技術分野
光学物品、光学物品の製造に用いられる型及び型の製造方法に係り、特に、微細凹凸転写用型の製造方法およびその型、その型を用いて作製した反射防止フィルム
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
近年、微細加工技術の進歩により、成形体の表面にナノスケールの微細凹凸構造を付与することが可能となった。ナノスケールの微細凹凸構造は、例えばモスアイ効果と呼ばれる反射防止機能や、ロータス効果と呼ばれる撥水機能のように、構造由来の機能が発現することから、ナノスケールの微細凹凸構造の産業上の利用が盛んに図られている。
ナノスケールの微細凹凸構造が付与されたロール状モールドを用いて連続的に製造された成形体は、用いられる製品仕様に従って所定の形状に切断または抜き加工される場合があることから、成形体にマーキングを施し、欠陥箇所を容易に識別・除去できるようにすることが好ましい。
しかし、本発明者らが検討した結果、微細凹凸構造を表面に付与された成形体は、ロータス効果と呼ばれる撥水機能等を有するため、特許文献1に開示されたようなペンによるマーキングがしにくい、またはマーキングが消えやすい場合があることが分かった。また、マーキングを施した後工程で、成形体を薬剤処理などする場合には、マーキングが滲んだり消えてしまう場合があった。
また、特許文献2に記載の欠陥マーキング法は、インクによるマーキングではなく、フィルムに傷をつける方法である。このような方法であれば、後工程においてマーキングが消失しないが、フィルムに傷をつける際にナノスケールの微細凹凸構造よりも非常に大きな凹凸が形成されるために、フィルムを一旦ロール状に巻き取った場合に傷が他の箇所に転写されてしまう場合がある、傷の部分に重ねて巻き取られた部分の微細凹凸構造が傷により変形してしまう場合がある、などの問題があった。
また、特許文献3に記載されているようにモールドに傷をつける方法では、成形体をロール状に巻き取った際に、マーキング部分と重なった位置に打痕のような欠陥が発生することを見出した。特許文献3に記載されているようなモールドに傷をつける方法によると、成形体上には傷に対応した凸部が形成される。このようにして形成された凸部は、表面に形成されたナノスケールの微細凹凸構造と比較して非常に大きい。このような凸部を有する成形体を巻き取ると、この凸部に重なる部分に形成された微細凹凸構造が変形され、さらに欠陥を生じることが分かった。
さらに、表面にナノスケールの微細凹凸構造が形成された成形体は、特に反射防止性能や透明性に優れることから、上述した打痕のような欠陥が容易に認識され易く、製品の歩留りが大きく低下してしまうことが判明した。
このような欠陥が発生することを防止するためには、ナノスケールの微細凹凸構造よりも小さな傷を付ければよいと考えられるが、このような傷を簡便に作成することは難しく、また作成した傷を検査機で検出することも困難である。
さらに、成形体をロール状に巻き取り、微小な傷の上に何重にも成形体が重ねられると、巻きジワが発生してしまう場合があり、巻きジワの部分に形成されたナノスケールの微細凹凸構造が変形してしまうなどの問題が発生する場合があった。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
本発明の発明者が鋭意検討した結果、フィルムを巻取った場合にも打痕が生じないようなマーキングが施された微細凹凸転写用のモールド(型)を容易に製造する方法を見出し、本発明を成すに至ったものである。
【発明の効果】
本発明によると、容易に金型にマーキングすることが可能であり、成形体をロール状に巻いた時にも打痕が生じない。また成形体上のマーキング位置から金型由来の欠陥位置を相対的に把握することが可能である。
金型由来の欠陥には小さいものも含まれ、賦形後の検査で見つけられないものもあるが、本発明によると、賦形前の金型自身の欠陥検査時にマーキング位置からの相対的な欠陥位置を把握することが可能である。さらに製品仕様に従って切断するときの歩留まり向上につながる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】モールド(型)の製造方法の概略を示す断面図。
【図2】成形体の製造装置を示す概略図。
【図3】マーキング部を有する型及びこの型により製造された成形体を示す概略断面図。
【図4】マーキング溶液の接触方法を示す概略図。
【図5】マーキング部を有する型により製造された成形体を示す概略図。
10 アルミニウム基材
12 細孔
14 酸化皮膜
16 細孔発生点
18 モールド(型)
20 ロール状モールド
22 タンク
26 ニップロール
28 活性エネルギー線照射装置
30 剥離ロール
38 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
40 成形体
42 フィルム
44 硬化樹脂層
46 突起
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