特許第6258300号(P6258300)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヴァレオ システム ドゥ コントロール モトゥールの特許一覧

<>
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000002
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000003
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000004
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000005
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000006
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000007
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000008
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000009
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000010
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000011
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000012
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000013
  • 特許6258300-二流路調量装置およびその用途 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6258300
(24)【登録日】2017年12月15日
(45)【発行日】2018年1月10日
(54)【発明の名称】二流路調量装置およびその用途
(51)【国際特許分類】
   F02M 26/00 20160101AFI20171227BHJP
   F02B 29/04 20060101ALI20171227BHJP
   F02D 9/02 20060101ALI20171227BHJP
   F02D 9/10 20060101ALI20171227BHJP
   F02M 26/22 20160101ALI20171227BHJP
   F16K 1/22 20060101ALI20171227BHJP
   F16K 11/18 20060101ALN20171227BHJP
【FI】
   F02M26/00
   F02B29/04 S
   F02D9/02 351P
   F02D9/10 H
   F02D9/10 A
   F02M26/22
   F02D9/02 361J
   F16K1/22 A
   !F16K11/18 A
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-512102(P2015-512102)
(86)(22)【出願日】2013年5月13日
(65)【公表番号】特表2015-523492(P2015-523492A)
(43)【公表日】2015年8月13日
(86)【国際出願番号】FR2013051039
(87)【国際公開番号】WO2013171413
(87)【国際公開日】20131121
【審査請求日】2016年4月12日
(31)【優先権主張番号】1254437
(32)【優先日】2012年5月15日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】508021716
【氏名又は名称】ヴァレオ システム ドゥ コントロール モトゥール
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100179338
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100106655
【弁理士】
【氏名又は名称】森 秀行
(72)【発明者】
【氏名】マチュー、ラルマン
【審査官】 北村 亮
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−266664(JP,A)
【文献】 特開平06−241096(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0010314(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0023838(US,A1)
【文献】 特開2010−190116(JP,A)
【文献】 特表2009−534585(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 26/00
F02B 29/04
F02D 9/02
F02D 9/10
F02M 26/22
F16K 1/22
F16K 11/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の流体を調量するための二重調量装置であって、
前記流体を循環させるための第一の導管(3)および第二の導管(4)を有する本体(1)を備え、
前記第一の導管(3)を通る流体および前記第二の導管(4)を通る流体は、同じ種類の流体であってかつ互いに異なる温度を有する流体であり、かつ、前記第一の導管(3)を通る流体および前記第二の導管(4)を通る流体は、合流して単一の流体の流れを形成するようになっており、
前記本体(1)には前記第一の導管(3)および第二の導管(4)を通る流れを調量するための第一の可動シャッターフラップ(10)および第二の可動シャッターフラップ(20)が配置されており、
さらに、
前記第一および第二の可動シャッターフラップ(10、20)を作動させるモーターと、
このモーターの作動に応じて前記第一の可動シャッターフラップ(10)および/または第二の可動シャッターフラップ(20)を作動させる運動学的装置と、を備え、
前記運動学的装置は、複数の作動範囲を提供するように構成されており、前記複数の作動範囲は、前記第一の可動シャッターフラップ(10)の作動による前記第一の導管(3)の流量の調量に応じた第一の作動範囲(30)を有し、このとき前記第二の可動シャッターフラップ(20)は開位置に保持され、前記第一の可動シャッターフラップ(10)は前記作動範囲の一つだけにおいて開放しており、
前記運動学的装置はさらに、第二の作動範囲(40)にわたって、前記第一および第二の可動シャッターフラップ(10、20)を同時に駆動するにより、前記第一および第二の導管(3、4)に対して比例調量を行い、前記第一および第二の導管の一方における流量の増加が、他方における流量の減少と関連するように構成されることを特徴とする二重調量装置。
【請求項2】
前記運動学的装置は、前記第二の作動範囲(40)において一定の総流量を提供するように構成されることを特徴とする請求項に記載の二重調量装置。
【請求項3】
前記運動学的装置は、さらに、第三の作動範囲(50)にわたって、前記第二の可動シャッターフラップ(20)を作動させて前記第二の導管(4)を通る流れを調量し、前記第一の可動シャッターフラップ(10)は開位置に保持されるように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の二重調量装置。
【請求項4】
前記運動学的装置は、前記モーターが連続的に回転することによって前記第一および第二の可動シャッターフラップ(10、20)が、前記第一の作動範囲(30)、前記第二の作動範囲(40)、前記第三の作動範囲(50)にわたって、あるいはその逆において、連続的に駆動されるように構成されることを特徴とする請求項3に記載の二重調量装置。
【請求項5】
前記運動学的装置は、前記モーターが作動されていないとき、前記第一の作動範囲(30)と前記第二の作動範囲(40)の間、または前記第二の作動範囲(40)と前記第三の作動範囲(50)の間にあるように構成されることを特徴とする請求項3または4に記載の二重調量装置。
【請求項6】
単一の作動範囲は、前記第一の可動シャッターフラップ(10)の開放に対応することを特徴とする請求項3から5のうちのいずれか一項に記載の二重調量装置。
【請求項7】
前記運動学的装置は、前記第一および第二の可動シャッターフラップ(10、20)の一方を前記複数の作動範囲(30、40、50)の一つに固定したままとすることのできるクラッチ素子を備えることを特徴とする請求項1から6のうちのいずれか一項に記載の二重調量装置。
【請求項8】
前記本体(1)は円形断面の二つの円筒内部ハウジング(204、204’)を有し、
前記第一および第二の可動シャッターフラップ(10、20)は、前記円筒内部ハウジング(204、204’)に対して傾斜した面に配置され、かつ、円周母線を介して前記円筒内部ハウジングの側面と共同して前記第一および第二の可動シャッターフラップ(10、20)と前記本体(1)との間に液密接触を生じさせる少なくとも一つのシャッター部(214)を有することを特徴とする請求項に記載の二重調量装置。
【請求項9】
内燃機関、特に自動車用内燃機関の排ガス再循環装置であって、
前記排ガス再循環装置は、請求項1からのうちのいずれか一項に記載の調量装置を有することを特徴とする排ガス再循環装置。
【請求項10】
排ガス冷却器を有する導管と、
前記排ガス冷却器をバイパスするバイパス導管とを有し、
前記二重調量装置の前記第一の導管は前記バイパス導管に連結され、前記二重調量装置の前記第二の導管は前記排ガス冷却器を有する前記導管に連結されることを特徴とする請求項に記載の排ガス再循環装置。
【請求項11】
内燃機関、特に自動車用内燃機関の流入ガス供給装置であって、
前記流入ガス供給装置は請求項1からのうちのいずれか一項に記載の二重調量装置を有することを特徴とする流入ガス供給装置。
【請求項12】
ブーストエア冷却器を有する導管(62)と、
前記ブーストエア冷却器をバイパスするバイパス導管(64)とを有し、
前記二重調量装置の前記第一の導管(3)は前記ブーストエア冷却器を有する前記導管(62)に連結され、前記二重調量装置の前記第二の導管(4)は前記バイパス導管(64)に連結されることを特徴とする請求項11に記載の流入ガス供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は自動車の分野であり、より詳しくは、エンジン燃料供給装置の分野である。
【背景技術】
【0002】
自動車用内燃機関は、一般に複数のシリンダーから形成された燃焼室を有し、その燃焼室内では燃料と空気の混合ガスが燃焼して内燃機関の仕事を発生させる。
【0003】
内燃機関の作動に必要な空気を含む流入流体の流れが二つの導管に分割される構成が知られている。一方の導管はこの流体を冷却するための装置を備えており、他方の導管はこの冷却装置を備えていない。この場合、これらの二本の導管は内燃機関の入口で結合されている。従って、調量装置は、流入流体がシリンダーに導入される前に、より多くの流体が、冷却導管と称される冷却器を通る導管を介して供給されるか、あるいは、バイパス導管または非冷却導管と称される冷却器を迂回する導管を介して供給されるかに応じて、その流入流体の温度を変化させることができる。よって調量装置は、シリンダーに入る流体の量と温度の両方を管理することを可能とする。
【0004】
先行技術において、この調量装置は、まず、二つの単一調量装置の形態で製造された。これらの二つの単一調量装置は、エンジン制御装置から設定値を受け取り、位置サーボ制御アクチュエータによって、程度の差はあれ、それらのフラップを開放する。また、これらの単一調量装置は、特定の命令に応じて、それらのフラップを閉位置にして、エンジンへの空気の供給を停止することよって、エンジンを停止する機能も備えている。これらの二つの単一調量装置の欠点は、二つの部品を使用すること、および関連するコネクターを備えた二つの制御装置を必要とすることであり、そのため、コストが大幅に上昇し、かつ、二つの調量装置が同時に機能することを保証するために、調量制御装置が複雑になる。
【0005】
二重調量装置を創造するという改善がまずなされたが、それは二つのフラップと、それらの位置を同一部品により制御するための手段とを組み合わせたものである。そのような装置は、本出願人の特許出願WO2007125205号に記載されているが、それによると、一般的なモーターによってその機構を駆動する二重調量装置について記載されている。この特許出願において、通常の動作では、一方のフラップが流入流体を調量し、第二のフラップは閉鎖したままであるが、第二のモードでは、第一のフラップは閉位置にあって、第二のフラップが全開したままである。
【0006】
すでに状況は著しく改善されてはいるが、そのようなバルブはデメリットを有していることが分かっている。特にその調量機能は、空気の流通に関する透過性が低い状態で実施される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO2007125205号
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、内燃機関の流体を調量するための二重調量装置を提供することによってこれらの欠点を改善することである。この二重調量装置は、導管を通る流体の流れを調量するための第一の可動シャッターフラップおよび第二の可動シャッターフラップが配置された、流体を循環させるための第一の導管および第二の導管を備えた本体を有している。上記調量装置は、さらに、第一および第二の可動シャッターフラップを作動させるモーターと、このモーターの作動に応じて第一の可動シャッターフラップおよび/または第二の可動シャッターフラップを作動させる運動学的装置とを備えており、第一および第二の作動シャッターフラップおよび/またはモーターは可動であり、特に回転するように駆動される。
【0009】
本発明によれば、運動学的装置は、第一の作動範囲にわたって、第一の可動シャッターフラップの作動によって第一の排出循環導管を介する流量を測定し、他方の可動シャッターフラップは開位置に保持されるように構成されている。「開位置に保持される」とは、特に全開位置に保持されることを意味している。
【0010】
他方の導管が開かれたままで調量機能を実施することにより、調量時の透過性が先行技術の解決法よりも増加するバルブが形成される。さらに、このようなバルブを冷却導管およびこの冷却導管を迂回する導管に流体を供給する回路に用いた場合、調量は温度調整機能と同時に行われるが、それによると、バルブの第一および第二の循環導管からの流れは、回路の二つの導管の間において有益なレベルの正確さで配分される。
【0011】
本発明の種々の実施態様によれば、組み合わせて、または独立して、
− 運動学的装置は、さらに、第二の作動範囲にわたって、二つの可動シャッターフラップを同時に駆動することにより、二つの流体循環導管に対して比例調量を行い、流体循環導管の一方における流量の増加が、他方における流量の減少と関連するように構成され、
− 運動学的装置は、第二の作動範囲において一定の総流量を提供するように構成され、
− 運動学的装置は、さらに、第三の作動範囲にわたって、第二の可動シャッターフラップを作動させて第二の流体循環導管を通る流れを調量し、第一の可動シャッターフラップは開位置に保持されるように構成され、
− 運動学的装置は、さらに、第二の作動範囲にわたって、二つの可動シャッターフラップを同時に作動させることによって、二つの流体循環導管に対して比例調量を行い、流体循環導管の一方における流量の増加が、流体循環導管の他方における流量の減少と関連するように構成され、
− 運動学的装置は、さらに、第二の作動範囲において、各流体循環導管でそれぞれ同じ流量となるように構成され、
− 運動学的装置は、さらに、第三の作動範囲にわたって、第二の可動シャッターフラップを作動させることによって第二の流体循環導管の流れを調量し、第一の可動シャッターフラップは閉位置に保持されるように構成され、
− 運動学的装置は、さらに、アクチュエーターモーターを連続的に回転することによって、第一の作動範囲、第二の作動範囲および第三の作動範囲にわたって、あるいは、その逆に、第一および第二の可動シャッターフラップが連続的に駆動されるように構成され、
− 運動学的装置は、さらに、アクチュエーターモーターが作動されていないとき、第一の作動範囲と第二の作動範囲の間、または第二の作動範囲と第三の作動範囲の間にあるように構成される。
【0012】
第一の可動シャッターフラップの開放は単一の作動範囲に対応している。換言すると、第一の可動シャッターフラップは、ひとつの作動範囲だけで、例えば、第一の作動範囲または第二の作動範囲だけで開放されている。第一の可動シャッターフラップが開放されている範囲以外の範囲において、第一の可動シャッターフラップは不動であり、すなわち閉鎖している。
【0013】
例えば、第一の可動シャッターフラップは第一の作動範囲で開放されており、第二の作動範囲で閉鎖しており、第三の作動範囲で開放したままである。
【0014】
本出願においては、第一の可動シャッターフラップは、第一の導管の第一の流体流動部に対応する第一の位置から第一の導管の第二の流体流動部に対応する第二の位置に移動するとき、開放されており、第二の流体流動部は第一の流体流動部よりも大きい。第一の流体流動部はゼロでもよい。第二の流体流動部は第一の導管の流体最大流動部と等しく、その場合、第二の位置は、上述の全開位置に対応する。
【0015】
あるいはまた、第一の可動シャッターフラップは第一の作動範囲において閉鎖されており、第二の作動範囲において開放されており、第三の作動範囲において閉鎖されたままである。
【0016】
上記のすべてにおいて、可動シャッターフラップの一つが作動範囲内を移動するとき、作動範囲内のその移動は、可動シャッターフラップの二つの最端部の間でなされる。換言すると、フラップが作動範囲を移動するとき、その移動は、運動学的装置によってそのフラップが占める最大開位置と、運動学的装置によってそのフラップが占める最大閉位置との間でなされる。最大開位置は、例えば、必ずしもそうではないが、上述した全開位置である。最大閉位置は、例えば、必ずしもそうではないが、対応するフラップが導管を完全に遮断する位置である。この場合、フラップの第一の作動範囲内の移動が、他の作動範囲におけるそのフラップの移動を延長することはない。
【0017】
例えば、特許出願WO2007/089771号において教示されたものと著しく異なり、フラップの開放または閉鎖は一つの作動範囲のみにおいて排他的に発生し、それによって、第一のフラップは第一の作動範囲において部分的に開放され、その間、第二のフラップは不動であり、また、第一のフラップは、第二のフラップが閉鎖している第二の作動範囲において部分的に開放されている。
【0018】
第三の作動範囲の端部において、第一の導管および/または第二の導管は開放されてよい。
【0019】
上記運動学的装置は、特に第一または第三の作動範囲において、フラップの一方を固定されたままとすることのできるクラッチ素子を備えることができる。
【0020】
本発明の一実施態様によれば、本体は断面が円形の二つの円筒内部ハウジングを有し、第一および第二のフラップは少なくとも一つのシャッター部を備えており、このシャッター部は、円筒内部ハウジングに対して傾斜した面に配置され、円周母線を介して円筒内部ハウジングの側面と共同して、フラップと本体との間で、それらの角度位置の少なくとも一つに液密接触を生じさせる。
【0021】
本発明のこの実施態様の変形例によれば、組み合わされて、または独立して、
− フラップのシャッター部は、回転ディスクとして構成され、回転ディスクの周端は円筒ハウジングの側壁との接触母線を形成し、円筒/円筒接触をなし、
− フラップのシャッター部は、本体の円筒ハウジングの軸線(A)に対して45°の角度をなし、
− フラップは、シャッター部に連結されてシャッター部を回転駆動し、かつ、シャッター部の中心を貫通する円筒ハウジングの軸線に配置された制御棒を有し、
− 制御棒とシャッター部は一体に形成され、
− シャッター部の反対側において、制御棒は、本体に固定され、および/または、本体の出口において運動学的装置に連結されたガイドベアリングに取り付けられ、
− 本体内に少なくとも一つの入口と流体を排出する一つの出口が、円筒内部ハウジングのそれぞれに対して実質的に半径方向に、フラップが少なくとも一つの角度位置において入口と出口を分離するようにして形成され、
− 各ハウジングの流体入口および出口は同軸であって、かつ円筒内部ハウジングの軸線に対して直交し、
− 流体入口および出口は円形であって、それらの直径はその端部を介してハウジングの側壁と共同するシャッター部のディスクの直径より小さい。
【0022】
また、本発明は、内燃機関、特に自動車用内燃機関に吸気ガスを供給する装置に関し、この供給装置は、上述のような調量装置を備えている。
【0023】
上記供給装置は、さらに、ブーストエア冷却器を有する導管と、ブーストエア冷却器をバイパスする導管を有し、調量装置の第一の導管がブースト冷却器を有する導管に連結され、調量装置の第二の導管がバイパス導管に連結されている。
【0024】
本発明は、さらに、上述のような調量装置を備えた、内燃機関の、特に自動車用内燃機関の排ガス再循環装置に関する。
【0025】
上記排ガス再循環装置は、さらに、排ガス冷却器を有する導管と、排ガス冷却器をバイパスする導管を有し、調量装置の第一の導管が上記バイパス導管に連結され、調量装置の第二の導管が上記排ガス冷却器を有する導管に連結されている。
【0026】
完全に説明的で非制限的な例を介して、かつ、添付した図を参照して得られた本発明の種々の実施態様の下記の詳細な説明的な記述により、本発明はより理解され、かつ、他の目的、詳細、特徴および利点がより明瞭になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】過給機関の高圧燃料供給構造体の概略図である。
図2】過給機関の低圧燃料供給構造体の概略図である。
図3図3aおよび図3bは、二重調量装置のモーターによってもたらされたフラップの位置に対応する、本発明による二重調量装置の第一の実施態様のそれぞれ第一の導管および第二の導管の開度の変化を示す図である。
図4】二重調量装置のモーターによってもたらされたフラップの位置に対応する、図3aおよび図3bの実施態様における流体の配分を示す図である。
図5図5aおよび図5bは、二重調量装置のモーターによってもたらされたフラップの位置に対応する、本発明による二重調量装置の第二の実施態様のそれぞれ第一の導管および第二の導管の開度の変化を示す図である。
図6】二重調量装置のモーターによってもたらされたフラップの位置に対応する、図5aおよび図5bの実施態様における流体の配分を示す図である。
図7】本発明による調量装置の一例を示す概略正面断面図である。
図8図7の線VIII-VIIIに沿った概略断面図である。
図9図7における二重調量装置のハウジングの一つを示す側面図である。
図10】上記ハウジングの内部を示す斜視図である。
図11】上記ハウジングおけるフラップを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1を参照すると、自動車用過給内燃機関のシリンダー100に空気を供給する回路が示されている。外部から吸引された空気は、空気フィルター101を通り、次いで、過給機の圧縮機102によって圧縮され、圧縮された空気は本発明による二重調量装置に供給される。二重調量装置の本体1は、圧縮機から来た空気が通過する給気導管と、流体がそこを通って下流に循環する二つの排出導管を備えている。二重調量装置は、電子制御装置(ECU)の形態のコンピュータ103から二つの排出導管の空気を調量する指示を受ける。これらの指示を実施して、二重調量装置の本体1と一体化された駆動モーターおよび適切な運動学的装置を介して排出導管を事実上閉鎖する第一および第二のフラップを動作させる。二重調量装置の第一の排出導管に連結された、冷却導管62と称される一方の導管には、熱交換器すなわち冷却器5が取り付けられており、一方、バイパスまたは非冷却導管64と称される、二重調量装置の第二の排出導管に連結された他方の導管は、内燃機関の入口管と直接連通している。従って、この入口管の上流側で連結する二つの排出導管の間で空気の配分を変えることによって、内燃機関の入口温度を調整することが可能となる。
【0029】
内燃機関のシリンダーから出た燃焼ガスは排気回路に向けて導かれ、過給機のタービン104に入る。タービン104は残留エネルギーの一部を使用して対応する圧縮機102を駆動する。従来の方法では、これらの排ガスは、次いで、粒子フィルターおよび/または触媒コンバーター105を通過して、車両から排出される。
【0030】
高圧構造体の場合、図1に示されるように、排ガスの一部が高圧バルブ106を介して再循環する。高圧バルブ106は、二つの排出導管が結合する場所の下流の入口回路におけるタービン104の上流側に配置されている。
【0031】
低圧構造体の場合、図2に示すように、下記を除き、高圧構造体に用いられたものと同一部品が用いられている。すなわち、排ガスの再循環部分がタービン104の下流に排出され、低圧バルブ107を介して過給機の圧縮機102の上流側に再投入される。この場合、入口回路で循環する流体は、空気ばかりではなく、空気と排ガスの混合ガスでもある。しかしながら、二重調量装置の動作は、両構造体において同じままである。
【0032】
図3a、図3bおよび図5a、図5bに示すように、運動学的装置は、第一のフラップを作動させ、他方のフラップを開位置に保持して、第一の作動範囲30にわたって、第一の排出導管3を通過する流れを調量するように構成されている。従って、本発明は有利な透過性を有する二重調量装置を提供する。
【0033】
図3aおよび図3bの実施態様において、運動学的装置は、第一の導管3の開度が、第一の作動範囲30の始点において最大であり、第一のフラップが全開位置にあり、また、直線的に減少して、第一の作動範囲30の終端でゼロになり、第一のフラップが閉鎖されるように構成されている。本発明によれば、第二の導管4の第二のフラップはこの第一の作動範囲30にわたって全開位置にある。
【0034】
このような範囲の効果が図4に示される。図4において、第一の作動範囲30の始点では、流量は二つの導管によって等分に分割されることが分かる。また、各導管において、第二の導管4の開度が直線的に延びて第一の作動範囲30の終端では最大となり、第一の導管3の開度が第一の作動範囲30の終端でゼロとなる。従って、一定の流量がバルブを介して確保される。このバルブは、後述する用途において、第一および第二の導管3、4間での流体の配分によって温度の調整を可能とする。この調整は、第一の作動範囲30の始点において等しい配分から始まるので、すべてがより精細なものとなる。
【0035】
図5aおよび図5bの実施態様において、運動学的装置は、第一の導管3の開度が、第一の作動範囲30の始点において最小であり、第一のフラップが閉位置にあり、また、直線的に増加して、第一の作動範囲30の終端で最終的に最大となり、第一のフラップが全開となるように構成されている。本発明によれば、第二の導管4の第二のフラップはこの第一の作動範囲にわたって全開の位置にある。
【0036】
このような範囲の効果が図6に示されている。図6において、流量は、第一の作動範囲30の始点では、第二の導管4において最大であり、また、第一の作動範囲30の始点では、第一の導管3においてゼロであることが分かる。また、流量は、各導管3、4において直線的に延び第一の作動範囲30の終端で二つの導管の間で最終的に等しく配分される。従って、一定の流量がバルブを介して再度確保される。このバルブは、後述する用途において、導管3、4の間での流量の配分によって温度の調整を可能とする。この調整は、第一の作動範囲30の終端において最終的に等しく配分されるので、すべてがより精細なものとなる。
【0037】
図3aおよび図3bの実施態様に戻って、運動学的装置は、さらに、二つのフラップの同時作動により、二つの導管3、4に対して比例調量を第二の作動範囲40にわたって行ない、一つの排出導管における流量の増加が他方の流量の増加と関連するように構成されている。図4において明らかなように、運動学的装置は、さらに、第二の作動範囲40において、導管3、4の流量が同じ流量となるように構成されている。換言すると、この第二の作動範囲40において、導管3、4のそれぞれの流量は、第一のフラップおよび第二のフラップのいずれの位置においても同じである。
【0038】
図示された実施態様によれば、第一のフラップおよび第二のフラップは、第二の作動範囲40の始点において閉鎖されており、また、同じ開度で、第二の作動範囲40にわたって徐々に開放され、第二の作動範囲40の終端において最終的に全開位置となる。これは、ここで、第一の作動範囲30の始点に対応する。
【0039】
運動学的装置は、さらに、第三の作動範囲50にわたって、第二のフラップの作動による第二の出口導管4を通る流れの調量を行い、他方のフラップを閉位置に維持するように構成することもできる。
【0040】
示された実施態様によれば、第三の作動範囲50の始点において、第一のフラップは閉鎖され、第二のフラップは開放される。次いで、第二のフラップは徐々に閉鎖されて、第二の作動範囲40の始点に対応する第三の作動範囲50の終端において閉位置に到達する。
【0041】
図5aおよび図5bの実施態様に戻って、運動学的装置は、さらに、二つのフラップの同時作動により、第二の作動範囲40にわたって二つの導管3、4に対して比例調量を行い、一つの出口導管における流量の増加が他方の流量の減少と関連するように構成することもできる。図4において明らかなように、運動学的装置は、さらに、第二の動作範囲40において、一定の全流量となるように構成されている。換言すると、この第二の作動範囲40において、第一および第二のフラップがいずれの位置にあっても、一方の導管において流量が増加したとき、他方の導管では流量が減少する。
【0042】
示された実施態様によれば、第二の作動範囲40の始点において、第一のフラップは開放されており、第二のフラップは閉鎖されている。つづいて、第二の作動範囲40において、第一のフラップは開放され、第二のフラップは徐々に閉鎖される。第二の作動範囲40の終端において、これは第一の範囲30の始点に対応するが、第一のフラップは最終的に閉位置となり、第二のフラップは最終的に開位置となる。
【0043】
上記運動学的装置は、さらに、第三の作動範囲50にわたって、本発明による流れの調量を、すなわち、第二の導管4の流れの調量を、第二のフラップを動作させ、他方のフラップを開位置に保持することにより実施するように構成することもできる。
【0044】
示された実施態様によれば、第一のフラップおよび第二のフラップは、第三の作動範囲50の始点において開放されている。第一のフラップは開放されたままだが、そのとき、第二のフラップは徐々に閉鎖されて、第二の作動範囲40の始点に対応する第三の作動範囲50の終端において、閉位置に到達する。
【0045】
示された種々の実施態様によれば、運動学的装置は、駆動モーターが所定の方向に連続回転することによって、フラップが第三の作動範囲、第二の作動範囲、第一の作動範囲において、あるいはその逆において、連続的に作動するように構成されていることがわかる。換言すると、フラップはこれらの作動範囲の一方から他方の作動範囲へと中間の作動範囲なしで移動する。より正確にいうと、ここで、これらのフラップは、二つの連続した作動範囲、すなわち、第一のフラップの場合は第二の作動範囲と第一の作動範囲にわたって、第二のフラップの場合は第三の作動範囲と第二の作動範囲にわたって、連続的に駆動される。
【0046】
以下、応用を参照して詳しく述べるように、上記運動学的装置は、駆動モーターが駆動されていないときには、第一の作動範囲と第二の作動範囲の間、もしくは第二の作動範囲と第三の作動範囲の間にあるように構成されている。
【0047】
図7および図8に示すように、本発明による二重調量装置は、既述のように、流入流体用の第一の循環導管3および流入流体用の第二の循環導管4を備えた本体1を有している。第一の循環導管3および第二の循環導管4には、これらの導管を通る流体を調量するための第一の可動シャッターフラップ10および第二の可動シャッターフラップ20が配置されている。この二重調量装置は、さらに、フラップ10、20を駆動するための不図示のモーターと、このモーターの駆動に応じて第一のフラップ10および/または第二のフラップ20を駆動する運動学的装置70とを備えている。この駆動モーターおよびフラップ10、20は、例えば、回転運動を行う。
【0048】
上記運動学的装置70は、詳細には示されていないが、矢印74で表すように、第一のフラップ10および第二のフラップ20に同時に作用することによって、上述したような制御法則を実施することができるように構成されている。例えば、運動学的装置70は、駆動モーターの歯車を第一のフラップ10および第二のフラップ20に連結する歯付きホイールまたは他のホイールを具備することができる。
【0049】
上記運動学的装置は、特に、フラップ10、20の一方を他方に対して切り離して、調量機能を一方の導管に付与し、他方の導管のフラップは固定したまま、特に、開いたままとする手段を備えている。これらの手段は、特に上記第一の作動範囲または第三の作動範囲に対応した所定の角度範囲にわたりフラップ10、20の一方を駆動するように構成され、他方はこのようには構成されない、カム手段とすることができる。
【0050】
ここで、本体1は、第一のフラップ10および第二のフラップ20をそれぞれ収容する、断面が円形の二つの円筒形内部ハウジング204、204’を備えている。第一のフラップ10および第二のフラップ20は、円筒形ハウジング204、204’に対して傾斜した面に配置された少なくとも一つのシャッター部214を備えている。また、シャッター部214は円周母線を介してハウジングの側壁205と共同し、第一のフラップ10および第二のフラップ20の少なくとも一つの角度位置において、フラップ10、20と本体1とを液密接触させる。
【0051】
図7において、各フラップ10、20は、二つの対向した対称な開位置に示されており、一方は実線で、他方は点線で示されている。図8において、第一のフラップ10は閉位置に示されており、第二のフラップ20は開位置に示されている。
【0052】
例えば、上記本体1は第一の循環導管3および第二の循環導管4と連通する吸気管72を備えている。第一の循環導管3および第二の循環導管4は調量装置の第一の出口と第二の出口とそれぞれ連通している。一方のハウジング204は第一の循環導管3に沿って設けられ、他方のハウジング204’は第二の循環導管4に沿って設けられている。これらのハウジング204、204’および対応するフラップは同一とすることができる。
【0053】
それらのうちの一方が図9図11に示されており、この例において、ハウジング204と第一のフラップ10が示されている。ハウジング204は、穴と同様と見なすことができる。上記第一の導管3の給気導管206と排出導管207が、ここでは、軸線Aに対して半径方向に、ハウジング204の壁部へと導かれている。この給気導管206と排出導管207は、例えば、互いに一直線に並んでいる。ここで、給気導管206と排出導管207は、ハウジング204の軸線Aに垂直に交差する縦軸Xを有し、また、同一の直径を有している。
【0054】
さらに、円筒内部ハウジング204は、端部の一方が横底部209によって完全に閉鎖されており、その対向端部には横カバー210があることが分かる。第一のフラップ10は横カバー210を貫通し、また、それ自体知られている制御装置によって制御される図示しない運動学的装置と共同して、上述された制御法則に従って第一のフラップ10を軸線Aの回りを回動するように駆動する。
【0055】
傾斜シャッター部214は軸線Aを中心とした回転楕円フラップ216として形成され、その周端部217はハウジング204の横壁205と絶えず接触している。このことにより、給気導管206と排出導管207の分離がなされ、あるいは、シャッターフラップ10に付与される開度に応じた可変流量で、給気導管206および排出導管207との間の流体連通がなされるようになる。従って、この周端部217は、ハウジングの横壁205と常に液密接触をなす母線Gを形成する。
【0056】
「傾斜」とは、厳密に0゜と90゜の間の角度であることを意味している。「フラップ」とは、軸線Aに対して傾斜し、かつ、周端部217によって結合された二つの面を有する部品を意味している。この傾斜面は互いに任意に平行である。この部品は薄く、すなわち、ハウジング204の直径よりもかなり少ない傾斜面間の距離、とりわけ十倍少ない傾斜面間の距離を有している。この部品は、例えば、回転楕円ディスクである。
【0057】
幾何学的考察はバルブの正確な機能を左右するものである。この傾斜シャッター部214は、円形ハウジング204の直径より大きい長径と、円形ハウジング204の直径より実質的に小さい短径を有する楕円形である。ここで、円形ハウジング204の直径は、流体給気導管206と流体排出導管207の同一径よりもさらに大きい。
【0058】
第一のフラップは、さらに、連結棒215を有しており、この連結棒215は、ディスクの傾斜面と軸線Aとの角度Bがこの場合45°となっていて、傾斜ディスクを中心とするように、ハウジングの軸線Aに沿って配置されている。従って、ハウジングの側壁205と絶えず接触するために、傾斜ディスク216の長軸は、√2倍されたハウジングの直径と実質的に等しい。この接触は、ハウジング204の円形断面壁205と、フラップの回転軸に直交する面に対して投射されたときに円形となる傾斜ディスク216の周端部217に対応する母線Gとの間の円筒/円筒接触として定義することができる。傾斜ディスク216の短軸は、流体排出導管206の直径と流体排出導管207の直径よりも実質的に大きい。
【0059】
フラップ10のバルブ本体のハウジング204への取り付けは、綿密な調整作業を必要とせず、流体導管に対して傾斜ディスク216を中心とするために必要なことは、フラップ10をハウジング内に軸方向に当接させることだけであることが分かる。
【0060】
連結棒215の一方の端部は、一体型のシャッター手段10を得るように、その端部が傾斜ディスクに組み付けられるか、あるいはその端部に傾斜ディスクが成型されるかして、傾斜ディスク216と結合される、すなわち、その一方の端部に傾斜ディスク216が形成される。例えば、傾斜ディスク216はプラスチックで作られ、連結棒215は金属で作られるか、またはその逆である。あるいは、両方ともプラスチック材または金属で作られるが、これは、一体物とするか、あるいは合成物とするかによって決められる。連結棒の他端部は本体1内の軸方向の孔212を貫通して運動学的装置と連結される。上記クラッチ手段は、フラップ10、20の一方の連結棒215が駆動時に、必要に応じて、他方のフラップの連結棒215の駆動を停止することができる。
【0061】
その結果、そのようなバルブは、円形ハウジング内で傾斜ディスクが密着することにより、両閉鎖方向において液密となる(円筒/円筒接触)。上記傾斜ディスクは360°以上にわたって均等に駆動することができる。その対称性により、傾斜ディスクは、さらに、分割手段を備えることなく、どちらに回転してもバルブ本体に取り付けることができる。さらに、傾斜ディスクの端部が円筒壁を直線的に移動するので、傾斜ディスクと壁部間の汚れを防止することができ、かつ、バルブの自己洗浄ができる。このバルブの自己洗浄は、再循環排気ガスの循環に利用すると、有益である。
【0062】
勿論、球状フラップやバタフライ型フラップのような他のタイプのフラップも考えられる。
【0063】
再度図1および図2を参照すると、本発明は、内燃機関に、とりわけ、自動車用内燃機関に、流入ガスを供給するための装置にも関する。
【0064】
この用途において実施される制御法則は、例えば、図5a、図5b、図6によって示される制御法則に対応している。二重調量装置のフラップを作動させるためのモーターの作動を停止することに対応する上記休止位置は、第二の作動範囲と第三の作動範囲との間の移行位置であり、換言すると、二重調量装置の第一の導管3においてフラップが開放しており、また、回路の非冷却導管64に対応する、二重調量装置の第二の導管4においてフラップが閉鎖している。
【0065】
第三の作動範囲50は、第二のフラップを上記休止位置から第一の方向に回転することにより描いたものであり、第一のフラップは上記運動学的装置を切り離すことによって固定したままである。その場合、第二の導管における調量によって低温から中温に変化する。
【0066】
第二の作動範囲40は、第二のフラップを他の方向に回転し、かつ、第一の作動範囲30の始点まで第一のフラップを回転することにより描いたものである。第一のフラップが閉じ、他方のフラップが開放し、その場合、二つの導管において比例調量を実施することによって低温から高温に変化する。
【0067】
第一の作動範囲30は、第一のフラップを同じ方向に回転し続けることにより描いたものであり、第二のフラップは運動学的装置を切り離すことによって固定したままである。その場合、第一の導管3において調量することによって高温から中温に変化する。
【0068】
このようなことにより、本発明は、内燃機関、特に上述したような二重調量装置を備えた自動車用内燃機関の排ガス再循環用装置に、同様に、十分に関連するものである。
【0069】
上記排ガス再循環用装置は、さらに、排ガス冷却器を備えた導管と、この排ガス冷却器をバイパスする導管を有しており、二重調量装置の第一の導管は上記バイパス導管に連結されており、二重調量装置の第二の導管は、排ガス冷却器を備えた上記導管に連結されている。
【0070】
この用途において実施される制御法則は、例えば、図3a、図3bおよび図4に図示されたものに対応する。上記休止位置は、第二の作動範囲と第三の作動範囲の間の移行位置とすることができ、その場合、両フラップは閉鎖している。
【0071】
第三の作動範囲50は、第二のフラップが休止位置から第一の方向に回転することにより描いたものであり、第一のフラップは運動学的装置を切りなすことによって固定されたままである。その結果、冷却導管は開放され、全体が冷却され再循環された排ガスが調量される。
【0072】
第二の作動範囲40は、第二のフラップを他の方向に回転し、かつ、第一のフラップを第一の範囲30の始点まで回転することにより描いたものである。その場合、二つのフラップは同時に開放されており、二つの導管における比例調量によって低温から高温に変化し、これによって、中間温度でEGR調量を実施することができる。
【0073】
第一の作動範囲30は、同じ方向に第一のフラップを回転し続けることによって描いたものであり、第二のフラップは運動学的装置を切り離すことによって固定したままである。従って、第一の導管すなわち非冷却導管3が調量され、これは、中間温度からのEGRの冷却に対応する。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11