(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明のステアリング支持構造を具体化した一実施形態について
図1〜
図10を参照して説明する。なお、図において矢印FRは車両前方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印OUTは車幅方向外方を示している。
【0017】
図1に示すように、車両のエンジンルームERと車両室内空間CHとを仕切る位置には、ダッシュパネル10が上下方向に及び車両幅方向に延在するように配置されている。ダッシュパネル10は、その上端部が図示しないカウルのカウルインナパネルの下部に溶接固定されている。また、ダッシュパネル10の下端部は図示しないフロアパネルに溶接固定されている。ダッシュパネル10は、車体ボディ構成部材に相当する。
【0018】
図1に示すようにエンジンルームER内には、ブレーキブースタ14が配置されて、前記ダッシュパネル10に対して固定されている。ブレーキブースタ14からは、図示しない踏力伝達軸が車両室内空間CHに突出されている。前記踏力伝達軸には、ダッシュパネル10に対して図示しないブラケットを介して揺動自在に支持されたブレーキペダル12に付与される乗員の踏力が伝達され、ブレーキブースタ14はその踏力を増強する。前記ブレーキブースタ14には、当該ブレーキブースタ14によって増強された圧力を液圧に変換するための液圧変換用のマスタシリンダ16と、液圧系統の体積変化に追従してブレーキフルードを貯留及び補充するリザーバタンク18とが一体的に配設されている。
【0019】
ダッシュパネル10の後方には、鋼管からなるインパネリインフォースメント20が設けられている。インパネリインフォースメント20は長手方向が車両幅方向に沿った筒形状(例えば円筒形状)に形成されており、その長手方向の両端部はフロントピラー(図示しない)等に固定されている。
【0020】
図1に示すように、インパネリインフォースメント20にはステアリングコラム支持部材としてのステアリングサポートブラケット30が設けられている。また、ステアリングサポートブラケット30には、ステアリングコラム90が取付けられている。また、インパネリインフォースメント20には、ブレース部材としてのダッシュトゥブレース40が取付けられている。ステアリングコラム90は、本実施形態ではテレスコピック機能及びチルト機能を有する。
【0021】
以下、ステアリングサポートブラケット30及びダッシュトゥブレース40を詳細に説明する。
図1、
図3、
図4に示すようにステアリングサポートブラケット30は、インパネリインフォースメント20の後面上部及び後面下部にそれぞれ取付けられた鉄製の第1コラム支持部材31と、鉄製の第2コラム支持部材32とからなる。
図9に示すように、第1コラム支持部材31は、インパネリインフォースメント20の後面上部に沿うように合わせて形成された取付板31aを有しており、前記後面上部に対して溶接等により固定されている。
【0022】
なお、取付板31aは、インパネリインフォースメント20の外周面形状に沿うように形成されているため、インパネリインフォースメント20が円筒形状の場合は、その外周面形状に沿う形状とは湾曲された形状である。なお、インパネリインフォースメント20が、例えば、断面角筒状であれば、その外周面の1つの平板形状に合わせて、取付板31aは全体が平板状に形成されていてもよく、或いは、相互に隣接する2つ以上の平板形状に沿うように断面角形状であってもよい。なお、後述する第2コラム支持部材32、第1部材42、及び第2部材44における説明において、インパネリインフォースメント20の「外周面に沿うように」とする表現は、上記の意味に解釈するものと理解されたい。
【0023】
取付板31aの下端には後方へ延在する平板部31bが形成されている。また、
図9に示すように、取付板31aの上面と平板部31bの上面との間には、車両幅方向において離間した一対の補強リブ31cが突出形成されている。補強リブ31cの下面には、プレス成形により、取付板31a及び平板部31bの下面側から上面側に向かってコ字状の溝が凹設されている。
【0024】
図10に示すように、第2コラム支持部材32は、インパネリインフォースメント20に取付けられる基端側の部位と、インパネリインフォースメント20よりも後方に延在して配置される先端側の部位を有する。第2コラム支持部材32は鉄製の平板材からなり、先端側の部位及び基端側の部位の下面には、車両前後方向に沿って配置された一対のコ字状の溝32aを上面に有する補強リブ32bがプレス成形により形成されている。
【0025】
また、第2コラム支持部材32の基端側部位の車両幅方向の両端は、インパネリインフォースメント20の下部の外周面形状に沿うように合わせて凹設された取付面32cを有し、同取付面32cにて、インパネリインフォースメント20に対して溶接固定されている。また、第2コラム支持部材32の先端側の部位上面には、一対の溝32a間に配置された平板部32dと、車両幅方向の両端部に形成された平板部32eを有する。
【0026】
第2コラム支持部材32の先端側の部位は、平板部32d,32eが第1コラム支持部材31の平板部31bに当接した状態で溶接固定されている。そして、第1コラム支持部材31の補強リブ31cと、第2コラム支持部材32の補強リブ32bで囲まれた部位が、閉断面構造を有している。このことにより、後述する第4部材48よりもステアリングサポートブラケット30の強度が高められている。
【0027】
また、
図1、
図3、
図10に示すように、平板部32dの下面には、一対のボルト34が溶接固定され、下方に延出されている。ステアリングコラム90は、
図1に示すようにこの一対のボルト34に対して、ステアリングコラム90に設けられた取付ブラケット92が挿通されてナットにより締結されることにより、ステアリングサポートブラケット30により支持されている。
【0028】
図3、
図4に示すようにダッシュトゥブレース40は、いずれも鉄製からなる第1部材42、第2部材44、第3部材46、及び第4部材48を有する。
図5に示すように第1部材42は、一対の側壁42a、及び両側壁42aの上部間を連結する頂壁42bにて断面コ字状に形成されていて下方に開口部を備えた溝42cを有する。また、両側壁42aの後端面は、インパネリインフォースメント20の前面上部(すなわち、外周面形状)に沿うように合わせて形成された取付フランジ42dを有しており、前記前面上部に対して溶接固定されている。
図3、
図4に示すように第1部材42の先端は車両前方に延出されている。
【0029】
図6に示すように第2部材44は、一対の側壁44a、及び両側壁44aの上部間を連結する頂壁44bにて断面コ字状に形成されていて下方に開口部を備えた溝44cを有する。一対の側壁44aの車両前後方向に配置される基端側(後端側)及び先端側(前端側)は、中央部よりも上下方向の幅が広く形成された拡幅部44eを有する。
【0030】
両側壁44aの後端には、インパネリインフォースメント20の前面下半部(すなわち、外周面形状)に沿うように合わせて形成された取付フランジ44dを有しており、前記前面下半部に対して溶接固定されている。また、
図3、
図4に示すように第2部材44は車両前方、かつ斜め下方に延出されている。
【0031】
第2部材44の両側壁44aの先端側の拡幅部44e外面には、貫通孔44fがそれぞれ形成され、そのうち、
図3に示すように一方の拡幅部44eの外面には貫通孔44fと同軸に配置されたウェルドナット45が固定されている。
【0032】
前記貫通孔44fには、
図4に示すようにステアリングコラム106のチルト軸となるボルト47が挿通されてウェルドナット45に螺合されている。前記チルト軸となるボルト47は、ステアリングコラム90に設けられた図示しないブラケットに上下方向に揺動自在に連結されており、ステアリングコラム90は、このチルト軸を揺動中心にして上下方向の傾斜角度の調整が可能になっている。
【0033】
図7に示すように第3部材46は、一対の側壁46a、及び両側壁46aの前部間を連結する頂壁46bにて断面コ字状に形成されていて後方に開口部を備えた溝46cを有する。一対の側壁46aの車両上下方向に配置される上端側及び下端側は、中央部よりも車両前後方向の幅が広く形成された拡幅部46eを有する。また、頂壁46bの上端には、後方へ折曲げ形成された折曲片46fが形成されている。
【0034】
図2、
図3に示すように第3部材46は、折曲片46fが第1部材42の頂壁42bの前端上面に、上端の各拡幅部46eが第1部材42の各側壁42aの前端外面に溶接されている。また、第3部材46は、下端の各拡幅部46eが第2部材44の各側壁44aの前端外面に、並びに下端において、拡幅部46eよりもさらに下方の各頂壁46bが第2部材44の各側壁44aにそれぞれ溶接されている。
【0035】
このように、各拡幅部46eが、第1部材42及び第2部材44の各側壁42a、44aに対して重ね合わせて溶接固定されることにより、強度が高められている。
また、第3部材46は第1部材42と第2部材44との先端に連結されることにより、また、その形状の設定により、第1部材42との連結箇所を中心に第3部材46が後方へ回転しないように、すなわち変形しないようにされている。
【0036】
なお、本明細書において、強度には、圧縮強度、引張強度、ねじれ強度等を含むものと理解されたい。
このようにして、ダッシュトゥブレース40において、第3部材46が第1部材42及び第2部材44の前端(先端)に対して連結固定されていることにより、形状が三角形状となるようにされている。このように本実施形態では、第1〜第3部材が三角形状になることによっても、強度が高められている。さらに、各部材がコ字状に形成されていることによっても強度が高められている。
【0037】
また、
図1に示すように、第3部材46の頂壁46bの前面46dは、平面に形成されていて、ブレーキブースタ14の後面14aに対する相対面としている。
図8に示すように、第4部材48は、車両前後方向に延在する一対の側壁48a、及び両側壁48aの車両幅方向の一端部間を連結する頂壁48bにて断面コ字状に形成されていて、頂壁48bとは反対側の車両幅方向に開口部を備えた溝48cを有する。
【0038】
図2、
図8に示すように、頂壁48bの後端は、取付片48dが車両後方に延出されていて、
図4に示すように取付片48dにて第3部材46の車幅方向外方側の側壁46aの外面に対して溶接固定されている。また、
図8に示す上方側の側壁48a及び下方側の側壁48aの基端は、上方及び下方へそれぞれ折り曲げ形成された折曲げ片48e、48fを有していて、折曲げ片48e、48fにて第3部材46の頂壁46bの外面に対して溶接固定されている。
【0039】
図2に示すように、第4部材48の頂壁48bは、車幅方向外方から内方へ、かつ、車両前後方向の前方へ向かって延在するように斜状に配置されている。頂壁48bの前端(先端)は、ダッシュパネル10に対して平行に形成されるとともに、図示しない貫通孔及びウェルドナット48gが形成されていて、ダッシュパネル10に対して図示しないボルトがウェルドナット48gに螺合されることにより締結固定されている。
【0040】
また、頂壁48bは、ダッシュパネル10に平行に配置された前端以外は、前述したように斜状に配置されて平面を有している。また、各側壁
48aにおいて、その前後幅は、前端側の方が、後端側よりも短くされている。
【0041】
このように第1〜第3部材が三角形状をなす構成等により全体として強度が高められているのに比して、第4部材48は、前端側の側壁48aの前後幅が後端側の側壁48aよりも短くされていることにより、その強度は高くないものとされている。ダッシュトゥブレース40は、第4部材48が占める領域を易破壊部としている。
【0042】
また、ステアリングサポートブラケット30と、ダッシュトゥブレース40において、第1〜第3部材により三角形状をなす領域とを合わせた領域を難破壊部としている。
次に、前記ブレーキブースタ14とダッシュトゥブレース40との相対位置関係について説明する。
【0043】
図2に示すように平面視したとき、ブレーキブースタ14は、その中心軸線Lが車両前後方向に延びるように設定されるとともに、ステアリングコラム90の中心軸線L1から車幅方向外方へオフセットして配置されている。
【0044】
また、ブレーキブースタ14の後面14aは円錐台形状に形成されている。そして、
図2に示すようにブレーキブースタ14の後面14aにおいて車両上下方向の中央から上半分の一部分が第3部材46の前面46dに相対するように配置されている。
【0045】
すなわち、第3部材46の前面46d上部と、ブレーキブースタ14の後面14a上部とは、下記の関係となるように配置して設定されている。
図2においてブレーキブースタ14の中心軸線Lを含む仮想鉛直面Vと、仮想鉛直面Vに対して直交するとともに第3部材46の前面46d上部を含む仮想平面Hとを想定する。さらに、仮想平面Hと平行であるとともに、ブレーキブースタ14の後面14a上部に接する仮想平面Jを想定した場合、前記仮想平面Jは、前記ブレーキブースタ14の後面14a上部に対して線接触で接するように配置される。この関係は、前面46d(相対面)上部が、車両幅方向から側面視した場合に、ブレーキブースタ14の後面14a上部が描く直線の傾きと同角度となるように配置されていることに相当する。
【0046】
ここで、
図1に示すように、仮想平面Jと仮想平面Hとの間が、第4部材48が潰れることでブレーキブースタ14等の移動が許容される空間域としている。
このようにして、第3部材46の前面46d上部と、ブレーキブースタ14の後面14a上部との相対関係を上記関係としたことにより、ブレーキブースタ14が後方へ移動した際に、ブレーキブースタ14は、前面46dの上部側に衝突することになる。この結果、ブレーキブースタ14は、前面46dの下部側にへ衝突した場合に比して、ステアリングコラム90の上方への突
出量を軽減できる。
【0047】
また、本実施形態では、ステアリングサポートブラケット30、及びダッシュトゥブレース40は、ステアリング共振周波数を向上させるようにすべくその強度、並びに質量が設定されている。
【0048】
(実施形態の作用)
次に、上記のように構成されたステアリング支持構造の作用を説明する。
本実施形態では、第4部材48を易破壊部とし、第1〜第3部材により形成される領域とステアリングサポートブラケット30とを含む領域を難破壊部とし、難破壊部の方の強度が易破壊部よりも高くされている。
【0049】
このため、車両の前衝突が生じてブレーキブースタ14が車両室内側を押圧すると、難破壊部は潰れず、第4部材48が潰れる。
この結果、従来と異なり、ダッシュトゥブレース40が一部しか、すなわち限定的にしか潰れないため、ステアリングコラムの乗員側への後退量が低減されるとともに、ステアリングコラム90の上方への突
出量を低減できる。
【0050】
また、第3部材46は第1部材42と第2部材44との先端に連結されることにより、また、その形状の設定により、第1部材42との連結箇所を中心に第3部材46が後方へ回転しないようにされている。
【0051】
従って、ブレーキブースタ14が、第4部材48の潰れによって後退して後面14aが、前面46d(相対面)にダッシュパネル10を介して当接したとしても、第2部材44が変形しないようにされている。このため、第3部材46は、第1部材42との連結箇所を中心に後方へ回転することがない。
【0052】
また、第3部材46が後方へ回転しないようして、回転方向への入力を入りにくくされているため、ステアリングコラム90の上方へのステアリングコラム90の上方への突
出量を低減できる。
【0053】
また、本実施形態では、ステアリングサポートブラケット30、及びダッシュトゥブレース40は、ステアリング共振周波数を向上させるようにすべくその強度、並びに質量が設定されている。この結果、本実施形態では、ステアリングコラム90の支持剛性を向上できるとともに、ステアリングの振動性能並びに操作性能を向上することができる。
【0054】
また、第3部材46の前面46d上部と、ブレーキブースタ14の後面14a上部との相対関係を上記関係としたことにより、ブレーキブースタ14は、前面46dの下部側に衝突した場合に比して、ステアリングコラム90の上方への突
出量を低軽減できる。
【0055】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態のステアリングコラム支持構造は、ダッシュトゥブレース40(ブレース部材)における前部側には、車両の前突時にブレーキブースタ14の後方移動により潰れやすい第4部材48(易破壊部)を有する。また、ダッシュトゥブレース40(ブレース部材)における後部側及びステアリングサポートブラケット30(ステアリングコラム支持部材)には第4部材48(易破壊部)よりもブレーキブースタ14の後方移動では潰れにくい難破壊部としている。
【0056】
このため、車両の前衝突時のステアリングコラムの乗員側への後退量及び上方への突出量を低減できて、乗員空間の拡大を図ることができる。すなわち、車両前突時に、移動したブレーキブースタにより、易破壊部が潰されるが、難破壊部では潰されない。この結果、易破壊部の潰し量分だけ、従来と異なりステアリングコラムの乗員側への後退量を低減できる。
【0057】
また、難破壊部が潰されることがないため、ステアリングコラムの上方への突出量を減少させることが可能となる。
(2)本実施形態では、難破壊部には、ブレーキブースタ14の後面14a上部と相対する第3部材46の前面46d(相対面)上部を有している。また、第3部材46の前面46d(相対面)上部、車両幅方向から側面視した場合に、ブレーキブースタ14の後面14a上部が描く直線の傾きと同角度となるように配置されている。
【0058】
この結果、ブレーキブースタ14は、前面46dの下部側にへ衝突した場合に比して、ステアリングコラム90の上方への突
出量を低軽減できる。
(3)本実施形態では、ダッシュトゥブレース40(ブレース部材)における難破壊部は、第1部材42と、第2部材44と、第1部材42と第2部材44の先端間を連結するとともに、前面46d(相対面)を有する第3部材46とを含む。また、ダッシュトゥブレース40の易破壊部として、基端が難破壊部に取付けられるとともに、ダッシュパネル10(車体ボディ構成部材)に取付けられる先端が前面46d(相対面)よりも前方に離間して配置された第4部材48を含む。そして、第4部材48はその強度が難破壊部の強度よりも小さく形成されている。
【0059】
この結果、本実施形態では、車両前突時に、移動したブレーキブースタ14により、難破壊部よりも強度が小さい第4部材48が潰されて、第4部材48の潰し量分だけ、従来と異なりステアリングコラムの乗員側への後退量を低減できる。
【0060】
(4)本実施形態では、第1部材42、第2部材44、及び第3部材46は、断面コ字状に形成されている。また、ダッシュトゥブレース40(ブレース部材)の難破壊部は、第1部材42、第2部材44、第3部材46とにより、三角形状に組立てられて、相互に連結される端部同士は重ね合わされた状態で連結されている。この結果、本実施形態によれば、難破壊部を簡単に構成できる。
【0061】
(5)本実施形態では、第4部材48は、難破壊部に固定された基端から、車両前後方向に直交する方向を含むように斜め前方へ延在して配置されている。
この結果、第4部材48の強度を難破壊部の強度よりも小さくすることができる。
【0062】
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、ブレース部材を、前端がダッシュパネル10に固定されるダッシュトゥブレース40としたが、前端がカウルに固定されるカウルトゥブレースとしてもよい。この場合、カウルが車体ボディ構成部材に相当する。
【0063】
・相対面である第3部材46の前面46dは、平面に限定するものではなく、ブレーキブースタ14の後面において、相対する面の外形形状に合わせた形状としてもよい。
・前記実施形態では、第1〜第3部材が三角形状をなす構成等により全体として強度が高められているのに比して、第4部材48は、前端側の側壁48aの前後幅が後端側の側壁48aよりも短くされていることにより、その強度は高くないものとした。しかし、この構成に限定するものではなく、材質選択により、または、さらに材質要素をくわえて、第4部材48の強度を、第1〜第3部材の組み合わせた構成に比して弱くしてもよい。
【0064】
・前記実施形態では、第4部材48は、第1部材42及び第3部材46に対して固定したが、この固定方法に限定するものではなく、第1〜第3部材のいずれか1つまたは2つ以上の部材に固定するようにしてもよい。
【0065】
・前記実施形態では、第4部材48は、車幅方向外方から内方へ、かつ、車両前後方向の前方へ向かって延在するように斜状に配置したが、これに限定されるものではない。第4部材48の前方へ向かって延在するように斜状にする配置は、車幅方向内方から外方へ延在するようにしてもよい。また、第4部材48の前方へ向かって延在するように斜状にする配置は、車両前後方向上方へ延在するようにしてもよく、或いは、車両前後方向下方へ延在するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0066】
10…ダッシュパネル(車体ボディ構成部材)、12…ブレーキペダル、
14…ブレーキブースタ、14a…後面、16…マスタシリンダ、
20…インパネリインフォースメント、
30…ステアリングサポートブラケット(ステアリングコラム支持部材)
31…第1コラム支持部材、31a…取付板、31b…平板部、
31c…補強リブ、32…第2コラム支持部材、32a…溝、
32b…補強リブ、32c…取付面、32d、32e…平板部、34…ボルト、
40…ダッシュトゥブレース(ブレース部材)、42…第1部材、
42a…側壁、42b…頂壁、42c…溝、42d…取付フランジ、
44…第2部材、44a…側壁、44b…頂壁、44c…溝、
44d…取付フランジ、44e…拡幅部、44f…貫通孔、
45…ウェルドナット、46…第3部材、46a…側壁、46b…頂壁、
46c…溝、46d…前面、47…ボルト、48…第4部材、
48a…側壁、48b…頂壁、48c…溝、48d…取付片、
48g…貫通孔、48e、48f…折曲げ片、
48g…ウェルドナット、100…インパネリインフォースメント、
102…ステアリングコラム支持部材、104…ブレース部材、
106…ステアリングコラム、108…ブレーキブースタ
ER…エンジンルーム、CH…車両室内空間、
H、J…仮想平面、V…仮想鉛直面、
L…ブレーキブースタの中心軸線、L1…ステアリングコラムの中心軸線。