(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、セラミックコーティング膜及び母材の間の接着力を改善し、更に前記セラミックコーティング膜の耐プラズマ性を改善するエーロゾルコーティング方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した本発明の目的を達成するための本発明の実施例によるエーロゾルコーティング方法によると、第1平均直径(D
50)を有する予備セラミック粒子に対する熱処理工程を行い、前記第1平均直径より大きいマイクロメータ単位の第2平均直径(D
50)を有するセラミック粒子を形成する。その後、前記セラミック粒子をキャリアガスと混合してエーロゾルを形成する。前記エーロゾルを母材に向かって噴射し、前記母材にセラミックコーティング膜を形成する。
【0008】
本発明の一実施例において、前記第2平均直径(D
50)は4.5乃至12.0μmの範囲を有する。
本発明の一実施例において、前記熱処理工程は500℃乃至1,400℃の温度範囲で行われる。なお、前記熱処理工程は1,000℃乃至1,200℃の温度範囲で行われる。
【0009】
本発明の一実施例において、前記熱処理工程は多段階加熱区間、温度維持区間及び冷却区間で形成される。ここで、前記多段階加熱区間は第1加熱区間、休止区間及び第2加熱区間を順次に含み、前記第2加熱区間は第1加熱区間より低い昇温速度を有する。また、前記温度維持区間は1乃至5時間の維持時間を有する。一方、前記冷却区間は270℃/hour以下の冷却速度を有する。
【0010】
上述した本発明の目的を達成するための本発明の実施例による耐プラズマ部材は、母材及び前記母材の上に上述したエーロゾルコーティング方法のうちいずれか一つによって形成されたセラミックコーティング膜を含む。ここで、前記セラミックコーティング膜は前記母材に対して14.0乃至17.5MPaの範囲の接着力を有する。また、前記セラミックコーティング膜は400乃至550Hvの範囲の硬度を有する。一方、前記セラミックコーティング膜は700Wの電源条件及びフッ化炭素ガスをエッチングガスとして利用するプラズマエッチング率を測定する際、0.52μm/h乃至0.58μm/hの範囲のエッチング率を有する。
【発明の効果】
【0011】
このような本発明の一実施例によるエーロゾルコーティング方
法によると、予備セラミック粒子が熱処理されて増加した平均直径を有するセラミック粒子を利用することで前記熱処理工程を介してセラミック粒子の体積及び質量が増大される。よって、前記セラミック粒子がキャリアガスを介して噴射される場合、運動エネルギーが増大して母材の表面にコーティングされる前記セラミック粒子の間の結合力が改善され、更にコーティング膜の形成速度が増大される。また、前記セラミック粒子が増大された運動エネルギーで噴射口を介して供給されることで、前記セラミック粒子が前記噴射口及びセラミック粒子間の静電気的引力を克服して母材に向かって円滑に噴射される。
【0012】
また、前記熱処理工程を介して前記予備セラミック粒子の形状が多角化されることで噴射口内の粒子流動性が改善される。これでセラミックコーティング膜の均一性が改善され、よって前記セラミックコーティング膜は母材に対して改善された接着力及び耐プラズマ性を有する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例によるエーロゾルコーティング方法及びそれによって形成されたセラミックコーティング膜について詳細に説明する。本発明は多様な変更を加えることができ、様々な形態を有するゆえ、特定の実施例を図面に例示して本文に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定しようとするのではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものとして理解すべきである。各図面を説明しながら類似した参照符号を類似した構成要素に対して使用している。添付した図面において、構造物の寸法は本発明の明確性を期するために実際より拡大して図示している。
【0015】
第1、第2などの用語は多用な構成要素を説明するのに使用されるが、前記構成要素が前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないながら第1構成要素は第2構成要素として命名され、類似して第2構成要素も第1構成要素として命名されてもよい。
【0016】
本出願で使用した用語は単に特定の実施例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は文脈上明白に異なるように意味しない限り複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはそれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないと理解すべきである。
【0017】
一方、異なるように定義されない限り、技術的または科学的用語を含んでここで使用される全ての用語は本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有している。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解析すべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解析しない。
【0018】
図1は、本発明の一実施例によるエーロゾルコーティング方法を説明する順序図である。
図2は、
図1の熱処理工程の温度プロファイルを説明するグラフである。
図1及び
図2を参照すると、本発明の一実施例によるエーロゾルコーティング方法において、まず、予備セラミック粒子に対して熱処理工程を行う(S110)。前記予備セラミック粒子はアルミニウム含有酸化物、イットリア含有酸化物、チタン酸化物、YAG(イットリウムアルミニウムガーネット)のようなシリコン粒子またはこれらの混合物を含む。前記予備セラミック粒子は第1平均直径(D
50)を有する。例えば、前記予備セラミック粒子は1乃至20μmの第1直径分布を有する。ここで、前記第1平均直径(D
50)は3.5μmである。
【0019】
前記熱処理工程を介して前記第1平均直径より大きいマイクロメータ単位の第2平均直径を有するセラミック粒子が形成される。
即ち、予備セラミック粒子は前記熱処理工程を介して相互凝集することで前記セラミック粒子は増加した体積及び増加した第2平均直径(D
50)を有する。前記セラミック粒子は増加した体積及び直径を有することで、後続するセラミック粒子を母材に向かって噴射してセラミックコーティング膜を形成するコーティング工程において、前記セラミック粒子が増加した運動エネルギーを有する。それによって、前記母材の表面にコーティングされるセラミック粒子間の結合力が増大される。
【0020】
なお、前記セラミック粒子は増加したマイクロ単位の第2平均直径を有することで、前記セラミック粒子がコーティング工程のうち噴射口から噴射される際に前記噴射口に対する粒子流動性が改善される。即ち、前記セラミック粒子が増加した運動エネルギーを有する。よって、増加した前記セラミック粒子が噴射口を介して供給される場合、前記セラミック粒子が前記噴射口及びセラミック粒子間の静電気的引力を克服し母材に向かって円滑に噴射される。これで、前記セラミック粒子が前記噴射口に付着されて前記噴射口が詰まる噴射口詰まり現象が抑制される。更に、前記セラミック粒子が前記噴射口を介して母材の上に均一に供給されることで、前記母材の上に前記セラミック粒子で形成されたセラミックコーティング膜が均一な特性を有する。
【0021】
また、セラミック原料を破砕して前記予備セラミック粒子を形成する場合、前記予備セラミック粒子の表面に存在する微細亀裂及び表面応力が発生する。即ち、予備セラミック粒子に対して熱処理工程を介して前記予備セラミック粒子の表面応力が緩和される。よって、前記予備セラミック粒子を熱処理して形成された前記セラミック粒子を利用して後続するエーロゾル工程を前記セラミック粒子が粉砕されることが抑制される。これで前記エーロゾル工程で形成されたセラミックコーティング膜が改善された強度及び母材に対する接着力を有する。なお、前記予備セラミック粒子の角ばった部分が面取りされて前記セラミック粒子が球状に近い多角形状を有する。これで、前記セラミック粒子が前記噴射口に付着されて前記噴射口が詰まる噴射口詰まり現象が抑制される。
【0022】
図1及び
図2を参照すると、前記セラミック粒子は4.5乃至12.0μmの第2平均直径(D
50)を有する。前記セラミック粒子が4.5μm未満の平均直径を有する場合、噴射口を介してコーティング工程を行う際に前記噴射口詰まり現象が発生することで前記セラミックコーティング膜の均一性が悪化する恐れがあり、更に前記セラミックコーティング膜の耐プラズマ性が悪化して前記母材及び前記セラミックの接着力が低下する恐れがある。逆に前記セラミック粒子が12.0μmを超過する平均直径を有する場合、前記セラミック粒子の体積増加による運動エネルギーが過度に増加することで一定時間以上コーティング膜を形成するコーティング工程を行う途中に、過度に増加した運動エネルギーを有するセラミック粒子が従来のコーティング膜を浸食することで、逆にコーティング膜形成工程の効率が悪化する恐れがある。
【0023】
前記熱処理工程は500乃至1,400℃の温度で行われる。前記熱処理工程温度が500℃未満であれば、前記熱処理工程を介して形成される前記セラミック粒子が十分な平均直径を有しないため、前記セラミックコーティング膜及び母材の間の接着力、硬度及び耐プラズマ性が十分に改善されない。一方、前記熱処理工程温度が1,400℃を超過する場合、前記セラミック粒子の平均直径が過度に大きくなる恐れがある。好ましくは、前記熱処理工程は1,000乃至1,200℃の温度で行われる。
【0024】
図2を参照すると、前記熱処理工程は多段階加熱区間(t
1)、温度維持区間(t
2)及び冷却区間(t
3)で形成される。即ち、前記予備セラミック粒子に対して急速に加熱または冷却すれば、前記予備セラミック粒子に熱衝撃が発生することで前記セラミック粒子が容易に粉砕されるため、前記セラミック粒子を利用して形成されるセラミックコーティング膜の硬度が低下する恐れがある。よって、上述した温度プロファイルで熱処理工程が行われる場合、前記予備セラミック粒子に対する熱衝撃が緩和される。
【0025】
特に、前記多段階加熱区間が備えられる。前記多段階加熱区間は一次的に高い昇温速度で予備セラミック粒子を加熱した後、二次的に相対的に低い昇温速度で予備セラミック粒子を加熱する。これで初期には相対的に低い温度範囲で高い昇温速度で加熱工程が行われることで工程時間が短縮され、後期には相対的に高い温度範囲で低い昇温速度で加熱工程が行われることで予備セラミック粒子への熱衝撃が抑制される。結果的に、加熱温度が上昇することで昇温速度を次第に減少する複数のステップで形成された多段階加熱区間が備えられる。
【0026】
例えば、前記多段階加熱区間は2段階加熱区間で形成される。前記2段階加熱区間によると、常温での最高温度である第2温度(T
2)まで温度が上昇すれば初期には第1加熱速度で第1加熱時間(t
1a)の間に第1温度(T
1)温度が上昇する第1加熱区間、一定時間の間に維持する休憩期間(t
1b)を有する休止区間、及び前記休止区間の後に前記第1温度(T
1)から前記第1加熱速度より低い第2加熱速度で第2加熱時間(t
1c)の間に第2温度(T
2)まで上昇する第2加熱区間がそれぞれ備えられる。これで相対的に低い温度区間では工程の効率性のために相対的に高い第1昇温速度で温度が上昇する一方、前記相対的に高い高温区間で相対的に低い第2昇温速度で温度が上昇することで前記予備セラミック粒子に対する熱衝撃が抑制される。
【0027】
例えば、前記第1温度(T
1)は600℃であり、前記第2温度(T
2)は1,100℃である。
前記温度維持区間(t
2)は例えば1乃至5時間の間、維持される。前記温度維持区間(t
2)の時間が1時間未満であれば、前記予備セラミック粒子間の凝集時間が不足して前記セラミック粒子が十分な平均直径を有することができない。一方、前記温度維持区間(t
2)の時間が5時間を超過すれば、前記セラミック粒子の平均直径が過度に増加することで前記セラミック粒子で形成されたセラミックコーティング膜の硬度が逆に低下され、更に耐プラズマ性が悪化する恐れがある。
【0028】
前記冷却区間(t
3)は熱処理温度が前記最大温度(Tmax)から常温に減少する区間に当たる。前記冷却区間(t
3)は270℃/hour以下の冷却速度を有する。前記冷却速度が270℃/hourを超過して前記冷却区間(t
3)で急冷すれ、前記セラミック粒子がエーロゾル工程で粉砕する現象が発生する恐れがあり、十分な平均直径を有しないため、前記セラミックコーティング膜が改善された特性(例えば、接着力、硬度、耐プラズマ性)を有することができない。
【0029】
図1を参照すると、前記セラミック粒子をキャリアガスに混合しながらエーロゾルを形成する(S120)。この際、前記キャリアガスは15乃至40slm(standard liter per minute)の流量で提供される。前記キャリアガスとしては、例えばアルゴンのような不活性ガスを含む。
【0030】
次に、前記エーロゾルを母材に向かって噴射することで、前記母材にセラミックコーティング膜を形成する(S130)。これで母材及びセラミックコーティング膜を含む耐プラズマ部材が形成される。また、前記セラミック粒子を供給する際に前記セラミック粒子を浮遊するために振動子が利用されてもよい。前記振動子は50乃至1,000Hzの周波数で振動する。前記母材はセラミック、アルミニウムを含む金属またはクオーツを含む。また、前記エーロゾル工程を介して形成される耐プラズマ部材の例としてはウィンドウディスク、ガスインジェクタ、デポシールド、シャッタなどが適用される。
【0031】
(熱処理条件に応じたセラミックコーティング膜に対する評価)
イットリア(Y
2O
3)で形成された予備セラミック粒子(比較例2)を用意した。この際、前記予備セラミック粒子は1−20μmの直径分布を有し、3.5μmの平均直径(D
50)を有していた。また、前記予備セラミック粒子は角ばったフレーク状を有していた。前記比較例2に当たる予備セラミック粒子を熱処理工程の工程温度(T
2)で3時間熱処理し、増加した平均直径を有するセラミック粒子を形成した。この際、工程温度が変化してセラミック粒子を形成した。その後、前記セラミック粒子をエーロゾル工程を介してアルミニウム母材(サイズ:50*50*5mm)にセラミックコーティング膜を形成した(実施例1乃至10)。前記セラミックコーティング膜は20μmの厚さを有するように形成した。一方、イットリア(Y
2O
3)で形成されたナノサイズのセラミック粒子(比較例1)を用意した。この際、前記ナノサイズのセラミック粒子は0.8μmの平均直径(D
50)を有していた。
【0032】
下記表1は工程温度によるセラミック粒子の平均直径及び前記セラミック粒子を利用してエーロゾル工程を介して形成された前記セラミックコーティング膜の接着力(MPa)、硬度(Hv)及び耐プラズマ性に関するプラズマエッチング率(μm/h)を示す。ここで、前記セラミックコーティング膜は20μmの厚さを有する。一方、前記プラズマエッチング率を測定するために電源700W、エッチングガスとして塩化フッ素(CF)が利用されており、エッチング工程が2時間行われた。
【0033】
表1のように、前記熱処理温度が500乃至1,400℃に調節されれば、セラミックコーティング膜が優秀な接着力、硬度及び耐プラズマ性を有することが分かる。一方、前記熱処理温度が1,500℃に調節されれば、セラミックコーティング膜の接着力、硬度及び耐プラズマ性が逆に悪化したことが分かる。
【0034】
特に、前記熱処理温度が1,000乃至1,200℃に調節されれば接着力は16.0乃至17.5MPaの範囲を有し、硬度は500乃至550Hvの範囲を有し、プラズマエッチング率は0.52μm/h乃至0.58μm/hの範囲を有することが分かる。よって、前記熱処理温度が1,000乃至1,200℃に調節されればセラミックコーティング膜がより優秀な接着力、硬度及び耐プラズマ性を有することが分かる。
【0035】
【表1】
一方、熱処理工程温度(T
2)の維持時間によるセラミックコーティング膜の特性を測定した。実施例11乃至15及び比較例4では、表1の実施例7のように、熱処理工程温度(T
2)が1,100℃に調節され、イットリア(Y
2O
3)で形成されたセラミック粒子が利用された。前記熱処理工程温度(T
2)の維持時間によるセラミックコーティング膜の特性、即ち接着力、硬度及びプラズマエッチング率を測定した。
【0036】
下記表2は、熱処理工程温度(T
2)の維持時間によるセラミック粒子の平均直径及び前記セラミック粒子を利用してエーロゾル工程を介して形成された前記セラミックコーティング膜の接着力(MPa)、硬度(Hv)及び耐プラズマ性に関するプラズマエッチング率(μm/h)を示す。ここで、前記セラミックコーティング膜は20μmの厚さを有する。また、前記プラズマエッチング率を測定するために、電源700W、エッチングガスとして塩化フッ素(CF)が利用されており、エッチング工程が2時間行われた。
【0037】
表2のように、前記熱処理工程温度(T
2)の維持区間が1乃至5時間の維持時間を有する場合、接着力は15.0乃至17.5MPaの範囲を有し、高度は450乃至550Hvの範囲を有し、プラズマエッチング率は0.52乃至0.58μm/hの範囲を有することが分かる。一方、前記熱処理工程温度(T
2)の維持区間が6時間の維持時間を有する場合、セラミックコーティング膜の接着力、硬度及び耐プラズマ性が逆に悪化することが分かる。よって、前記熱処理工程温度(T
2)の維持区間が1乃至5時間であれば、セラミックコーティングが優秀な接着力、硬度及び耐プラズマ性を有することが分かる。
【0038】
【表2】
一方、熱処理工程温度(Tmax)から常温(25℃)への冷却速度によるセラミックコーティング膜の特性を測定した。実施例16乃至20及び比較例5では、表2の実施例13のように、熱処理工程温度(T
2)を1,100℃に調節し、熱処理工程温度の維持時間は3時間に設定しており、イットリア(Y
2O
3)で形成されたセラミック粒子が利用された。前記熱処理工程のうち冷却速度によるセラミックコーティング膜の特性、即ち接着力、硬度及びプラズマエッチング率を測定した。
【0039】
下記表3は冷却速度によるセラミック粒子の平均直径、及び、前記セラミック粒子を利用してエーロゾル工程を介して形成された前記セラミックコーティング膜の接着力(MPa)、硬度(Hv)及び耐プラズマ性に関するプラズマエッチング率(μm/h)を示す。ここで、前記セラミックコーティング膜は20μmの厚さを有する。また、前記プラズマエッチング率を測定するために電源700W、エッチングガスとして塩化フッ素(CF)が利用されており、エッチング工程が2時間行われた。
【0040】
表3のように、前記冷却区間が270℃/hour以下の冷却速度を有するように徐冷すれば、接着力は15.0乃至17.5MPaの範囲を有し、硬度は450乃至550Hvの範囲を有し、プラズマエッチング率は0.52乃至0.58μm/hの範囲を有することが分かる。この場合、前記セラミックコーティング膜が優秀な接着力、硬度及び耐プラズマ性を有することが分かる。一方、前記冷却区間が270℃/hourを超過する冷却速度を有するように急冷すれば、前記セラミック粒子がエーロゾル工程で粉砕される現象が発生する恐れがあり、十分な平均直径を有しないため前記セラミックコーティング膜が改善された特性(例えば接着力、硬度、耐プラズマ性)を有することができない。
【0041】
【表3】
上述した本発明の詳細な説明では本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者または該当技術分野の通常の知識を有する者であれば、後述する特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更し得ることを理解できるはずである。