(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6258483
(24)【登録日】2017年12月15日
(45)【発行日】2018年1月10日
(54)【発明の名称】段が付けられかつ面取りされたプラットフォームエッジを有するタービン翼
(51)【国際特許分類】
F01D 5/28 20060101AFI20171227BHJP
F01D 5/14 20060101ALI20171227BHJP
F01D 5/12 20060101ALI20171227BHJP
F01D 25/00 20060101ALI20171227BHJP
F02C 7/00 20060101ALI20171227BHJP
B23H 9/10 20060101ALI20171227BHJP
【FI】
F01D5/28
F01D5/14
F01D5/12
F01D25/00 X
F02C7/00 D
B23H9/10
【請求項の数】11
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-522371(P2016-522371)
(86)(22)【出願日】2014年6月10日
(65)【公表番号】特表2016-524079(P2016-524079A)
(43)【公表日】2016年8月12日
(86)【国際出願番号】EP2014061996
(87)【国際公開番号】WO2014206717
(87)【国際公開日】20141231
【審査請求日】2016年2月17日
(31)【優先権主張番号】13173717.3
(32)【優先日】2013年6月26日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508008865
【氏名又は名称】シーメンス アクティエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ファティ・アハマッド
(72)【発明者】
【氏名】ニハール・クルト
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ・ミュスゲン
(72)【発明者】
【氏名】エッカルト・シューマン
【審査官】
倉田 和博
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭55−078103(JP,A)
【文献】
特開2006−161810(JP,A)
【文献】
特開昭63−050605(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 1/00 − 11/24
B23H 9/10
F02C 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
翼形体(3)と、プラットフォーム(2)と、を備えたタービン翼(1)であって、前記プラットフォーム(2)は、その上に前記翼形体(3)が設けられる上面(4)と、少なくとも一つの側面(8)と、を有し、
前記側面(8)は密閉ストリップを挿入するためのスリット(10)を含んでおり、
前記プラットフォーム(2)の前記上面(4)と前記少なくとも一つの側面(8)との間の移行部は、二つの領域のみを備え、この領域の一方が段付きの領域(13)であり、かつ、前記領域の他方が面取りされた領域(14)であり、前記面取りされた領域(14)は、作業媒体の主たる流れ方向に関して、前記段付きの領域(13)の下流側に配置されていることを特徴とするタービン翼(1)。
【請求項2】
前記タービン翼(1)は、動翼(115)またはガイド翼(117)であることを特徴とする請求項1に記載のタービン翼(1)。
【請求項3】
前記プラットフォーム(2)は二つの側面(8)と、前面(6)と、背面(7)とを含んでおり、前記段付きの領域(13)は、前記前面(6)と前記面取りされた領域(14)との間に設けられており、前記面取りされた領域(14)は前記段付きの領域(13)と前記背面(7)との間に設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載のタービン翼(1)。
【請求項4】
前記プラットフォーム(2)は移行領域(15)を含み、当該移行領域は、前記段付きの領域(13)と前記面取りされた領域(14)との間に設けられており、当該移行領域内で前記段付きの領域(13)が前記面取りされた領域(14)に移行されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のタービン翼(1)。
【請求項5】
前記段付きの領域(13)は2mmと6mmの間の高さ、および/または0.4mmと0.8mmの間の奥行を有する段(11)を含んでいることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のタービン翼(1)。
【請求項6】
前記面取りされた領域(14)は、前記側面(8)に対して平行に設けられている長手方向(21)において、前記プラットフォーム(2)の背面(7)と前記翼形体(3)との間に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のタービン翼(1)。
【請求項7】
前記プラットフォーム(2)の高さは、前記プラットフォーム(2)の背面(7)に向かって減少することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のタービン翼(1)。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のタービン翼(1)を含んでいる、タービン。
【請求項9】
前記タービンはガスタービンまたは蒸気タービンであることを特徴とする請求項8に記載のタービン。
【請求項10】
前記段付きの領域(13)および/または前記面取りされた領域(14)および/または前記段付きの領域(13)と前記面取りされた領域(14)との間の移行領域(15)は、放電加工(EDM)によって前記プラットフォーム(2)から除去されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のタービン翼(1)を製造するための方法。
【請求項11】
前記段付きの領域(13)および/または前記面取りされた領域(14)および/または前記段付きの領域(13)と前記面取りされた領域(14)との間の前記移行領域(15)は、前記密閉ストリップのための前記スリットを作り出す間に、削り出されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタービン翼、例えばガスタービンまたは蒸気タービンのガイド翼または動翼に関する。本発明はまた、このようなタービン翼およびタービンを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンまたは蒸気タービンのタービン翼は典型的に、強い機械的、化学的、および熱的な負荷に曝されている。この理由から、個々の翼形体の表面と、同様に上記の負荷に曝されている翼のプラットフォームの表面とに、好適なコーティングが設けられている。このようなコーティングシステムは例えば、いわゆる接着層(bond coat)と遮熱コーティング(TBC)とを含む。
【0003】
タービン翼の翼形体は通常、いわゆるプラットフォームに設けられている。プラットフォームと、当該プラットフォームの下に設けられている翼底部は、タービン翼を保持部材、例えばロータディスクまたはリングまたは翼リングに設けるとともに固定するのに役立つ。これに関連して望ましくないのは、コーティング材料が、翼形体とプラットフォームの表面とをコーティングする結果として、プラットフォームのエッジを超えて突出し、特にプラットフォームの側面に存在する場合である。プラットフォームの側面が相応に汚染されると、タービン翼を保持部材、例えばロータディスクまたはリングに正確に設けることが困難になり、さらに望ましくない機械的な効果または漏洩流が生じるものと想定される。
【0004】
翼形体とプラットフォームの表面とのコーティングは好ましくは、コーティング材料の吹き付けによって行われる。タービン翼、例えばガイド翼または動翼のプラットフォームの縁に対して起こり得る過剰な吹き付けは許容できないので、上記の理由から、プラットフォームの縁を超えて到達しているコーティング材料は手で除去、例えば研磨されなければならない。これは製造過程におけるコスト増大と付加的な時間損失を生じさせ、場合によっては個々のタービン翼の寸法において望ましくない偏差を生じさせる。
【0005】
プラットフォームを上述のように後処理することを避けるために、プラットフォームの上面の周縁エッジは部分的に凹部によって後退させられ、それによりプラットフォーム上面とプラットフォームの側面との移行部は階段状に形成されている。このような段または凹部は通常、4mmの高さを有している。
【0006】
プラットフォームの側面には通常、密閉ストリップのためのスリットが設けられている。スリットは上縁と下縁を含んでいる。動翼またはガイド翼のプラットフォームは、タービンに接続された作業機械の方向もしくは主たる流れ方向においてだんだん薄くなり、それは高温ガス流路の輪郭に負うのであるが、このために、上記の段または凹部により上縁が持続的に薄くなっていき、場合によっては消失するという危険がある。しかしながら密閉スリットの上縁は、コーティング材料がスリット自体の中に吹き付けられることを防止するために必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の背景により、本発明の第一の課題は、有利なタービン翼を提供することである。第二の課題は有利なタービンを提供することである。本発明の第三の課題は、タービン翼を製造するための有利な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一の課題は請求項1に記載のタービン翼によって解決される。第二の課題は請求項8に記載のタービンによって解決される。第三の課題は請求項10に記載のタービン翼を製造するための方法によって解決される。従属請求項は本発明のさらなる有利な構成を含んでいる。
【0009】
本発明に係るタービン翼は翼形体とプラットフォームを含んでいる。プラットフォームは上面を含んでおり、当該上面に翼形体が設けられている。プラットフォームはさらに少なくとも一つの側面を含んでいる。側面は密閉ストリップを挿入もしくは受容するためのスリットを含んでいる。プラットフォームの上面と側面との間の移行部は、段付きの領域と面取りされた領域とを含んでいる。
【0010】
すなわち、ブランクにおいてプラットフォームに対してまず設けられている、プラットフォームの上面と側面との間のエッジは、タービン翼を製造するにあたり、第一の領域では段または溝またはセットバックまたは凹部の形で形成された。第二の領域では本来のエッジは、斜面または隅切り部または面取り部の形で形成された。
【0011】
段付きの領域と面取りされた領域は好ましくは、タービン翼の長手方向において連続的に設けられている。タービン翼は前面と背面を含み得る。このとき前面とは、プラットフォームにおいて翼形体の流入縁が設けられている面であり、背面とは、翼形体の流出縁が設けられている面である。タービン翼の前面から背面への方向において、段付きの領域は好適に、面取りされた領域の前に設けられている。
【0012】
本発明に係るタービン翼は、プラットフォームのエッジを一貫して段付きに構成することに関連して生じる不利点が回避されるという有利点を有している。特に密閉スリットの上縁が保持され、特に当該密閉スリットの安定性が損なわれない。
【0013】
本発明に係るタービン翼は、有利には動翼またはガイド翼であり、例えばガスタービンまたは蒸気タービンの動翼またはガイド翼である。
【0014】
プラットフォームは例えば二つの側面と、前面と、背面とを含み得る。このとき段付きの領域は、前面と面取りされた領域との間に設けられており、面取りされた領域は段付きの領域と背面との間に設けられている。このとき間というのは、個々の側方エッジに対して平行、もしくは個々の側面の長手方向に対して平行な方向において、という意味である。プラットフォームの二つの側面は、好ましくは上記のように、段付きの領域と面取りされた領域とを備えて形成されている。
【0015】
プラットフォームはさらに移行領域を含み得、当該移行領域は、段付きの領域と面取りされた領域との間に設けられており、当該移行領域内で段付きの領域が面取りされた領域に移行される。移行領域内で段付きの領域は、好ましくは連続的に面取りされた領域に移行される。段付きの領域を面取りされた領域に連続的に移行させることは、タービン翼が容易に取り付けられ、保持部、例えばロータディスクにおける望ましくない傾きが回避されるという有利点を有している。
【0016】
段付きの領域は好ましくは2mmと6mmの間、例えば3.5mmと4.5mm、好適に4mmの間の高さを有する段を有している。段はさらに、0.4mmと8mmの間、例えば0.5mmと7mm、好適に6mmの間の奥行を有し得る。
【0017】
面取りされた領域は有利には、側面に対して平行に設けられている長手方向において、プラットフォームの背面と翼形体との間に設けられている。すなわち、側面に沿って延伸する軸線に翼形体の位置を投影するとき、面取りされた領域が当該軸線上で、プラットフォームの背面と翼形体、特に翼形体の流出縁との間に設けられている。これは、プラットフォームの厚さが最小になるプラットフォームの領域が、面取りされたエッジを有して形成されているという有利点を有する。これにより密閉ストリップのためのスリットは、当該スリットの機能と安定性に関して保たれる。
【0018】
プラットフォームの高さもしくは厚さは有利には、翼形体の流出縁からプラットフォームの背面に向かって減少する。プラットフォームの厚さもしくは高さは好ましくは、面取りされた領域で、プラットフォームの背面に向かって減少する。当該減少は有利には連続的に行われる。
【0019】
本発明に係るタービン翼は、コーティングに続いて場合によって必要となる後処理が減少もしくは回避されるという有利点を有している。同時に、プラットフォームの付加的な処理の結果としての、コーティング材料の過剰な吹き付けに起因するプラットフォームの幾何形状もしくは寸法における偏差が低減されるか、完全に回避される。さらに本発明に係るタービン翼は、点検が容易である。本発明に係るタービン翼は改修の際に、侵食および腐食に関して生じる問題が比較的少ない。面取りされた領域と段付きの領域との結合は、基本的にガイド翼にも動翼にも応用可能である。
【0020】
本発明に係るタービンは上述のタービン翼を含んでいる。本発明に係るタービンは基本的に上記のタービン翼と同じ有利点を有している。本発明に係るタービンは、例えばガスタービンまたは蒸気タービンであってよい。
【0021】
上記の本発明に係るタービン翼を製造するための本発明に係る方法は、段付きの領域および/または面取りされた領域および/または段付きの領域と面取りされた領域との間の移行領域が、放電加工(EDM)によってプラットフォームから除去されることを特徴とする。本発明に係る方法は、本発明に係るタービン翼に関して特徴的なプラットフォームの幾何形状が簡単なやり方で作り出され得るという有利点を有している。
【0022】
本発明に係るタービン翼に関して特徴的な、段付きの領域および/または面取りされた領域という幾何形状は好ましくは、タービン翼の製造にあたって用いられる電極、例えばグラファイト電極内に組み込まれ得る。基本的に例えば段付きの領域および/または面取りされた領域および/または移行領域は、密閉ストリップのためのスリットを作り出すことと関連して、同様にプラットフォームブランクから削り出され得る。これは特にガイド翼において推奨される。
【0023】
さらに用いられる電極は例えばフライス加工によって製造され得る。特に動翼において、用いられる電極を5軸加工によって製造することが推奨される。
【0024】
本発明のさらなる特徴と有利点を以下に、実施の形態に基づいて添付の図を参照しながらより詳しく説明する。今まで説明した特徴と、以下に説明する特徴は全て、個別でも、任意の組み合わせにおいても有利である。以下に説明する実施の形態は一例にすぎず、本発明の対象を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】タービン翼の部分の断面を概略的に示す図である。
【
図2】ガイド翼の部分領域を斜視図において概略的に示す図である。
【
図3】ガイド翼の部分領域を斜視図において概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1はタービン翼1の部分の断面を概略的に示している。
図1に示されるタービン翼1は、例えばガイド翼117または動翼115であってよい。
図1は概略的にプラットフォーム2の部分と翼形体3の部分を示している。プラットフォーム2は上面4と、下面5と、前面6と、背面7と、二つの側面8とを含んでいる。プラットフォーム2の上面4もしくは上部表面には翼形体3が設けられている。プラットフォーム2の下部表面5もしくは下面には、翼底部9が接続している。
【0027】
側面8は密閉ストリップを挿入するためのスリット10を含んでいる。密閉ストリップは二つの隣接するタービン翼1同士の隙間をシールするために役立つ。
【0028】
翼形体3もプラットフォーム2の上面4も、接着層と遮熱層とによってコーティングされる。これは典型的にコーティング材料を吹き付けることによって行われる。コーティング材料を上面から側面へと過剰に吹き付けることを防止するために、上面4から側面8への移行部は段11の形で形成されている。これにより、段付きの領域11に過剰な吹き付けを行うことは無害となり、特にプラットフォーム2の後処理の必要がなくなる。さらに段11または凹部または溝の下方の側面8の領域は、コーティング材料の望まない吹き付けが行われることから有効に保護されている。
【0029】
段11は4.0mm±0.5mmの高さhと、0.6mm±0.1mmの奥行tを有している。
【0030】
図2および
図3は、ガイド翼117の部分領域を斜視図において概略的に示している。ガイド翼117は翼形体3と、プラットフォーム2と、翼底部9とを含んでいる。翼形体3はプラットフォーム2に設けられている。翼形体は流入縁16と流出縁17を含んでいる。プラットフォーム2は、二つの側面8を含んでいる。それぞれの側面8には密閉リングを挿入するためのスリット10が設けられている。プラットフォーム2の厚さまたは高さdは、高温ガスの主たる流れ方向20もしくは側面8の一つに対して平行に設けられている長手方向21において、少なくとも翼形体3の流出縁17からプラットフォーム2の背面7に向かって減少し、好ましくは連続的に減少する。
図2において例えば、流出縁17の後ろのプラットフォーム2の厚さまたは高さd
1は、背面7におけるプラットフォーム2の厚さまたは高さd
2よりも大きい。
【0031】
プラットフォーム2の前面6と、プラットフォーム2の背面7の間には、側面8に沿って、密閉リングのためのスリット10の上方に段付きの領域13と、これに続いて面取りされた領域14が設けられている。段付きの領域13は、プラットフォーム2の前面6において始まり、長手方向21に関して翼形体3の流出縁17の後ろまで延在する。面取りされた領域14は、段付きの領域13からプラットフォーム2の背面7まで延在する。
【0032】
段付きの領域13と面取りされた領域14の間には、移行領域15が設けられている。移行領域15において、段付きの領域13の幾何形状は、面取りされた領域14の幾何形状に連続的に移行される。
【0033】
段付きの領域13は好ましくは、2mmと6mmの間、例えば3.5mmから4.5mm、好適に4mmまでの高さを有する段11を有している。段11は好ましくは、0.4mmと0.8mmの間、例えば0.5mmと0.7mm、好適に0.6mmの間の奥行tを有している。
【0034】
図4はガスタービンを概略的に示している。ガスタービンは内部に、回転軸線周りに回動支承された、軸107を備えるロータを有しており、当該ロータはタービン羽根車とも称される。ロータに沿って、吸引ハウジング109、コンプレッサ101、バーナ装置15、タービン105、および排ガスハウジング190が連続的に設けられている。
【0035】
バーナ装置15は例えばリング状の高温ガス流路と連通している。当該高温ガス流路において連続的に接続された複数のタービン段がタービン105を形成している。それぞれのタービン段は翼リングから形成されている。作業媒体の流れ方向で見ると、高温ガス流路において、ガイド翼列117に対して、動翼115から形成される列が続く。
【0036】
ガイド翼117はこのとき、ステータの内部ハウジングに固定されており、それに対して一の列のガイド翼115は例えばタービンディスクを用いてロータに取り付けられている。ロータに結合されているのは、発電機または作業機械である。
【0037】
ガスタービンが作動する間、コンプレッサ101により、吸引ハウジング109を介して空気が吸引され、圧縮される。コンプレッサ101のタービン側の端部で準備された圧縮された空気は、バーナ装置15へとガイドされ、当該バーナ装置において燃料と混合される。混合物はその後、作業媒体を形成しながら燃焼室で燃焼される。当該燃焼室から作業媒体は、高温ガス流路に沿って、ガイド翼117と動翼115を通過して流れる。動翼115において作業媒体はパルスを伝達しながら膨張し、それにより動翼115はロータを駆動し、ロータは、当該ロータに結合されている作業機械を駆動する。
【符号の説明】
【0038】
1 タービン翼
2 プラットフォーム
3 翼形体
4 上面
5 下面
6 前面
7 背面
8 側面
9 翼底部
10 スリット
11 段
13 段付きの領域
14 面取りされた領域
15 移行領域
16 流入縁
17 流出縁
101 コンプレッサ
105 タービン
107 軸
109 吸引ハウジング
115 動翼
117 ガイド翼
190 排ガスハウジング
h 段の高さ
t 段の奥行
d プラットフォームの高さ
d
1 流出縁の後ろのプラットフォームの高さ
d
2 背面におけるプラットフォームの高さ