(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
各外板セクションが複合材料の複数の層を含みかつ接合縁部を有し、前記接合縁部(116、118)が互いに端と端を接した位置合わせで配置される、第1(112)および第2(114)の外板セクションと、
前記第1の外板セクション(112)の前記接合縁部(116)から前記第2の外板セクション(114)の内側表面に沿って長手方向にそれぞれが延在する複数のタブ(120)と
を備え、各タブ(120)が、前記第2の外板セクション(114)の前記内側表面(132)の対応部分と向かい合って位置合わせされる外側表面(124)を含み、前記タブ(120)のそれぞれがさらに、前記第1(112)および第2(114)の外板セクションを取り付けるために前記外側表面(124)と前記対応部分との間に結合材料(140)を注入するための、前記タブを貫いて形成された少なくとも1つの注入穴(142)を含み、
前記第1の外板セクション(112)と前記第2の外板セクション(114)との間に結合状態を形成するように構成され、かつ前記タブ(120)のうちの少なくとも1つのタブの前記外側表面(124)と前記第2の外板セクション(114)の前記内側表面(132)の前記対応部分との間に配置される結合材料(140)をさらに備え、
前記対応部分のうちの少なくとも1つが、前記複数のタブ(120)のうちの少なくとも1つのタブの前記外側表面(124)をつがい関係をなして受け入れるように適応された陥凹部(136)を含み、前記複数のタブ(120)のうちの少なくとも1つが、その前記外側表面(124)から実質的に直角に延在する突出部(160)を含み、また、前記突出部(160)が、少なくとも1つのタブ(120)の遠位端部上に配置されたリップ(162)を形成する、航空機胴体組立体(100)。
結合材料(140)の注入を検証するために、前記タブ(120)のそれぞれが、前記タブ(120)を貫いて形成され前記注入穴(142)に近接して配置された少なくとも1つの検証穴(144)をさらに含む、請求項1に記載の胴体組立体(100)。
前記第2の外板セクション(114)が、その前記内側表面(132)に組み付けられたフレームを含み、前記フレームが、前記突出部(160)と相互嵌合する部分を有しており、前記フレームの前記部分が、前記第2の外板セクション(114)の前記接合縁部に近接した前記フレームの側面上に配置されたフランジ(174)であり、また、前記フランジ(174)が、前記突出部(160)とスナップ式係合で相互嵌合する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の胴体組立体(100)。
前記突出部(160)が、前記外側表面(124)と向かい合って位置合わせされる前記第2の外板セクション(114)の前記内側表面(132)上に配置された陥凹部(136)と相互嵌合する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の胴体組立体(100)。
前記複数のタブ(120)のうちの少なくともいくつかが、前記第1の外板セクション(112)を形成している複合材料の複数の層の中に組み込まれた独立した構成要素である、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の胴体組立体(100)。
前記第2の外板セクション(114)が、その前記内側表面に長手方向に組み付けられた少なくとも2つのスティフナ(170)を含み、各スティフナ(170)が、前記第2の外板セクション(114)の前記接合縁部までまたは前記第2の外板セクション(114)の前記接合縁部に向かって延在している端部を有し、また、
前記複数のタブ(120)のうちの少なくとも1つが、前記少なくとも2つのスティフナ(170)のうちの隣接する2つのスティフナ(170)の前記端部間にしっくり納まる大きさになされた幅を有する、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の胴体組立体(100)。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書において開示および例示される複合パネルおよびセクションの構造組立体の実施形態例は、下記のように構成および互いに連結される複合樽形セクションから航空機胴体を形成することを含む(しかし限定されない)、乗り物の設計に関する様々な態様に応用することができる。
【0014】
一般に、本開示に従って構成された複合構造パネルは、一方のパネルの接合縁部から長手方向に延在するタブによって連結することができ、このタブは、他方のパネルの対応するように構成された部分に結合される。この構成された部分は、タブを受け入れるように構成された内側表面、タブと相互嵌合する構造要素、これらの組合せ、などとされうる。
【0015】
特に胴体などの航空機シェル構造という面においては、この方式で複合胴体セクションを連結することにより、例えば添接連結技法によって得られる連結と比べて、適切な連結を得るのに通常必要とされる労力および/または部品数を減らすことができる。
【0016】
本開示はまた、上記で簡潔に述べた構造複合パネルを製造しかつ/または連結することができる方法例を提供する。
【0017】
図1は、本開示による構造パネル組立体10の説明に役立つ包括的な例を示す、概略横断面図である。一般に、構造パネル組立体10は、第1および第2の複合パネル12、14を含み、これら複合パネルのそれぞれに、接合縁部(それぞれ16、18で示す)が設けられる。第1および第2の複合パネル12、14は、互いに端と端を接した位置合わせで、つまり、接合縁部16、18が合わせられて、位置決めされる。第1および第2の複合パネル12、14が端と端を接して位置合わせされると、接合縁部16、18の少なくとも一部分は互いに接触し、また、以下で説明するように、接合縁部16、18の他の部分は互いに離間されうる。
【0018】
第1の複合パネル12は、第1の複合パネル12から、具体的には第1の複合パネル12の接合縁部16から長手方向に延在する、少なくとも1つのタブ20を含む。「長手方向に」とは、タブが通常複合パネル12の軸または面に沿って延在することを意味する。以下で説明するように、いくつかの例では、複合パネル12、14は、航空機の外板セクションまたは樽形セクションを形成することができ、その中で「長手方向」は(航空機もしくは胴体の長軸に対しておおむね直角な方向または配置を意味しうる、「横方向」または「径方向」とは対照的に)、タブが航空機または航空機胴体の長軸に対して平行に延在することを意味しうる。しかし、そのような用語は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、説明を明瞭にするためのものである。
【0019】
本明細書において結合タブとも呼ばれるタブ20は、上面すなわち内側表面22と、底面すなわち外側表面24と、遠位縁部28で終わっている遠位端部26とを有する。航空機胴体という面においては、胴体が、通常、ある体積を少なくとも部分的に画定し、また、「内側」および「外側」は一般に、この体積に対する構成要素の配置を意味するが、これらの用語は説明のために用いられるものである。例えば、ある実施形態では「内側」として述べられる構成要素またはその一部が、他の実施形態では「外側」とされる場合があり、またその逆の場合もある。
【0020】
下記でより詳細に説明するように、結合タブ20の物理的構成は、本開示に整合した例によって異なっていてもよく、また、
図1に示した概略図には図示されていない随意的な特徴または特質(リップや他の突出部など)を含むことができる。
【0021】
さらに、結合タブ20は、第1の複合パネル12の(例えば一体の)拡張部とするか、または、パネル12に連結される独立した構成要素とすることができる。後者の構成は、結合タブ20の任意選択による周辺または縁部を示す破線で図示されている。以下で説明するように、タブ20をパネル12に組み合わせるのに様々な製作方法を用いることができる。その上、
図1に示したように、タブ20の内側表面22は、第1の複合パネル12の上面すなわち内側表面30と同一平面であることが図示されている。しかし、このことはすべての実施形態に求められるのではなく、以下でより詳細に述べるように、ある実施形態では、タブ20のすべての表面が第1の複合パネル12の接合縁部16から突出することがある一方で、他の実施形態では、タブ20の内側表面22が、第1の複合パネル12の内側表面30に対して傾斜して、または他の位置合わせで配置されて、第1の複合パネル12の内側表面30より上方に突出することがある。
【0022】
第2の複合パネル14の接合縁部18は、第1の複合パネル12の接合縁部16に対応するように構成される。第2の複合パネル14は、上面すなわち内側表面32をさらに含み、内側表面32は、34で示された少なくとも1つの対応部分を含み、この対応部分34は、タブ20と少なくとも部分的に相互嵌合するように適応された陥凹部36を含むことなどにより、タブ20を補完しかつ/またはさもなければタブ20に対応する。結合タブ20の物理的構成と同様に、対応部分34(および/または陥凹部36)の物理的構成は、
図1に示した概略図には図示されていない随意的な特徴または特質(リップを受け入れるためのチャネル、など)を含むことができる。
【0023】
上記の方式では、第2の複合パネル14の接合縁部18は、第1の複合パネル12の接合縁部16をつがい関係をなして受け入れるか、そうでなければ接合縁部16と嵌合するように、構成される。図に示すように、接合縁部16、18は、接合されると、少なくとも一部分は互いに接触するが、他の部分は離間されうる。例えば、タブ20の外側表面24と、第2の複合パネル14の内側表面30の対応部分34は、離間されて、それらの間に結合材料40として示されている結合材料を受け入れることができる。結合材料40は、それぞれの表面の間で結合状態を形成するように構成され、それにより第1の複合パネル12と第2の複合パネル14とを結合する、1種または複数種の任意の材料とすることができる。したがって、結合材料40は、エポキシ樹脂、または接合されるそれぞれの表面を形成する(1種または複数種の)材料と相性が良い(1種または複数種の)化合物などの、接着剤を含みうる。
【0024】
流動形態である結合材料などの、結合材料40の導入を容易にするために、タブ20には、内側表面22から外側表面24まで延在する1つまたは複数の注入穴42を設けることができ、この注入穴42を通じて(結合材料40などの)結合材料を注入することができる。結合材料40の注入を検証するために、タブ20には、同様にタブ20を貫いて延在しかつ(1つまたは複数の)注入穴42に近接して配置される1つまたは複数の検証穴44を、さらに設けることができる。(1つまたは複数の)注入穴42および(1つまたは複数の)検証穴44のサイズおよび構成は、用途に適したものとすることができる。例えば、(1つまたは複数の)注入穴42は、注入工具や注入器具などのノズルを入れられるように、注入技法に対応した直径または形状を有することができる。同様に、(1つまたは複数の)検証穴44は、光学的検証や(プローブを用いるような)機械的検証などを可能とするように、検証技法に対応した直径または形状を有することができる。
【0025】
所望により、(1つまたは複数の)注入穴42および(1つまたは複数の)検証穴44は、どちらのタイプも注入および/または検証に使用することができるように、同じように構成することができ、それにより、隣り合った複合パネル12、14の様々な向きにおける注入と、それに続く検証とを容易にすることができる。例えば、パネル12、14の向きがおおむね水平であるならば、結合材料は、通常(必ずではないが)、注入部位から外方に広がることになり、この場合、中央に配置した注入穴42を注入のために使用し、周囲の1つまたは複数の検証穴44を検証のために使用することができる。パネル12、14の向きがおおむね垂直であるかまたは直立である例では、注入された結合材料の流れに重力が影響を与える可能性があり、この場合、最も上方にある穴42、44のうちの1つまたは複数の穴を注入穴として使用し、下方の穴を注入の検証のための検証穴44として使用することなどが、適切とされうる。
【0026】
さらに、タブ20上の(1つまたは複数の)注入穴42および(1つまたは複数の)付随する検証穴44の数ならびに配置は、用途に適した量の結合材料40に予想される流れに対応した間隔に従ったものとすることができ、この予想される流れは、タブ20および/または結合される対応部分32の領域のサイズ、タブ20と対応部分32の間隔の寸法、粘性や硬化時間または他の特性などの結合材料40の性質、などの要因に依存しうる。いくつかの例では、単一の注入穴42が、タブ20の幅にわたって測定された間隔で繰り返されるパターンにおいてほぼ等距離の所にある複数の検証穴44によって、取り囲まれている。しかし、(1つまたは複数の)注入穴42および(1つまたは複数の)検証穴44の任意所望の配列を用いることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、
図1において破線の第2の型で示されているように、1つまたは複数の注入穴42および/または検証穴44が、第2の複合パネル14に所望により設けられうる。
【0028】
所望により、また、本明細書においてより詳細に説明するように、第2の複合パネル14(および/または第1の複合パネル12)は、第1および第2の複合パネル12、14が使用される用途に適しうるような、複合パネルに組み付けられる1つまたは複数の構造構成要素を有することができる。例えば、航空機胴体という面においては、構造構成要素は、スティフナおよび/またはフレームなどの補強梁を含みうる。構造構成要素は、
図1において、複合パネル12および14の一部分と重複した関係で、破線により50で概略的に図示されており、そのような構造構成要素がパネル12、14の一方または両方の1つまたは複数の部分に取り付けられうること、その部分と結合されうること、その部分と相互嵌合すること、および/またはさもなければその部分と相互作用することが、表されている。例えば、いくつかの実施形態では、構造構成要素50は、タブ20の遠位端部26や遠位縁部28などのタブ20の一部分と相互嵌合するように構成された、1つまたは複数の部分52を含みうる。
【0029】
図1には示していないが、結合材料40によってもたらされる結合状態は、追加的な結合領域(例えば、複合パネル12、14の他の接合表面同士の間)、鋲やねじ、ボルトなどの、1つまたは複数の機械的留め具、などを用いて補完することができる。所望により、タブ20および対応部分34の適切な構成によって得られる機械的相互嵌合により、結合状態を補完することができる。
図2〜
図5を参照しながら本明細書において構成例を論じる。
【0030】
第1の複合パネル12接合縁部16は、1つのタブ20を含むことが例示されている。それに応じて、第2の複合パネル14の接合縁部18は、1つの対応部分34を含むことが例示されている。多くの実施形態において、接合縁部16、18は、タブ20および対応部分34を何度も繰り返して含み、それらのタブ20および対応部分34は、寸法、細部、および他の特徴に関して、互いに同じように構成されうるか、または異なるように構成されうる。例えば、第1の複合パネル12は様々な幅の複数のタブ20を含むことができ、第2の複合パネル14はそれに応じた寸法になされた対応する複数の対応部分34を含むことができる、などということである。
【0031】
その上、いくつかの実施形態例は、対応する構成のタブ20および部分34を含む第2の複合パネル14とつがい関係をなすように、1つまたは複数のタブ20と1つまたは複数の対応部分34とを含む接合縁部16を有する、第1の複合パネル12を含む。さらに、複合パネルは、2つ以上の接合縁部を含むことができ、これらの接合縁部は、本明細書において論ずる原理に従って複合パネルを端と端を接した位置合わせで接合できるように適応された、タブ、部分、または他の構造的特徴の、任意適切な組合せをもつように、構成することができる。そのような構成は、すべて本開示の範囲内であると見なされる。
【0032】
ここで
図2〜
図5を参照すると、複合パネルならびにその組立体および/または構成要素の説明に役立つ包括的な例が示されている。必要に応じて、複合パネル構造、その組立体、および/またはそれらの構成要素の対応する部分を指定するために、
図1の概略図からの参照番号が100刻みで繰り返されている。例えば、
図1において概略的に表される第1および第2の複合パネルは、それぞれ参照番号12および14が付けられている。
図2は、外板セクションの形態をなした複合パネルを表し、これら複合パネルはそれぞれ参照番号112および114が付けられているが、これは、
図2に示された外板セクションが、
図1に示された複合パネル12、14の特性を共有するか、さもなければ
図1に示された複合パネル12、14に相当することを、示している。同様に、
図4における外板セクション212、214は、
図1の複合パネル12、14に対応し、以下同様である。
【0033】
図2〜
図5の例は包括的なものであって、例示した実施形態に対する構成の可能性を限定するものではない。つまり、複合パネルおよび様々な構成要素、組立体、構成、ならびにそれらの他の特質は、特定の実施形態に限定されるものではなく、
図1に例示しかつ
図1の概略図および/または実施形態を参照しながら論じた複合パネル構造ならびにその変形形態の、任意の数の様々な態様、構成、特質、特性、などを、そのような態様、構成、特質、特性、などのすべてを包含する必要なしに、取り入れることができる。簡潔さのために、前述の各構成要素、部品、部分、態様、領域など、またはそれらの変形は、後述の実施形態に対しては再度論述、例示、および/または明示しない場合がある。しかし、前述の特徴、変形などが、本明細書に記載の複合パネルおよび構造組立体のうちの任意のものまたはすべてとともに利用されうることは、本開示の範囲内である。
【0034】
図2は、本開示による構造パネル組立体10の説明に役立つ包括的な実施形態の、部分的に分解した、部分概略内部図である。
図2の構造パネル組立体10、および例示されたその構成要素は、全体が100で示された例示的な航空機胴体組立体の形態および構成で示されている。しかし、下記の概念および構成は、航空機胴体組立体以外のシェル構造、例えば、翼構造などの他の航空機シェル構造、他の乗り物のためのシェル構造、などに適用可能であることが意図されている。そのような用途は、本開示の範囲内であると見なされる。
【0035】
したがって、航空機胴体組立体100は、第1および第2の外板、すなわち外板セクション112、114を含むことが示されており、これら外板セクションはそれぞれ、少なくとも部分的に、複数の複合材料の層で形成される。したがって、外板セクション112、114は、各セクションが「サンドイッチ」構造かその他の方法で複合材料および/または他の材料を用いて形成された、樽形セクションなどの胴体セクションとすることができる。本明細書において、「樽形セクション」という用語は、軸(例えば、航空機胴体の長手方向軸)周りの360度に延在するシェル構造を意味し、したがって、円筒構造および樽形状を有する構造を含むだけではなく、円形、楕円形、長円形、卵形、直線、テーパ、または他の断面形状を有する構造を含みうる。いくつかの実施形態では、外板セクション112、114のうちの一方または両方が、軸周りの360度にわたって連続的に延在する、「一体形」樽形セクションとされうる。いくつかの実施形態では、外板セクション112、114は、360度の完全な樽形セクションなどを形成するように互いに連結される、半分または4分の1の(またはその他の)セクションとされうる。
【0036】
よって、
図2に示した例示的な航空機胴体組立体100では、外板セクション112、114は、例えば、通常は少なくとも約120インチ(おおよそ3メートル)の断面幅、例として約180インチ(おおよそ4.5メートル)から約360インチ(おおよそ9メートル)の特定の断面幅を有する航空機胴体を形成するのにある程度適するように、全体的な構成において凹面形とされうる。広胴型航空機などのための一例では、断面幅は約200インチ(おおよそ5メートル)になることもある。
【0037】
第1の外板セクション112は、外板セクション112の接合縁部116から長手方向に延在するタブ120を含む。航空機胴体組立体100において、タブ120は、例示されたタブ120と同様の形で接合縁部116に沿って配置されて接合縁部116から延在している、複数のそのようなタブ(図示せず)のうちの1つである。
【0038】
他の構成も可能であるが、タブ120は、その外側表面124上に、そこから実質的に直角に延在する突出部160を含むことが示されている。詳細には、突出部160は、タブ120の遠位端部126上に、より具体的にはタブ120の遠位縁部128上に配置された、リップ162の形態であることが示されている。
【0039】
第2の外板セクション114の内側表面132は、タブ120の外側表面124と一致するように構成された、陥凹部136の形態をなす部分134を含むことが示されている。より具体的には、陥凹部136は、タブ120の外側表面124が対応部分134と向かい合って位置合わせされた状態で、タブ120と少なくとも部分的に相互嵌合するように構成される。詳細には、さらに
図3も参照すると、第2の外板114の部分134の陥凹部136は、164で示された結合表面を含むと考えられ、この結合表面は、第1の外板112の接合縁部116と第2の外板114の対応する接合縁部118とが位置合わせされたときに、結合タブ120の外側表面124から離間される。上記で言及したように、この間隔の寸法は、離間した表面間に導入される結合材料(図示せず)を収容するのに適したものとすることができる。いくつかの例では、結合される各表面は、0.020インチ〜0.100インチ(おおよそ0.5mm〜2.5mm)の範囲内であるような、約0.020インチ(おおよそ0.5mm)を超える距離、例えば約0.050インチ(おおよそ1.3mm)だけ、離間されうる。しかし、他の例では、それぞれの結合表面は、異なる値、範囲に従って離間されるか、または、ある範囲などにわたって変化しうる。
【0040】
その上、すべての実施形態に求められるわけではないが、
図2および
図3の例示的な航空機胴体組立体100の陥凹部136は、リップ162を受け入れるように構成された浅いチャネル166を含むことなどにより、タブ120、詳細にはタブ120上に配置されたリップ162と、スナップ式係合の形で相互嵌合するように構成されていることが、示されている。
【0041】
それゆえ、第1の外板セクション112のタブ120と第2の外板セクション114の対応部分134とを係合させる方法例では、タブ120は対応部分134に合わせられ、それぞれのセクションの接合縁部116、118は、互いに向かって並進される。リップ162は、
図3に示したように、チャネル166に受け入れられるまで、結合タブ120をわずかに反らしながら、結合表面164に係合して、チャネル166に向かって結合表面164に沿って移行する。
【0042】
結合タブ120、より詳細には結合タブ120の外側表面124は、例えば、それぞれの結合表面が互いとの位置合わせにおいて維持されることが確実とされるように、接合または相互嵌合するように適応された他の表面特徴を含むことにより、第2の外板セクション114の対応部分134との任意所望の構成の相互嵌合を達成するように、構成されうる。
【0043】
そのような他の特徴の構成の一例を、例として、
図4に示した。
図4では、構造パネル組立体10の複合パネルおよび結合タブの構成の別の例の部分概略横断面図が、航空機胴体組立体200の形態で示されている。組立体200は、端と端を接した位置合わせで配置される第1および第2の外板セクション212、214を含み、第1の外板セクション212の結合タブ220は、第2の外板セクション214の内側表面232の対応部分234と相互嵌合する外側表面224を有する。
【0044】
しかし、タブ220の遠位端部上のリップ262を受け入れるように適応されたチャネル266に加えて、内側表面232はまた、結合タブ220の外側表面224上に配置された他の突出部260を受け入れるように配列および適応された、1つまたは複数の戻り止め268を含む。当然ながら、他の構成が可能であり、本開示の範囲内である。
【0045】
図2に戻ると、タブ120は、2つの注入穴142を含むことが示されており、これらの注入穴142を通じて、結合材料40(図示せず)を注入し、タブ120(またはより詳細にはタブ120の外側表面124)を第2の外板セクション114の内側表面132の対応部分134に結合して、それにより、第1および第2の外板セクション112、114を連結することができる。各注入穴142は、結合材料の注入を検証するために、複数の検証穴144によって取り囲まれていることが示されている。上記で言及したように、任意適切な数、構成、および/もしくは間隔の注入穴142ならびに/または検証穴144を、結合タブ120に設けることができる。例えば、タブ120は、2つの注入穴142を含むことが示されているが、より広い幅を有する別の結合タブ(
図2に示した結合タブ120がそのうちの一例である複数の結合タブのうちの、別の結合タブなど)が、2つより多くの注入穴142(および対応する検証穴144の群)を含むことができる一方で、より狭い幅を有する結合タブは、1つの注入穴142(および検証穴144の1つの群)しか含むことができない、などといったことである。
【0046】
タブ120などの、第1の外板セクション112の接合縁部116から延在する結合タブの配置、構成、数、間隔、および他の特質は、その用途に適切であるように構成されうる。例えば、結合タブは、第2の外板セクション114の接合縁部118の構成、および/または接合縁部118に近接して第2の外板セクション114に組み付けられる構造構成要素の構成、などに関連して配置されうる。例えば
図2では、第2の外板セクション114は、第2の外板セクションの内側表面132に沿って長手方向に配置されたスティフナ170の形態をなす構造構成要素150を含むことが示されている(この図には示されていないが、第1の外板セクション112は、第1の外板セクション112に組み付けられる同様の配置のスティフナ170および/または他の構造構成要素150を有することができる)。他の構成も可能であるが、スティフナ170は、2つのフランジセクション174から中央隆起セクション172が延在している、ハット形状断面を有することが示されており、また、通常、第2の外板セクション114を補強するように適応されている。各スティフナ170は、第2の外板セクション114の接合縁部118に向かって延在するまたは接合縁部118に近接して配置される端部176を含むことが示されている。それに応じて、タブ120は、隣接したスティフナ170の端部176間にしっくり納まる大きさになされた幅を有することが示されている。
【0047】
やや同様に、複数のタブのうちの他のタブ120は、隣接したスティフナ170または他の細長い補強梁、または第2の外板セクションの接合縁部118に近接して組み付けられた他の構造構成要素150間にしっくり納まる大きさになされた幅を有しうる。そのような構成要素150は、第2の外板セクション114の接合縁部118に対して規則的および/または不規則に配置することができ、したがって、第1の外板セクション112の接合縁部116から延在する結合タブ120は、それに応じて、隣接したスティフナ170間にしっくり納まるような、および/またはそうでなければそのような構成要素150の配置に一致するような、規則的かつ/または不規則な幅を有しうる。
【0048】
所望により、上記で言及したように、1つまたは複数の構造構成要素150は、タブ120などのタブの一部分と相互嵌合するように構成することができる。
図5は、例として、航空機胴体組立体300の形態で示されている、構造パネル組立体10の複合パネルおよび結合タブの構成のさらに別の例の、部分概略横断面図を示す。組立体300では、第1および第2の外板セクション312、314が、端と端を接した位置合わせで配置されており、第1の外板セクション312の結合タブ320が、第2の外板セクション314の内側表面332の対応部分334と相互嵌合する外側表面324を有している。加えて、第2の外板セクション314には、フレーム372の形態をなす構造構成要素350が組み付けられ、この構造構成要素350は、通常第2の外板セクション314の内側表面332に沿って(
図2のスティフナ170などのスティフナの通常の向きである長手方向とは対照的に)横方向または径方向に延在する補強梁のタイプのものである。したがって、フレーム372は、第2の外板セクション314の接合縁部318に近接して、第2の外板セクション314に沿って横方向に延在する。
【0049】
図5では、接合縁部316に近接したフレーム372の側面上に配置されたフランジ374の形態をなす、フレーム372の部分352は、結合タブ320の遠位縁部328上に配置されたリップ362と相互嵌合するように適応されている。より具体的には、フランジ374は、リップ362の形状に対応するように適応されたチャネル形状の断面を有することが、示されている。
【0050】
図3〜
図5では、
図2で例示されている注入穴142および検証穴144は具体的には示されていないが、結合されるそれぞれの表面や構成要素、部品間での結合材料の注入とそれに続く検証とを行えるように、上述の原理に従って設けることができる。
【0051】
上記で言及したように、各第1および第2の外板セクションの様々なタイプの相互嵌合構造および構成は、各セクションの内側表面に組み付けられた補強構造の構成にある程度応じて、種々の形態を取ることができる。相互嵌合の方式は、結合されるそれぞれの表面間の所望の離間関係の維持に役立つように、任意適応させることができる。所望により、相互嵌合は、結合材料などの使用によって得られる結合状態を強化するかあるいは増大させる機械的係合を提供することができる。例えば、例示的な組立体100、200、および300の構成要素は、スナップ式係合の形で相互嵌合するように構成されるが、本開示に整合する他の例は、異なるタイプの係合を達成するように適応されうる。そのような例の1つでは、結合タブ20および対応部分34は、ツイストロックまたは他の方式の回転式係合で相互嵌合するように構成される場合があり、これは、2つの複合パネル12、14を一緒に移行し、次いで一方のパネルを他方に対して回転させて、各パネルの相対する結合表面が向かい合って位置合わせされて維持される嵌合を達成するものである。
【0052】
図6は、複合パネルを連結することなどによる、本開示による上記の構造組立体の生産方法600の説明に役立つ包括的な例を表す流れ図を、概略的に提供する。上記で言及したように、構造複合パネルは、胴体セクションや全樽形セクションなどの航空機のための外板セクションを形成することができ、これら外板セクションは、タブおよび結合材料を使用して互いに連結されうる。よって、方法600は、(外板セクション112、114、212、214、312、314、などの)胴体セクションから組み立てられる(組立体100、200、300、などの)航空機胴体組立体に関連して、
図6に示され、以下で述べられるが、方法600で論じられるステップ、作用、および概念は、(第1および第2の複合パネル12、14などの)複合パネルから組み立てられる、任意の(構造パネル組立体10などの)構造パネル組立体に適用することができる。
【0053】
しかしながら、本開示による方法600のすべてが、本明細書に示しかつ記載したステップを含むことを必要とするわけではない。
図6に例示した方法600およびステップは、限定的なものではなく、また、本明細書で論じることから理解されるように、
図6に例示したステップよりも多くのまたはより少ない数のステップを有する方法、および/または
図6に例示したのとは異なる順序で行われるステップを有する方法を含めて、他の方法およびステップが、本開示の範囲内である。
【0054】
簡単に述べると、方法600は、610において、第1の胴体セクションにその接合縁部から長手方向に延在するタブを設けるまたは備え付けるステップを含むことができ、また、620において、第1の胴体セクションのタブおよび接合縁部をつがい関係をなして受け入れるように適応された対応する接合縁部をもつ第2の胴体セクションを構成することを含むことができる。630において、方法600は、第1および第2の胴体セクションの各接合縁部を端と端を接した位置合わせで係合させることを含むことができ、また、640において、方法600は、結合材料を利用して第1の胴体セクションを第2の胴体セクションに結合することを含むことができる。
【0055】
610において、タブを設ける/備え付けるステップは、所望により、第1の胴体セクションと連続的にまたは第1の胴体セクションから独立させてタブを形成することを含むことができる。前者の場合では、方法600は、610において、第1の胴体セクションを製作して、その製作したセクションから(余分な材料を切り取ることなどにより)タブを成形することを含むことができる。所望により、タブは、胴体セクションが形成されるときに、言い換えれば第1の胴体セクションの形成の一環として、その最終形態に成形されてもよい。後者の場合では、タブは、独立した構成要素として製作されてもよく、また、胴体セクションを形成するのと同じ複合材料のうちの1種または複数種で形成されてもよく、または、異なる材料で形成されてもよい。いくつかの方法600では、610でのタブを設けることは、タブのうちのいくつかを胴体セクションと一体に形成することと、他のタブを独立して形成することとを組み合わせて含むことができる。
【0056】
第1の胴体セクションから独立して形成する場合、610でのタブを設ける/備え付けるステップは、所望により、第1の胴体セクションの製作中などにタブを第1の胴体セクションに結合することを含むことができる。結合技法の一例は、タブの少なくとも一部分、例えば近位端部を、第1の胴体セクションを製作する複合材料の中に組み込むことを含みうる。例えば、マンドレル上に複合材料の層を堆積させることにより第1の胴体セクションが製作される方法600では、610でのステップは、複合層がタブを所定の位置に結合するように、タブをマンドレルに対して位置決めすることを含みうる。
【0057】
さらに、タブが組み込まれる胴体セクションに対して独立して形成されるタブの所望の構成に応じて、製作工程において様々な技法が用いられうる。例えば、
図2および
図3における構造パネル組立体100は、外板セクション112内に完全に組み込まれた近位端部をもつ結合タブ120を例示している。そのような構成は、外板セクションを部分的に形成し、次いで結合タブを所定の位置に置き、次いで結合タブの近位端部上に追加的な複合層を積み重ねる製作技法で、生成することができる。対照的に、
図4および
図5における構造パネル組立体200、300は、それぞれの外板セクション212、312の上面/内側表面と実質的に同一平面になることが示された部分をもつ上面/内側表面を有する結合タブ220、320を、それぞれ例示している。そのような構成は、結合タブの近位端部を受け入れるための領域を画定するために所定の位置に一時的な挿入物などを用いて外板セクションをほぼ完全に形成し、続いてその挿入物を取り除いてそれぞれの領域内に結合タブを取り付ける製作技法で、生成することができる。当然ながら、上記に簡潔に述べた技法例は、簡略化したものであり、追加的または代替的なプロセスステップを含むことができる。
【0058】
620での構成するステップは、所望により、少なくとも1つのタブの外側表面をつがい関係をなして受け入れるように適応された少なくとも1つの陥凹部を第2の胴体セクションの内側表面の一部分に設けることなどにより、第2の胴体セクションの内側表面の少なくとも一部分を、少なくとも1つのタブの外側表面をつがい関係をなして受け入れるように構成することを含みうる。
【0059】
上記のように、タブおよび対応部分の接合構造は、結合される2つの表面が互いに向かい合って位置合わせされて保持される相互嵌合を達成するのに望ましいものとされうる。よって、方法600は、所望により、相対的な構造を形成することができる適切なステップを含みうる。例えば、601でのタブを設けるまたは備え付けるステップは、所望により、タブの外側表面から実質的に直角に延在する突出部(タブの遠位端部または縁部上に配置されたリップなど)を有する少なくとも1つのタブを形成することを含むことができ、また、620での構成するステップは、少なくとも1つのタブの突出部をつがい関係をなして受け入れるように、第2の胴体セクションの内側表面の少なくとも一部分(チャネルや他の受入構造など)を構成することを含むことができる。
【0060】
よって、630での係合させるステップは、所望により、第2の胴体セクションの内側表面の少なくとも1つの部分を、少なくとも1つのタブの突出部と、スナップ式係合などで相互嵌合させることを含むことができる。さらに、上記で言及したように、630での係合させるステップは、少なくとも1つのタブの外側表面を第2の胴体セクションの内側表面の対応部分と向かい合って位置合わせされて配置することを含むことができる。
【0061】
所望により、630での係合させるステップは、第2の胴体セクションの内側表面に組み付けられる構造構成要素などの、胴体セクションに組み付けられる1つまたは複数の構造構成要素を伴うことができる。上記で言及したように、例示的な構造構成要素は、胴体セクションに対して通常横方向に延在するフレーム、および/または胴体セクションに対して通常長手方向に延在するスティフナなどの、補強梁を含みうる。したがって、方法600は、所望により、例えば610において、タブの外側表面から実質的に直角に延在しかつ構造構成要素の少なくとも一部分(例えば、第2の胴体セクションの接合縁部に近接したフレームの側面上に配置されたフランジ)と相互嵌合するように適応された突出部を有する、少なくとも1つのタブを形成すること、および、630において、少なくとも1つのタブの突出部と構造構成要素の部分とをスナップ式係合や他の方法などで相互嵌合させることを、含むことができる。
【0062】
640での結合材料を利用するステップは、所望により、第1および第2の胴体セクションが係合されたときに結合表面のうちの1つまたは複数が向かい合って位置合わせされて保持されるように、タブの1つまたは複数の部分、および第2の胴体セクションの接合縁部の1つまたは複数の部分に結合材料を塗布することを含むことができる。上記で言及したように、結合材料は、結合タブに形成された1つまたは複数の注入穴を通じて注入されうる。よって、方法600は、所望により、タブを設けるステップ610において、結合材料の注入のために、各タブを貫いて1つまたは複数の注入穴を形成することを含むことができる。そのような方法では、640での結合材料を利用するステップは、1つまたは複数の注入穴を通じて結合材料を注入することを含みうる。
【0063】
結合材料を利用するステップ640は、結合材料の注入を検証することをさらに含みうる。よって、いくつかの方法600は、タブを設けるステップ610において、結合材料の注入の検証のために、1つまたは複数の注入穴に近接して配置される、各タブを貫く1つまたは複数の検証穴を形成することを含みうる。
【0064】
方法600、またはそのステップは、航空機胴体などの種々のシェル構造の任意のものを製作する方法に組み込まれてもよく、またはそうでなければその製作方法の一部(またはいくつかの部分)を形成してもよい。
【0065】
例えば、
図7は、本開示による航空機胴体を形成するいくつかの方法700の説明に役立つ包括的な例を提示する流れ図を、概略的に提供している。上記で言及したように、本明細書に記載の構造複合パネルは、胴体セクションや全樽形セクションなどの航空機のための外板セクションを形成することができ、これら外板セクションは、タブおよび結合材料を使用することによって互いに連結されうる。上述の実施形態および方法例の多くは、1つまたは複数のタブを含む第1の複合パネル(または外板セクション、または胴体セクション、など)と、第1の複合パネルのタブをつがい関係をなして受け入れかつ/またはタブと相互嵌合するように構成された1つまたは複数の対応部分を含む第2の複合パネル(または外板セクション、または胴体セクション、など)とに関して記載された。しかし、上記で言及したように、隣接した複合パネルの対応する各接合縁部は、タブと対応部分の両方を組み合わせて含むことができる。その上、本開示による構造複合パネルは、2つ以上の接合縁部を含むことができる。複合パネルが樽形セクションの形態をなしている1つの例では、樽形セクションは、2つの円周方向接合縁部を、樽形セクションの各端部に1つ、含むことができる。そのような例では、両方の接合縁部は、結合タブだけを含むように構成されていてもよく、または、結合タブを受け入れるように適応された対応部分だけを含むように構成されていてもよく、または、結合タブと対応部分を組み合わせて含んでいたりしていてもよい。
【0066】
説明を容易にするために、方法700は、挿入可能外板セクションとして1つまたは複数の結合タブを有する外板セクション(またはその部分)の形態をなす複合パネルを参照する。それに応じて、方法700はまた、受入側外板セクションとして結合タブを受け入れかつ/または結合タブと相互嵌合するように適応された1つまたは複数の対応部分を備える外板セクション(またはその部分)の形態をなす複合パネルを参照する。しかし、先の説明を踏まえると、方法700は、結合タブおよび結合タブを受け入れるための対応部分の両方を含む接合縁部を有している外板セクションならびに他の構造複合パネルに適用することができる。
【0067】
方法600と同じように、本開示による方法700のすべてが、本明細書に示しかつ記載したステップを含むことを必要とするわけではない。本明細書において論じたことから理解されるように、
図7に例示した方法700およびステップは限定的なものではなく、また、
図7に例示したステップよりも多くのまたは少ない数のステップ、および/または
図7に提示したのとは異なる順序で実行されるステップを有する方法を含めて、他の方法およびステップが本開示の範囲内である。
【0068】
図7に示すように、方法700は、710において、複合材料の複数の層から受入側外板セクションを製作するステップを含み、720において、受入側外板セクションの接合縁部に向かって長手方向に延在する複数のスティフナにより受入側外板セクションを補強するステップを含む。方法700は、730において、複数のスティフナのうちの対応する隣接した対の間にしっくり納まる大きさになされた幅をもつ端部をそれぞれが有する、複数の結合タブを形成するステップを含むことができ、また、740において、タブの端部が挿入可能外板セクションの接合縁部から長手方向に延在するように、結合タブを複合材料の複数の層から製作された挿入可能外板セクションに位置決めするステップを含むことができる。方法700は、750において、タブの端部を複数のスティフナのうちの対応する隣接した対の端部間に挿入して、受入側外板セクションおよび挿入可能外板セクションのそれぞれの接合縁部を端と端を接した位置合わせで係合させるステップを含むことができる。方法700は、760において、結合材料を利用して、タブの端部と受入側外板セクションとを結合するステップを含むことができる。
【0069】
いくつかの方法700では、係合させるステップ750は、所望により、タブの端部の外側表面を受入側外板セクションの内側表面の対応部分と向かい合って位置合わせされて配置することを含みうる。そのような方法では、製作するステップ710は、所望により、前述のタブの端部の外側表面をつがい関係をなして受け入れるように、前述の受入側外板セクションの内側表面の対応部分を形成することを含みうる。さらに、それに応じて、結合材料を利用するステップ760は、結合材料の使用などを通じてタブの端部の外側表面と受入側外板セクションの内側表面の対応部分とを結合することを含みうる。上記で言及したように、結合材料は、形成ステップ730または他の方法で設けられうるようなタブの端部に設けられた注入穴を通じて、注入されうる。
【0070】
図8は、飛行機810の形態をなす航空機800の主要構造要素を示す、概略斜視図である。
図8では、飛行機810は、主翼812、胴体814、垂直安定板816、および水平安定板818などの、様々な構造要素を含む。胴体814は、方法600および/または方法700に従うような、飛行機810の長手方向軸824に沿って複数の連結部822のところで互いに連結された複数の複合樽形セクション820を含むことが、さらに示されている。つまり、航空機胴体814は、複数の結合タブおよび/または対応部分を含みかつ相対的な結合表面が向かい合って位置合わせされて係合されているような、上記で示しかつ記述したように構成された接合縁部(個別に番号付けせず)を有する樽形セクション820(1つまたは複数の複合パネル12、14、外板セクション112、114、212、214、312、314、などを含むことができる)からなる、1つまたは複数の(航空機胴体組立体100、200、300などの)構造パネル組立体10を含み、連結部822のところで結合材料が樽形セクションを互いに結合している。
【0071】
本開示による発明の主題の説明に役立つ包括的な例を、以下に列挙した段落に記載する。
【0072】
A 接合縁部を有する第1の複合パネルと、
第1の複合パネルの接合縁部と端と端を接した位置合わせで位置決めされる対応する接合縁部を有する、第2の複合パネルと、
第1の複合パネルの接合縁部上に配置されかつそこから長手方向に延在する少なくとも1つのタブであって、第2の複合パネルの内側表面の対応部分と向かい合って位置合わせされる外側表面を含む、タブと
を備える、構造パネル組立体。
【0073】
A.1 第1の複合パネルを第2の複合パネルに取り付けるために、タブの外側表面および第2の複合パネルの内側表面の対応部分が、それらの間に結合材料を受け入れるために離間される、段落Aに記載のパネル組立体。
【0074】
A.2 結合材料の注入のために、タブが、タブを貫いて形成された注入穴を含む、段落AまたはA.1に記載のパネル組立体。
【0075】
A.2.1 結合材料の注入を検証するために、タブが、タブを貫いて形成され注入穴に近接して配置された検証穴を含む、段落A.2に記載のパネル組立体。
【0076】
A.2.2 結合材料の注入を検証するために、タブが、タブを貫いて形成され注入穴に近接して配置された複数の検証穴を含む、段落A.2またはA.2.1に記載のパネル組立体。
【0077】
A.3 タブが、タブを貫いて形成されタブに沿って配置された、それぞれが結合材料を注入するための注入穴である、2つ以上の注入穴を含む、段落A〜A.2.1のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0078】
A.3.1 タブが、結合材料の注入を検証するためにタブを貫いて形成され注入穴に近接して配置された少なくとも1つの検証穴を、各注入穴に対して含む、段落A.3に記載のパネル組立体。
【0079】
A.4 第1の複合パネルと第2の複合パネルとの間に結合状態を形成するように構成され、かつ第1の複合パネルと第2の複合パネルとの間に配置される結合材料を、さらに備える、段落A〜A.3.1のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0080】
A.5 第1の複合パネルと第2の複合パネルとの間に結合状態を形成するように構成され、かつタブの外側表面と内側表面の対応部分との間に配置される結合材料を、さらに備える、段落A〜A.4のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0081】
A.6 第1の複合パネルと第2の複合パネルとの間に結合状態を形成するように構成され、かつタブを貫いて形成された1つまたは複数の注入穴内へ注入される結合材料を、さらに備える、段落A〜A.5のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0082】
A.7 第1の複合パネルと第2の複合パネルとの間に結合状態を形成する結合材料をさらに備える、段落A〜A.6のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0083】
A.8 第2の複合パネルが、タブと少なくとも部分的に相互嵌合するように構成されている、段落A〜A.7のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0084】
A.9 タブの外側表面と向かい合って位置合わせされる第2の複合パネルの内側表面の対応部分が、タブの外側表面をつがい関係をなして受け入れるように適応された陥凹部を含む、段落A〜A.8のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0085】
A.10 タブが、その外側表面から実質的に直角に延在する突出部を含む、段落A〜A.9のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0086】
A.10.1 タブが遠位端部を含み、また、
突出部が、タブの遠位端部上に配置されたリップを形成する、
段落A.10に記載のパネル組立体。
【0087】
A.10.2 タブが遠位縁部を含み、また、
突出部が、タブの遠位縁部上に配置されたリップを形成する、
段落A.10またはA.10.1に記載のパネル組立体。
【0088】
A.10.3 第2の複合パネルが、その内側表面に組み付けられた構造構成要素を含み、また、
構造構成要素が、突出部と相互嵌合する部分を含む、
段落A.10〜A.10.2のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0089】
A.10.3.1 構造構成要素が、第2の複合パネルの接合縁部に近接して延在する細長い補強梁の形態であり、また、
突出部と相互嵌合する構造構成要素の部分が、第2の複合パネルの接合縁部に近接した補強梁の側面上に配置されたフランジの形態である、
段落A.10.3に記載のパネル組立体。
【0090】
A.10.3.2 構造構成要素の前述の部分が、突出部とスナップ式係合で相互嵌合するように適応された、段落A.10.3またはA.10.3.1に記載のパネル組立体。
【0091】
A.10.3.3 第1および第2の複合パネルが、航空機の隣接した第1および第2の胴体セクションの隣接部分をそれぞれ形成し、また、
細長い補強梁が、第2の胴体セクションの内側表面に沿って延在するフレームの形態である、
段落A.10.3.1またはA.10.3.2に記載のパネル組立体。
【0092】
A.10.4 突出部が、外側表面と向かい合って位置合わせされる第2の複合パネルの内側表面上に配置された陥凹部と相互嵌合する、段落A.10〜A.10.3.3のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0093】
A.11 第2の複合パネルが、その内側表面に組み付けられた2つ以上の構造構成要素を含み、これらの構造構成要素がそれぞれ、第2の複合パネルの接合縁部に向かって延在する部分を含み、また、
タブが、構造構成要素の前述の部分間にしっくり納まる大きさになされた幅を有する、
段落A〜A.10.4のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0094】
A.11.1 構造構成要素が、平行する細長い補強梁の対の形態であり、また、
第2の複合パネルの接合縁部に向かって延在する構造構成要素の部分が、細長い補強梁の端部である、
段落A.11に記載のパネル組立体。
【0095】
A.11.2 第1および第2の複合パネルが、航空機の隣接した第1および第2の胴体セクションの隣接部分をそれぞれ形成し、また、
細長い補強梁が、第2の胴体セクションの内側表面に沿って延在するスティフナの形態である、
段落A.11またはA.11.1に記載のパネル組立体。
【0096】
A.12 第1および第2の複合パネルのそれぞれが、複合材料の複数の層をさらに備える、段落A〜A.11.2のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0097】
A.12.1 タブもまた、複合材料の複数の層をさらに備えかつ第1の複合パネルと連続的に形成されている、段落A.12に記載のパネル組立体。
【0098】
A.12.2 タブがまた、複合材料の複数の層をさらに備え、これらの層が、第1の複合パネルの複合材料の層から独立した別個のものである、段落A.12に記載のパネル組立体。
【0099】
A.12.3 タブが、第1の複合パネルを形成している複合材料の複数の層内に組み込まれる独立した構成要素である、段落A.12に記載のパネル組立体。
【0100】
A.13 第1および第2の複合パネルが、乗り物本体の、隣接した第1および第2のセクションの隣接部分を形成する、段落A〜A.12.3のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0101】
A.14 第1および第2の複合パネルが、乗り物本体の、隣接した第1および第2のセクションである、段落A〜A.12.3のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0102】
A.15 第1および第2の複合パネルが、航空機の、隣接した第1および第2のセクションの隣接部分を形成する、段落A〜A.12.3のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0103】
A.16 第1および第2の複合パネルが、航空機の、隣接した第1および第2のセクションである、段落A〜A.12.3のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0104】
A.17 第1および第2の複合パネルが、航空機胴体の、隣接した第1および第2の外板セクションの隣接部分を形成する、段落A〜A.12.3のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0105】
A.18 第1および第2の複合パネルが、航空機胴体の、隣接した第1および第2の外板セクションである、段落A〜A.12.3のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0106】
A.19 第1および第2の複合パネルが、航空機胴体の、隣接した第1および第2の樽形セクションである、段落A〜A.12.3またはA.18のいずれか一段落に記載のパネル組立体。
【0107】
A.20 段落A〜A.19のいずれか一段落に記載のパネル組立体を組み込んだ、乗り物本体。
【0108】
A.20.1 段落A.20に記載の乗り物本体を組み込んだ、乗り物。
【0109】
A.20.1.1 航空機である、段落A.20.1に記載の乗り物。
【0110】
A.21 段落A〜A20.1.1のいずれか一段落に記載のパネル組立体を、乗り物またはその一部の部品に使用すること。
【0111】
A.22 段落A〜A.20.1.1のいずれか一段落に記載のパネル組立体を、航空機またはその一部の部品に使用すること。
【0112】
A.23 段落A〜A.19のいずれか一段落に記載のパネル組立体の生産方法。
【0113】
A.23.1 段落C〜C.13.2.1またはD〜D.1.2.2のいずれか一段落に挙げられるステップのうちのいずれかを含む、段落A.23の方法。
【0114】
B 各外板セクションが複合材料の複数の層を含みかつ接合縁部有し、接合縁部が互いに端と端を接した位置合わせで配置される、第1および第2の外板セクションと、
第1の外板セクションの接合縁部から第2の外板セクションの内側表面に沿って長手方向にそれぞれが延在する複数のタブと
を備え、各タブが、第2の外板セクションの内側表面の対応部分と向かい合って位置合わせされる外側表面を含み、前述のタブのそれぞれがさらに、第1および第2の外板セクションを取り付けるために前述の外側表面と前述の対応部分との間に結合材料を注入するための、前述のタブを貫いて形成された少なくとも1つの注入穴を含む、航空機胴体組立体。
【0115】
B.1 第1の外板セクションと第2の外板セクションとの間に結合状態を形成するように構成され、かつ前述のタブのうちの少なくとも1つのタブの外側表面と第2の外板セクションの内側表面の対応部分との間に配置される結合材料をさらに備える、段落Bに記載の組立体。
【0116】
B.2 結合材料の注入を検証するために、前述のタブのそれぞれが、タブを貫いて形成され注入穴に近接して配置された少なくとも1つの検証穴をさらに含む、段落BまたはB.1に記載の組立体。
【0117】
B.3 前述のタブのそれぞれが、ある幅、およびタブを貫いてそれぞれが形成された複数の注入穴を含み、また、
注入穴が各タブの幅に沿って配置されている、
段落B〜B.2のいずれか一段落に記載の組立体。
【0118】
B.3.1 各注入穴を通じて注入される結合材料の量に予想される流れに応じた間隔に従って、注入穴が各タブの幅に沿って配置されている、段落Bに記載の組立体。
【0119】
B.4 各注入穴を通じて注入される結合材料の量に予想される流れに応じた間隔に従って、少なくとも1つの検証穴のそれぞれが、対応する注入穴に対して配置されている、段落B.2〜B.3.1のいずれか一段落に記載の組立体。
【0120】
B.5 第2の外板セクションの内側表面が、複数のタブと少なくとも部分的に相互嵌合するように構成された、段落B〜B.4のいずれか一段落に記載の組立体。
【0121】
B.6 前述の対応部分のうちの少なくとも1つが、複数のタブのうちの少なくとも1つのタブの外側表面をつがい関係をなして受け入れるように適応された陥凹部を含む、段落B〜B.5のいずれか一段落に記載の組立体。
【0122】
B.7 複数のタブのうちの少なくとも1つが、その外側表面から実質的に直角に延在する突出部を含む、段落B〜B.6のいずれか一段落に記載の組立体。
【0123】
B.7.1 突出部が、少なくとも1つのタブの遠位端部上に配置されたリップを形成する、段落B.7に記載の組立体。
【0124】
B.7.2 突出部が、少なくとも1つのタブの遠位縁部上に配置されたリップを形成する、段落B.7またはB.7.1に記載の組立体。
【0125】
B.7.3 第2の外板セクションが、その内側表面に組み付けられたフレームを含み、このフレームが、突出部と相互嵌合する部分を有する、段落B.7〜B.7.2のいずれか一段落に記載の組立体。
【0126】
B.7.3.1 フレームの前述の部分が、第2の外板セクションの接合縁部に近接したフレームの側面上に配置されたフランジである、段落B.7.3に記載の組立体。
【0127】
B.7.3.2 フランジが、突出部とスナップ式係合で相互嵌合する、段落B.7.3またはB.7.3.1に記載の組立体。
【0128】
B.7.4 突出部が、外側表面と向かい合って位置合わせされる第2の外板セクションの内側表面上に配置された陥凹部と相互嵌合する、段落B.7〜B.7.2のいずれか一段落に記載の組立体。
【0129】
B.8 第2の外板セクションが、その内側表面に長手方向に組み付けられた少なくとも2つのスティフナを含み、各スティフナが、第2の外板セクションの接合縁部までまたは第2の外板セクションの接合縁部に向かって延在する端部を有し、また、
複数のタブのうちの少なくとも1つが、少なくとも2つのスティフナのうちの隣接する2つのスティフナの端部間にしっくり納まる大きさになされた幅を有する、
段落B〜B.7.4のいずれか一段落に記載の組立体。
【0130】
B.9 第2の外板セクションが、その内側表面にそれぞれが長手方向に組み付けられた複数のスティフナを含み、複数のスティフナのそれぞれが、第2の外板セクションの接合縁部までまたは第2の外板セクションの接合縁部に向かって延在する端部を有し、また、
第1の外板セクションが、対応する複数のタブを含み、複数のタブのそれぞれが、対応する隣接したスティフナの端部間にしっくり納まるように適応されるように、ある幅を有して、隣接したスティフナの端部に対して配置される、
段落B〜B.8のいずれか一段落に記載の組立体。
【0131】
B.10 複数のタブのうちの少なくともいくつかがまた、複合材料の複数の層をさらに含む、段落B〜B.9のいずれか一段落に記載の組立体。
【0132】
B.11 複数のタブのうちの少なくともいくつかが、第1の外板セクションと連続的に形成されている、段落B〜B.10のいずれか一段落に記載の組立体。
【0133】
B.12 複数のタブのうちの少なくともいくつかが、第1の外板セクションを形成している複合材料の複数の層の中に組み込まれた独立した構成要素である、段落B〜B.9のいずれか一段落に記載の組立体。
【0134】
B.13 外板セクションのうちの少なくとも1つが樽形セクションであり、また、
少なくとも1つの樽形セクションの接合縁部が円周方向接合縁部である、
段落B〜B.12のいずれか一段落に記載の組立体。
【0135】
B.14 段落A〜A.18のいずれか一段落に記載の構造パネル組立体、および/または段落B〜B.13のいずれか一段落に記載の航空機胴体組立体を組み込んだ、航空機胴体。
【0136】
B.15 段落B.14に記載の胴体を組み込んだ、航空機。
【0137】
B.16 段落B〜B.13のいずれか一段落に記載の航空機胴体組立体を、航空機に使用すること。
【0138】
B.17 段落B〜B.13のいずれか一段落に記載の航空機胴体組立体の生産方法。
【0139】
B.17.1 段落C〜C.13.2.1またはD〜D.1.2.2のいずれか一段落に挙げられるステップのうちのいずれかを含む、段落B.17に記載の方法。
【0140】
C 複合材料から製作された航空機胴体セクションを連結する方法であって、
第1の胴体セクションにその接合縁部から長手方向に延在するタブを備え付けるステップと、
第1の胴体セクションのタブおよび接合縁部をつがい関係をなして受け入れるように適応された対応する接合縁部を有する第2の胴体セクションを構成するステップと、
第1および第2の胴体セクションの接合縁部を、端と端を接した位置合わせで係合させるステップと、
結合材料を利用して、第1の胴体セクションを第2の胴体セクションに結合するステップと
を含む、方法。
【0141】
C.1 タブを備え付けるステップが、タブを形成するステップをさらに含む、段落Cに記載の方法。
【0142】
C.2 タブを備え付けるステップが、第1の胴体セクションと連続的にタブを形成するステップをさらに含む、段落CまたはC.1に記載の方法。
【0143】
C.3 段落C〜C.2のいずれか一段落に記載の方法であって、タブを備え付けるステップが、
第1の胴体セクションを製作するステップ、および
製作した第1の胴体セクションからタブを成形するステップ、
をさらに含む、方法。
【0144】
C.3.1 第1の胴体セクションを製作するステップが、少なくとも第1の胴体セクションの第1の最終長さとタブの第2の最終長さとを組み合わせた程度の初期長さを有するように、第1の胴体セクションを製作するステップを含み、また、
タブを成形するステップが、前述の第1の最終長さを有するように、タブを形成し、それにより、前述の第2の最終長さを有するように、第1の胴体セクションを短くするステップを含む、
段落C.3に記載の方法。
【0145】
C.4 タブを備え付けるステップが、第1の胴体セクションから独立させてタブを形成するステップをさらに含む、段落Cに記載の方法。
【0146】
C.4.1 タブを形成するステップが、第1の胴体セクションを製作する複合材料とは異なる材料からタブを製作するステップを含む、段落C.4に記載の方法。
【0147】
C.4.2 タブを形成するステップが、第1の胴体セクションを製作する複合材料と同じ複合材料のうちの1種または複数種からタブを製作するステップを含む、段落Cに記載の方法。
【0148】
C.4.3 タブを備え付けるステップが、タブを第1の胴体セクションに結合するステップをさらに含む、段落C〜C.4.2のいずれか一段落に記載の方法。
【0149】
C.4.4 タブを備え付けるステップが、第1の胴体セクションの製作中にタブを第1の胴体セクションに結合するステップをさらに含む、段落C〜C.4.3のいずれか一段落に記載の方法。
【0150】
C.4.4.1 タブを結合するステップが、第1の胴体セクションを製作する複合材料の中にタブの少なくとも一部分を組み込むステップを含む、段落C.4.4に記載の方法。
【0151】
C.5 第2の胴体セクションを構成するステップが、第2の胴体セクションの内側表面の少なくとも一部分を、少なくとも1つのタブの外側表面をつがい関係をなして受け入れるように構成するステップを含む、段落C〜C.4.4.1のいずれか一段落に記載の方法。
【0152】
C.6 第2の胴体セクションを構成するステップが、少なくとも1つのタブの外側表面をつがい関係をなして受け入れるように適応された第2の胴体セクションの内側表面の一部分に、少なくとも1つの陥凹部を備え付けるステップを含む、段落C〜C.5のいずれか一段落に記載の方法。
【0153】
C.7 タブを備え付けるステップが、その外側表面から実質的に直角に延在する突出部を有する少なくとも1つのタブを形成するステップを含み、また、
第2の胴体セクションを構成するステップが、第2の胴体セクションの内側表面の少なくとも一部分を、少なくとも1つのタブの突出部をつがい関係をなして受け入れるように構成するステップをさらに含む、
段落C〜C.6のいずれか一段落に記載の方法。
【0154】
C.7.1 突出部が、タブの遠位端部上に配置されたリップを形成する、段落C.7に記載の方法。
【0155】
C.7.2 突出部が、タブの遠位縁部上に配置されたリップを形成する、段落C.7またはC.7.1に記載の方法。
【0156】
C.7.3 係合させるステップが、第2の胴体セクションの内側表面の少なくとも1つの部分を、少なくとも1つのタブの突出部とスナップ式係合で相互嵌合させるステップを含む、段落C.7〜C.7.2のいずれか一段落に記載の方法。
【0157】
C.8 係合させるステップが、少なくとも1つのタブの外側表面を、第2の胴体セクションの内側表面の対応部分と向かい合って位置合わせされて配置するステップを含む、段落C〜C.7.3のいずれか一段落に記載の方法。
【0158】
C.9 第2の胴体セクションが、その内側表面に組み付けられた少なくとも1つの構造構成要素を含み、また、
タブを備え付けるステップが、少なくとも1つのタブを、第1および第2の胴体セクションの各接合縁部が端と端を接した位置合わせで係合されたときに、構造構成要素に係合するのに適応しているように形成するステップを含む、
段落C〜C.8のいずれか一段落に記載の方法。
【0159】
C.10 第2の胴体セクションが、その内側表面に組み付けられた少なくとも1つの構造構成要素を含み、
タブを備え付けるステップが、タブの外側表面から実質的に直角に延在しかつ構造構成要素の少なくとも一部分と相互嵌合するように適応された突出部を有する少なくとも1つのタブを形成するステップを含み、また、
係合させるステップが、少なくとも1つのタブの突出部を、構造構成要素の前述の部分と相互嵌合させるステップをさらに含む、
段落C〜C.9のいずれか一段落に記載の方法。
【0160】
C.10.1 相互嵌合させるステップが、スナップ式係合で係合させるステップを含む、段落C.10に記載の方法。
【0161】
C.10.2 構造構成要素が、第2の胴体セクションの内側表面に沿って延在するフレームであり、また、
タブと相互嵌合するように適応される構造構成要素の部分が、第2の胴体セクションの接合縁部に近接したフレームの側面上に配置されたフランジである、
段落C.9〜C.10.1のいずれか一段落に記載の方法。
【0162】
C.11 第2の胴体セクションが、その内側表面に組み付けられた2つ以上の構造構成要素を含み、各構造構成要素が、第2の胴体セクションの接合縁部までまたは第2の胴体セクションの接合縁部に向かって延在する端部を有し、また、
タブを備え付けるステップが、隣接した2つの構造構成要素の端部間にしっくり納まる大きさになされた幅を有するように、少なくとも1つのタブを形成するステップを含む、
段落C〜C.10.2のいずれか一段落に記載の方法。
【0163】
C.12 結合材料を利用するステップが、タブの1つまたは複数の部分、および第2の胴体セクションの接合縁部の1つまたは複数の部分に結合材料を塗布するステップを含む、段落C〜C.11のうちのいずれか一段落に記載の方法。
【0164】
C.13 係合させるステップが、少なくとも1つのタブの外側表面を第2の胴体セクションの内側表面の対応部分と向かい合って位置合わせされて配置するステップを含み、また、
結合材料を利用するステップが、少なくとも1つのタブの外側表面、および/または第2の胴体セクションの内側表面の1つまたは複数の対応部分に結合材料を塗布するステップを含む、
段落C〜C.12のいずれか一段落に記載の方法。
【0165】
C.13.1 タブを備え付けるステップが、結合材料の注入のために、各タブを貫いて1つまたは複数の注入穴を形成するステップを含み、また、
結合材料を利用するステップが、1つまたは複数の注入穴を通じて結合材料を注入するステップを含む、
段落C.13に記載の方法。
【0166】
C.13.2 結合材料を利用するステップが、結合材料の塗布を検証するステップをさらに含む、段落C.13またはC.13.1に記載の方法。
【0167】
C.13.2.1 タブを備え付けるステップが、結合材料の注入を検証するために、1つまたは複数の注入穴に近接して配置される1つまたは複数の検証穴を、各タブを貫いて形成するステップを含む、段落C.13.2に記載の方法。
【0168】
D 航空機胴体の形成方法であって、
複合材料の複数の層から受入側外板セクションを製作するステップと、
受入側外板セクションの接合縁部に向かって長手方向に延在する複数のスティフナを用いて受入側外板セクションを補強するステップと、
複数のスティフナの対応する隣接した対の間にしっくり納まる大きさになされた幅をもつ端部をそれぞれが有する、複数の結合タブを形成するステップと、
タブの端部が挿入可能外板セクションの接合縁部から長手方向に延在するように、複合材料の複数の層から製作された挿入可能外板セクションに結合タブを配置するステップと、
タブの端部を複数のスティフナのうちの対応する隣接した対の端部間に挿入して、受入側外板セクションと挿入可能外板セクションのそれぞれの接合縁部を、端と端を接した位置合わせで係合させるステップと、
結合材料を利用して、タブの端部と受入側外板セクションを結合するステップと
を含む、方法。
【0169】
D.1 係合させるステップが、タブの端部の外側表面を受入側外板セクションの内側表面の対応部分と向かい合って位置合わせされて配置するステップを含む、段落Dに記載の方法。
【0170】
D.1.1 受入側外板セクションを製作するステップが、前述の受入側外板セクションの内側表面の対応部分を、前述のタブの端部の外側表面をつがい関係をなして受け入れるように形成するステップを含む、段落D.1に記載の方法。
【0171】
D.1.2 結合材料を利用するステップが、タブの端部の外側表面を受入側外板セクションの内側表面の対応部分と結合するステップを含む、段落D.1またはD.1.1に記載の方法。
【0172】
D.1.2.1 タブを形成するステップが、結合材料を注入するための1つまたは複数の注入穴、および/または結合材料の注入を検証するための1つまたは複数の検証穴をタブの端部に形成するステップを含む、段落D.1.2に記載の方法。
【0173】
D.1.2.2 結合材料を利用するステップが、各タブの端部を貫いて形成された注入穴を通じて結合材料を注入するステップを含む、段落D.1.2に記載の方法。
【0174】
本明細書において、「適応された」および「構成された」という用語は、要素、構成要素、または他の対象が所与の機能を果たすように設計および/または意図されていることを意味する。したがって、「適応された」および「構成された」という用語の使用は、所与の要素、構成要素、または他の対象が単に所与の機能を果たす「ことができる」ことを意味すると解釈されるべきではなく、その要素、構成要素、および/または他の対象は、その機能を果たすことを目的として明確に選択、生成、実装、利用、プログラム、および/または設計されるものである。また、特定の機能を果たすように適応されているものとして挙げられる要素、構成要素、および/または他の挙げられた対象が、その機能を果たすように構成されていると追加的または代替的に記載されうること、またその逆の場合も同様に、本開示の範囲に含まれる。
【0175】
本明細書において開示された装置の種々の要素、および方法のステップは、本開示によるすべての装置および方法に必要とされるわけではなく、本開示は、本明細書において開示された種々の要素およびステップの新規かつ非自明な組合せならびにサブコンビネーションのすべてを含む。その上、本明細書において開示された種々の要素およびステップのうちの1つまたは複数は、開示された装置または方法のすべてから切り離された、独立した発明の主題を画定することができる。したがって、そのような発明の主題は、本明細書において明白に開示された特定の装置および方法と関連している必要はなく、また、そのような発明の主題は、本明細書において明白に開示されていない装置および/または方法において有用性を見いだすことができる。