(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プレイリスト生成部は、前記コンテンツデータの全体を再生区間としたクリップデータを備える前記プレイリストデータを生成することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
前記タイトル生成部は、それぞれ異なる前記コンテンツデータに係る複数の前記プレイリストデータを備えるタイトルデータを生成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理装置。
前記プレイリスト生成部が生成した前記プレイリストデータと前記タイトル生成部が生成した前記タイトルデータとを前記端末装置において表示させるための表示用信号を生成して通信部を介してこの端末装置に出力するリスト表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の情報処理装置の実施形態について説明する。
(一実施形態)
図1は、本発明の一実施形態であるコンテンツ共有システムの概略構成を示す図である。
図1において、一実施形態のコンテンツ共有システムSは、サーバ装置1及び端末装置2を備える。
【0021】
本発明が適用される情報処理装置であるサーバ装置1は、詳細を後述するように、コンテンツファイルが格納された記憶部と端末装置2との間でデータの送受信を行う通信部とを備え、端末装置2からコンテンツファイルの格納指示があると、この指示とコンテンツファイルとを通信部を介して受信し、この指示に基づいて受信したコンテンツファイルを記憶部に格納する。一方、サーバ装置1は、端末装置2からコンテンツファイルの再生指示があると、必要に応じて端末装置2において再生可能なデータに変換し、指示があったコンテンツファイルまたはコンテンツファイル再生データを通信部を介して送信する。サーバ装置1の詳細については後述する。
【0022】
端末装置2は、例えばPC(Personal Computer)等情報処理が可能な装置であり、カムコーダ、デジタルスチルカメラ、スマートフォン等の撮影装置3が撮影した動画形式のコンテンツファイルを取り込み、このコンテンツファイルをサーバ装置1に格納する指示とともにこのコンテンツファイルをサーバ装置1に送信する。また、端末装置2は、サーバ装置1に格納されたコンテンツファイルから視聴を希望するコンテンツファイルについて再生を指示し、コンテンツファイル、あるいは端末装置2において再生可能なコンテンツファイル再生データを受信し、視聴可能な状態で表示する。端末装置2の詳細についても後述する。なお、
図1においては端末装置2が2台設けられているが、1台のみ、あるいは3台以上の端末装置2がコンテンツ共有システムSに設けられてもよい。
【0023】
そして、これらサーバ装置1及び端末装置2は、それぞれ
図1において図示略のルータ等の中継機器を介してインターネット等のWAN4(Wide Area Network)に接続されている。これにより、サーバ装置1及び端末装置2は、WAN4を介してデータの送受信が可能である。
【0024】
(一実施形態のサーバ装置の構成)
図2は、本発明の一実施形態であるコンテンツ共有システムを構成するサーバ装置1の概略構成を示すブロック図である。
図2において、本実施形態のサーバ装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、ネットワークインタフェース(I/F)13及びHDD(Hard Disk Drive)部14を備えており、これらはバスにより互いに接続されている。
【0025】
CPU10は、後述するROM11内に格納されたファームウェア等のプログラムが実行されることにより、サーバ装置1全体の制御を行う。また、CPU10は、ROM11内に格納されたプログラムが実行されることにより、
図4に示すような各機能部としても動作する。
図4に示す各機能部の動作については後述する。ROM11には、上述したファームウェア等のプログラムが格納されている。RAM12はサーバ装置1のワークメモリとして機能し、CPU10を含めたサーバ装置1の動作時に一時的に使用されるプログラム、データ等が格納される。
【0026】
ネットワークインタフェース13はネットワークコネクタ(図略)を備え、このネットワークコネクタにネットワークケーブル(図略)を介してルータ20が接続され、このルータ20がWAN4に接続されることで、外部ネットワークとの間でデータの送受信がされる。このネットワークインタフェース13は、例えばIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.3規格に基づく有線通信を行うものである。
【0027】
HDD部14は、HDD14bとHDDインタフェース(I/F)14aとを備える。HDD14bは、記録媒体であるディスクと、このディスクの回転を行う回転部と、ディスクに対してデータの読み出し/書き込みを行うヘッド部とを備える(いずれも不図示)。HDDインタフェース14aは、このHDD14bに対するデータの読み出し/書き込み指令があった場合に、HDD14b全体の制御を行うとともに、データの読み出し/書き込み制御を行い、読み出されたデータを出力する。このHDD14bには、コンテンツファイル70及びテーブル71が格納されている。コンテンツファイル70及びテーブル71の詳細については後述する。
【0028】
(一実施形態の端末装置の構成)
図3は、本発明の一実施形態であるコンテンツ共有システムを構成する端末装置2の概略構成を示すブロック図である。
図3において、本実施形態の端末装置2は、CPU30、ROM31、RAM32、入出力デバイス33、HDMI(High-Definition Multimedia Interface:登録商標)インタフェース(I/F)34、ネットワークインタフェース(I/F)35、HDD部36、ディスプレイ部37及び音声出力部38を備えており、これらはバスにより互いに接続されている。
【0029】
CPU30は、後述するROM31内に格納されたファームウェア等のプログラムが実行されることにより、端末装置2全体の制御を行う。また、CPU30は、ROM31内に格納されたプログラムが実行されることにより、
図4に示すような各機能部としても動作する。
図4に示す各機能部の動作については後述する。ROM31には、上述したファームウェア等のプログラムが格納されている。RAM32は端末装置2のワークメモリとして機能し、CPU30を含めた端末装置2の動作時に一時的に使用されるプログラム、データ等が格納される。
【0030】
入出力デバイス33は、入力インタフェース(I/F)33a及びUSB(Universal Serial Bus)インタフェース(I/F)33bを備える。入力インタフェース33aには入力指示装置40が接続され、ユーザが入力指示装置40を操作することにより入力される入力信号を受信する。入力指示装置40は、ユーザにより操作される図略の操作部を備え、入力指示装置40は、ユーザにより少なくとも一つの操作部が操作されると、操作された操作部に対応する入力信号を出力する。入力指示装置40としては、例えばキーボード、マウス等が挙げられ、操作部としては、これらキーボード等に備えられたキー、ボタン等が挙げられる。
【0031】
USBインタフェース33bはUSBコネクタ(図略)を備え、このUSBコネクタに直接、あるいはUSBケーブルを介して接続されたUSB機器41に対して、USB2.0またはUSB3.0規格に沿ったデータの読み出し/書き込みを行う。USB機器41としては、USBフラッシュメモリ、USBインタフェースを備えた撮影装置3等が挙げられる。
【0032】
HDMIインタフェース34はHDMIコネクタ(図略)を備え、このHDMIコネクタにHDMIケーブル(図略)を介して接続されたHDMI機器42から送信されるAVストリーム(映像信号及び音声信号)を受信し、あるいは、AVストリームをHDMI機器42に送信する。HDMI機器42としては、例えばレコーダー、ディスプレイ等が挙げられる。
【0033】
ネットワークインタフェース35はネットワークコネクタ(図略)を備え、このネットワークコネクタにネットワークケーブル(図略)を介してルータ43が接続され、このルータ43がWAN4に接続されることで、外部ネットワークとの間でデータの送受信がされる。このネットワークインタフェース35は、例えばIEEE802.3規格に基づく有線通信を行うものである。あるいは、ネットワークインタフェース35は、例えばIEEE802.11規格に基づく無線通信を行うものであってもよく、さらには有線通信と無線通信との双方を行うものであってもよい。
【0034】
HDD部36は、サーバ装置1のHDD部14と同様の構成を備え、すなわち、HDD36bとHDDインタフェース(I/F)36aとを備える。このHDD36bには、コンテンツファイル70が格納されている。このコンテンツファイル70は、撮影装置3から取り込まれたものである。
【0035】
ディスプレイ部37は、液晶等のディスプレイ37bと、このディスプレイ37bを駆動するディスプレイドライバ37aとを備える。ディスプレイドライバ37aに所定フォーマットの映像信号が入力されると、ディスプレイドライバ37aはこの映像信号に基づいて所定の映像がディスプレイ37bの図略の表示画面に出力されるように、このディスプレイ37bを駆動する。音声出力部38は、この音声出力部38に所定フォーマットの音声信号が入力されると、この音声信号に基づいて端末装置2外に音声を出力する。音声出力部38は、例えばスピーカ等である。
【0036】
(一実施形態のサーバ装置の機能構成)
図4は、一実施形態のサーバ装置1の機能構成を示す機能ブロック図である。
図4において、本実施形態のサーバ装置1は、制御部50、記憶部51及び通信部52を備える。
【0037】
記憶部51には、コンテンツファイル70及びテーブル71が格納されている。コンテンツファイル70はコンテンツデータ70aを備える。コンテンツファイル70及びテーブル71の詳細については後述する。
【0038】
制御部50は、入力部53、登録部54、プレイリスト生成部55、タイトル生成部56、リスト表示部57、閲覧権限設定部58、認証部59及び再生部60を備える。
【0039】
入力部53は、端末装置2からの入力情報を受け付ける。入力情報の詳細については後述するが、一例として、コンテンツファイル70の指定・選択、コンテンツファイル70の送受信、コンテンツファイル70またはコンテンツファイル70再生用データの再生指示、プレイリスト生成指示、クリップデータ生成指示、タイトルデータ入力等が挙げられる。プレイリスト生成部55、タイトル生成部56、閲覧権限設定部58の少なくとも一つは、この入力部53が受け付けた入力情報に基づいて動作を行う。登録部54は、端末装置2から送信されたコンテンツファイル70を記憶部51に格納する。
【0040】
プレイリスト生成部55は、コンテンツデータ70aの再生区間を示すクリップデータを少なくとも一つ備えるプレイリストデータを生成する。好ましくは、プレイリスト生成部55は、コンテンツデータ70aの全体を再生区間としたクリップデータを備えるプレイリストデータを生成する。
【0041】
タイトル生成部56は、プレイリスト生成部55が生成したプレイリストデータを少なくとも一つ備えるタイトルデータを生成する。好ましくは、タイトル生成部56は、それぞれ異なるコンテンツデータ70aに係る複数のプレイリストデータを備えるタイトルデータを生成する。
【0042】
リスト表示部57は、プレイリスト生成部55が生成したプレイリストデータとタイトル生成部56が生成したタイトルデータとを端末装置2において表示させるための表示用信号を生成して、通信部52を介して端末装置2に出力する。これらプレイリスト生成部55、タイトル生成部56及びリスト表示部57の具体的動作については、記憶部51に格納されているコンテンツファイル70及びテーブル71のデータ構造を説明する際に、より詳細に説明する。
【0043】
閲覧権限設定部58は、各々のプレイリストデータに対して閲覧権限を設定する。認証部59は、端末装置2から入力された権限情報に基づいてこの端末装置2が閲覧可能なプレイリストデータを設定する。再生部60は、この認証部59により閲覧可能と設定されたプレイリストデータのクリップデータを用いて、コンテンツデータ70aを端末装置2において再生させるための再生用信号を生成して通信部52を介して端末装置2に出力する。なお、再生部60は、コンテンツデータ70aそのもの、コンテンツデータ70aの一部を転送してもよく、あるいは、いわゆるストリーミングデータとして送信してもよい。そして、リスト表示部57は、認証部59の設定結果に基づいて、閲覧権限を有するプレイリストのみを端末装置2において表示させるための表示用信号を生成する。
【0044】
通信部52は、WAN4を介して端末装置2との間でデータの送受信を行う。より詳細には、この通信部52は、端末装置2を含む外部機器からサーバ装置1に入力される各種データの入力を受け付け、入力された各種データを制御部50に入力し、あるいは記憶部51に格納する。さらに通信部52は、表示画面生成用信号を含む、制御部50または記憶部51内の各種データを、端末装置2を含む外部出力機器に出力する。
【0045】
以上の構成において、制御部50及び制御部50を構成する入力部53、登録部54、プレイリスト生成部55、タイトル生成部56、リスト表示部57、閲覧権限設定部58、認証部59及び再生部60は主にCPU10により構成され、記憶部51は主にROM11、RAM12及びHDD部14により構成され、通信部52は主にネットワークインタフェース13により構成される。
図4に示すサーバ装置1の各機能部の動作については後に詳述する。
【0046】
(一実施形態で用いられるコンテンツデータ等のデータ構造)
一実施形態のサーバ装置1の記憶部51に格納されているコンテンツファイル70及びテーブル71を構成するデータのデータ構造について、
図5〜
図8を参照して説明する。
【0047】
図5は、コンテンツファイル70及びテーブル71を構成するデータのデータ構造を概括的に説明するための図である。
図5に示すように、本実施形態ではコンテンツデータ70aには少なくとも一つのタイトル72が関連付けられている。タイトル72は少なくとも一つのプレイリスト73を備える。プレイリスト73は少なくとも一つのクリップ74を備え、このクリップ74は、コンテンツデータ70aの再生開始点(以下、In点とも呼ぶ)及び再生終了点(以下、Out点とも呼ぶ)の情報を保持している。In点及びOut点の情報は、コンテンツデータ70aの時間単位またはデータ単位(byteなど)で表される。本実施形態のサーバ装置1では、プレイリスト73単位での再生が可能である。
【0048】
コンテンツデータ70aとタイトル72、プレイリスト73及びクリップ74との関係の具体的な態様について説明する。
図6に示す例は、1つのタイトル72(タイトルA)が複数のプレイリスト73(図示例では3つのプレイリストA_0〜A_2)を備える例である。プレイリスト0は編集されていない状態でのコンテンツデータ70a(つまりIn点がコンテンツデータ70aの始点、つまり時間=0の点でOut点がコンテンツデータ70aの終点、つまり時間=最後の点)が再生可能なプレイリスト73であり、プレイリストA_1は3つのクリップ74(クリップ1_0〜クリップ1_2)を備え、プレイリストA_2は2つのクリップ74(クリップ2_0〜クリップ2_1)を備えている。プレイリスト0を再生した場合、コンテンツデータ70a全体を再生区間とするクリップ74のみが含まれるので、プレイリスト0の再生は実質的にタイトル72全体の再生と同等になる。
【0049】
上述したように、各々のクリップ74はIn点及びOut点の情報を保持しており、ユーザがプレイリストA_1、A_2のいずれかについて再生指示をすると、サーバ装置1は、再生指示があったプレイリストA_1、A_2に含まれる全てのクリップ(例えばプレイリストA_1についてはクリップ1_0〜クリップ1_2)が保持するIn点及びOut点情報に基づいて、これらIn点及びOut点の間のコンテンツデータ70aを順次再生する。
【0050】
次に、
図7に示す例は、1つのコンテンツデータ70a(コンテンツデータA)に複数のタイトル72(タイトルA、タイトルB)が設定されている例である。
図7に示す例は、プレイリスト73(プレイリストB_1、B_2)を設定した後に、設定したプレイリスト73を別タイトル(この場合はタイトルB)で管理する指示をした例である。
図6の例と比較して、プレイリストB_1、B_2はタイトルBに属するものとして関連付けられている。
【0051】
さらに、
図8に示す例では、複数のコンテンツデータ70a(コンテンツデータA、B)を含むタイトル72(タイトルC)が設定されている例である。
図8に示す例は、複数のコンテンツデータA、Bについてそれぞれプレイリスト73(プレイリストC_1、C_2)を設定した後に、設定したプレイリスト73を別タイトル(この場合はタイトルC)で管理する指示をした例である。
【0052】
(一実施形態のテーブルの構成)
図9及び
図10は、本実施形態のサーバ装置1の記憶部51に格納されているテーブル71の構成を説明するための図である。本実施形態のテーブル71は、タイトルテーブル71a、プレイリストテーブル71b、クリップテーブル71c及び認証テーブル71dを備える。
【0053】
タイトルテーブル71aは、レコード管理のためのタイトル72の識別記号が記述されるタイトル領域71a−1と、タイトル72のタイトル名が記述されるタイトル名領域71a−2と、タイトル72に含まれるプレイリスト73のIDが記述されるプレイリスト領域71a−3と、プレイリスト73単位のアクセス権が記述されるアクセス権領域71a−4と、タイトル72を編集したユーザのIDが記述される編集者ID領域71a−5とを備える。
図9に示す例では、「hoge」というIDのユーザが編集した「運動会」という名称のタイトルAにはID_0〜ID_2までの3つのプレイリスト73が含まれ、ID_0及びID_2のプレイリスト73については制限(Private)されたアクセス権が設定され、ID_1のプレイリスト73については公開(Public)されたアクセス権が設定されている。
【0054】
プレイリストテーブル71bは、レコード管理のためのプレイリスト73の識別記号が記述されるプレイリスト領域71b−1と、プレイリスト73が属するタイトル72の識別記号が記述されるタイトル領域71b−2と、プレイリスト73編集時に用いたコンテンツデータ70aの元のタイトル名が記述される元タイトル領域71b−3と、端末装置2のユーザに対してプレイリストを提示する際に表示するプレイリストのタイトル名が記述される提示タイトル領域71b−4と、プレイリスト73に含まれるクリップ74のIDが記述されるクリップ領域71b−5とを備える。
図9に示す例では、プレイリストA_1は「運動会」というタイトルが付されたコンテンツデータ70aを編集することにより作成され、クリップ1_0、1_1、1_2を備える。そして、プレイリストA_1が端末装置2のユーザに提示される際に、「運動会ID_1」というタイトルが提示される。
【0055】
図10において、クリップテーブル71cは、レコード管理のためのクリップ74の識別記号が記述されるクリップ領域71c−1と、クリップ74が属するプレイリスト73の識別記号が記述されるプレイリスト領域71c−2と、クリップ74のIn点及びOut点の情報の指定方法が記述される指定タイプ領域71c−3と、In点の情報が記述されるIn点領域71c−4と、Out点の情報が記述されるOut点領域71c−5とを備える。
図10に示す例では、クリップ0〜2はいずれも時間によりIn点及びOut点の情報が記述されている。
【0056】
認証テーブル71dは、ユーザのIDが記述されるID領域71d−1と、ユーザが設定したパスワードが記述されるパスワード領域71d−2とを備える。
【0057】
(一実施形態のコンテンツ共有システムの動作)
次に、
図11〜
図13のシーケンス図を参照して、本実施形態のコンテンツ共有システムSの動作について説明する。
【0058】
図11は、端末装置2のHDD部36に格納されたコンテンツファイル70を、他のユーザと共有するためにサーバ装置1に送信する手順を説明するためのシーケンス図である。
【0059】
図11のステップS1において、端末装置2のユーザは、入力指示装置40を操作する等によりHDD部36に格納されたコンテンツファイル70のリストをディスプレイ37bの表示画面に表示する指示を行う。そして、端末装置2のユーザは、このコンテンツファイル70のリストを閲覧して、入力指示装置40を操作する等によりサーバ装置1に送信するコンテンツファイル70を選択する。
【0060】
ステップS2では、端末装置2のCPU30が、サーバ装置1に対するアクセス要求をネットワークインタフェース35及びWAN4を介して送信する。ステップS3では、サーバ装置1の通信部52が端末装置2からのアクセス要求を受信し、これを制御部50に送出し、制御部50の認証部59は、端末装置2からのアクセス要求に応答して、アクセス要求のあった端末装置2に対してID及びパスワード等、認証に必要な情報の入力要求を通信部52を介して送信する。
【0061】
ステップS4では、端末装置2のネットワークインタフェース35が、サーバ装置1からの認証に必要な情報の入力要求を受信し、これをCPU30に送出する。CPU30は、サーバ装置1からの認証に必要な情報の入力要求に基づいて、ディスプレイ37bの表示画面に、認証に必要な情報を入力するための画面を表示する。そして、ユーザが入力指示装置40を操作する等により、認証に必要な情報を入力すると、端末装置2のCPU30は入力された情報をネットワークインタフェース35を介してサーバ装置1に送信する。
【0062】
ステップS5では、端末装置2から送信された、認証に必要な情報をサーバ装置1の通信部52が受信し、受信した情報を制御部50に送出する。次いで、制御部50の認証部59は、受信した情報と認証テーブル71dのID領域71d−1及びパスワード領域71d−2に記述されたID及びパスワードとを照合し、受信した情報の認証を行う。
図11に示す例では、受信した情報がいずれも認証テーブル71dに記述されており、従って認証に成功したものとする。ステップS6では、アクセスを許可した旨の通知を、通信部52を介して認証部59が端末装置2に送信する。
【0063】
ステップS7では、端末装置2のCPU30が、ステップS1において選択したコンテンツファイル70をHDD部36から読み出し、ネットワークインタフェース35を介してサーバ装置1に送信する。ステップS8では、端末装置2から送信されたコンテンツファイル70をサーバ装置1の通信部52が受信し、このコンテンツファイル70を制御部50に送出する。そして、制御部50の登録部54は、受信したコンテンツファイル70を記憶部51に格納する。ステップS9では、コンテンツファイル70の記憶部51への格納作業が完了した旨の通知を、通信部52を介して登録部54が端末装置2に送信する。
【0064】
次に、
図12は、サーバ装置1の記憶部51に格納されたコンテンツファイル70に対して端末装置2が編集作業を行い、タイトル72、プレイリスト73及びクリップ74(以下、適宜「プレイリスト73等」と総称することがある)を生成する手順を説明するためのシーケンス図である。
【0065】
図12のステップS10〜ステップS14の動作は、
図11のステップS2〜ステップS6の動作と同様であるので説明を省略する。ステップS15では、制御部50のリスト表示部57が、記憶部51に格納されているコンテンツファイル70のリストを作成し、このコンテンツファイル70のリストを通信部52を介して端末装置2に送信する。
【0066】
ステップS16では、端末装置2のネットワークインタフェース35が、サーバ装置1から送信されたコンテンツファイル70のリストを受信し、これをCPU30に送出する。CPU30は、受信したコンテンツファイル70のリストに基づいて、ディスプレイ37bの表示画面にコンテンツファイル70のリストを表示する。そして、端末装置2のユーザが、コンテンツファイル70のリストを閲覧して、入力指示装置40を操作する等により編集を希望するコンテンツファイル70を選択する。
【0067】
ステップS17では、端末装置2のCPU30が、ステップS16において選択したコンテンツファイル70に関する情報をサーバ装置1に送信する。次いで、ステップS18では、ステップS16で選択したコンテンツファイル70について編集を行う旨の指示をサーバ装置1に送信する。
【0068】
ステップS19では、サーバ装置1の通信部52が、端末装置2から送信されたコンテンツファイル70の編集指示を受信し、これを制御部50のプレイリスト生成部55及びタイトル生成部56に送出する。以降、端末装置2のユーザが入力指示装置40を操作する等によりプレイリスト73及びクリップ74の生成を指示し、このユーザの指示に基づいて端末装置2がサーバ装置1にプレイリスト73等の生成指示を送信し、サーバ装置1の通信部52がこのプレイリスト73等の生成指示を受信し、この生成指示に基づいてプレイリスト生成部55、タイトル生成部56及び閲覧権限設定部58がタイトルテーブル71a、プレイリストテーブル71b及びクリップテーブル71cの各領域に記述すべきデータを生成することで、コンテンツファイル70の編集動作を行う。
【0069】
そして、ステップS20では、プレイリスト生成部55、タイトル生成部56及び閲覧権限設定部58がコンテンツファイル70の編集作業が完了した旨の通知を通信部52を介して端末装置2に送信する。ステップS21では、サーバ装置1から送信された、コンテンツファイル70の編集作業が完了した旨の通知を端末装置2のネットワークインタフェース35が受信し、この通知をCPU30に送出する。CPU30は、この通知に基づいて、ディスプレイ37bの表示画面にコンテンツファイル70の編集作業が完了した旨を表示する。
【0070】
ステップS22では、端末装置2のユーザが入力指示装置40を操作する等により、コンテンツファイル70の編集作業の終了を指示し、このユーザの指示に基づいて端末装置2がサーバ装置1にコンテンツファイル70の編集作業終了指示を送信する。ステップS23では、端末装置2から送信された、コンテンツファイル70の編集作業終了指示をサーバ装置1の通信部52が受信し、このコンテンツファイル70の編集作業終了指示を制御部50に送出する。そして、制御部50のプレイリスト生成部55、タイトル生成部56及び閲覧権限設定部58は、この編集作業終了指示に基づいて、ステップS19で生成したデータをこれらタイトルテーブル71a、プレイリストテーブル71b及びクリップテーブル71cの各領域に記述することで、プレイリスト73等を記憶部51に保存する。
【0071】
なお、
図12に示すシーケンス図ではプレイリスト73等の作成動作のみ説明したが、プレイリスト73等の追加、変更、削除等についても
図12に示したシーケンス図と同様の手順で行われる。
【0072】
次に、
図13は、サーバ装置1の記憶部51に格納されたプレイリスト73等を端末装置2で再生する手順を説明するためのシーケンス図である。
【0073】
図13のステップS30〜ステップS34の動作は、
図11のステップS2〜ステップS6の動作と同様であるので説明を省略する。ステップS35では、制御部50のリスト表示部57が、記憶部51に格納されているコンテンツファイル70及びテーブル71を参照して、タイトル72、プレイリスト73及びクリップ74のリストを作成し、これらプレイリスト73等のリストを通信部52を介して端末装置2に送信する。
【0074】
ステップS36では、端末装置2のネットワークインタフェース35が、サーバ装置1から送信されたプレイリスト73等のリストを受信し、これをCPU30に送出する。CPU30は、受信したプレイリスト73等のリストに基づいて、ディスプレイ37bの表示画面にプレイリスト73等のリストを表示する。
【0075】
端末装置2のディスプレイ37bの表示画面に表示されうるプレイリスト73等のリストの一例を
図14に示す。
図14(a)に示す例は
図6に示すデータ構造を有する場合のものであり、同様に、
図14(b)に示す例は
図7に示すデータ構造を有する場合、
図14(c)に示す例は
図8に示すデータ構造を有する場合のものである。
【0076】
図14に示す項目のうち、端末装置2のディスプレイ37bの表示画面には少なくともプレイリスト73単位の「提示タイトル」及びタイトル72のタイトル名(
図14に示す「タイトル」)が表示される。また、認証部59の認証結果に基づいて、端末装置2のユーザがプレイリスト73等を編集したユーザ(所有者)であるかどうかをリスト表示部57が判断し、所有者である場合は、アクセス権がPrivate及びPublicに設定されているプレイリスト73等のリストを送信し、プレイリスト73等を編集したユーザではない(閲覧者)である場合は、アクセス権がPublicに設定されているプレイリスト73等のリストを送信する。
【0077】
ステップS37では、端末装置2のユーザが、プレイリスト73等のリストを閲覧して、入力指示装置40を操作する等により再生を希望するタイトル72またはプレイリスト73を選択し、端末装置2のCPU30は、この選択動作に基づいて、タイトル72またはプレイリスト73の選択指示をネットワークインタフェース35を介してサーバ装置1に送信する。
【0078】
サーバ装置1の通信部52は、端末装置2から送信されたタイトル72またはプレイリスト73の再生指示を受信し、これを制御部50に送出する。制御部50の再生部60は、認証部59の認証結果に基づいて、再生指示のあったタイトル72またはプレイリスト73が再生可能(閲覧可能)であるか否かを判定し、再生可能であると判定した場合は、ステップS38において、テーブル71を参照してコンテンツデータ70aの所定の再生区間を端末装置2において再生させるための再生用信号を生成する。
図12に示す例では、再生部60はコンテンツデータ70aに基づいて再生用信号としてストリーミングデータを生成している。再生部60が生成した再生用信号は通信部52を介して端末装置2に送信される。そして、ステップS39では、サーバ装置1から送信された再生用信号に基づいて、端末装置2のディスプレイ部37及び音声出力部38を用いてコンテンツデータ70aが再生される。
【0079】
なお、本実施形態では、上述のように認証部59の認証結果によって再生可能なプレイリスト73が限定されるが、ユーザがタイトル72を指定した場合は、このタイトル72に含まれるプレイリスト73のうち、再生可能なプレイリスト73が順次再生される。
【0080】
(本実施形態の効果)
以上詳細に説明したように、本実施形態のサーバ装置1では、コンテンツデータ70aの少なくとも一部を再生区間とするプレイリスト73をコンテンツデータ70aとは別体に登録し、タイトル72とプレイリスト73とを並列に選択可能にしているので、プレイリスト単位で編集したコンテンツデータを個別に登録する必要がない。従って、プレイリスト73が増加してもコンテンツデータ70aの容量増加を招くことがなく、保管すべきデータ容量の増加を抑制することが可能となる。
【0081】
また、本実施形態では、タイトル72が少なくとも1つのプレイリスト73を備え、プレイリスト73も少なくとも1つのクリップ74を備えるので、サーバ装置1はこのプレイリスト73にどのクリップ74が属しているかを知ることができ、また、個々のクリップ74のIn点及びOut点情報もサーバ装置1は知ることができる。従って、サーバ装置1においてプレイリスト73を再生する際に、現在再生しているクリップ74に次に再生すべきクリップ74を先読みすることで、次のクリップへの移行動作をスムーズに、かつできるだけ短時間で行うことができる。また、端末装置2を介してユーザがプレイリスト73内での早送り、巻き戻し動作を指示した場合でも、クリップ74のIn点及びOut点を、いわゆるコンテンツファイル70aに設定されたチャプタであると解釈して次の再生点を探索することにより、早送り、巻き戻し動作もスムーズにかつできるだけ短時間で行うことができる。加えて、これら移行動作等においてフェードイン、アウト等のエフェクトをかけることで、移行動作等を見かけ上もスムースに行うことができる。
【0082】
(変形例)
なお、本発明の情報処理装置は、その細部が上述の一実施形態に限定されず、種々の変形例が可能である。一例として、上述の一実施形態ではアクセス権としてPrivate及びPublicの2段階を設定していたが、3段階以上のアクセス権を設定してもよい。また、上述の一実施形態ではID及びパスワード等により認証部59が認証手続を行っていたが、認証部59が一時的なアクセスキーやURL(Uniform Resource Locator)を端末装置2に発行し、このアクセスキーやURLを用いて端末装置2がサーバ装置1にアクセスし、認証部59がアクセスキーの一致またはURLに含まれる文字列の一致をもって認証手続を行ってもよい。
【0083】
また、上述の一実施形態では動画形式のコンテンツデータ70aについて説明をしたが、本発明の情報処理装置は音楽コンテンツデータ70aにも適用可能である。この場合、プレイリスト73は、楽曲単位の音楽データの再生順序を指定した一般的な意味でのプレイリストではなく、音楽コンテンツデータの再生区間を指定したものである。
【0084】
また、
図12に示すコンテンツデータ70aの編集動作においてプレイリスト73及びクリップ74の削除作業を行ってもよい。加えて、コンテンツデータ70aの削除作業を行ってもよい。但し、コンテンツデータ70aの削除は、このコンテンツデータ70aに関連付けられたプレイリスト73等が全て削除された後にのみ許可することが好ましい。また、
図8に示す例において、一方のコンテンツデータA、Bの削除は、削除を希望するコンテンツデータA、Bに関連付けられたプレイリスト73等が全て削除された後にのみ許可することが好ましい。
【0085】
また、上述の一実施形態では、撮影装置3が撮影した動画形式のコンテンツファイルを端末装置2に取り込んでからサーバ装置1に送信する構成であったが、無線通信(無線LAN通信、移動体通信等)機能を有する撮影装置3であれば、撮影装置3を端末装置2として用いることも可能である。さらに、上述の一実施形態では、端末装置2がコンテンツデータ70aをサーバ装置1に送信した後に、端末装置2からの指示に基づいてプレイリスト73等の編集動作を行っていたが、端末装置2においてコンテンツデータ70aに基づいてプレイリスト73等を作成し、コンテンツデータ70aとプレイリスト73等をサーバ装置1に送信して管理してもよい。
【0086】
さらに、上述の一実施形態では、サーバ装置1と端末装置2とはWAN4を介して接続されていたが、同一のLAN(Local Area Network)のみを介して接続されてもよいし、サーバ装置1及び端末装置2を有線または無線接続により直接接続してもよい。この場合、サーバ装置1はいわゆるNAS(Network Attached Storage)であってもよい。また、サーバ装置1が端末装置2と同様の構成、すなわちディスプレイ部37及び音声出力部38を有してもよいし、HDMI(High-Definition Multimedia Interface:登録商標)等の映像入出力インタフェースを介して外部ディスプレイに映像信号を出力してもよい。
【0087】
さらに、サーバ装置1が端末装置2において再生可能な仕様、例えば符号化方式を認識し、再生部60がこの仕様に合わせてコンテンツデータ70aを変換してもよい。符号化方式の変換を行う場合は、再生部60がいわゆるトランスコーダを備えることが好ましい。トランスコーダは、端末装置2からタイトル72、プレイリスト73の再生指示があった時点で動作を開始してもよい。特に、
図8に示すように複数のコンテンツデータ70a(コンテンツデータA、B)を跨いでプレイリスト73が設定され、コンテンツデータA、Bの符号化方式が異なる場合、例えば一方のコンテンツデータAについて再生用信号を生成しつつ他方のコンテンツデータBについてバックグラウンドでトランスコード処理を行うことが好ましい。
【0088】
そして、上述の各実施形態において、情報処理装置たるサーバ装置1を動作させるプログラムはROM11、HDD部14等に格納されて提供されていたが、不図示の光学ディスクドライブ、USBインタフェース等を用いて、プログラムが格納されたDVD(Digital Versatile Disc)、USBフラッシュメモリ装置、メモリーカード等を接続し、このDVD等からプログラムをサーバ装置1に読み込んで動作させてもよい。また、WAN4上の装置内にプログラムを格納しておき、ネットワークインタフェース13を介してこのプログラムをサーバ装置1に読み込んで動作させてもよい。さらに、上述の各実施形態において、サーバ装置1は複数のハードウェア要素により構成されていたが、これらハードウェア要素の一部の動作をCPU10がプログラムの動作により実現することも可能である。加えて、上述の各実施形態ではHDD部14を用いていたが、HDD部14以外の記憶媒体、一例としてSSD(Solid State Drive)装置やメモリーカード等の周知の記憶媒体を用いることも可能である。