(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別するステップが、前記複数の訪問と関連付けられた訪問関連情報を含むエントリを格納したデータベースから、前記複数の訪問を識別することを含む、請求項1に記載の方法。
各エントリが、前記訪問と関連付けられた訪問者機器を識別する訪問者識別子、前記訪問中にコンバージョンが発生したか否かを示すコンバージョン指標、または前記ウェブサイトの前記訪問が発生したイベントに対応するメディア露出を含む、請求項2に記載の方法。
前記複数の経路種類それぞれの各イベントについて、前記イベントの前記計算した反事実ゲインに基づいてアトリビューション功績を決定するステップが、所与のイベントが属する経路種類に含まれるイベントそれぞれの反事実ゲインの合計に対する前記所与のイベントの反事実ゲインの比を決定するステップを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
前記イベントが、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者による前記ウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
前記識別した経路と関連付けられた複数の前記経路種類それぞれについて、前記経路種類に含まれる各イベントの前記決定したアトリビューション功績を格納するステップが、前記経路種類それぞれについて、アトリビューション功績を割り当てる規則を作成するステップを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別することが、前記複数の訪問と関連付けられた訪問関連情報を含むエントリを格納したデータベースから、前記複数の訪問を識別することを含む、請求項9に記載のシステム。
各エントリが、前記訪問と関連付けられた訪問者機器を識別する訪問者識別子、前記訪問中にコンバージョンが発生したか否かを示すコンバージョン指標、または前記ウェブサイトの前記訪問が発生したイベントに対応するメディア露出を含む、請求項10に記載のシステム。
前記複数の経路種類それぞれの各イベントについて、前記イベントの前記計算した反事実ゲインに基づいてアトリビューション功績を決定することが、所与のイベントが属する経路種類に含まれるイベントそれぞれの反事実ゲインの合計に対する前記所与のイベントの反事実ゲインの比を決定することを含む、請求項9から13のいずれか一項に記載のシステム。
前記イベントが、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者による前記ウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む、請求項9から14のいずれか一項に記載のシステム。
前記識別した経路と関連付けられた複数の前記経路種類それぞれについて、前記経路種類に含まれる各イベントの前記決定したアトリビューション功績を格納することが、前記経路種類それぞれについて、アトリビューション功績を割り当てる規則を作成することを含む、請求項9から15のいずれか一項に記載のシステム。
前記複数の経路種類それぞれの各イベントについて、前記イベントの前記計算した反事実ゲインに基づいてアトリビューション功績を決定することが、所与のイベントが属する経路種類に含まれるイベントそれぞれの反事実ゲインの合計に対する前記所与のイベントの反事実ゲインの比を決定することを含む、請求項17または18に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
前記識別した経路と関連付けられた複数の前記経路種類それぞれについて、前記経路種類に含まれる各イベントの前記決定したアトリビューション功績を格納することが、前記経路種類それぞれについて、アトリビューション功績を割り当てる規則を作成することを含む、請求項17から19のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別するステップが、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別するステップを含む、請求項21に記載の方法。
特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別するステップが、ウェブサイトログから、前記ウェブサイトにおけるコンバージョンと関連付けられた訪問関連データを読み出すステップを含む、請求項21または22に記載の方法。
特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することが、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することを含む、請求項28に記載のシステム。
特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することが、ウェブサイトログから、前記ウェブサイトにおけるコンバージョンと関連付けられた訪問関連データを読み出すことを含む、請求項28または29に記載のシステム。
特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することが、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することを含む、請求項38に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
前記イベントが、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者による前記ウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む、請求項41または42に記載の方法。
前記ウェブサイトの各訪問について、前記訪問者に一意の訪問者識別子と、前記訪問者が前記ウェブサイトに到達したイベントおよび前記訪問者が前記ウェブサイトに到達した時間と関連付けられた情報と、前記訪問中に前記訪問者がコンバージョンを行ったか否かを示すコンバージョン指標とをデータ構造に格納するステップをさらに含む、請求項41から44のいずれか一項に記載の方法。
前記ウェブサイトの各訪問について、過去に前記訪問者が前記ウェブサイトに到達した1つまたは複数のイベントに対応する前記訪問者の経路を前記データ構造に格納するステップをさらに含む、請求項45に記載の方法。
前記イベントが、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者による前記ウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む、請求項48または49に記載のシステム。
前記ウェブサイトの各訪問について、過去に前記訪問者が前記ウェブサイトに到達した1つまたは複数のイベントに対応する前記訪問者の経路を前記データ構造に格納することをさらに含む、請求項52に記載のシステム。
前記イベントが、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者による前記ウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む、請求項55または56に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
前記ウェブサイトの各訪問について、前記訪問者に一意の訪問者識別子と、前記訪問者が前記ウェブサイトに到達したイベントおよび前記訪問者が前記ウェブサイトに到達した時間と関連付けられた情報と、前記訪問中に前記訪問者がコンバージョンを行ったか否かを示すコンバージョン指標とをデータ構造に格納する命令をさらに有する、請求項55から58のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
前記ウェブサイトの各訪問について、過去に前記訪問者が前記ウェブサイトに到達した1つまたは複数のイベントに対応する前記訪問者の経路を前記データ構造に格納する命令をさらに有する、請求項59に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
プロセッサによって、コンテンツを表示する機器と関連付けられた訪問者識別子を識別するステップが、コンテンツを提供する要求の受信に応答して訪問者識別子を識別するステップであり、前記要求が、前記訪問者識別子を識別する、ステップを含む、請求項61に記載の方法。
前記訪問者識別子と関連付けられた経路を識別するステップが、前記ウェブサイトの訪問に関する訪問関連情報を格納したウェブサイトログから前記訪問者識別子の前記経路を読み出すステップを含む、請求項62に記載の方法。
前記訪問者識別子と関連付けられた経路を識別するステップが、前記訪問者識別子と関連付けられた経路を決定するステップであり、前記経路が、前記ウェブサイトに対する前記訪問者識別子の1つまたは複数の過去の訪問を識別するとともに、前記過去の訪問を最早訪問から始まる発生順に並べることによって決定される、ステップを含む、請求項61から63のいずれか一項に記載の方法。
前記プロセッサによって、前記識別した経路のコンバージョン確率を識別するステップが、データストアから前記コンバージョン確率を読み出すステップであり、前記データストアが、複数の識別経路と関連付けられたコンバージョン確率を格納する、ステップを含む、請求項61から64のいずれか一項に記載の方法。
前記訪問者識別子と関連付け可能な経路候補のコンバージョン確率を決定するステップであり、前記経路候補が、前記識別した経路の前記一連のイベントに後続する1つまたは複数の別のイベントを含む、ステップと、
前記経路候補のコンバージョン確率の決定に応答して、前記経路候補の前記コンバージョン確率に基づいてコンテンツを選択するステップと、
をさらに含む、請求項61から65のいずれか一項に記載の方法。
前記イベントが、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した前記訪問者識別子と関連付けられた訪問者による前記ウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む、請求項61から66のいずれか一項に記載の方法。
プロセッサによって、コンテンツを表示する機器と関連付けられた訪問者識別子を識別することが、コンテンツを提供する要求の受信に応答して訪問者識別子を識別することであり、前記要求が、前記訪問者識別子を識別する、ことを含む、請求項68に記載のシステム。
前記訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することが、前記ウェブサイトの訪問に関する訪問関連情報を格納したウェブサイトログから前記訪問者識別子の前記経路を読み出すことを含む、請求項68または69に記載のシステム。
前記訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することが、前記訪問者識別子と関連付けられた経路を決定することであり、前記経路が、前記ウェブサイトに対する前記訪問者識別子の1つまたは複数の過去の訪問を識別するとともに、前記過去の訪問を最早訪問から始まる発生順に並べることによって決定される、ことを含む、請求項68から70のいずれか一項に記載のシステム。
前記プロセッサによって、前記識別した経路のコンバージョン確率を識別することが、データストアから前記コンバージョン確率を読み出すことであり、前記データストアが、複数の識別経路と関連付けられたコンバージョン確率を格納する、ことを含む、請求項68から71のいずれか一項に記載のシステム。
前記イベントが、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した前記訪問者識別子と関連付けられた訪問者による前記ウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む、請求項68から73のいずれか一項に記載のシステム。
プロセッサによって、コンテンツを表示する機器と関連付けられた訪問者識別子を識別することが、コンテンツを提供する要求の受信に応答して訪問者識別子を識別することであり、前記要求が、前記訪問者識別子を識別する、ことを含む、請求項75に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
前記訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することが、前記ウェブサイトの訪問に関する訪問関連情報を格納したウェブサイトログから前記訪問者識別子の前記経路を読み出すことを含む、請求項75または76に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
前記訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することが、前記訪問者識別子と関連付けられた経路を決定することであり、前記経路が、前記ウェブサイトに対する前記訪問者識別子の1つまたは複数の過去の訪問を識別するとともに、前記過去の訪問を最早訪問から始まる発生順に並べることによって決定される、ことを含む、請求項75から77のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
前記訪問者識別子と関連付け可能な経路候補のコンバージョン確率を決定することであり、前記経路候補が、前記識別した経路の前記一連のイベントに後続する1つまたは複数の別のイベントを含む、ことと、
前記経路候補のコンバージョン確率の決定に応答して、前記経路候補の前記コンバージョン確率に基づいてコンテンツを選択することと、
を行う命令をさらに有する、請求項75から79のいずれか一項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
前記視覚オブジェクトを提供して表示するステップが、前記指標に対応する前記チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を含む前記視覚オブジェクトを提供して表示するステップを含む、請求項81に記載の方法。
前記イベントそれぞれの前記パラメータデータが、前記イベントが行われる経路に沿った位置を識別しており、各イベント-パラメータ対が、前記イベントが行われた前記経路に沿った位置に対応するイベント-位置対を含む、請求項81から83のいずれか一項に記載の方法。
前記視覚オブジェクトを提供して表示するステップが、交差する行および列に対応する複数のセルを含む視覚マトリクスを提供して表示するステップを含み、セルの各行が、前記行が対応する特定チャンネルに対応する特定位置および前記特定チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数の前記決定した重み付けを含む、請求項84に記載の方法。
各識別イベント-位置対について、前記イベント-位置対が対応する前記イベントに割り当てられた前記アトリビューション功績の前記集合体に基づいて前記重み付けを決定するステップが、
前記複数の経路から、前記イベント-位置対に対応する前記イベントを含む候補経路を識別するステップと、
前記識別した候補経路について、前記候補経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定するステップと、
前記候補経路の各イベントに割り当てられた前記アトリビューション功績から、前記イベントに割り当てられた前記アトリビューション功績の集合体を決定するステップと、
前記経路に沿った各位置について、前記位置で行われた前記候補経路に含まれるイベントに割り当てられた前記アトリビューション功績を集約するステップと、
前記イベントに割り当てられた前記アトリビューション功績の前記集合体に対する前記位置で行われた前記候補経路に含まれるイベントに割り当てられた前記アトリビューション功績の合計の比に基づいて、前記識別したイベント-位置対の前記重み付けを決定するステップと、
を含む、請求項84に記載の方法。
前記視覚オブジェクトを提供して表示するステップが、対応する前記イベント-パラメータ対の前記重み付けに視覚特性が対応する1つまたは複数の項目を含む前記視覚オブジェクトを提供して表示するステップを含む、請求項81から87のいずれか一項に記載の方法。
前記視覚オブジェクトを提供して表示するため、前記プロセッサが、前記指標に対応する前記チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を含む前記視覚オブジェクトを提供して表示するようにさらに構成される、請求項89に記載のシステム。
前記チャンネルそれぞれについて、前記チャンネルに対応する前記複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定するため、前記プロセッサが、
前記複数の経路から、少なくとも1つのイベントが前記チャンネルに対応する候補経路を識別することと、
前記候補経路それぞれについて、反事実ゲインに基づいて前記経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することと、
を行うようにさらに構成された、請求項89または90に記載のシステム。
前記イベントそれぞれの前記パラメータデータが、前記イベントが行われる経路に沿った位置を識別しており、各イベント-パラメータ対が、前記イベントが行われた前記経路に沿った位置に対応するイベント-位置対を含む、請求項89から91のいずれか一項に記載のシステム。
前記視覚オブジェクトを提供して表示するため、前記プロセッサが、交差する行および列に対応する複数のセルを含む視覚マトリクスを提供して表示するようにさらに構成され、セルの各行が、前記行が対応する特定チャンネルに対応する特定位置および前記特定チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数の前記決定した重み付けを含む、請求項92に記載のシステム。
各識別イベント-位置対について、前記イベント-位置対が対応する前記イベントに割り当てられた前記アトリビューション功績の前記集合体に基づいて前記重み付けを決定するため、前記プロセッサが、
前記複数の経路から、前記イベント-位置対に対応する前記イベントを含む候補経路を識別することと、
前記識別した候補経路から、前記候補経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することと、
前記候補経路の各イベントに割り当てられた前記アトリビューション功績から、前記イベントに割り当てられた前記アトリビューション功績の集合体を決定することと、
前記経路に沿った各位置について、前記位置で行われた前記候補経路に含まれるイベントに割り当てられた前記アトリビューション功績を集約することと、
前記イベントに割り当てられた前記アトリビューション功績の前記集合体に対する前記位置で行われる前記候補経路に含まれるイベントに割り当てられた前記アトリビューション功績の合計の比に基づいて、前記識別したイベント-位置対の前記重み付けを決定することと、
を行うようにさらに構成された、請求項92に記載のシステム。
前記視覚オブジェクトを提供して表示するため、前記プロセッサが、対応する前記イベント-パラメータ対の前記重み付けに視覚特性が対応する1つまたは複数の項目を含む前記視覚オブジェクトを提供して表示するようにさらに構成される、請求項89から95のいずれか一項に記載のシステム。
前記視覚オブジェクトを提供して表示することが、前記指標に対応する前記チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を含む前記視覚オブジェクトを提供して表示することを含む、請求項97に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
前記視覚オブジェクトを提供して表示することが、交差する行および列に対応する複数のセルを含む視覚マトリクスを提供して表示することを含み、セルの各行が、前記行が対応する特定チャンネルに対応する特定位置および前記特定チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数の前記決定した重み付けを含む、請求項97または98に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書においては、コンバージョン行為の前にユーザが会遇した最後のメディア露出のみならず、コンバージョン行為の発生に一部寄与した他のメディア露出に対してもアトリビューション功績を割り当てるアトリビューションモデルを作成する方法、装置、およびシステムを記載する。特に、本明細書に記載のアトリビューションモデルは、ウェブサイト訪問の訪問関連データに依拠しており、ウェブサイトの訪問者がたどった経路のコンバージョン確率が挙げられるが、これに限定されない。このため、本開示は、経路と関連付けられたさまざまなメディア露出にアトリビューション功績を割り当てるデータ駆動型アトリビューションモデルと、経路コンバージョンの尤度を決定するように構成されたコンバージョン確率決定エンジンとに関する。
【0004】
一態様によれば、データ駆動型アトリビューションモデルを作成する方法は、プロセッサにより、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別することを含む。その後、プロセッサは、識別した複数の訪問と関連付けられた各訪問者識別子について、訪問者識別子と関連付けられた経路を識別する。経路は、当該経路に含まれる他のイベントの位置に対するイベントの位置を示す対応インデックス位置を有する少なくとも1つの当該イベントを含む。その後、プロセッサは、識別した経路と関連付けられた各経路種類について、コンバージョンに至った経路種類に対応する訪問の数に基づいて経路種類コンバージョン確率を決定する。その後、プロセッサは、識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象の各イベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて当該イベントの反事実ゲインを計算する。プロセッサは、複数の経路種類それぞれの各イベントについて、当該イベントの計算した反事実ゲインに基づいてアトリビューション功績を決定する。その後、プロセッサは、識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、当該経路種類に含まれる各イベントの決定したアトリビューション功績を格納する。
【0005】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、複数の訪問と関連付けられた訪問関連情報を含むエントリを格納したデータベースから、当該複数の訪問を識別することによって、特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別することができる。いくつかの実施態様において、各エントリは、訪問と関連付けられた訪問者機器を識別する訪問者識別子、訪問中にコンバージョンが発生したか否かを示すコンバージョン指標、またはウェブサイトの訪問が発生したイベントに対応するメディア露出を含む。いくつかの実施態様において、プロセッサは、経路種類それぞれについて、アトリビューション功績を割り当てる規則を作成することができる。
【0006】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、所与のイベントについて計算した反事実ゲインがゼロ未満であると判定するとともに、所与のイベントに関する計算した反事実ゲインがゼロ未満である旨の判定に応答して、所与のイベントのゼロのアトリビューション功績を格納することができる。
【0007】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、所与の経路種類について、所与のイベントに先行する第1の一連の順序付けイベントおよび所与のイベントに後続する第2の一連の順序付けイベントを識別することにより、所与の経路種類について、当該所与の経路種類の所与のイベントの反事実ゲインを計算することができる。その後、プロセッサは、識別した経路と関連付けられた経路種類から、第1の一連の順序付けイベントの直後に第2の一連の順序付けイベントが続く比較経路種類を識別することができる。その後、プロセッサは、所与のイベントについて、所与の経路種類のコンバージョン確率と比較経路種類のコンバージョン確率との差を計算することができる。
【0008】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、所与のイベントが属する経路種類に含まれるイベントそれぞれの反事実ゲインの合計に対する所与のイベントの反事実ゲインの比を決定することにより、複数の経路種類それぞれの各イベントについて、当該イベントの計算した反事実ゲインに基づいてアトリビューション功績を決定することができる。
【0009】
いくつかの実施態様において、イベントは、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者によるウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む。いくつかの実施態様において、識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、経路種類に含まれる各イベントの決定したアトリビューション功績を格納することは、経路種類それぞれについて、アトリビューション功績を割り当てる規則を作成することを含んでいてもよい。
【0010】
別の態様によれば、データ駆動型アトリビューションモデルを作成するシステムは、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュールを有するデータ処理システムを備える。データ処理システムは、プロセッサ実行可能命令を格納したメモリと、プロセッサ実行可能命令を実行するように構成されたプロセッサとをさらに備える。プロセッサは、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別するように構成されている。プロセッサは、識別した複数の訪問と関連付けられた各訪問者識別子について、訪問者識別子と関連付けられた経路を識別するように構成されている。経路は、当該経路に含まれる他のイベントの位置に対するイベントの位置を示す対応インデックス位置を有する少なくとも1つの当該イベントを含む。プロセッサは、識別した経路と関連付けられた各経路種類について、コンバージョンに至った経路種類に対応する訪問の数に基づいて経路種類コンバージョン確率を決定するように構成されている。プロセッサは、識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象の各イベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて当該イベントの反事実ゲインを計算するように構成されている。プロセッサは、複数の経路種類それぞれの各イベントについて、当該イベントの計算した反事実ゲインに基づいてアトリビューション功績を決定するように構成されている。また、プロセッサは、識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、当該経路種類に含まれる各イベントの決定したアトリビューション功績を格納するようにさらに構成されている。
【0011】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、複数の訪問と関連付けられた訪問関連情報を含むエントリを格納したデータベースから、当該複数の訪問を識別することによって、特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別することができる。いくつかの実施態様において、各エントリは、訪問と関連付けられた訪問者機器を識別する訪問者識別子、訪問中にコンバージョンが発生したか否かを示すコンバージョン指標、またはウェブサイトの訪問が発生したイベントに対応するメディア露出を含む。いくつかの実施態様において、プロセッサは、経路種類それぞれについて、アトリビューション功績を割り当てる規則を作成することができる。
【0012】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、所与のイベントについて計算した反事実ゲインがゼロ未満であると判定するとともに、所与のイベントに関する計算した反事実ゲインがゼロ未満である旨の判定に応答して、所与のイベントのゼロのアトリビューション功績を格納することができる。
【0013】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、所与の経路種類について、所与のイベントに先行する第1の一連の順序付けイベントおよび所与のイベントに後続する第2の一連の順序付けイベントを識別することにより、所与の経路種類について、当該所与の経路種類の所与のイベントの反事実ゲインを計算することができる。その後、プロセッサは、識別した経路と関連付けられた経路種類から、第1の一連の順序付けイベントの直後に第2の一連の順序付けイベントが続く比較経路種類を識別することができる。その後、プロセッサは、所与のイベントについて、所与の経路種類のコンバージョン確率と比較経路種類のコンバージョン確率との差を計算することができる。
【0014】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、所与のイベントが属する経路種類に含まれるイベントそれぞれの反事実ゲインの合計に対する所与のイベントの反事実ゲインの比を決定することにより、複数の経路種類それぞれの各イベントについて、当該イベントの計算した反事実ゲインに基づいてアトリビューション功績を決定することができる。イベントは、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者によるウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含んでいてもよい。識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、経路種類に含まれる各イベントの決定したアトリビューション功績を格納することは、経路種類それぞれについて、アトリビューション功績を割り当てる規則を作成することを含んでいてもよい。
【0015】
別の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータネットワークを介して情報を提供する命令を有する。上記命令は、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別する命令を含む。また、上記命令は、識別した複数の訪問と関連付けられた各訪問者識別子について、訪問者識別子と関連付けられた経路を識別する命令を含む。経路は、当該経路に含まれる他のイベントの位置に対するイベントの位置を示す対応インデックス位置を有する少なくとも1つの当該イベントを含む。また、上記命令は、識別した経路と関連付けられた各経路種類について、コンバージョンに至った経路種類に対応する訪問の数に基づいて経路種類コンバージョン確率を決定する命令を含む。また、上記命令は、識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象の各イベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて当該イベントの反事実ゲインを計算する命令を含む。また、上記命令は、複数の経路種類それぞれの各イベントについて、当該イベントの計算した反事実ゲインに基づいてアトリビューション功績を決定する命令を含む。また、上記命令は、識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、当該経路種類に含まれる各イベントの決定したアトリビューション功績を格納する命令を含む。
【0016】
いくつかの実施態様において、所与の経路種類について、当該所与の経路種類の所与のイベントの反事実ゲインを計算する命令は、所与の経路種類について、所与のイベントに先行する第1の一連の順序付けイベントおよび所与のイベントに後続する第2の一連の順序付けイベントを識別する命令と、識別した経路と関連付けられた経路種類から、第1の一連の順序付けイベントの直後に第2の一連の順序付けイベントが続く比較経路種類を識別する命令と、所与のイベントについて、所与の経路種類のコンバージョン確率と比較経路種類のコンバージョン確率との差を計算する命令とを含む。
【0017】
いくつかの実施態様において、複数の経路種類それぞれの各イベントについて、当該イベントの計算した反事実ゲインに基づいてアトリビューション功績を決定する命令は、所与のイベントが属する経路種類に含まれるイベントそれぞれの反事実ゲインの合計に対する所与のイベントの反事実ゲインの比を決定する命令を含む。
【0018】
いくつかの実施態様において、経路種類に含まれる各イベントの決定したアトリビューション功績を格納する命令は、経路種類それぞれについて、アトリビューション功績を割り当てる規則を作成する命令を含む。
【0019】
別の態様によれば、複数のイベント間でアトリビューション功績を割り当てる規則を作成する方法は、プロセッサによって、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別するステップを含む。その後、プロセッサは、識別したコンバージョンと関連付けられた経路種類を識別する。識別した経路種類はそれぞれ、1つまたは複数のイベントおよび経路の他のイベントに対するイベントの位置を示す対応インデックス位置を識別する。その後、プロセッサは、経路書き換えポリシーに従って書き換えられる識別した経路種類の部分集合を識別する。その後、プロセッサは、経路書き換えポリシーに従って、識別した経路種類の識別した部分集合を書き換え経路種類として書き換える。プロセッサは、書き換え経路種類および識別したコンバージョンと関連付けられたその他の識別した経路種類それぞれについて、経路種類に含まれる各イベントのアトリビューション功績を決定する。その後、プロセッサは、書き換え経路種類および識別したコンバージョンと関連付けられたその他の識別した経路種類それぞれについて、規則作成対象の経路種類の各イベントに対して決定したアトリビューション功績を割り当てる規則を作成する。
【0020】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することができる。いくつかの実施態様において、プロセッサは、ウェブサイトログから、ウェブサイトにおけるコンバージョンと関連付けられた訪問関連データを読み出すことができる。
【0021】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、各コンバージョンについて、当該コンバージョンと関連付けられた訪問者識別子を識別することができる。プロセッサは、コンバージョンの前のウェブサイトの適格訪問を識別することができる。プロセッサは、各適格訪問について、訪問者がウェブサイトを訪問したイベントを識別することができる。その後、プロセッサは、適格訪問に至ったイベントを発生順に並べる。
【0022】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、経路種類が然程重要ではないと判定するとともに、経路種類が然程重要ではない旨の判定に応答して、アトリビューション功績割り当て規則作成対象の識別した経路種類から当該経路種類を除去することができる。
【0023】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、各経路種類について、当該経路種類と関連付けられたコンバージョンの数を識別することができる。その後、プロセッサは、コンバージョン数が閾値未満である経路種類を識別する。その後、プロセッサは、コンバージョン数が閾値未満である識別した経路種類を除去する。
【0024】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、各経路種類について、当該経路種類と関連付けられたコンバージョンの数を識別する。プロセッサは、識別したコンバージョン数に基づいて、閾値頻度を識別するとともに、経路種類と関連付けられたコンバージョンの識別数の昇順に、除去コンバージョン数が閾値頻度を超えるまで、1つまたは複数の経路種類を除去する。
【0025】
別の態様によれば、複数のイベント間でアトリビューション功績を割り当てる規則を作成するシステムは、規則作成モジュールを有するデータ処理システムを備える。データ処理システムは、プロセッサ実行可能命令を格納したメモリと、プロセッサ実行可能命令を実行するように構成されたプロセッサとをさらに備える。プロセッサは、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別するように構成されている。その後、プロセッサは、識別したコンバージョンと関連付けられた経路種類を識別する。識別した経路種類はそれぞれ、1つまたは複数のイベントおよび経路の他のイベントに対するイベントの位置を示す対応インデックス位置を識別する。その後、プロセッサは、経路書き換えポリシーに従って書き換えられる識別した経路種類の部分集合を識別する。その後、プロセッサは、経路書き換えポリシーに従って、識別した経路種類の識別した部分集合を書き換え経路種類として書き換える。プロセッサは、書き換え経路種類および識別したコンバージョンと関連付けられたその他の識別した経路種類それぞれについて、経路種類に含まれる各イベントのアトリビューション功績を決定する。その後、プロセッサは、書き換え経路種類および識別したコンバージョンと関連付けられたその他の識別した経路種類それぞれについて、規則作成対象の経路種類の各イベントに対して決定したアトリビューション功績を割り当てる規則を作成する。
【0026】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することができる。いくつかの実施態様において、プロセッサは、ウェブサイトログから、ウェブサイトにおけるコンバージョンと関連付けられた訪問関連データを読み出すことができる。
【0027】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、各コンバージョンについて、当該コンバージョンと関連付けられた訪問者識別子を識別することができる。プロセッサは、コンバージョンの前のウェブサイトの適格訪問を識別することができる。プロセッサは、各適格訪問について、訪問者がウェブサイトを訪問したイベントを識別することができる。その後、プロセッサは、適格訪問に至ったイベントを発生順に並べる。
【0028】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、経路種類が然程重要ではないと判定するとともに、経路種類が然程重要ではない旨の判定に応答して、アトリビューション功績割り当て規則作成対象の識別した経路種類から当該経路種類を除去することができる。
【0029】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、各経路種類について、当該経路種類と関連付けられたコンバージョンの数を識別することができる。その後、プロセッサは、コンバージョン数が閾値未満である経路種類を識別する。その後、プロセッサは、コンバージョン数が閾値未満である識別した経路種類を除去する。
【0030】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、各経路種類について、当該経路種類と関連付けられたコンバージョンの数を識別する。プロセッサは、識別したコンバージョン数に基づいて、閾値頻度を識別するとともに、経路種類と関連付けられたコンバージョンの識別数の昇順に、除去コンバージョン数が閾値頻度を超えるまで、1つまたは複数の経路種類を除去する。
【0031】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、所与の経路種類の複数のイベントにアトリビューション功績を割り当てる要求を受信することができる。プロセッサは、所与の経路種類が作成した規則のいずれにも適合しないと判定することができる。その後、プロセッサは、規則作成対象の経路種類のイベントへのアトリビューション功績の割り当てに用いられるアトリビューションモデルと異なるフォールバックアトリビューションモデルに従って、識別した経路に含まれる複数のイベントそれぞれにアトリビューション功績を割り当てることができる。いくつかの実施態様において、フォールバックアトリビューションモデルは、ラストクリックアトリビューションモデルである。
【0032】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、識別した部分集合の所与の経路について、当該経路が閾値イベント数よりも大きな経路長を有すると判定することができる。プロセッサは、所与の経路について、ウェブサイトの訪問に至った第1のイベント集合に対応する所与の経路の第1のイベント数を識別することができる。その後、プロセッサは、所与の経路について、コンバージョンの直前の所与の経路の第2のイベント集合に対応する第2のイベント数を識別することができる。また、プロセッサは、その他のイベントとして、第1のイベント数としても第2のイベント数としても識別されていない所与の経路の1つまたは複数のイベントを識別することができる。その後、プロセッサは、アトリビューション功績が割り当てられていないダミー変数によって、所与の経路のその他のイベントを置き換えることができる。
【0033】
別の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータネットワークを介して情報を提供する命令を有する。上記命令は、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別する命令を含む。上記命令は、識別したコンバージョンと関連付けられた経路種類を識別する命令を含む。識別した経路種類はそれぞれ、1つまたは複数のイベントおよび経路の他のイベントに対するイベントの位置を示す対応インデックス位置を識別する。上記命令は、経路書き換えポリシーに従って書き換えられる識別した経路種類の部分集合を識別する命令を含む。上記命令は、経路書き換えポリシーに従って、識別した経路種類の識別した部分集合を書き換え経路種類として書き換える命令を含む。上記命令は、書き換え経路種類および識別したコンバージョンと関連付けられたその他の識別した経路種類それぞれについて、経路種類に含まれる各イベントのアトリビューション功績を決定する命令を含む。上記命令は、書き換え経路種類および識別したコンバージョンと関連付けられたその他の識別した経路種類それぞれについて、規則作成対象の経路種類の各イベントに対して決定したアトリビューション功績を割り当てる規則を作成する命令を含む。
【0034】
いくつかの実施態様において、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することは、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することを含む。
【0035】
いくつかの実施態様において、上記命令は、識別した部分集合の所与の経路について、当該経路が閾値イベント数よりも大きな経路長を有すると判定する命令を含み得る。上記命令は、所与の経路について、ウェブサイトの訪問に至った第1のイベント集合に対応する所与の経路の第1のイベント数を識別する命令を含み得る。上記命令は、所与の経路について、コンバージョンの直前の所与の経路の第2のイベント集合に対応する第2のイベント数を識別する命令を含み得る。上記命令は、その他のイベントとして、第1のイベント数としても第2のイベント数としても識別されていない所与の経路の1つまたは複数のイベントを識別する命令を含み得る。上記命令は、アトリビューション功績が割り当てられていないダミー変数によって、所与の経路のその他のイベントを置き換える命令を含み得る。
【0036】
一態様によれば、アトリビューションモデルに対する複数の経路種類のコンバージョン確率を測定する方法は、プロセッサによって、特定のウェブサイトの訪問に訪問者がたどった複数の経路を識別するステップを含む。経路のうちの1つまたは複数は、一連のイベントに対応しており、各イベントによって、訪問者がウェブサイトを訪問する。プロセッサは、訪問者がウェブサイトを訪問する一連のイベントに対応する各経路について、ウェブサイトの各訪問に対応する1つまたは複数の部分経路を経路として識別することができる。プロセッサは、識別した経路それぞれについて、当該経路がコンバージョンまたは非コンバージョンであると判定することができる。プロセッサは、各経路種類の総経路数を演算する。経路種類は、他のイベントに対するイベントの位置を示す関連インデックス位置を有する1つまたは複数のイベントを識別する。プロセッサは、各経路種類について、ウェブサイトにおけるコンバージョンに至った訪問者がたどった経路の数を示すコンバージョン経路数を識別する。プロセッサは、各経路種類について、経路種類に対応するコンバージョン経路数と総経路数との比に基づいてコンバージョン確率を計算する。その後、プロセッサは、経路のイベントへのアトリビューション功績の割り当てに用いられるアトリビューションモデルに対して、所与の経路種類の計算したコンバージョン確率を提供する。
【0037】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、識別した経路の第1の経路について、当該第1の経路と関連付けられた第1の訪問者が第1の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行ったと判定することができる。プロセッサは、第1の訪問者が第1の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行った旨の判定に応答して、第1の経路がコンバージョンであると識別することができる。プロセッサは、識別した経路の第2の経路について、当該第2の経路と関連付けられた第2の訪問者が第2の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行っていないと判定するとともに、第2の訪問者が第2の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行っていない旨の判定に応答して、第2の経路が非コンバージョンであると識別することができる。
【0038】
いくつかの実施態様において、イベントは、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者によるウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む。
【0039】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、関連訪問者識別子を有する訪問者によるウェブサイトの訪問を識別する。訪問者は、第1のイベントを介してウェブサイトを訪問する。その後、プロセッサは、訪問者によるウェブサイトの最後の訪問の時間を決定するとともに、決定した時間が閾値時間を超えていると判定する。その後、プロセッサは、決定した時間が閾値時間を超えている旨の判定に応答して、第1のイベントがウェブサイトの最後の訪問に対応する経路の一部ではないと識別する。
【0040】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、ウェブサイトの各訪問について、訪問者に一意の訪問者識別子と、訪問者がウェブサイトに到達したイベントおよび訪問者がウェブサイトに到達した時間と関連付けられた情報と、訪問中に訪問者がコンバージョンを行ったか否かを示すコンバージョン指標とをデータ構造に格納することができる。いくつかの実施態様において、プロセッサは、ウェブサイトの各訪問について、訪問者の経路をデータ構造に格納することができる。経路は、過去に訪問者がウェブサイトに到達した1つまたは複数のイベントに対応する。
【0041】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する経路を識別することができる。その後、プロセッサは、書き換え経路が閾値イベント数以下の新たな経路長を有するように、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する識別した経路を書き換えることができ、書き換え経路は、1つまたは複数のイベントに相当する単一のダミー変数を含む。その後、プロセッサは、書き換えた識別経路が特定の経路種類に属するものとして識別する。
【0042】
別の態様によれば、アトリビューションモデルに対する複数の経路種類のコンバージョン確率を測定するシステムは、コンバージョン確率決定モジュールを有するデータ処理システムを備える。データ処理システムは、プロセッサ実行可能命令を格納したメモリと、プロセッサ実行可能命令を実行するように構成されたプロセッサとをさらに備える。プロセッサは、特定のウェブサイトの訪問に訪問者がたどった複数の経路を識別するように構成されている。経路のうちの1つまたは複数は、一連のイベントに対応しており、各イベントによって、訪問者がウェブサイトを訪問する。プロセッサは、訪問者がウェブサイトを訪問する一連のイベントに対応する各経路について、ウェブサイトの各訪問に対応する1つまたは複数の部分経路を経路として識別することができる。プロセッサは、識別した経路それぞれについて、当該経路がコンバージョンまたは非コンバージョンであると判定することができる。プロセッサは、各経路種類の総経路数を演算する。経路種類は、他のイベントに対するイベントの位置を示す関連インデックス位置を有する1つまたは複数のイベントを識別する。プロセッサは、各経路種類について、ウェブサイトにおけるコンバージョンに至った訪問者がたどった経路の数を示すコンバージョン経路数を識別する。プロセッサは、各経路種類について、経路種類に対応するコンバージョン経路数と総経路数との比に基づいてコンバージョン確率を計算する。その後、プロセッサは、経路のイベントへのアトリビューション功績の割り当てに用いられるアトリビューションモデルに対して、所与の経路種類の計算したコンバージョン確率を提供する。
【0043】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、識別した経路の第1の経路について、当該第1の経路と関連付けられた第1の訪問者が第1の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行ったと判定することができる。プロセッサは、第1の訪問者が第1の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行った旨の判定に応答して、第1の経路がコンバージョンであると識別することができる。プロセッサは、識別した経路の第2の経路について、当該第2の経路と関連付けられた第2の訪問者が第2の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行っていないと判定するとともに、第2の訪問者が第2の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行っていない旨の判定に応答して、第2の経路が非コンバージョンであると識別することができる。
【0044】
いくつかの実施態様において、イベントは、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者によるウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む。
【0045】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、関連訪問者識別子を有する訪問者によるウェブサイトの訪問を識別する。訪問者は、第1のイベントを介してウェブサイトを訪問する。その後、プロセッサは、訪問者によるウェブサイトの最後の訪問の時間を決定するとともに、決定した時間が閾値時間を超えていると判定する。その後、プロセッサは、決定した時間が閾値時間を超えている旨の判定に応答して、第1のイベントがウェブサイトの最後の訪問に対応する経路の一部ではないと識別する。
【0046】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、ウェブサイトの各訪問について、訪問者に一意の訪問者識別子と、訪問者がウェブサイトに到達したイベントおよび訪問者がウェブサイトに到達した時間と関連付けられた情報と、訪問中に訪問者がコンバージョンを行ったか否かを示すコンバージョン指標とをデータ構造に格納することができる。いくつかの実施態様において、プロセッサは、ウェブサイトの各訪問について、訪問者の経路をデータ構造に格納することができる。経路は、過去に訪問者がウェブサイトに到達した1つまたは複数のイベントに対応する。
【0047】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する経路を識別することができる。その後、プロセッサは、書き換え経路が閾値イベント数以下の新たな経路長を有するように、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する識別した経路を書き換えることができ、書き換え経路は、1つまたは複数のイベントに相当する単一のダミー変数を含む。その後、プロセッサは、書き換えた識別経路が特定の経路種類に属するものとして識別する。
【0048】
別の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータネットワークを介して情報を提供する命令を有する。上記命令は、特定のウェブサイトの訪問に訪問者がたどった複数の経路を識別する命令を含む。経路のうちの1つまたは複数は、一連のイベントに対応しており、各イベントによって、訪問者がウェブサイトを訪問する。上記命令は、訪問者がウェブサイトを訪問する一連のイベントに対応する各経路について、ウェブサイトの各訪問に対応する1つまたは複数の部分経路を経路として識別する命令を含む。上記命令は、識別した経路それぞれについて、当該経路がコンバージョンまたは非コンバージョンであると判定する命令を含む。上記命令は、各経路種類の総経路数を演算する命令を含む。経路種類は、他のイベントに対するイベントの位置を示す関連インデックス位置を有する1つまたは複数のイベントを識別する。上記命令は、各経路種類について、ウェブサイトにおけるコンバージョンに至った訪問者がたどった経路の数を示すコンバージョン経路数を識別する命令を含む。上記命令は、各経路種類について、経路種類に対応するコンバージョン経路数と総経路数との比に基づいてコンバージョン確率を計算する命令を含む。上記命令は、経路のイベントへのアトリビューション功績の割り当てに用いられるアトリビューションモデルに対して、所与の経路種類の計算したコンバージョン確率を提供する命令を含む。
【0049】
いくつかの実施態様において、上記命令は、識別した経路の第1の経路について、当該第1の経路と関連付けられた第1の訪問者が第1の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行ったと判定する命令を含む。上記命令は、第1の訪問者が第1の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行った旨の判定に応答して、第1の経路がコンバージョンであると識別する命令を含む。上記命令は、識別した経路の第2の経路について、当該第2の経路と関連付けられた第2の訪問者が第2の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行っていないと判定するとともに、第2の訪問者が第2の経路の最後のイベント後にコンバージョンを行っていない旨の判定に応答して、第2の経路が非コンバージョンであると識別する命令を含む。
【0050】
いくつかの実施態様において、イベントは、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者によるウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む。
【0051】
いくつかの実施態様において、上記命令は、関連訪問者識別子を有する訪問者によるウェブサイトの訪問を識別する命令を含む。訪問者は、第1のイベントを介してウェブサイトを訪問する。上記命令は、訪問者によるウェブサイトの最後の訪問の時間を決定するとともに、決定した時間が閾値時間を超えていると判定する命令を含む。上記命令は、決定した時間が閾値時間を超えている旨の判定に応答して、第1のイベントがウェブサイトの最後の訪問に対応する経路の一部ではないと識別する命令を含む。
【0052】
いくつかの実施態様において、上記命令は、ウェブサイトの各訪問について、訪問者に一意の訪問者識別子と、訪問者がウェブサイトに到達したイベントおよび訪問者がウェブサイトに到達した時間と関連付けられた情報と、訪問中に訪問者がコンバージョンを行ったか否かを示すコンバージョン指標とをデータ構造に格納する命令を含む。いくつかの実施態様において、上記命令は、ウェブサイトの各訪問について、訪問者の経路をデータ構造に格納する命令を含む。経路は、過去に訪問者がウェブサイトに到達した1つまたは複数のイベントに対応する。
【0053】
いくつかの実施態様において、上記命令は、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する経路を識別する命令を含む。上記命令は、書き換え経路が閾値イベント数以下の新たな経路長を有するように、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する識別した経路を書き換える命令を含み、書き換え経路は、1つまたは複数のイベントに相当する単一のダミー変数を含む。上記命令は、書き換えた識別経路が特定の経路種類に属するものとして識別する命令を含む。
【0054】
一態様によれば、機器で表示するコンテンツを選択する方法は、プロセッサによって、コンテンツを表示する機器と関連付けられた訪問者識別子を識別するステップを含む。プロセッサは、訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することができる。経路は、訪問者識別子がウェブサイトを訪問した一連の1つまたは複数のイベントに対応する。プロセッサは、識別した経路のコンバージョン確率を識別することができる。識別した経路のコンバージョン確率は、訪問者識別子がウェブサイトでコンバージョンを行う尤度を示す。また、識別した経路のコンバージョン確率は、所与の期間にわたるウェブサイトの訪問数に対するウェブサイトでのコンバージョン数の比である。プロセッサは、表示するコンテンツを選択することができる。コンテンツは、識別した経路の識別したコンバージョン確率に基づいて選択される。
【0055】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、コンテンツを提供する要求の受信に応答して訪問者識別子を識別することができ、要求は、訪問者識別子を識別する。いくつかの実施態様において、プロセッサは、ウェブサイトの訪問に関する訪問関連情報を格納したウェブサイトログから訪問者識別子の経路を読み出すことができる。
【0056】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、訪問者識別子と関連付けられた経路を決定することができる。経路は、ウェブサイトに対する訪問者識別子の1つまたは複数の過去の訪問を識別するとともに、過去の訪問を最早訪問から始まる発生順に並べることによって決定される。
【0057】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、データストアからコンバージョン確率を読み出すことができる。データストアは、複数の識別経路と関連付けられたコンバージョン確率を格納している。
【0058】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、訪問者識別子と関連付け可能な経路候補のコンバージョン確率を決定することができ、経路候補は、識別した経路の一連のイベントに後続する1つまたは複数の別のイベントを含む。プロセッサは、経路候補のコンバージョン確率の決定に応答して、経路候補のコンバージョン確率に基づいてコンテンツを選択することができる。
【0059】
いくつかの実施態様において、イベントは、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者識別子と関連付けられた訪問者によるウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含む。
【0060】
別の態様によれば、機器で表示するコンテンツを選択するシステムは、コンテンツ選択モジュールを有するデータ処理システムを備える。データ処理システムは、プロセッサ実行可能命令を格納したメモリと、プロセッサ実行可能命令を実行するように構成されたプロセッサとをさらに備える。プロセッサは、コンテンツを表示する機器と関連付けられた訪問者識別子を識別することができる。プロセッサは、訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することができる。経路は、訪問者識別子がウェブサイトを訪問した一連の1つまたは複数のイベントに対応する。プロセッサは、識別した経路のコンバージョン確率を識別することができる。識別した経路のコンバージョン確率は、訪問者識別子がウェブサイトでコンバージョンを行う尤度を示す。また、識別した経路のコンバージョン確率は、所与の期間にわたるウェブサイトの訪問数に対するウェブサイトでのコンバージョン数の比である。プロセッサは、表示するコンテンツを選択することができる。コンテンツは、識別した経路の識別したコンバージョン確率に基づいて選択される。
【0061】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、コンテンツを提供する要求の受信に応答して訪問者識別子を識別することができ、要求は、訪問者識別子を識別する。いくつかの実施態様において、プロセッサは、ウェブサイトの訪問に関する訪問関連情報を格納したウェブサイトログから訪問者識別子の経路を読み出すことができる。
【0062】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、訪問者識別子と関連付けられた経路を決定することができる。経路は、ウェブサイトに対する訪問者識別子の1つまたは複数の過去の訪問を識別するとともに、過去の訪問を最早訪問から始まる発生順に並べることによって決定される。
【0063】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、データストアからコンバージョン確率を読み出すことができる。データストアは、複数の識別経路と関連付けられたコンバージョン確率を格納している。
【0064】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、訪問者識別子と関連付け可能な経路候補のコンバージョン確率を決定することができ、経路候補は、識別した経路の一連のイベントに後続する1つまたは複数の別のイベントを含む。プロセッサは、経路候補のコンバージョン確率の決定に応答して、経路候補のコンバージョン確率に基づいてコンテンツを選択することができる。イベントは、バナーコンテンツ項目、オーガニックサーチ結果コンテンツ項目、ペイドサーチ結果コンテンツ項目、電子メールコンテンツ項目のうちの1つを介した訪問者によるウェブサイトの訪問、直接訪問、またはソーシャルネットワーク紹介のうちの1つを含んでいてもよい。
【0065】
別の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータネットワークを介して情報を提供する命令を有する。上記命令は、コンテンツを表示する機器と関連付けられた訪問者識別子を識別する命令を含む。上記命令は、訪問者識別子と関連付けられた経路を識別する命令を含む。経路は、訪問者識別子がウェブサイトを訪問した一連の1つまたは複数のイベントに対応する。上記命令は、識別した経路のコンバージョン確率を識別する命令を含む。識別した経路のコンバージョン確率は、訪問者識別子がウェブサイトでコンバージョンを行う尤度を示す。また、識別した経路のコンバージョン確率は、所与の期間にわたるウェブサイトの訪問数に対するウェブサイトでのコンバージョン数の比である。上記命令は、表示するコンテンツを選択する命令を含む。コンテンツは、識別した経路の識別したコンバージョン確率に基づいて選択される。
【0066】
いくつかの実施態様において、上記命令は、コンテンツを提供する要求の受信に応答して訪問者識別子を識別する命令を含み、要求は、訪問者識別子を識別する。いくつかの実施態様において、上記命令は、ウェブサイトの訪問に関する訪問関連情報を格納したウェブサイトログから訪問者識別子の経路を読み出す命令を含む。
【0067】
いくつかの実施態様において、上記命令は、訪問者識別子と関連付けられた経路を決定する命令を含む。経路は、ウェブサイトに対する訪問者識別子の1つまたは複数の過去の訪問を識別するとともに、過去の訪問を最早訪問から始まる発生順に並べることによって決定される。
【0068】
いくつかの実施態様において、上記命令は、データストアからコンバージョン確率を読み出す命令を含む。データストアは、複数の識別経路と関連付けられたコンバージョン確率を格納している。
【0069】
いくつかの実施態様において、上記命令は、訪問者識別子と関連付け可能な経路候補のコンバージョン確率を決定する命令を含み、経路候補は、識別した経路の一連のイベントに後続する1つまたは複数の別のイベントを含む。上記命令は、経路候補のコンバージョン確率の決定に応答して、経路候補のコンバージョン確率に基づいてコンテンツを選択する命令を含む。
【0070】
一態様によれば、方法は、1つまたは複数のイベントと関連付けられたアトリビューションデータを提供して表示する。プロセッサは、複数の経路を識別する。複数の経路はそれぞれ、1つまたは複数のイベントを含む。各イベントは、複数のチャンネルのうちの1つおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応するパラメータデータに対応する。プロセッサは、複数の経路から、アトリビューション功績を決定する1つまたは複数のチャンネルを識別する。プロセッサは、チャンネルそれぞれについて、アトリビューションモデルを用いることにより、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績およびチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を決定する。プロセッサは、複数の経路から、複数のイベント-パラメータ対を識別する。各イベント-パラメータ対は、識別したチャンネルの各チャンネルおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応する。プロセッサは、各識別イベント-パラメータ対について、当該イベント-パラメータ対が対応するイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて重み付けを決定する。その後、プロセッサは、イベント-パラメータ対のうちの少なくとも1つの決定した重み付けに対応する指標を含む視覚オブジェクトを提供して表示する。
【0071】
いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトを提供して表示することは、指標に対応するチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を含む視覚オブジェクトを提供して表示することを含む。いくつかの実施態様において、チャンネルそれぞれについて、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することは、複数の経路から、少なくとも1つのイベントがチャンネルに対応する候補経路を識別することと、候補経路それぞれについて、反事実ゲインに基づいて経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することとを含む。
【0072】
いくつかの実施態様において、イベントそれぞれのパラメータデータは、イベントが行われた経路に沿った位置を識別しており、各イベント-パラメータ対は、イベントが行われた経路に沿った位置に対応するイベント-位置対を含む。
【0073】
いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトを提供して表示することは、交差する行および列に対応する複数のセルを含む視覚マトリクスを提供して表示することを含む。セルの各行は、当該行が対応する特定チャンネルに対応する特定位置および特定チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数の決定した重み付けを含む。
【0074】
いくつかの実施態様において、各識別イベント-位置対について、当該イベント-位置対が対応するイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて重み付けを決定することは、複数の経路から、イベント-位置対に対応するイベントを含む候補経路を識別することと、識別した候補経路について、当該候補経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することとを含む。その後、プロセッサは、候補経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績から、当該イベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体を決定する。プロセッサは、経路に沿った各位置について、当該位置で行われた候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績を集約するとともに、イベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に対する上記位置で行われた候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績の合計の比に基づいて、識別したイベント-位置対の重み付けを決定する。
【0075】
いくつかの実施態様において、チャンネルは、1つまたは複数の種類のイベントに対応する。いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトを提供して表示することは、対応するイベント-パラメータ対の重み付けに視覚特性が対応する1つまたは複数の項目を含む視覚オブジェクトを提供して表示することを含む。
【0076】
別の態様によれば、システムは、1つまたは複数のイベントと関連付けられたアトリビューションデータを提供して表示する。このシステムは、アトリビューションデータ表示モジュールを有するデータ処理システムを備え、データ処理システムは、プロセッサ実行可能命令を格納したメモリと、プロセッサ実行可能命令を実行するように構成されたプロセッサとを備える。プロセッサは、複数の経路を識別する。複数の経路はそれぞれ、1つまたは複数のイベントを含む。各イベントは、複数のチャンネルのうちの1つおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応するパラメータデータに対応する。プロセッサは、複数の経路から、アトリビューション功績を決定する1つまたは複数のチャンネルを識別する。プロセッサは、チャンネルそれぞれについて、アトリビューションモデルを用いることにより、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績およびチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を決定する。プロセッサは、複数の経路から、複数のイベント-パラメータ対を識別する。各イベント-パラメータ対は、識別したチャンネルの各チャンネルおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応する。プロセッサは、各識別イベント-パラメータ対について、当該イベント-パラメータ対が対応するイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて重み付けを決定する。その後、プロセッサは、イベント-パラメータ対のうちの少なくとも1つの決定した重み付けに対応する指標を含む視覚オブジェクトを提供して表示する。
【0077】
いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトを提供して表示することは、指標に対応するチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を含む視覚オブジェクトを提供して表示することを含む。いくつかの実施態様において、チャンネルそれぞれについて、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することは、複数の経路から、少なくとも1つのイベントがチャンネルに対応する候補経路を識別することと、候補経路それぞれについて、反事実ゲインに基づいて経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することとを含む。
【0078】
いくつかの実施態様において、イベントそれぞれのパラメータデータは、イベントが行われる経路に沿った位置を識別しており、各イベント-パラメータ対は、イベントが行われた経路に沿った位置に対応するイベント-位置対を含む。
【0079】
いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトを提供して表示することは、交差する行および列に対応する複数のセルを含む視覚マトリクスを提供して表示することを含む。セルの各行は、当該行が対応する特定チャンネルに対応する特定位置および特定チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数の決定した重み付けを含む。
【0080】
いくつかの実施態様において、各識別イベント-位置対について、当該イベント-位置対が対応するイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて重み付けを決定することは、複数の経路から、イベント-位置対に対応するイベントを含む候補経路を識別することと、識別した候補経路について、当該候補経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することとを含む。その後、プロセッサは、候補経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績から、当該イベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体を決定する。プロセッサは、経路に沿った各位置について、当該位置で行われる候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績を集約するとともに、イベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に対する上記位置で行われる候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績の合計の比に基づいて、識別したイベント-位置対の重み付けを決定する。
【0081】
いくつかの実施態様において、チャンネルは、1つまたは複数の種類のイベントに対応する。いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトを提供して表示することは、対応するイベント-パラメータ対の重み付けに視覚特性が対応する1つまたは複数の項目を含む視覚オブジェクトを提供して表示することを含む。
【0082】
さらに別の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータネットワークを介して情報を提供する命令を有する。上記命令は、プロセッサにより実行可能である。プロセッサは、複数の経路を識別することができる。複数の経路はそれぞれ、1つまたは複数のイベントを含む。各イベントは、複数のチャンネルのうちの1つおよびイベントが行われた経路に沿った位置を識別する位置データに対応する。プロセッサは、複数の経路から、アトリビューション功績を決定する1つまたは複数のチャンネルを識別することができる。プロセッサは、チャンネルそれぞれについて、アトリビューションモデルを用いることにより、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績およびチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を決定することができる。プロセッサは、複数の経路から、複数のイベント-位置対を識別することができる。各イベント-位置対は、識別したチャンネルの各チャンネルに対応し、複数の経路の各位置で行われるイベントに対応する。プロセッサは、各識別イベント-位置対について、当該イベント-位置対が対応するイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて重み付けを決定する。プロセッサは、イベント-位置対のうちの少なくとも1つの決定した重み付けに対応する指標を含む視覚オブジェクトを提供して表示する。
【0083】
いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトを提供して表示することは、指標に対応するチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を含む視覚オブジェクトを提供して表示することを含む。視覚オブジェクトを提供して表示することは、交差する行および列に対応する複数のセルを含む視覚マトリクスを提供して表示することを含んでいてもよく、セルの各行は、行が対応する特定チャンネルに対応する特定位置および特定チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数の決定した重み付けを含む。いくつかの実施態様において、チャンネルそれぞれについて、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することは、複数の経路から、少なくとも1つのイベントがチャンネルに対応する候補経路を識別することと、候補経路それぞれについて、反事実ゲインに基づいて経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することとを含む。
【0084】
上記態様それぞれにおいては、コンテンツが選択されて表示されるようになっていてもよい。選択されたコンテンツは、ユーザと関連付けられたコンピュータに送信され、ユーザインターフェースの一部として表示されるようになっていてもよい。コンテンツは、任意の好都合な形態であってもよく、たとえば、対話型グラフィカルユーザインターフェースの構成要素であってもよい。
【0085】
当然のことながら、本発明の態様は、任意の好都合な形態で実装可能である。たとえば、本発明は、有形の搬送媒体(たとえば、ディスク)または無形の搬送媒体(たとえば、通信信号)が考えられる適当な搬送媒体で搬送できる適当なコンピュータプログラムにより実装されていてもよい。また、本発明の態様は、本発明を実施するように構成されたコンピュータプログラムを動作させるプログラム可能なコンピュータの形態が考えられる適当な装置を用いて実装されていてもよい。本発明の態様は組み合わされていてもよく、1つの態様の文脈で記載した特徴は、他の態様の特徴と組み合わされていてもよい。
【0086】
上記および他の態様および実施態様については、以下に詳しく論じる。以上の情報および以下の詳細な説明には、種々態様および実施態様を説明するための例を含み、特許請求の範囲に係る態様および実施態様の本質および特徴を理解するための概略または枠組みを提供している。図面は、一例を示して種々態様および実施態様の理解を深めるためのものであり、本明細書に援用して、その一部を構成する。
【0087】
添付の図面は、正確な縮尺での描画を意図したものではない。種々図面における同じ参照番号および記号表示は、同じ要素を示す。明瞭化のため、一部の図面において、一部の構成要素に符号を付していない場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0089】
以下では、コンバージョン行為の前にユーザが会遇した最後のメディア露出のみならず、コンバージョン行為の発生に一部寄与した他のメディア露出に対してもアトリビューション功績を割り当てるアトリビューションモデルを作成する方法、装置、およびシステムに関するさまざまな概念およびその実施態様をより詳しく説明する。特に、本明細書に記載のアトリビューションモデルは、ウェブサイト訪問の訪問関連データに依拠しており、ウェブサイトの訪問者がたどった経路のコンバージョン確率が挙げられるが、これに限定されない。このため、本開示は、経路と関連付けられたさまざまなメディア露出にアトリビューション功績を割り当てるデータ駆動型アトリビューションモデルと、経路コンバージョンの尤度を決定するように構成されたコンバージョン確率決定エンジンとに関する。上記紹介するとともに以下に詳述するさまざまな概念は、任意特定の様態の実施態様に限定されないため、任意さまざまに実装されていてもよい。具体的な実施態様および用途の例は、主に例示を目的として提供する。特に、以下の説明は大略、ユーザへの広告の提供を対象としているが、当然のことながら、提供されるコンテンツは、ユーザインターフェースの対話型構成要素をユーザが選択可能な対話型ユーザインターフェースの任意適当な構成要素であってもよい。したがって、以下に記載のモデリングでは、後述の技術に基づいてユーザインターフェースが改善されるように、ユーザインターフェースとのユーザ相互作用の解析およびコンテンツの提供(たとえば、対話型構成要素または情報の形態で)が可能である。
【0090】
上述の通り、今日のオンラインユーザは、とりわけバナー広告、電子メール広告、ディスプレイ広告、オーガニックサーチおよびペイドサーチの結果、ソーシャルメディアの投稿または通知等、過剰なメディア露出またはマーケティングタッチポイントに見舞われている。このようなメディア露出に会遇したユーザは、たとえばメディア露出のクリック等、メディア露出に関する行動を起こす可能性がある。一般的に、ユーザは、会遇したメディア露出に対して行動を起こすと、メディア露出にリンクされたウェブサイトに誘導される可能性があり、これがユーザ訪問となる。たとえばオンライン購入またはアカウントの登録等のコンバージョン行為をユーザがウェブサイトで行った場合、広告主は、ユーザが会遇したメディア露出のいずれがユーザコンバージョン行為のアトリビューション功績の獲得に値するか、また、その場合のアトリビューション功績の量を知りたいと考える。この追加または代替として、ウェブサイト等のユーザインターフェースとのユーザの相互作用の様子をより深く理解することによって、ユーザに提供するユーザインターフェースを改善することができる。すなわち、以下に記載のモデリング技術によって、ユーザに対するデータ提供を改善可能であるため、これらモデリング技術に基づくユーザへのデータ表示により、改善されたユーザインターフェースおよび対話型のユーザ経験を提供可能である。
【0091】
歴史的には、ラストクリックアトリビューションモデルにおいて、ユーザが最後に会遇したメディア露出がコンバージョンの功績をすべて獲得する一方、ユーザが会遇したその他すべてのメディア露出は、何も獲得してこなかった。ただし、ラストクリックアトリビューションモデルは、アトリビューション功績に値するメディア露出に功績を与えられないため、不公平である。ラストクリックアトリビューションは、理想的ではないため、別のさまざまなアトリビューションモデルが開発されてきたものと了解される。これらのアトリビューションモデルは、コンバージョン行為の前にユーザが会遇したすべてのメディア露出間での功績の等分割等、簡単な規則に基づく手法を含む。ただし、これら既存のアトリビューションモデルでは、特定のウェブサイトの訪問と関連付けられた履歴データに依拠して、適格のメディアまたはユーザインターフェース構成要素の露出が受けるべきアトリビューション功績の量を決定することはない。
【0092】
いくつかの実施態様において、ウェブサイトは、当該ウェブサイトへの訪問を監視して、これら訪問のログを保持することができる。いくつかの実施態様においては、データ処理システムがこのようなウェブサイトのログを保持することができる。いずれの場合も、訪問者がウェブサイトを訪問するたびに、訪問の記録が作成される。いくつかの実施態様において、この記録には、訪問者がウェブサイトを訪問している機器、ブラウザ、アカウントに一意の訪問者識別子、または他の識別可能な構成要素、訪問のタイムスタンプ、訪問者がウェブサイトに到達した移動元(たとえば、別のウェブサイトの名称)、訪問者がウェブサイトに到達したメディア露出の種類を示すメディア露出種類(たとえば、とりわけペイド広告)、および訪問の結果としてユーザがコンバージョン行為を行ったか否かを示す指標を含み得る。
【0093】
ウェブサイトが当該ウェブサイトへの訪問を監視している状況において、当該ウェブサイトは、訪問者のIDを決定することができない。ウェブサイトには、訪問者の経路が記録される程度まで、訪問者と関連付けられた個人情報を格納するわけではない。ウェブサイトは、上述の訪問者識別子を用いることにより、訪問者の過去の訪問を識別して追跡可能であってもよいが、訪問者識別子には、当該訪問者識別子と関連付けられた訪問者の個人情報を含まない。ここに論じるシステムが訪問者に関する個人情報を受信もしくは収集する程度または個人情報を利用可能な程度まで、訪問者には、個人情報(たとえば、ユーザのソーシャルネットワーク、社会的行動もしくは活動、ユーザの選好、またはユーザの現在位置に関する情報)を収集可能なプログラムもしくは機能を制御する機会またはユーザとの関連性がより高いと考えられるコンテンツサーバからのコンテンツを受信するか否かおよび/もしくはその受信方法を制御する機会が与えられるようになっていてもよい。また、特定のデータは、格納または使用前に1つまたは複数の方法で匿名化されることにより、パラメータ(たとえば、人口統計学的パラメータ)の生成に際して、個人を識別可能な情報が削除されるようになっていてもよい。たとえば、ユーザの個人を識別可能な情報が決定できないように、ユーザのIDが匿名化されていてもよいし、ユーザの特定位置が決定できないように、(たとえば、市、郵便番号、または州のレベルまで)位置情報が得られるユーザの地理的位置が一般化されていてもよい。このように、ユーザは、自身に関する情報の収集およびコンテンツサーバによる利用の方法を制御可能であってもよい。
【0094】
いくつかの実施態様においては、最後の訪問から所定の期間内において、訪問者が過去にウェブサイトを訪問している場合、記録に訪問者の経路を含むことも可能である。訪問者の経路には、一連のイベントを含み、各イベントは、ウェブサイトに対する過去の特定の訪問に対応する。また、経路には、ユーザがコンバージョン行為を行ったか否かを示す指標を含み得る。このようないくつかの実施態様において、指標は、経路に含まれる他のイベントに対してコンバージョン行為が発生したタイミングを識別することもできる。たとえば、訪問者によるウェブサイトの訪問が3回目で、最初のウェブサイト訪問がペイドサーチ広告経由、2回目のウェブサイト訪問が電子メール広告経由、3回目のウェブサイト訪問が別のペイドサーチ広告経由の場合、訪問者の経路は、「ペイドサーチ1」-「電子メール」-「ペイドサーチ2」に対応する。各訪問および訪問者がウェブサイトを訪問したメディア露出種類は、イベントに対応しており、イベントはそれぞれ、経路の他のイベントに対するイベント位置を示すインデックス位置と関連付けられている。このため、イベント「ペイドサーチ1」がインデックス位置1を有し、イベント「電子メール」がインデックス位置2を有し、イベント「ペイドサーチ2」がインデックス位置3を有する。本明細書に記載のイベントの種類は、メディア露出種類に関連するが、イベントの種類はこれらに限定されない。たとえば、イベントは、異なる種類のメディア露出に対応する代わりに、1日の異なる時間に発生したイベントに対応可能である。このようないくつかの実施態様において、経路の一例は、「朝-夜-午後-朝」となっていてもよい。他の種類のイベントとしては、粒度が大小いずれかのメディア露出種類が可能である。このようないくつかの実施態様において、経路の一例は、「ペイドサーチ(スポーツ用品)」-「紹介(サードパーティスポーツウェブサイト)」-「ペイドサーチ(スポーツニュース)」となっていてもよい。この例においては、2つの特徴あるペイドサーチイベントの種類、すなわちスポーツ用品レビューウェブサイトに表示されたメディア露出に関するペイドサーチイベントの種類およびもう一方のスポーツニュースウェブサイトに表示されたペイドサーチ広告が存在する。
【0095】
本開示の態様は、特定のウェブサイトの訪問と関連付けられた履歴データに依拠したデータ駆動型アトリビューションモデルを作成する方法およびシステムに関する。アトリビューションモデルとしては、特定のウェブサイトに固有のものが可能である。また、アトリビューションモデルには、さまざまな種類の経路と関連付けられたコンバージョン確率に基づく1つまたは複数の規則を含み得る。そこで、このようなアトリビューションモデルを作成するため、ウェブサイトの訪問と関連付けられた履歴データに基づいて複数のイベント種類間でアトリビューション功績を割り当てる方法およびシステムを採用可能である。一態様によれば、ウェブサイトの訪問と関連付けられた履歴データに基づいて複数のイベント種類間でアトリビューション功績を割り当てるシステムは、データ処理システムを備える。データ処理システムは、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別することができる。データ処理システムは、複数の訪問の各訪問者について、ウェブサイトの訪問に訪問者がたどった1つまたは複数の経路を識別することができる。経路はそれぞれ、訪問者がウェブサイトを訪問した一連のイベントに対応していてもよい。データ処理システムは、各経路種類について、コンバージョンに至った経路種類に対応する訪問の数に基づいてコンバージョン確率を決定することができる。その後、データ処理システムは、複数のイベントを有する所与の経路種類について、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象の各イベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて当該イベントの反事実ゲインを計算することができる。その後、データ処理システムは、反事実ゲインが計算される対象の所与の経路種類のイベントにアトリビューション功績を割り当てることができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションモデルは、前述のシステムに従って決定されたアトリビューション功績を各経路種類の各イベントに割り当て可能となったら作成される。このアトリビューションモデルは、ウェブサイトの訪問に対応する履歴データに依拠しているため、データ駆動型アトリビューションモデルである。
【0096】
上述のシステムが作成するデータ駆動型アトリビューションモデルの利用によって、コンバージョン行為を行うユーザと関連付けられた経路のさまざまなイベントにアトリビューション功績を割り当てることができる。このため、データ処理システムは初めに、コンバージョン行為を行うためにユーザがたどった経路を識別することができる。その後、データ処理システムは、識別した経路がアトリビューションモデルに含まれる経路に適合していると判定するとともに、経路がアトリビューションモデルの経路に適合している旨の判定に応答して、アトリビューションモデルに含まれる経路のイベントそれぞれに割り当てられたアトリビューション功績に基づいてユーザがたどった経路に含まれるイベントそれぞれにアトリビューション功績を割り当てることができる。データ駆動型アトリビューションモデルを作成する方法およびシステムの別途詳細については、以下の第A項にて提供する。
【0097】
上述の通り、新たなアトリビューションモデルは、特定のウェブサイトの訪問者がたどった経路に基づく経路種類のコンバージョン確率の決定に依拠している。経路種類のコンバージョン確率の決定に依拠したアトリビューションモデルの作成における1つの課題として、処理が必要となるデータの量がある。処理が必要となり得るデータの量は、とりわけウェブサイトに至る経路の総数、経路それぞれのイベントの数、および異なる種類の経路の数に基づくことができる。処理するデータが多いほど、経路種類それぞれのコンバージョン確率の計算精度をより高くするのに役立ち得るものの、高精度の必要性は、利用する演算リソースによって平衡が保たれるものとする。
【0098】
そこで、本開示の態様は、データ処理によって、演算リソースを効率的に利用しつつ、経路種類のコンバージョン確率を正確に決定する方法およびシステムにも関する。この点において、本開示は、精度および演算リソースの要件の平衡を保つアトリビューションモデルの規則を作成する方法およびシステムを提供する。一態様によれば、ウェブサイトの訪問と関連付けられた履歴データに基づいてアトリビューションモデルの規則を作成するシステムは、データ処理システムを備える。データ処理システムは、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトの訪問者による複数のコンバージョンを識別することができる。データ処理システムは、各コンバージョンについて、コンバージョンを行う訪問者がたどった経路を識別することができる。経路は、1つまたは複数のイベントおよび経路の他のイベントに対するイベント位置を示す対応インデックス位置を識別することができる。データ処理システムは、識別した経路に対応するコンバージョンの数を決定することができる。データ処理システムは、識別した経路から、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する経路を識別することができる。データ処理システムは、書き換え経路が閾値イベント数以下の新たな経路長を有するように、経路書き換えポリシーに従って、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する識別した経路を書き換えることができる。書き換え経路は、1つまたは複数のイベントに相当する単一のダミー変数を含み得る。データ処理システムは、規則に含まれる閾値コンバージョン数よりも大きな関連コンバージョン数を有する1つまたは複数の経路を選択することができる。ウェブサイトの訪問と関連付けられた履歴データに基づいてアトリビューションモデルの規則を作成する方法およびシステムの別途詳細については、以下の第B項にて提供する。
【0099】
上述のデータ駆動型アトリビューションモデルは、訪問者の先行コンバージョン経路の使用に依拠して、さまざまな経路種類のコンバージョン確率を決定する。さまざまな経路種類のコンバージョン確率に基づいて、所与の経路種類の各イベントの反事実ゲインを計算することができ、これを用いることにより、アトリビューション功績を決定して、所与の経路種類のイベントに割り当てることができる。2つ以上のイベントを有する所与の経路種類については、各イベントの反事実ゲインを計算することによって、イベントそれぞれのアトリビューション功績を決定することができる。反事実ゲインは、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象のイベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて計算される。さまざまな経路種類のコンバージョン確率を正確に計算することは、非常に困難となる可能性がある。
【0100】
そこで、本開示の態様は、複数の経路種類のコンバージョン確率を測定してデータ駆動型アトリビューションモデルを作成する方法およびシステムに関する。一態様によれば、アトリビューションモデルに対する複数の経路種類のコンバージョン確率を測定するシステムは、データ処理システムを備える。データ処理システムは、特定のウェブサイトの訪問に訪問者がたどった複数の経路を識別することができる。経路は、一連の1つまたは複数のイベントに対応する。明瞭化のため、一連の1つのイベントは、単一のイベントを含む経路に対応する一方、一連の2つ以上のイベントは、経路の他のイベントに対するイベント位置を示す対応インデックス位置をそれぞれ有する2つ以上のイベントを含む経路に対応する。イベントは、ウェブサイトの訪問の種類を表す。このようなイベントの例としては、とりわけ訪問者もしくはペイドサーチ広告、オーガニックサーチ結果、ソーシャルネットワーク活動、紹介リンク、電子メールとの訪問者識別子の相互作用、または訪問者をウェブサイトに直接導くウェブブラウザとの相互作用が可能である。いくつかの実施態様においては、イベントによって、訪問者がウェブサイトを訪問する。訪問者がウェブサイトを訪問する一連のイベントに対応する各経路について、データ処理システムは、ウェブサイトの各訪問に対応する1つまたは複数の部分経路を経路として識別することができる。データ処理システムは、識別した経路それぞれについて、当該経路がコンバージョンまたは非コンバージョンであると判定することができる。その後、データ処理システムは、各経路種類の総経路数を演算することができる。各経路種類は、経路の他のイベントに対するイベントの位置を示す関連インデックス位置を有する1つまたは複数のイベントを識別する。その後、データ処理システムは、各経路種類について、ウェブサイトにおけるコンバージョンに至った訪問者がたどった経路の数を示すコンバージョン経路数を決定することができる。その後、データ処理システムは、各経路種類について、経路種類に対応する総経路数に対するコンバージョン経路数の比に基づいてコンバージョン確率を計算することができる。その後、データ処理システムは、経路のイベントへのアトリビューション功績の割り当てに用いられるアトリビューションモデルに対して、所与の経路種類の計算したコンバージョン確率を提供することができる。アトリビューションモデルに対して複数の経路種類のコンバージョン確率を測定する方法およびシステムの別途詳細については、以下の第C項にて提供する。
【0101】
上述の通り、データ駆動型アトリビューションモデルは、さまざまな経路種類のコンバージョン確率に依拠して、所与の経路のイベントにふさわしいアトリビューション功績の量を決定する。本明細書に記載の通り、経路種類のコンバージョン確率は、所与の経路種類のさまざまなイベントのアトリビューション功績を決定するのに役立ち得る。さらに、さまざまな経路種類のコンバージョン確率は、コンテンツの選択に大いに役立ち得る。たとえば、マーケティング業者および広告主は、訪問者識別子と関連付けられた経路のコンバージョン確率を用いることにより、訪問者識別が特定種類のメディア露出との会遇に応じてコンバージョンを行う尤度を決定することができる。
【0102】
本開示の態様は、コンバージョン確率に基づいて、コンテンツを提供して表示する方法およびシステムに関する。特に、本開示は、訪問者識別子と関連付けられたコンバージョン確率に基づいて、訪問者識別子と関連付けられた機器で表示するコンテンツを選択する方法およびシステムに関する。一態様によれば、データ処理システムは、ウェブサイトと関連付けられた訪問者識別子を識別することができる。訪問者識別子は、当該訪問者識別子が過去にウェブサイトを訪問した一連の1つまたは複数のイベントを示す経路種類と関連付け可能である。データ処理システムは、識別した訪問者識別子と関連付けられた経路種類のコンバージョン確率を識別することができる。その後、データ処理システムは、識別した訪問者識別子と関連付けられた経路種類の識別したコンバージョン確率に基づいて、表示するコンテンツ項目を選択することができる。コンバージョン確率に基づいて表示するコンテンツを提供する方法およびシステムの別途詳細については、以下の第D項にて提供する。
【0103】
図1は、コンバージョン行為の前にユーザが会遇した最後のメディア露出のみならず、コンバージョン行為の発生に一部寄与した他のメディア露出に対してもアトリビューション功績を割り当てるアトリビューションモデルを作成する環境の一実施態様を示したブロック図である。特に、本明細書に記載のアトリビューションモデルは、ウェブサイト訪問の訪問関連データに依拠しており、ウェブサイトの訪問者がたどった経路のコンバージョン確率が挙げられるが、これに限定されない。特に、
図1は、コンバージョン行為の発生に一部寄与したメディア露出に対してアトリビューション功績を公平に割り当てるアトリビューションモデルを作成して使用するシステム100を示している。特に、本明細書に記載のアトリビューションモデルは、ウェブサイト訪問の訪問関連データに依拠しており、ウェブサイトの訪問者がたどった経路のコンバージョン確率が挙げられるが、これに限定されない。
【0104】
システム100は、少なくとも1つのデータ処理システム110を具備する。データ処理システム110は、少なくとも1つのプロセッサおよびメモリすなわち処理回路を具備し得る。メモリは、プロセッサが実行した場合に、当該プロセッサが本明細書に記載の動作のうちの1つまたは複数を行うプロセッサ実行可能命令を格納する。プロセッサには、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等、またはこれらの組み合わせを含んでいてもよい。メモリには、電子的、光学的、磁気的、もしくはその他任意のストレージ、またはプロセッサにプログラム命令を提供可能な送信機器を含んでいてもよいが、これらに限定されない。メモリには、フロッピーディスク、CD-ROM、DVD、磁気ディスク、メモリチップ、ASIC、FPGA、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、電気的消去可能ROM(EEPROM)、消去・プログラム可能ROM(EPROM)、フラッシュメモリ、光学媒体、またはプロセッサが命令を読み出し可能なその他任意のメモリをさらに含んでいてもよい。命令には、C、C++、C#、Java(登録商標)、JavaScript(登録商標)、Perl、Python、およびVisual Basic等、任意適当なコンピュータプログラミング言語によるコードを含んでいてもよいが、これらに限定されない。データ処理システムは、さまざまな機能を実行可能な1つまたは複数のコンピュータ機器またはサーバを具備し得る。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、オークションをホスティングするように構成された広告オークションシステムを具備し得る。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、広告オークションシステムを具備しないが、ネットワーク105を介して広告オークションシステムと連通するように構成される。
【0105】
いくつかの実施態様において、データ処理システム110は、特定のウェブサイトのデータ駆動型アトリビューションモデルを作成するように構成されたデータ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120を具備し得る。データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120の詳細については、本開示の以下の第A項にて提供する。また、データ処理システム110は、特定のウェブサイトの訪問と関連付けられたさまざまな経路種類に基づいてアトリビューション功績割り当て規則を作成するように構成される規則作成モジュール125を具備し得る。規則作成モジュール125の詳細については、本開示の以下の第B項にて提供する。また、データ処理システム110は、特定のウェブサイトの訪問者がたどった経路のコンバージョン確率を決定するように構成されたコンバージョン確率決定モジュール130を具備し得る。コンバージョン確率決定モジュール130の詳細については、本開示の以下の第C項にて提供する。また、データ処理システム110は、訪問者識別子と関連付けられた経路のコンバージョン確率に基づいて、訪問者識別子と関連付けられた機器で表示するコンテンツを選択するように構成されたコンテンツ選択モジュール135を具備し得る。コンテンツ選択モジュール135の詳細については、本開示の以下の第D項にて提供する。また、データ処理システム110は、アトリビューションデータを提供して表示するように構成されたアトリビューションデータ表示モジュール138を具備し得る。アトリビューションデータ表示モジュール138の詳細については、本開示の以下の第E項にて提供する。
【0106】
さらに、データ処理システム110は、1つもしくは複数のプロセッサまたはプロセッサを有するコンピュータ機器等の他の論理機器を具備することにより、ネットワーク105を介して少なくとも1つのユーザコンピュータ機器115と連通可能である。いくつかの実施態様において、ユーザコンピュータ機器115およびデータ処理システム110は、ネットワーク105を介して互いに連通可能である。
【0107】
ネットワーク105は、ユーザコンピュータ機器115、データ処理システム110、および1つまたは複数のコンテンツソース(たとえば、とりわけウェブサーバ、広告サーバ)の間で情報を中継する任意の形態のコンピュータネットワークであってもよい。たとえば、ネットワーク105は、インターネットならびに/またはローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラーネットワーク、衛星ネットワーク等の他の種類のデータネットワークを含んでいてもよい。また、ネットワーク105には、当該ネットワーク105内でデータを受信および/または送信するように構成された任意数のコンピュータ機器(たとえば、コンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークスイッチ等)を含んでいてもよい。さらに、ネットワーク105には、任意数の有線および/または無線接続を含んでいてもよい。たとえば、ユーザコンピュータ機器115は、ネットワーク105の他のコンピュータ機器に(たとえば、光ファイバケーブル、CAT5ケーブル等を介して)配線接続された送受信機と(たとえば、WiFi、セルラー、無線通信等を介して)無線連通していてもよい。
【0108】
ユーザコンピュータ機器115は、たとえばラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、デジタルビデオレコーダ、テレビ用セットトップボックス、テレビゲーム機、またはネットワーク105を介して連通するように構成されたその他任意のコンピュータ機器等、任意数の異なるユーザ電子機器であってもよい。ユーザコンピュータ機器115は、プロセッサおよびメモリすなわち処理回路を具備し得る。メモリは、プロセッサが実行した場合に、当該プロセッサが本明細書に記載の動作のうちの1つまたは複数を行う機械命令を格納する。プロセッサには、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等、またはこれらの組み合わせを含んでいてもよい。メモリには、電子的、光学的、磁気的、もしくはその他任意のストレージ、またはプロセッサにプログラム命令を提供可能な送信機器を含んでいてもよいが、これらに限定されない。メモリには、フロッピーディスク、CD-ROM、DVD、磁気ディスク、メモリチップ、ASIC、FPGA、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、電気的消去可能ROM(EEPROM)、消去・プログラム可能ROM(EPROM)、フラッシュメモリ、光学媒体、またはプロセッサが命令を読み出し可能なその他任意適当なメモリをさらに含んでいてもよい。命令には、C、C++、C#、Java(登録商標)、JavaScript(登録商標)、Perl、Python、およびVisual Basic等、任意適当なコンピュータプログラミング言語によるコードを含んでいてもよいが、これらに限定されない。
【0109】
また、ユーザコンピュータ機器115は、1つまたは複数のユーザインターフェース機器を具備していてもよい。一般的に、ユーザインターフェース機器は、知覚情報(たとえば、ディスプレイ上の視覚化、1つまたは複数の音声等)の生成によるユーザへのデータの伝達および/またはユーザから受け取った知覚情報の電子信号へのコンバージョンを行う任意の電子機器(たとえば、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、タッチスクリーンディスプレイ、マイク等)を表す。種々実施態様によれば、上記1つまたは複数のユーザインターフェース機器は、ユーザコンピュータ機器115のハウジングの内部(たとえば、一体型ディスプレイ、マイク等)であってもよいし、ユーザコンピュータ機器115のハウジングの外部(たとえば、ユーザコンピュータ機器115に接続されたモニタ、ユーザコンピュータ機器115に接続されたスピーカ等)であってもよい。たとえば、ユーザコンピュータ機器115は、ネットワーク105を介して1つもしくは複数のコンテンツソースならびに/またはデータ処理システム110から受信したウェブページデータを用いてウェブページを視覚的に表示する電子ディスプレイを含んでいてもよい。いくつかの実施態様において、コンテンツプレースメントキャンペーン管理者または広告主は、ユーザコンピュータ機器115を介してデータ処理システム110と連通可能である。いくつかの実施態様において、広告主は、ユーザコンピュータ機器115のユーザインターフェース機器に表示されたユーザインターフェースを介してデータ処理システム110と連通可能である。ユーザインターフェースの態様については、
図3に関して後述する。
【0110】
また、データ処理システムは、1つまたは複数のコンテンツリポジトリまたはデータベース140を具備し得る。データベース140は、データ処理システム110のローカルとすることができる。いくつかの実施態様において、データベース140は、データ処理システム110のリモートとすることができるが、ネットワーク105を介してデータ処理システム110と連通可能である。データベース140は、データ処理システムがアトリビューションモデルを作成するように構成された多数のウェブサイトと関連付けられた情報を格納することができる。データベース140の内容の別途詳細については、以下に提供する。
【0111】
A.ウェブサイトの過去の訪問関連データに依拠したデータ駆動型アトリビューションモデルを作成する方法およびシステム
データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、コンバージョン行為に至る経路のイベント間でアトリビューション功績を公平に割り当てるアトリビューションモデルを作成するように設計、構築、または構成可能である。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデルは、特定のウェブサイトの訪問と関連付けられた訪問関連データを用いて作成可能である。このため、作成したアトリビューションモデルとしては、特定のウェブサイトに固有のものが可能である。データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、特定のウェブサイトの訪問と関連付けられた訪問関連データを格納するデータベースにアクセスするように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、データベース140等の1つまたは複数のデータベースに訪問関連データを格納するように構成可能である。
【0112】
いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120またはデータ処理システム110のその他何らかのモジュールは、特定のウェブサイトの訪問を監視するように構成可能である。いくつかの実施態様において、ウェブサイトは、1つまたは複数のウェブページを含み得る。いくつかの実施態様において、訪問の監視または記録を行う各ウェブページには、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120またはデータ処理システム110の他のモジュールにウェブサイト訪問記録を作成させるスクリプト、命令、またはその他何らかのコンピュータ実行可能コードを含み得る。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、訪問関連データを格納していなくてもよいが、データベース140からのこのようなデータにアクセスするように構成されていてもよい。
【0113】
いくつかの実施態様において、各訪問と関連付けられた情報は、別個のエントリとしてデータベースに格納される。いくつかの実施態様において、各エントリは、訪問者機器を一意に識別する訪問者識別子を含み得る。いくつかの実施態様において、訪問者識別子としては、ウェブサイトに対応したクッキーが可能である。また、エントリには、訪問のタイムスタンプを含み得る。また、エントリには、訪問中に訪問者がコンバージョン行為を行ったか否かの指標を含み得る。また、エントリには、たとえば訪問者がメディア露出とのユーザ相互作用を行った別のウェブサイトの名称等、訪問者がウェブサイトに到達した移動元を含み得る。また、エントリには、たとえば、とりわけペイド広告、電子メール広告、ソーシャルネットワーク投稿等、訪問者がウェブサイトに到達したメディア露出の種類を示すメディア露出種類のIDを含み得る。いくつかの実施態様において、エントリには、訪問者の経路も含み得る。経路には、訪問者が過去にサイトを訪問する原因となった一連のイベントを含み得る。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120等、記録を作成するように構成されたモジュールは、訪問と関連付けられた訪問者識別子を識別可能であるとともに、ウェブサイトとの任意の過去の相互作用を識別可能である。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、たとえば2013年10月等の所定の時間的範囲内に発生したウェブサイトとの過去の相互作用を識別することができる。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、たとえば先行訪問の発生の4日間等、所定の期間内に発生したウェブサイトとの過去の全相互作用を識別することができる。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、先行訪問の発生の所定の期間内に発生するとともに所定の時間的範囲内に発生したウェブサイトとの過去の全相互作用を識別することができる。
【0114】
データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、所与の期間にわたって、ウェブサイトに対する複数の訪問を識別することができる。いくつかの実施態様において、この所与の期間は、当該期間にわたってウェブサイトが受けたトラヒックの量に基づくことができる。いくつかの実施態様において、この期間は、解析対象の訪問数に基づくことができる。いくつかの実施態様において、解析対象の訪問数としては、1000回の訪問から1000万回超の訪問までが可能である。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、データベース140等、訪問関連情報が格納されたデータベースから訪問関連エントリを読み出すことによって、ウェブサイトに対する複数の訪問を識別するように構成可能である。データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、データベースから、所与の期間に対応する所定数の訪問関連エントリを要求するように構成可能である。たとえば、この要求としては、2013年10月に発生した訪問に対応する1000万個のエントリの受信が可能である。
【0115】
いくつかの実施態様において、訪問者識別子は、ウェブサイトの各訪問と関連付けられている。訪問者識別子としては、特定の訪問者機器に固有のものが可能である。訪問者識別子がウェブサイトを複数回訪問すると、この複数回の訪問によって、訪問者識別子と関連付けられた経路が作成される。この経路には、1つまたは複数のイベントを含み得る。各イベントは、当該イベントが対応する訪問時に訪問者が如何にしてウェブサイトに到達したかに関する情報を提供可能である。また、イベントは、訪問者がこのウェブサイトに到達した元のウェブサイトを示す移動元および訪問者が会遇したメディア露出の種類を示すメディア露出種類を識別することができる。いくつかの実施態様において、イベントとしては、ウェブサイトへの直接訪問が可能である。すなわち、訪問者は、メディア露出との相互作用なくウェブサイトを訪問したことになる。本開示の目的のため、ウェブサイトへの直接訪問は、メディア露出種類と見なし得る。経路の一連のイベントが重要であるため、イベントはそれぞれ、当該経路に含まれる他のイベントの位置に対するイベントの位置を示す対応インデックス位置を有することまたはそのような対応インデックス位置との関連付けが可能である。
【0116】
経路はそれぞれ、特定の経路種類に対応可能である。同一の経路は、同じ経路種類に対応する。任意の経路種類の特性には、イベントの種類、イベント数、およびイベントがそれぞれ発生した順序を含む。2つの経路のイベント数が同じで、イベントの各種類の発生順序が同一である場合、これら2つの経路は、同じ経路種類である。逆に、2つの経路のイベント数が異なるか、またはイベントの各種類の発生順序が異なる場合、これら2つの経路は、異なる経路種類に対応する。
【0117】
データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、識別した訪問と関連付けられた訪問者識別子を識別するように構成可能である。さらに、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、識別した訪問と関連付けられた各訪問者識別子と関連付けられた経路を識別するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、ウェブサイトの訪問を記録するたびに、当該訪問と関連付けられた訪問者識別子を識別し、同じ訪問者識別子と関連付けられた過去の訪問を探索して、記録した訪問とともに、過去の訪問に対応する経路を格納する。このように、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、識別した複数の訪問から、識別した訪問と関連付けられた各訪問者識別子と関連付けられた経路を識別するように構成可能である。
【0118】
いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、識別した訪問のうちの1つまたは複数と関連付けられた所与の訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することができる。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、所与の訪問者識別子について、当該所与の識別子に対応する1つまたは複数のエントリを識別することによって、上記経路を識別することができる。識別したエントリから、エントリに含まれる訪問のタイムスタンプに従って、これらのエントリをソートする。その後、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、最早のタイムスタンプに対応するエントリから始まる昇順に、エントリそれぞれと関連付けられたイベントを並べることができる。このように、所与の識別子と関連付けられた経路は、昇順に並んだエントリを含む。
【0119】
いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、2つの連続するイベント間の時間が閾値期間よりも長いか否かを判定するように構成可能である。このようないくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、2つの連続するイベント間の時間が閾値期間よりも長いと判定した場合、所与の訪問者識別子と関連付けられた経路を識別する際に、2つの連続するイベントのうちのより早く発生したイベントおよび当該より早く発生したイベントに先行するその他すべてのイベントを無視するように構成可能である。
【0120】
いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、ある特定種類のイベントと(任意の種類の)直前イベントとの間の時間が閾値期間よりも短いか否かを判定するように構成可能である。このようないくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、上記特定のイベント種類の発生とその直前イベントとの間の時間が閾値期間よりも短いと判定した場合、所与の訪問者経路と関連付けられた経路を識別する際に、上記特定のイベント種類の発生を無視するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、先行イベントからの閾値時間ウィンドウ内で発生した1つまたは複数のイベントを無視するように構成可能である。たとえば、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、先行イベントからの閾値時間ウィンドウ内で発生したウェブサイトの直接訪問と関連付けられた1つまたは複数のイベントを無視するように構成可能である。いくつかの実施態様において、閾値時間ウィンドウとしては、およそ24時間が可能である。
【0121】
データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、各経路種類のコンバージョン確率を決定するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、コンバージョンに至った経路種類に対応する訪問の数に基づいて、所与の経路種類のコンバージョン確率を決定することができる。データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、まず、識別した複数の経路から、同じ経路種類に対応するすべての経路を識別することによって、所与の経路種類のコンバージョン確率を決定することができる。
図2Aは、一部がコンバージョンに至り、その他が至らなかった複数の識別経路を示した概念図である。
図2Aに示すように、経路212は、第1のイベント202aを含み、第2のイベント202b、第3のイベント202c、およびコンバージョンイベント204が後続する。その後、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、各経路種類に固有の経路の総数を示す各経路種類の総経路数を決定することができる。また、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、各経路種類に固有のコンバージョンの総数を示す各経路種類のコンバージョン経路数を決定するように構成可能である。所与の経路種類のコンバージョン確率は、当該所与の経路種類の総経路数に対するコンバージョン経路数の比である。
図2Bは、経路種類で整理した
図2Aの複数の識別経路を示した概念図である。
図2Bにおいて、3つの列は、3つの経路種類を表す。左側の列に示す第1の経路種類212には、5つの経路を含み、そのうちの2つがコンバージョンとなっている。このため、第1の経路種類のコンバージョン確率214は、2/5すなわち40%である。中央の列に示す第2の経路種類222には、3つの経路を含み、そのうちの1つがコンバージョンとなっている。このため、第2の経路種類222のコンバージョン確率224は、1/3すなわち33.33%である。右側の列に示す第3の経路種類232には、4つの経路を含み、そのうちの1つがコンバージョンとなっている。このため、第3の経路種類232のコンバージョン確率234は、1/4すなわち25%である。
【0122】
データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、複数のイベントを有する所与の経路種類について、当該所与の経路種類に含まれる各イベントの反事実ゲインを計算するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象の各イベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて当該イベントの反事実ゲインを計算するように構成可能である。
図2Cは、
図2Bに示す経路のうちの2つの経路を示している。
図2Cに示すように、第1の経路種類212は、第1のイベント「オーガニックサーチ」を含み、第2のイベント「ペイドサーチ」、および第3のイベント「紹介」が後続して、上述の通りコンバージョン確率が0.4である。第2の経路種類222は、第1のイベント「オーガニックサーチ」を含み、第2のイベント「紹介」が後続して、コンバージョン確率は0.33である。第1の経路種類212と第2の経路種類222との違いは、第2の経路種類222が「オーガニックサーチ」イベントと「紹介」イベントとの間にイベント「ペイドサーチ」を含んでいないことである。データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、第1の経路種類212と、反事実ゲインが計算される対象の「ペイドサーチ」イベントを含んでいない点を除いて第1の経路種類と同一である第2の経路種類222とのコンバージョン確率の差を決定することによって、第1の経路種類の「ペイドサーチ」イベントの反事実ゲインを計算するように構成可能である。
【0123】
データ処理システムは、特定の経路種類に含まれる各イベントの反事実ゲインを計算することによって、当該経路種類のイベントそれぞれに割り当てるアトリビューション功績の量を決定するように構成可能である。
図2Dには、第1の経路種類212の各イベントの反事実ゲインの概念図を示している。「オーガニックサーチ」イベントの反事実ゲインを計算するため、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、まず、「紹介」イベントが後続する「ペイドサーチ」イベントのみを含む経路種類のコンバージョン確率を決定することができる。第1の経路種類と「紹介」イベントが後続する「ペイドサーチ」イベントのみを含む経路種類とのコンバージョン確率の差は、「オーガニックサーチ」イベントの反事実ゲインに対応する。同様に、「紹介」イベントの反事実ゲインを計算するため、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、まず、「ペイドサーチ」イベントが後続する「オーガニックサーチ」イベントのみを含む経路種類のコンバージョン確率を決定することができる。第1の経路種類と「紹介」イベントが後続する「ペイドサーチ」イベントが後続する「オーガニックサーチ」イベントのみを含む経路種類とのコンバージョン確率の差は、「紹介」イベントの反事実ゲインに対応する。
【0124】
より一般的に、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、まず、所与の経路種類について、所与のイベントに先行する第1の一連の順序付けイベントおよび所与のイベントに後続する第2の一連の順序付けイベントを識別することにより、当該所与の経路種類のイベントの反事実ゲインを計算するように構成可能である。いくつかの実施態様において、イベントが所与の経路種類の第1のイベントである場合、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、第1の一連の順序付けイベントを識別しない。いくつかの実施態様において、イベントが所与の経路種類の最後のイベントである場合、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、第2の一連の順序付けイベントを識別しない。いくつかの実施態様において、一連のイベントは、1つまたは複数のイベントを含み得る。その後、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、識別した経路種類から、第1の一連の順序付けイベントの直後に第2の一連の順序付けイベントが続く比較経路種類を識別することができる。言い換えると、比較経路種類は、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120が反事実ゲインを計算しているイベントを含まない点を除いて、所与の経路種類と同一である。その後、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、所与の経路種類のコンバージョン確率と比較経路種類のコンバージョン確率との差を計算することができる。計算した差が当該イベントの反事実ゲインである。
【0125】
いくつかの実施態様において、所与の経路種類の特定のイベントの反事実ゲインとしては、負数が可能である。ただし、これは、1つまたは複数のイベントにアトリビューション功績を割り当てる方法に悪影響を及ぼす可能性がある。たとえば、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、特定の経路種類の最後のイベントについて、これがコンバージョンに至る可能性があっても、負数として反事実ゲインを計算できる可能性がある。このため、特定のイベントに負のアトリビューション功績を割り当てることは、直観に反する。負の反事実ゲインを計算する可能性を捉えるため、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、所与のイベントの計算した反事実ゲインがゼロ未満であると判定するように構成可能である。データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、所与のイベントに関する計算した反事実ゲインがゼロ未満である旨の判定に応答して、このようなイベントの反事実ゲインをゼロに修正することができる。
【0126】
その後、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、所与の経路種類のイベントそれぞれに割り当てるアトリビューション功績を決定することができる。データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、まず、所与の経路種類のイベントそれぞれに対応する反事実ゲインの合計に対応する総ゲイン値を決定することができる。その後、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、総ゲイン値に対する所与のイベントの反事実ゲインの比を決定することによって、イベントそれぞれのアトリビューション功績を決定することができる。
図2Dに示すように、総ゲイン値は、「オーガニックサーチ」イベント、「ペイドサーチ」イベント、および「紹介」イベントそれぞれの反事実ゲインの合計である。「オーガニックサーチ」イベントの場合、アトリビューション功績は、0.1/0.32の比であり、およそ31%である。「ペイドサーチ」イベントの場合、アトリビューション功績は、0.07/0.32の比であり、およそ22%である。「紹介」イベントの場合、アトリビューション功績は、0.15/0.32の比であり、およそ47%である。その後、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、反事実ゲインが計算される対象の所与の経路種類の各イベントに決定したアトリビューション功績を割り当てることができる。いくつかの実施態様において、総ゲイン値がゼロのイベントにおいて、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、フォールバックアトリビューションモデルに従って、経路の各イベントにアトリビューション功績を割り当てるように構成可能である。いくつかの実施態様において、フォールバックアトリビューションモデルとしては、ラストクリックアトリビューションモデルが可能である。いくつかの実施態様において、フォールバックアトリビューションモデルとしては、各イベントに等量のアトリビューション功績を割り当てるものが可能である。
【0127】
データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、コンバージョンに至った識別経路の各イベント種類に割り当てるアトリビューション功績の量を決定するように構成可能である。
図2Eは、同じ経路種類の2つの経路を示した概念図である。
図2Eには、第1の経路種類212の2つのコンバージョン経路を示している。データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、アトリビューション功績を第1の経路種類のコンバージョンの総数に乗じることによって、第1の経路種類のイベントそれぞれにふさわしいアトリビューション功績の量を演算することができる。したがって、「オーガニックサーチ」イベントに割り当てられるアトリビューション功績は0.63、「ペイドサーチ」イベントは0.44、「紹介」イベントは0.94である。これに対して、ラストクリックアトリビューションモデルが適用された場合は、「オーガニックサーチ」イベントおよび「ペイドサーチ」イベントに割り当てられるアトリビューション功績がゼロとなる一方、「紹介」イベントに割り当てられるアトリビューション功績は2となる。
【0128】
さらに、データ処理システムのデータ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、当該経路種類に含まれる各イベントの決定したアトリビューション功績を格納するように構成可能である(ブロック430)。データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、経路種類に含まれる各イベントの決定したアトリビューション功績をデータベース140等のデータベースに格納するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、所与の経路種類の各イベントの決定したアトリビューション功績を単一のアトリビューション規則として格納することができる。このように、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、複数のアトリビューション規則を格納することにより、さまざまな経路種類のコンバージョン確率に基づいて、アトリビューションモデルを作成することができる。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、後でアトリビューション規則にアクセスして、コンバージョンに至った経路種類のイベントにアトリビューション功績を割り当てられるように、決定したアトリビューション功績から作成されたアトリビューション規則を格納することができる。
【0129】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、複数のアトリビューション規則を用いてアトリビューションモデルを作成したら、コンバージョンに至った所与の経路のさまざまなイベントにアトリビューション功績を割り当てるように構成可能である。このため、データ処理システムは、まず、コンバージョンを行った経路の経路種類を識別することができる。その後、データ処理システムは、識別した経路種類に対応するアトリビューション規則を用いて、識別した経路のイベントそれぞれにアトリビューション功績を割り当てることができる。
【0130】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、1つまたは複数のコンテンツパブリッシャの統計値を保持するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、経路のイベントそれぞれにアトリビューション功績を割り当てたら、イベントそれぞれと関連付けられたアトリビューション功績を対応するイベントの既存の総計に加算することによって、さまざまなイベントと関連付けられたアトリビューション功績を記録するウェブサイトのコンバージョンテーブルを更新することができる。
【0131】
図3は、モデル比較ツールを示すユーザインターフェースのスクリーンショットである。ユーザインターフェースは、所与のコンバージョン集合に関する2つの異なるアトリビューションモデルに割り当てられたコンバージョンの数を比較可能である。
図3に示すように、ユーザインターフェースに示されたデータは、「last interaction」と表されたラストクリックアトリビューションモデルおよび「data-driven」と表されたデータ駆動型アトリビューションモデルに対応する。ラストクリックアトリビューションモデルの結果がカラム310に示される一方、データ駆動型アトリビューションモデルの結果は、カラム320に示されている。オーガニックサーチ、直接、紹介、ソーシャルネットワーク等のさまざまなイベント種類314については、ラストクリックアトリビューションモデルおよびデータ駆動型アトリビューションモデルにそれぞれ基づいて、対応するアトリビューション功績とともに示されている。異なるイベント種類314それぞれのコンバージョンは、コンバージョンを受けた第1の経路種類の各イベントに割り当てられるアトリビューション功績を決定することによって計算される。特に、データ処理システムは、コンバージョン経路を識別し、コンバージョン経路のイベントそれぞれのアトリビューション功績を決定し、当該データ処理システム110が保持するイベントの中間合計に対して、各イベントに対応する決定したアトリビューション功績を加算することができる。いくつかの実施態様において、コンバージョンの計算に用いられるデータは、たとえば2013年10月1日〜2013年10月31日の期間に基づく。この期間にわたって、コンバージョンを行った経路すべてを解析可能であり、コンバージョン経路の各イベントのアトリビューション功績の決定および加算によって、所与のイベント種類の総コンバージョンを決定する。
図3に示すように、「オーガニックサーチ」イベントまたはメディア露出の総コンバージョン数は、データ駆動型アトリビューションモデルによれば6,051.54である。これに対して、「オーガニックサーチ」イベントまたはメディア露出の総コンバージョン数は、ラストクリックアトリビューションモデルによれば5589である。
【0132】
図4は、データ駆動型アトリビューションモデルを作成する際に実行するステップの一実施態様を示したフローチャートである。概要として、データ処理システムは、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別することができる(ブロック405)。その後、データ処理システムは、識別した複数の訪問と関連付けられた各訪問者識別子について、訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することができる(ブロック410)。データ処理システムは、識別した訪問者識別子と関連付けられた各経路種類について、コンバージョンに至った経路種類に対応する訪問の数に基づいて経路種類コンバージョン確率を決定することができる(ブロック415)。その後、データ処理システムは、識別した訪問者識別子と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象の各イベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて当該イベントの反事実ゲインを計算することができる(ブロック420)。その後、データ処理システムは、複数の経路種類それぞれの各イベントのアトリビューション功績を決定することができる(ブロック425)。その後、データ処理システムは、識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、当該経路種類に含まれる各イベントの決定したアトリビューション功績を格納することができる(ブロック430)。
【0133】
さらに詳しく、データ処理システムは、所与の期間にわたって、特定のウェブサイトに対する複数の訪問を識別することができる(ブロック405)。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、所与の期間にわたって、ウェブサイトに対する複数の訪問を識別することができる。いくつかの実施態様において、この所与の期間は、当該期間にわたってウェブサイトが受けたトラヒックの量に基づくことができる。いくつかの実施態様において、この期間は、解析対象の訪問数に基づくことができる。いくつかの実施態様において、解析対象の訪問数としては、1000回の訪問から1000万回超の訪問までが可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、訪問関連情報が格納されたデータベースから訪問関連エントリを読み出すことによって、ウェブサイトに対する複数の訪問を識別するように構成可能である。データ処理システムは、データベースから、所与の期間に対応する所定数の訪問関連エントリを要求するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、複数の訪問と関連付けられた訪問関連情報を含む項目を格納したデータベースから、当該複数の訪問を識別することができる。いくつかの実施態様において、エントリのうちの1つまたは複数は、訪問と関連付けられた訪問者機器を識別する訪問者識別子、訪問中にコンバージョンが発生したか否かを示すコンバージョン指標、またはウェブサイトの訪問が発生したイベントに対応するメディア露出を含む。
【0134】
その後、データ処理システムは、識別した複数の訪問と関連付けられた各訪問者識別子について、訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することができる(ブロック410)。いくつかの実施態様において、訪問者識別子は、ウェブサイトの各訪問と関連付けられている。訪問者識別子としては、特定の訪問者機器に固有のものが可能である。訪問者識別子がウェブサイトを複数回訪問すると、この複数回の訪問によって、訪問者識別子と関連付けられた経路が作成される。この経路には、1つまたは複数のイベントを含み得る。各イベントは、当該イベントが対応する訪問時に訪問者が如何にしてウェブサイトに到達したかに関する情報を提供可能である。また、イベントは、訪問者がこのウェブサイトに到達した元のウェブサイトを示す移動元および訪問者が会遇したメディア露出の種類を示すメディア露出種類を識別することができる。いくつかの実施態様において、イベントとしては、ウェブサイトへの直接訪問が可能である。すなわち、訪問者は、メディア露出との相互作用なくウェブサイトを訪問したことになる。本開示の目的のため、ウェブサイトへの直接訪問は、メディア露出種類と見なし得る。経路の一連のイベントが重要であるため、イベントはそれぞれ、当該経路に含まれる他のイベントの位置に対するイベントの位置を示す対応インデックス位置を有することまたはそのような対応インデックス位置との関連付けが可能である。
【0135】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、識別した訪問のうちの1つまたは複数に対応する所与の訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、所与の訪問者識別子について、当該所与の識別子に対応する1つまたは複数のエントリを識別することによって、上記経路を識別することができる。識別したエントリから、エントリに含まれる訪問のタイムスタンプに従って、これらのエントリをソートする。その後、データ処理システムは、最早のタイムスタンプに対応するエントリから始まる昇順に、エントリそれぞれと関連付けられたイベントを並べることができる。このように、所与の識別子と関連付けられた経路は、昇順に並んだエントリを含む。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、2つの連続するイベント間の時間が閾値期間よりも長いか否かを判定することができる。このようないくつかの実施態様において、データ処理システムは、2つの連続するイベント間の時間が閾値期間よりも長いと判定した場合、所与の訪問者識別子と関連付けられた経路を識別する際に、2つの連続するイベントのうちのより早く発生したイベントおよび当該より早く発生したイベントに先行するその他すべてのイベントを無視することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、ある特定種類のイベントと(任意の種類の)直前イベントとの間の時間が閾値期間よりも短いか否かを判定することができる。このようないくつかの実施態様において、データ処理システムは、上記特定のイベント種類の発生とその直前イベントとの間の時間が閾値期間よりも短いと判定した場合、所与の訪問者経路と関連付けられた経路を識別する際に、上記特定のイベント種類の発生を無視することができる。
【0136】
データ処理システムは、識別した訪問者識別子と関連付けられた各経路種類について、コンバージョンに至った経路種類に対応する訪問の数に基づいて経路種類コンバージョン確率を決定することができる(ブロック415)。データ処理システムは、各経路種類のコンバージョン確率を決定するように構成可能である。データ処理システムは、まず、識別した複数の経路から、同じ経路種類に対応するすべての経路を識別することによって、所与の経路種類のコンバージョン確率を決定することができる。その後、データ処理システムは、各経路種類に固有の経路の総数を示す各経路種類の総経路数を決定することができる。また、データ処理システムは、各経路種類に固有のコンバージョンの総数を示す各経路種類のコンバージョン経路数を決定することができる。所与の経路種類のコンバージョン確率は、当該所与の経路種類の総経路数に対するコンバージョン経路数の比である。
【0137】
その後、データ処理システムは、識別した訪問者識別子と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象の各イベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて当該イベントの反事実ゲインを計算することができる(ブロック420)。データ処理システムは、複数のイベントを有する所与の経路種類について、当該所与の経路種類に含まれる各イベントの反事実ゲインを計算するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象の各イベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて当該イベントの反事実ゲインを計算するように構成可能である。
【0138】
データ処理システムは、特定の経路種類に含まれる各イベントの反事実ゲインを計算することによって、当該経路種類のイベントそれぞれに割り当てるアトリビューション功績の量を決定するように構成可能である。データ処理システムは、まず、所与の経路種類について、所与のイベントに先行する第1の一連の順序付けイベントおよび所与のイベントに後続する第2の一連の順序付けイベントを識別することにより、当該所与の経路種類のイベントの反事実ゲインを計算するように構成可能である。いくつかの実施態様において、イベントが所与の経路種類の第1のイベントである場合、データ処理システムは、第1の一連の順序付けイベントを識別しない。いくつかの実施態様において、イベントが所与の経路種類の最後のイベントである場合、データ処理システムは、第2の一連の順序付けイベントを識別しない。いくつかの実施態様において、一連のイベントは、1つまたは複数のイベントを含み得る。その後、データ処理システムは、識別した経路種類から、第1の一連の順序付けイベントの直後に第2の一連の順序付けイベントが続く比較経路種類を識別することができる。言い換えると、比較経路種類は、データ処理システムが反事実ゲインを計算しているイベントを含まない点を除いて、所与の経路種類と同一である。その後、データ処理システムは、所与の経路種類のコンバージョン確率と比較経路種類のコンバージョン確率との差を計算することができる。計算した差が当該イベントの反事実ゲインである。
【0139】
いくつかの実施態様において、所与の経路種類の特定のイベントの反事実ゲインとしては、負数が可能である。ただし、これは、1つまたは複数のイベントにアトリビューション功績を割り当てる方法に悪影響を及ぼす可能性がある。たとえば、データ処理システムは、特定の経路種類の最後のイベントについて、これがコンバージョンに至る可能性があっても、負数として反事実ゲインを計算できる可能性がある。このため、特定のイベントに負のアトリビューション功績を割り当てることは、直観に反する。負の反事実ゲインを計算する可能性を捉えるため、データ処理システムは、所与のイベントの計算した反事実ゲインがゼロ未満であると判定するように構成可能である。データ処理システムは、所与のイベントに関する計算した反事実ゲインがゼロ未満である旨の判定に応答して、このようなイベントの反事実ゲインをゼロに修正することができる。
【0140】
その後、データ処理システムは、複数の経路種類それぞれの各イベントのアトリビューション功績を決定することができる(ブロック425)。データ処理システムは、まず、所与の経路種類のイベントそれぞれに対応する反事実ゲインの合計に対応する総ゲイン値を決定することができる。その後、データ処理システムは、総ゲイン値に対する所与のイベントの反事実ゲインの比を決定することによって、イベントそれぞれのアトリビューション功績を決定することができる。その後、データ処理システムは、反事実ゲインが計算される対象の所与の経路種類の各イベントに決定したアトリビューション功績を割り当てることができる。いくつかの実施態様において、総ゲイン値がゼロの場合、データ処理システムは、フォールバックアトリビューションモデルに従って、経路の各イベントにアトリビューション功績を割り当てることができる。いくつかの実施態様において、フォールバックアトリビューションモデルとしては、ラストクリックアトリビューションモデルが可能である。いくつかの実施態様において、フォールバックアトリビューションモデルとしては、各イベントに等量のアトリビューション功績を割り当てるものが可能である。
【0141】
データ処理システムは、識別した経路と関連付けられた複数の経路種類それぞれについて、当該経路種類に含まれる各イベントの決定したアトリビューション功績を格納することができる(ブロック430)。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、所与の経路種類の各イベントの決定したアトリビューション功績を単一のアトリビューション規則として格納することができる。このように、データ処理システムは、複数のアトリビューション規則を格納することにより、さまざまな経路種類のコンバージョン確率に基づいて、アトリビューションモデルを作成することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、後でアトリビューション規則にアクセスして、コンバージョンに至った経路種類のイベントにアトリビューション功績を割り当てられるように、決定したアトリビューション功績から作成されたアトリビューション規則を格納することができる。
【0142】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、複数のアトリビューション規則を用いてアトリビューションモデルを作成したら、コンバージョンに至った所与の経路のさまざまなイベントにアトリビューション功績を割り当てるように構成可能である。このため、データ処理システムは、まず、コンバージョンを行った経路の経路種類を識別することができる。その後、データ処理システムは、識別した経路種類に対応するアトリビューション規則を用いて、識別した経路のイベントそれぞれにアトリビューション功績を割り当てることができる。
【0143】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、1つまたは複数のコンテンツパブリッシャの統計値を保持するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、経路のイベントそれぞれにアトリビューション功績を割り当てたら、イベントそれぞれと関連付けられたアトリビューション功績を対応するイベントの既存の総計に加算することによって、さまざまなイベントと関連付けられたアトリビューション功績を記録するウェブサイトのコンバージョンテーブルを更新することができる。
【0144】
B.ウェブサイトの訪問と関連付けられた履歴データに基づいてアトリビューションモデルの規則を作成する方法およびシステム
上記概説したデータ駆動型アトリビューションモデルは、訪問者の先行コンバージョン経路の使用に依拠して、適格のメディア露出にアトリビューション功績を割り当てる。アトリビューションモデルには、所与の経路種類のイベントにアトリビューション功績を割り当てる複数の規則を含む。規則はそれぞれ、所与の経路種類に一意とすることができる。2つ以上のイベントを有する所与の経路種類については、第A項に記載の通り、各イベントの反事実ゲインを計算することによって、所与の経路種類に含まれるイベントそれぞれのアトリビューション功績を決定することができる。反事実ゲインは、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象のイベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて計算される。
【0145】
アトリビューションモデルが所与の経路種類の各イベントの反事実ゲインの計算に依拠することにより、以前は認識されていなかった課題が発生する。このようなアトリビューションモデルの作成における課題の1つは、訪問者がたどり得る各経路種類に含まれる各イベントの反事実ゲインを演算するリソースの配分または管理である。たとえば、5つのイベントを有する経路種類の各イベントの反事実ゲインを計算するため、データ処理システムは、5つのイベントを有する経路種類のコンバージョン確率のほか、反事実ゲインが計算される対象のイベントを除いて、5つの経路種類の順序で同じイベントを含む4つのイベントを有する少なくとも4つの異なる経路種類のコンバージョン確率を決定することができる。経路のイベント数に応じて、演算は、非常にリソース集約的となり得る。このため、精度のリソース利用との平衡を保つ所与の経路種類の各イベントの反事実ゲインの計算に依拠したデータ駆動型アトリビューションモデルを作成するのが望ましい場合がある。
【0146】
上述の通り、新たなアトリビューションモデルは、特定のウェブサイトの訪問者がたどった経路に基づく経路種類のコンバージョン確率の決定に依拠している。経路種類のコンバージョン確率の決定に依拠したアトリビューションモデルの作成における課題として、コンバージョン確率のほか、アトリビューション功績割り当て対象の複数の経路種類に含まれる各イベントの反事実ゲインを確実に決定できるように処理が必要となるデータの量が挙げられる。処理が必要となり得るデータの量は、とりわけウェブサイトに至る経路の総数、経路それぞれのイベントの数、および異なる種類の経路の数に基づくことができる。処理するデータが多いほど、経路種類それぞれのコンバージョン確率の計算精度をより高くするのに役立ち得るものの、高精度の必要性は、利用する演算リソースの量と平衡を保つのが望ましいと考えられる。
【0147】
そこで、本開示の態様は、データ処理によって、演算リソースを効率的に利用しつつ、経路種類のコンバージョン確率を正確に決定する方法およびシステムにも関する。この点において、本開示は、精度と演算リソース要件との平衡を保つアトリビューションモデルの規則を作成する方法およびシステムを提供する。
【0148】
図1を再び参照して、データ処理システム110の規則作成モジュール125は、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120の態様を実行するように構成可能である。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120の一部とすることができる。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、特定のウェブサイトで訪問者が行った複数のコンバージョンを識別するように構成可能である。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、所与の期間内に発生した複数のコンバージョンを識別するように構成可能である。いくつかの実施態様において、この所与の期間は、広告主からの要求に基づくことができる。いくつかの実施態様において、この所与の期間は、当該期間にわたってウェブサイトが受けたトラヒックの量に基づくことができる。いくつかの実施態様において、この期間は、解析対象の訪問数に基づくことができる。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、データベース140等、ウェブサイトの訪問関連情報が格納されたデータベースから訪問関連エントリを読み出すことによって、複数のコンバージョンを識別するように構成可能である。規則作成モジュール125は、データベースから、所与の期間内にウェブサイトで起こった複数のコンバージョンを要求するように構成可能である。
【0149】
規則作成モジュール125は、複数のコンバージョンのうちの識別した各コンバージョンについて、当該コンバージョンと関連付けられた経路を識別することができる。経路は、1つまたは複数のイベントおよび経路の他のイベントに対するイベント位置を示す対応インデックス位置を識別することができる。また、経路は、訪問者機器を識別する特定の訪問者識別子に固有である。経路は、訪問者機器によるウェブサイトの訪問に至った一連のイベントを表す。イベントは、訪問者機器およびウェブサイトに対応するメディア露出による相互作用に対応可能である。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、ウェブサイトの訪問に関する訪問関連情報を格納したデータベースから情報を要求することによって、コンバージョンと関連付けられた経路を識別することができる。
【0150】
いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、コンバージョンと関連付けられた訪問者識別子について、ウェブサイトに対する1つまたは複数の過去の訪問を識別することにより、コンバージョンと関連付けられた経路を決定することができる。ウェブサイトに対する過去の訪問の識別に際して、規則作成モジュール125は、訪問者がウェブサイトを訪問した時間を示すタイムスタンプに従って、過去の訪問を発生順に並べることができる。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、ウェブサイトに対する2つの連続する訪問間の期間が閾値期間を超えるか否かを判定することができる。2つの連続する訪問間の期間が閾値期間を超えている場合、規則作成モジュール125は、2つの連続する訪問のうちの遅い方に先行するすべての訪問を無視することができる。この閾値期間は、予め定めておくことができる。いくつかの実施態様において、閾値期間の範囲としては、数時間から数カ月が可能である。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、ある特定種類のイベントと(任意の種類の)直前イベントとの間の時間が閾値期間よりも短いか否かを判定することができる。このようないくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、上記特定のイベント種類の発生とその直前イベントとの間の時間が閾値期間よりも短いと判定した場合、所与の訪問者経路と関連付けられた経路を識別する際に、上記特定のイベント種類の発生を無視することができる。
【0151】
いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、識別した経路または対応するコンバージョンから、識別したコンバージョンそれぞれと関連付けられた複数の経路を識別するように構成可能である。各経路種類は、特定の一連のイベントを特徴とする。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、各経路種類と関連付けられたコンバージョン数を識別することができる。所与の経路種類のコンバージョン数は、当該所与の経路種類に対応する識別したコンバージョンのコンバージョン数である。
【0152】
さらに、規則作成モジュール125は、書き換え対象の経路種類の部分集合を識別するように構成可能である。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、経路書き換えポリシーに従って書き換えられる経路種類の部分集合を識別することができる。経路書き換えポリシーには、書き換え対象の経路種類を識別する1つまたは複数の規則のほか、識別した経路種類の書き換え様態を含み得る。
【0153】
いくつかの実施態様において、経路書き換えポリシーには、1つまたは複数の異なる経路に含まれるイベントのアトリビューション功績を決定する際に当該経路を同様に取り扱えるように、経路を書き換える1つまたは複数の規則を含み得る。いくつかの実施態様において、経路書き換えポリシーには、1つまたは複数の経路種類を簡略化する1つまたは複数の規則を含み得る。
【0154】
いくつかの実施態様において、経路書き換えポリシーは、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する経路種類を書き換えるように構成可能である。いくつかの実施態様において、経路のうちの1つまたは複数の経路長は、閾値イベント数を超える可能性がある。経路の経路長は、経路がコンバージョンに至る前に経路に含まれるイベントの数である。閾値イベント数を超える経路長を有するような経路については、経路に含まれるイベントの部分集合に対してのみ、アトリビューション功績を割り当てるのが望ましい場合がある。2カ月の活動に及ぶ50個のイベントを有する経路を想像して、これら50個のイベントのうちのありとあらゆるイベントがアトリビューション功績に値する可能性は低く、イベントがそれぞれ値する場合であっても、イベントにふさわしいアトリビューション功績の量はわずかであるため、イベントへのアトリビューション功績の割り当てに際しては無視される可能性がある。このため、閾値イベント数を超える経路長を有する経路のイベントの一部を無視するのが合理的である。ただし、無視するイベントを決定するのは困難となり得る。したがって、規則作成モジュール125は、経路の書き換えによって、アトリビューション功績を割り当てるイベントを含む一方、アトリビューション功績を割り当てないイベントを無視することができる。いくつかの実施態様において、閾値イベント数の範囲としては、3〜10が可能である。いくつかの実施態様において、閾値イベント数は、経路種類当たりの総コンバージョン数に基づくことができる。
【0155】
いくつかの実施態様において、経路書き換えポリシーには、第1の部分集合長および第2の部分集合長という2つのパラメータを含み得る。経路長が第1の部分集合長および第2の部分集合長の合計よりも大きなすべての経路について、当該経路は、第1の部分集合長に対応するイベントと第2の部分集合長に対応するイベントとの間にダミー変数を導入することによって書き換えられる。いくつかの実施態様において、第1の部分集合長は1、第2の部分集合長は2が可能である。ダミー変数は、本明細書においては「ANY」と表すが、任意の種類の1つまたは複数のイベントを表し、ゼロのアトリビューション功績が割り当てられるトークンが可能である。たとえば、第1の経路は、ペイドサーチ-電子メール-ペイドサーチ-ソーシャルネットワーク-紹介-電子メールに対応していてもよい。また、第1の経路は、ペイドサーチ-ANY-紹介-電子メールと書き換えられるようになっていてもよい。別の例において、第2の経路は、ペイドサーチ-電子メール-ソーシャルネットワーク-ペイドサーチ-電子メール-ペイドサーチ-紹介-電子メールに対応していてもよい。また、第2の経路は、第1の経路と同様に、ペイドサーチ-ANY-紹介-電子メールと書き換えられるようになっていてもよい。
【0156】
いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、識別したコンバージョンに対応する1つまたは複数の経路種類が統計学的に有意ではないと判定するように構成可能である。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、頻度の降順に経路種類を並べることができる。経路種類を頻度の降順に並べる際に、規則作成モジュールは、累積頻度が閾値頻度未満であるすべての経路種類を除去することができる。いくつかの実施態様において、閾値頻度は、識別したコンバージョンの総数の百分率として決定可能である。このため、コンバージョンの総数が1000万回である場合、閾値頻度の範囲としては、99%の包含率の100,000回から90%の包含率の100万回までが可能である。いくつかの実施態様において、閾値頻度は、任意所定の包含率に設定することができる。
【0157】
いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、頻度が閾値頻度量未満の如何なる経路種類も除去することができる。いくつかの実施態様において、閾値頻度量は、識別したコンバージョンの総数に基づくことができる。たとえば、閾値頻度量としては、1000回のコンバージョンが可能である。
【0158】
いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、経路のイベントそれぞれのアトリビューション功績を決定するようにさらに構成可能である。規則作成モジュール125は、第A項に関して説明した経路のイベントのアトリビューション功績を決定するプロセスを利用可能である。大まかな詳細として、規則作成モジュールは、各経路種類のコンバージョン確率を決定した後、アトリビューション功績決定対象のイベントの反事実ゲインの計算により各イベントのアトリビューション功績を決定することによって、経路のイベントそれぞれのアトリビューション功績を決定するように構成可能である。
【0159】
いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、アトリビューション功績決定対象の経路種類に対応する複数の規則を作成することができる。いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、作成した規則のうちの1つまたは複数を含む連想アレイを作成することができる。連想アレイには、コンバージョンと関連付けられた経路種類に対応するキーを含み得る。このため、アレイの各エントリは、一意の経路種類に対応可能であるとともに、単一のアトリビューション規則と考えられ得る。たとえば、1000万回のコンバージョンを処理した後、規則作成モジュール125は、頻度が34,222の経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「ペイドサーチ」のアトリビューション規則を含むことができる。すなわち、規則作成モジュールが識別した1000万回のコンバージョンのうち、経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「ペイドサーチ」に対応するアトリビューション規則が34,222回のコンバージョンに至っている。
【0160】
いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125は、書き換えた経路に対応する規則を含むことができる。このように、連想アレイは、閾値イベント数を超える経路長を有する経路に対応する規則を含まない。いくつかの実施態様において、連想アレイは、規則それぞれに対応するコンバージョンの数を記録することも可能である。いくつかの実施態様において、規則作成モジュールは、単一の書き換え経路に対応する複数の経路に属するコンバージョンを当該単一の書き換え経路のコンバージョンとして関連付けることができる。このように、コンバージョン数が多くはないものの、同様に取り扱い可能な複数の経路は、単一の書き換え経路と関連付けられるように書き換え可能である。
【0161】
いくつかの実施態様において、規則作成モジュール125が作成した規則はそれぞれ、第A項に記載のプロセスに従って決定されたアトリビューション功績を含む。これらのアトリビューション功績は、規則が関連付けられた所与の経路種類のイベントそれぞれに対応する。規則が未作成またはアトリビューション功績を構成イベントに割り当て不可能な経路種類については、ラストクリックアトリビューション等のフォールバックアトリビューションモデルに従って、アトリビューション功績を割り当てることができる。いくつかの実施態様においては、たとえば第1のイベントおよび最後のイベントがそれぞれアトリビューション功績の25%を獲得する一方、残りの50%が経路種類のその他のイベント間で共有されるアトリビューションモデル等、広告主等のエンティティが選択した構成可能なアトリビューションモデルに従って、アトリビューション功績を割り当てることができる。
【0162】
図5は、データ駆動型アトリビューションモデルを含む複数の規則を含む連想アレイの一部を示した図である。連想アレイ500は、複数の規則502〜514を含み、それぞれが特定の経路種類に対応する。各経路種類は、一連のイベントを含む。また、経路種類の各イベントには、アトリビューション功績値が割り当てられる。特定の経路種類のイベントそれぞれのアトリビューション功績値の合計は、100%に等しい。
【0163】
連想アレイ500は、データベース140等のデータベースに格納可能である。データ処理システム110は、連想アレイ500にアクセスして、所与の経路種類のアトリビューション功績割り当て方法を決定することができる。ウェブサイトでコンバージョンが発生した場合、データ処理システム110は、当該コンバージョンと関連付けられた経路種類を識別するように構成可能である。その後、データ処理システム110は、連想アレイ500に含まれる規則に対して、識別した経路種類を適合させることができる。データ処理システム110は、経路種類が連想アレイの規則に適合すると判定した場合、連想アレイの規則と関連付けられた割り当てアトリビューション功績に従って、コンバージョンに対応する経路のイベントにアトリビューション功績を割り当てる。データ処理システム110は、経路種類が連想アレイの規則に適合しないと判定した場合、ラストクリックアトリビューション等のフォールバックアトリビューションモデルに従って、コンバージョンに対応する経路のイベントにアトリビューション功績を割り当てる。
【0164】
連想アレイに含まれる規則の数が多くなると、コンバージョン経路が連想アレイの規則に適合する可能性が高くなるため、コンバージョン経路のイベントそれぞれにアトリビューション功績を割り当て可能な時間が短くなることが了解されるものとする。ただし、より多くの規則を生成するため、規則作成モジュール125は、より多くの演算リソースを採用して、識別した複数のコンバージョンを処理するとともに、各規則の各イベントのアトリビューション功績を決定する必要がある。さらに、データ駆動型アトリビューションモデルは、データ処理システム110が採用する如何なるフォールバックアトリビューションモデルよりも高精度であるため、コンバージョンの際にフォールバックアトリビューションモデルに従ってアトリビューション功績を割り当てる場合は、精度が低下する。このため、生成する規則の数を少なくして演算リソースの利用を抑えようとして、データ処理システムは、コンバージョン経路のイベントにアトリビューション功績を割り当てる精度の低下も招いてしまう。
【0165】
図6は、コンバージョン経路に含まれる複数のイベント間でアトリビューションを割り当てるデータ駆動型アトリビューションモデルの規則を作成する際に実行するステップの一実施態様を示したフローチャートである。特に、
図6は、複数のイベント間でアトリビューション功績を割り当てる規則を作成する際に実行するステップの一実施態様を示したフローチャートである。データ処理システムは、特定のウェブサイトの訪問者が行った複数のコンバージョンを識別することができる(ブロック605)。データ処理システムは、識別したコンバージョンと関連付けられた経路種類を識別することができる(ブロック610)。その後、データ処理システムは、経路書き換えポリシーに従って書き換えられる識別した経路種類の部分集合を識別することができる(ブロック615)。その後、データ処理システムは、経路書き換えポリシーに従って、識別した経路種類の識別した部分集合を書き換え経路種類として書き換えることができる(ブロック620)。データ処理システムは、書き換え経路種類および識別したコンバージョンと関連付けられたその他の識別した経路種類それぞれについて、経路種類に含まれる各イベントのアトリビューション功績を決定することができる(ブロック625)。その後、データ処理システムは、書き換え経路種類および識別したコンバージョンと関連付けられたその他の識別した経路種類それぞれについて、規則作成対象の経路種類の各イベントに対して決定したアトリビューション功績を割り当てる規則を作成することができる(ブロック630)。
【0166】
さらに詳しく、データ処理システムは、特定のウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することができる(ブロック605)。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、所与の期間内にウェブサイトで発生した複数のコンバージョンを識別するように構成可能である。いくつかの実施態様において、この所与の期間は、広告主からの要求に基づくことができる。いくつかの実施態様において、この所与の期間は、当該期間にわたってウェブサイトが受けたトラヒックの量に基づくことができる。いくつかの実施態様において、この期間は、解析対象の訪問数に基づくことができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、ウェブサイトの訪問関連情報が格納されたデータベースから訪問関連エントリを読み出すことによって、複数のコンバージョンを識別するように構成可能である。データ処理システムは、データベースから、所与の期間内にウェブサイトで起こった複数のコンバージョンを要求することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、ウェブサイトログから、特定のウェブサイトにおけるコンバージョンと関連付けられた訪問関連データを読み出すことによって、当該ウェブサイトにおける複数のコンバージョンを識別することができる。
【0167】
データ処理システムは、識別したコンバージョンと関連付けられた経路種類を識別することができる(ブロック610)。各経路種類は、特定の一連のイベントを特徴とする。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、各経路種類と関連付けられたコンバージョン数を識別することができる。所与の経路種類のコンバージョン数は、当該所与の経路種類に対応する識別したコンバージョンのコンバージョン数である。データ処理システムは、各コンバージョンについて、当該コンバージョンと関連付けられた訪問者識別子を識別することによって、経路種類を識別することができる。その後、データ処理システムは、コンバージョンの前のウェブサイトの適格訪問を識別することができる。適格訪問には、所与の訪問前の閾値時間内に発生した任意の過去の訪問を含み得る。このように、閾値時間が1日である場合は、所与の訪問前の1日未満に発生する任意の訪問が適格訪問である。いくつかの実施態様において、データ処理システムはその後、各適格訪問について、訪問者がウェブサイトを訪問したイベントを識別することができる。イベントの例としては、とりわけペイドサーチ広告、ディスプレイ広告、ソーシャルネットワーク投稿、電子メール広告、直接訪問等、複数のメディア露出のうちのいずれかとのユーザ相互作用が挙げられる。その後、データ処理システムは、適格訪問に至ったイベントを発生順に並べることができる。
【0168】
その後、データ処理システムは、経路書き換えポリシーに従って書き換えられる識別した経路種類の部分集合を識別することができる(ブロック615)。経路書き換えポリシーには、書き換え対象の経路種類を識別する1つまたは複数の規則のほか、識別した経路種類の書き換え様態を含み得る。いくつかの実施態様において、経路書き換えポリシーには、1つまたは複数の異なる経路に含まれるイベントのアトリビューション功績を決定する際に当該経路を同様に取り扱えるように、経路を書き換える1つまたは複数の規則を含み得る。いくつかの実施態様において、経路書き換えポリシーには、1つまたは複数の経路種類を簡略化する1つまたは複数の規則を含み得る。いくつかの実施態様において、経路書き換えポリシーは、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する経路種類を書き換えるように構成可能である。いくつかの実施態様において、経路のうちの1つまたは複数の経路長は、閾値イベント数を超える可能性がある。経路の経路長は、経路がコンバージョンに至る前に経路に含まれるイベントの数である。
【0169】
いくつかの実施態様において、データ処理システムはその後、閾値イベント数を超える経路長を有する経路種類を識別することによって、書き換え対象の識別した経路種類の部分集合を識別することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、同様に書き換える一連の反復イベントを有する経路を識別することができる。たとえば、6つの「直接」イベントが連続した経路種類は、経路書き換えポリシーに従って書き換えられるものとして識別可能である。
【0170】
その後、データ処理システムは、経路書き換えポリシーに従って、識別した経路種類の識別した部分集合を書き換え経路種類として書き換えることができる(ブロック620)。データ処理システムは、まず、識別した部分集合の所与の経路について、当該経路が閾値イベント数よりも大きな経路長を有すると判定することによって、識別した経路種類の識別した部分集合を書き換え経路種類として書き換えることができる。その後、データ処理システムは、所与の経路について、ウェブサイトの訪問に至った第1のイベント集合に対応する所与の経路の第1のイベント数およびコンバージョンの直前の所与の経路の第2のイベント集合に対応する第2のイベント数を識別することができる。その後、データ処理システムは、その他のイベントとして、第1のイベント数としても第2のイベント数としても識別されていない所与の経路の1つまたは複数のイベントを識別することができる。その後、データ処理システムは、アトリビューション功績が割り当てられていないダミー変数によって、所与の経路のその他のイベントを置き換えることができる。
【0171】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、イベントの一部を保つ一方、経路種類に含まれるその他のイベントを除去することによって、閾値イベント数を超える経路長を有する経路種類を書き換えることができる。保持および除去するイベントは、コンバージョン経路の傾向に基づいて選択されるようになっていてもよい。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、コンバージョンイベントに先行する最後のイベントに従って、すべての経路種類を並べることができる。その後、データ処理システムは、コンバージョンイベントに先行する最後2つのイベントに従って、経路種類をさらに並べることができ、以下同様である。その後、データ処理システムは、経路種類の書き換えによって、1つまたは複数の統合経路種類に共通していないイベントを無視することにより、一連のコンバージョンイベントの直前のイベントの一部を有する1つまたは複数の経路種類を統合するか否かを判定することができる。
【0172】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、経路種類が然程重要ではないと判定することができる。その後、データ処理システムは、経路種類が然程重要ではない旨の判定に応答して、アトリビューション功績割り当て規則作成対象の識別した経路種類から当該経路種類を除去することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、まず、経路種類と関連付けられたコンバージョンの数を識別することによって、経路種類が然程重要ではないと判定することができる。その後、データ処理システムは、コンバージョン数が閾値未満である経路種類を識別することができる。データ処理システムは、コンバージョン数が閾値未満である識別した経路種類を除去することができる。
【0173】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、各経路種類について、経路種類と関連付けられたコンバージョンの数を識別することにより、経路種類が然程重要ではないと判定することができる。その後、データ処理システムは、識別したコンバージョン数に基づいて、閾値頻度を識別することができる。いくつかの実施態様において、閾値頻度は、識別したコンバージョン数の1%とすることができる(ブロック605)。その後、データ処理システムは、経路種類と関連付けられたコンバージョンの識別数の昇順に、除去コンバージョン数が閾値頻度を超えるまで、経路種類を除去することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、最低頻度の経路種類を始点として、経路種類を除去することができる。
【0174】
データ処理システムは、書き換え経路種類および識別したコンバージョンと関連付けられたその他の識別した経路種類それぞれについて、経路種類に含まれる各イベントのアトリビューション功績を決定することができる(ブロック625)。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、第A項に関して説明した経路のイベントのアトリビューション功績を決定するプロセスを利用可能である。大まかな詳細として、データ処理システムは、各経路種類のコンバージョン確率を決定した後、アトリビューション功績決定対象のイベントの反事実ゲインの計算により各イベントのアトリビューション功績を決定することによって、経路のイベントそれぞれのアトリビューション功績を決定することができる。
【0175】
その後、データ処理システムは、書き換え経路種類および識別したコンバージョンと関連付けられたその他の識別した経路種類それぞれについて、規則作成対象の経路種類の各イベントに対して決定したアトリビューション功績を割り当てる規則を作成することができる(ブロック630)。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、作成した規則のうちの1つまたは複数を含む連想アレイを作成することができる。連想アレイには、コンバージョンと関連付けられた経路種類に対応するキーを含み得る。このため、アレイの各エントリは、一意の経路種類に対応可能であるとともに、単一のアトリビューション規則と考えられる。
【0176】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、書き換えた経路に対応する規則を含むことができる。このように、連想アレイは、閾値イベント数を超える経路長を有する経路に対応する規則を含まない。いくつかの実施態様において、連想アレイは、規則それぞれに対応するコンバージョンの数を記録することも可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、単一の書き換え経路に対応する複数の経路に属するコンバージョンを当該単一の書き換え経路のコンバージョンとして関連付けることができる。このように、コンバージョン数が多くはないものの、同様に取り扱い可能な複数の経路は、単一の書き換え経路と関連付けられるように書き換え可能である。
【0177】
いくつかの実施態様において、データ処理システムにより作成された規則には、決定したアトリビューション功績を含む。これらのアトリビューション功績は、規則が関連付けられた所与の経路種類のイベントそれぞれに対応する。規則が未作成またはアトリビューション功績を構成イベントに割り当て不可能な経路種類については、ラストクリックアトリビューション等のフォールバックアトリビューションモデルに従って、アトリビューション功績を割り当てることができる。いくつかの実施態様においては、第1のイベントおよび最後のイベントがそれぞれアトリビューション功績の25%を獲得する一方、残りの50%が経路種類のその他のイベント間で共有されるように、アトリビューション功績を任意に割り当てることができる。
【0178】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、所与の経路種類の複数のイベントにアトリビューション功績を割り当てる要求を受信することができる。データ処理システムは、所与の経路種類が作成した規則のいずれにも適合しないと判定することができる。その後、データ処理システムは、規則作成対象の経路種類のイベントへのアトリビューション功績の割り当てに用いられるアトリビューションモデルと異なるフォールバックアトリビューションモデルに従って、識別した経路に含まれる複数のイベントそれぞれにアトリビューション功績を割り当てることができる。いくつかの実施態様において、フォールバックアトリビューションモデルは、ラストクリックアトリビューションモデルである。いくつかの実施態様において、フォールバックアトリビューションモデルとしては、その他任意のアトリビューションモデルが可能である。
【0179】
C.アトリビューションモデルに対して複数の経路種類のコンバージョン確率を測定する方法およびシステム
本明細書に記載のデータ駆動型アトリビューションモデルは、訪問者の先行コンバージョン経路の使用に依拠して、さまざまな経路種類のコンバージョン確率を決定する。さまざまな経路種類のコンバージョン確率に基づいて、所与の経路種類の各イベントの反事実ゲインを計算することができ、これを用いることにより、アトリビューション功績を決定して、所与の経路種類のイベントに割り当てることができる。2つ以上のイベントを有する所与の経路種類については、各イベントの反事実ゲインを計算することによって、イベントそれぞれのアトリビューション功績を決定することができる。反事実ゲインは、所与の経路種類のコンバージョン確率および反事実ゲインが計算される対象のイベントを含まない経路種類のコンバージョン確率に基づいて計算される。さまざまな経路種類のコンバージョン確率を正確に計算することは、非常に困難となる可能性がある。
【0180】
本明細書に記載のデータ駆動型アトリビューションモデルを用いてアトリビューション功績を決定するため、複数のイベントおよびこれらイベントの順序の関数としてコンバージョンを行うウェブサイト訪問者の傾向を測定可能な方法が必要である。この方法では、イベントの数、イベントの種類、およびイベントが発生する相対的順序の関数としてコンバージョンを行うウェブサイト訪問者の傾向を区別できるものとする。たとえば、i)電子メールキャンペーンのクリックのみを介したイベント、ii)電子メールキャンペーンのクリックを介し、ペイド広告のクリックが後続するイベント、およびiii)ペイド広告のクリックを介し、電子メールキャンペーンのクリックが後続するイベントの後にコンバージョンを行うウェブサイト訪問者の傾向を区別できる方法である。
【0181】
そこで、本開示の態様は、複数の経路種類のコンバージョン確率を測定してデータ駆動型アトリビューションモデルを作成する方法およびシステムに関する。
図1を再び参照して、データ処理システムのコンバージョン確率決定モジュール130は、複数の経路種類のコンバージョン確率を決定するように構成可能である。
【0182】
コンバージョン確率決定モジュール130は、特定のウェブサイトの訪問に訪問者がたどった複数の経路を識別するように構成可能である。上述の通り、経路は、一連のイベントに対応する。各イベントは、メディア露出またはメディア露出に会遇した訪問者がウェブサイトを訪問するマーケティングタッチポイントに対応可能である。いくつかの実施態様において、イベントは、たとえばペイドサーチ広告、電子メール広告のクリック、ソーシャルネットワーク投稿、またはウェブサイトのウェブアドレスのウェブブラウザへの入力等、訪問者とメディア露出との間の相互作用に対応する。
【0183】
より正確なコンバージョン確率を決定するため、コンバージョン確率決定モジュール130は、識別した複数の経路それぞれと関連付けられた1つまたは複数の部分経路を識別するように構成可能である。部分経路は、ウェブサイトに対する訪問者の過去の訪問に対応する経路である。たとえば、コンバージョンに至った経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「紹介」は、2つの部分経路「ペイドサーチ」および「ペイドサーチ」-「電子メール」との関連付けが可能である。コンバージョン確率決定モジュール130は、コンバージョン経路数および非コンバージョン経路数の計数を目的とした経路として、識別した部分経路を取り扱うことができる。
【0184】
識別した複数の経路それぞれと関連付けられた部分経路の識別における課題の1つは、このような機能の実行に必要なリソース消費である。識別した経路の数が1000万個で、そのうちの200万個がコンバージョンに先立って10個以上のイベントを有する場合を想像する。1000万個の経路から導出可能な部分経路の数は、最初に識別した1000万個の経路よりも大幅に多くなる可能性がある。このため、いくつかの実施態様において、コンバージョン確率決定モジュール130は、経路書き換えポリシーの適用によって、識別した経路のうちの1つまたは複数を書き換えることができる。いくつかの実施態様において、コンバージョン確率決定モジュール130は、閾値イベント数よりも大きな経路長を有する経路を書き換えることができる。経路書き換えの詳細については、第B項における上記規則作成モジュールに関して提供済みである。
【0185】
コンバージョン確率決定モジュール130は、所与の経路または部分経路がコンバージョン経路であるか非コンバージョン経路であるかを判定するように構成可能である。コンバージョン経路は、特定経路の最後のイベントに由来するコンバージョン行為を訪問者が訪問中に行う経路である。逆に、非コンバージョン経路は、特定経路の最後のイベントに由来するコンバージョン行為を訪問者が訪問中に行わない経路である。上記の例を用いると、経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「紹介」がコンバージョン経路である一方、部分経路「ペイドサーチ」および「ペイドサーチ」-「電子メール」は、非コンバージョン経路である。いくつかの実施態様において、コンバージョン確率決定モジュール130は、経路をすべて識別したら、識別した経路がそれぞれコンバージョン経路であるか非コンバージョン経路であるかを判定するように構成可能である。明瞭化のため、経路には、コンバージョン確率決定モジュール130が最初に識別した経路および最初に識別した経路から導出された部分経路の両者を含む。
【0186】
いくつかの実施態様において、経路には、複数のコンバージョンに至る複数の相互作用を含み得る。たとえば、経路「オーガニックサーチ」-「ペイドサーチ」-「コンバージョン1」-「ソーシャル」-「電子メール」-「コンバージョン2」-「コンバージョン3」は、3つのコンバージョンに対応する。コンバージョン確率決定モジュール130は、この例示的な経路から以下の経路を導出することができる。
部分経路1:「オーガニックサーチ」-非コンバージョン
部分経路2:「オーガニックサーチ」-「ペイドサーチ」-コンバージョン
部分経路3:「オーガニックサーチ」-「ペイドサーチ」-「ソーシャル」-非コンバージョン
部分経路4:「オーガニックサーチ」-「ペイドサーチ」-「ソーシャル」-「電子メール」-コンバージョン
以上のように、コンバージョン確率決定モジュール130は、単一の経路を4つの別個の部分経路に導くように構成可能であり、これらのうちの2つがコンバージョン経路であり、その他の2つが非コンバージョン経路である。
【0187】
また、コンバージョン確率決定モジュール130は、所与の経路種類のコンバージョン経路数を決定するように構成可能である。コンバージョン経路数は、所与の経路がウェブサイトにおいてコンバージョンに至った回数を示す。いくつかの実施態様において、コンバージョン確率決定モジュール130は、各経路種類の別個のコンバージョン経路数を決定することができる。さらに、コンバージョン確率決定モジュール130は、所与の経路種類の総経路数を決定するように構成可能である。総経路数は、所与の経路がコンバージョンに至った回数またはコンバージョンに至らなかった回数を示す。コンバージョン確率決定モジュール130は、所与の各経路種類の別個の総経路数を決定することができる。
【0188】
コンバージョン確率決定モジュール130は、経路種類それぞれについて、特定の経路種類のコンバージョンの尤度を示すコンバージョン確率を計算するように構成可能である。コンバージョン確率は、所与の経路種類の総経路数に対する同じ経路種類のコンバージョン経路数の比に基づくことができる。
【0189】
コンバージョン確率決定モジュール130は、1つまたは複数の経路種類のコンバージョン確率の使用または共有によって、当該経路種類に含まれるイベントの反事実ゲインを計算するとともに、当該経路種類に含まれるイベントそれぞれのアトリビューション功績を決定するように構成可能である。いくつかの実施態様において、コンバージョン確率決定モジュール130は、第A項に関して上述した方法およびシステムに従って、イベントの反事実ゲインおよびアトリビューション功績を決定することができる。いくつかの実施態様において、コンバージョン確率決定モジュール130は、反事実ゲインを用いて所与の経路に含まれるイベントにアトリビューション功績を割り当てるデータ駆動型アトリビューションモデルの作成に用いられるデータ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120とともに、さまざまな経路種類のコンバージョン確率を共有するように構成可能である。
【0190】
図7は、複数の経路種類のコンバージョン確率を測定してデータ駆動型アトリビューションモデルを作成する際に実行するステップの一実施態様を示したフローチャートである。データ処理システムは、特定のウェブサイトに対する1つまたは複数の訪問に対応する訪問者識別子と関連付けられた複数の経路を識別することができる(ブロック705)。データ処理システムは、識別した複数の経路それぞれと関連付けられた1つまたは複数の部分経路を識別することができる(ブロック710)。データ処理システムは、所与の経路または部分経路がコンバージョン経路であるか非コンバージョン経路であるかを判定することができる(ブロック715)。その後、データ処理システムは、所与の経路種類のコンバージョン経路数を決定することができる(ブロック720)。データ処理システムは、所与の経路種類の総経路数を決定することができる(ブロック725)。その後、データ処理システムは、経路種類それぞれについて、特定の経路種類のコンバージョンの尤度を示すコンバージョン確率を計算することができる(ブロック730)。その後、データ処理システムは、1つまたは複数の経路種類のコンバージョン確率の提供によって、当該経路種類に含まれるイベントの反事実ゲインを計算するとともに、当該経路種類に含まれるイベントそれぞれのアトリビューション功績を決定することができる(ブロック735)。
【0191】
さらに詳しく、データ処理システムは、特定のウェブサイトに対する1つまたは複数の訪問に対応する訪問者識別子と関連付けられた複数の経路を識別することができる(ブロック705)。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、ウェブサイトの訪問と関連付けられた訪問関連情報を格納したウェブサイトログを保持することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、訪問と関連付けられた複数の経路を識別することができる。
【0192】
データ処理システムは、識別した複数の経路それぞれと関連付けられた1つまたは複数の部分経路を識別することができる(ブロック710)。部分経路は、ウェブサイトに対する訪問者の過去の訪問に対応する経路である。たとえば、コンバージョンに至った経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「紹介」は、2つの部分経路「ペイドサーチ」および「ペイドサーチ」-「電子メール」との関連付けが可能である。データ処理システムは、コンバージョン経路数および非コンバージョン経路数の計数を目的とした経路として、識別した部分経路を取り扱うことができる。
【0193】
データ処理システムは、所与の経路または部分経路がコンバージョン経路であるか非コンバージョン経路であるかを判定することができる(ブロック715)。コンバージョン経路は、特定経路の最後のイベントに由来するコンバージョン行為を訪問者が訪問中に行う経路である。逆に、非コンバージョン経路は、特定経路の最後のイベントに由来するコンバージョン行為を訪問者が訪問中に行わない経路である。上記の例を用いると、経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「紹介」がコンバージョン経路である一方、部分経路「ペイドサーチ」および「ペイドサーチ」-「電子メール」は、非コンバージョン経路である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、経路をすべて識別したら、識別した経路がそれぞれコンバージョン経路であるか非コンバージョン経路であるかを判定するように構成可能である。明瞭化のため、経路には、データ処理システムが最初に識別した経路および最初に識別した経路から導出された部分経路の両者を含む。
【0194】
また、データ処理システムは、所与の経路種類のコンバージョン経路数を決定することができる(ブロック720)。コンバージョン経路数は、所与の経路がウェブサイトにおいてコンバージョンに至った回数を示す。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、各経路種類の別個のコンバージョン経路数を決定することができる。
【0195】
さらに、データ処理システムは、所与の経路種類の総経路数を決定することができる(ブロック725)。総経路数は、所与の経路がコンバージョンに至った回数またはコンバージョンに至らなかった回数を示す。データ処理システムは、所与の各経路種類の別個の総経路数を決定することができる。
【0196】
データ処理システムは、経路種類それぞれについて、特定の経路種類のコンバージョンの尤度を示すコンバージョン確率を計算することができる(ブロック730)。コンバージョン確率は、所与の経路種類の総経路数に対する同じ経路種類のコンバージョン経路数の比に基づくことができる。
【0197】
データ処理システムは、1つまたは複数の経路種類のコンバージョン確率の提供によって、当該経路種類に含まれるイベントの反事実ゲインを計算するとともに、当該経路種類に含まれるイベントそれぞれのアトリビューション功績を決定することができる(ブロック735)。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、1つまたは複数の経路種類のコンバージョン確率の使用によって、当該経路種類に含まれるイベントの反事実ゲインを計算するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、当該データ処理システムの1つまたは複数の他のモジュール(データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュールまたは規則作成モジュールが挙げられるが、これらに限定されない)とともに、1つまたは複数の経路種類のコンバージョン確率を共有することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、第A項に関して上述した方法およびシステムに従って、イベントの反事実ゲインおよびアトリビューション功績を決定することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、反事実ゲインを用いて所与の経路に含まれるイベントにアトリビューション功績を割り当てるデータ駆動型アトリビューションモデルの作成に用いられるデータ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120とともに、さまざまな経路種類のコンバージョン確率を共有するように構成可能である。
【0198】
D.経路の実時間コンバージョン確率を用いて自動的にコンテンツを選択する方法およびシステム
上述の通り、データ駆動型アトリビューションモデルは、さまざまな経路種類のコンバージョン確率に依拠して、所与の経路のイベントにふさわしいアトリビューション功績の量を決定する。本明細書に記載の通り、経路種類のコンバージョン確率は、所与の経路種類のさまざまなイベントのアトリビューション功績を決定するのに役立ち得る。さらに、さまざまな経路種類のコンバージョン確率は、コンテンツの選択に大いに役立ち得る。たとえば、マーケティング業者および広告主は、訪問者識別子と関連付けられた経路のコンバージョン確率を用いることにより、訪問者識別子が特定種類のメディア露出との会遇に応じてコンバージョンを行う尤度を決定することができる。たとえば、訪問者は、ウェブサイトを過去に2回訪問している。訪問者の最初の訪問はペイドサーチイベントを介し、2回目の訪問は電子メールイベントを介したものであった。経路「ペイドサーチ-電子メール-ペイドサーチ」のコンバージョンに関する訪問者の尤度または確率を把握することにより、広告主は、経路「ペイドサーチ-電子メール-ペイドサーチ」のコンバージョンに関する訪問者の尤度に基づいて、訪問者にペイドサーチ広告を提供するか否かを決定することができる。このように、広告主およびマーケティング業者は、コンバージョン確率を把握していることを利用して、ペイドサーチ広告に入札するか否かを判定するとともに、いくつかの実施態様においては、広告プレースメントオークションへの参加に際して、ペイドサーチ広告の入札額を決定することができる。別の例において、ウェブサイトパブリッシャは、訪問者のコンバージョン確率を把握している場合、当該コンバージョン確率に基づいて、表示するコンテンツを選択することができる。たとえば、訪問者がこの訪問中にコンバージョンを行う高いコンバージョン確率または高い尤度を有する場合、ウェブサイトパブリッシャは、訪問者が購入に関心を持ち得る製品に関するコンテンツを表示することができる。逆に、訪問者のコンバージョン確率が低い場合、ウェブサイトパブリッシャは、訪問者にコンバージョンを説得し得るコンテンツを選択することができる(たとえば、訪問者にコンバージョンを行わせるために追加割引を行うコンテンツを表示することができる)。
【0199】
本開示の態様は、コンバージョン確率に基づいて、コンテンツを提供して表示する方法およびシステムに関する。特に、本開示は、訪問者識別子と関連付けられたコンバージョン確率に基づいて、訪問者識別子と関連付けられた機器で表示するコンテンツを選択する方法およびシステムに関する。
【0200】
図1を再び参照して、データ処理システム110のコンテンツ選択モジュール135は、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120、規則作成モジュール125、およびコンバージョン確率決定モジュール130の態様を実行するように構成可能である。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120、規則作成モジュール125、およびコンバージョン確率決定モジュール130のうちのいずれかの一部とすることができる。コンテンツ選択モジュール135は一般的に、所与の訪問者識別子と関連付けられた訪問者機器において表示するコンテンツを選択するように構成可能である。さらに、コンテンツ選択モジュール135は、1つまたは複数の他のモジュールまたはエンティティが表示するコンテンツを選択できるように、当該モジュールまたはエンティティに情報を提供するように構成可能である。
【0201】
コンテンツ選択モジュール135は、ウェブサイトと関連付けられた訪問者識別子を識別するように構成可能である。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、訪問者識別子からのコンテンツ要求の受信に応答して訪問者識別子を識別するように構成可能である。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、アトリビューションモデルが作成または更新済みの所与のウェブサイトと関連付けられた複数の訪問者識別子を識別することができる。
【0202】
さらに、コンテンツ選択モジュール135は、識別した訪問者識別子と関連付けられた経路を識別するように構成可能である。第A項、第B項、および第C項に関して上述した通り、経路は、訪問者識別子がウェブサイトを訪問した一連の1つまたは複数のイベントに対応可能である。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、ウェブサイトの訪問関連情報を格納したデータベースにアクセスすることによって、識別した訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することができる。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、訪問者識別子と関連付けられたウェブサイトに対する1つまたは複数の訪問を識別するとともに、当該訪問を最早訪問から始まる発生順に並べることによって、訪問者識別子の経路を決定することができる。いくつかの実施態様において、経路は、たとえば互いの閾値期間内に発生した訪問等の適格訪問から決定可能である。
【0203】
また、コンテンツ選択モジュール135は、識別した経路のコンバージョン確率を識別するように構成可能である。識別した経路のコンバージョン確率は、訪問者識別子がウェブサイトでコンバージョンを行う尤度を示すことができる。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、識別した経路に対応する経路種類を識別するとともに、当該経路種類と関連付けられたコンバージョン確率を識別することによって、コンバージョン確率を識別することができる。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュールは、過去に決定したコンバージョン確率が格納されたデータベースを探索するように構成可能である。いくつかの実施態様において、経路種類と関連付けられたコンバージョン確率は、オフラインプロセスにて計算可能であり、コンテンツ選択モジュール135がアクセス可能なデータベースに格納可能である。いくつかの実施態様において、さまざまな経路種類のコンバージョン確率は、第C項に関して上述したように、コンバージョン確率決定モジュール130によって決定可能である。いくつかの実施態様において、識別した経路のコンバージョン確率は、第A項に記載の通り、データ駆動型アトリビューションモデルの作成等、1つまたは複数の他のプロセスのために計算および格納されるようになっていてもよい。いくつかの実施態様において、コンバージョン確率は、他のコンバージョン確率決定方法に従って決定可能である。いくつかの実施態様において、経路が関連付けられた経路種類のコンバージョン確率は、上記第A項、第B項、および第C項に記載の技術に従って、実時間で計算可能である。
【0204】
いくつかの実施態様において、たとえば過去に決定されてデータベースに格納されていないために経路種類のコンバージョン確率が識別されない場合、コンテンツ選択モジュール135は、識別した経路が関連付けられた1つまたは複数の経路を識別するように構成可能である。上述の通り、経路書き換えポリシーに従って、1つまたは複数の経路が書き換えられるようになっていてもよい。このようないくつかの経路の例としては、閾値イベント数を超える多くのイベントを含む経路が可能である。このため、コンテンツ選択モジュールは、識別した経路が書き換え経路と関連付け可能であるか否かを判定するように構成可能である。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、経路書き換えポリシーに従って、識別した経路を書き換えるように構成可能である。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135はその後、書き換え経路を用いることにより、当該書き換え経路に適合する経路種類を識別することができる。その後、コンテンツ選択モジュール135は、書き換え経路と関連付けられた経路種類を適合させることにより、書き換え経路のコンバージョン確率を決定することができる。
【0205】
また、コンテンツ選択モジュール135は、経路の識別したコンバージョン確率に基づいて、表示するコンテンツ項目を選択するように構成可能である。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、ウェブサイトにおけるコンバージョンに応答して特定のメディア露出が受けるアトリビューション功績の量に基づいて、表示するコンテンツ項目を選択するように構成可能である。特定のメディア露出が受けるアトリビューション功績の量は、本明細書に記載のデータ駆動型アトリビューションモデルを用いて決定可能である。
【0206】
いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、訪問者識別子と関連付け可能な1つまたは複数の経路候補のコンバージョン確率を決定するように構成可能である。これらの経路候補には、コンテンツ選択モジュール135により識別された訪問者識別子の経路に含まれる一連のイベントの最後に1つまたは複数の別のイベントを含み得る。たとえば、訪問者が識別した経路が「ペイドサーチ」-「電子メール」である場合、コンテンツ選択モジュール135は、とりわけ経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「ペイドサーチ」、「ペイドサーチ」-「電子メール」-「電子メール」、「ペイドサーチ」-「電子メール」-「紹介」、「ペイドサーチ」-「電子メール」-「ソーシャル」、「ペイドサーチ」-「電子メール」-「オーガニック」の条件付き確率を決定するように構成可能である。いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「ペイドサーチ」-「オーガニック」または識別した経路に含まれる元のイベント「ペイドサーチ」-「電子メール」の後に1つまたは複数のイベントを含むその他任意の経路の条件付き確率を決定するように構成可能である。経路候補のコンバージョン確率により、コンテンツ選択モジュールは、ウェブサイトの後々の訪問において訪問者にコンバージョンを行わせるために訪問者識別子が会遇すべきメディア露出を選択することができる。一例において、経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「ペイドサーチ」のコンバージョン確率が0.4であり、経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「電子メール」のコンバージョン確率が0.7であり、経路「ペイドサーチ」-「電子メール」-「紹介」のコンバージョン確率が0.5である場合、コンテンツ選択モジュール135は、ウェブサイトの後々の訪問において訪問者にコンバージョンを行わせるために訪問者識別子に提示するメディア露出に基づいて、電子メールを選択するように構成可能である。
【0207】
いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、1つまたは複数の広告主に対して、自動入札アルゴリズムを実行するように構成可能である。自動入札アルゴリズムには、広告主等のコンテンツプロバイダに対して、当該コンテンツプロバイダと関連付けられたウェブサイトにおけるコンバージョン率の向上を支援する1つまたは複数の命令を含み得る。自動入札アルゴリズムは、コンテンツを選択している訪問者識別子と関連付けられたコンバージョン確率に基づいて、コンテンツプロバイダの入札を修正するように構成可能である。たとえば、上記の例を用いて、自動入札アルゴリズムは、訪問者が電子メールメディア露出を介してウェブサイトを訪問した場合のコンバージョン可能性が70%であることを見込んで、電子メールメディア露出の入札額を増やすようにしてもよい。
【0208】
いくつかの実施態様において、コンテンツ選択モジュール135は、所与のウェブサイトと関連付けられた1つまたは複数の訪問者識別子を周期的に識別するとともに、識別した訪問者識別子と関連付けられた経路をデータベース140等のコンテンツリポジトリまたはデータベースに格納することができる。コンテンツ選択モジュール135は、識別した訪問者識別子それぞれと関連付けられた経路を周期的に更新することができる。その後、コンテンツ選択モジュール135は、訪問者識別子と関連付けられた経路に基づいて、訪問者識別子のコンバージョン確率を訪問者識別子それぞれに割り当てることができる。このため、コンバージョン確率が過去に格納された訪問者識別子がコンテンツ要求を提出する場合、コンテンツ選択モジュール135は、当該訪問者識別子のコンバージョン確率を識別することができる。
【0209】
図8は、コンバージョン確率に基づいてコンテンツを提供して表示する際に実行するステップの一実施態様を示したフローチャートである。特に、このフローチャートは、訪問者識別子と関連付けられたコンバージョン確率に基づいて、訪問者識別子と関連付けられた機器で表示するコンテンツを選択する際に実行するステップの一実施態様を示している。データ処理システムは、ウェブサイトと関連付けられた訪問者識別子を識別することができる(ブロック805)。訪問者識別子は、ウェブサイトと関連付けられたコンテンツを表示する機器と関連付け可能である。その後、データ処理システムは、訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することができる(ブロック810)。その後、データ処理システムは、識別した経路のコンバージョン確率を識別することができる(ブロック815)。その後、データ処理システムは、コンバージョン確率に基づいて、表示するコンテンツを選択することができる(ブロック820)。
【0210】
データ処理システムは、ウェブサイトと関連付けられた訪問者識別子を識別することができる(ブロック805)。訪問者識別子は、ウェブサイトと関連付けられたコンテンツを表示する機器と関連付け可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、訪問者識別子と関連付けられたコンテンツ要求の受信に応答して訪問者識別子を識別するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、アトリビューションモデルが作成または更新済みの所与のウェブサイトと関連付けられた複数の訪問者識別子を識別することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、ウェブサイトと関連付けられた訪問関連情報を格納した当該ウェブサイトのログから、1つまたは複数の訪問者識別子を識別することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、訪問者識別子を識別する要求の受信に応答して、ウェブサイトログから、特定の訪問者識別子を識別することができる。いくつかの実施態様において、要求としては、コンテンツ要求が可能である。いくつかの実施態様において、要求としては、訪問者識別子と関連付けられた経路のコンバージョン確率を識別する要求が可能である。
【0211】
その後、データ処理システムは、訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することができる(ブロック810)。経路は、訪問者識別子がウェブサイトを訪問した一連の1つまたは複数のイベントに対応可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、ウェブサイトの訪問関連情報を格納したウェブサイトログにアクセスすることによって、識別した訪問者識別子と関連付けられた経路を識別することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、訪問者識別子と関連付けられたウェブサイトに対する1つまたは複数の訪問を識別するとともに、当該訪問を最早訪問から始まる発生順に並べることによって、訪問者識別子の経路を決定することができる。いくつかの実施態様において、経路は、たとえば互いの閾値期間内に発生した訪問等の適格訪問から決定可能である。
【0212】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、所与のウェブサイトと関連付けられた1つまたは複数の訪問者識別子を周期的に識別するとともに、識別した訪問者識別子と関連付けられた経路をデータベース140等のコンテンツリポジトリまたはデータベースに格納することができる。データ処理システムは、識別した訪問者識別子それぞれと関連付けられた経路を周期的に更新することができる。その後、データ処理システムは、訪問者識別子と関連付けられた経路に基づいて、訪問者識別子のコンバージョン確率を訪問者識別子それぞれに割り当てることができる。このため、コンバージョン確率が過去に格納された訪問者識別子がコンテンツ要求を提出する場合、データ処理システムは、当該訪問者識別子と関連付けられた更新経路に基づいて、訪問者識別子のコンバージョン確率を識別することができる。
【0213】
その後、データ処理システムは、識別した経路のコンバージョン確率を識別することができる(ブロック815)。識別した経路のコンバージョン確率は、特定の訪問時に訪問者識別子がウェブサイトでコンバージョンを行う尤度を示すことができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、識別した経路に対応する経路種類を識別することによって、識別した経路のコンバージョン確率を識別することができる。データ処理システムは、経路種類を識別したら、経路のコンバージョン確率を過去に計算しているデータベースから、当該経路種類のコンバージョン確率を読み出すことができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、実時間でコンバージョン確率を計算することができる。いずれの場合も、コンバージョン確率は、所与の期間にわたりウェブサイトについて、識別した経路種類に適合する経路の総数に対する識別した経路種類に適合するコンバージョン経路の数の比を決定することにより計算可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、第B項および第C項に関して上述した技術を用いることにより、識別した経路種類に適合するコンバージョン経路の数を示すコンバージョン経路数を決定することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、識別した経路種類に適合するコンバージョン経路および非コンバージョン経路の合計である識別した経路種類の総経路数を決定することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、過去に決定したコンバージョン確率が格納されたデータベースを探索することにより、識別した経路種類のコンバージョン確率を読み出すことができる。
【0214】
いくつかの実施態様において、経路種類と関連付けられたコンバージョン確率は、オフラインプロセスにて計算可能であり、データ処理システムがアクセス可能なデータベースに格納可能である。いくつかの実施態様において、さまざまな経路種類のコンバージョン確率は、第C項に関して上述したように決定可能である。いくつかの実施態様において、識別した経路のコンバージョン確率は、第A項に記載の通り、データ駆動型アトリビューションモデルの作成等、1つまたは複数の他のプロセスのために計算および格納されるようになっていてもよい。
【0215】
いくつかの実施態様においては、たとえば過去に決定されてデータベースに格納されていないために、経路種類のコンバージョン確率が識別されない場合がある。このようないくつかの実施態様において、データ処理システムは、識別した経路が関連付けられた1つまたは複数の経路を識別するように構成可能である。上述の通り、経路書き換えポリシーに従って、1つまたは複数の経路が書き換えられるようになっていてもよい。このようないくつかの経路の例としては、閾値イベント数を超える多くのイベントを含む経路が可能である。このため、コンテンツ選択モジュールは、識別した経路が書き換え経路と関連付け可能であるか否かを判定するように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、経路書き換えポリシーに従って、識別した経路を書き換えるように構成可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システムはその後、書き換え経路を用いることにより、当該書き換え経路に適合する経路種類を識別することができる。その後、データ処理システムは、書き換え経路と関連付けられた経路種類を適合させることにより、書き換え経路のコンバージョン確率を決定することができる。
【0216】
その後、データ処理システムは、識別した経路の識別したコンバージョン確率に基づいて、表示するコンテンツを選択することができる(ブロック820)。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、ウェブサイトにおけるコンバージョンに応答して特定のメディア露出が受けるアトリビューション功績の量に基づいて、表示するコンテンツ項目を選択することができる。特定のメディア露出が受けるアトリビューション功績の量は、本明細書に記載のデータ駆動型アトリビューションモデルを用いて決定可能である。
【0217】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、訪問者識別子がたどり得る1つまたは複数の経路候補のコンバージョン確率の解析に際して、コンテンツを選択することができる。これらの経路候補には、データ処理システムにより識別された訪問者識別子の経路に含まれる一連のイベントの最後に1つまたは複数の別のイベントを含み得る。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、識別した経路に含まれる元のイベントの後に1つまたは複数のイベントを含む経路の条件付き確率を決定するように構成可能である。経路候補のコンバージョン確率により、コンテンツ選択モジュールは、ウェブサイトの後々の訪問において訪問者にコンバージョンを行わせるために訪問者識別子が会遇すべきメディア露出を選択することができる。
【0218】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、さまざまな経路種類のコンバージョン確率をコンテンツプロバイダに提供することができる。その後、コンテンツプロバイダは、コンバージョン確率を用いることにより、それぞれの広告戦略を調整することができる。オークションベースのコンテンツプレースメントシステムにおいて、広告主等のコンテンツプロバイダは、さまざまな経路および対応するイベントのコンバージョン確率に基づいて、それぞれの広告予算支出を修正するようにしてもよい。たとえば、コンバージョン確率によって、コンテンツプロバイダは、所与の経路と関連付けられた訪問者識別子にペイドサーチ等の特定のメディア露出が示されている場合に、訪問者識別子をコンバージョンする尤度が低下すると判定することができる。このため、コンテンツプロバイダは、所与の経路と関連付けられた訪問者について、訪問者識別子に表示するペイドサーチ広告に入札しないことを選べるように、その広告入札戦略を調整することができる。
【0219】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、本明細書に記載のデータ駆動型アトリビューションモデルに従って、アトリビューション功績を割り当てるように構成可能である。このため、データ処理システムは、ウェブサイトにおけるコンバージョンの指標を受信することができる。データ処理システム110は、ウェブサイトでコンバージョンが発生したタイミングを識別できるウェブサイトに埋め込まれたスクリプトを介して、指標を受信することができる。データ処理システムは、コンバージョンと関連付けられた訪問者識別子に基づいて、コンバージョンと関連付けられた経路を識別することができる。
【0220】
経路の識別に際して、データ処理システムは、経路に含まれるイベントに割り当てる功績に従って、アトリビューションモデルの規則を決定することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システム110は、経路の経路種類に基づいて、規則を識別することができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションモデルは、複数の規則を含み、それぞれが所与の経路種類に対応可能である。いくつかの実施態様において、データ処理システム110は、アトリビューションモデルの規則を格納したデータベース140等のデータベースを探索して、識別した経路に適合する規則を識別することができる。識別した経路に規則が適合する場合、データ処理システム110は、当該規則から、経路の各イベントと関連付けられたアトリビューション功績を決定する。その後、データ処理システム110は、決定したアトリビューション功績をイベントそれぞれに割り当てることができる。いくつかの実施態様において、コンバージョンに至った経路のすべてのイベントのアトリビューション功績の総計は、1に等しいものとする。ラストクリックアトリビューションモデルにおいては、アトリビューション功績全体が最後のイベントに割り当てられる一方、本明細書に記載のデータ駆動型アトリビューションモデルにおいては、経路の複数のイベント間でアトリビューション功績が分割される可能性がある。逆に、アトリビューションモデルの規則がいずれも識別した経路に適合しない場合、データ処理システム110は、ラストクリックアトリビューション等のフォールバックアトリビューションモデルに従って、経路の1つまたは複数のイベントにアトリビューション功績を割り当てることができる。
【0221】
いくつかの実施態様において、データ処理システム110は、コンバージョンが発生したウェブサイトのウェブサイトトラヒック関連統計値を保持することができる。いくつかの実施態様において、ウェブサイトトラヒック関連統計値には、各種のメディア露出またはイベントが獲得したコンバージョンの数に関する情報を含み得る。また、いくつかの実施態様において、ウェブサイトトラヒック関連統計値には、経路の特定位置におけるイベントの重み付けに関する情報を含み得る。これらの統計値を保持するため、データ処理システム110は、発生する各コンバージョンについて、コンバージョンに至った経路のさまざまなイベント間のアトリビューション功績の割り当ての記録を保持するように構成可能である。この記録には、経路の各イベントの位置および経路のイベントそれぞれに割り当てられたアトリビューション功績の量を含み得る。
【0222】
その後、データ処理システム110は、ある期間にわたって、記録した情報を集計することができる。たとえば、データ処理システム110は、1カ月等の所与の期間にわたって、当該所与の期間中に発生したコンバージョンの数を決定するとともに、これらのコンバージョンそれぞれと関連付けられた記録を識別することができる。その後、ペイドサーチ等の特定のイベントに割り当てられたコンバージョンの数を計算するため、データ処理システム110は、所与の期間に発生したコンバージョンそれぞれについて、特定のイベント(ペイドサーチ)に割り当てられたアトリビューション功績を識別することができる。その後、データ処理システム110は、ペイドサーチに割り当てられた識別アトリビューション功績それぞれを加算して、ペイドサーチに割り当てられた総コンバージョン数を決定することができる。このプロセスは、異なる種類のイベントに対して反復可能である。
【0223】
さらに、データ処理システム110は、経路のさまざまな位置における重み付けの百分率を決定するように構成可能である。いくつかの実施態様において、最後のイベントは、インデックス位置1がコンバージョンに割り当てられる前のイベントであり、最後から2番目のイベントには、インデックス位置2が割り当てられ、以下同様である。
図9には、経路の最後4つのイベントのみを示している。特定のイベントの特定のインデックス位置におけるコンバージョンの重み付けを決定するため、データ処理システム110は、位置固有の集約コンバージョン数を決定することができる。位置固有の集約コンバージョン数は、所与の期間中に発生したコンバージョンから、特定のインデックス位置と関連付けられたイベントがアトリビューション功績を受けたコンバージョンを識別することによって決定可能である。その後、データ処理システム110は、特定のインデックス位置と関連付けられたイベントが受けたアトリビューション功績を加算することによって、位置固有の集約コンバージョン数を演算することができる。その後、データ処理システム110は、特定のイベントに割り当てられたコンバージョンの総数に対する位置固有の集約コンバージョン数の比を決定することができる。
【0224】
たとえば、インデックス位置が3である「ペイドサーチ」イベントのコンバージョンの重み付けを決定するため、データ処理システム110は、インデックス位置3を有するイベントが「ペイドサーチ」イベントである経路に対応するすべてのコンバージョンを識別する。その後、データ処理システム110は、これらのコンバージョンそれぞれについて、インデックス位置が3である「ペイドサーチ」イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することができる。その後、データ処理システム110は、インデックス位置3を有するイベントが「ペイドサーチ」イベントである経路に対応するコンバージョンそれぞれのインデックス位置が3である「ペイドサーチ」イベントに割り当てられた決定アトリビューション功績を加算することによって、インデックス位置が3である「ペイドサーチ」イベントの位置固有の集約コンバージョン数を決定することができる。その後、データ処理システム110は、総コンバージョン数に対して、インデックス位置が3である「ペイドサーチ」イベントの位置固有の集約コンバージョン数の比を決定することができる(
図10に171650と示す)。決定した比が、イベント「ペイドサーチ」のインデックス位置3の重み付け(12%)である。
【0225】
E.1つまたは複数のパラメータに基づいてアトリビューション功績データを表示する方法およびシステム
個々の経路のさまざまなマーケティングタッチポイントまたはイベントに割り当てられたアトリビューション功績の量に対応するデータを集約し、集約したデータを提供して表示したい場合がある。このように、広告主は、イベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータのさまざまな値にわたってアトリビューションモデルが所与のイベントに割り当てられる相対的な重みを識別することができる。いくつかの実施態様において、パラメータ値は、コンバージョンイベントに対する当該イベントの位置に対応可能である。他の実施態様において、パラメータ値としては、コンバージョンイベントを実行した時間に対する当該イベントを実行した時間が可能である。いくつかの実施態様において、パラメータ値としては、実行したイベントとその他任意のイベント(経路のイベントが挙げられるが、これに限定されない)との間の時間が可能である。たとえば、当該イベントとニュースイベントまたはその他任意の識別可能なイベント、行動、または条件のリリースとの間の時間である。本開示は、表示された場合に、1つまたは複数のイベント-パラメータ対について、パラメータと関連付けられたイベントに割り当てられたアトリビューション功績に対応する重み付けを広告主が識別できる視覚オブジェクトを生成する方法およびシステムを提供する。これは、経路に沿った各イベントに対して、当該イベントと関連付けられたパラメータに基づいて高いアトリビューション功績が割り当てられるように当該イベントが実行されるように、広告主がそれぞれの広告キャンペーンを最適化するのに役立ち得る。
【0226】
本開示の態様は、1つまたは複数のイベントと関連付けられたアトリビューションデータを提供して表示する方法およびシステムに関する。プロセッサは、複数の経路を識別する。複数の経路はそれぞれ、1つまたは複数のイベントを含む。各イベントは、複数のチャンネルのうちの1つおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応するパラメータデータに対応する。プロセッサは、複数の経路から、アトリビューション功績を決定する1つまたは複数のチャンネルを識別する。プロセッサは、チャンネルそれぞれについて、アトリビューションモデルを用いることにより、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績およびチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を決定する。プロセッサは、複数の経路から、複数のイベント-パラメータ対を識別する。各イベント-パラメータ対は、識別したチャンネルの各チャンネルおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応する。プロセッサは、各識別イベント-パラメータ対について、当該イベント-パラメータ対が対応するイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて重み付けを決定する。その後、プロセッサは、イベント-パラメータ対のうちの少なくとも1つの決定した重み付けに対応する指標を含む視覚オブジェクトを提供して表示する。
【0227】
いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトは、指標に対応するチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を含む。いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトは、交差する行および列に対応する複数のセルを含む視覚マトリクスを含む。セルの各行は、当該行が対応する特定チャンネルに対応する特定位置および特定チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数の決定した重み付けを含む。いくつかの実施態様において、チャンネルは、1つまたは複数の種類のイベントに対応する。いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトは、対応するイベント-位置対の重み付けに視覚特性が対応する1つまたは複数の項目を含む。
【0228】
いくつかの実施態様において、プロセッサは、複数の経路から、少なくとも1つのイベントがチャンネルに対応する候補経路を識別するとともに、候補経路それぞれについて、反事実ゲインに基づいて経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することにより、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定する。
【0229】
そこで、本開示の態様は、1つまたは複数のイベントと関連付けられたアトリビューションデータを提供して表示する方法およびシステムに関する。
図1を再び参照して、データ処理システムのアトリビューションデータ表示モジュール138は、1つまたは複数のイベントと関連付けられたアトリビューションデータを提供して表示するように構成可能である。
【0230】
アトリビューションデータ表示モジュール138は、ウェブページの訪問、特定のウェブサイトにおける購入、サービスへの登録、電子メールアドレスの提供、またはコンバージョン行為として識別されるその他任意の行動等のコンバージョン行為を実行するために訪問者がたどった複数の経路を識別するように構成可能である。上述の通り、経路は、一連のイベントに対応する。いくつかの実施態様において、イベントは、たとえばペイドサーチ広告、電子メール広告のクリック、ソーシャルネットワーク投稿、またはウェブサイトのウェブアドレスのウェブブラウザへの入力等、訪問者とメディア露出との間の相互作用に対応する。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138またはデータ処理システム110のその他何らかのモジュールは、複数の経路を識別するように構成可能である。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、所与の経路のイベントに対応する行動を識別することができる。いくつかの実施態様において、ウェブサイトは、1つまたは複数のウェブページを含み得る。いくつかの実施態様において、訪問の監視または記録を行う各ウェブページには、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120またはデータ処理システム110の他のモジュールにウェブサイト訪問記録を作成させるスクリプト、命令、またはその他何らかのコンピュータ実行可能コードを含み得る。いくつかの実施態様において、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120は、訪問関連データを格納していなくてもよいが、データベース140からのこのようなデータにアクセスするように構成されていてもよい。
【0231】
いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、要求の受信に応答して複数の経路を識別することができる。いくつかの実施態様において、要求は、広告主から受信可能である。いくつかの実施態様において、要求としては、アトリビューションデータを提供して表示する要求が可能である。いくつかの実施態様において、要求としては、1つまたは複数のチャンネルに対応するアトリビューションデータを提供して表示する要求が可能である。いくつかの実施態様において、要求は、1つまたは複数のチャンネルを識別可能である。いくつかの実施態様において、要求には、各チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を識別する要求を含み得る。いくつかの実施態様において、広告主は、特定のウェブサイトのアトリビューションデータを要求することができる。いくつかの実施態様において、要求は、アトリビューションデータを提供して表示するコンバージョンの種類を特定することができる。いくつかの実施態様において、広告主は、ユーザインターフェースを介して、アトリビューションデータの要求を提出することができる。
【0232】
各イベントは、1つまたは複数のチャンネルに対応する。各イベントは、イベントの種類に基づいて、特定のチャンネル下で分類可能である。一例において、イベントは、訪問者が特定のウェブページを訪問する結果となり得る。チャンネルの例としては、とりわけペイドサーチ、ディスプレイ、紹介、オーガニックサーチ、直接、ソーシャルネットワークが挙げられる。ペイドサーチチャンネルに対応するイベントには、ペイドサーチ結果に対する行動に応答して訪問者がウェブページを訪問する任意のイベントを含み得る。ディスプレイチャンネルに対応するイベントには、ディスプレイ広告に対する行動に応答して訪問者がウェブページを訪問する任意のイベントを含み得る。紹介チャンネルに対応するイベントには、紹介リンクに対する行動に応答して訪問者がウェブページを訪問する任意のイベントを含み得る。オーガニックサーチチャンネルに対応するイベントには、サーチの実行およびサーチ結果に対する行動に応答して訪問者がウェブページを訪問する任意のイベントを含み得る。直接チャンネルに対応するイベントには、たとえばブラウザのアドレスバーへのウェブページのURL入力によるウェブページの直接訪問に応答して訪問者がウェブページを訪問する任意のイベントを含み得る。ソーシャルネットワークチャンネルに対応するイベントには、ソーシャルネットワークに対する行動に応答して訪問者がウェブページを訪問する任意のイベントを含み得る。当然のことながら、これらのチャンネルの粒度は、増減し得る。たとえば、ソーシャルネットワークチャンネルは、とりわけFacebook、Twitter、Google+、およびLinkedin等、異なるソーシャルネットワークに対して別個のチャンネルを有することにより、さらに細かく規定可能である。
【0233】
いくつかの実施態様において、要求は、アトリビューションデータを示す1つまたは複数のパラメータを識別することができる。いくつかの実施態様において、要求は、1つまたは複数のパラメータ値を識別可能である。また、各イベントは、当該イベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応するパラメータデータに対応可能である。いくつかの実施態様において、各イベントは、1つまたは複数のパラメータと関連付け可能である。パラメータは、イベントの発生に基づくことができる。たとえば、イベントは、当該イベントが行われた経路に沿った位置を示す位置基準パラメータを有することができる。たとえば、コンバージョン経路の場合は、コンバージョンイベントが最後のイベントとなり得る。いくつかの実施態様において、コンバージョンに至っていないイベントは、コンバージョンイベントに対する位置を有することができる。いくつかの実施態様において、本明細書に記載のデータ駆動型アトリビューションモデル等のデータ駆動型アトリビューションモデルは、コンバージョン経路の最後4つのイベント間で、アトリビューション功績の大部分を割り当てるようにしてもよい。別のパラメータは、コンバージョンイベントに対する当該イベントの発生の時間に基づくことができる。いくつかの実施態様において、コンバージョンイベントの24時間以内に起こったイベントには、アトリビューション功績の大部分が割り当てられる可能性が高い。一方、コンバージョン行為の24時間以上前に起こったイベントには、アトリビューション功績の一部のみ(存在する場合)が割り当てられる可能性が高い。一連の各イベントにアトリビューション功績を割り当てる方法の詳細については、上述した通りである。
【0234】
いくつかの実施態様において、要求としては、アトリビューション功績を受けた各チャンネルの複数の位置にわたるアトリビューション功績の重み付けに対応するアトリビューションデータを評価する要求が可能である。いくつかの実施態様において、要求としては、当該要求に特定されたチャンネルの複数の位置にわたるアトリビューション功績の重み付けに対応するアトリビューションデータを評価する要求が可能である。いくつかの実施態様において、要求としては、所定の閾値よりも大きなアトリビューション功績を受けるチャンネルの複数の位置にわたるアトリビューション功績の重み付けに対応するアトリビューションデータを評価する要求が可能である。いくつかの実施態様において、要求としては、所定の閾値を超えるアトリビューション功績が割り当てられるチャンネルの複数の位置にわたるアトリビューション功績の重み付けに対応するアトリビューションデータを評価する要求が可能である。
【0235】
アトリビューションデータ表示モジュール138は、複数の経路から、アトリビューション功績を決定する1つまたは複数のチャンネルを識別することができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、アトリビューションデータを評価する要求に基づいて、1つまたは複数のチャンネルを識別することができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、識別した複数の経路それぞれに含まれるイベントの種類に基づいて、1つまたは複数のチャンネルを識別することができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、複数の経路のうちの各経路から、当該経路に含まれるイベントを決定することができる。その後、アトリビューションデータ表示モジュール138は、決定したイベントそれぞれについて、イベントの種類を決定することができる。その後、アトリビューションデータ表示モジュール138は、異なる種類のイベントがそれぞれ属するチャンネルを決定することができる。
【0236】
アトリビューションデータ表示モジュール138は、チャンネルそれぞれについて、アトリビューションモデルを用いることにより、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、チャンネルのうちの1つまたは複数それぞれについて、アトリビューションモデルを用いることにより、チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を決定することができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138またはアトリビューションモデル作成モジュール120もしくはコンバージョン確率決定モジュール130等のデータ処理システム110のその他何らかのモジュールは、所与の経路に含まれるイベントそれぞれに対するアトリビューション功績の割り当てに用いるアトリビューションモデルの種類を決定することができる。
【0237】
いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、複数の経路から、少なくとも1つのイベントが特定のチャンネルに対応する候補経路を識別することにより、当該チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することができる。アトリビューションデータ表示モジュール138は、チャンネルに対応する1つまたは複数のイベント種類候補を識別することによって、候補経路を識別することができる。その後、アトリビューションデータ表示モジュール138は、チャンネル下で分類可能なイベント種類に対応するイベントを含む経路を識別することができる。アトリビューションデータ表示モジュール138は、このような経路を識別可能となったら、候補経路それぞれについて、反事実ゲインに基づいて経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することができる。各経路に割り当てられたアトリビューション功績をアトリビューションデータ表示モジュール138が決定可能な方法の詳細については、
図2A〜
図2Dおよび
図4に関して上述した通りである。
【0238】
アトリビューションデータ表示モジュール138は、複数の経路から、複数のイベント-パラメータ対を識別することができる。各イベント-パラメータ対は、識別したチャンネルの各チャンネルおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応する。アトリビューションデータ表示モジュール138は、複数の経路のうちの各経路について、各イベントおよび当該イベントのパラメータと関連付けられた1つまたは複数のパラメータ値を識別することができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、特定のパラメータに対応するアトリビューションデータを表示する要求に基づいて、特定のパラメータと関連付けられたパラメータ値を識別することができる。たとえば、要求がイベントの位置に基づくアトリビューションデータに対応する場合、アトリビューションデータ表示モジュール138は、各経路の各イベントについて、当該イベントと関連付けられた位置データを識別することができる。たとえば、経路「オーガニックサーチ」-「紹介」-「ディスプレイ」の場合、アトリビューションデータ表示モジュール138は、i)オーガニックサーチ-位置2、ii)紹介-位置1、およびiii)ディスプレイ-位置0というイベント-パラメータ対を識別することができ、位置2は、コンバージョンイベントに先立つ2つのイベントに対応し、位置1は、コンバージョンイベントに先立つ1つのイベントに対応している。たとえば、表示するアトリビューションデータがコンバージョン行為前の時間等のその他何らかの種類のパラメータに基づく場合、アトリビューションデータ表示モジュール138は、i)オーガニックサーチ-時間22、ii)紹介-時間5、およびiii)ディスプレイ-時間0というイベント-パラメータ対を識別することができ、時間22は、コンバージョンイベントの22時間前に発生したオーガニックサーチイベントに対応し、時間5は、コンバージョンイベントの5時間前に発生した紹介イベントに対応している。
【0239】
アトリビューションデータ表示モジュール138は、各識別イベント-パラメータ対について、当該イベント-パラメータ対が対応するイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて重み付けを決定することができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、複数の経路から、識別した各イベント-パラメータ対に対応するイベントを含む候補経路を識別することによって、当該イベント-パラメータ対の重み付けを決定することができる。その後、アトリビューションデータ表示モジュール138は、識別した候補経路について、当該候補経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することができる。いくつかの実施態様において、各イベントのアトリビューション功績は、本明細書に記載の技術、特に、
図4に記載の技術を用いて決定可能である。その後、アトリビューションデータ表示モジュール138は、候補経路のイベントそれぞれに割り当てられたアトリビューション功績を集約することができる。その後、アトリビューションデータ表示モジュール138は、イベント-パラメータ対のイベントに対応する候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績を集約することができる。アトリビューションデータ表示モジュール138は、チャンネル下で分類可能な候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて、イベント-パラメータ対のイベントを分類可能なチャンネルの総コンバージョン数を決定することができる。特に、いくつかの実施態様において、チャンネルの総コンバージョン数は、チャンネル下で分類可能な候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績を集約することによって決定可能である。その後、アトリビューションデータ表示モジュール138は、イベント-パラメータ対のパラメータ値に適合するパラメータ値を有する候補経路の上記イベントを識別することができる。その後、アトリビューションデータ表示モジュール138は、イベントを分類可能なチャンネルの総コンバージョン数に対するイベント-パラメータ対のパラメータ値に適合するパラメータ値を有する候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績の合計の比に基づいて、識別したイベント-パラメータ対の重み付けを決定する。
【0240】
いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、複数の経路それぞれの各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することによって、識別した各イベント-パラメータ対の重み付けを決定することができる。その後、アトリビューションデータ表示モジュール138は、各イベント-パラメータ対について、当該イベント-パラメータ対のイベントに適合するとともに当該イベント-パラメータ対に対応するパラメータ値を有する各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を加算することによって、イベント-パラメータ対の集約アトリビューション功績を識別することができる。たとえば、オーガニックサーチ-位置2という対について、アトリビューションデータ表示モジュール138は、まず、複数対からすべてのオーガニックサーチイベントを識別し、これら識別したオーガニックサーチイベントそれぞれに割り当てられたアトリビューション功績を決定することができる。その後、アトリビューションデータ表示モジュール138は、すべてのオーガニックサーチイベントから、コンバージョンイベントの2イベント前に実行されたオーガニックサーチイベントのみを識別することができる。アトリビューションデータ表示モジュール138は、コンバージョンイベントの2イベント前に実行されたオーガニックサーチイベントそれぞれのアトリビューション功績を集約することができる。集約アトリビューション功績は、イベント-パラメータ対「オーガニックサーチ-位置2」に対応する。いくつかの実施態様において、イベント-パラメータ対それぞれの重み付けは、パラメータ値に関わらずイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づく。言い換えると、パラメータ値に関わらずイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体は、特定のチャンネルのイベントに割り当てられた総アトリビューション功績である。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、特定のチャンネルのイベントに割り当てられた総アトリビューション功績に対するイベント-パラメータ対の集約アトリビューション功績の比を決定することによって、イベント-パラメータ対の重み付けを決定する。
【0241】
アトリビューションデータ表示モジュール138は、イベント-パラメータ対のうちの少なくとも1つの決定した重み付けに対応する指標を含む視覚オブジェクトを提供して表示することができる。たとえば、指標は、オーガニックサーチ-位置2対の重み付けを示すことができる。いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトは、アトリビューションデータ表示モジュール138により識別された複数の経路に含まれる各イベント-パラメータ対の決定した重み付けを視覚的に表すことができる。また、いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、イベント-パラメータ対のイベントを分類可能なチャンネルに帰属される総コンバージョン数を表示することができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、アトリビューションデータを評価する要求に応答して、視覚オブジェクトを生成するように構成可能である。いくつかの実施態様において、要求は、表示するアトリビューションデータの種類を特定可能である。また、いくつかの実施態様において、要求は、アトリビューションデータを提示する粒度のレベルを特定可能である。たとえば、要求は、「オーガニックサーチ」を単一のチャンネルとして示すように指定可能である。別の例において、要求は、「Google.com上のオーガニックサーチ」を単一のチャンネルとして、「他の検索エンジン上のオーガニックサーチ」を2つの別個のチャンネルとして示すように指定可能である。この要求を処理するため、アトリビューションデータ表示モジュール138は、イベントがgoogle.comまたは別の検索エンジンのいずれで実行されたオーガニックサーチであるかに基づいて、「google.com上のオーガニックサーチ」または「他の検索エンジン上のオーガニックサーチ」の一方の下でイベントを分類することができる。
【0242】
いくつかの実施態様において、アトリビューションデータは、広告主に提供して表示可能である。いくつかの実施態様において、広告主は、アトリビューションデータを表示する際に従う構成設定を適所に有することができる。いくつかの実施態様において、広告主は、構成設定の修正によって、アトリビューションデータを決定または表示する形態を修正することができる。いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、アトリビューションデータの要求と併せて、広告主の構成設定を受信することができる。このように、アトリビューションデータ表示モジュール138は、チャンネルそれぞれのアトリビューションデータを表示する粒度のレベルを決定することができる。
【0243】
いくつかの実施態様において、アトリビューションデータ表示モジュール138は、交差する行および列に対応する複数のセルを含む視覚マトリクスを生成および提供して表示することができる。セルの各行には、当該行が対応する特定チャンネルに対応する特定のパラメータ値および特定チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数の決定した重み付けを含み得る。いくつかの実施態様において、視覚マトリクスには、対応するイベント-パラメータ対の重み付けに視覚特性が対応する1つまたは複数の項目を含み得る。
【0244】
ここで
図9には、アトリビューションデータを含む視覚オブジェクト902を具備したユーザインターフェースの一実施態様の一部のスクリーンショットを示す。ユーザインターフェース900のスクリーンショットは、経路の特定の位置におけるさまざまなチャンネルの重み付けを示している。さらに、ユーザインターフェース900は、複数の異なるチャンネル910a〜910nを示している。また、ユーザインターフェース900は、チャンネル910それぞれの下で分類されたイベントに帰属される総コンバージョン数920a〜920nを示している。さらに、各チャンネルについて、ユーザインターフェース900は、経路に沿ったさまざまな位置におけるチャンネルの重み付け930a〜930nを示している。たとえば、「ペイドサーチ」チャンネル910aを参照すると、経路に沿った4つの異なる位置にわたる重み付けが表示されている。
【0245】
重み付け930aは、コンバージョンイベントの4イベント前に起こったイベントに対応し、重み付け930bは、コンバージョンイベントの3イベント前に起こったイベントに対応し、重み付け930cは、コンバージョンイベントの2イベント前に起こったイベントに対応し、重み付け930dは、コンバージョンイベントの1イベント前に起こったイベントに対応する。図示のように、コンバージョンイベントの4イベント前に起こったイベントには、平均でアトリビューション功績の31%が帰属されたが、その他の69%は、経路に沿った他の位置における他のイベントに帰属された。同様に、コンバージョンイベントの3イベント前に起こったイベントには、平均でアトリビューション功績の12%が帰属されたが、その他の82%は、経路に沿った他の位置における他のイベントに帰属された。同様に、コンバージョンイベントの2イベント前に起こったイベントには、平均でアトリビューション功績の8%が帰属されたが、その他の92%は、経路に沿った他の位置における他のイベントに帰属された。コンバージョンイベントの1イベント前に起こったイベントの重み付けは示していないが、これは、ペイドサーチとして分類されたイベントがコンバージョンイベントに先立つイベントではなかったことを示唆し得る。
【0246】
いくつかの実施態様において、重み付け930a〜930nと関連付けられた視覚オブジェクトまたは項目はそれぞれ、色分けされていてもよい。いくつかの実施態様においては、視覚カラースケール940が視覚オブジェクトまたは項目の色の強度に基づいて、重み付けのレベルを示すことができる。いくつかの実施態様においては、薄い色よりも濃い色ほど、大きな重み付けを示す。
【0247】
ユーザインターフェースに示すように、当該ユーザインターフェース900は、選択可能な入力フィールド950に示されたすべての経路に基づく。アトリビューションデータを決定する経路は、入力フィールド950を用いて異なるオプションを選択することにより変更可能である。たとえば、先週からの経路のみを評価するオプションが選択されると、先週のコンバージョンイベントを含む経路に基づいてアトリビューションデータが表示されることになる。
【0248】
視覚オブジェクト902は、経路のさまざまな位置にわたるアトリビューションデータを示すが、コンバージョンイベントに対してイベントが実行されたタイミングに基づいてアトリビューションデータを表示可能である。たとえば、各列は、時間範囲に対応することも可能であって、重み付け930aがコンバージョンイベントの24時間以上前に発生したイベントに対応し、重み付け930bがコンバージョンイベントの12時間以上前かつ24時間以内に発生したイベントに対応し、重み付け930cがコンバージョンイベントの4時間以上前かつ12時間以内に発生したイベントに対応し、重み付け930dがコンバージョンイベントの4時間以内に発生したイベントに対応することも可能である。
【0249】
図10は、アトリビューションデータを提供して表示する際に実行するステップの一実施態様を示したフローチャートである。特に、このフローチャートは、1つまたは複数のイベントと関連付けられたアトリビューションデータを提供して表示する際に実行するステップの一実施態様を示している。データ処理システムは、1つまたは複数のイベントを含む複数の経路を識別することができる(ブロック1005)。各イベントは、複数のチャンネルのうちの1つおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応するパラメータデータに対応する。データ処理システムは、複数の経路から、アトリビューション功績を決定する1つまたは複数のチャンネルを識別することができる(ブロック1010)。データ処理システムは、チャンネルそれぞれについて、アトリビューションモデルを用いることにより、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績およびチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を決定することができる(ブロック1015)。データ処理システムは、複数の経路から、複数のイベント-パラメータ対を識別することができる(ブロック1020)。各イベント-パラメータ対は、識別したチャンネルの各チャンネルおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応する。データ処理システムは、各識別したイベント-パラメータ対について、当該イベント-パラメータ対が対応するイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて重み付けを決定することができる(ブロック1025)。データ処理システムは、イベント-パラメータ対のうちの少なくとも1つの決定した重み付けに対応する指標を含む視覚オブジェクトを提供して表示することができる(ブロック1030)。
【0250】
さらに詳しく、データ処理システムは、1つまたは複数のイベントを含む複数の経路を識別することができる(ブロック1005)。各イベントは、複数のチャンネルのうちの1つおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応するパラメータデータに対応する。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、ウェブページの訪問、特定のウェブサイトにおける購入、サービスへの登録、電子メールアドレスの提供、またはコンバージョン行為として識別されるその他任意の行動等のコンバージョン行為を実行するために訪問者がたどった複数の経路を識別することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、要求の受信に応答して複数の経路を識別することができる。いくつかの実施態様において、要求は、広告主から受信可能である。いくつかの実施態様において、要求としては、アトリビューションデータを提供して表示する要求が可能である。いくつかの実施態様において、要求としては、1つまたは複数のチャンネルに対応するアトリビューションデータを提供して表示する要求が可能である。いくつかの実施態様において、要求は、1つまたは複数のチャンネルを識別可能である。いくつかの実施態様において、要求には、各チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を識別する要求を含み得る。いくつかの実施態様において、広告主は、特定のウェブサイトのアトリビューションデータを要求することができる。いくつかの実施態様において、要求は、アトリビューションデータを提供して表示するコンバージョンの種類を特定することができる。いくつかの実施態様において、広告主は、ユーザインターフェースを介して、アトリビューションデータの要求を提出することができる。
【0251】
各イベントは、1つまたは複数のチャンネルに対応する。各イベントは、イベントの種類に基づいて、特定のチャンネル下で分類可能である。一例において、イベントは、訪問者が特定のウェブページを訪問する結果となり得る。別の例において、イベントとしては、特定のウェブページを訪問するきっかけとなる行動を起こす機会をユーザに与える任意のイベントが可能である。
【0252】
いくつかの実施態様において、要求は、アトリビューションデータを示す1つまたは複数のパラメータを識別することができる。いくつかの実施態様において、要求は、1つまたは複数のパラメータ値を識別可能である。また、各イベントは、当該イベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応するパラメータデータに対応する。いくつかの実施態様において、各イベントは、1つまたは複数のパラメータと関連付け可能である。パラメータは、イベントの発生に基づくことができる。たとえば、イベントは、当該イベントが行われた経路に沿った位置を示す位置基準パラメータを有することができる。たとえば、コンバージョン経路の場合は、コンバージョンイベントが最後のイベントとなり得る。いくつかの実施態様において、コンバージョンに至っていないイベントは、コンバージョンイベントに対する位置を有することができる。いくつかの実施態様において、本明細書に記載のデータ駆動型アトリビューションモデル等のデータ駆動型アトリビューションモデルは、コンバージョン経路の最後4つのイベント間で、アトリビューション功績の大部分を割り当てるようにしてもよい。別のパラメータは、コンバージョンイベントに対する当該イベントの発生の時間に基づくことができる。いくつかの実施態様において、コンバージョンイベントの24時間以内に起こったイベントには、アトリビューション功績の大部分が割り当てられる可能性が高い。一方、コンバージョン行為の24時間以上前に起こったイベントには、アトリビューション功績の一部のみ(存在する場合)が割り当てられる可能性が高い。一連の各イベントにアトリビューション功績を割り当てる方法の詳細については、上述した通りである。
【0253】
いくつかの実施態様において、イベントそれぞれのパラメータデータは、イベントが行われた経路に沿った位置を識別しており、各イベント-パラメータ対は、イベントが行われた経路に沿った位置に対応するイベント-位置対を含む。
【0254】
データ処理システムは、複数の経路から、アトリビューション功績を決定する1つまたは複数のチャンネルを識別することができる(ブロック1010)。いくつかの実施態様において、チャンネルは、1つまたは複数の種類のイベントに対応する。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、アトリビューションデータを評価する要求に基づいて、1つまたは複数のチャンネルを識別することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、識別した複数の経路それぞれに含まれるイベントの種類に基づいて、1つまたは複数のチャンネルを識別することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、複数の経路のうちの各経路から、当該経路に含まれるイベントを決定することができる。その後、データ処理システムは、決定したイベントそれぞれについて、イベントの種類を決定することができる。その後、データ処理システムは、異なる種類のイベントがそれぞれ属するチャンネルを決定することができる。
【0255】
データ処理システムは、チャンネルそれぞれについて、アトリビューションモデルを用いることにより、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績およびチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を決定することができる(ブロック1015)。いくつかの実施態様において、チャンネルそれぞれについて、チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することは、複数の経路から、少なくとも1つのイベントがチャンネルに対応する候補経路を識別することと、候補経路それぞれについて、反事実ゲインに基づいて経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することとを含む。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、チャンネルのうちの1つまたは複数それぞれについて、アトリビューションモデルを用いることにより、チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を決定することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、所与の経路に含まれるイベントそれぞれに対するアトリビューション功績の割り当てに用いるアトリビューションモデルの種類を決定することができる。
【0256】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、複数の経路から、少なくとも1つのイベントが特定のチャンネルに対応する候補経路を識別することにより、当該チャンネルに対応する複数の経路に含まれる各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することができる。データ処理システムは、チャンネルに対応する1つまたは複数のイベント種類候補を識別することによって、候補経路を識別することができる。その後、データ処理システムは、チャンネル下で分類可能なイベント種類に対応するイベントを含む経路を識別することができる。データ処理システムは、このような経路を識別可能となったら、候補経路それぞれについて、反事実ゲインに基づいて経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することができる。各経路に割り当てられたアトリビューション功績をデータ処理システムが決定可能な方法の詳細については、
図2A〜
図2Dおよび
図4に関して上述した通りである。
【0257】
データ処理システムは、複数の経路から、複数のイベント-パラメータ対を識別することができる(ブロック1020)。各イベント-パラメータ対は、識別したチャンネルの各チャンネルおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応する。各イベント-パラメータ対は、識別したチャンネルの各チャンネルおよびイベントと関連付けられた1つまたは複数のパラメータに対応する。データ処理システムは、複数の経路のうちの各経路について、各イベントおよび当該イベントのパラメータと関連付けられた1つまたは複数のパラメータ値を識別することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、特定のパラメータに対応するアトリビューションデータを表示する要求に基づいて、特定のパラメータと関連付けられたパラメータ値を識別することができる。たとえば、要求がイベントの位置に基づくアトリビューションデータに対応する場合、データ処理システムは、各経路の各イベントについて、当該イベントと関連付けられた位置データを識別することができる。たとえば、経路「オーガニックサーチ」-「紹介」-「ディスプレイ」の場合、データ処理システムは、i)オーガニックサーチ-位置2、ii)紹介-位置1、およびiii)ディスプレイ-位置0というイベント-パラメータ対を識別することができ、位置2は、コンバージョンイベントに先立つ2つのイベントに対応し、位置1は、コンバージョンイベントに先立つ1つのイベントに対応している。たとえば、表示するアトリビューションデータがコンバージョン行為前の時間等のその他何らかの種類のパラメータに基づく場合、データ処理システムは、i)オーガニックサーチ-時間22、ii)紹介-時間5、およびiii)ディスプレイ-時間0というイベント-パラメータ対を識別することができ、時間22は、コンバージョンイベントの22時間前に発生したオーガニックサーチイベントに対応し、時間5は、コンバージョンイベントの5時間前に発生した紹介イベントに対応している。
【0258】
データ処理システムは、各識別イベント-パラメータ対について、当該イベント-パラメータ対が対応するイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて重み付けを決定することができる(ブロック1025)。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、複数の経路から、識別した各イベント-パラメータ対に対応するイベントを含む候補経路を識別することによって、当該イベント-パラメータ対の重み付けを決定することができる。その後、データ処理システムは、識別した候補経路について、当該候補経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することができる。いくつかの実施態様において、各イベントのアトリビューション功績は、本明細書に記載の技術、特に、
図4に記載の技術を用いて決定可能である。その後、データ処理システムは、候補経路のイベントそれぞれに割り当てられたアトリビューション功績を集約することができる。その後、データ処理システムは、イベント-パラメータ対のイベントに対応する候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績を集約することができる。データ処理システムは、チャンネル下で分類可能な候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて、イベント-パラメータ対のイベントを分類可能なチャンネルの総コンバージョン数を決定することができる。特に、いくつかの実施態様において、チャンネルの総コンバージョン数は、チャンネル下で分類可能な候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績を集約することによって決定可能である。その後、データ処理システムは、イベント-パラメータ対のパラメータ値に適合するパラメータ値を有する候補経路の上記イベントを識別することができる。その後、データ処理システムは、イベントを分類可能なチャンネルの総コンバージョン数に対するイベント-パラメータ対のパラメータ値に適合するパラメータ値を有する候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績の合計の比に基づいて、識別したイベント-パラメータ対の重み付けを決定する。
【0259】
いくつかの実施態様において、各識別イベント-位置対について、当該イベント-位置対が対応するイベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に基づいて重み付けを決定することは、複数の経路から、イベント-位置対に対応するイベントを含む候補経路を識別することと、識別した候補経路について、当該候補経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績を決定することとを含む。データ処理システムは、候補経路の各イベントに割り当てられたアトリビューション功績から、当該イベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体を決定することができる。データ処理システムは、経路に沿った各位置について、当該位置で行われた候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績を集約するとともに、イベントに割り当てられたアトリビューション功績の集合体に対する上記位置で行われた候補経路に含まれるイベントに割り当てられたアトリビューション功績の合計の比に基づいて、識別したイベント-位置対の重み付けを決定することができる。
【0260】
データ処理システムは、イベント-パラメータ対のうちの少なくとも1つの決定した重み付けに対応する指標を含む視覚オブジェクトを提供して表示することができる(ブロック1030)。たとえば、指標は、オーガニックサーチ-位置2対の重み付けを示すことができる。いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトは、データ処理システムにより識別された複数の経路に含まれる各イベント-パラメータ対の決定した重み付けを視覚的に表すことができる。また、いくつかの実施態様において、データ処理システムは、イベント-パラメータ対のイベントを分類可能なチャンネルに帰属される総コンバージョン数を表示することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、アトリビューションデータを評価する要求に応答して、視覚オブジェクトを生成することができる。いくつかの実施態様において、要求は、表示するアトリビューションデータの種類を特定可能である。また、いくつかの実施態様において、要求は、アトリビューションデータを提示する粒度のレベルを特定可能である。たとえば、要求は、「オーガニックサーチ」を単一のチャンネルとして示すように指定可能である。別の例において、要求は、「Google.com上のオーガニックサーチ」を単一のチャンネルとして、「他の検索エンジン上のオーガニックサーチ」を2つの別個のチャンネルとして示すように指定可能である。この要求を処理するため、データ処理システムは、イベントがgoogle.comまたは別の検索エンジンのいずれで実行されたオーガニックサーチであるかに基づいて、「google.com上のオーガニックサーチ」または「他の検索エンジン上のオーガニックサーチ」の一方の下でイベントを分類することができる。
【0261】
いくつかの実施態様において、アトリビューションデータは、広告主に提供して表示可能である。いくつかの実施態様において、広告主は、アトリビューションデータを表示する際に従う構成設定を適所に有することができる。いくつかの実施態様において、広告主は、構成設定の修正によって、アトリビューションデータを決定または表示する形態を修正することができる。いくつかの実施態様において、データ処理システムは、アトリビューションデータの要求と併せて、広告主の構成設定を受信することができる。このように、データ処理システムは、チャンネルそれぞれのアトリビューションデータを表示する粒度のレベルを決定することができる。
【0262】
いくつかの実施態様において、データ処理システムは、交差する行および列に対応する複数のセルを含む視覚マトリクスを生成および提供して表示することができる。セルの各行には、当該行が対応する特定チャンネルに対応する特定のパラメータ値および特定チャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数の決定した重み付けを含み得る。いくつかの実施態様において、視覚マトリクスには、対応するイベント-パラメータ対の重み付けに視覚特性が対応する1つまたは複数の項目を含み得る。
【0263】
いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトは、指標に対応するチャンネルに割り当てられたアトリビューション功績の総数を含む。いくつかの実施態様において、視覚オブジェクトは、対応するイベント-パラメータ対の重み付けに視覚特性が対応する1つまたは複数の項目を含む。
【0264】
本開示は、アトリビューションデータを提供して表示することに関するが、本開示の範囲はこれに限定されない。特に、コンバージョンイベントは、とりわけ購入、アカウントのサインアップ等のウェブサイト関連の活動に限定されず、また、イベントは、訪問者がウェブサイトに到達する種類のイベントやメディア露出に限定されない。いくつかの実施態様において、イベントの種類としては、おおむね細かな粒度が可能である。たとえば、データ駆動型アトリビューションモデルは、異なる種類のペイドサーチ広告にアトリビューション功績を割り当てるように構成可能である。たとえば、スポーツ用品およびスポーツウェアを販売しているウェブサイトの場合、アトリビューションモデルは、スポーツ用品に関するペイドサーチ広告およびスポーツウェアに関するペイドサーチ広告に異なるアトリビューション功績を割り当てるように構成可能である。これを実現するため、単一のペイドサーチ広告のイベント種類を有する代わりに、データ駆動型アトリビューションモデルは、スポーツ用品のペイドサーチ広告を第1のイベント種類として、スポーツウェアのペイドサーチ広告を第2のイベント種類として取り扱うことができる。
【0265】
同様に、イベントの種類についても、異ならせることができる。アトリビューション功績をメディア露出関連のイベント種類に割り当てる代わりに、イベントの種類としては、たとえば午前、午後、夕方および夜間等の時刻が可能である。このようなモデルを実現するため、ウェブサイトは、メディア露出の種類に従ってコンバージョンおよびウェブサイトの訪問を記録する代わりに、異なる時刻に対応するタイムスタンプとともに、コンバージョンおよび訪問を記録することができる。いくつかの実施態様において、イベントの種類としては、異なる種類のイベントの組み合わせが可能である。たとえば、イベントの種類は、メディア露出の種類および時刻に基づくことができる。このようないくつかの実施態様において、ウェブサイトは、異なる種類のメディア露出のほか、異なる時刻に対応する訪問およびコンバージョンを記録することができる。ただし、異なるイベント種類を組み合わせる場合は、異なる種類のイベントの数が増加する。たとえば、メディア露出のイベント種類が6つ、時刻のイベント種類が4つある場合は、メディア露出のイベント種類の数と時刻のイベント種類の数との積に基づいて、イベント種類の候補が24個になる。
【0266】
また、本明細書に記載の方法、装置、およびシステムは、異なる種類のコンバージョン行為に基づいてデータ駆動型アトリビューションモデルを作成するように構成可能である。たとえば、本明細書に記載の方法、装置、およびシステムは、データ駆動型アトリビューションモデルの作成によって、特定のウェブサイトを訪問する検索クエリに使用するキーワードにアトリビューション功績を割り当てるように構成することも可能である。
【0267】
図11は、いくつかの実施態様に係る、本明細書に記載のコンピュータシステム(システム110およびその構成要素であるデータ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120、規則作成モジュール125、コンバージョン確率決定モジュール130、コンテンツ選択モジュール135、およびアトリビューションデータ表示モジュール138等を含む)のいずれかを実現するために採用し得る例示的なコンピュータシステム1100の全体構成を示している。コンピュータシステム1100は、ネットワーク115を介して情報を提供して表示するのに使用可能である。
図11のコンピュータシステム1100は、メモリ1125、1つまたは複数の通信インターフェース1105、1つまたは複数の出力装置1110(たとえば、1つまたは複数の表示部)、および1つまたは複数の入力装置1115に連通結合された1つまたは複数のプロセッサ1120を備える。プロセッサ1120は、データ処理システム110または当該システム110の他の構成要素であるデータ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120、規則作成モジュール125、コンバージョン確率決定モジュール130、コンテンツ選択モジュール135、およびアトリビューションデータ表示モジュール138等に含めることができる。
【0268】
図11のコンピュータシステム1100において、メモリ1125は、任意のコンピュータ可読記憶媒体を含んでいてもよく、各システムに関する本明細書に記載のさまざまな機能を実現するプロセッサ実行可能命令等のコンピュータ命令のほか、命令に関する任意のデータ、命令により生成された任意のデータ、または通信インターフェースもしくは入力装置(存在する場合)を介して受信された任意のデータを格納していてもよい。
図1のシステム110を再び参照して、このデータ処理システム110は、メモリ1125を具備することにより、1つもしくは複数のテキストベースのコンテンツ項目、画像ベースのコンテンツ項目、テキストベースのコンテンツ項目に基づいて画像ベースのコンテンツ項目を作成する際に用いる1つもしくは複数の画像、ならびに画像、テキストベースのコンテンツ項目、および画像ベースのコンテンツ項目と関連付けられた1つもしくは複数の統計値に関する情報を格納することができる。メモリ1125は、データベース140を具備し得る。
図11に示すプロセッサ1120は、メモリ1125に格納された命令の実行に用いられるようになっていてもよく、そのため、命令の実行によって処理および/または生成されたさまざまな情報のメモリからの読み出しまたはメモリへの書き込みを行うようにしてもよい。
【0269】
また、
図11のコンピュータシステム1100のプロセッサ1120は、通信インターフェース1105との連通結合または通信インターフェース1105の制御によって、命令の実行によるさまざまな情報を送受信するようにしてもよい。たとえば、通信インターフェース1105は、有線または無線のネットワーク、バス等の通信手段に結合されていてもよく、これにより、コンピュータシステム1100は、他の機器(たとえば、他のコンピュータシステム)に対する情報の送信または情報の受信を行えるようになっていてもよい。
図1のシステムには明示的に示していないが、1つまたは複数の通信インターフェースは、システム110の構成要素間の情報の流れを促進する。いくつかの実施態様において、通信インターフェースは、コンピュータシステム1100の少なくとも一部の態様へのアクセスポータルとしてウェブサイトを(たとえば、さまざまなハードウェア構成要素またはソフトウェア構成要素を介して)提供するように構成されていてもよい。通信インターフェース1105の例としては、ユーザがデータ処理システム110と連通可能なユーザインターフェース(たとえば、ウェブページ)が挙げられる。
【0270】
図11に示すコンピュータシステム1100の出力装置1110は、たとえば命令の実行に関連したさまざまな情報の視認あるいは認識を可能とするように設けられていてもよい。入力装置1115は、たとえばユーザによる手動調整、選択、データ入力、または命令実行中におけるプロセッサとの任意さまざまな相互作用を可能とするように設けられていてもよい。本明細書に記載のさまざまなシステムに採用可能なコンピュータシステムの全体構成に関するその他の情報については、本明細書にて詳しく提供する。
【0271】
本明細書に記載の主題および動作の実施態様は、デジタル電子回路、本明細書に開示の構造およびそれぞれの構造的均等物等、有形媒体上で具現化されたコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェア、またはこれらのうちの1つもしくは複数の組み合わせにて実装可能である。本明細書に記載の主題の実施態様は、データ処理装置による実行またはデータ処理装置の動作の制御のためにコンピュータ記憶媒体上に符号化された1つまたは複数のコンピュータプログラムすなわちコンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして実装可能である。プログラム命令は、情報を符号化し、適当な受信装置に送信して、データ処理装置により実行するために生成された機械生成電気信号、光信号、または電磁信号等の人工生成伝搬信号に符号化可能である。コンピュータ記憶媒体としては、コンピュータ可読記憶装置、コンピュータ可読ストレージ基板、ランダムもしくはシリアルアクセスメモリアレイもしくは装置、またはこれらのうちの1つもしくは複数の組み合わせが可能であるか、あるいはこれらに含まれ得る。さらに、コンピュータ記憶媒体は、伝搬信号ではなく、人工生成伝搬信号に符号化されたコンピュータプログラム命令の移動元または移動先が可能である。また、コンピュータ記憶媒体としては、1つまたは複数の別個の物理的構成要素または媒体(たとえば、複数のCD、ディスク、または他の記憶装置)が可能であるか、あるいはこれらに含まれ得る。
【0272】
本明細書に開示の特徴は、(たとえば、ケーブル、衛星、無線、または他の信号を介して受信される)より従来型のテレビ番組編成源とインターネット接続を統合するように構成された処理モジュールを具備し得るスマートテレビモジュール(または、接続テレビモジュール、混成テレビモジュール等)に実装されていてもよい。スマートテレビモジュールは、テレビに物理的に組み込まれていてもよいし、セットトップボックス、ブルーレイ等のデジタルメディアプレーヤ、ゲームコンソール、ホテルテレビシステム、および他の付属機器等の別個の機器を具備していてもよい。スマートテレビモジュールによって、視聴者は、ウェブ、ローカルのケーブルTVチャンネル、衛星TVチャンネル、またはローカルのハードドライブに格納されたビデオ、映画、写真等のコンテンツを検索および探索できるように構成されていてもよい。セットトップボックス(STB)またはセットトップユニット(STU)は、チューナを含むとともにテレビおよび外部信号源に接続され、信号をコンテンツに変化させた後、テレビ画面または他の表示機器に表示する情報家電機器を具備していてもよい。また、スマートテレビモジュールは、ウェブブラウザおよび複数のストリーミングメディアサービス、接続ケーブルまたは衛星メディアソース、他のウェブ「チャンネル」等、複数の異なるアプリケーションのアイコンを含むホーム画面または最上位画面を提供するように構成されていてもよい。さらに、スマートテレビモジュールは、電子番組表をユーザに提供するように構成されていてもよい。スマートテレビモジュールの付属アプリケーションは、モバイルコンピュータ機器上で動作することにより、利用可能なプログラムに関する付加情報のユーザへの提供、ユーザによるスマートテレビモジュールの制御等を行えるようになっていてもよい。別の実施態様において、上記特徴は、ラップトップコンピュータ等のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、他の携帯電話、携帯用コンピュータ、タブレットPC、または他のコンピュータ機器上で実装されていてもよい。
【0273】
本明細書に記載の動作は、1つもしくは複数のコンピュータ可読記憶装置に格納されたデータまたは他のソースから受信されたデータに関してデータ処理装置が行う動作として実装可能である。
【0274】
用語「データ処理装置」、「データ処理システム」、「ユーザ機器」、または「コンピュータ機器」には、一例としてプログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、システムオンチップ、またはこれらの複数もしくは組み合わせ等、データを処理するあらゆる種類の装置、機器、および機械を包含する。装置には、たとえばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)等の専用論理回路を含み得る。また、装置には、ハードウェアのほか、たとえばプロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォームランタイム環境、仮想マシン、またはこれらのうちの1つもしくは複数の組み合わせを構成するコード等、対象のコンピュータプログラムの実行環境を形成するコードを含み得る。装置および実行環境は、ウェブサービス、分散コンピューティング、およびグリッドコンピューティング基盤等の種々異なるコンピューティングモデル基盤を実現可能である。データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120、規則作成モジュール125、コンバージョン確率決定モジュール130、コンテンツ選択モジュール135、およびアトリビューションデータ表示モジュール138は、1つまたは複数のデータ処理装置、コンピュータ機器、またはプロセッサを具備または共有可能である。
【0275】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られている)は、コンパイラ型またはインタプリタ型言語、宣言型または手続き型言語等、任意の形態のプログラミング言語で記述可能であり、スタンドアロンプログラム、モジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、またはコンピューティング環境での使用に適した他のユニット等、任意の形態で展開可能である。コンピュータプログラムは、ファイルシステムのファイルに対応していてもよいが、必須ではない。プログラムは、他のプログラムまたはデータ(たとえば、マークアップ言語ドキュメントに格納された1つまたは複数のスクリプト)を保持するファイルの一部、対象のプログラム専用の単一ファイル、または複数の協調ファイル(たとえば、1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部を格納したファイル)に格納可能である。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータあるいは1つのサイトに配置された複数のコンピュータまたは複数のサイトに分散し、通信ネットワークで相互接続された複数のコンピュータで実行されるように展開可能である。
【0276】
本明細書に記載のプロセスおよび論理の流れは、入力データに対する作用および出力の生成により1つまたは複数のコンピュータプログラムを実行して行動を起こす1つまたは複数のプログラム可能なプロセッサにより実行可能である。また、プロセスおよび論理の流れは、たとえばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)等の専用論理回路により実行可能であり、また、このような専用論理回路として装置を実装可能である。
【0277】
コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサとしては、一例として、汎用マイクロプロセッサおよび専用マイクロプロセッサの両者、ならびに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つまたは複数のプロセッサが挙げられる。一般的に、プロセッサは、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、または両者から命令およびデータを受け取ることになる。コンピュータの必須要素は、命令に従って行動を起こすプロセッサならびに命令およびデータを格納する1つまたは複数のメモリ装置である。また、一般的に、コンピュータは、たとえば磁気ディスク、光磁気ディスク、または光ディスク等、データを格納する1つもしくは複数の大容量記憶装置を具備するか、またはこのような大容量記憶装置に対して動作可能に結合され、データの受信、送信、もしくは両者を行うことになる。ただし、コンピュータは、このような装置を有する必要がない。さらに、コンピュータは、たとえば携帯電話、個人用デジタル補助装置(PDA)、モバイルオーディオまたはビデオプレーヤ、ゲームコンソール、全地球測位システム(GPS)受信機、または携帯用記憶装置(たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュデバイス)等の別の機器に埋め込み可能である。コンピュータプログラム命令およびデータの格納に適した機器としては、一例としてEPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス等の半導体メモリデバイス、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク等の磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスク等、あらゆる形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスが挙げられる。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路による補完または専用論理回路への組み込みが可能である。
【0278】
ユーザとの相互作用を可能にするため、本明細書に記載の主題の実施態様は、ユーザに対して情報を表示するCRT(陰極線管)、プラズマ、またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ等の表示装置と、ユーザがコンピュータに入力を与えられるキーボードならびにマウスもしくはトラックボール等のポインティングデバイスとを有するコンピュータ上に実装可能である。また、他の種類の機器を用いることによって、ユーザとの相互作用を同様に可能とすることができる。たとえば、ユーザに与えられるフィードバックとしては、たとえば視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック等、任意の形態の感覚フィードバックが可能であり、ユーザからの入力は、音響、発話、または触覚入力等、任意の形態で受け取り可能である。また、コンピュータは、たとえばユーザのクライアント機器上のウェブブラウザから受信した要求に応答してウェブブラウザにウェブページを送信する場合等、ユーザが使用する機器に対するドキュメントの送信およびドキュメントの受信によって、ユーザと相互作用することができる。
【0279】
本明細書に記載の主題の実施態様は、たとえばデータサーバとしてのバックエンドコンポーネント、アプリケーションサーバ等のミドルウェアコンポーネント、本明細書に記載の主題の実施態様とユーザが相互作用可能なグラフィカルユーザインターフェースもしくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ等のフロントエンドコンポーネント、または1つもしくは複数のこのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、もしくはフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピュータシステムにおいて実装可能である。システムの構成要素は、たとえば通信ネットワーク等、任意の形態または媒体のデジタルデータ通信によって相互接続可能である。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、相互接続ネットワーク(たとえば、インターネット)、およびピアツーピアネットワーク(たとえば、アドホックピアツーピアネットワーク)が挙げられる。
【0280】
システム1100またはシステム110等のコンピュータシステムは、クライアントおよびサーバを含み得る。たとえば、データ処理システム110は、1つまたは複数のデータセンタまたはサーバファームにおいて、1つまたは複数のサーバを具備し得る。クライアントおよびサーバは一般的に、互いに遠隔であり、通常、通信ネットワークを介して相互作用する。クライアントおよびサーバの関係は、各コンピュータ上で動作するとともに互いのクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。いくつかの実施態様において、サーバは、(たとえば、クライアント機器と相互作用するユーザに対するデータの表示およびユーザ入力の受信を目的として)クライアント機器にデータ(たとえば、HTMLページ)を送信する。クライアント機器で生成されたデータ(たとえば、ユーザ相互作用の結果)は、サーバにおいて、クライアント機器から受信可能である。
【0281】
本明細書には多くの具体的な実施態様の詳細を含むが、これらは、如何なる発明の範囲または請求可能な範囲に限定されるものでもなく、本明細書に記載のシステムおよび方法の特定の実施態様に固有の特徴を記載したものと解釈すべできある。また、別個の実施態様の文脈における本明細書に記載の特定の特徴は、組み合わせにより単一の実施態様として実現可能である。また逆に、単一の実施態様の文脈において記載のさまざまな特徴は、複数の実施態様で別個に実現することも可能であるし、任意の適当な部分的組み合わせで実現することも可能である。さらに、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上記に説明している場合があり、当初はそのように請求しているが、場合によっては、特許請求の範囲に係る組み合わせの1つまたは複数の特徴を削除可能であり、この特許請求の範囲に係る組み合わせは、部分的組み合わせまたは部分的組み合わせの変形を対象としていてもよい。
【0282】
同様に、動作は、特定の順序で図面に示しているが、これは、望ましい結果を得るのに、このような動作を図示の特定の順序または順次に行うことまたは図示のすべての動作を行うことを要するものとして了解されるべきではない。場合により、特許請求の範囲に列挙する動作は、異なる順序で実行可能であり、これでも望ましい結果が得られる。また、添付の図面に示すプロセスは、望ましい結果を得るのに必ずしも図示の特定の順序または順次である必要はない。
【0283】
特定の状況においては、マルチタスクまたは並列処理が好都合となり得る。さらに、上述の実施態様におけるさまざまなシステム構成要素の分離は、すべての実施態様で必要なものとして了解されるべきではなく、上記プログラムコンポーネントおよびシステムは一般的に、単一のソフトウェア製品としての統合または複数のソフトウェア製品としてのパッケージングが可能であるものと了解されるべきある。たとえば、データ駆動型アトリビューションモデル作成モジュール120、規則作成モジュール125、コンバージョン確率決定モジュール130、コンテンツ選択モジュール135、およびアトリビューションデータ表示モジュール138は、データ処理システム110の一部、単一のモジュール、1つもしくは複数の処理モジュールを有する論理デバイス、1つもしくは複数のサーバ、または検索エンジンの一部とすることができる。
【0284】
以上、いくつかの例示的な実施態様および複数の実施態様を説明したが、当然のことながら、これらは例示であり、何ら限定的なものではなく、一例として提示したものである。特に、本明細書に提示する例の多くは、具体的な方法行為またはシステム要素の組み合わせを伴うが、これらの行為および要素は、他の組み合わせによって同じ目的を達成するようにしてもよい。1つの実施態様に関してのみ論じる行為、要素、および特徴は、他の実施態様または複数の実施態様における類似の役割からの除外を意図したものではない。
【0285】
本明細書に用いる表現および専門用語は、説明を目的としており、何ら限定的なものとして見なされるべきではない。本明細書における「具備する(including)」、「備える(comprising)」、「有する(having)」、「含む(containing)」、「伴う(involving)」、「特徴とする(characterized by、characterized in that)」、およびこれらの変形の使用は、以下に一覧化する項目、その均等物、および付加的な項目のほか、以下に一覧化する項目のみから成る別の実施態様を網羅するものである。一実施態様において、本明細書に記載のシステムおよび方法は、上記要素、行為、または構成要素のうちの1つ、2つ以上の各組み合わせ、またはすべてから成る。
【0286】
また、本明細書におけるシステムおよび方法の実施態様、要素、または行為に関する単数形での如何なる言及も、複数のこれら要素を含む実施態様を包含し得る。また、本明細書における任意の実施態様、要素、または行為に関する複数形での如何なる言及も、単一の要素のみを含む実施態様を包含し得る。単数形または複数形での言及は、本開示のシステムまたは方法、これらの構成要素、行為、または要素を単一または複数の構成に限定することを意図したものではない。任意の情報、行為、または要素に基づく任意の行為または要素に関する言及は、当該行為または要素の少なくとも一部が任意の情報、行為、または要素に基づく実施態様を含んでいてもよい。
【0287】
本明細書に開示の如何なる実施態様も、その他任意の実施態様と組み合わせ可能であり、「実施態様」、「いくつかの実施態様」、「別の実施態様」、「種々実施態様」、「一実施態様」等の表現は、必ずしも相互に排他的ではなく、当該実施態様に関連して説明した特定の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施態様に含まれていてもよいことを示すものである。本明細書に用いるこのような用語は、必ずしもすべてが同じ実施態様を参照していない。如何なる実施態様も、本明細書に開示の態様および実施態様と整合する任意の様態で、その他任意の実施態様と包含的または排他的に組み合わせ可能である。
【0288】
「または(or)」という表現は、包含的と解釈される場合があるため、「または(or)」を用いて記載される如何なる用語も、1つ、2つ以上、およびすべてのいずれかの上記用語を示し得る。
【0289】
図面、詳細な説明、または任意の請求項における技術的特徴に参照符号が後続する場合、これらの参照符号は、図面、詳細な説明、および特許請求の範囲の明瞭度の向上のみを目的として含まれている。したがって、参照符号の有無は、如何なる請求要素の範囲の限定にも影響しない。
【0290】
本明細書に記載のシステムおよび方法は、それぞれの特性から逸脱することなく、他の具体的な形態で実施されていてもよい。本明細書で与える例は、広告プログラムに関するが、本明細書に記載のシステムおよび方法は、テキストベースのコンテンツから画像ベースのコンテンツを作成可能な任意の業界における任意のプログラムに適用可能である。以上の実施態様は例示であり、上記システムおよび方法を限定するものではない。このため、本明細書に記載のシステムおよび方法の範囲は、以上の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって指定され、また、特許請求の範囲の均等の意味および範囲に入る変更についても、特許請求の範囲に包含される。