特許第6252138号(P6252138)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6252138
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】仲介サーバ
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20171218BHJP
   G06F 12/00 20060101ALI20171218BHJP
【FI】
   G06F13/00 510B
   G06F12/00 537A
【請求項の数】8
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2013-247445(P2013-247445)
(22)【出願日】2013年11月29日
(65)【公開番号】特開2015-106250(P2015-106250A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2016年3月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 健
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 雅史
【審査官】 小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−109730(JP,A)
【文献】 特開2008−234078(JP,A)
【文献】 特開2005−148798(JP,A)
【文献】 特開2003−173228(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス提供サーバから通信装置へのサービスの提供を仲介するための仲介サーバであって、
特定のユーザから前記通信装置に第1の所定の指示が与えられる場合に、前記通信装置から、インターネットを介して、1個以上の選択画面を前記通信装置の表示部に表示させるための第1の特定の画面データの要求を取得する第1の取得部であって、前記1個以上の選択画面は、前記サービス提供サーバ内の複数個のフォルダの中から、前記通信装置が第1のサービスを受けるために実行すべき今回のデータ通信の対象のフォルダを、前記特定のユーザに選択させるための画面を含み、前記複数個のフォルダのそれぞれは、前記特定のユーザのための特定のアカウント情報に従ったアクセスが許可されるフォルダである、前記第1の取得部と、
前記第1の特定の画面データの前記要求が取得される場合に、前記サービス提供サーバ及び前記通信装置とは別体に構成されている異なるデータベースから、前記複数個のフォルダのうちの第1のフォルダに関係する第1のフォルダ関係情報を取得する第2の取得部であって、前記第1のフォルダは、前記特定のユーザから前記通信装置に前記第1の所定の指示が過去に与えられたことに起因して、前記通信装置が前記第1のサービスを受けるために実行した過去のデータ通信の対象のフォルダである、前記第2の取得部と、
取得した前記第1のフォルダ関係情報を用いて得られる前記第1のフォルダのフォルダ名を、前記複数個のフォルダのうちの他のフォルダのフォルダ名と比べて、前記通信装置の前記表示部に優先的に表示させるための前記第1の特定の画面データを生成する第1の生成部と、
前記インターネットを介して、生成した前記第1の特定の画面データを前記通信装置に供給する第1の供給部と、
前記特定のユーザから前記通信装置に第2の所定の指示が与えられる場合に、前記通信装置から、前記インターネットを介して、1個以上の選択画面を前記表示部に表示させるための第2の特定の画面データの要求を取得する第3の取得部であって、前記1個以上の選択画面は、前記サービス提供サーバ内の前記複数個のフォルダの中から、前記通信装置が、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスを受けるために実行すべき今回のデータ通信の対象のフォルダを、前記特定のユーザに選択させるための画面を含む、前記第3の取得部と、
前記第2の特定の画面データの前記要求が取得される場合に、前記データベースから、前記複数個のフォルダのうちの第2のフォルダに関係する第2のフォルダ関係情報を取得する第4の取得部であって、前記第2のフォルダは、前記特定のユーザから前記通信装置に前記第2の所定の指示が過去に与えられたことに起因して、前記通信装置が前記第2のサービスを受けるために実行した過去のデータ通信の対象のフォルダである、前記第4の取得部と、
取得した前記第2のフォルダ関係情報を用いて得られる前記第2のフォルダのフォルダ名を、前記複数個のフォルダのうちの他のフォルダのフォルダ名と比べて、前記通信装置の前記表示部に優先的に表示させるための前記第2の特定の画面データを生成する第2の生成部と、
前記インターネットを介して、生成した前記第2の特定の画面データを前記通信装置に供給する第2の供給部と、
を備える仲介サーバ。
【請求項2】
前記第1のフォルダ関係情報は、前記第1のフォルダを識別するためのフォルダ識別情報であって、前記第1のフォルダの前記フォルダ名とは異なる前記フォルダ識別情報であり、
前記仲介サーバは、さらに、
前記データベースから、前記第1のフォルダの前記フォルダ識別情報である前記第1のフォルダ関係情報が取得される場合に、前記インターネットを介して、前記第1のフォルダ関係情報を前記サービス提供サーバに供給して、前記インターネットを介して、前記サービス提供サーバから前記第1のフォルダの前記フォルダ名を取得する第5の取得部を備え、
前記第1の生成部は、前記サービス提供サーバから取得される前記第1のフォルダの前記フォルダ名を用いて、前記第1の特定の画面データを生成する、請求項1に記載の仲介サーバ。
【請求項3】
前記第1のフォルダは、前記特定のユーザから前記通信装置に前記第1の所定の指示が前回に与えられたことに起因して、前記通信装置が前記第1のサービスを受けるために実行した前回のデータ通信の対象のフォルダであり、
前記仲介サーバは、さらに、
前記第1の特定の画面データが前記通信装置に供給された後に、前記通信装置において、前記複数個のフォルダの中から前記第1のフォルダとは異なる第3のフォルダが前記特定のユーザによって選択される場合に、前記第3のフォルダに関係する第3のフォルダ関係情報を前記データベースに新たに登録する登録部を備える、請求項1又は2に記載の仲介サーバ。
【請求項4】
前記登録部は、前記第3のフォルダが、第1種のフォルダであるのか、前記第1種のフォルダとは異なる第2種のフォルダであるのか、に関わらず、前記第3のフォルダ関係情報を前記データベースに登録し、
前記第1種のフォルダは、前記特定のアカウント情報に従ったアクセスのみが許容されるフォルダであり、
前記第2種のフォルダは、前記特定のアカウント情報に従ったアクセスと、前記特定のアカウント情報とは異なるアカウント情報に従ったアクセスと、の双方が許容されるフォルダである、請求項3に記載の仲介サーバ。
【請求項5】
前記登録部は、
前記第3のフォルダが第1種のフォルダである場合に、前記第3のフォルダ関係情報を前記データベースに登録し、
前記第3のフォルダが前記第1種のフォルダとは異なる第2種のフォルダである場合に、前記第3のフォルダ関係情報を前記データベースに登録せず、
前記第1種のフォルダは、前記特定のアカウント情報に従ったアクセスのみが許容されるフォルダであり、
前記第2種のフォルダは、前記特定のアカウント情報に従ったアクセスと、前記特定のアカウント情報とは異なるアカウント情報に従ったアクセスと、の双方が許容されるフォルダである、請求項3に記載の仲介サーバ。
【請求項6】
前記登録部は、前記第3のフォルダが前記第2種のフォルダである場合に、前記第1のフォルダ関係情報を前記データベースから削除せずに、前記第1のフォルダ関係情報が前記データベースに登録されている状態を維持する、請求項5に記載の仲介サーバ。
【請求項7】
前記登録部は、前記通信装置を識別するためのデバイス識別情報を前記データベースに登録せずに、前記通信装置の前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記第3のフォルダ関係情報と、を対応付けて、前記データベースに登録する、請求項3から6のいずれか一項に記載の仲介サーバ。
【請求項8】
サービス提供サーバから通信装置へのサービスの提供を仲介するための仲介サーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記仲介サーバに搭載されるコンピュータに、以下の各処理、即ち、
特定のユーザから前記通信装置に第1の所定の指示が与えられる場合に、前記通信装置から、インターネットを介して、1個以上の選択画面を前記通信装置の表示部に表示させるための第1の特定の画面データの要求を取得する第1の取得処理であって、前記1個以上の選択画面は、前記サービス提供サーバ内の複数個のフォルダの中から、前記通信装置が第1のサービスを受けるために実行すべき今回のデータ通信の対象のフォルダを、前記特定のユーザに選択させるための画面を含み、前記複数個のフォルダのそれぞれは、前記特定のユーザのための特定のアカウント情報に従ったアクセスが許可されるフォルダである、前記第1の取得処理と、
前記第1の特定の画面データの前記要求が取得される場合に、前記サービス提供サーバ及び前記通信装置とは別体に構成されている異なるデータベースから、前記複数個のフォルダのうちの第1のフォルダに関係する第1のフォルダ関係情報を取得する第2の取得処理であって、前記第1のフォルダは、前記特定のユーザから前記通信装置に前記第1の所定の指示が過去に与えられたことに起因して、前記通信装置が前記第1のサービスを受けるために実行した過去のデータ通信の対象のフォルダである、前記第2の取得処理と、
取得した前記第1のフォルダ関係情報を用いて得られる前記第1のフォルダのフォルダ名を、前記複数個のフォルダのうちの他のフォルダのフォルダ名と比べて、前記通信装置の前記表示部に優先的に表示させるための前記第1の特定の画面データを生成する第1の生成処理と、
前記インターネットを介して、生成した前記第1の特定の画面データを前記通信装置に供給する第1の供給処理と、
前記特定のユーザから前記通信装置に第2の所定の指示が与えられる場合に、前記通信装置から、前記インターネットを介して、1個以上の選択画面を前記表示部に表示させるための第2の特定の画面データの要求を取得する第3の取得処理であって、前記1個以上の選択画面は、前記サービス提供サーバ内の前記複数個のフォルダの中から、前記通信装置が、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスを受けるために実行すべき今回のデータ通信の対象のフォルダを、前記特定のユーザに選択させるための画面を含む、前記第3の取得処理と、
前記第2の特定の画面データの前記要求が取得される場合に、前記データベースから、前記複数個のフォルダのうちの第2のフォルダに関係する第2のフォルダ関係情報を取得する第4の取得処理であって、前記第2のフォルダは、前記特定のユーザから前記通信装置に前記第2の所定の指示が過去に与えられたことに起因して、前記通信装置が前記第2のサービスを受けるために実行した過去のデータ通信の対象のフォルダである、前記第4の取得処理と、
取得した前記第2のフォルダ関係情報を用いて得られる前記第2のフォルダのフォルダ名を、前記複数個のフォルダのうちの他のフォルダのフォルダ名と比べて、前記通信装置の前記表示部に優先的に表示させるための前記第2の特定の画面データを生成する第2の生成処理と、
前記インターネットを介して、生成した前記第2の特定の画面データを前記通信装置に供給する第2の供給処理と、
を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、サービス提供サーバから通信装置へのサービスの提供を仲介するための仲介サーバを開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、多機能装置と中継サーバとサービス提供サーバとを備えるシステムが開示されている。多機能装置は、中継サーバから得られる情報に従って、サービス提供サーバからサービスを受けるための画面を表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−98982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、サービス提供サーバからサービスを受けるための画面を通信装置に適切に表示させ得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される技術は、サービス提供サーバから通信装置へのサービスの提供を仲介するための仲介サーバである。仲介サーバは、第1の取得部と、第2の取得部と、生成部と、供給部と、を備える、第1の取得部は、特定のユーザから通信装置に所定の指示が与えられる場合に、通信装置から、インターネットを介して、1個以上の選択画面を通信装置の表示部に表示させるための特定の画面データの要求を取得する。1個以上の選択画面は、サービス提供サーバ内の複数個のフォルダの中から、通信装置がサービスを受けるために実行すべき今回のデータ通信の対象のフォルダを、特定のユーザに選択させるための画面を含む。複数個のフォルダのそれぞれは、特定のユーザのための特定のアカウント情報に従ったアクセスが許可されるフォルダである。第2の取得部は、特定の画面データの要求が取得される場合に、サービス提供サーバ及び通信装置とは別体に構成されているデータベースから、複数個のフォルダのうちの第1のフォルダに関係する第1のフォルダ関係情報を取得する。第1のフォルダは、特定のユーザから通信装置に所定の指示が過去に与えられたことに起因して、通信装置がサービスを受けるために実行した過去のデータ通信の対象のフォルダである。生成部は、第1のフォルダ関係情報を用いて得られる第1のフォルダのフォルダ名を、複数個のフォルダのうちの他のフォルダのフォルダ名と比べて、通信装置の表示部に優先的に表示させるための特定の画面データを生成する。供給部は、インターネットを介して、特定の画面データを通信装置に供給する。
【0006】
上記の構成によると、仲介サーバは、通信装置から特定の画面データの要求を取得する場合に、サービス提供サーバ及び通信装置とは別体に構成されているデータベースから、過去のデータ通信の対象の第1のフォルダに関係する第1のフォルダ関係情報を取得する。従って、サービス提供サーバ又は通信装置が、過去のデータ通信の対象のフォルダ関係情報を格納しておいて、当該フォルダ関係情報を必要に応じて外部に供給可能な構成でなくても、仲介サーバは、データベースから第1のフォルダ関係情報を適切に取得することができる。このために、仲介サーバは、第1のフォルダ関係情報を用いて得られる第1のフォルダのフォルダ名を優先的に表示させるための特定の画面データを生成して、特定の画面データを通信装置に供給することがきる。この結果、通信装置の表示部で表示される1個以上の選択画面では、第1のフォルダのフォルダ名が優先的に表示され得る。従って、特定のユーザは、過去のデータ通信の対象の第1のフォルダのフォルダ名を知り得るので、今回のデータ通信の対象のフォルダを適切に選択し得る。
【0007】
上記の仲介サーバを実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読取可能記憶媒体も、新規で有用である。また、上記の仲介サーバと、他の少なくとも1個の装置(例えば、通信装置、データベース等)と、を備えるシステムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】通信システムの構成を示す。
図2】サービス提供サーバ内のデータ構造の一例を示す。
図3】各デバイスによって実行される各処理のシーケンス図を示す。
図4】仲介サーバの設定画面データ生成処理のフローチャートを示す。
図5】スキャナで表示される各画面の一例を示す。
図6】仲介サーバの応答処理のフローチャートを示す。
図7】サービス提供サーバ内に新たなフォルダを生成するケースAのシーケンス図を示す。
図8】前回フォルダが選択されるケースBのシーケンス図を示す。
図9】前回フォルダとは異なるフォルダが選択されるケースCのシーケンス図を示す。
図10】書込不可能なフォルダが選択されるケースDのシーケンス図を示す。
図11】第2実施例〜第4実施例を説明するための図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(システムの構成)
図1に示されるように、通信システム2は、スキャナ10と、仲介サーバ50と、データベースサーバ(以下では「DBサーバ」と呼ぶ)80と、アップロードサーバ(以下では「ULサーバ」と呼ぶ)90と、複数個のサービス提供サーバ(以下では「SPサーバ」と呼ぶ)110,120と、を備える。これらのデバイス10,50,80,90,110,120は、それぞれ、別体に構成されている。
【0010】
(スキャナ10の構成)
スキャナ10は、図示省略のLAN(Local Area Networkの略)に配置されるデバイスであり、当該LANに接続されるPC(Personal Computerの略)等の周辺装置である。スキャナ10は、操作部12と、表示部14と、スキャン実行部16と、ネットワークI/F20と、制御部30と、を備える。
【0011】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をスキャナ10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。なお、本実施例では、操作部12と表示部14とが別体に構成されているが、表示部14がいわゆるタッチパネル(即ち操作部12)として機能してもよい。スキャン実行部16は、CCD、CIS等のスキャン機構を備える。ネットワークI/F20は、図示省略のLANに接続するためのインターフェースである。スキャナ10は、ネットワークI/F20を介して(即ちLANを介して)、インターネット4に接続可能である。
【0012】
制御部30は、CPU32と、メモリ34と、を備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、プログラム36の他に、サービステーブル38を格納する。
【0013】
サービステーブル38には、複数個のサービス情報が登録される。各サービス情報は、サービス名と、表示名と、アクセストークン(図1等では「AT」と記載されている)と、が対応付けられた情報である。サービス名は、SPサーバ(例えば110)が提供するサービスの名称である。本実施例では、各SPサーバ110,120の各サービス名は、「SN1」、「SN2」である。表示名は、スキャナ10のユーザによって決定される表示用の名称である。アクセストークンは、SPサーバ(例えば110)を利用するための認証情報である。
【0014】
(仲介サーバ50の構成)
仲介サーバ50は、スキャナ10のベンダによって提供されるサーバである。仲介サーバ50は、各SPサーバ110,120からスキャナ10へのサービスの提供を仲介するためのサーバである。具体的に言うと、仲介サーバ50は、各SPサーバ110,120に対応する各API(Application Program Interfaceの略)に従って、各SPサーバ110,120と通信して、様々なデータ処理を実行する。
【0015】
仲介サーバ50は、ネットワークI/F60と、制御部70と、を備える。仲介サーバ50は、ネットワークI/F60を介して、インターネットに接続可能である。制御部70は、CPU72と、メモリ74と、を備える。CPU72は、メモリ74に格納されているプログラム76に従って、様々な処理を実行する。
【0016】
メモリ74内のプログラム76は、複数個のSPサーバ110,120に対応する複数個のAPIを含む。複数個のAPIのそれぞれは、当該APIに対応するSPサーバ(例えばSPサーバ110)と通信してデータ処理を実行するためのプログラムである。特に、SPサーバ110に対応するAPIは、CPU72が後述の図3図4、及び、図6の各処理を実行するためのプログラムを含む。
【0017】
(DBサーバ80の構成)
DBサーバ80は、スキャナ10のベンダによって提供されるサーバである。DBサーバ80は、インターネット4を介して、仲介サーバ50と通信可能である。DBサーバ80は、フォルダテーブル82を格納する。
【0018】
フォルダテーブル82には、複数個のフォルダ情報が登録される。各フォルダ情報は、MACアドレスと、サービス名と、表示名と、フォルダIDと、が対応付けられた情報である。MACアドレスは、スキャナ(例えば10)に予め割り当てられているMACアドレスである。本実施例では、スキャナ10のMACアドレスは、「M1」である。サービス名及び表示名は、スキャナ10のサービステーブル38に登録されるべきサービス名及び表示名と同じものである。フォルダIDは、サービス提供サーバ(例えば110)に保存されているフォルダを識別するための識別情報である。
【0019】
(ULサーバ90の構成)
ULサーバ90は、スキャナ10のベンダによって提供されるサーバである。ULサーバ90は、複数個のSPサーバ110,120に対応する複数個のAPIを格納している。ULサーバ90は、インターネット4を介して、スキャナ10からアップロード要求を取得する場合に、インターネット4を介して、SPサーバ(例えば110)にデータをアップロードする。
【0020】
(SPサーバ110,120の構成)
各SPサーバ110,120は、例えば、「Evernote(登録商標)」、「Google(登録商標) Docs」、「PICASA(登録商標)」、「Facebook(登録商標)」等の公知のサービス提供サーバ(即ちクラウドサーバ)である。各SPサーバ110,120は、インターネット4を介して、通信機器(例えばスキャナ10)からデータを取得して保存する。即ち、各SPサーバ110,120は、データ保存サービスを提供可能である。
【0021】
SPサーバ110は、第1の事業者(即ち第1の会社)によって提供されるサーバであり、SPサーバ120は、第1の事業者とは異なる第2の事業者(即ち第2の会社)によって提供されるサーバである。これらの各事業者は、スキャナ10のベンダとは異なる。第1の事業者は、SPサーバ110からサービスを受けるための第1のAPIを公開しており、第2の事業者は、SPサーバ120からサービスを受けるための第2のAPIを公開している。第1の事業者と第2の事業者とが異なるために、通常、第1のAPIと第2のAPIとは異なる。
【0022】
通信機器(例えばスキャナ10)は、複数個のSPサーバ110,120のそれぞれと直接的に通信してサービスを受けるためには、第1のAPIと第2のAPIとの両方を備えていなければならない。この場合、通信機器は、多くのプログラム(即ち第1及び第2のAPI)を格納しなければならない。しかしながら、PC等と比べると、スキャナ10のメモリ34の記憶容量は少ない。従って、本実施例では、スキャナ10に多くのプログラムを記憶させることなく、スキャナ10が複数個のSPサーバ110,120のそれぞれからサービスを受けることができるように、仲介サーバ50及びULサーバ90が設けられている。
【0023】
上述したように、仲介サーバ50及びULサーバ90は、複数個のSPサーバ110,120に対応する複数個のAPIを備えている。そして、仲介サーバ50は、スキャナ10が各SPサーバ110,120からサービスを受けることができるように、各SPサーバ110,120に対応する各APIを利用して、各SPサーバ110,120と様々な通信(例えば、後述の図3のREQ3、図7のREQ10、REQ11等の通信)を実行する。同様に、ULサーバ90は、各SPサーバ110,120に対応する各APIを利用して、各SPサーバ110,120と様々な通信(例えば、後述の図7のアップロードのための通信)を実行する。これにより、スキャナ10は、各SPサーバ110,120に対応する各APIを備えていなくても(即ち多くのプログラムを記憶していなくても)、各SPサーバ110,120からサービスを受けることができる。また、SPサーバ110,120の仕様変更が行われる場合に、仲介サーバ50及びULサーバ90のプログラムを変更すれば、スキャナ10のプログラムを変更しなくても、当該仕様変更に対応することができる。また、新規のSPサーバに対応するAPIを備えるように、仲介サーバ50及びULサーバ90のプログラムを変更すれば、スキャナ10のプログラムを変更しなくても、スキャナ10は、新規のSPサーバからサービスを受けることができる。
【0024】
(スキャナ10のユーザの事前準備)
スキャナ10がSPサーバ110からサービスを受けるために、ユーザは、図示省略のPCに以下の動作を実行させる。PCは、ユーザの指示に従って仲介サーバ50にアクセスして、仲介サーバ50からSPサーバ110のURL(Uniform Resource Locatorの略)を取得する。PCは、当該URLを利用して、SPサーバ110にアクセスする。そして、PCは、ユーザによって入力されるユーザアカウント情報(即ちユーザIDとパスワード)をSPサーバ110に登録する。
【0025】
SPサーバ110は、ユーザアカウント情報を利用してアクセストークンを生成して、当該アクセストークンを仲介サーバ50に供給する。仲介サーバ50は、SPサーバ110からアクセストークンを取得すると、テンポラリIDを生成して、テンポラリIDをPCに供給する。この結果、PCは、テンポラリIDを表示させる。これにより、ユーザは、テンポラリIDを知ることができる。
【0026】
次いで、ユーザは、スキャナ10の操作部12を操作して、SPサーバ110のサービス名「SN1」と、所望の表示名(例えば「Alice」)と、テンポラリIDと、をスキャナ10に入力する。この結果、スキャナ10のCPU32は、テンポラリIDを仲介サーバ50に供給して、仲介サーバ50からアクセストークンを取得する。次いで、CPU32は、サービステーブル38にサービス情報を登録する。即ち、CPU32は、ユーザによって入力されたサービス名「SN1」と、ユーザによって入力された表示名(例えば「Alice」)と、仲介サーバ50から取得されたアクセストークン(例えば「AT1」)と、が対応付けられたサービス情報を登録する。
【0027】
ユーザは、ユーザアカウント情報がSPサーバ110に登録された後に、スキャナ10、PC等を利用して、SPサーバ110内にフォルダを生成することができる。そして、ユーザは、スキャナ10、PC等を利用して、フォルダ内に様々なデータ(即ちファイル)を格納させることができる。
【0028】
なお、上記と同様に、他のユーザについても、SPサーバ110へのユーザアカウント情報の登録と、サービステーブル38へのサービス情報(例えば、「SN1」、「John」、「AT2」)の登録と、が実行され得る。また、サービス提供サーバ120についても、サービス提供サーバ120へのユーザアカウント情報の登録と、サービステーブル38へのサービス情報(例えば、「SN2」、「Ken」、「AT3」)の登録と、が実行され得る。
【0029】
(SPサーバ110内のデータ構造;図2
図2に示されるように、SPサーバ110は、ユーザ情報格納領域と、管理者情報格納領域と、を備える。ユーザ情報格納領域は、各ユーザアカウント情報UI1,UI2,UI3について、当該ユーザアカウント情報と、ビジネスユーザ情報と、1個以上のノーマルフォルダと、を関連付けて格納するための領域である。管理者情報格納領域は、各管理者アカウント情報AIについて、管理対象アカウント情報と、1個以上のビジネスフォルダと、を関連付けて格納するための領域である。
【0030】
各ユーザアカウント情報UI1,UI2,UI3は、ユーザがSPサーバ110を利用するためのアカウント情報であり、例えば、ユーザIDと、パスワードと、を含む。
【0031】
ビジネスユーザ情報は、ユーザが、ビジネスユーザであるのか、非ビジネスユーザであるのか、を示す情報を含む。ビジネスユーザ情報は、ユーザがビジネスユーザであることを示す情報を含む場合には、さらに、当該ユーザがデータを読出可能なビジネスフォルダのフォルダID(以下でが「読出可能フォルダID」と呼ぶ)と、当該ユーザがデータを書込可能なビジネスフォルダのフォルダID(以下でが「書込可能フォルダID」と呼ぶ)と、を含む。
【0032】
ノーマルフォルダは、ユーザの指示に従って生成されるフォルダであり、フォルダID(例えば「F10」)と、フォルダ名(例えば「From Scanner」)と、によって識別される。フォルダIDは、SPサーバ110内に新規のフォルダが生成される際に、SPサーバ110によって決定されるユニークなIDである。フォルダ名は、SPサーバ110内に新規のフォルダが生成される際に、当該フォルダの生成を指示する主体(例えば、ユーザ、仲介サーバ50等)によって任意に決定される名称である。ノーマルフォルダは、当該ノーマルフォルダの生成を指示したユーザのためのユーザアカウント情報(例えばUI1)に従ったアクセスのみが許容されるフォルダであり、他のアカウント情報に従ったアクセスが許容されない。
【0033】
管理者アカウント情報AIは、例えば会社のシステムの管理者等がSPサーバ110を利用するためのアカウント情報であり、例えば、ユーザIDと、パスワードと、を含む。管理者は、SPサーバ110を運営する第1の事業者から管理者アカウント情報を取得するための権利を購入して、図示省略のPC等を利用して、管理者アカウント情報をSPサーバ110に登録する。
【0034】
管理対象アカウント情報は、管理者によって管理対象として指定されるユーザアカウント情報である。図2の例では、各ユーザアカウント情報UI1,UI3が管理対象アカウント情報として指定されている。このように指定されると、各ユーザアカウント情報UI1,UI3に関連付けられている各ビジネスユーザ情報は、ユーザがビジネスユーザであることを示す情報を含むことになる。
【0035】
ビジネスフォルダは、管理者の指示に従って生成されるフォルダであり、フォルダID(例えば「F1」)と、フォルダ名(例えば「Meeting」)と、によって識別される。例えば、管理者は、会社の業務で利用されるべきファイルを格納するためのビジネスフォルダをSPサーバ110内に生成する。また、管理者は、各ビジネスフォルダについて、当該ビジネスフォルダからデータを読出可能なユーザ(即ちユーザアカウント情報)と、当該ビジネスフォルダにデータを書込可能なユーザと、を指定することができる。このように指定されると、各ユーザアカウント情報UI1,UI3に関連付けられている各ビジネスユーザ情報は、読出可能フォルダIDと、書込可能フォルダIDと、を含むことになる。
【0036】
例えば、フォルダ名「Meeting」を有するビジネスフォルダのフォルダID「F1」は、各ユーザアカウント情報UI1,UI3において、読出可能フォルダIDとして設定されている。即ち、ビジネスフォルダは、複数個のユーザアカウント情報UI1,UI3に従ったアクセスが許容されるフォルダである。
【0037】
上述したように、SPサーバ110は、ノーマルフォルダ及びビジネスフォルダを格納して、それらのフォルダ内にデータ(即ちファイル)を格納することができる。このようなノーマルフォルダ及びビジネスフォルダを採用しているSPサーバの一例として、「Evernote(登録商標)」を挙げることができる。「Evernote(登録商標)」では、ノートブックがフォルダに対応し、ノートがファイルに対応する。なお、SPサーバ120は、ノーマルフォルダ及びビジネスフォルダのような異なる種類のフォルダを格納するものではない。
【0038】
(スキャナ10、仲介サーバ50等が実行する処理;図3
スキャナ10は、原稿のスキャンを実行してスキャンデータ(即ちファイル)を生成することができ、当該スキャンデータをスキャナ10内のメモリ34に保存したり(以下では「通常スキャン」と呼ぶ)、当該スキャンデータをSPサーバ110,120にアップロードしたりすることができる(以下では「スキャンUL」と呼ぶ)。以下では、スキャナ10が、特定のユーザの指示に応じて、SPサーバ110へのスキャンULを実行するための動作を説明する。特定のユーザは、スキャナ10の表示部14に表示されるメニュー画面において、文字列「通常スキャン」と文字列「スキャンUL」との中から文字列「スキャンUL」を選択する。これにより、図3に示されるスキャンUL指示がスキャナ10に与えられる。
【0039】
スキャナ10のCPU32は、スキャンUL指示が与えられる場合に、メモリ34に予め格納されている画面データを表示部14に供給して、サービス選択画面SC1を表示部14に表示させる。サービス選択画面SC1は、複数個のサービス名「SN1」,「SN2」を含む。特定のユーザは、操作部12を操作して、複数個のサービス名の中から、SPサーバ110のサービス名「SN1」を選択する。
【0040】
次いで、スキャナ10のCPU32は、メモリ34内のサービステーブル38(図1参照)から、サービス名「SN1」に対応付けられている各表示名(即ち、「Alice」、「John」)を抽出する。そして、CPU32は、メモリ34に予め格納されている画面データに各抽出済み表示名を記述し、当該画面データを表示部14に供給して、表示名選択画面SC2を表示部14に表示させる。表示名選択画面SC2は、複数個の表示名「Alice」,「John」を含む。特定のユーザは、操作部12を操作して、複数個の表示名の中から、特定のユーザに対応する1個の表示名を選択する。以下では、ここで選択される表示名のことを「対象表示名」と呼ぶ。
【0041】
続いて、スキャナ10のCPU32は、メモリ34内のサービステーブル38(図1参照)から、サービス名「SN1」及び対象表示名(例えば「Alice」)に対応付けられているアクセストークン(例えば「AT1」)を抽出する。以下では、ここで抽出されるアクセストークンのことを「対象アクセストークン」と呼ぶ。そして、CPU32は、スキャナ10のMACアドレス「M1」と、サービス名「SN1」と、対象表示名と、対象アクセストークンと、を含む設定画面要求REQ1を生成する。次いで、CPU32は、インターネット4を介して、設定画面要求REQ1を仲介サーバ50に供給する。
【0042】
仲介サーバ50のCPU72は、スキャナ10から設定画面要求REQ1を取得すると、設定画面要求REQ1内の各情報(即ち、「M1」、「SN1」、対象表示名)を含む前回フォルダ要求REQ2を生成する。そして、CPU72は、インターネット4を介して、前回フォルダ要求REQ2をDBサーバ80に供給する。
【0043】
DBサーバ80は、仲介サーバ50から前回フォルダ要求REQ2を取得すると、フォルダテーブル82(図1参照)から、前回フォルダ要求REQ2内の各情報に対応付けられているフォルダID(例えば「F10」)を抽出する。ここで抽出されるフォルダIDは、特定のユーザが前回のスキャンULの対象のフォルダとして選択したフォルダのIDであり、以下では「前回フォルダID」と呼ぶ。そして、DBサーバ80は、インターネット4を介して、前回フォルダIDを含む応答RES2を仲介サーバ50に供給する。なお、前回フォルダ要求REQ2内の各情報に対応付けられている前回フォルダIDがフォルダテーブル82内に存在しない場合には、DBサーバ80は、インターネット4を介して、「登録無」を示す情報を含む応答RES2を仲介サーバ50に供給する。
【0044】
仲介サーバ50のCPU72は、DBサーバ80から応答RES2を取得すると、設定画面要求REQ1内の対象アクセストークンと、応答RES2内の前回フォルダIDと、を含む情報要求REQ3を生成する。なお、応答RES2が「登録無」を示す情報を含む場合には、CPU72は、前回フォルダIDを含まない情報要求REQ3を生成する。そして、CPU72は、インターネット4を介して、情報要求REQ3をSPサーバ110に供給する。
【0045】
SPサーバ110は、仲介サーバ50から情報要求REQ3を取得すると、まず、ユーザ情報格納領域及び管理者情報格納領域(図2参照)を参照して、情報要求REQ3内の前回フォルダIDを有するノーマルフォルダ又はビジネスフォルダ(以下では「前回フォルダ」と呼ぶ)が存在するのか否かを判断する。SPサーバ110は、前回フォルダが存在しないと判断する場合には、「前回フォルダ無」を示す情報を含む応答RES3を生成する。
【0046】
また、SPサーバ110は、情報要求REQ3内の対象アクセストークンに対応するユーザアカウント情報(以下では「対象ユーザアカウント情報」と呼ぶ)を特定する。上述したように、アクセストークンは、ユーザアカウント情報に基づいて生成されるものである。従って、SPサーバ110は、対象アクセストークンから対象ユーザアカウント情報を特定することができる。
【0047】
次いで、SPサーバ110は、前回フォルダが存在すると判断する場合には、対象ユーザアカウント情報に対応するユーザが前回フォルダにファイルを書込可能であるのか否かを判断する。具体的には、SPサーバ110は、前回フォルダが対象ユーザアカウント情報に関連付けられているノーマルフォルダである場合には、書込可能と判断する。また、SPサーバ110は、前回フォルダがビジネスフォルダである場合には、対象ユーザアカウント情報に関連付けられているビジネスユーザ情報(図2参照)を参照する。そして、SPサーバ110は、書込可能フォルダIDとして前回フォルダIDが記述されている場合には、書込可能と判断する。これらの以外のケースでは、SPサーバ110は、書込不可能と判断する。SPサーバ110は、書込可能と判断する場合には、前回フォルダのファイル名(以下では「前回フォルダ名」と呼ぶ)を含む応答RES3を生成する。SPサーバ110は、書込不可能と判断する場合には、「書込不可能」を示す情報を含む応答RES3を生成する。
【0048】
また、SPサーバ110は、対象ユーザアカウント情報に関連付けられているノーマルフォルダの個数を特定する。SPサーバ110は、さらに、対象ユーザアカウント情報に関連付けられているビジネスユーザ情報が非ビジネスユーザを示す場合には、ビジネスフォルダの個数として「0」を決定する。また、SPサーバ110は、当該ビジネスユーザ情報がビジネスユーザを示す場合には、当該ビジネスユーザ情報に含まれる読取可能フォルダID及び書込可能フォルダIDの数を特定することによって、ビジネスフォルダの個数を決定する。そして、SPサーバ110は、ノーマルフォルダの個数と、ビジネスフォルダの個数と、を含む応答RES3を生成する。SPサーバ110は、インターネット4を介して、応答RES3を仲介サーバ50に供給する。
【0049】
仲介サーバ50のCPU72は、SPサーバ110から応答RES3を取得すると、S100の設定画面データ生成処理(後述の図4参照)を実行して、設定画面データSDを生成する。そして、CPU72は、インターネット4を介して、設定画面データSDをスキャナ10に供給する。
【0050】
スキャナ10のCPU32は、仲介サーバ50から設定画面データSDを取得すると、S200において、設定画面データSDを利用して、1個以上の選択画面(後述の図5参照)を表示部14に表示させる。特定のユーザは、操作部12を操作して、1個以上の選択画面に応じた選択を実行する。この場合、CPU32は、インターネット4を介して、選択結果データRDを仲介サーバ50に供給する。
【0051】
仲介サーバ50のCPU72は、スキャナ10から選択結果データRDを取得すると、選択結果データRDを利用して、S300の応答処理(後述の図6参照)を実行する。
【0052】
(設定画面データ生成処理;図4
続いて、図4を参照して、図3のS100の設定画面データ生成処理の内容を説明する。S102では、仲介サーバ50のCPU72は、デフォルト解像度として、予め決められている値「600dpi」を決定すると共に、デフォルト原稿サイズとして、予め決められている値「A4」を決定する。
【0053】
S104では、CPU72は、解像度の選択肢として、予め決められている3個の値「600dpi」、「300dpi」、及び、「200dpi」を決定すると共に、原稿サイズの選択肢として、予め決められている4個の値「A4」、「A3」、「B4」、及び、「B5」を決定する。
【0054】
S106では、CPU72は、応答RES2及び応答RES3(図3参照)に含まれる情報に基づいて、以下の処理を実行する。CPU72は、応答RES2が「登録無」を示す情報を含む場合(S106でYES)には、S108に進む。また、CPU72は、応答RES2が「登録無」を示す情報を含まない場合、即ち、応答RES2が前回フォルダIDを含む場合には、さらに、応答RES3が「前回フォルダ無」又は「書込不可能」を示す情報を含むのか否かを判断する。CPU72は、応答RES3が「前回フォルダ無」又は「書込不可能」を示す情報を含む場合(S106でYES)には、S108に進む。また、CPU72は、応答RES3が「前回フォルダ無」又は「書込不可能」を示す情報を含まない場合(S106でNO)、即ち、応答RES3が前回フォルダ名を含む場合には、S110に進む。
【0055】
S108では、CPU72は、デフォルトフォルダ名として、予め決められている文字列「From Scanner」を決定する。次いで、S109では、CPU72は、フォルダ選択肢として、予め決められている文字列「From Scanner」を決定する。S109を終えると、S114に進む。
【0056】
S110では、CPU72は、デフォルトフォルダ名として、応答RES3内の前回フォルダ名の文字列を決定する。次いで、S111では、CPU72は、フォルダ選択肢として、応答RES3内の前回フォルダ名の文字列を決定する。S111を終えると、S114に進む。
【0057】
S114では、CPU72は、応答RES3内のノーマルフォルダの個数が「1」以上であるのか否かを判断する。CPU72は、ノーマルフォルダの個数が「1」以上である場合(S114でYES)には、S116において、フォルダ選択肢として、文字列「Normal Folder」を決定し、S118に進む。一方において、CPU72は、ノーマルフォルダの個数が「0」であると判断する場合(S114でNO)には、S116をスキップして、S118に進む。
【0058】
S118では、CPU72は、応答RES3内のビジネスフォルダの個数が「1」以上であるのか否かを判断する。CPU72は、ビジネスフォルダの個数が「1」以上である場合(S118でYES)には、S120において、フォルダ選択肢として、文字列「Business Folder」を決定する。一方において、CPU72は、ビジネスフォルダの個数が「0」である場合(即ちS118でNO)には、S120をスキップする。
【0059】
CPU72は、上記の様々な値及び文字列を決定することによって、設定画面データSDを生成する。設定画面データSDは、前回情報と、デフォルト情報と、フォルダ選択肢情報と、解像度選択肢情報と、原稿サイズ選択肢情報と、を含む(図5参照)。前回情報は、前回フォルダ名をスキャナ10で優先的に表示させるのか否かを示す情報であり、図4のS108及びS109が実行される場合には、「前回フォルダ無」を示し、S110及びS111が実行される場合には、「前回フォルダ有」を示す。前回情報は、「前回フォルダ有」を示す場合には、さらに、図3の応答RES2に含まれる前回フォルダIDと、応答RES3に含まれる前回フォルダ名と、を含む。デフォルト情報は、S102で決定される各値(即ちデフォルト解像度、デフォルト原稿サイズ)と、S108又はS110で決定される文字列(即ちデフォルトフォルダ名)と、を含む。フォルダ選択肢情報は、S109又はS111で決定される文字列を少なくとも含み、S116が実行される場合には文字列「Normal Folder」をさらに含み、S120が実行される場合には文字列「Business Folder」をさらに含む。解像度選択肢情報は、S104で決定される解像度に関する3個の値を含む。また、原稿サイズ選択肢情報は、S104で決定される原稿サイズに関する4個の値を含む。設定画面データSDは、仲介サーバ50からスキャナ10に供給される(図3参照)。
【0060】
(スキャナ10で表示される画面;図5
続いて、図5を参照して、図3のS200で表示される各選択画面について説明する。各選択画面は、特定のユーザがスキャンULのための設定を選択するための画面である。具体的に言うと、特定のユーザは、各選択画面に従って、スキャンデータ(即ちファイル)のアップロード先のフォルダと、スキャン実行部16が利用すべきスキャン解像度と、スキャン対象の原稿サイズと、を選択することができる。以下では、対象表示名が、ユーザアカウント情報UI1(図2参照)に対応する「Alice」である場合を例として、各選択画面について説明する。
【0061】
スキャナ10のCPU32は、仲介サーバ50から設定画面データSDを取得すると、まず、設定画面データSD内のデフォルト情報に含まれる各情報を、メモリ34に予め格納されているテンプレートデータに記述して、設定選択画面データを生成する。そして、CPU32は、設定選択画面データを表示部14に供給して、設定選択画面SC3を表示部14に表示させる。
【0062】
設定選択画面SC3は、項目「フォルダ」としてデフォルトフォルダ名「Travel」を含み、項目「解像度」としてデフォルト解像度「600dpi」を含み、項目「原稿サイズ」としてデフォルト原稿サイズ「A4」を含む。図5の例では、デフォルトフォルダ名は、前回フォルダ名「Travel」である(図4のS110参照)。このように、設定選択画面SC3では、前回フォルダ名が表示され、他のフォルダ名(例えば、「From Scanner」、「Photo」)が表示されない。即ち、前回フォルダ名が、他のフォルダ名と比べて、優先的に表示される。このために、特定のユーザは、設定選択画面SC3を見ることによって、前回フォルダ名を知ることができる。
【0063】
特定のユーザは、設定選択画面SC3に表示されるフォルダ名とは異なるフォルダ名を選択することを望む場合には、操作部12を操作して、設定選択画面SC3に含まれる項目「フォルダ」を選択する。この場、CPU32は、設定画面データSD内のフォルダ選択肢情報に含まれる各情報(図5の例では、「Travel」、「Normal Folder」、「Business Folder」)をテンプレートデータに記述して、フォルダ選択画面データを生成する。そして、CPU32は、フォルダ選択画面データを表示部14に供給して、フォルダ設定選択画面SC4を表示部14に表示させる。特定のユーザは、操作部12を操作して、所望のフォルダに対応する文字列を選択することができる。CPU32は、フォルダ設定選択画面SC4でいずれかの文字列が選択される場合には、項目「フォルダ」として選択済み文字列(例えば「Normal Folder」)を含む新たな設定選択画面SC3を表示部14に表示させる。なお、文字列「Normal Folder」又は「Business Folder」は、設定選択画面SC3でOKボタンが選択された後に表示される後述のリスト画面(例えば、図9のSC7、図10のSC8)において、フォルダ名を選択するための選択肢である。
【0064】
また、特定のユーザは、設定選択画面SC3に表示される解像度とは異なる解像度を選択することを望む場合には、操作部12を操作して、設定選択画面SC3に含まれる項目「解像度」を選択する。この場、CPU32は、設定画面データSD内の解像度選択肢情報に含まれる各情報をテンプレートデータに記述して、解像度選択画面データを生成する。そして、CPU32は、解像度選択画面データを表示部14に供給して、解像度選択画面SC5を表示部14に表示させる。特定のユーザは、操作部12を操作して、所望の解像度に対応する値を選択することができる。CPU32は、解像度選択画面SC5でいずれかの値が選択される場合には、項目「解像度」として選択済み値(例えば「300dpi」)を含む新たな設定選択画面SC3を表示部14に表示させる。
【0065】
また、特定のユーザは、設定選択画面SC3に表示される原稿サイズとは異なる原稿サイズを選択することを望む場合には、操作部12を操作して、設定選択画面SC3に含まれる項目「原稿サイズ」を選択する。この場、CPU32は、設定画面データSD内の原稿サイズ選択肢情報に含まれる各情報をテンプレートデータに記述して、原稿サイズ選択画面データを生成する。そして、CPU32は、原稿サイズ選択画面データを表示部14に供給して、原稿サイズ設定選択画面SC6を表示部14に表示させる。特定のユーザは、操作部12を操作して、所望の原稿サイズに対応する値を選択することができる。CPU32は、解像度選択画面SC5でいずれかの値が選択される場合には、項目「原稿サイズ」として選択済み値(例えば「A3」)を含む新たな設定選択画面SC3を表示部14に表示させる。
【0066】
特定のユーザは、設定選択画面SC3に表示される各項目の内容に満足する場合には、操作部12を操作して、設定選択画面SC3内のOKボタンを選択する。この場合、CPU32は、選択結果データRDを生成して、選択結果データRDを仲介サーバ50に供給する(図3参照)。選択結果データRDは、スキャナ10のMACアドレス「M1」と、SPサーバ110のサービス名「SN1」と、対象表示名(例えば「Alice」)と、対象アクセストークン(例えば「AT1」)と、図5の設定選択画面SC3内のOKボタンが選択された際に表示されていた項目「フォルダ」の文字列(以下では「選択済み文字列」と呼ぶ)と、前回情報と、を含む。当該前回情報は、設定画面データSD内の前回情報と同じ情報である。
【0067】
(応答処理;図6
続いて、図6を参照して、図3のS300の応答処理の内容を説明する。S302では、仲介サーバ50のCPU72は、選択結果データRD内の選択済み文字列及び前回情報を確認して、以下の処理を実行する。CPU72は、選択済み文字列が「From Scanner」であり、かつ、当該選択済み文字列が前回フォルダ名に一致しない場合には、S304に進む。また、CPU72は、前回情報の内容に関わらず、選択済み文字列が「Normal Folder」又は「Business Folder」である場合には、S340に進む。CPU72は、選択済み文字列が前回フォルダ名に一致する場合には、S346に進む。
【0068】
S304では、CPU72は、インターネット4を介して、存在確認要求をSPサーバ110に供給する。存在確認要求は、選択済み文字列「From Scanner」をフォルダ名として有するフォルダが存在するのか否かを確認するためのコマンドであり、選択結果データRD内の対象アクセストークンと、選択結果データRD内の選択済み文字列「From Scanner」と、を含む。
【0069】
SPサーバ110は、仲介サーバ50から存在確認要求を取得すると、まず、対象アクセストークンに対応する対象ユーザアカウント情報を特定する。そして、SPサーバ110は、対象ユーザアカウント情報に関連付けられている各ノーマルフォルダの中に、フォルダ名「From Scanner」を有するノーマルフォルダが存在するのか否かを判断する。SPサーバ110は、当該ノーマルフォルダが存在しない場合には、インターネット4を介して、「フォルダ無」を示す情報を含む応答を仲介サーバ50に供給する。一方において、SPサーバ110は、当該ノーマルフォルダが存在する場合には、インターネット4を介して、当該ノーマルフォルダのフォルダIDを含む応答を仲介サーバ50に供給する。
【0070】
仲介サーバ50のCPU72は、SPサーバ110から応答を取得すると、S310において、応答が「フォルダ無」を示す情報を含むのか否かを判断する。CPU72は、応答が「フォルダ無」を示す情報を含む場合(S310でYES)には、S312に進む。また、CPU72は、応答が「フォルダ無」を示す情報を含まない場合(S310でNO)、即ち、応答がフォルダIDを含む場合には、S316に進む。
【0071】
S312では、CPU72は、インターネット4を介して、フォルダ生成要求をSPサーバ110に供給する。フォルダ生成要求は、フォルダ名「From Scanner」を有するノーマルフォルダを新たに生成することを要求するためのコマンドであり、対象アクセストークンと、選択済み文字列「From Scanner」と、を含む。
【0072】
SPサーバ110は、仲介サーバ50からフォルダ生成要求を取得すると、まず、対象アクセストークンに対応する対象ユーザアカウント情報を特定する。そして、SPサーバ110は、対象ユーザアカウント情報に関連付けて、フォルダ名「From Scanner」を有するノーマルフォルダを新たに生成する。この際に、SPサーバ110は、当該ノーマルフォルダのフォルダID(以下では「第1のフォルダID」と呼ぶ)を新たに決定する。そして、SPサーバ110は、インターネット4を介して、第1のフォルダIDを含む応答を仲介サーバ50に供給する。
【0073】
S314では、仲介サーバ50のCPU72は、SPサーバ110から第1のフォルダIDを含む応答を取得する。
【0074】
次いで、S316では、CPU72は、インターネット4を介して、登録要求をDBサーバ80に供給する。登録要求は、フォルダIDを新たに登録することを要求するためのコマンドであり、選択結果データRD内の各情報(即ち、「M1」、「SN1」、対象表示名)と、S314で取得される第1のフォルダIDと、を含む。
【0075】
DBサーバ80は、仲介サーバ50から登録要求を取得すると、まず、登録要求内の各情報(即ち、「M1」、「SN1」、対象表示名)に対応するフォルダ情報(以下では「対象フォルダ情報」と呼ぶ)が、フォルダテーブル82(図1参照)に存在するのか否かを判断する。DBサーバ80は、対象フォルダ情報がフォルダテーブル82に存在する場合には、対象フォルダ情報に含まれるフォルダIDに代えて、登録要求内のフォルダID(即ち第1のフォルダID)を新たに登録する。一方において、DBサーバ80は、対象フォルダ情報がフォルダテーブル82に存在しない場合には、登録要求内の各情報(即ち、「M1」、「SN1」、対象表示名、第1のフォルダID)を含むフォルダ情報をフォルダテーブル82に新たに登録する。
【0076】
S330では、仲介サーバ50のCPU72は、インターネット4を介して、アップロード指示をスキャナ10に供給する。アップロード指示は、スキャン及びアップロードを実行させるための指示であり、S314で取得される第1のフォルダIDを含む。
【0077】
スキャナ10のCPU32は、仲介サーバ50からアップロード指示を取得すると、まず、図5の設定選択画面SC3内のOKボタンが選択された際に表示されていた各項目「解像度」、「原稿サイズ」の各値(例えば、「600dpi」、「A4」)に従って、原稿のスキャンを実行して、スキャンデータを生成する。そして、CPU32は、インターネット4を介して、URL要求を仲介サーバ50に供給する。
【0078】
S332では、仲介サーバ50のCPU72は、スキャナ10からURL要求を取得する。この場合、S334では、CPU72は、インターネット4を介して、メモリ74内に予め格納されているULサーバ90のURLを含む応答を、スキャナ10に供給する。S334が終了すると、図6の処理が終了する。
【0079】
スキャナ10のCPU32は、仲介サーバ50から応答を取得すると、応答内のURLを利用して、ULサーバ90にアクセスする。具体的には、CPU32は、インターネット4を介して、アップロード要求をULサーバ90に供給する。アップロード要求は、スキャンデータのアップロードを要求するためのコマンドであり、SPサーバ110のサービス名「SN1」と、対象アクセストークンと、第1のフォルダIDと、スキャンデータと、を含む。
【0080】
ULサーバ90は、スキャナ10からアップロード要求を取得すると、インターネット4を介して、アップロード要求に含まれるスキャンデータをULサーバ110にアップロードする。具体的に言うと、ULサーバ90は、アップロード要求内の各情報(即ち、対象アクセストークン、第1のフォルダID、スキャンデータ)を、SPサーバ110に供給する。この結果、SPサーバ110では、スキャンデータ(即ちファイル)が、第1のフォルダIDを有するフォルダ内(即ちフォルダ名「From Scanner」を有するノーマルフォルダ内)に格納される。
【0081】
また、存在確認要求に対する応答がフォルダID(以下では「第2のフォルダID」と呼ぶ)を含む場合(S310でNO)には、S316以降の各処理が実行される。当該各処理は、第1のフォルダIDの代わりに第2のフォルダIDが利用される点を除くと、上記と同様である。
【0082】
また、選択結果データRD内の選択済み文字列が「Normal Folder」又は「Business Folder」である場合には、S340において、CPU72は、インターネット4を介して、リスト要求をSPサーバ110に供給する。リスト要求は、対象アクセストークンと、選択済み文字列「Normal Folder」又は「Business Folder」と、を含む。
【0083】
SPサーバ110は、仲介サーバ50からリスト要求を取得すると、まず、対象アクセストークンに対応する対象ユーザアカウント情報を特定する。そして、SPサーバ110は、リスト要求内の選択済み文字列が「Normal Folder」である場合には、ノーマルフォルダに関するフォルダリストを生成する。当該フォルダリストは、対象ユーザアカウント情報に関連付けられている各ノーマルフォルダについて、当該ノーマルフォルダのフォルダID及びフォルダ名が対応付けられたフォルダ情報を含む。また、SPサーバ110は、リスト要求内の選択済み文字列が「Business Folder」である場合には、ビジネスフォルダに関するフォルダリストを生成する。当該フォルダリストは、対象ユーザアカウント情報に関連付けられている各ビジネスフォルダ(即ち、ビジネスユーザ情報(図2参照)内の読出可能フォルダID及び書込可能フォルダID)について、当該ビジネスフォルダのフォルダID及びフォルダ名が対応付けられたフォルダ情報を含む。そして、SPサーバ110は、インターネット4を介して、フォルダリストを仲介サーバ50に供給する。
【0084】
S342では、仲介サーバ50のCPU72は、SPサーバ110からフォルダリストを取得すると、インターネット4を介して、フォルダリストをスキャナ10に供給する。
【0085】
スキャナ10のCPU32は、仲介サーバ50からフォルダリストを取得すると、フォルダリスト内の各フォルダ名をテンプレートデータに記述して、リスト画面データを生成する。そして、CPU32は、リスト画面データを表示部14に供給して、リスト画面(例えば、後述の図9のリスト画面SC7)を表示部14に表示させる。特定のユーザは、操作部12を操作して、所望のフォルダに対応するフォルダ名を選択することができる。以下では、ここで選択されるフォルダ名のことを「選択済みフォルダ名」と呼び、選択済みフォルダ名に対応するフォルダIDのことを「選択済みフォルダID」と呼び、選択済みフォルダ名及び選択済みフォルダIDのことを合わせて「選択済みフォルダ情報」と呼ぶ。そして、CPU32は、インターネット4を介して、選択済みフォルダ情報を仲介サーバ50に供給する。
【0086】
S344では、仲介サーバ50のCPU72は、スキャナ10から選択済みフォルダ情報を取得する。S344が終了すると、S346に進む。なお、S302において、選択済み文字列が前回フォルダ名に一致すると判断される場合にも、S346に進む。以下では、このケースの選択済み文字列(即ち前回情報に含まれる前回フォルダ名)のことも「選択済みフォルダ名」と呼び、選択済みフォルダ名に対応するフォルダID(即ち前回情報に含まれる前回フォルダID)のことも「選択済みフォルダID」と呼ぶ。
【0087】
S346では、CPU72は、インターネット4を介して、権限確認要求をSPサーバ110に供給する。権限確認要求は、選択済みフォルダ名を有するフォルダにデータを書込可能な権限を有するのか否かを確認するためのコマンドであり、対象アクセストークンと、選択済みフォルダIDと、を含む。
【0088】
SPサーバ110は、仲介サーバ50から権限確認要求を取得すると、まず、対象アクセストークンに対応する対象ユーザアカウント情報を特定する。そして、SPサーバ110は、対象ユーザアカウント情報に関連付けられている各ノーマルフォルダの中に、選択済みフォルダIDを有するノーマルフォルダが存在する場合には、書込可能と判断する。また、SPサーバ110は、対象ユーザアカウント情報に関連付けられているビジネスユーザ情報(図2参照)に含まれる書込可能フォルダIDの中に、選択済みフォルダIDが存在する場合には、書込可能と判断し、当該書込可能フォルダIDの中に、選択済みフォルダIDが存在しない場合には、書込不可能と判断する。そして、SPサーバ110は、インターネットを介して、判断結果(即ち「書込可能」又は「書込不可能」)を示す情報を含む応答を仲介サーバ50に供給する。
【0089】
S348では、仲介サーバ50のCPU72は、SPサーバ110から応答を取得すると、応答が「書込可能」を示す情報を含むのか否かを判断する。CPU72は、応答が「書込不可能」を示す情報を含む場合(S348でNO)には、S350に進む。また、CPU72は、応答が「書込可能」を示す情報を含む場合(S348でYES)には、S352に進む。
【0090】
S350では、CPU72は、インターネット4を介して、エラー情報をスキャナ10に供給する。S350が終了すると、図6の処理が終了する。
【0091】
スキャナ10のCPU32は、仲介サーバ50からエラー情報を取得すると、エラー画面を表示部14に表示させる。これにより、特定のユーザは、特定のユーザによって選択されたフォルダにスキャンデータをアップロードすることが不可能であることを知ることができる。
【0092】
また、S352では、仲介サーバ50のCPU72は、選択済みフォルダ名が前回フォルダ名に一致するのか否かを判断する。CPU72は、選択済みフォルダ名が前回フォルダ名に一致しない場合(S352でNO)には、S316に進む。また、CPU72は、選択済みフォルダ名が前回フォルダ名に一致する場合(S352でYES)には、S316を実行せずに、S330に進む。これらのケースの以降の処理は、第1のフォルダIDの代わりに選択済みフォルダIDが利用される点を除くと、上記と同様である。
【0093】
(具体的なケース;図7図10
続いて、図7図10を参照して、具体的なケースを説明する。図7図10の各処理は、仲介サーバ50が図6のフローチャートを実行することによって実現される。
【0094】
(ケースA;図7
ケースAでは、SPサーバ110は、図2のフォルダID「F10」を有するノーマルフォルダ(即ちフォルダ名「From Scanner」を有するノーマルフォルダ)をまだ格納していない。スキャナ10では、図3のサービス選択画面SC1において、サービス名「SN1」が選択済みであり、表示名選択画面SC2において、表示名「Alice」が選択済みである。また、スキャナ10では、図5の設定選択画面SC3において、項目「フォルダ」として「From Scanner」が選択済みである。この場合、スキャナ10から仲介サーバ50に供給される選択結果データRDは、MACアドレス「M1」と、サービス名「SN1」と、表示名「Alice」と、選択済み文字列「From Scanner」と、「前回フォルダ無」を示す前回フォルダ情報と、を含む。
【0095】
仲介サーバ50は、スキャナ10から選択結果データRDを取得すると、選択済み文字列が「From Scanner」であり、かつ、選択済み文字列が前回フォルダ名に一致しないと判断して(図6のS302)、S304に進む。この場合、仲介サーバ50は、アクセストークン「AT1」と選択済み文字列「From Scanner」とを含む存在確認要求REQ10を、SPサーバ110に供給する(S304)。
【0096】
SPサーバ110は、仲介サーバ50から存在確認要求REQ10を取得すると、「フォルダ無」を示す応答RES10を、仲介サーバ50に供給する。
【0097】
仲介サーバ50は、SPサーバ110から応答RES10を取得すると、応答RES10が「フォルダ無」を示すと判断する(S310でNO)。この場合、仲介サーバ50は、アクセストークン「AT1」と選択済み文字列「From Scanner」とを含むフォルダ生成要求REQ11を、SPサーバ110に供給する(S312)。
【0098】
SPサーバ110は、仲介サーバ50からフォルダ生成要求REQ11を取得すると、アクセストークン「AT1」に対応するユーザアカウント情報UI1(図2参照)に関連付けて、フォルダ名「From Scanner」を有するノーマルフォルダを新たに生成する。そして、SPサーバ110は、当該ノーマルフォルダのフォルダID「F10」を含む応答RES11を、仲介サーバ50に供給する。
【0099】
仲介サーバ50は、SPサーバ110から応答RES11を取得すると(S314)、MACアドレス「M1」とサービス名「SN1」と表示名「Alice」とフォルダID「F10」とを含む登録要求REQ12を、DBサーバ80に供給する(S316)。
【0100】
DBサーバ80は、仲介サーバ50から登録要求REQ12を取得すると、登録要求REQ12に含まれる各情報(即ち、「M1」、「SN1」、「Alice」、「F10」)を含むフォルダ情報をフォルダテーブル82に新たに登録する。このようにフォルダ情報が登録されるので、仲介サーバ50は、今回と同じユーザの指示に応じて、スキャナ10が次回のスキャンULを実行すべき場合に、DBサーバからフォルダID「F10」を取得して(図3の要求REQ2及び応答RES2参照)、前回フォルダ名「From Scanner」をスキャナ10に優先的に表示させることができる(図4のS110参照)。
【0101】
次いで、仲介サーバ50は、フォルダID「F10」を含むアップロード指示I1をスキャナ10に供給する(S330)。
【0102】
スキャナ10は、仲介サーバ50からアップロード指示I1を取得すると、図5の設定選択画面SC3で選択された解像度及び原稿サイズ(即ち「600dpi」及び「A4」)に従ってスキャンを実行して、スキャンデータを生成する。そして、スキャナ10は、URL要求REQ13を仲介サーバ50に供給する。
【0103】
仲介サーバ50は、スキャナ10からURL要求REQ13を取得すると(S332)、ULサーバ90のURLを含む応答RES13を、スキャナ10に供給する(S334)。
【0104】
スキャナ10は、仲介サーバ50から応答RES13を取得すると、サービス名「SN1」とアクセストークン「AT1」とフォルダID「F10」とスキャンデータとを含むアップロード要求REQ14を、仲介サーバ50に供給する。
【0105】
ULサーバ90は、スキャナ10からアップロード要求REQ14を取得すると、アップロードのための通信をSPサーバ110と実行して、フォルダID「F10」を有するノーマルフォルダ(即ちフォルダ名「From Scanner」を有するノーマルフォルダ)にスキャンデータ(即ちファイル)を格納させる。
【0106】
(ケースB;図8
ケースBでは、スキャナ10から仲介サーバ50に供給される選択結果データRDの内容が、ケースAとは異なる。選択結果データRDは、選択済み文字列「Travel」と、「前回フォルダ有」を示す前回フォルダ情報と、を含む。前回フォルダ情報は、前回フォルダ名「Travel」と前回フォルダID「F11」とを含む。即ち、ケースBでは、図5の設定選択画面SC3において、前回フォルダ名「Travel」に一致する文字列「Travel」が選択済みである。
【0107】
仲介サーバ50は、スキャナ10から選択結果データRDを取得すると、選択済み文字列「Travel」が前回フォルダ名「Travel」に一致すると判断して(図6のS302)、S346に進む。この場合、仲介サーバ50は、アクセストークン「AT1」と選択済みフォルダID「F11」とを含む権限確認要求REQ20を、SPサーバ110に供給する(S346)。このように、前回のスキャンULの際に書込可能であったフォルダに対して書込可能か否かを再び確認するのは、以下の理由である。即ち、当該フォルダがビジネスフォルダである場合には、前回のスキャンULの後に、管理者によって当該フォルダが書込不可能に変更される可能性があるからである。
【0108】
図2に示されるように、ユーザアカウント情報UI1に関連付けて、選択済みフォルダID「F11」を有するノーマルフォルダが存在する。このために、SPサーバ110は、仲介サーバ50から権限確認要求REQ20を取得すると、「書込可能」を示す応答RES20を、仲介サーバ50に供給する。
【0109】
仲介サーバ50は、SPサーバ110から応答RES20を取得すると、応答RES20が「書込可能」を示すと判断する(S348でYES)。仲介サーバ50は、さらに、選択済みフォルダ「Travel」が前回フォルダ名「Travel」に一致すると判断して(S352でYES)、DBサーバ80への登録を実行せずに(即ちS316を実行せずに)、選択済みフォルダID「F11」を含むアップロード指示I2をスキャナ10に供給する(S330)。この後の各処理(要求REQ21、応答RES21、要求REQ22等)は、フォルダID「F10」の代わりにフォルダID「F11」が利用される点を除くと、図7のケースAと同様である。
【0110】
(ケースC;図9
ケースCでは、スキャナ10から仲介サーバ50に供給される選択結果データRDの内容が、ケースAとは異なる。選択結果データRDは、選択済み文字列「Normal Folder」と、「前回フォルダ有」を示す前回フォルダ情報と、を含む。前回フォルダ情報は、前回フォルダ名「Photo」と前回フォルダID「F12」とを含む。即ち、ケースCでは、図5の設定選択画面SC3において、前回フォルダ名「Photo」に一致しない文字列「Normal Folder」が選択済みである。
【0111】
仲介サーバ50は、スキャナ10から選択結果データRDを取得すると、選択済み文字列が「Normal Folder」であると判断して(図6のS302)、S340に進む。この場合、仲介サーバ50は、アクセストークン「AT1」と選択済み文字列「Normal Folder」とを含むリスト要求REQ31を、SPサーバ110に供給する(S340)。
【0112】
SPサーバ110は、仲介サーバ50からリスト要求REQ31を取得すると、アクセストークン「AT1」に対応するユーザアカウント情報UI1に関連付けられている各ノーマルフォルダの各フォルダ情報(即ちフォルダID及びフォルダ名)を特定する。そして、SPサーバ110は、各フォルダ情報を含むフォルダリストL1を仲介サーバ50に供給する。
【0113】
仲介サーバ50は、SPサーバ110からフォルダリストL1を取得すると、フォルダリストL1をスキャナ10に供給する(S342)。
【0114】
スキャナ10は、仲介サーバ50からフォルダリストL1を取得すると、フォルダリストL1内の各フォルダ名を示すリスト画面SC7を表示する。本ケースでは、ユーザによって「Travel」が選択される。この場合、スキャナ10は、選択済みフォルダ名「Travel」と選択済みフォルダID「F11」とを含む選択済みフォルダ情報FI1を、仲介サーバ50に供給する。
【0115】
仲介サーバ50は、スキャナ10から選択済みフォルダ情報FI1を取得すると(S344)、アクセストークン「AT1」と選択済みフォルダID「F11」とを含む権限確認要求REQ32を、SPサーバ110に供給する(S346)。
【0116】
SPサーバ110は、仲介サーバ50から権限確認要求REQ32を取得すると、「書込可能」を示す応答RES32を仲介サーバ50に供給する。
【0117】
仲介サーバ50は、SPサーバ110から応答RES32を取得すると、応答RES32が「書込可能」を示すと判断し(S348でYES)、選択済みフォルダ名「Travel」が前回フォルダ名「Photo」に一致しないと判断する(S352でNO)。この場合、仲介サーバ50は、MACアドレス「M1」とサービス名「SN1」と表示名「Alice」とフォルダID「F11」とを含む登録要求REQ33を、DBサーバ80に供給する(S316)。この後の各処理(指示I2、要求REQ34、応答RES34、要求REQ35等)は、フォルダID「F10」の代わりにフォルダID「F11」が利用される点を除くと、図7のケースAと同様である。
【0118】
(ケースD;図10
ケースDでは、スキャナ10から仲介サーバ50に供給される選択結果データRDの内容が、ケースAとは異なる。選択結果データRDは、選択済み文字列「Business Folder」と、「前回フォルダ有」を示す前回フォルダ情報と、を含む。前回フォルダ情報は、前回フォルダ名「Meeting」と前回フォルダID「F1」とを含む。即ち、ケースDでは、図5の設定選択画面SC3において、前回フォルダ名「Meeting」に一致しない文字列「Business Folder」が選択済みである。
【0119】
仲介サーバ50は、スキャナ10から選択結果データRDを取得すると、選択済み文字列が「Business Folder」であると判断して(図6のS302)、S340に進む。この場合、仲介サー50は、アクセストークン「AT1」と選択済み文字列「Business Folder」とを含むリスト要求REQ41を、SPサーバ110に供給する(S340)。
【0120】
SPサーバ110は、仲介サーバ50からリスト要求REQ41を取得すると、アクセストークン「AT1」に対応するユーザアカウント情報UI1に関連付けられている各ビジネスフォルダの各フォルダ情報(即ちフォルダID及びフォルダ名)を特定する。そして、SPサーバ110は、各フォルダ情報を含むフォルダリストL2を仲介サーバ50に供給する。
【0121】
仲介サーバ50は、SPサーバ110からフォルダリストL2を取得すると、フォルダリストL2をスキャナ10に供給する(S342)。
【0122】
スキャナ10は、仲介サーバ50からフォルダリストL2を取得すると、フォルダリストL2内の各フォルダ名を示すリスト画面SC8を表示する。本ケースでは、ユーザによって「Schedule」が選択される。この場合、スキャナ10は、選択済みフォルダ名「Schedule」と選択済みフォルダID「F2」とを含む選択済みフォルダ情報FI2を、仲介サーバ50に供給する。
【0123】
仲介サーバ50は、スキャナ10から選択済みフォルダ情報FI2を取得すると(S344)、アクセストークン「AT1」と選択済みフォルダID「F2」とを含む権限確認要求REQ42を、SPサーバ110に供給する(S346)。
【0124】
図2に示されるように、ユーザアカウント情報UI1に関連付けられている書込可能フォルダIDの中に、フォルダID「F2」が存在しない。このために、SPサーバ110は、仲介サーバ50から権限確認要求REQ42を取得すると、「書込不可能」を示す応答RES42を、仲介サーバ50に供給する。
【0125】
仲介サーバ50は、SPサーバ110から応答RES42を取得すると、応答RES42が「書込不可能」を示すと判断し(S348でNO)、エラー情報EIをスキャナ10に供給する(S350)。
【0126】
スキャナ10は、仲介サーバ50からエラー情報EIを取得すると、エラー画面SC9を表示する。これにより、ユーザは、選択済みフォルダへのスキャンデータのアップロードを実行不可能であることを知ることができる。
【0127】
(第1実施例の効果)
本実施例によると、図3に示されるように、仲介サーバ50は、スキャナ10から設定画面要求REQ1を取得する場合に、DBサーバ80から前回フォルダIDを取得する(応答RES2参照)。仲介サーバ50は、さらに、前回フォルダIDを含む情報要求REQ3をSPサーバ110に供給して、SPサーバ110から前回フォルダ名を取得する(応答RES3参照)。そして、仲介サーバ50は、前回フォルダ名をデフォルトフォルダ名として含む設定画面データSD(図4のS110参照)をスキャナ10に供給する。これにより、スキャナ10では、図5の設定選択画面SC3において、前回フォルダ名が表示されて、他のフォルダ名が表示されない。即ち、前回フォルダ名が、他のフォルダ名と比べて、優先的に表示される。従って、ユーザは、前回のスキャンULの対象のフォルダのフォルダ名(即ち前回フォルダ名)を知ることができ、今回のスキャンULの対象のフォルダとして、例えば、前回のスキャンULの対象のフォルダと同じフォルダを容易に選択することができる。
【0128】
特に、仲介サーバ50は、SPサーバ110とは別体に構成されているDBサーバ80から前回フォルダIDを取得する。従って、SPサーバ110が、前回フォルダID又は前回フォルダ名を格納しておいて、前回フォルダID又は前回フォルダ名を外部に供給可能な構成でなくても、仲介サーバ50は、DBサーバ80から前回フォルダIDを適切に取得することができる。また、仲介サーバ50は、スキャナ10とは別体に構成されているDBサーバ80から前回フォルダIDを取得する。従って、スキャナ10のメモリ34に前回フォルダID又は前回フォルダ名を格納しておかずに済む。このために、PC等と比べると少ないメモリ容量を有するスキャナ10のメモリ34の負荷を軽減させることができる。
【0129】
(対応関係)
スキャナ10、SPサーバ110、DBサーバ80が、それぞれ、「通信装置」、「サービス提供サーバ」、「データベース」の一例である。図3のスキャンUL指示が、「所定の指示」の一例である。図3の設定画面要求REQ1、設定画面データSD、図5の各選択画面SC3〜SC6が、それぞれ、「特定の画面データの要求」、「特定の画面データ」、「1個以上の選択画面」の一例である。図2のユーザアカウント情報UI1が、「特定のアカウント情報」の一例である。この場合、フォルダID「F1」、「F2」、「F10」、「F11」、「F12」を有する各フォルダが、「複数個のフォルダ」の一例である。図3の応答RES2内の前回フォルダIDが、「第1のフォルダ関係情報」及び「フォルダ識別情報」の一例である。応答RES3内の前回フォルダ名が、「第1のフォルダのフォルダ名」の一例である。図9のリスト画面SC7で選択される「Travel」が、「第2のフォルダ関係情報」の一例である。また、ノーマルフォルダ、ビジネスネスフォルダが、それぞれ、「第1種のフォルダ」、「第2種のフォルダ」の一例である。
【0130】
図3において、設定画面要求REQ1を取得する処理、応答RES2を取得する処理、応答RES3を取得する処理、S100の設定画面データ生成処理、設定画面データSDを供給する処理が、それぞれ、「第1の取得部」、「第2の取得部」、「第3の取得部」、「生成部」、「供給部」によって実行される処理の一例である。また、図6のS316の処理が、「登録部」によって実行される処理の一例である。
【0131】
(第2実施例;図11
本実施例では、図6の応答処理内の一部の処理が、第1実施例とは異なる。第1実施例では、特定のユーザによって選択されるフォルダが、ノーマルフォルダであるのか、ビジネスフォルダであるのかに関わらず、DBサーバ80にフォルダIDが新たに登録される(図6のS316参照)。ビジネスフォルダは、例えば、会社の業務で利用されるべきファイルを格納するためのセキュリティが高いフォルダである可能性がある。このようなビジネスフォルダに関する情報が、当該会社とは関係ないDBサーバ80に登録されたり、スキャナ10の表示部14に表示されたりすると、ビジネスフォルダのセキュリティが低下し得る。これを避けるために、本実施例では、例えば、図9又は図10のリスト選択画面SC7又はSC8で特定のユーザによって選択されるフォルダ(以下では「選択済みフォルダ」と呼ぶ)がノーマルフォルダである場合には、DBサーバ80にフォルダIDが登録されるが、選択済みフォルダがビジネスフォルダである場合には、DBサーバ80にフォルダIDが登録されない。
【0132】
本実施例では、SPサーバ110から仲介サーバ50に供給される応答RES3(図3参照)は、前回フォルダ名を含む場合に、さらに、前回フォルダがノーマルフォルダであるのかビジネスフォルダであるのかを示す種別情報を含む。また、仲介サーバ50からスキャナ10に供給される設定画面データSD(図3図5参照)は、「前回フォルダ有」を示す前回フォルダ情報を含む場合に、さらに、上記の種別情報を含む。また、スキャナ10から仲介サーバ50に供給される選択結果データRD(図3図5参照)は、さらに、上記の種別情報を含む。
【0133】
図11に示されるように、S352でNOの場合には、S353において、仲介サーバ50のCPU72は、選択結果データRD内の種別情報を利用して、選択済みフォルダが、ノーマルフォルダであるのか、ビジネスフォルダであるのか、を判断する。CPU72は、選択済みフォルダがノーマルフォルダである場合(S353でYES)には、S316において、選択済みフォルダIDをDBサーバ80に新たに登録する。一方において、CPU72は、選択済みフォルダがビジネスフォルダである場合(S353でNO)には、S316をスキップする(即ち、選択済みフォルダIDをDBサーバ80に新たに登録しない)。ただし、この場合でも、CPU72は、前回フォルダIDをDBサーバ80から削除せずに、前回フォルダIDがDBサーバ80に登録されている状態を維持する。
【0134】
本実施例によると、選択済みフォルダがビジネスフォルダである場合には、選択済みフォルダIDがDBサーバ80に登録されない。このために、ビジネスフォルダに関する情報が、DBサーバ80に登録されたり、スキャナ10の表示部14に表示されたりすることを抑制することができる。従って、ビジネスフォルダのセキュリティが低下するのを抑制することができる。また、選択済みフォルダがビジネスフォルダである場合でも、前回フォルダIDがDBサーバ80から削除されない。このために、仲介サーバ50は、特定のユーザからスキャナ10にスキャンUL指示が次回に与えられることに起因して、スキャナ10から設定画面要求を再び取得する場合に、上記の前回フォルダIDを有するノーマルフォルダ(即ち特定のユーザによって前々回に選択されたノーマルフォルダ)のフォルダ名を、スキャナ10に優先的に表示させることができる。
【0135】
(第3実施例;図11
図11に示されるように、本実施例では、S353において、選択済みフォルダがビジネスフォルダである場合(S353でNO)に、S354の処理が実行される点が、第2実施例とは異なる。S354では、仲介サーバ50のCPU72は、インターネット4を介して、選択結果データRD(図3図5参照)内の各情報(即ち、「M1」、「SN1」、対象表示名)を含む削除要求をDBサーバ80に供給する。この結果、DBサーバ80は、当該各情報を含むフォルダ情報(即ち前回フォルダIDを含むフォルダ情報)をフォルダテーブル82から削除する。
【0136】
本実施例によると、選択済みフォルダがビジネスフォルダである場合には、前回フォルダIDを含むフォルダ情報がDBサーバ80から削除される。この結果、仲介サーバ50は、特定のユーザからスキャナ10にスキャンUL指示が次回に与えられることに起因して、スキャナ10から設定画面要求を再び取得する場合に、DBサーバ80から「登録無」を示す応答RES2(図3参照)を取得する。この場合、仲介サーバ50は、デフォルトフォルダ名として「From Scanner」を決定し(図4のS106でYES、S108)。「From Scanner」をスキャナ10に優先的に表示させることができる。
【0137】
(第4実施例;図11
本実施例では、DBサーバ80のフォルダテーブル82(図1参照)の内容が、第1実施例とは異なる。図11に示されるように、フォルダテーブル82は、MACアドレス及び表示名が記述される欄を有しておらず、それらの欄の代わりに、SPサーバ110で利用されるユーザアカウント情報(例えば図2のUI1)に含まれるユーザID(例えば「U1」等)が記述される欄を有する。即ち、フォルダテーブル82内の各フォルダ情報は、ユーザIDと、サービス名と、前回フォルダIDと、が対応付けられた情報である。
【0138】
仲介サーバ50のCPU72は、スキャナ10から設定画面要求REQ1(図3参照)を取得する場合に、設定画面要求REQ1内の対象アクセストークンをSPサーバ110に供給して、SPサーバ110から対象アクセストークンに対応する対象ユーザアカウント情報を取得する。CPU72は、対象ユーザアカウント情報に含まれる対象ユーザIDと、設定画面要求REQ1内のサービス名「SN1」と、を含む前回フォルダ要求REQ2を、DBサーバ80に供給する。これにより、CPU72は、DBサーバ80から、サービス名及び対象ユーザIDに対応付けられている前回フォルダIDを含む応答RES2を取得する。また、CPU72は、図6のS316において、スキャナ10のMACアドレス及び対象表示名をDBサーバ80に登録せずに、対象ユーザID及びサービス名「SN1」に対応付けて、選択済みフォルダIDをDBサーバ80に登録する。
【0139】
上述したように、本実施例によると、DBサーバ80において、フォルダの選択が実行されたデバイス(例えばスキャナ10)を識別するためのデバイス識別情報(例えばMACアドレス)が登録されない。例えば、特定のユーザが、スキャナ10と他のスキャナとのそれぞれのサービステーブル38に、同じユーザアカウント情報UI1に対応するアクセストークンを登録済みである状況を想定する。この場合、例えば、特定のユーザがスキャナ10で特定のフォルダを選択したことに起因して、上記の特定のフォルダのフォルダIDがDBサーバ80に登録される(図6のS316)。その後、仲介サーバ50は、特定のユーザから他のスキャナにスキャンUL指示が与えられることに起因して、上記の他のスキャナから設定画面要求を取得する場合に、DBサーバ80から上記の特定のフォルダのフォルダIDを取得する。このために、仲介サーバ50は、上記の特定のフォルダのフォルダ名を上記の他のスキャナで優先的に表示させる。即ち、特定のユーザは、どのスキャナを利用して今回のスキャンULを実行するのかに関わらず、前回のスキャンULの対象のフォルダのフォルダ名を知ることができる。
【0140】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例が含まれる。
【0141】
(変形例1)
上記の各実施例では、仲介サーバ50のCPU72は、前回フォルダ名を含むと共に他のフォルダ名を含まない設定選択画面SC3(図5参照)を、スキャナ10に表示させる。ただし、前回フォルダ名を優先的に表示させる手法は、これらに限られない。例えば、CPU72は、前回フォルダ名と他のフォルダ名との双方を含む設定選択画面SC3(図5参照)を、スキャナ10に表示させてもよい。この場合、例えば、CPU72は、前回フォルダ名が最上位に配置されるように、設定画面データSDを生成してもよい。また、例えば、CPU72は、前回フォルダ名の色と他のフォルダ名の色が異なるように、設定画面データSDを生成してもよい。一般的に言うと、仲介サーバの「生成部」は、第1のフォルダのフォルダ名を、他のフォルダのフォルダ名と比べて、通信装置の表示部に優先的に表示させるための特定の画面データを生成すればよい。
【0142】
(変形例2)
上記の各実施例では、図6又は図11のS316において、仲介サーバ50のCPU72は、前回フォルダIDをDBサーバ80に新たに登録する。これに代えて、CPU72は、前回フォルダ名をDBサーバ80に新たに登録してもよい。これにより、CPU72は、前回フォルダ要求REQ2(図3参照)をDBサーバ80に供給すれば、DBサーバ80から前回フォルダ名を含む応答RES2を取得することができる。本変形例でも、CPU72は、前回フォルダ名をスキャナ10に優先的に表示させることができる。本変形例では、前回フォルダ名が、「第1のフォルダ関係情報」の一例である。一般的に言うと、「第1のフォルダ関係情報」は、上記の各実施例のように、第1のフォルダのフォルダ名とは異なる情報(例えばフォルダID)であってもよいし、第1のフォルダのフォルダ名と同じ情報であってもよい。
【0143】
(変形例3)
DBサーバ80は、前回フォルダIDを格納する代わりに、特定のユーザによって過去に選択された複数個のフォルダのうち、最も多く選択されたフォルダのフォルダID(以下では「最多フォルダID」と呼ぶ)を格納してもよい。この場合、仲介サーバ50のCPU72は、スキャナ10から設定画面要求REQ1(図3参照)を取得する場合に、DBサーバ80から最多フォルダIDを取得することができ、最多フォルダIDを有するフォルダのフォルダ名をスキャナ10に優先的に表示させることができる。本変形例では、最多フォルダIDが、「第1のフォルダ識別情報」の一例である。一般的に言うと、「第1のフォルダ」は、過去のデータ通信の対象のフォルダであればよい。
【0144】
(変形例4)
上記の各実施例では、仲介サーバ50とは別体に構成されているDBサーバ80が設けられている。これに代えて、仲介サーバ50のメモリ74がフォルダテーブル82を格納するように構成されていてもよい。この場合、仲介サーバ50のCPU72は、スキャナ10から設定画面要求REQ1(図3参照)を取得する場合に、メモリ74内のフォルダテーブル82から前回フォルダIDを取得する。また、CPU72は、図6のS316において、メモリ74内のフォルダテーブル82に選択済みフォルダIDを新たに登録する。即ち、「データベース」は、サービス提供サーバ及び通信装置とは別体に構成されていればよく、上記の各実施例のように、仲介サーバとは別体に構成されてもよいし、本変形例のように、仲介サーバと一体に構成されてもよい。
【0145】
(変形例5)
上記の各実施例では、スキャナ10がSPサーバ110にスキャンデータをアップロードするために、特定のユーザがSPサーバ110内のフォルダを選択すべき際に、前回フォルダ名がスキャナ10で優先的に表示される。ただし、上記の各実施例の技術は、SPサーバ110へのスキャンデータのアップロードが実行されるべき状況のみに適用可能であるわけではなく、例えば、SPサーバ110からのデータのダウンロードが実行されるべき状況にも適用可能である。例えば、仲介サーバ50のCPU72は、特定のユーザからプリンタにダウンロード印刷の指示が与えられる場合に、プリンタから画面データの要求を取得する。この場合、CPU72は、上記の各実施例と同様に、DBサーバ80からフォルダIDを取得する。当該フォルダIDは、特定のユーザからプリンタにダウンロード印刷の指示が過去に与えられたことに起因して、プリンタがSPサーバ110からデータ供給サービスを受けるために実行した過去のダウンロードの対象のフォルダのフォルダIDである。そして、CPU72は、当該フォルダIDを有するフォルダのフォルダ名をプリンタで優先的に表示させる。本変形例では、プリンタが、「通信装置」の一例である。なお、「通信装置」は、スキャナ及びプリンタに限られず、サービス提供サーバと実行されるべきデータ通信の対象のフォルダが選択される他のデバイス(例えば、多機能機、FAX装置、PC等)であってもよい。
【0146】
(変形例6)
「第2種のフォルダ」は、ビジネスフォルダに限られず、複数個のアカウント情報に従ったアクセスが許容される他の種類のフォルダ(例えばいわゆる「共有フォルダ」と呼ばれるフォルダ)であってもよい。
【0147】
(変形例7)
上記の第4実施例(図11参照)では、SPサーバ110で利用されるユーザアカウント情報に含まれるユーザIDが、DBサーバ80のフォルダテーブル82に登録される。これに代えて、他のユーザ識別情報(例えば仲介サーバ50を利用するユーザに割り当てられるユーザID等)が、フォルダテーブル82に登録されてもよい。即ち、「ユーザ識別情報」は、ユーザを識別するための情報であれば、どのような情報であってもよい。
【0148】
(変形例8)
上記の各実施例では、仲介サーバ50及びULサーバ90は、別体に構成されているが、一体に構成されていてもよい。本変形例では、一体に構成されているサーバが、「仲介サーバ」の一例である。
【0149】
(変形例9)
上記の各実施例では、仲介サーバ50のCPU72がソフトウェア(即ちプログラム76)に従って処理を実行することによって、図3図4図6等の各処理が実現される。これに代えて、これらの各処理のうちの少なくとも1つの処理は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0150】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
以下の特徴は、出願当初の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
サービス提供サーバから通信装置へのサービスの提供を仲介するための仲介サーバであって、
特定のユーザから前記通信装置に所定の指示が与えられる場合に、前記通信装置から、インターネットを介して、1個以上の選択画面を前記通信装置の表示部に表示させるための特定の画面データの要求を取得する第1の取得部であって、前記1個以上の選択画面は、前記サービス提供サーバ内の複数個のフォルダの中から、前記通信装置が前記サービスを受けるために実行すべき今回のデータ通信の対象のフォルダを、前記特定のユーザに選択させるための画面を含み、前記複数個のフォルダのそれぞれは、前記特定のユーザのための特定のアカウント情報に従ったアクセスが許可されるフォルダである、前記第1の取得部と、
前記特定の画面データの前記要求が取得される場合に、前記サービス提供サーバ及び前記通信装置とは別体に構成されている異なるデータベースから、前記複数個のフォルダのうちの第1のフォルダに関係する第1のフォルダ関係情報を取得する第2の取得部であって、前記第1のフォルダは、前記特定のユーザから前記通信装置に前記所定の指示が過去に与えられたことに起因して、前記通信装置が前記サービスを受けるために実行した過去のデータ通信の対象のフォルダである、前記第2の取得部と、
前記第1のフォルダ関係情報を用いて得られる前記第1のフォルダのフォルダ名を、前記複数個のフォルダのうちの他のフォルダのフォルダ名と比べて、前記通信装置の前記表示部に優先的に表示させるための前記特定の画面データを生成する生成部と、
前記インターネットを介して、前記特定の画面データを前記通信装置に供給する供給部と、
を備える仲介サーバ。
(項目2)
前記第1のフォルダ関係情報は、前記第1のフォルダを識別するためのフォルダ識別情報であって、前記第1のフォルダの前記フォルダ名とは異なる前記フォルダ識別情報であり、
前記仲介サーバは、さらに、
前記データベースから、前記第1のフォルダの前記フォルダ識別情報である前記第1のフォルダ関係情報が取得される場合に、前記インターネットを介して、前記第1のフォルダ関係情報を前記サービス提供サーバに供給して、前記インターネットを介して、前記サービス提供サーバから前記第1のフォルダの前記フォルダ名を取得する第3の取得部を備え、
前記生成部は、前記サービス提供サーバから取得される前記第1のフォルダの前記フォルダ名を用いて、前記特定の画面データを生成する、項目1に記載の仲介サーバ。
(項目3)
前記第1のフォルダは、前記特定のユーザから前記通信装置に前記所定の指示が前回に与えられたことに起因して、前記通信装置が前記サービスを受けるために実行した前回のデータ通信の対象のフォルダであり、
前記仲介サーバは、さらに、
前記特定の画面データが前記通信装置に供給された後に、前記通信装置において、前記複数個のフォルダの中から前記第1のフォルダとは異なる第2のフォルダが前記特定のユーザによって選択される場合に、前記第2のフォルダに関係する第2のフォルダ関係情報を前記データベースに新たに登録する登録部を備える、項目1又は2に記載の仲介サーバ。
(項目4)
前記登録部は、前記第2のフォルダが、第1種のフォルダであるのか、前記第1種のフォルダとは異なる第2種のフォルダであるのか、に関わらず、前記第2のフォルダ関係情報を前記データベースに登録し、
前記第1種のフォルダは、前記特定のアカウント情報に従ったアクセスのみが許容されるフォルダであり、
前記第2種のフォルダは、前記特定のアカウント情報に従ったアクセスと、前記特定のアカウント情報とは異なるアカウント情報に従ったアクセスと、の双方が許容されるフォルダである、項目3に記載の仲介サーバ。
(項目5)
前記登録部は、
前記第2のフォルダが第1種のフォルダである場合に、前記第2のフォルダ関係情報を前記データベースに登録し、
前記第2のフォルダが前記第1種のフォルダとは異なる第2種のフォルダである場合に、前記第2のフォルダ関係情報を前記データベースに登録せず、
前記第1種のフォルダは、前記特定のアカウント情報に従ったアクセスのみが許容されるフォルダであり、
前記第2種のフォルダは、前記特定のアカウント情報に従ったアクセスと、前記特定のアカウント情報とは異なるアカウント情報に従ったアクセスと、の双方が許容されるフォルダである、項目3に記載の仲介サーバ。
(項目6)
前記登録部は、前記第2のフォルダが前記第2種のフォルダである場合に、前記第1のフォルダ関係情報を前記データベースから削除せずに、前記第1のフォルダ関係情報が前記データベースに登録されている状態を維持する、項目5に記載の仲介サーバ。
(項目7)
前記登録部は、前記通信装置を識別するためのデバイス識別情報を前記データベースに登録せずに、前記通信装置の前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記第2のフォルダ関係情報と、を対応付けて、前記データベースに登録する、項目3から6のいずれか一項に記載の仲介サーバ。
(項目8)
サービス提供サーバから通信装置へのサービスの提供を仲介するための仲介サーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、前記仲介サーバに搭載されるコンピュータに、以下の各処理、即ち、
特定のユーザから前記通信装置に所定の指示が与えられる場合に、前記通信装置から、インターネットを介して、1個以上の選択画面を前記通信装置の表示部に表示させるための特定の画面データの要求を取得する第1の取得処理であって、前記1個以上の選択画面は、前記サービス提供サーバ内の複数個のフォルダの中から、前記通信装置が前記サービスを受けるために実行すべき今回のデータ通信の対象のフォルダを、前記特定のユーザに選択させるための画面を含み、前記複数個のフォルダのそれぞれは、前記特定のユーザのための特定のアカウント情報に従ったアクセスが許可されるフォルダである、前記第1の取得処理と、
前記特定の画面データの前記要求が取得される場合に、前記サービス提供サーバ及び前記通信装置とは別体に構成されている異なるデータベースから、前記複数個のフォルダのうちの第1のフォルダに関係する第1のフォルダ関係情報を取得する第2の取得処理であって、前記第1のフォルダは、前記特定のユーザから前記通信装置に前記所定の指示が過去に与えられたことに起因して、前記通信装置が前記サービスを受けるために実行した過去のデータ通信の対象のフォルダである、前記第2の取得処理と、
前記第1のフォルダ関係情報を用いて得られる前記第1のフォルダのフォルダ名を、前記複数個のフォルダのうちの他のフォルダのフォルダ名と比べて、前記通信装置の前記表示部に優先的に表示させるための前記特定の画面データを生成する生成処理と、
前記インターネットを介して、前記特定の画面データを前記通信装置に供給する供給処理と、
を実行させるコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0151】
2:通信システム、4:インターネット、10:スキャナ、50:仲介サーバ、80:データベース(DB)サーバ、90:アップロード(UL)サーバ、110,120:サービス提供(SP)サーバ、SD:設定画面データ、RD:選択結果データ、REQ1:設定画面要求、REQ2:前回フォルダ要求、RES2:応答、REQ3:情報要求、SC3:設定選択画面、SC4:フォルダ設定選択画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11