI=2、N
OFFSET,CQI=3、N
OFFSET,RI=−1、{Cell−2、Cell−3、Cell−4})
【0085】
例4において、フィードバック割り当て1において対応するセルセットが1つのエレメントを含むので、PI期間を定義する必要がない。このように、フィードバック割り当てに対するセルセットが1つのエレメントだけを含む場合に、PI期間が定義されないか、又はPI期間が定義されるとしても、PIは、フィードバックされない。
【0086】
一方、本発明の第2の実施形態に従って、UEが異なる送信タイミングで複数のセルに関するチャネル情報をフィードバックするので、チャネル情報の送信タイミング間で衝突が発生する。この場合に、より高い優先順位を有するフィードバック割り当てに対するフィードバックは、常に優先して送信される。すなわち、RI、PMI、及びCQIの中の1つの情報がもう1つの情報と衝突する場合に、高い優先順位のフィードバック割り当てに関する情報が優先してフィードバックされる。このような方法は、セル間の衝突にもかかわらず、UEがマルチフィードバック衝突による性能の低下なしに、少なくとも1つのセルからデータを受信できるようにする。BSがフィードバック割り当てとともに優先順位情報をUEにシグナリングし、UEがその優先順位情報に従ってフィードバック優先順位レベルを決定することにより、セルの優先順位がつけられる。あるいは、セルの優先順位レベルは、フィードバック割り当てのインデックスに基づいて決定される。あるいは、最も短いフィードバック期間を有するフィードバック割り当てに高い優先順位レベルが割り当てられる。
【0087】
また、PIがタイミング衝突により送信されることができない場合に、以後のRI、PMI、及びCQIは、予め定められたPI値に基づいてフィードバックされる。このPI値は、上位レイヤーシグナリングによりUEに示されるか、又はフィードバック割り当てにおいてセルセット内の最小のインデックスを有するセルに対するフィードバックであると決定される。また、RIが送信されることができない場合に、PMI及びCQIは、non−PI送信と同一の仮定のもとに計算される。結果的に、本発明の第2の実施形態では、本発明の第1の実施形態に従うフィードバック優先順位付け方法は、本発明の第2の実施形態において類似した方法で実行される。
【0088】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態は、DS/DB方式を使用するセルラー移動通信システムにおけるCoMP UEで割り当てられたフィードバックモード及び割り当てられたタイミングでフィードバックを送信する方法を提供する。
【0089】
DS/DB方式を実現するために、UEは、干渉セル(I−cell)がオフ状態である場合のチャネル情報及びI−cellがオン状態である場合のチャネル情報のすべてをBSにフィードバックする。このような2種類のフィードバックは、独立して実行される。しかしながら、UEと特定のセル間の空間的な情報を示すRI及びPMIが、干渉セルがオフ状態である場合及びオン状態である場合において大きく変わらないので、RI及びPMIは、2種類の場合において同一の値に設定され、CQI値は、2種類の場合において異なる値に設定される。
【0090】
例えば、I−cellがオン状態である場合のフィードバック情報が基準フィードバック(primary feedback又はreference feedback)に設定された後に、I−cellがオン状態である場合のRI及びPMIが基準フィードバックのRI及びPMIに設定される。UEは、この設定されたRI及びPMIの中の少なくとも1つに基づいてI−cellがオフ状態である場合のCQIを計算することにより、I−cellがオン状態である場合のCQIとは個別にCQIを設定する。上記の通りに、干渉セルがオフ状態である場合及びオン状態である場合において、同一のRI及びPMIが設定されることにより、干渉セルがオフ状態である場合のチャネル情報は、CQIだけを含むことができる。
【0091】
2種類の方法において、UEは、I−cellがオフ状態である場合及びI−cellがオン状態である場合のチャネル情報を取得する。チャネル情報取得方法の内の1つは、BSが測定セットとともにI−cellのインデックスをUEに通知するものである。例えば、BSが{Cell−1、Cell−2、Cell−3}を測定セットとして示し、Cell−1をI−cellとして示す場合に、UEは、Cell−1についてI−cellがオフ状態である場合のみに対してチャネル情報をフィードバックしさえずればよい。さらに、UEは、Cell−2及びCell−3について、Cell−1がオフ状態である場合とオン状態である場合のすべてに対してチャネル情報をフィードバックすべきである。また、Cell−2及びCell−3について、共通のRI及びPMI、2つの異なるCQIは、Cell−1がオン状態である場合とCell−1がオフ状態である場合のすべてに対してフィードバックされる。I−cellがオン状態である場合のCQIをDS−CQIと呼び、I−cellがオフ状態である場合のCQIをDB−CQIと呼ぶ。DS−CQI及びDB−CQIは、同一のタイミング又は異なるタイミングでフィードバックされる。前者の場合において、DB−CQIは、個別の値としてフィードバックされ、DS−CQIに対する差の値であるdelta_DB−CQIがフィードバックされる。RIが1である場合には、1個の符号語に対するCQIだけがフィードバックされる。この場合に、delta_DB−CQIは、単純に(DB−CQI−DS−CQI)として定義される。しかしながら、RIが2以上である場合には、2つの符号語に対するCQIがフィードバックされなければならない。従来のLTE−アドバンスド技術において、2番目の符号語に対するCQIは、1番目の符号語に対するCQIとの差としてフィードバックされる。すなわち、1番目の符号語に対するDS−CQIをDS−CQI_CW1と呼び、2番目の符号語に対するDS−CQIをDS−CQI_CW2と呼ぶ場合に、従来では、DS−CQI_CW1及びdelta_DS−CQI_CW2がフィードバックされる。このとき、delta_DS−CQI_CW2=DS−CQI_CW2−DS−CQI_CW1である。このように、2つの符号語に対するCQIが必要とされ、1番目及び2番目の符号語に対するDB−CQIがそれぞれDB−CQI_CW1及びDB−CQI_CW2である場合に、共通のdelta_DB−CQIが、2つの符号語に対して送信され、次のように使用される。
■ DB−CQI_CW1=DS−CQI_CW1+delta_DB−CQI
■ DB−CQI_CW2=DS−CQI_CW2+delta_DB−CQI
【0092】
2つの符号語に対して、delta_DB−CQI_CW1及びdelta_DB−CQI_CW2がそれぞれフィードバックされ、次のように使用される。
■ DB−CQI_CW1=DS−CQI_CW1+delta_DB−CQI_CW1
■ DB−CQI_CW2=DS−CQI_CW2+delta_DB−CQI_CW2
【0093】
本発明の第3の実施形態において、本発明の第2の実施形態と同様に、BSは、測定セット及びこの測定セットの複数のサブセットをUEに通知し、各サブセットに対するフィードバックモード及びタイミングをUEに割り当てる。しかしながら、本発明の第3の実施形態は、DB−CQI又はdelta_DB−CQIが各フィードバック情報に含まれるという点で第2の実施形態とは異なる。例えば、測定セットが{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4}であり、I−cellがCell−1であり、BSが測定セットから選択されたUEが選好する2つのセルに関するチャネル情報の受信及び同一のタイミングでのdelta_DB−CQI及びDS−CQIの受信を希望する場合に、BSは、2つのフィードバックモード及びタイミングをUEに割り当て、フィードバックモード及びタイミングに対応する測定セットのサブセットをUEに通知する。上記の例において、2つのフィードバックモード、タイミング、及び対応するサブセットを次のように設定する。
【0094】
[例5]
■ フィードバック割り当て1:(モードB、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=0、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
■ フィードバック割り当て2:(モードB、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=3、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
【0095】
例5において、モードBは、例2のモードAとは異なり、UEから送信されるフィードバック情報が既存のRI、PMI、CQI、及びPIに加えてdelta_DB−CQIを含むことを通知する。この場合に、delta_DB−CQIは、DS−CQIとともに符号化され、同一のタイミングでフィードバックされる。すなわち、DS−CQI及びdelta_DB−CQIの送信期間及びオフセットは、それぞれN
pd及びN
OFFSET,PIに設定される。PIがI−cellを示す場合には、DB−CQIが必要でない。したがって、delta_DB−CQIが0に設定されるか又は送信されず、DS−CQIだけが送信される。
図10は、フィードバック割り当て1においてPIがI−cellを示し、フィードバック割り当て2においてPIがI−cellでない他のセルを示す場合の、2つのフィードバック割り当てにおけるUEのフィードバック送信タイミング及びフィードバック情報を示す。例5は、従来のモード1−1の拡張である。モード2−1が拡張される場合に、BSは、K値をUEに追加で送信する。同様に、PIの期間は、RI期間のM
PI倍に設定され、PIのオフセットは、RIオフセットとN
OFFSET,PIとの和に設定される。あるいは、PIは、追加のPIタイミングを定義せず、RIとともに符号化され送信される。また、wCQIに対するPIの期間及びオフセットは、wCQIの期間のM
PI倍及びwCQIのオフセットとN
OFFSET,PIとの和としてそれぞれ定義される。また、モード2−1が拡張される場合に、delta_DB−CQIは、wCQI及びsCQIのそれぞれに対して定義され、DS−CQIとともに送信されるか、又はdelta_DB−CQIは、wCQI及びsCQIの中の1つに対して定義され、与えられたタイミングでDS−CQIとともに送信される。2種類のPMI情報及び2種類のPTIを追加で含む8本のCSI−RSアンテナポートに対するフィードバックモードにおいて、UEは、例5におけるような同一の方法で従来のフィードバック構造でPI及びdelta_DB−CQIを追加でフィードバックする。
【0096】
他の例において、測定セットが{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4}であり、I−cellがCell−1であり、BSが測定セットから選択されたUEが選好する2個のセルに関するチャネル情報の受信及び異なるタイミングでDB−CQI及びDS−CQIの受信を希望する場合に、BSは、2つのフィードバックモード、DB−CQIの送信タイミングに関するタイミング情報、及びフィードバックモード及びタイミングに対する測定セットのサブセットを次のように構成する。
【0097】
[例6]
■ フィードバック割り当て1:(モードC、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、H’’=2、N
OFFSET,CQI=0、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
■ フィードバック割り当て2:(モードC、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、H’’=2、N
OFFSET,CQI=3、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
【0098】
例6において、モードCは、例5のモードBに比べて、DB−CQIの期間を示すパラメータH’’を含む。この場合に、DB−CQI送信期間及びオフセットは、それぞれH’’・N
pd及びN
OFFSET,CQIに設定される。すなわち、DS−CQIがN
pdの期間で送信される状況において、DB−CQIは、H’’回ごとに送信される。DB−CQIの代わりに、delta_DB−CQIが送信される。さらに、例6において、PIがI−cellを示す場合に、DB−CQIが必要とされないので、DS−CQIのみが送信される。
図11は、フィードバック割り当て1においてPIがI−cellを示し、フィードバック割り当て2においてPIがI−cellでない他のセルを示す場合の、2つのフィードバック割り当てにおけるUEのフィードバック送信タイミング及びフィードバック情報を示す。例6は、従来のモード1−1の拡張である。モード2−1が拡張される場合に、BSは、K値をUEに追加で送信する。同様に、PIの期間は、RI期間のM
PI倍に設定され、PIのオフセットは、RIオフセットとN
OFFSET,PIとの和に設定される。あるいは、PIは、追加のPIタイミングを定義せず、RIとともに符号化され送信される。また、wCQIに対するPIの期間及びオフセットは、wCQIの期間のM
PI倍及びwCQIのオフセットとN
OFFSET,PIとの和としてそれぞれ定義される。また、モード2−1が拡張される場合に、DB−CQIは、wCQI及びsCQIのそれぞれに対して定義され、DS−CQIとともに送信されるか、又はDB−CQIは、wCQI及びsCQIの中の1つに対して定義され、与えられたタイミングでDS−CQIとともに送信される。この場合に、sCQIに対するDB−CQIであるDB−sCQIの送信タイミングは、(H−1)回のDB−sCQIがwCQIに対するDB−CQIであるDB−wCQIの送信期間H’’・N
pd及びオフセットN
OFFSET,CQIのタイミングの後にN
pd個のサブフレームの間隔で送信されるように設定される。
【0099】
例7は、モード2−1を拡張することによりDB−CQIが送信される場合に使用可能なフィードバック割り当ての例を示す。
図12は、フィードバック割り当て1においてPIがI−cellを示し、フィードバック割り当て2においてPIがI−cellでない他のセルを示す場合の、2つのフィードバック割り当てにおけるUEのフィードバック送信タイミング及びフィードバック情報を示す。
【0100】
[例7]
■ フィードバック割り当て1:(モードD、N
pd=5、M
RI=2、M
PI=2、J=3(10MHz)、K=1、H’’=2、N
OFFSET,CQI=0、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
■ フィードバック割り当て2:(モードD、N
pd=5、M
RI=2、M
PI=2、J=3(10MHz)、K=1、H’’=2、N
OFFSET,CQI=3、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
【0101】
例7において、モードDは、DB−CQIの追加の送信を要求する従来のモード2−1の拡張である新たなフィードバックモードである。2種類のPMI情報及び2種類のPTIを追加で含む8本のCSI−RSアンテナポートに対するフィードバックモードにおいて、UEは、例7におけるような同一の方法で従来のフィードバック構造でPI及びDB−CQIを追加でフィードバックする。
【0102】
UEでI−cellがオン状態である場合及びI−cellがオフ状態である場合におけるCSI、すなわち、DB−CQI及びDS−CQIを取得する他の方法は、BSが測定セットだけではなく、各セルに対するIMRをUEに通知するものである。すなわち、BSが測定セットの各セルに関して信号測定のためのCSI−RSリソース、I−cellがオン状態である場合のIMR、及びI−cellがオフ状態である場合のIMRをUEにシグナリングする場合に、UEは、このリソースから取得したチャネル情報に基づいて対応するセルに対するDB−CQI及びDS−CQIのすべてを取得する。1つだけのIMRが認識されるセルに対して、UEは、DS−CQIを計算しさえすればよい。
【0103】
例えば、BSが{Cell−1、Cell−2、Cell−3}を測定セットとして割り当て、Cell−1に対しては、1個のIMRを、Cell−2及びCell−3のそれぞれに対しては、2つのIMRをUEに通知する場合に、UEは、Cell−1に対しては1つのチャネル情報だけをフィードバックし、Cell−2及びCell−3のそれぞれに対しては2つの場合に対するチャネル情報をフィードバックする。ここで、Cell−2及びCell−3のそれぞれに対して、2つのIMRに関するチャネル情報に含まれるRI及びPMIは、同一の値に設定される。この設定されたRI及びPMIの中の少なくとも1つに基づいて、2種類の場合に対して異なるCQIが生成される。この場合に、2つのCQIの中でさらに小さい値がDS−CQIとして設定され、2つのCQIの中でさらに大きい値がDB−CQIとして設定される場合に、DS−CQI及びDB−CQIは、特定のフィードバックモード及び特定のタイミングでBSにフィードバックされる。このフィードバックモード及びタイミングは、例5、例6、及び例7で説明した方法で設定される。
【0104】
UEは、Cell−2及びCell−3の各々に対して生成される2つのチャネル情報を基本(Primary)CSI及び付加(Secondary)CSIに分類される。例えば、UEは、2つのCQIの中でさらに小さい値を含むチャネル情報を基本CSIとして設定し、他のチャネル情報を付加CSIとして設定する。付加CSIに含まれるRI及びPMIは、基本CSIに含まれるRI及びPMIと同一の値に設定され、付加CSIに対するCQIは、設定されたRI及びPMIの中の少なくとも1つに基づいてフィードバックされるように計算される。このように、付加CSIのRI及びPMIが基準CSIのRI及びPMIに基づいて設定されるので、基準CSIは、付加CSIの参照(Reference)CSIとして使用される。
【0105】
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態は、JT方式を使用するセルラー移動通信システムにおいて、CoMP UEが割り当てられたフィードバックモード及び割り当てられたタイミングでフィードバックを送信する方法を提供する。
【0106】
JT方式を実現するために、UEは、測定セットの各セルに対するチャネル情報だけでなく、測定セットの幾つかのセルが同時にデータを送信する場合に対するチャネル情報をBSにフィードバックする必要がある。各セルに対するチャネル情報の他に、セル間の協調に従うRI、PMI、wCQI、及びsCQIをそれぞれJT_RI、JT_PMI、JT_wCQI、JT_sCQIと呼ぶ。UEは、協調のための情報をすべて又は一部をBSにフィードバックする。特に、JT_RIは、BSが各セルに対するチャネル情報に基づいてJT_RIを推定できるために、フィードバック情報に含まれない。追加で、JT_PMIは、JTのための別途のPMIでなく、協調を考慮するセル間の位相差情報だけを含むように構成される。JT_wCQI及びJT_sCQIが一般的にJT_CQIと呼ばれる場合に、この値は、協調状況で必要とされるCQI又は協調を考慮する場合と協調を考慮しない場合との間のCQI差である。JT_CQIがCQI差として定義される場合には、本発明の第3の実施形態で定義されたdelta_DB−CQIのように、2つの符号語に対して共通で又は個別に定義される。
【0107】
協調送信のためのチャネル情報は、DB−CQIのように、同一のタイミングで測定セット内のセルのための個別フィードバックとともに符号化され送信されるか、又はセルのための個別のフィードバックとは異なるフィードバックモード及び異なるタイミングでフィードバックされる。まず、測定セット内のセルのための個別フィードバックともに協調送信のための情報を送信する場合について説明する。この場合には、JT_RIが送信されず、JT_CQI及びJT_PMIがすべて送信されるか、又はJT_CQI及びJT_PMIの中の1つだけが送信される。
【0108】
本発明の第4の実施形態に従って、JTのためのフィードバック(以下、JTフィードバック)が個別のセルに対するDS−CQIと同一のタイミングで送信される場合に、BSは、第3の実施形態と同様に、測定セット及び測定セットの複数のサブセットをUEに通知し、各サブセットに対するフィードバックモード及びタイミングを割り当てる。本発明の第4の実施形態では、DB−CQIの代わりに、JT−CQI/JT−PMIが各フィードバック情報に含まれるという点で第3の実施形態と差がある。例えば、測定セットが{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4}であり、BSが測定セットから選択されたUEが選好する2つのセルに関するチャネル情報及びそのセル間の協調に基づくJTフィードバックを必要とする場合に、BSは、2つのフィードバックモード及びタイミングをUEに割り当て、フィードバックモード及びタイミングに対応する測定セットのサブセットをUEに通知する。上記の例において、2つのフィードバックモード、タイミング、及び対応するサブセットを次のように設定する。
【0109】
[例8]
■ フィードバック割り当て1:(モードA、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=0、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
■ フィードバック割り当て2:(モードE、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=3、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4}、フィードバック割り当て1)
【0110】
例8において、モードAは、例2で定義したモードAと一致し、UEが既存のRI、PMI、CQI、及びPIをフィードバックする必要があることを意味する。モードEは、モードAでJTフィードバックの追加の送信を示すモードである。モードEにおいて、UEは、ともに送信されるフィードバック割り当て1で選択されたPIに対応するセルとフィードバック割り当て2で選択されたセル間の協調に基づくJTフィードバックをCQI送信タイミングでBSにフィードバックする。したがって、モードEがフィードバックモードとして示される場合には、協調を考慮するフィードバック割り当てのインデックスがUEに通知され、このフィードバック割り当てインデックスは、BSにより上位レイヤーシグナリングを通してUEに直接にシグナリングされるか、又はフィードバック割り当て1にあらかじめ設定される。この場合に、JT_CQI/JT−PMIは、N
pdの送信期間及びN
OFFSET,CQIのオフセットでDS−CQIとともにフィードバックされる。
【0111】
図13は、例8に関する2つのフィードバック割り当てにおけるUEのフィードバック送信タイミング及びフィードバック情報を示す。例8は、従来のモード1−1の拡張である。モード2−1が拡張される場合に、BSは、K値をUEに追加で送信する。この場合にも、PIの期間は、RI期間のM
PI倍に設定され、PIのオフセットは、RIオフセットとN
OFFSET,PIとの和に設定される。あるいは、PIは、追加のPIタイミングを定義せず、RIとともに符号化され送信される。また、wCQIに対するPIの期間及びオフセットは、wCQIの期間のM
PI倍及びwCQIのオフセットとN
OFFSET,PIとの和としてそれぞれ定義される。また、モード2−1が拡張される場合に、JT_wCQI及びJT_sCQIのすべてが定義され、DS−CQIとともに送信されるか、又はJT_wCQI及びJT_sCQIのうちの1つが定義され、与えられたタイミングでDS−CQIとともに送信される。2種類のPMI情報及び2種類のPTIを追加で含む8本のCSI−RSアンテナポートに対するフィードバックモードにおいて、UEは、例8におけるような同一の方法で従来のフィードバック構造でPI及びJT_CQI/JT_PMIを追加でフィードバックする。
【0112】
他の例において、測定セットが{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4}であり、BSが測定セットから選択されたUEが選好する2個のセルに関するチャネル情報の受信及びDS−CQIとは異なるタイミングでJT_CQI/JT_PMIの受信を希望する場合に、BSは、2つのフィードバックモード、JT_CQI/JT_PMIの送信タイミングに関するタイミング情報、及びフィードバックモード及びタイミングに対応する測定セットのサブセットを次のように構成する。
【0113】
[例9]
■ フィードバック割り当て1:(モードA、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=0、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
■ フィードバック割り当て2:(モードF、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、H’’=2、N
OFFSET,CQI=3、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4}、フィードバック割り当て1)
【0114】
例9において、モードFは、例8のモードEに比べて、JT_CQI/JT_PMIの期間を示すパラメータH’’を含む。この場合に、JT_CQI/JT_PMIの送信期間及びオフセットは、それぞれH’’・N
pd及びN
OFFSET,CQIに設定される。すなわち、DS−CQIがN
pdの期間で送信される状況において、JT_CQI/JT_PMIは、H’’回ごとに送信される。
図14は、例9に対して、2つのフィードバック割り当てにおけるUEのフィードバック送信タイミング及びフィードバック情報を示す。例9は、従来のモード1−1の拡張である。モード2−1が拡張される場合に、BSは、K値をUEに追加で送信する。同様に、PIの期間は、RI期間のM
PI倍に設定され、PIのオフセットは、RIオフセットとN
OFFSET,PIとの和に設定される。あるいは、PIは、追加のPIタイミングを定義せず、RIとともに符号化され送信される。また、wCQIに対するPIの期間及びオフセットは、wCQIの期間のM
PI倍及びwCQIのオフセットとN
OFFSET,PIとの和としてそれぞれ定義される。また、モード2−1が拡張される場合に、JT_wCQI及びJT_sCQIが定義され、DS−CQIとともに送信されるか、又はJT_wCQI及びJT_sCQIの中の1つのみが定義され、与えられたタイミングでDS−CQIとともに送信される。この場合に、JT_sCQIの送信タイミングは、JT_wCQIの送信期間H’’・N
pdとオフセットN
OFFSET,CQIのタイミングの後に、(H−1)回のJT−sCQIがN
pdのサブフレームの間隔で送信されるように設定される。2種類のPMI情報及び2種類のPTIを追加で含む8本のCSI−RSアンテナポートに対するフィードバックモードにおいて、UEは、例9におけるような同一の方法で従来のフィードバック構造でJT_CQI/JT_PMIを追加でフィードバックする。
【0115】
協調送信のためのチャネル情報が各セルのための個別のフィードバックとは異なるタイミング及び異なるモードでフィードバックされる。例えば、測定セットが{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4}であり、BSが測定セットから選択されたUEが選好する2個のセルに関するチャネル情報の受信、そのセル間の協調に基づくJTフィードバックの受信、及び各セルに対するチャネル情報とは個別にJTフィードバックの受信を希望する場合に、BSは、個々のセルフィードバックのための2つのフィードバックモード及びJTのための1つのフィードバックモードを次のように構成する。
【0116】
[例10]
■ フィードバック割り当て1:(モードA、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=0、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
■ フィードバック割り当て2:(モードA、N
pd=10、M
RI=2、M
PI=2、N
OFFSET,CQI=3、N
OFFSET,RI=−1、N
OFFSET,PI=−1、{Cell−1、Cell−2、Cell−3、Cell−4})
■ フィードバック割り当て3:(モードG、N
pd=10、M
RI=2、N
OFFSET,CQI=6、N
OFFSET,RI=−1、{フィードバック割り当て1、フィードバック割り当て2})
【0117】
例10において、モードGは、フィードバック割り当て1及びフィードバック割り当て2から選択されるセル間でJTに基づくフィードバック情報としてJT_RI、JT_PMI、及びJT_CQIを送信するモードである。JTフィードバックのために、フィードバック期間及びオフセットが従来のモード1−1として設定され、JTに対するフィードバック割り当て番号も設定される。フィードバック割り当て番号は、UEに個別にシグナリングされる。あるいは、フィードバック割り当て番号は、予め定められたフィードバック割り当て番号又は予め定められたセル間の協調のためのものである。JT_RIは、フィードバックされず、JT_PMI及びJT_CQI情報だけが送信される。したがって、M
RI及びN
OFFSET,RIは設定されない。
【0118】
図15は、本発明の実施形態によるUEの構成を示すブロック図である。
【0119】
図15を参照すると、UEは、通信モジュール710及び制御部720を含む。
【0120】
通信モジュール710は、外部からデータの送信又は受信を行う。通信モジュール710は、制御部720の制御の下にCoMPのためのチャネル情報を中央制御装置に送信する。
【0121】
制御部720は、UEを構成するすべての構成部の状態及び動作を制御する。制御部720は、現在のUEとセル間の通信状態に従って最適のセル又は協調通信のためのフィードバック情報を選択し、選択されたセルに関するチャネル情報を中央制御装置にフィードバックする。このために、制御部720は、チャネル推定部730を含む。
【0122】
チャネル推定部730は、中央制御装置から受信されるCoMPセット情報及びフィードバックモード情報に従ってCSI−RS別に必要なフィードバック情報を判定し、受信されたCSI−RSを使用してチャネルを推定する。チャネル推定部730は、通信モジュール710を制御することによりCoMPと関連したチャネル情報を中央制御装置にフィードバックする。
【0123】
ここで、UEは、通信モジュール710及び制御部720を含むと説明しているが、特定の構成に限定されない。すなわち、UEは、UEの機能に従って様々な他の構成部をさらに含む。例えば、UEは、UEの現在の状態を表示する表示部と、ユーザから機能実行命令のような信号を受信する入力部と、UEから生成されたデータを格納する記憶部とを追加で含む。
【0124】
図16は、本発明の実施形態によるUEの動作を示すフローチャートである。
【0125】
図16を参照すると、UEは、ステップ801において、中央制御装置からCoMPセット情報及びフィードバックモード情報を受信し、ステップ802において、この受信された情報に基づいてCSI−RS別に必要なフィードバック情報を判定する。ステップ803において、UEは、この判定されたフィードバック情報に基づいてCSI−RSを用いてチャネルを推定する。ステップ804において、チャネル推定結果に従ってCoMPと関連したチャネル情報を中央制御装置にフィードバックする。
【0126】
図17は、本発明の実施形態による中央制御装置の構成を示すブロック図である。
【0127】
中央制御装置は、制御部910と通信モジュール920とを含む。
【0128】
制御部910は、中央制御装置内のすべての構成部の状態及び動作を制御する。制御部910は、UEでのチャネル推定のためにセル別にCSI−RSをそれぞれのリソースに割り当て、必要に応じて、CoMPセットを割り当て、CoMPセット情報をUEに送信する。このために、制御部910は、セル別リソース割り当て部930をさらに含む。
【0129】
セル別リソース割り当て部930は、UEがセル別にチャネル推定のためのCSI−RSにそれぞれのリソースを割り当て、通信モジュール920を通して割り当てられたリソースを使用してCSI−RSを送信する。セル別に割り当てられたリソースは、チャネル推定のためのCSI−RSに対応するように割り当てられる。
【0130】
通信部920は、UE又は自身が管理するセルとデータを送受信する機能を実行する。通信部920は、制御部910の制御の下に割り当てられたリソースを通してCSI−RSをUEに送信し、チャネル情報を含むフィードバック情報をUEから受信する。
【0131】
図18は、本発明の実施形態による中央制御装置の動作を示すフローチャートである。
【0132】
図18を参照すると、中央制御装置は、ステップ1001において、UEがセル別にチャネル推定のためのCSI−RSにそれぞれのリソースを割り当て、ステップ1002において、対応するリソースを使用してCSI−RSをUEに送信する。ステップ1003において、中央制御装置は、チャネル情報を含むフィードバック情報をUEから受信する。
【0133】
以上、本発明を具体的な実施形態及び携帯端末の図面を参照して詳細に説明してきたが、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく様々な変更が可能であるということは、当業者には明らかであり、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるべきである。