特許第6251931号(P6251931)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6251931
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造
(51)【国際特許分類】
   B62K 25/24 20060101AFI20171218BHJP
【FI】
   B62K25/24
【請求項の数】8
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-68427(P2015-68427)
(22)【出願日】2015年3月30日
(65)【公開番号】特開2016-187998(P2016-187998A)
(43)【公開日】2016年11月4日
【審査請求日】2017年1月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】青木 宏次
【審査官】 山尾 宗弘
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第1729926(US,A)
【文献】 独国特許出願公開第10205289(DE,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0200322(US,A1)
【文献】 特開2014−40130(JP,A)
【文献】 特開昭58−22780(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 25/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前後方向に延びるメインフレーム(2)と、
車両前後方向に延びて前輪(11)を上下揺動可能に支持する上下アーム(21,22)と、
前記前輪(11)の動きに伴って伸縮して緩衝作用を得るクッション部材(27)と、を備える鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造において、
前記メインフレーム(2)の前上部には、前記上アーム(21)の後端部(21b)が揺動可能に接続される上接続部(3a)が形成され、
前記メインフレーム(2)の前下部には、前記下アーム(22)の後端部(22b)が揺動可能に接続される下接続部(3b)が形成され、
前記メインフレーム(2)の前上部で且つ前記上接続部(3a)よりも後方には、ハンドル(18)を操舵軸線(C1)の回りに回動可能に支持するハンドル支持部(31)が上方に延出して形成され、
前記クッション部材(27)の上端部(27a)は、前記ハンドル支持部(31)に揺動可能に接続され、
前記クッション部材(27)の下端部(27b)は、下アーム(22)に揺動可能に接続されることを特徴とする鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造。
【請求項2】
前記ハンドル支持部(31)は、前記操舵軸線(C1)を形成する筒状のボス部(32)と、前記メインフレーム(2)の前上部から上側ほど車幅方向内側に位置するように上方に延びて前記ボス部(32)の下部(32b)に繋がる左右延出部(33L,33R)と、によって形成され、
前記左右延出部(33L,33R)には、車幅方向に沿うように延びて前記左右延出部(33L,33R)の間を連結する連結軸(34a)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造。
【請求項3】
前記クッション部材(27)の上端部(27a)は、前記連結軸(34a)を介して前記ハンドル支持部(31)に揺動可能に接続されることを特徴とする請求項2に記載の鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造。
【請求項4】
前記ボス部(32)の上部(32a)には、前記操舵軸線(C1)の回りに回動可能にハンドルポスト(35)が設けられ、
前記ハンドルポスト(35)は、前記ハンドル(18)が固定されるホルダ(36)と、前記ホルダ(36)の下部に繋がると共に前記操舵軸線(C1)を中心軸線とする軸部(39)と、によって形成されることを特徴とする請求項2又は3に記載の鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造。
【請求項5】
前記軸部(39)は、前記ボス部(32)の径方向内側で、前記ボス部(32)に前記操舵軸線(C1)の回りに回動可能に支持されることを特徴とする請求項4に記載の鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造。
【請求項6】
前記上アーム(21)の前端部(21a)は、前記前輪(11)側の部材(15)に車幅方向に沿う第一連結軸線(C11)の回りに揺動可能に接続され、
前記上アーム(21)の後端部(21b)は、前記メインフレーム(2)の前上部に車幅方向に沿う第二連結軸線(C12)の回りに揺動可能に接続され、
側面視で、前記第一連結軸線(C11)と前記第二連結軸線(C12)とを通る直線(V1,V2)は、前記前輪(11)の上下動に伴って、前記第二連結軸線(C12)よりも後側に扇形状の仮想領域(AR)を形成し、
前記クッション部材(27)の上端部(27a)と前記ハンドル支持部(31)との接続部(27c)は、側面視で前記仮想領域(AR)内に配置されることを特徴とする請求項1〜5までの何れか一項に記載の鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造。
【請求項7】
側面視で、前記クッション部材(27)のストローク軸線(C3)が鉛直方向に対して後傾するように、前記クッション部材(27)の上端部(27a)と前記ハンドル支持部(31)との接続部(27c)は、前記操舵軸線(C1)よりも後方に配置されることを特徴とする請求項1〜6までの何れか一項に記載の鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造。
【請求項8】
前記ハンドル支持部(31)の上方には、前記操舵軸線(C1)の回りに回動可能にハンドルポスト(35)が設けられ、
上面視で、前記ハンドルポスト(35)の上方を覆うカバー部材(60)を更に備えることを特徴とする請求項1〜7までの何れか一項に記載の鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造において、例えば特許文献1及び2に開示されたものがある。特許文献1は、車両前後に延びるメインフレームと、車両前後方向に延びて前輪を上下揺動可能に支持する上下アームと、前輪の動きに伴って伸縮して緩衝作用を得るクッション部材と、ハンドルを支持するハンドル支持部とを備え、クッション部材の上端部をメインフレームの前部に接続し、クッション部材の下端部を下アームに接続し、ハンドル支持部を側面視でクッション部材の中心軸線よりも前方に配置したものである。特許文献2は、フロントフォークの回転軸上に配置したクッション部材を備える構成において、ハンドル支持部を側面視でクッション部材の中心軸線上に配置したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−201335号公報
【特許文献2】特開2004−276795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、側面視で、ハンドル支持部をクッション部材の中心軸線よりも前方又は中心軸線上に配置すると、ハンドル位置が乗員から遠くなるため、ハンドルの操作性が低下しやすいという課題があった。又、クッション部材をフロントフォークの回転軸上に配置すると、クッション部材のストロークを確保しにくいため、車両の乗り心地が低下しやすいという課題があった。
【0005】
そこで本発明は、車両前後方向に延びて前輪を上下揺動可能に支持する上下アームを備えた鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造において、ハンドルの操作性を向上しつつ車両の乗り心地を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、車両前後方向に延びるメインフレーム(2)と、車両前後方向に延びて前輪(11)を上下揺動可能に支持する上下アーム(21,22)と、前記前輪(11)の動きに伴って伸縮して緩衝作用を得るクッション部材(27)と、を備える鞍乗り型車両の前輪支持フレーム構造において、前記メインフレーム(2)の前上部には、前記上アーム(21)の後端部(21b)が揺動可能に接続される上接続部(3a)が形成され、前記メインフレーム(2)の前下部には、前記下アーム(22)の後端部(22b)が揺動可能に接続される下接続部(3b)が形成され、前記メインフレーム(2)の前上部で且つ前記上接続部(3a)よりも後方には、ハンドル(18)を操舵軸線(C1)の回りに回動可能に支持するハンドル支持部(31)が上方に延出して形成され、前記クッション部材(27)の上端部(27a)は、前記ハンドル支持部(31)に揺動可能に接続され、前記クッション部材(27)の下端部(27b)は、下アーム(22)に揺動可能に接続されることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記ハンドル支持部(31)は、前記操舵軸線(C1)を形成する筒状のボス部(32)と、前記メインフレーム(2)の前上部から上側ほど車幅方向内側に位置するように上方に延びて前記ボス部(32)の下部(32b)に繋がる左右延出部(33L,33R)と、によって形成され、前記左右延出部(33L,33R)には、車幅方向に沿うように延びて前記左右延出部(33L,33R)の間を連結する連結軸(34a)が設けられることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記クッション部材(27)の上端部(27a)は、前記連結軸(34a)を介して前記ハンドル支持部(31)に揺動可能に接続されることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記ボス部(32)の上部(32a)には、前記操舵軸線(C1)の回りに回動可能にハンドルポスト(35)が設けられ、前記ハンドルポスト(35)は、前記ハンドル(18)が固定されるホルダ(36)と、前記ホルダ(36)の下部に繋がると共に前記操舵軸線(C1)を中心軸線とする軸部(39)と、によって形成されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記軸部(39)は、前記ボス部(32)の径方向内側で、前記ボス部(32)に前記操舵軸線(C1)の回りに回動可能に支持されることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記上アーム(21)の前端部(21a)は、前記前輪(11)側の部材(15)に車幅方向に沿う第一連結軸線(C11)の回りに揺動可能に接続され、前記上アーム(21)の後端部(21b)は、前記メインフレーム(2)の前上部に車幅方向に沿う第二連結軸線(C12)の回りに揺動可能に接続され、側面視で、前記第一連結軸線(C11)と前記第二連結軸線(C12)とを通る直線(V1,V2)は、前記前輪(11)の上下動に伴って、前記第二連結軸線(C12)よりも後側に扇形状の仮想領域(AR)を形成し、前記クッション部材(27)の上端部(27a)と前記ハンドル支持部(31)との接続部(27c)は、側面視で前記仮想領域(AR)内に配置されることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、側面視で、前記クッション部材(27)のストローク軸線(C3)が鉛直方向に対して後傾するように、前記クッション部材(27)の上端部(27a)と前記ハンドル支持部(31)との接続部(27c)は、前記操舵軸線(C1)よりも後方に配置されることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、前記ハンドル支持部(31)の上方には、前記操舵軸線(C1)の回りに回動可能にハンドルポスト(35)が設けられ、上面視で、前記ハンドルポスト(35)の上方を覆うカバー部材(60)を更に備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載した発明によれば、メインフレームの前上部で且つ上接続部よりも後方には、ハンドルを操舵軸線の回りに回動可能に支持するハンドル支持部が上方に延出して形成されることで、ハンドル支持部を上接続部よりも前方に設ける場合と比較して、ハンドル位置を乗員側へ近づけることができるため、ハンドルの操作性を向上できる。又、クッション部材の上端部がハンドル支持部に揺動可能に接続されることで、クッション部材をフロントフォークの回転軸上に配置する場合と比較して、クッション部材のストロークを長く確保できるため、車両の乗り心地を向上できる。従って、ハンドルの操作性を向上しつつ車両の乗り心地を向上することができる。更に、クッション部材の上端部がハンドル支持部に揺動可能に接続されることで、両部材の取付部が共用化されるため、クッション部材の上端部を接続するための部材を別個に設ける場合と比較して、フレームの軽量化を図ることができる。
請求項2に記載した発明によれば、左右延出部には、車幅方向に沿うように延びて左右延出部の間を連結する連結軸が設けられることで、左右延出部を連結軸で補強できるため、ハンドル支持部の剛性を向上することができ、車両の乗り心地を向上できる。
請求項3に記載した発明によれば、クッション部材の上端部が連結軸を介してハンドル支持部に揺動可能に接続されることで、左右延出部の補強部材とクッション部材の上端部の取付部とが共用化されるため、クッション部材の上端部を接続するための部材を別個に設ける場合と比較して、フレームの軽量化を図ることができる。
請求項4に記載した発明によれば、ハンドルポストは、ハンドルが固定されるホルダと、ホルダの下部に繋がると共に操舵軸線を中心軸線とする軸部と、によって形成されることで、ハンドルポストのホルダの下部に繋がる軸部を利用してハンドル操作を前輪に伝達できるため、ハンドル操作性及び車両の乗り心地を向上できる。
請求項5に記載した発明によれば、軸部がボス部の径方向内側でボス部に操舵軸線の回りに回動可能に支持されることで、ハンドルポスト及びハンドル支持部のレイアウトをコンパクトにできる。
請求項6に記載した発明によれば、クッション部材の上端部とハンドル支持部との接続部が側面視で仮想領域内に配置されることで、クッション部材の上端部とハンドル支持部との接続部を側面視で仮想領域外に配置する場合と比較して、クッション部材の反力によってフレームに加えられる応力を低減できるため、フレームの振動を抑制でき、車両の乗り心地を向上できる。
請求項7に記載した発明によれば、側面視でクッション部材のストローク軸線が鉛直方向に対して後傾するように、クッション部材の上端部とハンドル支持部との接続部が操舵軸線よりも後方に配置されることで、側面視でストローク軸線が鉛直方向に沿うように前記接続部を前記操舵軸線よりも前方に配置する場合と比較して、クッション部材からの入力に伴ってハンドル支持部が振動することを抑制できるため、車両の乗り心地を向上できる。
請求項8に記載した発明によれば、上面視でハンドルポストの上方を覆うカバー部材を更に備えることで、ハンドルポストが上面視でカバー部材に隠れ、外部から視認されにくくなるため、外観性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態における自動二輪車の車体前部の左側面図である。
図2】上記自動二輪車の車体前部の前面図である。
図3】上記自動二輪車の車体前部の上面図である。
図4】上記自動二輪車の前輪懸架装置を左前方から見た斜視図であり、左リンク部材を省略した図である。
図5】上記前輪懸架装置の上アームの第一連結軸線に沿う断面及び第二連結軸線に沿う断面並びにクッション部材の上端部の接続部の中心軸線に沿う断面を含む断面図である。
図6】上記前輪懸架装置の下アームの第三連結軸線に沿う断面及び第四連結軸線に断面並びにクッション部材の下端部の接続部の中心軸線に沿う断面を含む断面図である。
図7】上記クッション部材の上端部とハンドル支持部との接続部の配置位置を説明するため図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。尚、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。又、以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UP、及び車両左右中心線CLを示す。
【0010】
<車両全体>
図1は、鞍乗り型車両の一例としての自動二輪車の車体前部を示す。図1を参照し、自動二輪車の車体フレームは、前端部に前輪懸架装置1を支持するフロントブロック3を有し、車両前後に延びる左右一対のメインフレーム2を備える。尚、図2中符号2Lは左メインフレーム、符号2Rは右メインフレームを示す。又、図2中符号3Lは左フロントブロック、符号3Rは右フロントブロックを示す。
【0011】
左右メインフレーム2は、側面視で、前側ほど前後幅が大きい形状をなすフロントブロック3と、前側ほど前後幅を広めて前方に開放するV字状をなして不図示の後輪懸架装置を支持するピボット部5と、フロントブロック3の後端3dから後側ほど下方に位置するように緩やかに傾斜して延びてフロントブロック3の後端3dとピボット部5の前上端5aとの間を渡す連結部4と、を一体に有する。尚、連結部4の前端4aの上下幅は、フロントブロック3の後端3dの上下幅と略同じであり、連結部4の後端4bの上下幅は、ピボット部5の前上端5aの上下幅と略同じである。
【0012】
車体フレームは、側面視でJ字状をなす左右一対のロアフレーム6を更に備える。ロアフレーム6は、メインフレーム2の後側に位置するピボット部5の前下端部5bから車両下方を前方に延びて車両前側で上方へ向かい、フロントブロック3の前下端部に至る。尚、図2中符号6Lは左ロアフレーム、符号6Rは右ロアフレームを示す。
【0013】
メインフレーム2及びロアフレーム6によって囲まれる空間には、例えばエンジン(不図示)が搭載される。フロントブロック3及び連結部4の上方には、燃料タンク8が配置される。ピボット部5の上方には、シート9が配置される。自動二輪車の車体前部は、合成樹脂製のフロントカウル10で覆われる。
【0014】
図2を併せて参照し、フロントブロック3は、前面視で上側ほど左右幅を狭めて下方に開放する門形(逆V字状)をなす。フロントブロック3における前記門形の下部開放部を符号3sで示す。
【0015】
図4を併せて参照し、フロントブロック3の前上端部には、上アーム21の後端部21bが接続される上接続部3aが形成される。フロントブロック3の前上部で且つ前記上接続部3aよりも後方には、バーハンドル18(ハンドル)を支持するハンドル支持部31が後上方に延出して形成される。フロントブロック3の前下部には、前下方に延出する延出部30が形成される。尚、図2中符号30Lは左延出部、符号30Rは右延出部を示す。
【0016】
延出部30には、下アーム22の後端部22bが接続される下接続部3bが形成されると共に、ロアフレーム6の前上部6aが接続される。延出部30の下端部には、エンジン前上部の左右側部が支持される下支持部3cが形成される。尚、エンジン前後中央上部の左右側部は、連結部4の支持部4cに支持され、エンジン後部の左右側部は、ピボット部5の支持部5cに支持される。尚、ロアフレーム6がエンジンを支持してもよい。
【0017】
左右ロアフレーム6L,6Rの前端部6fは、前面視で、車両下方から上方へ直線状に延びた後に上側ほど車幅方向中央に位置するように傾斜して延びて前上部6aに至る。左右ロアフレーム6L,6Rの前上部6aは、前面視で左右延出部30L,30Rの前部30fに重なる。左右延出部30L,30Rの前部30fは、前面視で、上側ほど車幅方向中央に位置するように傾斜して延びる。左右フロントブロック3L,3Rの前端部3fは、前面視で、左右延出部30L,30Rの前部30fの上端に連なると共に、上側ほど車幅方向中央に位置するように緩やかに傾斜する。
【0018】
ロアフレーム6の前上部6aは、延出部30の前部30fに結合される。延出部30の前部30fには、ロアフレーム6の前上部6aが結合される結合部30cが形成される。結合部30cには、ロアフレーム6の前上部6aが車両前側から締結する締結具としてのボルト30jにより結合される。
【0019】
ボルト30jは、前面視で、上下方向及び左右方向にオフセットして複数設けられる。本実施形態では、ボルト30jは、前面視で、左右延出部30L,30Rの結合部30cに上下方向及び左右方向にオフセットして二つずつ設けられる。尚、ボルト30jは、三つ以上複数設けてもよい。
【0020】
ロアフレーム6の前上部6aには、側面視で、ボルト30jの側方を覆う側壁部6wが一体に設けられる。側壁部6wは、車幅方向に厚みを有する板状をなして前後に延びる。ボルト30jが側面視で側壁部6wによって覆われることで、側面視でロアフレーム6の前上部6aと延出部30の前部30fとの結合部30cが見えにくくなるため、外観性を向上できる。
尚、図1中符号50はステップ、符号51はステップ50を支持するステップ支持部材、符号55はサイドスタンドを示す。
【0021】
<前輪懸架装置>
図1及び図4を併せて参照し、前輪懸架装置1は、下端部で前輪11を支持するフロントフォーク17と、ハンドル支持部31に回動可能に支持されると共に、バーハンドル18の操作に伴って操舵軸線C1の回りに回動されるハンドルポスト35と、ステアリング軸線C2の回りにフロントフォーク17を回動可能に支持する支持部材15(部材)と、ハンドルポスト35と支持部材15との間で連結されるリンク部材40及び転舵部材45と、車両前後方向に延びて前輪11を上下揺動可能に支持する上下アーム21,22を有する支持アーム20と、前輪11の動きに伴って伸縮して緩衝作用を得るクッション部材27と、を備える。これらハンドルポスト35、リンク部材40、転舵部材45、支持部材15及びフロントフォーク17を介して、バーハンドル18の操作に伴う操舵軸線C1の回りの回動と前輪11の転舵とが連係される。
【0022】
ここで、操舵軸線C1は、バーハンドル18の操作に伴って回動されるハンドルポスト35の回動中心であり、ハンドル支持部31における円筒状のボス部32の中心軸線と一致する。ステアリング軸線C2(転舵軸線)は、バーハンドル18の操作に伴って回動されるフロントフォーク17の回動中心であり、円筒状をなす支持部材15の中心軸線と一致する。ステアリング軸線C2の鉛直方向に対する角度が「キャスター角」となる。ステアリング軸線C2は、側面視で操舵軸線C1よりも前方にオフセット(離反)する。ステアリング軸線C2と操舵軸線C1とは、互いに略平行である。
【0023】
<フロントフォーク>
フロントフォーク17は、ステアリング軸線C2を形成する軸部16と、上下に延びる左右一対のアーム部17aと、左右アーム部17aの上端部間を連結するクロスメンバ17bと、を一体に有する。左右アーム部17aは、前輪11の左右両側に配置される。クロスメンバ17bは、前輪11の上端位置のトレッド面に沿うように車幅方向内側へ湾曲し、左右アーム部17aの上端部間に配置される。クロスメンバ17bは、その左右端部が左右アーム部17aの上端部に接合される。フロントフォーク17の各要素は、例えば一体のアルミ製部品であり、各要素が互いに一体に溶接結合される。
【0024】
フロントフォーク17の軸部16は、円筒状をなす支持部材15の径方向内側で、支持部材15にステアリング軸線C2の回りに回動可能に支持される。フロントフォーク17の軸部16の上端部16aは、転舵部材45に接続される。
【0025】
クロスメンバ17bの上端部には、軸部16の下端部16bが接続される軸支部17cが形成される。クロスメンバ17bの軸支部17cには、軸部16が延びる方向に開口する挿通孔17hが形成される。挿通孔17hに軸部16を上端部16aから挿通させ、挿通孔17hに軸部16の下端部16bが位置する状態で、軸部16の下端部16bと軸支部17cとを溶接結合することで、クロスメンバ17bの上端部が軸部16の下端部16bに固定される。
【0026】
図2を併せて参照し、左右アーム部17aの下端部17dには、前輪11の車軸(以下「前輪車軸」という。)が接続される。例えば、前輪車軸の車幅方向両端部は、不図示のボールベアリングを介して、左右アーム部17aの下端部17dに固定される。前輪11のホイールは、前輪車軸の車幅方向中央に回動可能に支持される。クロスメンバ17bには、フロントフェンダ12(図1参照)が不図示のボルトを介して支持される。便宜上、図2及び図4では、フロントフェンダ12等の図示を省略する。
尚、図1中符号13は、ブレーキキャリパを示す。又、符号13aは、ブレーキロータを示す。又、符号C10は、前輪車軸の中心軸線を示す。又、符号C10Lは、中心軸線C1から路面Rに降ろした垂線を示す。又、符号Tは、トレールを示す。
【0027】
<ハンドル支持部>
ハンドル支持部31は、側面視で、フロントブロック3の前上端部で鉛直方向に対して後傾して設けられる。ハンドル支持部31は、例えばアルミ製のフロントブロック3の上端部に一体に設けられる。ハンドル支持部31は、ハンドルポスト35を回動可能(操向可能)に支持する。
【0028】
具体的に、ハンドル支持部31は、操舵軸線C1を形成する円筒状のボス部32と、フロントブロック3の前上端部から上側ほど車幅方向内側に位置するように後上方に延びてボス部32の下端部32b(下部)に繋がる左右延出部33L,33Rと、によって形成される。左右延出部33L,33Rには、車幅方向に沿うように延びて左右延出部33L,33Rの間を連結する連結軸としてのボルト34a(図5参照)が設けられる。左右延出部33L,33Rには、クッション部材27の上端部27aが接続されるクッション上接続部27c(図5参照)が形成される。ボス部32の上端部32a(上部)には、操舵軸線C1の回りに回動可能にハンドルポスト35が設けられる。
【0029】
<ハンドルポスト>
ハンドルポスト35は、バーハンドル18が固定されるホルダ36と、ホルダ36の下部に繋がると共に操舵軸線C1を中心軸線とする円筒状の軸部39と、によって形成される。図3を併せて参照し、ホルダ36は、上面視でW字状をなす。ホルダ36は、操舵軸線C1と平行な方向に厚みを有すると共に前側ほど左右幅が大きい扇形状をなす台座部38と、台座部38の左右両端部に接続されると共に側面視でL字状をなして後上方に延びる左右延出部37L,37Rと、を有する。
【0030】
軸部39は、ボス部32の径方向内側で、ボス部32に操舵軸線C1の回りに回動可能に支持される。台座部38の後部38bは、軸部39の上端部に溶接結合される。台座部38の左右の下面には、左右一対のリンク部材40の後端部が接続されるリンク後接続部38cが形成される。
【0031】
左右延出部37L,37Rは、バーハンドル18の車幅方向内側端部が接続されるハンドル接続部37aと、台座部38の左右端部38aに接続されると共に台座部38の傾斜に沿うように側面視で前上方に延びる第一延出部37bと。延出部37bの前上端から後上方に延びて前記ハンドル接続部37aに繋がる第二延出部37cと、を一体に有する。
【0032】
バーハンドル18及び左右延出部37L,37Rは、例えばアルミ製部品であり、互いに一体に溶接結合される。例えば、バーハンドル18は、車幅方向左右に分かれるセパレートハンドルを有し、左右セパレータハンドルの車幅方向内側部が左右延出部37L,37Rのハンドル接続部37aに溶接結合される。尚、ハンドル接続部37aに車幅方向に沿う挿通孔を形成し、前記挿通孔に左右セパレータハンドルの車幅方向内側部が圧入されることで、バーハンドル18及び左右延出部37L,37Rが一体化されてもよい。
【0033】
左右延出部37L,37Rの第二延出部37cは、台座部38の左右端部38aに複数(例えば本実施形態では左右二つずつ)の締結部材(ボルト)によって締結固定される。尚、左右延出部37L,37Rの第二延出部37cは、台座部38の左右端部38aに溶接結合されてもよい。
【0034】
ハンドルポスト35の軸部39がボス部32に回動可能に支持されることで、ハンドルポスト35は、バーハンドル18の操作に伴って操舵軸線C1の回りに回動可能(操向可能)とされる。
尚、図3中符号19aは、ディマースイッチ、ウインカスイッチ等のスイッチ類を有するスイッチボックスを示す。又、符号19bは、ブレーキレバーに連結されるマスターシリンダーを示す。又、クラッチレバーの図示は省略する。尚、オートクラッチを採用してもよい。
【0035】
<カバー部材>
ハンドルポスト35の上方には、上面視で、ハンドルポスト35の上方を覆うカバー部材60が設けられる。カバー部材60は、例えば合成樹脂製であり、上面視で、前後に延びる長方形状をなす第一カバー部61と、第一カバー部61の後方で前後に延びる長方形状をなす第二カバー部62と、第一カバー部61と第二カバー部62との前後間を連結する連結部63と、を一体に有する。
【0036】
具体的に、第一カバー部61は、上面視で前後に延びて(詳細には上面視で後側ほど左右幅が徐々に大きくなるように車両左右中心線CLに沿うように延びて)連結部63に至る。第二カバー部62は、上面視で前後に延びて(詳細には前側ほど左右幅が徐々に大きくなるように車両左右中心線CLに沿うように延びて)連結部63に至る。第二カバー部62は、上面視で、左右延出部37L,37Rの車幅方向内側に位置し、台座部38の上方を覆う。連結部63は、上面視で後側ほど左右幅が大きい台形状をなし、第一カバー61の後端と第二カバー62の前端とを渡す。
【0037】
<支持部材>
図1及び図4を併せて参照し、支持部材15は、操舵軸線C1の前方に離反して設けられる。具体的に、支持部材15は、円筒状をなし、フロントブロック3の前方で鉛直方向に対して後傾して設けられる。支持部材15は、その径方向内側でフロントフォーク17の軸部16を、ステアリング軸C2の回りに回動可能(操向可能)に支持する。軸部16の上端部16aは、支持部材15の上端部15aよりも上方に突出する。尚、軸部16及び支持部材15は、ステアリング軸線C2を中心軸線とする。
【0038】
支持部材15の前上部には、上アーム21の前端部21aが接続される上接続部15cが前上方に突出して形成される。支持部材15の後下部には、下アーム22の前端部22aが接続される下接続部15dが後下方に突出して形成される。上接続部15cは、側面視でステアリング軸線C2よりも前方に配置され、後接続部15dは、側面視でステアリング軸線C2よりも後方に配置される。支持部材15の左右側面には、下接続部15dを補強するためのリブ15rが形成される。リブ15rは、側面視で前上方に開くV字状を有し、下接続部15d側ほどリブ高さが大きくなるように下接続部15dから前上方に分岐して延びる。
【0039】
<転舵部材>
転舵部材45は、支持部材15の上端部15aよりも上方で、軸部16の上端部16aに支持される。図1図4を参照し、転舵部材45は、リンク部材40の前端部が接続されるリンク前接続部45aと、ステアリング軸線C2に沿う方向から見て前方が開くC字状をなす軸支部45bと、軸支部45bの上端から上側ほど車幅方向外側に位置するように延びてリンク前接続部45aと軸支部45bとの間を連結する連結部45cとを、一体に有する。リンク前接続部45a、軸支部45b及び連結部45cは、例えばアルミ製部品であり、互いに一体形成される。
【0040】
図1図4を参照し、本実施形態において、連結部45cは、軸支部45bの左右上端から上側ほど車幅方向外側に位置するように延びてリンク前接続部45aに至る。便宜上、図4においては、左リンク部材40の図示を省略する。
【0041】
軸支部45bの前端部には、車幅方向に開口する挿通孔が形成される。例えば、軸部16の上端部16aに軸支部45bを挿し込んだ状態で、前記挿通孔を通じてボルトをナットに螺着し締め込むことで、転舵部材45が軸部16の上端部16aに締結固定される。軸舵部材45は、バーハンドル18の操作に伴ってフロントフォーク17と一体的にステアリング軸線C2の回りに回動可能(操向可能)とされる。
【0042】
<リンク部材>
リンク部材40は、側面視及び上面視で前後に延びる直線状をなす。リンク部材40は、車幅方向の左右に設けられる。リンク部材40の前端部には、リンク前接続部45aに接続される前ボールジョイント41が設けられる。リンク部材40の後端部には、リンク後接続部38cに接続される後ボールジョイント42が設けられる。
【0043】
前後ボールジョイント41,42は、ボールスタッド43と、ソケット44と、を有する。ボールスタッド43は、球状のボール部43aと、ボール部43aの上方に突出するスタッド部43bと、を有する。ボール部43aは、ソケット44の内部で摺動可能に保持される。スタッド部43bは、車両上下方向に直線状に延びる。ソケット44は、上下ソケット44a,44bを有する。上下ソケット44a,44bの間には、ボール部43aが摺動可能に保持される。
【0044】
リンク前接続部45aには、車両上下方向に開口する挿通孔が形成される。リンク前接続部45aの挿通孔に前ボールジョイント41のスタッド部43bの上端部のネジ部を挿通し、その上方への突出部にナットを螺着し締め込むことで、前ボールジョイント41のスタッド部43bがリンク前接続部45aに締結固定される。以下、前ボールジョイント41におけるスタッド部43bの中心軸線を「第一軸線C4」という。リンク部材40の前端部は、前ボールジョイント41を介してリンク前接続部45aに第一軸線C4の周りに回動自在に接続される。
【0045】
リンク後接続部38cには、車両上下方向に開口する挿通孔が形成される。リンク後接続部38cの挿通孔に後ボールジョイント42のスタッド部43bの上端部のネジ部を挿通し、その上方への突出部にナットを螺着し締め込むことで、後ボールジョイント42のスタッド部43bがリンク後接続部38cに締結固定される。以下、後ボールジョイント42におけるスタッド部43bの中心軸線を「第二軸線C5」という。リンク部材40の後端部は、後ボールジョイント42を介してリンク後接続部38cに第二軸線C5の回りに回動自在に接続される。
【0046】
例えば、リンク部材40は、前後端部にネジ部を有し、前後ネジ部がそれぞれ前ボールジョイント41の下ソケット44bの後端部及び後ボールジョイント42の下ソケット44bの前端部に所定量螺着された状態でロックナットを用いて固定される。これにより、前記ロックナットを緩めて下ソケット44bとネジ部との螺着量を増減させることで、リンク部材40の前後接続部間の距離を調整できる。
【0047】
<支持アーム>
支持アーム20は、車両前後方向に延びて上下揺動可能に設けられる上下アーム21,22を有する。上下アーム21,22は、車両上下方向に並んで配置されると共に、車両前後方向に沿うように延びる。上アーム21の前端部21aは、支持部材15の上部の車幅方向外側に配置され、下アーム22の前端部22aは、支持部材15の下部の車幅方向内側に配置される。上下アーム21,22の後端部21b,22bは、フロントブロック3の前部の車幅方向内側に配置される。上下アーム21,22の後端部21b,22bは、フロントブロック3における前記門形の下部開放部3s内に収容される。
【0048】
上アーム21の前後端部21a,21bは、側面視で、下アーム22の前後端部22a,22bよりも前方に配置される。側面視で、上アーム21の前端部21aはステアリング軸線C2よりも前方に位置し、下アーム22の前端部22aはステアリング軸線C2よりも後方に位置する。上下アーム21,22の後端部21b,22bは、フロントブロック3の前部に揺動可能に支持される。支持部材15は、上下アーム21,22の前端部21a,22aに揺動可能に接続される。
【0049】
図5及び図6を併せて参照し、支持部材15の上下接続部15c,15dは、上下アーム21,22の前端部21a,22aに車幅方向に沿う連結軸としてのボルト23a,25aを介して揺動可能に接続される。ボルト23aは、支持部材15の上接続部15c及び上アーム21の前端部21aを貫通して車幅方向に延びる。ボルト25aは、支持部材15の下接続部15d及び下アーム22の前端部22aを貫通して車幅方向に延びる。図中符号C11は、支持部材15の上接続部15c及び上アーム21の前端部21aを連結するボルト23aの中心軸線を示す。図中符号C13は、支持部材15の下接続部15d及び下アーム22の前端部22aを連結するボルト25aの中心軸線を示す。
【0050】
上下アーム21,22の後端部21b,22bは、フロントブロック3の上下接続部3a,3bに車幅方向に沿う連結軸としてのボルト24a,26aを介して揺動可能に接続される。ボルト24aは、上アーム21の後端部21b及びフロントブロック3の上接続部3aを貫通して車幅方向に延びる。ボルト26aは、下アーム22の後端部22b及び左右延出部30L,30Rの下接続部3bを貫通して車幅方向に延びる。上下アーム21,22の後端部21b,22bは、フロントブロック3を貫通して車幅方向に沿って延びるボルト24a,26aを介して回動可能に支持されることで、上下アーム21,22のを高い剛性で支持することができる。図中符号C12は、上アーム21の後端部21b及びフロントブロック3の上接続部3aを連結するボルト24aの中心軸線を示す。図中符号C14は、下アーム22の後端部22b及び左右延出部30L,30Rの下接続部3bを連結するボルト26aの中心軸線を示す。
以下、ボルト23aの中心軸線を「第一連結軸線C11」、ボルト24aの中心軸線を「第二連結軸線C12」、ボルト25aの中心軸線を「第三連結軸線C13」、ボルト26aの中心軸線を「第四連結軸線C14」という。
【0051】
図1を併せて参照し、側面視で、第一連結軸線C11と第二連結軸線C12とを通る直線を「第一直線AX1」とし、第三連結軸線C13と第四連結軸線C14とを通る直線を「第二直線AX2」とする。側面視で、上アーム21の第一直線AX1と下アーム22の第二直線AX2とは、互いに略平行である。
【0052】
側面視で、上アーム21の前後長さは、下アーム22の前後長さと略同じとする。言い換えると、側面視で、第一連結軸線C11及び第二連結軸線C12を結ぶ線分の長さは、第三連結軸線C13及び第四連結軸線C14を結ぶ線分の長さと略同じとする。これにより、支持部材15は、上下アーム21,22の上下揺動に対し略平行に上下する。尚、上下アーム21,22の上下揺動に対し支持部材15が傾動するように上下アーム21,22を設置してもよい。
上アーム21の後端部21b(第二連結軸線C12)及び下アーム22の後端部22b(第四連結軸線C14)は、側面視でステアリング軸線C2と後述するストローク軸線C3との間に配置される。
【0053】
<上アーム>
図5を併せて参照し、上アーム21は、前後に延びる左右一対のアーム本体21cと、左右アーム本体21cの後端部21b間を連結するクロスメンバ21dと、を一体に有する。上アーム21の各要素は、例えばアルミ製部品であり、互いに一体形成される。
【0054】
左右アーム本体21cは、支持部材15の上部の左右両側に配置される。左右アーム本体21cは、支持部材15の上部の外壁面に沿うように車幅方向内側へ湾曲する。
クロスメンバ21dは、支持部材15の上部の後方で車幅方向に延びる。クロスメンバ21dの両端部は、左右アーム本体21cの後端部21bに接合される。
【0055】
左右アーム本体21cの前端部21aには、車幅方向に開口する挿通孔23hが形成される。左右アーム本体21cの前端部21aの間に支持部材15の上接続部15cを挟んだ状態で、挿通孔23h及び上接続部15cの内周を通じて、ボルト23aをナット23bに螺着し締め込む。ボルト23aの外周には、左右一対のニードルベアリング23mを支持するための左右一対のサイドカラー23jと、左右サイドカラー23jの間の距離を確保するためのセンターカラー23iと、右サイドカラー23jとセンターカラー23iとを介してスラストを受けるボールベアリング23gと、が設けられる。支持部材15の上接続部15cは、左右サイドカラー23j、センターカラー23i及びボールベアリング23gを介して、上アーム21の前端部21aに第一連結軸線C11の回りに回動可能に支持される。
【0056】
左右フロントブロック3L,3Rの上接続部3aには、車幅方向に開口する挿通孔24hが形成される。左フロントブロック3Lの上接続部3aには、左右隙を調整するためのアジャストカラー24kが設けられる。左右フロントブロック3L,3Rの上接続部3aの間に上アーム21の後端部21b(左右アーム本体21cの後端部21b及びクロスメンバ21d)を挟んだ状態で、挿通孔24h及び上アーム21の後端部21bの内周を通じて、ボルト24aをナット24bに螺着し締め込む。ボルト24aの外周には、左右一対のニードルベアリング24mを支持するための左右一対のサイドカラー24jと、左右サイドカラー24jの間の距離を確保するためのセンターカラー24iと、右サイドカラー24jとセンターカラー24iとを介してスラストを受けるボールベアリング24gと、が設けられる。上アーム21の後端部21bは、左右サイドカラー24j、センターカラー24i及びボールベアリング24gを介して、左右フロントブロック3L,3Rの上接続部3aに第二連結軸線C12の回りに回動可能に支持される。
【0057】
<下アーム>
図6を併せて参照し、下アーム22は、前後に延びる左右一対のアーム本体22cと、左右アーム本体22cの前端部22a間を連結する前クロスメンバ22eと、左右アーム本体22cの後端部22b間を連結する後クロスメンバ22dと、を一体に有する。下アーム22の各要素は、例えばアルミ製部品であり、互いに一体形成される。
【0058】
左右アーム本体22cは、クッション部材27の下部の左右両側に配置される。左右アーム本体22cは、クッション部材27(後述するスプリング27k)の下部の外周面に沿うように車幅方向内側へ湾曲する。左右アーム本体22cの内部には、車幅方向内側へ湾曲する空間22sが形成される。
前クロスメンバ22eは、クッション部材27の下部の前方で車幅方向に延びる。前クロスメンバ22eの両端部は、左右アーム本体22cの前端部22aに接合される。
後クロスメンバ22dは、クッション部材27の下部の後方で車幅方向に延びる。後クロスメンバ22dの両端部は、左右アーム本体22cの後端部22bに接合される。
【0059】
支持部材15の後部左右から後方に突出する左右の下接続部15dには、車幅方向に開口する挿通孔25hが形成される。左右の下接続部15dの間に左右アーム本体22cの前端部22a(左右アーム本体22cの前端部22a及び前クロスメンバ22e)を挟んだ状態で、挿通孔25h及び左右アーム本体22cの前端部22aの内周を通じて、ボルト25aをナット25bに螺着し締め込む。ボルト25aの外周には、左右一対のニードルベアリング25mを支持するための左右一対のサイドカラー25jと、左右サイドカラー25jの間の距離を確保するためのセンターカラー25iと、右サイドカラー25jとセンターカラー25iとを介してスラストを受けるボールベアリング25gと、が設けられる。支持部材15の左右の下接続部15dは、左右サイドカラー25j、センターカラー25i及びボールベアリング25gを介して、下アーム22の前端部22aに第三連結軸線C13の回りに回動可能に支持される。
【0060】
左右延出部30L,30Rの下接続部3bには、車幅方向に開口する挿通孔26hが形成される。左延出部30Lの下接続部3bには、左右隙を調整するためのアジャストカラー26kが設けられる。左右延出部30L,30Rの下接続部3bの間に下アーム22の後端部22b(左右アーム本体22cの後端部22b及び後クロスメンバ22d)を挟んだ状態で、挿通孔26h及び下アーム22の後端部22bの内周を通じて、ボルト26aをナット26bに螺着し締め込む。ボルト26aの外周には、左右一対のニードルベアリング26mを支持するための左右一対のサイドカラー26jと、左右サイドカラー26jの間の距離を確保するためのセンターカラー26iと、右サイドカラー26jとセンターカラー26iとを介してスラストを受けるボールベアリング26gと、が設けられる。下アーム22の後端部22bは、左右サイドカラー26j、センターカラー26i及びボールベアリング26gを介して、左右延出部30L,30Rの下接続部3bに第四連結軸線C14の回りに回動可能に支持される。
【0061】
下アーム22において、前クロスメンバ22eの車幅方向中央部後方かつ左右アーム本体22cの前端部22aには、後上方に開放する凹部22hが形成される。凹部22hには、クッション部材27の下端部27bが収容される。又、左右アーム本体22cの前端部22aにおいて凹部22hに臨む部分には、クッション部材27の下端部27bが接続されるクッション下接続部27dが形成される。
【0062】
<クッション部材>
図1を併せて参照し、クッション部材27は、側面視で上側ほど後側に位置するように傾斜するロッド式のダンパー27jと、ダンパー27jの周囲を巻回するコイルスプリング27kと、を有する。クッション部材27は、その中心軸線C3に沿ってストロークして伸縮し、所定の緩衝作用を得る。以下、中心軸線C3を「ストローク軸線」という。側面視で、ストローク軸線C3が鉛直方向に対して後傾するように、クッション上接続部27cは、操舵軸線C1よりも後方に配置される。
【0063】
クッション部材27は、下アーム22の揺動に伴い下端部27bをストロークさせて緩衝作用を得る。クッション部材27は、側面視でエンジンの前上方かつ前輪11の後上方に配置される。クッション部材27の上部は、フロントブロック3における前記門形の下部開放部3s内に収容される。クッション部材27の上端部27aは、側面視でフロントブロック3に覆われる。クッション部材27の上端部27aは、左右延出部33L,33Rのクッション上接続部27c(図5参照)に揺動可能に接続され、クッション部材27の下端部27bは、下アーム22のクッション下接続部27d(図6参照)に揺動可能に接続される。
【0064】
図5を参照し、クッション部材27の上端部27aは、左右延出部33L,33Rのクッション上接続部27cに車幅方向に沿う連結軸としてのボルト34aを介して揺動可能に接続される。ボルト34aは、クッション上接続部27c及びクッション部材27の上端部27aを貫通して車幅方向に延びる。図中符号C15は、クッション上接続部27c及びクッション部材27の上端部27aを連結するボルト34aの中心軸線を示す。
【0065】
左右延出部33L,33Rのクッション上接続部27cには、車幅方向に開口する挿通孔34hが形成される。左右延出部33L,33Rのクッション上接続部27cの間にクッション部材27の上端部27aを挟んだ状態で、挿通孔34h及びクッション部材27の上端部27aの内周を通じて、ボルト34aを挿通し、その突出部にナット34bを螺着し締め込む。ボルト34aの外周には、ニードルベアリング34mを支持するためのカラー34jが設けられる。クッション部材27の上端部27aは、カラー34jを介して、左右延出部33L,33Rのクッション上接続部27cに中心軸線C15の回りに回動可能に支持される。
【0066】
図6を参照し、クッション部材27の下端部27bは、下アーム22の左右のクッション下接続部27dに車幅方向に沿う連結軸としてのボルト28aを介して揺動可能に接続される。ボルト28aは、クッション下接続部27d及びクッション部材27の下端部27bを貫通して車幅方向に延びる。図中符号C16は、クッション下接続部27d及びクッション部材27の下端部27bを連結するボルト28aの中心軸線を示す。
【0067】
下アーム22の左右のクッション下接続部27dには、車幅方向に開口する挿通孔28hが形成される。下アーム22の左右のクッション下接続部27dの間にクッション部材の下端部27bを挟んだ状態で、挿通孔28h及びクッション部材27の下端部27bの内周を通じて、ボルト28aを挿通し、その突出部にナット28bを螺着し締め込む。ボルト28aの外周には、ニードルベアリング28mを支持するためのカラー28jが設けられる。クッション部材27の下端部27bは、カラー28jを介して、下アーム22の左右のクッション下接続部27dに中心軸線C16の回りに回動可能に支持される。
【0068】
以下、クッション部材27の作用について説明する。
前輪懸架装置1に車重分の荷重が加わった1G状態から、前輪制動等により前輪11が相対的に上方へ変位すると、支持アーム20が上方へ揺動して、フロントフォーク17及び支持部材15が上方へ変位する。このとき、第四連結軸線C14を中心に下アーム22が図1中右回り(時計回り)に後転する。すると、下アーム22が、クッション部材27の下端部27bを上方へ変位させてクッション部材27を圧縮させる。
【0069】
支持部材15が上方へ変位すると、これに応じて転舵部材45も一体的に変位する。このとき、リンク部材40がハンドルポスト35に対して変位し、且つ、ステアリング軸線C2の操舵軸線C1に対する角度が変化するが、この変化は前後ボールジョイント41,42の揺動及びリンク部材40の揺動により吸収される。
【0070】
一方、前記1G状態から、加速等により前輪11が相対的に下方へ変位すると、支持アーム20が下方へ揺動して、フロントフォーク17及び支持部材15が下方へ変位する。このとき、第四連結軸線C14を中心に下アーム22が図1中左回り(反時計回り)に前転する。すると、下アーム22が、クッション部材27の下端部27bを下方へ変位させてクッション部材27を伸長させる。
【0071】
支持部材15が下方へ変位すると、これに応じて転舵部材45も一体的に変位する。このとき、リンク部材40がハンドルポスト35に対して変位し、且つ、ステアリング軸線C2の操舵軸線C1に対する角度が変化するが、この変化は前後ボールジョイント41,42の揺動及びリンク部材40の揺動により吸収される。
【0072】
以下、クッション上接続部27cの配置位置について説明する。便宜上、図7においては、側面視で、前輪11が相対的に上方へ変位したとき(上アーム21が上方へ揺動したとき)の車両前部の各要素をドットハッチで示す。
【0073】
図7を参照し、側面視で、第一連結軸線C11のうち、前輪11が相対的に上方へ変位したとき(上アーム21が上方へ揺動したとき)のボルト23aの中心軸線を「上軸線C11a」とし、前輪11が相対的に下方へ変位したとき(上アーム21が下方へ揺動したとき)のボルト23aの中心軸線を「下軸線C11b」とする。側面視で、上軸線C11aと第二連結軸線C12とを通る直線を「上直線V1」とし、下軸線C11bと第二軸線C12とを通る直線を「下直線V2」とする。上下直線V1,V2は、前輪11の上下動に伴って、側面視で第二連結軸線C12よりも後方に扇形状の仮想領域ARを形成する。クッション上接続部27cは、側面視で仮想領域AR内に配置される。
【0074】
以上説明したように、上記実施形態は、車両前後方向に延びるメインフレーム2と、車両前後方向に延びて前輪11を上下揺動可能に支持する上下アーム21,22と、前輪11の動きに伴って伸縮して緩衝作用を得るクッション部材27と、を備える自動二輪車の前輪支持フレーム構造において、メインフレーム2の前上部には、上アーム21の後端部21bが揺動可能に接続される上接続部3aが形成され、メインフレーム2の前下部には、下アーム22の後端部22bが揺動可能に接続される下接続部3bが形成され、メインフレーム2の前上部で且つ上接続部3aよりも後方には、バーハンドル18を操舵軸線C1の回りに回動可能に支持するハンドル支持部31が上方に延出して形成され、クッション部材27の上端部27aは、ハンドル支持部31に揺動可能に接続され、クッション部材27の下端部27bは、下アーム22に揺動可能に接続される。
この構成によれば、メインフレーム2の前上部で且つ上接続部3aよりも後方には、バーハンドル18を操舵軸線C1の回りに回動可能に支持するハンドル支持部31が上方に延出して形成されることで、ハンドル支持部31を上接続部3aよりも前方に設ける場合と比較して、ハンドル位置を乗員側へ近づけることができるため、バーハンドル18(ハンドル)の操作性を向上できる。又、クッション部材27の上端部27aがハンドル支持部31に揺動可能に接続されることで、クッション部材27をフロントフォーク17の回転軸上に配置する場合と比較して、クッション部材27のストロークを長く確保できるため、車両の乗り心地を向上できる。従って、バーハンドル18の操作性を向上しつつ車両の乗り心地を向上することができる。更に、クッション部材27の上端部27aがハンドル支持部31に揺動可能に接続されることで、両部材の取付部が共用化されるため、クッション部材27の上端部27aを接続するための部材を別個に設ける場合と比較して、フレームの軽量化を図ることができる。
【0075】
又、上記実施形態では、左右延出部33L,33Rには、車幅方向に沿うように延びて左右延出部33L,33Rの間を連結するボルト34a(連結軸)が設けられることで、左右延出部33L,33Rをボルト34aで補強できるため、ハンドル支持部31の剛性を向上することができ、車両の乗り心地を向上できる。
【0076】
又、上記実施形態では、クッション部材27の上端部27aがボルト34aを介してハンドル支持部31に揺動可能に接続されることで、左右延出部33L,33Rの補強部材とクッション部材27の上端部27aの取付部とが共用化されるため、クッション部材27の上端部27aを接続するための部材を別個に設ける場合と比較して、フレームの軽量化を図ることができる。
【0077】
又、上記実施形態では、ハンドルポスト35は、バーハンドル18が固定されるホルダ36と、ホルダ36の下部に繋がると共に操舵軸線C1を中心軸線とする軸部39と、によって形成されることで、ハンドルポスト35のホルダ36の下部に繋がる軸部39を利用してハンドル操作を前輪11に伝達できるため、ハンドル操作性及び車両の乗り心地を向上できる。
【0078】
又、上記実施形態では、軸部39がボス部32の径方向内側でボス部32に操舵軸線C1の回りに回動可能に支持されることで、ハンドルポスト35及びハンドル支持部31のレイアウトをコンパクトにできる。
【0079】
又、上記実施形態では、クッション上接続部27cが側面視で仮想領域AR内に配置されることで、クッション上接続部27cを側面視で仮想領域AR外に配置する場合と比較して、クッション部材27の反力によってフレームに加えられる応力を低減できるため、フレームの振動を抑制でき、車両の乗り心地を向上できる。
【0080】
又、上記実施形態では、側面視でストローク軸線C3が鉛直方向に対して後傾するように、クッション上接続部27cが操舵軸線C1よりも後方に配置されることで、側面視でストローク軸線C3が鉛直方向に沿うようにクッション上接続部27cを操舵軸線C1よりも前方に配置する場合と比較して、クッション部材27からの入力に伴ってハンドル支持部31が振動することを抑制できるため、車両の乗り心地を向上できる。
【0081】
又、上記実施形態では、上面視でハンドルポスト35の上方を覆うカバー部材60を更に備えることで、ハンドルポスト35が上面視でカバー部材60に隠れ、外部から視認されにくくなるため、外観性を向上できる。
【0082】
尚、上記実施形態では、ステアリング軸線C2が側面視で操舵軸線C1よりも前方に離反する例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ステアリング軸線C2が側面視で操舵軸線C1よりも後方に離反してもよい。すなわち、ステアリング軸線C2と操舵軸線C1とが側面視で前後にオフセットしていればよい。又、ステアリング軸線C2と操舵軸線C1とが側面視で一致してもよい。
【0083】
又、上記実施形態では、ステアリング軸線C2と操舵軸線C1とが互いに平行である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、ステアリング軸線C2と操舵軸線C1とが互いに交差してもよい。
【0084】
又、上記実施形態では、上アーム21の第一直線AX1と下アーム22の第二直線AX2とが互いに略平行である例を挙げて説明したが、これに限らない。
例えば、上アーム21の第一直線AX1と下アーム22の第二直線AX2とが、前側ほど大きく離間するように、後方への延長部分で互いに交差していてもよい。このような交差配置にするには、例えば、側面視で、第二連結軸線C12の上下位置を下方にずらしたり、第四連結軸線C14の上下位置を上方にずらしたりするとよい。
【0085】
又、上アーム21の第一直線AX1と下アーム22の第二直線AX2とが、後側ほど大きく離間するように、前方への延長部分で互いに交差していてもよい。このような交差配置にするには、例えば、側面視で、第二連結軸線C12の上下位置を上方にずらしたり、第四連結軸線C14の上下位置を下方にずらしたりするとよい。
【0086】
又、上記実施形態では、第一軸線C4が、車両上下方向に延びる直線であり、第二軸線C5が、第一軸線C4に略平行、且つ、車両上下方向に延びる直線である例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、第一軸線C4が、車幅方向と交差する方向に沿う直線であり、第二直線C5が、車幅方向と交差する方向に沿い、且つ、第一軸線C4とは異なる方向に延びる直線であってもよい。
【0087】
尚、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪且つ後二輪の他に、前二輪且つ後一輪の車両も含む)の車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0088】
2 メインフレーム
3a 上接続部
3b 下接続部
11 前輪
15 支持部材(部材)
18 バーハンドル(ハンドル)
21 上アーム
21b 上アームの後端部
22 下アーム
22b 下アームの後端部
27 クッション部材
27a クッション部材の上端部
27b クッション部材の下端部
27c クッション上接続部(接続部)
3b 下接続部
31 ハンドル支持部
32 ボス部
32b ボス部の下端部(下部)
33L 左延出部
33R 右延出部
34a ボルト(連結軸)
35 ハンドルポスト
36 ホルダ
39 軸部
60 カバー部材
AR 仮想領域
C1 操舵軸線
C3 ストローク軸線
C11 第一連結軸線
C12 第二連結軸線
V1,V2 直線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7