特許第6254638号(P6254638)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6254638
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】液体皮膚洗浄料および液体皮膚洗浄製品
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/73 20060101AFI20171218BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20171218BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20171218BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20171218BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20171218BHJP
   C11D 1/04 20060101ALI20171218BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20171218BHJP
   C11D 3/22 20060101ALI20171218BHJP
   C11D 3/37 20060101ALI20171218BHJP
   C11D 17/04 20060101ALI20171218BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20171218BHJP
【FI】
   A61K8/73
   A61K8/34
   A61K8/36
   A61K8/86
   A61Q19/10
   C11D1/04
   C11D3/20
   C11D3/22
   C11D3/37
   C11D17/04
   C11D17/08
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-83176(P2016-83176)
(22)【出願日】2016年4月18日
(65)【公開番号】特開2017-193494(P2017-193494A)
(43)【公開日】2017年10月26日
【審査請求日】2016年5月13日
【審判番号】不服-18764(P-18764/J1)
【審判請求日】2016年12月13日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100090468
【弁理士】
【氏名又は名称】佐久間 剛
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 牧人
(72)【発明者】
【氏名】福原 隆志
(72)【発明者】
【氏名】大村 孝之
【合議体】
【審判長】 須藤 康洋
【審判官】 渡戸 正義
【審判官】 関 美祝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−209322(JP,A)
【文献】 特表2013−543528(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/129653(WO,A1)
【文献】 特開2012−126805(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/014604(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/073474(WO,A1)
【文献】 特開2010−180181(JP,A)
【文献】 特表2006−515360(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K8/00-8/99
A61Q1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂肪酸石鹸、カチオン化ポリガラクトマンナン、ポリエチレングリコール、および二価アルコールを含有する液体皮膚洗浄料であって、
前記脂肪酸石鹸の中和率が、90mol%以上99mol%以下であり、
前記カチオン化ポリガラクトマンナンの前記液体皮膚洗浄料全量に対する含有比が0.05質量%以上であり、
前記ポリエチレングリコールの重量平均分子量Mwが200万以上であり、
前記カチオン化ポリガラクトマンナンに対する前記二価アルコールの質量比である二価アルコールの質量/カチオン化ポリガラクトマンナンの質量が、20以上である液体皮膚洗浄料。
【請求項2】
さらに、前記カチオン化ポリガラクトマンナン以外のカチオン化ポリマーを含有する請求項記載の液体皮膚洗浄料。
【請求項3】
前記カチオン化ポリガラクトマンナンのN含有率が、0.2%以上3.0%以下である請求項1または2記載の液体皮膚洗浄料。
【請求項4】
請求項1からいずれか1項記載の液体皮膚洗浄料が容器に充填されてなる液体皮膚洗浄製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体皮膚洗浄料および液体皮膚洗浄製品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、皮膚洗浄料として、洗浄後に肌に滑らかさやしっとり感を与えるもの、そして、泡が肌に接触したときの心地良さから泡が細かく濃密であるものが好まれている。このような要求を満たすために、様々な検討がなされている。後肌の滑らかさやしっとり感を向上させるために、カチオン化ポリマーを用いることが広く知られている。また、泡を濃密にするに、ポリエチレングリコール等のノニオン性ポリマーを用いることが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、特定のアニオン性界面活性剤と組み合わせたカチオン性ポリマーを用いることで、コンディショニング作用を与えるクレンジング組成物が得られることが記載されている。また、特許文献2には、未中和の脂肪酸石鹸、カチオン性ポリマーおよび特定の分子量のポリエチレングリコール等を用いることで、泡が細かくて伸びの良いペースト状の洗浄剤が得られることが記載されている。またさらに、特許文献3には、特定のカチオン置換度と分子量を有するカチオン性ポリマーを用いることで、皮膚の保護に優れた組成物が得られることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4965452号公報
【特許文献2】特許第5555003号公報
【特許文献3】特許第5436778号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
後肌の滑らかさを向上させるために、カチオン性ポリマーとして、例えばカチオン化ポリガラクトマンナンを含有させると、組成物の中身粘度が上がることが知られている。中身粘度が上がり過ぎると液体洗浄料をディスペンサー付き容器の吐出口から吐出できないという問題がある。また、未中和の脂肪酸石鹸を含有する洗浄組成物は過剰な脂肪酸により冬季には粘度が上がる傾向にある。一方、泡を濃密にするためにポリエチレングリコールを入れ過ぎると、後肌の滑らかさが損なわれる傾向にあり、容器の吐出口から糸引きを生じるという問題がある。液体皮膚洗浄料において、泡の濃密さおよび後肌の滑らかさと、低温でのディスペンサー付き容器からの吐出性とを両立するには、上記特許文献に記載の処方では充分でない。ここでいう液体とは、常温で流動性があり、B型粘度計での測定値が50000mPa・s以下である。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、後肌の滑らかさおよび泡の濃密さを有し、かつ低温でもディスペンサーからの吐出性が良好な液体皮膚洗浄料および液体皮膚洗浄製品を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の液体皮膚洗浄料は、脂肪酸石鹸、カチオン化ポリガラクトマンナン、およびポリエチレングリコールを含有する液体皮膚洗浄料であって、
脂肪酸石鹸の中和率が、90mol%以上99mol%以下であり、
カチオン化ポリガラクトマンナンの液体皮膚洗浄料全量に対する含有比が0.05質量%以上であり、
ポリエチレングリコールの重量平均分子量Mwが200万以上である。
【0008】
ポリエチレングリコールの液体皮膚洗浄料全量に対する含有比は、0.01質量%以上0.1質量%以下であることが好ましい。
【0009】
さらに、カチオン化ポリガラクトマンナン以外のカチオン化ポリマーを含有してもよい。
【0010】
カチオン化ポリガラクトマンナンのN含有率は0.2%以上3.0%以下であることが好ましい。
【0011】
本発明の液体皮膚洗浄料は、さらに、二価アルコールを含有してもよい。
【0012】
カチオン化ポリガラクトマンナンに対する二価アルコールの質量比である二価アルコールの質量/カチオン化ポリガラクトマンナンの質量は、20以上であることが好ましい。
【0013】
本発明の液体皮膚洗浄製品は、本発明の液体皮膚洗浄料が容器に充填されたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の液体皮膚洗浄料は、脂肪酸石鹸、カチオン化ポリガラクトマンナン、およびポリエチレングリコールを含有する液体皮膚洗浄料であって、脂肪酸石鹸の中和率が、90mol%以上99mol%以下であり、カチオン化ポリガラクトマンナンの液体皮膚洗浄料全量に対する含有比が0.05質量%以上であり、ポリエチレングリコールの重量平均分子量Mwが200万以上であるので、後肌の滑らかさおよび泡の濃密さを有し、かつディスペンサーから吐出可能なものとすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の液体皮膚洗浄料について詳細に説明する。
本発明の液体皮膚洗浄料は、脂肪酸石鹸、カチオン化ポリガラクトマンナン、およびポリエチレングリコールを含有する液体皮膚洗浄料であって、脂肪酸石鹸の中和率が、90mol%以上99mol%以下であり、カチオン化ポリガラクトマンナンの液体皮膚洗浄料全量に対する含有比が0.05質量%以上であり、ポリエチレングリコールの重量平均分子量Mwが200万以上である。
以下、各成分について詳細に説明する。
【0016】
(脂肪酸石鹸)
本発明に用いられる脂肪酸石鹸は、脂肪酸とアルカリを中和させてなる脂肪酸塩である。脂肪酸塩を構成する脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、ヤシ油脂肪酸等が挙げられる。
【0017】
また、アルカリとしては、水酸化カリウムを挙げることができる。
【0018】
脂肪酸石鹸の中和率は、90mol%以上99mol%以下であり、93mol%以上96mol%以下が好ましい。中和率を90mol%以上とすることにより、例えば5℃の低温で粘度が上昇しても、ディスペンサーから吐出できる。また、99%mol以下とすることにより、後肌の滑らかさを有するものとすることができる。
ここで、脂肪酸石鹸の中和率は、中和された脂肪酸量(mol)を、脂肪酸の総量(mol)で割ることによって求めた値とする。
【0019】
脂肪酸石鹸の液体皮膚洗浄料全量に対する含有比は、洗浄力および泡立ちを確保する観点から、5質量%以上30質量%以下が好ましく、10質量%以上25質量%以下がより好ましく、15質量%以上25質量%以下がさらに好ましい。
【0020】
(カチオン化ポリガラクトマンナン)
カチオン化ポリガラクトマンナンは、主鎖がマンノースで、側鎖がガラクトースで構成された水溶性高分子をカチオン化したものである。ガラクトースとマンノースの比率が1:2のものをカチオン化グアガム、1:3のものをカチオン化タラガム、1:4のものをカチオン化ローカストビーンガムという。本発明ではどの比率のものを用いてもよい。
カチオン化ポリガラクトマンナンは、ガラクトマンナンをカチオン化剤と反応させて得られる。カチオン化剤には、ガラクトマンナンに存在する反応性の水素イオンと反応することができる基を含む第三アミノ化合物または第四アンモニウム化合物を用いることができる。例えば、2−ジアルキルアミノエチル塩化物、および、第四アンモニウム化合物、例えば3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、および、2,3−エポキシ−プロピルトリメチルアンモニウム塩化物が挙げられる。好ましい例としては、グリシジルトリアルキルアンモニウム塩、および、3−ハロ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩、例えばグリシジルトリメチルアンモニウム塩化物、グリシジルトリエチルアンモニウム塩化物、グリシジルトリプロピルアンモニウム塩化物、グリシジルエチルジメチルアンモニウム塩化物、グリシジルジエチルメチルアンモニウム塩化物、ならびに、それらに対応する臭化物およびヨウ化物;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウム塩化物、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルエチルジメチルアンモニウム塩化物、ならびに、それらに対応する臭化物およびヨウ化物;および、第四アンモニウム化合物、例えばイミダゾリン環を含む化合物のハロゲン化物が挙げられる。
カチオン化ポリガラクトマンナンは、一種のみを用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】
市販品としては、DSP五協フード&ケミカル株式会社製のラボールガムCG−M6L(N含有率1.0〜1.5%)、ラボールガムCG−M(N含有率1.7〜2.3%)、ラボールガムCG−M8M(N含有率2.2〜2.8%)、東邦化学工業株式会社製のカチナールCG−100S(N含有率1.0〜1、7%)を挙げることができる。
【0022】
カチオン化ポリガラクトマンナンのN含有率は、0.2%以上3.0%以下が好ましく、0.5%以上2.5%以下がさらに好ましい。
ここで、N含有率とは、成分中に含まれる窒素原子の割合(重量%)により求めた値とする。
【0023】
本発明の液体皮膚洗浄料に用いるカチオン化ポリガラクトマンナンの分子量は、ポンプまたはディスペンサー付き容器等からの吐出性の観点および糸引きを防止する観点から、1万以上1000万以下が好ましく、3万以上300万以下がより好ましく、10万以上200万以下がさらに好ましい。
【0024】
カチオン化ポリガラクトマンナンの液体皮膚洗浄料全量に対する含有比は、0.05質量%以上である。上限は、ポンプまたはディスペンサー付き容器等からの吐出性の観点および糸引きを防止する観点から、1.0質量%以下が好ましく、0.1質量%以上0.5質量%以下がより好ましい。
【0025】
(ポリエチレングリコール)
本発明に用いるポリエチレングリコールの重量平均分子量Mwは、200万以上である。上限は800万以下が好ましい。さらに300万超700万以下が好ましい。
また、ポリエチレングリコールの液体皮膚洗浄料全量に対する含有比は、0.01質量%以上0.20質量%以下が好ましく、0.01質量%以上0.10質量%以下がより好ましく、0.02質量%以上0.05質量%以下がさらに好ましい。0.01質量%以上とすることにより、泡を濃密にすることができる。また、0.20質量%以下とすることにより、泡立ちが悪くなり泡のボリュームが減少するのを防止することができる。
ここで、ポリエチレングリコールの重量平均分子量Mwは、カラム分析により求めた値とする。
【0026】
市販品では、明成化学工業株式会社製のアルコックスE−300(重量平均分子量約700万)、アルコックスE−240(重量平均分子量約500万)、アルコックスE−160(重量平均分子量約400万)、アルコックスE−100(重量平均分子量約300万)、アルコックスE−75(重量平均分子量約200万)、ダウ・ケミカル日本株式会社製のポリオックスWSR 301(重量平均分子量約400万)、ポリオックスWSR N60K CG(重量平均分子量約200万)、ポリオックスN80(重量平均分子量22万)、住友精化株式会社製PEO−27P(重量平均分子量約720万)、PEO−18P(重量平均分子量約480万)、PEO−15P(重量平均分子量約400万)、PEO−8P(重量平均分子量約200万)等が挙げられる。
【0027】
(カチオン化ポリガラクトマンナン以外のカチオン化ポリマー)
カチオン化ポリマーとしては、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド/アクリル酸共重合物等が挙げられる。中でも、カチオン化セルロース、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物が好ましく、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物がより好ましい。
ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物として、例えば、マーコート550(重量平均分子量:16万、カチオン電荷密度:4.22meq/g)、マーコート2200(重量平均分子量:9万、カチオン電荷密度:4.22meq/g)、マーコートS(重量平均分子量:26万、カチオン電荷密度:4.22meq/g)[以上、日本ルーブリゾール社、アクリルアミドとジアリルジメチルアンモニウム塩の共重合体]、ポイズC−60H(重量平均分子量:60万、カチオン電荷密度:1.07〜1.78meq/g)、カチセロM−80(重量平均分子量:80万、カチオン電荷密度:0.93〜1.21meq/g)、ポイズC−150L(重量平均分子量:150万、カチオン電荷密度:0.71〜1.07meq/g)[以上、花王社、カチオン化セルロース(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース)]が挙げられる。
【0028】
(二価アルコール)
本発明の液体皮膚洗浄料は、二価アルコールをさらに含有してもよい。二価アルコールとしては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、イソプレングリコール等を挙げることができる。二価アルコールは、保湿剤の役割を有する。
【0029】
二価アルコールの液体皮膚洗浄料全量に対する含有比は、1以上15以下であることが好ましく、4以上10以下がより好ましい。
【0030】
カチオン化ポリガラクトマンナンに対する二価アルコールの質量比である二価アルコールの質量/カチオン化ポリガラクトマンナンの質量は、ディスペンサーからの吐出性を良好にする観点から16以上が好ましく、20以上であることがより好ましい。上限は、泡立ちを良好にする観点から30以下が好ましい。さらに好ましい範囲は、22以上28以下である。
【0031】
(その他の成分)
本発明の液体皮膚洗浄料には、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、増粘剤、多価アルコール、キレート剤、保湿剤、水性キャリア、pH調整剤、香料が挙げられる。
【0032】
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0033】
また、イセチオン酸でエステル化し、水酸化ナトリウムで中和した脂肪酸の反応生成物(例えば、脂肪酸はココヤシ油又はパーム核油から誘導される)、およびメチルタウリドの脂肪酸アミドのナトリウム又はカリウム塩(例えば、脂肪酸はココヤシ油またはパーム核油から誘導される)を挙げることができる。
【0034】
非イオン性界面活性剤は、概して、疎水性成分、および、非イオン性の親水性成分を含む化合物と定義される。疎水性成分の例としては、アルキル、アルキル芳香族、ジアルキルシロキサン、ポリオキシアルキレン、および、フルオロで置換されたアルキルが挙げられる。親水性成分の例は、ポリオキシアルキレン、ホスフィン酸化物、スルホキシド、アミン酸化物、および、アミドである。非イオン性界面活性剤のその他の例としては、アルキル多糖類が挙げられ、例えばアルキル多糖類である。
【0035】
両性界面活性剤として、アミンオキシド、スルホベタイン、及びカルボベタイン等を挙げることができる。
【0036】
増粘剤としては、例えば、NaCl、NHCl、KCl、NaSO、脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪族アルコールポリエチレングリコールエーテル、ソルビトールポリエチレングリコールエーテル、コカミドモノエタノールアミド(コカミドMEA)、コカミドジエタノールアミド、コカミドプロピルベタイン、クレイ、シリカ、セルロース系ポリマー、および、キサンタンを挙げることができる。
【0037】
多価アルコールとして、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、およびマルチトール等を挙げることができる。
【0038】
キレート剤として、例えば、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン四酢酸、メチルグリシン二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、L−グルタミン酸−N,N−二酢酸、N−2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、クエン酸、コハク酸及びそれらの塩から選ばれる1種以上が好ましい。
【0039】
水性キャリアとして、精製水、炭素数2〜6の低級アルコールを挙げることができる。好ましくは精製水である。水性キャリアは、液体皮膚洗浄料全量に対して30質量%以上
70質量%以下含有されることが好ましい。
【0040】
本発明の液体皮膚洗浄料は、例えばワンタッチ栓あるいは液状ディスペンサー付き容器に充填されて、液体皮膚洗浄製品とすることができる。
【実施例】
【0041】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例等における配合量は特に断らない限り質量%を示す。
【0042】
[実施例1〜17、比較例1〜8]
下記表1〜4に記載の組成を有する液体皮膚洗浄料を常法により製造し、液状ディスペンサーからの吐出性、後肌の滑らかさ、および泡の濃密さを評価した。
【0043】
<低温(5℃)での液状ディスペンサーからの吐出性>
液体皮膚洗浄料の低温(5℃)での液状ディスペンサーからの吐出性を以下の評価基準に基づいて評価した。
液状ディスペンサー付き容器に入れたサンプルを、5℃の恒温槽で24時間保管し、取り出し直後のディスペンサーの作動性を以下のように評価した。ディスペンサーは、一般的に液状洗浄料で用いられる株式会社吉野工業所製 P−308を用いた。
【0044】
(評価基準)
A:容易にサンプルを吐出できる。
B:ディスペンサーに重みを感じる、あるいは吐出後のディスペンサーの戻りが遅い(10秒未満)が、吐出できる。
C:吐出できない、あるいは吐出後のディスペンサーが10秒以上戻らない。
【0045】
<後肌の滑らかさ、泡の濃密さ>
専門パネル5名に各サンプルを通常の使用方法で使用してもらった後に以下の項目のアンケートを行い、結果を基に平均評点を付けた。
後肌の滑らかさ:洗い流し後の肌が滑らかである。
泡の濃密さ:泡に弾力がある。
1:まったくそう思わない
2:そう思わない
4:そう思う
5:非常にそう思う
【0046】
(評価基準)
上記平均評点を基に、以下のように評価した。
AA:平均評点≧4.5
A:4.5>平均評点>3.5
B:2.5≦平均評点≦3.5
C:平均評点<2.5
【0047】
評価結果を材料の配合とともに表1〜表4に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
上記表1から表4中の材料の詳細は以下の通りである。
(ポリガラクトマンナン)
・グアヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(低N含有率):ラボールガム CG-M6L(DSP五協フード&ケミカル株式会社製)
・グアヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(中N含有率):ラボールガム CG-M(DSP五協フード&ケミカル株式会社製)
・グアヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(高N含有率):ラボールガム CG-M8M(DSP五協フード&ケミカル株式会社)
・クガーガム(ノニオン):Meyprogat 90-S(三晶株式会社製)
【0053】
(ポリエチレングリコール)
・重量平均分子量(約700万):アルコックス E-300(明成化学工業株式会社製)
・重量平均分子量(約500万):アルコックス E-240(明成化学工業株式会社製)
・重量平均分子量(約400万):アルコックス E-160(明成化学工業株式会社製)
・重量平均分子量(約300万):アルコックス E-100(明成化学工業株式会社製)
・重量平均分子量(約200万):アルコックス E-75(明成化学工業株式会社製)
・重量平均分子量(約22万):ポリオックス WSR N80(ダウ・ケミカル日本株式会社製)
【0054】
表1からわかるように、カチオン化ポリガラクトマンナンのN含有率が1.0〜2.8%の実施例1〜3は、低温でのポンプ吐出性が良く、後肌の滑らかさ、および泡の濃密さも良好であった。特に、N含有率が1.0〜2.3%の実施例2および3は、全ての評価において良好な結果を得た。
一方、ノニオン性グアガムを用いた比較例1、およびカチオン化ポリガラクトマンナンを用いなかった比較例2は、後肌の滑らかさに劣った。また、カチオン化ポリガラクトマンナンおよびポリエチレングリコールのいずれも含有しない比較例3は、後肌の滑らかさと泡の濃密さが実施例より劣った。
【0055】
表2からわかるように、ポリエチレングリコールの分子量が22万のものを用いた比較例4、およびポリエチレングリコールを用いなかった比較例5は、分子量200万以上のものを用いた実施例4〜7に比べ泡の濃密さで劣った。
【0056】
表3からわかるように、カチオン化ポリガラクトマンナンの液体皮膚洗浄料全量に対する含有比が0.05質量%未満の比較例6は、後肌の滑らかさにおいて実施例より劣った。
【0057】
表4からわかるように、脂肪酸石鹸の中和率が87mol%と低い比較例7は、ディスペンサーからの吐出性に劣った。一方、中和率102mol%と高すぎる比較例8は、後肌の滑らかさおよび泡の濃密さに劣った。
【0058】
(処方例)
以下に、本発明の液体皮膚洗浄料の処方例を挙げる。本発明はこの処方例によって何ら限定されるものではない。なお、配合量は全て製品全量に対する質量%で表す。
【0059】
処方例1:脂肪酸石鹸の中和率は93mol%である。
ヤシ油脂肪酸 5.0
ラウリン酸 6.0
ミリスチン酸 5.0
パルミチン酸 5.0
プロピレングリコール 7.0
ジステアリン酸エチレングリコール 1.5
グア−ヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド 0.2
(ラボールガムCG-M6L,DSP五協フード&ケミカル株式会社製)
ポリエチレングリコール 0.03
(アルコックスE-240,明成化学工業株式会社製)
ラウレス硫酸Na(30%水溶液) 7.5
コカミドプロピルベタイン(30%水溶液) 5.0
コカミドMEA 0.1
ユズエキス 0.001
ポリクオタニウム−7 1.0
(マーコート550,日本ルーブリゾール製)
ポリクオタニウム−39 1.0
(マーコート3330,日本ルーブリゾール製)
水酸化カリウム 適量
キレート剤 適量
香料 適量
精製水 残余
処方例1の液状ディスペンサーからの吐出性、後肌の滑らかさ、および泡の濃密さは全てA評価であった。
【0060】
処方例2:脂肪酸石鹸の中和率は95mol%である。
ヤシ油脂肪酸 5.0
ラウリン酸 7.0
ミリスチン酸 6.0
パルミチン酸 5.0
プロピレングリコール 8.0
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
グア−ヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド 0.3
(カチナールCG-100S,東邦化学工業株式会社製)
ポリエチレングリコール 0.05
(ポリオックス WSR 301,ダウ・ケミカル日本株式会社製)
ラウレス硫酸Na(30%水溶液) 6.5
コカミドプロピルベタイン(30%水溶液) 6.5
コカミドMEA 0.2
ポリクオタニウム−7 1.5
(マーコート550,日本ルーブリゾール製)
ポリクオタニウム−51 0.01
ヒアルロン酸ナトリウム 0.001
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.05
水酸化カリウム 適量
キレート剤 適量
香料 適量
精製水 残余
処方例2の液状ディスペンサーからの吐出性、後肌の滑らかさ、および泡の濃密さは全てA評価であった。