特許第6249756号(P6249756)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6249756
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】充電コネクター用ホルダー
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20171211BHJP
   H01R 13/60 20060101ALI20171211BHJP
   H01R 13/639 20060101ALN20171211BHJP
   B60L 11/18 20060101ALN20171211BHJP
【FI】
   H02J7/00 301B
   H02J7/00 P
   H01R13/60
   !H01R13/639
   !B60L11/18 C
【請求項の数】5
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-259681(P2013-259681)
(22)【出願日】2013年12月17日
(65)【公開番号】特開2015-119518(P2015-119518A)
(43)【公開日】2015年6月25日
【審査請求日】2016年11月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000108708
【氏名又は名称】タキゲン製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081514
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 一
(74)【代理人】
【識別番号】100082692
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵合 正博
(72)【発明者】
【氏名】城添 昭彦
【審査官】 杉田 恵一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−239620(JP,A)
【文献】 特開2012−90424(JP,A)
【文献】 特開2012−199014(JP,A)
【文献】 特開2013−45637(JP,A)
【文献】 特開2013−93918(JP,A)
【文献】 特開2014−154535(JP,A)
【文献】 特開2014−155272(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0135626(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 11/18
B60R 16/033
H01R 13/60
H01R 13/639
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動車両の充電口に接続するための充電コネクターの給電嵌合部を接続可能なコネクター保持部と、充電コネクターの給電嵌合部の周囲に近接して電動車両の充電口のフック係合部に係合させるために配設され、常態としてばねにより前記給電嵌合部の外周面に向けて付勢されて、充電コネクターに具備する解除ボタンの操作により前記給電嵌合部の外周面から離れる方向に移動可能な形式のフックと係合可能なフック・コネクター係合部とを備え、充電コネクターの前記給電嵌合部を前記コネクター保持部に合わせるとともに、前記フックと前記フック・コネクター係合部とを対応させて、充電コネクターを前記コネクター保持部に押し込み挿入することにより、充電コネクターの前記給電嵌合部を前記コネクター保持部に接続し、前記フックと前記フック・コネクター係合部とを係合させて、充電コネクターを保持する充電コネクター用ホルダーにおいて、
前記フックと前記フック・コネクター係合部との係合状態をロックする電気錠と、非常時に前記電気錠によるロックを解除する非常用のロック解除ユニットとを備え、
前記電気錠は、
前記フック・コネクター係合部の近傍で前記フックの先端に対向する位置に前記フック・コネクター係合部上に進退可能に配置され、前記フックと前記フック・コネクター係合部との係合状態で前記フックを前記フック・コネクター係合部から離脱方向への動きを規制するロック位置で押え込み可能なロック部材と、
前記ロック部材を常態として前進方向に押圧付勢して前記ロック部材を前記ロック位置に位置決めするばね部材と、
前記ロック部材の周囲に配設されるソレノイド、及び前記ロック部材と前記ソレノイドとの間に前記ロック部材の進退方向に回動可能に軸支され、一端が前記ソレノイドのプランジャに枢支され、他端が前記ロック部材に係合される作動レバーを有し、前記ばね部材の付勢力により前記フックのロック位置に位置決めされる前記ロック部材に対して作動連結されて、前記ソレノイドの通電により前記プランジャを吸引することにより前記レバーを前記ロック部材の後退方向に回動し、前記ロック部材を前記ロック位置から後退駆動する電気作動式の駆動部と、
を備え、
充電コネクターの前記給電嵌合部を前記コネクター保持部に合わせるとともに、前記フックと前記フック・コネクター係合部とを対応させて、充電コネクターを、前記フックで前記ロック部材を前記ばね部材の付勢力に抗して押し込みながら、前記コネクター保持部に押し込み挿入することにより、充電コネクターの前記給電嵌合部を前記コネクター保持部に接続し、前記フックと前記フック・コネクター係合部とを係合させるとともに、前記フックを前記ロック位置に弾性復帰される前記ロック部材により押え込みロックし、
任意の制御手段により前記電気作動式の駆動部に電気信号を送ることにより当該駆動部を作動させて、前記ロック部材を前記ロック位置から後退し、前記フックのロックを解除
前記非常用のロック解除ユニットは、
前記コネクター保持部と並列に併設され、一端の鍵穴に鍵を挿入してローターを回転する形式のシリンダー錠と、前記ローターに取り付けられ、前記ローターの回転に連動して前記電気作動式の駆動部の作動レバーに係脱可能なロック解除レバーとからなり、
前記ロック解除レバーは前記電気作動式の駆動部の作動レバーに係合せず、前記ロック部材による前記フックのロック状態を維持するロック位置と、前記作動レバーに係合し、当該作動レバーを前記ロック部材が後退される方向に押圧回動して、前記ロック部材による前記フックのロック状態を解除するロック解除位置との間で回動される、
ことを特徴とする充電コネクター用ホルダー。
【請求項2】
ロック部材はフックを押え込み可能なシャフト又はプレートからなり、ばね部材にコイルスプリングが採用され、フック・コネクター係合部の近傍に設けられたロック部材取付部に前記ロック部材が前記ばね部材を介してフックのロック位置に進退可能に組み立てられる請求項1に記載の充電コネクター用ホルダー。
【請求項3】
コネクター保持部の近傍に、前記コネクター保持部に充電コネクターの給電嵌合部が正規の位置に挿入された状態を検知するコネクター正規位置検知センサーを併せて備える請求項1又は2に記載の充電コネクター用ホルダー。
【請求項4】
コネクター正規位置検知センサーは、コネクター保持部の内部で充電コネクターの給電嵌合部の先端を到達させる正規の挿入位置に当該正規の挿入位置から充電コネクターの挿入方向とは反対方向の所定の範囲に設定した検出開始点まで進退可能に配置され、前記コネクター保持部に挿入される前記給電嵌合部の縁部で押圧可能な検出部材と、前記検出部材を常態として充電コネクターの挿入方向とは反対方向に押圧付勢し前記検出開始点に位置決めするばね部材と、前記給電嵌合部の前記コネクター保持部への挿入により前記給電嵌合部の縁部で前記検出部材が前記正規の挿入位置まで押圧され、前記検出部材の変位により作動されるマイクロスイッチとを備える請求項3に記載の充電コネクター用ホルダー。
【請求項5】
コネクター保持部、フック・コネクター係合部、ロック部材は共通の取付プレート上に組み立てられて、前面を化粧板で覆うボックス形のハウジング内に組み込まれ、前記化粧板は前面から後面に向けて、茄子形に開口され、下方傾斜で手前から奥側に向けて漸次狭められるテーパー状の凹部を備え、その奥側面に開口部を形成されて、前記開口部内又は前記開口部の奥にコネクター保持部、フック・コネクター係合部、及びロック部材が配置される請求項1乃至のいずれかに記載の充電コネクター用ホルダー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源からの充電ケーブルの先端に設けられて、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッドカー(PHV)などの電動車両の車載電池の充電に使用する充電コネクターを、充電装置の周囲や建物、塀の壁面など充電コネクターの設置面に保持するのに用いる充電コネクター用ホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車やプラグインハイブリッドカーなどの電動機を動力源とする電動車両の普及が進む中、これらの電動車両に電気を供給するために、公道沿いの公共の空間や民間事業者の施設内などに充電装置を置く給電ステーション(充電スタンドとも言う。)が整備されつつあり、また、一般住宅やマンションの駐車場などでも充電装置が併設されつつある。この種の充電装置は、充電装置本体と、この本体に接続される充電ケーブルと、充電ケーブルの先端に装着される充電コネクターとを備え、充電コネクターを各種電動車両に設けられる充電口に接続して充電するようになっている。
図10に一般的な充電コネクターの概要を示している。図10に示すように、充電コネクター9は、略円柱状のボディ90、及びボディ90の軸方向一端側から軸方向に沿って突出され、先端の開口面に複数極の端子を配置された円筒状の給電嵌合部91と、ボディ90の軸方向他端側から斜めに延びるグリップ92とを一体に備え、全体としてガン型に構成され、給電嵌合部91を電動車両の充電口に設けられたインレットに差し込むことで、電動車両の車載電池に電気的に接続されるようになっている。また、この充電コネクター9と電動車両の充電口とを機械的に接続するために、ボディ90の軸方向一端側には、給電嵌合部91の外側に、電動車両側の充電口に設けられたフック係合部に係合されて、充電コネクター9と電動車両側の充電口との接続状態を保持するフック93が設けられる。このフック93は先端に給電嵌合部91の外周面に向けて突出する爪931を有し、このフック93の先端側が爪931の突出方向において進退自在に構成され、この爪931が常態としてバネ94の付勢力によって給電嵌合部91側に押し付けられるようになっている。そして、このフック93の基端側のボディ90に、フック93による押し付け状態を解除するための解除ボタン95が設けられ、ユーザーが解除ボタン95を押すと、バネ94の付勢力に抗してフック93が給電嵌合部91の外周面から離れる方向に移動し、電動車両側の充電口のフック係合部と爪931との係止状態が解除されるようになっている。また、この充電コネクターの場合、給電嵌合部91の下部に電動車両の充電口にガイドとして形成された凹部に係合可能な凸部96が軸方向に向けて設けられる。なお、充電コネクター9のグリップ92の下端側には充電ケーブルCが接続される。充電ケーブルCは、電力を給電するための給電ケーブルと制御信号を入出力するための通信ケーブルとからなり、その基端部は、充電装置の場合、充電装置の電源部に接続され、一般家庭の電源を用いる場合は、電源コンセントに接続できるようにプラグが装着される。
【0003】
ところで、給電ステーションの場合でも一般家庭の場合でも、充電装置を使用しない間は、充電装置の周囲や建物、塀の壁面などで人の手の届く高さの範囲に充電コネクターを給電嵌合部を保護して保持し、また、充電ケーブルを巻き掛るためのホルダーが必要となる。
【0004】
この種の充電コネクター用ホルダーが例えば特許文献1により提案されている。
この文献1の充電コネクター用ホルターは、充電装置本体に固定ねじを用いて固定されるベースと、ベースの前面側に取り付けられるホルダー本体とを備え、全体として上下方向に長い略箱状に形成される。ホルダー本体の上部には充電ケーブルを掛け回すための凹部が設けられ、ホルダー本体の下部前側の角には斜めに傾斜するテーパー部が設けられて、テーパー部には、充電コネクターの嵌合部(給電嵌合部)が差し込み接続される保持部(コネクター保持部)が設けられる。この場合、保持部は、略円形の底部と、この底部の周部から底部と直交する方向に突出する側部とにより丸穴状に形成され、テーパー部に開口している。また、保持部の内径は充電コネクターの嵌合部の外径よりも若干大きく、下斜め前方に開口しており、この保持部に下側から嵌合部が差込接続されるようになっている。また、ホルダー本体の前面において保持部の上側には充電コネクターのフックが挿入される凹部が設けられ、この凹部の内側にはフックの爪が係止可能な突起が設けられる。また、ホルダー本体の前面において凹部よりも上側には、下側ほど前方への突出量が大きくなるように斜めに傾斜するフードが一体に設けられており、雨水などが凹部や保持部に入り込みにくくなっている。
このようにしてホルダー本体は充電装置の周囲にベースを介して複数のねじにより取り付けられる。そして、充電コネクターをホルダー本体に保持するときは、充電コネクターの嵌合部をホルダー本体の保持部に挿入し押し込む。これによりフックが凹部内に挿入されフックの掛止爪が凹部内の突起に係止されて、充電コネクターがホルダー本体に固定保持される。充電ケーブルはホルダー本体の上から上部の凹部に巻き掛けておく。充電コネクターをホルダー本体から取り外す場合は、解除ボタンを押下することでフックと凹部の突起との係合が外れるので、この状態で充電コネクターを保持部から引き抜けばよい。
【0005】
また、このホルダーの場合、ホルダー本体の前面に3桁のダイアル鍵を有する円盤状の摘みが設けられている。この摘みの回転軸には長尺の板金からなる規制片がネジ止めされ、この規制片の先端に樹脂製のカバーが取り付けられる。ダイアル鍵の3桁の数字が所定の番号に一致していれば、摘みを回転させることができ、摘みを正転又は逆転させると、規制片が正転又は逆転する。規制片は所定の施錠位置と解除位置との間で回転自在となっている。このようにして、ユーザーが充電コネクターをホルダー本体に挿入した後、摘みを回し規制片を所定の規制位置に移動させて、ダイアル鍵を用いて施錠すると、充電コネクターのフックが規制片先端のカバーに当たって突起から離れる方向に移動できなくなり、充電コネクターがホルダー本体に保持された状態でロックされる。このロック状態においてユーザーがダイアル鍵を操作してロックを解除すると、摘みの回転が可能になり、ロック解除後にユーザーが摘みを回して、規制片を解除位置に移動させると、充電コネクターの解除ボタンを押すことによってフックを突起から離れる方向へ移動させることができ、充電コネクターをホルダー本体から取り外すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特願2013−93918号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この種の充電コネクター用ホルダーは、既述のとおり、充電装置(本体)の周囲や建物、塀の壁面などに取り付けられて、充電装置の待機状態、つまり、充電装置を使用しないときに、充電コネクターの給電嵌合部を保護しつつ保持するため、また、充電ケーブルを巻き掛け整理整頓するために使用される。この場合、充電コネクターが、特に急速式の充電装置の場合、数十キロワットの出力を有し、直流で数百アンペア、数百ボルトが流れるために、充電装置の待機状態では、充電コネクターがホルダー本体に確実に保持されることは勿論のこと、さらに、充電コネクターのいたずらや不正な使用を防ぎ、充電コネクターの損傷を防止する観点から、また、充電コネクターの先端は電極が露出されているため、充電コネクターが放置されないように、安全上の観点からも、充電コネクターがホルダー本体に保持されている状態がロック(施錠)されることが望ましい。
しかしながら、上記従来の充電コネクター用ホルダーのようなダイヤル錠では、また鍵を用いる通常のシリンダー錠であっても、不特定多数のユーザーが利用する給電ステーションの充電装置や多くのユーザーに利用されるマンション駐車場の充電装置で使用するには、暗証番号や鍵の管理が困難で実用的にも不向きであり、また、このような手動式の錠前ユニットでは充電装置に課金システムを導入する場合に併用できない、という問題がある。
【0008】
本発明は、このような従来の問題を解決するもので、この種の充電コネクター用ホルダーにおいて、不特定多数のユーザーが利用する給電ステーションの充電装置や多くのユーザーに利用されるマンション駐車場の充電装置などでの使用に最適な錠形式で、充電コネクターをホルダー本体に保持した状態を確実かつ簡易にロック(施錠)し、このロック状態を確実かつ簡便に解除(解錠)し得る錠ユニットを備えること、併せて、この錠形式を充電装置に課金システムを導入する場合に併用できるようにすること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、
電動車両の充電口に接続するための充電コネクターの給電嵌合部を接続可能なコネクター保持部と、充電コネクターの給電嵌合部の周囲に近接して電動車両の充電口のフック係合部に係合させるために配設され、常態としてばねにより前記給電嵌合部の外周面に向けて付勢されて、充電コネクターに具備する解除ボタンの操作により前記給電嵌合部の外周面から離れる方向に移動可能な形式のフックと係合可能なフック・コネクター係合部とを備え、充電コネクターの前記給電嵌合部を前記コネクター保持部に合わせるとともに、前記フックと前記フック・コネクター係合部とを対応させて、充電コネクターを前記コネクター保持部に押し込み挿入することにより、充電コネクターの前記給電嵌合部を前記コネクター保持部に接続し、前記フックと前記フック・コネクター係合部とを係合させて、充電コネクターを保持する充電コネクター用ホルダーにおいて、
前記フックと前記フック・コネクター係合部との係合状態をロックする電気錠と、非常時に前記電気錠によるロックを解除する非常用のロック解除ユニットとを備え、
前記電気錠は、
前記フック・コネクター係合部の近傍で前記フックの先端に対向する位置に前記フック・コネクター係合部上に進退可能に配置され、前記フックと前記フック・コネクター係合部との係合状態で前記フックを前記フック・コネクター係合部から離脱方向への動きを規制するロック位置で押え込み可能なロック部材と、
前記ロック部材を常態として前進方向に押圧付勢して前記ロック部材を前記ロック位置に位置決めするばね部材と、
前記ロック部材の周囲に配設されるソレノイド、及び前記ロック部材と前記ソレノイドとの間に前記ロック部材の進退方向に回動可能に軸支され、一端が前記ソレノイドのプランジャに枢支され、他端が前記ロック部材に係合される作動レバーを有し、前記ばね部材の付勢力により前記フックのロック位置に位置決めされる前記ロック部材に対して作動連結されて、前記ソレノイドの通電により前記プランジャを吸引することにより前記レバーを前記ロック部材の後退方向に回動し、前記ロック部材を前記ロック位置から後退駆動する電気作動式の駆動部と、
を備え、
充電コネクターの前記給電嵌合部を前記コネクター保持部に合わせるとともに、前記フックと前記フック・コネクター係合部とを対応させて、充電コネクターを、前記フックで前記ロック部材を前記ばね部材の付勢力に抗して押し込みながら、前記コネクター保持部に押し込み挿入することにより、充電コネクターの前記給電嵌合部を前記コネクター保持部に接続し、前記フックと前記フック・コネクター係合部とを係合させるとともに、前記フックを前記ロック位置に弾性復帰される前記ロック部材により押え込みロックし、
任意の制御手段により前記電気作動式の駆動部に電気信号を送ることにより当該駆動部を作動させて、前記ロック部材を前記ロック位置から後退し、前記フックのロックを解除
前記非常用のロック解除ユニットは、
前記コネクター保持部と並列に併設され、一端の鍵穴に鍵を挿入してローターを回転する形式のシリンダー錠と、前記ローターに取り付けられ、前記ローターの回転に連動して前記電気作動式の駆動部の作動レバーに係脱可能なロック解除レバーとからなり、
前記ロック解除レバーは前記電気作動式の駆動部の作動レバーに係合せず、前記ロック部材による前記フックのロック状態を維持するロック位置と、前記作動レバーに係合し、当該作動レバーを前記ロック部材が後退される方向に押圧回動して、前記ロック部材による前記フックのロック状態を解除するロック解除位置との間で回動される、
ことを要旨とする。
【0010】
また、このホルダーは各部に次のような構成を備えることが好ましい。
(1)ロック部材はフックを押え込み可能なシャフト又はプレートからなり、ばね部材にコイルスプリングが採用され、フック・コネクター係合部の近傍に設けられたロック部材取付部に前記ロック部材が前記ばね部材を介してフックのロック位置に進退可能に組み立てられる。
(2)コネクター保持部の近傍に、前記コネクター保持部に充電コネクターの給電嵌合部が正規の位置に挿入された状態を検知するコネクター正規位置検知センサーを併せて備える。
(3)コネクター正規位置検知センサーは、コネクター保持部の内部で充電コネクターの給電嵌合部の先端を到達させる正規の挿入位置に当該正規の挿入位置から充電コネクターの挿入方向とは反対方向の所定の範囲に設定した検出開始点まで進退可能に配置され、前記コネクター保持部に挿入される前記給電嵌合部の縁部で押圧可能な検出部材と、前記検出部材を常態として充電コネクターの挿入方向とは反対方向に押圧付勢し前記検出開始点に位置決めするばね部材と、前記給電嵌合部の前記コネクター保持部への挿入により前記給電嵌合部の縁部で前記検出部材が前記正規の挿入位置まで押圧され、前記検出部材の変位により作動されるマイクロスイッチとを備える請求項5に記載の充電コネクター用ホルダー。
(4)コネクター保持部、フック・コネクター係合部、ロック部材は共通の取付プレート上に組み立てられて、前面を化粧板で覆うボックス形のハウジング内に組み込まれ、前記化粧板は前面から後面に向けて、茄子形に開口され、下方傾斜で手前から奥側に向けて漸次狭められるテーパー状の凹部を備え、その奥側面に開口部を形成されて、前記開口部内又は前記開口部の奥にコネクター保持部、フック・コネクター係合部、及びロック部材が配置される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の充電コネクター用ホルダーによれば、上記の構成により、次のような本発明独自の格別な効果を奏する。
すなわち、充電コネクターの給電嵌合部をコネクター保持部に合わせるとともに、フックとフック・コネクター係合部とを対応させて、充電コネクターを、フックでロック部材をばね部材の付勢力に抗して押し込みながら、コネクター保持部に押し込み挿入することにより、充電コネクターの給電嵌合部をコネクター保持部に接続し、フックと前記フック・コネクター係合部とを係合させるとともに、フックをロック位置に弾性復帰されるロック部材により押え込みロックするようにしたので、充電コネクターをこのホルダーに挿入し押し込むだけの通常の操作で、充電コネクターをこのホルダーに保持し、この保持した状態を自動的にロックすることができ、不特定多数のユーザーが利用する給電ステーションの充電装置や多くのユーザーに利用されるマンション駐車場の充電装置などでの使用に最適な錠形式で、充電コネクターをこのホルダーに保持した状態を確実かつ簡易にロック(施錠)することができる。
また、任意の制御手段により電気作動式の駆動部に電気信号を送ることにより当該駆動部を作動させて、ロック部材をロック位置から後退し、フックのロックを解除するようにしたので、例えば、制御手段側に、接触式又は非接触式のICカードなどをカードリーダーで読み取ることで、又はスマートフォンなどの携帯端末の機能を用いて、電気信号を電気作動式の駆動部に送るようにすることにより、接触式又は非接触式のICカードやスマートフォンなどを用いた簡単な操作で、充電コネクターとこのホルダーとのロック状態を自動的に解除することができ、充電コネクターを不特定多数のユーザーが利用する給電ステーションの充電装置や多くのユーザーに利用されるマンション駐車場の充電装置などでの使用に最適な錠形式で、充電コネクターとこのホルダーとのロック状態を確実かつ簡便に解除(解錠)することができ、また、接触式又は非接触式のICカードやスマートフォンなどを用いることで、この錠形式を充電装置に課金システムを導入する場合に併用することができる。
さらに、非常用のロック解除ユニットをコネクター保持部と並列に併設し、このロック解除ユニットを、一端の鍵穴に鍵を挿入してローターを回転する形式のシリンダー錠と、ローターに取り付けられ、ローターの回転に連動して電気作動式の駆動部の作動レバーに係脱可能なロック解除レバーとにより構成し、ロック解除レバーが電気作動式の駆動部の作動レバーに係合せず、ロック部材によるフックのロック状態を維持するロック位置と、ロック解除レバーが作動レバーに係合し、作動レバーをロック部材が後退される方向に押圧回動して、ロック部材によるフックのロック状態を解除するロック解除位置との間で回動するようにしたので、コントローラーや電気式の駆動部のトラブルなどにより、ロック解除できないような非常の場合に、所定の鍵の簡単な操作により、ロック部材によるフックのロック状態を解除することができる。また、かかるロック解除ユニットの簡単な構造により、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施の形態による充電コネクター用ホルダーの全体構成を示す正面図
図2】同ホルダーの側面断面図
図3】同ホルダーの内部構成を示す図((a)は正面図(b)は側面断面図)
図4】同ホルダーの通常の使用例及びその機能を示す図(充電コネクターを同ホルダーに保持する場合)
図5】同ホルダーの通常の使用例及びその機能を示す図(同ホルダーに保持された充電コネクターがロックされた状態)
図6】同ホルダーの通常の使用例及びその機能を示す図(同ホルダーに保持された充電コネクターのロックが解除された状態)
図7】同ホルダーの通常の使用例及びその機能を示す図(同ホルダーから充電コネクターを取り外す場合)
図8】同ホルダーの非常時の使用例及びその機能を示す図(同ホルダーに保持された充電コネクターがロックされた状態(a)は正面図(b)は一部断面側面図)
図9】同ホルダーの非常時の使用例及びその機能を示す図(同ホルダーに保持された充電コネクターのロックが解除された状態(a)は正面図(b)は一部断面側面図)
図10】電気自動車(EV)やプラグインハイブリッドカー(PHV)などの電動車両の車載電池の充電に使用する一般的な充電コネクターを示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。図1図2に充電コネクター用ホルダーの全体構成を示し、図3にその要部を示している。
なお、充電コネクターの一般的な構成については既に説明したとおりであり、以下の説明の中でに使用される「充電コネクター9の給電嵌合部91」又は「給電嵌合部91」は「電気自動車、プラグインハイブリッドカーなどの電動車両の充電口に接続するための充電コネクターの給電嵌合部」をいい、「充電コネクター9のフック93」又は「フック93」は「充電コネクターの給電嵌合部の周囲に近接して電動車両の充電口のフック係合部に係合させるために配設され、常態としてばねにより給電嵌合部の外周面に向けて付勢されて、充電コネクターに具備する解除ボタンの操作により給電嵌合部の外周面から離れる方向に移動可能な形式のフック」をいい、「凸部96」は「給電嵌合部の下部に電動車両の充電口にガイドとして形成された凹部に係合可能な凸部」をいい、必要に応じて、図4乃至図7を参照されたい。
【0014】
図1図2に示すように、充電コネクター用ホルダーHは、このホルダーHの外形をなし、このホルダーHの各機能部を組み入れるためのホルダー本体1と、このホルダーHの機能部として、充電コネクター(9)の給電嵌合部(91)を接続可能なコネクター保持部2、及び充電コネクター(9)のフック(93)と係合可能なフック・コネクター係合部3とを備え、充電コネクター(9)の給電嵌合部(91)をコネクター保持部2に合わせるとともに、フック(93)とフック・コネクター係合部3とを対応させて、充電コネクター(9)をコネクター保持部2に押し込み挿入することにより、充電コネクター(9)の給電嵌合部(91)をコネクター保持部2に接続し、フック(93)とフック・コネクター係合部3とを係合させて、充電コネクター(9)を保持するようになっている。
そして、このホルダーHでは、新たな機能部として、フック(93)とフック・コネクター係合部3との係合状態をロックする電気錠4、非常時に電気錠4によるロックを解除できる非常用のロック解除ユニット5、及びコネクター保持部2に充電コネクター(9)の給電嵌合部(91)が正規の位置に挿入された状態を検知するコネクター正規位置検知センサー6を備える。
これらの機能部2−6は共通の取付ベース7上に組み立てられ、ホルダー本体1内に組み入れられる。
【0015】
ホルダー本体1は、図1図2に示すように、縦に長いボックス形で前面に開口10を有するハウジング11と、このハウジング11の前面開口10を覆う化粧パネル(化粧板)12と、化粧パネル12の前方を覆う防水カバー13とを備える。
この場合、ハウジング11は、前面開口10の周囲に外側に向けて断面略L字形に張り出すフランジ111を有し、上部フランジと下部フランジの左右両側にそれぞれ後述する防水カバー13の取付ボス131が挿通可能なボス挿通部110が形成される。また、このハウジング11は下面の奥行が上面の奥行よりも大きく、後面が斜めに形成されて、後面の内面が前面開口10に対して下方斜めに向けられ、下面は内面が開口側から後面側に向けて上方斜めに形成される。
化粧パネル12は、ハウジング11の前面をフランジ111を含めて被覆可能に縦に長い矩形の板状に形成され、その下側の半面の略中央に、前面から後面に向けて、略茄子形に開口され、(正面から見て)下方傾斜で手前から奥側に向けて漸次狭められる略テーパー状の凹部121を備え、その奥側面(凹部121の底面)に開口部120が形成されて、この開口部120内又はこの開口部120の奥に後述するコネクター保持部2、フック・コネクター係合部3、及びロック部材41が配置されるようになっている。なお、この開口部120は上部側が前面の開口120Bの上部側の一部と重なり、前面の開口120Bよりも小さい略茄子形に形成され、さらに、この開口部120の下部には充電コネクター(9)の給電嵌合部(91)の下部に形成された凸部(96)を通すための溝122が併せて設けられる。この化粧パネル12の上部及び下部にはまた、ハウジング11の各ボス挿通部110に対応する位置にそれぞれ後述する防水カバー13の取付ボス131が挿通可能なボス挿通部123が形成される。さらに、前面の上部で片側一方にロック解除ユニット5(の鍵穴50)を臨ませるための開口124が円形に形成される。
防水カバー13は、化粧パネル12の上部、下部に当接し、ハウジング11の上部フランジ、下部フランジまで回り込み可能に断面略L字形に形成され、化粧パネル12の各ボス挿通部123に対応する位置に取付ボス131を一体に有する上部カバー部132、下部カバー部133と、上部カバー部132の下縁から前方に向けて下方斜めに延びる上部張り出しカバー部134と、上部カバー部132、下部カバー部133及び上部張り出しカバー部134の左右の各側縁間にそれぞれ、略三角形状に形成され、上部張り出しカバー部134の下方で前方に向けて突出する左右の各側部カバー部135とを備え、上部張り出しカバー部134、左右の各側部カバー部135、及び下部カバー部144の前方に向けられる各縁部間に(前方から見て)下方傾斜の開口136を形成される。
このようにしてホルダー本体1は、ハウジング11の前面に化粧パネル12が重合され、この化粧パネル12の前面に防水カバー13が重合されて、この防水カバー13の各取付ボス131が化粧パネル12、ハウジング11の各ボス挿通部123、110を通されて組み立てられ、化粧パネル12の開口部120の上方及び左右両側方が防水カバー13により包囲される。
【0016】
取付ベース7は、図2図3に示すように、2枚のメインプレートと1枚の小さい補助プレートとからなり、上面711、下面712、前面713、後面714を有し、略箱形に形成され、かつ前面713下部に凹状の段差部715を形成される上部71と、上部71の下面712で前後方向中間部から下方に延びる中間部72と、中間部72の下端から後方に略逆L字形に延びる下部73とを備え、全体としてハウジング11内に嵌合可能な大きさ、形状に形成される。なお、上部71、中間部72及び下部73の前面及び後面はそれぞれ平行で、段差部715の前面は上部71の前面713に対して少し後方に下がった位置に、中間部72は段差部715の前面に対して少し後方に下がった位置に、下部73は中間部72の前面に対して少し後方に下がった位置にある。この取付ベース7の上部71には前面713のやや下方の片側一方にロック解除ユニット5を挿着するための穴710が形成される。段差部715には前面と後面の左右方向略中央にロック部材41を挿通配置するための穴70が形成される。中間部72には略中央にコネクター保持部2を取り付けるための穴720が形成される。下部73には略中央付近にコネクター正規位置検知センサー6を取り付けるための穴730が形成される。
【0017】
コネクター保持部2は、図3に示すように、内径が充電コネクター(9)の給電嵌合部(91)の外径よりも若干大きい開口20を有する略円筒形に形成され、開口20内が電動車両側の充電口のインレットと同様なインレット構造を有している。また、開口20の内周面の下部には、充電コネクター(9)の給電嵌合部(91)の下部に設けられた凸状部(96)が係合可能に、開口20の軸方向に向けて溝21が前部側から後部側まで貫通して形成される。なお、このコネクター保持部2の外周面には取付用フランジ22が併せて形成される。このコネクター保持部2は取付ベース7の中間部72の穴720に挿着され、ねじにより固定される。
【0018】
フック・コネクター係合部3は、図3に示すように、コネクター保持部2の外周面の充電コネクター(9)のフック(93)の位置に対応する位置、この場合、コネクター保持部2の外周面の上部に形成され、フック(93)が嵌合可能な凹部31と、この凹部31の前側でフック(93)が係止可能な係止段部32とからなる。この場合、係止段部32は凹部31側の後面が垂直に形成されてフック(93)の係止面321をなし、上面が水平に、前面が前側から後側に向けて上方斜めに形成され、さらに、上面、前面の左右両側に小さい突状部が形成されて、これら上面及び前面がフック(93)をフック・コネクター係合部3に案内するためのガイド面322をなす。
【0019】
電気錠4は、図3に示すように、フック・コネクター係合部3の近傍でフック(93)の先端に対向する位置に、フック・コネクター係合部3上に進退可能に配置され、フック(93)とフック・コネクター係合部3との係合状態でフック(93)をフック・コネクター係合部3から離脱方向への動きを規制するロック位置Pで押え込み可能なロック部材41と、ロック部材41を常態として前進方向に押圧付勢してロック部材41をロック位置Pに位置決めするばね部材42と、ロック部材41をロック位置Pから後退駆動する電気作動式の駆動部43とを備える。
ロック部材41はフック(93)を押え込み可能なシャフトからなり、ばね部材42にコイルスプリングが採用され、フック・コネクター係合部3の近傍に設けられたロック部材取付部P1にロック部材41がばね部材42を介してフック(93)のロック位置Pに進退可能に組み立てられる。この場合、ロック部材41は電気式の駆動部43との係合部として外周面の前後方向中間所定の位置にピン411が装着され、このピン411が上方に延ばされる。また、この場合、ロック部材取付部P1はフック・コネクター係合部3の上部後方となる取付ベース7の段差部715に設けられ、ロック部材41は段差部715の前後の各面の穴70に通されて軸方向を前後方向に向け水平に支持されてフック・コネクター係合部3上に進退可能に配置され、この段差部715の前面、後面間でロック部材41の周囲にばね部材42が巻装される。このようにしてロック部材41は常態として前進方向に押圧付勢されてロック位置P、この場合、フック・コネクター係合部3の凹部31の直上に位置決めされる。なお、ロック部材41はプレートであってもよい。
電気作動式の駆動部43は、ロック部材41の周囲に配設されるソレノイド430と、ロック部材41とソレノイド430との間にロック部材41の進退方向に回動可能に軸支され、一端がソレノイド430のプランジャ431に枢支され、他端がロック部材41に係合される作動レバー432とからなる。この場合、ソレノイド430はソレノイド本体がプランジャ431を後方に向けて取付ベース7の上部71上面711で左右方向中央に固定される。作動レバー432は、略への字形をなす一対のレバーと、これらレバーの下部側で前方に向けられる縁部間に跨って固着される連結部とからなり、各レバーの軸支される部分は上下方向中央よりも上部側に寄った適宜の位置に設けられ、軸支部を境に上部側が短く、下部側が長くなっている。この作動レバー432は取付ベース7の上部71後面714にソレノイド430のプランジャ431の直下となる位置に支持ブラケット433を介して軸支される。この作動レバー432の上部側の一端はソレノイド430のプランジャ431の先端に枢支され、下部側の他端がロック部材41の係合部(ピン411)に前側から当接される。このようにして取付ベース7の上部71にソレノイド430(プランジャ431)と、作動レバー432と、ロック部材41が略Z形に配置され、ばね部材42の付勢力によりフック(93)のロック位置Pに位置決めされたロック部材41に対して作動連結されて、ソレノイド430の通電によりプランジャ431を吸引することにより作動レバー432をロック部材41の後退方向に回動しロック部材41を後退させる。
【0020】
非常用のロック解除ユニット5は、図3に示すように、コネクター保持部2と並列に併設される。このロック解除ユニット5は、一端の鍵穴50に鍵を挿入してローター51を回転する形式のシリンダー錠52と、ローター51に取り付けられ、ローター51の回転に連動して電気作動式の駆動部43の作動レバー432に係脱可能なロック解除レバー 53とからなる。この場合、ロック解除レバー53は先端が鉤形に曲げられた全体が略L字形のレバーで、ローター51の後部にローター51の軸方向に対して直角に取り付けられる。このロック解除ユニット5は、シリンダー錠52が取付ベース7の上部71前面713の穴710に挿着され、ローター51の鍵穴50に挿入される鍵の操作により、後部のロック解除レバー53は、電気作動式の駆動部43の作動レバー432に係合(接触)せず、ロック部材41によるフック(93)のロック状態を維持するロック位置、この場合、ロック解除レバー53が縦向きの状態と、作動レバー432に係合(接触)し、この作動レバー432をロック部材41が後退される方向に押圧回動して、ロック部材41によるフックのロック状態を解除するロック解除位置、この場合、ロック解除レバー53が横向きの状態との間で回動される。
【0021】
コネクター正規位置検知センサー6は、図3に示すように、コネクター保持部2の内部で充電コネクター(9)の給電嵌合部(91)の先端を到達させる正規の挿入位置P2に当該正規の挿入位置P2から充電コネクター(9)の挿入方向とは反対方向の所定の範囲に設定した検出開始点P3まで進退可能に配置され、コネクター保持部2に挿入される給電嵌合部(91)の縁部で押圧可能な検出部材61と、検出部材61の後部側に配設され、検出部材61を常態として充電コネクター(9)の挿入方向とは反対方向に押圧付勢して検出開始点P3に位置決めするばね部材62と、給電嵌合部(91)のコネクター保持部2への挿入により給電嵌合部(91)の縁部で検出部材61が正規の挿入位置P2まで押圧され、検出部材61の変位により作動されるマイクロスイッチ63とを備える。
この場合、コネクター保持部2下部の溝21は充電コネクター(9)の正規の挿入位置P2の少し前側の位置から後部側が下面を開口された中空部210になっていて、この中空部210に検出部材61が配置される。この検出部材61は中空部210に配置可能な大きさの一対のプレートからなる。この一対のプレートは前端で連結され、各プレートには、前端に溝21内に挿入可能な凸起611、下端にマイクロスイッチ63に係合可能な凸状部612、後端下部に下端の凸状部612との間に所定の間隔Sをおいてこの凸状部612よりも下方に突出される突出部613がそれぞれ形成される。また、各プレートの略中央には前後方向に長い長穴614が形成される。この検出部材61は中空部210に配置され、この中空部210内の両側面間に架け渡される軸615が各プレートの長穴614に通されて支持され、前端の凸起611のみが溝21内に挿入されて溝21上を進退可能になっている。したがって、この凸起611の溝21内への挿入先端位置は充電コネクター(9)の正規の挿入位置P2よりも前方となり、これが充電コネクター(9)の検出開始点P3となる。このようにして検出部材61が中空部210内に前端の凸起611が溝21上を充電コネクター(9)の正規の挿入位置P2と検出開始点P3との間で進退可能に配置される。ばね部材62にはコイルスプリングが採用され、このばね部材62が検出部材61の後部と中空部210の後部との間に介装され、検出部材61前端を常態として充電コネクターの挿入方向とは反対方向に押圧付勢して検出開始点P3に位置決めする。マイクロスイッチ63は上部にプランジャピン631とレバー632を備え、プランジャピン631をレバー632でプッシュすることでスイッチをオン・オフする構成の一般的なマイクロスイッチが採用され、このマイクロスイッチ63は取付ベース7の下部73の穴730に取り付けられて、検出部材61の下方に配置され、マイクロスイッチ63のレバー632端が検出部材61の後部下端の突出部613と下端の凸状部612との間(所定の間隔S)に係合される。コネクター正規位置検知センサー6はこのような構成からなり、充電コネクター(9)の給電嵌合部(91)がコネクター保持部2に挿入され、給電嵌合部(91)の縁部で検出部材61が正規の挿入位置P2まで押圧されると、この検出部材61の変位により、検出部材61下端の凸状部612がマイクロスイッチ63のレバー632を上から押圧し、このレバー632によりプランジャピン631が押下されて、マイクロスイッチ63が作動される。すなわち、マイクロスイッチ63から検知信号が出力され、充電コネクター(9)が正規の挿入位置P2まで挿入された状態が検知される。
【0022】
このようにしてホルダーHの各部が構成され、図1乃至図3に示すように、コネクター保持部2、フック・コネクター係合部3、ロック部材41は共通の取付ベース7上に組み立てられて、ハウジング11内に取付ベース7の上部71、中間部72、下部73の各前面がハウジング11の後面と平行に、すなわち、各機能部の前面がハウジング11の開口10に対して下方斜めに向けて組み込まれる。そして、ハウジング11の前面に化粧パネル12が防水カバー13とともに取り付けられ、ハウジング11の開口10を覆う化粧パネル12の略茄子形に開口され、下方傾斜で手前から奥側に向けて漸次狭められる略テーパー状の凹部121の奥側面に形成された開口部120内にコネクター保持部2、フック・コネクター係合部3が配置され、この開口部120の奥にロック部材41が配置され、この開口部120が防水カバー13の上部から前方に向けて斜め下方に張り出す上部張り出しカバー部134と、左右両側から前方に向けて突出する各側部カバー部135とにより包囲される。なお、このホルダー本体1の低位置には水抜き穴が形成される。
このホルダーHは充電装置の外装パネルに埋設して装着される。この場合、充電装置の外装パネルに取り付け用の開口とハウジング11の各ボス挿通部110に対応するねじ挿通穴を形成され、このホルダーHは、ハウジング11が外装パネルの開口内に嵌め込まれ、ハウジング11周囲のフランジ111がパッキンを介して開口の回りに当接され、この状態で、外装パネルの内側から各ねじ挿通穴に取付ねじが通され、防水カバー13の各取付ボス131のねじ穴に締結されて外装パネルに取り付けられる。
また、このホルダーHは電気作動式の駆動部43(のソレノイド430)、コネクター正規位置検知センサー6(のマイクロスイッチ63)が、ユーザー側で任意に採用されるコントローラー(制御手段)に電気的に接続されて、このコントローラーから電気作動式の駆動部43に電気信号が送られ、コネクター正規位置検知センサー6(マイクロスイッチ63)から検知信号がこのコントローラーに送られるようになっている。なお、ここでは、コントローラー側で、接触式又は非接触式のICカードなどをカードリーダーで読み取り、又はスマートフォンなどの携帯端末の機能を用いて、電気信号を電気作動式の駆動部43に送るものとし、また、コネクター正規位置検知センサー6から送られる検知信号はこのコントローラーに設けられた表示手段から画像情報や音声情報として出力されるものとしてある。
【0023】
図4乃至図9にこの充電コネクター用ホルダーHの使用例とその機能を示している。
まず、充電コネクター9をこのホルダーHに保持する場合、図4に示すように、充電コネクター9の給電嵌合部91をコネクター保持部2に合わせるとともに、フック93とフック・コネクター係合部3とを対応させて、充電コネクター9を、フック93でロック部材41をばね部材42の付勢力に抗して押し込みながら、コネクター保持部2に押し込み挿入する。これにより、図5に示すように、充電コネクター9の給電嵌合部91がコネクター保持部2に接続され、フック93とフック・コネクター係合部3が係合されて、充電コネクター9がホルダーHに保持される。そして、フック・コネクター係合部3とフック93が係合すると同時に、ロック部材41がばね部材42の付勢力によりロック位置Pに、すなわち、フック・コネクター係合部3とフック93との係合位置の直上に弾性復帰し、このロック部材41によりフック・コネクター係合部3と係合状態のフック93が自動的に押え込みロックされる。これにより、フック93は離脱方向の動きを規制され、充電コネクター9の解除ボタン95を操作しても、フック93をフック・コネクター係合部3から外すことができず、充電コネクター9は完全に施錠される。
また、このとき、充電コネクター9の給電嵌合部91がホルダーHのコネクター保持部2に正規の挿入位置P2まで挿入され、給電嵌合部の縁部でコネクター保持部2内の検出部材61が正規の挿入位置P2まで押圧されると、この検出部材61の変位により、検出部材61下端の凸状部612がマイクロスイッチ63のレバー632を上から押圧し、このレバー632によりプランジャピン631が押下されて、マイクロスイッチ63が作動される。これにより、マイクロスイッチ63から検知信号が出力され、コントローラーに送られて、これがコントローラーの表示手段から画像情報や音声情報として出力される。このようにして充電コネクター9が正規の挿入位置P2まで挿入された状態が検知される。なお、この検知情報が出力されない場合、ユーザーは、充電コネクター9をホルダーHに再度押し込めばよく、充電コネクター9が正規の挿入位置P2まで挿入されれば、コントローラーの表示手段から検知情報が出力される。
次に、充電コネクター9とこのホルダーHとのロック状態を解除する場合、コントローラー側で、接触式又は非接触式のICカードなどをカードリーダーで読み取り、又はスマートフォンなどの携帯端末の機能を用いて、ソレノイド430に電気信号を送る。これにより、図6に示すように、ソレノイド430が通電されて、プランジャ431がソレノイド本体内に吸引され、プランジャ431の先端に上部の一端が枢支された作動レハー432が軸を回動中心としてロック部材41の後退方向に回動し、下部の他端がロック部材41をピン411を介して後退方向に押圧し、ロック部材14がロック位置P、すなわち、フック・コネクター係合部3とフック93との係合位置の直上から後退し、フック93のロックが解除される。
そして、充電コネクター9をこのホルダーHから取り外す場合、図7に示すように、充電コネクター9の解除ボタン95を押下してフック93をフック・コネクター係合部3から離脱し、この状態から充電コネクター9をホルダーHから引き抜けばよい。なお、ホルダーHから充電コネクター9が引き抜かれると、コネクター保持部2内の検出部材61はばね部材62の付勢力により検出開始点P3まで弾性復帰される。
非常用のロック解除ユニット5は非常時に使用される。図8に示すように、このロック解除ユニット5は常態として、後部のロック解除レバー53が縦向きの状態で、電気作動式の駆動部43の作動レバー432に係合(接触)せず、ロック部材41によるフック93のロック状態を維持するロック位置になっている。そして、非常時の使用の場合、図9に示すように、シリンダー錠52の鍵穴50に所定の鍵5Kを差し込み、ロック位置からロック解除位置に回転すると、ローター51の回転によりロック解除レバー53が電気式の駆動部43の作動レバー432に向けて回動されて作動レバー432に接触し、この作動レバー432をロック部材41が後退される方向に押圧回動して、ロック部材41がロック位置Pから徐々に後退され、ロック解除レバー53が横向きの状態のロック解除位置で、ロック部材41がロック位置Pから完全に後退される。これにより、ロック部材41によるフック93のロック状態が解除される。なお、この逆の操作で、ロック部材41がロック位置Pに弾性復帰して、フック93のロック状態に戻される。
【0024】
以上説明したように、このホルダーHによれば、充電コネクター9の給電嵌合部91をコネクター保持部2に合わせるとともに、フック93とフック・コネクター係合部3とを対応させて、充電コネクター9を、フック93でロック部材41をばね部材42の付勢力に抗して押し込みながら、コネクター保持部2に押し込み挿入することにより、充電コネクター9の給電嵌合部91をコネクター保持部2に接続し、フック93とフック・コネクター係合部3とを係合させるとともに、フック93をロック位置Pに弾性復帰されるロック部材4により押え込みロックするようにしたので、充電コネクター9をこのホルダーHに挿入し押し込むだけの通常の操作で、充電コネクター9をこのホルダーHに保持し、この保持した状態を自動的にロックすることができ、不特定多数のユーザーが利用する給電ステーションの充電装置や多くのユーザーに利用されるマンション駐車場の充電装置などでの使用に最適な錠形式で、充電コネクター9をこのホルダーHに保持した状態を確実かつ簡易にロック(施錠)することができる。
また、任意のコントローラーにより電気作動式の駆動部43に電気信号を送ることにより当該駆動部43を作動させて、ロック部材41をロック位置Pから後退し、フック93のロックを解除するようにしたので、例えば、コントローラー側に、接触式又は非接触式のICカードなどをカードリーダーで読み取ることで、又はスマートフォンなどの携帯端末の機能を用いて、電気信号を電気作動式の駆動部43に送るようにすることにより、接触式又は非接触式のICカードやスマートフォンなどを用いた簡単な操作で、充電コネクターとこのホルダーHとのロック状態を自動的に解除することができ、不特定多数のユーザーが利用する給電ステーションの充電装置や多くのユーザーに利用されるマンション駐車場の充電装置などでの使用に最適な錠形式で、充電コネクター9とこのホルダーHとのロック状態を確実かつ簡便に解除(解錠)することができ、また、接触式又は非接触式のICカードやスマートフォンなどを用いることで、この錠形式を充電装置に課金システムを導入する場合に併用することができる。
【0025】
また、このホルダーHでは、さらに次のような利点を有する。
(1)ロック部材41はフック93を押え込み可能なシャフト又はプレートからなり、ばね部材42にコイルスプリングが採用され、フック・コネクター係合部3の近傍に設けられたロック部材取付部P1にロック部材41がばね部材42を介してフック93のロック位置Pに進退可能に組み立てられ、また、電気作動式の駆動部43は、ロック部材41の周囲に配設されるソレノイド430と、ロック部材41とソレノイド430との間に軸支され、一端がソレノイド430のプランジャ431に枢支され、他端がロック部材41に係合される作動レバー432とからなり、ばね部材42の付勢力によりフック93のロック位置Pに位置決めされるロック部材41に対して作動連結されて、ソレノイド430の通電によりプランジャ431を吸引することにより作動レバー432をロック部材41の後退方向に回動し、ロック部材41を後退させるようにしたので、簡単な構造で確実なロック、ロック解除動作を得ることができ、また、簡単な構造によりコストの低減を図ることができる。
また、かかる構造により、図4に示す充電コネクター9のようなフック93の先端が傾斜面になっている場合、ロック部材41をフック93の先端傾斜面の先の平坦な上面まで到達させる必要があるところ、ソレノイド430のプランジャ431の小さなストロークでも、ロック部材41をフック93の上面まで到達させることができ、ソレノイド430を有効に活用することができる。
(2)非常用のロック解除ユニット5をコネクター保持部2と並列に併設し、このロック解除ユニット5を、一端の鍵穴50に鍵5Kを挿入してローター5を回転する形式のシリンダー錠52と、ローター51に取り付けられ、ローター5の回転に連動して電気作動式の駆動部43の作動レバー432に係脱可能なロック解除レバー53とにより構成し、ロック解除レバー53が電気作動式の駆動部43の作動レバー432に係合せず、ロック部材41によるフック93のロック状態を維持するロック位置と、ロック解除レバー53が作動レバー432に係合し、作動レバー432をロック部材41が後退される方向に押圧回動して、ロック部材41によるフック93のロック状態を解除するロック解除位置との間で回動するようにしたので、コントローラーや電気式の駆動部43のトラブルなどにより、ロック解除できないような非常の場合に、所定の鍵5Kの簡単な操作により、ロック部材41によるフック93のロック状態を解除することができる。また、かかるロック解除ユニット5の簡単な構造により、コストの低減に図ることができる。
(3)コネクター保持部2に充電コネクター9の給電嵌合部91が正規の位置P2に挿入された状態を検知するコネクター正規位置検知センサー6をコネクター保持部2に近傍に併せて備え、このセンサー6を、コネクター保持部2の内部で充電コネクター9の給電嵌合部91の先端を到達させる正規の挿入位置P2にこの正規の挿入位置P2から充電コネクター9の挿入方向とは反対方向の所定の範囲に設定した検出開始点P3まで進退可能に配置され、コネクター保持部2に挿入される給電嵌合部91の縁部で押圧可能な検出部材61と、検出部材61の後部側に配設され、検出部材61を常態として充電コネクター9の挿入方向とは反対方向に押圧付勢して検出開始点P3に位置決めするばね部材62と、給電嵌合部91のコネクター保持部2への挿入により給電嵌合部91の縁部で検出部材61が正規の挿入位置P2まで押圧され、検出部材61の変位により作動されるマイクロスイッチ63とにより構成したので、簡単な構造で充電コネクターのホルダーHへの確実な挿入状態を実現することができ、また、簡単な構造によりコストの低減に図ることができる。
(4)コネクター保持部2、フック・コネクター係合部3、ロック部材41は共通の取付ベース7上に組み立てられて、ハウジング11内に各機能部の前面がハウジング11の開口10に対して下方斜めに向けて組み込まれ、ハウジング11の前面に化粧パネル12が防水カバー13とともに取り付けられ、ハウジング11の開口10を覆う化粧パネル12に略茄子形に開口されて略テーパー状の凹部121の奥側面に形成された開口部120内にコネクター保持部2、フック・コネクター係合部3が配置され、この開口部120の奥にロック部材41が配置され、この開口部120が防水カバー13の上部から前方に向けて斜め下方に張り出す上部張り出しカバー部134と、左右両側から前方に向けて突出する各側部カバー部135とにより包囲されるので、開口部120を通して雨が入りにくく雨を受けにくい構造とし、また、開口部120下部に付着する雨水は略茄子形のテーパー面から外部に流すことができ、さらに、ホルダー本体1内に雨水が入り、各機能部に付着した場合でも、各機能部が前側に斜めになっていることで、水を下方に落とし低位置の水抜き穴から排出することができる。
【符号の説明】
【0026】
H 充電コネクター用ホルダー
1 ホルダー本体
10 開口
11 ハウジング
110 ボス挿通部
111 フランジ
12 化粧パネル(化粧板)
120B 開口
120 開口部
121 凹部
122 溝
123 ボス挿通部
124 開口
13 防水カバー
131 取付ボス
132 上部カバー部
133 下部カバー部
134 上部張り出しカバー部
135 側部カバー部
136 開口
2 コネクター保持部
20 開口
21 溝
210 中空部
22 取付用フランジ
3 フック・コネクター係合部
31 凹部
32 係止段部
321 係止面
322 ガイド面
4 電気錠
41 ロック部材
411 ピン
42 ばね部材
43 電気作動式の駆動部
430 ソレノイド
431 プランジャ
432 作動レバー
433 支持ブラケット
P ロック位置
P1 ロック部材取付部
5 非常用のロック解除ユニット
5K 鍵
50 鍵穴
51 ローター
52 シリンダー錠
53 ロック解除レバー
6 コネクター正規位置検知センサー
61 検出部材
611 凸起
612 凸状部
613 突出部
614 長穴
615 軸
S 間隔
62 ばね部材
63 マイクロスイッチ
631 プランジャピン
632 レバー
P2 正規の挿入位置
P3 検出開始点
7 取付ベース
71 上部
710 穴
711 上面
712 下面
713 前面
714 後面
715 段差部
70 穴
72 中間部
720 穴
73 下部
730 穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10