(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6249666
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】傾斜型ソース/ドレインを具備する半導体装置及び関連方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20171211BHJP
H01L 29/78 20060101ALI20171211BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20171211BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20171211BHJP
H01L 21/8238 20060101ALI20171211BHJP
H01L 27/092 20060101ALI20171211BHJP
H01L 21/28 20060101ALI20171211BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
H01L29/78 301S
H01L27/088 B
H01L27/088 Z
H01L27/092 E
H01L27/092 F
H01L27/092 Z
H01L21/28 A
H01L21/90 C
【請求項の数】17
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-164024(P2013-164024)
(22)【出願日】2013年8月7日
(65)【公開番号】特開2014-42019(P2014-42019A)
(43)【公開日】2014年3月6日
【審査請求日】2016年7月12日
(31)【優先権主張番号】13/590,548
(32)【優先日】2012年8月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591236448
【氏名又は名称】エスティーマイクロエレクトロニクス,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】STMicroelectronics,Inc
(74)【代理人】
【識別番号】100076185
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 正明
(72)【発明者】
【氏名】チイン リィウ
(72)【発明者】
【氏名】プラサンナ カーレ
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス ルベ
【審査官】
戸次 一夫
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2007/0262396(US,A1)
【文献】
特開平02−054525(JP,A)
【文献】
特表2012−505547(JP,A)
【文献】
特開2006−024809(JP,A)
【文献】
国際公開第01/050536(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/336
H01L 21/28
H01L 21/768
H01L 21/8234
H01L 21/8238
H01L 27/088
H01L 27/092
H01L 29/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置において、
チャンネル領域と該チャンネル領域に近接する少なくとも1個の分離領域とを具備する半導体基板、
前記チャンネル領域上方のゲート構成体、
前記ゲート構成体の両側に設けられており且つ該少なくとも1個の分離領域とオーバーラップすること無しに前記半導体基板と接触している底部を具備している隆起型ソース及びドレイン領域、
前記隆起型ソース及びドレイン領域の各々の上の夫々のコンタクト、
を有しており、前記隆起型ソース及びドレイン領域の内の少なくとも一方が前記ゲート構成体の実質的に垂直な側壁と接触している実質的に垂直な側壁を具備すると共に前記夫々のコンタクトとの傾斜型上部接触表面を具備しており、該傾斜型上部接触表面が前記ゲート構成体と接触している,半導体装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記傾斜型上部接触表面が前記ゲート構成体から離れるに従い下方へ傾斜している、
半導体装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記傾斜型上部接触表面が30〜45度の範囲内の角度で傾斜している、
半導体装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記傾斜型上部接触表面が対応する平坦な接触表面の場合よりも少なくとも50%一層大きな面積を有している
半導体装置。
【請求項5】
請求項1において、
前記ゲート構成体が、ゲートスタックと、前記ゲートスタックの両側の少なくとも1個の側壁スペーサと、を有している、
半導体装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記ゲートスタックが、チャンネル領域に隣接した誘電体層と、前記誘電体層上の導電層と、を有している、
半導体装置。
【請求項7】
相補的金属酸化物半導体(CMOS)半導体装置において、
少なくとも1個の分離領域及びPチャンネル領域とNチャンネル領域とを具備しており、該Pチャンネル領域及びNチャンネル領域が該少なくとも1個の分離領域によって分離されている半導体基板、
前記Pチャンネル及びNチャンネル領域上方の夫々のゲート構成体、
各ゲート構成体の両側に設けられており且つ該少なくとも1個の分離領域とオーバーラップすること無しに前記半導体基板と接触する底部を具備している夫々の隆起型ソース及びドレイン領域、
前記隆起型ソース領域及びドレイン領域の各々上の夫々のコンタクト、
を有しており、前記隆起型ソース及びドレイン領域の内の少なくとも一方が前記夫々のゲート構成体の実質的に垂直な側壁と接触している実質的に垂直な側壁と前記夫々のコンタクトとの傾斜型上部接触表面とを具備しており、前記傾斜型上部接触表面は前記ゲート構成体と接触しており且つ30〜45度の範囲内の角度において前記ゲート構成体から離れるに従い下方へ傾斜している、
CMOS半導体装置。
【請求項8】
請求項7において、
前記傾斜型上部接触表面が対応する平坦な接触表面の場合よりも少なくとも50%一層大きな面積を有している、
CMOS半導体装置。
【請求項9】
請求項7において、
各ゲート構成体が、ゲートスタックと、前記ゲートスタックの両側の少なくとも1個の側壁スペーサと、を有している、
CMOS半導体装置。
【請求項10】
請求項9において、
各ゲートスタックが、チャンネル領域に隣接した誘電体層と、前記誘電体層上の導電層と、を有している、
CMOS半導体装置。
【請求項11】
半導体装置を製造する方法において、
チャンネル領域と該チャンネル領域に近接する少なくとも1個の分離領域とを具備する半導体基板を用意し、
前記チャンネル領域上方にゲート構成体を形成し、
前記ゲート構成体の両側に該少なくとも1個の分離領域とオーバーラップすること無しに該半導体基板と接触している底部を具備している隆起型ソース及びドレイン領域を形成し、
前記隆起型ソース及びドレイン領域の各々の上に夫々のコンタクトを形成する、
ことを包含しており、前記隆起型ソース及びドレイン領域の内の少なくとも一方が該ゲート構成体の実質的に垂直な側壁と接触している実質的に垂直な側壁と夫々のコンタクトとの傾斜型上部接触表面とを具備しており、且つ該傾斜型上部接触表面が前記ゲート構成体と接触している、
方法。
【請求項12】
請求項11において、
前記傾斜型上部接触表面を形成することがエッチングステップを包含している、
方法。
【請求項13】
請求項11において、
前記傾斜型上部接触表面が前記ゲート構成体から離れるに従い下方へ傾斜している、
方法。
【請求項14】
請求項11において、
前記傾斜型上部接触表面が30〜45度の範囲内の角度で傾斜している、
方法。
【請求項15】
請求項11において、
前記夫々の隆起型ソース及びドレイン領域を形成することが、前記半導体基板上にエピタキシャル層を形成することを包含している、
方法。
【請求項16】
請求項11において、
前記傾斜型上部接触表面が対応する平坦な接触表面の場合よりも少なくとも50%一層大きな面積を有している、
方法。
【請求項17】
請求項11において、
前記ゲート構成体が、ゲートスタックと、前記ゲートスタック両側の少なくとも1個の側壁スペーサと、を有している、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の分野に関するものであって、更に詳細には、コンタクトとソース/ドレイン領域との間の接触抵抗を減少させた半導体装置及び関連方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路(IC)などの半導体装置は、多数の半導体装置構成を包含している。例示的な半導体装置構成は、Pチャンネル及びNチャンネルMOSトランジスタの両方を包含する相互接続型相補的金属酸化物半導体(MOS)トランジスタである。種々の装置構成間の相互接続は、該装置構成間に層間接続を形成するメタライズしたコンタクトによって達成される。
【0003】
CMOSトランジスタを包含する半導体装置構成は、より一層小さな特徴寸法(例えば、ゲート構成)を有するべく設計される。この傾向に基いて、ゲートピッチが一層小さくなるに従い、メタライズしたコンタクトを有するトランジスタのソース/ドレイン領域を接続するコンタクトも一層小さくなる。コンタクトの寸法が減少すると、接触抵抗が増加する。接触面積とシート抵抗とによって決定される接触抵抗は、更なる装置性能改良において制限要因となる。
【0004】
接触抵抗を減少させる一つのアプローチは、米国特許第8,101,489号に開示されている。ドープ領域を具備する半導体基板が用意される。該ドープ領域にわたり、プレアモルファス(pre-amorphous)注入プロセス及びニュートラル(neutral)(又はノンニュートラル(non-neutral))スペーシーズ(species)注入プロセスが実施される。その後に、該ドープ領域内にシリサイドが形成される。ニュートラルスペーシーズ注入と結合してプレアモルファス注入を行うことによって、シリサイドコンタクト区域とソース/ドレイン基板界面との間の接触抵抗は減少される。
【0005】
接触抵抗を減少させるための別のアプローチは、米国特許第8,134,208号に開示されている。半導体装置が半導体装置構成及びコンタクトを包含しており、且つ該コンタクトは、該半導体装置構成の表面部分と側壁部分の両方において、該半導体装置構成へ電気的に且つ物理的に結合されている。
【0006】
上述したアプローチは接触抵抗を減少する上で効果的であるかもしれないが、更なる改良が所望される場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第8,101,489号
【特許文献2】米国特許第8,134,208号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述したことに鑑み、容易に製造される接触抵抗を減少させた半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に基いて、チャンネル領域、該チャンネル領域上方のゲート構成体、及び該ゲート構成体の両側のソース及びドレイン領域、を具備する半導体基板を有する半導体装置が提供される。該ソース及びドレイン領域の各々の上に夫々のコンタクトを設けることが可能である。該ソース及びドレイン領域の内の少なくとも一方は、該夫々のコンタクトとの傾斜型上部接触表面を具備することが可能である。
【0010】
該傾斜型上部接触表面は、有益的には、タイトなピッチの装置に関して自己制限的である付加的なエッチングステップを該ソース及びドレイン領域に関して使用して形成することが可能である。このことは、有益的に、装置の最適化のために上部接触表面のより良い制御を与える場合がある。該付加的なエッチングステップの後に、ソース及びドレイン注入を実施することが可能である。
【0011】
傾斜型上部接触表面は、ゲート構成体から離れるに従い下方向へ傾斜させることが可能であり、その傾斜は30〜45度の範囲内の角度とすることが可能である。該傾斜型上部接触表面は、対応する平坦な接触表面の場合よりも少なくとも50%一層大きな面積を有することが可能である。
【0012】
該ソース及びドレイン領域は、夫々の隆起型ソース及びドレイン領域を有することが可能である。該隆起型ソース及びドレイン領域は、該半導体基板上に形成されるエピタキシャル層によって提供することが可能である。該ゲート構成体は、ゲート積層体、及び該ゲート積層体の両側の少なくとも1個の側壁スペーサ、を有することが可能である。
【0013】
別の側面は、上述した半導体装置を製造する方法に関するものである。本方法は、チャンネル領域を具備する半導体基板を用意し、該チャンネル領域上方にゲート構成体を形成し、該ゲート構成体の両側にソース及びドレイン領域を形成し、且つ該ソース及びドレイン領域の各々の上に夫々のコンタクトを形成する、ことを包含することが可能である。該ソース及びドレイン領域の内の少なくとも一方は、夫々のコンタクトとの傾斜型上部接触表面を具備している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に基く傾斜型コンタクトを具備する半導体装置の断面図。
【
図2】
図1に示した半導体装置の一部でありそれを製造するための処理ステップを例示している断面図。
【
図3】
図1に示した半導体装置の別の一部でありそれを製造するための処理ステップを例示している断面図。
【
図4】
図1に示した半導体装置の更に別の一部でありそれを製造するための処理ステップを例示している断面図。
【
図5】本発明に基いて80nmゲートピッチを持っており傾斜型コンタクトを具備している半導体装置の断面の画像。
【
図6】本発明に基いて200nmゲートピッチを持っており傾斜型コンタクトを具備している半導体装置の断面の画像。
【
図7】本発明に基いて半導体装置を製造する方法を例示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を、本発明の実施例が例示されている添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。しかしながら、本発明は、多数の異なる形態で実現することが可能であり、以下に説明する実施例に制限されるものと解釈されるべきではない。そうではなく、これらの実施例は、本開示が徹底的且つ完全なものであり且つ当業者に対して本発明の範囲を充分に伝達するように提供されているものである。全体にわたり、同様の参照数字は同様の要素を参照し、且つダッシュ記号は代替的実施例における類似した要素を表すために使用されている。
【0016】
最初に
図1を参照すると、例示した半導体装置10は相補的金属酸化物半導体(CMOS)半導体装置である。半導体装置10は、幅狭のトレンチ分離(STI)領域35によって分離されている少なくとも1個のPウエル20及び少なくとも1個のNウエル30を具備する半導体基板12を包含している。Pウエル20はNチャンネルトランジスタ22用であり、一方、Nウエル30はPチャンネルトランジスタ32用である。
【0017】
各Pチャンネルトランジスタ32は、半導体基板12内にPチャンネル領域34を包含している。同様に、各Nチャンネルトランジスタ22は、半導体基板12内にNチャンネル領域24を包含している。夫々のゲート構成体40は、Pチャンネル領域34及びNチャンネル領域24の上方にある。各ゲート構成体40は、ゲートスタック、即ちゲート積層体、42と、該ゲートスタック両側の少なくとも一対の側壁スペーサ50,52と、を包含している。
【0018】
ソース及びドレイン領域60,62が、各ゲート構成体40の両側に設けられている。後により詳細に説明するように、ソース及びドレイン領域60,62は隆起型とすることが可能である。夫々のコンタクト70がソース及びドレイン領域60,62の各々の上側に設けられている。コンタクト70とソース及びドレイン領域60,62との間の接触抵抗を減少させるために、ソース/ドレイン領域の上部接触表面61,63は夫々のコンタクト70と共に傾斜している。
【0019】
例示した如く、傾斜型上部接触表面61,63は、ゲート構成体40から離れるに従い下方向へ傾斜している。例示した傾斜型上部接触表面61,63は、30〜45度の範囲内の角度で傾斜している。傾斜型上部接触表面61,63は、対応する平坦な接触表面の場合よりも、少なくとも50%一層大きな面積を有することが可能である。該面積が一層大きければ大きいほど、接触抵抗は一層低くなる。
【0020】
後に一層詳細に説明する如く、該傾斜型上部接触表面は、有益的に、タイトなピッチの装置に関して自己制限的であるソース及びドレイン領域に関しての付加的なエッチングステップを使用して実施することが可能である。このことは、有益的に、装置最適化のための上部接触表面のより良い制御を与える。この付加的なエッチングステップの後に、ソース及びドレイン注入を実施することが可能である。
【0021】
次に、
図2乃至4を参照して、上述した如きCMOS半導体装置10を製造する処理ステップを説明する。
図2に示した如く、半導体基板12内に幅狭のトレンチ分離領域35を形成し、Pウエル20及びNウエル30を夫々ドープする。
【0022】
ゲート構成体40を半導体基板12上に形成する。各ゲート構成体40は、ゲートスタック42と、該ゲートスタックの両側の少なくとも1個の側壁50と、を包含している。ゲートスタック42は、ゲート酸化物層43と、該ゲート酸化物層上のゲート誘電体層44と、該ゲート誘電体層上の導電層46と、該導電層上のシリサイド層4
8と、を包含している。第一対のスペーサ50は、例えば、窒化シリコンとすることが可能である。ハードマスクスペーサ51もシリサイド層48上に形成する。
【0023】
第一対の側壁スペーサ50の形成の後に、チャンネル領域24,34の各側部に軽度にドープしたドレイン/ソース延長部領域80を形成する。当業者により容易に理解されるように、該軽度にドープした延長部領域は、典型的には、チャンネル領域24,34
近くの電界を減少させ、従って、該トランジスタのホットキャリアに関する信頼性が改善される。延長部領域80は、該延長部領域を横断してのソース/ドレイン電圧の一部を効果的に降下させることによって電界を減少させる。
【0024】
延長部領域80を形成した後に、
図3に例示した如く、第二対の側壁スペーサ52を形成する。当業者によって容易に理解されるように、第二対の側壁スペーサ52は、ソース及びドレイン領域60,62間のパンチスルー効果を減少させる一方、一層高度の注入ドーズを実施することを可能とさせる。
【0025】
図1に例示した如く、ソース及びドレイン領域60,62は隆起されている。更に
図3を参照すると、このことは、基板12上にエピタキシャル層90を成長させることによって達成される。代替的には、ソース及びドレイン領域60,62は、隆起させずに形成することが可能である。
【0026】
次に
図4を参照すると、ゲートスタック42上方のハードマスクスペーサ51を除去する。エピタキシャル層90をエッチングして対応するソース及びドレイン領域60,62に対して傾斜型上部接触表面61,63を形成する。当業者によって容易に理解される如く、該エッチングはウエットエッチ又はドライエッチとすることが可能である。例示的なエッチは、例えば、塩化水素酸(HCL)を使用する。エピタキシャル層90は<100>面を有しているが、エッチングの後には、それは<111>面となり、そのことは当業者によって容易に理解されることである。
【0027】
ゲートスタック42のピッチに起因して、エッチングステップはタイトなピッチの装置に関して自己制限的とすることが可能である。このことは、有益的に、装置最適化のために上部接触表面61,63のより良い制御を提供する。上述した如く、傾斜型上部接触表面61,63はゲートスタック42から離れるに従い下方へ傾斜させることが可能であり、且つその傾斜は30〜45度の範囲内の角度とすることが可能である。傾斜型上部接触表面61,63は、対応する平坦な接触表面の場合よりも、少なくとも50%一層大きな面積を有することが可能である。
【0028】
エッチングステップの後に、ソース及びドレイン注入を実施する。これに続いて、該注入からのドーパントの活性化のために迅速熱アニールを実施することが可能である。次に、
図4に例示した如く、傾斜型上部接触表面61,63の上にシリサイド64,65を形成することが可能である。次いで、ソース及びドレイン領域60,62の上にコンタクト70を形成することが可能であり、且つ、
図1に例示した如く、コンタクト71をゲートスタック42上に形成することが可能である。
【0029】
上述した如く、ソース及びドレイン領域60,62は、隆起させずに形成することが可能である。
図5に最も良く例示されている如く、ソース及びドレイン領域60’,62’は半導体基板12’内に形成する。上部接触表面61’,63’は、ゲートスタック42’から離れるに従って下方へ傾斜している。ゲートスタック42’間のピッチは80nmであり、それはエッチングステップに対して自己制限的である。
【0030】
ゲートスタック42’間のピッチが増加すると、ピッチはそれ程自己制限的ではなくなる。
図6に例示した如く、ゲートピッチは200nmである。上部接触表面61’,63’は、ゲートスタック42’から離れるに従い下方へ傾斜されているが、この場合には、傾斜型上部接触表面の間に平坦な表面66’が存在している。
【0031】
次に、
図7に例示したフローチャート100を参照して、上述した如き半導体装置10を製造する方法について説明する。開始(ブロック102)から、本方法は、ブロック104においてチャンネル領域24を具備する半導体基板12を用意し、且つブロック106においてチャンネル領域上方にゲート構成体40を形成する、ことを包含している。ブロック108において、ソース及びドレイン領域60,62をゲート構成体40の両側に形成する。ブロック110において、ソース及びドレイン領域60,62の各々の上に夫々のコンタクト70を形成する。ソース及びドレイン領域60,62の内の少なくとも一方は、ブロック112において設けられる如き夫々のコンタクト70と共に傾斜型上部接触表面61,63を有している。本方法はブロック114において終了する。
【0032】
以上本発明をその具体的実施例について詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例のみに制限されるべきものではなく、本発明の特許請求の範囲を逸脱すること無しに種々の変形例が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0033】
10:半導体装置
12:半導体基板
20:Pウエル
30:Nウエル
34:Pチャンネル領域
35:幅狭トレンチ分離(STI)領域
40:ゲート構成体
50,52:側壁スペーサ
60,62:ソース及びドレイン領域
61,63:傾斜型上部接触表面
70:コンタクト
80:軽度にドープしたドレイン/ソース延長部領域