特許第6252501号(P6252501)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6252501
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】車両用表示装置
(51)【国際特許分類】
   G01D 7/00 20060101AFI20171218BHJP
   G01D 7/02 20060101ALI20171218BHJP
   B60K 35/00 20060101ALI20171218BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20171218BHJP
【FI】
   G01D7/00 K
   G01D7/02
   B60K35/00 Z
   G09F9/00 313
   G09F9/00 362
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-8692(P2015-8692)
(22)【出願日】2015年1月20日
(65)【公開番号】特開2016-133420(P2016-133420A)
(43)【公開日】2016年7月25日
【審査請求日】2016年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100157808
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 耕平
(72)【発明者】
【氏名】久田 晴士
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 繁行
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】北村 遥
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】諸川 波動
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】早田 英彦
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
【審査官】 榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−194138(JP,A)
【文献】 特開2007−062516(JP,A)
【文献】 実開昭62−016522(JP,U)
【文献】 特開2015−140120(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 7/00 − 12
G01D 11/24
B60K 35/00 − 37/06
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が表示される表示面を有する画像表示装置と、
前記表示面に重なる第1領域と、前記表示面からはみ出た第2領域と、を取り囲むリング部材と、
前記画像表示装置の上方で、車両の走行状態を表す情報を表示する情報表示装置と、を備え、
前記画像表示装置は、前記第1領域内で、前記リング部材に沿って複数の目盛り線を含む指標を前記表示面に映し出し、
前記複数の目盛線は、前記車両の速度、エンジンの回転数、燃料の残量又は水温を表し、
前記情報表示装置によって表される前記情報は、前記指標が表す情報とは相違する
車両用表示装置。
【請求項2】
前記第2領域は、前記第1領域の下方に位置する
請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
前記画像表示装置は、前記指標に向けて延びる指針像を前記表示面に表示し、
前記指針像の表示位置が、前記リング部材に沿って変化するように、前記指針像の角度は、前記車両の前記速度、前記エンジンの前記回転数、前記燃料の前記残量又は前記水温に応じて変化する
請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
前記第2領域は、前記第1領域と前記表示面の上方で突出するフードとの間に位置する
請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項5】
前記リング部材と前記画像表示装置との間に配置される透光板と、
前記透光板上で回転する針部を含むアナログメータと、を更に備え、
前記リング部材は、前記透光板から前記表示面とは反対方向に突出する
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の走行状態を表す情報をドライバへ伝達するために、回転式の針部を有するアナログメータが多く用いられている。近年、車両の走行状態を画像として表示する画像表示装置をアナログメータに置き換える試みがなされている(特許文献1を参照)。アナログメータとは異なり、画像表示装置は、多様な情報をドライバに提示できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−95602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多くのドライバは、走行状態が大きな表示領域に表されることを好む。したがって、アナログメータに代えて、画像表示装置が用いられるならば、大きな表示面が、画像表示装置に要求される。一般的に、表示面の大きさは、画像表示装置のコストに直接的に影響するので、ドライバが、大きな表示領域での表示を望むならば、高価な画像表示装置が必要となる。
【0005】
画像表示装置が直面する他のもう1つの課題は、画像表示装置が、ドライバに平坦な視覚的印象を与えることである。従来のアナログメータに慣れたドライバにとって、画像表示装置が与える平坦な視覚的印象は、受け入れがたいこともある。
【0006】
本発明は、小さな表示面積を有する画像表示装置の使用の下で、ドライバに受け入れられやすい情報表示を行うことができる車両用表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面に係る車両用表示装置は、画像が表示される表示面を有する画像表示装置と、前記表示面に重なる第1領域と、前記表示面からはみ出た第2領域と、を取り囲むリング部材と、を備える。前記画像表示装置は、前記第1領域内で、前記リング部材に沿って、物理量を表す指標を映し出す。
【0008】
上記構成によれば、リング部材は、表示面に重なる第1領域だけでなく、表示面からはみ出た第2領域をも取り囲むので、ドライバは、第1領域と第2領域とを、画像が表示される領域と認識しやすくなる。したがって、ドライバは、大きな領域に、物理量を表す指標が映し出されていると知覚しやすくなる。加えて、リング部材は、ドライバに立体的な視覚的印象を与えるので、車両用表示装置は、アナログメータに慣れたドライバにも受け入れられやすい意匠を有することができる。
【0009】
上記構成において、車両用表示装置は、前記画像表示装置の上方で、前記指標とは異なる情報を表示する情報表示装置を更に備えてもよい。前記第2領域は、前記第1領域の下方に位置してもよい。
【0010】
上記構成によれば、第2領域は、前記第1領域の下方に位置するので、物理量を表す指標は、情報表示装置によって表示される情報の近くで表示される。したがって、ドライバは、視線をほとんど移動させることなく、複数種の情報を得ることができる。
【0011】
上記構成において、前記指標によって表される情報及び前記情報表示装置によって表される情報はともに、車両の走行状態を表してもよい。
【0012】
上記構成によれば、指標によって表される情報及び情報表示装置によって表される情報はともに、車両の走行状態を表すので、ドライバは、視線をほとんど移動させることなく、車両の走行状態に関する様々な情報を取得することができる。
【0013】
上記構成において、前記第2領域は、前記第1領域と前記表示面の上方で突出するフードとの間に位置してもよい。
【0014】
上記構成によれば、フードは、外光を、指標を表す映像光と干渉しにくくさせる。加えて、第2領域は、第1領域とフードとの間に位置するので、フードは、第1領域において映し出された指標へ向かう視線と交差しにくくなる。したがって、ドライバは、指標を視覚的に把握しやすくなる。
【0015】
上記構成において、車両用表示装置は、前記リング部材と前記画像表示装置との間に配置される透光板と、前記透光板上で回転する針部を含むアナログメータと、を更に備えてもよい。前記リング部材は、前記透光板から前記表示面とは反対方向に突出してもよい。
【0016】
上記構成によれば、リング部材は、透光板から表示面とは反対方向に突出するので、車両用表示装置は、ドライバに立体的な視覚的印象を与えることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、小さな表示面積を有する画像表示装置の使用の下で、ドライバに受け入れられやすい情報表示を行うことができる車両用表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1実施形態の車両用表示装置の概略的な展開斜視図である。
図2A】表示面とリング部材との間の位置関係を表す概念図である。
図2B】表示面とリング部材との間の他のもう1つの位置関係を表す概念図である。
図2C】表示面とリング部材との間の更に他のもう1つの位置関係を表す概念図である。
図3】第2実施形態の車両用表示装置の概略的な展開斜視図である。
図4】第3実施形態の車両用表示装置の概略的な正面図である。
図5】第4実施形態の車両用表示装置の概略的な正面図である。
図6】第5実施形態の車両用表示装置の概略的な正面図である。
図7】第6実施形態の車両用表示装置中の信号の流れを概念的に表すブロック図である。
図8】第7実施形態の車両用表示装置の概略的な斜視図である。
図9】第8実施形態の車両用表示装置の概略的な正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付の図面を参照して、車両用表示装置に関する様々な実施形態が説明される。
【0020】
<第1実施形態>
本発明者等は、略閉じた領域を規定する部材が、画像表示装置の表示面に重ねられるならば、ドライバは、実際の表示面だけでなく、表示面からはみ出した閉領域をも、画像が表示される領域として知覚しやすいことを見出した。本発明者等は、ドライバの視覚的錯覚を利用して、アナログメータに慣れたドライバに受け入れられやすい意匠を有する車両用表示装置を開発した。第1実施形態において、画像が表示される表示面を有する画像表示装置と、表示面に重ねられるリング部材と、を備える車両用表示装置が説明される。
【0021】
図1は、車両用表示装置(以下、表示装置100と称される)の概略的な展開斜視図である。図1を参照して、表示装置100が説明される。
【0022】
表示装置100は、画像表示装置200と、リング部材300と、を備える。画像表示装置200は、表示面210を含む。画像表示装置200は、車両に取り付けられた様々なセンサから得られた情報を表す画像信号に応じて、画像を表示面210に映し出す。リング部材300は、表示面210に重ねられる。
【0023】
画像表示装置200は、液晶を用いて、画像を表示してもよい。代替的に、画像表示装置200は、他の画像表示技術に基づいて、画像を表示してもよい。本実施形態の原理は、画像表示装置200が用いる特定の画像表示技術に限定されない。
【0024】
本実施形態において、リング部材300は、円形である。代替的に、リング部材は、楕円形であってもよい。更に代替的に、リング部材は、多角形であってもよい。本実施形態の原理は、リング部材の特定の形状に限定されない。
【0025】
本実施形態において、リング部材300は、完全な閉空間を規定する。代替的に、リング部材の一部が欠損していてもよい。本実施形態の原理は、リング部材が、完全な閉空間を規定するか否かによっては何ら限定されない。
【0026】
図2A乃至図2Cは、表示面210とリング部材300との間の様々な位置関係を表す概念図である。図1乃至図2Cを参照して、表示面210とリング部材300との間の様々な位置関係が説明される。
【0027】
図2A乃至図2Cそれぞれは、表示面210を点線であらわす。図2A乃至図2Cに示されるように、リング部材300によって規定される円形の閉空間の一部は、表示面210に重ねられる。図2A乃至図2Cそれぞれは、表示面210及びリング部材300によって規定される円形の閉空間が重なった領域を、記号「LPA」を用いて示す。本実施形態において、第1領域は、領域LPAによって例示される。
【0028】
図2A乃至図2Cに示されるように、リング部材300によって規定される円形の閉空間の他の部分は、表示面210からはみ出す。図2A乃至図2Cそれぞれは、表示面210からはみ出した領域を、記号「EXA」で表す。図2Aは、領域LPAの上方で規定された領域EXAを示す。図2Bは、領域LPAの下方で規定された領域EXAを示す。図2Cは、領域LPAの左方及び右方で規定された2つの領域EXAを示す。本実施形態において、第2領域は、1若しくは複数の領域EXAによって例示される。
【0029】
図2A乃至図2Cに示される如く、領域LPAに対する領域EXAの位置関係は様々である。本実施形態の原理は、表示面210に対するリング部材300の特定の重畳パターンに限定されない。
【0030】
図2Aに示される如く、画像表示装置200は、領域LPA内において、リング部材300の内縁に沿って、物理量を表す1つの指標SC1を表示してもよい。図2Bに示される如く、画像表示装置200は、領域LPA内において、リング部材300の左縁及び右縁に沿って、物理量を表す2つの指標SC2,SC3を表示してもよい。図2Cに示される如く、画像表示装置200は、領域LPA内において、リング部材300の上縁及び下縁に沿って、物理量を表す2つの指標SC4,SC5を表示してもよい。本実施形態の原理は、領域LPA内で表示される指標の特定の数に限定されない。
【0031】
指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5は、リング部材300の内縁に沿うように描かれているので、ドライバは、表示面210からはみ出した領域EXAも、画像が表示される領域の一部として錯覚しやすくなる。したがって、ドライバは、画像表示装置200が、大きな画像表示領域を有していると認識しやすくなる。
【0032】
図2A乃至図2Cに示される如く、指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5は、リング部材300の近くにおいて、様々な位置に表示されてもよい。したがって、本実施形態の原理は、指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5の特定の表示位置に限定されない。
【0033】
本実施形態において、目盛り線や目盛り線に付随して表示される数字が、指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5として示されている。代替的に、他の表示形式の下で、物理量が表現されてもよい。本実施形態の原理は、指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5の特定の表示形式に限定されない。
【0034】
指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5は、車両の走行状態を表す様々な物理量(例えば、車両の速度、エンジンの回転数、燃料の残量や水温)を表してもよい。本実施形態の原理は、指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5によって表現される特定の物理量に限定されない。
【0035】
図2A乃至図2Cに示される如く、画像表示装置200は、リング部材300によって囲まれる領域の略中心から指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5に向けて延びる指針像IN1,IN2,IN3,IN4,IN5を表示する。指針像IN1,IN2,IN3,IN4,IN5の角度は、車両の走行状態に応じて変化してもよい。ドライバは、指針像を見て、車両の走行状態を把握することができる。
【0036】
<第2実施形態>
設計者は、第1実施形態に関連して説明された設計原理に基づいて、様々な車両用表示装置を設計することができる。たとえば、設計者は、画像表示装置に加えて、アナログメータを車両用表示装置に組み込んでもよい。第2実施形態において、画像表示装置と、アナログメータと、を備える例示的な車両用表示装置が説明される。
【0037】
図3は、車両用表示装置(以下、表示装置100Aと称される)の概略的な展開斜視図である。第1実施形態及び第2実施形態の間で共通して用いられる符号は、当該共通の符号が付された要素が、第1実施形態と同一の機能を有することを意味する。したがって、第1実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図2A乃至図3を参照して、表示装置100Aが説明される。
【0038】
第1実施形態と同様に、表示装置100Aは、画像表示装置200と、リング部材300と、を備える。第1実施形態の説明は、これらの要素に援用される。
【0039】
表示装置100Aは、駆動ユニット400と、表示板310と、3つの指針部材321,322,323と、2つのC型リング331,332と、透光リング340と、メータベセル510と、保護板520と、を更に備える。
【0040】
表示板310は、画像表示装置200とリング部材300との間に配置される。表示板310には、矩形枠311が描かれている。矩形枠311が、画像表示装置200の表示面210の輪郭に重なるように、表示板310は、画像表示装置200に対して位置決めされる。したがって、矩形枠311を描く線は、表示面210から離間するにつれて徐々に濃くなるグラデーションパターンを有してもよい。この結果、ドライバは、表示面210と表示面210の周囲の領域との間の境界を認識しにくくなる。
【0041】
画像表示装置200は、図2A乃至図2Cを参照して説明された指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5を表す映像光を表示面210から出射する。上述の如く、矩形枠311は、画像表示装置200の表示面210の輪郭に重なるので、映像光は、矩形枠311によって囲まれる領域に到達する。矩形枠311内の領域は、透光性である。したがって、映像光は、矩形枠311内の領域を通過し、最終的に、ドライバの眼に到達する。したがって、ドライバは、指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5を視認することができる。本実施形態において、透光板は、表示板310によって例示される。
【0042】
表示板310は、第1面312と、第2面313と、を含む。第1面312は、リング部材300に対向する。第2面313は、画像表示装置200に対向する。
【0043】
リング部材300は、表示板310の第1面312上で固定される。リング部材300は、第1面312から画像表示装置200とは反対方向に突出する。リング部材300によって囲まれる領域の一部は、矩形枠311内の領域と重なる。リング部材300によって囲まれる領域の他の部分は、矩形枠311からはみ出る。上述の如く、矩形枠311によって、表示面210の輪郭がぼかされるので、ドライバは、リング部材300によって囲まれる領域全体を、画像が表示される領域として認識しやすくなる。
【0044】
指針部材321,322,323それぞれは、棒状の小片である。指針部材321,322,323は、表示板310の第1面312上に配置される。指針部材321,322,323は、駆動ユニット400に機械的に接続される。指針部材321,322,323は、第1面312上で、駆動ユニット400によって回転される。
【0045】
リング部材300と同様に、C型リング331,332は、表示板310の第1面312上で固定される。リング部材300は、C型リング331,332の間に配置される。
【0046】
指針部材321は、C型リング331によって囲まれた領域内で回転する。C型リング331及び指針部材321の組は、1つのアナログメータを形成する。指針部材322,323は、C型リング332によって囲まれた領域内で回転する。C型リング332及び指針部材322,323は、他のもう1つのアナログメータを形成する。表示板310には、C型リング331,332それぞれに沿うように、車両の走行状態を表す指標(例えば、目盛りや数字)が描かれてもよい。ドライバは、水平方向に並んだ3つのメータを視認することができる。本実施形態において、針部は、指針部材321,322,323のうち1つによって例示される。
【0047】
透光リング340は、リング部材300内で、表示板310の第1面312上で固定される。透光リング340は、リング部材300の内縁に沿う透光性の帯領域を形成する。透光リング340は、図2A乃至図2Cを参照して説明された指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5に重なる。したがって、ドライバは、透光リング340によって形成された透光性の帯領域を通じて、指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5を視認することができる。ドライバは、表示面210の境界輪郭を跨いで、表示板310から連続的に隆起した透光リング340を通じて、指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5を視認するので、ドライバは、表示面210の境界の存在を意識しにくくなる。
【0048】
駆動ユニット400は、画像表示装置200を駆動するための画像信号を生成する回路(図示せず)を含んでもよい。画像信号は、駆動ユニット400から画像表示装置200へ出力される。画像表示装置200は、画像信号に応じて、指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5や指針像IN1,IN2,IN3,IN4,IN5を表示する。
【0049】
駆動ユニット400は、指針部材321,322,323を駆動する駆動モータ(図示せず)を含んでもよい。駆動ユニット400は、表示板310に描かれたアナログメータ用の指標を照らす光源を含んでもよい。駆動ユニット400は、表示装置100Aを動作させるための様々な電気回路、駆動機器や光学機器を含むことができる。本実施形態の原理は、駆動ユニット400の特定の構造に限定されない。
【0050】
メータベセル510は、画像表示装置200、リング部材300、駆動ユニット400、表示板310、指針部材321,322,323、C型リング331,332及び透光リング340が収容される空間を規定する筒体である。保護板520は、メータベセル510の開口部を閉塞する。画像表示装置200、リング部材300、表示板310、指針部材321,322,323、C型リング331,332及び透光リング340は、メータベセル510内で、駆動ユニット400と保護板520との間に配置される。
【0051】
保護板520は、全体的に透明である。したがって、画像表示装置200によって生成された映像光は、表示板310を通じて、保護板520に到達し、その後、ドライバの眼に入射することができる。保護板520には、反射を抑制するための光学的処理が施与されてもよい。この場合、ドライバは、保護板520上での反射に妨げられることなく、画像表示装置200が映し出す指標SC1,SC2,SC3,SC4,SC5や指針像IN1,IN2,IN3,IN4,IN5を良好に視認することができる。
【0052】
<第3実施形態>
設計者は、第2実施形態に関連して説明された設計原理に基づいて、様々な車両用表示装置を設計することができる。たとえば、設計者は、アナログメータを用いて、表示面の境界をドライバに認識させにくくしてもよい。第3実施形態において、表示面の境界をドライバに認識させにくくする技術が説明される。
【0053】
図4は、表示装置100Aの概略的な正面図である。第2実施形態及び第3実施形態の間で共通して用いられる符号は、当該共通の符号が付された要素が、第2実施形態と同一の機能を有することを意味する。したがって、第2実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図2B及び図4を参照して、表示装置100Aが説明される。
【0054】
図2Bを参照して説明された如く、リング部材300は、表示面210に重なる領域LPAと、表示面210から上方にはみ出した領域EXAと、を取り囲む。
【0055】
リング部材300の左方に配置されたC型リング331は、上端333と、下端334と、を含む。下端334は、上端333の下方に位置する。C型リング331は、上端333から下端334まで弧状の円弧を描いて左方へ延びる。C型リング331は、上端333と下端334との間で開口している。すなわち、C型リング331は、リング部材300に向けて開口している。上端333及び下端334はともに、表示面210に重なる。ドライバは、C型リング331によって囲まれた領域を、アナログメータの一部として認識するので、ドライバは、表示面210の左側の境界の存在を認識しにくくなる。
【0056】
リング部材300の右方に配置されたC型リング332は、上端335と、下端336と、を含む。下端336は、上端335の下方に位置する。C型リング332は、上端335から下端336まで弧状の円弧を描いて右方へ延びる。C型リング332は、上端335と下端336との間で開口している。すなわち、C型リング332は、リング部材300に向けて開口している。上端335及び下端336はともに、表示面210に重なる。ドライバは、C型リング332によって囲まれた領域を、アナログメータの一部として認識するので、ドライバは、表示面210の右側の境界の存在を認識しにくくなる。
【0057】
<第4実施形態>
設計者は、第3実施形態に関連して説明された設計原理に基づいて、様々な車両用表示装置を設計することができる。たとえば、設計者は、画像表示装置によって表示される画像を用いて、表示面の境界をドライバに認識させにくくしてもよい。第4実施形態において、表示面の境界をドライバに認識させにくくする技術が説明される。
【0058】
図5は、表示装置100Aの概略的な正面図である。第3実施形態及び第4実施形態の間で共通して用いられる符号は、当該共通の符号が付された要素が、第3実施形態と同一の機能を有することを意味する。したがって、第3実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図2A図3及び図5を参照して、表示装置100Aが説明される。
【0059】
図2Aを参照して説明された如く、リング部材300は、表示面210に重なる領域LPAと、表示面210から下方にはみ出した領域EXAと、を取り囲む。
【0060】
第3実施形態に関連して説明された設計原理に従って、C型リング331の上端333及び下端334は、表示面210に重ねられる。同様に、C型リング332の上端335及び下端336は、表示面210に重ねられる。
【0061】
画像表示装置200(図3を参照)は、指標SC1に加えて、他の表示像ADI(例えば、車両が走行する道路の法定速度を表す像)を表示してもよい。表示像ADIは、上端335と下端336との間の開口部に対応する位置に表示される。この結果、ドライバは、画像表示装置200が映し出す画像とリング部材300とによって形成される中央のメータ及びC型リング332と指針部材322,323とによって形成される右側のアナログメータが融合された視覚的印象を受ける。したがって、ドライバは、表示面210の右側の境界を知覚しにくくなる。
【0062】
同様に、画像表示装置200は、左側のC型リング331の上端333及び下端334の間に像を映し出してもよい。この場合、ドライバは、画像表示装置200が映し出す画像とリング部材300とによって形成される中央のメータ及びC型リング331と指針部材321とによって形成される左側のアナログメータが融合された視覚的印象を受ける。したがって、ドライバは、表示面210の左側の境界を知覚しにくくなる。
【0063】
<第5実施形態>
第3実施形態及び第4実施形態に関連して説明されたC型リングは、表示面に部分的に重畳されている。代替的に、C型リングは、表示面から離れた位置に配置されてもよい。第5実施形態において、表示面から離れた位置に配置されたC型リングを有する車両用表示装置が説明される。
【0064】
図6は、表示装置100Aの概略的な正面図である。第2実施形態及び第5実施形態の間で共通して用いられる符号は、当該共通の符号が付された要素が、第2実施形態と同一の機能を有することを意味する。したがって、第2実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図2C及び図6を参照して、表示装置100Aが説明される。
【0065】
図2Cを参照して説明された如く、リング部材300は、表示面210に重なる領域LPAと、表示面210から左右にはみ出した2つの領域EXAと、を取り囲む。
【0066】
C型リング331は、左の領域EXAの左方に配置されるので、C型リング331は、表示面210に重ならない。C型リング332は、右の領域EXAの右方に配置されるので、C型リング332は、表示面210に重ならない。
【0067】
本実施形態の設計原理は、非常に小さな画像表示領域の使用を可能にする。したがって、表示装置100Aのコストは、大幅に低減される。
【0068】
<第6実施形態>
第2実施形態に関連して説明された車両用表示装置は、駆動ユニットによって駆動される。設計者は、駆動ユニットに様々な構造を与えてもよい。第6実施形態において、駆動ユニットの例示的な構造が説明される。
【0069】
図7は、表示装置100A中の信号の流れを概念的に表すブロック図である。第2実施形態及び第6実施形態の間で共通して用いられる符号は、当該共通の符号が付された要素が、第2実施形態と同一の機能を有することを意味する。したがって、第2実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図3及び図7を参照して、表示装置100Aが説明される。
【0070】
駆動ユニット400は、第1駆動信号生成部411と、第2駆動信号生成部412と、第3駆動信号生成部413と、第1駆動モータ421と、第2駆動モータ422と、第3駆動モータ423と、画像信号生成部430と、を含む。第1駆動信号生成部411は、第1駆動モータ421に電気的に接続される。第1駆動モータ421は、指針部材321に機械的に接続される。第2駆動信号生成部412は、第2駆動モータ422に電気的に接続される。第2駆動モータ422は、指針部材322に機械的に接続される。第3駆動信号生成部413は、第3駆動モータ423に電気的に接続される。第3駆動モータ423は、指針部材323に機械的に接続される。画像信号生成部430は、画像表示装置200に電気的に接続される。
【0071】
車両には、車両の走行状態に応じて変化する物理量を検出する様々なセンサ機器(図示せず)が配置される。センサ群SSGは、これらのセンサ機器を含む。センサ群SSGは、様々な物理量を表す様々な検出信号を生成する。これらの検出信号は、センサ群SSGから第1駆動信号生成部411、第2駆動信号生成部412、第3駆動信号生成部413及び画像信号生成部430のそれぞれへ出力される。センサ群SSGを構成するセンサは、既知の車両に利用されるセンサであってもよい。したがって、本実施形態の原理は、センサ群SSGの特定のセンサに限定されない。
【0072】
第1駆動信号生成部411は、指針部材321が指し示す指標に対応する物理量を表す検出信号を受ける。第1駆動信号生成部411は、検出信号に応じて、駆動信号を生成する。駆動信号は、第1駆動信号生成部411から第1駆動モータ421へ出力される。第1駆動モータ421は、駆動信号に応じて、回転する。この結果、指針部材321は、表示板310上で回転することができる。
【0073】
第2駆動信号生成部412は、指針部材322が指し示す指標に対応する物理量を表す検出信号を受ける。第2駆動信号生成部412は、検出信号に応じて、駆動信号を生成する。駆動信号は、第2駆動信号生成部412から第2駆動モータ422へ出力される。第2駆動モータ422は、駆動信号に応じて、回転する。この結果、指針部材322は、表示板310上で回転することができる。
【0074】
第3駆動信号生成部413は、指針部材323が指し示す指標に対応する物理量を表す検出信号を受ける。第3駆動信号生成部413は、検出信号に応じて、駆動信号を生成する。駆動信号は、第3駆動信号生成部413から第3駆動モータ423へ出力される。第3駆動モータ423は、駆動信号に応じて、回転する。この結果、指針部材323は、表示板310上で回転することができる。
【0075】
検出信号から駆動信号への変換は、既知のアナログメータに用いられる様々な信号処理技術に依存してもよい。したがって、本実施形態の原理は、検出信号から駆動信号へ変換するための特定の信号処理技術に限定されない。
【0076】
画像信号生成部430は、画像表示装置200が表示する指標に対応する物理量を表す検出信号を受ける。画像信号生成部430は、検出信号に応じて、画像信号を生成する。画像信号は、画像信号生成部430から画像表示装置200へ出力される。画像表示装置200は、画像信号に応じて、指標や指針を表す画像を表示面210に表示する。
【0077】
検出信号から画像表示までの信号処理技術は、既知の様々な画像生成技術に依存してもよい。したがって、本実施形態の原理は、画像を表示するための特定の信号処理技術に限定されない。
【0078】
<第7実施形態>
第1実施形態乃至第6実施形態に関連して説明された車両用表示装置は、車両のダッシュボードに取り付けられる。ダッシュボードは、典型的には、ウィンドシールドから入射する外光を遮るように突出するフードを含む。車両用表示装置が、フードの近くに配置されるならば、或いは、フードの突出量が多いならば、フードは、車両用表示装置が映し出す画像へ向かうドライバの視線を遮ることもある。第7実施形態において、ドライバが、フードに妨げられることなく、画像を視認することを可能にする技術が説明される。
【0079】
図8は、図4を参照して説明された表示装置100Aの概略的な斜視図である。第3実施形態及び第7実施形態の間で共通して用いられる符号は、当該共通の符号が付された要素が、第3実施形態と同一の機能を有することを意味する。したがって、第3実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図4及び図8を参照して、表示装置100Aが説明される。
【0080】
表示装置100Aは、車両のダッシュボードDSBに取り付けられている。ダッシュボードDSBは、ウィンドシールド(図示せず)と表示装置100Aとの間で突出するフードHODを含む。フードHODは、表示面210の上方で横たわるので、フードHODは、ウィンドシールドから表示面210へ向かう外光を適切に遮ることができる。
【0081】
第3実施形態に関連して説明されたように、表示面210からはみ出した領域EXAは、表示面210と重畳される領域LPAの上方に位置する。領域EXAは、フードHODと領域LPAとの間に位置するので、領域LPAは、フードHODから離間する。したがって、ドライバは、フードHODに視線を遮られることなく、領域LPA内で映し出された指標SC2,SC3や指針像IN2,IN3を視認することができる。
【0082】
<第8実施形態>
第1実施形態乃至第7実施形態に関連して説明された車両用表示装置は、1つの表示ユニットを形成する。代替的に、車両用表示装置は、複数の表示ユニットを有してもよい。第8実施形態において、複数の表示ユニットを含む車両用表示装置が説明される。
【0083】
図9は、車両用表示装置(以下、表示装置100Bと称される)の概略的な正面図である。第4実施形態及び第8実施形態の間で共通して用いられる符号は、当該共通の符号が付された要素が、第4実施形態と同一の機能を有することを意味する。したがって、第4実施形態の説明は、これらの要素に援用される。図9を参照して、表示装置100Bが説明される。
【0084】
表示装置100Bは、第1表示ユニット110と、第2表示ユニット120と、を含む。第1表示ユニット110は、第4実施形態に関連して説明された表示装置100A(図5を参照)に対応する。したがって、第4実施形態の説明は、第1表示ユニット110に援用される。
【0085】
第1表示ユニット110は、ダッシュボードDSBの正面(ドライバに対向する面)に取り付けられる。第2表示ユニット120は、ダッシュボードDSBの上面から突出する表示部121を含む。表示部121は、第1表示ユニット110の上方に位置する。本実施形態において、第2表示ユニット120として、ヘッドアップディスプレイが用いられる。表示部121として、ハーフミラーが用いられる。ヘッドアップディスプレイの投影装置(図示せず)は、ダッシュボードDSB内に格納されている。投影装置が出射した映像光は、ハーフミラーを介して、ドライバの眼に到達する。ヘッドアップディスプレイとして、様々な既知の構造が用いられてもよい。本実施形態の原理は、ヘッドアップディスプレイの特定の構造に限定されない。
【0086】
本実施形態において、情報表示装置は、第2表示ユニット120によって例示される。ヘッドアップディスプレイに代えて、他の表示装置(たとえば、ドライバに警告を発するために明滅する光学装置)が、情報表示装置として利用されてもよい。
【0087】
第1表示ユニット110は、車両の速度、エンジンの回転数、水温や燃料の残量といった情報を、弧状に延びる目盛帯と指針とを用いて表示している。第2表示ユニット120は、表示形式において異なる情報を表示部121に表示してもよい。例えば、表示部121は、車両の速度を、デジタル表記(たとえば、「100km/h」といった表記)をしてもよい。代替的に、第2表示ユニット120は、内容において異なる情報(たとえば、シフトレバー位置を表す情報)を表示してもよい。本実施形態の原理は、第1表示ユニット110及び第2表示ユニット120が表示する特定の情報に限定されない。本実施形態において、車両の走行状態を表す情報は、車両の速度、エンジンの回転数、水温、燃料やシフトレバー位置といった情報によって例示される。
【0088】
第4実施形態に関連して説明された如く、表示面210からはみ出した領域EXAは、表示面210と重畳される領域LPAの下方に位置する。したがって、領域LPAは、表示部121の近くに配置される。この結果、ドライバは、領域LPA内で表示される情報と、表示部121内で表示される情報と、を同時に視認することができる。あるいは、ドライバは、少ない視線の移動量の下で、領域LPA内で表示される情報と、表示部121内で表示される情報と、を確認することができる。
【0089】
上述の様々な実施形態の原理は、車両に対する要求に適合するように、組み合わされてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0090】
上述の実施形態の原理は、様々な車両の設計に好適に利用される。
【符号の説明】
【0091】
100,100A,100B・・・・・・・・・・・・・・・表示装置
110・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第1表示ユニット
120・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・第2表示ユニット
200・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・画像表示装置
210・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・表示面
300・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リング部材
310・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・表示板
321〜323・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・指針部材
331,332・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・C型リング
EXA・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・領域
HOD・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フード
LPA・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・領域
SC1〜SC5・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・指標
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9