(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記上側フレームプレートの左端が、左上延伸部を形成するように、前記左プレートを越えて左向きに延伸され、前記下側フレームプレートの左端が、左下延伸部を形成するように、前記左プレートを越えて左向きに延伸され、前記上側フレームプレートの右端が、右上延伸部を形成するように、前記右プレートを越えて右向きに延伸され、前記下側フレームプレートの右端が、右下延伸部を形成するように、前記右プレートを越えて右向きに延伸され、前記左上延伸部、前記左下延伸部、前記右上延伸部および前記右下延伸部の各々の中に、スナップ嵌めスロットが形成され、前記左上延伸部の前記スナップ嵌めスロット内にスナップ嵌めされる左上クラスプ、および、前記左下延伸部の前記スナップ嵌めスロット内にスナップ嵌めされる左下クラスプが前記左カバーの右面上に配置され、前記右上延伸部の前記スナップ嵌めスロット内にスナップ嵌めされる右上クラスプ、および、前記右下延伸部の前記スナップ嵌めスロット内にスナップ嵌めされる右下クラスプが前記右カバーの左面上に配置される、請求項2に記載の電源電池モジュール。
前記左カバーおよび前記右カバーは、前後方向において、前記左プレートおよび前記右プレートの前後方向における幅以上であり、前記上側フレームプレートおよび前記下側フレームプレートの前後方向における幅以下である幅を有する、請求項2に記載の電源電池モジュール。
前記基板は可撓性基板であり、前記信号収集配線は、前記基板上に固定される導電性金属シートによって形成され、または、前記信号収集配線は、前記基板上に形成される導電性金属層によって形成される、請求項1に記載の電源電池モジュール。
前記基板は可撓性基板であり、その表面内に形成される配線スロットを画定し、前記信号収集配線は前記配線スロット内に配置される、請求項1に記載の電源電池モジュール。
前記信号収集配線は、前記配線スロット内に固定される導電性金属シート、もしくは、前記配線スロット内の導電性金属コーティングによって形成され、または、前記信号収集配線は、前記配線スロット内で導電性金属箔をエッチングすることによって形成される、請求項8に記載の電源電池モジュール。
前記信号収集部材は、温度感知素子、湿度感知素子、圧力感知素子、濃度感知素子、および電圧感知素子のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の電源電池モジュール。
前記信号収集端子は金属シートによって形成され、前記信号収集アセンブリは、前記基板上に配置され、前記信号収集配線と接続される保護構成要素をさらに備え、前記保護構成要素は、錫はんだ付けによって前記信号収集配線と接続されるチップヒューズを含む、請求項1に記載の電源電池モジュール。
前記信号収集アセンブリは、前記信号収集配線、前記信号収集端子、および前記信号収集部材を被覆するための、前記基板上に配置される保護フィルムをさらに備える、請求項1に記載の電源電池モジュール。
前記基板および前記信号収集配線はFPC基板として構成され、前記FPC基板は、導電性金属箔と、前記導電性金属箔の2つの側部を被覆し、前記基板の一部分によって形成される保護フィルムとを備え、前記信号収集配線は、前記導電性金属箔をエッチングすることによって前記基板上に形成される、請求項1に記載の電源電池モジュール。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の実施形態を詳細に参照する。同じまたは同様の要素、および、同じまたは同様の機能を有する要素は、本明細書全体を通じて同様の参照符号によって示されている。図面を参照して本明細書において説明されている実施形態は説明的な、実例のものであり、本開示を全般的に理解するために使用される。実施形態は、本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0012】
本明細書において、「中央(central)」、「長手方向(longitudinal)」、「側方(lateral)」、「前方(front)」、「後方(rear)」、「右(right)」、「左(left)」、「内側(inner)」、「外側(outer)」、「下側(lower)」、「上側(upper)」、「水平(horizontal)」、「垂直(vertical)」、「上方(above)」、「下方(below)」、「上(up)」、「上部(top)」、「下部(bottom)」、「内側(inner)」、「外側(outer)」、「時計回り(clockwise)」、「反時計回り(anticlockwise)」のような相対的な用語およびそれらの派生語(たとえば、「水平に(horizontally)」、「下向きに(downwardly)」、「上向きに(upwardly)」などは、そのとき説明されているものとしての、または、説明されている図面内で示されているものとしての向きを指すものとして解釈されるべきである。これらの相対的な用語は、説明の便宜上のものであり、本開示が特定の向きにおいて構成または操作されることを必要としない。
【0013】
加えて、「第1の」および「第2の」のような用語は、本明細書において、説明を目的としたものであり、相対的な重要性または重大性を指示または暗示するようには意図されていない。したがって、「第1の」および「第2の」によって限定される特徴は、1つまたは2つ以上のこれらの特徴が含まれることを指示または暗示するように意図されている。本開示の説明において、「複数の」とは、2つまたは3つ以上に関係する。
【0014】
本開示の説明において、別途指定または限定されていないかぎり、「取り付けられている(mounted)」、「接続されている(connected)」、「結合されている(coupled)」および「締結されているfastened)」という用語は、2つの要素間の永続的な接続または取り外し可能な接続、電気的接続または機械的接続、直接接続、または、介在する内部連通もしくは相互作用を介した間接接続のように、広範に理解され得ることが留意されるべきである。当業者であれば、特定の状況による本開示内の特定の意図を理解するはずである。
【0015】
本開示の説明において、第1の特徴が第2の特徴の「上(on)」にある構造は、別途指定しないかぎり、第1の特徴が第2の特徴に直に接している実施形態を含むことができ、また、第1の特徴と第2の特徴との間に追加の特徴が形成されており、それによって、第1の特徴が第2の特徴に直に接していない実施形態をも含むことができる。さらに、第2の特徴の「上(on)」、「上方(above)」または「上部(on top of)」にある第1の特徴は、第1の特徴が第2の特徴のまさに「上」、「上方」または「上部」にある実施形態を含むことができ、また、第1の特徴が第2の特徴のまさに「上」、「上方」または「上部」にはない実施形態を含むこともでき、すなわち、第1の特徴が第2の特徴の海抜高度よりも高い海抜高度を有することを意味しているにすぎない。一方、第2の特徴の「下(beneath)」、「下方(below)」または「下部(on bottom of)」にある第1の特徴は、第1の特徴が第2の特徴のまさに「下」、「下方」または「下部」にある実施形態を含むことができ、また、第1の特徴が第2の特徴のまさに「下」、「下方」または「下部」にはない実施形態を含むこともでき、すなわち、第1の特徴が第2の特徴の海抜高度よりも低い海抜高度を有することを意味しているにすぎない。
【0016】
本開示の実施形態による電源電池モジュール1000を、
図1〜
図22を参照して以下に説明する。電源電池モジュール1000は、電気車両の電源としての役割を果たし、したがって、その性能および安全性が、電気車両全体の重要なファクタとなる。
【0017】
図1〜
図22に示すように、本開示の実施形態による電源電池モジュール1000は、電池収容アセンブリ100と、電池群と、電源接続部材430と、電源接続配線(図示せず)と、配線スナップフィット200と、信号収集アセンブリ400とを含む。電池収容アセンブリ100は、複数のセパレータ10を有し、セパレータ100の各々は、セパレータ本体11と、左カバー12と、右カバー13とを含む。セパレータ本体11は、互いに対向している前部および後部を有し、前方収容溝14がセパレータ本体11の前部内に形成されている。詳細には、前方収容溝14は、セパレータ本体11の前部から後ろ向きに延伸するように構成されている。本開示のいくつかの実施形態において、複数のセパレータ10が、前後方向において互いに平行に配置されている。
【0018】
スナップ嵌め孔1123が、前方収容溝14の上壁および下壁のうちの少なくとも一方の中に形成されている。左カバー12がセパレータ本体11の左端に配置されており、右カバー13がセパレータ本体11の右端に配置されている。隣接するセパレータ10は互いに取り外し可能に接続されており、隣接するセパレータ10のうちの一方の前方収容溝14、および、隣接するセパレータ10のうちの他方のセパレータ本体11の後部が、電池室を画定する。
【0019】
電池群は、対応して電池室内に収容される複数の電池101を含み、すなわち、1つの電池101が1つの電池室内に収容され、電池101の各々は、電極端子411を有する。電源接続部材430は、2つの隣接する電池101の電極端子411を接続するように構成され、電源接続配線は、電源接続部材430と接続される。
【0020】
配線スナップフィット200は、スナップフィット本体210と、スナップ嵌め部220とを含む。スナップフィット本体210は配線溝211を画定し、電源接続配線は配線溝211を通過し、配線溝211内に受け入れられる。配線溝211は、スナップフィット本体210の長さ方向においてスナップフィット本体210を貫通し、スナップ嵌め部220は、スナップフィット本体210の外部に配置されており、配線スナップフィット200をセパレータ10に締結するためにスナップ嵌め孔1123内にスナップ嵌めされるように構成されている配線クラスプ221を有する。すなわち、スナップ嵌め部220は、スナップフィット本体210をセパレータ10に締結するように構成されている配線クラスプ221を含み、配線クラスプ221は、スナップフィット本体210をセパレータ10に締結するために、スナップ嵌め孔1123内にスナップ嵌めされるように適合されている。したがって、配線スナップフィット200はセパレータ本体11上に取り外し可能に配置され、それによって、配線またはワイヤが振動するのを防止することができ、構造が安定する。
【0021】
本開示のいくつかの実施形態において、配線スナップフィット200は、複数のセパレータ10間、または、左カバー12とセパレータ10との間、または、右カバー13とセパレータ10との間に配置される。したがって、配線スナップフィット200は、配線またはワイヤを締結する効果を有することができる、すなわち、電池101と接続されている電源接続配線を、配線スナップフィット200によって整然と整頓して電池収容アセンブリ100上に収めることができ、したがって、電源電池モジュール1000の信頼性が向上する。加えて、セパレータ10と左カバー12または右カバー13との間の接続は、配線スナップフィット200を介して実現することができる。
【0022】
信号収集アセンブリ400は、基板401と、信号収集配線4021と、信号収集部材402と、信号収集端子403とを含む。信号収集配線4021は、基板401上に配置されるシート状導電性金属素子によって形成される。信号収集部材402は、基板401上に配置され、信号収集配線4021と接続される。
【0023】
信号収集端子403は、基板401上に配置され、信号収集配線4021と接続される第1の端部と、電源電池モジュール1000の電源接続部材430と接続される第2の端部とを有する。
【0024】
隣接するセパレータ10は互いに取り外し可能に接続されるため、実際の要件に従って任意の数のセパレータ10をともに接続することができ、それによって、任意の数の電池101を、複数の異なるパラメータを有する電源電池モジュール1000の要件を満たすために利用することができる、すなわち、電源電池モジュール1000は、実際の要件に従って自由に拡大および展開することができる。たとえば、電池収容アセンブリ100が電池101を収容する容量は、セパレータ10の数を増大させることによって向上することができる。言い換えれば、セパレータ10の数を増大させることによって、電源電池モジュール1000内の電池室の数も増大させることができ、それによって、より多くの収容空間を、電源電池モジュール1000内に追加の電池101のために提供することができる。
【0025】
したがって、電池101を収容するように構成されている電池室を画定し、互いに取り外し可能に接続されている、隣接するセパレータ10によって、本開示の実施形態による電源電池モジュール1000は、電池101の数を自由に拡大することができ、実際の要件に従って、電池の複数の異なる接続様式(電池101の直列接続、並列接続および直列−並列接続)に適合することができる。加えて、配線スナップフィット200によって、電源接続配線(配線またはワイヤ)を、効率的かつ簡便に配線溝211内に収めることができ、配線またはワイヤが、使用過程において振動することを防止することができ、配線またはワイヤと周囲の構造との間の摩擦を低減して、電源電池モジュール1000の安全性能を向上させることができる。その上、配線クラスプ221を含みスナップフィット本体210上に配置されているスナップ嵌め部220によって、配線スナップフィット200はセパレータ10と取り外し可能に接続され、それによって、配線スナップフィット200は再使用可能であり、配線スナップフィット200を組み立ておよび分解することが容易になり、保守管理費用および時間も低減することができる。
【0026】
加えて、本開示の実施形態による電源電池モジュール1000の信号収集アセンブリ400によって、信号収集配線4021、信号収集部材402および信号収集端子403は基板401上で一体化され、それによって、信号収集アセンブリ400は、サイズが小さく、軽量で、低コストであり、製造および組み立てられるのが容易である。したがって、組み立て効率を増大することができ、信号収集アセンブリが、自動生産に適合される。その上、本開示の実施形態による信号収集アセンブリ400は、高い信頼性を有し、配線もしくはワイヤ間の摩擦または配線もしくはワイヤに対する衝突に起因する絶縁不良を効果的に回避することができ、従来の信号収集部材の乱雑な構造の欠陥をなくすことができる。本開示の実施形態による信号収集アセンブリ400は、広範な用途を有することができ、例えば、種々のサービス環境に起因する種々の信号を収集することができ、対応する信号収集部材402および対応する信号収集端子403が回路内に設けられる限り、信号収集アセンブリ全体を再設計する必要はない。
【0027】
本開示のいくつかの実施形態において、電池室の左壁および右壁のうちの少なくとも一方の中に貫通孔が形成され得る。貫通孔は、電池室を通過する電極の出口としての役割を果たし、電池101間の接続を容易にするように、貫通孔を介して電池101の正電極および負電極が、外部に延伸し得る。代替的に、貫通孔は、防爆弁の位置決め孔621、または、それを介して防爆液を電池室内に注入することができる注入孔としての役割を果たしてもよい。すなわち、貫通孔の機能は、電源電池モジュール1000の機能開発を促進するように、実際の要件に応じて決定することができる。
【0028】
代替的に、互いに対向している2つの切り欠きが、それぞれ隣接するセパレータ10内に形成されてもよく、2つの切り欠きが貫通孔を形成する。本開示の一実施形態において、貫通孔の断面は、円形、楕円形、多角形または不規則形状であってもよい。
【0029】
代替的に、複数の貫通孔が配置され、上下方向において互いから離間される、すなわち、複数の切り欠きが1つのセパレータ10内に形成されて、上下方向において互いから離間されてもよい。
【0030】
詳細には、前方収容溝14は、セパレータ本体11の前部から後ろ向きに延伸するように構成されている。前方収容溝14の左壁および右壁のうちの少なくとも一方の中に前方切り欠き141が形成され、隣接するセパレータ10のうちの一方の前方収容溝14、および、隣接するセパレータ10のうちの他方のセパレータ本体11の後部が、電池室を画定する。隣接するセパレータ10のうちの一方の前方切り欠き141、および、隣接するセパレータ10のうちの他方のセパレータ本体11の後部が、貫通孔を画定する。言い換えれば、電池101の収容溝は各セパレータ10の前部内にのみ形成され、第1のセパレータ10の前方収容溝14、および、第1のセパレータ10に隣接する第2のセパレータ10の後部が、電池101を収容するための電池室を画定する。それゆえ、セパレータ10は、より単純な構造を有し、製造することが容易である。
【0031】
いくつかの実施形態において、各セパレータの後部が後方収容溝を画定することができ、前方切り欠き141に対応する後方切り欠き151を、後方収容溝の左壁および右壁のうちの少なくとも一方の中に形成することができる。隣接するセパレータ10のうちの一方の前方収容溝14、および、隣接するセパレータ10のうちの他方の後方収容溝によって電池室を画定することができ、隣接するセパレータ10のうちの一方の前方切り欠き141、および、隣接するセパレータ10のうちの他方の後方切り欠き151によって、貫通孔を画定することができる。それゆえ、電池101を収容するためのより多くの空間を有するために、前方収容溝14および後方収容溝によって電池室が画定される。各セパレータ10の前部および後部の構造は互いに同一であってもよく、それによって、セパレータ10は、対称構造を有することができる。
【0032】
代替的に、前方切り欠き141および後方切り欠き151は、半円形状を有するように構成されてもよく、したがって、前方切り欠き141および後方切り欠き151によって画定される貫通孔は、円形断面を有することができる。本開示の一実施形態において、セパレータ10の各々は同じ構造を有することができ、それによって、複数のセパレータ10を同じ型セットによって製造することができ、したがって、費用が節約され、電源電池モジュール1000の組み立ておよび量産が促進される。
【0033】
図4および
図6に示すように、セパレータ10の各々は、上下方向に配列されている2つの前方収容溝14、および、上下方向に、前方収容溝14に対して1対1対応で配列されている2つの後方収容溝を含む。2つの前方収容溝14は前方分離板1110によって互いから分離されており、2つの後方収容溝は、後方分離板1101によって互いから分離されている。それゆえ、2つのセパレータ10の間に2つの電池101を収容するための2つの電池室が形成され、したがって、電池101を収容するための電池収容アセンブリ100の容量がさらに向上し、電源電池モジュール1000のコンパクトな構造が保証される。2つの隣接するセパレータ10の間に形成され、上下方向において互いから離間される2つの電池室は例示にすぎず、限定ではないことを、当業者であれば理解することができる。言い換えれば、3つまたは4つ以上の電池室のような、より多くの電池室が隣接するセパレータ10の間に形成されてもよく、したがって、より多くの電池101を電池収容アセンブリ100内に配置することができ、それによって、電源電池モジュール1000は、使用することが容易であり、高い拡張性を有する。本開示の一実施形態において、互いに対応する前方分離板1110および後方分離板1101は一体的に形成され、したがって、セパレータ10の強度が増強される。
【0034】
図6、
図11および
図12に示すように、セパレータ本体11は、垂直板111と、上側フレームプレート112と、下側フレームプレート113と、左プレート114と、右プレート115とを含む。上側フレームプレート112は垂直板111の上縁に配置され、下側フレームプレート113は垂直板111の下縁に配置され、左プレート114は垂直板111の左端に配置され、上側フレームプレート112と接続されている上端および下側フレームプレート113と接続されている下端を有し、右プレート115は垂直板111の右端に配置され、上側フレームプレート112と接続されている上端および下側フレームプレート113と接続されている下端を有する。
【0035】
前方収容溝14および後方収容溝の各々は、垂直板111、上側フレームプレート112、下側フレームプレート113、左プレート114および右プレート115によって画定される。それゆえ、セパレータ本体11は、より単純な構造を有し、製造することが容易である。本開示の一実施形態において、セパレータ10は一体的に形成されてもよく、すなわち、垂直板111、上側フレームプレート112、下側フレームプレート113、左プレート114および右プレート115は一体的に形成されてもよく、それによって、垂直板111、上側フレームプレート112、下側フレームプレート113、左プレート114および右プレート115の間の接続強度が向上し、したがって、セパレータ10の構造強度が向上する。さらに、電池101のための電池収容アセンブリ100の保護が改善される。
【0036】
代替的に、前方切り欠き141が、左プレート114および右プレート115の各々の前縁に形成されてもよく、後方切り欠き151が、左プレート114および右プレート115の各々の後縁に形成されてもよい。言い換えれば、電池室のそれぞれ左側と右側に貫通孔が形成されてもよく、それによって、電池101の電極を、貫通孔を介して電池室の外部に延伸することができる。防爆弁の位置決め孔621、注入孔および電極のための貫通孔の位置は、電池101の構造に従って配置することができる。複数の前方切り欠き141が配置されて、上下方向において互いから離間され、複数の後方切り欠き151が配置されて、上下方向において互いから離間される、すなわち、電池室の左側と右側の両方に、複数の貫通孔が形成される。
【0037】
加えて、電源電池モジュール1000が正常に機能するとき、電池室の周壁と電池101との間に間隙が形成され得、それによって、電池101を電源電池1000内の空気によって冷却することができる。電源電池モジュール1000の電池101内に異常な状態があるとき、たとえば、電池101が膨張しているとき、電池室の周壁と電池101との間の間隙が、電池101の、厚さ方向における変形を許容することができ、したがって、電源電池モジュール1000の安全性が向上する。
【0038】
前方収容溝14および後方収容溝のうちの少なくとも一方の下壁には環状段部142が配置される。本開示の一実施形態において、環状段部142は、前方収容溝14および後方収容溝の各々の下壁に配置される。環状段部142を配置することによって、前方収容溝14および後方収容溝の下壁を、電池101の外面から分離することができ、したがって、電池室の周壁と電池101との間の間隙が確保される。
【0039】
代替的に、前方収容溝14および後方収容溝のうちの少なくとも一方の下壁の表面が、下壁の周縁から下壁の中心へと下向きに傾けられる。本開示の一実施形態において、前方収容溝14および後方収容溝の各々の下壁の表面が、下壁の周縁から下壁の中心へと下向きに傾けられ、したがって、電池室の周壁と電池101との間の間隙が確保される。前方収容溝14および後方収容溝の下壁の表面は、垂直板111の表面であってもよいことが留意されるべきである。
【0040】
安全性および信頼性の要件を満たすために、セパレータ10は、PPO(ポリ(フェニレンオキシド))、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PC(ポリカーボネート)または内部に金属を埋め込まれているこれらの材料のような、高い強度、高い耐食性、大きい耐候性、良好な耐火性および高い絶縁性を有するエンジニアリングプラスチックおよび複合材料から作製することができる。それゆえ、本開示の実施形態によるセパレータ10は、高い強度を有し、電源電池モジュール1000に対する衝突のような異常な状態において、電池101を効果的に保護することができる。たとえば、セパレータ本体11は、全体を射出成形によって形成することができ、射出成形の間にこれらの材料内に金属を埋め込むことができ、それによって、セパレータ10の構造強度がさらに向上する。その上、セパレータ10は射出成形後に直に離型することができ、それによって、セパレータ10は簡便に製造することができ、費用が節約される。
【0041】
図12に示すように、上側フレームプレート112および下側フレームプレート113の各々の前側縁に前方段部118が配置され、上側フレームプレート112および下側フレームプレート113の各々の後側縁に後方段部119が配置される。複数のセパレータ10がともに組み立てられるとき、隣接するセパレータ10のうちの一方の上側フレームプレート112の前側縁に配置されている前方段部118が、隣接するセパレータ10のうちの他方の上側フレームプレート112の後側縁に配置されている後方段部119と重ね合わされる。同様に、隣接するセパレータ10のうちの一方の下側フレームプレート113の前側縁に配置されている前方段部118が、隣接するセパレータ10のうちの他方の下側フレームプレート113の後側縁に配置されている後方段部119と重ね合わされる。したがって、電池収容アセンブリ100の外観は美的であり、隣接するセパレータ10を互いに近密に接続することができる。その上、電源電池モジュール1000の組み立て効率が向上し、電源電池モジュール1000の製造費用が低減する。本開示の一実施形態において、前方段部118は下向きに面することができ、後方段部119は上向きに面することができ、それによって、対応する前方段部118と後方段部119とが互いにより良好にフィットすることができる。
【0042】
図12に示すような本開示の一実施形態において、前方段部118は、下向きに面する第1の前方段部セグメント1181および上向きに面する第2の前方段部セグメント1182を含み、後方段部119は、上向きに面し、第1の前方段部セグメント1181に対応する第1の後方段部セグメント、および、下向きに面し、第2の前方段部セグメント1182に対応する第2の後方段部セグメント1191を含む。それゆえ、隣接するセパレータ10を、互いにより近密に組み立てることができ、それによって、より良好な組み立て効果を達成することができる。その上、前方段部118および後方段部119をそれぞれ2つのセグメントに分割することによって、前方段部118と後方段部119との間の接続に起因して、隣接するセパレータ10同士をともに組み立て、互いに対して位置付けることができ、隣接するセパレータ10間の接続が安定する。
【0043】
本開示のいくつかの実施形態において、前方収容溝14を後方収容溝と連通させるために窓1111を垂直板111内に形成することができる、すなわち、前方収容溝14および後方収容溝が互いに連通する。言い換えれば、垂直板111は、前後方向に貫通される構造として構成され、それによって、製造材料が節約され、費用が低減する。
【0044】
絶縁板16または導熱板17が窓1111の中に配置され得る。絶縁板16を配置することによって、隣接する電池101間の絶縁性を向上させることができ、それによって、電源電池モジュール1000の安全性能を増大させることができる。導熱板17を配置することによって、電池室内の電池101の放射効果を向上させることができ、それによって、電源電池モジュール1000の安全性能も増大させることができ、電池101の可使時間を延長することができる。
【0045】
詳細には、上側フレームプレート112内に挿入孔が形成され、挿入孔と位置合わせされた挿入溝が垂直板111内に形成され、絶縁板16または導熱板17が、挿入孔および挿入溝を介して窓1111内に挿入される。このように、絶縁板16または導熱板17をセパレータ10に簡便に取り付けることができる。
【0046】
図1〜
図3、
図6、
図7、
図9および
図11に示すように、本開示のいくつかの実施形態において、左カバー12および右カバー13を、セパレータ本体11と一体的に形成することができ、それによって、セパレータ本体11と左カバー12および右カバー13との間の接続強度が向上し、左カバー12および右カバー13の複雑な組み立て工程を回避することができ、したがって、組み立て速度が増大する。
【0047】
確実に、本開示はこれには限定されず、左カバー12および右カバー13は、それぞれセパレータ本体11上に取り外し可能に配置されてもよい。言い換えれば、セパレータ本体11、左カバー12および右カバー13は独立して製造されてもよく、その後、左カバー12および右カバー13は、接続構造を介してセパレータ本体11上に配置される。それゆえ、セパレータ本体11、左カバー12および右カバー13のうちの1つが損傷を受けると、アセンブリ全体を交換することなく、対応するものだけを交換すればよく、したがって、保守管理が容易になり、保守管理費用が節約される。
【0048】
図6に示すような本開示の一実施形態において、カバー挿入スロット117をセパレータ本体11内に形成することができ、カバー挿入スロット117内にスナップ嵌めされるカバークラスプ134を、左カバー12および右カバー13の各々に配置することができる。カバークラスプ134をカバー挿入スロット117内にスナップ嵌めすることによって、左カバー12および右カバー13がそれぞれセパレータ本体11上に配置され、それによって、左カバー12とセパレータ10との間、および、右カバー13とセパレータ10との間の接続が単純になる。
図6に示すように、カバークラスプ134は、左カバー12および右カバー13の上端および下端に配置することができ、それによって、左カバー12および右カバー13をセパレータ本体11上に安定して配置することができる。
【0049】
図11に示すような本開示の別の実施形態において、上側フレームプレート112の左端が、左上延伸部1121を形成するように、左プレート114を越えて左向きに延伸され、下側フレームプレート113の左端が、左下延伸部1131を形成するように、左プレート114を越えて左向きに延伸され、上側フレームプレート112の右端が、右上延伸部1122を形成するように、右プレート115を越えて右向きに延伸され、下側フレームプレート113の右端が、右下延伸部1132を形成するように、右プレート115を越えて右向きに延伸される。その上、左上延伸部1121、左下延伸部1131、右上延伸部1122および右下延伸部1132の各々の中に、スナップ嵌めスロット116が形成される。対応して、左上延伸部1121のスナップ嵌めスロット116内にスナップ嵌めされる左上クラスプ121、および、左下延伸部1131のスナップ嵌めスロット116内にスナップ嵌めされる左下クラスプが左カバー12の右面上に配置され、右上延伸部1122のスナップ嵌めスロット116内にスナップ嵌めされる右上クラスプ131、および、右下延伸部1132のスナップ嵌めスロット116内にスナップ嵌めされる右下クラスプ132が右カバー13の左面上に配置される。それゆえ、左カバー12および右カバー13をセパレータ10により簡便に配置することができる。
【0050】
図11に示すように、左上クラスプ121および左下クラスプは左カバー12の右面上に配置することができ、右上クラスプ131および右下クラスプ132は右カバー13の左面上に配置することができ、それによって、左カバー12と左上クラスプ121および左下クラスプとの間、ならびに、右カバー13と右上クラスプ131および右下クラスプ132との間の接続強度が向上する。
【0051】
代替的に、左カバー12および右カバー13は、前後方向において、左プレート114および右プレート115の前後方向における幅以上であり、かつ上側フレームプレート112および下側フレームプレート113の前後方向における幅以下である幅を有する。左カバー12および右カバー13が、前後方向において、左プレート114および右プレート115の前後方向における幅よりも大きい幅を有するとき、隣接するセパレータ10の左プレート114の間、および、隣接するセパレータ10の右プレート115間に間隙が形成され得、それによって、左カバー12は、左プレート114間の間隙を被覆することができ、右カバー13は、右プレート115間の間隙を被覆することができる。左カバー12および右カバー13が、前後方向において、左プレート114および右プレート115の前後方向における幅に等しい幅を有するとき、隣接するセパレータ10の左プレート114は互いに近密に接し、隣接するセパレータ10の右プレート115は互いに近密に接し、それによって、左プレート114、右プレート115、左カバー12またはカバー13は、電池101を適切に保護することができる。
【0052】
左カバー12および右カバー13の安全性および信頼性の要件を満たすために、左カバー12および右カバー13は、PPO(ポリ(フェニレンオキシド))、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PC(ポリカーボネート)または内部に金属を埋め込まれているこれらの材料のような、高い強度、高い耐食性、大きい耐候性、良好な耐火性および高い絶縁性を有するエンジニアリングプラスチックおよび複合材料から作製することができる。それゆえ、左カバー12および右カバー13は高い強度、耐食性および良好な耐火性を有し、電源電池モジュール1000に対する衝突のような異常な状態において、電池101を効果的に保護することができる。
【0053】
図1〜
図3および
図7〜
図9に示すように、本開示のいくつかの実施形態において、電池収容アセンブリ100は、前方プレート20をさらに含む。前方プレート20は、その後部において後方溝21を画定する。前方プレート20の後方溝21、および、複数のセパレータ10のうちの最前方のセパレータ10の前方収容溝14が、最前方の電池室を画定する。前方プレート20は最前方のセパレータ10とスナップ嵌めされ、たとえば、前方プレート20は、スナップ嵌め構造60を介して最前方のセパレータ10とスナップ嵌めされ得る。前方プレート20はその前部に溝を画定しなくてもよく、それによって前方プレート20は単純な構造を有し、製造することが容易になり、したがって、材料および空間が節約される。
【0054】
対応して、電池収容アセンブリ100は、後方プレート30をさらに含む。後方プレート30は、その前部において前方溝を画定する。前方溝、および、複数のセパレータ10のうちの最後方のセパレータ10の後方収容溝が、最後方の電池室を画定する。後方プレート30は最後方のセパレータ10とスナップ嵌めされ、たとえば、後方プレート30は、上述のスナップ嵌め構造60を介して最後方のセパレータ10とスナップ嵌めされ得る。後方プレート30はその後部に溝を画定しなくてもよく、それによって後方プレート30は単純な構造を有し、製造することが容易であり、したがって、材料および空間が節約される。本開示の一実施形態において、左カバー12が前方プレート20の左側に配置されてもよく、右カバー13が前方プレート20の右側に配置されてもよく、左カバー12が後方プレート30の左側に配置されてもよく、右カバー13が後方プレート30の右側に配置されてもよく、それによって、前方プレート20および後方プレート30をより良好に保護することができる。
【0055】
本開示のいくつかの実施形態において、スナップ嵌め孔1123が、前方収容溝14および後方収容溝の上壁および下壁のうちの少なくとも1つの中に形成される。本開示の他の実施形態において、スナップ嵌め孔1123は、前方プレート20の後部および後方プレート20の後部のうちの少なくとも一方の中に形成される。
【0056】
本開示の実施形態による配線スナップフィット200を、
図15〜
図19を参照して以下に説明する。
【0057】
スナップフィット本体210は実質的にアーチ形状を有するように構成される、すなわち、スナップフィット本体210の幅方向において、スナップフィット本体210の中央部は上向きに突出しており、スナップフィット本体210の2つの端部分は、スナップフィット本体210の中央部よりも下に位置する。開口部214が配線溝211の下端に形成され、それによって、配線またはワイヤを配線溝211内に下から上に挿入し、配線溝211内に収容することができる。したがって、配線またはワイヤをより容易に組み立てることができる。
【0058】
本開示のいくつかの実施形態において、スナップ嵌め部220が、開口部214の2つの側部に配置される。したがって、配線スナップフィット200をセパレータ10により安定して締結することができる。本開示の他の実施形態において、スナップ嵌め部220は、開口部214の各側に配置され、開口部214の両側に配置されているスナップ嵌め部220は互いに対称である。すなわち、スナップフィット本体210の幅方向において、2つのスナップ嵌め部220は互いに対称であり、それによって、配線スナップフィット200をセパレータ10により安定して締結することができる。
【0059】
本開示のいくつかの実施形態において、スナップ嵌め部220の第1の端部がスナップフィット本体210に接続され、配線クラスプ221がスナップ嵌め部220の第2の端部に配置される。
図15、
図16および
図17に示すように、スナップ嵌め部220の上端がスナップフィット本体210に接続され、配線クラスプ221がスナップ嵌め部220の下端に配置される。したがって、配線スナップフィット200は単純な構造を有することができ、配線スナップフィット200は容易に製造することができる。
【0060】
本開示のいくつかの実施形態において、配線溝211は、配線を収容するように構成されている配線収容部2111と、配線収容部2111の下端に配置され、配線収容部2111と連通する遷移部2112とを含む。遷移部2112の側方サイズは配線収容部2111の側方サイズよりも小さく、遷移部2112の下端は開いている。詳細には、配線またはワイヤの組み立てにおいて、配線またはワイヤを遷移部2112の下端から配線収容部2111内に挿入することによって、配線またはワイヤは配線収容部2111内に受け入れることができる。
【0061】
配線収容部2111のサイズは、配線またはワイヤを収容するために配線またはワイヤのサイズに一致すべきであることが留意されるべきである。本開示のいくつかの実施形態にいて、遷移部2112のサイズは、配線またはワイヤのサイズよりもわずかに小さい。したがって、配線またはワイヤが配線収容部2111内に収容されると、配線またはワイヤが相対的に小さい力で配線収容部2111から抜け落ちることを防止することができ、それによって、配線またはワイヤはより安定して組み立て、配線収容部2111内に収めることができる。遷移部2112の幅を大きくしすぎることはできず、さもなければ、遷移部2112が配線またはワイヤに対するその制限効果を失うおそれがあり、また、遷移部2112の幅は小さくしすぎることはできず、さもなければ、ワイヤまたはワイヤを配線収容部2111に収容することができないことが留意されるべきである。
【0062】
本開示のいくつかの実施形態において、配線収容部2111の断面は、
図15、
図16および
図17に示すように、円形状を有するように構成されている。したがって、配線収容部2111の形状は、配線またはワイヤの形状に一致することができ、配線またはワイヤは配線収容部2111内に良好に収容することができる。本開示のいくつかの実施形態において、遷移部2112の断面は矩形形状を有するように構成されており、遷移部2112の幅は、配線収容部2111の直径よりも小さい。たとえば、配線収容部2111の直径対遷移部2112の幅の比は1.5:1.2であり、それによって、配線またはワイヤが配線収容部2111および遷移部2112によって効果的に収められ得ることを保証しながら、配線またはワイヤを遷移部2112から配線収容部2111内に円滑かつ容易に押し込むことができる。本開示のいくつかの実施形態において、遷移部2112の側方サイズは上から下に向けて漸進的に低減され、それによって、配線またはワイヤを配線収容部2111内により良好に収めることができる。
【0063】
本開示のいくつかの実施形態において、配線収容部2112の断面は正方形形状を有するように構成されており、遷移部2111の断面は、矩形形状を有するように構成されている。したがって、遷移部2111の断面はより実際的な要件に適したものにすることができる。遷移部2111の断面はまた、配線またはワイヤの形状および組み立て要件に従って、楕円形状、多角形形状、不規則形状などを有するように構成することもできることが留意されるべきである。
【0064】
本開示のいくつかの実施形態において、配線収容部2111の内壁面は、平滑な表面として構成され、配線収容部2111の縁部にフィレットが形成される。したがって、配線またはワイヤの表面上の絶縁層が、配線またはワイヤと配線収容部2111との間の長期間にわたる摩擦に起因して摩耗することを防止することができ、したがって、配線またはワイヤの安全性能が向上する。
【0065】
本開示のいくつかの実施形態において、
図17に示すように、配線溝211は、第1の配線溝2113および第2の配線溝2114を含み、スナップ嵌め部220は第1の配線溝2113の外壁面上に配置され、第1の配線溝2113および第2の配線溝2114の延伸方向は交差する。したがって、2方向に延伸する配線またはワイヤも配線スナップフィット200によって締結することができ、したがって、配線スナップフィット200の適用範囲を拡大することができ、配線またはワイヤを様々な方向に延伸することができる。本開示の1つの実施形態において、第1の配線溝2113は第2の配線溝2114に対して垂直であり、第2の配線溝2114と連通し、それによって、配線溝211をより容易に製造することができる。
【0066】
本開示のいくつかの実施形態において、配線スナップフィット200は、スナップ嵌め孔1123を介して、前方収容溝14の上壁および下壁、ならびに、後方収容溝の上壁および下壁のうちの少なくとも1つに固定される。本開示の他の実施形態において、配線スナップフィット200は、スナップ嵌め孔1123を介して、前方プレート20の前部および後方プレート30の後部のうちの少なくとも一方に固定される。本開示の1つの実施形態において、前方プレート20の前部および後方プレート30の後部に配置されている配線スナップフィット200は、第1の配線溝2113および第2の配線溝2114を含む。
【0067】
本開示のいくつかの実施形態において、スナップ嵌め部220のサイズは、長さ方向においてスナップフィット本体210のサイズよりも小さく、スナップ嵌め部220の端部の表面は、スナップフィット本体210の端部の表面と同一平面上にある。たとえば、
図15〜
図16に示すように、スナップ嵌め部220の下端の表面は、スナップフィット本体210の下端の表面と同一平面上にある。したがって、材料の消費率を低減することができ、配線スナップフィット200は、単純かつ妥当な構造を有することができ、スナップ嵌め部220はセパレータ10に容易に固定することができる。
【0068】
本開示のいくつかの実施形態において、スナップ嵌め部220は、実質的にスナップフィット本体210と同じアーチ形状を有するように構成され、スナップ嵌め部220のサイズは、幅方向と上下方向の両方において、スナップフィット本体210のサイズよりも大きい。すなわち、幅方向において、スナップ嵌め部220のサイズはスナップフィット本体210のサイズよりも大きく、上下方向において、スナップ嵌め部220のサイズはスナップフィット本体210のサイズよりも大きい。言い換えれば、スナップ嵌め部220はスナップフィット本体210の外部に配置され、配線クラスプ221は幅方向においてスナップ嵌め部220の2つの端部に配置され、外向きに延伸する。したがって、配線クラスプ221は、配線スナップフィット200とセパレータ10との間の接続強度および安定性を向上させるために、セパレータ10内のスナップ嵌め溝内に外向きに挿入することができる。
【0069】
スナップ嵌め部220の配線クラスプ221のサイズは、配線スナップフィット200とセパレータ10との間の接続強度および安定性、ならびに、配線スナップフィット200を組み立てる簡便性を考慮に入れて設計されるべきであることが留意されるべきである。たとえば、配線クラスプ221のサイズが小さすぎる場合、配線クラスプ221の引く力も小さくなり、それによって、配線スナップフィット200とセパレータ10との間の接続強度が低くなるおそれがあり、配線スナップフィット200とセパレータ10との間の接続が不安定になるおそれがあり(すなわち、配線クラスプ221が振動に起因して抜け落ちるおそれがある)、配線クラスプ221のサイズが大きすぎる場合、配線クラスプ221を容易に設置することができず、配線クラスプ221がくり返し組み立てられると、配線クラスプ221が破損するおそれがある。それゆえ、本開示のいくつかの実施形態において、配線スナップフィット200とセパレータ10との間の接続強度および安定性を保証するために、配線クラスプ221の延伸長さは約1ミリメートル〜約3ミリメートルであり、それによって、配線スナップフィット200を容易に組み立て、容易に分解することができ、配線クラスプ221は良好な強度を有し、繰り返し組み立てられることに起因して破損しなくなる。
【0070】
図15および
図16に示すように、本開示のいくつかの実施形態において、スナップ嵌め部220は配線溝211の第1の端部に隣接して配置され、制限フランジ212が、配線溝211の第2の端部に配置される。すなわち、スナップ嵌め部220および制限フランジ212は、長さ方向においてスナップフィット本体210の2つの端部に配置される。制限フランジ212によって、配線スナップフィット200の設置安定性をさらに向上させるために、長さにおける配線スナップフィット200の自由度を制限することができる。
【0071】
本開示のいくつかの実施形態において、複数の強化リブ213がスナップフィット本体210の外面およびスナップ嵌め部220の外面上に配置される。したがって、スナップフィット本体210およびスナップ嵌め部220の強度を増大させることができ、スナップフィット本体210およびスナップ嵌め部220の耐用年数を延長することができる。本開示のいくつかの実施形態において、強化リブ213の数は2〜6である。
【0072】
本開示のいくつかの実施形態において、スナップフィット本体210とスナップ嵌め部220との間の接続強度を増大させるためにスナップフィット本体210およびスナップ嵌め部220は一体的に形成され、それゆえ、配線スナップフィット200は安定した構造および長い耐用年数を有することができる。詳細には、スナップフィット本体210およびスナップ嵌め部220は射出成形によって形成することができ、スナップフィット本体210およびスナップ嵌め部220が成形された後、スナップフィット本体210およびスナップ嵌め部220は直に離型することができ、それゆえ、スナップフィット本体210およびスナップ嵌め部220を製造することが容易になり、費用がより低くなる。
【0073】
配線スナップフィット200の強度、耐食性および耐候性を向上させるために、配線スナップフィット200は、PPO(ポリ(フェニレンオキシド))、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PC(ポリカーボネート)または内部に金属を埋め込まれているこれらの材料のような、高い強度、高い耐食性、大きい耐候性を有する材料から作製することができる。
【0074】
図1〜
図12に示すように、本開示のいくつかの実施形態において、隣接するセパレータ10はスナップ嵌め構造60を介して互いに取り外し可能に接続され、それによって、電池収容アセンブリ100を組み立て、分解することが簡便になり、組み立て工程が単純化され、組み立て効率が向上する。さらに、電源電池モジュール1000について、その拡張性が向上し、その開発費用が低減し、その開発時間が短縮される。
【0075】
本開示の実施形態によるスナップ嵌め構造60を、
図1〜
図6を参照して説明する。
【0076】
図1〜
図6に示すように、スナップ嵌め構造60は、隣接するセパレータ10のうちの一方の中に形成されるスナップ嵌め溝61と、隣接するセパレータ10のうちの他方に配置され、隣接するセパレータ10同士をともに締結するためにスナップ嵌め溝61内に嵌まるように適合されているスナップ嵌め突出部62とを含む。言い換えれば、スナップ嵌め構造60はスナップ嵌め突出部62およびスナップ嵌め溝61を含むことができ、スナップ嵌め突出部62は隣接するセパレータ10のうちの一方に配置され、スナップ嵌め溝61は隣接するセパレータ10のうちの他方の中に形成され、隣接するセパレータ10同士をともに締結するために、スナップ嵌め突出部62とスナップ嵌めされる。
【0077】
その上、位置決め孔621をスナップ嵌め突出部62内に形成することができ、位置決めボス612がスナップ嵌め溝61の下壁に配置され、位置決め孔621内にフィットする。詳細には、位置決めボス612は、スナップ嵌め突出部62をスナップ嵌め溝61内にスナップ嵌めするように、位置決め孔621内へと上向きに延伸しており、それによって、隣接するセパレータ10を互いに接続することができる。それゆえ、隣接するセパレータ10は単純な構造を有し、互いに容易に接続され、したがって、高い拡張性を提供する。その上、スナップ嵌め突出部62およびスナップ嵌め溝61はまた、複数のセパレータ10を位置決めする機能をも有し、したがって、隣接するセパレータ10間の位置決めが容易になり、組み立て速度が向上する。
【0078】
図4〜
図6に示すように、セパレータ10は、上側フレームプレート112を含む。上側フレームプレート112は、セパレータ10の上部に位置する。スナップ嵌め溝61は上側フレームプレート112の前縁および後縁のうちの一方の中に形成され、スナップ嵌め突出部62は、上側フレームプレート112の前縁および後縁のうちの他方に配置される。言い換えれば、セパレータ10はスナップ嵌め溝61とスナップ嵌め突出部62の両方を有し、それによって、複数のセパレータ10が一列に配列されると、複数のセパレータ10を順次互いにスナップ嵌めすることができる。
【0079】
代替的に、セパレータ10は、下側フレームプレート113を含む。下側フレームプレート113は、セパレータ10の下部に位置する。スナップ嵌め溝61は下側フレームプレート113の前縁および後縁のうちの一方の中に形成され、スナップ嵌め突出部62は、下側フレームプレート113の前縁および後縁のうちの他方に配置される。言い換えれば、スナップ嵌め構造60は、セパレータ10の上側フレームプレート112と下側フレームプレート113の両方に配置することができる。さらに、スナップ嵌め構造60は、上側フレームプレート112にのみ配置することが、または、スナップ嵌め構造60は、下側フレームプレート113にのみ配置することができ、または、スナップ嵌め構造60は、同時に上側フレームプレート112および下側フレームプレート113に配置することができる。本開示の一実施形態において、スナップ嵌め構造60は同時に上側フレームプレート112および下側フレームプレート113に配置され、それによって、隣接するセパレータ10の上側部分が互いに接続され、隣接するセパレータの下側部分も互いに接続され、したがって、隣接するセパレータ10間の接続強度および接続安定性が向上する。さらに、電池収容アセンブリ100は、電池101をより確実に保護する。
【0080】
複数のスナップ嵌め突出部62をセパレータ10の上側フレームプレート112に配置することができ、スナップ嵌め溝62と1対1で対応している複数のスナップ嵌め溝62を、セパレータ10の上側フレームプレート112内に形成することができる。複数のスナップ嵌め突出部62をセパレータ10の下側フレームプレート113に配置することができ、スナップ嵌め溝62と1対1で対応している複数のスナップ嵌め溝62を、セパレータ10の下側フレームプレート113内に形成することができる。それゆえ、隣接するセパレータ10間の接続強度および接続安定性がさらに向上する。
【0081】
図5に示すような本開示の一実施形態において、スナップ嵌め突出部62は台形形状を有する、すなわち、上下方向に対して垂直な面内のスナップ嵌め突出部62の突起は台形である。対応して、スナップ嵌め溝61は、スナップ嵌め突出部にフィットする台形形状を有することができ、それによって、スナップ嵌め突出部62は大きい構造強度を有する。確実に、本開示はこれには限定されず、スナップ嵌め突出部62およびスナップ嵌め溝61は、スナップ嵌め突出部62をスナップ嵌め溝61内に安定してスナップ嵌めすることができる限り、任意の他の形状を有してもよい。
【0082】
図6に示すように、誘導スロープ611をスナップ嵌め溝61の開口に形成することができ、誘導スロープ611は、スナップ嵌め溝612の内端からその開口へと下向きに傾斜するように構成されている。電池収容アセンブリ100が組み立てられるとき、誘導スロープ611は、スナップ嵌め突出部62の取り付けに対して誘導機能を実施する、すなわち、スナップ嵌め突出部62は、誘導スロープ611を介してスナップ嵌め溝内に容易に挿入するように誘導され、したがって、組み立て速度が向上し、組み立て難度が低減する。
【0083】
本開示の別の実施形態によるスナップ嵌め構造60を、
図7〜
図14を参照して以下に説明する。
【0084】
図7〜
図14に示すように、スナップ嵌め構造60は、スナップフィット溝63およびスナップフィットピン64を含むことができる。スナップフィット溝63は、セパレータ10内に形成され、スナップフィットピン64は、セパレータ10に対する取り外し可能部材であり、少なくとも2つの取り付け部641を含む。少なくとも2つの取り付け部641は、少なくとも2つのセパレータ10を互いに接続するように、少なくとも2つのセパレータ10のスナップフィット溝63内にスナップ嵌めされる。言い換えれば、スナップフィットピン64は、少なくとも2つの隣接するまたは隣接しないセパレータ10を互いに接続することができる。スナップフィットピン64を配置することによって、セパレータ10同士をともに接続することが簡便になり、セパレータ10を迅速に組み立てることが容易になり、様々な組み立て様式がもたらされる。
【0085】
図10および
図13に示すように、本開示のいくつかの実施形態において、スナップフィットピン64は、接続ブリッジ642をさらに含むことができる。2つの取り付け部641がそれぞれ接続ブリッジ642の2つの端部に配置され、隣接するセパレータ10を互いに接続するために隣接するセパレータ10のスナップフィット溝63内にフィットする。言い換えれば、スナップフィットピン64は、隣接するセパレータ10を互いに接続するのみであり得、それによって、スナップフィットピン64は、相対的に小さい体積、および単純な構造を有することができる。それゆえ、電池収容アセンブリ100のセパレータ10間の接続構造は単純であり、セパレータ10を組み立てることは簡便である。セパレータ10を互いに接続するためにスナップフィットピン64を使用することによって、電源電池モジュール1000は、電池の実際の要件に従って任意の数のセパレータ10を含むことができ、したがって、電源電池モジュール1000の拡張性が向上する。
【0086】
スナップフィット溝63は開口部631を有し、隣接するセパレータ10内のスナップフィット溝63の開口部631は、接続ブリッジ642を受け入れるように互いに対向している。それゆえ、スナップフィットピン64がセパレータ10間に配置されると、スナップフィットピン64の上面はセパレータ10の上面と同一平面上になり、それによって、電池収容アセンブリ100の外観は美的になり、スナップフィットピン64はスナップフィット溝63内に完全に埋め込まれ、したがって、外力に起因するスナップフィットピン64への損傷が回避される。
【0087】
本開示のいくつかの実施形態において、スナップフィット溝63は隣接するセパレータ10の上側フレームプレート112の各々の中に形成することができ、スナップフィットピン64は、隣接するセパレータ10を互いに接続するために、隣接するセパレータ10の上側フレームプレート112間に配置することができる。
【0088】
代替的に、スナップフィット溝63は隣接するセパレータ10の下側フレームプレート113の各々の中に形成することができ、スナップフィットピン64は、隣接するセパレータ10を互いに接続するために、隣接するセパレータ10の下側フレームプレート113間に配置することができる。
【0089】
本開示の一実施形態において、スナップフィットピン64は、隣接するセパレータ10の上側フレームプレート112間または隣接するセパレータ10の下側フレームプレート112間にのみ配置されてもよい。代替的に、スナップフィットピン64は、隣接するセパレータ10の上側フレームプレート112間、および、隣接するセパレータ10の下側フレームプレート113間に同時に配置されてもよい。それゆえ、電池収容アセンブリ100の様々な取り付け要件を満たすために、セパレータ10間の様々な接続様式がもたらされる。本開示の一実施形態において、スナップフィットピン64は、隣接するセパレータ10の上側フレームプレート112間、および、隣接するセパレータ10の下側フレームプレート113間に同時に配置され、それによって、隣接するセパレータ10の上側部分が互いに接続され、隣接するセパレータ10の下側部分が互いに接続され、電池収容アセンブリ100の構造が安定し、したがって、電池101のための電池収容アセンブリ100のより確実な保護、および、電源電池モジュール1000のより良好な安全性能がもたらされる。
【0090】
代替的に、取り付け部641は、スナップフィット溝63との締まりばめ係合を有することができ、または、取り付け部641は、ボルトを介してスナップフィット溝63内に取り付けることができ、それによって、スナップフィットピン64はセパレータ10と近密に接続することができ、したがって、高い信頼性および高い接続強度がもたらされ、電源電池モジュール1000の可使時間が向上する。
【0091】
代替的に、取り付け部641は、円形状、台形形状または矩形形状を有するように構成されてもよい。言い換えれば、上下方向に対して垂直な面における取り付け部641の突起は、円形、台形または矩形であってもよい。対応して、スナップフィット溝63も、取り付け部641と適合する円形状、台形形状または矩形形状を有するように構成される。それゆえ、取り付け部641の構造は様々であり、取り付け部641をセパレータ10に組み付けることは簡便である。
【0092】
本開示の一実施形態において、段部分6416が、取り付け部641の、スナップフィット溝63に面する表面上に形成され、取り付け部641の段部分6416に対応する段部分632がスナップフィット溝63内に形成され、それによって、取り付け部641はスナップフィット溝63内により近密にフィットすることができ、スナップ嵌め構造60がより安定し、電池収容アセンブリ100の構造安定性がさらに向上する。
【0093】
図13および
図14に示すように、接続ブリッジ642は長手方向に延伸し、2つの取り付け部641は、長手方向において接続ブリッジ642の2つの端部に配置され、長手方向に対して垂直である、すなわち、取り付け部641は横方向に延伸する。言い換えれば、スナップフィットピン64は、ほぼ「工」形状を有するように構成される。接続ブリッジ642の厚さ方向に延伸する複数の突出隆起部6411が、取り付け部641の外端面上で接続ブリッジ642から外方に配置される、すなわち、突出隆起部6411は垂直方向に延伸する。スナップフィットピン64がセパレータ10内に取り付けられているとき、取り付け部641はスナップフィット溝63にフィットし、取り付け部641の外端面に配置されている突出隆起部6411が位置決めおよび誘導機能を実施し、それによって、スナップフィットピン64を簡便に取り付けることができる。その上、スナップフィットピン64の使用時間全体の間にスナップフィットピン64を保持するように、突出隆起部6411とスナップフィット溝63の壁との間に摩擦力を生成することができる。
【0094】
本開示のいくつかの実施形態において、突出隆起部6411の断面は、弧形状を有するように構成される。代替的に、突出隆起部6411の一方の端部は、突出隆起部6411の他方の端部に向けて傾いたスロープ6412を有する、すなわち、
図14に示すように、垂直方向における突出隆起部6411の一方の端部(たとえば、上端)は、垂直方向において突出隆起部6411の他方の端部(たとえば、下端)に向けて傾いたスロープ6412を有する。代替的に、突出隆起部6411の他方の端部(たとえば、下端)の断面は、円形状を有するように構成されてもよい。それゆえ、使用中にスナップフィットピン64を組み立てることが簡便であり、長手方向における力が突出隆起部6411とスナップフィット溝63の壁との間に生成され得、それによって、スナップフィットピン64が変形してスナップフィット溝63から出ることが起こりにくくなる。確実に、本開示の一実施形態において、突出隆起部6411は、2つの取り付け部641の2つの対向する端面の各々に配置することができ、それによって、突出隆起部6411とスナップフィット溝63の壁との間の摩擦力をさらに向上することができ、したがって、スナップフィットピン64の接続強度がさらに増大する。
【0095】
本開示の一実施形態において、2つの取り付け部641の少なくとも一方は、その厚さ方向を貫通する少なくとも1つの取り外し孔6413を有する。スナップフィットピン64を取り付けるかまたは取り外すとき、操作者は、スナップフィットピン64を取り付けるかまたは取り外すために取り外し孔6413を介してスナップフィットピン64を保持することができ、それによって、スナップフィットピン64を迅速に取り付けるかまたは取り外すことが容易かつ簡便になる。代替的に、取り外し孔6413にフィットする取り付けボスまたは取り付けピンのような取り付け部材(図示せず)が、スナップフィット溝63の下壁に配置されてもよく、それによって、スナップフィットピン64は、セパレータ10上により安定して固定することができる。実際の組み立て要件に従って、1つまたは複数の取り外し孔6413を設けることができる。
【0096】
図13および
図14に示すように、取り付け部641は、その厚さにおいて外向きに延伸する基部6414を有する。言い換えれば、基部6414は長手方向に延伸し、基部6414の表面は、基部6414に対応する取り付け部641の表面よりも高い。基部6414は、基部6414に対応する取り付け部641の周縁に形成される。基部6414を配置することによって、取り付け部641の構造強度を増大させることができ、スナップフィットピン64の強度も向上することができる。さらに、取り付け部641は容易には変形せず、セパレータ10間のスナップフィットピン64の接続強度が向上する。
【0097】
代替的に、基部6414の延伸する厚さは1〜10mmであってもよい。本開示の一実施形態において、基部6414の延伸する厚さは1〜3mmであり、それによって、基部6414は適切な厚さを有し、基部6414の材料を節約することができる。
【0098】
代替的に、少なくとも1つの強化リブ6422が、接続ブリッジ642の表面上に形成される。強化リブ6422を配置することによって、接続ブリッジ642の構造強度が強化され、接続ブリッジ642は容易には変形せず、したがって、スナップフィットピン64の可使時間が増大する。
【0099】
本開示のいくつかの実施形態において、
図13に示すように、複数のボス6421が、横方向において接続ブリッジ642の2つの側面のうちの少なくとも一方に配置され、接続ブリッジ642の2つの側面のうちの少なくとも一方から外向きに突出する。複数のボス6421を配置することによって、スナップフィットピン64とスナップフィット溝63の壁との間の摩擦力が増大し、したがって、スナップフィットピン64とセパレータ10との間の接続強度がさらに増大する。
【0100】
代替的に、ボス6421の各々は、実質的に半球形状を有するように構成され、それによって、スナップフィットピン64は簡便に、スナップフィットピン64の射出成形の間に離型することができる。ボス6421のサイズが小さすぎる場合、スナップフィットピン64とスナップフィット溝63の壁との間の摩擦力は十分でなく、ボス6421のサイズが大きすぎる場合、スナップフィット64を離型することが困難であることが留意されるべきである。好ましくは、ボス6421の直径は1mm〜2mmであり、すなわち、ボス6421の接続部と接続ブリッジ642との間の直径は1mm〜2mmであり得、したがって、スナップフィットピン64とスナップフィット溝63の壁との間の摩擦力が保証され、スナップフィットピン64の離型が容易になる。複数のボス6421は長手方向において互いから離間され、それによって、スナップフィットピン64とスナップフィット溝63の壁との間の摩擦力は均一になる。
【0101】
スナップフィットピン64の接続強度およびスナップフィット64とセパレータ10との間の協調を考慮すると、スナップフィットピン64全体の厚さは8mm〜15mmであり得る。本開示の一実施形態において、スナップフィットピン64全体の厚さは10mm〜13mmである、すなわち、上下方向におけるスナップフィット64の突出の厚さは10mm〜13mmである。それゆえ、スナップフィットピン64は十分な強度を有し、材料が節約され、スナップフィットピン64をセパレータ10に接続することが簡便かつ確実になる。
【0102】
代替的に、スナップフィットピン64はプラスチック成形部品またはプラスチック−金属混合成形部品である。たとえば、接続ブリッジ642、取り付け部641、突出隆起部6411、ボス6421および基部6414はプラスチック部品であり、射出成形によって一体的に形成され、これらのプラスチック部品を形成することは用意かつ簡便である。接続ブリッジ642、取り付け部641、突出隆起部6411、ボス6421および基部6414は、PPO(ポリ(フェニレンオキシド))、PP(ポリプロピレン)、PPE(ポリ(フェニルエーテル))、または内部に金属を埋め込まれているこれらの材料から作製することができる。それゆえ、これらの構成要素は、電源電池モジュール1000の安全性能および信頼性の要件を満たす高い耐食性、大きい耐候性、良好な耐火性および高い絶縁性を有し、したがって、スナップフィットピン64は高い構造強度を有する。
【0103】
本開示の実施形態による信号収集アセンブリ400を、
図21および
図22を参照して以下に説明する。
【0104】
図22に示すように、本開示のいくつかの実施形態において、電源電池モジュール1000は、複数の電池101を含み、2つの隣接する電池101は電源接続部材430を介して互いに接続され、信号収集端子403が、複数の異なる電池101の信号またはデータを検出するために2つの電源接続部材430と接続される。
【0105】
信号収集アセンブリ400の信号収集端子403は電源接続部材430と接続される。信号収集端子403と電源接続部材430との間の接続を容易にするために、本開示のいくつかの実施形態において、信号収集端子403の第2の端部は、基板401の縁部を越えて延伸する。したがって、信号収集端子403は、複数の異なる電池101の電源接続部材430と容易に接続することができる。
【0106】
本開示の一実施形態において、信号収集アセンブリ400は、信号収集配線4021と接続されるコネクタ404をさらに含む。詳細には、本開示の実施形態によるコネクタ404は、信号収集配線4021と電気的に結合するように構成され、外部信号出力デバイスおよび電源接続デバイスと結合するように適合され、コネクタ404は、実際の条件に従って、市販のFPC(可撓性プリント回路基板)またはPCB(プリント回路基板)コネクタであってもよい。
【0107】
信号送信および電源接続を実施するためにコネクタ404が外部信号出力デバイスおよび電源接続デバイスと結合することができるかぎり、コネクタ404と基板401との間の組み立て関係は限定されない。いくつかの実施形態において、コネクタ404は基板401上に配置される。さらに、コネクタ404は、基板401の縁部に配置される。対応して、信号収集配線4021の第2の端部が、基板401の縁部まで延伸される。したがって、コネクタ404が外部信号出力デバイスおよび電源接続デバイスと結合することが簡便になる。
【0108】
本開示の一実施形態において基板401は可撓性基板である。したがって、基板401が電源電池を互いに接続するのに使用されるとき、可撓性基板401は、複数の電源電池間の相対変位および組み立て許容誤差に適することができ、したがって、その信頼性が向上する。
【0109】
詳細には、基板401は、PI(ポリイミド)フィルムのような可撓性材料から作製されてもよい。コネクタ404は基板401と接続される。基板401は、コネクタ404を介して外部信号出力デバイスおよび電源接続デバイスと接続され、その接続様式は、はんだ付けのような溶接、機械的接続、およびそれらの組み合わせであってもよい。FPCまたはPCBコネクタの構造は、当業者であれば理解することができ、実装するのが容易であり、したがって、本明細書においては省略する。
【0110】
信号収集配線4021の構造は限定されず、基板401上での信号収集配線4021の組み立て様式は限定されない。本開示の一実施形態において、信号収集配線4021は、基板401上に固定される導電性金属シートによって形成される。詳細には、信号収集配線4021を形成する導電性金属シートは、接着、射出成形、ホットプレスおよび溶接のうちの少なくとも1つによって基板401上に固定される。言い換えれば、信号収集配線4021は、接着、射出成形、ホットプレスまたは溶接によって基板401上で一体化される。それゆえ、これらの方法によって信号収集配線4021を基板401上で一体化することが容易になり、したがって、信号収集アセンブリ400を形成する難度が低減する。
【0111】
本開示の一実施形態において、信号収集配線4021は、基板401上の導電性金属層によって形成される。詳細には、導電性金属層は、基板401上に形成される導電性金属コーティングである。言い換えれば、信号収集配線4021は、基板401上に形成される導電性金属コーティングであり、導電性金属コーティングは、電気めっきまたは化学めっきによって形成されてもよい。したがって、二次接続または組み立てなしに信号収集配線4021を基板401上に形成および一体化することがより簡便になり、したがって、信号送信および電源接続の正確さおよび信頼性が向上する。
【0112】
本開示の一実施形態において、基板401は可撓性基板であり、信号収集配線4021は、基板401上で導電性金属箔をエッチングすることによって形成される。言い換えれば、信号収集配線4021は、導電性金属箔をエッチングすることによって基板401上に形成される。それゆえ、基板401上に信号収集配線4021を形成することが簡便になる。
【0113】
配線スロット(図示せず)が基板401の表面内に形成されてもよく、信号収集配線4021は、配線スロット内に配置されることが理解され得る。したがって、信号収集配線4021を配線スロット内に配置することによって、配線スロットは、信号収集配線4021を保護する機能を有し、したがって、信号収集アセンブリ400の信頼性が向上する。
【0114】
詳細には、信号収集配線4021を配線スロット内に形成することに対する特別な限定はない。本開示の一実施形態において、信号収集配線4021は、配線スロット内に固定される導電性金属シートまたは配線スロット内の導電性金属コーティングによって形成される。本開示の別の実施形態において、信号収集配線4021は、配線スロット内で導電性金属箔をエッチングすることによって形成される。配線スロット内の信号収集配線4021の構造は、基板401上の信号収集配線4021と同様であり、したがって、これはここでは省略する。
【0115】
信号収集部材402の構造は、収集されるべきデータまたは信号の種類に従って合理的に選択することができる。本開示の一実施形態において、信号収集部材402は、温度感知素子、湿度感知素子、圧力感知素子、濃度感知素子、および電圧感知素子のうちの少なくとも1つを含む。言い換えれば、本開示の実施形態による信号収集部材402は、温度感知素子、湿度感知素子、圧力感知素子、濃度感知素子、電圧感知素子のうちの少なくとも1つ、または、それらの組み合わせであってもよい。信号収集部材402は、実際の条件に従って合理的に選択することができる。
【0116】
使用時、信号収集部材402は、信号収集アセンブリ400を電源電池と接続するように、ただ基板401上に固定され、信号収集配線4021と結合されればよい。したがって、信号収集部材402は、信号収集アセンブリ400内に新たな構成要素を追加することなく、温度、電池空気圧、電解質濃度および湿度を収集するために使用することができ、それによって、信号収集アセンブリ400は使用が簡便であり、電源電池の関連データが効率的に収集され、信号収集アセンブリ400のデータ収集の正確さを保証することができる。
【0117】
信号収集端子403は、電源電池モジュール1000の信号を収集するように構成される。本開示のいくつかの実施形態において、信号収集端子403は金属シートによって形成される。詳細には、信号収集端子403は、アルミニウム、ニッケル、銅、またはそれらの合金から作製される。本開示のいくつかの実施形態において、信号収集アセンブリは、複数の信号収集端子403を含み、複数の信号収集端子403は基板401上に配列され、互いから離間される。
【0118】
本開示のいくつかの実施形態において、電源電池モジュール1000の信号を収集するように、信号収集端子403の第1の端部は、信号収集配線4021と接続され、信号収集端子403の第2の端部は、電源接続部材430または電池101の電極と接続される。信号収集端子403の数および配列様式は、電源電池モジュール1000の電池101の使用条件および配列様式に従って合理的に調整することができる。それに応じて信号を収集するように、基板401上の信号収集配線4021は信号収集端子403と接続される。信号収集端子403は、それ自体がエッチングによって形成されてもよい。
【0119】
本開示のいくつかの実施形態において、信号収集端子403の第2の端部は、基板401の縁部を越えて延伸し、基板401上の信号収集端子403の一部分は、エッチングによって形成される。したがって、信号収集端子403は、基板401と良好に接続することができ、信号送信の効果を保証することができる。
【0120】
本開示のいくつかの実施形態において、信号収集アセンブリ400は、基板401上に配置され、信号収集配線4021と接続される保護構成要素406をさらに含む。本開示の実施形態において、保護構成要素406は、実際の使用条件によるヒューズまたは回路構成によって形成されてもよい。保護構成要素406は、信号収集アセンブリ400全体の安全性能を向上させるように、電池に対する過電流保護を提供するように構成される。
【0121】
詳細には、本開示のいくつかの実施形態において、保護構成要素406は、錫はんだ付けによって信号収集配線4021と接続されるチップヒューズを含み、保護構成要素406の数は、電池101の数に従って合理的に調整することができる。保護構成要素406は、広いソースを有し、信号収集配線4021の可撓性回路層と容易に接続することができ、電源電池モジュール1000全体に対する保護を提供するために保護構成要素406を組み立てることが容易である。
【0122】
さらに、本開示の一実施形態において、信号収集アセンブリ400は、信号収集配線4021、信号収集端子403および信号収集部材402を被覆するための、基板401上に配置される保護フィルム405をさらに含む。詳細には、本開示の実施形態による保護フィルム405は、基板401上で信号収集配線4021、信号収集端子403および信号収集部材402を一体化することができる。保護フィルム405は、耐圧性、絶縁性および耐摩耗性を有し、信号収集アセンブリ400の構造密閉特性を向上することができる。その上、保護フィルム405は、信号収集部材402および信号収集配線4021を保護する機能を有し、それによって、信号収集アセンブリ400の安全性および信頼性を保証することができる。
【0123】
本開示の実施形態のいくつかの実施形態において、信号収集アセンブリ400および信号収集配線4021はFPC基板として構成され、信号収集配線4021は、エッチングによってFPC基板上に形成される。本開示の一実施形態において、FPC基板は、導電性金属箔、および、導電性金属箔の2つの側部を被覆する保護フィルム(図示せず)を含む。保護フィルムは、基板401によって形成される。信号収集配線4021は、導電性金属箔をエッチングすることによって形成される。さらに、保護フィルム405が、導電性金属箔の側部において上記保護フィルム上に配置される。
【0124】
本開示の当該実施形態による信号収集アセンブリ400は、信号収集配線4021の第2の端部と結合されるコネクタ404をさらに含む。詳細には、コネクタ404は基板401上に配置される。さらに、コネクタ404は、基板404の縁部に配置され、信号収集配線4021の第2の端部が、基板401の縁部まで延伸される。この実施形態におけるコネクタ404の構造および配列は、本開示の上記実施形態におけるコネクタ404のものと同様であり、したがって、ここでは省略する。
【0125】
電源接続部材430は、当業者に既知の任意の一般的な電源接続部材であってもよいことが留意されるべきである。たとえば、本開示の1つの実施形態において、
図2に示すように、電源接続部材430は、アーチ形状を有する金属接続シートとして構成され、金属接続シートの2つの端部が、2つの隣接する電池101の電極端子411と接続される。
【0126】
電源接続部材430と電池101との間の接続様式に特別な限定はなく、たとえば、接続様式は溶接またはネジ締めであってもよい。本開示の一実施形態において、電源接続部材430は、電極端子411と溶接される。本開示の別の実施形態において、信号収集アセンブリ400内に取り付け孔が形成され、位置決め部材(図示せず)が電池群上に配置される。信号収集アセンブリ400は、取り付け孔と位置決め部材との間の接続によって、電池群上に予め位置決めされる。それゆえ、信号収集アセンブリ400は、種々の様式で電池群と接続されてもよく、すなわち、電源接続部材430と電池群との間の接続様式は様々であり、したがって、高い適応性がもたらされる。
【0127】
それぞれの電池101の間の接続様式に特別な限定はない。本開示の一実施形態において、複数の電池101は直列接続、並列接続または直列−並列接続を介して互いに接続され、その接続様式は、インパルス溶接、レーザビーム溶接または機械的接続であってもよい。
【0128】
本明細書全体を通じて「一実施形態(an embodiment)」、「いくつかの実施形態(some embodiments)」、「1つの実施形態(one embodiment)」、「別の例(another example)」、「一例(an example)」、「特定の例(a specific example)」、または「いくつかの例(some examples)」が参照されている場合、これは、その実施形態または例に関連して記載されている特定の特徴、構造、材料、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態または例に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通じた様々な箇所において「幾つかの実施形態において(in some embodiments)」、「1つの実施形態において、(in one embodiment)」、「一実施形態において(in an embodiment)」、「別の例において(in another example)」、「一例において(in an example)」、「特定の例において(in a specific example)」、または「いくつかの例において(in some examples)」のような語句が見られる場合、これは必ずしも本開示の同じ実施形態または例を参照しているとは限らない。さらに、1つもしくは複数の実施形態または例において、特定の特徴、構造、材料、または特性は、任意の適切な様式で組み合わされてもよい。
【0129】
説明的な実施形態が図示および説明されてきたが、上記実施形態は本開示を限定するように解釈されることはあり得ず、本開示の精神、原理および範囲から逸脱することなく実施形態に変更、代替、および修正を行うことができることが、当業者には諒解される。