特許第6252678号(P6252678)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社村田製作所の特許一覧
<>
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000002
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000003
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000004
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000005
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000006
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000007
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000008
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000009
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000010
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000011
  • 特許6252678-圧電センサおよび圧電素子 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6252678
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】圧電センサおよび圧電素子
(51)【国際特許分類】
   G01L 1/16 20060101AFI20171218BHJP
   G01L 17/00 20060101ALI20171218BHJP
   G01L 9/08 20060101ALI20171218BHJP
   H01L 41/083 20060101ALI20171218BHJP
   H01L 41/047 20060101ALI20171218BHJP
   H01L 41/113 20060101ALI20171218BHJP
【FI】
   G01L1/16 C
   G01L17/00 301B
   G01L9/08
   H01L41/083
   H01L41/047
   H01L41/113
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-531136(P2016-531136)
(86)(22)【出願日】2015年3月17日
(86)【国際出願番号】JP2015057866
(87)【国際公開番号】WO2016002262
(87)【国際公開日】20160107
【審査請求日】2016年9月30日
(31)【優先権主張番号】特願2014-138751(P2014-138751)
(32)【優先日】2014年7月4日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】源明 裕也
【審査官】 公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−315958(JP,A)
【文献】 特表2011−525046(JP,A)
【文献】 特開2000−114912(JP,A)
【文献】 特開2013−101020(JP,A)
【文献】 国際公開第01/091199(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 1/16
G01L 9/08, 17/00
G01P 15/09
B60C 19/00
H01L 41/047,41/053,41/083
H01L 41/113,41/313
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相対して位置する第1端面および第2端面を含む積層体と、
前記第1端面に設けられた第1端子電極と、
前記第2端面に設けられた第2端子電極と、を備え、
前記積層体は、圧電体と、前記第1端面および前記第2端面を結ぶ方向と直交する方向において前記圧電体を挟むように前記圧電体に積層された第1検出用電極および第2検出用電極と、前記第1検出用電極および前記第2検出用電極の少なくとも一方の外側に位置するようにさらに積層された絶縁性の外装体とを含み、
前記第1検出用電極が、前記第1端子電極に接続されているとともに、前記第2検出用電極が、前記第2端子電極に接続されており、
前記外装体のヤング率が、前記圧電体のヤング率よりも高く、
前記圧電体として、前記積層体における積層方向において積層された第1圧電体および第2圧電体を含み、
前記第1検出用電極および前記第2検出用電極として、前記積層体における積層方向において前記第1圧電体を挟む第1圧電体側第1検出用電極および第1圧電体側第2検出用電極と、前記積層体における積層方向において前記第2圧電体を挟む第2圧電体側第1検出用電極および第2圧電体側第2検出用電極とを含み、
前記第1圧電体側第2検出用電極が、前記第2圧電体が位置する側に配置されているとともに、前記第2圧電体側第2検出用電極が、前記第1圧電体が位置する側に配置されており、
前記第1圧電体の分極方向と前記第2圧電体の分極方向とが、同一の方向を向いており、
前記第1圧電体側第2検出用電極と前記第2圧電体側第2検出用電極との間に、これら第1圧電体側第2検出用電極および第2圧電体側第2検出用電極を相互に分離する層が設けられている、圧電素子。
【請求項2】
前記積層体は、当該積層体における積層方向と前記第1端面および前記第2端面を結ぶ方向とのいずれにも直交する方向に位置する一対の側面を含み、
前記第1検出用電極が、前記第1端面と前記一対の側面とに引き出されて前記第1端子電極に接続されているとともに、前記第2検出用電極が、前記第2端面と前記一対の側面とに引き出されて前記第2端子電極に接続されている、請求項1に記載の圧電素子。
【請求項3】
請求項1または2に記載の圧電素子と、
前記圧電素子が実装された基板と、を備え、
前記基板は、前記圧電素子が位置する側の主面に一対の実装用電極を有し、
前記第1端子電極が、前記一対の実装用電極の一方に接合材を介して接合されているとともに、前記第2端子電極が前記一対の実装用電極の他方に接合材を介して接合されている、圧電センサ。
【請求項4】
前記圧電素子と前記基板との間に隙間が形成されている、請求項に記載の圧電センサ。
【請求項5】
前記圧電素子と前記基板との間にゴムまたは樹脂が充填されている、請求項に記載の圧電センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電センサおよび圧電素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、たわみを検出する圧電センサとして、たとえば特開2007−163230号公報(特許文献1)に記載の圧電センサが知られている。この圧電センサは、可撓制を有するポリイミドなどの高分子材料からなるフィルム状の平板の一方の主面に、窒化アルミニウムなどの薄膜状の圧電体を形成し、かつ、圧電体が形成された平板の両主面に電極層を設けることで構成されている。
【0003】
この圧電センサは、極めて薄いフィルム状で柔軟性に富んでおり、タイヤ内面などの曲面部分に密着配置して用いられる。これにより、タイヤの空気圧の変動などによるタイヤの変形を検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−163230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特開2007−163230号公報に記載の圧電センサにおいては、次のような問題があった。
【0006】
当該公報に記載の圧電センサは、薄膜状の圧電体を備え、接着剤で、タイヤに直接貼り付けて用いられていた。よって、空気圧の変動によるタイヤの変形による信号以外にも、タイヤから直接的に伝わる外部衝撃や振動などさまざまな信号も同時に検出しやすかった。そのため、空気圧変動による変形だけを正確に検出するには、複雑な信号処理回路が必要であった。
【0007】
さらに、当該公報に記載の圧電センサは、接着剤でタイヤに直接貼り付けて用いられているので、圧電センサ周辺に取り付けられる信号処理回路などの周辺回路装置は、多数のリード線などで接続されていた。これより、タイヤ内部の配線数が多く、また配線が長いために複雑になり、他の電子部品(たとえばICなど)を実装して使用することが困難であった。
【0008】
また、フィルム状の圧電センサは非常に薄い構造をとることが可能であるが、一方で、感度をあげるために圧電センサ自体の面積を大きくし、大型化しなければならなかった。そのため、タイヤに釘などの鋭利なものが刺さった場合、圧電センサ自体や周辺回路装置が傷つけられる可能性が高く、傷つけられた場合、タイヤの変形を検出することができなくなった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、上記課題を解決するために、本発明の圧電センサは、基板と、圧電素子とを備え、基板は、一方の主面に実装用電極が形成され、圧電素子は、積層体と、積層体の互いに異なる端面に設けられた第1端子電極と第2端子電極とを備え、積層体は、圧電体と、圧電体を挟むように設けられた第1検出用電極、第2検出用電極、更に少なくとも一方の外側に積層された外装体とを備え、第1検出用電極は第1端子電極に接続され、第2検出用電極は第2端子電極に接続され、第1端子電極および第2端子電極が、接合剤により、それぞれ実装用電極に接合されて、圧電素子が基板に実装されるようにした。
【0010】
なお、第1検出用電極は、積層体の一方の端面およびその端面に接する2つの側面から引き出されて、第1端子電極に接続され、第2検出用電極は、積層体の他方の端面およびその端面に接する2つの側面から引き出されて、第2端子電極に接続されることが好ましい。この場合には、検出用電極と端子電極との接続が確実になる。
【0011】
また、基板と圧電素子との間に隙間が形成されることが好ましい。この場合には、隙間が、圧電センサが、タイヤ等から直接的に伝わる外部衝撃や振動などのノイズを検出するのを抑制ため、基板のたわみを高感度に検出することが可能になる。なお、隙間には、ゴムまたは樹脂を充填しても良い。この場合には、基板と圧電素子との接合強度が向上する。
【0012】
また、本発明は、圧電素子にも向けられる。具体的には、圧電素子は、積層体と、積層体の互いに異なる端面に設けられた第1端子電極と第2端子電極とを備え、積層体は、圧電体と、圧電体を挟むように設けられた第1検出用電極、第2検出用電極、更に少なくとも一方の外側に積層された外装体とを備え、第1検出用電極は第1端子電極に接続され、第2検出用電極は第2端子電極に接続されるようにした。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、感度が高く、振動などのノイズを検出しにくく、小型化が容易で、モジュール化することにより周辺回路を一体化することも容易な圧電センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態1にかかる圧電センサを示す側面図である。
図2】実施形態1にかかる圧電センサの圧電素子の要部断面図である。
図3】実施形態1にかかる圧電センサの要部分解斜視図である。
図4】実施形態1にかかる圧電センサをタイヤに設置した場合を示す説明図である。
図5】実施形態1にかかる圧電センサの変形状態と電位とを模式化して示した説明図であり、(a)は、たわみが作用していない状態、(b)は、たわみが作用している状態を示す。
図6】実施形態1にかかる圧電センサの等価回路図である。
図7】実施形態2にかかる圧電センサの側面図である。
図8】実施形態2にかかる圧電センサの変形状態と電位とを模式化して示した説明図であり、(a)は、たわみが作用していない状態、(b)は、たわみが作用している状態を示す。
図9】実施形態3にかかる圧電センサの側面図である。
図10】実施形態3にかかる圧電センサの変形状態と電位とを模式化して示した説明図であり、(a)は、たわみが作用していない状態、(b)は、たわみが作用している状態を示す。
図11】実施形態4にかかる圧電センサの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下において、本発明の実施形態にかかる圧電センサについて、図面を参照しながら説明する。
【0016】
(実施形態1)
図1に、実施形態1にかかる圧電センサ100を示す。圧電センサ100は、基板10と、基板10に実装された圧電素子11とを備えている。
【0017】
圧電素子11は、直方体状をなしており、積層体17と、積層体17の両端面に設けられた第1端子電極15aおよび第2端子電極15bとを有する。第1端子電極15aおよび第2端子電極15bは、それぞれ接合材であるはんだ19a,19bによって基板10に実装されており、実装箇所以外の部分の基板10と圧電素子11との間には、はんだ実装の高さ分の隙間13が形成されている。
【0018】
圧電素子11の積層体17は、図2に示すように、上から順に、外装体14a、第1検出用電極16a、圧電体12a、第2検出用電極16b、圧電体12b、第1検出用電極16c、外装体14bが積層され、一体化された構造からなる。
【0019】
より具体的には、外装体14aと、一方の主面に第1検出用電極16aが形成され、他方の主面に第2検出用電極16bが形成された圧電体12aと、一方の主面に第1検出用電極16cが形成された圧電体12bと、外装体14bとが、接着剤(図示せず)により接着されて一体化されている。
【0020】
なお、圧電体12a,12bは、例えば、圧電性を備えたセラミック材料により形成されている。また、外装体14a,14bは、例えば、チタン酸マグネシウム等のセラミック材料や、ガラスエポキシ等の樹脂材料といった絶縁性をもった材料により形成されている。圧電体12a,12bおよび外装体14a,14bは、それぞれ矩形平板状である。また、圧電体12a,12bには、それぞれ分極処理が施されている。
【0021】
本実施形態では、圧電体12a,12bの上下両主面が外装体14a,14bによって保持されている構造を採用している。これにより、圧電体12a,12bの厚み方向の変位が抑制されるため、加速度を伴う衝撃を受けた場合でも、加速度の検出を抑え、たわみをより精度よく検出することが可能になる。圧電体12a,12bの一方の主面が全面で保持されていれば、他方の主面は部分的な保持であっても良いし、更には他方の主面の保持は省略しても良い。
【0022】
なお、たわみ検出の感度を上げ、更により精度よく検出するためには、外装体14a,14bとして、圧電体12a,12bよりもヤング率の高いものを用いることが好ましい。
【0023】
本実施形態の圧電センサ100においては、第1検出用電極16a,16cが、積層体17の一方の端面、および、その両側に続く2つの側面から外部に引き出されている。同様に、第2検出用電極16bが、積層体17の他方の端面、および、その両側に続く2つの側面から外部に引き出されている。
【0024】
すなわち、図3に示すように、第1検出用電極16a,16c、および第2検出用電極16bは、それぞれ、T字状に、積層体17の3つの面から外部に引き出されている。
【0025】
したがって、第1検出用電極16a,16cと第1端子電極15aとは、端面だけでなく側面の一部でも接続されているため、電気的な接続信頼性が高い。また、第2検出用電極16bと第2端子電極15bとは、端面だけでなく側面の一部でも接続されているため、電気的な接続信頼性が高い。また、第1検出用電極16a,16c、および第2検出用電極16bは、それぞれ、T字状であるため、第1端子電極15aおよび第2端子電極15bとの接続部以外では積層体17の外表面に露出しない。そのため、湿気等の外部環境の影響を受けにくい。
【0026】
図4は、タイヤ38に基板10側で取り付けられた圧電センサ100が、タイヤの変形を検出している状態を示す。圧電センサ100は、主に、空気圧変動によるタイヤ38の変形や路面状態におけるタイヤの変形によって生じる基板のたわみを検知する。
【0027】
図4に示すように、タイヤ38を地面に接地させた場合には、タイヤ38が変形するため、基板10が地面から垂直上向き方向にたわみ、そのたわみが圧電素子11を地面から垂直上向き方向にたわませる。基板10および圧電素子11のたわみの大きさは、タイヤ38の変形の大きさに依存する。
【0028】
なお、タイヤ38は取り付けられた自動車などの進行に合わせて回転し、圧電センサ100の取り付けられた部分は周期的に接地する。したがって、圧電センサ100は、周期的なタイヤの変形を検出することが可能である。
【0029】
図1に示すように、圧電センサ100は、圧電素子11が、第1端子電極15aと第2端子電極15bとの二ヵ所で基板10に実装されている。そして、平面方向に見た場合、基板10の大きさは圧電素子11の大きさよりも大きい。したがって、圧電センサ100では、基板10のたわみが、増幅されて圧電素子11をたわませる。そして、圧電素子11のたわみの大きさを、第1検出用電極16a,16c、および第2検出用電極16bから電気信号として検出する。圧電センサ100は、基板10のたわみが増幅されて圧電素子11がたわみ、その圧電素子11のたわみを電気信号として検出するため感度が高い。
【0030】
また、図1に示すように、圧電センサ100は、基板10と圧電素子11との間に隙間13が形成されている。この隙間13は、圧電センサ100が、タイヤ38から直接的に伝わる外部衝撃や振動などのノイズを検出しないようにする機能を果たす。圧電センサ100は、外部衝撃や振動などのノイズを検出せず、たわみのみを高感度に検出することが可能になっている。
【0031】
圧電センサ100は、感度が高いので、小型に形成することができる。また、基板10に他の電子部品を実装することで、周辺回路を一体化してモジュール化することも容易である。
【0032】
次に、たわみの有無における電荷の発生の理論について、図5図6とを用いて説明する。
【0033】
図5(a)は、圧電センサ100に、たわみが作用していない状態を示す。本実施形態のような圧電センサは、苛酷な温度変化が生じる環境で使用されることが多い。その為、熱によって、電荷が発生する現象、すなわち焦電が起きることがあり、この焦電によって発生した電荷が、たわみによって発生した電荷と混合されてしまうことがある。その為、焦電による影響は、少なくすることが好ましい。
【0034】
そこで、本実施形態の圧電センサ100では、図5(a)に示すように、端子電極15a,15bと、検出用電極16a,16b,16cと、を設け、2層で検出することにより、図6に示すような回路を構成し、焦電による影響を受けないようにしている。すなわち、この回路は、2層の検知部分を並列に接続することにより、焦電による電荷を打ち消すようにしている。したがって、たわみによる電荷のみを検出することが可能になっている。
【0035】
一方で、たわみが作用している場合の圧電センサ100には、図5(b)に示すような変形が生じる。図5(b)に示すように、圧電体12a,12bには引っ張り応力Ptが発生する。圧電体12aでは、検出用電極16aが設けられている側と、検出用電極16bが設けられている側とには、分極方向と引っ張り応力Ptとの関係に基づいて正(+)および負(−)の電荷が発生する。同様に、圧電体12bでは、検出用電極16bが設けられている側と、検出用電極16cが設けられている側とには、分極方向と引っ張り応力Ptとの関係に基づいて、正および負電荷が発生する。
【0036】
これより、端子電極15aには、検出用電極16aが設けられている側に発生した正電荷と、検出用電極16cが設けられている側に発生した負電荷とが伝わるが、検出用電極16cが設けられている側に発生した負電荷は比較的小さいために、検出用電極16aが設けられている側に発生した正電荷と打ち消しあい、結果として正電荷が端子電極15aに伝わる。同様に、端子電極15bには、検出用電極16bが設けられている側に発生した負電荷と正電荷とが伝わるが、正電荷は比較的小さいために、負電荷と打ち消しあい、結果として残りの負電荷が端子電極15bに伝わる。これより、両端面に電位差が生じ、基板のたわみを検知することが可能となる。
【0037】
以上の構造からなる実施形態1にかかる圧電センサ100は、例えば、以下の手順に従って作製することができる。
【0038】
まず、セラミックなどの圧電体12aに検出用電極16a,16bを、またセラミックなどの圧電体12bに検出用電極16cを、それぞれスクリーン印刷によって形成する。
【0039】
次に、圧電体12a,12bを一体焼成した後、分極方向が所望の向きとなる分極処理を施す。
【0040】
その後、一体焼成された圧電体12a,12bの両主面にエポキシ樹脂などの接着剤を塗り、外装体14aと、圧電体12a,12bと、外装体14bとを、積層して一体に接合する。これより、積層体17が作製される。
【0041】
次に、積層体17の両端面に、スパッタリング法などにより、例えばAgなどの薄膜を形成し、その薄膜上に金属めっきを施すなどして、端子電極15a,15bを形成する。これより、圧電素子11が得られる。
【0042】
最後に、圧電素子11を基板10にはんだで実装することで圧電センサ100を完成させる。
【0043】
本実施形態においては、第1検出用電極および第2検出用電極をT字状としたが、必ずしもそのように構成する必要はなく、変形例としては、I字状など他の形状とすることができる。
【0044】
(実施形態2)
図7に、実施形態2にかかる圧電センサ200を示す。
【0045】
圧電センサ200は、実施形態1の圧電素子11に代えて、一枚の圧電体22からなる圧電素子21を備えている。圧電素子21は、実施形態1と同様に、積層体27と、第1端子電極25aおよび第2端子電極25bとを有する。積層体27は、図8(a)に示すように、上から順に、外装体24a、第1検出用電極26a、圧電体22、第2検出用電極26b、外装体24bが積層され、一体化された構造からなる。第1端子電極25aおよび第2端子電極25bは、それぞれ接合材であるはんだ29a、29bによって基板20に実装されており、実装箇所以外の部分の基板20と圧電素子21との間には、はんだ実装の高さ分の隙間23が形成されている。
【0046】
より具体的には、外装体24aと、一方の主面に第1検出用電極26aが形成され、他方の主面に第2検出用電極26bが形成された圧電体22と、外装体24bとが、接着剤(図示せず)により接着されて一体化されている。
【0047】
以上よりなる圧電センサ200は、実施形態1と比較すると、使用する圧電体や検出用電極の数が少ない為、低コストかつ簡単に圧電センサ200を作成することが可能である。
【0048】
(実施形態3)
図9に、実施形態3にかかる圧電センサ300を示す。
【0049】
圧電センサ300は、実施形態1の圧電素子11に代えて、三枚の圧電体32a,32b,32cからなる圧電素子31を備えている。圧電素子31は、実施形態1と同様に、積層体37と、第1端子電極35aおよび第2端子電極35bとを有する。積層体37は、図10(a)に示すように、上から順に、外装体34a、第1検出用電極36a、圧電体32a、第2検出用電極36b、圧電体32b、第検出用電極36c、圧電体32c、第検出用電極36d、外装体34bが積層され、一体化された構造からなる。第1端子電極35aおよび第2端子電極35bは、それぞれ接合材であるはんだ39a、39bによって基板30に実装されており、実装箇所以外の部分の基板30と圧電素子31との間には、はんだ実装の高さ分の隙間33が形成されている。
【0050】
より具体的には、外装体34aと、一方の主面に第1検出用電極36aが形成され、他方の主面に第2検出用電極36bが形成された圧電体32aと、一方の主面に第検出用電極36cが形成された圧電体32bと、一方の主面に第1検出用電極36dが形成された圧電体32cと、外装体34bとが、接着剤(図示せず)により接着されて一体化されている。
【0051】
圧電体32a,32b,32cには、それぞれ分極処理が施されている。ここで、圧電体32a,32cに挟まれた圧電体32bは、圧電体として機能しないため、圧電体32bは分極処理していない圧電体、または絶縁体を用いることもできる。
【0052】
なお、圧電センサ300も、第1実施形態にかかる圧電センサ100と同様に、焦電による電荷を打ち消すことができる。
【0053】
本実施形態にかかる圧電センサ300は、実施形態1にかかる圧電センサ100と比較して、圧電体32b分だけ圧電素子31の背が高い。この為、実施形態1の基板10と同程度に基板30がたわんだ際に、圧電体32aのたわみは圧電体12aのたわみよりも大きくなる。これにより、たわみを検出する感度が高くなっている。
【0054】
(実施形態4)
図11に、実施形態4にかかる圧電センサ400を示す。
【0055】
圧電センサ400は、実施形態1にかかる圧電センサ100の隙間13に、樹脂43が充填されている。樹脂43は、シリコーン系樹脂やゴムなどを用いることが可能である。
【0056】
本実施形態にかかる圧電センサ400は、実施形態1ないし3にかかる圧電センサ100,200,300と比較して、基板40と圧電素子41との接合強度が向上している。
【0057】
(実施形態の要約)
以上において例示した種々の実施形態にかかる圧電センサの特徴的な構成を要約すると、以下のとおりとなる。
【0058】
圧電センサは、基板と、圧電素子と、を備える。上記基板は、一方の主面に一対の実装用電極が形成される。上記圧電素子は、積層体と、上記積層体の互いに異なる端面に設けられた第1端子電極および第2端子電極とを有する。上記積層体は、圧電体と、上記圧電体を挟むように設けられた第1検出用電極および第2検出用電極と、上記第1検出用電極および上記第2検出用電極の少なくとも一方の外側に積層された絶縁性の外装体とを含む。上記第1検出用電極は、上記第1端子電極に接続され、上記第2検出用電極は、上記第2端子電極に接続される。上記第1端子電極は、接合材によって上記一対の実装用電極の一方に接合されるとともに、上記第2端子電極は、接合材によって上記一対の実装用電極の他方に接合される。これにより、上記圧電素子は、上記基板に実装される。
【0059】
また、上記圧電センサにあっては、上記第1検出用電極が、上記積層体の一方の端面および当該端面に接する2つの側面から引き出されることにより、上記第1端子電極に接続されてもよく、上記第2検出用電極が、上記積層体の他方の端面および当該端面に接する2つの側面から引き出されることにより、上記第2端子電極に接続されてもよい。
【0060】
また、上記圧電センサにあっては、上記基板と上記圧電素子との間に隙間が形成されてもよい。
【0061】
また、上記圧電センサにあっては、上記基板と上記圧電素子との間にゴムまたは樹脂が充填されてもよい。
【0062】
また、以上において例示した種々の実施形態にかかる圧電素子の特徴的な構成を要約すると以下のとおりとなる。
【0063】
圧電素子は、積層体と、上記積層体の互いに異なる端面に設けられた第1端子電極および第2端子電極と、を備える。上記積層体は、圧電体と、上記圧電体を挟むように設けられた第1検出用電極および第2検出用電極と、上記第1検出用電極および上記第2検出用電極の少なくとも一方の外側に積層された絶縁性の外装体と、を含む。上記第1検出用電極は、上記第1端子電極に接続され、上記第2検出用電極は、上記第2端子電極に接続さる。
【0064】
今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は請求の範囲によって画定され、また請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【符号の説明】
【0065】
100,200,300,400 圧電センサ、10,20,30,40 基板、11,21,31,41 圧電素子、12a,12b,22,32a,32b,32c,42a,42b 圧電体、14a,14b,24a,24b,34a,34b,44a,44b 外装体、15a,15b,25a,25b,35a,35b,45a,45b 端子電極、16a,16b,16c,26a,26b,36a,36b,36c,36d,46a,46b,46c 検出用電極、17,27,37,47 積層体、38 タイヤ、19a,19b,29a,29b,39a,39b,49a,49b はんだ、13,23,33 隙間、43 樹脂。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11