特許第6250213号(P6250213)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6250213
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】圧搾装置および圧搾方法
(51)【国際特許分類】
   B30B 9/20 20060101AFI20171211BHJP
   B30B 3/06 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   B30B9/20 F
   B30B3/06
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-105609(P2017-105609)
(22)【出願日】2017年5月29日
【審査請求日】2017年5月29日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】306022513
【氏名又は名称】新日鉄住金エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】岩田 紘宜
(72)【発明者】
【氏名】岸口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】吉田 昌義
(72)【発明者】
【氏名】西 猛
【審査官】 塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5799189(JP,B2)
【文献】 特開2014−205179(JP,A)
【文献】 特開平09−216000(JP,A)
【文献】 実開昭54−147873(JP,U)
【文献】 米国特許第03592129(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B30B 9/20
B30B 3/06
B01D 33/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能に配置された第1および第2の圧搾ロールと、前記第1および第2の圧搾ロールの周面間に圧搾対象物を供給する供給部と、を備え、前記第1および第2の圧搾ロールの前記周面間において前記圧搾対象物を圧搾する圧搾装置であって、
前記第1および第2の圧搾ロールのうちの少なくとも1つの周面に、前記周面の全周にわたって延び、前記圧搾対象物が進入する1以上の溝が形成されており、
前記1以上の溝の前記第1または第2の圧搾ロールの軸線方向における幅の合計が、前記供給部から前記周面間に前記圧搾対象物を投入する投入幅の150%以下となっていることを特徴とする圧搾装置。
【請求項2】
前記溝は、前記第1あるいは第2の圧搾ロールの回転軸線方向における中央部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧搾装置。
【請求項3】
前記溝は、前記周面の全周にわたって連続して形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧搾装置。
【請求項4】
前記第1の圧搾ロールは内側に空間部が形成されるリングロールであり、
前記第2の圧搾ロールは前記リングロールの前記空間部に配置される内接ロールであり、
前記内接ロールの外周面および前記リングロールの内周面のうちの少なくとも1つの周面に、前記溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧搾装置。
【請求項5】
前記圧搾対象物の圧搾後の残渣の所望する含水率に応じて、前記供給部からの前記圧搾対象物の単位時間当たりに供給する質量を調整する制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧搾装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧搾装置により前記圧搾対象物を圧搾する圧搾方法であって、
前記圧搾対象物を前記第1および第2の圧搾ロールの前記周面間に供給する供給工程と、
前記圧搾対象物を前記周面間で圧搾する圧搾工程と、
前記圧搾工程後に、前記第1および第2の圧搾ロールが最も近接する位置を通過した前記圧搾対象物の圧搾後の残渣を回収する回収工程と、を備え、
前記圧搾工程の際、前記圧搾対象物を前記溝に進入させることを特徴とする圧搾方法。
【請求項7】
前記供給工程では、前記残渣の所望する含水率に応じて、前記圧搾対象物の単位時間当たりに供給する質量を調整することを特徴とする請求項6に記載の圧搾方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧搾装置および圧搾方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に示す圧搾装置が知られている。特許文献1に記載された圧搾装置は、リングロールと、リングロールの内側に形成された空間部に配置される内接ロールと、リングロールの下方に配置される押圧ロールとを備える。圧搾対象物の圧搾時には、押圧ロールによりリングロールを押圧した状態で、リングロールおよび内接ロールを同一方向へ回転させる。圧搾対象物をリングロールと内接ロールとの間に供給すると、圧搾対象物はリングロールと内接ロールとの間で圧搾される。圧搾により得られた搾汁液は下方へ流れ出て回収される。圧搾対象物の圧搾後の残渣は、吸引回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5799189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
圧搾処理速度を向上させるために、圧搾対象物の単位時間当たりの供給量(以下、圧搾対象物の供給速度とも言う)を増加させることが考えられる。しかしながら、上述した従来の圧搾装置では、圧搾対象物の供給速度を増加させると、リングロールと内接ロールとの間に供給された圧搾対象物の一部がロール間を通過することができず、搾汁液とともに下方へ流れ出てしまう可能性がある。この結果、残渣に含まれる固形分の回収率(以下、残渣の固形回収率とも言う)が低下する。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、圧搾対象物の圧搾後の残渣の固形回収率の低下を防ぎつつ、圧搾処理速度を向上させることができる圧搾装置および圧搾方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る圧搾装置は、回転可能に配置された第1および第2の圧搾ロールと、前記第1および第2の圧搾ロールの周面間に圧搾対象物を供給する供給部と、を備え、前記第1および第2の圧搾ロールの前記周面間において前記圧搾対象物を圧搾する圧搾装置であって、前記第1および第2の圧搾ロールのうちの少なくとも1つの周面に、前記周面の全周にわたって延び、前記圧搾対象物が進入する1以上の溝が形成されており、前記1以上の溝の前記第1または第2の圧搾ロールの軸線方向における幅の合計が、前記供給部から前記周面間に前記圧搾対象物を投入する投入幅の150%以下となっていることを特徴とする。
【0007】
圧搾対象物は、第1および第2の圧搾ロールの周面間で圧搾され、圧搾対象物から搾汁液が分離される。圧搾された圧搾対象物は、第1および第2の圧搾ロールが最も近接する位置を通過した後、残渣として回収される。
溝が形成されていない従来の圧搾装置においては、ロールの最接近点における第1および第2の圧搾ロールの周面間の距離(隙間の大きさ)が小さい。この結果、圧搾対象物の供給速度を増加させた場合に、圧搾対象物の全部を第1および第2の圧搾ロールの周面間に噛み込ませることができずに、圧搾対象物の一部がロールの最接近点を通過するまでの間に第1および第2の圧搾ロールの側部を通って下方へ脱落してしまう。
【0008】
本発明に係る圧搾装置においては、第1および第2の圧搾ロールのうちの少なくとも1つの周面に、周面の全周にわたって延びる溝が形成されている。
これにより、圧搾ロールの最接近点における第1および第2の圧搾ロールの周面間の距離が、溝が形成される分だけ大きくなる。したがって、圧搾ロールの最接近点における第1および第2の圧搾ロールの周面間の隙間が大きくなる。この結果、圧搾対象物の供給速度を増加させた場合であっても、圧搾対象物のほとんどを第1および第2の圧搾ロールの周面間に噛み込ませて、ロールの最接近点を通過させることができる。したがって、残渣の固形回収率の低下を防ぎつつ、圧搾処理速度を向上させることができる。
【0009】
また、本発明に係る圧搾装置によれば、圧搾対象物の供給速度を変更することで、溝によって形成されるロール間の隙間に対する圧搾対象物の充填率を変えることができる。これにより、圧搾対象物の圧搾の度合いが変わり、圧搾対象物の圧搾後の残渣の含水率を所望の値に調整することができる。なお、以下、明記がない限りは、含水率は、全重量に対する水分の重量の比率を示す。
また、本発明に係る圧搾装置によれば、溝によって形成されるロール間の隙間を予め調整することにより、例えば圧搾対象物に釘などの異物が混入していた場合であっても、このロール間の隙間が、ロール間に異物が噛み込まれた際の逃げとなり、異物による圧搾ロールの傷つき(例えば、ロールの割れ)を防止できる。
【0010】
また、本発明に係る圧搾装置において、前記溝は、前記第1あるいは第2の圧搾ロールの回転軸線方向における中央部に形成されていてもよい。
【0011】
この場合、両側部における第1および第2の圧搾ロールの周面間の距離が、中央部における第1および第2の圧搾ロールの周面間の距離に比べて小さくなる。すなわち、第1および第2の圧搾ロールの両側部が中央部より圧搾ロールの径方向外側へ突出している。したがって、溝(圧搾ロールの中央部)に進入した圧搾対象物が、第1および第2の圧搾ロールの両側部から脱落することをより効果的に防止できる。
【0012】
また、本発明に係る圧搾装置において、前記溝は、前記周面の全周にわたって連続して形成されていてもよい。
【0013】
この場合、例えば、圧搾ロールの最接近点における第1および第2の圧搾ロールの周面間の距離を全周にわたって一定とすること等が可能になり、圧搾対象物のほとんどをより確実に圧搾ロールの周面間に噛み込ませることができる。
【0014】
また、本発明に係る圧搾装置において、前記第1の圧搾ロールは内側に空間部が形成されるリングロールであり、前記第2の圧搾ロールは前記リングロールの前記空間部に配置される内接ロールであり、前記内接ロールの外周面および前記リングロールの内周面のうちの少なくとも1つの周面に、前記溝が形成されていてもよい。
【0015】
このように2ロール内接式の圧搾装置を採用することにより、圧搾対象物の圧搾率が向上する。したがって、高い圧搾率を確保しつつ、圧搾対象物のほとんどを第1および第2の圧搾ロールの周面間に噛み込ませることができ、圧搾処理の効率が向上する。
【0016】
また、本発明に係る圧搾装置において、前記圧搾対象物の圧搾後の残渣の所望する含水率に応じて、前記供給部からの前記圧搾対象物の単位時間当たりに供給する質量を調整する制御部をさらに備えてもよい。
【0017】
この場合、残渣の含水率を、例えば残渣をそのまま燃料等として用いるのに適した値(例えば、30〜50%)に調整することができ、残渣を使用するための処理が簡略になる。
【0018】
本発明に係る圧搾方法は、上記圧搾装置により前記圧搾対象物を圧搾する圧搾方法であって、前記圧搾対象物を前記第1および第2の圧搾ロールの前記周面間に供給する供給工程と、前記圧搾対象物を前記周面間で圧搾する圧搾工程と、前記圧搾工程後に、前記第1および第2の圧搾ロールが最も近接する位置を通過した前記圧搾対象物の圧搾後の残渣を回収する回収工程と、を備え、前記圧搾工程の際、前記圧搾対象物を前記溝に進入させることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る圧搾方法において、前記供給工程では、前記残渣の所望する含水率に応じて、前記圧搾対象物の単位時間当たりに供給する質量を調整してもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、圧搾対象物の圧搾後の残渣の固形回収率の低下を防ぎつつ、圧搾処理速度を向上させることができる圧搾装置および圧搾方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施形態に係る圧搾装置の概略正面図である。
図2図1に示すII−II矢視断面図である。
図3】本発明の一実施形態に係る圧搾装置のリングロールおよび内接ロールの拡大断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る圧搾装置のリングロールの支持状態およびリングロールの周辺の部材を示す正面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る圧搾工程および回収工程を説明するための図である。
図6】本発明の一実施形態の変形例の圧搾装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る圧搾装置を説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0023】
図1図4は本発明の一実施形態に係る圧搾装置10を示す。図1は圧搾装置10の概略正面図である。図2図1に示すII−II矢視断面図である。図3は圧搾装置10のリングロール2および内接ロール3の拡大断面図である。図4は圧搾装置10のリングロール2の支持状態およびリングロール2の周辺の部材を示す正面図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態の圧搾装置10は、フレーム1と、リングロール2(第1の圧搾ロール)と、内接ロール3(第2の圧搾ロール)と、押圧ロール4とを備える。リングロール2は、フレーム1によって上下動可能かつ第1の回転軸線回りに回転可能に支持される。内接ロール3は、リングロール2の内側に形成された円柱状の空間部2Aに配置され、第1の回転軸線と平行に配置された第2の回転軸線回りに回転する。押圧ロール4は、リングロール2の下方に配置されてリングロール2の外周面を押圧し、第1の回転軸線と平行に配置された第3の回転軸線回りに回転する。
リングロール2、内接ロール3、押圧ロール4は、図1に示すようにそれぞれの回転軸線方向から見た際、リングロール2の回転中心と、内接ロール3の回転中心と、押圧ロール4の回転中心とが、同一の線L上に位置するように配置されている。なお、線Lは、リングロール2、内接ロール3及び押圧ロール4における各回転軸線に対して直交する方向に延びている。
なお、本実施形態では、図1および図2を基準にして圧搾装置10の前後左右を定義する。図1および図2におけるXa方向を左方、Xb方向を右方、Ya方向を前方、Yb方向を後方と規定する。
【0025】
フレーム1は、底板部11と、底板部11上に立設された柱部12とを備える。
【0026】
リングロール2は、リングロール2の前後に配置された不図示の支持部材により、前後方向の移動が規制されるように支持されている。
また、図4に示すように、リングロール2の左側下部は、フレーム1に対して固定位置に取り付けられている固定ロール18によって支持されている。リングロール2の右側下部は、上下方向へ移動可能な可動ロール19によって支持されている。これにより、リングロール2は、左右方向の移動が規制されつつ上下方向への移動が可能となるように支持されている。
可動ロール19は、ロール支持部21に支持されている。ロール支持部21は、フレーム1の柱部12に弾性部材20を介して上下動自在に支持されている。ロール支持部21は、フレーム1の柱部12に弾性部材20を介して支持されつつ、ボルト22により左右方向の移動が規制されており、ボルト22と、ボルト22が挿通されるロール支持部21の挿通孔との間に形成される隙間分だけ、フレーム1に対し上下方向へ移動可能とされている。
【0027】
図2に示すように、内接ロール3は、前後方向に延びる一対の小径軸部3eを有する。一対の小径軸部3eは、フレーム1の柱部12に取り付けられる軸受けブロック26に、軸受け25を介して支持されている。これにより、内接ロール3は予め定められた位置に、回転可能に配設される。
【0028】
内接ロール3の後方にはカップリング27を介して回転軸28が連結され、回転軸28にはモータ等の駆動部29が連結される。駆動部29の回転が、回転軸28を介して内接ロール3に伝わることにより、内接ロール3は第2の回転軸線回りに回転する。
【0029】
図2に示すように、押圧ロール4は、前後方向に延びる一対の小径軸部4aを有する。一対の小径軸部4aは、フレーム1の柱部12に上下動可能に支持される軸受けブロック32に、軸受け31を介して支持されている。
また、軸受けブロック32とフレーム1の底板部11との間には、軸受けブロック32を上方へ押圧する押圧シリンダ33が設けられる。押圧シリンダ33は、軸受けブロック32を介して押圧ロール4を、上方すなわちリングロール2側へ押圧する。
【0030】
押圧ロール4の後方にはカップリング34を介して回転軸35が連結され、回転軸35にはモータ等の駆動部36が連結される。駆動部36の回転が、回転軸35を介して押圧ロール4に伝わることにより、押圧ロール4は第3の回転軸線回りに回転する。さらに、押圧シリンダ33が押圧ロール4をリングロール2側へ押圧することで、押圧ロール4の回転が摩擦によりリングロール2に伝達し、リングロール2もまた第1の回転軸線回りに回転する。
【0031】
図3に示すように、リングロール2の内周面2aには、内周面2aの全周にわたって延びる溝2bが形成されている。溝2bは、内周面2aの全周にわたって連続して形成されている。溝2bの深さは、全周にわたって同等とされている。また、溝2bは、リングロール2の第1の回転軸線方向(すなわち、図2に示される前後方向)における中央部2cに形成されており、両側部2dには形成されていない。溝2bは、第1の回転軸線方向に沿う断面視において等脚台形状に形成されている。溝2bは、リングロール2の径方向の内側から外側に向かうに従い、徐々に狭くなっている。
【0032】
内接ロール3の外周面3aには、外周面3aの全周にわたって延びる溝3bが形成されている。溝3bは、外周面3aの全周にわたって連続して形成されている。溝3bの深さは、全周にわたって同等とされている。また、溝3bは、内接ロール3の第2の回転軸線方向(すなわち、図2に示される前後方向)における中央部3cに形成されており、両側部3dには形成されていない。溝3bは、第2の回転軸線方向に沿う断面視において等脚台形状に形成されている。溝3bは、内接ロール3の径方向の内側から外側に向かうに従い、徐々に広くなっている。
【0033】
圧搾対象物W1の圧搾を開始する前の初期状態では、リングロール2と内接ロール3とが最も接近する位置(以下、ロールの最接近点とも称する)において、リングロール2の両側部2dと内接ロール3の両側部3dとは接している。なお、本実施形態においては、ロールの最接近点は、内接ロール3の最下点に位置する。一方、リングロール2の中央部2cと内接ロール3の中央部3cとの間には、溝2b、3bが形成されることにより隙間が形成される。これにより、初期状態でのロールの最接近点におけるリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間の隙間の、圧搾対象物W1の通過方向を向く開口面積(すなわち、リングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間の隙間の、リングロール2の第1の回転軸線と、内接ロール3の第2の回転軸線とを通る平面における開口面積)が大きくなる。なお、圧搾対象物W1の通過方向は、リングロール2および内接ロール3の周方向となっている。
【0034】
初期状態でのロールの最接近点におけるリングロール2の中央部2cと内接ロール3の中央部3cとの間の隙間の大きさM(以下、初期状態での中央部2cと中央部3cとの間の隙間の大きさM、あるいは単に隙間の大きさMとも称する)は、1.5mm以下であることが好ましい。なお、隙間の大きさMは、前記隙間についての、リングロール2の第1の回転軸線および内接ロール3の第2の回転軸線に直交する方向(本実施形態においては、上下方向)における大きさである。隙間の大きさMが1.5mmより大きいと、圧搾対象物W1の圧搾に要する駆動部29および駆動部36の仕事量が大きくなり過ぎたり、圧搾対象物W1の圧搾後の残渣W3の吸引回収に要する後述する吸引部55の仕事量が大きくなり過ぎたりする。また、隙間の大きさMの下限は0.2mmとすることができるが、0.2mm以下であってもよい。
また、溝2b、3bのロールの軸線方向(Y軸方向)の幅は、後述する供給部48からリングロール2と内接ロール3との間に圧搾対象物W1を投入する投入幅w(ロールの軸線方向の所定の幅)の50〜150%であることが好ましい。
【0035】
図4に示すように、リングロール2の内側に形成された空間部2Aの下部は、内接ロール3によって2分される。内接ロール3の左側(すなわち、ロールの最接近点よりも圧搾対象物W1の通過方向における上流側)が、圧搾対象物投入部40となり、内接ロール3の右側(すなわち、ロールの最接近点よりも圧搾対象物W1の通過方向における下流側)が、圧搾後の残渣W3が回収される残渣回収部41となる。
圧搾対象物投入部40には供給部48が接続されている。圧搾対象物W1は供給部48から圧搾対象物投入部40に供給される。また、供給部48には制御部49が接続されている。制御部49は、圧搾後の残渣W3の所望する含水率に応じて、供給部48からの圧搾対象物W1の供給速度を調整する。
残渣回収部41には吸引部55が接続されている。吸引部55によって残渣回収部41に排出される残渣W3が吸引回収される。
【0036】
次に、上記構成の圧搾装置10の作用について説明する。
まず、内接ロール3が駆動部29により所定方向へ回転される。また、押圧ロール4が押圧シリンダ33により上方のリングロール2側へ押圧される。この状態で、押圧ロール4が駆動部36により内接ロール3の回転とは逆方向へ回転されると、押圧ロール4の回転がリングロール2に伝達され、リングロール2が内接ロール3の回転と同一方向へ回転される。
圧搾対象物W1が供給部48から圧搾対象物投入部40へ投入されると、圧搾対象物W1は同一方向へ回転するリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間に供給される(供給工程)。圧搾対象物W1は、リングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間で圧搾され、圧搾対象物W1から搾汁液W2が分離される(圧搾工程)。なお、圧搾工程の際には、溝2b、3bに、圧搾対象物W1(圧搾対象物W1の固形分)が進入する。搾汁液W2は、ロールの最接近点よりも圧搾対象物投入部40側において、下方へ流れ出て回収される。また、圧搾後の残渣W3は、圧搾対象物投入部40とはロールの最接近点を間に挟んだ反対側に位置する残渣回収部41へ排出され、吸引部55により吸引回収される(回収工程)。
なお、圧搾対象物W1の圧搾を開始する前の初期状態では、ロールの最接近点において、リングロール2の両側部2dと内接ロール3の両側部3dとは接しているが、圧搾工程においては、圧搾対象物W1により、リングロール2の両側部2dと内接ロール3の両側部3dとの間にも隙間ができる。
【0037】
圧搾工程および回収工程について、図5を参照して詳細に説明する。
圧搾対象物W1の上下方向における厚みがT1となる点P1(左右方向の特定の位置P1)において、圧搾対象物W1を圧搾する圧搾工程が開始する。以下、厚みT1を投入厚みT1とも言う。
投入厚みT1及び点P1は、供給部48から圧搾対象物投入部40に単位時間当たりに供給する圧搾対象物W1の質量(以下、圧搾対象物W1の供給速度とも言う)Vと、内接ロール3の外径Dと、内接ロール3の回転速度Rと、圧搾対象物W1の圧搾前の嵩密度γと、圧搾対象物W1の投入幅wとに基づき一義的に決まる。具体的には、投入厚みT1は(1)式から求められる。ただし、πは円周率である。
T1=V/(w×π×D×R×γ) ・・(1)
投入厚みT1が決まれば、点P1の位置は一義的に決まる。
【0038】
点P1から、リングロール2と内接ロール3とが最も接近する位置(ロールの最接近点)である点P2までは、圧搾対象物W1がリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間で圧搾されることにより、圧搾対象物W1から搾汁液W2が抜ける圧搾工程が行われる。
点P1から点P2の間においては、圧搾対象物W1は搾汁液W2を含んでいるため、リングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aの距離が縮まるにつれて圧縮されることで搾汁液W2が圧搾対象物W1から分離する。
【0039】
一般的に、ロール間を通過することができる圧搾対象物W1の厚みの上限値(限界値)T2は、圧搾対象物W1とリングロール2及び内接ロール3との間の摩擦係数と、リングロール2に対する内接ロール3の径比、内接ロール3の外径Dに基づき一義的に決まる。
より詳細には、厚みの上限値T2と、圧搾対象物W1とリングロール2及び内接ロール3との間の摩擦係数とは正の相関があり、圧搾対象物W1とリングロール2及び内接ロール3との間の摩擦係数が大きくなると、厚みの上限値T2は大きくなる。また、リングロール2に対する内接ロール3の径比が大きくなると、厚みの上限値T2は大きくなる。さらに、内接ロール3の外径が大きくなると、厚みの上限値T2は大きくなる。
【0040】
圧搾対象物W1の投入厚みT1が厚みの上限値T2以下の場合、圧搾対象物W1はロール間に摩擦によって噛み込まれることで、ロールの最接近点である点P2を通過して、残渣回収部41へ搬送される。
一方で、圧搾対象物W1の投入厚みT1が厚みの上限値T2を超える場合、上限値T2を超えた厚み分の圧搾対象物W1は摩擦によってロール間に噛み込まれず、搾汁液W2とともに下方へ流出する。
【0041】
溝が形成されていない従来の圧搾装置においては、ロールの最接近点P2におけるリングロールと内接ロールとの間の距離(隙間の大きさ)が小さい。この結果、圧搾対象物W1の供給速度を増加させた場合に、圧搾対象物W1の全部をリングロールと内接ロールとの間に噛み込ませることができずに、圧搾対象物W1の一部がロールの最接近点P2を通過するまでの間にリングロールおよび内接ロールの側部を通って下方へ脱落してしまう。
【0042】
本実施形態の圧搾装置10においては、リングロール2の内周面2aおよび内接ロール3の外周面3aに、周面の全周にわたって延び、圧搾対象物W1が進入する溝2b、3bが形成されている。
これにより、ロールの最接近点P2におけるリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間の距離が、溝2b、3bが形成される分だけ大きくなる。したがって、ロールの最接近点P2におけるリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間の隙間が大きくなる。この結果、圧搾対象物W1の供給速度を増加させた場合であっても、圧搾対象物W1のほとんどをリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間に噛み込ませて、ロールの最接近点P2を通過させることができる。
したがって、残渣W3の固形回収率の低下を防ぎつつ、圧搾処理速度を向上させることができる。なお、ここで言う残渣W3の固形回収率は、供給した圧搾対象物W1に含まれる固形分の質量に対する、回収された残渣W3に含まれる固形分の質量の比率を意味する。
【0043】
また、本実施形態の圧搾装置10によれば、圧搾対象物W1の供給速度を変更することで、溝2b、3bによって形成されるロール間の隙間に対する圧搾対象物W1の充填率を変えることができる。これにより、圧搾対象物W1の圧搾の度合いが変わり、圧搾対象物W1の圧搾後の残渣W3の含水率を所定の値に調整することができる。
また、本実施形態の圧搾装置10によれば、溝2b、3bによって形成されるロール間の隙間を予め調整することにより、例えば圧搾対象物W1に釘などの異物が混入していた場合であっても、このロール間の隙間が、ロール間に異物が噛み込まれた際の逃げとなり、異物によるリングロール2および内接ロール3の傷つき(例えば、ロールの割れ)を防止できる。
【0044】
また、本実施形態においては、溝2bはリングロール2の第1の回転軸線方向における中央部2cに形成されており、溝3bは内接ロール3の第2の回転軸線方向における中央部3cに形成されている。
これにより、両側部2d、3dにおけるリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間の距離が、中央部2c、3cにおけるリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間の距離に比べて小さくなる。すなわち、両側部2d、3dが中央部2c、3cよりリングロール2および内接ロール3の径方向外側へ突出している。したがって、溝2b、3b(中央部2c、3c)に進入した圧搾対象物W1が、両側部2d、3dから脱落することをより効果的に防止できる。
【0045】
また、本実施形態においては、溝2bは内周面2aの全周にわたって連続して形成されており、溝3bは外周面3aの全周にわたって連続して形成されている。
これにより、例えば、ロールの最接近点P2におけるリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間の距離を全周にわたって一定とすること等が可能になり、圧搾対象物W1のほとんどをより確実にリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間に噛み込ませることができる。
【0046】
また、本実施形態においては、圧搾装置として、内側に空間部2Aが形成されるリングロール2と、リングロール2の空間部2Aに配置される内接ロール3とを備える2ロール内接式の圧搾装置10を採用している。
これにより、圧搾対象物W1の圧搾率が向上する。したがって、高い圧搾率を確保しつつ、圧搾対象物W1のほとんどをリングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間に噛み込ませることができ、圧搾処理の効率が向上する。
【0047】
また、本実施形態においては、圧搾装置10が、リングロール2の内周面2aと内接ロール3の外周面3aとの間に圧搾対象物W1を供給する供給部48と、残渣W3の所望する含水率に応じて、供給部48からの圧搾対象物W1の供給速度を調整する制御部49と、を備える。
これにより、残渣W3の含水率を、例えば残渣W3をそのまま燃料等として用いるのに適した値(例えば、30〜50%)に調整することができ、残渣W3を使用するための処理が簡略になる。
【0048】
<実施例>
本発明の圧搾装置10による圧搾対象物W1の搾汁性能を調べるために、以下の実験1〜3を行った。なお、以下の実験においては、圧搾対象物W1として、含水率が55〜75%であるアブラヤシの樹幹を用いた。
実施例1として、図1〜4に示す構造を有し、初期状態でのリングロール2の中央部2cと内接ロール3の中央部3cとの間の隙間の大きさMが0.4mmである圧搾装置10を作成した。実施例2として、図1〜4に示す構造を有し、初期状態でのリングロール2の中央部2cと内接ロール3の中央部3cとの間の隙間の大きさMが0.5mmである圧搾装置10を作成した。実施例3として、図1〜4に示す構造を有し、初期状態でのリングロール2の中央部2cと内接ロール3の中央部3cとの間の隙間の大きさMが0.6mmである圧搾装置10を作成した。実施例4として、図1〜4に示す構造を有し、初期状態でのリングロール2の中央部2cと内接ロール3の中央部3cとの間の隙間の大きさMが0.7mmである圧搾装置10を作成した。また、比較例として、図1、2、および4と同様の構造を有するが、リングロールおよび内接ロールに溝が形成されていない従来の圧搾装置を作成した。すなわち、比較例の圧搾装置においては、初期状態でのリングロールの中央部と内接ロールの中央部との間の隙間の大きさは0mmとなる。
【0049】
<実験1>
実施例1〜3の圧搾装置10、および比較例の圧搾装置を用いて圧搾対象物W1の圧搾を行い、吸引部55により吸引回収された残渣W3の固形回収率を計測した。下記表1に計測結果を示す。なお、表1の計測結果は、吸引部55により吸引回収された残渣W3の含水率が35〜40%であった場合のデータを集め、その平均とした。また、圧搾対象物W1の供給速度は、一時間当たりに供給される圧搾対象物W1の重量を示している。残渣W3の固形回収率は、圧搾前の圧搾対象物W1の固形分の重量に対する、吸引部55により吸引回収された残渣W3の固形分の重量の比率を示している。残渣W3の生産速度は、一時間当たりに生産される残渣W3の重量を示している。
【0050】
【表1】
【0051】
表1に示すように、実施例1〜3の圧搾装置10においては、残渣W3の固形回収率が80%前後で安定した。したがって、本実施形態の圧搾装置10によると、初期状態での中央部2cと中央部3cとの間の隙間の大きさMによらず、残渣W3の固形回収率を高く保つことが可能であることが分かる。
一方、比較例の圧搾装置においては、残渣W3の固形回収率が70%程度に留まった。比較例の圧搾装置においては、圧搾対象物W1の全部をリングロールと内接ロールとの間に噛み込ませることができずに、圧搾対象物W1の一部がリングロールおよび内接ロールの側部を通って下方へ脱落してしまったため、残渣W3の固形回収率が低下したと考えられる。
【0052】
また、実施例1〜3の圧搾装置10においては、圧搾対象物W1の供給速度を増加させても、残渣W3の固形回収率が低下しなかった。
一方、比較例の圧搾装置においては、圧搾対象物W1の供給速度を増加させると、残渣W3の固形回収率がさらに低下した。圧搾対象物W1の供給量が増加したことにより、リングロールおよび内接ロールの側部を通って下方へ脱落してしまう圧搾対象物W1の割合が増加したためと考えられる。
【0053】
<実験2>
圧搾対象物W1の供給速度をほぼ一定として、実施例1、2、4の圧搾装置10、および比較例の圧搾装置を用いて圧搾対象物W1の圧搾を行い、吸引部55により吸引回収された残渣W3の含水率を計測した。下記表2に計測結果を示す。
【0054】
【表2】
【0055】
表2に示すように、実施例1、2、4の圧搾装置10においては、圧搾対象物W1の供給速度がほぼ一定である場合、初期状態での中央部2cと中央部3cとの間の隙間の大きさMが大きくなるにつれ、残渣W3の含水率が上昇した。比較例の隙間の大きさMは0と考えることができるので、実施例および比較例の全体においても同様の傾向が確認された。
【0056】
<実験3>
圧搾対象物W1の供給速度を変更して、実施例1の圧搾装置10の圧搾装置を用いて圧搾対象物W1の圧搾を行い、吸引部55により吸引回収された残渣W3の含水率を計測した。下記表3に計測結果を示す。
【0057】
【表3】
【0058】
表3に示すように、実施例1の圧搾装置10において、圧搾対象物W1の供給速度を下げるにつれ、残渣W3の含水率が上昇した。
【0059】
表2および表3の計測結果から(実験2および実験3から)、本実施形態の圧搾装置10によれば、初期状態での中央部2cと中央部3cとの間の隙間の大きさM、あるいは圧搾対象物W1の供給速度を変更することで、残渣W3の含水率を所望の値に調整することができることが分かる。
【0060】
なお、本発明は、図面を参照して説明した上記実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。また、溝の形状も、回転軸線方向に沿う断面視において、等脚台形状に限定されず、半割の楕円形状あるいは、円弧形状であってもよい。
前記実施形態においては、溝2b、3bは、周面2a、3aの全周にわたって連続して形成されている。しかしながら、溝2b、3bは、周面2a、3aの全周にわたって形成されていればよく、断続的であってもよい。
また、前記実施形態においては、リングロール2の内周面2aに溝2bが形成され、内接ロール3の外周面3aに溝3bが形成されている。しかしながら、リングロール2の内周面2aおよび内接ロール3の外周面3aのうちの少なくとも1つに溝が形成されていればよい。
また、前記実施形態においては、リングロール2の内周面2aおよび内接ロール3の外周面3aのそれぞれに1つの溝2b、3bが形成されている。しかしながら、リングロール2の内周面2aおよび内接ロール3の外周面3aのそれぞれに、複数の溝がロールの軸線方向に互いに離間して形成されてもよい。この場合、複数の溝のロールの軸線方向の幅の合計が、圧搾対象物W1の投入幅wの50〜150%となることが好ましい。
【0061】
また、上記実施形態においては、圧搾装置として2ロール内接式の圧搾装置10を例示している。しかしながら、本発明は、2ロール外接式の圧搾装置においても適用可能である。図6は本発明の一実施形態の変形例である、2ロール外接式の圧搾装置60の斜視図である。図6に示すように、圧搾装置60は、上ロール61(第1の圧搾ロール)と、上ロール61の下方に配置される下ロール62(第2の圧搾ロール)とを備える。上ロール61と下ロール62とは、互いに平行に配置された回転軸線回りに、互いに逆方向に回転する。
上ロール61の外周面には、外周面の全周にわたって延びる溝61aが形成されている。下ロール62の外周面には、外周面の全周にわたって延びる溝62aが形成されている。
変形例の圧搾装置60においても、溝61a、62aにより、上ロール61の外周面と下ロール62の外周面との間の距離が、溝61a、62aが形成される分だけ大きくなる。したがって、ロールの最接近点における上ロール61の外周面と下ロール62の外周面との間の隙間が大きくなる。この結果、圧搾対象物W1の供給速度を増加させた場合であっても、圧搾対象物W1のほとんどを上ロール61の外周面と下ロール62の外周面との間に噛み込ませて、ロールの最接近点を通過させることができる。したがって、残渣W3の固形回収率の低下を防ぎつつ、圧搾処理速度を向上させることができる。
また、本発明は、3ロール外接式の圧搾装置においても適用可能である。
【0062】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0063】
2…リングロール(第1の圧搾ロール) 2a…内周面 2b…溝 2c…中央部 3…内接ロール(第2の圧搾ロール) 3a…外周面 3b…溝 3c…中央部 4…押圧ロール 10、60…圧搾装置 61…上ロール(第1の圧搾ロール) 61a…溝 62…下ロール(第2の圧搾ロール) 62a…溝
【要約】
【課題】圧搾対象物の圧搾後の残渣の固形回収率の低下を防ぎつつ、圧搾処理速度を向上させることができる圧搾装置および圧搾方法を提供する。
【解決手段】回転可能に配置された第1および第2の圧搾ロール2、3を備え、第1および第2の圧搾ロール2、3の周面間2a、3aにおいて圧搾対象物を圧搾する圧搾装置であって、第1および第2の圧搾ロール2、3のうちの少なくとも1つの周面2a、3aに、周面の全周にわたって延び、圧搾対象物が進入する溝2b、3bが形成されていることを特徴とする。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6