(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の接続部と前記第2の接続部とは、前記他の電池モジュールと接続する際に、それぞれ一方が他方に嵌め込まれることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
前記第1の開口及び前記第2の開口のそれぞれの周囲から、冷却液の流動経路となる冷却液分岐管が前記第1の開口または前記第2の開口に接続するように取り付けられる複数の連接棒が突出していることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
前記第3の外表面には、前記第1の開口の周縁から突出する上、前記第1の開口が向かう方向と略直交して開口する第1の流通路が形成されてなる第1の分岐管を有しており、
前記第4の外表面には、前記第2の開口の周縁から突出する上、前記第1の流通路と同様な第2の流通路が形成されてなる第2の分岐管を有していることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
前記ケースは、前記第1の外表面及び前記第3の外表面にそれぞれ直交する第5の外表面と、前記第5の外表面に前記収容空間を介して相対する第6の外表面を更に有しており、
前記第5の外表面及び前記第6の外表面には、それぞれ突起と、前記他の電池モジュールの前記突起が嵌入できるように形成されている凹部と、を有するように構成されていることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の電池モジュール。
前記ケースには、前記第1の外表面と前記第2の外表面との連接方向に沿って前記凹部を経由するように形成されている第1のネジ孔と、前記第1のネジ孔に貫通されているネジと、を更に有し、
前記突起には、前記他の電池モジュールの前記凹部に嵌入すると、前記第1のネジ孔と重なって、前記ネジが貫通できるように形成されている第2のネジ孔、を有するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の電池モジュール。
前記ケースは、分離して前記電池ユニットを取り出すことができる2つのケース体により構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<第1の実施形態>
以下、
図1〜
図3を参照しながら、本発明の第1の実施形態について詳しく説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す斜面図であり、
図2は上記電池モジュールを示す上視図であり、
図3は上記電池モジュールを示す側面図である。
図1〜
図3に示されるように、本発明の電池モジュール100は、少なくとも1つの電池ユニット1から、正負両極端部102a、102bがそれぞれ一つになるように配列されている電池シリーズ102と、電池シリーズ102を収容できる収容空間101を画成するように構成されているケース10と、を備えている。
ケース10は、第1の接続部108と、正極端部102aを露出部分とする第1の電極116と、が形成されている第1の外表面11と、収容空間101を介して第1の外表面11と相対すると共に、他の電池モジュール100の第1の接続部108に嵌め合って接続できる第2の接続部110と、負極端部102bを露出部分とし、第2の接続部110が他の電池モジュール100の第1の接続部108と接続されると、他の電池モジュール100の第1の電極116に電気的に連接できるように構成されている第2の電極122と、が形成されている第2の外表面12と、からなっている。
【0009】
また、第1の外表面11と第2の外表面12とは、一つの電池モジュールの第2の接続部110と他の電池モジュールの第1の接続部108とを接続することを繰り返すことにより、前記電池モジュールを制限なく接続できる関係位置になっている。
本発明の電池モジュール100の第1の実施形態において、
図1に示されるように、ケース10は、分離して電池ユニット1を取り出すことができる上ケース体104及び下ケース体106により構成されて、第1の外表面11と第2の外表面12と第3の外表面13と第4の外表面14と第5の外表面15と第6の外表面16とを有する直方体に形成されている。
【0010】
第1の外表面11及び第2の外表面12に加え、第3の外表面13及び第4の外表面14、第5の外表面15及び第6の外表面16の外表面のそれぞれも、ケース10において収容空間101を介して互いに相対するように位置している。第1の外表面11は上ケース体104に形成され、第2の外表面12は上述のように下ケース体106に形成されている。一方、第3の外表面及び第4の外表面、並びに第5の外表面及び第6の外表面は、上述した上ケース体104の外表面に加えて下ケース体106の外表面が一体となって形成される。
第1の接続部108と第2の接続部110とは、図示しない他の電池モジュールと接続する際に、それぞれ一方が他方に嵌め込まれるように嵌込型フランジ(female and male flanges)として機能する。
【0011】
図1及び
図3に示すように、下ケース体106の第3の外表面13には、収容空間101と連通する第1の開口112が開けられ、上ケース体104の第4の外表面14には、収容空間101と連通する第2の開口114が開けられている。それにより、冷却液を第1の開口112及び第2の開口114を通じて収容空間101に出入りさせ、電池シリーズ102を冷却することができる。
また、開口の位置と数は、この実施形態に限られておらず、第1の開口112及び第2の開口114はいずれも下ケース体106に開けられても良く、第3の外表面13には、2つの第1の開口112が開けられることもできる。
【0012】
第1の開口112及び第2の開口114のそれぞれの周囲から、冷却液の流動経路とする冷却液分岐管(図示せず)が第1の開口112または第2の開口114に接続するように取り付けられる複数の連接棒124と、第3の外表面13及び第4の外表面14における開口が開けていない処から複数の固定棒126と、が突出している。
また、冷却液分岐管と第1の開口112または第2の開口114の間に、冷却液の漏れを防止するために、第1の開口112または第2の開口114の周縁に、シールリング(図示せず)を設置することができる。
【0013】
ケース10には、第1の外表面11と第2の外表面12との連接方向に沿うように形成されている第1のネジ孔(図示せず)と、前記第1のネジ孔に貫通されているネジ111と、を更に有する。
上ケース体104及び下ケース体106は、共に収容空間101を画成し、ネジ111が前記第1のネジ孔を貫通して上ケース体104及び下ケース体106を互いに接合するように固定することによりケース10に構成されている。
【0014】
また、上ケース体104及び下ケース体106の接合方法は、この実施形態に限られておらず、例えば、接着剤で上ケース体104及び下ケース体106を粘着することや、溶接することで上ケース体104及び下ケース体106を接合することもできる。
また、上ケース体104及び下ケース体106の接合方法は、この実施形態に限られておらず、例えば、接着剤で粘着することや、溶接することで上ケース体104及び下ケース体106を接合することもできる。
【0015】
ケース10の構成材料としては、例えば、ポリスチレン(PS:polystyrene)、ポリ塩化ビニル(PVC:polyvinyl chloride)、ポリカーボネート(PC:polycarbonate)、ポリエチレン(PE:polyethylene)、アクリル樹脂(acrylic)、プレキシガラス(PLEXIGLASS)、ポリカーボネート樹脂(LEXAN)、フェノール樹脂(phenolic resin)、液晶高分子(liquid crystal polymer)、PC/ABSアロイ(ABS-PC alloy)などが挙げられる。
【0016】
図4は上記電池モジュールを示す斜面図である。
電池シリーズ102は、
図1及び
図4に示されるように、複数の電池ユニット1からなっている。この実施形態において、電池シリーズ102は、電池モジュール100の長手方向に15個、短手方向に2個、合計30個の電池ユニット1からなっている。
【0017】
電池ユニット1としては、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・水素充電池、リチウムイオン二次電池などが挙げられ、リチウムイオン二次電池としては、円筒形18650リチウムイオン電池などが挙げられる。
正負両極端部102a、102bにおける正極端部102aは、ケース10内における複数の電池ユニット1の1対1で隣り合って対になり且つ2列になるように並ぶ正極から、各対の前記正極同士がそれぞれ第1の外表面11の外からケース10内に挿入する複数の導電プレート118で連続される上、すべての複数の導電プレート118が更に第1の電極116で連続されることにより、電気的に一体に連続するようになっている。
【0018】
また、負極端部102bは、ケース10内における複数の電池ユニットの1対1で隣り合って対になり且つ2列になるように並ぶ負極から、各対の前記負極同士がそれぞれ第2の外表面12の外からケース10内に挿入する複数の導電プレート118で連続される上、すべての複数の導電プレート118が更に第2の電極122で連続されることにより、電気的に一体に連続するようになっている。
すなわち、
図2、
図3、及び
図4に示すように、電池ユニット1の正極端部102aは、ケース10内において短手方向に隣り合うもの同士が第1の外表面11の外側からケース10内に挿入される導電プレート118で接続されて対となる。また、長手方向に沿って2列に並べられたこれらの正極端部102aは、第1の電極116によって、導電プレート118を介して接続されることにより、電気的に一体的に接続される。
【0019】
一方、電池ユニット1の負極端部102bについては底面図を省略しているが、正極端部102aの接続方法と同様に、ケース10内において短手方向に隣り合うもの同士が第2の外表面12の外側からケース10内に挿入される導電プレート118で接続されて対となり、且つ長手方向に沿って2列に並べられたこれらの負極電極102bは、第2の電極122によって、導電プレート118を介して接続されることにより、電気的に一体的に接続される。
【0020】
第1の電極116は、長さが第1の外表面11の幅の長さと同じ幅(若しくは嵌込型フランジの内側に嵌め込めるよう若干短い長さ)を有する2つの第1の先端部116aと、2つの第1の先端部116aを連接する第1の連接部116bと、を有している。
第2の電極122は、長さが第2の外表面12の幅の長さと同じ幅を有する2つの第2の先端部122aと、2つの第2の先端部122aを連接する第2の連接部122b、を有している。
【0021】
第1の外表面11及び第2の外表面12は、導電プレート118を挿入するために複数の電池ユニットの正極または負極の位置に対応して開けられている複数の挿入口132を有している。挿入口132は、冷却液の漏れを防止するため、導電プレート118の挿入により水密になるように構成され、または、周縁のそれぞれにシールリングを設置することができる。
導電プレート118は、導電材料により構成され、短手方向に隣り合う電池ユニット1の正極または負極の間隔に対応して設置され、第1の連接部116bまたは第2の連接部122bを渡るように設置されて電気的に連接されている。
【0022】
なお、第1の電極116及び第2の電極122の構成材料としては、金属(銅、アルミニウム、ニッケル)、または、銅、アルミニウム、ニッケルの合金などが挙げられる。
導電プレート118の構成材料は、第1の電極116及び第2の電極122と同じ材料または相異する材料で構成することができる。
導電プレート118と第1の電極116または第2の電極122との接続方法としては、溶接、圧接、鍛接、ろう接、レーザービーム溶接、摩擦圧接、超音波溶接、ティグ溶接(tungsten inert gas welding、TIG welding)、ミグ溶接(metal inert gas welding、MIG welding)など導電プレート118と第1の電極116または第2の電極122とを電気的に連接できる接続方法を使用できる。なお、導電プレート118と第1の電極116または第2の電極122とを一体的に成形することもできる。
導電プレート118と第1の電極116または第2の電極122とを接続することにより、第1の電極116の連接部116bがすべての電池ユニット1の正極に電気的に連接し、第2の電極122の連接部122bがすべての電池ユニット1の負極に電気的に連接する。
【0023】
なお、第3の外表面13には、
図2及び
図3に示されるように、第1の電極116の1つの先端部116aに連接している導電棒120が設置されることができる。
導電棒120は、図示しないバッテリーマネージメントシステム(battery management system)に電気的に連接して、電池モジュール10の温度や電圧などを計測することができる。また、導電棒120を防水機能を有するように構成することもできる。
【0024】
図5は2つの上記電池モジュールが接続されていることを示す斜視図である。2つの電池モジュール10の接続について、
図5に示されるように、上の電池モジュール10の第2の接続部110と下の電池モジュール10の第1の接続部108とが接続されている。そして、ベルトまたはホルダーで2つの電池モジュール10の固定棒126を連接することができる。
電池ユニットの数量及び配列方法は、この実施形態に限られておらず、例えば、
図6及び
図7に示されるように、6つの電池ユニットまたは12個の電池ユニットを1対1で隣り合って対になり且つ2列になるように並ぶことができる。また、3つの電池ユニットが第5の外表面15と第6の外表面16との連接方向に沿って並び、且つ3列になるように並ぶこともでき、必要に応じて適宜に変更することができる。
【0025】
この実施形態の構成によれば、本発明の電池モジュール100は、冷却槽として冷却液が流通できるように構成されているケース10を有すると共に、一つの電池モジュール100の第2の接続部110と他の電池モジュールの第1の接続部108とを接続することを繰り返すことにより、電池モジュール100を制限なく接続できるので、冷却機能を有すると同時に、各装置の電池設置空間に合わせて組み立てることができて、従来の電池モジュール100より多くの装置に適用できる。
【0026】
<第2の実施形態>
本発明の電池モジュールの第2の実施形態は、上記第1の実施形態とほぼ同じ構成を有するので、ここでは詳しい説明を省略し、その相違点のみを説明する。
図8はこの実施形態における半分のケースを示す斜視図であり、
図9は上記電池モジュール他の半分のケースを示す下視図である。
【0027】
本発明の電池モジュールの第2の実施形態において、
図8及び
図9に示されるように、第5の外表面15及び第6の外表面16には、それぞれ突起128と、他の電池モジュール170の突起128を嵌入できるように形成されている凹部131と、を有するように構成されている。
突起128は、上ケース体104の第5の外表面15及び第6の外表面16における周縁に形成されている第1の突起128aと、下ケース体106の第5の外表面15及び第6の外表面16における周縁に形成されている第2の突起128bと、により構成されている。上ケース体104と下ケース体106が接合されると、第1の突起128aと第2の突起128bとが1つの突起128になる。
【0028】
凹部131は、第2の突起128bの上ケース体104の前記周縁側の反対側で、第2の突起128bと隣接するように形成されている。
ケース10は、第1の外表面11と第2の外表面12との連接方向に沿って凹部131を経由するように形成されている第1のネジ孔130と、第1のネジ孔130に貫通されているネジ111と、を更に有している。突起128には、他の電池モジュール100の凹部131に嵌入すると、第1のネジ孔130と重なって、ネジ111を貫通できるように形成されている第2のネジ孔133、を有するように構成されている。
【0029】
1つの電池モジュールの突起128を他の電池モジュールの凹部131に嵌入して接続する時に、先ず、該他の電池モジュールの上下を反転して、そして、該1つの電池モジュールの突起128を該他の電池モジュールの凹部131に嵌入すると共に、該他の電池モジュールの突起128が該1つの電池モジュールの凹部131に嵌入することになる。そして、ネジ111を第1のネジ孔130及び第2のネジ孔133を貫通して2つの電池モジュールの上ケース体104及び下ケース体106を互いに接合するように固定することにより2つの電池モジュールが接続されている。
【0030】
また、互いに接続されている2つの電池モジュールが1つの直方体を形成するように、上ケース体104のネジ111を貫通する方向における距離は、下ケース体106のそれより長く形成されている。
この実施形態の構成によれば、電池モジュールを第5の外表面15と第6の外表面16との連接方向に沿って繰り返して接続することができる。
【0031】
<第3の実施形態>
本発明の電池モジュール100の第3の実施形態は、上記第1の実施形態とほぼ同じ構成を有するので、ここでは詳しい説明を省略し、その相違点のみを説明する。
図10はこの実施形態を示す斜面図である。
本発明の電池モジュール100の第3の実施形態では、
図10に示されるように、第3の外表面13に、第1の開口112の周縁から突出する上、第1の開口112が向かう方向と略直交して開口する第1の流通路180が形成されてなる第1の分岐管176を有している。
【0032】
第4の外表面14には、第2の開口114の周縁から突出する上、第1の流通路180と同様な第2の流通路182が形成されてなる第2の分岐管178を有している。
この実施形態の構成によれば、複数の電池モジュール100が、第5の外表面15と第6の外表面16との連接方向に沿って接続すると、複数の電池モジュールの各第1の分岐管176及び各第2の分岐管178が互いに連通されて、1つの分岐管となるので、冷却液が該分岐管を流通することができる。
また、第1の分岐管176または第2の分岐管178には、冷却システムに接続するための開口が開けられることもできる。
【0033】
<応用例1>
図11は上記第1の実施形態の電池モジュール100を電気自動車200に適用することを示す斜面図であり、
図12は上記電気自動車の背面図である。
図11に示されるように、複数の第1の実施形態の電池モジュール100を上下に接続して、そして、図に示されていない冷却液分岐管またはホルダーで複数の上下に接続されている電池モジュールを水平方向に並ぶように固定して、1つの電池システム202になる。
図12に示されるように、複数の電池モジュール100は、電気自動車200のシャフト204を包囲するように組み立てされている。
【0034】
電気自動車200は、電力伝達システムを有している。該電力伝達システムは、450Vの出力密度を有する発動機と制御手段とを備えている。電池システム202は、450Vの電圧で33kWhの電力を提供できるように構成され、3240個の電池ユニットを含んでいて、30個1列で108列になる。また、電気自動車200は、冷却装置と充電装置とを設置することもでき、該冷却装置は、例えばヒートシンク及び冷却システムを有するものである。該充電装置は、例えばSAE J1772充電システムを使用するものである。
なお、電池システム202を複数のブロックに分けて、電気自動車200の電池設置空間に合わせて設置して、該複数のブロックを互いに電線で電気的に連接するように構成することもできる。
【0035】
<応用例2>
図13は複数の上記第2の実施形態の電池モジュール302からなった1つの電池システム300を示す側面図である。
図14は上記電池システム300を示す側面図である。
電池システム300は、
図13及び
図14に示されるように、複数の水平分岐管304と、複数の電池キャップ306と、複数の連接手段308と、を更に有している。なお、電池システム300に、複数の水平分岐管304同士を連接する垂直分岐管を設置することもできる。
複数の水平分岐管304は、管路(図示せず)を介して冷却システム(熱交換器またはヒートシンク)に接続されている。
【0036】
図13及び
図14に示されるように、複数の電池モジュール302が上下に接続されて1つの直列電池回路になる。電池システム300は、相隣する2つ該直列電池回路の正負極の位置が互いに反対となるように並んでいる10個の該直列電池回路により構成されている。該10個の直列電池回路は、複数の電池キャップ306により互いに直列に電気的に連接されている。連接手段308は、第1の電極116または第2の電極122と類似している電極を少なくとも1つを有し、該10個の直列電池回路の最上端の電池モジュール302同士と最下端の電池モジュール302同士を電気的に連接するように設置されている。なお、連接手段308で直列電池回路を並列に電気的に連接することもできる。
この電池システム300は、電池モジュール302及び連接手段308により、電池設置空間に合わせる間隔310を画成することができる。
【0037】
電池キャップ306は、第1の電極116または第2の電極122と類似している電極を少なくとも1つを有し、複数の電池モジュール302を電気自動車の発動機または電力システムに電気的に連接するように設置されている。
すなわち、
図14に示されるように、第1の電池キャップ306側(
図14における左側)から開始し、複数の電池モジュールが上下方向に接続されて1列の直列電池回路を形成する。また、電池システム300は、
図14において左右方向に相隣する直列電池回路の正極と負極の位置が互い違いとなるように配置されて、合計10列の該直列電池回路により構成されている。
ここで、
図14の連接手段308は、上述した実施形態で説明した第1の電極116または第2の電極122と機能的に同様であるが、複数の連接手段308の間には絶縁体309(若しくは図示しない空隙)があるので、隣り合う連接手段308同士は電気的には絶縁されている。このようにして10列の電池モジュールは直列に接続されて、第1の電池キャップと第2の電池キャップ(
図14における右側の電池キャップ306)側の電池モジュールは接続される。
【0038】
<応用例3>
図15は上記電池システム402を使用する駆動手段400の回路を示す回路図である。駆動手段400は、電気自動車に使用されており、モーター404とポンプ406とヒートシンク408とを更に有している。電池システム402は主にモーター404に対して動力を提供する。モーター404は、交流電動機であるので、電池システム402からの直流電をインバータ(Inverter)などにより交流電に変換してから、モーター404に提供する。
ポンプ406とヒートシンク408とは、冷却液を電池システム402へ流通させて電池システム402の熱暴走(thermal runaway)を防止するために設置されている。該冷却液は、消火機能を有するものを使用することが好ましい。
電池システム402とポンプ406とヒートシンク408とは、閉ループ循環冷却システム(closed loop cooling system)に構成することができる。更に、該閉ループ循環冷却システムに、圧力を調整して冷却液の沸点を制御する二相冷却(two phase cooling)方法を使用することもできる。
【0039】
なお、電池システム402をバッテリーマネージメントシステム401(battery management system)に電気的に連接して、電池モジュール10の温度や電圧などを計測することができる。
また、電池システム402は、他の電気自動車の装置に電力を提供することもできる。
【0040】
<応用例4>
図16は上記電池システム402を使用するもう1つの駆動手段の回路を示す回路図である。
図16に示されるように、電池システム402は、電気推進船舶に使用されており、ポンプ406と熱交換器408’とを更に有している。
また、電池システム402をバッテリーマネージメントシステム401(battery management system)に電気的に連接して、電池モジュール10の温度や電圧などを計測することができる。
熱交換器408’は、湖水や海水を熱交換器408’の入口410及び出口412を通して熱交換器408’内に流通することにより冷却するように構成することができる。
電池システム402とポンプ406と熱交換器408’とは、開ループ循環冷却システム(open loop cooling system)に構成することができる。