特許第6250425号(P6250425)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6250425
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】画像記録装置および画像記録方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 19/18 20060101AFI20171211BHJP
   B41C 1/055 20060101ALI20171211BHJP
   B41C 1/05 20060101ALI20171211BHJP
   B41J 3/54 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   B41J19/18 H
   B41C1/055
   B41C1/05
   B41J3/54
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-21812(P2014-21812)
(22)【出願日】2014年2月7日
(65)【公開番号】特開2015-147357(P2015-147357A)
(43)【公開日】2015年8月20日
【審査請求日】2016年12月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(72)【発明者】
【氏名】三好 浩司
(72)【発明者】
【氏名】時政 隆三
(72)【発明者】
【氏名】永峯 淳一
【審査官】 上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2003/033271(WO,A1)
【文献】 特開2012−528355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 19/18
B41C 1/05
B41C 1/055
B41J 3/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
刷版が巻回され、回転軸周りに回転して前記刷版を主走査方向に移動する版胴と、
前記版胴上の前記刷版に画像を記録する複数の記録ヘッドと、
前記複数の記録ヘッドそれぞれに独立して設けられ、前記記録ヘッドを前記主走査方向に直交する方向であって前記回転軸に平行な副走査方向へ移動するヘッド移動機構と、
前記複数のヘッドを検出するヘッド位置確認センサと
を備え、
前記版胴上の刷版には、前記副走査方向に複数の記録領域が設定され、
前記複数の領域のうちの1つの記録領域への画像の記録は、前記複数の記録ヘッドのうちの1つが行い、
前記ヘッド位置確認センサは、前記刷版上の隣接する前記記録領域の境界近傍に固設され、
前記刷版上の隣接する前記記録領域を担当する2つの前記記録ヘッドは、前記境界近傍に固設された1つの前記ヘッド位置確認センサにより検出される副走査方向における基準位置を基準として記録開始位置への位置決めを行い、前記記録領域への画像の記録を開始する画像記録装置。
【請求項2】
刷版が巻回され、回転軸周りに回転して前記刷版を主走査方向に移動する版胴と、前記版胴上の前記刷版に画像を記録する複数の記録ヘッドと、前記複数の記録ヘッドそれぞれに独立して設けられ、前記記録ヘッドを前記主走査方向に直交する方向であって前記回転軸に平行な副走査方向へ移動するヘッド移動機構とを備える画像記録装置を用いた画像記録方法であって、
a)前記版胴上の刷版に対し、前記副走査方向に複数の記録領域を設定する工程と、
b)前記複数の記録領域のうちの1つの記録領域への画像の記録を、前記複数の記録ヘッドのうちの1つに割り当てる工程と、
c)前記記録領域の内、隣接する2つの前記記録領域に割り当てられた2つのヘッドを、隣接する2つの前記記録領域の境界近傍に設けられた1つのヘッド位置確認センサにより検出してそれぞれのヘッドの基準位置を決定する工程と、
d)前記それぞれのヘッドに対する基準位置を基準として、前記それぞれのヘッドを描画開始位置に移動して、前記刷版への描画を行う工程と
を備える画像記録方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の記録ヘッドにより記録媒体に画像形成を行う方法に関し、隣接するヘッドが描画する領域のつなぎ目を誤差なく接続する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
版下フィルムや刷版を作製するためのイメージセッター、プロッター装置等の製版装置において、版自体の大型化や製版速度のさらなる高速化の要望に対し、版などに画像を記録する記録ヘッドを複数設けて並行走査を行うことが考えられている。
【0003】
例えば、特許文献1のように複数台のヘッドを同じ台に載置してその台を移動して記録することも考えられるが、版のサイズに柔軟に対応できないという課題がある。
【0004】
複数のサイズに柔軟に対応するためには、特許文献2のように複数のヘッドをそれぞれ独立した駆動機構により駆動して記録を行うことが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−341373号公報
【特許文献2】特開2012−528355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2のように、各記録ヘッドそれぞれについて独立の駆動機構を設けた場合、各ヘッドの動作の基準となる位置の確定は、それぞれの駆動軸の端に設けられた原点センサを用いることにより決定され、それぞれの軸に関して個別に確定されるのが一般的である。
【0007】
この場合、装置内部の各パーツの発熱や、ファンを用いた外気の導入等による装置内部の温度の変化により各ヘッドを駆動する駆動軸が膨張あるいは収縮する。この結果、それぞれの軸の原点からの距離が変動し、それぞれのヘッドが形成する画像の境界(継ぎ目)の部分で位置ずれを生じ、正常な画像を形成することができなくなる。
【0008】
そこで、本発明では、このような駆動軸の熱膨張による画像の形成不良を抑制し、継ぎ目部分の位置ずれを軽減した画像形成方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、この発明は、刷版が巻回され、回転軸周りに回転して刷版を主走査方向に移動する版胴と、版胴上の刷版に画像を記録する複数の記録ヘッドと、複数の記録ヘッドそれぞれに独立して設けられ、記録ヘッドを主走査方向に直交する方向であって回転軸に平行な副走査方向へ移動するヘッド移動機構と、複数のヘッドを検出するヘッド位置確認センサとを備え、版胴上の刷版には、副走査方向に複数の記録領域が設定され、複数の領域のうちの1つの記録領域への画像の記録は、複数の記録ヘッドのうちの1つが行い、ヘッド位置確認センサは、刷版上の隣接する記録領域の境界近傍に固設され、刷版上の隣接する記録領域を担当する2つの記録ヘッドは、境界近傍に固設された1つのヘッド位置確認センサにより検出される副走査方向における基準位置を基準として記録開始位置への位置決めを行い、記録領域への画像の記録を開始する。
【0010】
また、この発明は、刷版が巻回され、回転軸周りに回転して刷版を主走査方向に移動する版胴と、版胴上の刷版に画像を記録する複数の記録ヘッドと、複数の記録ヘッドそれぞれに独立して設けられ、記録ヘッドを主走査方向に直交する方向であって回転軸に平行な副走査方向へ移動するヘッド移動機構とを備える画像記録装置を用いた画像記録方法であって、a)版胴上の刷版に対し、副走査方向に複数の記録領域を設定する工程と、b)複数の記録領域のうちの1つの記録領域への画像の記録を、複数の記録ヘッドのうちの1つに割り当てる工程と、c)記録領域の内、隣接する2つの記録領域に割り当てられた2つのヘッドを、隣接する2つの記録領域の境界近傍に設けられた1つのヘッド位置確認センサにより検出してそれぞれのヘッドの基準位置を決定する工程と、d)それぞれのヘッドに対する基準位置を基準として、それぞれのヘッドを描画開始位置に移動して、刷版への描画を行う工程とを備える。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、画像の継ぎ目付近に設けられた共通のヘッド位置確認センサによりそれぞれ別個の移動機構によって移動される複数のヘッドを検出し、検出された位置を複数のヘッドに関する共通の基準位置とする。その後、共通の基準位置を基準としてそれぞれのヘッドを描画開始位置に移動した上で並行描画を行うことで、隣接する記録領域の境界部分のずれを解消し、温度変化等によるヘッド駆動機構の伸縮に起因する画質低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る画像記録装置の構成を示す概略正面図である。
図2】本発明に係る画像記録装置の構成を示す概略平面図である。
図3図1におけるA−A矢視図である。
図4図1におけるB−B矢視図であ
図5】各記録ヘッドの位置決め動作を説明する図である。
図6】各記録ヘッドの位置決め動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<1.画像記録装置の構成>
以下、本発明の1実施形態である画像記録装置1の構成について図1および図2を用いて説明する。図1は画像記録装置1の構成の概要を示した正面図であり、図2は画像記録装置1の構成の概要を示した平面図である。
【0014】
尚、各図には方向関係を明確にするため、Z軸を鉛直方向とし、XY平面を水平面とする座標系を適宜付している。また、各座標系において、矢印の先端が向く方向を+(プラス)方向とし、逆の方向を−(マイナス)方向とする。
【0015】
画像記録装置1は、外周面に刷版90を巻回して主走査方向に移動する版胴20と、版胴20に巻回された刷版に対しレーザー光を投射して、刷版上の感光剤を露光させ、あるいは直接刷版をレーザー光により彫刻することにより印刷用の画像イメージを形成する第1記録ヘッド30と第2記録ヘッド40、第1記録ヘッド30と第2記録ヘッド40を版胴の回転軸と略平行な方向に移動するヘッド移動機構50、および上記のそれぞれが上面に取り付けられるベース部10を備える。
【0016】
版胴20はベース部10の上面に設けられた支持部201にその両端を回転可能に支持された円筒形の部材であり、図示しない駆動機構により回転軸205周りに回転し、胴部表面に固定された刷版90を主走査方向(版胴20が回転する方向)に移動する。尚、回転軸205は、X軸と平行に配置される。また、印刷版Pとしては、例えば、フレキソ印刷やレタープレス印刷に用いられる感光樹脂製の印刷版が使用される。また、刷版90は、クランプ203およびクランプ205により版胴20に固定される(図3および図4参照)。
【0017】
ヘッド移動機構50は、版胴20に隣接したベース部10上に配置されている。ヘッド移動機構50は、第1記録ヘッド30と第2記録ヘッド40をX軸方向に水平移動可能に支持する2本のリニアレール501、501と、第1記録ヘッド30および第2記録ヘッド40をそれぞれ独立して水平方向に移動する第1駆動機構300および第2駆動機構400を備える。
【0018】
リニアレール501、501はX軸方向(版胴20の回転軸205と平行な方向)に、第1記録ヘッド30および第2記録ヘッド40のY軸方向の大きさよりも小さい間隔で平行に配置される。即ち、第1記録ヘッド30および第2記録ヘッド40は、リニアレール501、501によって下面を支えられた状態でX軸方向(版胴20の回転軸205と平行な方向。以下「副走査方向」とも称する)に移動自在に支持されている。
【0019】
第1駆動機構300は、後述する第1記録ヘッド30下部に設けられた第1ボールナット303と螺合して、第1記録ヘッド30をX軸方向に移動する第1ねじ軸301と、第1ねじ軸301の一端に結合され、第1ねじ軸301を回転駆動する第1駆動モータ305と、第1駆動モータ305に同軸に結合し、第1ねじ軸301の回転量をカウントする第1エンコーダ307と、第1ねじ軸301の他端において第1ねじ軸を回転可能に支持する第1軸受け309とで構成される。尚、本実施形態における第1駆動機構300は、ベース部10上であって、リニアレール501、501の間に、第1ねじ軸301の軸心(回転中心)をX軸方向(版胴20の回転軸205と平行な方向)に向けるよう配置される。
【0020】
第2駆動機構400は、後述する第2記録ヘッド40下部に設けられた第2ボールナット403と螺合して、第2記録ヘッド40をX軸方向に移動する第2ねじ軸401と、第2ねじ軸401の一端に結合され、第2ねじ軸401を回転駆動する第2駆動モータ405と、第2駆動モータ405に同軸に結合し、第2ねじ軸401の回転量をカウントする第2エンコーダ407と、第2ねじ軸401の他端において第2ねじ軸を回転可能に支持する第2軸受け409とで構成される。尚、本実施形態における第2駆動機構400は、ベース部10上であって、リニアレール501、501の間に、第2ねじ軸401の軸心(回転中心)をX軸方向(版胴20の回転軸205と平行な方向)に向けるよう配置される。また、本実施形態において、第1駆動機構300と第2駆動機構400は、設置面積を小さくするため、それぞれを逆向きに設置している。
【0021】
ベース部10の−(マイナス)Y側の面(図1において紙面手前側の面)の中央付近であって、ベース部10の上面近傍には、後述する第1記録ヘッド30および第2記録ヘッド40に取り付けられた第1検知対象板331および第2検知対象板431を検出するためのヘッド位置確認センサ101が1つ設けられている。ヘッド位置確認センサ101は版胴20のX軸方向(回転軸205方向。副走査方向)における中央付近に固設される。尚、この位置は、第1記録ヘッド30および第2記録ヘッド40が記録を担当する刷版90上の記録領域の境界付近である。また、ヘッド位置検出センサ101としては、フォトインタラプタ、反射型光学センサ、近接スイッチ等、周知のセンサが選択される。
【0022】
次に、第1記録ヘッド30および第2記録ヘッド40について、図3および図4を用いて説明する。図3図1におけるA−A矢視図であり、図4図1におけるB−B矢視図である。
【0023】
まず、図3を用いて説明する。前述の通り、第1記録ヘッド30は、リニアレール501、501により、その下面であってY軸方向の両端近傍を支持されることにより、X軸方向に自由に移動可能である。第1記録ヘッド30の下面であって、第1ねじ軸301に対応する位置に、第1ボールナット303が固定されており、第1ねじ軸301と螺合している。従って、第1ねじ軸301が回転駆動することにより、第1ボールナット303およびそれが固設されている第1記録ヘッド30がX軸方向に移動する。尚、第1記録ヘッド30の下面であって、第2ねじ軸401が存在する場所には、第2ねじ軸401と第1記録ヘッド30が機械的に干渉することを避けるため、第1凹部311が設けられている。尚、第1記録ヘッド30の+Y側の面(図3における第1記録ヘッド30の左側の面)から版胴20上の刷版90にレーザーが投射され、刷版90上に画像が記録される。
【0024】
次に、図4を用いて説明する。前述の通り、第2記録ヘッド40は、リニアレール501、501により、その下面であってY軸方向の両端近傍を支持されることにより、X軸方向に自由に移動可能である。第2記録ヘッド40の下面であって、第2ねじ軸401に対応する位置に、第2ボールナット403が固定されており、第2ねじ軸401と螺合している。従って、第2ねじ軸401が回転駆動することにより、第2ボールナット403およびそれが固設されている第2記録ヘッド40がX軸方向に移動する。尚、第2記録ヘッド40の下面であって、第1ねじ軸301が存在する場所には、第1ねじ軸301と第2記録ヘッド40が機械的に干渉することを避けるため、第2凹部411が設けられている。尚、第2記録ヘッド40の+Y側の面(図4における第2記録ヘッド40の左側の面)から版胴20上の刷版90にレーザーが投射され、刷版90上に画像が記録される。
【0025】
<2.画像記録装置の動作>
次に、上記の様な構成の画像記録装置における画像の記録動作を図5及び図6を用いて説明する。図5及び図6は、第1記録ヘッド30及び第2記録ヘッド40の位置を版胴20のX軸方向の中央付近に設けられたヘッド位置確認センサ101により確認する状況を示す図である。
【0026】
まず、ヘッド位置確認センサ101を用いて第1記録ヘッド30の位置を確認する(図5)。第1記録ヘッド30と干渉することを避けるため、制御ユニット99から第2駆動機構400に動作指令を行い、第2記録ヘッド40を版胴20のX軸方向の中央付近から+X方向に外れた位置(図5における左端近傍の位置)に移動する。次に、制御ユニット99から第1駆動機構300に動作指令を行い、第1記録ヘッド30を版胴20のX軸方向の中央付近であって、第1検知対象板331がヘッド位置確認センサ101より+X側に外れた位置に位置決めする。
【0027】
そして、制御ユニット99から第1駆動機構300へ動作指令を行い、第1記録ヘッド30を−X方向へ低速で移動しながら、第1記録ヘッド30に設けられた第1検知対象板331をヘッド位置確認センサ101に近接する。ヘッド位置確認センサ101が第1検知対象板331を検出した位置における第1エンコーダ307のカウント値を第1記録ヘッド30の基準位置として制御ユニット99に記憶する。
【0028】
次に、ヘッド位置確認センサ101を用いて第2記録ヘッド40の位置を確認する(図6)。第2記録ヘッド40と干渉することを避けるため、制御ユニット99から第1駆動機構300に動作指令を行い、第1記録ヘッド30を版胴20のX軸方向の中央付近から−X方向に外れた位置(図6における右端近傍の位置)に移動する。次に、制御ユニット99から第2駆動機構400に動作指令を行い、第2記録ヘッド40を版胴20のX軸方向の中央付近であって、第2検知対象板431がヘッド位置確認センサ101より+X側に外れた位置に位置決めする。
【0029】
そして、制御ユニット99から第2駆動機構400へ動作指令を行い、第2記録ヘッド40を−X方向へ低速で移動しながら、第2記録ヘッド40に設けられた第2検知対象板431をヘッド位置確認センサ101に近接する。ヘッド位置確認センサ101が第2検知対象板431を検出した位置における第2エンコーダ407のカウント値を第2記録ヘッド40の基準位置として制御ユニット99に記憶する。
【0030】
次に、2つのヘッドを製版開始位置に移動する。即ち、制御ユニット99において、2つのヘッドが担当する画像の領域が決定され、その画像の継ぎ目の、版胴20のX軸方向における位置が確定される。本実施形態においては、刷版90のX軸方向における中央が継ぎ目とされ、この継ぎ目より−X側(図5および図6における右半分)の記録領域への記録を第1記録ヘッド30が担当し、この継ぎ目より+X側(図5および図6における左半分)の記録領域への記録を第2記録ヘッド40が担当する。
【0031】
その後、制御ユニット99に記憶されている第1記録ヘッド30の基準位置、継ぎ目の位置、及び第1記録ヘッド30が記録を担当するX軸方向の範囲(継ぎ目から−X側の半分)から、第1記録ヘッド30の描画開始位置が算出され、制御ユニット99から第1駆動機構300に動作指令が行われ、第1記録ヘッド30を描画開始位置に移動する。本実施形態においては、継ぎ目を基準として、第1記録ヘッド30が担当する記録領域のX軸方向の幅だけ−X側に移動した位置(刷版の−X側の端縁近傍の位置。図6に示す状態)に位置決めされる。
【0032】
同様に、制御ユニット99に記憶されている第2記録ヘッド40の基準位置、継ぎ目の位置、及び第2記録ヘッド40が記録を担当するX軸方向の範囲から、第2記録ヘッド40の描画開始位置が算出され、制御ユニット99から第2駆動機構400に動作指令が行われ、第2記録ヘッド40を描画開始位置に移動する。本実施形態においては、第2記録ヘッドは継ぎ目を記録開始位置とする(図6の状態)。
【0033】
第1記録ヘッド30及び第2記録ヘッド40の描画開始位置への位置決めが終了すると、制御ユニット99が版胴20の駆動機構に動作指令を行い、版胴20を所定速度で主走査方向に回転させる。そして、版胴20の回転が所定速度に達した時点で、制御ユニット99が第1駆動機構300及び第2駆動機構400に動作指令を行い、第1記録ヘッド30及び第2記録ヘッド40の副走査方向(+Xの方向)への移動を開始するとともに、第1記録ヘッド30及び第2記録ヘッド40に対し、それぞれのヘッドで描画を行うべき画像データを送付し、それぞれのヘッドから版胴20に固定された刷版90に対してレーザーを投射して、刷版90上に印刷イメージを形成する。
【0034】
第1記録ヘッド30及び第2記録ヘッド40による刷版90に対する画像形成が終了した時点で、制御ユニット99が第1駆動部300及び第2駆動部400に動作指令を行い、第1記録ヘッド30及び第2記録ヘッド40の副走査方向への移動を停止する。また、制御ユニット99が版胴20の駆動機構に動作指令を行い、版胴20の主走査方向への回転を停止して、刷版上への画像形成を終了する。
【0035】
以上のように、本実施形態では、刷版90上の画像の継ぎ目付近に配置された1つのヘッド位置検出センサ101で、第1記録ヘッド30および第2記録ヘッド40を検出し、検出されたそれぞれの位置を各ヘッドの基準位置として制御ユニット99に記憶する。そして、その基準位置を基準として第1記録ヘッド30および第2記録ヘッド40を記録開始位置へ移動した上で、両ヘッドから同時に刷版90にレーザーを投射することで刷版90上に画像を記録する。2つのヘッドの基準位置を1つのセンサで検出することにより、副走査方向における同じ位置を基準に両ヘッドによる記録を開始することができ、ヘッド位置検出センサ101近傍の両ヘッドにより記録される画像の境界を一致させることが可能となる。
【0036】
尚、温度変化による影響を極力避けるため、ヘッド位置検出センサ101による第1記録ヘッド30および第2記録ヘッドの基準位置の確定は、各ヘッドにより画像を記録する直前であることが好ましく、画像を記録する前の刷版90を版胴20に取り付けている期間、あるいは画像が記録された刷版90を取り外している間に行われることがより好ましい。
【0037】
また、第1駆動部300および第2駆動部400の熱による伸縮の影響を極力避けるため、ヘッド位置検出センサ101の副走査方向における位置は第1記録ヘッド30および第2記録ヘッド40により画像が記録される領域の境界(継ぎ目)に近づけることが好ましく、この領域の境界と副走査方向において同じ位置とすることが更に好ましい。
【0038】
<3.その他>
上記の画像記録装置1は、レーザーを照射して印刷版P上に凹凸を形成する(彫刻する)ことにより、印刷版P上に画像を記録するものであった。しかしながら、本発明の画像記録装置は、他の方式により印刷版上に画像を記録するものであってもよい。例えば、レーザーを照射して印刷版の表面に形成されたブラックレイヤー層を除去することにより、印刷版上に画像を記録するものであってもよい。また、振動するスタイラスを刷版表面に当接することで刷版を機械的に彫刻して画像を記録するものであってもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 画像記録装置
10 ベース部
20 版胴
30 記録ヘッド
40 記録ヘッド
50 ヘッド移動機構
90 刷版
99 制御ユニット
101 ヘッド位置確認センサ
201 支持部
300 第1駆動機構
301 軸
303 ボールナット
305 駆動モータ
307 エンコーダ
331 検知対象板
400 第2駆動機構
401 軸
403 ボールナット
405 駆動モータ
407 エンコーダ
431 検知対象板
図1
図2
図3
図4
図5
図6