特許第6253956号(P6253956)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6253956
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】ネットワーク管理サーバおよび復旧方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/70 20130101AFI20171218BHJP
   H04L 12/711 20130101ALI20171218BHJP
【FI】
   H04L12/70 100Z
   H04L12/711
【請求項の数】13
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2013-236808(P2013-236808)
(22)【出願日】2013年11月15日
(65)【公開番号】特開2015-97331(P2015-97331A)
(43)【公開日】2015年5月21日
【審査請求日】2016年7月27日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成25年度、総務省、「ネットワーク仮想化技術の研究開発」に関する委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】特許業務法人藤央特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 敏明
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 英樹
(72)【発明者】
【氏名】井内 秀則
【審査官】 大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−117741(JP,A)
【文献】 特開2006−229967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/70
H04L 12/711
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを構成するエリア群の各エリア内の通信装置に接続されるネットワーク管理サーバであって、
プログラムを実行するプロセッサと、前記プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、前記通信装置との間の通信を制御するインターフェースと、データを記憶する記憶装置と、を備え、
前記記憶装置は、
前記ネットワーク内の伝送パスについて、前記伝送パスを経由する複数のエリアのうち通信装置の障害が発生した障害発生エリアの出現パターンごとに出現パターンに応じた復旧パスの集合である復旧面を特定する情報と、前記復旧パスを経由する通信装置を特定する情報と、を関連付けて記憶し、
前記各通信装置は、
自装置を経由する復旧パスの集合である復旧面を特定する情報と、前記自装置を経由する復旧パスにおける前記自装置との接続相手を指定する情報と、を含む復旧情報を記憶し、
前記ネットワーク管理サーバは、
前記複数のエリアのいずれかのエリア内の通信装置の障害を所定期間のリセット後最初に検出し、かつ、前記所定期間の計時を開始する第1検出手順と、
前記複数のエリアのいずれかのエリア内の通信装置の障害を前記所定期間中に検出し、かつ、前記所定期間経過時に前記所定期間をリセットする第2検出手順と、
前記第1検出手順および前記第2検出手順によって検出された障害ごとに、前記いずれかのエリアが通信不能な障害発生エリアであるか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順によって判定された判定結果に基づいて、いずれの障害発生パターンに該当するか否かを特定する特定手順と、
前記特定手順によって特定された障害発生パターンに応じた復旧面を特定する情報を前記記憶装置から取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された復旧面を特定する情報を、当該復旧面に含まれる復旧パスが経由する通信装置に通知する通知手順と、
を実行することを特徴とするネットワーク管理サーバ。
【請求項2】
前記通知手順では、同一の復旧面を特定する情報を通知することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク管理サーバ。
【請求項3】
前記ネットワーク管理サーバは、
前記各通信装置に、前記通信装置が経由する復旧パスについての復旧情報を送信する送信手順を実行し、
前記特定手順では、前記送信手順の実行後に特定することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク管理サーバ。
【請求項4】
前記ネットワーク管理サーバは、
前記出現パターンに応じた復旧パスを算出する算出手順と、
前記算出手順によって算出された復旧パスを経由する通信装置の接続相手を指定する情報を生成する生成手順と、を実行し、
前記送信手順では、前記生成手順によって生成された前記接続相手を指定する情報を含む前記復旧情報を送信することを特徴とする請求項3に記載のネットワーク管理サーバ。
【請求項5】
前記判定手順では、前記いずれかのエリア内の通信装置が他のエリアと接続するリンクが不通となった場合、前記いずれかのエリアを障害発生エリアと判定することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク管理サーバ。
【請求項6】
前記判定手順では、前記いずれかのエリア内における障害が発生した通信装置の台数に基づいて、前記いずれかのエリアを障害発生エリアと判定することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク管理サーバ。
【請求項7】
前記判定手順では、前記いずれかのエリア内に障害が発生した通信装置が検出された場合、前記伝送パスにおいて、前記いずれかのエリア内で前記障害が発生した通信装置を経由しない迂回パスが設定可能である場合、前記いずれかのエリアにおいて前記迂回パスを設定して、前記いずれかのエリアを障害発生エリアでないと判定することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク管理サーバ。
【請求項8】
ネットワークを構成するエリア群の各エリアを管理するエリア管理サーバに接続されるネットワーク管理サーバであって、
プログラムを実行するプロセッサと、前記プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、前記エリア管理サーバとの間の通信を制御するインターフェースと、データを記憶する記憶装置と、を備え、
前記記憶装置は、
前記ネットワーク内の伝送パスについて、前記伝送パスを経由する複数のエリアのうち通信装置の障害が発生した障害発生エリアの出現パターンごとに出現パターンに応じた復旧パスの集合である復旧面を特定する情報と、前記復旧パスを経由する通信装置を特定する情報と、を関連付けて記憶し、
前記各エリア管理サーバは、
自エリア内の通信装置を経由する復旧パスの集合である復旧面を特定する情報と、前記自エリア内の通信装置を経由する復旧パスにおける前記自エリア内の通信装置との接続相手を指定する情報と、を含む復旧情報を記憶し、
前記ネットワーク管理サーバは、
前記複数のエリアのいずれかのエリア内の通信装置の障害を所定期間のリセット後最初に検出し、かつ、前記所定期間の計時を開始する第1検出手順と、
前記複数のエリアのいずれかのエリア内の通信装置の障害を前記所定期間中に検出し、かつ、前記所定期間経過時に前記所定期間をリセットする第2検出手順と、
前記第1検出手順および前記第2検出手順によって検出された障害ごとに、前記いずれかのエリアが通信不能な障害発生エリアであるか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順によって判定された判定結果に基づいて、いずれの障害発生パターンに該当するか否かを特定する特定手順と、
前記複数のエリアのいずれかに障害が発生した場合に、いずれの障害発生パターンに該当するか否かを特定する特定手順と、
前記特定手順によって特定された障害発生パターンに応じた復旧面を特定する情報を前記記憶装置から取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された復旧面を特定する情報を、当該復旧面に含まれる復旧パスが経由するエリアのエリア管理サーバに通知する通知手順と、
を実行することを特徴とするネットワーク管理サーバ。
【請求項9】
前記通知手順では、同一の復旧面を特定する情報を通知することを特徴とする請求項8に記載のネットワーク管理サーバ。
【請求項10】
前記ネットワーク管理サーバは、
前記各エリア管理サーバに、前記エリア管理サーバが管理するエリア内の通信装置が経由する復旧パスについての復旧情報を送信する送信手順を実行し、
前記特定手順では、前記送信手順の実行後に特定することを特徴とする請求項8に記載のネットワーク管理サーバ。
【請求項11】
前記ネットワーク管理サーバは、
前記出現パターンに応じた復旧パスを算出する算出手順と、
前記算出手順によって算出された復旧パスを経由する通信装置の接続相手を指定する情報を生成する生成手順と、を実行し、
前記送信手順では、前記生成手順によって生成された前記接続相手を指定する情報を含む前記復旧情報を送信することを特徴とする請求項10に記載のネットワーク管理サーバ。
【請求項12】
前記ネットワーク管理サーバは、
前記複数のエリアのいずれかのエリア内の通信装置の障害により、前記いずれかのエリアが通信不能な障害発生エリアであるか否かを判定する判定手順を実行し、
前記特定手順では、前記判定手順によって判定された判定結果に基づいて、いずれの障害発生パターンに該当するか否かを特定することを特徴とする請求項8に記載のネットワーク管理サーバ。
【請求項13】
ネットワークを構成するエリア群の各エリア内の通信装置に接続されるネットワーク管理サーバが実行する復旧方法であって、
前記ネットワーク管理サーバは、
プログラムを実行するプロセッサと、前記プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、前記通信装置との間の通信を制御するインターフェースと、データを記憶する記憶装置と、を備え、
前記記憶装置は、
前記ネットワーク内の伝送パスについて、前記伝送パスを経由する複数のエリアのうち通信装置の障害が発生した障害発生エリアの出現パターンごとに出現パターンに応じた復旧パスの集合である復旧面を特定する情報と、前記復旧パスを経由する通信装置を特定する情報と、を関連付けて記憶し、
前記各通信装置は、
自装置を経由する復旧パスの集合である復旧面を特定する情報と、前記自装置を経由する復旧パスにおける前記自装置との接続相手を指定する情報と、を含む復旧情報を記憶し、
前記復旧方法は、
前記ネットワーク管理サーバが、
前記複数のエリアのいずれかのエリア内の通信装置の障害を所定期間のリセット後最初に検出し、かつ、前記所定期間の計時を開始する第1検出手順と、
前記複数のエリアのいずれかのエリア内の通信装置の障害を前記所定期間中に検出し、かつ、前記所定期間経過時に前記所定期間をリセットする第2検出手順と、
前記第1検出手順および前記第2検出手順によって検出された障害ごとに、前記いずれかのエリアが通信不能な障害発生エリアであるか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順によって判定された判定結果に基づいて、いずれの障害発生パターンに該当するか否かを特定する特定手順と、
前記特定手順によって特定された障害発生パターンに応じた復旧面を特定する情報を前記記憶装置から取得する取得手順と、
前記取得手順によって取得された復旧面を特定する情報を、当該復旧面に含まれる復旧パスが経由する通信装置に通知する通知手順と、
を実行することを特徴とする復旧方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを管理するネットワーク管理サーバおよび復旧方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特許文献1〜3がある。特許文献1の技術では、網管理システムは、伝送網内の伝送パスの集合として定義される伝送面を管理する面管理テーブルを備える。また、面管理テーブルは正常時に適用される伝送面(現用面)に加えて、伝送網内の障害発生時に適用可能な1または複数の伝送面(予備面)を設定して、管理する。そして伝送網内の障害発生時には、網管理システムは適用面を適切な伝送面に変更する。
【0003】
特許文献2の技術では、各通信装置は複数のエリアに分類され、各エリアは現用パスが最初に通過するエッジノードと最後に通過するエッジノードとを含む。網管理装置は、各エリアに障害が発生したか否かを示す値を含む障害情報を保持し、複数のエッジノードを示す値と、各エリアの代替エリアを示す値と、各代替エリアに割り当てられた優先度と、を含む迂回パス情報を保持する。網管理装置は、障害情報に基づいて、第1のエリアに障害が発生したと判定された場合、迂回パス情報に基づいて、第1のエリアの代替エリアを特定する。網管理装置は、第1のエリアの代替エリアに障害が発生していないと判定された場合、第1のエリアの代替エリアを、現用パスが通過する第2のエリアに決定し、迂回パス情報に基づいて、第2のエリアに含まれる二つのエッジノードを決定し、二つのエッジノードの間の現用パスが通過する各通信装置を検出する。
【0004】
特許文献3の技術では、経路生成部は、予測される障害箇所に従い変更された予測トポロジー情報及び予測リソース情報に基づき障害が発生した際の予備経路情報を予め生成する。経路生成部は、生成された予備経路情報をデータ記憶部に記憶する。TCS(S−1)の経路情報通知部は、生成された通常経路情報をノードNへ通知する。TCS(S−1)の障害情報取得部は、障害の発生を検知する。障害情報取得部が障害の発生を検知すると、経路情報通知部が、データ記憶部に記憶された予備経路情報をノードNに通知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−46322号公報
【特許文献2】特開2013−85061号公報
【特許文献3】国際公開公報WO2010/018755
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の技術では、設定した特定パスに障害が発生すると、予備面において複数の中継点を経由するすべてのパスに対して有効か、或いは非有効かを判定し、各パスの優先度に基づき障害の影響度が最も少ない予備面を選択する。したがって、設定パスの障害検出から復旧のための予備面決定までに相当量の処理を実行する必要がある。このため、通信システムの規模が大きくなるほど適用が困難である。
【0007】
特許文献2の技術では、通信装置が属するエリアの障害を検出すると、障害となったエリアを経由するパスに対して、1本1本順番に設定済みのパス設定を廃止し、その後に迂回路としてのパス設定を施す。したがって、設定済みのすべてのパスを復旧するまでに相当量の処理を実行する必要があり、また1本1本迂回路を決定および設定するため、全体としての最適なパス設定を実行することができない。このため、通信システムの規模が大きくなるほど適用が困難である。
【0008】
特許文献3の技術では、障害発生時の予備経路情報を予め計算するが、通知先のノード毎に異なる予備経路情報、或いは経路情報を示す異なるIDをノード毎に通知する。したがって、多数のノードが存在する場合、膨大に存在する異なる経路情報を通知、或いは異なるIDを通知先の多数ノードと接続を確立して多数通知する必要があり、経路情報を通知する側の負荷が高い、或いは通知に時間がかかる。このため、通信システムの規模が大きくなるほど迅速な復旧を実現するのは困難である。
【0009】
本発明は、通信システムにおいて障害が発生した場合に、既存の設定パスを迅速に復旧するための設定負荷の低減化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願において開示される発明の一側面となるネットワーク管理サーバおよび復旧方法は、ネットワークを構成するエリア群の各エリア内の通信装置に接続されるネットワーク管理サーバおよび当該ネットワーク管理サーバが実行する復旧方法であって、ネットワーク管理サーバは、プログラムを実行するプロセッサと、前記プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、前記通信装置との間の通信を制御するインターフェースと、データを記憶する記憶装置と、を備え、前記記憶装置は、前記ネットワーク内の伝送パスについて、前記伝送パスを経由する複数のエリアのうち通信装置の障害が発生した障害発生エリアの出現パターンごとに出現パターンに応じた復旧パスの集合である復旧面を特定する情報と、前記復旧パスを経由する通信装置を特定する情報と、を関連付けて記憶し、前記各通信装置は、自装置を経由する復旧パスの集合である復旧面を特定する情報と、前記自装置を経由する復旧パスにおける前記自装置との接続相手を指定する情報と、を含む復旧情報を記憶し、前記ネットワーク管理サーバは、前記複数のエリアのいずれかのエリア内の通信装置の障害を所定期間のリセット後最初に検出し、かつ、前記所定期間の計時を開始する第1検出手順と、前記複数のエリアのいずれかのエリア内の通信装置の障害を前記所定期間中に検出し、かつ、前記所定期間経過時に前記所定期間をリセットする第2検出手順と、前記第1検出手順および前記第2検出手順によって検出された障害ごとに、前記いずれかのエリアが通信不能な障害発生エリアであるか否かを判定する判定手順と、前記判定手順によって判定された判定結果に基づいて、いずれの障害発生パターンに該当するか否かを特定する特定手順と、前記特定手順によって特定された障害発生パターンに応じた復旧面を特定する情報を前記記憶装置から取得する取得手順と、前記取得手順によって取得された復旧面を特定する情報を、当該復旧面に含まれる復旧パスが経由する通信装置に通知する通知手順と、を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の代表的な実施の形態によれば、通信システムにおいて障害が発生した場合に、既存の設定パスを迅速に復旧するための設定負荷の低減化を図ることができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例1にかかる通信システムのシステム構成例を示す説明図である。
図2】実施例1にかかる障害復旧後の通信システムのシステム構成例を示す説明図である。
図3】実施例1にかかる障害復旧の流れを示すシーケンス図(前半)である。
図4】実施例1にかかる障害復旧の流れを示すシーケンス図(後半)である。
図5】復旧面リストテーブルの記憶内容例を示す説明図である。
図6】復旧面ごとの伝送装置の接続関係を示すパス接続設定テーブルの記憶内容例1を示す説明図である。
図7】復旧面ごとの伝送装置の接続関係を示すパス接続設定テーブルの記憶内容例2を示す説明図である。
図8】復旧面ごとの伝送装置の接続関係を示すパス接続設定テーブルの記憶内容例3を示す説明図である。
図9】復旧面ごとの伝送装置の接続関係を示すパス接続設定テーブルの記憶内容例4を示す説明図である。
図10】各伝送装置における復旧面毎の復旧パス設定リストテーブルの記憶内容例1を示す説明図である。
図11】各伝送装置における復旧面毎の復旧パス設定リストテーブルの記憶内容例2を示す説明図である。
図12】各伝送装置における復旧面毎の復旧パス設定リストテーブルの記憶内容例3を示す説明図である。
図13】各伝送装置における復旧面毎の復旧パス設定リストテーブルの記憶内容例4を示す説明図である。
図14】各伝送装置における復旧面毎の復旧パス設定リストテーブルの記憶内容例5を示す説明図である。
図15】各伝送装置における復旧面毎の復旧パス設定リストテーブルの記憶内容例6を示す説明図である。
図16】各伝送装置における復旧面毎の復旧パス設定リストテーブルの記憶内容例を示す説明図である。
図17】実施例1にかかるネットワーク管理サーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
図18】実施例1にかかるネットワーク管理サーバの機能的構成例を示すブロック図である。
図19】実施例1にかかるネットワーク管理サーバが実行する障害復旧面の算出と各通信装置への復旧面情報通知の処理手順例を示すフローチャートである。
図20】実施例1にかかるネットワーク管理サーバが実行する復旧パス算出処理の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。
図21】実施例1にかかるネットワーク管理サーバが実行する障害の監視と復旧面の通知の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。
図22】実施例1にかかる通信装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図23】実施例2にかかる通信システムのシステム構成例を示す説明図である。
図24】実施例2にかかる障害復旧後の通信システムのシステム構成例を示す説明図である。
図25】実施例2にかかる障害復旧の流れを示すシーケンス図(前半)である。
図26】実施例2にかかる障害復旧の流れを示すシーケンス図(後半)である。
図27】実施例2にかかるネットワーク管理サーバが実行する障害復旧面の算出と各エリア管理サーバへの復旧面情報通知の処理手順例を示すフローチャートである。
図28】実施例2にかかるネットワーク管理サーバが実行する障害の監視と復旧面の通知の処理手順例を示すフローチャートである。
図29】実施例2にかかるエリア管理サーバが復旧パスを各通信装置へ通知する処理の処理手順例を示すフローチャートである。
図30】実施例2にかかるエリア管理サーバが実行する障害監視処理動作の処理手順例を示すフローチャートである。
図31】実施例3におけるエリア内でのパス復旧処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施例1)
実施例1では、ネットワーク全体を複数のエリアに分割してエリア単位で障害を管理し、障害発生時に設定した伝送パスの迅速な復旧を行う例について説明する。また、実施例1では、通信システムがパケットトランスポートネットワークを構成する例について説明する。
【0014】
<ネットワーク構成例>
図1は、実施例1にかかる通信システムのシステム構成例を示す説明図である。実施例1の通信システムは、ネットワーク管理サーバ9、通信装置11〜14、21〜24、31〜34、41〜44、51〜52、61〜62、71〜72、81〜82、及び端末101〜104、を有し、ネットワークを構成する。なお、端末ではなく、サーバや他の通信装置やネットワークでもよいが、本例では、一例として端末として説明する。なお、通信装置および端末(サーバも含む)を総称して、「伝送装置」と称す。また、図1では、ネットワーク管理サーバ9は、便宜上、通信装置72にのみ接続されているが、他の通信装置にも接続される。
【0015】
実施例1では、通信装置11〜14はエリア1を構成し、通信装置21〜24はエリア2を構成し、通信装置31〜34はエリア3を構成し、通信装置41〜44はエリア4を構成し、通信装置51〜52はエリア5を構成し、通信装置61〜62はエリア6を構成し、通信装置71〜72はエリア7を構成し、通信装置81〜82はエリア8を構成する。
【0016】
また、実施例1では、運用開始段階において、伝送パスP1(端末101、通信装置14、11、51、61、62、71、31、34、端末103を経由)と伝送パスP2(端末102、通信装置23、22、62、71、72、82、42、43、端末104を経由)が設定される。
【0017】
ネットワーク管理サーバ9は、設定した伝送パスに対して、エリア単位で障害が発生した場合の復旧パスを事前に算出する。実施例1では、8個のエリアが存在するため、エリア単位の障害発生パターンとしては、28=256通りとなる。どのエリアにおいても障害が発生していない状態が1通り、ある1つのエリアが障害となっている状態が8通り、ある2つのエリアが障害となっている状態が28通り、ある3つのエリアが障害となっている状態が56通り、ある4つのエリアが障害となっている状態が70通り、ある5つのエリアが障害となっている状態が56通り、ある6つのエリアが障害となっている状態が28通り、ある7つのエリアが障害となっている状態が8通り、そしてすべてのエリアにおいて障害が発生している状態が1通りである。
【0018】
ネットワーク管理サーバ9は、すべての障害パターンに対して復旧面を特定する識別子(復旧面IDと称す)を付与し、運用開始段階において設定している現用系パスの復旧パスを算出する(図5を参照。)。復旧面とは、ネットワーク内の復旧パスの集合として定義される伝送面である。また、ネットワーク管理サーバ9は、エリア障害パターンに対応する復旧面を構成する伝送装置の接続関係を示す、パスの復旧設定(復旧面)を算出する(図6図9を参照。)。さらに、ネットワーク管理サーバ9は、各伝送装置におけるパスの復旧設定(復旧面)を算出し、算出したテーブルを各装置へ通知する(図10図16を参照。)。各伝送装置は、受信した復旧面毎のパスの復旧テーブルを保持する。
【0019】
ネットワーク管理サーバ9は、各伝送装置に対して復旧面毎の復旧パス設定テーブルを通知した後、通信システム内の通信装置の障害発生有無を監視する。そして、ネットワーク管理サーバ9は、エリア単位で障害が発生したか否かを判定し、その判定した障害パターンに応じた復旧面を選定し、各伝送装置に対して設定パス復旧のための同一の復旧面IDを通知する。実施例1では、障害復旧に関係するすべての伝送装置に対して特定した復旧面に対する同一のIDを送信するため、ネットワーク管理サーバ9は個々との伝送装置に対して異なる情報を通知する必要がない。
【0020】
そのため、例えば、管理制御用のマルチキャストネットワークを、ネットワーク管理サーバ9とすべての伝送装置間で構築することにより、ネットワーク管理サーバ9は、1回の障害復旧用の復旧面IDを送信することにより、通信システム全体の復旧を指示することができる。各伝送装置は、障害が発生した場合、ネットワーク管理サーバ9より通知される復旧面IDに従い設定パスの復旧設定を行い、受信データの伝送を実行する。
【0021】
図2は、実施例1にかかる障害復旧後の通信システムのシステム構成例を示す説明図である。図2中のネットワーク管理サーバ9は、通信システム内のすべての通信装置の障害発生有無を監視し、エリア単位で障害が発生したかを監視する。実施例1では、エリア2及びエリア6に障害が発生した場合を例に説明する。大規模な災害が発生した場合等、複数のエリアがほぼ同時に損傷する場合が想定される。実施例1では、そのような場合を想定し、2箇所のエリアにある程度の時間差をもって障害が発生した場合を想定して説明する。
【0022】
ネットワーク管理サーバ9は、図2中の通信装置61、62、及び21、22、23、24の稼動を監視し、稼動が確認できない場合、エリア2とエリア6において障害が発生したと判定する。なお、実施例1では、通信装置の稼動監視により、通信装置及びエリアにおける障害を判定したが、通信装置間を接続するリンクに対して障害監視を行い、他エリアと接続するリンクの1乃至複数本のリンク障害に基づきエリア障害を判定しても良い。
【0023】
実施例1では、ネットワーク管理サーバ9は、エリア2及びエリア6の障害を検出し、それらエリア障害に対する復旧面を選定し、復旧面を通知するための復旧面IDを通信システム内の伝送装置へと通知する。管理制御用のネットワークとして、マルチキャストネットワークを用い、すべての伝送装置に対して同一の復旧用のIDを通知する。なお、管理制御用のネットワークとしてマルチキャストネットワークを用いず、復旧面に関係した伝送装置に対してのみ、個々に復旧面IDを通知しても良い。これにより、復旧面に関係する伝送装置を容易に特定できる。
【0024】
実施例1では、エリア2及びエリア6において障害が発生した場合を想定しており、ネットワーク管理サーバ9は、復旧面を示すIDを、通信装置51、52、81、32、31、及び端末102、通信装置13、12、11、51、52、81、82へ通知する。復旧面IDを受信した伝送装置は、以下の設定変更を実施する。
【0025】
通信装置51は、伝送パスP1の接続を通信装置61から通信装置52に切替える。通信装置52は、通信装置51から受信したデータを通信装置81へ伝送する。通信装置81は、通信装置52から受信したデータを通信装置32へ伝送する。通信装置32は、通信装置81から受信したデータを通信装置31へ伝送する。通信装置31は、通信装置32から受信したデータを通信装置34へ伝送する。以上の伝送パス切替えを実行することにより、通信システム開始段階において設定した伝送パスP1は、端末101から通信装置14、11、51、52、81、32、31、34を経由し、端末103へと接続される。なお、図示していないが、逆方向の端末103から端末101への通信に対しても同様に設定される。
【0026】
また、端末102は、伝送パスP2の接続を通信装置23から通信装置13に切替える。通信装置13は、端末102から受信したデータを通信装置12へ伝送する。通信装置12は、通信装置13から受信したデータを通信装置11へ伝送する。通信装置11は、通信装置12から受信したデータを通信装置51へ伝送する。通信装置51は、通信装置11から受信したデータを通信装置52へ伝送する。通信装置52は、通信装置51から受信したデータを通信装置81へ伝送する。通信装置81は、通信装置52から受信したデータを通信装置82へ伝送する。通信装置82は、通信装置81から受信したデータを通信装置42へ伝送する。以上の伝送パス切替えを実行することにより、通信システム開始段階において設定した伝送パスP2は、端末102から通信装置13、12、11、51、52、81、82、42、43を経由し、端末104へと接続される。なお、図示していないが、逆方向の端末104から端末102への通信に対しても同様に設定される。
【0027】
以上説明したように、ネットワーク管理サーバ9においてエリア単位で障害監視を行い、監視するエリアに障害が発生した場合は、障害から回復するめの復旧面IDを通知することにより、迅速に障害から復旧することが可能となる。
【0028】
なお、実施例1では、すべてのネットワーク接続を同一のネットワークとして説明したが、端末とエリアを接続するネットワークが、エリア間を接続するネットワークと種別が異なる設定でも良い。例えば、エリア間を接続するネットワークがMPLS−TP(Multi―Protocol Label Switching − Transport Profile)ネットワークであり、端末とエリア内の通信装置を接続するネットワークがIP(Internet Protocol)ネットワークといった構成でも良い。
【0029】
<障害復旧シーケンス例>
図3は、実施例1にかかる障害復旧の流れを示すシーケンス図(前半)である。ネットワーク管理サーバ9は、ネットワーク管理者等からのパス設定入力を受け付ける(ステップS201)。ネットワーク管理サーバ9は、入力されたパス設定に従い、現用系として運用する、各通信装置への設定パスを算出する(ステップS202)。ネットワーク管理サーバ9は、算出した各通信装置へのパス設定を各エリア内に存在する通信装置や端末へと通知し、現用系として運用するパスの設定を実行する(ステップS203−1〜9)。
【0030】
なお、図1において説明した伝送パスP1及び伝送パスP2を設定する場合、伝送パス設定に関連した伝送装置に対して伝送パス設定を通知する。具体的には、伝送パスP1を設定する場合、通信装置14、11、51、61、62、71、31、34、及び端末101、103に対してパスの設定通知を行う。また、伝送パスP2を設定する場合、通信装置23、22、62、71、72、82、42、43、及び端末102、104に対してパスの設定通知を行う。
【0031】
ステップS203に続き、ネットワーク管理装置9は、エリア障害パターン毎に、現用系パスを復旧するパスリストから構成される復旧面の算出を実行する(ステップS204)。なお、実施例1では、復旧面の算出は、想定されるエリア障害パターンすべてに対して算出するが、特定のエリアにおける障害パターンに対してのみ算出しても良い。
【0032】
ステップS204に続き、ネットワーク管理サーバ9は、算出したエリア障害パターン毎の復旧面データから、復旧面毎の復旧パス設定データを算出する(ステップS205)。算出結果の一例は、図6図8に示すとおりである。ステップS205に続き、ネットワーク管理サーバ9は、算出した復旧面毎の復旧パス設定データから、伝送装置毎、且つ復旧面毎の復旧パス設定データを算出する(ステップS206)。算出結果の一例は、図10図16に示すとおりである。
【0033】
図4は、実施例1にかかる障害復旧の流れを示すシーケンス図(後半)である。ステップS206に続き、ネットワーク管理サーバ9は、ステップS206にて算出した復旧面毎の復旧パス設定データを各伝送装置へと通知する(ステップS207−1〜9)。ステップS207に続き、ネットワーク管理サーバ9は、エリア単位での障害監視を開始する(ステップS208−1〜8)。ステップS208のエリア監視において、ネットワーク管理サーバ9は、エリア2及びエリア6内の通信装置の稼動停止を検出すると、エリア2及びエリア6において障害が発生したと判定する(ステップS209)。なお、実施例1では、エリア内のすべての通信装置の稼動停止検出によりエリア障害を判定したが、エリア内の1乃至複数の通信装置において稼動停止を検出した場合において、エリア障害と判定しても良い。また、実施例1では、通信装置の稼動停止によりエリアにおける障害を判定したが、通信装置間を接続するリンクに対して障害監視を行い、他エリアと接続するリンクの1乃至複数本のリンク障害に基づきエリア障害を判定しても良い。
【0034】
ステップS209に続き、ネットワーク管理サーバ9は、エリア2及びエリア6に障害が発生した場合の復旧面を特定する(ステップS210)。ここでは、たとえば、エリア2及びエリア6に障害が発生した場合の復旧面19を特定する。ステップS210に続き、ネットワーク管理サーバ9は、特定した復旧面ID(19)を、パスの復旧設定に関連した伝送装置に対して通知する(ステップS211−1〜6)。具体的には、たとえば、ネットワーク管理サーバ9は、図示していない管理制御用のマルチキャストネットワークを用いて復旧面IDを通知する。なお、実施例1では、ネットワーク管理サーバ9は、パスの復旧に関連した伝送装置に対してマルチキャストネットワークを用いて復旧面IDを通知したが、伝送装置それぞれに対して、同一の復旧面IDを個別に通知しても良い。
【0035】
ステップ211の後、伝送装置は、ネットワーク管理サーバ9より通知された復旧面IDと事前に受信保持している復旧面毎のパス設定テーブルとから、パス復旧設定データを行い、受信データの伝送を実行する(ステップS212−1〜5)。ステップS212の後、通信システムは、復旧後のデータ伝送を開始する(ステップS213)。これにより、復旧が完了する。
【0036】
<各種テーブルの記憶内容例>
図5は、復旧面リストテーブルの記憶内容例を示す説明図である。復旧面リストテーブル500は、エリア障害パターン毎に、現用系のパスを復旧するパスのリストである復旧面を記憶するテーブルである。具体的には、復旧面リストテーブル500は、ネットワーク内の伝送パスについて、伝送パスを経由する複数のエリアのうち通信装置の障害が発生した障害発生エリアの出現パターン(障害パターン)ごとに出現パターンに応じた復旧パスを特定する情報(復旧面IDおよびパス)と、復旧パスを経由する通信装置を特定する情報(復旧設定)と、を関連付けて記憶するテーブルである。
【0037】
復旧面リストテーブル500は、図3のステップS204の復旧面の算出において最初に作成されるテーブルである。図5に示すように、どのエリアにも障害が発生していない状況を、現在の運用系として管理し、復旧面ID:0とする。なお、復旧面ID:#(#は0以上の整数)を、「復旧面#」と表記する。
【0038】
復旧面0の伝送パスP1は、端末101から通信装置14、11、51、61、62、71、31、34を経由して、端末103に到達するパスとなる。また、復旧面0の伝送パスP2は、端末102かから通信装置23、22、62、71、72、82、42、43を経由して、端末104に到達するパスとなる。なお、伝送パスP1及び伝送パスP2に対して、片方向の伝送パス設定について説明したが、逆方向の伝送パス設定についても同様に実行される。
【0039】
エリア障害に関して、例えばエリア2とエリア6に障害が発生している場合、ネットワーク管理サーバ9は、復旧面リストテーブル500を参照することにより、復旧面として復旧面19を選択することになる。また、復旧面19では、伝送パスP1は、端末101から通信装置14、11,51、52、81、32、31、34を経由して、端末103に到達する経路が設定されている。さらに、復旧面19では、伝送パスP2は、端末102から通信装置13、12、11、51、52、81、82、42、43を経由して、端末104に到達する経路が設定されている。
【0040】
他のエリア障害パターンである、エリア1における障害発生やエリア2の障害発生パターンに対しても、復旧面1や復旧面2が設定され、同様に他のすべての障害パターンに対する復旧面が設定される。なお、実施例1では、復旧面における伝送パスの算出では、障害エリアを経由しないように選択されるが、他の方式、例えば障害エリアを経由せず且つ最短ホップとなるように選択しても良い。
【0041】
図6図9は、復旧面ごとの伝送装置の接続関係を示すパス接続設定テーブルの記憶内容例を示す説明図である。図6のパス接続設定テーブルは、障害エリアの無い場合即ち現在の運用系(復旧面0)における伝送装置毎のパス接続設定を示している。図6のパス接続テーブルは、図5の復旧面リストテーブル500から復旧面0のみに関するデータを、伝送装置毎の伝送パス設定に並び変えたものである。
【0042】
復旧面0において、例えば通信装置11では、伝送パスP1に対して、通信装置14から受信したデータを通信装置51へ伝送、及び通信装置51から受信したデータを通信装置14へ伝送するパス接続設定を示している。端末101では、データの送信先が通信装置14であり、また通信装置14からデータを受信するパス接続設定を示している。同様に、他の伝送装置についても、パス接続設定が図6のパス接続設定テーブルに格納される。
【0043】
図7のパス接続設定テーブルは、エリア1に障害が発生した場合の復旧面1における伝送装置の復旧パス接続設定を示している。図7のパス接続設定テーブルは、図5の復旧面リストテーブル500から復旧面1のみに関するデータを、伝送装置毎の伝送パス設定に並び変えたものである。
【0044】
復旧面1において、例えば通信装置24では、伝送パスP1に対して、端末101から受信したデータを通信装置21へ伝送、及び通信装置21から受信したデータを端末101へ伝送する復旧パス接続設定を示している。端末101では、データの送信先が通信装置24であり、また通信装置24からデータを受信する復旧パス接続設定を示している。同様に、他の伝送装置についても、復旧パス接続設定が図7のパス接続設定テーブルに格納される。
【0045】
図8のパス接続設定テーブルは、エリア2に障害が発生した場合の復旧面2における伝送装置の復旧パス接続設定を示している。図8のパス接続設定テーブルは、図5の復旧面リストテーブル500から復旧面2のみに関するデータを、伝送装置毎の伝送パス設定に並び変えたものである。
【0046】
復旧面2において、例えば通信装置13では、伝送パスP2に対して、端末102から受信したデータを通信装置12へ伝送、及び通信装置12から受信したデータを端末102へ伝送する復旧パス接続設定を示している。端末102では、データの送信先が通信装置13であり、また通信装置13からデータを受信する復旧パス接続設定を示している。同様に、他の伝送装置についても、復旧パス接続設定が図8のパス接続設定テーブルに格納される。
【0047】
図9のパス接続設定テーブルは、エリア2及びエリア6に障害が発生した場合の復旧面19における伝送装置の復旧パス接続設定を示している。図9のパス接続設定テーブルは、図5の復旧面リストテーブル500から復旧面19のみに関するデータを、伝送装置毎の伝送パス設定に並び変えたものである。
【0048】
復旧面19において、例えば通信装置51では、伝送パスP1に対して、通信装置11から受信したデータを通信装置52へ伝送、及び通信装置52から受信したデータを通信装置11へ伝送する復旧パス接続設定を示している。また、通信装置51では、伝送パスP2に対して、通信装置11から受信したデータを通信装置52へ伝送、及び通信装置52から受信したデータを通信装置11へ伝送する復旧パス接続設定を示している。同様に、他の伝送装置についても、復旧パス接続設定が図9のパス接続設定テーブルに格納される。
【0049】
図10図16は、各伝送装置における復旧面毎の復旧パス設定リストテーブルの記憶内容例を示す説明図である。復旧パス設定リストテーブルは、自装置を経由する復旧パスを特定する情報と、自装置を経由する復旧パスにおける自装置との接続相手を指定する情報と、を含む復旧情報である。
【0050】
図10の復旧パス設定リストテーブルは、通信装置31における復旧面毎の復旧パス設定リストを示している。例えば、復旧面19では、通信装置31は、伝送パスP1に対して通信装置32から受信したデータを通信装置34に伝送、及び通信装置34から受信したデータを通信装置32に伝送する復旧パス設定を示している。同様に、他の復旧面についても、復旧パス設定が図10の復旧パス設定リストテーブルに格納される。
【0051】
図11の復旧パス設定リストテーブルは、通信装置42における復旧面毎の復旧パス設定リストを示している。例えば、復旧面19では、通信装置42は、伝送パスP2に対して通信装置82から受信したデータを通信装置43に伝送、及び通信装置43から受信したデータを通信装置82に伝送する復旧パス設定を示している。同様に、他の復旧面についても、復旧パス設定が図11の復旧パス設定リストテーブルに格納される。
【0052】
図12の復旧パス設定リストテーブルは、通信装置51における復旧面毎の復旧パス設定リストを示している。例えば、復旧面19では、伝送パスP1に対して通信装置51は、通信装置11から受信したデータを通信装置52に伝送、及び通信装置52から受信したデータを通信装置11に伝送する復旧パス設定を示している。また、通信装置51は、伝送パスP2に対して通信装置11から受信したデータを通信装置52に伝送、及び通信装置52から受信したデータを通信装置11に伝送する復旧パス設定を示している。同様に、他の復旧面についても、復旧パス設定が図12の復旧パス設定リストテーブルに格納される。
【0053】
図13の復旧パス設定リストテーブルは、端末101における復旧面毎の復旧パス設定リストを示している。例えば、復旧面19では、伝送パスP1に対して端末101は、データを通信装置14に対して送信し、また通信装置14からデータを受信する復旧パス設定を示している。同様に、他の復旧面についても、復旧パス設定が図13の復旧パス設定リストテーブルに格納される。
【0054】
図14の復旧パス設定リストテーブルは、端末102における復旧面毎の復旧パス設定リストを示している。例えば、復旧面19では、伝送パスP2に対して端末102は、データを通信装置13に対して送信し、また通信装置13からデータを受信する復旧パス設定を示している。同様に、他の復旧面についても、復旧パス設定が図14の復旧パス設定リストテーブルに格納される。
【0055】
図15の復旧パス設定リストテーブルは、端末103における復旧面毎の復旧パス設定リストを示している。例えば、復旧面19では、伝送パスP1に対して端末103は、通信装置34からデータを受信し、またデータを通信装置34に対して送信する復旧パス設定を示している。同様に、他の復旧面についても、復旧パス設定が図15の復旧パス設定リストテーブルに格納される。
【0056】
図16の復旧パス設定リストテーブルは、端末104における復旧面毎の復旧パス設定リストを示している。例えば、復旧面19では、伝送パスP2に対して端末104は、通信装置43からデータを受信し、またデータを通信装置43に対して送信する復旧パス設定を示している。同様に、他の復旧面についても、復旧パス設定が図16の復旧パス設定リストテーブルに格納される。
【0057】
<ネットワーク管理サーバ9のハードウェア構成例>
図17は、実施例1にかかるネットワーク管理サーバ9のハードウェア構成例を示すブロック図である。ネットワーク管理サーバ9は、CPU91、メモリ92、ストレージ93、ネットワークインタフェース94を備え、各構成はバス90を介して互いに接続される。CPU91は、ストレージ93に格納された各種のプログラムをメモリ92にロードし、プログラムを実行する。CPU91がプログラムを実行することによってネットワーク管理サーバ9が備える機能を実現できる。メモリ92は、CPU91によって実行されるプログラム及び当該プログラム実行に必要なデータを格納する。メモリ92に格納されるプログラム及びデータについては、図18を用いて後述する。ネットワークインタフェース94は、外部ネットワークと接続するためのインターフェースである。図17において、外部ネットワークと接続するインターフェースが一つのように描かれているが、複数のインターフェースを装備しても良い。
【0058】
図18は、実施例1にかかるネットワーク管理サーバ9の機能的構成例を示すブロック図である。ネットワーク管理サーバ9は、メモリに記憶されたプログラムをCPU91が実行することで、現用系パス算出処理300、エリア障害毎復旧面算出処理301、復旧面毎復旧パス算出処理302、装置毎復旧面算出処理303、エリア監視処理304、及びパス設定処理305を実行する。
【0059】
現用系パス算出処理300は、ネットワーク管理者等からのパス設定入力を受け付け、入力されたパス設定、例えば端末101と端末103間に1Gbpsのパス設定といった入力に従い、現用系の伝送パスP1として運用するための各通信装置への設定パスを算出する。算出された設定パスは、現用系パス設定データベース310としてメモリ92に保持される。実施例1では、現用系パス算出処理300により、端末101から通信装置14、11、51、61、62、71、31、34を経由して端末103に到達する伝送パスP1が設定される。当該設定は、各通信装置に対して行われる。なお、端末101と端末103間は、同一の伝送品質にて双方向にパス設定しても良いし、異なる伝送品質にて一方向ずつ設定しても良い。また同様に、現用系パス算出処理300は、伝送パスP2として、端末102と端末104間の伝送パスP2を設定する。
【0060】
エリア障害毎復旧面算出処理301は、ネットワーク管理者等からの入力に従い、通信システム全体において、複数の通信装置をまとめてエリアとして管理する設定を行う。また、エリア障害毎復旧面算出処理301は、図5に示したエリア障害パターン毎の、現用系のパスを復旧するパスリストから構成される復旧面の算出を行い、エリア障害毎復旧面データベース311としてメモリ92に保持する。
【0061】
復旧面毎復旧パス算出処理302は、エリア障害毎復旧面算出処理301に算出したエリア障害毎復旧面データベース311から、例えば図6から図9に示した復旧面毎の復旧パス設定を算出し、復旧面毎パス設定データベース312としてメモリ92に保持する。
【0062】
装置毎復旧面算出処理303は、復旧面毎復旧パス算出処理302にて算出した復旧面毎パス設定データベース312から、例えば図10から図16に示した各伝送装置における復旧面毎の復旧パス設定リストテーブルを算出し、装置毎復旧面データベース313としてメモリ92に保持する。
【0063】
エリア監視処理304は、各通信装置の稼動状況を監視し、障害の発生検出と伴にエリア単位での障害有無を判定し、通信装置およびエリアにおける障害情報を障害エリアデータベース314としてメモリ92に保持する。
【0064】
パス設定処理305は、現用系パス算出処理にて決定されたパス設定、及びエリア監視処理304にて決定された復旧面IDを通信装置に通知する。
【0065】
なお、エリア障害毎復旧面算出処理301、復旧面毎復旧パス算出処理302、及び装置毎復旧面算出処理303については、図19及び図20のフローチャートを用いて処理フローについて説明する。また、エリア監視処理304、及びパス設定処理305については、図21のフローチャート図を用いて処理フローについて説明する。
【0066】
<ネットワーク管理サーバ9の処理フロー例>
図19は、実施例1にかかるネットワーク管理サーバ9が実行する障害復旧面の算出と各通信装置への復旧面情報通知の処理手順例を示すフローチャートである。本フローチャートは、エリア単位での障害監視制御の事前処理である。ネットワーク管理サーバ9(CPU91)は、ストレージ93に格納されたプログラムをメモリ92にロード後に実行し、エリア障害復旧面の算出設定を開始する(ステップS350)。
【0067】
ネットワーク管理サーバ9は、ネットワーク管理者からの入力に従い、管理する通信システムを構成する複数の通信装置毎にまとめてエリア分割する(ステップS351)。なお、たとえば、ネットワーク管理サーバ9は、通信装置が保持する位置情報を用いて、エリア分割する。実施例1では、ネットワーク管理者からの入力にしたがって、通信装置をエリアに分割したが、予めデータベースとして、ストレージ等にエリアの区分けを格納しておいても良い。
【0068】
ネットワーク管理サーバ9は、ステップS351にエリア障害パターンの列挙を行い、それぞれに対して復旧面IDを付与する(ステップS352)。実施例1では、8個のエリアに分割して管理を実施するため、全部で256通りのパターンの復旧面IDを付与する。
【0069】
ネットワーク管理サーバ9は、ステップS352に、図5に説明したエリア障害パターン毎の復旧面のパス設定を算出する(ステップS353)。ネットワーク管理サーバ9は、ステップS353に、図6から図9に説明した復旧面毎のパス設定を算出する(ステップS354)。ネットワーク管理サーバ9は、ステップS354に、図10から図16に説明した通信装置毎且つ復旧面毎のパス設定を算出する(ステップS355)。
【0070】
ネットワーク管理サーバ9は、ステップS355にて算出した通信装置毎の復旧面データベースを各通信装置へ通知する(ステップS356)。ネットワーク管理サーバ9は、ステップS356に、エリア単位での障害監視制御のプロセスを開始する(ステップS380)。
【0071】
図20は、実施例1にかかるネットワーク管理サーバ9が実行する復旧パス算出処理(ステップS353)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。ネットワーク管理サーバ9は、エリア障害パターン毎の復旧面パスの算出を開始する(ステップS360)。ネットワーク管理サーバ9は、ステップS360に、復旧パスが未設定である復旧面を一つ選択する(ステップS361)。
【0072】
ネットワーク管理サーバ9は、ステップS361において選択した復旧面に対して、復旧パスが未設定である現用系のパスを一つ選択する(ステップS362)。選択方法としては、優先度の高い順に選択してもよい。また、優先度をパスが必要とする帯域幅の大きい順としてもよく、その他の方法、例えばサービス契約に基づいた優先度等を利用しても良い。
【0073】
ネットワーク管理サーバ9は、ステップS362において選択した現用系のパスに対する復旧パスを算出する処理を実行する(ステップS363)。復旧パスの算出では、障害発生を想定しているエリアを通過しないように、及び必要とする帯域を確保可能なパスの範囲において最短ホップ数となるように復旧用の伝送パスを算出する処理を実行する。
【0074】
ネットワーク管理サーバ9は、ステップS363の処理において、復旧用のパスが算出できたか否かを判定する(ステップS364)。ステップS364の判定において、復旧用のパスが算出できた場合(ステップS364:Yes)は、算出したパスを復旧用のパスとして設定する(ステップS365)。ネットワーク管理サーバは、ステップS365に続き、現用系として設定したパスすべてに対する復旧パスを探索したか否かを判定する(ステップS366)。
【0075】
ステップS366の判定において、現用系のすべてのパスに対する復旧パス探索を完了していないと判定した場合は(ステップS366:No)、ステップS362に戻って処理を継続する。ステップS366の判定において、現用系のすべてのパスに対する復旧パス探索を完了したと判定した場合は(ステップS366:Yes)、すべての復旧面に対して復旧パス探索を完了したか否かを判定する(ステップS367)。
【0076】
ステップS367の判定において、すべての復旧面に対して復旧パス探索を完了していないと判定した場合は(ステップS367:No)、ステップS361に戻って処理を継続する。ステップS367の判定において、すべての復旧面に対して復旧パス探索を完了したと判定した場合は(ステップS367:Yes)、各復旧面における復旧パスの算出処理を終了(ステップS368)し、図19に示したステップS354の処理を開始する。
【0077】
ステップS364の判定において、復旧用のパスが算出できなかった場合は(ステップS364:No)、既設の復旧用のパスを変更した場合に復旧用のパス算出が可能かを判定する(ステップS369)。復旧パスの算出(ステップS363)では、たとえば、障害発生を想定しているエリアを通過しないように、及び必要とする帯域を確保可能であり且つ最短ホップ数となるように復旧用の伝送パスを算出する。
【0078】
これに対し、ステップS369では、ネットワーク管理サーバ9は、復旧パスの算出(ステップS363)で算出された既設の復旧パスを、障害発生を想定しているエリアを通過しないように、かつ、必要とする帯域を確保可能となるように、経路変更を試みて、変更後の復旧パスが算出可能か判断する。ホップ数は最短であることが好ましいが、最短でなくても許容してもよい。既設の復旧パス経路を変更した場合において、現在選択された現用系のパスに対する復旧パスの算出(ステップS369)を実行する。ステップ369の判定において、復旧用のパスが算出できないと判定した場合は(ステップS369:No)、ステップS362の処理を実行する。
【0079】
ステップS369の判定において、復旧用のパスが算出できると判定した場合は(ステップS369:Yes)、既設の復旧パスを変更して現在処理中の現用系パスに対する変更後の復旧用のパスを算出し、算出したパスを復旧用のパスとして設定(ステップS370)し、ステップS366の処理を継続する。
【0080】
図21は、実施例1にかかるネットワーク管理サーバ9が実行する障害の監視と復旧面の通知の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。ネットワーク管理サーバ9は、復旧面毎の復旧パス設定情報を各通信装置へ通知した後、各通信装置における稼動状態、及びエリア単位での障害監視制御処理を開始する(ステップS380)。
【0081】
ネットワーク管理サーバ9は、ステップS380の処理開始後、通信装置おいて障害が発生したか否かの検出を行う(ステップS381)。実施例1では、通信装置の障害監視において、監視する通信装置からの応答が無い場合に、当該通信装置に障害が発生していると判定する。
【0082】
ステップS381の判定において、通信装置の障害を検出していないと判定した場合は、通信装置の障害検出処理を継続する。ステップS381の判定において、通信装置の障害を検出したと判定した場合は、ネットワーク管理サーバ9は、検出した通信装置障害情報を保持する(ステップS382)。
【0083】
ネットワーク管理サーバ9は、ステップS382に続き、最初の障害発生からの時間計測を開始する(ステップS383)。ネットワーク管理サーバ9は、ステップS383に続き、一定時間、例えば10秒が経過したか否かを判定する(ステップS384)。実施例1では、一定時間として10秒を設定したが、他の値、例えば1秒、或いは1分といった値を設定しても良い。このように、一定時間内で判定することにより、一定時間内で複数のエリア障害が発生した場合にでもまとめて復旧することができる。
【0084】
ステップS384の判定において、一定時間が経過していないと判定した場合は、ネットワーク管理サーバ9は、他の通信装置において障害が発生していないかの検出を継続し、障害が検出された場合は障害情報を登録する(ステップS390)。ステップS384の判定において、一定時間が経過したと判定し場合は、ネットワーク管理サーバ9は、通信装置の障害検出記録があるか否かを判定する(ステップS385)。
【0085】
ステップS385の判定において、通信装置の障害検出記録がないと判定した場合は、ネットワーク管理サーバ9は、ステップS381に戻って処理を継続する。ステップS385の判定において、通信装置の障害検出記録があると判定した場合は、ネットワーク管理サーバ9は、経過時間の記録をリセットする(ステップS386)。
【0086】
ステップ386に続き、ネットワーク管理サーバ9は、検出した通信装置障害の記録に基づき、エリア障害の判定を行う(ステップS387)。ネットワーク管理サーバ9は、判定したエリア障害情報に基づき、復旧面を判定する(ステップS388)。ネットワーク管理サーバ9は、判定した復旧のIDを各伝送装置に通知して(ステップS389)、ステップS384に戻って処理を継続する。
【0087】
<通信装置のハードウェア構成例>
図22は、実施例1にかかる通信装置(11、12、13、14、21、22、23、24、31、32、33、34、41、42、43、44、51、52、61、62、71、72、81、82)のハードウェア構成例を示すブロック図である。通信装置は、ネットワークインタフェース110−1〜n、スイッチ111、テーブル管理部112、データ転送テーブル113、及び利用テーブル制御部116とから構成される。また、データ転送テーブル113は、現用系のパス設定を示すテーブル114と復旧面におけるパス設定を示す復旧面テーブル115とから構成される。
【0088】
通信装置は、ネットワークインタフェース110を介してパス設定のためのデータ及び復旧面IDを受信する。スイッチ111は、転送用のデータを受信した場合、データ転送用の転用系テーブルに従い、出力先のネットワークインタフェースへデータをスイッチする。一方、受信したデータが、パス設定のためのデータ及び復旧面IDの場合は、通信装置は、テーブル管理部112へ受信データをスイッチする。テーブル管理部112は、受信したデータがパス設定の場合、現用系テーブル114または復旧面テーブル115を更新する。たとえば、装置ごとの復旧パス設定リストテーブル(図10図16)は、復旧面テーブル115に格納される。
【0089】
一方、テーブル管理部112は、受信したデータが復旧面を通知する復旧面IDの場合は、利用テーブル制御部116へ受信した復旧面IDを通知する。利用テーブル制御部116は、テーブル管理部112から受信した復旧面IDに従い、スイッチ111が受信データ転送用に利用する現用系のテーブルを復旧面IDが示す転送テーブルに更新する。
【0090】
このように、実施例1によれば、障害発生時の復旧パスを障害発生前に算出するため、時間的な余裕をもって最適な復旧パスを算出することができる。また、算出した復旧パスを障害発生前に各通信ノードへ配信するため、障害の影響を受けずに復旧パスを通知することができる。さらに、障害が発生した場合、各ノードに通知済みの復旧パス設定を利用するため、障害の発生したパスの復旧を迅速におこなうことができる。また、障害の発生したパスを復旧させるための複数装置への復旧通知を、ネットワーク管理サーバから1回の同一な指示送信で可能であり、迅速なパス復旧通知をおこなうことができる。
【0091】
(実施例2)
実施例2の通信システムは、実施例1の通信システムに対して、エリア毎にエリア管理サーバ1〜8を備えた点が異なる。なお、その他の構成は同一である。実施例1と同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0092】
<ネットワーク構成例>
図23は、実施例2にかかる通信システムのシステム構成例を示す説明図である。ネットワーク管理サーバ9は、通信システムの運用を開始する前に、全エリア障害パターンに対する復旧面のパス設定を、復旧面IDと伴にエリア管理サーバ1〜8及び端末へ通知しておく。エリア管理サーバ及び端末は、受信した復旧面のIDとエリア内の各通信装置に対する復旧パス設定を保持する。
【0093】
図24は、実施例2にかかる障害復旧後の通信システムのシステム構成例を示す説明図である。実施例1では、ネットワーク管理サーバ9が直接的に通信装置及びエリア単位での障害の監視及び判定を実施したが、実施例2では、エリア管理サーバ1〜8が、通信装置及びエリア単位での障害の監視及び判定を実行する。
【0094】
エリア管理サーバ1〜8は、エリア単位での障害を判定した後、その結果をネットワーク管理サーバ9へ通知する。ネットワーク管理サーバ9は、受信したエリア障害情報を基に復旧面の判定を行い、復旧面のIDをエリア管理サーバ及び端末へ通知する。エリア管理サーバ1〜8は、受信した復旧面IDに従い、エリア内の各通信装置に対する復旧パス設定を各通信装置に通知する。各通信装置は、通知された復旧パスの設定に従い、受信したデータの伝送を実行する。また端末は、同様に受信した復旧面IDに従い、データ送受信先の通信装置切替えを実施する。
【0095】
<障害復旧シーケンス例>
図25は、実施例2にかかる障害復旧の流れを示すシーケンス図(前半)である。なお、パス要求入力(ステップS201)から通信装置毎復旧面算出(ステップS206)までのシーケンスは、図3に示した実施例1のシーケンスと同一であるため、説明を省略する。
【0096】
その後、ネットワーク管理装置9は、算出した通信装置毎の各復旧面におけるパス設定を復旧面IDと伴にエリア管理サーバ1〜8及び端末へ通知する(ステップS250−1〜250−9)。各エリアのエリア管理サーバ1〜8は、自エリア内の各通信装置の障害有無を監視する(ステップ251−1〜251−8)。ネットワーク管理サーバ9は、各エリア管理サーバからのエリア障害情報を監視する(ステップS252−1〜252−8)。
【0097】
図26は、実施例2にかかる障害復旧の流れを示すシーケンス図(後半)である。ネットワーク管理サーバ9は、ステップ252に続き、エリア単位での障害発生を判定(ステップS209)し、復旧面を特定する(ステップS210)。ネットワーク管理サーバ9は、特定した復旧面IDをパスの復旧に必要なエリア管理サーバへ通知する(ステップS253−1〜253−6)。通知を受けたエリア管理サーバは、復旧面IDから自エリア内の通信装置に対する復旧パス設定を各通信装置に通知する(ステップS254−1〜S254−6)。ネットワーク管理サーバ9は、特定した復旧面IDをパスの復旧に必要な端末装置へ通知する(ステップ255)。ステップ255に続き、各伝送装置は、復旧パス設定に従いデータの送受信、伝送を行う。
【0098】
図27は、実施例2にかかるネットワーク管理サーバ9が実行する障害復旧面の算出と各エリア管理サーバへの復旧面情報通知の処理手順例を示すフローチャートである。図19にて説明した実施例1では、ネットワーク管理サーバ9は、通信装置毎の復旧面パスの情報を各通信装置へ通知したが、実施例2では、エリア管理サーバへ通知する点が異なる。図19と同一の処理には、同一のステップ番号を付与し、その説明を省略する。実施例1と異なるのは、ステップS357にて示したように、ネットワーク管理サーバ9は、復旧面IDとともに、通信装置毎の復旧面パス情報をエリア管理サーバ1〜8へ通知する点である。
【0099】
図28は、実施例2にかかるネットワーク管理サーバ9が実行する障害の監視と復旧面の通知の処理手順例を示すフローチャートである。図21にて説明した実施例1では、ネットワーク管理サーバ9が直接通信装置の障害を監視したが、実施例2では、エリア管理サーバを通して各通信装置及びエリア障害の監視を実行する。図21と同一の処理には、同一のステップ番号を付与する。
【0100】
ネットワーク管理サーバ9は、復旧面毎の復旧パス設定情報を各エリア管理サーバへ通知した後、エリア単位での障害監視制御処理を開始する(ステップS380)。ネットワーク管理サーバ9は、ステップS380の処理開始後、監視エリアおいて障害が発生したか否かの検出を行う(ステップS395)。実施例2では、ネットワーク管理サーバ9は、エリア管理サーバからのエリア単位での障害通知により、エリア障害を検出する。また、エリア管理サーバからの応答が無い場合においても、ネットワーク管理サーバ9は、当該エリアに障害が発生していると判定する。
【0101】
ステップS395の判定において、監視エリアの障害を検出していないと判定した場合は(ステップS395:No)、ネットワーク管理サーバ9は、監視エリアの障害検出処理を継続する。ステップS395の判定において、監視エリアの障害を検出したと判定した場合は(ステップS395:Yes)、ネットワーク管理サーバ9は、検出したエリア障害情報を保持する(ステップS396)。
【0102】
ネットワーク管理サーバ9は、ステップS396に続き、最初のエリア障害発生からの時間計測を開始する(ステップS383)。ネットワーク管理サーバ9は、ステップS383に続き、一定時間、例えば10秒が経過したか否かを判定する(ステップS384)。実施例2では、一定時間として10秒を設定したが、他の値、例えば1秒、或いは1分といった値を設定しても良い。
【0103】
ステップS384の判定において、一定時間が経過していないと判定した場合は(ステップS384:No)、ネットワーク管理サーバ9は、他のエリアにおいて障害が発生していないかの検出を継続し、障害が検出された場合は障害情報を登録し(ステップS397)、ステップS384に戻る。
【0104】
ステップS384の判定において、一定時間が経過したと判定し場合は(ステップS384:Yes)、ネットワーク管理サーバ9は、エリア障害検出の記録があるか否かを判定する(ステップS398)。ステップS398の判定において、エリア障害検出の記録がないと判定した場合は(ステップS398:No)、ネットワーク管理サーバ9は、ステップS395に戻って処理を継続する。
【0105】
ステップS398の判定において、エリア障害検出の記録があると判定した場合は(ステップS398:Yes)、ネットワーク管理サーバ9は、経過時間の記録をリセットする(ステップS386)。ステップ386に続き、ネットワーク管理サーバ9は、検出したエリア障害の記録に基づき、全エリアに対するエリア障害の判定を行う(ステップS399)。ネットワーク管理サーバ9は、判定したエリア障害情報に基づき、復旧面を判定する(ステップS388)。ネットワーク管理サーバ9は、判定した復旧面IDをエリア管理サーバ及び端末に通知して(ステップS400)、ステップS384に戻って処理を継続する。
【0106】
図29は、実施例2にかかるエリア管理サーバ1〜8が復旧パスを各通信装置へ通知する処理の処理手順例を示すフローチャートである。エリア管理サーバ1〜8は、エリア管理サーバ処理プログラムが開始すると(ステップS410)、自エリア内の通信装置毎の復旧パス設定情報と復旧面IDを受信したか否かを判定する(ステップ411)。
【0107】
ステップS411の判定において、通信装置毎の復旧パス設定情報と復旧面IDを受信していないと判定した場合は(ステップS411:No)、エリア管理サーバ1〜8は、ステップS411の処理を継続する。ステップS411の判定において、通信装置毎の復旧パス設定情報と復旧面IDを受信したと判定した場合は(ステップS411:Yes)、受信データの更新、保持を行う(ステップS412)。
【0108】
ステップS412に続き、エリア管理サーバ1〜8は、エリア障害復旧のための復旧面IDを受信したか否かを判定する(ステップS413)。ステップS413の判定において、復旧面IDを受信していないと判定した場合は(ステップS413:No)、ステップS413の処理を継続する。ステップS413の判定において、復旧面IDを受信したと判定した場合は(ステップS413:Yes)、エリア管理サーバ1〜8は、復旧面IDから自エリア内の各通信装置に対する復旧パス設定を特定し、各通信装置へ通知する(ステップS414)。ステップS414に続き、ステップS413の処理を継続する。
【0109】
図30は、実施例2にかかるエリア管理サーバが実行する障害監視処理動作の処理手順例を示すフローチャートである。エリア管理サーバ1〜8は、エリア管理サーバ処理プログラムを起動すると、エリア障害の監視制御処理を開始する(ステップS420)。ステップS420に続き、エリア管理サーバ1〜8は、自エリア内の通信装置おいて障害が発生したか否かの検出を行う(ステップS421)。実施例2では、通信装置の障害監視において、監視する通信装置からの応答が無い場合に、当該通信装置に障害が発生していると判定する。
【0110】
ステップS421の判定において、通信装置の障害を検出していないと判定した場合は(ステップS421:No)、エリア管理サーバ1〜8は、通信装置の障害検出処理を継続する。ステップS421の判定において、通信装置の障害を検出したと判定した場合は(ステップS421:Yes)、エリア管理サーバ1〜8は、検出した通信装置障害情報を保持する(ステップS422)。
【0111】
エリア管理サーバ1〜8は、ステップS422に続き、最初の障害発生からの時間計測を開始する(ステップS423)。エリア管理サーバ1〜8は、ステップS423に続き、一定時間、例えば10秒が経過したか否かを判定する(ステップS424)。実施例2では、一定時間として10秒を設定したが、他の値、例えば1秒、或いは1分といった値を設定しても良い。
【0112】
ステップS424の判定において、一定時間が経過していないと判定した場合は(ステップS424:No)、エリア管理サーバ1〜8は、他の通信装置において障害が発生していないかの検出を継続し、障害が検出された場合は障害情報を登録し(ステップS430)、ステップS424に戻る。ステップS424の判定において、一定時間が経過したと判定した場合は(ステップS424:Yes)、エリア管理サーバ1〜8は、通信装置の障害検出記録があるか否かを判定する(ステップS425)。
【0113】
ステップS425の判定において、通信装置の障害検出記録がないと判定した場合は(ステップS425:No)、エリア管理サーバ1〜8は、ステップS421に戻って処理を継続する。ステップS425の判定において、通信装置の障害検出記録があると判定した場合は(ステップS425:Yes)、エリア管理サーバ1〜8は、経過時間の記録をリセットする(ステップS426)。
【0114】
ステップ426に続き、エリア管理サーバ1〜8は、検出した通信装置障害の記録に基づき、エリア障害の判定を行う(ステップS427)。エリア管理サーバ1〜8は、判定したエリア障害情報をネットワーク管理サーバ9へ通知(ステップS428)し、エリア障害監視制御処理を終了する(ステップS429)。エリア障害情報のネットワーク管理サーバ9への通知(ステップS428)により、ネットワーク管理サーバ9は、図26のステップS209に示したように、エリア障害を判定することになる。
【0115】
このように、実施例2によれば、実施例1と同様、障害発生時の復旧パスを障害発生前に算出するため、時間的な余裕をもって最適な復旧パスを算出することができる。また、実施例1と同様、算出した復旧パスを障害発生前に各通信ノードへ配信するため、障害の影響を受けずに復旧パスを通知することができる。また、エリア毎にエリア管理サーバ1〜8を備えることにより、通信装置ではなく、エリア管理サーバ1〜8に復旧パスの通知をすることで、ネットワーク管理サーバ9の負荷分散を図ることができる。
【0116】
また、実施例1と同様、障害が発生した場合、各ノードに通知済みの復旧パス設定を利用するため、障害の発生したパスの復旧を迅速におこなうことができる。また、障害の発生したパスを復旧させるためのエリア管理サーバ1〜8への復旧通知を、ネットワーク管理サーバから1回の同一な指示送信で可能である。すなわち、個々の通信装置に通知しなくてよいため、ネットワーク管理サーバ9の負荷分散を図ることができる。
【0117】
(実施例3)
実施例3は、エリア内にて独立に障害復旧を可能とする機能を実施例2に追加した例である。
【0118】
図31は、実施例3におけるエリア内でのパス復旧処理手順例を示すフローチャートである。実施例3において、エリア管理サーバ1〜8は、エリア管理サーバ処理プログラムを起動し、エリア障害監視制御処理を開始する(ステップS450)。ステップS450に続き、エリア管理サーバ1〜8は、エリア内の通信装置からリンクの障害通知を受信したか否かを判定する(ステップS451)。ステップS451の判定において、リンク障害を検出していないと判定した場合は(ステップS451:No)、エリア管理サーバ1〜8は、ステップS451の処理を継続する。
【0119】
ステップS451の判定において、リンク障害を検出したと判定した場合は(ステップS451:Yes)、エリア管理サーバ1〜8は、エリア内において独立の復旧可能かを判定する(ステップS452)。ステップS452の判定において、エリア内復旧が可能と判定した場合は(ステップS452:Yes)、エリア管理サーバ1〜8は、エリア内での復旧を実行する(ステップS453)。
【0120】
ステップS452の判定では、エリア管理サーバ1〜8は、たとえば、リンク障害があるだけで、エリア内において独立の復旧不可能と判定してもよい。また、リンク障害があっても、エリア内に迂回パスが存在する場合には、エリア管理サーバ1〜8は、復旧可能と判断してもよい。
【0121】
ステップS453に続き、エリア管理サーバ1〜8は、エリア内での迂回パス情報をネットワーク監視サーバ9へ通知する(ステップS454)。迂回パス情報には、エリア内での迂回前のパスと迂回後のパスの情報が含まれる。ネットワーク監視サーバ9は、迂回パス情報にしたがって現用系パスの情報を修正する。たとえば、ネットワーク管理サーバ9は、復旧面ID:0の伝送パスP1、P2に、迂回前のパスを構成する通信装置が存在する場合には、復旧設定の内容を迂回後のパスとなるように修正する。同様に、ネットワーク管理サーバ9は、図5の復旧面リストテーブル500や、図10図16のうち復旧面ID:0のエントリを、迂回パス情報にしたがって修正する。
【0122】
ステップS454に続き、エリア管理サーバ1〜8は、ステップS451に戻って処理を継続する。ステップS452の判定において、エリア内での復旧が不可と判定した場合は(ステップS452:No)、エリア管理サーバ1〜8は、エリア障害をネットワーク管理サーバへ通知(ステップS455)し、エリア障害監視制御処理を終了する(ステップS456)。エリア障害情報のネットワーク管理サーバ9への通知(ステップS456)により、ネットワーク管理サーバ9は、図26のステップS209に示したように、エリア障害を判定することになる。
【0123】
このように、実施例3によれば、エリア内で障害発生を判断することができ、ネットワーク管理サーバ9の負荷低減を図ることができる。なお、実施例3は、実施例1にも適用することができる。この場合は、ネットワーク管理サーバ9が、図31の処理を実行することになる。
【0124】
(実施例4)
実施例2では、ネットワーク管理サーバ9が、復旧面IDをエリア管理サーバ1〜8へ通知し、エリア管理サーバ1〜8が復旧面IDに基づき、自エリア内の各通信装置に対する復旧パス設定を特定し、各通信装置へ復旧パス設定を通知する例を説明した。実施例4では、ネットワーク管理サーバ9が、各通信装置に対して復旧面IDを通知し、各通信装置がエリア管理サーバ1〜8から各通信装置向けの復旧パス設定を受信する処理を実行する。
【0125】
このように、実施例4によれば、通信装置が復旧面IDを受けているため、通信装置からそのエリア管理サーバ1〜8に対し、復旧パス設定の取得要求を通知することができる。したがって、復旧パス設定の取得要求をしたにもかかわらず、復旧パス設定を受信できない場合には、通信装置は、そのエリア管理サーバ1〜8に障害があること判断することができる。この場合、通信装置は、ネットワーク管理装置にエリア管理サーバに関する障害情報をネットワーク管理サーバ9に通知する。これにより、ネットワーク管理サーバ9は、当該エリアに障害があると判定して、上述したように復旧することができる。
【0126】
(実施例5)
実施例2〜4では、ネットワーク管理サーバ9が、エリア単位での障害発生に基づき復旧面の選定を行った。実施例5は、エリア管理サーバ1〜8間にてエリア単位での障害発生情報の交換を実施、あるいはエリア管理サーバ1〜8間どうしにおける稼動確認を行い、エリア管理サーバ自身が全エリアに対するエリア単位での障害発生を判定し、復旧面の選定を行う。
【0127】
このように、実施例5によれば、実施例2〜4に示した効果と同様の効果を得ることができる。また、エリアごとの管理を自律分散で実現することができる。
【0128】
なお、上述した実施例では、エリア単位で復旧する例について説明したが、通信装置単位で復旧することとしてもよい。
【0129】
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をしてもよい。
【0130】
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
【0131】
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
【0132】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
図1
図2
図3
図4
図5
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図11
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