(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記連接穴は、円形部及び、それぞれ該円形部の径方向に沿って反対する方向へ伸びる2つの係合凹部を備え、前記各係合部材は金属材質からなり、連接穴の円形部に貫設される挿入部及び2つの係合リブを備え、そのうち、挿入部の一端面に軸方向のネジ穴が形成され、該2つの係合リブはそれぞれ、挿入部の径方向に沿って反対する方向に延設され、連接穴の係合凹部に貫設されることを特徴とする請求項1に記載のモジュール化メガネ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、既存のメガネの殆どは、コストの節約を前提としていることから、顧客のニーズに合うようにカスタマイズして製造することが困難であると共に、顧客の好みに応じてフィッティング部材を取り付けることもできないので、実用性に劣っていた。
【0004】
また、本発明者は、米国特許第8157372号に係るリムレスメガネの連接装置及びその製造方法を出願したが、リムやレンズなどの部品やフィッティング部材は、自由に且つ簡単に交換、調整することができないことから、使用上非常に不便であったので、改良する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るモジュール化メガネは、2枚のレンズ及び連接装置とを有し、そのうち、各レンズに非円形の連接穴が形成され、前記連接装置は、該2枚のレンズの間において、該2枚のレンズを連結するように連接穴に取り付けられ、M字形を呈する連接フレームと、該連接フレームの両端に取り付けられると共に、それぞれ前記レンズの連接穴に貫設される2つの係合部材と、それぞれ該係合部材に当接されるように、前記レンズの連接穴に位置する2つの介在管と、それぞれ該介在管を通過して係合部材に螺合される2つのボルトを備えるものである。
【0006】
かかるモジュール化メガネにおいて、前記連接穴は、円形部及び、それぞれ該円形部の径方向に沿って反対する方向へ伸びる2つの係合凹部を備え、前記各係合部材は金属材質からなり、連接穴の円形部に貫設される挿入部及び2つの係合リブを備え、そのうち、挿入部の一端面に軸方向のネジ穴が形成され、該2つの係合リブはそれぞれ、挿入部の径方向に沿って反対する方向に延設され、連接穴の係合凹部に貫設されることが好ましい。
【0007】
かかるモジュール化メガネにおいて、前記各係合部材の挿入部における、連接穴と反対する端に、該連接穴の外部に位置する拡大端が設けられることが好ましい。
【0008】
かかるモジュール化メガネにおいて、前記各ボルトは、ヘッドと、掛け溝と、螺栓部を備え、そのうち、ヘッドは円柱状を呈し、先端にシート状のネジリリブが設けられ、該掛け溝は、ヘッドの外周面に環状に凹設され、該螺栓部は、ヘッドの反対する端に延設され、前記係合部材に螺合されることが好ましい。
【0009】
かかるモジュール化メガネにおいて、前記連接フレームにU字形の結合フレームが設置され、該結合フレームの両端にそれぞれ固定フレームが取り付けられ、該各固定フレームは、螺旋部及び環装部を備え、該2つの固定フレームの螺旋部の螺旋方向は互いに反対すると共に、それぞれ結合フレームの一端に設けられ、該環装部は、螺旋部と一体に曲げられ、方形を呈し、鼻パッドの結合ブロックに嵌め込まれ、該鼻パッドの結合ブロックに結合穴が形成され、その結合穴に結合フレームが貫設されることが好ましい。
【0010】
一方、本発明に係るモジュール化メガネの製造方法は、穴切削装置を用いて2枚のレンズにそれぞれ円形部を開け、溝入れ装置及び切欠き工具を用いて、前記2枚のレンズの円形部の内周縁を切削して係合凹部を形成することにより、該レンズに非円形の連接穴を形成し、続いて、2つの係合部材をそれぞれ、M字形の連接フレームに挿設すると共に、レンズの連接穴と対応するように、連接工具を用いて連接穴に貫設させ、その後、2つの介在管をそれぞれ連接穴の円形部に嵌め込み、2つのボルトをそれぞれ介在管に挿入しながら係合部材に螺合させる。
【0011】
かかるモジュール化メガネの製造方法において、前記穴切削装置を用いて2枚のレンズにそれぞれ円形部を開ける作業は、該レンズの上面及び下面の切削を二段階で行い、つまり、以下のステップを有し、レンズに基準線を描いて、穴切削装置の底座に該穴切削装置のドリルに対応する基準線を示し、レンズの基準線が底座の基準線と一致するように、該レンズを底座に置き、次に、穴切削装置の押圧台を下方へ移動させることによってレンズの一端を押圧して、該押圧台を昇降可能に底座に設置し、一側に円弧状の押圧部を設け、該押圧部に中心が基準線と対応する基準穴を形成し、該基準穴に、その軸線と一致すると共に、ドリルを進入するためのチューブを嵌め込み、続いて、ドリルを下方へ移動させて押圧部のチューブを通し、切削によりレンズに円形部を形成し、その切削において、ドリルがレンズを貫通せず、設定した深さしか切削せず、その後、ドリルを適当な位置まで引き上げると共に、押圧台を上方へ移動させてレンズから離間させ、底座に枢設されるアームを枢転させ、アームのロッドを押圧部のチューブに嵌め込み、更に、押圧台を下方へ移動させることにより、ロッドを下方からチューブの上方へ突出させ、レンズを裏返して、円形部が押圧部から突出するロッドに対応するように掛合させ、最後に、ドリルを下方へ移動させてレンズに円形部を形成することが好ましい。
【0012】
かかるモジュール化メガネにおいて、前記ドリルがレンズを貫通しないように切削するための深さは、レンズの厚さの半分であることが好ましい。
【0013】
かかるモジュール化メガネについて、その溝入れ装置及び切欠き工具を用いて、2つのレンズに円形部の内周縁を切削して係合凹部を形成する工程においては、レンズを溝入れ装置のベースに置き、レンズの円形部を切欠き工具に対応するように置き、そのうち、該切欠き工具は、円柱状の刃軸を備え、該刃軸の外周面における径方向の両端にそれぞれ複数の切り歯が設けられ、上側の該切り歯の長さが下側の該切り歯の長さよりも長くなり、該各切り歯の幅がレンズの係合部と一致し、切欠き工具の刃軸を下方へ移動させて円形部に挿し込み、各切り歯によりを円形部の内周縁を切削して係合部を形成することが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
上述した構成及び製造方法は、以下に示すようなメリットを有する。
1.本発明に係るモジュール化のメガネの構造は非常に簡単であり、フィッティング部材も容易に組み立てられることから、低コストで顧客の需要に応じてカスタマイズすることができるので、実用性及び利用性に優れている。
【0015】
2.本発明のモジュール化のメガネにおいては、連接装置を用いることから、レンズをしっかりと結合することができると共に、専用工具を用いれば、取り外しも可能であり、メガネの修理や調整も簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図3】本発明に係る穴切削装置を用いてレンズの上面に円形部を開ける操作状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明に係る穴切削装置を用いてレンズの下面に円形部を開ける操作状態を示す斜視図である。
【
図5】本発明に係る溝入れ装置を用いて係合部を切削する操作状態を示す斜視図である。
【
図7】本発明に係る他の切欠き工具の斜視図である。
【
図9】本発明における連接装置の分解斜視図である。
【
図10】本発明における連接装置を用いて係合部材を連接穴に貫設させる動作の流れを示す説明図である。
【
図12】本発明に係るネジリ工具の分解斜視図である。
【
図13】本発明において、メガネと異なるフィッティング部材を組み合わせる実施例の分解斜視図である。
【
図14】本発明において、メガネと異なるフィッティング部材を組み合わせる実施例の分解斜視図である。
【
図15】本発明において、メガネと異なるフィッティング部材を組み合わせる実施例の分解斜視図である。
【
図16】本発明において、メガネと異なるフィッティング部材を組み合わせる実施例の分解斜視図である。
【
図17】本発明において、メガネと異なるフィッティング部材を組み合わせる実施例の分解斜視図である。
【
図18】本発明において、メガネと異なるフィッティング部材を組み合わせる実施例の分解斜視図である。
【
図19】本発明において、メガネと異なるフィッティング部材を組み合わせる実施例の分解斜視図である。
【
図20】本発明において、メガネと異なるフィッティング部材を組み合わせる実施例の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、下記実施例は、本発明の好適な実施の形態を示したものにすぎず、本発明の技術的範囲は、下記実施例そのものに何ら限定されるものではない。
【0018】
図1及び
図2に示すように、本発明に係るモジュール化メガネは、2枚のレンズ10及び連接装置20を有する。
その内、各レンズ10に、連接装置20と結合するための非円形の連接穴12が形成され、該連接穴12は、円形部122及び、それぞれ該円形部122の径方向に沿って反対する方向へ伸びる2つの係合凹部124を備える。
該連接装置20は、2枚のレンズ10を連結するように該2枚のレンズ10の間に取り付けられると共に、連接フレーム22と、2つの係合部材24と、2つの介在管26と、2つのボルト28を備え、該連接フレーム22は、M字形を呈し、該2つの係合部材24は、金属材質からなり、連接フレーム22の両端に取り付けられると共に、挿入部242及び2つの係合リブ244を備え、該挿入部242は、連接穴12の円形部122に貫設され、その一端面に軸方向のネジ穴243が形成されると共に、連接穴12と反対する端に、連接穴12の外部に位置する拡大端が設けられる。この構成によれば、係合部材24は、連接穴12を通過して拡大端によりレンズ10の表面に当接され、係合リブ244がそれぞれ、連接穴12の係合凹部124に貫設される。
【0019】
前記2つの介在管26は、連接穴12に位置するように係合部材24に当接され、前記2つのボルト28は、該介在管26を通過して係合部材24のネジ穴243に螺合されると共に、ヘッド282と、掛け溝284と、螺栓部286を備える。
そのうち、ヘッド282は略円柱状を呈し、先端にシート状のネジリリブ283が設けられ、該掛け溝284は、ヘッド282の外周面に環状に凹設され、該螺栓部286は、ヘッド282の反対する端に延設され、係合部材24のネジ穴243に螺合される。
【0020】
上述したジュール化メガネを製造する時は、
図1及び
図3に示すように、まず穴切削装置30を用いてレンズ10に連接穴12の円形部122を開ける。この時、レンズ10は殆どガラスなどの割れやすい材質からなるので、通常、レンズ10の上面及び下面からそれぞれ切削して二段階で穴あけ作業を実施し、また、穴切削装置30のドリル34による作業は、ドリル34の方向が円形部122の法線方向と一致するように行うことから、レンズ10の割れを防止できる。
その操作方法においては、まずレンズ10に円形部122の中心を通過する基準線を描き、該レンズ10の基準線を、穴切削装置30の底座32にある、ドリル34と対応する基準線と対応させ、穴切削装置30の押圧台36によりレンズ10の一端を押圧する。この押圧台36は、昇降可能に底座32に設置され、一側に円弧状の押圧部362が設けられ、該押圧部362に中心が基準線と対応する基準穴が形成され、該基準穴にドリル34を進入させることによりチューブ364が嵌め込まれ、さらに、その底座32に押圧台36と連接するバネ37が取り付けられている。該バネ37からの付勢力により押圧台36がレンズ10を下方へ押圧することができる。
【0021】
このように、前記レンズ10を底座32に設置した後、押圧台36がバネ37により下方へ移動して押圧部362によりレンズ10の側縁を押圧する。この時、レンズ10の基準線は、底座32の基準線と対応することから、押圧部362がレンズ10を押圧する部分を、基準線を中心線として半分に区画する。そのため、ドリル34が下方へ移動して押圧部362のチューブ364を通過してレンズ10に円形部122を切削することができる。
尚、実施例でのこの段階における切削工程においては、ドリル34がレンズ10を貫通せず、設定した深さしか切削しないが、レンズ10の厚さの半分のみ切削してもよく、或いは、レンズ10に0.5ミリメートル(mm)の厚さを残すように切削してもよい。
【0022】
さらに、前記穴切削装置30の底座32または押圧台36に、先端が尖形状である位置決めリブ31が設置され、レンズ10を底座32に置くと、該位置決めリブ31がレンズ10の側縁に当接するように押え付け、レンズ10を所定の位置に保持して円形部122をレンズ10の所望の位置に形成する。例えば、その円形部122の中心とレンズ10の側縁との距離を2.8ミリメートル(mm)にしてもよい。尚、その位置決めリブ31の位置は調整可能であるので、円形部122の切削位置が異なっていても穴開け作業を行うことができる。
前記穴切削装置30のドリル34は、底座32に対して上下移動可能な移動座33に設置され、該移動座33は、蟻継ぎ手段により底座32に組み合わされると共に、ラックを備え、その底座32に2つの昇降調整部332が設置され、それらの昇降調整部332はそれぞれ、該ラックに噛合される歯車に連動する。故に、該昇降調整部332を回転させて、その歯車及びラックによって、移動座33を底座32に対して移動されることにより、ドリル34を底座32に対して上下移動させることができる。
【0023】
そして、
図4に示すように、円形部122を厚さの半分程度切削した後、ドリル34を適当な位置まで引き上げて、押圧台36を上方に移動させてレンズ10から離間させる。続いて、底座32のアーム38を枢転させて、アーム38のロッド382が押圧部362のチューブ364に対応すると、押圧台36を下方へ移動させ、ロッド382がチューブ364を通過してから上方に突出する。次に、レンズ10を裏返して円形部122を、押圧部362から突出したロッド382に嵌めこみ、ドリル34を下方へ移動してレンズ10の下面を貫通するように切削して円形部122への穴開け作業を完了させる。
【0024】
この時、ロッド382は、押圧台36のチューブ364に挿設されていることから、ロッド382が自動的に底座32の基準線に対応し、即ちドリル34の軸線と対応する。故に、そのレンズ10を裏返して円形部122を押圧部362から突出したロッド382に嵌め込むと、円形部122の中心も自動的にドリル34に対応する。
この構成によれば、円形部122の中心を自動的にドリル34に対応させることができることから、ドリル34を精確に円形部122の法線方向に沿って切削することができるので、連接穴12の切削品質の向上に繋がると共に、レンズ10の正面及び下面をそれぞれ別個に切削することによって、レンズ10の割れを防ぐことができる。
【0025】
また、調整により上昇または下降が可能な押圧台36には、互いに平行するように連結する2本のガイド棒39を有し、該2本のガイド棒39は、移動可能に移動座33及び受け板392に貫設される。一方、底座32の上端にレバー394が枢設され、該レバー394の一端は受け板392の底面に当接される。この構成によれば、レバー394を倒して受け板392を上昇させると、ガイド棒39により押圧台36も底座32に対して上昇する。反対に、レバー394を逆方向に傾けると、押圧台36が重力またはバネ37の付勢力によって下降する。
【0026】
図5に示すように、円形部122の穴開け作業を行った後は、レンズ10を溝入れ装置40に置いて係合凹部124を切削する。その溝入れ装置40は、ベース42と、該ベース42に蟻継ぎ手段により上下移動可能に取り付けられる刃座44を備える。該刃座44がベース42に対して移動する方法は、穴切削装置30とほとんど同一であることから、係る説明は省略する。
また、
図6及び
図7に示すように、刃座44の底面に切欠き工具50が設置され、該切欠き工具50、50Aは、円柱状の刃軸52、52Aと、該刃軸52、52Aの外周面における径方向の相対する両端にそれぞれ複数の切り歯54、54Aが長手方向に設けられ、上側の該切り歯54、54Aの長さが下側の該切り歯54、54Aの長さよりも長くなる。また、該各切り歯54、54Aの幅は、レンズ10の係合凹部124と一致し、その自由端に直線状の切り段542、542Aが形成される。
この構成によれば、レンズ10をベース42に置き、円形部122を切欠き工具50に対応させてから刃座44を下方へ移動させることにより、切欠き工具50の刃軸52を円形部122に挿し込んで切り歯54で円形部122の内周縁を切削すれば、係合凹部124を形成することができる。
【0027】
さらに、前記ベース42には、押圧アーム46が設置され、該押圧アーム46に切欠き工具50を収容するための凹部が形成される。この構成によれば、係合凹部124を切削した後、押圧アーム46をベース42に対して枢転させて凹部を切欠き工具50に嵌め込めば、刃座44を上昇させる時、押圧アーム46がレンズ10を制止させて引き止めることから、切欠き工具50と共に上方へ移動することはないので、切欠き工具50をレンズ10から引き離すことができる。
【0028】
図1、
図8乃至
図10に示すように、レンズ10及び連接装置20を組み立てる時は、連接工具60を用いて連接装置20の係合部材24をレンズ10の連接穴12に貫設させる。その連接工具60は、棒体62と、チューブ64と、2つの押し棒66と、取っ手部68を備える。そのうち、棒体62の一端に係合部材24のネジ穴243と螺合する螺合部622が設けられ、該チューブ64は、棒体62に環装され、その一端から棒体62の螺合部622が突出し、両側にそれぞれ長穴642が形成され、該押し棒66は、チューブ64の長穴642に挿入するように棒体62に取り付けられる。
この構造によれば、前記棒体62の螺合部622を、レンズ10の連接穴12を通過させて係合部材24のネジ穴243に螺合させると共に、係合部材24の挿入部242及び係合リブ244をそれぞれ連接穴12の円形部122及び係合凹部124に対応させる。そして、押し棒66の移動によって係合部材24の挿入部242及び係合リブ244を連接穴12の円形部122及び係合凹部124に嵌め込み、係合部材24を連接穴12に嵌設させ、その後、連接工具60を回転させて螺合部622をネジ穴243から離脱出させることにより、係合部材24を連接穴12に嵌設することができる。
【0029】
尚、前記係合部材24の挿入部242の直径は、連接穴12の円形部122の直径よりもやや大きくなってもよい。これにより、係合部材24の挿入部242が円形部122に嵌合される時、挿入部242が圧迫されてやや湾曲状に変形して円形部122の内側縁に押し付けられることによって、係合部材24をしっかりと連接穴12に嵌設することができるので、連接装置20及びレンズ10の強度を向上させることができる。
【0030】
そして、介在管26を連接穴12の円形部122に嵌め込み、ネジリ工具70を用いてボルト28を介在管26に挿入しながら係合部材24のネジ穴243に螺合させれば、メガネの組立作業は終了となる。更に、前記ネジリ工具70は、
図11及び
図12に示すように、柄部72と、挟持柱74と、クリップ76と、カバー78を備え、該柄部72は、一端に挟持柱74を挿設するための開口が形成されると共に、該開口と連通する複数の弾力溝722が形成される。
該挟持柱74は、略円柱状を呈し、その一端に挟持柱741が形成され、該クリップ76は、挟持溝742に挿設され、その一端に挟持凹部762が凹設され、該挟持凹部762の上端に、連通するように弾性溝764が形成され、該カバー78は、柄部72に螺合される。これにより、挟持柱74及びクリップ76を位置決めて柄部72の端部に保持する。
【0031】
前記構造によれば、クリップ76の挟持凹部762をボルト28のネジリリブ283に係合しながら、ネジリリブ283を挟持柱74の挟持溝742に嵌入させて柄部72を回転させると、ボルト28を回転させることができる。その後、該ボルト28を係合部材24のネジ穴243に螺合させると共に、ボルト28のヘッド282をレンズ10の一面に当接させれば、レンズ10に連接装置を取り付ける作業を完了させる。更に、本発明のボルト28は、特殊な形状であることから、既存の作業工具では自在に回動させることができないので、誰かが任意にボルト28を緩めてレンズ10及び連接装置20を分解することはできない。
【0032】
図1及び
図13に示すように、本発明のモジュール化メガネによれば、メガネにさらに組立板80を有するリム82を組み合わせてもよい。即ち、その組立板80の両端にはそれぞれ掛合スリット802が凹設され、その掛合スリット802にボルト28の掛け溝284を係合させることにより、メガネをリム82に組み合わせることができる。このように、色や形状、デザインが異なるリム82に組立板80を用い、メガネを簡単に取り付けることができることから、実用性を大幅に向上でき、且つ顧客の様々な需要に応じて低コストでカスタマイズすることができる。
さらに、その組立板80の2つの掛合スリット802の距離は、2つのボルト28の距離よりもやや短くてもよい。こうすることにより、2つのボルト28を組立板80に組み合わせる時、まず一方のボルト28の掛け溝284を一側の掛合スリット802に掛合して、M字形の連接フレーム22の弾性によって、他方のボルト28の掛け溝284を他方の掛合スリット802に掛合することができる。
【0033】
図14に示すように、各レンズ10には2つの連接穴12が形成され、そのうちの一方の連接穴12が連接装置20に結合されると共に、他方の連接穴12がテンプル84に結合される。尚、該レンズ10とテンプル84を組み合わせる方法は、該レンズ10と連接装置を組み合わせる方法と同一であり、係合部材24及びボルト28により結合する構造であることから、詳細な説明は省略する。
このように、そのテンプル84を備えるメガネは、リムレスメガネとなり、使用者に掛けさせることができる。一方、メガネは、連接装置20の2つのボルト28により組立板80を備えるリム82Aに取り付けてもよく、様々な外観のディサイン性を向上させると共に、実用性も高めることができる。
【0034】
図15に示すように、本発明のメガネは、組立板を有しないリム82Bに組み合わせてもよく、この場合、直接に2枚のレンズ10をリム82Bに嵌め込む。また、
図16に示すように、レンズ10の外周縁に結合溝102を凹設し、該結合溝102にレンズ10の外周縁から突出する結合リム14が嵌め込まれる。尚、前記結合リム14の厚さは結合溝102の厚さと同一にしてもよい。また、前記結合リム14の側縁にスリットを形成し、そのスリットの両端にフック部材や係合部材などにより互いに連結するようにしてもよい。このような構造によれば、結合リム14をレンズ10の結合溝102に簡単に取り付けることができる。
【0035】
さらに、
図17に示す実施例においては、結合リム14Aを、U字形を呈するハーフリムとし、該結合リム14Aに結合するための、ナイロンからなる溝線15が設置される。この構造によれば、結合リム14A及び溝線15をレンズ10の結合溝102に嵌め込むことにより、結合リム14Aをリム82Cに結合することができる。
図18の実施例に示すように、本発明のメガネを、磁石92を備えた結合板90に取り付ける方式を用いてもよい。その結合板90の中央に、より高い磁石固定部を設け、該結合板90の底部における、磁石固定部と対応する箇所に凹部を形成し、該結合板90の両端にそれぞれ、ボルト28と掛合するための掛け口902を形成することにより、該磁石92を結合板90の磁石固定部に設置される。この構造によれば、磁石92の結合板90を、もう1つの磁石を備えるフィッティング部材に組み合わせてもよいことから、そのフィッティング部材を本発明のメガネに取り付けることができる。
図19の実施例に示すように、その磁石92を備える結合板90を、2つの磁石を備えるフィッティング部材に組み合わせてもよい。この構造によれば、フィッティング部材を吸着しながらレンズに対して上方に開けてもよい。
【0036】
図20の実施例に示すように、その連接装置20の連接フレーム22に鼻パッド98を設置してもよい。また、その連接フレーム22にはU字形の結合フレーム95が設置され、該結合フレーム95の両端にそれぞれ固定フレーム96が取り付けられ、該各固定フレーム96は、螺旋部962及び環装部964を有し、該2つの固定フレーム96の螺旋部962の螺旋方向は互いに反対すると共に、それぞれしっかりと結合フレーム95の一端に設けられ、該環装部964は、螺旋部962と一体に曲げられて、方形を呈してもよく、鼻パッド98の結合ブロック982に環装され、該鼻パッド98の結合ブロック982に結合フレーム95を貫設させるための結合穴984が形成される。
この構造によれば、鼻パッド98を連接フレーム22に取り付けて利用することができる。また、その固定フレーム96の螺旋部962は、内径がよりもやや大きくなる結合フレーム95に巻き取られることから、該結合フレーム95に対して移動自在かつ回転自在となり、上下に移動すると共に、螺旋部962の反対方向へ回動することもできる。それによれば、螺旋部962が移動自在かつ回転自在に環装部964に環装することによって、鼻パッド98の高さ及び角度を調節することができる。