特許第6249612号(P6249612)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6249612-化粧料包装体 図000002
  • 特許6249612-化粧料包装体 図000003
  • 特許6249612-化粧料包装体 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6249612
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】化粧料包装体
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/00 20060101AFI20171211BHJP
   B65B 69/00 20060101ALI20171211BHJP
   B65D 77/06 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   A45D34/00 510Z
   B65B69/00 B
   B65D77/06 F
【請求項の数】3
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-41440(P2013-41440)
(22)【出願日】2013年3月4日
(65)【公開番号】特開2014-168559(P2014-168559A)
(43)【公開日】2014年9月18日
【審査請求日】2016年2月26日
【審判番号】不服2017-1005(P2017-1005/J1)
【審判請求日】2017年1月24日
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】713001659
【氏名又は名称】株式会社みやびコスメティックス
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】谷口雅幸
(72)【発明者】
【氏名】上路拓子
【合議体】
【審判長】 長屋 陽二郎
【審判官】 二階堂 恭弘
【審判官】 熊倉 強
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−357549(JP,A)
【文献】 実開昭62−124000(JP,U)
【文献】 実開昭57−130637(JP,U)
【文献】 特開2002−224209(JP,A)
【文献】 特開平10−194335(JP,A)
【文献】 特開2000−25868(JP,A)
【文献】 特開7−34687(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/00
B65B 69/00
B65D 77/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲル状である化粧料を充填した、伸縮性を有する高分子素材の袋状容器と、この袋状容器を内包できるように成型された樹脂製の包装体からなり、
前記包装体が、前記袋状容器にできるだけ密着するような構造であり、
前記包装体の外側または間隙から前記袋状容器を破裂させることにより、前記化粧料を取り出すことを特徴とする化粧料包装体。
【請求項2】
前記高分子素材が、天然ゴムであることを特徴とする請求項1に記載の化粧料包装体。
【請求項3】
前記包装体が、前記内包した袋状容器を破裂させやすいように穴をもうけた構造であるか、或いは、先端が鋭利な物質が貫通するように肉薄で穴をもうけない構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧料包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料を充填した伸縮性有する袋状容器において、その劣化による自己破裂を抑制し、開封寸前まで目的の形状を保持した商品を提供することを可能とした化粧料包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、伸縮性を有する袋状容器を利用した商品として、ゴム風船入りの冷菓やゴム風船入りの羊羹が知られている(特許文献1)。これらは食品分野における技術であり、化粧品分野において伸縮性を有する袋状容器を最終商品の包装形態中に取り入れた事例は見受けられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09-154497
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゴム風船に代表される高分子素材を用いた伸縮性を有する袋状容器は、内容物を強い力で注入する事で容器を膨張させ、目的の形に成型するものである。すなわち、容器が膨張しているときは高分子素材が肉薄となり最も割れやすい状態になっており、高分子素材の経時的な変化による劣化や変質によって自己破裂を引き起こしてしまう問題があった。それゆえに、製造日以降、数日から2週間程度の賞味期限を設けられた食品や冷凍する冷菓の分野においてのみ活用されており、製造日以降、使用までの保存期間が6ヶ月〜3年以上という長期間におよぶ化粧品分野においては、安定性の面で実用性に欠けるという課題があった。
【0005】
さらに、化粧品分野においては、配合成分として、高分子素材の劣化や変質の原因となる、界面活性剤、油剤(溶剤)、香料等を使用することが一般的であり、これらが袋状容器の自己破裂を引き起こすため、袋状容器を長期的に安定化することが困難であった。
【0006】
本発明は、製造日以降、使用までの保存期間が6ヶ月〜3年以上という長期間におよぶ化粧品分野において、高分子素材を用いた伸縮性を有する袋状容器が自己破裂することなく、安定に維持できる包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題について検討を行なった。そして、本発明者は、化粧料を充填した、伸縮性を有する高分子素材の袋状容器を樹脂製の包装体で内包することにより、飛躍的に高分子素材の劣化を防ぎ、かつ包装体の外側から袋状容器を破裂させて化粧料を取り出すことで、開封寸前まで目的の形状を保持した化粧料を提供できることをを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の化粧料包装体を提供するものである。
項1.化粧料を充填した、伸縮性を有する高分子素材の袋状容器と、この袋状容器を内包できるように成型された樹脂製の包装体からなり、
包装体の外側または間隙から内包容器を破裂させることにより、化粧料を取り出すことを特徴とする化粧料包装体。
項2.前記高分子素材が、天然ゴムであることを特徴とする前記項1に記載の化粧料包装体。
項3.前記化粧料が、ゲル状であることを特徴とする前記項1又は2に記載の化粧料包装体。
【発明の効果】
【0008】
本発明の化粧料包装体は、化粧料を充填した、伸縮性を有する高分子素材の袋状容器を、樹脂製の包装体で内包することにより、高分子素材の劣化・変質による自己破裂を防ぎ、消費者が使用時に包装体の外側または間隙から袋状容器を破裂させて化粧料を取り出すことができるため、開封寸前まで目的の形状を保持した化粧料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態における袋状容器(a)と外的包装体(b1およびb2)の構成を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態の袋状包装体を外的包装体に設けられた穴(c)より先端の鋭角な物質(d)を用いて袋状容器を破裂させる方法を示した斜視図である。
図3】本発明の実施形態である袋状容器を破裂(e)させ、化粧料内容物(f)を取り出す方法を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1〜3は、本発明の一実施形態を示すものである。この実施形態の化粧料包装体は、化粧料が充填された袋状容器(a)とこれを内包する樹脂製の包装体(b1)および(b2)で袋状容器(a)を包み固定させている。樹脂製の包装体には穴(c)が設けられており、この穴(c)に先端が鋭角な物質(e)を差し入れ、袋状容器(a)を突くことで袋状容器を破裂させ(e)、化粧料(f)を取り出す形態である。
【0011】
伸縮性を有する袋状容器(a)には、内容物を充填することで膨張する高分子素材が用いられる。高分子素材は、伸縮性を有し、化粧料が充填できるものであれば、どのような材質であってもよく、例えば、天然ゴム、ウレタン、アクリロニトリルーブタジエンゴム、シリコン、天然海面が挙げられる。なかでも、天然ゴムを用いることが、生産時の作業性、耐内容物性、コストの点で好ましい。
【0012】
また、伸縮性を有する袋状容器(a)は、素材の肉厚や形を適宜調整することで、充填した化粧料を様々な形に成型することができ、例えば、丸型、楕円型、タマゴ型、ハート型、四角型、多角形型などの成型が可能である。
【0013】
袋状容器(a)を内包するように成型された樹脂製の包装体(b1およびb2)は、袋状容器(a)が収納可能な大きさに形成されており、ミ・フタの2部構成であっても、一体化した1部構成であってもよい。包装体(b1およびb2)を構成する樹脂材料としては、従来より化粧料容器等の成型に用いられている材質が好ましく、AS,ABS,PET,PVC,PMMA,PP,PS等が挙げられる。
【0014】
また、包装体(b1およびb2)は、袋状容器(a)を包装できるに足りる厚み程度で形成される。その際、包装体(b1およびb2)は、袋状容器(a)にできるだけ密着するような構造にすることにより、長期間、袋状容器(a)の劣化や摩擦による自己破裂を抑制することができる。袋状容器(a)に密着するような構造としては、包装体(b1およびb2)の接合部位に凹凸をもうけ、ミ・フタを隙間なく接合させる、包装体(b1およびb2)の接合部位をビニールテープやラベル等で隙間なく接合させる等が挙げられる。
更に、包装体(b1またはb2)は、内包した袋状容器(a)を破裂させやすいように穴(c)をもうけることもでき、穴(c)は、つまようじや針などの先端が鋭利な物質(d)が入る大きさであればよい。また、包装体(b1およびb2)を肉薄にすることにより、先端が鋭利な物質(d)が、包装体(b1およびb2)を貫通するような構造にし、穴(c)をもうけず袋状容器(a)を破裂させることもできる。
【0015】
この実施形態の化粧料は、丸型であるが、適宜ハート型、楕円型やその他の形状に形成し得る。この化粧料の組成は、例えば、タマリンドガム(3%)、フェノキシエタノール(0.5%)、せっけん素地液(20%)、グリセリン(25%)、残りは精製水で構成させる。その他適宜美容成分が含まれていてもよい。
【符号の説明】
【0016】
a. 袋状容器
b1. 外的包装体(ミ)
b2. 外的包装体(フタ)
c. 穴
d. 先端が鋭角な物質
e. 化粧料
f. 破裂させた後の袋状容器
図1
図2
図3