特許第6257259号(P6257259)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6257259
(24)【登録日】2017年12月15日
(45)【発行日】2018年1月10日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1343 20060101AFI20171227BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20171227BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20171227BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20171227BHJP
【FI】
   G02F1/1343
   G02F1/1335 505
   G02F1/1368
   G09F9/30 341
【請求項の数】12
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-217441(P2013-217441)
(22)【出願日】2013年10月18日
(65)【公開番号】特開2015-79207(P2015-79207A)
(43)【公開日】2015年4月23日
【審査請求日】2016年10月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲
(74)【代理人】
【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男
(74)【代理人】
【識別番号】100087653
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 正二
(72)【発明者】
【氏名】武田 有広
(72)【発明者】
【氏名】多胡 恵二
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 加代子
(72)【発明者】
【氏名】森 鮎美
【審査官】 右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0049048(US,A1)
【文献】 国際公開第2007/148519(WO,A1)
【文献】 特開2010−014794(JP,A)
【文献】 特開2007−293292(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0262251(US,A1)
【文献】 特開2004−078218(JP,A)
【文献】 特開2004−004822(JP,A)
【文献】 特開2013−113880(JP,A)
【文献】 特開2013−186165(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1343
G02F 1/1335
G02F 1/1368
G02F 1/133
G09F 9/00 − 9/46
G09G 3/20
G09G 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1色画素と、
前記第1色画素とは異なる色の画素であって、前記第1色画素の第1方向に隣接する第2色画素と、
前記第1色画素及び前記第2色画素とは異なる色の画素であって、前記第2色画素の第1方向に隣接する第3色画素と、
前記第1色画素と同一色の画素であって、前記第1色画素の第2方向に隣接する第4色画素と、
前記第2色画素と同一色の画素であって、前記第2色画素の第2方向に隣接する第5色画素と、
前記第1乃至第3色画素とは異なる色の画素であって、前記第3色画素の第2方向に隣接する第6色画素と、を備え、
前記第1色画素、前記第2色画素、前記第4色画素、及び、前記第5色画素は、第2方向に沿って第1長辺長を有し、
前記第3色画素は、第2方向に沿って第1長辺長より長い第2長辺長を有し、
前記第6色画素は、第2方向に沿って第1長辺長より短い第3長辺長を有し、
前記第1色画素の一対の第1短辺及び前記第2色画素の一対の第2短辺は、それぞれ第1方向に平行な同一直線上に延出し、
前記第3色画素の一対の第3短辺は、前記一対の第1短辺及び前記一対の第2短辺よりも外側に延出し、
前記第4色画素の一対の第4短辺及び前記第5色画素の一対の第5短辺は、それぞれ第1方向に平行な同一直線上に延出し、
前記第6色画素の一対の第6短辺は、前記一対の第4短辺及び前記一対の第5短辺よりも内側に延出している、表示装置。
【請求項2】
前記第3短辺は、前記第1短辺及び前記第2短辺より長く、
前記第6短辺は、前記第4短辺及び前記第5短辺より長い、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第3色画素は青色画素であり、前記第6色画素は白色画素である、請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
さらに、遮光層を備え、
前記遮光層は、前記第3色画素と前記第6色画素との境界に配置され、
前記第1色画素と前記第4色画素との境界、及び、前記第2色画素と前記第5色画素との境界には前記遮光層が配置されていない、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
第1画素電極と、前記第1画素電極の第1方向に隣接する第2画素電極と、前記第2画素電極の第1方向に隣接する第3画素電極と、前記第1画素電極の第2方向に隣接する第4画素電極と、前記第2画素電極の第2方向に隣接する第5画素電極と、前記第3画素電極の第2方向に隣接する第6画素電極と、を備えた第1基板と、
第2方向に延出し前記第1画素電極及び第4画素電極と対向する第1カラーフィルタと、前記第1カラーフィルタの第1方向に隣接し前記第2方向に延出し前記第2画素電極及び前記第5画素電極と対向する第2カラーフィルタと、前記第2カラーフィルタの第1方向に隣接し前記第3画素電極と対向する第3カラーフィルタと、前記第3カラーフィルタの第2方向に隣接し前記第6画素電極と対向する第4カラーフィルタと、を備えた第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に保持された液晶層と、を備え、
前記第1画素電極、前記第2画素電極、前記第4画素電極、及び、前記第5画素電極は、第2方向に沿って第1長辺長を有し、
前記第3画素電極は、第2方向に沿って第1長辺長より長い第2長辺長を有し、
前記第6画素電極は、第2方向に沿って第1長辺長より短い第3長辺長を有し、
前記第1画素電極の一対の第1端部及び前記第2画素電極の一対の第2端部は、それぞれ第1方向に平行な同一直線上に位置し、
前記第3画素電極の一対の第3端部は、前記一対の第1端部及び前記一対の第2端部よりも外側に位置し、
前記第4画素電極の一対の第4端部及び前記第5画素電極の一対の第5端部は、それぞれ第1方向に平行な同一直線上に延出し、
前記第6画素電極の一対の第6端部は、前記一対の第4端部及び前記一対の第5端部よりも内側に位置している、表示装置。
【請求項6】
前記第1画素電極、前記第2画素電極、前記第4画素電極、及び、前記第5画素電極は、第1方向に沿って第1短辺長を有し、
前記第3画素電極及び前記第6画素電極は、第1方向に沿って第1短辺長より長い第2短辺長を有する、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第3カラーフィルタは青色カラーフィルタであり、前記第4カラーフィルタは白色カラーフィルタである、請求項5又は6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1基板は、さらに、第1共通電極と、前記第1共通電極を覆う層間絶縁膜と、を備え、
前記第1乃至第6画素電極は前記層間絶縁膜上で第1共通電極と対向する、請求項乃至のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第2基板は、さらに、前記第1共通電極と同電位の第2共通電極を備えた、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第2共通電極には、前記第1乃至第6画素電極と対向する位置にスリットが形成された、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第2基板は、さらに、前記第1乃至第4カラーフィルタをそれぞれ区画する遮光層を備え、
前記遮光層は、前記第3画素電極と前記第6画素電極との間に重畳し、
前記第1画素電極と前記第4画素電極との間、及び、前記第2画素電極と前記第5画素電極との間には前記遮光層が重畳していない、請求項5乃至10のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
さらに、第1方向に延出し前記第1乃至第3色画素の中央部を横切る第1ゲート線と、第1方向に延出し前記第4乃至第6色画素の中央部を横切る第2ゲート線と、を備えた、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラー表示装置において、表示輝度を向上する手法が提案されている。一例として、赤色(R)の画素、緑色(G)の画素、青色(B)の画素、及び、白色(W)の画素を行方向に沿って所定の順番で配置し、1つの単位画素(絵素)を構成する液晶表示装置が提案されている。
【0003】
白色画素は、赤色画素、緑色画素、青色画素と比べて光の利用効率が高く、その透過率は赤色画素、緑色画素、青色画素の透過率の約3倍である。このため、白色画素の面積あるいは白色画素での透過光量の最大値は、自由に決められるわけではなく、色再現性などを考慮して設定する必要がある。例えば、白色画素の表示輝度は、赤色画素、緑色画素、青色画素での合算輝度よりも低い値となるように設定する必要がある。つまり、白色画素だけ拡大した場合、単位画素の表示輝度は向上するものの、色再現性の劣化を招く。また、限られた面積の単位画素において白色画素を拡大した分、赤色画素、緑色画素、青色画素のそれぞれの面積が犠牲となるため、結局、大きな白色画素を有効活用できない。
【0004】
また、白色画素のサイズを拡大した場合には、白色画素での表示輝度が高い画像を表示した際、白色画素が視認されやすくなるため、表示した画像がざらついたように視認されやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−259135号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本実施形態の目的は、表示品位を向上することが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態によれば、
第1色画素と、前記第1色画素とは異なる色の画素であって、前記第1色画素の第1方向に隣接する第2色画素と、前記第1色画素及び前記第2色画素とは異なる色の画素であって、前記第2色画素の第1方向に隣接する第3色画素と、前記第1色画素と同一色の画素であって、前記第1色画素の第2方向に隣接する第4色画素と、前記第2色画素と同一色の画素であって、前記第2色画素の第2方向に隣接する第5色画素と、前記第1乃至第3色画素とは異なる色の画素であって、前記第3色画素の第2方向に隣接する第6色画素と、を備え、前記第1色画素、前記第2色画素、前記第4色画素、及び、前記第5色画素は、第2方向に沿って第1長辺長を有し、前記第3色画素は、第2方向に沿って第1長辺長より長い第2長辺長を有し、前記第6色画素は、第2方向に沿って第1長辺長より短い第3長辺長を有する、表示装置が提供される。
【0008】
本実施形態によれば、
第1画素電極と、前記第1画素電極の第1方向に隣接する第2画素電極と、前記第2画素電極の第1方向に隣接する第3画素電極と、前記第1画素電極の第2方向に隣接する第4画素電極と、前記第2画素電極の第2方向に隣接する第5画素電極と、前記第3画素電極の第2方向に隣接する第6画素電極と、を備えた第1基板と、第2方向に延出し前記第1画素電極及び第4画素電極と対向する第1カラーフィルタと、記第1カラーフィルタの第1方向に隣接し前記第2方向に延出し前記第2画素電極及び前記第5画素電極と対向する第2カラーフィルタと、前記第2カラーフィルタの第1方向に隣接し前記第3画素電極と対向する第3カラーフィルタと、前記第3カラーフィルタの第2方向に隣接し前記第6画素電極と対向する第4カラーフィルタと、を備えた第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に保持された液晶層と、を備え、前記第1画素電極、前記第2画素電極、前記第4画素電極、及び、前記第5画素電極は、第2方向に沿って第1長辺長を有し、前記第3画素電極は、第2方向に沿って第1長辺長より長い第2長辺長を有し、前記第6画素電極は、第2方向に沿って第1長辺長より短い第3長辺長を有する、表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本実施形態の表示装置を構成する液晶表示パネルLPNの構成及び等価回路を概略的に示す図である。
図2図2は、本実施形態の表示装置に適用可能なアレイ基板ARの一画素PXの構成例を概略的に示す平面図である。
図3図3は、本実施形態の表示装置に適用可能な対向基板CTの一画素PXの構成例を概略的に示す平面図である。
図4図4は、図2に示したスイッチング素子SWを含むアクティブエリアにおける液晶表示パネルLPNの断面構造を概略的に示す図である。
図5図5は、本実施形態における各画素とカラーフィルタとのレイアウトの一例を概略的に示す平面図である。
図6図6は、図5に示したカラーフィルタが適用されるアレイ基板ARの構成例を概略的に示す平面図である。
図7図7は、図6に示したアレイ基板ARに対向配置される第2共通電極CE2の構成例を概略的に示す平面図である。
図8図8は、本実施形態の表示装置に適用可能なアレイ基板ARの他の構成例を概略的に示す平面図である。
図9図9は、本実施形態の表示装置に適用可能なアレイ基板ARの他の構成例を概略的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0011】
図1は、本実施形態の表示装置を構成する液晶表示パネルLPNの構成及び等価回路を概略的に示す図である。
【0012】
すなわち、表示装置は、アクティブマトリクスタイプの液晶表示パネルLPNを備えている。液晶表示パネルLPNは、第1基板であるアレイ基板ARと、アレイ基板ARに対向配置された第2基板である対向基板CTと、アレイ基板ARと対向基板CTとの間に保持された液晶層LQと、を備えて構成されている。液晶表示パネルLPNは、画像を表示するアクティブエリアACTを備えている。アクティブエリアACTは、アレイ基板ARと対向基板CTとの間に液晶層LQが保持された領域に相当し、例えば、四角形状であり、マトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。
【0013】
アレイ基板ARは、アクティブエリアACTにおいて、第1方向Xに沿って延出した複数のゲート配線G(G1〜Gn)、第1方向Xに交差する第2方向Yに沿って延出した複数のソース配線S(S1〜Sm)、各画素PXにおいてゲート配線G及びソース配線Sと電気的に接続されたスイッチング素子SW、各画素PXにおいてスイッチング素子SWに電気的に接続された画素電極PE、画素電極PEと向かい合う第1共通電極CE1などを備えている。蓄積容量CSは、例えば、第1共通電極CE1と画素電極PEとの間に形成される。
【0014】
一方、対向基板CTは、液晶層LQを介して画素電極PEと対向する第2共通電極CE2などを備えている。
【0015】
各ゲート配線Gは、アクティブエリアACTの外側に引き出され、第1駆動回路GDに接続されている。各ソース配線Sは、アクティブエリアACTの外側に引き出され、第2駆動回路SDに接続されている。第1駆動回路GD及び第2駆動回路SDは、例えばその少なくとも一部がアレイ基板ARに形成され、駆動ICチップ2と接続されている。駆動ICチップ2は、第1駆動回路GD及び第2駆動回路SDを制御するコントローラを内蔵し、液晶表示パネルLPNを駆動するのに必要な信号を供給する信号供給源として機能する。図示した例では、駆動ICチップ2は、液晶表示パネルLPNのアクティブエリアACTの外側において、アレイ基板ARに実装されている。
【0016】
第1共通電極CE1及び第2共通電極CE2は同電位であり、いずれもアクティブエリアACTの全域に亘って延在しており、複数の画素PXに亘って共通に形成されている。第1共通電極CE1及び第2共通電極CE2は、アクティブエリアACTの外側に引き出され、給電部Vcomに接続されている。給電部Vcomは、例えばアクティブエリアACTの外側においてアレイ基板ARに形成され、第1共通電極CE1と電気的に接続されるとともに、図示しない導電部材を介して第2共通電極CE2と電気的に接続されている。給電部Vcomでは、第1共通電極CE1及び第2共通電極CE2に対して、例えばコモン電位が供給される。
【0017】
図2は、本実施形態の表示装置に適用可能なアレイ基板ARの一画素PXの構成例を概略的に示す平面図である。
【0018】
アレイ基板ARは、ゲート配線G1、ソース配線S1、ソース配線S2、スイッチング素子SW、第1共通電極CE1、画素電極PEなどを備えている。図示した例では、画素PXは、図中の破線で示したように、第1方向Xに平行な一対の短辺を有するとともに、第2方向Yに平行な一対の長辺を有する長方形状である。
【0019】
ゲート配線G1は、第1方向Xに沿って直線状に延出している。ソース配線S1及びソース配線S2は、第1方向Xに沿って間隔をおいて配置され、それぞれ第2方向Yに沿って直線状に延出している。画素PXの第1方向Xに沿った長さは、隣接するソース配線の第1方向Xに沿ったピッチと略同等である。画素PXの第2方向Yに沿った長さは、隣接するゲート配線の第2方向Yに沿ったピッチと略同等である。
【0020】
図示した画素PXにおいて、ソース配線S1は左側端部に位置し当該画素PXとその左側に隣接する画素との境界に跨って配置され、ソース配線S2は右側端部に位置し当該画素PXとその右側に隣接する画素との境界に跨って配置されている。ゲート配線G1は、画素PXの中央部を横切るように配置されている。図示したように、本実施形態においては、蓄積容量CSを形成するために画素PXを横切る補助容量線は存在しない。
【0021】
スイッチング素子SWは、例えば、nチャネル薄膜トランジスタ(TFT)によって構成されている。詳細な図示を省略するが、スイッチング素子SWは、例えば、ポリシリコンなどの半導体層と、ゲート配線G1に接続されたゲート電極と、ソース配線S1に接続され半導体層にコンタクトしたソース電極と、半導体層にコンタクトしたドレイン電極WDと、を備えている。
【0022】
第1共通電極CE1は、例えば、図中に右下がりの斜線で示したように、当該画素PXの略全面に配置され、さらに、当該画素PXから、ソース配線S1及びソース配線S2を跨いで第1方向Xに延在するとともに、第2方向Yにも延在している。つまり、第1共通電極CE1は、ソース配線S1及びソース配線S2に対向するとともに、当該画素PXに対して第1方向Xに隣接する各画素に亘って連続的に形成されている。また、第1共通電極CE1は、当該画素PXに対して第2方向Yに隣接する各画素に亘って連続的に形成されている。さらに言えば、詳述しないが、第1共通電極CE1は、画像を表示するアクティブエリアの略全面に配置され、その一部がアクティブエリアの外側に引き出され、上記の通り、給電部と電気的に接続されている。但し、第1共通電極CE1には、ドレイン電極WDを露出する開口部OPが形成されている。
【0023】
尚、第1共通電極CE1は、当該画素PXの略全面に配置される一方でゲート配線G1と重なる領域で途切れ、当該画素PXからソース配線S1及びソース配線S2を跨いで第1方向Xに延在し、ソース配線S1及びソース配線S2に対向するとともに、当該画素PXに対して第1方向Xに隣接する各画素に亘って帯状に連続的に形成されても良い。この場合も第1共通電極CE1は、画像を表示するアクティブエリアの外側に引き出され、上記の通り、給電部と電気的に接続されている。
【0024】
画素電極PEは、図中に右上がりの斜線で示したように、画素PXにおいて島状に形成され、第1共通電極CE1と対向している。なお、図示した例では、当該画素PXに配置された画素電極PEのみを図示しているが、当該画素PXの第1方向X及び第2方向Yに隣接する他の画素にも画素電極が配置されている。画素電極PEは、コンタクトホールCHを介してスイッチング素子SWのドレイン電極WDに電気的に接続されている。図示した画素電極PEの形状は、例えば、画素PXの形状に対応して、第1方向Xに沿った長さが第2方向Yに沿った長さよりも短い長方形状である。コンタクトホールCHは、画素電極PEの略中央に位置している。なお、画素電極PEの一部は、ソース配線S1やソース配線S2と重なる位置まで延在していても良い。
【0025】
本実施形態において、アクティブエリアの各画素の構成は、上記した構成例と同一である。但し、アクティブエリアは、画素サイズつまり第1方向Xに沿った長さ及び第2方向Yに沿った長さの異なる画素を含んでいる。
【0026】
図3は、本実施形態の表示装置に適用可能な対向基板CTの一画素PXの構成例を概略的に示す平面図である。なお、ここでは、説明に必要な構成のみを図示し、また、アレイ基板の主要部であるソース配線S1、ソース配線S2、ゲート配線G1、及び、画素電極PEを破線で示し、第1共通電極の図示を省略している。
【0027】
対向基板CTは、第2共通電極CE2を備えている。第2共通電極CE2は、当該画素PXに配置され、画素電極PEと対向している。また、第2共通電極CE2は、当該画素PXから第1方向X及び第2方向Yに亘って延在し、ソース配線S1及びソース配線S2の上方にも位置している。つまり、第2共通電極CE2は、詳述しないが、当該画素PXの第1方向Xに沿った右側及び左側に隣接する画素や、当該画素PXの第2方向Yに沿った上側及び下側に隣接する画素に亘って連続的に形成されている。さらに言えば、詳述しないが、第2共通電極CE2は、アクティブエリアの略全面に亘って配置されている。
【0028】
第2共通電極CE2には、画素電極PEと対向する位置にスリットSLが形成されている。図示した例では、スリットSLは、第2方向Yに沿って延出した帯状に形成され、画素PXの略中央に位置している。このようなスリットSLは、主として液晶分子の配向を制御する配向制御部に相当する。なお、液晶分子の配向を制御する機能を有するものであれば、スリットに代えて、第2共通電極CE2に積層した突起などの他の配向制御部を設置しても良い。また、スリットSLの形状については、図示した例に限らず、十字などであっても良い。
【0029】
図4は、図2に示したスイッチング素子SWを含むアクティブエリアにおける液晶表示パネルLPNの断面構造を概略的に示す図である。
【0030】
アレイ基板ARは、ガラス基板や樹脂基板などの光透過性を有する第1絶縁基板10を用いて形成されている。アレイ基板ARは、第1絶縁基板10の対向基板CTに対向する側に、スイッチング素子SW、第1共通電極CE1、画素電極PE、第1絶縁膜11、第2絶縁膜12、第3絶縁膜13、第4絶縁膜14、第1垂直配向膜AL1などを備えている。
【0031】
図示した例では、スイッチング素子SWは、トップゲート型の薄膜トランジスタである。スイッチング素子SWは、第1絶縁基板10の上に配置された半導体層SCを備えている。なお、第1絶縁基板10と半導体層SCとの間に絶縁膜であるアンダーコート層が介在していても良い。半導体層SCは、第1絶縁膜11によって覆われている。また、第1絶縁膜11は、第1絶縁基板10の上にも配置されている。このような第1絶縁膜11は、例えば、シリコン窒化物などの無機系材料によって形成されている。
【0032】
スイッチング素子SWのゲート電極WGは、第1絶縁膜11の上に形成され、半導体層SCの直上に位置している。ゲート電極WGは、ゲート配線G1に電気的に接続され(あるいは、ゲート配線G1と一体的に形成され)、第2絶縁膜12によって覆われている。また、第2絶縁膜12は、第1絶縁膜11の上にも配置されている。このような第2絶縁膜12は、例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)などの無機系材料によって形成されている。
【0033】
スイッチング素子SWのソース電極WS及びドレイン電極WDは、第2絶縁膜12の上に形成されている。また、ソース配線S1及びソース配線S2も同様に第2絶縁膜12の上に形成されている。図示したソース電極WSは、ソース配線S1に電気的に接続されている(あるいは、ソース配線S1と一体的に形成されている)。ソース電極WS及びドレイン電極WDは、それぞれ第1絶縁膜11及び第2絶縁膜12を貫通するコンタクトホールを通して半導体層SCにコンタクトしている。このような構成のスイッチング素子SWは、ソース配線S1及びソース配線S2とともに第3絶縁膜13によって覆われている。第3絶縁膜13は、第2絶縁膜12の上にも配置されている。このような第3絶縁膜13は、例えば、透明な樹脂材料によって形成されている。
【0034】
第1共通電極CE1は、第3絶縁膜13の上に延在している。図示したように、第1共通電極CE1は、ソース配線S1及びソース配線S2の上方をカバーし、隣接する画素に向かって延在している。このような第1共通電極CE1は、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの透明な導電材料によって形成されている。第1共通電極CE1の上には、第4絶縁膜14が配置されている。第3絶縁膜13及び第4絶縁膜14には、ドレイン電極WDまで貫通したコンタクトホールCHが形成されている。第4絶縁膜14は、第3絶縁膜13と比較して薄い膜厚に形成され、例えば、シリコン窒化物などの無機系材料によって形成されている。この第4絶縁膜14は、第1共通電極CE1を覆う層間絶縁膜に相当する。
【0035】
画素電極PEは、第4絶縁膜14の上において島状に形成され、第1共通電極CE1と対向している。画素電極PEは、コンタクトホールCHを介してスイッチング素子SWのドレイン電極WDに電気的に接続されている。このような画素電極PEは、例えば、ITOやIZOなどの透明な導電材料によって形成されている。画素電極PEは、第1垂直配向膜AL1によって覆われている。
【0036】
一方、対向基板CTは、ガラス基板や樹脂基板などの光透過性を有する第2絶縁基板30を用いて形成されている。対向基板CTは、第2絶縁基板30のアレイ基板ARに対向する側に、遮光層31、カラーフィルタ32、オーバーコート層33、第2共通電極CE2、第2垂直配向膜AL2などを備えている。
【0037】
遮光層31は、アクティブエリアACTにおいて各画素PXを区画し、開口部APを形成する。遮光層31は、色画素の境界あるいはアレイ基板ARに設けられたソース配線と対向する位置などに設けられている。遮光層31は、遮光性の金属材料や黒色の樹脂材料によって形成されている。
【0038】
カラーフィルタ32は、開口部APに形成され、その一部が遮光層31と重なっている。カラーフィルタ32は、例えば、赤色に着色された樹脂材料からなる赤色カラーフィルタ、緑色に着色された樹脂材料からなる緑色カラーフィルタ、青色に着色された樹脂材料からなる青色カラーフィルタなどを含んでいる。赤色カラーフィルタは赤色を表示する赤色画素に配置され、緑色カラーフィルタは緑色を表示する緑色画素に配置され、青色カラーフィルタは青色を表示する青色画素に配置されている。また、白色を表示する白色画素には、白色(あるいは透明)カラーフィルタが配置されている。なお、白色画素にはカラーフィルタを配置しなくても良い。また、白色カラーフィルタは、厳密に無彩色のカラーフィルタでなくても良く、淡く色付いた(例えば薄黄色に色付いた)カラーフィルタであってもよい。異なる色のカラーフィルタ32間の境界は、ソース配線Sの上方の遮光層31と重なる位置にある。
【0039】
オーバーコート層33は、カラーフィルタ32を覆っている。オーバーコート層33は、遮光層31やカラーフィルタ32の凹凸を平坦化する。オーバーコート層33は、透明な樹脂材料によって形成されている。このオーバーコート層33は、第2共通電極CE2の下地となる。
【0040】
第2共通電極CE2は、オーバーコート層33のアレイ基板ARと対向する側に形成されている。図示したように、第2共通電極CE2は、ソース配線S1及びソース配線S2の上方を通り、隣接する画素に向かって延在している。このような第2共通電極CE2は、例えば、ITOやIZOなどの透明な導電材料によって形成されている。第2共通電極CE2は、第2垂直配向膜AL2によって覆われている。
【0041】
第1垂直配向膜AL1及び第2垂直配向膜AL2は、垂直配向性を示す材料によって形成され、ラビングなどの配向処理を必要とせずに液晶分子を基板の法線方向に配向させる配向規制力を有している。
【0042】
上述したようなアレイ基板ARと対向基板CTとは、第1垂直配向膜AL1及び第2垂直配向膜AL2が向かい合うように配置されている。このとき、アレイ基板ARと対向基板CTとの間には、一方の基板に形成された柱状スペーサにより、所定のセルギャップが形成される。アレイ基板ARと対向基板CTとは、セルギャップが形成された状態でシール材によって貼り合わせられている。液晶層LQは、第1垂直配向膜AL1と第2垂直配向膜AL2との間のセルギャップに封入されている。この液晶層LQは、例えば、誘電率異方性が負(ネガ型)の液晶材料によって構成されている。
【0043】
このような構成の液晶表示パネルLPNに対して、その背面側には、バックライトBLが配置されている。バックライトBLとしては、種々の形態が適用可能であるが、ここでは詳細な構造についての説明は省略する。
【0044】
第1絶縁基板10の外面10Bには、第1偏光板PL1を含む第1光学素子OD1が配置されている。第2絶縁基板30の外面30Bには、第2偏光板PL2を含む第2光学素子OD2が配置されている。第1偏光板PL1及び第2偏光板PL2は、例えば、それぞれの偏光軸が直交するクロスニコルの位置関係となるように配置される。
【0045】
図5は、本実施形態における各画素とカラーフィルタとのレイアウトの一例を概略的に示す平面図である。なお、ここでは第1方向Xと第2方向Yとは互いに直交している。
【0046】
カラー表示を実現するための単位画素は、複数の異なる色画素によって構成されている。単位画素とは、アクティブエリアに表示されるカラー画像を構成する最小単位である。ここでは、第1方向Xに並んだ2つの単位画素UP1及び単位画素UP2が図示されている。単位画素UP1及び単位画素UP2は、それぞれ6個の色画素によって構成されている。
【0047】
単位画素UP1は、色画素(第1色画素)PX11、色画素(第2色画素)PX12、色画素(第3色画素)PX13、色画素(第4色画素)PX14、色画素(第5色画素)PX15、及び、色画素(第6色画素)PX16によって構成されている。図中においては、各色画素は、第1方向Xに一対の短辺を有するとともに第2方向Yに一対の長辺を有する長方形状であり、それぞれ一点鎖線で示している。色画素PX12は、色画素PX11とは異なる色の画素であって、色画素PX11の第1方向Xに隣接している。色画素PX13は、色画素PX11及び色画素PX12とは異なる色の画素であって、色画素PX12の第1方向Xに隣接している。色画素PX14は、色画素PX11と同一色の画素であって、色画素PX11の第2方向Yに隣接している。色画素PX15は、色画素PX12と同一色の画素であって、色画素PX12の第2方向Yに隣接している。色画素PX16は、色画素PX11、色画素PX12、及び、色画素PX13とは異なる色の画素であって、色画素PX13の第2方向Yに隣接している。
【0048】
ここでは、色画素PX11及び色画素PX14は赤色画素であって、色画素PX12及び色画素PX15は緑色画素であって、色画素PX13は青色画素であって、色画素PX16は白色画素である。
【0049】
色画素PX11、色画素PX12、色画素PX14、及び、色画素PX15は、第2方向Yに沿って長辺長L1を有している。色画素PX13は、第2方向Yに沿って長辺長L1より長い長辺長L2を有している。色画素PX16は、第2方向Yに沿って長辺長L1より短い長辺長L3を有している。
【0050】
色画素PX11、色画素PX12、色画素PX14、及び、色画素PX15は、第1方向Xに沿って短辺長S1を有し、色画素PX13及び色画素PX16は、第1方向Xに沿って短辺長S1より長い第2短辺長S2を有している。
【0051】
このような構成において、色画素PX11、色画素PX12、色画素PX14、及び、色画素PX15のそれぞれの面積は略同等である。色画素PX13の面積は、色画素PX11などの面積よりも大きく、単位画素UP1において最大面積となっている。色画素PX16の面積は、色画素PX11などの面積よりも小さく、単位画素UP1において最小面積となっている。
【0052】
色画素PX13及び色画素PX16のセットは、色画素PX12及び色画素PX15のセットに対して第2方向Yにずれている。図示した例では、色画素PX13及び色画素PX16のセットは、色画素PX12及び色画素PX15のセットに対して図の上側にずれている。つまり、色画素PX11の短辺及び色画素PX12の短辺は第1方向Xに平行な同一直線上に延出しているが、色画素PX13の短辺は色画素PX11及び色画素PX12の各短辺よりも外側に延出している。また、色画素PX14の短辺及び色画素PX15の短辺は第1方向Xに平行な同一直線上に延出しているが、色画素PX6の短辺は色画素PX14及び色画素PX15の短辺よりも内側に延出している。換言すると、色画素PX13は、色画素PX12よりも第2方向Yに沿って図の上側及び下側の双方に拡張されており、色画素PX16は、色画素PX15よりも第2方向Yに沿って縮小されている。
【0053】
単位画素UP2は、単位画素UP1と同様の構成であるが、白色画素と青色画素との位置が入れ替わっている点で相違している。すなわち、単位画素UP2は、色画素PX21、色画素PX22、色画素PX23、色画素PX24、色画素PX25、及び、色画素PX26によって構成されている。色画素PX21及び色画素PX24は赤色画素であって、色画素PX22及び色画素PX25は緑色画素であって、色画素PX23は白色画素であって、色画素PX26は青色画素である。
【0054】
つまり、第1方向Xに並んだ単位画素UP1及び単位画素UP2において、青色画素である色画素PX13及び色画素PX26は第1方向Xに沿った同一直線上からずれた位置にあり、また、白色画素である色画素PX16及び色画素PX23についても第1方向Xに沿った同一直線上からずれた位置にある。
【0055】
各色画素の境界には、遮光層31が配置されている。各遮光層31は、第2方向Yに沿って直線状に延出している。なお、遮光層31は、同一色の色画素の境界には配置されていない。つまり、色画素PX11と色画素PX14との境界、及び、色画素PX12と色画素PX15との境界には遮光層31は配置されていない。遮光層31は、異なる色の色画素の境界には配置されている。つまり、色画素PX13と色画素PX16との境界には、第1方向Xに沿って直線状に延出した遮光層31が配置されている。このため、色画素PX13及び色画素PX16は、それぞれ遮光層31によって囲まれている。
【0056】
カラーフィルタ(第1カラーフィルタ)32Rは、第2方向Yに沿って延出した帯状に形成されている。カラーフィルタ(第2カラーフィルタ)32Gは、カラーフィルタ32Rの第1方向Xに隣接し、第2方向Yに沿って延出した帯状に形成されている。カラーフィルタ(第3カラーフィルタ)32Bは、カラーフィルタ32Gの第1方向Xに隣接し、島状に形成されている。カラーフィルタ(第4カラーフィルタ)32Wは、カラーフィルタ32Bの第2方向Yに隣接し、また、カラーフィルタ32Gの第1方向Xに隣接し、島状に形成されている。カラーフィルタ32Bとカラーフィルタ32Wとは、第2方向Yに沿って交互に繰り返し配置されている。
【0057】
カラーフィルタ32Rは、単位画素UP1の色画素PX11及び色画素PX14に対応して配置され、単位画素UP2の色画素PX21及び色画素PX24に対応して配置されている。カラーフィルタ32Gは、単位画素UP1の色画素PX12及び色画素PX15に対応して配置され、単位画素UP2の色画素PX22及び色画素PX25に対応して配置されている。カラーフィルタ32Bは、単位画素UP1の色画素PX13に対応して配置され、単位画素UP2の色画素PX26に対応して配置されている。カラーフィルタ32Wは、単位画素UP1の色画素PX16に対応して配置され、単位画素UP2の色画素PX23に対応して配置されている。
【0058】
カラーフィルタ32R及びカラーフィルタ32Gは、第1方向Xに沿って同等の幅を有している。カラーフィルタ32B及びカラーフィルタ32Wは、第1方向Xに沿って同等の幅を有し、しかも、カラーフィルタ32Rなどよりも幅広である。
【0059】
カラーフィルタ32Rは、赤色(R)カラーフィルタである。カラーフィルタ32Gは、緑色(G)カラーフィルタである。カラーフィルタ32Bは、青色(B)のカラーフィルタである。カラーフィルタ32Wは、白色(W)カラーフィルタである。第1乃至第4カラーフィルタは、それぞれの互いに隣接する端部が遮光層31に重なっている。
【0060】
このように、アクティブエリアには、4色の色画素(赤色画素、緑色画素、青色画素、及び、白色画素)があり、4色の色画素のうちのいずれか2色の色画素(ここに示した例では青色画素及び白色画素)の数が残りの2色の色画素(ここに示した例では赤色画素及び緑色画素)の数の半分である。しかも、画素数の少ない色画素の長辺長は、画素数の多い色画素の長辺長とは異なっている。また、画素数の少ない色画素の短辺長は、画素数の多い色画素の短辺長とは異なっている。
【0061】
一例として、赤色画素である色画素PX11及び色画素PX14の面積の総和は、緑色画素である色画素PX12及び色画素PX15の面積の総和と同等であり、青色画素である色画素PX13の面積と同等である。但し、赤色画素に適用されるカラーフィルタ32R、緑色画素に適用されるカラーフィルタ32G、青色画素に適用されるカラーフィルタ32Bのそれぞれの透過率に応じて、各色画素の長辺長及び短辺長を変更して面積を変更することが可能である。カラーフィルタ32Bの透過率がカラーフィルタ32R及びカラーフィルタ32Gの透過率よりも高い場合、色画素PX13の面積は、赤色画素である色画素PX11及び色画素PX14の面積の総和よりも小さくしても良い。
【0062】
図6は、図5に示したカラーフィルタが適用されるアレイ基板ARの構成例を概略的に示す平面図である。なお、ここでは、説明に必要なアレイ基板ARの構成のみを図示しており、第1共通電極などの図示を省略している。
【0063】
ゲート配線G1は、第1方向Xに沿って延出し、色画素PX11、色画素PX12、色画素PX13、色画素PX21、色画素PX22、及び、色画素PX23の中央部を横切っている。ゲート配線G2は、第1方向Xに沿って延出し、色画素PX14、色画素PX15、色画素PX16、色画素PX24、色画素PX25、及び、色画素PX26の中央部を横切っている。
【0064】
画素電極(第1画素電極)PE11は、色画素PX11に対応して配置され、ゲート配線G1に接続されたスイッチング素子を介してソース配線S1と接続されている。画素電極(第2画素電極)PE12は、色画素PX12に対応して配置され、画素電極PE11の第1方向Xに隣接している。画素電極PE12は、ゲート配線G1に接続されたスイッチング素子を介してソース配線S2と接続されている。画素電極(第3画素電極)PE13は、色画素PX13に対応して配置され、画素電極PE12の第1方向Xに隣接している。画素電極PE13は、ゲート配線G1に接続されたスイッチング素子を介してソース配線S3と接続されている。
【0065】
画素電極(第4画素電極)PE14は、色画素PX14に対応して配置され、画素電極PE11の第2方向Yに隣接している。画素電極PE14は、ゲート配線G2に接続されたスイッチング素子を介してソース配線S1と接続されている。画素電極(第5画素電極)PE15は、色画素PX15に対応して配置され、画素電極PE12の第2方向Yに隣接している。画素電極PE15は、ゲート配線G2に接続されたスイッチング素子を介してソース配線S2と接続されている。画素電極(第6画素電極)PE16は、色画素PX16に対応して配置され、画素電極PE13の第2方向Yに隣接している。画素電極PE16は、ゲート配線G2に接続されたスイッチング素子を介してソース配線S3と接続されている。
【0066】
画素電極PE11、画素電極PE12、画素電極PE14、及び、画素電極PE15は、第2方向Yに沿って長辺長L11を有している。画素電極PE13は、第2方向Yに沿って長辺長L11より長い長辺長L12を有している。画素電極PE16は、第2方向Yに沿って長辺長L11より短い長辺長L13を有している。
【0067】
画素電極PE11、画素電極PE12、画素電極PE14、及び、画素電極PE15は、第1方向Xに沿って短辺長S11を有し、画素電極PE13及び画素電極PE16は、第1方向Xに沿って短辺長S11より長い短辺長S12を有している。
【0068】
第2方向Yに並んだ画素電極PE11及び画素電極PE14は、図5に示したカラーフィルタ32Rと対向する。第2方向Yに並んだ画素電極PE12及び画素電極PE15は、図5に示したカラーフィルタ32Gと対向する。画素電極PE13は、図5に示したカラーフィルタ32Bと対向する。画素電極PE16は、図5に示したカラーフィルタ32Wと対向する。
【0069】
なお、画素電極PE21は色画素PX21に対応して配置され、画素電極PE22は色画素PX22に対応して配置され、画素電極PE23は色画素PX23に対応して配置され、画素電極PE24は色画素PX24に対応して配置され、画素電極PE25は色画素PX25に対応して配置され、画素電極PE26は色画素PX26に対応して配置されている。
【0070】
画素電極PE21及び画素電極PE24は、カラーフィルタ32Rと対向する。画素電極PE22及び画素電極PE25は、カラーフィルタ32Gと対向する。画素電極PE23は、カラーフィルタ32Wと対向する。画素電極PE26は、カラーフィルタ32Bと対向する。
【0071】
図7は、図6に示したアレイ基板ARに対向配置される第2共通電極CE2の構成例を概略的に示す平面図である。
【0072】
第2共通電極CE2は、画素電極PE11乃至PE16、画素電極PE21乃至PE26と対向する。この第2共通電極CE2には、画素電極PE11乃至PE16、画素電極PE21乃至PE26のそれぞれと対向する位置にスリットSLが形成されている。スリットSLのそれぞれは、略同一形状であり、図示した例では、第2方向Yに延出した縦長形状に形成されている。
【0073】
次に、本実施形態における表示装置の動作について説明する。
【0074】
画素電極PEと第1共通電極CE1及び第2共通電極CE2との間に電位差が形成されていないOFF状態(つまり、液晶層LQに電圧が印加されていない状態)では、画素電極PEと第2共通電極CE2との間に電界が形成されていないため、液晶層LQに含まれる液晶分子LMは、図4に示したように、第1垂直配向膜AL1と第2垂直配向膜AL2との間において、基板主面(X−Y平面)に対して略垂直に初期配向する。このとき、バックライトBLからのバックライト光のうち、一部の直線偏光は、第1偏光板PL1を透過し、液晶表示パネルLPNに入射する。液晶表示パネルLPNに入射した直線偏光の偏光状態は、液晶層LQを通過した際にほとんど変化しないため、液晶表示パネルLPNを透過した直線偏光は、第1偏光板PL1に対してクロスニコルの位置関係にある第2偏光板PL2によって吸収される(黒表示)。
【0075】
画素電極PEと第1共通電極CE1及び第2共通電極CE2との間に電位差が形成されたON状態(つまり、液晶層LQに電圧が印加された状態)では、画素電極PEと第2共通電極CE2との間に縦電界あるいはスリットSLを避ける傾斜電界が形成される。このため、液晶分子LMは、縦電界あるいは傾斜電界の作用によって初期配向方向とは異なる方位に配向する。すなわち、ネガ型の液晶分子LMは、その長軸が電界に対して交差するように配向するため、ON状態では、基板主面に対して斜め方向あるいは水平方向に配向する。
【0076】
このようなON状態では、液晶表示パネルLPNに入射した直線偏光の偏光状態は、液晶層LQを通過する際に液晶分子LMの配向状態(あるいは、液晶層のリタデーション)に応じて変化する。このため、ON状態においては、液晶層LQを通過した少なくとも一部の光は、第2偏光板PL2を透過する(白表示)。
【0077】
また、ON状態では、第4絶縁膜14を介して対向する画素電極PEと第1共通電極CE1とで蓄積容量CSを形成し、画像を表示するのに必要な容量を保持する。つまり、スイッチング素子SWを介して各画素に書き込まれた画素電位が上記の蓄積容量CSによって一定期間保持される。
【0078】
尚、本実施形態は直線偏光モードの場合を例示したが、液晶表示パネルLPNの表裏に配置した其々の直線偏光板と液晶表示パネルLPNとの間に1/4波長板を挿入した構成、所謂円偏光モードの構成にも適用可能である。
【0079】
このような本実施形態によれば、2行×3列の6個の色画素で単位画素を構成し、6個の色画素の内の4個の色画素は同等の画素サイズとする一方で、残りの2個の色画素の内の一方は最大の画素サイズとし、他方は最小の画素サイズとしている。これらの6個の色画素は、赤色画素、緑色画素、青色画素、及び、白色画素のいずれかに割り当てられている。赤色画素としては同列の2個の色画素が割り当てられ、緑色画素としては同列の2個の色画素が割り当てられ、青色画素としては最大の画素サイズの色画素が割り当てられ、白色画素としては最小の画素サイズの色画素が割り当てられている。青色画素は、白色画素と同列に位置している。
【0080】
このため、第1方向に赤色画素、緑色画素、青色画素、及び、白色画素の4個の色画素を並べた単位画素構成では4列の色画素を駆動する必要があったが、本実施形態の単位画素構成では3列の色画素を駆動すればよく、消費電力の増加を抑制することが可能となる。
【0081】
また、第1方向に並べる色画素の数が3個であるため、第1方向に並べる色画素の数が4個の場合と比較して、単位画素を構成する各色画素の第1方向のピッチの制限を緩和することが可能となる。このため、高精細化の要求に伴って単位画素の第1方向の長さが短縮した場合であっても、各色画素の第1方向の長さを加工限界よりも余裕を持って設定することが可能となる。
【0082】
また、青色画素の画素サイズは、第1方向に沿った短辺長及び第2方向に沿った長辺長によって自由に設定することが可能となるため、赤色画素及び緑色画素のそれぞれの画素サイズあるいは透過率に応じて適切に設定することが可能となる。したがって、最適な色再現性を実現することが可能となる。
【0083】
また、白色画素の画素サイズについても、第1方向に沿った短辺長及び第2方向に沿った長辺長によって自由に設定することが可能となる。このため、白色画素の表示輝度は、赤色画素、緑色画素、青色画素での合算輝度よりも低い範囲で自由に設定することが可能となり、色再現性を悪化させることなく、高輝度化が可能となる。さらに、赤色画素、緑色画素、青色画素での合算輝度を白色画素での表示輝度に置換することで、単位画素での表示輝度が上昇するため、その分、バックライトの輝度を低下させることができ、低消費電力化が可能となる。また、単位画素の高輝度により、外光下においても表示画像の視認性を向上することが可能となる。さらに、白色画素の画素サイズが過度に拡大しないため、白色画素で表示輝度が高い画像を表示した場合であっても、白色画素そのものが視認されにくくなる。したがって、表示品位を向上することが可能となる。
【0084】
また、本実施形態によれば、各画素において画像を表示するのに必要な容量は、第4絶縁膜14を介して対向する画素電極PEと第1共通電極CE1とで形成することが可能である。このため、容量を形成するに際して、画素を横切る遮光性の配線材料からなる配線や電極が不要となる。また、第4絶縁膜14は、樹脂材料等で形成された第3絶縁膜と比較して薄い膜厚を有するように形成されている。このため、第4絶縁膜14を介した画素電極PE及び第1共通電極CE1により、比較的大きな容量を容易に形成することが可能となる。
【0085】
また、画素電極PE及び第1共通電極CE1は、いずれも透明な導電材料によって形成されているため、画素電極PE及び第1共通電極CE1と重なる領域が表示に寄与する。このため、画素を横切る補助容量線を配置した比較例と比べて、表示に寄与する一画素あたりの開口率、透過率、あるいは、輝度を向上することが可能となる。したがって、表示に必要な容量を確保しつつ、表示品位を改善することが可能となる。
【0086】
また、第1共通電極CE1は、ソース配線S1及びソース配線S2の上方に延在している。このため、ON状態において、第1共通電極CE1により、ソース配線から液晶層LQに向かう不所望な漏れ電界をシールドすることが可能となる。つまり、ソース配線と画素電極PEあるいは第2共通電極CE2との間の不所望な電界の形成あるいは不所望な容量の形成を抑制することができ、ソース配線と重なる領域の液晶分子LMの配向乱れを抑制することが可能となる。
【0087】
しかも、ソース配線と重なる領域の液晶分子LMは、ON状態においても第1共通電極CE1と第2共通電極CE2とが同電位で維持されており、初期配向状態を維持している。したがって、第1方向Xに隣接する画素電極PEを加工限界まで接近させることが可能となり、一画素あたり表示に寄与する面積をさらに拡大することが可能である。
【0088】
また、ソース配線を挟んで隣接する一方の画素がON状態であり、他方の画素がOFF状態であったとしても、第1共通電極CE1と第2共通電極CE2によって、ON状態の画素とOFF状態の画素との間のソース配線上の液晶層は電位差が無くなるので、ソース配線と重なる領域の液晶分子LMが初期配向状態に維持されている。このため、液晶表示パネルLPNを斜め方向から観察した場合であっても、混色による表示品位の劣化を抑制することが可能となる。また、混色防止のために遮光層31の幅を拡大する必要がなくなるため、一画素あたりの表示に寄与する面積をさらに拡大することが可能となる。
【0089】
次に、変形例について説明する。
【0090】
図8は、本実施形態の表示装置に適用可能なアレイ基板ARの他の構成例を概略的に示す平面図である。
【0091】
図8に示した構成例は、図6のアレイ基板ARと比較して、単位画素が四角形状のレイアウトを採用した点で相違している。
【0092】
ゲート配線G1は、第1方向Xに沿って延出し、色画素PX11、色画素PX12、色画素PX13、色画素PX21、色画素PX22、及び、色画素PX23の上端部に位置している。ゲート配線G2は、第1方向Xに沿って延出し、色画素PX14、色画素PX15、色画素PX15、色画素PX24、色画素PX25、及び、色画素PX26の下端部に位置している。単位画素UP1及び単位画素UP2は、同一形状であり、それぞれ第1方向Xに沿った一対の短辺を有するとともに、第2方向Yに沿った一対の長辺を有する長方形状である。
【0093】
単位画素UP1の一方の短辺は、同一直線上に延出した色画素PX11の短辺、色画素PX12の短辺、及び、色画素PX13の短辺によって形成されている。単位画素UP1の他方の短辺は、同一直線上に延出した色画素PX14の短辺、色画素PX15の短辺、及び、色画素PX16の短辺によって形成されている。
【0094】
単位画素UP1において、画素電極PE11は色画素PX11に対応して配置され、画素電極PE12は色画素PX12に対応して配置され、画素電極PE13は色画素PX13に対応して配置され、画素電極PE14は色画素PX14に対応して配置され、画素電極PE15は色画素PX15に対応して配置され、画素電極PE16は色画素PX16に対応して配置されている。画素電極PE11及び画素電極PE14はカラーフィルタ32Rと対向し、画素電極PE12及び画素電極PE15はカラーフィルタ32Gと対向し、画素電極PE13はカラーフィルタ32Bと対向し、画素電極PE16はカラーフィルタ32Wと対向する。
【0095】
単位画素UP2の一方の短辺は、同一直線上に延出した色画素PX21の短辺、色画素PX22の短辺、及び、色画素PX23の短辺によって形成されている。単位画素UP2の他方の短辺は、同一直線上に延出した色画素PX24の短辺、色画素PX25の短辺、及び、色画素PX26の短辺によって形成されている。
【0096】
単位画素UP2において、画素電極PE21は色画素PX21に対応して配置され、画素電極PE22は色画素PX22に対応して配置され、画素電極PE23は色画素PX23に対応して配置され、画素電極PE24は色画素PX24に対応して配置され、画素電極PE25は色画素PX25に対応して配置され、画素電極PE26は色画素PX26に対応して配置されている。画素電極PE21及び画素電極PE24はカラーフィルタ32Rと対向し、画素電極PE22及び画素電極PE25はカラーフィルタ32Gと対向し、画素電極PE23はカラーフィルタ32Wと対向し、画素電極PE26はカラーフィルタ32Bと対向する。
【0097】
このような構成例においても、上記の例と同様の効果が得られる。
【0098】
図9は、本実施形態の表示装置に適用可能なアレイ基板ARの他の構成例を概略的に示す平面図である。
【0099】
図9に示した構成例は、VA(Vertical Aligned)モードを適用した図6のアレイ基板ARと比較して、FFS(Fringe Field Switching)モードを適用した点で相違している。
【0100】
共通電極CEと重なる画素電極PE11乃至PE16、及び、画素電極PE21乃至PE26には、それぞれスリットSLが形成されている。図示した例では、各スリットSLは、第2方向Yに延出した直線状に形成されているが、その形状は図示した例に限らない。このようなアレイ基板ARは、図5に示したレイアウトのカラーフィルタを備えた対向基板と組み合わせられる。なお、図7に示したような第2共通電極CE2を備えた対向基板は不要である。
【0101】
このような構成例においても、上記の例と同様の効果が得られる。
【0102】
以上説明したように、本実施形態によれば、表示品位を向上することが可能な表示装置を提供することができる。
【0103】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0104】
上記の実施形態では、表示装置として液晶表示装置を例に説明したが、有機EL表示装置であっても良い。すなわち、図5に示した各カラーフィルタの代わりに、図6の各画素電極を有機EL素子の発光部に置き換えても良い。赤色画素には赤色に発光する有機EL素子を配置し、緑色画素には緑色に発光する有機EL素子を配置し、青色画素には青色に発光する有機EL素子を配置し、白色画素には白色に発光する有機EL素子を配置する。このような構成においても、図5及び図6に示したようなレイアウトを採用することで、青色の有機EL素子及び白色の有機EL素子のサイズを自由に設定することが可能となり、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0105】
LPN…液晶表示パネル AR…アレイ基板 CT…対向基板 LQ…液晶層
PE…画素電極 CE1…第1共通電極 CE2…第2共通電極
AL1…第1垂直配向膜 AL2…第2垂直配向膜
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9