(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明に係る流体装置(以下単に「流体装置」とする)は、流水を導入する所定高さの位置に配置された上部流水タンクと、上部流水タンクに流水を流入する流水導入部と、上部流水タンクから流出した流水を増圧する流水増圧装置と、流水増圧装置によって増圧された流水の流入と排出を繰り返すことで回転駆動する少なくとも1つの2軸回転装置と、2軸回転装置の回転力を利用して発電する発電装置と、を有している。
【0026】
そして、流体機械は、設置状態で見て流水導入部を備えた上部流水タンクが最上部に位置し、鉛直方向に立設した流水増圧装置の上端部には上部流水タンクが接続固定され、流水増圧装置の下端部には2軸回転装置を挟んで発電装置が接続固定さている。
【0027】
流水増圧装置は、筒状の流水増圧シリンダと、流水増圧シリンダと同心に取り付けられ当該流水増圧シリンダと独立して回転可能な流水増圧シャフトと、流水増圧シリンダの内部であって流水増圧シャフトの一方の端部から他方の端部まで設けられた螺旋翼からなる。
【0028】
そして、筒状の流水増圧シリンダと流水増圧シャフトと螺旋翼との間で流水増圧装置の長手方向に亘って螺旋状流水流路が形成され、かつその流路断面積は、上部流水タンクが接続された端部から2軸回転装置が接続された端部に向かって徐々に小さくなるように形成されている。
【0029】
これにより、流水増圧装置の上端部に固定接続された上部流水タンクに貯まった流水が上部流水タンクから流水増圧装置の螺旋状流水流路の上側入口に導入され、螺旋状流水流路を流れることで流水増圧装置の下端部から当該流水増圧装置によって増圧された流水として2軸回転装置の駆動用空間に流入するようになっている。
【0030】
更に、増圧された流水の圧力によって2軸回転装置を回転駆動させることで、発電装置によって発電すると共に、この発電によって減圧した流水の一部を上部流水タンクの備わった高さより低い高さまで再び揚水可能な機能を有している。
【0031】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。ここで、
図1は、本実施形態に係る流体装置の全体構成を一部透過して示す説明図である。なお、
図1は、本出願の特許請求の範囲の請求項1及び請求項2で特定される本発明の基本的概念及びそれ以外の従属請求項で特定される本発明の派生的概念を全て含めたいわゆるベストモードの形態を示した包括的代表図面である。従って、本出願の特許請求の範囲の各請求項で特定される本発明全体に包含される様々な派生的発明については、包括的図面である
図1において示された全ての構成要件のうち一部の構成要件のみで特定されるものであり、かつその他の図面を勘案して適宜特定されるものであることに言及しておく。
【0032】
図1から分かるように、上流の河川25から取水して取水桝06及び導入管路01を経てから流体機械1の最上部に設けられた上部流水タンク100に流水が貯められるようになっている。上部流水タンク100は、フランジ3で流水増圧シリンダ220の上端部に密接したまま固定されている。これによって、上部流水タンク100の内部には、有効落差分の位置エネルギーを有する流水が貯められるようになっている。
【0033】
導入管路01の途中には開閉弁924が設けられている。そして、上流の河川25と上部流水タンク100との落差を有した流水の流れを、開閉弁924によって導入管路01の途中において適宜止めることができるようになっている。
【0034】
なお、上部流水タンク100は、固定渦巻螺旋翼07を上部流水タンク100の内部に有している。上部流水タンク100に貯められた流水は、流水増圧装置200の流水増圧シリンダ220に滞りなく流れ込む。流水増圧シリンダ220は、上部流水タンク100のフランジ3とシール4を挟んで、ここでは詳細には図示しない連通口を経て上部流水タンク100に連結され、上部流水タンク100から流水増圧装置200に流水が支障なく流れ込む構造を有している。
【0035】
流水増圧装置200は、液密状態を保って密閉された流水増圧シリンダ220の内部に中空円錐台軸をなす流水増圧シャフト210を同心に収容している。なお、流水増圧シャフト210は、流水増圧シリンダ220と独立して回転可能なように流水増圧装置200に備わっている。より詳細には、流水増圧シャフト210の上端部と下端部はそれぞれ流水増圧装置200の上端のフランジ部に備わったベアリングと下端のベース部に備わったベアリングによって回転可能にしっかりと軸支されている(例えば、
図2及び
図12(b)に示すベアリング27参照)。
【0036】
また、流水増圧シャフト210の長手方向外周面全体に亘って4枚の螺旋翼230(231〜234)が、モータMによる流水増圧シャフト210の回転方向と反対側を回転方向に巻き付けられた状態で固定して一体化した構造を有している(
図10及び
図11(a),(d)参照)。螺旋翼230(231〜234)は、
図1に示すように、流水増圧シャフト210の長手方向外周面全体に取り付けられ、流水増圧シリンダ220の内壁に対して密接状態を保ちながら摺動回転可能に備わっている。
【0037】
なお、
図1、
図10、及び
図11(d)から分かるように、螺旋翼230(231〜234)のピッチは、円錐台軸に沿ってだんだん狭くなっている。そして、螺旋翼230(231〜234)のそれぞれの外周縁全体は、流水増圧シリンダ220の内周面に液密状態を保ちながら摺動可能に接すると共に、それぞれの内周縁全体は、流水増圧シャフト210に液密に固定されている。
【0038】
以下、流水増圧装置200の構造の詳細説明について、その特徴的な作用も含めて図面に基づいて行う。流水増圧シャフト210は、上部流水タンク側が小径で2軸回転装置側が大径の中空円錐状をなし周面が緩やかなテーパとなっている。また、流水増圧シリンダ220は径が一定の円筒形状を有し、これにより上部流水タンク側では、流水増圧シャフト210の外周面と流水増圧シリンダ220の内周面との間隔が広くなっている一方、2軸回転装置側では、流水増圧シャフト210の外周と流水増圧シリンダ220の内周との間隔が狭くなっている。
【0039】
流水増圧シャフト210は、モータMにギアを介して連結している。モータMは、流水増圧装置200に流水が充満した状態で、流水増圧シャフト210を螺旋翼230と共に流水増圧シリンダ内で回転させることができる駆動力を有している。なお、流水増圧装置200に流水が充満した状態で、流水増圧シャフト210を螺旋翼230と共に流水増圧シリンダ内で回転させる理由は、以下の通りである。
【0040】
最初に上部流水タンク100から流水増圧装置200に流水が流れ込み始めてやがては螺旋状流水流路全体に流水が貯まるが、この螺旋状流水流路250の構造は複雑のため、元々その中に存在していた空気のかなりの量が螺旋状流水流路250の流路全体に亘ってどうしても残留してしまう。この残留した空気をそのままにしておくと、この空気層の存在が支障となって螺旋状流水流路250の下部から2軸回転装置300の回転駆動用流水充填空間318,328中に流水が勢い良く流れ込むことが難しくなる。
【0041】
そのため、上述したタイミングでモータMを駆動させることで、流水増圧シャフト210を螺旋翼230と共に流水増圧シリンダ内で回転させる。流水増圧シャフト210を螺旋翼230と共に流水増圧シリンダ内で回転させることで、強制的に流水の流れを生み出すことができ、これに伴い流水増圧装置200の螺旋状流水流路250に残留した空気をこの流路に沿って上昇させてやがては上部流水タンクの上側に備わった空気抜きバルブ23から外部に殆ど全ての空気を放出する。
【0042】
これによって、流水増圧装置200の螺旋状流水流路250の内部に空気が残留することがなくなり、流水のみで満たされることになる。なお、流水増圧シャフト210を螺旋翼230と共に流水増圧シリンダ内で回転させる前の状態においては、2軸回転装置300の回転駆動用流水充填空間318,328にも空気が残留しているが、流水増圧シャフト210を螺旋翼230と共に流水増圧シリンダ内で回転させることで、貯まったままとなった流水の流れを強制的に生じさせることができる。
【0043】
これに伴い、回転駆動用流水充填空間318,328に残留していた空気も、2軸回転装置300の空気抜きバルブ23や上述した上部流水タンク100の空気抜きバルブ23から流体機械1の外部に放出することが可能となる。これによって、2軸回転装置300の効率的な回転駆動の支障となる残留空気を一掃することができる。
【0044】
また、後述する切替弁11を操作して排水の一部が再び流水循環用揚水パイプ501を経て流水増圧装置200の螺旋状流水流路250に戻す形態とした場合においては、
図1に示す流水循環用揚水パイプ501の上部に備わった空気のみを外部に放出する空気抜きバルブを介して流水循環用揚水パイプ501に残留した空気を全て流体機械1の外部に放出することができる。
【0045】
以上のような空気抜きの構造を流体機械1が有することにより、螺旋状流水流路250の内部が短時間に流水のみで満たされた状態となり、この状態で流路自体を回転させ続けると、螺旋状流水流路250の下方部分において徐々に狭くなった流路に押し込まれて詰まっていた流水が螺旋状流水流路250自体の回転作用によって流水増圧装置200の下端に備わった増圧流水吐出口0から勢い良く流出して、これに連通した2軸回転装置300の増圧流水流入口331,332を通って2軸回転装置300の回転駆動用流水充填空間318,328に強制的に押し込まれるように流入していくことができる。
【0046】
続いて、本実施形態に係る螺旋翼230の詳細構造について説明する。旋翼230(231〜234)は、上述したように流水増圧シリンダ220の内部であって流水増圧シャフト210の一方の端部から他方の端部まで備わっている。
【0047】
そして、筒状の流水増圧シリンダ220と流水増圧シャフト210と螺旋翼230との間で流水増圧装置200の長手方向に亘って螺旋状流水流路250が形成されている。流水増圧シャフト210と螺旋翼230が特別な形状を有することで、螺旋状流水流路250は螺旋状をなし、かつその流路断面積は、上部流水タンク100が接続された端部から2軸回転装置300が接続された端部に向かって徐々に小さくなるようになっている。
【0048】
そして、このような特別な螺旋状流水流路250の構造によって、流水増圧装置200の上端部に固定接続された上部流水タンク100に貯まった流水が上部流水タンク100から流水増圧装置200の螺旋状流水流路250の上側入口に導入され螺旋状流水流路250を流れることで、流水増圧装置200の下端部から流水増圧装置200によって増圧された流水として2軸回転装置300の回転駆動用流水充填空間318,328(
図6(b)参照)に流入するようになっている。
【0049】
螺旋翼230は、
図11(a)に示す第1螺旋翼231乃至第4螺旋翼234の4つの螺旋翼を組み合わせて形成されている。この4つの螺旋翼230(231〜234)は、全て同一形状を有しており、これらはそれぞれ、軸線方向について所定間隔を隔てた状態で、流水増圧シャフト210に取り付けられている。
【0050】
ここでは、とりあえず第1螺旋翼231の形状のみ説明する。なお、上述したように第2螺旋翼232乃至第4螺旋翼234の形状についても同様である。第1螺旋翼231の上部流水タンク側は幅が広く、2軸回転装置300に向かうに従って幅が狭くなるように形成されている。また、第1螺旋翼231の軸心長手方向のピッチについても、上部流水タンク側のピッチが大きく、2軸回転装置側のピッチが小さく、その間は徐々にピッチが変化していくようになっている。
【0051】
第1螺旋翼231の内周縁の曲率半径は、これが取り付けられる流水増圧シャフト210の徐々に変化する外径に一致するようになっている。即ち、第1螺旋翼231を流水増圧シャフト210に取り付けた状態において、第1螺旋翼231の上部流水タンク側の曲率半径は、これが取り付けられた部分の流水増圧シャフト210の外周径と一致しており、第1螺旋翼231の2軸回転装置側の曲率半径は、これが取り付けられた部分の流水増圧シャフト210の外周径と一致している。
【0052】
そして、第1螺旋翼231の上部流水タンク側から2軸回転装置側に至るまで徐々に大きくなっていく内周縁の曲率半径は、各内周縁の取り付けられる部分における流水増圧シャフト210の外周径と一致している。そして、第1螺旋翼231の内周縁の全てはこれに対応する流水増圧シャフト210の外周面に公知の固定手段で液密状態を保つようにしっかりと取り付けられている。
【0053】
また、第1螺旋翼231の外周縁の曲率半径は、一定の曲率半径を有し、流水増圧シリンダ220の内周壁に両者の間で液密状態を保ちながら摺動可能な曲率半径となっている。即ち、第1螺旋翼231の外周縁の全ては、流水増圧シャフト210と共に流水増圧シリンダ内で回転している最中、これに対応する流水増圧シリンダ220の内周壁に液密状態を保ちながら摺動回転することができるようになっている。なお、第2螺旋翼232乃至第4螺旋翼234の形状及び寸法についても、第1螺旋翼231と同様である。
【0054】
続いて、第1螺旋翼231乃至第4螺旋翼234のそれぞれと流水増圧シャフト210との本実施形態における取付け関係について、
図11(a)に基づいて説明する。第1螺旋翼231の上端縁231aは、同図に示すように、流水増圧シャフト210の上端部から時計方向で見て9時の方向に時計の針が向くように取り付けられている。また、第2螺旋翼232の上端縁232aは、同図に示すように、流水増圧シャフト210の上端部から時計方向で見て12時の方向に時計の針が向くように取り付けられている。また、第3螺旋翼233の上端縁233aは、同図に示すように、流水増圧シャフト210の上端部から時計方向で見て3時の方向に時計の針が向くように取り付けられている。また、第4螺旋翼234の上端縁234aは、同図に示すように、流水増圧シャフト210の上端部から時計方向で見て6時の方向に時計の針が向くように取り付けられている。
【0055】
なお、第1螺旋翼231乃至第4螺旋翼234の全ての上端縁231a〜234aは、
図11(b)に示すように、この縁部全体に亘って先端がカミソリ状に鋭利に加工してあり、上部流水タンク100から流れ込んでくる流水が各螺旋翼230(231〜234)の上端縁の下側に形成された隙間に抵抗なく流れ込んで行くようになっている。
【0056】
具体的には、
図1に示す第1螺旋翼231の上端縁231aとこれより垂直下方に位置する第2螺旋翼232との間には開口部が形成されている。第1螺旋翼231の上端縁231aは、カミソリ状に鋭利に加工された形状を有しているので、上部流水タンク100に貯まった流水は、上部流水タンク100からこの開口部に抵抗を受けることなく勢い良く流れ込む。
【0057】
同様に第2螺旋翼232の上端縁232aとこれより垂直下方に位置する第3螺旋翼233との間にも開口部が形成され、第3螺旋翼233の上端縁233aとこれより垂直下方に位置する第4螺旋翼234との間にも開口部が形成され、第4螺旋翼234の上端縁234aとこれより垂直下方に位置する第1螺旋翼231との間にも開口部が形成されている。その結果、上部流水タンク100に貯まった流水が、これら合計4つの開口部から流水増圧装置200の内部の4つの螺旋状流水流路250に図中反時計回りの矢印に示す方向で均等に流れ込んで行く。
【0058】
なお、4枚構造の螺旋翼の上部を、
図11(a)及び
図11(b)に示す上述の構成に代えて、
図11(c)に示すような異なる形態、即ち各螺旋翼の上端部が窪んで流水が落ち易くした形態を有する螺旋翼にしても、上述と同様の流水流入促進効果を得ることができる。
【0059】
第1螺旋翼231乃至第4螺旋翼234及び流水増圧シャフト210は、上述したように特殊な形状を有しているため、螺旋状流水流路250についても螺旋状に形成されることに加えて、その流路断面積は、上部流水タンク100が接続された端部から2軸回転装置300が接続された端部に向かって徐々に小さく変化していく。更には、各螺旋状流水流路内側の壁面、即ち流水増圧シャフト210の外周面は、上部流水タンク100が接続された端部から2軸回転装置300が接続された端部に向かって、流水増圧シリンダ220の内周面に向けて徐々に近づいていくようになっている。
【0060】
即ち、流水増圧シリンダ220の内周面と流水増圧シャフト210の外周面とで挟まれる螺旋状流水流路250は、流水増圧装置200の中心軸線の外側に向かって狭まっていく。これによって、上部流水タンク側から流れ込み螺旋状流水流路250に流れ込んだ流水は、やがては流水増圧シリンダ220の螺旋状流水流路250の下部まで達し、この螺旋状流水流路250全体に貯まる。
【0061】
また、螺旋状流水流路250の下側に貯まった流水の一部は、流水増圧装置200の下部に形成された増圧流水吐出口241,242からこれに連通している増圧流水流入口を経て2軸回転装置300の増圧流水充填空間に入り込む。
【0062】
次いで、モータMを駆動することによって流水増圧装置200の流水増圧シャフト210を回転させることで、螺旋状流水流路250自体も流水増圧シャフト210と共に流水増圧シリンダ220の内部で回転し続ける。これによって、流水増圧装置200の螺旋状流水流路250に残留した空気をこの流路に沿って上昇させてやがては上部流水タンクの上側に備わった空気抜きバルブ23から外部に殆ど全ての空気を放出する。また、回転駆動用流水充填空間318,328に残留していた空気も、2軸回転装置300の空気抜きバルブ23や上述した上部流水タンク100の空気抜きバルブ23から流体機械1の外部に放出される。
【0063】
その結果、螺旋状流水流路250の内部は、これに残留していた空気の代わりに流水で完全に満たされる。同じく、流水循環用揚水パイプ501に溜まった空気も空気抜きバルブ24から流体機械1の外部に放出される。この状態で流水増圧シリンダ220の内部で螺旋状流水流路250自体をその中に貯まった流水全体が下方に押し流されるように強制的に回転させられる。
【0064】
このように、螺旋状流水流路250自体も回転することで、この水路の流水は、流水増圧装置200の高さ分の位置エネルギーに加えて遠心力も作用することで、下方に勢い良く流れ落ち、かつ下方に押し込まれていく。更には、2軸回転装置300に近づくにつれて螺旋状流水流路250の流路断面積が狭まっていくため、流水が螺旋翼流水流流路250の下方に流れていくに従って流水が詰まってくるが、螺旋状流水流路250自体が流水増圧シリンダ220の内部で回転し続けることで、この回転作用によりこの螺旋状流水流路250の下方に詰まった流水を流水増圧装置200の下方に備わった増圧流水吐出口241,242に向けて強制的に押し込んでいくことで、流水自体が増圧されながら増圧流水吐出口241,242に向かう。
【0065】
なお、流水循環用揚水パイプ501には、
図1に示すように、逆止弁926が設けられ、螺旋状流水流路250を勢い良く流れ落ちていく流水が流水循環用揚水パイプ501の流水流路側連通部から流水循環用揚水パイプ501の内部に入り込むのを防止している。
【0066】
そして、増圧流水吐出口241,242の付近で最大限に増圧された流水は、
図6(a)に示すように、流水増圧装置200の下端部に備わった増圧流水吐出口241,242から勢い良く吐出し、この下部に取り付けられた2軸回転装置300の上面の本実施形態では円周方向に五対形成された各対の増圧流水流入口331,332の中に2軸回転装置300の構造に起因して交互に勢い良く流れ込んでいく。
【0067】
なお、本実施形態においては、螺旋翼230を第1螺旋翼231乃至第4螺旋翼234の4枚の螺旋翼から形成したが、これを1枚の螺旋翼で形成しても良い。しかしながら、1枚の螺旋翼で形成すると、流路の上端の流入開口部が流水増圧装置上端の周方向1箇所にしか形成されず、本実施形態のような4箇所から4つの流路に流水が流入するというバランスの良い流水導入形態を実現することができない。
【0068】
また、これに加えて、1枚の螺旋翼とすると、そのピッチを本実施形態の各螺旋翼に比べて4分の1としなければならず、2軸回転装置300に近づくにつれてピッチが細くなり、螺旋翼自体の製造コストが極めて嵩んでしまう。しかしながら、本実施形態の4枚の螺旋翼231〜234のように複数枚の螺旋翼を準備して、互いに所定間隔隔てた状態で流水増圧シャフト210と流水増圧シリンダ220との間の空間に取り付けることで、このような問題を解決することが可能となる。
【0069】
図2は、
図1に示した流水増圧装置の下部と、2軸回転装置の一部と、これに連なる発電装置を一部透過して部分的拡大図である。
図2に示す筐体32は、螺旋翼230を固定した流水増圧シリンダ220をしっかりと液密状態を保ったまま支持する役目を果たしている。また、筐体32は、2軸回転装置300の真上に流水増圧装置200の流水増圧シリンダ220と密接して一体化する構造を有している。
【0070】
そして、増圧された流水が、流水増圧シリンダ220の真下から連続して吐出され、かつこれと同時に排出が直下に円滑に吐き出されるように、増圧流水吐出口241,242と2軸回転装置300の外側に突き出す流水放流パイプ503に至る半円環状排水路920とが一体化して設けられている(
図1参照)。また、
図2から分かるように、流水増圧シャフト210の動力入力軸R4Sと出力側の2軸回転装置300の第2の回転ピストン側の回転軸325が発電装置500内に一体化している構造を有している。
【0071】
図1及び
図2に示す発電装置500には、流水増圧シャフト210の螺旋翼230の動力入力軸R4Sのギアのサイドに発電装置500がギアで連結され、発電装置500の入力トルクの倍になるようにギア比が施されている。なお、この機構部分には、ここでは図示しない動力伝達遮断手段が設けられ、動力を伝達するか否かを任意に選択できるようになっている。他方、回転軸にあたる2軸回転装置300の外部に下方に突出するように2つの回転軸315,325同士が回転同期ギア316,326で連結されて(
図2参照)、このギア比も増幅されて、ダイナモDMを駆動させる構造を有している。発電装置500のシャフトには、
図1に示すように、回転増幅器Sが一体化している構造となっており、蓄電装置20と電流及び電圧制御用パワーコンデイショナ21を備え、発電が出力表示される制御盤22を備えている。
【0072】
流体機械1の2軸回転装置300から減圧されて排出された一部の流水は、
図1に示す排水流路29を経由して、1本の排出パイプ30に合流し、切替弁11によってその流出方向を2つの排水流出経路の何れかに選択的に流される。以下、
図1に基づいて説明する。
【0073】
最初に
図1に示す開閉弁925を開いて排水を流水放流パイプ503から近くの河川26にいつでも放流できるようにしておく。そして、第1の排水流出経路を利用する形態では、
図3及び
図5に示す円環状排水管900に備わる2つの開閉バルブ990を閉じた状態とすることで、1つの円環状排水管900を2つの半円環状排水路910,920に2分することによって、
図1中右側に示す一方の半円環状排水路920内の排水を流水放流パイプ503によって流体機械1の設置場所の近傍の河川26に放流する。
【0074】
一方、
図1中左側に示す他方の半円環状排水路910の排水については、
図1に示す切替弁11を排水循環側のみ全開となるように操作することで、流水循環用揚水パイプ501のみに導いて再び流水増圧装置200の流水増圧シリンダ内の上部流水タンク100から一定距離だけ下側の部分の螺旋状流水流路250に戻す。
【0075】
また、第2の排水流出経路を利用する形態では、
図3及び
図5に示す円環状排水管900に備わる2つの開閉バルブ990を閉じた状態とすることで、1つの円環状排水管900を2つの半円環状排水路910,920に2分することによって、
図1中右側に示す一方の半円環状排水路920内の排水を流水放流パイプ503によって流体機械1の設置場所の近傍の河川26に放流する。
【0076】
一方、
図1中左側に示す他方の半円環状排水路910の排水については、
図1に示す切替弁11を揚水放出側のみ全開となるように操作することで、排出パイプ30を流れる流水を流水外部放出用揚水パイプ502のみに導くようになっている。流水外部放出用揚水パイプ502はその先端側が開口した開口放出部502aとなっている。
【0077】
この開口放出部502aは、流水増圧装置200の流水増圧シリンダ220の上部流水タンク100から一定距離だけ下側の部分に位置するようになっている。そして、排出後に揚水された流水を開口放出部502aから下流側に設置された流体機械1を駆動するための取水源ともなる河川(
図1では図示せず)に戻したり、流体機械1の設置場所の周辺の畑に作物生育用の水として散水したり、同じく周辺の田んぼに作物生育のための農業用水として供給したりするようになっている。
【0078】
また、第3の排水流出経路を利用する形態では、
図3及び
図5に示す円環状排水管900に備わる2つの開閉バルブ990を共に開放状態とすることで、1つの円環状排水管900を2つの半円環状排水路910,920に2分することなく、円環状排水管900の中の排水の全てを
図1の右側に示す開閉弁925を開放状態とすることで、流水放流パイプ503によって流体機械1の設置場所の近傍の河川26に放流するようになっている。このようにして、河川26における渇水時の対策についても考慮した構造になっている。
【0079】
続いて、2軸回転装置300について説明する。上述したように、流水増圧装置200の流水増圧シリンダ220の内部において、流水増圧シャフト210を螺旋翼230と共にモータMで回転させることで、螺旋状流水流路250を流れ落ちながら増圧されていく流水が、流水増圧シャフト210の下端に設けられた複数枚の吐き出し翼77(
図11(b)参照)によって、増圧流水吐出口241,242から吐出され(
図2参照)、この増圧流水吐出口241,242に連通して開口されている2軸回転装置300の増圧流水流入口331,332に流入する(
図2参照)。この際に増圧流水が、2軸回転装置300の各回転ピストン310,320の受圧面に増圧された流水の圧力を交互に加えることで、各回転ピストン310,320が勢い良く回転する。これに伴って、外部に突出した各回転軸315,325も回転し、これに連結し互いに噛合する回転同期ギア316,326の噛合動作によって各回転ピストン310,320を互いに反対方向に回転させる構造となっている。
【0080】
図3は、
図1に示す流体機械1の2軸回転装置300と各ギアとの噛合具合を示す底面図である。また、
図4は、
図3に示したギアの噛合具合の一部を更に詳しく示す部分的底面図である。
【0081】
具体的には、回転軸315,325の片方の同軸上に75:100の比率でギアGが、動力入力ギア軸KSの動力ギアEに連結し、動力ギアEの同軸上に2:1の比率で半分の径のギアEcがダイナモDMと一体した回転増幅器Sの回転増幅軸SSの同軸上の伝達ギアRに連結され、発電する構造となっている。
【0082】
このギア比は、2軸回転装置300の受圧面に増圧された流水の圧力が作用して生じた各回転軸の回転駆動力をギアの回転数の減速によって倍増させるように定められている。このような構造により、発電効率を向上させることができる。
【0083】
つまり、
図4に示すように、動力入力ギア軸KSの内部芯に円錐螺旋翼の回転軸が、貫通突出した軸の2重構造を有していて、回転ギアR4が回転動力を受け回転する構造と、モータMの入力伝達ギア軸R1Sに付されたモーターヘッドギアR1が中間ギアR2の外周に連結し、中間ギアR2の入力伝達ギア軸R2Sに2:1の比率で動力伝達ギアR3が増圧装置の回転ギアR4をモータMのトルクを増幅して、回転を伝達している構造を有し、増幅装置が円滑に機能するようになっている。
【0084】
図5は、本実施形態において、流水増圧装置200の下面に備わった五対の増圧流水吐出口241,242と、この形成位置に対応するように固定配置された五対の2軸回転装置300の増圧流水流入口331,332及び減圧流水排出口341,342を含めた互いの位置関係を示す説明図である。なお、図中符号11は、排出開放放出と排出揚水配管を示し、符号63は、機外の配管接続フランジを示している。
【0085】
同図に示すように、流体機械1は、上述の構造を流水増圧装置200から吐出する流水の流量に適合するように、小サイズの2軸回転装置300を5つ有している。各2軸回転装置300は、流水増圧装置200の流水増圧シリンダ220の円形をなす底面と同心の円周上に周方向等間隔で固定配置されている。この際、2軸回転装置300の受圧面積を大きくすることで、出力を向上させることができる。また、2軸回転装置300が吐出する流水の流量に合わせて規格化した単体の水力発電装置を利用することが可能である。
【0086】
また、
図1及び
図5に示すように、2軸回転装置300の下側には円環状排水管900が備わっている。そして、円環状排水管900に沿って周方向等間隔をなして五対の2軸回転装置300の減圧流水排出口341,342が円環状排水管900の円周方向所定の場所において互いに連通するようになっている。
【0087】
また、
図5に示すように、円環状排水管900の円周方向においては、互いに対向する位置に開閉バルブ990が備わっている。これによって、開閉バルブ990を共に閉じると、円環状排水管900は、
図5における左側の半円環状排水路910と右側の半円環状排水路920に互いに独立して分離し、五対ある2軸回転装置300のうち一部の2軸回転装置の減圧流水排出口341,342から排出した流水が一方の半円環状排水路910に流入し、残りの2軸回転装置300の減圧流水排出口341,342から排出した流水は他方の半円環状排水路920に流入するようになっている。
【0088】
また、
図1及び
図5に示す一方の半円環状排水路910は、切替弁11の切り替えによって流水循環用揚水パイプ501と流水外部放出用揚水パイプ502の何れか一方に連通するようになっている。また、
図5に示す他方の半円環状排水路920は、流水放流パイプ503に連通して流水放流パイプ503の他端は河川26の上側に位置するようになっている。
【0089】
同図面から明らかなように、本流体機械1は単体で構成でき、流水若しくは、溶液の取りこみ管と排出管の接続を繋げることで、何処へでも移動して設置できることが分かる。
【0090】
このことは、密閉構造で一体化の製品化をなし、量産化することで発電コストを抑えることにつながる。このような機能性に富んだ万能な水力発電装置の普及により特に小水路や小河川における流水を再生可能エネルギーとして有効利用することを促進できる。
【0091】
続いて、
図5に示した5つの2軸回転装置300の共通する個々の構造について説明する。
図6は、流水増圧装置200によって増圧されてこの増圧流水吐出口241,242から吐出した流水が2軸回転装置300に入り込んで、2軸回転装置300を駆動した後に減圧されて2軸回転装置300から排出される流水の流れを示す説明図(
図6(a))及び2軸回転装置300の構造をその回転ピストン310,320の中心軸線と垂直に交差する方向に切断して示す断面図(
図6(b))である。
【0092】
図6は、流水増圧装置200の増圧流水吐出口241,242及び2軸回転装置300の増圧流水流入口331,332を経て流入した増圧された流体が、2軸回転装置300の回転ピストン310,320を回転駆動させながら減圧流水排出口341,342から排出される構造を示している。具体的には、
図6(a)に示すように、流水増圧装置200の下端に設けられた増圧流水吐出口241,242から増圧された流水が連続的に吐出され、この流水が2軸回転装置300の増圧流水流入口331,332に流入し、2軸回転装置300の各回転ピストン310,320の受圧面(第1の接続周面)313,323(
図6(b)参照)に瞬間的に大きな圧力を作用させ、各回転ピストン310,320を交互に勢い良く回転駆動させた後、2軸回転装置300の減圧流水吐出口341,342から排水パイプ30を経て排出される構成を示している(
図6(a)に点線で示す矢印参照)。なお、排水パイプ30は、
図5に示す円環状排水管900に接続されている。
【0093】
上述の通り、流体機械1の設置状態で見て、流水増圧装置200の下端面には、互いに近接した2つの増圧流水吐出口241,242が、本実施形態では五対備わっている。この五対の互いに近接した2つの増圧流水吐出口241,242は、流水増圧装置200の下端面の中心周りにおいてその中心から同一の距離で、周方向等間隔に備わっている。そして、その下端面は、この増圧された流水吐出口を除いて流水増圧装置200の内部において液密状態を保つように閉塞している。
【0094】
続いて、2軸回転装置300の詳細な構造について説明する。なお、以下の説明においては、図面に基づく発明の理解の容易化を図るために、他の図面においては表示されていない符号を付して詳細に説明する。
図6(b)は、2軸回転装置の構造をその回転ピストンの中心軸線と垂直に交差する方向に切断して示す断面図である。
【0095】
2軸回転装置300は、2軸回転駆動用シリンダ350と、2軸回転駆動用シリンダ350に収容され回転軸が2軸回転駆動用シリンダ350内に液密状態でそれぞれ収容された第1の回転ピストン310及び第2の回転ピストン320を有している。そして、2軸回転駆動用シリンダ350は、第1及び第2の2つの回転ピストン310,320を収容する回転ピストン収容空間351を有している。
【0096】
2軸回転装置300には、流体機械1の設置状態で見て、2軸回転駆動用シリンダ350の上面に、互いに近接した2つの増圧流水流入口331,332が備わり、かつ2軸回転駆動用シリンダ350の下面に、互いに近接した2つの減圧流水排出口341,342が備わっている。
【0097】
回転ピストン収容空間351は、平面視で2つの円の一部が重なり合った輪郭(いわゆる瓢箪形と呼ばれる輪郭)を有する空間として形成されている。回転ピストン収容空間351の高さは、第1の回転ピストン310及び第2の回転ピストン320の厚さとほぼ同等となっており、回転ピストン収容空間内においてこの空間の上面や下面と第1の回転ピストン310及び第2の回転ピストン320の間の液密状態を保ちながら、回転ピストン収容空間内において第1の回転ピストン310及び第2の回転ピストン320が回転可能となっている。
【0098】
第1の回転ピストン310及び第2の回転ピストン320からなる2つの回転ピストンはそれぞれ、上述した所定の厚さを有し、外周面が平面視で曲率半径の大きい大径外周面311,321と曲率半径の小さい小径外周面312,322と、これらをそれぞれ繋ぎ増圧された流水の受圧面としての役目を果たす第1の接続周面(受圧面)313,323及び前記受圧面と周方向反対側に対向して形成され、減圧した流水の接する背圧面としての役目を果たす第2の接続周面(背圧面)314,324とから構成された平面視異形半月形を有している。
【0099】
第1の回転ピストン310及び第2の回転ピストン320の大径外周面311,321は、それぞれ回転ピストン収容空間351の内周面に液密状態を保ちながら回転ピストン収容空間内で第1の回転ピストン310及び第2の回転ピストン320が回転可能に接する曲率半径を有している。
【0100】
また、第1の回転ピストンの小径外周面312は、回転ピストン収容空間351の中央部において、第2の回転ピストン320の大径外周面321と一箇所で液密状態を保ちながら線接触するような曲率半径を有している。また、第2の回転ピストンの小径外周面322は、回転ピストン収容空間351の中央部において、第1の回転ピストン310の大径外周面311と一箇所で液密状態を保ちながら線接触するような曲率半径を有している。
【0101】
そして、2つの回転ピストン310,320からは、流体機械1の設置状態で見て、回転ピストン310,320の回転中心と同心をなす回転軸315,325が2軸回転駆動用シリンダ350の下面から下方に突出している。なお、回転軸315,325は、2軸回転駆動用シリンダ350に対して液密状態を保ちながら回転自在に取り付けられている。
【0102】
2本の回転軸315,325には、互いに噛合した回転同期ギア316,326が備わり、この2つの回転同期ギア316,326の噛合により、回転軸315,325の回転角度に応じて、2軸回転駆動用シリンダ350の回転ピストン収容空間内において、一方の回転ピストン310(320)の大径外周面311(321)と他方の回転ピストン320(310)の小径外周面322(312)が液密状態を保つように線接触するか、一方の回転ピストン310(320)の小径外周面312(322)と他方の回転ピストン320(310)の大径外周面321(311)が液密状態を保つように線接触するかの選択的状態を常に維持するようになっている。
【0103】
また、上述したように流水増圧装置200の下端面に形成され互いに近接した一対の2つの増圧流水吐出口241,242のそれぞれは、2軸回転駆動用シリンダ350の上面に形成され互いに近接した一対の2つの増圧流水流入口331,332のそれぞれに液密状態で連通している。
【0104】
そして、第1の回転軸315の回転角度に応じて、第1の回転ピストン310と回転ピストン収容空間351とで画成される空間(
図7(a)に示す状態参照)か、又は第1の回転ピストン310と回転ピストン収容空間351と第2の回転ピストン320の大径外周面321とで画成される空間(
図6(b)に示す状態参照)が、第1の回転ピストン310の回転駆動用流水充填空間318を形成するようになっている。
【0105】
また、第2の回転軸325の回転角度に応じて、第2の回転ピストン320と回転ピストン収容空間351とで画成される空間(
図6(b)に示す状態参照)か、又は第2の回転ピストン320と回転ピストン収容空間351と第1の回転ピストン310の大径外周面311とで画成される空間(
図7(a)に示す状態参照)が、第2の回転ピストン320の回転駆動用流水充填空間328を形成するようになっている。
【0106】
更には、第1の回転軸315の回転角度に応じて、第1の回転ピストン310と回転ピストン収容空間351と第2の回転ピストン320の大径外周面321とで画成される第1の回転ピストン310の回転駆動用流水充填空間318が、第1の空間部318aと第2の空間部318bの2つの空間に液密状態で仕切られた状態で(
図9(a)に示す状態参照)、2軸回転駆動用シリンダ350の上面に備わった一対の増圧流水流入口331,332のうち一方の増圧流水流入口331から第1の空間部318aに増圧された流水が入り込むと共に、第2の空間部318bから2軸回転駆動用シリンダ350の下面に備わった一対の減圧流水排出口341,342のうち一方の減圧流水排出口341から減圧した流水が排出されるように各増圧流水流入口331,332と減圧流水排出口341,342が2軸回転駆動用シリンダ350の所定位置に備わっている。
【0107】
また、第2の回転軸325の回転角度に応じて、第2の回転ピストン320と回転ピストン収容空間351と第1の回転ピストン310の大径外周面311とで画成される第2の回転ピストン320の回転駆動用流水充填空間328が、第1の空間部328aと第2の空間部328bの2つの空間に液密状態で仕切られた状態で(
図7(b)に示す状態参照)、2軸回転駆動用シリンダ350の上面に備わった一対の増圧流水流入口331,332のうち他方の増圧流水流入口332から第1の空間部328aに増圧された流水が入り込むと共に、第2の空間部328bから2軸回転駆動用シリンダ350の下面に備わった一対の減圧流水排出口341,342のうち他方の減圧流水排出口342から減圧した流水が排出されるように各増圧流水流入口331,332と減圧流水排出口341,342が2軸回転駆動用シリンダ350の所定位置に備わっている。
【0108】
これによって、第1の回転ピストン310の回転駆動用増圧流水充填空間318の第1の空間318a及び第2の空間318bと第2の回転ピストン320の回転駆動用増圧流水充填空間328の第1の空間328a及び第2の空間328bへの増圧流水の流入と減圧流水の排出を所定の時間差で共に行うようになった開閉弁機能を2軸回転駆動装置300が有するようにしている。
【0109】
また、2軸回転駆動用シリンダ350の各減圧流水排出口341,342には、これらの排出口への排水を促すための減圧排水促進溝371,372がそれぞれ備わっている(
図7乃至
図9参照)。なお、
図7乃至
図9においては、減圧排出促進溝371,372の排出口側端部は、シリンダ内部に形成された連通路(図示せず)によって繋がっている。しかしながら、減圧排出促進溝371,372の排出口側端部は、各減圧流水排出口341,342に直接繋がっていても良い。
【0110】
更には、本実施形態においては、第2の回転軸325に発電装置500を駆動する伝達機構400が備わっている。しかしながら、この伝達機構400は、第1の回転軸315か第2の回転軸325の何れか一方に備わっていれば良い。
【0111】
流水増圧装置200と2軸回転装置300は一体化した構造を有していると共に、2軸回転駆動用シリンダ350のフランジ厚は、排水配管距離と対応するようになっている。また、減圧流水排出口341,342は、増圧された流水から受ける圧力に基づいて2軸回転装置300の一方の回転ピストン310(320)の回転で注入口が閉じると、減圧排出促進溝371,372に達し、更には減圧流水排出口341,342が大きく開口し、流水増圧装置200で増圧された流水の圧力がこの排出側において瞬時に減圧され、下部フランジ厚の配管距離で直下の配管から排出されるようになっている。
【0112】
2軸回転装置300の増圧流水流入口331,332に流入する増圧された流水は、左右の回転ピストン310,320と2軸回転駆動用シリンダ350の内壁で塞がれる。そして、増圧されたまま行き場のない流水は、回転ピストン310,320の第1の空間部318a,328aに流れ込む際の圧力で受圧面313,323を交互に押し続ける。他方、回転ピストン310,320の第2の空間部318b,328bは減圧流水排出口341,342に開放されていて排出され、回転ピストン310,320の回転を妨げるような抵抗力を生じさせることなく、回転ピストン310,320を交互に回転駆動させる。
【0113】
図6(a)に示すように、左側の回転ピストン310の第1の回転軸315は、外部に突出しておりかつ回転同期ギア316を備え、右側回転ピストン320の第2の回転軸325に備わった回転同期ギア326と噛合している。
【0114】
一方、右側の回転ピストン320は、増圧された流水の圧力の作用による強制回転を終えて、その回転の慣性力及び回転同期ギア316と回転同期ギア326の噛合による左側の回転ピストン310から伝わる回転力を利用して第2の空間部318b,328bの残水は、減圧流水排出口341,342から強制排出される。
【0115】
この2軸回転装置300の左側の第1の回転ピストン310と右側の第2の回転ピストン320とは、それぞれが回転中は絶えず液密状態を保ちながら1箇所で線接触した状態で密接していて、夫々が回転作動で流水の注入及び排出の開口部を開閉する弁の機能を果たす構成を有している。
【0116】
また、増圧流水流入口331,332及び減圧流水排出口341,342の双方の開閉弁機能としては、開口部が円形になっていて、回転ピストンの底部底面が液密状態を保って密閉されていて、回転ピストン310,320の回転に伴い、回転ピストン310,320の上面と下面が増圧流水流入口331,332及び減圧流水排出口341,342の開閉弁としての役目を果たす。即ち、増圧流水流入口331,332及び減圧流水排出口341,342が2軸回転ピストン310,320によって閉じられたり開かれたりする。また、この開閉動作の最中、これらの開閉弁の形状は、平面視で三カ月、半月、満月状に開閉し、回転駆動用流水充填空間318,328への増圧された流水の流入と減圧した流水の排出に際して、衝撃波や振動の発生を防止する機能を有している。
【0117】
続いて、以上説明した2軸回転装置300の動作原理について、第1の回転ピストン310及び第2の回転ピストン320の回転角度を変えた状態を示す
図7乃至
図9に基づいて以下に詳細に説明する。
【0118】
図7(а)においては、図中左側に位置する第1の回転ピストン310の大径外周面311が、図中右側に位置する第2の回転ピストン320の小径外周面322と、周面方向の1箇所(シリンダの平面視で中央部分)において線接触して液密状態を保った瞬間を示している。
【0119】
この場合、第1の回転ピストン上面によって第1の増圧流水流入口331が閉塞されると共に、第1の回転ピストン310のピストン下面によって第1の減圧流水排出口341が閉塞されている。一方、2軸回転駆動用シリンダ350の第2の増圧流水流入口332の大部分が、第1の回転ピストン310のピストン上面を除いて開口している。同じく、2軸回転駆動用シリンダ350の第2の減圧流水排出口342の開口部は、第1の回転ピストン310のピストン下面を除いてかなりの割合で開口している。
【0120】
この状態において第2の回転ピストン320の回転駆動用流水充填空間328は、同図から分かるように、第1の空間部328aと第2の空間部328bの2つの空間部に互いに液密状態を保ちながら二分されている。そして、流水増圧装置200の増圧流水吐出口242から吐出した流水が、2軸回転駆動用シリンダ350の第2の増圧流水流入口332を通って第1の空間部328aに勢い良く流れ込む。一方、第2の空間部328bからは、この空間部において充満した減圧した流水が、2軸回転駆動用シリンダ350の背圧面324による押し出しによって減圧流水排出口342から排出される。
【0121】
第1の空間部328aに勢い良く流入した増圧された流水は、第2の回転ピストン320の周面や2軸回転駆動用シリンダ350の回転ピストン収容内壁からの抵抗を受けることなく、第2の回転ピストン320の受圧面323に当たって、この受圧面323に増圧された流水の圧力が瞬時に作用する。これによって、第2の回転ピストン320は、図中反時計回り方向の矢印に示すように、この受圧推進力によって勢い良く回転する。一方、第2の空間部328bに溜まった減圧した流水は、第2の回転ピストン320の周面や2軸回転駆動用シリンダ350の回転ピストン収容空間351の内壁から抵抗を受けることなく、減圧流水排出口342から速やかに排出される。
【0122】
これによって、第2の回転ピストン320は、
図7(a)から
図7(b)に至る位置まで勢い良く回転する。この際、第1の回転ピストン310と第2の回転ピストン320の回転軸315,325にそれぞれ備わった同じ径で同じ歯数を有する第1及び第2の回転同期ギア316,326が互いに噛み合っているので、第2の回転ピストン320の回転力が第1の回転ピストン310を同期回転させ、第1の回転ピストン310も
図7(b)に示す位置まで回転移動する。
【0123】
図7(b)に示す状態においては、第1の回転ピストン310は、
図7(a)に示す状態から約30度程度時計回り方向に回転しており、2軸回転駆動用シリンダ350の第1の減圧流水排出口341の開口部の殆どが流水充填空間に連通しており、回転駆動用流水充填空間318に充満し減圧した流水が、この第1の減圧流水排出口341から勢い良く排出される。
【0124】
なお、2軸回転駆動用シリンダ350の第1の増圧流水流入口331は、第1の回転ピストン310のピストン上面によって閉塞されている。一方、第2の回転ピストン320は、
図7(a)に示す状態から約30度程度反時計回り方向に回転しており、2軸回転駆動用シリンダ350の第2の増圧流水流入口332の開口部の殆どが、
図7(a)と同様に回転駆動用流水充填空間328の第1の空間部328aに連通して、流水増圧装置200において増圧され流水吐出口241から勢い良く流れ出る流水が、第1の空間部328aに流れ込む。これによって、第2の回転ピストン320の受圧面323に増圧された流水の圧力を瞬時に作用させ、第2の回転ピストン320を円周方向反時計回りに更に回転させる。
【0125】
この際、2軸回転駆動用シリンダ350の回転ピストン収容空間351の内壁部及び第2の回転ピストン320の小径外周面322は、第1の空間部328aに流れ込む流水の流れ方向に沿っているため、流水の流入に対して抵抗となることなく、増圧された流水の圧力を第2の回転ピストン320の受圧面323に効率的に作用させることができる。また、第2の回転ピストン320の回転駆動用流水充填空間328の第2の空間部328bに充満した減圧した流水は、第2の減圧流水排出口342から殆ど排出されている。
【0126】
このようにして、第2の回転ピストン320が反時計回り方向に勢い良く回転すると同時に、第2の回転ピストン320から2軸回転駆動用シリンダ350の外部に突出した第2の回転軸325も回転する。そして、第2の回転軸325の端部に備わった回転同期ギア326も回転する。回転同期ギア326は、第1の回転ピストン310からシリンダ350の外部に突出した第1の回転軸315の端部に備わる回転同期ギア316と噛合している。回転同期ギア316と回転同期ギア326は、同径でギアの歯数も同一のため、回転同期ギア326の回転により回転同期ギア316及び第1の回転軸315を介して、第1の回転ピストン310も第2の回転ピストン320と同一の回転速度で互いに反対方向に回転し続ける。
【0127】
このようにして、
図7(b)の状態から
図8(c)の状態を経て
図8(d)の状態に移行する。
図8(d)の状態においては、第1の回転ピストン310によって閉塞されていた第1の増圧流水流入口331が、第1の回転ピストン側の回転駆動用流水充填空間318の第1の空間部318aと連通して、この第1の空間部318aに流水増圧装置200の下端に備わった第1の増圧流水吐出口241から増圧された流水が流れ込み始める。
【0128】
そして、
図8(d)の状態から
図9(e)の状態に移行すると、第1の増圧流水流入口331の大部分が、回転駆動用流水充填空間318の第1の空間部318aと連通して、第1の回転ピストン310が、
図7(a)に示した第2の回転ピストン320と同様の状態となる。即ち、第1の空間部318aに勢い良く流入した増圧された流水は、第1の回転ピストン310の周面や2軸回転駆動用シリンダ350の回転ピストン収容空間351の内壁からの抵抗を受けることなく、第1の回転ピストン310の受圧面313に増圧された流水の圧力が瞬時に作用する。
【0129】
その結果、第1の回転ピストン310は、図中時計回り方向の矢印に示すように、この受圧推進力によって勢い良く回転する。一方、第2の空間部318bに充満した減圧した流水は、第1の回転ピストン310の小径外周面312や2軸回転駆動用シリンダ350の回転ピストン収容空間351の内壁から抵抗を受けることなく、第1の減圧流水排出口341から背圧面314の押し出し力によって速やかに排出される。
【0130】
これによって、第1の回転ピストン310は、
図9(e)から
図9(f)に至る位置まで勢い良く回転する。この際、第1の回転ピストン310と第2の回転ピストン320の回転軸315,325にそれぞれ備わった同じ径で同じ歯数を有する回転同期ギア316,326が互いに噛み合っているので、第1の回転ピストン310の回転力が第2の回転ピストン320を同期して回転させ、第2の回転ピストン320も
図9(f)に示す位置まで回転移動する。
【0131】
以上のような第1の回転ピストン310と第2の回転ピストン320の交互の回転駆動及び第1の回転ピストン310に備わった第1の回転同期ギア316及び第2の回転ピストン320に備わった第2の回転同期ギア326の互いの噛合により、第1の回転ピストン310と第2の回転ピストン320は協働して安定した回転数で滑らかに回転する。この回転駆動力を、本実施形態においては第2の回転軸325に備わった回転力伝達ギア327及び複数のギアの伝達機構400を介して発電装置500に伝達することで、発電を効率良く行うことが可能となる(
図1及び
図2参照)。
【0132】
次いで、本発明の上述の流体機械1の機能の補足説明を行う。
図10は、流体機械1の内部構造を透過的に示す説明図である。
図10に示すように、流水増圧装置200と2軸回転装置300が一体化している。また、
図11(a)は、
図10における螺旋翼230の流水増圧シリンダ最上部の1段目の4枚の配置を示しており、流水増圧シリンダ220の軸心から正確に4等分に分割されている。この際、その上段の端部は、
図11(b)及びこの一部を拡大した
図11(c)に示すごとく、剃刀の刃のように鋭利に加工されているのが好ましい。
【0133】
また、
図12は、流水増圧装置200の下端部をその螺旋翼230の下端における凹型翼と共に示す説明図(
図12(a))及び流水増圧装置200の流水増圧シャフトの下端における円錐螺旋部分の詳細と吐出翼、流水増圧シャフト用ベアリングによる支持構造を透過的に示す説明図(
図12(b))である。下段の端部の吐き出し翼77は、等分の螺旋翼の間に複数枚を流水増圧シャフト210の周りの吐き出し空間に施すことが、増圧された流水の好ましい吐出を促すようになり、増圧された流水の連続した吐出を可能とする。また、流水増圧シャフト210は、中空となっており、この中空の内部に錘78を備えることで、回転遠心力と遠心加速度によるモータMの負荷軽減を図るのが好ましい。
【0134】
また、螺旋翼230と筐体32の間に微妙な緩衝を設け、圧力による円錐螺旋翼の自重の軽減を促すことが好ましい。また、
図12(b)に示すように、流水増圧シャフト210の軸受27は、この緩衝を妨げない構造にし、円錐螺旋翼と筐体の面接触を避け、硬質ベアリング等で摩擦損失の軽減を図る構成にするのが良い。
【0135】
続いて、本実施形態に係る流体機械1の動作手順について
図1に基づいて説明する。まず流体機械1の2軸回転装置300から排出され減圧した流水の一部が流水循環用揚水パイプ501を経由して流水増圧装置200の流路内に再び戻される動作手順ついて説明する。
【0136】
この動作を行うにあたって、
図1に示す切替弁11の切り替え位置を排水パイプ30が流水循環用揚水パイプ501のみに連結するように切り替える。また、開閉弁925は開放しておく。なお、円環状排水管900の2つの開閉バルブ990は、共に閉塞しておく。これによって、
図1に示す一方の半円環状排水路910が、この流水を外部に放出する流水循環用揚水パイプ501のみに連通する。
【0137】
次いで、流水増圧装置200が流水で満たされた後、モータMによって流水増圧シャフト210を回転させることで、螺旋状流水流路250自体もこの中に貯まった流水と共に回転させ、螺旋状流水流路250内に残留した空気や2軸回転装置300の回転駆動用流水充填空間318,328に残留した空気を、
図1に示す空気抜きバルブ23から流体機械1の外部に放出する。また、流水循環用揚水パイプ501に溜まった空気も空気抜きバルブ24から流体機械1の外部に全て放出する。
【0138】
流水増圧装置200の下端に備わった合計五対の増圧流水吐出口241,242と2軸回転装置300の上面に備わる五対の増圧流水流入口331,332とは連通しているので、増圧された流水がこの部分において抵抗を受けることなく流れ落ちる。
【0139】
そして、河川25から取水桝06及び導入管路01を経て上部流水タンク100に河川25の流水を流入させる。上部流水タンク100と流水増圧装置200との間を連通し、流水増圧装置200の内部の流路に上部流水タンク100から流水を導入して流水増圧装置200の流路全体が常に流水で満たされた状態で螺旋状流水流路250自体を回転させ続ける。
【0140】
これによって、螺旋状流水流路250を流れ落ちる流水は、螺旋状流水流路250がモータMによって流水を強制的に下方に押し出していく方向に回転しているので、流水の元々有していた位置エネルギーだけでなく流水増圧装置200の下端に達するまでに何度も流路の周面を旋回しながら遠心力の作用を受けると共に、流れ落ちていくにつれて断面積が狭くなっていく流路に強制的に押し込むように流れ込んで行くことによって増圧していく。増圧された流水はその後、増圧されて流水増圧装置200の増圧流水吐出口241,242から2軸回転装置300の五対ある増圧流水流入口のうち、各対の増圧流水流入口331,332の一方の対の増圧流水流入口331に勢い良く流入する。
【0141】
これにより、2軸回転装置300の第1の回転ピストン310が勢い良く回転し、この回転動作により第1の回転ピストンの上面が一方の増圧流水流入口を閉塞すると同時に、第1の回転ピストン310と第2の回転ピストン320のそれぞれの回転軸315,325に備わり互いに噛合したギアの作用により、第2のピストン320も第1のピストン310と同期して回転する。その結果、各対の増圧流水流入口331,332の他方の対の増圧流水流入口332を流水増圧装置200の下端に形成された各一対の増圧流水吐出口241,242のうち他方の増圧流水吐出口242と連通させる。
【0142】
続いて、2軸回転装置300の第2の回転ピストン320が勢い良く回転し、これに同期して第1の回転ピストン310も回転する。このような動作を繰り返すことによって、流水増圧装置200の底部において本実施形態では五対ある増圧流水吐出口241,242の各対の一方又は他方の増圧流水吐出口から増圧された流水が2軸回転装置300の五対ある増圧流水流入口331,332の各対の一方又は他方の増圧流水流入口に勢い良く流れ込み続ける。
【0143】
これによって、第1の回転ピストン310又は第2の回転ピストン320が連続的に回転駆動され、これに設けた回転軸315,325の一方及び伝達機構400を介して発電装置500により発電することが可能となる。
【0144】
また、本実施形態の場合、2軸回転装置300の下部に五対設けられた減圧した流水を排出する減圧流水排出口341,342のそれぞれの対の各対から交互に排出される減圧した流水の一部を一方の半円環状排水路910、切替弁11、及び循環用揚水パイプ501を介して流水増圧装置200の所定位置まで揚水してこの部分に位置する流水増圧装置の内部の流路に再び戻す。
【0145】
なお、他方の半円環状排水路920に流入した流水は、流水放流パイプ503を通って流体機械1の近傍の河川26に放出される。そして、この放出された流水の流量に相当する分が、上流の河川25から上部流水タンク100を経て流水増圧装置200の中に流入し、上述の発電と排水の一部の揚水を続ける。
【0146】
このような動作を繰り返すことによって、効率的な発電を行いながら取水源の河川らから無駄に取水することなく最小限の取水量で発電を行うことができる。これによって、この流体機械1の設置場所より下流にある田んぼや畑の土地の地権者にこれら田んぼや畑の作物の生育に影響を与えるような河川における流水量の減少を防止することができる。
【0147】
続いて、上述したように2軸回転装置300から排出され減圧した流水の一部を、流水外部放出用揚水パイプ502を経由させて流水増圧装置200の流路内に戻す形態以外の動作手順について説明する。この最初の動作手順として、基本的には最初の操作手順と同様であるが、異なる操作もあるので一応説明しておく。最初に、
図1に示す切替弁11の切り替え位置を排水パイプ30が流水外部放出用揚水パイプ502のみに連結するように切り替える。また、開閉弁925は開放しておく。なお、円環状排水管900の2つの開閉バルブ990は、共に閉塞しておく。これによって、
図1に示す一方の半円環状排水路910が、この流水を外部に放出する流水外部放出用揚水パイプ502のみに連通する。
【0148】
これにより、流体機械1の2軸回転装置300から排出され減圧した流水の一部を、流水外部放出用揚水パイプ502を用いて流水増圧装置200の上部流水タンク100が備わった上端部より低い高さまで流水を揚水し、その先端の開口放出部502aから流体機械1の外部に放出することができる。
【0149】
更に別の形態として、流体機械1の2軸回転装置300から排出され減圧した流水をそのまま流体機械1の近傍の河川に放流したり田んぼに放水したりする場合は、最初の動作手順として、
図5に示す円環状排水管の2つの半円環状排水路910,920をそれぞれ2つの開閉弁を開くことによって開放連結状態にするように切り替える。また、切替弁11についても閉塞1に切り替え、排水が流水循環用揚水パイプ501や流水外部放出用揚水パイプ502に流れ込まないようにしておく。
【0150】
このようにして、切替弁11及び開閉バルブ990を適宜開閉することで、円環状排水管900から排出される減圧した流水を3パターンの方向に流すことができる。これによって、河川25からの取水量を極力減らしたり、流体機械1の設置場所から若干離れた畑に作物成育用の水を散水したり、流体機械1の近傍の河川26の水量が極めて少なくなった場合や近くの田んぼに農業用水が必要となった場合に河川26に直接放水することができる。
【0151】
続いて、上述した実施形態とは異なる本発明に係る流体機械1の特別な使用方法について説明する。この特別な使用方法においては、発電装置500による発電を行うことなく、蓄電装置20に貯えた電力等を用いてモータMを回転させながら流体機械1を動かし、かつ流水外部放出用揚水パイプ502を用いて2軸回転装置300から流れ出した排水を全て外部に放出する形態である。以下にこの手順について説明する。
【0152】
最初に、円環状排水管900の2つの開閉バルブ990を開放して半円環状排水路910,920を互いに連通させる。これと同時に切替弁11を操作して流水外部放出用揚水パイプ502のみがこの切替弁11で開放されるようにする。また、開閉弁925については、閉塞しておく。また、
図2に示すギア分離クラッチGBを作動させる。このギア分離クラッチGBは、2軸回転装置300から伝達機構400を介して発電装置500に伝わる駆動伝達力を解除する解除装置としての役目を果たす。そして、この解除装置としてのギア分離クラッチGBによって発電装置500への駆動伝達力を伝達しないようにする。
【0153】
次いで、当初の流体機械1の全体を流水で満たして流水増圧装置200及び2軸回転装置300の回転駆動用流水充填空間318,328内に流水を貯める。そして、流水が貯まった後に蓄電装置20に貯えた電力等を用いてモータMを回転させながら流体機械1を動かす。これによって、流体機械1に貯まった流水は、2軸回転装置300の減圧流水排出口341,342から円環状排水管900、切替弁11を経て流水外部放出用揚水パイプ502で揚水してからその先端の開口放出部502aから流体機械1の外部に全て放出される。
【0154】
この特別な使用方法においては、ギア分離クラッチGBによって2軸回転装置300から伝達機構400を介して発電装置500にこの発電装置500を駆動するための駆動伝達力が伝わらないようになっている。そのため、発電装置500によって発電することはないが、上述の実施形態のように必要とされる発電負荷が全くかからないため、上述の実施形態に比べて2軸回転装置300の第1の回転ピストン310及び第2の回転ピストン320が共に高速回転し、減圧流水排出口341,342から実質的に殆ど減圧されていない流水が円環状排水管900に流れ込む。これによって、流水増圧装置200によって増圧された流水が殆ど減圧されることなく流水外部放出用揚水パイプ502の先端の開口放出部502aから流体機械1の外部に全て放出される。
【0155】
その結果、流体機械1の設置場所の近くに例えば規模の大きい畑がある場合、流水外部放出用揚水パイプ502の先端の開口放出部502aから流水をこの畑全体に向かってで勢い良く散水することができる。これによって、近年の異常気象によって農作物の生育時期に降水量が極端に少なくなった場合であっても、生産計画通りに農作物を収穫することができ、畑の所有者に対しても経済的安定の効果をもたらすことができる。
【0156】
次いで、流水増圧装置200と2軸回転装置300が一体化して単体となった流体機械1の実施例を、灌漑用水路での取水と排出揚水の一例を説明する。
図13は、本実施形態における流体機械1を河川に実際に設置した状態を示す説明図である。また、
図14は、
図13とは異なる本実施形態の流体機械1の使用形態を示す説明図である。
図13の流体機械Aは、
図14の地形断面図に示す流体機械A2のように、水路より低所に本流体機械1を設置した場合は、水路から直接取水することができ、導入管路01を水路の中に水没させて、水路の流勢を活用した取水をすることができる例である。また、その場合の排出は、有効落差がある程度あって増圧の元圧を必要とする。
【0157】
従って、
図13に示すように、流体機械Aと流体機械Bとの2機の連結が望ましく、戻し排水も水路に斜路放出することで、水路の流速による吸引作用が排出揚水負荷の軽減を促すことができる。また、
図13に示す流体機械Cの設置状態は、地形に関して高低差がさほど無く、導入配管は長いが有効落差はない取水例を示しており、戻し排出揚水が可能な例である。
図13に示す流体機械Dは、平坦地の水路際に設置して充分な有効落差があって元圧が充分で発電して、或いは出力を抑えて、本流体機械よりも高い所の畑等に排出揚水する例である。
【0158】
以下に、上述した
図13と
図14における本発明に係る各流体機械の使用態様をより詳細に説明する。
図13における流体機械Aと流体機械Bは互いに近接して設置されている。そして、流体機械Bの取水口より僅か上流に流体機械Aからの流水外部放出用揚水パイプ502の水を放流するようになっている。流体機械Bについても同様に流水外部放出用揚水パイプ502が流体機械Bからさほど遠くない位置に延在し、揚水パイプ内の排水の一部を再び水路に戻すようになっている。
【0159】
このような配置にすることによって、流体機械Aの設置場所の土地の地権者と流体機械Bの設置場所の土地の地権者が異なる場合であっても、流体機械Aの設置場所の土地の地権者が流体機械Aを設置する際に、流体機械Bの設置場所の土地の地権者の同意を得る必要がなくなる。
【0160】
同様に流体機械Bの設置場所の土地の地権者と流体機械Cの設置場所の土地の地権者が異なる場合であっても、
図13に示す態様であれば流体機械Bの設置場所の土地の地権者が流体機械Cの設置場所の土地の地権者の同意を得ずに流体機械Bを設置することができる。このようにすることでそれぞれの土地にそれぞれの流体機械を独自に設置することができるので、この流体機械の普及促進を図ることが可能となる。
【0161】
なお、流体機械Cは、流体機械A及びBと異なり、流水を導入するのに僅かな下り勾配を要するほぼ水平の流水導入パイプ601を備えており、その一端を上部流水タンクに接続しその他端である流水導入口を水路の上流側の流れの勢いの良い川底に設置している。これによって流水導入管の下り勾配が僅かでほぼ水平であっても上部流水タンクに効率的に流水を導入することができ、水路600の流量が減少したとしても、安定して上部流水タンク100に流水を導入することができる。
【0162】
流体機械Dは、流体機械A〜Cと異なり、流水外部放出用揚水パイプ502の先端が畑700の上方に位置するように設置されている。これにより、流水外部放出用揚水パイプ502の先端から畑一面に排出された流水を散水することにより、畑の作物の生育を促し、農家に安定した収入を保証することが可能になる。なお、この流水の散水に必要な動力源として流体機械の発電装置500を用いても良い。
【0163】
図14は、
図13とは異なる流体機械A2の設置の対応を示している。流体機械A2は、直取水管83へ介して灌漑用水路25Zに流れる水を上部流水タンク100に導入し、流体機械A2で発電を行った後に排出する流水を揚水することなく、開放放流排出管12を用いて近くの田んぼ800に放出している。これによってこの排出された流水を田んぼ800の灌漑用水として有効利用することができると共に、流体機械A2の発電量を最大限とすることができることに加えて、農繁期であるにもかかわらず降水量が少ない場合の農業用水の供給に役立てることができる。
【0164】
以下、上述した本発明に基づいて生じる作用について説明する。本発明は、以上の説明から明らかなように、水中利用を行わず、一般河川や、一般水路から取水し、管・導入水路を用いて導入された流水を、縦置きで密閉された流水増圧シリンダ上部の上部流水タンクに接続し、流水増圧シリンダ内に密閉支軸した円錐螺旋翼の増圧装置に誘導、流水増圧装置の直下に密閉一体化された2軸回転装置の受圧面に増圧された流水の圧力が直接作用し、回転ピストンの受圧面積分の圧力荷重を受け、回転ピストン外部で、2軸が連結された発電装置を駆動させる構造を有していることに特徴がある。
【0165】
また、本発明は、本機に取水導入配管と排出配管の接続で即機能し、河川際や水路脇に設置した場合の2軸回転装置付円錐錐螺旋翼増圧装置が大きな落差を必要としないで、水路から直接取水しても充分な発電ができるように発電装置を備えていることに特徴がある。
【0166】
また、本発明によれば、流水増圧装置に取り付けられて一体した複数の2軸回転装置を有し、この2軸回転装置の2軸回転駆動用シリンダ内において2つの回転ピストンが液密状態を保ちながら回転することで、交互に受圧・排出・回転する構造となっているので、2軸回転駆動用シリンダ底部に減圧流水排出口が設けられていて、流水増圧装置と密接連通している増圧流水流入口から真下に吐出挿入された増圧流水エネルギーは、2軸回転駆動用シリンダ内でシリンダの壁と回転ピストンで塞がれ、回転方向の受圧面だけを押し回転し、同時・瞬時に回転反背の減圧した流水が排出口から排出され、他方の連結された回転ピストンの減圧した残水は減圧流水排出口から排出され、2軸回転装置は、増圧された流水の注入動作と減圧した流水の排出動作を繰り返し、交互に回転推進力を得る。この2軸回転装置の機能に基づいて、2軸回転駆動用シリンダにシールされた状態で外部に突出した回転ピストン軸が、ギアで連結され連続交互回転する構造で、回転ピストン軸の連結ギアは動力ギアに回転力を伝達し、回転増幅されてダイナモDMで発電する発電装置を備え、上述した本発明特有の優位点を長期にわたって確実に発揮することができるようになっている。
【0167】
また、本発明によると、本機の流体機械は、目的が発電のみならず、2軸回転装置の回転推進力において、回転反背圧が回転方向に支障をきたさない範囲の負荷により押し出し揚水ができる構造に特徴がある。
【0168】
なお、本発明においては、2軸回転装置の受圧回転推進力>2軸回転装置の回転負荷とすることが条件となっている。2軸回転装置の回転駆動力によって発電を行うのみならず、受圧回転推進力と前記回転負荷の差分の力の一部を利用して当該回転推進力の一部を利用して、回転反背圧が回転方向に支障をきたさない範囲の負荷により前記2軸回転装置の駆動によって発電可能とする。これは、管導入路から受ける位置エネルギーが相応の落差を有した元圧を、上部流水タンクに形成して発電装置の定格内において揚水排出する際に流水から受ける負荷が、排出揚程負荷が受圧回転推進力を超えない、若しくは発電を停止して揚水負荷とすることで、流体機械が河川や水路より高所の耕作地や畑や田んぼへの揚水が可能な機能も備え、流体機械が流水の位置エネルギーや遠心力、これらに伴う流水圧縮力を利用した受圧回転発電の機能以外に排出した流水の揚水機能を有することを特徴としている。
【0169】
また、本発明に係る流体機械によれば、流体機械の本機は、円錐螺旋翼と2軸回転装置は、双方とも外周端と2軸回転駆動用シリンダの内周面とは近接もしくは当接していて、完全密閉されている。これにより、流水の圧力が円錐螺旋翼増圧室及び2軸回転装置の外に逃れてしまうことや、本機に生じる増圧を妨げ、減圧を起因する漏れは、一体化した液密構造が構成されなければならなく、密閉された単体の流体機械が効率的な増圧流水駆動式発電装置の提供を行うことができる利点がある。
【0170】
これによって、取水量と排出量が絶えず同量である形態では、取水利用率は100%となって取水の際の無駄がなくなり、効率的な水力発電を行うことができる。一方、回転ピストンの反背の残水の一部が、同時に減圧・開放放出され水路に戻される場合は、有効再利用目的で近箇所に放出される。この注入と排出が交互に連続して、稼働することで、河川からの少ない取水流量や、有効落差を大きく必要とすることなく小取水量の100%を発電に用いることができる。
【0171】
この一体化された2軸回転装置付増圧発電装置は、単体であるが故に大きな設置工事を伴わず、何処へでも少ないスペースに支障なく設置や移動ができる水力発電装置となり、本発明によって、このような有用な流体機械を提供することができる。
【0172】
また、本発明は、有効落差が大きく、豊富な流量が確保できる環境では、その取水流量に合わせた流体機械を一体拡大した器にすることや、本機の複数台並列での対応ができる。また、位置エネルギーに見合った初期圧力と、ピストンヘッドに掛る増圧された圧力との差は、螺旋軸の円錐率と螺旋翼ピッチ偏狭率により増幅され、2軸回転装置の受圧面積が大きくなって、2軸回転装置の回転推進力が飛躍的に大きくなり、これに伴い出力も向上し、増幅効果をコントロールする発電装置を備えていることに特徴がある。
【0173】
また、本発明によれば、以下のような実際の設置場所の制限を受ける場合において威力を発揮することができる。具体的には、前述の、排出揚水にかかる必要性は、本流体機械が農業用水路では、取水量を限られた短い区間内に100%戻さなければ、下流の水利権者の同意を得ることができず、取水利用できない。そのため、水路より低い場所に設置しなければならない立地条件下では、揚水放流は欠かせない。また、直接取水したこの場合でも、排出側を短区間内の水路に斜路接続し、水路の流速が排出放流を吸引する作用が、排出揚水負荷の軽減を促し、排出した流水を100%再度水路の下流側に戻すことができる。これによって、本発明に係る流体機械は、排出揚水機能を併せた水力発電で、設置条件を選ばず、水路等の再生可能エネルギーの有効活用を図ることができ、様々な制約条件がある場所において問題なく設置し利用することができる。
【0174】
ここで、このような取水利用での流水100%を、排出揚水放流する時は、本機の発電量を抑えて、短区間内に戻すことで、河川及び灌漑用水路等から直接若しくは短管路導入を可能にし、増圧と受力回転ピストンの一体化された駆動装置に発電装置が備えられた構成は、発電及び揚水等が良好になされ、再生可能エネルギーの積極的有効活用と多角的利用ができ、利用目的に合った移設や移動が可能な水力発電装置といえる構成であり、このような観点からも本発明の優位性を確認することができる。
【0175】
ここで、本発明に係る流体機械によれば、上述の本機を2台縦置きに、段差で設置し、当該2台の流体機械の一方を第1の流体機械、他方段下を第2の流体機械として、この第2の流体機械は、河川若しくは水路から相応の位置エネルギーを極細管で導入し上部流水タンクの内圧を補うことで、当該第1の流体機械が増圧揚水用に機能し、第1の流体機械排出口から押し出し揚水、若しくは、平行排出された増圧流水は、当該第2の流体機械の上部端部の上部流水タンクに接続され、増圧流水が導入され、当該第2の流体機械が更に増圧して、より大きな増圧流水を生じさせるようにしても良い。これによって、小流量と小さな位置エネルギーを大きく活用することができる。
【0176】
なお、上述した実施形態における具体的構成は本発明の作用を発揮する一形態をあくまで示したものに過ぎず、本発明の作用を発揮し得る範囲内であれば様々な変形例が本発明に対して適用可能であることは言うまでもない。
【0177】
例えば、上述した実施形態に係る流体機械のように揚水された排水が排水循環部を経て流水増圧装置に再び戻される機能を有さず、2軸回転装置から排出された減圧した排水の一部を上部流水タンクより下方であって流水増圧装置の所定の高さまで揚水して流体機械の外部に排出する機能のみを有していても良い。
【0178】
また、上述した実施形態に係る流体機械のように揚水された排水が排水循環部を経て流水増圧装置に再び戻したり、揚水パイプによって流水増圧装置の上部流水タンクが備わっている上端部よりも低い高さに放出したりする機能を有さず、2軸回転装置の減圧流水排出口から流体機械の外部にそのまま排出される機能のみを有していても良い。
【0179】
また、本発明に係る螺旋状流水流路は、流水増圧装置の上部流水タンク側から2軸回転装置側に向かってピッチが徐々に狭まると共に、螺旋状流水流路が流水増圧シリンダの内壁側に寄っていくようになっていればどのような構造でも良く、上述した実施形態に係る流体機械のように流水増圧シャフトが必ずしも上端から下端に向かって外径が大きくなるようにテーパ状の周面を有する構造としなくても良い。
【0180】
また、上述の実施形態と異なり、流水増圧装置内に流水が充満した状態で流水増圧シャフトを螺旋翼と共に回転可能とする駆動機構が仮に備わっていなくても、本発明の効果をある程度発揮することは可能である。
【0181】
また、上述の実施形態に係る流体機械は、2軸回転装置を5つ備えていたが、この個数には当然に限定されず1つ又は任意の複数の流体機械をその流体機械の発電能力に応じて適宜備えることができることは言うまでもない。
【0182】
また、流水増圧装置の上側にある流水供給源から開閉弁を開放することで流水増圧装置に常に流水が安定して供給できるような設置環境であれば、上部流水タンクを必ずしも設ける必要は無い。
【0183】
また、上述の実施形態の特別な使用態様で紹介した2軸回転装置から伝達機構を介して発電装置に伝わる駆動伝達力を解除する解除装置としてギア分離クラッチの代わりに、より複雑な構造を有する駆動伝達力調整装置を備え、この駆動伝達力調整装置によって2軸回転装置の出力軸から発電装置に伝わる駆動伝達力の大きさを任意の割合に調整するようにしても良い。
【0184】
これによって、ある程度の電力の発電を発電装置で行いつつ、流水外部放出用揚水パイプの先端から排水を勢い良く散水することが可能となる。
【0185】
また、上述した実施形態に係る流体機械のように上部流水タンク及び流水導入部を備える代わりに、
図1の上部流水タンクの右側に二点鎖線で示すように、流体機械の設置状態で見て、流水増圧装置の上部に各家庭に供給されている水道水の配管930を経て水道水を供給することに加えて、この水道水の供給を停止する開閉弁931を備えるようにしても良い。即ち、上流の河川から取水する代わりに、同様の水圧で各家庭に供給される一般的な水道水を流水供給源として一般家庭の軒先や庭先に設置できるような本発明の特徴的構成を有する小型の流体機械を製造することも考えられる。
【0186】
この場合、その小型の流体機械を自宅の軒先や庭先に設置し、自宅で使用する電気機器の家庭用電源のための発電を行うだけでなく、本発明の特徴的作用を利用して例えば揚水による庭の芝生の散水や家庭菜園用の水としての放水、自宅に止めてある自動車の洗車等に利用しても良い。
【0187】
また、一部を揚水に使用する場合であっても、残りの排水をお風呂の水や洗濯用の水、台所の食器洗い用の水等家庭用生活用水に利用することが可能である。
【課題】大きな設置工事を必要としないで、小取水量であっても管や導入水路距離の短縮化を図りながら、流水の有効な再利用を可能にし、効率的で安定的な発電ができる流体機械を提供する。
【解決手段】流水を導入する所定高さの位置に配置された上部流水タンク100と、上部流水タンクに流水を流入する流水導入部と、上部流水タンクから流出した流水を増圧する流水増圧装置200と、流水増圧装置によって増圧された流水の流入と排出を繰り返すことで回転駆動する少なくとも1つの2軸回転装置300と、2軸回転装置の回転力を利用して発電する発電装置500と、を有し、増圧された流水の圧力によって2軸回転装置を回転駆動させることで、発電装置によって発電する。