(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6254106
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】リアルタイム遠隔データ収集システム及び方法
(51)【国際特許分類】
G08C 15/00 20060101AFI20171218BHJP
G01G 17/00 20060101ALI20171218BHJP
A01K 67/00 20060101ALI20171218BHJP
【FI】
G08C15/00 E
G01G17/00 C
A01K67/00 D
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-561041(P2014-561041)
(86)(22)【出願日】2013年3月5日
(65)【公表番号】特表2015-518191(P2015-518191A)
(43)【公表日】2015年6月25日
(86)【国際出願番号】US2013029139
(87)【国際公開番号】WO2013134275
(87)【国際公開日】20130912
【審査請求日】2016年2月29日
(31)【優先権主張番号】61/607,089
(32)【優先日】2012年3月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】599132904
【氏名又は名称】ネステク ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【弁理士】
【氏名又は名称】戸津 洋介
(72)【発明者】
【氏名】ワン, シュエ, リン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, デイヴィッド, チン−フン
(72)【発明者】
【氏名】フ, バオ, ジョン
(72)【発明者】
【氏名】フ, ルグォ
【審査官】
櫻井 仁
(56)【参考文献】
【文献】
特表2011−502258(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0240962(US,A1)
【文献】
特開2005−253850(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/056260(WO,A2)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0252464(US,A1)
【文献】
特開2002−120904(JP,A)
【文献】
特表2012−521584(JP,A)
【文献】
特開平10−090040(JP,A)
【文献】
特開昭57−060225(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C 13/00−25/04
A01K 67/00
G01G 1/00−23/48
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔的にデータを収集する方法であって、
ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置と、前記ウェブサーバと通信するコンピュータ装置とを含む遠隔データ収集システムを準備するステップであって、前記スケールの各々は重量センサ及びペットフードを含み、前記ウェブサーバはインターネットを介して前記コンピュータ装置によってアクセスされ制御されるウェブサイトをホストする、準備するステップと、
予め設定されたサンプリング時間及び試験期間を前記ウェブサイト上で前記コンピュータ装置から受け付けるステップと、
開始時間、終了時間及び前記予め設定されたサンプリング時間を前記ウェブサイトから前記測定装置へ送出するステップと、
前記開始時間から前記終了時間までに前記スケールの各々から除去される前記ペットフードの量に関するデータを収集するステップと、
前記ウェブサイトを用いて前記データを前記コンピュータ装置上に表示するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記スケールの各々はデータ・メモリ装置と、データ伝送システムとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データ伝送システムは前記データを収集し、これを前記ウェブサーバに供給する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
2人又はそれ以上のユーザが、前記ウェブサイトを用いて同時に前記ウェブサーバからの前記データにアクセスすることができる、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記測定装置は、複数の測定装置の一つであり、前記ウェブサイトは、コマンドを前記複数の測定装置の各々に送り、複数の試験サイトでの複数の動物の各々を前記複数の測定装置のうちの対応する測定装置に関連付ける、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の動物のうちの特定の動物の選択を受信するステップであって、前記ウェブサイトは前記選択を前記コンピュータ装置から受信し、前記選択によって特定される前記特定の動物についての消費データを前記コンピュータ装置上に表示する、受信するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記測定装置は、使用中でない場合、所定の期間後に自動的に停止される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ウェブサーバは、前記スケールの各々から除去される前記ペットフードの量を決定するための複数の試行を行う、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記データは、Wi−Fi接続、汎用パケット無線システム通信、インターネット・ケーブル接続、又はローカル・エリア・ネットワークのうちの少なくとも1つを介して、前記測定装置から前記ウェブサーバに転送される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
遠隔的に且つリアルタイムにペットフードの嗜好性を試験する方法であって、
ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置と、前記ウェブサーバと通信するコンピュータ装置とを含む遠隔データ収集システムを準備するステップであって、前記スケールの各々は重量センサ及び異なるペットフードを含み、前記ウェブサーバはインターネットを介して前記コンピュータ装置によってアクセスされ制御されるウェブサイトをホストする、準備するステップと、
予め設定されたサンプリング時間及び試験期間を前記ウェブサイト上で前記コンピュータ装置から受け付けるステップと、
開始時間、終了時間及び前記予め設定されたサンプリング時間を前記ウェブサイトから前記測定装置へ送出するステップと、
ペットを前記スケール上の前記ペットフードに導くステップと、
前記開始時間から前記終了時間までに前記スケールの各々から前記ペットによって食べられたペットフードの量に関するデータをリアルタイムに収集するステップと、
前記ウェブサイトを用いて前記データを前記コンピュータ装置上に表示するステップと、
を含む方法。
【請求項11】
家庭内環境においてペットフードの嗜好性をリアルタイムに試験する方法であって、
ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置と、前記ウェブサーバと通信するコンピュータ装置とを含む遠隔データ収集システムを準備するステップであって、前記測定装置は前記家庭内環境に配置され、前記スケールの各々は重量センサ及び異なるペットフードを含み、前記ウェブサーバはインターネットを介して前記コンピュータ装置によってアクセスされ制御されるウェブサイトをホストする、準備するステップと、
予め設定されたサンプリング時間及び試験期間を前記ウェブサイト上で前記コンピュータ装置から受け付けるステップと、
開始時間、終了時間及び前記予め設定されたサンプリング時間を前記ウェブサイトから前記測定装置へ送出するステップと、
ペットを前記測定装置上の前記ペットフードに導くステップと、
前記開始時間から前記終了時間までに前記家庭内環境内における前記スケールの各々から前記ペットによって食べられるペットフードの量に関するデータをリアルタイムに収集するステップと、
前記ウェブサイトを用いて前記データを前記コンピュータ装置上に表示するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
前記家庭内環境は、家、店、車両、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
権限のあるオペレータが、前記ウェブサーバを通じて生データにアクセス、検討及び検証し、前記生データの検証は、残った前記生データが検証されたデータとなるように前記生データの一部を修正または除去することを含み、前記ウェブサイトは前記検証されたデータのみを用いて統計的分析を行う、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記データ伝送システムは、30秒ごとに少なくとも一度前記ウェブサーバに接続する、請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記スケールの各々はデータ・メモリ装置と、データ伝送システムとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記データ・メモリ装置は、対応する前記スケール上の前記ペットフードの重量の変化を日及び時間に関連付けて記録する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記スケールの各々は、バッテリ電源パック、再充電可能な又は標準バッテリ、回路基板、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される構成要素を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記スケールは、互いに取外し可能に取り付けられる、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記コンピュータ装置は、パーソナル・コンピュータ装置、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、タブレット、ノートブック、ラップトップ、及びそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記スケールの各々は、前記ペットフードが入るボウルを受け止めるボウル・ホルダを含むカバーを備え、前記スケールの各々の前記ボウル・ホルダは、対応する重量センサ上に対応するボウルを位置決めする、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
[0001]本出願は、2012年3月6日に出願された米国特許仮出願第61/607089号の優先権を主張し、その開示はこの引用により本明細書に組み入れられる。
【技術分野】
【0002】
[0001]本発明は、一般に、遠隔データ収集システム及び方法に関し、特定的には、リアルタイム遠隔データ収集システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0002]製品試験は、一般に、研究室又は研究施設などの制御された環境で行われる。ヒトの食物又はペットフードなどの製品は、製品の栄養値、製品の物理特性、動物の消費速度及び消費時間などの関連するパラメータを決定するのに利用可能な器具及び道具のため、これらの場所で都合良く試験することができる。同様に、ヒトの食物又はペットフードの嗜好性も、一般に、制御された環境で試験される。しかしながら、研究室又は研究施設などの制御された環境において嗜好性又は他のパラメータに関して食物などの製品を試験することには限界がある。試験は、食物が消費される実際の環境を正確に再現できないことがある。例えば、被験体の実際の周囲環境は、それらの知覚及び味の好みに影響を与えることがある。同様に、研究室などの制御された環境が、必要とされる試験のために利用できないことがある。状況によっては、例えばペットフードに関する在宅(in−home)嗜好性試験など、試験を行う者にとって不便な複数の場所でこうした試験を行う必要があることもある。従って、少なくとも1つの在宅環境又は遠く離れたところに位置する環境からデータを収集するためのシステムを含む、制御されない環境からデータを収集及び分析し、少なくとも1人のユーザによりリアルタイムにアクセスすることができる遠隔データ収集システムに対する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0003]従って、改善された遠隔データ収集システム及び方法を提供することが、本発明の目的である。
【0005】
[0004]遠隔的にデータを収集する方法を提供することが本発明の別の目的である。
【0006】
[0005] 遠隔的に且つリアルタイムにペットフードの嗜好性を試験する方法を提供することが、本発明のさらに別の目的である。
【0007】
[0006]家庭内(domestic)環境においてリアルタイムにペットフードの嗜好性を試験する方法を提供することが、本発明のさらに別の目的である。
【0008】
[0007]遠隔データ収集システム及び方法のためのデバイス及び指示を有するキットを提供することが、本発明のさらに別の目的である。
【0009】
[0008]遠隔データ収集システム及び方法を含むパッケージと、パッケージの内容を記載する表示(indicia)とを提供することが、本発明の別の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[0009]これら及び他の目的は、ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置と、測定装置に関する情報/データベースを有するウェブサイトをホストするウェブサーバと通信するコンピュータ装置とを含む遠隔データ収集システムを用いて達成される。スケールの各々は製品を含むことができる。ペットフードに関する嗜好性及び/又は他の消費関連データの試験を、家庭内環境即ち在宅環境で行うことができる。さらに、有利なことに、インターネット・アクセシビリティ(internet accessibility)により、ウェブサイトにアクセスできる人は誰でもデータベースを閲覧し、システムを操作することが可能になる。
【0011】
[0010]当業者には、本発明の付加的な特徴及び利点が容易に明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態における遠隔データ収集システムを示す。
【
図2】本発明の一実施形態における遠隔データ収集システムの2つの取り外し可能に取り付けられたスケールを示す。
【
図3】本発明の一実施形態における遠隔データ収集システムのスケールの上面斜視図を示す。
【
図4】本発明の一実施形態における遠隔データ収集システムのスケールの底面斜視図を示す。
【
図5】本発明の一実施形態における遠隔データ収集システムのスケールのボウル及び内部構成要素を示す。
【
図6】本発明の一実施形態における遠隔データ収集システムのスケールの内部構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
定義
[0017]「ウェブサーバ」という用語は、インターネットを通じて、例えばウェブサーバがホストするウェブページを介してアクセスすることができるコンテンツを格納、処理、及び配信するのに役立つハードウェア(例えば、コンピュータ)及び/又はソフトウェア(例えば、コンピュータ・アプリケーション)を意味する。
【0014】
[0018]「動物」という用語は、体重減少及び管理から利益を得ることができる任意の動物を意味する。動物は、ヒト、鳥類、ウシ亜科、イヌ科、ウマ科、ネコ科、ヤギ、オオカミ、ネズミ科、ヒツジ又はブタ類の動物を含むことができる。動物はまた、任意の適切なペット又は伴侶動物とすることができる。
【0015】
[0019]「伴侶動物」という用語は、イヌ又はネコを意味する。
【0016】
[0020]「単一パッケージ」という用語は、キットの構成要素が、少なくとも1つの容器の中で又は少なくとも1つの容器と物理的に関連付けられており、製造、流通、販売又は使用に関して1つの単位と考えられることを意味する。容器は、これらに限定されるものではないが、袋、箱、カートン、瓶、任意のタイプ若しくはデザイン若しくは材料のパッケージ、上包、収縮包装、取り付けられた構成要素(例えば、ステープル留めされている、接着されている等)、又はそれらの組み合わせを含む。単一パッケージは、製造、流通、販売又は使用に関して1つの単位と考えられるように物理的に関連付けられた個々の構成要素の容器とすることができる。
【0017】
[0021]「仮想パッケージ」という用語は、キットの構成要素に、他の構成要素を得る方法をユーザに指示する少なくとも1つの物理的又は仮想キット構成要素、例えば1つの構成要素を収容する袋又は他の容器に関する指示と、ユーザにウェブサイトへ行くこと、録音メッセージ若しくはファックス送信サービスに連絡をとること、視覚的メッセージを見ること、又は指導者に連絡を取ってキットの使用方法を得ること、又はキットの少なくとも1つの構成要素についての安全性若しくは技術情報を入手することを指示する指示とが関連付けられることを意味する。
【0018】
[0022]組成物の構成要素に関して本明細書において表される全ての百分率は、特に明治されていない限り、組成物の全重量に対する重量によるものである。
【0019】
[0023]全体を通じて使用される場合、範囲は、範囲内のありとあらゆる値を列挙し、記載しなければならないのを避けるために、本明細書では略記で使用される。必要に応じて、上限値、下限値、又は範囲の限界値として、範囲内の任意の適切な値を選択することができる。
【0020】
[0024]本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、語の単数形は、文脈が他に明確に指示しない限り、複数形を含み、逆もまた同様である。従って、「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」という表示は、一般に、それぞれの用語の複数形を含む。例えば、「測定装置(a measuring device)」又は「方法(a method)」への言及は、複数のそのような「測定装置」又は「方法」を含む。同様に、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」及び「含んでいる(comprising)」という語は、排他的よりはむしろ包含的に解釈されるべきである。同様に、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及び「又は(or)」という用語は、そのような構成が、文脈から明らかに禁止されていない限り、全て包含的であると解釈されるべきである。本明細書において使用される場合、「例(examples)」という語は、特に、その後に用語の列挙が続く場合は、単なる例示及び例証であり、排他的又は包括的と見なされるべきではない。
【0021】
[0025]本明細書において開示されるデバイス、組立体、キット、方法、組成物、及び他の進歩は、本明細書に記載されている特定の方法論、プロトコル及び試薬に限定されるものではなく、それは、当業者には理解されるように、それらが変化し得るためである。さらに、本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを記載する目的のためのものであり、開示又は特許請求されている範囲を限定することを意図するものではなく、また限定しない。
【0022】
発明
[0026]本発明は、一般に、遠隔データ収集システムに向けられる。例えば、遠隔データ収集システムは、特定の場所で消費され/除去される製品(例えば、ヒトの食物又はペットフード)の量に関するリアルタイムの情報及び製品に関する消費者の好みを比較する情報を与えることができる。これは、製品の重量差を時間と共に記録することによって達成することができる。一実施形態において、ペット又は他の動物の摂食行動及び食物消費量の遠隔監視を行うことができる。
【0023】
[0027]給餌試行からのデータは、ウェブサーバを通じてインターネット経由でリアルタイムに処理することができる。権限のあるオペレータは、生データにアクセスし、それを検討し、結果を検証することができる。生データは、権限のあるオペレータによって修正又は除去することができる。検証されたデータのみを統計的分析に関与させることができる。データはインターネットを介してアップロードされアクセスされるので、少なくとも1人のユーザによって複数の場所からリアルタイムに試験パラメータを制御し、データにアクセスすることができる。さらに、インターネット・アクセシビリティにより、ネットワークは、世界中の全ての人に対するものとなる。ユーザは、ウェブサイトにアクセスしている間、遠隔データ収集システムと容易に接続することができる。
【0024】
[0028]
図1に示される一態様において、本発明は、第1のスケール6及び第2のスケール8を有する測定装置4を含む遠隔データ収集システム2を提供する。スケール6及び8の各々は、任意の適切な有線接続又は無線接続を介してウェブサーバ10と通信することができる。スケール6及び8は、製品を保持するための入れ物(例えば、ボウル)を含む。スケール6及び8は、互いに取り外し可能に取り付けることができる。測定装置4は2つより多いスケールを含むことができ、同様の方法で動作することができることを理解されたい。複数のスケールの各々から除去される製品の量を決定し、比較することができる。さらに、複数の試験サイトで使用するために、2つ又はそれ以上の測定装置が同じウェブサーバと通信するようにすることもできる。
【0025】
[0029]ウェブサーバ10がホストするウェブサイトは、データを格納し、遠隔データ収集システム2を監視し、コマンドを遠隔データ収集システム2に送るためのプラットフォームとして構築することができる。遠隔データ収集システム2の通信及び制御、並びにデータの分析は、世界中にインターネット・アクセスできるいずれのコンピュータ装置12からも行うことができる。これにより、インターネットにアクセス可能なコンピュータ装置12を有する少なくとも1人のオペレータ又はユーザが、遠隔データ収集システム2からデータを収集し、表示し、供給し、分析すること、並びにウェブサイト上で遠隔データ収集システム2を制御することが可能になる。この柔軟性により、このウェブサイトにアクセスできる誰もが、特にリアルタイムで、データベースを閲覧し、遠隔データ収集システム2を操作することが可能になる。
【0026】
[0030]コンピュータ装置12は、ウェブサーバ10と通信する。コンピュータ装置12は、各スケールの入れ物から除去された製品に関するデータを収集及び供給する能力を有する。コンピュータ装置12は、例えば、パーソナル・コンピュータ装置、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、タブレット、ノートブック、ラップトップ、又はそれらの組み合わせを含む、ウェブサーバ12へのアクセスを可能にする任意の適切なデバイスとすることができる。
【0027】
[0031]遠隔データ収集システム2は、食物摂取量のデータを測定し、そうしたデータを、例えばローカル・エリア・ネットワーク(「LAN」)などの有線接続、又は、Wi−Fi接続若しくは汎用パケット無線システム(「GPRS」)通信などの無線接続を用いて分析のためにウェブサーバ10にアップロードすることができる。
【0028】
[0032]
図2〜
図6に示される一般的な例示的実施形態において、スケール6及び8は、スケール6とスケール8との間に任意の特定の距離も与えることができる少なくとも1つの連結棒20を介して互いに取り外し可能に接続することができる。棒20は、スケール6とスケール8との間の距離を手動で又は自動的に容易に調整できるように、少なくとも1つの孔22を定めることができる。
【0029】
[0033]スケール6及び8は、スケール6及び8の上部に配置される少なくとも1つのボウル24及び26をさらに含むことができる。ボウル24及び26は、それぞれスケール6及び8に対して取り外し可能又は恒久的に取り付けることができる。一実施形態においては、消費者又はペットによってボウル24及び26がスケール6及び8から移動されないようにする磁石システムによってボウル24及び26をスケール6及び8に配置して固定することができる。
【0030】
[0034]スケール6及び8の各々は、例えばステンレス鋼などの任意の適切な材料から作成されるスケール上部カバー30及び32を含むことができる。材料は、任意の衛生要件に合うように定めることができる。カバー30及び32の各々は、ボウル24及び26の下にあるスケール6及び8内の重量センサ上に直接にボウル24及び26を位置決めするために用いることができるボウル・ホルダ34及び36を含むことができる。スケール6及び8は、スケール6及び8を任意のタイプの床上に固定状態に維持するために脚部40をさらに含むことができる。
【0031】
[0035]スケール6及び8は、電子スケール60、回路基板70、データ・メモリ装置80及びデータ伝送システム90をさらに含むことができる。スケール6及び8はまた、GPRSシステム92、Wi−Fiモジュール94、及び/又はケーブル接続ポート96を含むこともできる。Wi−Fi接続をサポートする電子部品は、ケーブル接続機能を提供することもできる。スケール6及び8の構成要素の各々は、互いに通信する。
【0032】
[0036]スケール6及び8は、携帯可能となるようにバッテリ電源パック100をさらに含むことができる。スケールは、バッテリ電源パック100に加えて又はその代わりに、壁コンセント又は他の外部電源に接続されるように設計することもできることを理解されたい。一実施形態においては、主電源又は外部電源を最優先事項として使用することができ、その後に続いて、再充電可能なバッテリ及び/又は標準バッテリを使用することができる。
【0033】
[0037]スケール6及び8が、これらの構成要素のどれもこれもことごとく含んでいる必要はないことを理解されたい。代替的な実施形態において、スケールは、遠隔データ収集システム2の目的に従って前述の構成要素のいずれか1つ又はそれ以上を含むことができる。
【0034】
[0038]使用中、データ・メモリ装置80は、スケール6及び8上に、ペットフードの重量の変化を記録し、計量日と時間を記録する。データは、スケール6及び8によって記録された新しいデータに置き換えられるまで、データ・メモリ装置80内に格納される。
【0035】
[0039]データ伝送システム90は、ウェブサーバ10への接続を介して機能し、データは、データ・メモリ装置80から、ウェブサーバ10がホストする特定のウェブサイトに転送される。データ伝送システム90はまた、ウェブサイトから操作コマンドを取得し、測定装置4についての状態を送り返すことができる。データ伝送システム90は、データをWi−Fiモジュール94、GPRSシステム92、及び/又はインターネット・ケーブル接続96を介して転送することができる。一実施形態において、データ伝送システム90は、どの通信方法が利用可能かを自動的に試験する。その時点で好ましい方法が利用可能でない場合には、データ伝送システム90を別の通信方法に切り換えることができる。ひとたび接続がなされると、通信が開始し、測定装置のスイッチが切られるまで続行することができる。データ伝送システム90は、リアルタイム通信であると見なされるように、頻繁に、例えば最大30秒ごとに(又はそれより長く若しくはそれより短く)ウェブサーバ10に接続することができる。
【0036】
[0040]スケール6及び8は、食物の量を計量し、変化を計算することによって、食物消費量を測定することができる。こうしたデータは、任意の適切な所望の間隔の間、リアルタイムで収集することができる。例えば、データを所定の期間にわたって毎秒又は毎分収集することができる。遠隔データ収集システム2は、ウェブサーバ10と接続し、記録されたデータをリアルタイムにアップロードすることができる。次いで、ウェブサーバ10がホストするウェブサイト上で、遠隔データ収集システム2からのデータを統計的に分析し、嗜好性及び/又は食事消費関連情報を判断することができる。少なくとも1人の消費者/試験者/オペレータが使用するコンピュータ装置12によって、ウェブサイトにアクセスし、これを制御することができる。
【0037】
[0041]スケール6及び8により記録されるいずれの重量変化も、データとしてデータ・メモリ装置80内に格納することができ、格納されたいずれのデータも、インターネットを介してウェブサーバ10にアクセス可能なウェブサイトにアップロードすることができる。動作の実施形態において、インターネットを介して、試験開始時間及び試験終了時間がウェブサイトから送出され、各測定装置4内に格納される。試験開始時間と試験終了時間との間に蓄積されたデータを、予め設定された試験期間のタイムアウトの際に蓄積されたデータと区別することができる。これは、異なるコードを有するデータを有用データ又は無用データに分類できるような方法でデータを分析するのに有益である。ウェブサイト上でのデータの統計的分析のために、有用データのみを自動的に取得することができる。しかしながら、データ分析のために、無用データを手作業で取得することができる。ひとたび遠隔データ収集システム2が終了時間まで動作すると、自動的にスイッチを切ること、又は手作業でオフにすることが可能である。
【0038】
[0042]ウェブサイト上で、動物、試験サンプル及び試験についての情報を設定し、記録し、管理することができる。例えば、動物の予め設定されたサンプリング時間及び検証状況、試験のスケジュール、並びに試験期間をウェブサイト上に保存することができる。ウェブサイト上で、測定装置4を1つの動物にリンクさせることができる。このシステムにおいては、複数の場所(例えば、ペットの住居)に複数の動物が存在することがある。ウェブサイトは、コマンドを各測定装置4に送り、試験関連の情報を配信することができる。ひとたび測定装置4が予め設定されたサンプリング時間及び試験期間を受信又は格納すると、測定装置4は、試験を開始し、予め設定されたサンプリング時間の間、動作し続けることができる。その後、試験をしていないとき、測定装置4を自動的に停止することができる。
【0039】
[0043]動作の別の実施形態において、ウェブサイト上で、特定の動物を選択し、その消費データを見ることができる。それぞれの住居の場所における動物のグループを対象にした摂食試行を同じ日に完了した場合、ウェブサイトによりデータを統計的に分析することができる。データ分析画面は、左のボウルと右のボウルの平均重量消費量を示す。動物によって最初に消費される製品と、グループによる製品の嗜好とに関する統計データ結果がp値によって示される。p値は、試験される製品が基準製品とかなり異なる場合に情報を与える。
【0040】
[0044]ウェブサイト上で、遠隔データ収集システム2から伝送されたデータを生データとして格納することができる。統計的分析の前に、ウェブサイト上でデータ検証を行うことができる。権限のあるオペレータは、生データにアクセスし、それを検討して、結果を検証することができる。生データは、権限のあるオペレータにより修正又は除去することができる。検証されたデータのみが統計的分析に関与し得る。
【0041】
[0045]測定装置4内のソフトウェアは、動作監視プログラムを含むことができる。任意の動作活動及び動作状態の変化を記録し、インターネットにアクセス可能なウェブサイトに配信することができる。例えば、スイッチ・オン動作、試験の開始、及び低バッテリ状態といった動作情報を記録し、ウェブサイトにアップロードすることができる。ウェブサイトはまた、測定装置4の接続状態を検出することもできる。ウェブサイトは、測定装置4によりアップロードされる情報と、ウェブサイトにより検出される接続状態とに基づいて、スケール及び通信状態の異常状態の理由を分類し、識別することができる。スケールの異なる作業状態及び通信状態を表す、緑色、黄色、灰色、又は赤色の光をウェブサイト上で自動的に表示することができる。
【0042】
[0046]コンピュータ装置12は、データを編成し、分析し、表示するための適切なソフトウェアを含むことができる。コンピュータ装置12を用いて、試験期間を開始し、試験データをリアルタイムで又は所望の間隔で定期的に記録することができる。従って、食物消費量の測定だけではなく、消費速度を測定することができる。遠隔データ収集システムは、例えば、スケールの少なくとも1つが踏みつけられた場合に、誤検出を避けるように設計することができる。
【0043】
[0047]パーソナル・コンピュータ装置、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、タブレット、ノートブック、又はラップトップなどの任意の適切なコンピュータ装置を、遠隔データ収集システムの一部としてペット所有者に販売することができ、ペット所有者が、自宅のペットについて心配している場合には、ペットの食物消費量をどこからでも監視することができる。コンピュータ装置12は、ペット所有者がコマンド又は要求を遠隔データ収集システム2に送ることができるように設定することができる。さらに、スケールのうちの1つが動作していない場合は、データ伝送システム90は、スケールをチェックするように又はスケールをオンにするようにペット所有者に思い出させるようにするために、短いメッセージをコンピュータ装置12に送ることができる。コンピュータ装置12はまた、ペット所有者がペットと意思疎通を図ることができるように、ビデオ又は写真取得能力を含むこともできる。
【0044】
[0048]別の態様において、本発明は、遠隔的にデータを収集する方法を提供する。本方法は、ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置と、ウェブサーバと通信するコンピュータ装置とを提供することを含む。スケールの各々は少なくとも1つの製品を含む。スケールの各々から除去される製品の量についてのデータをリアルタイムに収集し、ウェブサーバに送ることができる。測定装置内のデータ伝送システムは、データを収集し、ウェブサーバに供給する。2人又はそれ以上のユーザが、例えばウェブサーバがホストするウェブサイトを介して、同時にウェブサーバからのデータにアクセスすることができる。
【0045】
[0049]さらに別の態様において、遠隔的に且つリアルタイムに本発明は、ペットフードの嗜好性を試験する方法を提供する。本方法は、ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置と、ウェブサーバと通信するコンピュータ装置とを含む遠隔データ収集システムを提供することを含む。スケールの各々は、異なるペットフードを含む。本方法は、ペットを、スケール上のペットフードに導くことと、スケールの各々からペットによって食べられるペットフードの量に関するデータをリアルタイムに収集することとを含む。
【0046】
[0050]別の態様において、本発明は、家庭内環境でペットフードの嗜好性をリアルタイムに試験する方法を提供する。本明細書において用いられる場合、「家庭内環境」という用語は、製品の調査又は試験が一般に行われない消費者の家、店、車両などを意味する。本方法は、ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置と、ウェブサーバと通信するコンピュータ装置とを提供することを含む。測定装置は、家庭内環境に配置される。スケールの各々は、異なるペットフードを含む。ペットは、家庭内の場所にある測定装置上のペットフードに導かれる。家庭内環境のスケールの各々からペットによって食べられるペットフードの量に関するデータが、リアルタイムに収集される。
【0047】
[0051]本明細書において説明される方法のいずれかにおいて、任意の適切なデータを測定装置から収集し及び/又は記録することができる。データは、試行日と、各スケールから食べられる食物の量とを含むことができる(例えば、食べられた量、食事時間の始め及び終わり)を含むことができる。データ分析は、各々の特定のペットにおける総食物消費量と、経時的に食べられる平均的な量とを含むことができる。
【0048】
[0052]ウェブサーバは、データを収集して任意の適切なコンピュータ装置に供給することができる。コンピュータ装置及びソフトウェア・システムは、例えばウェブサイトを介して、データを任意の適切な分析方法又は手続きを用いて分析し、表示することができる。データは、表計算形式又はメモ帳形式で出力することができる。データは、例えば所定の時間にわたってスケールの各々から除去される製品の量を比較するグラフの形で表示することができる。
【0049】
[0053]一態様において、本発明は、キット構成要素に応じて適宜、単一パッケージ内の別個の容器又は仮想パッケージ内の別個の容器内に、(A)ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置とウェブサーバと通信するコンピュータ装置とを含む遠隔データ収集システム、又は(B)少なくとも2つのスケールを有する測定装置、及び(1)ウェブサーバ、(2)コンピュータ装置、(3)食品の嗜好性を判断するための測定装置の使用方法に関する指示、(4)遠隔位置における測定装置の使用方法に関する指示、(5)測定装置から収集されたデータを分析するためのコンピュータ装置の使用方法に関する指示、(6)スケールと併せて使用される少なくとも1つのボウル、及び(7)測定装置と併せて使用される少なくとも1つのペットフードのうちの少なくとも1つ、のいずれかを含むキットを提供する。
【0050】
[0054]キットが仮想パッケージを含む場合、キットは、少なくとも1つの物理キット構成要素と組み合わせた仮想環境内の指示に限定される。キットは、キット構成要素を種々の組み合わせのいずれかの形で収容することができる。一実施形態においては、キットは、本明細書で説明されるような測定装置を収容する。別の実施形態においては、少なくとも1つのコンピュータ装置、食品、又は指示をこのキットと共に販売することができる、又は例えば仮想キットの一部としてキットとは独立に販売することができる。
【0051】
[0055]キットは、測定装置及びコンピュータ装置に関して、例えばインターネット上での注文又は電話による注文などで注文されて消費者に別個に出荷される少なくとも1つのキット構成要素を含むことができ、2つの物品は、別々の場所から消費者の住所に出荷される。
【0052】
[0056]さらに別の態様において、本発明は、(1)ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置とウェブサーバと通信するコンピュータ装置とを含む遠隔データ収集システムを使用すること、(2)遠隔データ収集システムを使用して食品に関する消費者の嗜好を判断すること、(3)遠隔データ収集システムを使用して人間用食品又は非人間用食品、好ましくはペットフード、最も好ましくは犬用又は猫用ペットフードの嗜好性を判断すること、及び(4)人間用食品又は非人間用食品に関する栄養情報、のうちの少なくとも1つについての情報又は指示を通信するための伝達手段を提供する。
【0053】
[0057]伝達手段は、情報又は指示を含む、文書、デジタル記憶媒体、光記憶媒体、音声提示又は視覚表示とすることができる。特定の実施形態においては、伝達手段は、このような情報又は命令を含む、表示されたウェブサイト、視覚表示キオスク、小冊子、製品ラベル、添付文書、広告、ビラ、公示、音声テープ、ビデオテープ、デジタル・ストリーミング、DVD、CD−ROM、コンピュータ装置可読チップ、コンピュータ装置可読カード、コンピュータ装置可読ディスク、USBデバイス、FireWireデバイス、コンピュータ装置メモリ、及びそれらのいずれかの組み合わせとすることができる。
【0054】
[0058]付加的な有用な情報として、(1)システムを設定、使用及び監視するための方法及び技術、特に、製品をシステムのスケール上に配置するための方法、並びに(2)システム及びその使用に関する質問があった場合に使用するための動物又はその世話人のための連絡先情報、のうちの少なくとも1つが挙げられる。有用な指示としては、システムのスケールの上に食物を搭載するための方法が挙げられる。伝達手段は、システムを使用する利益について教示するのに役立つ。
【0055】
[0059]別の態様において、本発明は、ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置を含む遠隔データ収集システムを記載する表示を含むパッケージを提供する。この表示は、本明細書で説明される遠隔データ収集システムの詳細又は例を示すための、語、記号、絵、写真、図、又はそれらの組み合わせの形とすることができる。パッケージは、ウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置を含む遠隔データ収集システムをさらに収容することができる。さらに、パッケージは、測定装置と併せて使用されるコンピュータ装置を収容することができる。
【0056】
[0060]一実施形態において、パッケージは、パッケージの取り扱い及び運搬に適した少なくとも1つのハンドルを含むことができる。パッケージは、測定装置又はその部分を見るための少なくとも1つの開口を含むことができる。パッケージは、該パッケージがウェブサーバと通信する少なくとも2つのスケールを有する測定装置を含む遠隔データ収集システムを収容していることを示す、1つ又は複数の語、絵、デザイン、略語、宣伝文句、フレーズ、又はそれらの組み合わせを含む、パッケージに貼り付けられたラベルを含むことができる。
【実施例1】
【0057】
[0061]以下の実施例によって本発明をさらに説明できるが、この実施例は、単なる例示目的で含まれるものであり、他に特に示されていない限り、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。
【0058】
[0062]実施例1
製品の単一のバッチからのドライ・キャットフードをラミネート加工されたアルミニウム・パウチ内に再包装し、左側のボウルにはX製品、右側のボウルにはY製品と表記した。食品サンプルX及びYをネットワーク内の38人の猫所有者の各々に配布した。2つの製品間の嗜好性を判断するための試験を、以下のように行った。
・システムを起動し、実施例1で説明されるような試験前の検証を行った。
・2つのはかりを床の上に横に並べて配置する。
・各々の所有者が装置のスイッチをオンにし、製品Xのパウチの中身を左側の一方の電子はかりのボウルに空け、製品Yのパウチの中身を右側の他方のはかりのボウルに空けた。
・次に、ボウルをそれぞれのはかりの上に配置した。
・次に、いずれかのボウルから食べるように、猫を放っておいた。
・試験製品の設定の概要を表1及び表2に示す。
・猫が食品を消費し、はかりの重量が変化すると、それを記録し、ウェブサイト(http://pesdog.gengyan.com)に伝送して、最初の選択(ペットが最初に中の食品を消費した側の餌ボウル)と、嗜好性(ペットが他方に比べて中の食品をより多く消費した側の餌ボウル)と、10時間後の総消費量と判断した。
・収集された生データを統計的に分析し、最初の選択、嗜好性、及び全体的な消費嗜好に関するデータを表3に示す。
【0059】
[0063]結果は、製品Xと製品Yとの間に嗜好差は見られなかったことを示している。各ボウル内には同じ食品が入っていたので、このことは予想外のことではなかったが、左のボウル又は右のボウルに有意な偏りがなかったことも確認された。
【表1】
【表2】
【表3】
【0060】
[0064]本明細書において、本発明の典型的な好ましい実施形態が開示される。特定の用語が用いられているが、これらは、限定する目的のためではなく、一般的及び記述的な意味でのみ使用され、本発明の範囲は特許請求の範囲内に述べられる。上記の教示に照らして、明らかに、多数の修正及び変形が可能である。従って、添付の特許請求の範囲の範囲内で、具体的に述べられる以外の他の方法で本発明を実施できることを理解されたい。