(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
原子力関連施設では、使用済みの燃料を貯蔵するための燃料プールが原子炉に並設されている。使用済みの燃料は、崩壊熱を除去すると共に放射線を遮蔽するために、燃料ラックに収納された状態で、水で満たされた燃料プールに沈められ、一定期間貯蔵される。この燃料プールの水深は、少なくとも燃料ラックの高さの2倍強程度に保たれるように水位計を用いて管理され、また、熱交換器等を用いて温度が一定に保たれるように水温計を用いて温度管理されている。
【0003】
具体的には、燃料プールは、縦横10メートル、深さ12メートル程度の大きさのものが標準的である。このように、大量の水が蓄えられているので、微妙な温度上昇を正確に捉えるためには、水面近くに水温計を配置するのが適している。
【0004】
しかし、例えば、地震等が原因の事故によって燃料プールの水が大量に溢水したような場合には、その失われた大量の水を補充するのに多大な時間を要する。このため、水面付近に備え付けた水温計を用いる管理システムでは、失われた水の補充に費やされる時間だけ、正確に水温計測ができない空白の時間が生じ得る。特に、燃料プールの溢水と他の事象とが複合的に発生したような場合、例えば、熱交換器や循環ポンプ等の故障により貯留水が大量に蒸発し、水位の低下と共に水温も上昇しているような状況下では、水温計測ができない空白の時間は対応の遅れを生じさせ、深刻な事態を招く恐れがある。
【0005】
以上のように、使用済み燃料プールの水位及び水温の変化が著しい場合は重大な事故に繋がる可能性が高いので、水位・水温の管理システムは非常に重要である。このため、水位変動に追従できる温度管理システムが従来から考えられている。この一例として、水位追従式温度検出装置の構成例を
図7に示す(特許文献1)。
【0006】
図7に示すように、水位追従式温度検出装置100は、燃料プール50の内壁に固定されたガイド棒101と、このガイド棒101に沿って摺動可能に配置されたフロート部材102とを備えている。そして、フロート部材102には、温度測定部103と共に水温データ送信部104が備えられている。このような構成により、水位が変動した場合であっても、常に水面から一定の水深の水温を計測することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記
図7に示した水位追従式温度検出装置100では、水位追従機能を発揮できるのは、ガイド棒101の長さの範囲内に限られる。したがって、仮に、上述のような事故を想定して、水底まで追従できるように改良する場合は、10メートル程度のガイド棒101を設置する必要がある。
【0009】
ところで、原子炉の燃料の入れ替えなどのメンテナンス時には、原子炉ウェルや燃料プール内をクレーンが移動するので、障害となるような大型の装置を常時配置できるスペースは限られる。
【0010】
また、燃料プールの周辺は放射線に晒されているので、事故後に規模の大きい据え置き型の追加設備を設置できる余裕もない。
【0011】
そこで、本発明は、少ないスペースにおいて容易に設置が可能であり、かつ、水面域での温度計測を水位変動に応じて水底近くまで行うことができる水位・水温計測システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の水位・水温計測システムは、シンカーと、シンカーに接続されたガイドワイヤと、ガイドワイヤに沿って移動可能に配置されたフロートと、フロートに取り付けられた温度センサと、フロートに連結された水位測定ワイヤと、水位測定ワイヤの少なくとも繰り出し長さを測定する水位計と、温度センサに接続されると共に、ガイドワイヤにガイドされるランナーを備えたリード線と、リード線と接続される温度計とを有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の水位・水温計測システムは、上記構成に加えて、シンカーが温度センサを収容可能な収容部を有していることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の水位・水温計測システムは、上記構成に加えて、ガイドワイヤは少なくとも2本で構成されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の水位・水温計測システムは、上記構成に加えて、ガイドワイヤを巻き上げる巻取り装置をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、シンカーと接続されたガイドワイヤがシンカーの重量で鉛直方向に固定される。そして、フロートがガイドワイヤをガイドとして移動可能に配置されているので、フロートがガイドワイヤに沿って鉛直方向に自由に移動可能となる。
【0017】
これにより、フロートは、ガイドワイヤの張られている水底近くまで、水位の変動に追従することができる。すなわち、水底までの略全域において水温測定を安定して行うことが可能となる。また、フロートには水位測定ワイヤが接続されているので、水位測定も同時に行うことができる。
【0018】
また、本発明によれば、上記効果に加えて、シンカーが温度センサを収容可能な収容部を有しているので、シンカーとフロートとを一体に扱う際、温度センサを保護することができる。
【0019】
また、本発明によれば、上記効果に加えて、ガイドワイヤが少なくとも2本で構成されているので、フロートが安定して水平姿勢を保つことができる。これにより、フロートに設けられた温度センサの位置が安定するので、正確に水温測定を行うことができる。
【0020】
また、本発明によれば、上記効果に加えて、ガイドワイヤを巻き上げる巻取り装置がさらに備えられるので、シンカーと共にフロートを持ち上げ、又は、降下させることが容易になる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態に係る水位・水温計測システムについて図を用いて説明する。
【0023】
先ず、本実施の形態に係る水位・水温計測システムの構成について
図1を中心として、
図2〜4を併用して説明する。
図1は、水位・水温計測システム1の使用状態を示した全体の構成図である。なお、この
図1は概略図であって、各構成要素同士の寸法関係は厳密なものではない。
図2は、水位・水温計測システム1の構成のうち、水中に投入する部分について示した斜視図である。
図3には、
図2に示した投入部1aの上半分の拡大図を示し、
図4には、
図2の投入部1aのうち下半分の拡大図を示す。
【0024】
図1には、燃料プール50とオペレーションフロア53の周辺の様子が示されている。水55が貯留された燃料プール50の底には、使用済みの燃料52が燃料ラック51に収容された状態で配置されている。この燃料プール50における通常の水位は、燃料プール50の底から水面55aまでの水深が、少なくとも、燃料ラック51の高さの2倍強程度となるように保たれる。燃料プール50の周囲のオペレーションフロア53には、燃料プール50の縁に巻取り装置6が配置されている。
【0025】
この巻取り装置6には、支柱の上端に手巻き式のウインチ6aが備えられ、略同じ高さに水平方向へ延びるアーム6bが備えられている。ウインチ6aは、水中に沈めるシンカー4に接続された二本一対のガイドワイヤ8を巻き取るために備えられている。アーム6bは水平面内で回動可能に構成されており、巻取り装置6は、このアーム6bの先端が回動により水面に臨むような場所に配置されている。これにより、オペレーションフロア53で準備された投入部1aは、アーム6bの回動と共に水面上に移動される。
【0026】
投入部1aの詳細を
図2に示す。投入部1aは、水面に浮くフロート2を有している。このフロート2の内部には、3本の貫通孔が平行に形成されている。
【0027】
ここで、
図3を併せて参照して、真ん中の1本の貫通孔2cには、リード線12aが挿通されており、その先端は、フロート2の下端に突出した温度センサ3に接続されている。この温度センサ3の周りは、保護フレーム2aにより囲われて保護されている。
【0028】
この保護フレーム2aは、下方に錘2bを収容できるように構成されており、この錘2bの重さを調節することにより、フロート2の浮力を調節することができる。これにより、温度センサ3は、水面域に安定して保持される。ここで、水面域とは、水面下、数10センチ程度の水深域をいう。
【0029】
また、残り2本の貫通孔2dには、ガイドワイヤ8が遊貫状態で挿通されている。これら2本のガイドワイヤ8の下端には、筒状のシンカー4が接続されている。このように構成されているので、
図1に示すように、水底に沈んだシンカー4により固定されたガイドワイヤ8は、フロート2に対して鉛直方向への移動に対するガイドとなる。すなわち、水位が変動した場合であっても、フロート2は、ガイドワイヤ8に沿って略鉛直線上で水位変動に追従し、上面から見て略同じ位置の水面域の温度を安定して計測することができる。
【0030】
温度センサ3に繋がるリード線12aは、フロート2の上端で2本のガイドワイヤ8の周りに螺旋状に巻き付けられている。
図2中においてリード線12aの中間部分は図示を省略しているが、このリード線12aの上部は、ハンガーシャフト14で固定され、さらにその先は、温度計12(
図1参照)に繋がっている。
【0031】
温度計12は、
図1において、燃料プール50から壁54を隔てた領域に配置され、リード線12aは壁54に形成された既存のケーブル貫通部54aを通して配線される。この壁54で隔てられた領域は、例えば、計測のための控室や放射線非管理区域等である。
【0032】
ハンガーシャフト14は、両端のシャックル14aを
図1に示した巻取り装置6のアーム6bに吊り下げるように固定されている。したがって、ハンガーシャフト14から温度計12側に延びるリード線12aには、フロート2の上下動に対して変動する張力が伝達されず、安定した状態で配置される。なお、ハンガーシャフト14とフロート2との間の領域におけるリード線12aには、
図2に示すように、ガイドワイヤ8に沿って滑るランナー12bが等間隔に取り付けられている。
【0033】
これによって、フロート2が上下動する際、リード線12aは、ガイドワイヤ8に沿って伸縮するので、弛んだ部分が他の設備等に絡みつくことを防止できる。また、ガイドワイヤ8に沿って螺旋形状を保って伸縮させるため、リード線12aには、無理な捩じれが生じることなく、キンクの発生や局所的に過大な張力が生じることを防止でき、耐久性の向上を図ることが可能である。
【0034】
さらに、フロート2が上昇する際には、リード線12aは、下方から順にフロート2の上端へ自動的に巻き取られて行く。したがって、不要な張力を生じさせることなく、フロート2で持ち上げるようにリード線12aを収容することができる。
【0035】
本発明に係る水位・水温計測システム1が利用される際は、非常時であることが想定される。したがって、燃料プール50の水位が変動する際には、人が壁54より燃料プール50側に入る事は容易でない想定される。したがって、リード線12aが、ガイドワイヤ8に沿って伸縮する構成を取ることで、縺れがほとんど発生しないようにしておくことは重要なことである。
【0036】
また、リード線12aがフロート2側で伸縮することで、水位測定ワイヤ10aの繰り出し若しくは巻き取り動作と、リード線12aの伸縮動作を機械的に同期させる必要がなくなる。したがって、機構が単純になり、故障が発生しにくくなる。
【0037】
リード線12aがガイドワイヤ8に沿って伸びた様子は
図3に示されている。なお、本実施の形態に係るフロート2の上面は略平坦に形成されている。このうち、周縁に斜線を施した領域は、螺旋状に収縮したリード線12aを載置できるリード線載置部2eとなっている。
【0038】
また、
図3に示すように、フロート2の上端には、水位計測ワイヤ連結部2fを介して水位測定ワイヤ10aが連結されている。
図1に示すように、この水位測定ワイヤ10aは、巻取り装置6のアーム6bの先端に設けられた水位測定用の滑車6cを介してオペレーションフロア53上を略水平に延び、上述の壁54を隔てた領域に温度計12と共に設置された水位計10に繋がっている。
【0039】
水位計10には、水位測定ワイヤ10aの繰り出し長さを検出できるワイヤ式の変位センサが用いられている。これにより、投入されたフロート2が最初に浮かんだ水位までの繰り出し長さを基準として、繰り出し長さの変化から水位の変化量を検出することができる。例えば、フロート2が投入された際の水位が、燃料プール50の通常の水位であれば、通常の水位からの変化を計測することができる。
【0040】
図4には、フロート2の下半分及びシンカー4が示されている。本実施の形態に係るシンカー4には、保護フレーム2a(
図2参照)を収容できる程度の内径を有する収容部4aが形成されている。
図4中において二点鎖線で示した位置にあるシンカー4をガイドワイヤ8により持ち上げると、実線で示したように、シンカー4の収容部4a内に保護フレーム2aごと温度センサ3を収容することができる。
【0041】
これにより、水中投入前のオペレーションフロア53にて作業を行う際には、温度センサ3を保護できると共に、シンカー4とフロート2とを一体に扱うことができる。また、一体となったシンカー4とフロート2とを床上で自立させることができるので、作業効率の向上を図ることが可能である。
【0042】
続いて、水位・水温計測システム1の使用方法について、
図5および
図6を用いて説明する。なお、これら
図5、6では、説明の便宜のため、水位計10及び温度計12については
図1を参照することとし、図示を省略している。
【0043】
図5は、水位・水温計測システム1の設置手順を示している。このうち
図5(a)は、水位・水温計測システム1を搬入後、投入部1aの投入前の段階を示している。先ず、巻取り装置6が燃料プール50の水際に設置され、フロート2と一体になったシンカー4がアーム6bで床上に吊り上げられる。そして、アーム6bが水平に回動され、投入部1aが水面上まで移動される。
【0044】
次に、ウインチ6aの操作によりガイドワイヤ8が繰り出されて、投入部1aが水中に投入される。
図5(b)では、フロート2が水面55aに着水した状態が示されている。ここでは、燃料プール50の水位が通常水位を保持している状態が示されているので、フロート2は、燃料ラック51から十分離れた位置で水面55aに浮かんでいる。
【0045】
続いて、ウインチ6aの操作により、ガイドワイヤ8が更に繰り出され、シンカー4が水中に沈む。
図5(c)ではシンカー4が着底した状態が示されている。上述のように、ガイドワイヤ8は、遊貫状態でフロート2内を挿通されているので、水面域から降下したシンカー4に対してフロート2は上下方向には独立している。つまり、フロート2は水面55aの上下に追従すると共に、燃料プール50の縁からの位置は、移動することがない。このように、フロート2は、燃料プール50の縁から一定の距離の位置で、水面域の温度を計測する。
【0046】
図6に、水位が変動するときの水位・水温計測システム1の動作を示す。
図6(a)は、
図5(c)と同様に、シンカー4が着底し、通常水位にフロート2が浮かんでいる状態が示されている。このように、通常水位にフロート2が位置している場合は、温度センサ3に繋がるリード線12aは殆どフロート2の上端に集まって載置されており、十分な伸び代を有している状態となっている。
【0047】
これに比べ、
図6(b)には、水位が低下した状態が示されている。点線で示されている中間領域を超え、さらに水底に近い位置まで水位が低下した場合であっても、フロート2は水位変動に追従できる。
【0048】
温度センサ3には、例えば、測温抵抗体を用いることができる。白金抵抗素子による測温抵抗体であれば、高温用では、500℃程度まで測定できるものもある。従って、燃料の露出により高放射線環境下になり、環境温度が上昇した場合であっても、150℃程度までは、十分に計測を行うことが可能である。
【0049】
フロート2の水位計測ワイヤ連結部2fに連結された水位測定ワイヤ10aは、巻取り装置6のアーム6bの先端に設けられた水位測定用の滑車6cを介してオペレーションフロア53上を略水平に延び、上述の壁54を隔てた領域に温度計12と共に設置された水位計10に繋げられる。水位計10は、巻き取り長さと繰り出し長さを測定することができ、また水位測定ワイヤ10aに一定のバックテンションをかけることができる。
【0050】
フロート2が燃料プール50に投入され、水面55aに浮き、水位計10が設置された時点の繰り出し長さを基準長さとする。水面55aが下がれば、水位計10から水位測定ワイヤ10aが繰り出される。その量を水位計10で測定することで、水位の下がった量がわかる。また、水面55aが上がれば、フロート2も上がる。水位計10のバックテンションによって水位測定ワイヤ10aが巻き取られるので、上昇した水位量を測定することができる。
【0051】
この時、フロート2は、ガイドワイヤ8に沿って鉛直方向に上下するので、水位計10で測定した水位測定ワイヤ10aの基準長さからの変化はそのまま水位の変化として求められる。
【0052】
以上のように、本発明に係る水位・水温計測システム1では、フロート2及びシンカー4を水中に投入するだけで設置が完了するという簡易な構成を採用し、さらに自動的に水位変動に追従して水底近くまで水位及び水温を計測することができる。これにより、原子力施設内の放射線管理区域内においても容易かつ迅速に設置を行うことが可能である。特に、主電源が供給されない時の緊急用として有用である。
【0053】
また、キャスターを取り付けるなどして、巻取り装置6を可搬式に構成し、ポータブル電源にて起動可能な温度計12及び水位計10を組み合わせれば、電源が使用不可能な状況であっても、迅速に搬入・設置し、正確に水位及び水温を測定することが可能である。
【0054】
また、ガイドワイヤ8を、貫通孔2dに通してフロート2をガイドするように構成されているので、フロート2は水面55aに対して、ほぼ垂直に浮く。従って、温度センサ3は常に水面55a下の水面域の温度を測定することができる。
【0055】
尚、上記の実施の形態では、温度センサ3として、測温抵抗体を採用した構成を例として示したが、熱電対を用いても構わない。この場合、測温抵抗体よりも水温の測定精度は低下するが、反応性に優れているので、環境温度の変化を重視する場合には適している。
【0056】
また、上記の実施の形態では、フロート2が円筒状の形態の構成を例として示したが、温度センサ3を所定の水面域で安定して保持できる形状であれば、他の形状であっても構わない。
【0057】
また、上記の実施の形態では、フロート2の上面が略平坦に形成された構成を例として示した。しかし、フロート2の上面は平坦に形成されていなくても構わない。例えば、リード線載置部2eの内側に壁を設けると、巻き取られたリード線12aを安定して保持することが可能である。
【0058】
また、上記の実施の形態では、シンカー4は筒状に形成され、温度センサ3を収容する収容部4aを有している構成を例として示したが、収容部4aを有していなくても構わない。
【0059】
また、上記の実施の形態では、リード線12aを巻取り装置6に固定するためにハンガーシャフト14を用いたが、代わりに定滑車を用いる構成であっても構わない。
【0060】
また、上記の実施の形態では、ガイドワイヤ8が2本一対で構成されている例を示したが、1本であっても、3本以上であっても構わない。
【0061】
また、上記の実施の形態では、リード線12aにランナー12bを設け、ガイドワイヤ8に沿って滑らせることができるように構成されている例を示したが、ランナー12bを有していなくても構わない。
【0062】
また、上記の実施の形態では、リード線12aをガイドワイヤ8の周りに巻き付けるように螺旋状に収容する構成を例として示したが、螺旋状に限らず、例えば、極端な折れ曲がりを生じなければ、所定間隔にランナー12bを配置してつづら折れ状に収容される構成であっても構わない。
【0063】
また、上記の実施の形態では、2本のガイドワイヤ8のそれぞれに対してリード線12aのランナー12bが摺動可能に配置された構成を例として示したが、一方のガイドワイヤ8のみにランナー12bを滑らせるように配置しても構わない。