(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6254369
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
H05K 5/02 20060101AFI20171218BHJP
H04M 1/11 20060101ALI20171218BHJP
【FI】
H05K5/02 B
H05K5/02 E
H04M1/11 B
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-121209(P2013-121209)
(22)【出願日】2013年6月7日
(65)【公開番号】特開2014-239163(P2014-239163A)
(43)【公開日】2014年12月18日
【審査請求日】2016年6月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000109668
【氏名又は名称】DXアンテナ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085291
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥巣 実
(74)【代理人】
【識別番号】100117798
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 慎一
(74)【代理人】
【識別番号】100166899
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥巣 慶太
(72)【発明者】
【氏名】榊原 啓之
【審査官】
久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−134936(JP,A)
【文献】
特開2008−147475(JP,A)
【文献】
特開2007−123666(JP,A)
【文献】
特開2001−73617(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/00 − 5/06
H04M 1/02 − 1/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面部、背面部、上下面部及び左右側面部を有する機器ケーシングを有する機器本体と、表裏面部を有し前記機器本体を安定状態に支持可能であるスタンドを備える電子機器であって、
前記スタンドの表面部に係止部が形成され、前記係止部に前記機器本体の第1および第2被係合部を係止させる際に用いられる第1位置決めマークが設けられ、
前記機器ケーシングの上下面部にそれぞれ、前記スタンドの表面部に直交する方向であって前記機器本体のケーシング上下方向の相対移動により前記係止部に係脱可能に係合する第1および第2被係合部が対称に形成され、
前記機器ケーシングの背面部に、前記スタンドの表面部と平行な方向であって前記スタンドに対する前記機器本体のケーシング左右方向の相対移動により前記係止部に係脱可能に係合する第3被係合部が形成され、
前記第3被係合部は、前記背面部と平行にかつケーシング左右方向に延びる第3板状部を有し、
前記係止部に、前記第3板状部の幅に対応する間隔を介して、前記第3板状部に係合して前記機器本体を係止する1対の係止爪が設けられ、
前記各係止爪は、前記第3板状部の各側縁に係合する爪部と、前記爪部の端部に設けられ前記爪部の長手方向に突出する延長フック部とを有し、前記延長フック部は、第1位置決めマークが設けられている側とは反対側に突出していることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記機器ケーシングの背面部に前記第1位置決めマークに対応する第2位置決めマークが設けられている、請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1および第2被係合部は、上下面部に平行に延びる第1および第2板状部を有するものであり、
前記係止部は、前記第1板状部の幅に対応する間隔を介して設けられ前記第1板状部または第2板状部に係合して前記機器本体を係止する1対の係止爪を有し、前記各係止爪が、前記第1板状部または第2板状部の各側縁に係合する爪部と、この爪部を前記表面部に連結する連結部とを有し、前記連結部が可撓性を有する、請求項1または2記載の電子機器。
【請求項4】
前記機器ケーシングの背面部に凹部が形成され、
前記第3被係合部は、凹部内に設けられ、
前記各係止爪が、前記爪部を前記表面部に連結する連結部を有し、前記連結部が可撓性を有する、請求項1または2記載の電子機器。
【請求項5】
壁面に前記スタンドを取り付け、前記スタンドに前記機器本体を係止させて使用する場合には、
前記スタンドは前記第1位置決めマークが下側になるように取り付けられている、請求項4記載の電子機器。
【請求項6】
前記スタンドの表面部には、前記係止部に対応して前記係止部を挟んで両側に第1および第2規制凸部が突出して設けられる一方、前記機器本体の背面側に前記第1規制凸部に対応して第3および第4規制凸部が設けられ、
前記第3被係合部に前記係止部を係合させる際に、前記第1規制凸部が第3規制凸部を乗り越え、第2規制凸部が第4規制凸部に乗り上げる構成とされる、請求項4または5記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル伝送受信機の受信端末などの、小型の電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子機器として、正面部、背面部、上下面部及び左右側面部を有する直方体形状の機器ケーシングを有する機器本体と、表裏面部を有し前記機器本体を安定状態に支持可能であるスタンドを備えるものは知られており(例えば特許文献1〜3参照)、それらは、下面部をスタンドで支持させた縦置き状態で卓上に置かれて使用されたり、壁面に取り付けて使用されたりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−134936号公報
【特許文献2】特開2005−217257号公報
【特許文献3】特開2003−152344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1〜3に記載のものでは、卓上に置かれて使用される場合には、下面部をスタンドで支持させた縦置き状態となるため、上下方向の向きが決まっている。そのため、設置場所によっては、電子機器から引き出されている配線などが邪魔となって、設置することが困難となる場合がある。設置する場所を変更する場合も同様である。
【0005】
本発明は、機器本体の下面部を下側とし、スタンドで支持する縦置きでの使用において、上面部を下側とする縦置きに容易に変更できる電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、正面部、背面部、上下面部及び左右側面部を有する機器ケーシングを有する機器本体と、表裏面部を有し前記機器本体を安定状態に支持可能であるスタンドを備える電子機器であって、前記スタンドの表面部に係止部が形成され、
前記係止部に前記機器本体の第1および第2被係合部を係止させる際に用いられる第1位置決めマークが設けられ、前記機器ケーシングの上下面部にそれぞれ、前記スタンドの表面部に直交する方向であって前記機器本体のケーシング上下方向の相対移動により前記係止部に係脱可能に係合する第1および第2被係合部が対称に形成され、前記機器ケーシングの背面部に、前記スタンドの表面部と平行な方向であって前記スタンドに対する前記機器本体のケーシング左右方向の相対移動により前記係止部に係脱可能に係合する第3被係合部が形成され、
前記第3被係合部は、前記背面部と平行にかつケーシング左右方向に延びる第3板状部を有し、前記係止部に、前記第3板状部の幅に対応する間隔を介して、前記第3板状部に係合して前記機器本体を係止する1対の係止爪が設けられ、前記各係止爪は、前記第3板状部の各側縁に係合する爪部と、前記爪部の端部に設けられ前記爪部の長手方向に突出する延長フック部とを有し、前記延長フック部は、第1位置決めマークが設けられている側とは反対側に突出していることを特徴とする。
【0007】
このようにすれば、背面部を下側とする横置きでの使用だけでなく、上面部あるいは下面部を下側とし、スタンドで支持する縦置きでの使用や、また、壁面に取り付けたスタンドに機器本体を係止させる壁掛けも可能となる。いずれの場合も、設置作業が容易で、専門的な工具・技能を必要としないので、設置態様の変更も簡単である。
第1位置決めマークを基準にして、機器ケーシング(機器本体)とスタンドとの係合を容易に行うことができる。また、延長フック部を設けることで、係合が確実となる。
【0008】
例えば、縦置き使用で、電子機器から引き出されている配線などが邪魔となって設置が困難な場合、機器本体の上下を反転させて配線などの位置を変えることで、設置を可能とすることができる。また、設置場所を変更する場合も、設置場所に応じて設置態様を適宜変更することができる。
【0009】
請求項2に記載のように、
前記機器ケーシングの背面部に前記第1位置決めマークに対応する第2位置決めマークが設けられている、ことが望ましい。
【0010】
このようにすれば、第1および第2位置決めマークを基準にして、機器ケーシング(機器本体)とスタンドとの係合を容易に行うことができる。
【0011】
請求項3に記載のように、前記第1および第2被係合部は、上下面部に平行に延びる第1および第2板状部を有するものであり、前記係止部は、前記第1板状部の幅に対応する間隔を介して設けられ前記第1板状部または第2板状部に係合して前記機器本体を係止する1対の係止爪を有し、前記各係止爪が、前記第1板状部または第2板状部の各側縁に係合する爪部と、この爪部を前記表面部に連結する連結部とを有し、前記連結部が可撓性を有する、構成とすることが望ましい。
【0012】
このようにすれば、第1および第2被係合部は、スタンドの係止部にて係止される板状部を有するので、スタンドに機器本体の上下を反転させた取り付けを可能とする構造を簡単に実現できる。しかも係止爪部の爪部で弾性的に係止しているので、取り外し性を損なうことなく、係止を確実とすることができる。
【0013】
請求項4に記載のように、前記機器ケーシングの背面部に凹部が形成され、前記第3被係合部は、凹部内に
設けられ、前記各係止爪が、
前記爪部を前記表面部に連結する連結部を有し、前記連結部が可撓性を有する、構成とすることができる。
【0014】
このようにすれば、スタンドを壁面に取り付け、第3板状部の先端側から第3板状部をスタンドの係止部(1対の係止爪)に係合させることで機器本体を壁面に取り付けることもできる。
【0015】
請求項5に記載のように、壁面に前記スタンドを取り付け、前記スタンドに前記機器本体を係止させて使用する場合には、前記スタンドは前記第1位置決めマークが下側になるように
取り付けられている、構成とすることができる。
【0016】
このようにすれば、第1位置決めマークを利用することで、壁掛けの場合に、スタンドの向きを誤りなく、取り付けることが
できる。
【0017】
請求項6に記載のように、前記スタンドの表面部には、前記係止部に対応して前記係止部を挟んで両側に第1および第2規制凸部が突出して設けられる一方、前記機器本体の背面側に前記第1規制凸部に対応して第3および第4規制凸部が設けられ、前記第3被係合部に前記係止部を係合させる際に、前記第1規制凸部が第3規制凸部を乗り越え、第2規制凸部が第4規制凸部に乗り上げる構成とされる、ことが望ましい。
【0018】
このようにすれば、取り付け状態でガタつくのを防止する上で有利となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、背面部を下側とする横置きでの使用だけでなく、上面部あるいは下面部を下側とし、スタンドで支持する縦置きでの使用や、また、壁面に取り付けたスタンドに機器本体を係止させる壁掛けも可能となる。いずれの場合も、設置作業が容易で、専門的な工具・技能を必要としないので、設置態様の変更も簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係る電子機器の一実施の形態(例えば、デジタル伝送受信機の受信端末)を、縦置きとして前側から見た斜視図である。
【
図3】機器本体とスタンドとを分離して示す斜視図である。
【
図4】スタンドを示し、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は斜視図、(d)は
図4(a)のA−A線断面図である。
【
図5】(a)は機器本体の平面図、(b)は同底面図、(c)は
図5(b)のB−B線断面図である。
【
図6】(a)(b)は、係止部(係止爪部)を第1および第2被係合部に係合させる動作の説明図である。
【
図7】(a)は、壁掛けとするためにスタンドを背面部に係合させる少し前の状態を示す説明図、(b)は
図7(a)のC−C線断面図である。
【
図8】(a)は、壁掛けとするためにスタンドを背面部に係合した状態を示す説明図、(b)は
図8(a)のD−D線断面図、(c)は
図8(a)のE−E線断面図である。
【
図9】上面部を下側とした縦置きの場合を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。
【0022】
図1は本発明に係る電子機器の一実施の形態(例えば、デジタル伝送受信機の受信端末)を、縦置きとして前側から見た斜視図、
図2は後側から見た、同斜視図、
図3は機器本体とスタンドとを分離して示す斜視図である。
【0023】
図1〜
図3に示すように、1は電子機器(例えば、デジタル伝送受信機の受信端末)で、直方体形状の機器本体2と、機器本体2を安定状態に支持可能であるスタンド3とを備える。機器本体2は、正面部4A、背面部4B、上下面部4C,4D及び左右側面部4E,4Fを有する直方体形状の機器ケーシング4を備え、そのケーシング内部に各種必要部品が収納されている。なお、機器ケーシング4は、複数の部分に分割可能である分割ケーシング構造である。
【0024】
スタンド3は表裏面部3A,3Bを有し、その表面部3Aに1対の係止部5が形成されている(
図4(a)〜(d)参照)。各係止部5は、対向する2つの係止爪5Aを有する。一方、
図5(a)〜(c)に示すように、機器ケーシングの上面部4Cには、1対の係止部5に対応して1対の第1被係合部6がそれぞれ形成される一方、下面部4Dには、1対の係止部5に対応して1対の第2被係合部7が形成されている。そして、機器ケーシング2の上面部4Cまたは下面部4Dを、スタンド3の表面部3Aに直交する方向であって機器本体2のケーシング上下方向S1に相対移動させることにより、第1被係合部6または第2被係合部7が係止部5に係脱可能に係合するようになっている。
【0025】
第1被係合部6と第2被係合部7とは対称に配置されており、上下を反転させることで、係止部5に対しいずれの被係合部6,7を係止させることもできる。第2被係合部7の形状は、
図5(c)に第2被係合部7について示すように、下面部4Dに平行に延びる板状部7a(第2板状部)と、この板状部7aを下面部4Dに連結する連結部7bとを有する。第1被係合部6も、第2被係合部7と同一形状で、板状部6a(第1板状部)と、連結部(図示せず)とを有する。
【0026】
また、表面部3Aには、2つの係止部5に機器本体2の、2つの第1被係合部6または第2被係合部7を係止させる際に用いられる、2つの第1位置決めマーク11が設けられている。そして、機器ケーシング4の背面部4Bに第1位置決めマーク11に対応する第2位置決めマーク12が設けられている。これにより、第1位置決めマーク11に第2位置決めマーク12をほぼ一致させて、機器ケーシング2の上面部4Cまたは下面部4Dを、スタンド3の表面部3Aに直交する方向(機器本体2のケーシング上下方向S1)に相対移動させることにより、第1被係合部6または第2被係合部7が係止部5に係脱可能に係合することになる。
【0027】
下面部4Dを下側とする縦置き状態として卓上などに設置する場合には、係止部5は、板状部7aを係止することになる。各係止部5は、
図4(d)に示すように、板状部7aの幅に対応する間隔を介して設けられた2つの係止爪5Aを有し、各係止爪5Aは板状部6aまたは7aの側縁に係合して機器本体2を係止する爪部5Aaと、この爪部5Aaを表面部3Aに連結する連結部5Abとを有する。2つの係止爪5Aは、爪部5Aa同士が互いに対向して向き合うように配置され、連結部5Abが可撓性を有する。
【0028】
そして、第1位置決めマーク11に第2位置決めマーク12をほぼ一致させて、機器ケーシング2の上面部4Cまたは下面部4Dを、スタンド3の表面部3Aに向けて表面部3Aに直交する方向(ケーシング上下方向S1)に移動させれば、係止爪5A(連結部5Ab)が可撓性を有するので、係止爪5Aの間隔が開き、それらの間に第1被係合部6の板状部6aまたは第2被係合部7の板状部7aが進入して、板状部6aまたは7aの両側縁が、2つの係止爪5Aによって係脱可能に係止されることになる(
図6(a)(b)参照)。
【0029】
このように、上下面部4C,4Dには、スタンド3の係止部5にて係止される板状部6a,7a(第1および第2被係合部6,7)を有するので、スタンド3に機器本体2の上下を反転させた取り付けを可能とする構造を簡単に実現できる。係止爪5Aの爪部5Aaで板状部6a,7aを弾性的に係止するので、取り外し性を損なうことなく、係止を確実とすることができる。
【0030】
また、機器ケーシング4の背面部4Bには、スタンド3の、2つの係止部5に対応して2つの凹部4aが形成され、この各凹部4a内に、係合状態においてスタンド3の表面部3Aと平行な方向であってスタンド3に対する機器本体2のケーシング左右方向S2の相対移動により係止部5に係脱可能に係合する第3被係合部8の、突片状の板状部8a(第3板状部)が配置されている。この板状部8aは、板状部7aと同様に、背面部4Bと平行にかつケーシング左右方向S2に延び、中央部分が連結部8bを介して背面部4Bに連結されて第3被係合部を構成している。
【0031】
また、板状部8aの幅は、板状部7aの幅と同じで、各係止部5の,2つの係止爪5Aの間隔に対応している。そして、壁掛け使用とするとき(壁面に取り付けたスタンド3に機器本体2を係止させる場合)には、
図7(a)(b)および
図8(a)〜(c)に示すように、各係止爪5Aの爪部5Aaを板状部8aの両側縁に係合させて、機器本体2を壁面(図示せず)に設置することもできるようになっている。なお、この壁掛け使用のときには、スタンド3は第1位置決めマーク11,11が下側になるように取り付けることができるので、スタンド3の向きを誤りなく、取り付けることができる。
【0032】
また、各係止爪5Aには、さらに、爪部5Aaの端部に、爪部5Aaの長手方向に突出する延長フック部5Acが設けられている。この延長フック部5Acが、第1位置決めマーク11が設けられている側とは反対側に突出しているので、延長フック部5Acが板状部8aの支持する部分の内側に嵌り込み(
図8(b)参照)、係止が確実となる。第1位置決めマーク11,11が、壁面にスタンド3をねじ止めする場合などの目印となり、スタンド3の取付けの際に上下の向きを誤ることを回避できる。
【0033】
また、スタンド3の表面部3Aには、係止部5,5に対応して係止部5,5を挟んで両側に第1および第2規制凸部13,13,14,14が突出して設けられる一方、機器本体2の背面部4Bに第1および第2規制凸部13,13,14,14に対応して第3および第4規制凸部15,16,16が設けられている。そして、壁掛けのために板状部8aに係止部5(係止爪5A,5A)を係合させる際には、第1規制凸部13、13が第3規制凸部15を乗り越え、第2規制凸部14,14が第4規制凸部16,16に乗り上げ、スタンド3に対し機器本体2がガタつくのを防止する構成とされている(
図8(b)参照)。
【0034】
また、下面部4Dをスタンド3に係合して上面部4Cが上になるように設置しているが、
図9に示すように、上面部4Cをスタンド3に係合して下面部4Dが上になるように設置することも可能であるし、
図10に示すように、スタンド3を用いることなく、背面部4Bが下になるようにして、機器本体2だけを横置きに設置して使用することもできるのはもちろんである。
【0035】
上記構成によれば、背面部4Bを下側とする横置き使用だけでなく、上面部4Cあるいは下面部4Dを下側とし、スタンド3で支持する2態様の縦置き使用や、また、壁面に取り付けたスタンド3に機器本体2を係止させる壁掛け使用も可能となり、設置場所に応じた使用(設置態様)の多様化が図れる。しかもいずれの場合も、設置作業が容易で、専門的な工具・技能を必要としないので、設置態様の変更も簡単である。
【0036】
よって、下面部4Dを下側とし、スタンド3で支持する縦置きでの使用において、上面部4Cを下側とする縦置きに容易に変更できる。この場合、第1および第2位置決めマーク11,12を基準にして、機器ケーシング4(機器本体2)とスタンド3との係合をおこなうことで、作業を容易に行える。そのため、例えば、縦置きでの使用で、電子機器1から引き出されている配線などが邪魔となって設置が困難な場合、機器本体2の上下を反転させて配線などの位置を簡単に変更することができ、その変更によって設置を可能とすることができる。
【符号の説明】
【0037】
1 電子機器
2 機器本体
3 スタンド
3A 表面部
3B 裏面部
4 機器ケーシング
4A 正面部
4B 背面部
4C 上面部
4D 下面部
4E 左側面図
4F 右側面図
5 係止部
5A 係止爪
5Aa 爪部
5Ab 連結部
5Ac 延長フック部
6 第1被係合部
6a 板状部(第1板状部)
7 第2被係合部
7a 板状部(第2板状部)
7b 連結部
8 第3被係合部
8a 板状部(第3板状部)
8b 連結部
11 第1位置決めマーク
12 第2位置決めマーク
13 第1規制部
14 第2規制部
15 第3規制部
16 第4規制部