(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0019】
[0019]添付された図面は、明細書とともに、本発明の典型的な実施形態を例示するものであり、説明と関連させることで、本開示の原理について説明するのに役立つ。
【
図1】[0020]一対の銀/塩化銀(Ag/AgCl)電極において発生するイオン/電子交換のモデルを例示した図である。
【
図2】[0021]一対のステンレス鋼製電極の電気モデルを例示した図である。
【
図3A】[0022]第1の例による、装着可能な一対の標準的なAg/AgCl電極と比較した場合の、個人によって握られた一対のステンレス鋼製電極からの同時皮膚コンダクタンス測定中の分極化の影響を例示した図である。
【
図3B】[0023]第2の例による、装着可能な一対の標準的なAg/AgCl電極と比較した場合の、個人によって握られた一対のステンレス鋼製電極からの同時皮膚コンダクタンス測定中の分極化の影響を例示した図である。
【
図4】[0024]極性切り換えなしの2つのAg/AgCl電極を例示した高位ブロック図である。
【
図5】[0025]極性切り換え有りの2つのステンレス鋼製電極を例示した高位ブロック図である。
【
図6】[0026]一定の間隔で経時で電極の極性を切り換えるための
図5の電極スイッチネットワークの内部構造の例を示した図である。
【
図7】[0027]極性切り換えを有するステンレス鋼製電極配列を例示した高位ブロック図である。
【
図8】[0028]極性切り換えを有する
図7のステンレス鋼製電極配列を例示した低位ブロック図である。
【
図9A】[0029]一例による、個人の指に固定された一対の標準的なAg/AgCl電極を用いた皮膚コンダクタンスの測定を例示したグラフである。
【
図9B】[0030]一例による、ハンドヘルドデバイスに配置された一対のステンレス鋼製電極を握ることによって基準電極と同時並行して収集された皮膚コンダクタンスデータを例示した図であり、経時での電極の極性の切り換えを有する。
【
図10A】[0031]皮膚コンダクタンスレベルの急低下によって示されるように、極性切り換えが実装されないときにハンドヘルドデバイスで握られたステンレス鋼製電極の電極分極化の影響を例示した図である。
【
図10B】[0032]極性切り換え回路を有するハンドヘルドデバイス上で握られた電極から収集された同時データを例示した図であり、皮膚コンダクタンスレベルの低下がない明確なコンダクタンス信号を示す。
【
図11A】[0033]一例による差し挟まれた電極配列を有する部分的なハンドヘルドデバイスの前面図である。
【
図11C】[0035]第1の電極対が活性化された状態の
図11Aに関するハンドヘルドデバイスの側面図である。
【
図11D】[0036]第2の電極対が活性化された状態の
図11Aに関するハンドヘルドデバイスの側面図である。
【
図12】[0037]
図7の極性切り換えを有するステンレス鋼製電極配列の低位ブロック図であり、電極対の融合を示す。
【
図13A】[0038]一例による、裏部上で差し挟まれた電極配列のレイアウトを有する部分的ハンドヘルドデバイスの裏面図であり、第1の組の電極をサンプリングする。
【
図13B】[0039]第2の組の電極をサンプリングする
図13Aのハンドヘルドデバイスの裏面図である。
【
図14A】[0040]一例による底部縁部に差し挟まれた電極配列を有する部分的ハンドヘルドデバイスの裏面図であり、第1の組の電極をサンプリングする。
【
図14B】[0041]一例による頂部縁部に差し挟まれた電極配列のレイアウトを有する、180度回転された、
図14Aの部分的ハンドヘルドデバイスの裏面図であり、第1の組の電極をサンプリングする。
【
図14C】[0042]一例による
図14Aの部分的ハンドヘルドデバイスの裏面図であり、第2の組の電極をサンプリングする。
【
図14D】[0043]一例による
図14Bの部分的ハンドヘルドデバイスの裏面図であり、第2の組の電極をサンプリングする。
【
図15】[0044]Ag/AgCl電極に加えられた様々な静的握力が皮膚コンダクタンス信号に及ぼす影響を示したグラフである。
【
図16】[0045]Ag/AgCl電極に加えられた動的な握力が皮膚コンダクタンス信号に及ぼす影響を示したグラフである。
【
図17】[0046]ハンドヘルドデバイスの側面図であり、各々の電極対の真下に置かれた力センサを示す。
【
図18】[0047]一例による、対話型ハンドヘルドデバイスの内部構造のブロック図である。
【
図19】[0048]一例による皮膚電気活動を取得するための、対話型ハンドヘルドデバイスにおいて動作可能な、方法の流れ図である。
【
図20】[0049]一例による皮膚電気活動を取得するための、対話型ハンドヘルドデバイスにおいて動作可能な、方法の流れ図である。
【0020】
[0050]図内の要素及びステップは、簡略化及び明確化を目的として例示されたものであり、必ずしも特定の順序通りには提供されていない。例えば、図内では、本示の様々な態様についての理解を深めるのに役立てるために、同時並行して又は異なる順序で行うことができるステップが例示されている。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[0051]以下の詳細な発明を実施するための形態は、添付図と関係され、様々な構成に関する説明であることが意図され、ここにおいて説明される概念を実践することができる唯一の構成を表すことは意図されない。詳細な発明を実施するための形態は、様々な概念に関する徹底的な理解を提供することを目的とする具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの概念はこれらの具体的な詳細なしに実践可能であることが当業者にとって明確であろう。幾つかの例においては、該概念を曖昧にすることを回避するために、よく知られた構造及びコンポーネントは、ブロック図形で示される。
【0022】
[0052]語句“典型的な”は、“1つの例、事例、又は実例を提供すること”を意味するためにここにおいて用いられる。ここにおいて“典型的な”として説明されるいずれの実装又は実施形態も、その他の実施形態よりも好ましい又は有利であるとは必ずしも解釈されるべきではない。同様に、用語“実施形態”は、全実施形態が説明される特徴、利点又は動作モードを含むことを要求するわけではない。
【0023】
[0053]用語“ハンドヘルドデバイス”は、典型的には個人によって携帯され及び/又は何らかの形態の通信能力(例えば、無線、赤外線、短距離無線、等)を有するモバイルデバイス、無線デバイス、携帯電話、モバイル通信デバイス、ユーザ通信デバイス、パーソナルデジタルアシスタント、モバイルパームヘルドコンピュータ、ラップトップコンピュータ、リモートコントロール及び/又はその他のタイプのモバイルデバイスを意味することができる。
【0024】
[0054]本開示は、主にハンドヘルドデバイスに関して説明されるが、本開示は、様々なデバイスに適用すること及び好適化することができる。本開示は、皮膚電気活動を測定することが希望される場合に、握ること、保持すること又は個人の皮膚と接触することができるあらゆるタイプのデバイスに適用することができ、運動装置、例えば、トレッドミル、のハンドルバー、バイオフィードバック療法デバイス、ユーザインタフェース、例えば、コンピュータ用マウスを含むがこれらに限定されない。さらに、本開示の以下で説明される特徴の異なる組み合わせを有する、ここにおいて説明される特徴以外のそれらを有する、さらにはそれらの特徴のうちの1つ以上が欠けている様々なその他の実施形態が企図される。従って、本開示は、様々なその他の適切なモードで実行できることが理解される。
【0025】
総論
[0055]皮膚電気活動を取得するために縁部及び/又は裏面に配置されたステンレス鋼製電極対を用いたデバイスが提供される。ステンレス鋼製電極は、個人の皮膚コンダクタンス又は皮膚電気活動(EDA)を測定及び収集することを可能にする。ステンレス鋼製電極対の極性は、皮膚コンダクタンス測定のためにステンレス鋼製電極の分極化を防止するために変化することができる。皮膚電気活動は、体系的な神経系統の活性化を反映させたものであり、覚醒と呼ばれる人間の感情の主要な構成要素に関連する(Boucsein,1992)。感情覚醒は、EDAが適切に測定することができない人間の感情の他の主要な構成要素である感情価と直交する(orthogonal)感情強度に類似する。価は、円環モデルによって提案される評価構成要素(例えば、ポジティブ、ネガティブ)である(Russell,1980)。例えば、高い感情覚醒は、様々な感情状態、例えば、不安、恐怖、又は怒り(ネガティブな状態)又はよりポジティブな状態、例えば、興奮、において経験することができる。
【0026】
[0056]一特徴により、収集された皮膚コンダクタンスデータは、マーケティング目的で使用することができる。例えば、ハンドヘルドデバイスは、個人がそのハンドヘルドデバイスに現れている広告に対してどのように反応するかを検知するために使用することができる。個人には、この特徴にオプトイン(opt−in)するか又は参加するための割引又はその他の報奨を提供することができる。
【0027】
[0057]他の特徴により、収集された皮膚コンダクタンスデータは、無線での健康用途とともに使用することができる。例えば、ハンドヘルドデバイスは、個人のストレスレベルを追跡するために使用することができる。ハンドヘルドデバイスでの健康用途は、特定の期間における、例えば、毎日における、個人の皮膚コンダクタンスレベルのグラフを生成するために収集されたデータを使用することができる。個人は、例えば、EDAを下方調整してよりリラックスした状態に引き下げるために、バイオフィードバック用途においてこの情報を使用することができる。さらに、収集された皮膚コンダクタンスデータは、医療専門家の間で共有することができる。
【0028】
[0058]他の特徴により、収集された皮膚コンダクタンスデータは、様々なその他の用途において使用することができる。例えば、収集された皮膚コンダクタンスデータは、個人の感情、感情状態又は感情覚醒又は競争相手であるプレーヤーのそれを決定するためにゲームに関連して使用することができる。例えば、ゲームは、1人以上の個人の感情状態に関する入力を受け取ることができる。1人以上の個人の感情状態は、個人に関する推論を行うことができる。感情覚醒が増大中である場合は、個人がゲームに興奮しているか又は非常に興奮しつつあるためうまくやっていないと推論することができ、ゲームは、異なるより簡単なレベルに移行することによって自動的により簡単になることができる。逆に、個人が退屈であることをデータが示す場合は、ゲームは自動的により難しくなることができる。すなわち、データは、ゲームの難しさをリアルタイムで調整するのを可能にするフィードバックループとして使用することができる。
【0029】
[0059]収集された皮膚コンダクタンスデータは、ソーシャルネットワーキングと関連させて使用することもできる。個人がハンドヘルドデバイスを用いて自己のソーシャルネットワークページ、例えば、Facebook(登録商標)にログオンしたときに、収集された皮膚コンダクタンスデータは、ソーシャルネットワークページ上での個人の状態(例えば、ストレスがかかっている)を更新するために使用することができる。換言すると、収集された皮膚コンダクタンスデータは、上述されるゲームのそれと同様に、ユーザインタフェースの向上として又はコンテキスト上の認識のために使用することができる。データに基づいて、ユーザインタフェースは、関与又は刺激をより強めるか又はより弱めることができる。
【0030】
電極材料:
[0060]皮膚コンダクタンスデータを収集するためには、電極をハンドヘルドデバイスの縁部及び/又は裏部に配置し、個人がデバイスを握ったときに個人の皮膚コンダクタンスが簡単に測定されるようにすることができる。上述されるように、典型的には、皮膚電気活動又はその他の生物電位信号(例えば、心電図(ECG)、筋電図描画法(EMG))を取得するためには標準的な銀−塩化銀(Ag/AgCl)電極が使用される。
図1は、一対のAg/AgCl電極のモデル100を例示する。一対のAg/AgCl電極は、正のAg/AgCl電極102と、負のAg/AgCl電極104と、を備えることができる。
【0031】
[0061]示されるように、塩溶液106、例えば、人間の汗内でみられる1%塩溶液、を、正(+)のAg/AgCl電極と負(−)のAg/AgCl電極との間に置くことができる。塩溶液106は、水性の塩化ナトリウム(NaCl)であることができ、ナトリウムイオン(Na+)及び塩化イオン(Cl−)イオンの両方を含有する。小さい直流(DC)電圧がAg/AgCl電極に印加されると(典型的には皮膚コンダクタンスを測定するための+0.5v DC)、負の電極104上の塩化物が溶解し、負の電荷のCl−イオンが正の電極102に移動し、銀(Ag)と混合してAgClプラス自由電子を形成する。従って、Ag/AgClは、人間の汗(NaCl)内でのイオンの流れと回路内での電子の流れの間のトランスデューサとして動作し、皮膚コンダクタンスが正確に計算されることを可能にする。Ag/AgCl電極はよく機能するが、焼結されたAg/AgCl電極は非常に高価であり、さらに、焼結されたAg/AgCl電極は耐久性があるが、湾曲した表面には適合しない。Ag/AgCl電極のプリントされたタイプに関しては、Ag/AgCl電極は、数多く使用後に摩滅してしまう薄いAg/AgCl層を有し、さらに経時で酸化してしまう。従って、Ag/AgCl電極のプリントされたタイプは、おそらく長年にわたって、繰り返し使用されることになるデバイスのハウジングでは使用できない。
【0032】
[0062]
図2は、一対のステンレス鋼製電極の電気モデル200を例示する。ステンレス鋼は、耐久性があり、腐食しないため皮膚コンダクタンスを測定する上で望ましい材料であり、さらに、デバイスのハウジングに合わせて簡単に成形することができる。さらに、ステンレス鋼は、焼結されたAg/AgCl電極と比較して対費用効果が非常に高い。ステンレス鋼は数多くの変形が存在するが、最も共通のタイプ、18/8鋼、は、概して、65乃至74%の鉄、18%のクロム、8%のニッケル、2%のマンガン、0.08%以上の炭素及び微量のその他の元素から成る。ステンレス鋼は、伝導性が高いが、人間の汗内でみられるイオンとよく反応する元素を含んでおらず、電極表面付近でイオンが堆積するのに応じて経時で電気的二重層を形成させる。
【0033】
[0063]
図2に示されるように、対のステンレス鋼製電極は、正のステンレス鋼製電極202と、負のステンレス鋼製電極204とを備えることができる。個人が対のステンレス鋼製電極の上に手及び/又は指を置くと、その手及び/又は指の皮膚206が正のステンレス鋼製電極202及び負のステンレス鋼製電極204と接触し及び正のステンレス鋼製電極202と負のステンレス鋼製電極204と間に置くことができる。
図2に示されるように、皮膚の組織及びエクリン汗腺の簡略化されたモデルを作成することができ、R−C回路は、コンデンサ(Cs)と並列の抵抗器(Rs)を備える。小さい直流(DC)電圧を一対のステンレス鋼製電極に印加することができ(典型的には+0.5v DC)、皮膚コンダクタンスが測定される。
【0034】
[0064]直流電流によって電極が励起された後に電気的二重層が形成され、印加された電圧と正反対の誤り電圧を電極と皮膚の間で現せさせることがある。その正味の影響は、“電極分極化”と呼ばれ、回路内の電流の流れを低減させ、計算された皮膚コンダクタンスをゼロに近づけ、実際上使用不能状態にする。ステンレス鋼での電極分極化は、非常に高速で開始し、徐々に増大する。
図3Aは、第1の例による、装着可能な一対の標準的なAg/AgCl電極と比較した場合の、個人によって握られた一対のステンレス鋼製電極からの同時の皮膚コンダクタンス測定中における分極化の影響を例示する。
図3Bは、第2の例による、装着可能な一対の標準的なAg/AgCl電極と比較した場合の、個人によって握られた一対のステンレス鋼製電極からの同時の皮膚コンダクタンス測定中における分極化の影響を例示する。これらの図に示されるように、皮膚コンダクタンスレベルは、ステンレス鋼製電極を握ってからまもなく劇的に低下するようであり、他方、基準Ag/AgCl電極は、実際の皮膚コンダクタンスレベルを示す。
【0035】
[0065]さらに、分極化の影響は、電極の材料に依存することができる。
図3A及び3Bに示されるように、ステンレス鋼製電極は、強い分極化の影響を有することがある。一実施形態により、個人の手の指及び/又は手のひらには感情的およびその他の心理的刺激に反応することが知られているエクリン汗腺が非常に密集しているため、皮膚コンダクタンス反応を測定するためにそれらの指及び/又は手のひらを使用することができる。以下においてさらに詳細に説明されるように、コンダクタンスは、皮膚の隣に2つの電極を置き、2点間に小さい電流を流すことによって測定することができる。個人が増大した感情覚醒を経験すると、皮膚が汗で濡れることに起因して、その個人の皮膚はただちに導電性がわずかに向上し、この反応を測定して伝達することができる。
【0036】
[0066]一例により、対のステンレス鋼製電極の極性は、+0.5vと−0.5vとの間で100msecごとに切り換えることができる(10Hz切り換え周波数)。回路及びステンレス鋼製電極に接触する皮膚が落ち着く機会を有するようになった時点で、+0.5v状態中に測定されたコンダクタンスをサンプリングすることができ、その結果、最終的な出力サンプル率は、毎秒5つのサンプルになる。
【0037】
[0067]
図3A及び3Bの両方において示されるように、装着可能なAg/AgCl基準電極からの皮膚コンダクタンス信号は、分極化の影響がないことを例示し、他方、モバイルデバイス上の握られたステンレス鋼製電極からの皮膚コンダクタンス信号は、個人が一対のステンレス鋼製電極を握っているときの分極化の影響を例示する。ステンレス鋼製電極に関して生じる分極化問題の1つの解決方法は、以下において説明されるように、一定の間隔で経時で電極の極性を切り換え、それにより電気的二重層が形成されるのを防止することである。該方法は、サンプルが採取される間に電流が短時間流れるのを可能にし、次に、電流が反対方向に流れるのを可能にするために極性が反転される。負の荷電された塩化物イオン、例えば、(Cl−)は、電極と皮膚の間に堆積して誤った電圧を形成させる上で十分な時間を有さない。
【0038】
[0068]
図4は、極性切り換えなしの2つのAg/AgCl電極を例示した高位ブロック
図400である。示されるように、2つのAg/AgCl電極402、404は、コンダクタンス−電圧変換器406の入力部に接続することができ、それの出力は、アナログ−デジタル変換器に送られる。電極からのコンダクタンスは、電圧に変換され、アナログ−デジタル変換器に送られる。上述されるように極性切り換えが行われないと、ステンレス鋼製電極対は、分極化されることがある。
【0039】
[0069]
図5は、極性切り換えを有する2つのステンレス鋼製電極を例示した高位ブロック
図500である。示されるように、2つのステンレス鋼製電極502、504は、電極502、504の極性を切り換えるために電極スイッチネットワーク506の入力部に接続することができる。電極スイッチネットワーク506は、電極制御スイッチ508によって制御することができる。電極スイッチネットワーク506からの出力は、コンダクタンス−電圧変換器508内に入力することができ、それは、コンダクタンスを電圧に変換し、それは、アナログ−デジタル変換器に送られる。
【0040】
[0070]
図6は、一定の間隔で経時で電極の極性を切り換えるための
図5の電極スイッチネットワークの内部構造の例を示す。電極スイッチネットワーク600は、皮膚を通る電流方向が一定の間隔で周期的に反転される極性スイッチシステムを提供することができる。50%公称デューティサイクル方形波生成器602は、アナログスイッチ回路608を介して第1の電極604と第2の電極606との間の電流の方向を制御することができる。第1の電極604と第2の電極606との間の電圧は、方形波の極性に依存して、公称値、例えば、+0.5v、であることができる。本来的にゆっくり変化する信号である皮膚コンダクタンス信号に適した切り換え周波数を選択することができる。コンダクタンス−電圧変換器610(op−amp回路)は、第1の電極604と第2の電極606との間における皮膚コンダクタンスに線形的に比例する電圧を生成することができる。電圧は、32Hzローパスフィルタ612内を通ることができ、次に、データ抽出段階において、VOUT電圧信号614をマイクロジーメンス単位の皮膚コンダクタンス読み取り値に変換するために、当業において知られている一組の方程式を使用することができる。
【0041】
[0071]
図7は、極性切り換えを有するステンレス鋼製電極配列を例示した高位ブロック
図700である。示されるように、ステンレス鋼製電極配列702は、N個のステンレス鋼製電極を含むことができ、ここでN>2である。ステンレス鋼製電極配列702は、電極の極性を切り換えるために電極スイッチネットワーク704の入力部に接続することができる。電極スイッチネットワーク704は、電極制御スイッチ706によって制御することができる。電極スイッチネットワーク704から出力は、コンダクタンス−電圧変換器708内に入力することができ、コンダクタンスを電圧に変換し、それは、アナログ−デジタル変換器に送られる。
【0042】
[0072]
図8は、極性切り換えを有する
図7のステンレス鋼製電極配列の低位ブロック図である。上において示されて説明されるように、ステンレス鋼製電極配列702は、N個のステンレス鋼製電極を含むことができ、ここでN>2であり、皮膚を通る電流方向が一定の間隔で周期的に反転される極性切り換えシステムを提供するために電極スイッチネットワーク700の入力部に接続することができる。電極スイッチネットワーク704は、電極制御スイッチ706によって制御され、開いた位置と閉じた位置との間で動作可能なN個のスイッチ710を含むことができ、ここで、N>2は、配列702内の電極数に等しい。開いた位置では、スイッチ710からの出力は、皮膚コンダクタンスに線形的に比例する電圧を生成するためにコンダクタンス−電圧変換器708内に入力することができる。一実施形態により、コンダクタンス−電圧変換器708は、op amp712を含むことができ、スイッチ710からの出力は、op ampの反転入力部(inverting input)内に入力することができ、他方、非反転入力は、基準電圧であることができる。コンデンサ(C)と並列の抵抗器(R)を備えるR−C回路は、op amp712の反転入力部及びop amp712の出力部714と並列であることができる。
【0043】
[0073]
図9Aは、一例による、個人の指に固定された一対の標準的なAg/AgCl電極を用いた皮膚コンダクタンスの測定を例示したグラフである。例えば、一対のAg/AgCl電極は、個人の人差し指及び中指にそれぞれ取り付けることができ及び小さい定電圧を印加することができる。示されるように、装着されたAg/AgCl電極の固定された対を用いた場合、マイクロジーメンス単位で測定される皮膚コンダクタンスが経時で絶えず変化しており、クリーンな皮膚電気信号を測定/取得することができる。
【0044】
[0074]
図9Bは、一例による、ハンドヘルドデバイスに配置された一対のステンレス鋼製電極を握ることによって基準電極と同時並行して収集された皮膚コンダクタンスデータを例示したグラフであり、経時で電極の極性を切り換える。
図9Bに示されるように、握られたステンレス鋼製電極の対は、極性が正のときに予め決定された間隔で極性を切り換えて皮膚電気活動をサンプリングし、一対のAg/AgCl電極を用いる他の標準的な装着可能なセンサと高い相関関係にあることができる電極分極化なしでクリーンな皮膚電気信号を取得するのを可能にすることができる(
図9A参照)。
【0045】
[0075]
図9A及び9Bのグラフ内のデータは、各グラフ内のデータが1人の特定の個人に関して特定の時点に採取されたという点で相関関係にある。異なる個人に関してその他の時間に採取されたデータは異なることになる。
【0046】
[0076]皮膚コンダクタンス測定のために(極性切り換えのない)共通のステンレス鋼製電極を使用したことは、ステンレス鋼上での電極分極化が非常に高速で開始し、徐々に増大することを示している。上述される
図6又は8の極性切り換え回路を用いることによって、ステンレス鋼製電極の電荷の蓄積及び最終的な分極化を軽減することができる。
図10Aは、皮膚コンダクタンスレベルの急低下によって示されるように、極性切り換えが実装されないときのハンドヘルドデバイスで握られたステンレス鋼製電極の電極分極化の影響を例示する。極性切り換え回路を有するハンドヘルドデバイスで握られた状態で収集された同時データが
図10Bに示され、それは、ステンレス鋼製電極からの分極化を軽減するコンダクタンスレベルの低下のないクリアな皮膚コンダクタンス信号を示す。
【0047】
電極構成:
[0077]皮膚コンダクタンスは、最低限の皮膚の接触による電極(正又は負)によって示すことができる。従って、一例では、デバイスがどのように握られても皮膚によって接触された正及び負の電極エリアの均一な分布を考慮した電極配置が提供される。さらに、個々の電極セグメントの配置及び接触される電極数に関して調整することは、デバイスがどのようにして握られているかにかかわらずセンサが正確であることを可能にする。従って、個人は、デバイスのどこをどのように握るかを考える必要がない。
【0048】
[0078]
図11A乃至11Dは、一例による、電極配列が差し挟まれているレイアウトのハンドヘルドデバイスを例示する。示されるように、正及び負の電極対をデバイスの側面に差し挟むことは、皮膚と接触状態の電極の均一な分布を最大にすることができる。一例により、各電極対を人間の指先のほぼ平均サイズにすることは、デバイスがどのように接触されるかにかかわらず正及び負の電極に関する均一の接触エリアを保証することができる。一実施形態においては、各電極対は間を約1cmにすることができ、皮膚コンダクタンスの正確な測定のために電極間のスペースを少なくとも2mmにし、各電極の幅を約4mmにする。
図11C及び11Dに示されるように、一度に単一の対のみが活性化される。各電極対をサンプリングすることは、自動的に極性を反転させる。
【0049】
[0079]さらに、SCR(皮膚コンダクタンス反応)をカウントすることは、典型的には、標準の直径1cmのAg/AgCl電極(典型的には0.05マイクロジーメンス)に関する絶対的スレショルドレベルを用いて行われるため、デバイスが異なる形で握られているときにいずれかの時点でどれだけの正/負の電極対が接触されるかに依存してスレショルドを調整するのを可能にする方法が提供される。
【0050】
正及び負の電極の融合
[0080]デバイスが異なる形で握られているときにいずれかの時点でどれだけの正/負の電極対が接触されるかに依存して皮膚コンダクタンス反応スレショルドを調整するのを可能にするための1つの方法は、配列内の正電極をまとめて融合し、配列内の負電極をまとめて融合することを含む。その方法は、各電極対に関する皮膚コンダクタンスをサンプリングすることによって各々の隣接する電極対を個々に簡単に“走査”することができる。隣接する電極の対に関する皮膚コンダクタンスがあるスレショルド値(例えば、0.1マイクロジーメンス)を超える場合は、その電極対は、触れられている。測定された皮膚コンダクタンスは加算も合計もされず、単に、電極対が触れられているかどうかを決定するために使用される。
【0051】
[0081]各々の隣接する電極対が走査されるのに応じて、電極対が活性化され、すなわち、デバイスの電極が活性化し、極性が交互する、例えば、+−+−+−+−。次に、すべての正の電極がまとめて融合され(すなわち、配列内の1つおきの電極)、すべての負の電極がまとめて融合される(すなわち、配列内の1つおきの電極)。
図12は、電極の融合を示す
図7の極性切り換えを有するステンレス鋼製電極配列の低位ブロック図である。すべての正の電極がまとめて融合され、すべての負の電極がまとめて融合された時点で、総皮膚電気活動測定値を入手するために単一の全体的な皮膚コンダクタンス測定値を得ることができる。次に、SCRスレショルドレベルは、SCRが発生したかどうかを決定するために接触された電極数に基づいて自動的に調整することができる。該戦略は、各々の隣接する電極対が個々に走査されるのに応じて各電極の極性を自動的に反転させることである。
【0052】
皮膚電気活動の結合
[0082]デバイスが異なる形で握られているときにいずれかの時点でどれだけの正/負の電極対が接触されるかに依存してスレショルドを調整するのを可能にするための1つの方法は、総皮膚電気活動測定値を決定するために皮膚電気活動データを結合することを含む。その方法は、各隣接する電極対に関する皮膚コンダクタンスをサンプリングすることによって各対を簡単に“測定”することができる。スレショルド(例えば、0.1マイクロジーメンス)を超える場合は、電極対は、接触していると決定され、接触されている電極対の合計がカウントされ、各接触されている対からの皮膚コンダクタンスが合計されて総皮膚コンダクタンスレベル結果が得られる。次に、SCRが生じたかどうかを決定するために接触されている電極の数に基づいてSCRスレショルドレベルを調整することができる。該戦略は、各々の隣接する電極対が走査されるのに応じて、各電極の極性を自動的に反転させることもできる。
【0053】
[0083]
図13A及び13Bは、一例による、差し挟まれた電極配列のレイアウトを裏面に有するハンドヘルドデバイスを例示する。示されるように、デバイスの側面及び裏面に正及び負の電極対を差し挟むことは、上述されるように、すべての正の電極がまとめて融合され、すべての負の電極がまとめて融合されるときに総皮膚電気活動測定値を入手するために正確な単一の総合的皮膚コンダクタンス測定値を採取するのを可能にすることができる。電極の最大化された均一の分布は、個人がハンドヘルドデバイスを手中に置いているときに各々の接触されている対からの皮膚コンダクタンスを採取して総皮膚コンダクタンスレベル結果を得るために合計又は結合することを可能にすることができる。
【0054】
[0084]示されるように、デバイスの裏面は、約4mm×4mmの正方形である電極の複数の行及び列を含むことができ、電極の各行及び列は、すべての側面において約2mmのスペースをあけることができ、すなわち、1つの正方形は、周囲に2mmのギャップを有する。一例により、各電極対を人間の指先のほぼ平均サイズにすることは、デバイスがどのように接触されるかにかかわらず正及び負の電極に関する均一の接触エリアを保証することができる。示されるように、一度に単一の電極対が活性化される。各電極対をサンプリングすることは、自動的に極性を反転させる。さらに、上述されるように、各電極対は、各対に関する皮膚コンダクタンスをサンプリングし、総結果を得るために各接触された対からの皮膚コンダクタンスを加え、次に、SCRが発生したかどうかを決定するために接触された対の数に基づいてスレショルドレベルを調整することによって個々に簡単に走査することができる。該戦略は、各々の隣接する電極対が個々に走査されるのに応じて各電極の極性を自動的に反転させることもできる。
【0055】
[0085]
図14乃至14Dは、一例による、差し挟まれた電極配列のレイアウトを有するハンドヘルドデバイスを例示する。示されるように、正及び負の電極対を頂部縁部及び底部縁部に差し挟み、ハンドヘルドデバイスの裏面に至るまで包み込むようにすることは、電極の均一な分布を最大にすることができる。具体的には、
図14Aは、頂部縁部に差し挟まれた電極配列のレイアウトを有し、裏面に至るまで包み込むようにされている部分的ハンドヘルドデバイスの裏面を例示し、第1の組の電極をサンプリングし、他方、
図14Bは、180度回転された
図14Aの部分的ハンドヘルドデバイスの裏面図を例示し、底部縁部に差し挟まれた電極配列のレイアウトを有し、裏面に至るまで包み込まれており、第1の組の電極をサンプリングする。
図14Cは、第2の組の電極をサンプリングする
図14Aの部分的ハンドヘルドデバイスの裏面図を例示し、他方、
図14Dは、第2の組みの電極をサンプリングする
図14Bの部分的ハンドヘルドデバイスの裏面図を例示する。頂部縁部及び底部縁部に差し挟み、ハンドヘルドデバイスの裏面に至るまで包み込む電極配列のレイアウトは、デバイスがランドスケープモード(landscaape mode)で保持されている状態で個人がビデオを観ているか又はゲームをしている場合に皮膚コンダクタンスを測定するのに便利であることができる。
【0056】
[0086]示されるように、デバイスの頂部及び底部において正及び負の電極対を差し挟むことは、電子の均一な分布を最大にすることができる。一例により、各電極対を人間の指先のほぼ平均サイズにすることは、デバイスがどのように接触されるかにかかわらず正及び負の電極に関する均一の接触エリアを保証することができる。一度に単一の電極対が活性化される。各電極対をサンプリングすることは、自動的に極性を反転させる。さらに、上述されるように、各隣接電極対は、いずれの電極対が触れられているかを決定するために各対に関する皮膚コンダクタンスをサンプリングすることによって個々に簡単に走査することができる。次に、すべての正の電極をまとめて融合させることができ及びすべての負の電極をまとめて融合されることができ、総皮膚電気活動測定値を入手するために1つの全体的な皮膚コンダクタンス測定値を得ることができる。次に、SCRが発生したかどうかを決定するために接触された電極数に基づいてSCRスレショルドレベルを自動的に調整することができる。代替として、上述されるように、各々の隣接する電極対は、各対に関する皮膚コンダクタンスをサンプリングし、総結果を得るために各接触された対からの皮膚コンダクタンスを加え、次に、SCRが発生したかどうかを決定するために接触された対の数に基づいてスレショルドレベルを調整することによって個々に簡単に測定することができる。該戦略は、各々の隣接する電極対が個々に走査されるのに応じて各電極の極性を自動的に反転させることもできる。
【0057】
握力:
[0087]握力は、ハンドヘルドデバイスのステンレス鋼製電極に対して個人によって一時的に加えることができる力である。握力を変化させること又は強すぎる握力を加えることは、その結果として、ハンドヘルドデバイスにおける皮膚電気信号の歪みを発生させる可能性があり、それは、データにおいて偽りの正の及び偽りの負の人工産物(artfact)を作り出す可能性がある。
図15は、Ag/AgCl電極に加えられた様々な静的握力の皮膚コンダクタンス信号に対する影響を例示したグラフである。グラフは、握られたAg/AgCl電極に加えられた弱いレベルから中度のレベル、強いレベル及び非常に強いレベルの様々な静的握力を例示し、その結果生じる皮膚コンダクタンス信号に対する影響を第1のy軸1502に示し、固定された装着された基準皮膚コンダクタンスセンサを第2のy軸1504に示す。握力は、時分秒の形の時間にわたってマイクロジーメンス単位で測定することができる。
図15に示されるように、SCR振幅及び皮膚コンダクタンスレベル(SCL)は、両方とも、結果的にデータにおいて誤った負になることがある何らかの臨界スレショルド(個々に特定の)を握力が超えると低下する。
図15の例は、強い及び非常に強いレベルにおける皮膚コンダクタンス信号の歪みを示す。これは、個人の手内の血流の有意な収縮を引き起こす強いから非常に強い握りの結果であることができる。収縮した血流は、その結果とて、発汗が低下し、汗は、人間の汗(NaCl)内のイオン流と回路内での電子の流れの間の変換器として動作し、それは、皮膚コンダクタンスが正確に計算されることを可能にする。皮膚コンダクタンスの正確な測定のために、いつ臨界の握力スレショルドが超えたかをモニタリングするために握力を検出する何らかの方法を実装することができる。臨界握力を超えている場合は、皮膚コンダクタンス測定を停止するか又はデータを無効化することができる。
【0058】
[0088]
図16は、Ag/AgCl電極に加えられた様々な動的握力の皮膚コンダクタンス信号に対する影響を例示したグラフである。すなわち、完璧な電極において握力の変化が生じたときの皮膚電気活動に対する影響を示す。グラフで示されるように、握力を変えることは、握力を加えるときに皮膚がどれだけ乾燥しているか(又は湿っている)に依存して皮膚コンダクタンスを増大又は低下させることができる。グラフは、握力を中レベルから強いレベルまで増大させ、次に、握力を強いレベルから中レベルに低下させるサイクルを示す。皮膚が乾燥しておりさらに皮膚と電極の接触が不良である場合、握力を増大させると、汗が手/指から絞り出されるため皮膚コンダクタンスを増大させることが可能である。皮膚が湿っており、皮膚と電極の接触が良好である場合は、握力を増大させても、上述される臨界握力スレショルドの下方にある場合は信号をまったく変化させない。加えられた握力が臨界スレショルドを超える場合は、皮膚コンダクタンスは実際には低下する。さらに、握力を変化させる行為は、皮膚と電極の結合を向上させて皮膚コンダクタンスに対する握力の影響を変える可能性がある。皮膚コンダクタンスの正確な測定のために、握力がいつ変化しているかをモニタリングするために握力を検出する何らかの方法を実装することができる。握力が有意な量だけ変化した場合は、皮膚コンダクタンスの測定を停止させるか又はデータを無効化することが可能である。グラフは、握られたAg/AgCl電極に対して加えられる握力の様々な変化を例示し、その結果としての皮膚コンダクタンス信号への影響を第1のy軸1602に、固定された、装着された基準皮膚コンダクタンスセンサを第2のy軸1604に示す。
【0059】
[0089]一実施形態により、皮膚電気電極配列の下方に力センサの配列を組み入れることは、握力の変化をとらえること及び静的握力をモニタリングすることを可能にすることができる。皮膚コンダクタンスデータは、握力が変化しているとき又は握力が校正段階で決定された何らかの臨界スレショルドよりも大きい場合は無効になる可能性がある。
図17は、ハンドヘルドデバイスの側面図を例示し、各電極の真下に力センサが配置されている。
図17は、ハンドヘルドデバイスの側面の電極の真下に置かれた力センサを例示しているが、これは例であるにすぎず、力センサは、例えば、
図13A−13B及び
図14A乃至9Dのように、異なる構成で配置された電極の真下に置くことができる。
【0060】
典型的なハンドヘルドデバイス及びその内部での動作
[0090]
図18は、一例による、ハンドヘルドデバイス1800の内部構造のブロック図を示す。ハンドヘルドデバイス1800は、コンピュータによって実行可能なプロセスステップを実行するための処理回路(例えば、プロセッサ、処理モジュール、等)1802と、メモリ/記憶装置1804と、を含むことができる。メモリ/記憶装置1804は、受信された入力(又は着信)信号及び/又は皮膚電気電極からのフィードバック信号(すなわち、皮膚電気活動データ)を格納するための動作(命令)を含むことができる。
【0061】
[0091]ハンドヘルドデバイス1800は、ハンドヘルドデバイス1800を無線通信ネットワークに通信可能な形で結合するための通信インタフェース1806、及び高い接触位置、例えば、ハンドヘルドデバイス1800の側面、に配置されたステンレス鋼製電極配列1808も含むことができる。一例では、ステンレス鋼製電極配列1808は、ハンドヘルドデバイス1800の側面に10の湾曲電極の対を含み、このため、デバイス1800がどのように握られるかにかかわらず+/−電極の等しい部分に接触することができる。他の例では、ステンレス鋼製電極配列1808は、ハンドヘルドデバイスの裏面での差し挟まれた電極配列のレイアウトであることができる。さらに他の例では、ステンレス鋼製電極配列1808は、ハンドヘルドデバイスの頂部縁部及び底部縁部に配置され、裏面に至るまで包み込んでいる複数の電極を含むことができる。複数の電極における電極数は、デバイスの長さ及び/又は幅に基づいて変わることができる。例えば、ステンレス鋼製電極配列1808は、10の電極、100の電極、10未満の電極、10乃至100の電極又は100超の電極を含むことができる。各対の電極からの皮膚電気活動データを結合して総皮膚電気活動測定値を得ることができる。一例では、皮膚電気活動データは、皮膚コンダクタンス信号の形であることができ、各隣接する電極対を走査し、正の電極をまとめて融合し、負の電極をまとめて融合し、次に、総皮膚電気活動測定値を得るために1つの全体的な皮膚コンダクタンス測定を行うことによって得ることができる。他の例では、皮膚電気活動データは、各対の電極からの皮膚コンダクタンス信号の形であることができ、すべての信号を結合することは、総皮膚コンダクタンスレベルを決定する。
【0062】
[0092]ハンドヘルドデバイス1800は、皮膚内を通る電流方向が一定の間隔で周期的に反転されるようにハンドヘルドデバイスに埋め込まれたステンレス鋼製電極の配列1808内の電極対の極性を切り換えるために、配列に結合された極性切り換えモジュール1810を含むこともできる。さらに、握力を検出するために力センサの配列1812を電極対の配列1808の下方に配置することができる。握力がスレショルドを超えるか又は握力が変化している場合は、測定される皮膚コンダクタンスは人工物を有している可能性があり、感情覚醒を正確に反映させない可能性がある。
【0063】
[0093]
図19は、一例による、皮膚電気活動を取得するための、デバイスで動作可能な方法の流れ図である。ここで、ステンレス鋼製電極の配列は、デバイスの側面及び/又は裏面に埋め込むことができる。代替として、ステンレス鋼製電極の配列は、頂部縁部及び底部縁部に埋め込み、デバイスの裏側に至るまで包み込むことができる。
【0064】
[0094]最初に、皮膚コンダクタンス反応(SCR)スレショルドをスケーリングすることができるように触れられている又は握られている電極対の数を決定することができる1902。すなわち、スレショルドは、デバイスが握られている時点でどれだけの数の正/負の電極対が接触されているかに依存して調整することができる。
【0065】
[0095]次に、各隣接する電極対が活性化されたときにステンレス鋼製電極の配列内の1つ以上の電極対内を通る電流方向を反転させることができる1904。次に、ステンレス鋼製電極の配列内の電極が活性化された時点でステンレス鋼製電極の配列内においてすべての負の電極をまとめて融合することができ、すべての正の電極をまとめて融合することができる1906。電極の配列内の電極は、デバイスの電極が活性化した時点で活性化され、極性が交互する。例えば、+−+−+−+−。すべての正の電極がまとめて融合され、すべての負の電極がまとめて融合された時点で、総皮膚電気活動測定値を得るために単一の(すなわち1つの)全体的な皮膚コンダクタンス測定を行うことができる1908。次に、接触された電極対の数を用いて適正なSCRをカウントするためにSCRスレショルドを自動的に調整することができる1910。
【0066】
[0096]合計のカウントされた適性皮膚伝導性反応は、個人の覚醒の決定であることができる。SCR振幅は、接触された表面積の増大とともに増大するため、SCRスレショルドの下方を好適化することは、数多くの電極に触れられたときよりも幾つかの電極のみに触れられたときのほうがSCRを見つけやすくすることができる。任意選択で、ある期間にわたって入手された総皮膚電気活動測定値は、例えばグラフ内で生成することができ、履歴データに基づく感情覚醒の指標を計算することができる1912。個人は、例えば、自己の皮膚コンダクタンスレベルをより低い値に自動的に調整するためにバイオフィードバック用途においてこの情報を使用することができ、その結果よりリラックスした主観的状態が得られる。
【0067】
[0097]代替として、覚醒の指標は、履歴又は個人の皮膚コンダクタンスデータに基づいて計算し、デバイスで実行中のアプリケーション、例えば、個人の基本的感情状態を利用することが可能なゲーム、ソーシャルネットワーキングアプリケーション又はデバイス上で実行中のその他のアプリケーション、内に供給することができる。
【0068】
[0098]ステンレス鋼製電極の配列内の電極対上の握力を変化させること又は大きすぎる握力は、その結果として、ハンドヘルドデバイス上の皮膚電気活動データの歪みを生じさせ、それが、データ内において偽りの正の及び偽りの負の人工物を生成する可能性がある。従って、電極切り換え及び走査と独立して、データ内の可能性のある偽りの正の及び偽りの負の人工物を補償するために、握力がスレショルドよりも大きい場合又は握力が変化している場合は、入手された皮膚電気活動データを無効化することができる。
【0069】
[0099]
図20は、一例による、皮膚電気活動を取得するための、デバイス上で動作可能であることができる方法の流れ図である。ここで、ステンレス鋼製電極の配列は、モバイルデバイスの側面及び/又は裏面に埋め込むことができる。代替として、ステンレス鋼製電極の配列は、頂部縁部及び底部縁部に埋め込み、デバイスの裏側まで包み込むことができる。
【0070】
[00100]最初に、皮膚コンダクタンス反応(SCR)スレショルドをスケーリングすることができるようにするために触れられている又は握られている電極対の数を決定することができる2002。すなわち、スレショルドは、デバイスが握られている時点でどれだけの数の正/負の電極対が接触されているかに依存して調整することができる。
【0071】
[00101]次に、各々の隣接する電極対が活性化されたときにステンレス鋼製電極の配列内の1つ以上の電極対内を通る電流方向を反転させることができる2004。総皮膚電気活動測定値を決定するためにステンレス鋼製電極の配列内の触れられている電極対からの皮膚電気活動データを結合することができる2006。サンプリングされた皮膚コンダクタンスレベルがある規定されたレベル(例えば、0.1マイクロジーメンス)を超える場合は、電極対に触れられている又は接触されているとみなすことができる。
【0072】
[00102]合計のカウントされた適性皮膚伝導性反応は、個人の覚醒の決定であることができる。SCR振幅は、接触された表面積の増大とともに増大するため、SCRスレショルドの下方を好適化することは、数多くの電極に触れられたときよりも幾つかの電極のみに触れられたときのほうがSCRを見つけやすくすることができる。SCRスレショルドは、接触されている電極対の数を用いて適正なSCRをカウントするように自動的に調整することができる。
【0073】
[00103]任意選択で、ある期間にわたって入手された総皮膚電気活動測定値は、例えばグラフ内で生成することができ、履歴データに基づく感情覚醒の指標を計算することができる2010。個人は、例えば、自己の皮膚コンダクタンスレベルをより低い値に自動的に調整するためにバイオフィードバック用途においてこの情報を使用することができ、その結果よりリラックスした主観的状態が得られる。
【0074】
[00104]代替として、覚醒の指標は、履歴又は個人の皮膚コンダクタンスデータに基づいて計算し、デバイスで実行中のアプリケーション、例えば、個人の基本的感情状態を利用することが可能なゲーム、ソーシャルネットワーキングアプリケーション又はデバイス上で実行中のその他のアプリケーション、内に供給することができる。
【0075】
[00105]ステンレス鋼製電極の配列内の電極対上の握力を変化させること又は大きすぎる握力は、その結果として、ハンドヘルドデバイス上の皮膚電気活動データの歪みを生じさせ、それが、データ内において偽りの正の及び偽りの負の人工物を生成する可能性がある。従って、電極切り換え及び走査と独立して、データ内の可能性のある偽りの正の及び偽りの負の人工物を補償するために、握力がスレショルドよりも大きい場合又は握力が変化している場合は、入手された皮膚電気活動データを無効化することができる。
【0076】
[00106]上記の仕様において、本発明の幾つかの代表的な態様は、特定の例を参照して説明されている。しかしながら、請求項において示される本発明の範囲を逸脱することなしに様々な修正及び変更を行うことができる。仕様および図は、制限するのではなく例示することが目的であり、修正は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。従って、本発明の範囲は、単なる説明される例によってではなく請求項及びそれらの法律上の同等物によって決定されるべきである。
【0077】
[00107]例えば、方法又はプロセス請求項で示されるステップは、あらゆる順序で実行することができ、請求項において示される特定の順序に限定されない。さらに、装置請求項で示されるコンポーネント及び/又は要素は、様々な並べ換えで組み立てること又は動作可能な形で構成することができ、従って、請求項で示される特定の構成には限定されない。
【0078】
[00108]さらに、上記においては、その他の利点及び問題解決方法は、特定の実施形態に関して説明されているが、利益、利点、問題解決方法、又は特定の利益、利点、又は解決方法を発生させるか又はより顕著にする要素は、すべての請求項の重要な、要求される、又は不可欠な特徴又はコンポーネントであるとは解釈されるべきでない。
【0079】
[00109]ここにおいて使用される場合において、表現“備える”、“備える”(単数)、“備えている”、“有している”、“含んでいる”、“含む”又はそれらのあらゆる変形は、非排他的含有を意味することが意図され、従って、要素のリストを備えるプロセス、方法、項目、構成又は装置は、示されている要素のみを含むわけではなく、明示されていない又は該プロセス、方法、項目、構成、又は装置に固有でないその他の要素も含むことができる。本発明の実践において使用される上記の構造、配置、用途、比率、要素、材料、又はコンポーネントのその他の組み合わせ及び/又は変更も、具体的に示されてないそれらに加えて、一般原理を逸脱することなしに、変形させること又は特定の環境、製造仕様、設計パラメータ、又はその他の動作要求に合わせて好適化することができる。
【0080】
[00110]一構成では、埋め込まれたステンレス鋼製電極の配列から皮膚電気活動を取得するための対話型ハンドヘルドデバイス1800は、皮膚コンダクタンス反応スレショルドをスケーリングするために接触されたステンレス鋼製電極の配列内の隣接する電極対の数を決定するための手段と、ステンレス鋼製電極の配列内の負及び正の電極対をまとめて融合するための手段と、総電極活動測定値を入手するために単一の全体的な皮膚コンダクタンス反応を測定するための手段と、ステンレス鋼製電極の配列内の1つ以上の電極対の一時的な握りから握力の変化を検出するための手段と、握力が変化している場合又は握力が握力スレショルドを超える場合は入手された総皮膚電気活動データを無効化するための手段と、ステンレス鋼製電極の配列内の各電極対が活性化されたときに1つ以上の電極対内を通る電流方向を反転させるための手段と、を含む。一態様においては、上記の手段は、上記の手段によって示される機能を実行するように構成されたプロセッサ1802であることができる。他の態様では、上記の手段は、上記の手段によって示される機能を実行するように構成されたモジュール又は装置であることができる。
【0081】
[00111]さらに、本開示の一態様では、
図18において例示される処理回路1802は、
図19及び20において説明されるアルゴリズム、方法、及び/又はステップを実施するために特別に設計された及び/又はハードワイヤされた専用プロセッサ(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC))であることができる。従って、該専用プロセッサ(ASIC)は、
図19及び20において説明されるアルゴリズム、方法、及び/又はステップを実行するための手段の一例であることができる。メモリ回路1804は、プロセッサ1802の専用プロセッサ(例えば、ASIC)によって実行されたときに、
図19及び20において説明されるアルゴリズム、方法、及び/又はステップを実行することを専用プロセッサに行わせるプロセッサ1802によって読み取り可能な命令を格納することもできる。
【0082】
[00112]開示される方法におけるステップの特定の順序又は階層は、典型的なプロセスを例示したものであることが理解されるべきである。設計上の選好に基づき、方法におけるステップの特定順序又は階層は、再編可能であることが理解される。添付される方法請求項は、様々なステップの要素を見本の順序で提示したものであり、特別の記載がないかぎり特定の順序又は階層に限定されることは意味されない。
【0083】
[00113]上記の説明は、当業者がここにおいて説明される様々な態様を実践するのを可能にするために提供される。これらの態様の様々な変更は当業者にとって容易に明確になるであろう、及び、ここにおいて定められる一般原理は、その他の態様に対して適用することができる。従って、請求項は、ここにおいて示される態様に限定されることは意図されず、請求項の文言に一致するかぎり完全な範囲が認められるべきであり、ここで、単数形の要素への言及は、その旨特記されないかぎり“1つ及び1つのみ”を意味することは意図されず、むしろ“1つ以上”であることが意図される。別の特記がないかぎり、表現“幾つか”は、1つ以上を意味する。項目又は品目のリストのうちの“少なくとも1つ”という句は、それらの項目又は品目のあらゆる組み合わせを意味し、単数を含む。一例として、“a、b、又はcのうちの少なくとも1つ”は、a、b、c、a及びb、a及びc、b及びc、及び、a、b及びcを網羅することが意図される。当業者に知られている又はのちに知られることになる本開示全体を通じて説明される様々な態様の要素のすべての構造上及び機能上の同等物は、引用によって明示でここに組み入れられており、請求項によって包含されることが意図される。さらに、ここにおいて開示されるいずれも、該開示が請求項において明示で記載されているかどうかにかかわらず、公衆に提供されたものではないことが意図される。いずれの請求項要素も、その要素が句“ための手段”を用いて明示で記述されていない限り、又は、方法請求項の場合は、その要素が句“ためのステップ”を用いて記述されていない限り、35U.S.C.§112の第6段落の規定に基づいて解釈されるべきではない。
【0084】
[00114]さらに、実施形態は、フローチャート、流れ図、構造図、又はブロック図として描かれるプロセスとして説明できることが注記される。フローチャートは、動作を逐次プロセスとして記述するが、動作の多くは、並行して又は同時に行うことができる。さらに、動作の順序は再編することができる。プロセスは、それの動作が完了されたときに終了される。プロセスは、方法、関数、プロシージャ、サブルーチン、サブプログラム、等に対応することができる。プロセスが関数に対応するときには、それの終了は、その関数が呼び出し関数又は主関数に戻ることに対応する。
【0085】
[00115]さらに、記憶媒体は、データを格納するための1つ以上のデバイスを表すことができ、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス及び/又はその他の機械によって読み取り可能な媒体、プロセッサによって読み取り可能な媒体、及び/又は情報を格納するためのコンピュータによって読み取り可能な媒体を含む。用語“機械によって読み取り可能な媒体”、“コンピュータによって読み取り可能な媒体”、及び/又は“プロセッサによって読み取り可能な媒体”は、非一時的な媒体、例えば、命令及び/又はデータを格納、含有又は搬送することが可能なポータブルな又は固定式のデバイス、光学記憶装置、及び様々なその他の媒体を含むことができ、ただしそれらに限定されない。従って、ここにおいて説明される様々な方法は、機械によって読み取り可能な媒体”、“コンピュータによって読み取り可能な媒体”、及び/又は“プロセッサによって読み取り可能な媒体”に格納することができる命令及び/又はデータによって全体を又は一部を実装することができ、及び、1つ以上のプロセッサ、機械及び/又はデバイスによって実行することができる。
【0086】
[00116]さらに、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、又はそれらのあらゆる組み合わせによって実装することができる。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア又はマイクロコードにおいて実装されるときには、必要なタスクを実行するためのプログラムコード又はコードセグメントは、機械によって読み取り可能な媒体、例えば、記憶媒体又はその他の記憶装置、に格納することができる。プロセッサは、必要なタスクを実行することができる。コードセグメントは、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、又は、命令、データ構造、又はプログラムステートメントのあらゆる組み合わせを表すことができる。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、又はメモリ内容を渡す及び/又は受け取ることによって他のコードセグメント又はハードウェア回路に結合することができる。情報、引数、パラメータ、データ、等は、あらゆる適切な手段を介して渡す、転送する、又は送信することができ、メモリシェアリング、メッセージ渡し、トークン渡し、ネットワーク送信、等を含む。
【0087】
[00117]ここにおいて開示される例と関係させて説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、要素、及び/又はコンポーネントは、ここにおいて説明される機能を果たすように設計された汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、その他のプログラマブル論理コンポーネント、ディスクリートゲートロジック、ディスクリートトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又はそれらのあらゆる組み合わせを用いて実装又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであることができるが、代替においては、そのプロセッサは従来のどのようなプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンであってもよい。プロセッサは、計算コンポーネントの組合せ、例えば、DSPと、1つのマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサとの組合せ、DSPコアと関連する1つ以上のマイクロプロセッサとの組合せ、又はあらゆるその他の該構成、として実装することも可能である。
【0088】
[00118]ここにおいて開示される例と関係させて説明される方法又はアルゴリズムは、直接ハードウェア内において、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール内において、又は両方の組み合わせ内において、処理ユニット、プログラミング命令、又はその他の指示の形態で、具現化することが可能であり、単一のデバイスに内蔵すること又は複数のデバイス間で分散させることができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能なディスク、CD−ROM、又は当業において既知であるその他のあらゆる形態の記憶媒体において常駐することができる。記憶媒体は、プロセッサに結合することができ、このため、プロセッサは、記憶媒体から情報を読み出すこと及び記憶媒体に情報を書き込むことができる。代替においては、記憶媒体は、プロセッサと一体化させることができる。
【0089】
[00119]ここにおいて開示される態様と関係させて説明される様々な例示的論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズム上のステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両方の組み合わせとして実装可能であることを当業者はさらに理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に例示するため、上記においては、様々な例示的コンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及びステップが、各々の機能の観点で一般的に説明されている。該機能がハードウェアとして又はソフトウェアとして実装されるかは、特定の用途及び全体的システムに対する設計上の制約事項に依存する。
【0090】
[00120]ここにおいて説明される発明の様々な特徴は、本開示を逸脱せずに異なるシステムにおいて実装することができる。上記の実施形態は、単なる例であるにすぎず、本発明を制限するとは解釈されるべきでないことが注目されるべきである。実施形態に関する説明は、例示的であることが意図され、請求項の範囲を限定することは意図されない。以上のように、本教示は、その他のタイプの装置に対して容易に適用可能であり、多くの代替、変更、及び変形が当業者にとって明確になるであろう。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
デバイスであって、
ステンレス鋼製電極の配列と、
ステンレス鋼製電極の前記配列内の電極の極性を切り換えるためにステンレス鋼製電極の前記配列に結合された極性切り換えモジュールと、
メモリデバイスと、
ステンレス鋼製電極の前記配列及び前記メモリデバイスに結合された少なくとも1つのプロセッサであって、
皮膚コンダクタンス反応スレショルドをスケーリングするために接触されたステンレス鋼製電極の前記配列内の隣接する電極対の数を決定し、
ステンレス鋼製電極の前記配列内の前記電極の活性化時点でステンレス鋼製電極の前記配列内のすべての負の電極をまとめて融合し及びすべての正の電極をまとめて融合し、及び
総電極活動測定値を入手するために単一の全体的な皮膚コンダクタンス反応を測定するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を備える、デバイス。
[C2]
握力を検出するためにステンレス鋼製電極の前記配列内の各電極対に結合された力センサ配列をさらに備えるC1に記載のデバイス。
[C3]
前記少なくとも1つのプロセッサは、
握力が変化している場合又は前記握力が握力スレショルドを超える場合に入手された皮膚電気活動データを無効化するようにさらに構成されるC2に記載のデバイス。
[C4]
前記少なくとも1つのプロセッサは、
各電極対が活性化されたときにステンレス鋼製電極の前記配列内の前記1つ以上の電極対内を通る電流方向を反転させるようにさらに構成されるC1に記載のデバイス。
[C5]
前記総皮膚電気活動測定値は、前記デバイス上に現れている広告に対する個人の反応を測定するC1に記載のデバイス。
[C6]
前記総皮膚電気活動測定値は、個人のストレスレベルを追跡するために使用されるC1に記載のデバイス。
[C7]
前記少なくとも1つのプロセッサは、
ある期間にわたって入手された前記総皮膚電気活動測定値のグラフを生成し、及び
履歴データに基づいて感情覚醒の指標を計算するようにさらに構成されるC6に記載のデバイス。
[C8]
前記少なくとも1つのプロセッサは、
接触される電極対の前記数を用いて適正な皮膚伝導性反応をカウントするために前記皮膚伝導性反応スレショルドを自動的に調整するようにさらに構成され、前記カウントされた適性皮膚伝導性反応は、覚醒の決定であるC1に記載のデバイス。
[C9]
ステンレス鋼製電極の前記配列は、前記デバイスの右側及び左側に埋め込まれるC1に記載のデバイス。
[C10]
ステンレス鋼製電極の前記配列は、前記デバイスの側面下方及び裏面に差し挟まれるC1に記載のデバイス。
[C11]
ステンレス鋼製電極の前記配列は、上方縁部及び下方縁部に埋め込まれ、前記デバイスの裏側まで包み込むC1に記載のデバイス。
[C12]
前記デバイスは、対話型ハンドヘルドデバイスであるC1に記載のデバイス。
[C13]
デバイスに埋め込まれたステンレス鋼製電極の配列を用いて前記デバイスで皮膚電気活動を取得するための方法であって、
皮膚コンダクタンス反応スレショルドをスケーリングするために接触されたステンレス鋼製電極の前記配列内の隣接する電極対の数を決定することと、
ステンレス鋼製電極の前記配列内の電極の活性化時点でステンレス鋼製電極の前記配列内のすべての負の電極をまとめて融合し及びすべての正の電極をまとめて融合することと、
総電極活動測定値を入手するために単一の全体的な皮膚コンダクタンス反応を測定することと、を備える、方法。
[C14]
ステンレス鋼製電極の前記配列内の前記1つ以上の電極対を一時的に握ることから握力を検出することをさらに備えるC13に記載の方法。
[C15]
握力が変化している場合又は前記握力が握力スレショルドを超える場合に入手された皮膚電気活動データを無効化することをさらに備えるC14に記載の方法。
[C16]
各電極対が活性化されたときにステンレス鋼製電極の前記配列内の前記1つ以上の電極対内を通る前記電流方向を反転させることをさらに備えるC13に記載の方法。
[C17]
前記総皮膚電気活動測定値は、前記デバイス上に現れている広告に対する個人の反応を測定するC13に記載の方法。
[C18]
前記総皮膚電気活動測定値は、個人のストレスレベルを追跡するために使用されるC13に記載の方法。
[C19]
ある期間にわたって入手された前記総皮膚電気活動測定値のグラフを生成することと、
履歴データに基づいて感情覚醒の指標を計算することと、をさらに備えるC18に記載の方法。
[C20]
接触される電極対の前記数を用いて適正な皮膚コンダクタンス反応をカウントするために前記皮膚コンダクタンス反応スレショルドを自動的に調整することをさらに備え、前記カウントされた適性皮膚コンダクタンス反応は、覚醒の決定であるC13に記載の方法。
[C21]
ステンレス鋼製電極の前記配列は、前記デバイスの右側及び左側に埋め込まれるC13に記載の方法。
[C22]
ステンレス鋼製電極の前記配列は、前記デバイスの側面下方及び裏面に差し挟まれるC13に記載の方法。
[C23]
ステンレス鋼製電極の前記配列は、上方縁部及び下方縁部に埋め込まれ、前記デバイスの裏側まで包み込むC13に記載の方法。
[C24]
前記デバイスは、対話型ハンドヘルドデバイスであるC13に記載の方法。
[C25]
デバイスであって、
皮膚コンダクタンス反応スレショルドをスケーリングするために接触されたステンレス鋼製電極の配列内の隣接する電極対の数を決定するための手段と、
ステンレス鋼製電極の前記配列内の電極の活性化時点でステンレス鋼製電極の前記配列内のすべての負の電極をまとめて融合し及びすべての正の電極をまとめて融合するための手段と、
総電極活動測定値を入手するために単一の全体的な皮膚コンダクタンス反応を測定するための手段と、を備える、デバイス。
[C26]
ステンレス鋼製電極の前記配列内の前記1つ以上の電極対を一時的に握ることから握力を検出するための手段をさらに備えるC25に記載のデバイス。
[C27]
握力が変化している場合又は握力が握力スレショルドを超える場合に入手された皮膚電気活動データを無効化するための手段をさらに備えるC26に記載のデバイス。
[C28]
各電極対が活性化されたときにステンレス鋼製電極の前記配列内の前記1つ以上の電極対内を通る前記電流方向を反転させるための手段をさらに備えるC26に記載のデバイス。
[C29]
前記総皮膚電気活動測定値は、前記デバイス上に現れている広告に対する個人の反応を測定するC26に記載のデバイス。
[C30]
前記総皮膚電気活動測定値は、個人のストレスレベルを追跡するために使用されるC26に記載のデバイス。
[C31]
ある期間にわたって入手された前記総皮膚電気活動測定値のグラフを生成するための手段と、
履歴データに基づいて感情覚醒の指標を計算するための手段と、をさらに備えるC30に記載のデバイス。
[C32]
接触される電極対の前記数を用いて適正な皮膚コンダクタンス反応をカウントするために前記皮膚コンダクタンス反応スレショルドを自動的に調整するための手段をさらに備え、前記カウントされた適性皮膚コンダクタンス反応は、覚醒の決定であるC26に記載のデバイス。
[C33]
ステンレス鋼製電極の前記配列は、前記デバイスの右側及び左側に埋め込まれるC26に記載のデバイス。
[C34]
ステンレス鋼製電極の前記配列は、前記デバイスの側面下方及び裏面に差し挟まれるC26に記載のデバイス。
[C35]
ステンレス鋼製電極の前記配列は、上方縁部及び下方縁部に埋め込まれ、前記デバイスの裏側まで包み込むC26に記載のデバイス。
[C36]
前記デバイスは、対話型ハンドヘルドデバイスであるC26に記載のデバイス。