特許第6255334号(P6255334)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッドの特許一覧

特許6255334フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法
<>
  • 特許6255334-フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法 図000002
  • 特許6255334-フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法 図000003
  • 特許6255334-フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法 図000004
  • 特許6255334-フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法 図000005
  • 特許6255334-フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法 図000006
  • 特許6255334-フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6255334
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20171218BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20171218BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20171218BHJP
   H01L 23/532 20060101ALI20171218BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20171218BHJP
【FI】
   H01L29/78 619A
   H01L21/90 S
   H01L29/78 612C
   H01L21/90 A
   G02F1/1368
   H01L29/78 616V
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-257556(P2014-257556)
(22)【出願日】2014年12月19日
(65)【公開番号】特開2016-119367(P2016-119367A)
(43)【公開日】2016年6月30日
【審査請求日】2017年2月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100101199
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義教
(72)【発明者】
【氏名】安達 勲
【審査官】 竹口 泰裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−205435(JP,A)
【文献】 特開2009−103775(JP,A)
【文献】 特開2003−195355(JP,A)
【文献】 特開2004−038047(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/336、29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1層間絶縁膜を含む層と、
前記第1層間絶縁膜を含む層の上の第2層間絶縁膜と、
前記第1層間絶縁膜を含む層の下に配置される、ソース/ドレイン電極と、
前記第1層間絶縁膜を含む層と前記第2層間絶縁膜の間に配置される、コモン電極と、
前記第2層間絶縁膜の上に配置される、ピクセル電極と、
を備え、前記第1層間絶縁膜を含む層及び前記第2層間絶縁膜は、前記ソース/ドレイン電極の上にそれぞれ、互いに連通する開口部を有する、フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法であって、
前記第1層間絶縁膜を含む層の上、及び、前記第1層間絶縁膜を含む層の前記開口部から露出した前記ソース/ドレイン電極の上に、前記コモン電極を形成するための層を形成すること、
前記コモン電極を形成するための前記層の上に、前記第1層間絶縁膜を含む層の前記開口部を避けるように、前記第2層間絶縁膜を塗布すること、
前記第2層間絶縁膜をマスクとして、前記コモン電極を形成するための前記層をエッチングし、前記コモン電極を形成すること、
前記第2層間絶縁膜を処理し、前記コモン電極の端部を前記第2層間絶縁膜で覆うこと、
前記開口部の各々を通して、前記ソース/ドレイン電極上を酸化物除去処理すること、
前記ピクセル電極を、前記開口部の各々を介して前記ソース/ドレイン電極に接続するように、形成すること、
を含む、フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項2】
前記ソース/ドレイン電極は銅である、請求項1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項3】
前記第2層間絶縁膜の処理はリフロー処理であり、当該リフロー処理は大気雰囲気化で行われる、請求項1または2に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項4】
前記ソース/ドレイン電極の酸化物除去処理はエッチング処理であり、当該エッチング処理は、シュウ酸を5%含むエッチング液を用いて、40℃で、90〜150秒行われる、請求項1から3のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項5】
前記ソース/ドレイン電極の酸化物除去処理はエッチング処理であり、前記コモン電極のエッチングは、前記ソース/ドレイン電極のエッチングと、同じエッチング液を用いて、同じ条件下で行われる、請求項1から4のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図3は、従来の薄膜トランジスタ(TFT)の積層構造を示す断面図である。図3に示すように、従来のTFTは、ガラス基板101の上に、ゲート電極102、ゲート絶縁膜103、アモルファスシリコン(a―Si)104、ソース/ドレイン電極105、バッファ層106、第1層間絶縁膜107a、コモン電極108、第2層間絶縁膜107b、及びピクセル電極109が順次積層されて構成されている。
【0003】
図4は、従来のTFTにおいて、第1層間絶縁膜107aの上に、コモン電極108、第2層間絶縁膜107b、及びピクセル電極109を形成する工程を示した説明図である。従来のTFTでは、コモン電極108とピクセル電極109の間の第2層間絶縁膜107bとして、窒化シリコンが用いられている。
【0004】
図4に示す工程の詳細を説明する。まず始めに、図4(a)において、第1層間絶縁膜107a上にコモン電極108を成膜する。その上にフォトレジストを塗布し、フォトマスクを介して露光を行い、現像液の中に浸し、フォトレジストの現像を行う。その後、コモン電極をエッチング工程でパターニングした後、剥離工程でフォトレジストを剥離する。
【0005】
次に、図4(b)において、第2層間絶縁膜107bとして窒化シリコンを成膜し、その上にフォトレジストを塗布した後、フォトマスクを介して露光し、現像液の中に浸して、フォトレジストを現像する。現像後、ポストベークを行い、フォトレジストを硬化させた後、エッチング工程で窒化シリコンをパターニングし、その後、フォトレジストを剥離する。
【0006】
さらに、図4(c)において、ピクセル電極109として酸化インジウムスズ(ITO)を成膜し、成膜後、ITO上にフォトレジストを塗布し、フォトマスクを介して露光した後、現像液に浸し、フォトレジストを現像する。現像後、ポストベーク工程でフォトレジストを硬化させた後、エッチング工程でITOをパターニングした後、剥離工程でフォトレジストを剥離し、TFTが完成する。
【0007】
例えば関連技術として、特許文献1(特開平06−061490号公報)、特許文献2(特開平07−066415号公報)が挙げられる。
【発明の概要】
【0008】
第2層間絶縁膜107bとして用いられる窒化シリコンは、真空装置を使用して成膜を行う必要がある。また、従来技術によるTFT形成工程は、上記のとおり工程数が非常に多い。これらの理由により、初期投資やランニングコストが高くなるという問題があった。
【0009】
これに対し、出願人は、図5に示すような、フリンジフィールドスイッチング(FPS)構造のTFTの積層構造を提案した。図5のTFTは、ガラス基板201の上に、ゲート電極202、ゲート絶縁膜203、アモルファスシリコン204、ソース/ドレイン電極205、バッファ層206、第1層間絶縁膜207a、コモン電極208、第2層間絶縁膜207b、及びピクセル電極209が順次積層されて構成されている。
【0010】
図6に、図5に示したTFTの、特に、コモン電極208、第2層間絶縁膜207b、及びピクセル電極209を製造する工程を示す。まず、図6(a)において、第1層間絶縁膜207aの上、及び、バッファ層206と第1層間絶縁膜207aの各開口部から露出したソース/ドレイン電極205の上に、コモン電極208を形成するための層を形成する。その後、感光性高誘電率有機絶縁膜を、コモン電極208を形成するための層の上に塗布する。
【0011】
次に、感光性高誘電率有機絶縁膜を、フォトマスクを介して露光、現像し、上記開口部以外の部位に、第2層間絶縁膜207bを形成する。その後、第2層間絶縁膜207bをマスクとして、コモン電極208を形成するための層をエッチング処理して、上記開口部内の、コモン電極208を形成するための層を除去し、コモン電極208を形成する。
【0012】
更に、第2層間絶縁膜207bをリフロー処理し、エッチングされたコモン電極208の端部を、第2層間絶縁膜207bで覆う、ポストベーク処理を行う。
【0013】
最後に、図6(b)において、ピクセル電極209を成膜した後、その上にフォトレジストを塗布し、フォトマスクを介して露光し、現像液の中に浸し、フォトレジストを現像する。その後、ピクセル電極209をエッチングしてパターニングした後、フォトレジストを剥離し、TFTが完成する。
【0014】
これにより、製造工程が簡素化され、コストの削減、および生産性向上を実現できる。
【0015】
上記のようなTFTの製造方法においては、エッチング処理によりコモン電極208を形成した後においては、ソース/ドレイン電極205は、大気中に露出されている。この状態で加熱し、例えば230℃で30分間のリフロー処理を行うと、ソース/ドレイン電極205を構成する金属が酸化され、酸化物が形成される可能性がある。その結果、当該金属の抵抗値が上昇する。
【0016】
酸化物が形成された場合に、ピクセル電極209の形成を行うと、ピクセル電極209とソース/ドレイン電極205との間に酸化物が介在する。すると、ピクセル電極209とソース/ドレイン電極205との界面の接触抵抗が上昇し、接触不良が発生し、液晶表示装置の表示不良を引き起こす可能性がある。
【0017】
また、図示しないパッド電極上に酸化物が存在すると、液晶表示装置において画像表示自体が正常になされない可能性がある。
【0018】
このような、ソース/ドレイン電極205やパッド電極の酸化は、大気雰囲気中、すなわち酸素が存在する雰囲気の下で、金属を加熱焼成していることに起因する。したがって、窒素などの不活性雰囲気中でリフロー処理を行えば、酸化物は生成されず、上記の問題は発生しない。しかし、窒素などの不活性雰囲気中でリフロー処理を行うためには、製造装置の追加や改造が必要となる。
【0019】
また、製造装置の追加や改造を実施したとしても、基板の投入や取り出しを、一定温度以下で行わなければ、金属の酸化を防止することはできない。そのため、該一定温度への昇温、降温を行うための時間が必要となり、生産性が低下する。
【0020】
本発明は、第1層間絶縁膜を含む層と、前記第1層間絶縁膜を含む層の上の第2層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜を含む層の下に配置される、ソース/ドレイン電極と、前記第1層間絶縁膜を含む層と前記第2層間絶縁膜の間に配置される、コモン電極と、前記第2層間絶縁膜の上に配置される、ピクセル電極と、を備え、前記第1層間絶縁膜を含む層及び前記第2層間絶縁膜は、前記ソース/ドレイン電極の上にそれぞれ、互いに連通する開口部を有する、フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法であって、前記第1層間絶縁膜を含む層の上、及び、前記第1層間絶縁膜を含む層の前記開口部から露出した前記ソース/ドレイン電極の上に、前記コモン電極を形成するための層を形成すること、前記コモン電極を形成するための前記層の上に、前記第1層間絶縁膜を含む層の前記開口部を避けるように、前記第2層間絶縁膜を塗布すること、前記第2層間絶縁膜をマスクとして、前記コモン電極を形成するための前記層をエッチングし、前記コモン電極を形成すること、前記第2層間絶縁膜を処理し、前記コモン電極の端部を前記第2層間絶縁膜で覆うこと、前記開口部の各々を通して、前記ソース/ドレイン電極上を酸化物除去処理すること、前記ピクセル電極を、前記開口部の各々を介して前記ソース/ドレイン電極に接続するように、形成すること、を含む、フリンジフィールドスイッチング構造を有する薄膜トランジスタの製造方法を提供する。
【0021】
前記ソース/ドレイン電極は銅であってもよい。
【0022】
前記第2層間絶縁膜の処理はリフロー処理であり、当該リフロー処理は大気雰囲気化で行われてもよい。
【0023】
前記ソース/ドレイン電極の酸化物除去処理はエッチング処理であり、当該エッチング処理は、シュウ酸を5%含むエッチング液を用いて、40℃で、90〜150秒行われてもよい。
【0024】
前記ソース/ドレイン電極の酸化物除去処理はエッチング処理であり、前記コモン電極のエッチングは、前記ソース/ドレイン電極のエッチングと、同じエッチング液を用いて、同じ条件下で行われてもよい。
【0025】
本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
【0026】
すなわち、装置を追加、改造することなく、酸化物の除去を行うことができる。
【0027】
好ましい様態では、製造工程の大きな増加を防止することができる。
【0028】
好ましい様態では、既存の装置で使用していた薬液を使用することができるため、薬液の変更や、新たな薬液の追加などの必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施形態として示したTFTの積層構造を示す断面図である。
図2】本発明の実施形態として示したTFTの製造方法を示す。
図3】従来のTFTの積層構造を示す断面図である。
図4】従来のTFTの製造方法を示す。
図5】出願人が提案したTFTの積層構造を示す断面図である。
図6】出願人が提案したTFTの製造方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明の実施形態として示したTFT1の積層構造を示す断面図である。
図1のTFT1は、絶縁膜3、チタン−モリブデン(MoTi)層4、ソース/ドレイン電極5、バッファ層6、第1層間絶縁膜7a、コモン電極8、第2層間絶縁膜7b、及びピクセル電極9が、順次積層されて形成される。
【0032】
第1層間絶縁膜7a及び第2層間絶縁膜7bは、ソース/ドレイン電極5の上にそれぞれ、互いに連通する開口部を有する。
また、絶縁膜3の下に、絶縁膜3より上の層により形成される開口部から露出するように、パッド電極11が形成され、その下にMoTi層10が形成されている。
【0033】
本発明においては、パッド電極11及びソース/ドレイン電極5として銅を、絶縁膜3及びバッファ層6として窒化シリコンを、第1層間絶縁膜7a及び第2層間絶縁膜7bとしてPAC(Photo Active Compound)などの有機絶縁膜を、コモン電極8及びピクセル電極9として酸化インジウムスズ(ITO)を用いるが、これに限られず他の物質を使用してもよい。
【0034】
図2は、本発明の実施形態として示したTFT1の製造方法を示す。
まず、図2(a)において、第1層間絶縁膜7aの上、及び、絶縁膜3、バッファ層6、第1層間絶縁膜7aの各開口部から露出した、パッド電極11とソース/ドレイン電極5の上に、コモン電極8を形成するための層8aを、ITOを成膜することにより、形成する。その後、感光性高誘電率有機絶縁膜を、コモン電極8を形成するための層8aの上に塗布する。その後、感光性高誘電率有機絶縁膜を、フォトマスクを介して露光、現像し、第2層間絶縁膜7bを、開口部を避けるように、形成する。
【0035】
次に、図2(b)において、第2層間絶縁膜7bをマスクとして、コモン電極8を形成するための層8aをエッチング処理して、パッド電極11とソース/ドレイン電極5の上の、コモン電極8を形成するための層8aを除去し、コモン電極8を形成する。エッチングは、例えば、シュウ酸を5%含むエッチング液を用いて、40℃で、90〜150秒行われるが、これに限られない。
【0036】
更に、図2(c)において、第2層間絶縁膜7bを、例えば230℃で30分の間、リフロー処理し、エッチングされたコモン電極8の端部を、第2層間絶縁膜7bで覆う、ポストベーク処理を行う。本発明においては、リフロー処理は大気雰囲気下で行われるので、パッド電極11、及びソース/ドレイン電極5は、大気中に露出されている。そのため、リフロー処理実施時に、パッド電極11、及びソース/ドレイン電極5を構成する銅が酸化されて、酸化銅12が形成される場合がある。
【0037】
この酸化銅12を除去するために、図2(d)に示すように、開口部を通して、ソース/ドレイン電極5の上、及び、パッド電極11の上に対し、酸化物除去処理、すなわち、エッチング処理を行う。エッチングは、例えば、シュウ酸を5%含むエッチング液を用いて、40℃で、90〜150秒行われる。すなわち、酸化銅12の除去を、コモン電極8のエッチング処理と同じエッチング液、同じ条件下で行う。
【0038】
最後に、図2(e)に示すように、ピクセル電極9を成膜した後、その上にフォトレジストを塗布し、フォトマスクを介して露光し、現像液の中に浸し、フォトレジストを現像する。その後、ピクセル電極9をエッチングしてパターニングし、ピクセル電極9が開口部を介してソース/ドレイン電極に接続するように、形成した後、フォトレジストを剥離し、TFT1が完成する。
【0039】
上記のTFT1の製造方法においては、図2(d)に示される工程において、酸化銅12が効果的に除去される。酸化銅12の除去により露出した、新たな銅の表面は、接触抵抗が低く、導通が良好である。したがって、液晶表示装置の表示不良などの不具合を防止することが可能となる。
【0040】
また、上記の製造方法においては、酸化銅12を除去する工程を追加したため、リフロー処理を窒素などの不活性雰囲気中で行う必要がなく、大気雰囲気中で行うことが可能となる。したがって、製造装置の追加や改造の必要がない。
【0041】
また、上記の製造方法において追加された工程はわずか1工程である。そのうえ、上記の製造方法においては、銅の酸化を防止する必要がないため、基板の投入や取り出しを、一定温度以下で行う必要もなく、すなわち、一定温度への昇温、降温を行う必要がなくなる。したがって、生産性の低下を防止することができる。
【0042】
更に、上記の製造方法においては、酸化銅12の除去を、コモン電極8のエッチング処理と同じエッチング液、同じ条件下で行う、すなわち、既存の装置で使用していた薬液や設備、設定を使用することができるため、薬液、設備や設定の変更や、新たな薬液の追加などの必要がない。
【0043】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であればこれから様々な変形及び均等な実施の形態が可能であることが理解できるであろう。
【0044】
よって、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲で定義される本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形や改良形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
1 TFT
3 絶縁膜
4 チタン−モリブデン(MoTi)層
5 ソース/ドレイン電極
6 バッファ層
7a 第1層間絶縁膜
8 コモン電極
7b 第2層間絶縁膜
9 ピクセル電極
10 チタン−モリブデン(MoTi)層
11 パッド電極
12 酸化物
図1
図2
図3
図4
図5
図6