特許第6255306号(P6255306)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6255306
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】グラウンドゴルフ用のクラブ
(51)【国際特許分類】
   A63B 59/00 20150101AFI20171218BHJP
   A63B 53/10 20150101ALI20171218BHJP
【FI】
   A63B59/00
   A63B53/10 Z
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-112630(P2014-112630)
(22)【出願日】2014年5月30日
(65)【公開番号】特開2015-226581(P2015-226581A)
(43)【公開日】2015年12月17日
【審査請求日】2016年5月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000310
【氏名又は名称】株式会社アシックス
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】大冢 陽右
(72)【発明者】
【氏名】武島 英司
【審査官】 宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】 特公昭36−005430(JP,B1)
【文献】 特表2005−532842(JP,A)
【文献】 実開平01−176468(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0025252(US,A1)
【文献】 特開平02−261479(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 49/00 − 60/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状のシャフトと、前記シャフトの一端部に設けられたグリップと、前記シャフトの他端部に設けられたクラブヘッドとを備えたグラウンドゴルフ用のクラブにおいて、前記シャフトは、一定の径で形成された大径部と、該大径部よりも小径に形成され、且つ自身のシャフトの一次振動モードの腹に対応する部分よりも小径に形成された少なくとも一つの小径部を備え、前記一次振動モードの腹は、前記大径部に形成され、前記小径部は、前記シャフトの前記一次振動モードの腹よりもグリップ側に位置している、グラウンドゴルフ用のクラブ。
【請求項2】
棒状のシャフトと、前記シャフトの一端部に設けられたグリップと、前記シャフトの他端部に設けられたクラブヘッドとを備えたグラウンドゴルフ用のクラブにおいて、前記シャフトは、自身のシャフトの一次振動モードの腹に対応する部分よりも小径に形成された少なくとも一つの小径部を備え、前記小径部は、前記シャフトの前記一次振動モードの腹よりもグリップ側に位置し、且つ径方向外方に突出した拡径部を有しているグラウンドゴルフ用のクラブ。
【請求項3】
前記拡径部は、前記シャフトの二次振動モードの腹に対応した位置に配置されている請求項2に記載のグラウンドゴルフ用のクラブ。
【請求項4】
棒状のシャフトと、前記シャフトの一端部に設けられたグリップと、前記シャフトの他端部に設けられたクラブヘッドとを備えたグラウンドゴルフ用のクラブにおいて、前記シャフトは、自身のシャフトの一次振動モードの腹に対応する部分よりも小径に形成された少なくとも二つの小径部を備え、前記小径部は、前記シャフトの前記一次振動モードの腹よりもグリップ側に位置し、隣接する前記小径部同士の間の部分は、前記シャフトの二次振動モードの腹に対応した位置に配置されているグラウンドゴルフ用のクラブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラウンドゴルフ用のクラブに関する。
【背景技術】
【0002】
グラウンドゴルフは、誰でも手軽に且つ安全に楽しむことができるスポーツで、所定のクラブでボールを転がすように打つことによりプレーを行うものである。従来から、グラウンドゴルフ用のクラブとして、シャフトに小径部が設けられているものが提供されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
かかるグラウンドゴルフ用のクラブは、木製の円柱状のシャフトと、シャフトの一端部に設けられるヘッドとを備え、シャフトには、その長さ方向の中途部に、他の部分よりも直径の小さな小径部が所定の長さで形成されている。
【0004】
小径部は、ヘッドによってボールを打ったときに、シャフトの一次振動モードの腹に対応する位置に形成されている。そのため、シャフトが一次振動モードを励起し易くなり、シャフトの、ヘッド側の端部において応力集中が発生し難くなる。したがって、このグラウンドゴルフ用のクラブは、シャフトが折れ難いものになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−178276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、グラウンドゴルフは、近年、生涯スポーツとして高齢者を中心に知名度が高くなっている。競技人口の大多数が高齢者であることを考慮すると、軽量でありながらも、プレーヤーのパフォーマンスを向上させることができるグラウンドゴルフ用のクラブが求められる。
【0007】
上記構成のグラウンドゴルフ用のクラブは、他の部分よりも直径の小さな小径部が所定の長さで形成されているため、小径部が形成されていないシャフトと比較して、シャフトの重量を下げることができる。従って、上記構成のグラウンドゴルフ用のクラブは、クラブの軽量化を図ることができる。クラブが軽量になれば、高齢者であってもスイング速度を上げることができる。
【0008】
しかしながら、上記構成のグラウンドゴルフ用のクラブでは、スイング速度が上がる一方で、ボールの反発速度が上がらないという問題があった。
【0009】
また、上記構成のグラウンドゴルフ用のクラブでは、打撃の際、グリップを握る手に加わる衝撃が大きく、プレーヤーの手が痺れやすいという問題があった。
【0010】
そこで、上記問題に鑑み、本発明は、クラブを軽量化しつつも、比較的ボールの反発速度に優れると共に、打撃時のプレーヤーの手の痺れを低減することができるグラウンドゴルフ用のクラブを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るグラウンドゴルフ用のクラブは、棒状のシャフトと、前記シャフトの一端部に設けられたグリップと、前記シャフトの他端部に設けられたクラブヘッドとを備えたグラウンドゴルフ用のクラブにおいて、前記シャフトは、一定の径で形成された大径部と、該大径部よりも小径に形成され、且つ自身のシャフトの一次振動モードの腹に対応する部分よりも小径に形成された少なくとも一つの小径部を備え、前記一次振動モードの腹は、前記大径部に形成され、前記小径部は、前記シャフトの前記一次振動モードの腹よりもグリップ側に位置している。
【0012】
かかる構成によれば、シャフトに、該シャフトの一次振動モードの腹に対応する部分よりも小径に形成された小径部が形成されている。小径部が形成されることにより、小径部が形成されていないシャフトと比較して、シャフトを軽くすることができる。そのため、クラブを軽くすることができる。その結果、打撃時のスイング速度を向上させることができる。
【0013】
また、小径部は、シャフトの一次振動モードの腹よりもグリップ側に位置している。軽量化に寄与する小径部がグリップ側に位置していると、グリップ側が軽量となりやすいため、クラブの重心が相対的にヘッド側にシフトする。その結果、小径部がシャフトの一次振動モードの腹に対応して位置しているクラブに比べ、ボールの反発速度に優れる。従って、上記構成のクラブは、クラブを軽量化しつつも、比較的ボールの反発速度に優れる。
【0014】
また、小径部は、シャフトの一次振動モードの腹に対応する部分よりも小径に形成されているため、該小径部は、前記部分よりも剛性が低く、曲がりやすい。そして、前記小径部は、シャフトにおいて最も湾曲する部分である一次振動モードの腹を避けて位置している。そのため、小径部よりも剛性の高い部分が、一次振動モードの腹と対応することとなる。その結果、本発明に係るクラブは、一次振動モードが励起された場合に、一次振動モードの腹に小径部が位置しているクラブと比較して、シャフトの振幅を抑えることができる。これに伴い、グリップの振幅も抑えることができる。従って、打撃の際、グリップを握る手に加わる衝撃を低減することができ、プレーヤーの手を痺れにくくすることができる。
【0015】
本発明に係るグラウンドゴルフ用のクラブは、棒状のシャフトと、前記シャフトの一端部に設けられたグリップと、前記シャフトの他端部に設けられたクラブヘッドとを備えたグラウンドゴルフ用のクラブにおいて、前記シャフトは、自身のシャフトの一次振動モードの腹に対応する部分よりも小径に形成された少なくとも一つの小径部を備え、前記小径部は、前記シャフトの前記一次振動モードの腹よりもグリップ側に位置し、且つ径方向外方に突出した拡径部を有している。
【0016】
かかる構成によれば、小径部は、径方向外方に突出した拡径部を有している。拡径部は、径方向外方に突出させるため、凸状に形成されている。即ち、小径部に、剛性の高い部分が形成されることとなる。従って、小径部の剛性は、拡径部を有していない小径部に比べ高まり、シャフトの剛性も高まる。その結果、一次振動モードが励起された場合に、小径部が拡径部を有していないシャフトに比べ、シャフトの振幅を抑えることができる。これに伴い、グリップの振幅も抑えることができる。従って、打撃の際、グリップを握る手に加わる衝撃を低減することができ、プレーヤーの手を痺れにくくすることができる。
【0017】
本発明の一態様として、前記拡径部は、前記シャフトの二次振動モードの腹に対応した位置に配置されていてもよい。
【0018】
かかる構成によれば、拡径部は、シャフトの二次振動モードの腹に対応した位置に配置されている。即ち、シャフトにおいて湾曲する部分である二次振動モードの腹に対応した位置に、小径部の中で剛性の高い部分である拡径部が配置されることとなる。そのため、二次振動モードが励起された場合にも、二次振動モードの腹に対応した位置に拡径部が配置されていないシャフトに比べ、シャフトの振幅を抑えることができる。これに伴い、グリップの振幅も抑えることができる。従って、打撃の際、グリップを握る手に加わる衝撃をより低減することができ、プレーヤーの手を痺れにくくすることができる。
【0019】
本発明に係るグラウンドゴルフ用のクラブは、棒状のシャフトと、前記シャフトの一端部に設けられたグリップと、前記シャフトの他端部に設けられたクラブヘッドとを備えたグラウンドゴルフ用のクラブにおいて、前記シャフトは、自身のシャフトの一次振動モードの腹に対応する部分よりも小径に形成された少なくとも二つの小径部を備え、前記小径部は、前記シャフトの前記一次振動モードの腹よりもグリップ側に位置し、隣接する前記小径部同士の間の部分は、前記シャフトの二次振動モードの腹に対応した位置に配置されている。
【0020】
かかる構成によれば、シャフトは、小径部を少なくとも二つ備える。隣接する小径部同士の間の部分の径は、各小径部の径よりも大きいため、隣接する小径部同士の間の部分は、各小径部よりも剛性が高い。従って、シャフトの剛性は、連続して小径部が一つ形成されたシャフトと比較して高くなり、シャフトの振幅を抑えることができる。
【0021】
隣接する小径部同士の間の部分は、シャフトの二次振動モードの腹に対応した位置に配置されている。即ち、シャフトにおいて大きく湾曲する部分である二次振動モードの腹に、各小径部よりも剛性の高い部分が配置されることとなる。
【0022】
かかる構成によれば、二次振動モードの腹に対応した位置に、隣接する小径部同士の間の部分が配置されていないシャフトに比べ、シャフトの振幅を抑えることができる。これに伴い、グリップの振幅も抑えることができる。従って、打撃の際、グリップを握る手に加わる衝撃を低減することができ、プレーヤーの手を痺れにくくすることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一態様に係るグラウンドゴルフ用のクラブによれば、クラブを軽量化しつつも、比較的ボールの反発速度に優れると共に、打撃時のプレーヤーの手の痺れを低減することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の第一実施形態に係るグラウンドゴルフ用のクラブの側面図である。
図2図2は、同実施形態の一次振動モードが励起された状態を示す概念図である。
図3図3は、本発明の第二実施形態に係るグラウンドゴルフ用のクラブの側面図である。
図4図4は、同実施形態の二次振動モードが励起された状態を示す概念図である。
図5図5は、本発明の第三実施形態に係るグラウンドゴルフ用のクラブの側面図である。
図6図6は、小径部と一次振動モードの腹との位置関係がグリップの振幅に及ぼす影響を説明する概念図である。
図7図7は、小径部と二次振動モードの腹との位置関係がグリップの振幅に及ぼす影響を説明する概念図である。
図8図8は、小径部の変形例を示す拡大側面図である。
図9図9は、従来のグラウンドゴルフ用のクラブの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(第一実施形態)
以下、本発明の一実施形態(第一実施形態)に係るグラウンドゴルフ用のクラブ(以下、単に「クラブ」という)について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0026】
図1に示すように、クラブ1は、シャフト2と、シャフト2の一端部に設けられたグリップ6と、シャフト2の他端部に設けられたヘッド3とを備える。シャフト2は、例えば、木製であり、その形状は概ね円柱状である。シャフト2は、例えば、無垢の木材を円柱状に削り出すことによって形成され、または、複数層からなる木製の集成材や積層材を円柱状に削り出すことによって形成される。また、ヘッド3は、木製のヘッド本体4と、ヘッド本体4に固着された合成樹脂製のフェース部5とを有する。グリップ6は、シャフトの一端部に設けられた把持部であり、一般的にグリップ部にはラバーなどの別部材が取り付けられることが多い。
【0027】
図1に示すように、ヘッド本体4の上側の面4aから、シャフト2の一端部が挿入されており、ヘッド本体4の正面4bには、フェース部5が重ねられている。ヘッド3の下側の面(以下「ソール面」という)4cには、金属製の補強部材(図示略)が設けられている。また、フェース部5には、ボールを打つための打撃面7が形成されている。この打撃面7は、平坦面とされ、ソール面4cと為す角度(ロフト角)が約90°とされている。
【0028】
シャフト2は、シャフト2の一次振動モードの腹Z1に対応する部分よりも小径に形成され、且つ径方向内方に括れるように形成された小径部8を備えている。即ち、シャフト2は、小径部8と、この小径部8よりも径が大きい大径部9を備えている。大径部9は、ヘッド3側の端部に形成される第一大径部10と、グリップ6側の端部に形成される第二大径部11とを有する。第一大径部10の一部が、シャフト2の一次振動モードの腹Z1に対応している。換言すれば、シャフト2の一次振動モードの腹Z1は第一大径部10内に位置している。図1に示すように、小径部8は、第一大径部10と第二大径部11との間に形成されている。より具体的には、小径部8は、小径部8と第一大径部10との境界部8aと、小径部8と第二大径部11との境界部8bとの間に形成されている。
【0029】
第一大径部10の直径D11及び第二大径部11の直径D12は、約18mm以上約30mm以下とされるのが好ましい。小径部8の直径D2は、約14mm〜約27mmとされるのが好ましい。
【0030】
本実施形態にかかるクラブ1は、小径部8を備えることにより、シャフト2に小径部8を形成する前のクラブと比較して、その総重量を約25g〜約50g軽くすることができる。
【0031】
クラブを軽くすれば、スイング速度が向上する一方で、クラブの総重量の低下により、ボールの反発速度が低下する。本実施形態にかかるクラブ1は、クラブ1のグリップ6側を軽くすることによって、クラブ1の重心位置をグリップ側へシフトさせている。従って、本実施形態にかかるクラブ1は、シャフトのヘッド側を軽くしているクラブよりも、比較的ボールの反発速度に優れる。
【0032】
小径部8は、シャフト2の一次振動モードの腹Z1に対応する部分よりも小径に形成されているため、該小径部8は、該部分よりも剛性が低く、曲がりやすい。図2に示すように、小径部8は、シャフト2の一次振動モードの腹Z1よりもグリップ6側に形成されている。即ち、小径部8は、シャフト2において最も湾曲する部分である一次振動モードの腹Z1を避けて形成されている。そのため、小径部8よりも剛性の高い部分が、一次振動モードの腹Z1と対応することとなる。その結果、本実施形態に係るクラブ1は、一次振動モードが励起された場合に、一次振動モードの腹Z1に小径部が形成されているクラブと比較して、シャフト2の振幅を抑えることができる。これに伴い、グリップ6の振幅も抑えることができる。従って、打撃の際、グリップ6を握る手に加わる衝撃を低減することができ、プレーヤーの手を痺れにくくすることができる。
【0033】
一次振動モードが励起された場合、一次振動モードの腹Z1は、シャフト2において、ヘッド3本体の上側の面4aから約210mm〜約360mmの範囲内に形成される。シャフト2の小径部8は、一次振動モードの腹Z1から、該小径部8の一次振動モードの腹Z1側の端縁までの距離が約135mm以内でグリップ6側に形成されている。
【0034】
グラウンドゴルフ用の用具については、日本グラウンドゴルフ協会により、種々基準が定められており、クラブ1は、その全長が500mm〜1000mmの範囲内で製作される必要がある。本実施形態においては、小径部8は、その長さL2が、約120mm〜約255mmの範囲内で形成されるのが好ましい。この範囲内であれば、小径部8の剛性を極度に低下させることなく軽量化を図ることができる。また、第一大径部10は、その長さL1が、約210mm〜約360mmの範囲内、第二大径部11とグリップ6は、その合計の長さL3が、約355mm〜約425mmの範囲内で形成されるのが好ましい。
【0035】
(第二実施形態)
以下、本発明の他の実施形態(第二実施形態)に係るクラブ1について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、上記の実施形態と共通する構成については同じ符号を付して、重複する説明は省略する。
【0036】
図3に示すように、小径部8には、径方向外方に突出した拡径部83が形成されている。小径部8の径方向外方に突出させるため、拡径部83は、凸状に形成されている。即ち、小径部8に、剛性の高い部分が形成されることとなる。従って、小径部8の剛性は、拡径部83が形成されていない小径部に比べ高まり、シャフト2の剛性も高まる。
【0037】
前記拡径部83の最大径D3は、一次振動モードの腹Z1に対応する部分の径よりも小さく、17mm〜29mmであることが好ましく、20mm〜25mmであることがより好ましい。
【0038】
また、図4に示すように、拡径部83は、シャフト2の二次振動モードの腹Z2に対応した位置に形成されている。具体的には、拡径部83は、シャフト2の二次振動モードにおける二つの腹Z2のうち、グリップ6側の腹Z2と対応した位置に形成されている。即ち、シャフト2において湾曲しやすい部分である二次振動モードの腹Z2に、小径部の中で剛性の高い部分である拡径部83が形成されることとなる。なお、小径部8の好ましい最小径については、第一実施形態と同じである。
【0039】
図4に示すように、二次振動モードが励起された場合、二次振動モードの節Z3は、一次振動モードの腹Z1に対応した位置に形成される。小径部8は、シャフト2の一次振動モードの腹Z1よりもグリップ6側に形成されているため、拡径部83は、二つの二次振動モードの腹Z2のうち、グリップ側の腹Z2と対応した位置に形成されている。該二次振動モードの腹Z2は、ヘッド3本体の上側の面4aから約400mm〜約600mmの範囲内に形成されている。
【0040】
このようなクラブ1によれば、二次振動モードが励起された場合にも、二次振動モードの腹Z2に対応した位置に拡径部83が形成されていないシャフトに比べ、シャフト2の振幅を抑えることができる。これに伴い、グリップ6の振幅も抑えることができる。従って、打撃の際、グリップ6を握る手に加わる衝撃を低減することができ、プレーヤーの手を痺れにくくすることができる。
【0041】
(第三実施形態)
また、本発明の他の実施形態(第三実施形態)に係るクラブ1においては、図5に示すように、シャフト2は、小径部8を少なくとも二つ備えている。具体的には、シャフト2は、ヘッド3側に形成される第一小径部81と、グリップ6側に形成される第二小径部82とを備える。
【0042】
第一小径部81は、第一小径部81と第一大径部10との境界部8aと、その直径D22が、シャフト2の一次振動モードの腹Z1に対応する部分の直径と同じとなる境界部8cとの間に形成されている。第二小径部82は、第二小径部82と第二大径部11との境界部8bと、その直径D23が、シャフト2の一次振動モードの腹Z1に対応する部分の直径と同じとなる境界部8dとの間に形成されている。なお、小径部8の好ましい最小径については、第一実施形態と同じである。
【0043】
即ち、第一小径部81と第二小径部82の間の部分Xの直径D4は、第一小径部81の直径D22及び第二小径部82の直径D23よりも大きい。そのため、第一小径部81と第二小径部82の間の部分Xは、第一小径部81及び第二小径部82と比較して、剛性が高い。従って、シャフト2の剛性は、連続して小径部8が一つ形成されたシャフト2と比較して高くなる。この場合、直径D4は、シャフト2の一次振動モードの腹Z1に対応する部分と同径であってもよく、また、それよりも大きくてもよい。
【0044】
第一小径部81と第二小径部82の間の部分Xは、シャフト2の二次振動モードの腹Z2に対応した位置に形成されている。具体的には、前記部分Xは、シャフト2の二次振動モードにおける二つの腹Z2のうち、グリップ6側の腹Z2に対応した位置に形成されている。即ち、シャフト2において湾曲しやすい部分である二次振動モードの腹Z2に、第一小径部81と第二小径部82よりも剛性の高い部分Xが形成されることとなる。前記部分Xの径は、一次振動モードの腹Z1に対応する部分の直径以上であり、通常、該腹Z1に対応する部分の直径と同じである。
【0045】
第一小径部81の長さL21及び第二小径部82の長さL22は、約60mm〜約195mmの範囲内に形成されている。本実施形態においては、第一小径部81の長さL21は、130mm、第二小径部82の長さL22は、70mmであり、第一小径部81は、第二小径部82より長く形成されている。
【0046】
かかるクラブ1によれば、二次振動モードが励起された場合にも、小径部8が一つ形成されているシャフト2に比べ、また、小径部8が二つ形成されていると共に、二次振動モードの腹Z2に対応した位置に前記部分Xが形成されていないシャフトに比べ、シャフト2の振幅を抑えることができる。これに伴い、グリップ6の振幅も抑えることができる。従って、打撃の際、グリップ6を握る手に加わる衝撃を低減することができ、プレーヤーの手を痺れにくくすることができる。
【0047】
なお、本発明に係るグラウンドゴルフ用のクラブは、上記の実施形態に限らず、種々の変形・変更が可能である。
【0048】
上記第一〜第三実施形態では、クラブ1の全長が、500mm〜1000mmの範囲内で製作されることを前提としているが、これは、現在、日本グラウンドゴルフ協会が定める基準に従うものであり、この基準が変更された場合には、これに応じてシャフト2の長さも変更可能である。
【0049】
上記第一〜第三実施形態では、クラブ1のシャフト2は、木製であるとしたが、上記と同様の理由により、基準の変更に応じて、シャフト2の材料及び形状の変更が可能である。
【0050】
上記第一〜第三実施形態では、シャフトを小径にすることでクラブの総重量の軽量化を図ったが、シャフトを小径にすると共にその他の方法によりグリップ側をさらに軽くしてもよい。例えば、シャフトを小径にすると共に、グリップの素材を発泡化することにより、またはグリップのラバーを低密度化することによって更なる軽量化を図ってもよい。また、ラバーの長さを短くしてもよい。更に、シャフトを小径にすると共に、低比重の木材を使用することにより軽量化を図ってもよい。その他、シャフトと同素材の延長部分をそのままグリップとしてもよい。
【0051】
上記第二実施形態では、小径部8に拡径部83が一つ形成された場合を説明したが、図8(a)に示すように、複数の拡径部83,83…を備えていてもよい。拡径部83を有する複数の小径部2を備えていてもよい。
【0052】
また、図8(b)に示すように、小径部8は、その長さ方向の中心に向かうにつれて直径D2が徐々に小さくなるテーパ部と、直径が一定であるストレート部と、その長さ方向の中心から離れるにつれて、直径D2が徐々に大きくなるテーパ部とを備えた形状であってもよい。更に、図8(c)に示すように、小径部8は、複数の拡径部83,83…を備えていてもよい。
【実施例】
【0053】
本発明の作用効果を確認するために、本発明に係るクラブ1と、従来のクラブとの性能を比較する試験を行った。
【0054】
<試験例1>
試験例1は、クラブの重量・重心位置がスイング速度に及ぼす影響を確認するものである。
【表1】
【表2】
【0055】
表1は、試験例1で使用したクラブの、重量及び重心位置を表したものである。本試験では、重量・重心位置が異なる3種類のクラブ実施例1(Smp1,Smp2,Smp3)を、女性ユーザー6名にスイングさせ、スイング速度を比較した。ここで、Smp1〜Smp3は、次の通りである。
Smp1:円柱シャフト(径21mm)に、長さ方向の中心に向かうほど、徐々に直径が小さくなるように構成された小径部8(全長190mm、最小径18mm)が、一次振動モードの腹Z1からグリップ6側に90mm離れて形成されているもの。
Smp2:Smp1の小径部に23gの鉛を貼付し、重心位置をグリップ側に21mm移動させたもの。
Smp3:Smp1の小径部に80gの鉛を貼付し、重心位置をグリップ側に60mm移動させたもの。
【0056】
試験例1の結果、スイング速度は、Smp1>Smp2>Smp3となった。この結果より、クラブ1を、グリップ6側で軽量化することで、スイング速度が向上する傾向を確認することができた。
【0057】
<試験例2>
試験例2は、クラブの重量・重心位置がクラブの反発特性に及ぼす影響を確認するものである。
【表3】
【表4】
【0058】
表3は、試験例2で使用したクラブの重量、SmpB(基準)との重量差、及びクラブの重心位置を表したものである。ここで、SmpA〜SmpCは、次の通りである。
SmpA:円柱シャフト(径21mm)に、長さ方向の中心に向かうほど、徐々に直径が小さくなるように構成された小径部8(全長190mm、最小径18mm)が、一次振動モードの腹Z1に対応した位置に形成されているものであって、クラブの重心位置をSmpBと同じとし、SmpBよりも51g軽くしたもの。
SmpB:円柱シャフト(径21mm)に、小径部が形成されていないもの。
SmpC(実施例2):円柱シャフト(径21mm)に、長さ方向の中心に向かうほど、徐々に直径が小さくなるように構成された小径部8(全長190mm、最小径18mm)が、一次振動モードの腹Z1からグリップ6側に90mm離して形成されたものであって、クラブの重心位置をSmpBよりも20mmヘッド側にシフトさせ、SmpBよりも65g軽くしたもの。
【0059】
以上3種類のクラブを使用して、反発特性の比較を行った。いずれのクラブにも、ヘッドの重心位置にグラウンドゴルフ用のボールを衝突させ、跳ね返り速度を比較した。なお、衝突速度は15m/s、25m/sの2種類とした。
【0060】
表4は試験例2の結果を表したものである。試験例2では、いずれの衝突速度(15m/s、25m/sの2種類)においてもSmpA<SmpB<SmpCの順に反発速度が大きくなった。この結果から、本発明の一実施形態に係るクラブは、ヘッド側を軽量にしたものや、軽量化を図っていないクラブと比較して、比較的ボールの反発速度に優れることがわかった。すなわち、クラブの重心をヘッド側に位置させつつクラブ全体を軽量化することにより、反発特性が向上することを確認できた。
【0061】
試験例1及び試験例2の結果から、クラブ1は、シャフト2においてグリップ6側を軽量にすることで、比較的スイング速度及びボールの反発速度に優れることがわかった。
【0062】
表5は、本発明の一実施例となるクラブNo1(実施例3)と、従来品であるクラブ(No2,No3,No4)の、各部の重量及びクラブの総重量を表したものである。なお、これらのクラブの全長はほぼ同じである。ここで、No.1〜No.4のクラブは、次の通りである。
No.1(実施例3):円柱シャフト(径21mm)に、長さ方向の中心に向かうほど、徐々に直径が小さくなるように構成された小径部8(全長190mm、最小径18mm)が、一次振動モードの腹Z1からグリップ6側に90mm離れて形成されているもの。
No.2:円柱シャフト(径21mm)に、小径部が形成されていないもの。
No.3:円柱シャフト(径22mm)に、小径部が形成されていないもの。
No.4:円柱シャフト(径21mm)に、長さ方向の中心に向かうほど、徐々に直径が小さくなるように構成された小径部(全長190mm、最小径18mm)が、一次振動モードの腹Z1に対応した位置に形成されているもの。
【0063】
表5からも分かるように、No.1のクラブ(実施例3)は、クラブの総重量が最も小さいにも関わらず、クラブ1の重心位置が最もヘッド6寄りである。
【0064】
No.2,No.3のクラブは、ヘッドを重くすることによって重心位置をヘッド側へシフトさせている。しかしながら、シャフトが重く、総重量は650g前後となっている。また、No4のクラブは、ヘッドが軽くシャフトが重いため、重心位置がグリップ側へシフトする仕様となっている。No.2,No.3のように総重量が大きく、さらに重心位置をヘッド側へシフトする構造では、反発特性の向上は期待できるものの、スイング速度が低下する。また、No.4では、総重量が小さいためにスイング速度が向上する反面、重心位置がグリップ側へ寄っているため、反発特性の低下が避けられない。
【0065】
即ち、No.1のクラブは、No.2〜No.4に係るクラブと比較しても、クラブを軽量にしつつも、比較的ボールの反発速度に優れるといえる。
【表5】
【0066】
次に、一次振動モードの腹Z1と小径部8の位置が痺れに及ぼす影響を、有限要素法による固有値解析により解析した。一次振動モードの腹Z1と小径部8の位置関係は図6に示す。図6の(a)、(b)、(c)は、それぞれSmpA1、SmpB1、SmpC1の一次振動モード励起状態を示している。
【0067】
SmpA1は、従来品であるクラブであり、円柱シャフト(径21mm)に、長さ方向の中心に向かうほど、徐々に直径が小さくなるように構成された小径部(全長190mm、最小径18mm)が、一次振動モードの腹Z1に対応した位置に形成されているもの。SmpB1(実施例4)及びSmpC1(実施例5)は共に、本発明の実施例となるクラブ1であり、小径部8がシャフト2の一次振動モードの腹Z1よりもグリップ6側に形成されている。SmpB1は、円柱シャフト(径21mm)に、長さ方向の中心に向かうほど、徐々に直径が小さくなるように構成された小径部8(全長190mm、最小径は18mm)が、一次振動モードの腹Z1からグリップ6側に90mm離れて形成されたものである。SmpC1は、この小径部8に、拡径部83(最大径D3が20mm)が形成されたものである。表6は、本解析で使用したSmpA1,SmpB1,SmpC1におけるシャフト2の径及びグリップ6の振幅を表したものである。なお、本解析においては、シャフト2の一次振動モードの腹Z1に対応する部分の径は、第一大径部10の直径D11と同じとしている。なお、図6及び表6において、D11は、一次振動モードの腹Z1に対応する部分の径、D2は小径部8の最小径、D3は、拡径部83の最大径を示す。
【表6】
【0068】
本解析では、全てのサンプルにおいて、クラブの全長を870mm、ヘッド重量を350gとした。また、各部材の弾性率として、ヘッド3及びシャフト2については1000kgf/mm、グリップ6については300kgf/mmとした。各部材の密度については、ヘッド3及びシャフト2については0.75g/cc、グリップ6については1.0g/ccとした。クラブ1の状態は、各部材が何ら固定されていない、完全自由な拘束状態とした。また、要素数を3334、節点数を5062として、有限要素法による固有値解析を行った。本解析条件の下で、シャフト2が湾曲する方向における相対変位が最小値を示す部位を、一次振動モードの腹Z1とした。
【0069】
解析の結果、グリップ6の振幅A1は、SmpA1>SmpB1>SmpC1となった。具体的には、SmpA1におけるグリップ6の振幅A1を1とした場合、SmpB1のグリップ6の振幅A1は0.88となった。これは、SmpB1において、剛性の低い部分である小径部8が、シャフト2の一次振動モードの腹Z1を避けて形成されているためであると考えられる。本解析により、SmpB1は、従来のクラブであるSmpA1に比べ、手の痺れを低減することができることが分かった。
【0070】
また、グリップ6の振幅はSmpB1(0.88)よりもSmpC1(0.85)の方が小さくなった。これは、SmpC1では、小径部8に、小径部8よりも曲げ剛性の高い拡径部83が形成されたためであると考えられる。本解析により、SmpC1は、SmpB1に比べ、更に手の痺れを低減することができることが分かった。
【0071】
次に、二次振動モードの腹Z2と、隣接する小径部同士の間の部分Xの位置が痺れに及ぼす影響を、有限要素法による固有値解析により解析した。全てのクラブは、一次振動モードの腹Z1よりもグリップ6側に小径部8が形成されているものである。二次振動モードの腹Z2と前記部分Xの位置関係は図7に示す。図7の(a)、(b)、(c)は、それぞれSmpA2(実施例6)、SmpB2(実施例7)、SmpC2(実施例8)の二次振動モード励起状態を示している。
【0072】
SmpA2は、シャフト2に小径部8が一つ形成されているもの、SmpB2及びSmpC2は共に、シャフト2に小径部8が二つ形成されたものである。SmpB2は、両小径部の間の部分Xが第二振動モードの腹Z2からずれた位置に形成されたものである。SmpC2は、前記部分Xが第二振動モードの腹Z2に対応した位置に形成されたものである。表7は、本解析で使用したSmpA2,SmpB2,SmpC2のシャフト2の径及びグリップ6の振幅を表したものである。なお、図7及び表7において、D11は、一次振動モードの腹Z1に対応する部分の径、D2は小径部8の最小径、D4は、前記部分Xの最大径を示す。
【0073】
SmpB2における前記部分Xは、シャフト2のヘッド3本体の上側の面4aから535mmの箇所に、SmpC2における前記部分Xは、シャフト2のヘッド3本体の上側の面4aから475mmの箇所に形成されている。
【表7】
【0074】
本解析においては、全てのサンプルにおいて、クラブの全長を870mm、ヘッド重量を350gとして解析した。また、各部材の弾性率として、ヘッド及びシャフトについては1000kgf/mm、グリップについては300kgf/mmとした。各部材の密度については、ヘッド3及びシャフト2については0.75g/cc、グリップ6については1.0g/ccとした。クラブ1の状態は、各部材が何ら固定されていない、完全自由な拘束状態とした。また、要素数を3334、節点数を5062として、有限要素法による固有値解析を行った。本解析条件の下で、シャフト2が湾曲する方向における相対変位が最小値を示す部位を、二次振動モードの腹Z2とした。
【0075】
解析の結果、グリップ6の振幅A2は、SmpA2>SmpB2>SmpC2となった。具体的には、SmpA2におけるグリップ6の振幅A2を1とした場合、SmpB2のグリップ6の振幅A2は0.93となった。これは、SmpBでは、小径部と小径部の間に、小径部8よりも曲げ剛性の高い部分Xが形成されたためであると考えられる。本解析により、SmpB2は、SmpA1に比べ、手の痺れを低減することができることが分かった。
【0076】
また、グリップ6の振幅A2はSmpB2(0.93)よりもSmpC2(0.88)の方が小さくなった。これは、SmpC1では、小径部8よりも剛性の高い前記部分Xが、第二振動モードの腹Z2に対応する位置に形成されたためであると考えられる。本解析により、SmpC2は、SmpB2に比べ、更に手の痺れを低減することができることが分かった。
【0077】
以上の試験、及び解析結果から、本発明の一実施形態に係るクラブ1は、クラブを軽量化しつつも、比較的ボールの反発速度に優れると共に、打撃時のプレーヤーの手の痺れを低減することができるといえる。
【符号の説明】
【0078】
1…クラブ、2…シャフト、3…ヘッド、4…ヘッド本体、4a…ヘッド本体の上側の面、4b…ヘッド本体の正面、4c…ソール面、5…フェース部、6…グリップ、7…打撃面、8…小径部、81…第一小径部、82…第二小径部、83…拡径部、9…大径部、10…第一大径部、11…第二大径部、L1…第一大径部の長さ、L2…小径部の長さ、L3…第二大径部とグリップの合計長さ、A1…一次振動モードの振幅、A2…二次振動モードの振幅、X…隣接する小径部同士の間の部分、Z1…一次振動モードの腹、Z2…二次振動モードの腹、Z3…二次振動モードの節、D1…大径部の直径、D11…第一大径部の直径、D12…第二大径部の直径、D2…小径部の直径、D22…第一小径部の直径、D23…第二小径部の直径、D3…拡径部の径、D4…隣接する小径部同士の間の部分の径
図1
図2
図3
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図9