(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6255462
(24)【登録日】2017年12月8日
(45)【発行日】2017年12月27日
(54)【発明の名称】配向膜印刷版
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1337 20060101AFI20171218BHJP
【FI】
G02F1/1337 520
【請求項の数】16
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-212718(P2016-212718)
(22)【出願日】2016年10月31日
(62)【分割の表示】特願2012-276435(P2012-276435)の分割
【原出願日】2012年12月19日
(65)【公開番号】特開2017-21386(P2017-21386A)
(43)【公開日】2017年1月26日
【審査請求日】2016年10月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】弓削 駿介
(72)【発明者】
【氏名】宮入 浩司
【審査官】
鈴木 俊光
(56)【参考文献】
【文献】
特開平04−240819(JP,A)
【文献】
特開平05−188380(JP,A)
【文献】
特開平03−038374(JP,A)
【文献】
特開平11−059004(JP,A)
【文献】
特開平07−270795(JP,A)
【文献】
特開平06−230385(JP,A)
【文献】
特開2004−212978(JP,A)
【文献】
特許第6035137(JP,B2)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0038010(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0091238(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1337
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配向膜印刷パターンが形成された配向膜印刷版であって、
前記配向膜印刷パターンは、多数の凸部を有し、
前記凸部の径は、前記配向膜印刷パターンの中央よりも周辺において小さく、
前記凸部のピッチは、前記配向膜印刷パターンの中央と周辺において実質的に同等であり、
前記配向膜印刷パターンは周辺の少なくとも1辺に形成された線状の土手を有し、前記周辺における前記凸部と前記土手の間にはスペースが存在していることを特徴とする配向膜印刷版。
【請求項2】
前記凸部の高さは、前記配向膜印刷パターンの中央と周辺において実質的に同等であることを特徴とする請求項1に記載の配向膜印刷版。
【請求項3】
前記配向膜印刷パターンの中央における前記凸部の径をd1とし、周辺における前記凸部の径をd2とした場合、d2/d1は、20%〜70%であることを特徴とする請求項1に記載の配向膜印刷版。
【請求項4】
前記配向膜印刷パターンの中央における前記凸部の径をd1とし、周辺における前記凸部の径をd2とした場合、d2/d1は、30%〜50%であることを特徴とする請求項1に記載の配向膜印刷版。
【請求項5】
前記凸部の側部はテーパ状であることを特徴とする請求項1に記載の配向膜印刷版。
【請求項6】
前記凸部の高さと前記土手の高さは実質的に同一であることを特徴とする請求項1に記載の配向膜印刷版。
【請求項7】
前記凸部と前記土手は、感光性のアクリル樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配向膜印刷版。
【請求項8】
配向膜印刷パターンが形成された配向膜印刷版であって、
前記配向膜印刷パターンは、多数の凸部と、周辺の少なくとも1辺に形成された線状の土手を有し、
前記凸部の径は、前記配向膜印刷パターンの中央よりも周辺において小さく、
前記配向膜印刷パターンの周辺における配向膜液保持量は、前記配向膜印刷パターンの中央における配向膜液保持量よりも多いことを特徴とする配向膜印刷版。
【請求項9】
前記周辺における前記凸部と前記土手の間にはスペースが存在していることを特徴とする請求項8に記載の配向膜印刷版。
【請求項10】
前記凸部の高さは、前記配向膜印刷パターンの中央と周辺において実質的に同等であることを特徴とする請求項8に記載の配向膜印刷版。
【請求項11】
前記配向膜印刷パターンの中央における前記凸部の径をd1とし、周辺における前記凸部の径をd2とした場合、d2/d1は、20%〜70%であることを特徴とする請求項8に記載の配向膜印刷版。
【請求項12】
前記配向膜印刷パターンの中央における前記凸部の径をd1とし、周辺における前記凸部の径をd2とした場合、d2/d1は、30%〜50%であることを特徴とする請求項8に記載の配向膜印刷版。
【請求項13】
前記凸部の側部はテーパ状であることを特徴とする請求項8に記載の配向膜印刷版。
【請求項14】
前記凸部の高さと前記土手の高さは実質的に同一であることを特徴とする請求項8に記載の配向膜印刷版。
【請求項15】
前記凸部と前記土手は、感光性のアクリル樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項8乃至14のいずれか1項に記載の配向膜印刷版。
【請求項16】
前記ピッチは前記配向膜印刷パターンの周辺における前記凸部の径d2よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の配向膜印刷版。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に係り、特に配向膜をフレキソ印刷によって形成する液晶表示装置の歩留まりを向上させることが出来る製造方法およびフレキソ印刷に用いる印刷版に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に使用される液晶表示パネルは、画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等を有する画素がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して、TFT基板の画素電極と対応する場所にカラーフィルタ等が形成された対向基板が配置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
【0003】
液晶表示装置では、TFT基板と対向基板に形成された配向膜によって、液晶分子の初期配向を行い、この液晶分子の初期配向の状態を、画素電極に映像信号を印加することにより、画素電極と対向電極との間に形成された電界によって変化させることによって、液晶表示パネルを透過する光の量をコントロールしている。液晶分子の初期配向の向きは配向膜をラビング処理あるいは光配向処理することによって規定している。
【0004】
配向膜は、所定の粘度の液体の有機材料を例えば、フレキソ印刷によってTFT基板あるいは対向基板に塗布し、その後、配向膜材料を焼成してイミド化し、配向膜としている。配向膜のフレキソ印刷は、次のようにして行われる。すなわち、注入ノズルから配向膜材料を円筒状のアニックスロールに滴下し、配向膜材料を液展開手段(ドクターブレード)を用いてアニックスロールに均一に塗布し、これを印刷版に転写し、印刷版からTFT基板あるいは対向基板に印刷する。
【0005】
「特許文献1」には、印刷版において、アニックスロールから供給された配向膜液を保持する格子交差点上に形成する凸部の平面形状を円形ではなく、十字形状とすることによって、配向膜厚のばらつきを軽減する構成が記載されている。
【0006】
「特許文献2」には、配向膜の厚さが周辺において大きくなることを防止するために、印刷版における網点または格子点に形成される凸部の密度を、周辺において、中央よりも密にする構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−305117号公報
【特許文献2】特開2004−78222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図8は印刷版に多数形成される個々の液晶表示装置に対応する配向膜印刷パターン20の平面図である。
図8において、配向膜印刷パターン20には、配向膜液を保持するために、多数の凸部21が形成されている。凸部21と凸部21の間に配向膜液が保持され、これが、マザー基板に転写されて配向膜が形成される。
図9は、
図8の拡大図であり、実際の配向膜印刷パターン20における凸部21の形状および密度に近い平面形状となっている。
【0009】
印刷版は、配向膜印刷をする前に表面を清浄化するために、拭き取り作業が行われる。印刷版は、弾性を有するアクリル樹脂によって形成されているので、強度は十分ではなく、拭き取り作業をしたときに、凸部が剥離し、欠損してしまうという問題が生じていた。拭き取り作業は、
図8あるいは
図9の矢印の方向から行われる。
【0010】
この場合、凸部21の欠落あるいは剥離は、特に、拭き取りが開始される配向膜印刷パターン20の端部付近において生じやすい。凸部21が剥離すると、剥離した凸部21が異物不良の原因となって、液晶表示装置の歩留まりの低下をきたす。
【0011】
拭き取り作業は、配向膜印刷の開始時に行われるほか、配向膜印刷作業が中断し、再開する前にも行われる。配向膜印刷が90秒程度中断しただけで、配向膜印刷パターンの拭き取り作業が必要になるので、拭き取り作業の頻度は多くなる。
【0012】
本発明の課題は、配向膜印刷パターン20の拭き取り作業において、配向膜印刷パターン20に形成されている凸部21が拭き取り作業によって欠落あるいは剥離することを防止し、液晶表示装置の異物不良を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記問題を克服する液晶表示装置の製造方法であり、具体的な手段は次のとおりである。
【0014】
(1)アニックスロールから供給される配向膜液を保持し、基板に配向膜をフレキソ印刷する配向膜印刷版であって、前記配向膜印刷版には、複数の配向膜印刷パターンが形成され、前記配向膜印刷パターンは、マトリクス状に形成された凸部と、周辺の少なくとも1辺に形成された線状の土手を有し、前記凸部の径は、前記配向膜印刷パターンの中央よりも周辺において小さく、前記周辺の前記凸部と前記線状の土手との間にはスペースが形成されていることを特徴とする配向膜印刷版。
【0015】
(2)前記線状の土手は、前記1辺を含む4辺に形成されていることを特徴とする(1)に記載の印刷版。
【0016】
(3)前記配向膜印刷パターンの中央における前記凸部の径をd1とし、周辺における前記凸部の径をd2とした場合、d2/d1は、20%〜70%であることを特徴とする(1)または(2)に記載の配向膜印刷版。
【0017】
(4)前記配向膜印刷パターンの中央における前記凸部の径をd1とし、周辺における前記凸部の径をd2とした場合、d2/d1は、30%〜50%であることを特徴とする(3)に記載の配向膜印刷版。
【0018】
(5)TFTと画素電極と配向膜を有するTFT基板と、配向膜を有する対向基板と、前記TFT基板の前記配向膜と前記対向基板の前記配向膜との間に液晶層が挟持された液晶表示装置の製造方法であって、前記配向膜は、フレキソ印刷によって形成し、前記フレキソ印刷は、(1)乃至(4)のいずれかに記載の配向膜印刷版を用いて行うことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、印刷版の配向膜印刷パターンにおいて、少なくとも1辺に線状の土手を形成するので、配向膜印刷パターン周辺における凸部の欠落を防止することが出来、異物による液晶表示装置の製造歩留まりの低下を防止することが出来る。
【0020】
また、本発明によれば、配向膜印刷パターンの凸部の径を周辺において、中央よりも小さくし、かつ、周辺の凸部と線状の土手との間にスペースを形成するので、周辺に形成した土手に起因して配向膜膜厚が不均一となることを防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図3】本発明による配向膜印刷パターンの平面図である。
【
図4】本発明による配向膜印刷パターンの拡大図である
【
図5】本発明による配向膜印刷パターンの断面図である。
【
図6】本発明による配向膜印刷パターンの凸部の径のグレーディングを示すグラフである。
【
図7】本発明の実施例2による配向膜印刷パターンの平面図である。
【
図8】従来例による配向膜印刷パターンの平面図である。
【
図9】従来例による配向膜印刷パターンの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に本発明の内容を実施例を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0023】
図1は、配向膜のフレキソ印刷の構成を示す模式図である。
図1において、注入ノズル5から配向膜材料6がアニックスロール1に滴下される。注入ノズル5はアニックスロール1の軸方向に走査され、アニックスロール1上に配向膜材料6が均一に塗布されるようにしている。アニックスロール1は回転するが、このとき、ドクターブレード4を矢印の方向に揺動することによって、配向膜材料6がアニックスロール1にさらに均一に形成されるようにしている。
【0024】
アニックスロール1に塗布された配向膜材料6は版胴3に巻きつけられた印刷版2に転写され、これをマザー基板10に転写することによって配向膜200がマザー基板10に印刷されることになる。印刷版2は矢印の方向に回転しながら、矢印の方向に進行するマザー基板10に配向膜を転写する。
【0025】
ここで、マザー基板10とは、TFT基板が多数形成されたマザーTFT基板、あるいは、対向基板が多数形成されたマザー対向基板の総称をいう。
図1に示すように、マザー基板10には、印刷版2から多数の配向膜200が印刷される。個々の配向膜200が個々のTFT基板あるいは個々の対向基板の配向膜200になる。
【0026】
図2は版胴3に巻きつけられる前の印刷版2の展開図である。
図2において、印刷版2には多数の配向膜印刷パターン20が形成されている。
図3は、
図2における個々の配向膜印刷パターン20の詳細図であり、本発明における配向膜印刷パターン20の特徴を示す平面図である。
図2において、配向膜印刷パターン20の1辺の外側には線状の土手22が形成されている。
【0027】
配向膜印刷作業の初期、あるいは、配向膜印刷作業の中断から再開するときに行われる配向膜印刷パターン20の拭き取り作業は、
図3における矢印の方向から行われる。線状の土手22が存在しているために、配向膜印刷パターン20内の個々の凸部21には、強い力が加わらないので、拭き取り作業によって凸部21が剥離する現象は免れることになる。
【0028】
一方、土手22は線状に形成されているので、剥離に対しては強く、拭き取り作業によって欠落することは無い。したがって、本発明の配向膜印刷パターン20を用いることによって、異物不良を防止することが出来る。しかしながら、土手22を形成したことによって、配向膜に厚さむら等が生ずる。
【0029】
これに対して本発明は、配向膜印刷パターン20内の凸部21の平面的な径を配向膜印刷パターン20内の周辺において中央よりも小さくすることと、土手22と凸部21の間にスペース23を存在させることによって、配向膜の厚さむらを防止している。すなわち、配向膜印刷パターン20の周辺に存在する土手22の部分には配向膜材料(以下配向膜液という)は存在することが出来ないので、周辺において、配向膜の厚さが小さくなる傾向になる。
【0030】
これに対して、配向膜印刷パターン20の周辺において、凸部21の径を小さくすることによって、凸部21と凸部21の間の面積が大きくなり、保持する配向膜液の量を多くすることが出来る。また、凸部21と線状の土手22との間にスペース23を形成し、このスペース23に配向膜液を保持することによって、配向膜周辺に塗布される配向膜液の量を多くすることが出来る。このような構成によって、配向膜の厚さが周辺において薄くなる現象を防止することが出来る。
【0031】
ここで、マトリクス状に形成された凸部21と線状の土手22との間のスペース23は
図3では誇張して大きく描いているが、実際のスペース23は配向膜液を保持することが目的なので、小さくてもよい。すなわち、このスペースは、凸部21と線状の土手22とが連続しない程度の間隔が存在していればよいという意味である。
【0032】
図4は、
図3に示した配向膜印刷パターン20の、実際の形状に近い拡大図である。
図4において、凸部21の径は中央付近よりも周辺において小さくなっている。したがって、凸部21と凸部21の間の面積が中央に比較して周辺において大きくなり、その分、配向膜液をより多く保持することが出来る。凸部21の列と線状の土手22との間にはスペースが存在し、この部分に配向膜液が保持されることになる。このように、凸部21の径が周辺において小さくなっていることと、線状の土手22と周辺の凸部21の間にスペースが存在することによって、線状の土手22が存在することによる配向膜周辺における厚さが小さくなる現象を防止し、均一な膜厚の配向膜を形成することが出来る。
【0033】
図5は本発明による配向膜印刷パターン20の断面図である。
図5において、ベース25の上に凸部21あるいは土手22が形成されている。凸部21あるいは土手22は、ベース25の上に感光性のアクリル樹脂を塗布し、この感光性樹脂に紫外線を照射して、必要な部分を所定の溶液に対して非溶性とすることによって形成される。
【0034】
図5において、配向膜印刷パターン20の中央付近における凸部21の径d1は周辺における凸部21の径d2よりも小さい。なお、凸部21の径は、テーパが付いている場合は、上部の径をいう。中央付近の凸部21の径は例えば60μmであり、周辺における凸部21の径は例えば25μmである。凸部21の中央の径d1に対する周辺の凸部の径d2の割合、d2/d1は、20%〜70%であり、より好ましくは30%〜50%である。凸部21のピッチは配向膜印刷パターン20の中央部と周辺部では変化なく、例えば120μm程度である。
【0035】
最外周の凸部21と土手22との間にはスペース23が存在している。配向膜印刷時には、このスペース23にも配向膜液が保持される。土手22の厚さは例えば、20μmである。このように土手22の幅は小さくとも、土手22は線状に形成されているので、拭き取りに対する耐性は強く、拭き取り作業時に土手22が欠落してしまうということは無い。
【0036】
一方、凸部21の高さhは、配向膜印刷パターンの中央付近でも周辺でも同じ高さであり、例えば、20μm程度である。また、周辺に形成された土手22の高さも凸部21の高さと同じである。同じ感光性樹脂を露光することによって形成されるからである。
【0037】
図6は、配向膜印刷パターン20に形成されている凸部21の径の変化を示すグラフである。
図6の横軸は配向膜印刷パターン20の中央からの距離r(mm)であり、縦軸は、凸部21の
図5に定義する凸部21の径d(μm)である。
図6において、凸部21の径は中央から周辺20mm程度までは一定の60μmであり、20mmよりも外側prにおいて、凸部21の径にグレーディングがついており、このprの間に凸部21の径は例えば、60μmから25μm程度にまで小さくなっている。prの長さは、0.1mm〜0.4mm程度である。
【0038】
すなわち、凸部21の径は、配向膜印刷パターン20においてほぼ一定であり、極周辺において、径が中央部の径の40%程度にまで変化している。線状の土手22が存在することによる配向膜の膜厚への影響は、配向膜印刷パターン20の極周辺にのみ及ぶからである。
【実施例2】
【0039】
実施例1では、配向膜印刷パターン20の拭き取りを
図3に示すように、1方向からのみ行う場合である。しかし、実際の装置では、配向膜印刷パターン20の拭き取りをいずれの方向からでもできるようにしておく必要がある場合もある。
図7はこれに対応する配向膜印刷パター20の例である。
図7において、凸部21を有する配向膜印刷パターン20を囲むようにして、線状の土手22が形成されている。土手22と凸部21の間にはスペース23が形成されている。このスペース23は
図7では誇張して描かれているが、実際は、凸部21と土手22とが連続して形成されていない程度のスペースでよい。
【0040】
図7において、凸部21の径は中央付近では大きく、周辺では小さくなっている。凸部21の径の変化の仕方は実施例1の
図5および
図6に示したのと同じである。すなわち、実施例1では、凸部21の径は配向膜印刷パターンの中央から1方向にのみ変化しているが、本実施例では、4方に変化しているという点が異なるのみである。
【0041】
つまり、凸部21の径を変化させるのは、周辺に線状の土手22を形成したことにより、配向膜が周辺で薄くなる現象を対策するものであるから、凸部21の径が小さくなる領域も周辺の領域prの範囲内、すなわち、0,1mm〜0.4mmの範囲でよい。また、各辺において、スペース23を形成することも、実施例1において、説明したのと同じ理由である。
【0042】
このように、本実施例によれば、配向膜印刷工程の初期、あるいは、印刷作業を中断した後再開するときに行う拭き取り作業を配向膜印刷パターンのいずれの方向からも行うことが出来るので、作業効率を向上させることが出来る。
【符号の説明】
【0043】
1…アニックスロール、 2…印刷版、 3…版胴、 4…ドクターブレード、 5…注入ノズル、 6…配向膜液、 10…マザー基板、 20…配向膜印刷パターン、 21…凸部、 22…土手、 23…スペース、 25…印刷版ベース、 200…配向膜