特許第6254492号(P6254492)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6254492
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】発光素子搭載用基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/64 20100101AFI20171218BHJP
   H01L 33/60 20100101ALI20171218BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20171218BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20171218BHJP
【FI】
   H01L33/64
   H01L33/60
   H01L33/62
   H01L23/12 F
【請求項の数】11
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-132731(P2014-132731)
(22)【出願日】2014年6月27日
(65)【公開番号】特開2016-12626(P2016-12626A)
(43)【公開日】2016年1月21日
【審査請求日】2017年6月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長屋 尚行
(72)【発明者】
【氏名】塚田 輝代隆
【審査官】 村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−33855(JP,A)
【文献】 特開2013−235897(JP,A)
【文献】 特開2010−21400(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
面実装型の発光素子を搭載する平板状の発光素子搭載用基板を製造する方法であって、
絶縁樹脂からなり、第1の主面及び前記第1の主面と反対側の第2の主面を備えた基材の前記第1の主面に第1導体層が形成され、前記第2の主面に第2導体層が形成された両面導体基板を準備する両面導体基板準備工程と、
前記第1導体層、前記基材及び前記第2導体層を貫通する挿嵌孔を形成する挿嵌孔形成工程と、
前記挿嵌孔に金属ブロックを挿嵌する挿嵌工程と、
前記第1導体層側に素子搭載部を形成する素子搭載部形成工程と、
前記素子搭載部が露出するように前記第1導体層側の最表面となる位置に光反射層を形成する光反射層形成工程とからなることを特徴とする発光素子搭載用基板の製造方法。
【請求項2】
前記挿嵌孔形成工程において挿嵌孔を形成すると同時に、前記挿嵌工程を行う請求項1に記載の発光素子搭載用基板の製造方法。
【請求項3】
前記第1導体層及び前記第2導体層にエッチングレジストを形成し、エッチングによりパターン形成するパターン形成工程をさらに行う請求項1又は2に記載の発光素子搭載用基板の製造方法。
【請求項4】
前記第1導体層の表面に金属めっき層を形成する金属めっき工程をさらに行う請求項1〜3のいずれかに記載の発光素子搭載用基板の製造方法。
【請求項5】
前記金属めっき工程では、前記金属ブロックの表面及び前記第1導体層の表面に、前記金属ブロックの外周と前記第1導体層に形成された前記金属ブロックの嵌入口の内周とを繋げるように前記金属めっき層を形成する請求項4に記載の発光素子搭載用基板の製造方法。
【請求項6】
前記金属めっき工程では、ニッケル及び銀からなる群から選択される少なくとも一種の金属を用いて金属めっきを行う請求項4又は5に記載の発光素子搭載用基板の製造方法。
【請求項7】
前記金属めっき工程の後、前記素子搭載部形成工程を行い、前記金属めっき層の表面に前記素子搭載部である電極パッドを形成する請求項4〜6のいずれかに記載の発光素子搭載用基板の製造方法。
【請求項8】
前記金属めっき工程では、ニッケルめっきを行うことにより金属めっき層を形成し、
前記素子搭載部形成工程では金めっきを行うことにより金からなる前記電極パッドを形成する請求項7に記載の発光素子搭載用基板の製造方法。
【請求項9】
前記挿嵌工程の後、所定の形状を有する金型を用いて前記金属ブロックが挿嵌された前記基板をプレス加工することにより、前記第1導体層の表面及び前記第2導体層の表面に対する前記金属ブロックの表面の位置を制御するプレス工程と、
前記第1導体層の表面の平面度を向上させるコイニング工程をさらに行う請求項1〜8のいずれかに記載の発光素子搭載用基板の製造方法。
【請求項10】
前記絶縁樹脂にはポリイミドを用いる請求項1〜9のいずれかに記載の発光素子搭載用基板の製造方法。
【請求項11】
前記光反射層には酸化チタンを顔料として含む絶縁層を用いる請求項1〜10のいずれかに記載の発光素子搭載用基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面実装型の発光素子を搭載するための発光素子搭載用基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(発光ダイオード)等の発光素子は、携帯電話や液晶テレビのバックライトとして用いられている。このような発光素子は、発光素子搭載用部材に搭載されて用いられることになる。
このような発光素子搭載用部材としては種々の形態のものがあり、例えば、端子部材を樹脂モールド成形によって一体化して構成したものや、リードフレームを屈曲形成することによって構成したもの、更にはプリント配線基板をベースとしたもの等がある。この中で、放熱性、小型化、コスト等を勘案すると、プリント配線基板をベースとした発光素子搭載用基板が望まれることが多い。
【0003】
特許文献1には、プリント配線基板をベースにした発光素子搭載用基板が開示されている。
かかる発光素子搭載用基板は、発光素子を搭載する素子搭載面と、その反対側の背面との間をつなぐスルーホールを有する。このスルーホールはめっきによって埋められてフィルドビアを構成し、発光素子の熱を発光素子搭載用基板の背面へ放熱するための経路としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−166937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、高輝度に発光する発光素子の需要があり、複数のLEDをモジュール化し輝度を向上させる研究や、LED自身の輝度を向上させる研究が進んでいる。
LEDをモジュール化し輝度を向上させるために高密度にLEDを発光素子搭載用基板に実装することが行われている。LEDは発熱量が少ない発光素子として知られているが、このように高密度化すると無視できない程度の発熱が生じるという問題がある。また、LED自身の輝度を向上させる場合にも同様に無視できない程度の発熱が生じるという問題がある。発熱量が増加すると、温度の上昇に伴いLEDが劣化し輝度が低下するという問題が生じる。そのため、発生した熱を如何に放散(放熱)するかといったことが問題となっていた。
【0006】
特許文献1の発光素子搭載用基板は、発生した熱の放散(放熱)の面で以下のような問題がある。
すなわち、上記フィルドビアは、めっき法等のケミカルプロセスにて形成するため、フィルドビア中にボイドが発生したり、スルーホールの開口面に露出したフィルドビアの表面が凹状に陥没したり凸状に盛り上がったりすることがある。
フィルドビアにボイドが形成されると、フィルドビアを通じた放熱効率が低下してしまうという問題がある。また、フィルドビアの表面が陥没したり盛り上がったりすると、放熱性を損ねるおそれがある。
【0007】
つまり、背面側のフィルドビアの表面が陥没した状態となると、発光素子搭載用基板を搭載するマザーボード等の被実装板に設けた放熱部に対し、フィルドビアと放熱部との間の距離が生じてしまう。そのため、フィルドビアと放熱部との間に半田等を厚めに介在させる必要が生じ、フィルドビアと放熱部との間の熱抵抗が大きくなってしまう。その結果、発光素子搭載用基板の放熱効率が低下するおそれがある。しかも、フィルドビアの陥没の程度には個体間ばらつきが生じ得るため、発光素子搭載用基板の熱設計において、マージンを大きくとる必要も生じる。
【0008】
また、背面側のフィルドビアの表面が盛り上がった状態となると、上記被実装板の表面に対して発光素子搭載用基板が傾いてしまうおそれがある。すなわち、発光素子搭載用基板に複数のフィルドビアが形成されており、それらのフィルドビアの表面がいずれも盛り上がった状態となっていても、その盛り上がりの程度を制御することは困難である。そのため、フィルドビアの表面の盛り上がり高さのばらつきによって、被実装板の表面に対して発光素子搭載用基板が傾いてしまうおそれがある。そうすると、発光素子搭載用基板に搭載した発光素子の光軸がずれてしまうおそれがある。また、発光素子の搭載面側のフィルドビアの表面が盛り上がっていたり、陥没していたりすると、発光素子を搭載する際に、発光素子が傾いてしまい光軸がずれてしまうおそれもある。
これは、例えばLED液晶テレビ用のバックライトとして発光素子を用いる場合等において、極めて不利な状況となる。
【0009】
また、フィルドビアの素子搭載面側の表面において、陥没や盛り上がりが生じた場合にも、フィルドビアと発光素子との間の熱抵抗の問題や、光軸バラツキの問題は、同様に生じ得る。
【0010】
さらに、特許文献1の発光素子搭載用基板は、基板表面に基板とは別に作製したリフレクター部を搭載した構成である。このようなリフレクター部があると、リフレクター部を避けて発光素子を搭載しなければならず、高密度に発光素子を搭載することが困難となる。また、製造工程が複雑となりコストアップにつながるおそれがある。
【0011】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、搭載する発光素子の光軸安定性を確保し、放熱性に優れた発光素子搭載用基板の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
すなわち、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法は、面実装型の発光素子を搭載する平板状の発光素子搭載用基板を製造する方法であって、絶縁樹脂からなり、第1の主面及び上記第1の主面と反対側の第2の主面を備えた基材の上記第1の主面に第1導体層が形成され、上記第2の主面に第2導体層が形成された両面導体基板を準備する両面導体基板準備工程と、上記第1導体層、上記基材及び上記第2導体層を貫通する挿嵌孔を形成する挿嵌孔形成工程と、上記挿嵌孔に金属ブロックを挿嵌する挿嵌工程と、上記第1導体層側に素子搭載部を形成する素子搭載部形成工程と、上記素子搭載部が露出するように上記第1導体層側の最表面となる位置に光反射層を形成する光反射層形成工程とからなることを特徴とする。
【0013】
一般的な発光素子搭載用基板の製造方法においては、第1導体層、基材及び第2導体層を貫通する挿嵌孔には、めっき等のケミカルプロセスを経てフィルドビアが形成されるが、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、挿嵌孔に金属ブロックを挿嵌する。
上記金属ブロックは、フィルドビアとは異なり、内部にボイドが形成されたり、表面に陥没や盛り上がり等が生じたりすることがない。内部にボイドが形成されることがない。従って、製造された発光素子搭載用基板では、上記金属ブロックの伝熱効率が小さくなることもなく、放熱性を確保することができる。
また、上記金属ブロックの表面に陥没が生じることがないため、製造された発光素子搭載用基板を実装するマザーボード等の被実装板に設けた放熱部と、上記金属ブロックとの間の距離が大きくなることを防ぐことができる。これにより、放熱部と上記金属ブロックとの間の熱抵抗を小さくすることができる。その結果、製造された発光素子搭載用基板の放熱効率を高くすることができる。
また、上記金属ブロックの表面に盛り上がりが生じることがないため、製造された発光素子搭載用基板の背面側における上記金属ブロックの表面を被実装板に対して平行に配置することができる。すなわち、製造された発光素子搭載用基板が傾いたりすることなく、被実装板に発光素子搭載用基板を配置することができる。これにより、製造された発光素子搭載用基板に搭載した発光素子の光軸を安定して、所望の向きに維持することができる。さらに、上記金属ブロックの表面に盛り上がりや、陥没が生じないので、発光素子を搭載する際に、発光素子の光軸を安定させることができる。
【0014】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、上記挿嵌孔形成工程において挿嵌孔を形成すると同時に、上記挿嵌工程を行うことが望ましい。
このような方法では一度の動作で挿嵌孔を形成し、挿嵌孔に金属ブロックを挿嵌することができる。そのため、効率よく発光素子搭載用基板を製造することができる。
【0015】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、上記第1導体層及び上記第2導体層にエッチングレジストを形成し、エッチングによりパターン形成するパターン形成工程をさらに行うことが望ましい。
パターン形成工程を行うことにより任意のパターンを形成することができる。
【0016】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、上記第1導体層の表面に金属めっき層を形成する金属めっき工程をさらに行うことが望ましい。
金属めっき工程を行うことにより、金属めっき層を形成すると、上記第1導体層の表面が上記金属めっき層により保護されることになり、上記第1導体層を腐食から保護することができる。また、後の工程で上記素子搭載部を形成する際に、上記金属めっき層により上記第1導体層と上記素子搭載部との接続性を向上させることができる。
【0017】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、上記金属めっき工程では、上記金属ブロックの表面及び上記第1導体層の表面に、上記金属ブロックの外周と上記第1導体層に形成された上記金属ブロックの嵌入口の内周とを繋げるように上記金属めっき層を形成することが望ましい。
このように金属めっき工程を行うことにより、製造された発光素子搭載用基板では、金属ブロックと第1導体層とが金属めっき層により確実に接続される。従って、接触不良により通電が停止されることを防ぐことができる。
【0018】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、上記金属めっき工程では、ニッケル及び銀からなる群から選択される少なくとも一種の金属を用いて金属めっきを行うことが望ましい。
これら物質を用いて金属めっき層を形成すると、上記金属めっき層を形成することの効果が好適に発揮される。
【0019】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、上記金属めっき工程の後、上記素子搭載部形成工程を行い、上記金属めっき層の表面に上記素子搭載部である電極パッドを形成することが望ましい。
電極パッドを設け、電極パッドに発光素子を搭載することで、発光素子と第1導体層とを電気的に良好に接続することができる。
【0020】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、上記金属めっき工程では、ニッケルめっきを行うことにより金属めっき層を形成し、上記素子搭載部形成工程では金めっきを行うことにより金からなる上記電極パッドを形成することが望ましい。
まず、金属めっき層がニッケルからなるとその表面に酸化皮膜が生じ、製造された発光素子搭載用基板に発光素子を搭載する際に、第1導体層と発光素子との電気的な接続が悪くなりやすい。
しかし、さらに金からなる電極パッドを形成すると、金がニッケルの酸化を防止するので、上記のように第1導体層と発光素子との電気的な接続が悪くなることを防ぐことができる。
【0021】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、上記挿嵌工程の後、所定の形状を有する金型を用いて上記金属ブロックが挿嵌された上記基板をプレス加工することにより、上記第1導体層の表面及び上記第2導体層の表面に対する上記金属ブロックの表面の位置を制御するプレス工程と、上記第1導体層の表面の平面度を向上させるコイニング工程をさらに行うことが望ましい。
プレス加工することにより、第1導体層の表面及び第2導体層の表面に対する金属ブロックの表面の位置を制御することができる。
また、コイニングすることにより、第1導体層の表面の平面度を高めると、発光素子の実装性を高めることができる。さらに、第1導体層の表面の平面度が高いと、発光素子の光軸が揃う。従って、上記方法により製造された発光素子搭載用基板の輝度を高めることができる。
なお、コイニングとは部分的に圧力を加える事で内部塑性変形を起こさせて、圧力を加えた部分の平坦度を改善する方法である。
【0022】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、上記絶縁樹脂にはポリイミドを用いることが望ましい。
絶縁樹脂がポリイミドであると、その絶縁樹脂は柔軟性と絶縁性との双方を兼ね備えるので、上記方法により製造された発光素子搭載用基板は、充分な絶縁性を確保しつつ用途に応じて形状を変形させることができる。
【0023】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法では、上記光反射層には酸化チタンを顔料として含む絶縁層を用いることが望ましい。
酸化チタンは白色顔料であり、酸化チタンを含む光反射層は、好適に光を反射することができる。従って、上記方法により製造された発光素子搭載用基板では、好適に光反射層があることの効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板の一例を模式的に示す断面図である。
図2図2は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板に発光素子が搭載された状態の一例を模式的に示す断面図である。
図3図3は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板に備えられた光反射層の作用を模式的に説明する図である。
図4図4(a)〜(d)は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法において金属ブロックを挿嵌する工程を模式的に示す図である。
図5図5(a)〜(c)は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板における金属ブロックと第1導体層との位置関係の一例を模式的に示す断面図である。
図6図6は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板における金属ブロックと第2導体層との位置関係の一例を模式的に示す断面図である。
図7図7(a)〜(c)は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板が用いられた発光素子モジュールの一例を模式的に示す平面図である。
図8図8は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の両面導体基板準備工程を模式的に示す図である。
図9図9は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の挿嵌孔形成工程を模式的に示す図である。
図10図10は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の挿嵌工程を模式的に示す図である。
図11図11は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法のエッチング工程を模式的に示す図である。
図12図12は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法のプレス工程を模式的に示す図である。
図13図13は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の金属めっき工程を模式的に示す図である。
図14図14は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の素子搭載部形成工程を模式的に示す図である。
図15図15は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の光反射層形成工程を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の記載に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
【0026】
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法により製造される発光素子搭載用基板について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板の一例を模式的に示す断面図である。
図2は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板に発光素子が搭載された状態の一例を模式的に示す断面図である。
【0027】
図1及び図2に示すように、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法により製造された発光素子搭載用基板の一例である発光素子搭載用基板1は、面実装型の発光素子6を搭載する発光素子搭載用基板であって、発光素子搭載用基板1の形状は平板状である。
【0028】
発光素子搭載用基板1に搭載する発光素子6は面実装型であれば特に限定されず、例えば、LED(発光ダイオード)やLD(レーザーダイオード)等を用いることができる。
【0029】
また、発光素子搭載用基板1の形状は平面状である。
発光素子搭載用基板に凹凸を設け、リフレクター部が形成された発光素子搭載用基板では、リフレクター部を避けて発光素子を搭載しなければならず、高密度に発光素子を搭載することが困難となる。しかし、発光素子搭載用基板1の形状は平面状なので、リフレクター部のある場合に比べて高密度に発光素子6を搭載することができる。
【0030】
発光素子搭載用基板1は、絶縁樹脂からなり、第1の主面11及び第1の主面11と反対側の第2の主面12を備える基材2と、基材2の第1の主面11に形成された第1導体層21と、基材2の第2の主面12に形成された第2導体層31とを備えている。
【0031】
基材2を構成する絶縁樹脂としては、特に限定されないが、柔軟性を備える絶縁樹脂であることが望ましい。このような絶縁樹脂の構成材料は、ポリイミド、ガラスエポキシ等があげられ、これらの中ではポリイミドであることが望ましい。絶縁樹脂がポリイミドであると、その絶縁樹脂は柔軟性と絶縁性との双方を兼ね備える。従って、充分な絶縁性を確保しつつ用途に応じて形状を変形させることができる。
基材2の厚さは特に限定されないが、30〜70μmであることが望ましい。
【0032】
第1導体層21及び第2導体層31の構成材料は、特に限定されないが、銅、ニッケル等であることが望ましい。
これら構成材料は、電気伝導率が良好であり導体として適している。
第1導体層21及び第2導体層31の厚さは特に限定されないが、基材2よりも厚いことが望ましい。また、10〜300μmであることが望ましい。
【0033】
さらに、発光素子搭載用基板1は、第1導体層21側に形成された素子搭載部41と、素子搭載部41を露出するように第1導体層21側の最表面に形成された光反射層51とを備えている。
発光素子搭載用基板1が光反射層51を備えていることの効果について以下に図面を用いて説明する。
【0034】
図3は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板に備えられた光反射層の作用を模式的に説明する図である。
図2に示すように、通常、発光素子搭載用基板1には面実装型の発光素子6が搭載される。
より詳しく説明すると、素子搭載部41に発光素子6の電極8を搭載することにより、発光素子搭載用基板1には、発光素子6が搭載される。
この発光素子6を保護する目的で、発光素子搭載用基板1及び発光素子6は透明なカバー7で覆われることになる。
図3に示すように、光反射層51を備える発光素子搭載用基板1では、発光素子6が光を発すると、大部分の光はカバー7を透過することになるが、一部の光は、カバー7により反射されることになる(図3中、矢印の向きは光の進む方向を示し、矢印の太さは光の量を示している)。発光素子搭載用基板1のように、第1導体層21側の最表面に光反射層51が形成されていると、その反射された光を再反射することができる。
従って、輝度を高めることができる。
なお、カバー7の構成材料は特に限定されないがアクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ガラス等であることが望ましい。
【0035】
また、発光素子搭載用基板1では、光反射層51の構成材料は特に限定されないが、酸化チタンを顔料として含む絶縁層であることが望ましく、酸化チタンを顔料に含むソルダーレジスト層であることがより望ましい。
酸化チタンは白色顔料であり、酸化チタンを含む光反射層51は、好適に光を反射することができる。従って、好適に光反射層51があることの効果を奏することができる。
また、光反射層51が酸化チタンを顔料に含むソルダーレジスト層であると、上記の効果に加え、同時にソルダーレジストとしても機能する。
【0036】
図1に示すように、さらに、発光素子搭載用基板1は、第1導体層21、基材2及び第2導体層31を貫通する金属ブロック60を備えている。
【0037】
金属ブロック60は、めっき等のケミカルプロセスを経てスルーホール内に形成されるフィルドビアとは異なり、内部にボイドが形成されたり、表面に陥没や盛り上がり等が生じたりすることがない。内部にボイドが形成されることがないため、金属ブロック60の伝熱効率が小さくなることもなく、放熱性を確保することができる。
また、金属ブロック60の表面に陥没が生じることがないため、発光素子搭載用基板1を実装するマザーボード等の被実装板に設けた放熱部と、金属ブロック60との間の距離が大きくなることを防ぐことができる。これにより、放熱部と金属ブロック60との間の熱抵抗を小さくすることができる。その結果、発光素子搭載用基板1の放熱効率を高くすることができる。
また、金属ブロック60の表面に盛り上がりが生じることがないため、発光素子搭載用基板1の背面側(すなわち、第2導体層31側の最外層)における金属ブロック60の表面を被実装板に対して平行に配置することができる。すなわち、発光素子搭載用基板1が傾いたりすることなく、被実装板に発光素子搭載用基板1を配置することができる。これにより、発光素子搭載用基板1に搭載した発光素子6の光軸を安定して、所望の向きに維持することができる。さらに、金属ブロック60の表面に盛り上がりや、陥没が生じないので、発光素子6を搭載する際に、発光素子6の光軸を安定させることができる。
【0038】
金属ブロック60の構成材料は、特に限定されないが、電気伝導率及び熱伝導率に優れる銅であることが望ましい。
また、金属ブロック60の形状は、特に限定されないが、底面(表面)が平坦な柱状であることが望ましい。このような形状としては、例えば、円柱、四角柱、六角柱、八角柱等が挙げられる。
【0039】
発光素子搭載用基板1では、金属ブロック60は、第1導体層21及び第2導体層31の少なくとも一方と電気的に接続されていることが望ましい。この場合には、より小型化が容易な発光素子搭載用基板を得ることができる。なお、金属ブロック60は、第1導体層21及び第2導体層31の双方と電気的に接続されていてもよい。
【0040】
発光素子搭載用基板1では、金属ブロック60が複数個配設されていることが望ましい。この場合には、複数箇所において金属ブロック60を被実装板に当接させることができるため、放熱効率を高くすることができ、光軸安定性をより向上させることができる。
【0041】
発光素子搭載用基板1では、第1導体層21の表面には、金属めっき層70が形成されていることが望ましい。
金属めっき層70が形成されていると、第1導体層21の表面が金属めっき層70により保護されることになり、第1導体層21を腐食から保護することができる。
また、金属めっき層70により第1導体層21と素子搭載部41との接続性が向上する。
【0042】
金属めっき層70は、ニッケル及び銀からなる群から選択される少なくとも一種の金属からなることが望ましい。
金属めっき層70がこれら金属からなると、金属めっき層70があることの効果が好適に発揮される。
【0043】
また、金属めっき層70の厚さは特に限定されないが、1.0〜10μmであることが望ましい。
【0044】
発光素子搭載用基板1では、金属めっき層70は、金属ブロック60の表面及び第1導体層21の表面に、金属ブロック60の外周61と、第1導体層21に形成された金属ブロック60の嵌入口22の内周23とを繋げるように形成されていることが望ましい。
第1導体層21に形成された金属ブロック60の嵌入口22の内周23について図面を用いて説明する。
図4(a)〜(d)は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法において金属ブロックを挿嵌する工程を模式的に示す図である。
図4(a)に示すように、発光素子搭載用基板1を製造する場合には、まず、第1導体層21、基材2及び第2導体層31を貫通する挿嵌孔80を形成することになる。この際、第1導体層21には挿嵌孔80の入口である嵌入口22が形成されることになる。
そして、図4(b)に示すように、金属ブロック60は、第1導体層21側の嵌入口22から挿嵌孔80に挿嵌されることになる。
図4(c)に示すように、金属ブロック60の挿嵌に伴い、第1導体層21、基材2及び第2導体層31は、金属ブロック60に引っ張られ陥没することがある。
そのため、第1導体層21に形成された金属ブロック60の嵌入口22の内周23と、金属ブロック60の外周61との間に隙間が生じやすくなる。
しかし、図4(d)に示すように、金属めっき層70が、金属ブロック60の外周61と、嵌入口22の内周23とを繋げるように形成されていると、金属ブロック60と第1導体層21とが金属めっき層70により確実に接続される。従って、接触不良により通電が停止されることを防ぐことができる。
【0045】
また、金属ブロック60が挿嵌孔80に挿嵌された際に、金属ブロック60が取り得る、第1導体層21との位置関係を図面を用いて以下に説明する。
【0046】
図5(a)〜(c)は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板における金属ブロックと第1導体層との位置関係の一例を模式的に示す断面図である。
図5(a)では、金属ブロック60の表面65と、第1導体層21の表面25とが略同一平面上に位置している。
図5(b)では、金属ブロック60が、第1導体層21から突出し第1の突出部62が形成されている。なお、第1の突出部62の高さTは、例えば5〜1000μmである。
図5(c)では、金属ブロック60が、第1導体層21に埋没し陥没部24が形成されている。なお、陥没部24の深さDは、例えば5〜1000μmである。
発光素子搭載用基板1では、金属ブロック60が図5(a)〜(c)に示すいずれの位置に配置されていてもよい。
また。金属ブロック60が、図5(a)〜(c)に示すいずれの位置に配置されていたとしても、金属めっき層70を形成することで、金属ブロック60と第1導体層21とを電気的に接続することができる。
【0047】
また、金属めっき層70は、金属ブロック60の表面65と第1導体層21の表面25とを覆うように形成されていることが望ましい。
金属ブロック60は、挿嵌孔80に挿嵌されているものの、衝撃等により挿嵌孔80から飛び出ることがある。
しかし、金属ブロック60の表面65と第1導体層21の表面25とを覆うように金属めっき層70が形成されていると、金属めっき層70が金属ブロック60を固定し、金属ブロック60が挿嵌孔80から飛び出にくくすることができる。
【0048】
発光素子搭載用基板1では、金属ブロック60は、図6に示すように、発光素子搭載用基板1の背面(第2導体層31側の最外層面)から突出した第2の突出部63が形成されていてもよい。
図6は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板における金属ブロックと第2導体層との位置関係の一例を模式的に示す断面図である。
この場合には、第2の突出部63において、金属ブロック60を、被実装板に当接させることができる。これにより、金属ブロック60と被実装板との間の熱抵抗を小さくして放熱性を向上させることができると共に、光軸安定性を向上させることができる。
第2の突出部63の高さTは例えば5〜1000μmである。
【0049】
図1に示すように、発光素子搭載用基板1では、金属めっき層70の表面には、素子搭載部41である電極パッド42が形成されていることが望ましい。
電極パッド42を設け、電極パッド42に発光素子6を搭載することで、発光素子6と第1導体層21とを電気的に良好に接続することができる。
【0050】
発光素子搭載用基板1において、金属めっき層70がニッケルからなる場合には、電極パッド42は、金層44からなることが望ましい。
発光素子搭載用基板1を製造する際に、金属めっき層70をニッケルとすると、金属めっき層70の表面に酸化皮膜が生じ、発光素子搭載用基板1に発光素子6を搭載する際に、第1導体層21と発光素子6との電気的な接続が悪くなりやすい。
しかし、電極パッド42を形成する際に酸化皮膜を除去し、その上に金層44を形成して電極パッド42とすると、金がニッケルの酸化を防止するので、上記のように第1導体層21と発光素子6との電気的な接続が悪くなることを防ぐことができる。
【0051】
また、金層44の厚さは特に限定されないが、0.5〜3.0μmであることが望ましい。
【0052】
図2に示すように、発光素子6は、素子搭載部1に搭載されることになるが、発光素子6と、素子搭載部41との接続方法は特に限定されず、例えば半田(図示は省略)を用いて接続することができる。
なお、電極パッド42が、金層44からなる場合には、金層44が最外層となるので、発光素子6の実装面に錫層を形成すると、金と錫との共晶接続により発光素子6と電極パッド42とを接続することができる。
【0053】
次に、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板が用いられた発光素子モジュールの一例について説明する。
図7(a)〜(c)は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によって製造された発光素子搭載用基板が用いられた発光素子モジュールの一例を模式的に示す平面図である。
図7(a)に示す、発光素子モジュール101は、発光素子搭載用基板1に複数の素子搭載部41が形成されており、その上に発光素子6が実装されている。
図7(b)に示す、発光素子モジュール102は、発光素子搭載用基板1が一列に形成されており、その上に発光素子6が実装されている。
図7(c)に示す、発光素子モジュール103は、発光素子搭載用基板1が格子状に形成されており、その上に発光素子6が実装されている。
このように、発光素子搭載用基板1を用いて発光素子6をモジュール化することにより、発光素子6の密度を上げることができ、輝度を向上させることができる。
なお、これらの中では、図7(a)に示す発光素子搭載用基板1に複数の素子搭載部41が形成されており、その上に発光素子6が実装されている発光素子モジュールであることが望ましい。
【0054】
このような発光素子モジュール101、102及び103は、例えば、液晶表示板のバックライト、照明装置等に好適に用いることができる。
【0055】
次に、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の一例について説明する。
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法は、絶縁樹脂からなり、第1の主面及び上記第1の主面と反対側の第2の主面を備えた基材の上記第1の主面に第1導体層が形成され、上記第2の主面に第2導体層が形成された両面導体基板を準備する両面導体基板準備工程と、上記第1導体層、上記基材及び上記第2導体層を貫通する挿嵌孔を形成する挿嵌孔形成工程と、上記挿嵌孔に金属ブロックを挿嵌する挿嵌工程と、上記第1導体層側に素子搭載部を形成する素子搭載部形成工程と、上記素子搭載部が露出するように上記第1導体層側の最表面となる位置に光反射層を形成する光反射層形成工程とからなることを特徴とする。
【0056】
以下、各工程について図面を用いて説明する。
【0057】
(1)両面導体基板準備工程
図8は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の両面導体基板準備工程を模式的に示す図である。
まず、図8に示すように、絶縁樹脂からなり、第1の主面11及び第1の主面11と反対側の第2の主面12を備えた基材2の第1の主面11に第1導体層21が形成され、第2の主面12に第2導体層31が形成された両面導体基板5を準備する。
【0058】
基材2を構成する絶縁樹脂としては、特に限定されないが、柔軟性を備える絶縁樹脂であることが望ましい。このような絶縁樹脂の構成材料は、ポリイミド、ガラスエポキシ等があげられ、これらの中ではポリイミドであることが望ましい。絶縁樹脂がポリイミドであると、その絶縁樹脂は柔軟性と絶縁性との双方を兼ね備える。従って、充分な絶縁性を確保しつつ用途に応じて形状を変形させることができる。
【0059】
第1導体層21及び第2導体層31の構成材料は、銅、ニッケル等であることが望ましい。
これら構成材料は、電気伝導率が良好であり導体として適している。
【0060】
(2)挿嵌孔形成工程
図9は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の挿嵌孔形成工程を模式的に示す図である。
次に、図9に示すように、第1導体層21、基材2及び第2導体層31を貫通する挿嵌孔80を形成する。
挿嵌孔80を形成する方法は、特に限定されないが、プレス、ドリル、レーザー等を用いることができる。
【0061】
(3)挿嵌工程
図10は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の挿嵌工程を模式的に示す図である。
次に、図10に示すように、挿嵌孔80に金属ブロック60を挿嵌する。
金属ブロック60は、第1導体層21側から挿嵌孔80に挿嵌することが望ましい。
【0062】
めっき等のケミカルプロセスを経て挿嵌孔80内にフィルドビアを形成しようとすると、フィルドビアの内部にボイドが形成されたり、表面に陥没や盛り上がり等が生じたりする。
このような場合、熱効率が小さくなり、放熱性が低下しやすくなる。
一方、金属ブロック60は緻密な構造なので、内部にボイドが形成されたり、表面に陥没や盛り上がり等が生じたりすることがない。内部にボイドが形成されることがないため、金属ブロック60の伝熱効率が小さくなることもなく、放熱性を確保することができる。
また、金属ブロック60の表面に陥没が生じることがないため、後の工程を経て製造した発光素子搭載用基板1を実装するマザーボード等の被実装板に設けた放熱部と、金属ブロック60との間の距離が大きくなることを防ぐことができる。これにより、放熱部と金属ブロック60との間の熱抵抗を小さくすることができる。その結果、発光素子搭載用基板1の放熱効率を高くすることができる。
また、金属ブロック60の表面に盛り上がりが生じることがないため、発光素子搭載用基板1の背面側(すなわち、第2導体層31側の最外層)における金属ブロック60の表面を被実装板に対して平行に配置することができる。すなわち、発光素子搭載用基板1が傾いたりすることなく、被実装板に発光素子搭載用基板1を配置することができる。これにより、発光素子搭載用基板1に搭載する発光素子6の光軸を、安定して所望の向きに維持することができる。さらに、金属ブロック60の表面に盛り上がりや、陥没が生じないので、発光素子6を搭載する際に、発光素子6の光軸を安定させることができる。
【0063】
また、金属ブロック60の構成材料は、特に限定されないが、電気伝導率及び熱伝導率に優れる銅であることが望ましい。
また、金属ブロック60の形状は、特に限定されず設計に応じて選択すればよいが、底面(表面)が平坦な柱状であることが望ましい。このような形状としては例えば、円柱、四角柱、六角柱、八角柱等が挙げられる。
【0064】
なお、上記(2)挿嵌孔形成工程及び(3)挿嵌工程においては、複数の挿嵌孔80を形成し、複数の金属ブロック60を挿嵌してもよい。
また、上記(2)挿嵌孔形成工程において挿嵌孔80を形成すると同時に、上記(3)挿嵌工程を行うことが望ましい。
このような方法では一度の動作で挿嵌孔80を形成し、挿嵌孔80に金属ブロック60を挿嵌することができる。そのため、効率よく発光素子搭載用基板を製造することができる。
【0065】
(4)エッチング工程
図11は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法のエッチング工程を模式的に示す図である。
次に、図11に示すように、第1導体層21、金属ブロック60、第2導体層31にエッチングレジスト91を形成し、エッチングによりパターン形成する。その後、エッチングレジストを除去する。
このような方法により任意のパターンを形成することができる。
エッチング液としては、例えば、硫酸−過酸化水素水溶液、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩水溶液、塩化第二鉄、塩化第二銅、塩酸等が挙げられる。また、エッチング液として第二銅錯体と有機酸とを含む混合溶液を用いてもよい。
【0066】
(5)プレス工程
図12は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法のプレス工程を模式的に示す図である。
次に、図12に示すように、所定の形状を有する金型92を用いて金属ブロック60が挿嵌された両面導体基板5をプレス加工することにより、第1導体層21の表面及び第2導体層31の表面に対する金属ブロック60の表面の位置を制御する。
第1導体層21の表面及び第2導体層31の表面に対する金属ブロック60の表面の位置としては、図5(a)〜(c)及び図6に示す通りであり、これらの説明は既にしているのでここでの記載は省略する。
【0067】
(6)コイニング工程
次に、第1導体層21の表面の平面度を向上させるためコイニングを行う。
コイニングすることにより、第1導体層21の表面の平面度を高めると、発光素子6の実装性を高めることができる。さらに、第1導体層21の表面の平面度が高いと、発光素子6の光軸が揃い輝度を高めることができる。
また、コイニングによって、金属ブロック60の第1の突出部62及び第2の突出部63の位置を制御することができる。
なお、コイニングとは部分的に圧力を加える事で内部塑性変形を起こさせて、圧力を加えた部分の平坦度を改善する方法である。
【0068】
(7)金属めっき工程
図13は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の金属めっき工程を模式的に示す図である。
次に、図13に示すように、第1導体層21の表面に金属めっき層70を形成する金属めっき工程を行う。
金属めっき層70を形成すると、第1導体層21の表面が金属めっき層70により保護されることになり、第1導体層21を腐食から保護することができる。
また、後の工程で素子搭載部41を形成する際に、金属めっき層70により第1導体層21と素子搭載部41との接続性を向上させることができる。
【0069】
また、金属めっき工程では、ニッケル及び銀からなる群から選択される少なくとも一種の金属を用いて金属めっきを行うことが望ましい。
これら金属を用いて金属めっき層70を形成すると、金属めっき層70があることの効果が好適に発揮される。
【0070】
また、金属めっき工程においては、金属ブロック60の表面65及び第1導体層21の表面25を覆うように、かつ、金属ブロック60の外周61と第1導体層21に形成された金属ブロック60の嵌入口22の内周23とを繋げるように金属めっき層70を形成することが望ましい。
【0071】
金属ブロック60の表面65及び第1導体層21の表面25を覆うように金属めっき層70を形成すると、金属めっき層70が金属ブロック60を固定し、金属ブロック60が挿嵌孔80から飛び出にくくすることができる。
【0072】
上記挿嵌工程において金属ブロック60を挿嵌する際には、第1導体層21、基材2及び第2導体層31は、金属ブロック60に引っ張られ陥没することがある。
そのため、第1導体層21に形成された金属ブロック60の嵌入口22の内周23と、金属ブロック60の外周61との間に隙間が生じやすくなる。
そこで、金属ブロック60の外周61と第1導体層21に形成された金属ブロック60の嵌入口22の内周23とを繋げるように金属めっき層70を形成すると、金属ブロック60と第1導体層21とを金属めっき層70により確実に接続することができる。従って、接触不良により通電が停止されることを防ぐことができる。
【0073】
(8)素子搭載部形成工程
図14は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の素子搭載部形成工程を模式的に示す図である。
次に、発光素子6と第1導体層21とを電気的に良好に接続するために、図14に示すように、素子搭載部41である電極パッド42を第1導体層21側に形成する。
【0074】
なお、上記金属めっき工程でニッケルを用いて金属めっき層70を形成している場合には、金属めっき層70の表面に酸化皮膜が生じ、発光素子搭載用基板1に発光素子6を搭載する際に、第1導体層21と発光素子6との電気的な接続が悪くなりやすい。
そこで、電極パッド42を形成する際には、酸化皮膜を除去し、金属めっき層70の上に金めっきを行うことにより金からなる電極パッド42を形成することが望ましい。
【0075】
ニッケル酸化皮膜の除去は、通常用いられるニッケル酸化皮膜除去剤を用いて行うことができる。ニッケル酸化皮膜除去剤としては従来公知の試薬を用いることができる。
また、金めっきは、無電解金めっき液を用いて行うことが望ましい。
【0076】
(9)光反射層形成工程
図15は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の光反射層形成工程を模式的に示す図である。
次に、図15に示すように、素子搭載部41(電極パッド42)が露出するように第1導体層側21の最表面となる位置に光反射層51を形成する。
光反射層51の構成材料は特に限定されないが、酸化チタンを顔料として含む絶縁層であることが望ましく、酸化チタンを顔料に含むソルダーレジスト層であることがより望ましい。
酸化チタンは白色顔料であり、酸化チタンを含む光反射層51は、好適に光を反射することができる。
また、光反射層51が酸化チタンを顔料に含むソルダーレジスト層であると、上記の効果に加え、同時にソルダーレジストとしても機能する。
【0077】
以上の工程を経て、発光素子搭載用基板1を製造することができる。
なお、本発明の素子搭載用基板の製造方法においては、上記(1)〜(9)の各工程を順に行う必要はなく、必要に応じて各工程の順番を入れ替えてもよい。
なお、エッチング工程によりパターン形成した後に、挿嵌孔形成工程及び挿嵌工程を行い金属ブロック60を挿嵌すると、微細回路に損傷を与える可能性があるので、エッチング工程は、金属ブロック60を挿嵌した後に行うことが望ましい。
【符号の説明】
【0078】
1 発光素子搭載用基板
2 基材
5 両面導体基板
6 発光素子
7 カバー
8 電極
11 第1の主面
12 第2の主面
21 第1導体層
22 嵌入口
23 嵌入口の内周
24 陥没部
25 第1導体層の表面
31 第2導体層
41 素子搭載部
42 電極パッド
44 金層
51 光反射層
60 金属ブロック
61 金属ブロックの外周
62 第1の突出部
63 第2の突出部
65 金属ブロックの表面
70 金属めっき層
80 挿嵌孔
91 エッチングレジスト
92 金型
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15