特許第6253732号(P6253732)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6253732推定装置、推定方法、及び推定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6253732
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】推定装置、推定方法、及び推定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20171218BHJP
【FI】
   G06F17/30 310Z
   G06F17/30 340B
   G06F17/30 210D
   G06F17/30ZJT
【請求項の数】16
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-159277(P2016-159277)
(22)【出願日】2016年8月15日
【審査請求日】2017年3月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
(72)【発明者】
【氏名】羽田野 真由美
(72)【発明者】
【氏名】一円 真治
【審査官】 齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−184969(JP,A)
【文献】 特開2004−213175(JP,A)
【文献】 特開2010−063019(JP,A)
【文献】 特開2007−122579(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0179563(US,A1)
【文献】 国際公開第2016/147367(WO,A1)
【文献】 特開2006−012081(JP,A)
【文献】 特開2009−244204(JP,A)
【文献】 特開2010−217318(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各ユーザが利用する各端末装置から、前記各端末装置により検知された音声情報を含むセンサ情報を取得する取得部と、
前記各端末装置から取得される前記センサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する推定部と、
を備えたことを特徴とする推定装置。
【請求項2】
各ユーザが利用する各端末装置からセンサ情報を取得する取得部と、
前記センサ情報以外の情報である前記各ユーザのインターネット上における履歴情報に基づくユーザ群のうち、前記各端末装置から取得される前記センサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する推定部と、
を備えたことを特徴とする推定装置。
【請求項3】
前記取得部は、
前記各端末装置に関する位置情報を含む前記センサ情報を取得する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の推定装置。
【請求項4】
前記推定部は、
所定の期間における前記各端末装置に関する位置情報の変化に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する
ことを特徴とする請求項に記載の推定装置。
【請求項5】
前記推定部は、
所定の期間における前記各端末装置に関する位置情報の変化の類似性に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する
ことを特徴とする請求項に記載の推定装置。
【請求項6】
前記推定部は、
所定の期間における前記各端末装置により検知された音声情報の類似性に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の推定装置。
【請求項7】
前記推定部は、
所定の期間における前記各端末装置により検知された音声情報の内容に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する
ことを特徴とする請求項6に記載の推定装置。
【請求項8】
前記取得部は、
前記各端末装置により検知された加速度情報、振動に関する情報、気温に関する情報、気圧に関する情報、湿度に関する情報、照度に関する情報の少なくとも1つを含む前記センサ情報を取得する
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の推定装置。
【請求項9】
前記取得部は、
前記各端末装置から無線通信に関する情報を取得し、
前記推定部は、
前記各端末装置から取得される前記無線通信に関する情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の推定装置。
【請求項10】
前記取得部は、
前記各ユーザに関する所定のネットワーク上における履歴情報を取得し、
前記推定部は、
前記各ユーザに関する所定のネットワーク上における履歴情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の推定装置。
【請求項11】
前記推定部は、
推定対象となる第1ユーザ群のうち、同一の移動手段に同乗するユーザと推定される第2ユーザ群であって、前記第1ユーザ群よりも少ない第2ユーザ群を推定する第1推定処理と、前記第2ユーザ群のうち、当該同一の移動手段に同乗するユーザと推定される同乗ユーザ群であって、前記第2ユーザ群よりも少ない同乗ユーザ群を推定する第2推定処理とにより、当該同一の移動手段に同乗するユーザを推定する
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の推定装置。
【請求項12】
前記推定部は、
第1精度の情報に基づいて前記第2ユーザ群を推定する前記第1推定処理と、前記第1精度よりも精度が高い第2精度の情報に基づいて前記同乗ユーザ群を推定する前記第2推定処理とにより、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する
ことを特徴とする請求項11に記載の推定装置。
【請求項13】
コンピュータが実行する推定方法であって、
各ユーザが利用する各端末装置から、前記各端末装置により検知された音声情報を含むセンサ情報を取得する取得工程と、
前記各端末装置から取得される前記センサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する推定工程と、
を含んだことを特徴とする推定方法。
【請求項14】
各ユーザが利用する各端末装置から、前記各端末装置により検知された音声情報を含むセンサ情報を取得する取得手順と、
前記各端末装置から取得される前記センサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する推定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする推定プログラム。
【請求項15】
コンピュータが実行する推定方法であって、
各ユーザが利用する各端末装置からセンサ情報を取得する取得工程と、
前記センサ情報以外の情報である前記各ユーザのインターネット上における履歴情報に基づくユーザ群のうち、前記各端末装置から取得される前記センサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する推定工程と、
を含んだことを特徴とする推定方法。
【請求項16】
各ユーザが利用する各端末装置からセンサ情報を取得する取得手順と、
前記センサ情報以外の情報である前記各ユーザのインターネット上における履歴情報に基づくユーザ群のうち、前記各端末装置から取得される前記センサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する推定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする推定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推定装置、推定方法、及び推定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイスが普及してきている。このようなスマートデバイス等の端末装置を使用するユーザは、端末装置にインストールされたナビゲーションに関するアプリケーション(以下、単に「ナビアプリ」とする場合がある)を、自動車等の移動手段での移動時に利用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−76533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、端末装置にインストールされたナビアプリの場合、自動車に備え付けられたカーナビ装置と異なり、同一の移動手段において起動された各ナビアプリから情報が取得される。そのため、このようなナビアプリから取得された情報は、どの情報がどの移動手段に関するものであるかを推定することが難しい。このような場合、同一の移動手段が各々異なる移動手段として識別されること等により、端末装置から取得される情報は、プローブ交通情報として利用することが難しい。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定する推定装置、推定方法、及び推定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る推定装置は、各ユーザが利用する各端末装置からセンサ情報を取得する取得部と、前記各端末装置から取得される前記センサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する推定部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る推定処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る推定装置の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る位置情報記憶部の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る端末関連情報記憶部の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る推定処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態に係る無線通信情報に基づく推定の一例を示す図である。
図8図8は、推定装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る推定装置、推定方法、及び推定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る推定装置、推定方法、及び推定プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.推定処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る推定処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る推定処理の一例を示す図である。図1に示す例において、推定装置100は、各端末装置10から取得された位置情報を含む各種情報に基づいて、同一の移動手段(図1では「自動車C11」等)に同乗するユーザ(以下、「同乗ユーザ」ともいう)を推定する。
【0011】
例えば、端末装置10の位置情報には、GPS(Global Positioning System)センサ等により検知された位置情報が用いられてもよい。また、例えば、端末装置10の位置情報は、Wi−Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)等の所定の無線LAN(Local Area Network)による通信に関する情報から推定される位置情報であってもよい。また、例えば、端末装置10の位置情報は、第3世代移動通信システムや第4世代移動通信システム等の端末装置10の通信規格による通信に関する情報から推定される位置情報であってもよい。
【0012】
また、各端末装置10から取得される情報は、位置情報に限らず、種々の情報が含まれてもよい。例えば、各端末装置10から取得される情報は、各端末装置10により検知された音声情報、加速度情報、振動に関する情報、気温に関する情報、気圧に関する情報、湿度に関する情報、照度に関する情報が含まれてもよい。以下では、各端末装置10から取得される各種情報を総称して「ログ情報」とする場合がある。
【0013】
なお、図1に示す例においては、各端末装置の符号「10」に続く「()」内の記号は、端末装置の識別情報を示す。例えば、図1中に「10(TM1)」の符号が付された端末装置10は、端末ID「TM1」により識別される端末装置10であることを示す。なお、以下では、端末ID「TM1」により識別される端末装置10を端末装置10(TM1)と記載する場合がある。他の端末装置10についても同様に、端末IDにより識別される端末装置10を端末装置10(“端末ID”)と記載する場合がある。なお、端末装置10(TM1)〜端末装置10(TMn)等を区別せずに説明する場合、端末装置10と総称する。
【0014】
図1では、各端末装置10(TM1)〜端末装置10(TMn)からログ情報を取得する場合を示す。すなわち、図1では、「n」が100万である場合、推定装置100は、100万台の端末装置10を対象に同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0015】
図1に示すように、推定システム1には、複数台(例えばn台)の端末装置10と、推定装置100とが含まれる。端末装置10と、推定装置100とは図示しない所定の通信網を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1に示した推定システム1には、複数台の推定装置100が含まれてもよい。
【0016】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。図1は、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。なお、端末装置10は、ユーザが持ち運んだり身に着けたりすることにより、ユーザとともに移動するがことでき、推定装置100と通信可能であれば、例えばウェアラブルデバイス等どのような機器であってもよい。例えば、端末装置10は、ナビアプリがインストールされたスマートフォンであってもよい。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
【0017】
推定装置100は、各端末装置10から取得されるセンサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する情報処理装置である。また、推定装置100は、所定のユーザ群(図1では、端末装置10(TM1)〜端末装置10(TMn))を推定対象として、第1推定処理と第2推定処理との2段階の処理により、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。図1の例では、推定装置100は、端末装置10(TM1)〜端末装置10(TMn)のn台の端末装置10を第1ユーザ群として、第1ユーザ群を絞り込んだ第2ユーザ群を推定し、さらに第2ユーザ群から同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0018】
まず、推定装置100は、端末装置10(TM1)からログ情報を取得する(ステップS11−1)。上述したように、推定装置100は、位置情報、音声情報、加速度情報、振動に関する情報、気温に関する情報、気圧に関する情報、湿度に関する情報、照度に関する情報を含むログ情報を端末装置10から取得する。
【0019】
また、推定装置100は、端末装置10(TM2)からログ情報を取得する(ステップS11−2)。また、推定装置100は、端末装置10(TM3)からログ情報を取得する(ステップS11−3)。また、推定装置100は、端末装置10(TM4)からログ情報を取得する(ステップS11−4)。また、推定装置100は、端末装置10(TM5)からログ情報を取得する(ステップS11−5)。また、推定装置100は、端末装置10(TMn)からログ情報を取得する(ステップS11−n)。
【0020】
なお、ステップS11−1〜S11−nは、処理を説明するためのものであり、ステップS11−1〜S11−nのいずれが先に行われてもよく、各ステップS11−1〜S11−nは、複数回行われてもよい。以下、ステップS11−1〜S11−nを区別せずに説明する場合、ステップS11と総称する。
【0021】
そして、推定装置100は、第1推定処理により第2ユーザ群を推定する。例えば、推定装置100は、ログ情報が取得された端末装置10(TM1)〜端末装置10(TMn)のn台の端末装置10を第1ユーザ群TG11として、第2ユーザ群を推定する。図1の例では、推定装置100は、説明を簡単にするために、ある日時における各端末装置10の位置情報に基づいて、ある日時における各端末装置10の位置を推定し、推定したある日時における各端末装置10の位置に基づいて、第2ユーザ群を推定する場合を示す。
【0022】
例えば、推定装置100は、日時DCにおける各端末装置10の位置を特定(推定)する(ステップS12)。なお、図1に示す例では、日時DCから所定の範囲内(例えば3秒以内等)に取得された位置情報であってもよい。以下では、「日時D*(“*”は任意の一文字)」と記載した場合、「日時D*」には、「日時D*」から所定の範囲内の日時が含まれてもよい。
【0023】
図1中の地図情報MP11は、日時DCにおける各端末装置10の位置を模式的に示す。また、図1中の地図情報MP11における各端末装置10の位置をその端末ID(TM1、TM2等)により示す。例えば、図1中の地図情報MP11は、端末装置10(TM7)や端末装置10(TM1125)は日時DCにおいて近接した位置にいることを示す。
【0024】
そして、推定装置100は、日時DCにおいて所定のエリアに位置する端末装置10を第2ユーザ群として推定する(ステップS13)。例えば、推定装置100は、日時DCにおいてエリアAR11に位置する端末装置10を第2ユーザ群として推定する。例えば、エリアAR11は、位置情報LC3から所定の範囲(例えば5m等)のエリアであるものとする。以下では、「位置情報LC*(“*”は任意の一文字)」と記載した場合、「位置情報LC*」には、「位置情報LC*」から所定の範囲が含まれてもよい。この場合、推定装置100は、第1ユーザ群TG11から日時DCにおいて位置情報LC3から所定の範囲に位置する端末装置10を絞り込む。
【0025】
図1の例では、推定装置100は、第1ユーザ群TG11から日時DCにおいてエリアAR11に位置する端末装置10を第2ユーザ群TG12として推定する。例えば、推定装置100は、第1ユーザ群TG11から、端末装置10(TM1)や端末装置10(TM2)や端末装置10(TM4)や端末装置10(TM338)等を含む第2ユーザ群TG12を推定する。この場合、推定装置100は、第1推定処理により、端末装置10(TM3)や端末装置10(TM5)等、日時DCにおいてエリアAR11に含まれない端末装置10を除外する。このように、推定装置100は、第1推定処理により、100万台の端末装置10を含む第1ユーザ群TG11から、100万台よりも少ない台数(例えば、100台等)の端末装置10を含む第2ユーザ群TG12へ絞り込む。
【0026】
なお、図1では、説明を簡単にするために、日時DCにおける各端末装置10の位置情報に基づいて、第1ユーザ群を絞り込んだ第2ユーザ群を推定する場合を示したが、推定装置100は、どのような情報を用いて、第2ユーザ群を推定してもよい。
【0027】
例えば、推定装置100は、移動手段内の空間に関する情報の類似性に基づいて、第2ユーザ群を推定してもよい。例えば、推定装置100は、各端末装置10から取得した気温に関する情報や気圧に関する情報や湿度に関する情報や照度に関する情報に基づいて、第2ユーザ群を推定してもよい。例えば、推定装置100は、気温や気圧や湿度や照度が類似する端末装置10を第2ユーザ群として推定してもよい。また、推定装置100は、上述した各種情報を総合的に判断して、第2ユーザ群を推定してもよい。
【0028】
そして、推定装置100は、第2ユーザ群TG12に含まれる端末装置10を対象に、移動過程を特定(推定)する(ステップS14)。例えば、推定装置100は、図1中の移動過程一覧RT11に示すように、日時DA、日時DB、日時DCの3つの時点における端末装置10の位置情報に基づいて各端末装置10の移動過程を推定する。
【0029】
例えば、推定装置100は、図1中の移動過程一覧RT11に示すように、端末装置10(TM1)の移動過程が、日時DAに位置情報LC1、日時DBに位置情報LC2、日時DCに位置情報LC3であると推定する。また、例えば、推定装置100は、端末装置10(TM2)の移動過程が、日時DAに位置情報LC1、日時DBに位置情報LC2、日時DCに位置情報LC3であると推定する。また、例えば、推定装置100は、端末装置10(TM4)の移動過程が、日時DAに位置情報LC1、日時DBに位置情報LC40、日時DCに位置情報LC3であると推定する。また、例えば、推定装置100は、端末装置10(TM338)の移動過程が、日時DAに位置情報LC1、日時DBに位置情報LC2、日時DCに位置情報LC3であると推定する。
【0030】
そして、推定装置100は、第2ユーザ群TG12に含まれる端末装置10のうち、同乗するユーザを推定する(ステップS15)。
【0031】
図1の例では、端末装置10(TM1)、端末装置10(TM2)、及び端末装置10(TM338)の3台の端末装置10の移動過程が、図1中の移動過程一覧RT11に示すように、日時DAに位置情報LC1、日時DBに位置情報LC2、日時DCに位置情報LC3で一致する。そのため、推定装置100は、同乗ユーザ群TG13−1に示すように、端末装置10(TM1)、端末装置10(TM2)、及び端末装置10(TM338)の3台の端末装置10を同乗するユーザとして推定する。
【0032】
図1の例では、端末装置10(TM4)は、日時DBにおける位置情報LC40が、同乗ユーザ群TG13−1の端末装置10の日時DBにおける位置情報LC2と異なるため、同乗ユーザ群TG13−1には含まれない。なお、図1では、同乗ユーザ群TG13−1のみを図示するが、推定装置100は、第2ユーザ群TG12に含まれる端末装置10(TM4)や他の端末装置10を含む他の同乗ユーザ群(例えば同乗ユーザ群TG13−2等)を推定してもよい。
【0033】
そして、推定装置100は、同乗ユーザ群TG13−1とユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザと端末装置10との対応付けに基づいて、同乗するユーザを推定する。図1の例では、ユーザ情報記憶部121に示すように、端末装置10(TM1)はユーザID「U1」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU1」ともいう)に対応付けられる。また、図1の例では、ユーザ情報記憶部121に示すように、端末装置10(TM2)はユーザID「U2」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU2」ともいう)に対応付けられる。また、図1の例では、ユーザ情報記憶部121に示すように、端末装置10(TM338)はユーザID「U338」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU338」ともいう)に対応付けられる。
【0034】
そのため、図1の例では、推定装置100は、結果情報RS11に示すように、ユーザU1、ユーザU2、及びユーザU338の3人のユーザを同一の移動手段(例えば自動車C11)に同乗するユーザと推定する。なお、推定装置100は、ステップS11においてログ情報を取得した段階で、端末装置10をユーザに置き換えて、上述した推定処理を行ってもよい。
【0035】
上述したように、推定装置100は、端末装置10から取得した位置情報、音声情報、加速度情報、振動に関する情報、気温に関する情報、気圧に関する情報、湿度に関する情報、照度に関する情報を含むログ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。例えば、推定装置100は、所定のユーザ群を推定対象として、第1推定処理と第2推定処理との2段階の処理により、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。例えば、推定装置100は、n台の端末装置10を第1ユーザ群として、第1ユーザ群を絞り込んだ第2ユーザ群を推定し、さらに第2ユーザ群から同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。これにより、推定装置100は、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0036】
図1に示す例では、推定装置100は、ある時点でのユーザの位置情報に基づいて第2ユーザ群を推定する。そして、推定装置100は、各ユーザの所定の期間における移動過程に基づいて同乗ユーザ群を推定する。このように、推定装置100は、第1精度の情報であるある時点でのユーザの位置情報に基づいて第2ユーザ群を推定する。また、推定装置100は、第1精度よりも精度が高い第2精度の情報である各ユーザの所定の期間における移動過程に基づいて同乗ユーザ群を推定する。これにより、推定装置100は、2段階でユーザを絞り込むことにより、同一の移動手段に同乗するユーザを推定することができる。上述のように、推定装置100は、移動過程の情報による推定よりも処理負荷が低いある時点の位置情報に基づいて第2ユーザ群に対象ユーザを絞り込むことにより、処理負荷が高い移動過程の情報を用いる対象ユーザを絞り込むことにより、推定装置100の処理負荷の増大を抑制することができる。したがって、推定装置100は、上述したように2段階でユーザを絞り込むことにより、処理負荷の増大を抑制しつつ、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0037】
例えば、上述した同乗ユーザの推定を行わない場合、同一の移動手段に同乗する複数のユーザ(例えば4人のユーザ)が、各々別の移動手段で移動していると識別されてしまう場合がある。例えば、ナビアプリを提供するサービス提供装置がそのナビアプリを利用している端末装置10から取得した位置情報(プローブデータ)等のログ情報を用いてサービスを提供する場合について説明する。例えば、4人のユーザが各々の端末装置10でナビアプリを利用している場合、4人のユーザが同一の移動手段に同乗している場合であっても、各ユーザが別々に4台の移動手段で移動していると識別される。
【0038】
このように、上述した同乗ユーザの推定を行わない場合、ナビアプリを利用している端末装置10から取得した位置情報に基づいて、所定の道路を通行する自動車の台数等を捕捉することが難しい。そのため、上述した同乗ユーザの推定を行わない場合、通行する自動車等の台数の計測における誤差が大きくなる、例えば、上述のように、同一の移動手段に同乗している4人のユーザが別々に4台の移動手段で移動していると誤って識別された場合、通行する自動車等の台数を多く計測することになり、渋滞していない道路を渋滞していると判定してしまう場合がある。そのため、上述した同乗ユーザの推定を行わない場合、ナビアプリにおいて適切に渋滞情報を提供することができない。
【0039】
一方、推定装置100が行う推定処理により同乗ユーザとして推定されたユーザ群が1台の移動手段で移動していると識別されるため、同一の移動手段に同乗している4人のユーザが別々に4台の移動手段で移動していると誤って識別されることを抑制することができる。そのため、推定装置100が行う推定処理により推定された同乗ユーザに関する情報を用いることにより、通行する自動車等の台数をより正確に計測することが可能になり、渋滞していない道路を渋滞していると判定してしまう可能性を低減することができる。したがって、推定装置100が行う推定処理により推定された同乗ユーザに関する情報を用いることにより、ナビアプリにおいて適切に渋滞情報等の道路交通情報を提供することができる。
【0040】
例えば、推定システム1が端末装置10に道路交通情報を提供する場合、推定システム1は、各端末装置10に適切に渋滞情報の道路交通情報を提供することができる。この場合、推定装置100が各端末装置10に道路交通情報を提供してもよい。
【0041】
また、上述した例では、主に端末装置10から取得される位置情報に基づいて推定装置100が推定処理を行う場合を説明したが、推定装置100は、推定処理に用いることが可能な情報であればどのような情報を用いてもよい。例えば、推定装置100は、各端末装置10を利用するユーザのインターネット上における履歴情報を推定処理に用いてもよい。例えば、推定装置100は、各端末装置10を利用するユーザのスケジュールに関する情報の類似性に基づいて、同乗ユーザを推定してもよい。例えば、推定装置100は、スケジュールにおける目的地やその到着時間等が類似するユーザを第1ユーザ群として推定処理を行ってもよい。
【0042】
上述したように、推定装置100は、各端末装置10から取得された音声情報を推定処理に用いてもよい。例えば、推定装置100は、各端末装置10を利用するユーザのスケジュールに関する情報の類似性に基づいて、同乗ユーザを推定してもよい。例えば、推定装置100は、所定の期間における各端末装置10により検知された音声情報の類似性に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定してもよい。
【0043】
また、例えば、推定装置100は、所定の期間における各端末装置10により検知された音声情報のうち、ユーザの発話に関する情報を用いて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定してもよい。例えば、推定装置100は、所定の期間における各端末装置10により検知されたユーザの発話に関する情報の解析により推定される会話の内容に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定してもよい。また、例えば、推定装置100は、所定の期間における各端末装置10により検知された音声情報に含まれる環境音の類似性に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定してもよい。なお、推定装置100は、種々の従来技術を適宜用いて上記の音声情報の解析を行ってもよい。また、上記の音声情報の解析は、他のログ情報を用いた推定に比べて推定装置100の処理負荷が高くなる場合が多い。そのため、推定装置100は、位置情報等の他のログ情報に基づいて第1推定処理を行った後、第2ユーザ群に含まれるユーザの音声情報を対象として、上記の解析を行うことにより、第2ユーザ群から同乗ユーザを推定してもよい。
【0044】
また、上記の例では、推定装置100が第1ユーザ群TG11から第2ユーザ群TG12を推定し、第2ユーザ群TG12から同乗ユーザTG13−1等を推定する処理、すなわち2段階の処理により同乗ユーザを推定する場合を示したが、推定装置100は、種々の段階の処理により同乗ユーザを推定してもよい。例えば、推定装置100は、1段階の処理で同乗ユーザを推定してもよい。この場合、図1の例では、推定装置100は、第1ユーザ群TG11から直接同乗ユーザTG13−1等を推定してもよい。この場合、推定装置100は、各種(位置、気温、湿度、振動、加速度、音声等)のログ情報に基づいて、第1ユーザ群TG11から直接同乗ユーザTG13−1等を推定してもよい。上述したように、推定装置100は、種々の情報を適宜の段階で用いて、同乗ユーザを推定してもよい。例えば、推定装置100は、最初に気温や湿度等の車内環境の情報に基づいて第1ユーザ群から第2ユーザ群を推定し、次に音声情報に基づいて第2ユーザ群から第3ユーザ群を推定し、最後に位置情報に基づいて第3ユーザ群から同乗ユーザを推定してもよい。このように、推定装置100は、3段階以上の処理により、同乗ユーザを推定してもよい。上記例のように、推定装置100は、用いる情報の種別に応じて、段階的に処理することにより、同乗ユーザを推定してもよい。このように、推定装置100は、1段階〜N段階まで任意の段階により、同乗ユーザを推定してもよい。なお、推定装置100は、同乗ユーザを推定可能であれば、どのような情報を用いたり、どのような段階の処理を行ったりして、同乗ユーザを推定してもよい。すなわち、上述した1段階や2段階等の段階は、概念的な処理の段階の分割であり、推定装置100は、取得した情報に基づいて同乗ユーザを推定可能であれば、どのような処理手順で同乗ユーザを推定してもよい。
【0045】
〔2.推定装置の構成〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る推定装置100の構成について説明する。図2は、実施形態に係る推定装置100の構成例を示す図である。図2に示すように、推定装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、推定装置100は、推定装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0046】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0047】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、図2に示すように、ユーザ情報記憶部121と、位置情報記憶部122と、端末関連情報記憶部123とを有する。
【0048】
(ユーザ情報記憶部121)
実施形態に係るユーザ情報記憶部121は、ユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部121は、ユーザ属性に関する各種情報を記憶する。図3は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。図3に示すユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「端末ID」、「性別」、「年代」といった項目が含まれる。
【0049】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。「端末ID」は、対応するユーザが利用する端末装置10を識別する情報を示す。なお、対応するユーザが複数の端末装置10を利用する場合、ユーザ情報記憶部121には、「端末ID」は複数記憶されてもよい。また、「性別」は、ユーザIDにより識別されるユーザの性別を示す。また、「年代」は、ユーザIDにより識別されるユーザの年齢を示す。なお、「年代」は、例えば35歳など、ユーザIDにより識別されるユーザの具体的な年齢であってもよい。
【0050】
例えば、図3に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、端末ID「TM1」により識別される端末装置10を利用していることを示す。また、ユーザID「U1」により識別されるユーザの年齢は、「30代」であり、性別は、「男性」であることを示す。
【0051】
例えば、図3に示す例において、ユーザID「U2」により識別されるユーザは、端末ID「TM2」により識別される端末装置10や端末ID「TM2−2」により識別される端末装置10を含む複数の端末装置10を利用していることを示す。また、ユーザID「U2」により識別されるユーザの年齢は、「20代」であり、性別は、「女性」であることを示す。
【0052】
なお、ユーザ情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、氏名、居住地、興味、家族構成、収入、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。
【0053】
(位置情報記憶部122)
実施形態に係る位置情報記憶部122は、ユーザの位置に関する各種情報を記憶する。図4は、実施形態に係る位置情報記憶部の一例を示す図である。例えば、位置情報記憶部122は、各ユーザの端末装置10から取得した位置情報を記憶する。図4に示す位置情報記憶部122には、「端末ID」、「日時」、「位置情報」といった項目が含まれる。
【0054】
「端末ID」は、端末装置10を識別する情報を示す。「日時」は、各位置情報が取得された日時を示す。「位置情報」は、対応する日時における対応するユーザの位置情報を示す。
【0055】
例えば、図4に示す例において、端末ID「TM1」により識別される端末装置10の位置情報「LC1−1」が、日時「日時DA−1」に取得されたことを示す。すなわち、端末ID「TM1」により識別される端末装置10を利用するユーザの位置情報「LC1−1」が、日時「日時DA−1」に取得されたことを示す。例えば、図4に示す例において、端末ID「TM1」により識別される端末装置10の位置情報「LC2−1」が、日時「日時DB−1」に取得されたことを示す。すなわち、端末ID「TM1」により識別される端末装置10を利用するユーザの位置情報「LC2−1」が、日時「日時DB−1」に取得されたことを示す。
【0056】
図4に示す例では、ハイフン(“-”)が付された日時「日時DA−1」等は、日時DAから所定の範囲内(例えば5秒以内等)の日時を意味する。また、例えば、日時DB−1、日時DB−2等は、日時DBから所定の範囲内の位置情報を意味する。
【0057】
また、図4に示す例では、ハイフン(“-”)が付された位置情報LC1−1等は、位置情報LC1から所定の範囲内(例えば10m以内等)の位置情報を意味する。また、例えば、位置情報LC2−1、LC2−2等は、位置情報LC2から所定の範囲内の位置情報を意味する。
【0058】
図4に示す例では、推定装置100は、日時DB−1に取得された位置情報LC2−1と、日時DB−2に取得された位置情報LC2−2とを、日時DBに近接する日時に取得された位置情報LC2に近接する位置情報と推定してもよい。この場合、推定装置100は、端末装置10(TM1)と端末装置10(TM2)とを同一日時(日時DB)に同一エリア(位置情報LC2)に位置する端末装置10としてもよい。
【0059】
なお、位置情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。また、図4では、端末IDごとに位置情報が位置情報記憶部122に記憶される場合を示したが、位置情報は、端末IDごとに限らず、例えば取得された日時順に記憶されてもよい。
【0060】
(端末関連情報記憶部123)
実施形態に係る端末関連情報記憶部123は、端末関連情報を記憶する。図5は、実施形態に係る端末関連情報記憶部の一例を示す図である。図5に示す端末関連情報記憶部123には、端末関連情報として、位置情報以外の各種のセンサ情報(ログ情報)が記憶される。図5に示す端末関連情報記憶部123には、「端末ID」、「日時」、「種別」、「データ」といった項目が含まれる。
【0061】
「端末ID」は、端末装置10を識別する情報を示す。「日時」は、各端末関連情報が取得された日時を示す。「種別」は、対応する日時において取得された端末関連情報の種別を示す。例えば、「種別」には、「音声」、「加速度」、「照度」など、取得された端末関連情報の種々の種別が記憶される。「データ」は、対応する日時において取得された端末関連情報のデータを示す。なお、図5に示す「データ」には、「データA」や「データB」等の記号を示すが、実際には、具体的な情報や、その格納場所を示すファイルパス名などが格納される。
【0062】
例えば、図5に示す例において、端末ID「TM1」により識別される端末装置10から種別「音声」のデータAが、日時「日時DD−1」に取得されたことを示す。例えば、図5に示す例において、端末ID「TM1」により識別される端末装置10から種別「加速度」のデータBが、日時「日時DE−1」に取得されたことを示す。
【0063】
なお、端末関連情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、端末関連情報記憶部123には、無線通信に関する情報が記憶されてもよい。また、図5では、端末IDごとに端末関連情報が端末関連情報記憶部123に記憶される場合を示したが、端末関連情報は、端末IDごとに限らず、例えば取得された日時順に記憶されてもよい。
【0064】
(制御部130)
図2の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、推定装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(推定プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0065】
図2に示すように、制御部130は、取得部131と、推定部132と、送信部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0066】
(取得部131)
取得部131は、各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザ情報記憶部121や、位置情報記憶部122や、端末関連情報記憶部123から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、ユーザが利用する端末装置10から各種情報を取得する。例えば、取得部131は、各ユーザが利用する各端末装置10からセンサ情報を取得する。
【0067】
例えば、取得部131は、各端末装置10に関する位置情報を含むセンサ情報を取得する。例えば、取得部131は、各端末装置10により検知された音声情報を含むセンサ情報を取得する。例えば、取得部131は、各端末装置10により検知された加速度情報、振動に関する情報、気温に関する情報、気圧に関する情報、湿度に関する情報、照度に関する情報の少なくとも1つを含むセンサ情報を取得する。例えば、取得部131は、各端末装置10から無線通信に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、各ユーザに関する所定のネットワーク上における履歴情報を取得する。
【0068】
図1の例では、取得部131は、端末装置10(TM1)〜端末装置10(TMn)のn台の端末装置10からログ情報を取得する。例えば、取得部131は、位置情報、音声情報、加速度情報、振動に関する情報、気温に関する情報、気圧に関する情報、湿度に関する情報、照度に関する情報を含むログ情報を端末装置10から取得する。
【0069】
(推定部132)
推定部132は、種々の情報を推定する。例えば、推定部132は、各端末装置10から取得されるセンサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。例えば、推定部132は、所定の期間における各端末装置10に関する位置情報の変化に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。例えば、推定部132は、所定の期間における各端末装置10に関する位置情報の変化の類似性に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。例えば、推定部132は、所定の期間における各端末装置10により検知された音声情報の類似性に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。例えば、推定部132は、所定の期間における各端末装置10により検知された音声情報の内容に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。例えば、推定部132は、各端末装置10から取得される無線通信に関する情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。例えば、推定部132は、各ユーザに関する所定のネットワーク上における履歴情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0070】
例えば、推定部132は、第1推定処理を行う。例えば、推定部132は、第1推定処理により、推定対象となる第1ユーザ群のうち、同一の移動手段に同乗するユーザと推定される第2ユーザ群であって、第1ユーザ群よりも少ない第2ユーザ群を推定する。
【0071】
例えば、推定部132は、第2推定処理を行う。例えば、推定部132は、第2推定処理により、第2ユーザ群のうち、同一の移動手段に同乗するユーザと推定される同乗ユーザ群であって、第2ユーザ群よりも少ない同乗ユーザ群を推定することにより、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0072】
例えば、推定部132は、第1精度の情報に基づいて第2ユーザ群を推定する第1推定処理と、第1精度よりも精度が高い第2精度の情報に基づいて同乗ユーザ群を推定する第2推定処理とにより、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0073】
図1の例では、推定部132は、所定のユーザ群(図1では、端末装置10(TM1)〜端末装置10(TMn))を推定対象として、第1推定処理と第2推定処理との2段階の処理により、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。例えば、推定部132は、端末装置10(TM1)〜端末装置10(TMn)のn台の端末装置10を第1ユーザ群として、第1ユーザ群を絞り込んだ第2ユーザ群を推定し、さらに第2ユーザ群から同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0074】
図1の例では、推定部132は、第1推定処理により第2ユーザ群を推定する。例えば、推定装置100は、ログ情報が取得された端末装置10(TM1)〜端末装置10(TMn)のn台の端末装置10を第1ユーザ群TG11(図1参照)として、第2ユーザ群を推定する。例えば、推定部132は、日時DCにおける各端末装置10の位置を推定する。例えば、推定部132は、日時DCにおいて所定のエリアに位置する端末装置10を第2ユーザ群として推定する。例えば、推定部132は、日時DCにおいてエリアAR11に位置する端末装置10を第2ユーザ群として推定する。
【0075】
図1の例では、推定部132は、第1ユーザ群TG11から日時DCにおいてエリアAR11に位置する端末装置10を第2ユーザ群TG12として推定する。例えば、推定部132は、第1ユーザ群TG11から、端末装置10(TM1)や端末装置10(TM2)や端末装置10(TM4)や端末装置10(TM338)等を含む第2ユーザ群TG12(図1参照)を推定する。
【0076】
図1の例では、推定部132は、第2ユーザ群TG12に含まれる端末装置10を対象に、移動過程を推定する。例えば、推定部132は、図1中の移動過程一覧RT11に示すように、日時DA、日時DB、日時DCの3つの時点における端末装置10の位置情報に基づいて各端末装置10の移動過程を推定する。
【0077】
例えば、推定部132は、図1中の移動過程一覧RT11に示すように、端末装置10(TM1)の移動過程が、日時DAに位置情報LC1、日時DBに位置情報LC2、日時DCに位置情報LC3であると推定する。また、例えば、推定部132は、端末装置10(TM2)の移動過程が、日時DAに位置情報LC1、日時DBに位置情報LC2、日時DCに位置情報LC3であると推定する。また、例えば、推定部132は、端末装置10(TM4)の移動過程が、日時DAに位置情報LC1、日時DBに位置情報LC40、日時DCに位置情報LC3であると推定する。また、例えば、推定部132は、端末装置10(TM338)の移動過程が、日時DAに位置情報LC1、日時DBに位置情報LC2、日時DCに位置情報LC3であると推定する。
【0078】
図1の例では、推定部132は、第2ユーザ群TG12に含まれる端末装置10のうち、同乗するユーザを推定する。例えば、推定部132は、同乗ユーザ群TG13−1に示すように、端末装置10(TM1)、端末装置10(TM2)、及び端末装置10(TM338)の3台の端末装置10を同乗するユーザとして推定する。例えば、推定部132は、同乗ユーザ群TG13−1(図1参照)とユーザ情報記憶部121(図1参照)に記憶されたユーザと端末装置10との対応付けに基づいて、同乗するユーザを推定する。例えば、推定部132は、結果情報RS11(図1参照)に示すように、ユーザU1、ユーザU2、及びユーザU338の3人のユーザを同一の移動手段(例えば自動車C11)に同乗するユーザと推定する。
【0079】
(送信部133)
送信部133は、外部の情報処理装置に各種情報を配信する。例えば、送信部133は、端末装置10に各種情報を配信する。また、送信部133は、外部の情報処理装置に同乗ユーザに関する情報を送信してもよい。また、送信部133は、所定のナビゲーションサービスを提供する外部の情報処理装置に同乗ユーザに関する情報を送信してもよい。
【0080】
〔3.推定処理のフロー〕
次に、図6を用いて、実施形態に係る推定システム1による推定処理の手順について説明する。図6は、実施形態に係る推定処理の一例を示すフローチャートである。具体的には、図6は、クラスタ数(組合情報数)を決定しない手法による推定処理の一例を示すフローチャートである。
【0081】
図6に示すように、推定装置100は、ユーザが利用する端末装置からログ情報を取得する(ステップS101)。例えば、推定装置100は、各ユーザが利用する端末装置10からユーザの位置情報を含むセンサ情報を取得する。図1の例では、取得部131は、端末装置10(TM1)〜端末装置10(TMn)のn台の端末装置10からログ情報を取得する。
【0082】
また、推定装置100は、各端末装置10から取得したログ情報に基づいて、第1推定処理を行う(ステップS102)。例えば、推定装置100は、第1ユーザ群から第2ユーザ群を推定する。図1の例では、推定装置100は、第1ユーザ群TG11から第2ユーザ群TG12を推定する。
【0083】
その後、推定装置100は、第2推定処理を行う(ステップS103)。例えば、推定装置100は、第2ユーザ群から同乗ユーザを推定する。図1の例では、推定装置100は、第2ユーザ群TG12から同乗ユーザ群TG13−1を推定する。
【0084】
〔4.無線通信情報の利用〕
上述した例においては、ユーザの端末装置10から取得した位置情報等のセンサ情報を用いて同乗ユーザを推定する場合を主に説明したが、推定装置100は、同乗ユーザの推定に利用可能であればどのような情報を用いてもよい。この点について、図7を用いて説明する。図7は、実施形態に係る無線通信情報に基づく推定の一例を示す図である。図7に示す例においては、端末装置10間におけるBluetooth(登録商標)による無線通信に関する情報を用いた、端末装置10のグループ化を示す。なお、図7に示す例においては、各端末装置の符号「10」に続く「()」内の記号は、端末装置の識別情報を示す。例えば、図7中に「10(TM101)」の符号が付された端末装置10は、端末ID「TM101」により識別される端末装置10であることを示す。なお、以下では、端末ID「TM101」により識別される端末装置10を端末装置10(TM101)と記載する場合がある。他の端末装置10についても同様に、端末IDにより識別される端末装置10を端末装置10(“端末ID”)と記載する場合がある。
【0085】
図7に示す例においては、推定装置100が各端末装置10の接続状況に応じて2つのグループGP11、GP12を推定する場合を示す。なお、図7に示す例には、2つのグループGP11、GP12に含まれる端末装置10のみを図示するが、2つのグループGP11、GP12に含まれない多数の端末装置10があるものとする。
【0086】
図7に示す例においては、端末装置10(TM101)と端末装置10(TM102)とは、接続線CN11−1に示すように、Bluetoothにより接続されている。また、図7に示す例においては、端末装置10(TM101)と端末装置10(TM103)とは、接続線CN11−2に示すように、Bluetoothにより接続されている。また、図7に示す例においては、端末装置10(TM102)と端末装置10(TM105)とは、接続線CN11−3に示すように、Bluetoothにより接続されている。また、図7に示す例においては、端末装置10(TM102)と端末装置10(TM104)とは、接続線CN11−4に示すように、Bluetoothにより接続されている。そのため、推定装置100は、5つの端末装置10(TM101)、端末装置10(TM102)、端末装置10(TM103)、端末装置10(TM104)、及び端末装置10(TM105)を1つのグループGP11と推定する。なお、推定装置100は、第1推定処理において無線通信情報を用いることにより、第2ユーザ群としてグループG11を推定してもよいし、第2推定処理において無線通信情報を用いることにより、同乗ユーザとしてグループG11を推定してもよい。
【0087】
図7に示す例においては、端末装置10(TM201)と端末装置10(TM202)とは、接続線CN11−5に示すように、Bluetoothにより接続されている。また、図7に示す例においては、端末装置10(TM201)と端末装置10(TM203)とは、接続線CN11−6に示すように、Bluetoothにより接続されている。また、図7に示す例においては、端末装置10(TM202)と端末装置10(TM203)とは、接続線CN11−7に示すように、Bluetoothにより接続されている。そのため、推定装置100は、3つの端末装置10(TM201)、端末装置10(TM202)、及び端末装置10(TM203)を1つのグループGP12と推定する。なお、推定装置100は、第1推定処理において無線通信情報を用いることにより、第2ユーザ群としてグループG12を推定してもよいし、第2推定処理において無線通信情報を用いることにより、同乗ユーザとしてグループG12を推定してもよい。
【0088】
なお、上記は一例であり、推定装置100が用いる無線通信情報は、Bluetoothの情報に限らず、同乗ユーザの推定に利用可能であれば、Wi−Fi等の種々の無線通信に関する情報であってもよい。
【0089】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る推定装置100は、取得部131と、推定部132とを有する。取得部131は、各ユーザが利用する各端末装置10からセンサ情報を取得する。また、推定部132は、各端末装置10から取得されるセンサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0090】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、各端末装置10から取得されるセンサ情報に基づくことにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0091】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、各端末装置10に関する位置情報を含むセンサ情報を取得する。
【0092】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、各端末装置10から取得される位置情報に基づくことにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0093】
また、実施形態に係る推定装置100において、推定部132は、所定の期間における各端末装置10に関する位置情報の変化に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0094】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、所定の期間における各端末装置10に関する位置情報の変化に基づくことにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0095】
また、実施形態に係る推定装置100において、推定部132は、所定の期間における各端末装置10に関する位置情報の変化の類似性に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0096】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、所定の期間における各端末装置10に関する位置情報の変化の類似性に基づくことにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0097】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、各端末装置10により検知された音声情報を含むセンサ情報を取得する。
【0098】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、各端末装置10により検知された音声情報を含むセンサ情報に基づくことにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0099】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、所定の期間における各端末装置10により検知された音声情報の類似性に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0100】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、所定の期間における各端末装置10により検知された音声情報の類似性に基づくことにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0101】
また、実施形態に係る推定装置100において、推定部132は、所定の期間における各端末装置10により検知された音声情報の内容に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0102】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、所定の期間における各端末装置10により検知された音声情報の内容に基づくことにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0103】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、各端末装置10により検知された加速度情報、振動に関する情報、気温に関する情報、気圧に関する情報、湿度に関する情報、照度に関する情報の少なくとも1つを含むセンサ情報を取得する。
【0104】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、各端末装置10により検知された加速度情報、振動に関する情報、気温に関する情報、気圧に関する情報、湿度に関する情報、照度に関する情報の少なくとも1つを含むセンサ情報を取得することにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0105】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、各端末装置10から無線通信に関する情報を取得する。推定部132は、各端末装置10から取得される無線通信に関する情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0106】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、各端末装置10から取得される無線通信に関する情報に基づくことにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0107】
また、実施形態に係る推定装置100において、取得部131は、各ユーザに関する所定のネットワーク上における履歴情報を取得する。推定部132は、各ユーザに関する所定のネットワーク上における履歴情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0108】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、各ユーザに関する所定のネットワーク上における履歴情報に基づくことにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0109】
また、実施形態に係る推定装置100において、推定部132は、推定対象となる第1ユーザ群のうち、同一の移動手段に同乗するユーザと推定される第2ユーザ群であって、第1ユーザ群よりも少ない第2ユーザ群を推定する第1推定処理と、第2ユーザ群のうち、当該同一の移動手段に同乗するユーザと推定される同乗ユーザ群であって、第2ユーザ群よりも少ない同乗ユーザ群を推定する第2推定処理とにより、当該同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0110】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、推定対象となる第1ユーザ群のうち、同一の移動手段に同乗するユーザと推定される第2ユーザ群を推定する第1推定処理と、第2ユーザ群のうち、当該同一の移動手段に同乗するユーザと推定される同乗ユーザ群を推定する第2推定処理とにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0111】
また、実施形態に係る推定装置100において、推定部132は、第1精度の情報に基づいて第2ユーザ群を推定する第1推定処理と、第1精度よりも精度が高い第2精度の情報に基づいて同乗ユーザ群を推定する第2推定処理とにより、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【0112】
これにより、実施形態に係る推定装置100は、第1精度の情報に基づいて第2ユーザ群を推定する第1推定処理と、第1精度よりも精度が高い第2精度の情報に基づいて同乗ユーザ群を推定する第2推定処理とにより、同一の移動手段に同乗するユーザを推定することにより、同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定することができる。
【0113】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る推定装置100は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、推定装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0114】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0115】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が推定したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0116】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、推定したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0117】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0118】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る推定装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0119】
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0120】
〔7.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0121】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0122】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0123】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0124】
1 推定システム
100 推定装置
121 ユーザ情報記憶部
122 位置情報記憶部
123 端末関連情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 推定部
133 送信部
10 端末装置
N ネットワーク
【要約】
【課題】同一の移動手段に同乗するユーザを適切に推定すること。
【解決手段】本願に係る推定装置は、取得部と、推定部とを有する。取得部は、各ユーザが利用する各端末装置からセンサ情報を取得する。推定部は、各端末装置から取得されるセンサ情報に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。例えば、取得部は、各端末装置に関する位置情報を含むセンサ情報を取得する。例えば、推定部は、所定の期間における各端末装置に関する位置情報の変化に基づいて、同一の移動手段に同乗するユーザを推定する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8