(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
端末から第m行及び第n列に関する情報と当該行及び列に対応する第1キーデータと、第m行及び第(n+1)列に関する情報と当該行及び列に対応する第2キーデータと、第(m+1)行及び第n列に関する情報と当該行及び列に対応する第3キーデータと、を少なくとも含む複数のキーデータを受信すると、当該複数のキーデータを一つに組み合わせた第1のキーセットを生成するキーセット生成部と、
データベース又はデータソースに問い合わせが必要なキーデータを記憶するテーブルと前記第1のキーセットとを比較して前記複数のキーデータを一つに組み合わせた前記第1のキーセットから少なくとも前記第1キーデータ、前記第2キーデータ及び前記第3キーデータを抽出して前記第2のキーセットを生成する抽出部と、
前記抽出部が抽出して生成した前記第2のキーセットに基づいて、当該第2のキーセットに対応する第1結果データがあるかを前記データベースに問い合わせる第1問い合わせ部と、
前記データベースから前記第1結果データがないことを示す信号を受信すると、数式を記憶するテーブルと前記2のキーセットとを比較して、前記2のキーセットに含まれるキーデータのうちに前記数式が含まれるかを判別する判別部と、
前記判別部が前記2のキーセットに含まれるキーデータのうちに前記数式が含まれると判別すると、前記数式に対応する第2結果データがあるかを前記データベースに問い合わせる第2問い合わせ部と、
前記判別部が前記第2のキーセットに含まれるキーデータのうちに前記数式が含まれないと判別した場合、前記第1結果データを前記データソースに問い合わせ、前記データベースから前記数式に対応する第2結果データがないことを示す信号を受信した場合、前記第2結果データを前記データソースに問い合わせる第3問い合わせ部と、
前記データベース又は前記データソースから、前記第1結果データ又は前記第2結果データを受信する受信部と、
前記第1結果データ又は前記第2結果データを前記端末に送信する送信部と、
を備える情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字の後にA、Bなどを付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0014】
<実施形態>
[情報処理システム]
図1を用いて、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1を説明する。本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理システム1は、サーバ2、端末3、テーブル4、テーブル5、データベース6及びデータソース7を含む。
【0015】
サーバ2は、端末3から情報を受信する。また、サーバ2は、端末3に対し、情報を送信する。サーバ2は、端末3から受信した情報とテーブル4又はテーブル5に記憶されているデータとを比較する。サーバ2は、データベース6に問い合わせをし、データベース6に所望のデータが存在する場合には、データベース6から当該所望のデータを受信する。また、サーバ2は、データソース7に問い合わせをし、データソース7からデータを受信することもある。この例では、サーバ2とデータソース7との通信は、インターネットによる。
【0016】
データベース6に所望のデータが存在せず、データソース7から所望のデータを受信した場合、データベース6には、当該所望のデータが記憶される。このようにデータベース6に記憶されると、次回以降にサーバ2から問い合わせがあるときは、データベース6が問い合わせに対し、所望のデータを返すことができる。そのため、この場合には、サーバ2は、データソース7に問い合わせることなく、所望のデータを取得することができる。サーバ2とデータソース7間の通信は、サーバ2とデータベース6間の通信よりも遅く、コストがかかる。データベース6に所望のデータが記憶されることによって、次回以降にサーバ2から問い合わせがあるときは、応答が速くなり、かつ、コストがかからなくなる。このようにデータベース6に所望のデータが記憶されている場合、ユーザが端末3にキーデータを入力して、入力したキーデータに対応するデータが出力されるまでの時間が短くなる。
【0017】
データベース6へ記憶されるデータは、所定の時間が経過したら削除してもよい。記憶されているデータが古くなることもあるからである。また、この所定の時間は、記憶されるデータの性質に応じて異なってもよい。例えば、株価のデータは時々刻々と変化するため、10秒ごとに削除してもよい。他方、2016年3月31日時点における売上高といったデータは、当該時点以降、基本的には変化しない。そのため、このようなデータは、3年間経過したら削除するとしてもよい。以上で情報処理システム1について説明した。
【0018】
[情報処理装置の構成]
次に、
図2を用いて、本発明の一実施形態に係るサーバ(情報処理装置)2について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るサーバの構成例を示すブロック図である。サーバ2は、制御部30、操作部40、表示部50、記憶部60、接続部70及び通信部90を含む。これらの各構成はバスを介して接続されている。
【0019】
記憶部60は、不揮発性メモリ、ハードディスク等の記憶装置である。記憶部60は、後述のプログラムなど、様々な機能を実現するためのアプリケーションプログラムを記憶する記憶領域などを含む。プログラムは、コンピュータにより実行可能であればよく、磁気記録媒体、光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよい。この場合には、サーバ2は、記録媒体を読み取る装置を備えていてもよい。また、プログラムは、ネットワーク経由でダウンロードされてもよい。
【0020】
操作部40は、操作ボタンなどによりユーザが入力した操作に応じた信号を制御部30に出力する。操作ボタンは、例えば、電源スイッチ、カーソルキーなどを含み、ユーザの指示を受け付ける操作子であればよい。表示部50は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の表示装置であり、制御部30による制御に基づいた画面(設定画面など)を表示する。なお、操作部40および表示部50については、サーバ2が有していなくてもよい。この場合には、サーバ2に接続される外部装置において操作部40および表示部50に相当する機能が代用されてもよい。
【0021】
接続部70は、上述した端末3と接続するためのインターフェイスである。この例では、接続部70と端末3との接続は有線であっても無線であってもよい。
【0022】
通信部19は、制御部30の制御に基づいてネットワークに接続し、外部の装置と情報の送受信を行う。
【0023】
制御部30は、CPUなどの演算処理回路を含む。制御部30は、記憶部60に記憶されたプログラムをCPU(コンピュータ)により実行して、後述するキーセット生成処理、抽出処理、第1問い合わせ処理等を行うための機能を実現する。キーセット処理、抽出処理は、それぞれ後述のキーセット生成部31、抽出部32によって実現される。ここの機能を実現する構成の一部または全部は、プログラムの実行によってソフトウエアによって実現される場合に限られず、ハードウエアによって実現されてもよい。なお、制御部30によって実現される機能は、設定処理を行う機能(設定機能)以外にも、装置各部を制御する機能を含む。設定機能を実現するための構成については後述する。
【0024】
制御部30は、キーセット生成部31、抽出部32、第1問い合わせ部33、第2問い合わせ部34、第3問い合わせ部35、判別部36、受信部37及び送信部38を含む。
【0025】
キーセット生成部31は、端末3から第m行及び第n列に関する情報と当該行及び列に対応する第1キーデータと、第m行及び第(n+1)列に関する情報と当該行及び列に対応する第2キーデータと、第(m+1)行及び第n列に関する情報と当該行及び列に対応する第3キーデータと、を含む複数のキーデータを受信すると、当該複数のキーデータを一つに組み合わせたキーセットを生成する。例えば、
図9の例では、第3行、第2列の「XXXX」という証券コード(第1キーデータ)と、第3行、第3列の「2015」という年に関する情報(第2キーデータ)と、第4行、第3列の「期間最終日」の情報(第3キーデータ)とを含む複数のキーデータを受信すると、キーセット生成部31は、これらの情報を一つに組み合わせた「XXXX、2015、期間最終日」というキーセットを生成する。
【0026】
キーセットは、
図8に示す第1領域、第2領域、第3領域、第4領域及び第5領域に入力されるキーセットを組み合わせたものである。第2領域及び第3領域が交差する第6領域内のセルについて、特定のキーセットが生成される。例えば、第1領域に「XXXX」が入力され、第2領域の特定のセルに「E」が入力され、第3領域の特定のセルに「B」が入力され、第5領域の特定のセルに「A」が入力され、第4領域の特定のセルに、それぞれ「C」、「D」が入力されている場合、キーセットは、「XXXX、A、B、C、D、E」となる。第3領域のセルと第5領域のセルとは、同じ行(横)のセルが同じキーセットの対象となり、第2領域のセルと第4領域のセルとは、同じ列(縦)のセルが同じキーセットの対象となる。
【0027】
抽出部32は、データベース6又はデータソース7に問い合わせが必要なキーデータを記憶するテーブルとキーセットとを比較して、キーセットから第1キーデータ、第2キーデータ及び第3キーデータを抽出する。例えば、キーセットが、「XXXX、A、B、C、D、E」である場合、会計テーブル405と比較して、当該テーブルに記憶されている種類のキーデータを抽出する。会計テーブル405には、「XXXX」、「A」、「B」、「D」、「E」に対応するデータが記憶されている場合、これらのデータが抽出される。
【0028】
他方、会計テーブル405に、「C」に対応するデータが記憶されていない場合、このデータは、抽出されない。このように抽出されないデータがあるのは、あるキーセットには必要であっても、別のキーセットには必要でない場合があるからである。ユーザは、あるキーセットに必要と判断して、「C」を入力しているものの、キーセットが第2領域及び第3領域が交差する第6領域内のセルについて生成されるため、別のキーセットでは、「C」が不要となることもある。抽出部32は、テーブル4を参照して、必要なキーデータを抽出する。したがって、ユーザは、あるキーセットに必要かどうかだけを判断して他のキーセットに不要かどうかを気にすることなくデータを入力すればよいので、快適にデータを入力することができる。
【0029】
第1問い合わせ部33は、抽出部32が抽出したキーデータに基づいて、当該キーデータに対応するデータ(第1結果データ)があるかをデータベース6に問い合わせる。例えば、抽出部32が抽出したキーデータが、「XXXX、2015、純利益」である場合、「XXXX」という証券コードの2015年の純利益のデータがあるかをデータベース6に問い合わせる。データベース6にある場合は、受信部37は、例えば、「16483(千円)」というデータを受信する。他方、データベース6に「XXXX」という証券コードの2015年の純利益のデータがない場合、データベース6は、サーバ2に対し、当該データがないことを示す信号を送信する。
【0030】
判別部36は、データベース6に抽出部32が抽出したキーデータに対応するデータ(第1結果データ)がないことを示す信号をデータベース6から受信すると、数式テーブル501とを比較して、抽出部32が抽出したキーデータに数式が含まれるかを判別する。例えば、抽出部32が抽出したキーデータが「XXXX、2015、純利益」である場合、数式テーブル501と比較しても、これらのキーデータに数式は含まれないことがわかる。他方、抽出部32が抽出したキーデータが「XXXX、2015、PER」である場合、判別部36は、数式テーブル501に「PER」があることから、これらのキーデータに数式が含まれていると判別する。
【0031】
第2問い合わせ部34は、判別部36が、抽出部32が抽出したキーデータに数式が含まれると判別すると、当該数式に対応するデータ(第2結果データ)がデータベース6にあるかを問い合わせる。例えば、抽出部32が抽出したキーデータに「PER」という数式が含まれていると、第2問い合わせ部34は、PERに対応するデータがデータベース6にあるかを問い合わせる。データベース6に、証券コード「XXXX」の2015年のPER(Profit per Earnings Ratio;株価収益率)のデータがある場合、データベース6は、このデータをサーバ2に送信し、PERのデータがない場合には、このデータがないことを示す信号をサーバ2に送信する。
【0032】
第3問い合わせ部35は、判別部36が、抽出部32が抽出したキーデータに数式が含まれないと判別した場合、抽出部32が抽出したキーデータに対応するデータ(第1結果データ)をデータソース7に問い合わせる。この例では、証券に関するデータを例としているため、データソース7の例としては、Bloombergやロイターなどが挙げられる。データベース6から数式に対応するデータがないことを示す信号を受信した場合、第3問い合わせ部35は、数式に対応するデータ(第2結果データ)をデータソース7に問い合わせる。数式が「PER」である場合、PERは、
図5を参照すると、「時価総額/純利益」であるから、第3問い合わせ部35は、証券コード「XXXX」の2015年の時価総額及び純利益を問い合わせる。
【0033】
ここで、Bloombergやロイターなどのデータソース7に問い合わせる場合には、サーバ2は、キーデータを専用のAPI(アプリケーションプログラミングインターフェイス)に変換する。このようにサーバ2において、キーデータから専用のAPIに変換されるため、端末3を使うユーザにおいては、専用のAPIを用いなくてよくなる。
【0034】
受信部37は、データベース6又はデータソース7から、抽出部32が抽出したキーデータに対応するデータ(第1結果データ)又は数式に対応するデータ(第2結果データ)を受信する。送信部38は、受信部37が受信したこれらのデータを端末3に送信する。以上でサーバ2の構成について説明した。
【0035】
[端末の構成]
次に、
図3を用いて、本発明の一実施形態に係る端末3について説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係る端末の構成例を示すブロック図である。端末3は、制御部130、操作部140、表示部150、記憶部160、接続部170及び通信部190を含む。操作部140、表示部150、記憶部160、接続部170、通信部190の概要は、情報処理装置2のそれぞれの部と同様であるため、説明を省略する。
【0036】
制御部130は、表示出力部131、送信部133及び受信部135を含む。表示出力部131は、第1領域から第6領域を出力し、表示部150には、
図8のような表が表示される。ユーザは、第1領域には証券コード(第1キーデータ)を入力することが可能である。ユーザは、第2領域から第5領域にも、それぞれキーデータを入力することができる。第6領域は、
図8に示すように、第2領域と第3領域とが交差して形成する領域である。
【0037】
送信部133は、第1領域から第5領域のうち、少なくとも第1領域、第2領域、第3領域にそれぞれ第1キーデータ、第2キーデータ、第3キーデータが入力されると、第1キーデータと当該第1キーデータに対応する領域に関する情報、第2キーデータと当該第2キーデータに対応する領域に関する情報、第3キーデータと当該第3キーデータに対応する領域に関する情報をサーバ2に送信する。例えば、第1領域に「XXXX」が入力され、第2領域のうちの第3行、第3列に「2015」が入力され、第3領域のうちの第7行、第2列に「純利益」が入力されると、送信部133は、これらの情報をサーバ2に送信する。
【0038】
受信部135は、サーバ2から結果データを受信する。表示出力部131は、当該結果データを第6領域に出力する。第1領域に「XXXX」が入力され、第2領域のうちの第3行、第3列に「2015」が入力され、第3領域のうちの第7行、第2列に「純利益」が入力された場合、受信部135は、「16483(千円)」という結果データを受信する。表示出力部131は、この結果データを第6領域の第7行、第3列に出力し、表示部150に
図9の表のように表示される。以上で端末3について説明した。
【0039】
次に、
図4を用いて、サーバ2の抽出部32が比較対象とするテーブルについて説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係るテーブルの例を示す図である。
【0040】
価格テーブル401は、証券コード、分野、日付を含む。Masterテーブル403は、証券コード、分野を含む。会計テーブル405は、証券コード、分野、年、会計タイプ、会計基準、期間、ソースを含む。それぞれのテーブルに記載されているデータには、変換テーブル(図示せず)がある。例えば、証券コードの変換テーブルには、「証券コード」とこれに対応づけられた前述の「XXXX」といった証券コードが記憶されている。分野は、売上、支出等を含む。会計タイプは、連結か単独かといった情報を含む。会計基準は、米国会計基準(US−GAAP)、日本の企業会計原則(JP−GAAP)などを含む。期間は、年、第1四半期、第2四半期といった期間を含む。ソースは、実データ、合意データ、企業予測データなどがある。合意データは、対象企業が公表する予測データである。例えば、
図9においては、証券コード「XXXX」の企業が公表する純利益(予測)は、12022(単位;千円)である。企業予測データは、企業の業績を予測する企業による予測データである。例えば、
図9においては、第6列は、「AK」とあり、A経済社による予測データが表示されている。
【0041】
次に、
図5を用いて、数式を記憶するテーブルについて説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係るテーブルの例を示す図である。
【0042】
数式テーブル501には、PERの数式が「時価総額/純利益」であると記憶されている。ユーザは、数式を数式テーブル501に登録することができる。この例では、PERが記憶されているが、ユーザは適宜数式を設定することが可能である。
【0043】
[サーバ2の動作フロー]
次に、
図7を用いて、サーバ2の動作フローについて説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係るサーバの動作フローの一例を示す図である。
【0044】
サーバ2が複数のキーデータを受信したかどうかを判断する(ステップS101)。サーバ2が複数のキーデータを受信した場合(ステップS101でYesの場合)、キーセット生成部31は、複数のキーデータからキーセットを生成する(ステップS103)。他方、サーバ2が複数のキーデータを受信しない場合(ステップS101でNoの場合)、ステップS101はループする。
【0045】
次に、抽出部32は、キーセットから、テーブル4を参照して、第1キーデータ、第2キーデータ及び第3キーデータを抽出する(ステップS105)。例えば、第1キーデータが証券コード「XXXX」、第2キーデータが2015年、第3キーデータが「PER」とする。次に、第1問い合わせ部33は、データベース6に証券コード「XXXX」の2015年のPERのデータ(第1結果データ)があるかを問い合わせる(ステップS107)。
【0046】
次に、データベース6から証券コード「XXXX」の2015年のPERのデータを受信したかどうかを判断する(ステップS109)。受信部37が証券コード「XXXX」の2015年のPERのデータを受信した場合(ステップS109でYesの場合)、送信部38は、端末3に当該受信したデータを送信する(ステップS127)。他方、受信部37が証券コード「XXXX」の2015年のPERのデータを受信しなかった場合(ステップS109でNoの場合)、判別部36は、第1キーデータ、第2キーデータ及び第3キーデータのうちに数式が含まれるか判別する(ステップS111)。
【0047】
数式が含まれる場合(ステップS111でYesの場合)、第2問い合わせ部34は、データベース6に数式に対応するデータを問い合わせる(ステップS113)。他方、数式が含まれない場合(ステップS111でNoの場合)、第3問い合わせ部35は、データソース7にデータを問い合わせる(ステップS115)。
【0048】
データベース6に数式に対応するデータを問い合わせた結果、データベース6から数式に対応するデータ(第2結果データ)を受信したかどうかを判断する(ステップS117)。データベース6から数式に対応するデータがないことを示す信号を受信した場合(ステップS117でNoの場合)、第3問い合わせ部35は、データソース7に数式に対応するデータを問い合わせ(ステップS119)、これを受信する(ステップS121)。データソース7に数式に対応するデータを受信すると、送信部38は、端末3にデータソース7に数式に対応するデータを送信する(ステップS123)。以上で、サーバ2の動作例について説明した。
【0049】
次に、
図8及び
図9を用いて、端末3の表示部150に表示される表について説明する。
図8は、本発明の一実施形態に係る端末に表示される表の概念を示す図である。
図9は、本発明の一実施形態に係る端末に表示される表の一例を示す図である。
【0050】
図8を参照すると、表には、第1領域から第6領域まである。第1領域は、格子状の第3(m)行、第3(n)列で形成される領域である。第2領域は、第3行、第4列以降の列で形成される領域である。第3領域は、第3列、第4行以降の行で形成される領域である。第4領域は、第2行以前の行、第4列以降の列で形成される領域である。第5領域は、第2列以前の列、第4行以降の行で形成される領域である。第6領域は、第2領域と第3領域とが交差して形成する領域であり、第4行以降の行、第4列以降の列で形成される領域である。この例では、第1領域は、第3行、第3列で形成される領域(セル)であるが、第1行、第1列で形成される領域等であってもよい。この例では、第4領域は、2行となっているが、3行以上であってもよい。同様に、この例では、第5領域は、1列となっているが、2列以上であってもよい。
【0051】
図9を参照すると、第1領域に証券コード「XXXX」が入力され、第2領域に、例えば「2015」が入力され、第3領域に、例えば「純利益」が入力されると、第6領域に「16483」が出力される。他方、第1領域に証券コード「XXXX」が入力され、第2領域に、例えば「2015」が入力され、第3領域に、例えば「株価」が入力され、第5領域に「2015/2/14」が入力されると、価格テーブル401を参照して、証券コード「XXXX」、分野「株価」、日付「2015/2/14」が抽出され、これらのデータに対応するデータについて、データベース6、データソース7の順に問い合わせる。そして、データベース6又はデータソース7から証券コード「XXXX」の2015/2/14の株価が送信され、当該株価「214.81(円)」が表に表示される。
【0052】
第1領域に証券コード「XXXX」が入力され、第2領域に、例えば「2015」が入力され、第3領域に、例えば「株価平均」が入力され、第5領域に「YYYY」が入力されると、証券コードが重複するが、同じ種類のキーデータが重複した場合には、サーバ2は、行数が下のキーコードを選択する。そうすると、行数が下の「YYYY」が選択される。そして、第6領域には、証券コード「YYYY」の2015年の株価平均「214.52(円)」が表示される。なお、重複した場合の選択方法については、適宜ユーザが設定できるようにしてもよい。このように、証券コード「XXXX」に関するデータについて表示しつつも、証券コード「YYYY」に関するデータについても表示したい場合には、第4領域や第5領域に「YYYY」と入力するだけで、表示させることができる。そのため、ユーザにとって使いやすい端末3が提供されることになる。
【0053】
<変形例1>
図10及び
図11を用いて、時系列モードについて説明する。
図10は、本発明の変形例に係る端末に表示するユーザインターフェースを示す図である。
図11は、本発明の変形例に係る端末に表示される表の一例を示す図である。
【0054】
ユーザインターフェース600には、複数の項目があり、ユーザは、複数の項目について、選択肢から選択又はデータを入力することができる。具体的には、ユーザは、証券コード603に証券コードを入力することができるが、この例では入力されていない。また、ユーザは、分野605に「株価」を入力することができる。ユーザは、範囲613に「固定日」を選択し、この例では、「2014/6/1」から「2016/6/1」が選択されている。ユーザは、周期615に「毎月」を選択し、順番617に「昇順」を選択している。周期615は、「毎月」に限定されるものではなく、「毎日」、「隔月」、「四半期」、「毎年」などであってもよい。順番617は、「昇順」に限定されるものではなく、「降順」であってもよい。
【0055】
ユーザは、期末607に日付を入力することができる。もっとも、ユーザが日付を入力しない場合、デフォルトとして最新の年度末が選択される。また、ユーザは、期間タイプ609に実績又は予測を入力することができる。実績の場合は、過去のデータが対象となり、予測の場合は、将来の予測のデータが対象となる。もっとも、ユーザが、これらを入力しない場合、デフォルトとして、「自動」となっており、データベース6又はデータソース7から取得するデータに応じて、実績と予測のいずれか一方を適宜選択する。さらに、ユーザは、ソース611にソースを適宜入力することができる。予測データが複数ある場合、例えば、対象となる企業自身が出した予測データ(合意データ)か、「A経済」が予測したデータかを選択することができる。
【0056】
ユーザが、ユーザインターフェース600を用いて、
図10のようにデータを選択又は入力すると、
図11の表の第1領域に「株価」が表示される。また、第3領域に「2014/6/1」から「2016/6/1」までの日付が表示される。次に、ユーザが、第2領域に「XXXX」、「YYYY」、「JJJJ」といった証券コードを入力する。なお、証券コードの入力は、ユーザインターフェース700の証券コード603においても可能である。そして、株価、日付、証券コードが表示された段階で、ユーザが、セルに入力された株価、日付、証券コードの各データをサーバ2に送信するための所定の操作をすると、第6領域には、それぞれの株価が表示される。
【0057】
本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を奏する。加えて、本変形例においては、ユーザインターフェース700を用いて、所定のデータを選択又は入力することによって、簡単に時系列データを表示させることができる。
【0058】
<変形例2>
図12を用いて、端末3に表示される表について説明する。
図12は、本発明の変形例に係る端末に表示される表の一例を示す図である。本変形例は、変形例1と概ね同じであるが、第4領域に「JPY」と入力及び表示されている点が異なる。
【0059】
この例では、証券コード「XXXX」、「YYYY」は、日本企業である。他方、証券コード「JJJJ」は、アメリカ企業である。アメリカ企業である場合、株価の表示は、特に指定しないと、
図11に示すように、USDでの株価が表示される。他方、第4領域に「JPY」と入力すると、
図12に示すように、株価が日本円での表示となる。具体的には、端末3から「株価」、「JJJJ」、「2014/6/1」、「JPY」のキーデータがサーバ2に送信されると、キーセット生成部31は、「株価、JJJJ、2014/6/1、JPY」というキーセットを生成する。ここで、「JJJJ」がアメリカ企業である場合には、「JJJJ」にアメリカ企業であることがわかる識別情報が付加されている。第1問い合わせ部33がデータベース6に問い合わせるときには、「JJJJ」社の2014/6/1の株価だけでなく、2014/6/1時点での通貨レートも問い合わせることになる。この例では、2014/6/1時点での通貨レートは、1ドル=116.14円である。そして、サーバ2がデータベース6からこれらのデータを受信すると、株価「135(USドル)」に「116.14円」を乗算して、「15679円」という値を算出した上で、端末2に送信する。なお、具体的な動作フローについては、前述のとおりである。
【0060】
本変形例においても、上記実施形態及び変形例1と同様の効果を奏する。加えて、ユーザが「JPY」と入力することによって、複数国の企業がある場合に、通貨を統一して株価などのデータを表示することができるので、ユーザは、企業間の比較を容易に行うことができる。
【0061】
以上の実施形態及び変形例においては、
図9、
図11及び
図12の表は、端末3の表示部150に表示されることを前提に説明した。もっとも、サーバ2は、端末3にデータを送信するのではなく、
図9、
図11及び
図12の表をプリンターに出力してもよい。また、
図9、
図11、
図12のような表をレポートとして作成して、電子メールで送信してもよい。
【0062】
また、以上の実施形態では、証券に関するデータを例に説明したが、これに限定されるものではなく、データソースから取得可能なデータであれば対象となる。例えば、プロ野球、サッカーの個人成績など幅広いデータに適用可能である。本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【解決手段】端末は、ユーザの操作を介して第1キーデータから第5キーデータを入力可能な第1領域から第5領域と、第2領域と第3領域とが交差して形成する第6領域とを出力する。第1領域から第5領域のうち少なくとも第1領域、第2領域及び第3領域にそれぞれ第1キーデータ、第2キーデータ及び第3キーデータが入力されると、第1キーデータと第1キーデータに対応する領域に関する情報、第2キーデータと第2キーデータに対応する領域に関する情報、第3キーデータと第3キーデータに対応する領域に関する情報をサーバに送信する。端末の表示出力部は、サーバから結果データを受信すると、当該結果データを第6領域に出力する。