(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0004】
本発明の要旨は、現在の運転者挙動、ブレーキ装置の状態、および車道性質、ならびに走行状況のその他の特性値、たとえば車両速度を参照したうえで、ブレーキシステムで必要な圧力設定値を判定することにある。こうして判定された目標圧力値が、電子式のブレーキ倍力装置を用いて調整される。このようにして、ブレーキシステムにとっての負担が状況適合的に制限される。
【0005】
本発明は、液圧ブレーキシステムでブレーキ倍力装置を制御する方法に関するものであり、この方法は複数のステップを含んでいる。
少なくとも3つの部分圧力設定値から最小の部分圧力設定値が選択される。引き続き、最小の部分圧力設定値がブレーキシステムについての目標圧力設定値として規定される。ブレーキ倍力装置によって目標圧力設定値を調整するために、ブレーキ倍力装置が制御される。それぞれ異なる部分圧力設定値を用いて、ブレーキシステムのそれぞれ異なる領域からそのつど部分圧力設定値を照会し、そのようにしてブレーキシステムの最新の動作状況を検出することができる。存在するこれらの要求値から最小のものを選択し、この値を目標圧力設定値として調整するためにブレーキ倍力装置を制御することは、運転者の予期しない感覚と結びついていない材料保全的なブレーキシステムの動作を可能にする。本方法の好ましい実施形態では、第1の部分圧力設定値はホイールブレーキ圧力に依存して判定され、第2の部分圧力設定値は運転者によるブレーキ装置の操作に依存して判定され、第3の部分圧力設定値は車両速度に依存して判定される。冒頭に述べたように、これらの部分圧力設定値はブレーキシステムの現在の状況を表しているので、たとえば運転者による操作方式または生じているホイールブレーキ圧力といった現在の動作状態の主要な特性が、設定値の決定にあたって考慮されるのが好ましい。
【0006】
本発明による方法の実施形態では、こうして判定された目標圧力設定値が、ブレーキシステムで現在生じている圧力と比較される。目標圧力設定値と生じている圧力との比較から判定された圧力差が、本発明による方法の枠内で補正制御される。このようにして、判定された目標圧力設定値が、ブレーキシステムで現在生じている圧力値からどの程度離れているかを決定できるという利点がある。それにより、本方法にとっての制御量が決められている。さらに圧力差は、ブレーキ倍力装置のモータの設定回転速度を適合化するという形態で、またはブレーキ倍力装置のモータのモータトルクを適合化するという形態で、ブレーキ倍力装置の倍力を変更することによって補正制御されるのが好ましい。このようにして、ブレーキ倍力装置が判定された圧力差を補正する。
【0007】
モータ(303)の設定回転速度は圧力差に依存して判定され、モータ回転速度の制限によって、制限されたモータ速度に制限されるのが好ましい。このような制限により、ブレーキ倍力装置が高すぎるモータ速度で作動することが回避される。このことはブレーキ倍力装置にとっての安全対策になるとともに、運転者のペダル感覚に対するネガティブな反作用を防止する。
【0008】
さらに、ブレーキ倍力装置のモータが制限されたモータ回転速度で制御される前に、制限されたモータ速度で制御が実行されるべきか、それとも運転者の側でのブレーキ操作により指定されるモータ速度で制御が実行されるべきかがチェックされるのが好ましい。このことは、運転者によりブレーキ操作によって指定されるブレーキ倍力装置のモータ速度の適合化が、状況からしてその必要がもはやなくなっているときに、制限されたモータ速度の方向へ行われるのを防止する。
【0009】
好ましい実施形態では、このチェックは、ブレーキシステムで生じている圧力、運転者によるブレーキ操作、ならびにブレーキ圧力変換ユニットの側でのブレーキ圧力変換の存在を参照して行われる。このことは、現在のブレーキ状況があらためて照会され、そのようにして、懸案となっているモータ速度の追従制御が再度妥当性検査されるという利点を有している。このことは、ブレーキシステムの引き上げられた安全性をあらためて保証する。
【0010】
第1、第2、および第3の部分圧力設定値の選択は、ブレーキシステムの最大圧力と最小圧力との間の同一の圧力範囲から行われるのが好ましい。このように3つのどの部分圧力値についても、ブレーキ倍力装置の制御によって確実な圧力値の範囲から外れることがあり得ないことが保証されている。
【0011】
第1の部分ブレーキ圧力設定値は、ホイール圧力変換ユニットの信号によりホイールブレーキ圧力に依存して判定されるのが好ましく、この信号は、ブレーキシステムに接続されているブレーキシステムのホイールブレーキの、現在生じている最大のホイールブレーキ圧力値に相当する。このような信号転送により、現在のブレーキ状況がブレーキ倍力装置の制御装置へ適切に転送される。
【0012】
さらに、第1の部分ブレーキ圧力設定値の判定は、フィルタリングとオフセット付加とを含んでおり、それにより、常に十分に高い圧力がブレーキシステムに存在することが保証される。
【0013】
さらに部分ブレーキ圧力設定値は、入力量(v
vehicle,p
Estmax,DRR)を参照したうえで特性マップから取り出され、または方程式を用いて算出される。本発明は、本発明による方法を実施するための制御装置も同様に対象としている。
【0014】
本発明によるブレーキシステムは、本発明の方法によって作動するブレーキ倍力装置と、本方法を実施するための制御装置とを含んでいる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の1つの実施形態では、ブレーキシステムは制御ユニット1ならびにブレーキ圧力変換ユニット2を含んでいる。制御ユニット1は、ブレーキシステムのブレーキ倍力装置308を制御および/またはコントロールする。
【0017】
図3は、電気機械式のブレーキ倍力装置308を模式的に示している。ブレーキ倍力装置は出力ロッド305を介してマスタブレーキシリンダ304を付勢し、厳密に言うとマスタブレーキシリンダ304の入力ピストンを力で付勢し、そのようにして、周知の仕方により圧力を液圧ブレーキシステムで生成する。
【0018】
そのためにリアクションディスク306が、一方のブレーキ倍力装置308の出力ロッド305と、他方の倍力装置本体301ならびに入力ロッド302との間にある。入力ロッド302を介して、運転者はリアクションディスク306を介して力を出力ロッド305に伝達することができる。倍力装置本体はモータ303により、モータの回転を変換する伝動装置307を介して、並進的に変位させることができる。伝動装置307は回転・並進・変換ギヤである。このように、モータ303によって伝動装置307を介して倍力装置本体301を動かすことができ、倍力装置本体も同じくリアクションディスク306を介して出力ロッド305を力で付勢することができる。
【0019】
倍力装置ハウジング309に対する倍力装置本体301の変位は、量s
BBとして表示されている。休止位置からの入力ロッド302の偏向は量s
IRとして表示されている。
ブレーキ倍力装置308は、以下において説明するさまざまな量に依存して制御される。ここでは、制御ユニット1の対応する構成要素を含めて各段階ごとに記述を行っていく。
ブレーキシステムで必要な圧力需要をカバーするために、閉ループ制御が適用される。そのために、ブレーキシステムで測定される圧力に呼応する圧力センサ信号が利用される。この信号は、直接的および/または間接的にシステムへ供給することができる。たとえば圧力センサ信号は、ブレーキ圧力変換ユニット2へ圧力センサを組み付けることによって直接利用することができ、または、データ回線を通じて圧力センサ信号を提供する別個に組み付けられた圧力センサによって利用することもできる。
同様に圧力センサ信号は、たとえばブレーキ倍力装置308の駆動モータのモータトルクのような負荷関連の量など、別の量から導き出すこともできる。
図1では、たとえば周知のESPシステムのようなブレーキ圧力変換ユニット2を起点として、圧力センサ信号p
ESPがブレーキ倍力装置の制御ユニット
1へどのように転送されるかが図示されている。
【0020】
そしてこの圧力センサ信号p
ESPが、ブレーキ倍力装置308を制御するために利用される。その際にブレーキ倍力装置のブレーキ倍力は、現在実際に生じているブレーキシステムの圧力が、判定されたブレーキ圧力需要p
Targetに合わせて調節されるように変更される。
そのために、たとえばブレーキ倍力装置308の倍力装置本体301(ブーストボディとも呼ばれる)のストロークs
BBが、指定可能な回転速度ω
Motorをもって、モータ制御部を通じてブレーキ倍力装置308のモータ303により変位する。
制御方法の第1の部分3では、目標圧力p
Targetの判定が行われる。この目標圧力p
Targetは、ブレーキ倍力装置308によって調整される必要がある、ブレーキシステムで現在生じている圧力需要に相当する。
この圧力需要は特に次のものに依存して決まる。
・運転者挙動202、すなわち運転者がブレーキペダルをゆっくり操作しているか、強く操作しているか、強い力および/または速度で操作しているか。
・車道摩擦係数203(グリップのよい車道か平滑な車道か)
・車両速度201(高速vs停止)
【0021】
このことについて
図2を参照して詳しく説明する。
図2は圧力需要p
Targetの算定の一部を示している。
列挙されている基準すなわち運転者挙動202、車道摩擦係数203、および車両速度201について、それぞれ部分圧力設定値が判定される。それぞれの部分圧力設定値の値は、運転者ブレーキ要求、車道摩擦係数、ならびに車両速度についての最小の圧力需要(p
Min)と最大の圧力需要(p
Max)との間にある。それぞれの部分圧力設定値の本来の選択は、特性マップを通じて、または方程式、特に一次方程式を通じて行うこともできる。運転者依存的な部分圧力設定値p
Target−DRRは、入力ロッドストロークS
IRと、(ブレーキ倍力装置のモータの測定された回転角から計算で求めた)ブレーキ倍力装置の倍力装置本体のストロークs
BBとの間のストローク差DRR(
図3参照)を用いて判定される(DRR=Driver Brake Request Recognition)。すなわち、これは入力ロッドストロークと倍力装置ストロークとの間のストローク差である。
このストローク差が小さいときには、小さい部分圧力設定値p
Target−DRRが想定され、ストローク差が大きいときには、より大きい部分圧力設定値p
Target−DRRが想定される。ストローク差に呼応する部分圧力設定値p
Target−DRRの選択は特性マップを通じて、または方程式、特に一次方程式を通じても行われる。ストローク差は、運転者の側でのブレーキの操作を表す目安となる。
車道摩擦係数依存的な部分圧力設定値p
Target−Whは、車両の4つのホイールブレーキシリンダに対応するホイールブレーキシリンダ圧力p
RR,p
RL,p
FRおよびp
FLを参照したうえでの見積量または測定量を用いて判定される。一方では、このことは圧力変換ユニット2の信号p
EstMaxを用いて可能である。この値は、圧力変換ユニット2と制御ユニット1との間のデータ伝送の各々の走査時点で生じている、接続されたホイールブレーキの4つのブレーキ圧力p
RR,p
RL,p
FRおよびp
FLのうちの最大圧力に相当する。ブレーキ圧力変換ユニット2は、接続されているホイールブレーキの最大圧力を判定して、これを制御ユニット1へ伝送する。そして圧力値p
EstMaxに、対応する部分圧力設定値p
Whを割り当てることができる。それぞれの部分圧力設定値の本来の選択は、特性マップを通じて、または方程式、特に一次方程式を通じて行うこともできる。
別案として、ブレーキ倍力装置308の設計上の内部の量を用いて、p
Estmaxに対応する値を計算で判定することもできる。そのために、ブレーキ倍力装置s
BBの変位ストロークとマスタブレーキシリンダ304の圧力作用面とを掛け合わせることで、部分容積が算定される。この部分容積がブレーキシステムのむだ容積V
Offsetと加算により組み合わされる。そして、ブレーキシステムの既知の圧力・容積・特性曲線を用いて、p
EstMaxの場合と同様に部分圧力設定値p p
Whに割り当てられる圧力値を同じく決定することができる。
【0022】
このようにして判定された車道摩擦係数依存的な部分圧力設定値p
Whが、次のステップでフィルタリングされて、オフセット付加により引き上げられる。このステップの後に、部分圧力設定値p
Target−Whの修正された値が得られる。引き上げにより、圧力がどのようなケースでも(不具合が発生したケースでも)、最大の安全性でブレーキをかけられるようにするのに十分に高いことが保証される。
高いホイールブレーキシリンダ圧力は、道路交通での実際の走行時には比較的稀であり、通常発生する快適ブレーキングでは低い圧力だけが具体化される。比較的長く継続され、したがって割合的に高い負荷を生成することができる、低い摩擦係数に合わせたABSコントロールでも、同じく低いホイールブレーキシリンダ圧力が判定される。したがって、ブレーキシステムの低い圧力需要を指定することができる。高い摩擦係数でのみ、ABSのケースについて非常に高い圧力を提供しなければならない。
ブレーキ装置の車両速度依存的な部分圧力需要p
Target−Vは、停車状態Minに近い低い車両速度v
Vehicleについては小さい値で占められる。それにより、場合により長く継続する車両停車状態(たとえば交通渋滞のとき)での負荷がブレーキシステム全体にとって低減される。Maxよりも大きい比較的高い速度v
Vehicleでは、圧力需要が最大値に指定される。これに代わるブレーキシステムの圧力需要を補足的に定義するために、これ以外の特殊ケースも考慮することができる。
3つすべての基準について、最小限および最大限で許容される部分圧力設定値(p
minもしくはp
max)の同じパラメータ化が指定される。
生じている部分圧力需要値p
Target−V,p
Target−Whならびにp
Target−DRRから最小値選択によって、最小の部分圧力需要が圧力制御のための設定値p
Targetとして選択される。
それぞれの信号は論理的なANDとして組み合わされる。運転者がブレーキを激しく操作していて(D
RR>Max)、かつ車道が高い摩擦係数を有していて(p
EstMax>Max)、かつ車両速度が十分に高い(v
vehicle>Max)場合に限り、最大の圧力もブレーキシステムで必要である。換言すると、たとえば運転者がブレーキを軽微にのみ操作しているとき、または車道の摩擦係数が低いとき、または車両が停まっているとき、低い圧力があれば十分であり得る。このような比較結果p
Targetが、ブレーキ倍力の以後の調整のために利用される。それにより、ブレーキシステムで調整されるべき圧力が規定されている。
制御の目的は、ブレーキ倍力装置の側でのブレーキ力サポートの的確な変更を通じての圧力p
Targetの調整にある。このことは、ブレーキ倍力装置のモータ303のモータトルクの形態のブレーキ力サポート部材のストロークまたは力の的確な低減を通じて行われる。
そのために、図示した実施例の後続ステップ4では、設定圧力p
Targetとしてステップ3で導き出されたブレーキ装置の圧力需要が、生じている実際圧力p
ESPから差し引かれ、それによって圧力差信号Δp
Controlが生成される。この圧力差信号Δp
Controlが制御アルゴリズム5(プレッシャコントローラ、たとえばPID制御器)に供給され、この制御アルゴリズムが本実施例ではブレーキ倍力装置のモータの調整されるべきモータ速度を出力信号として算定して出力する。
【0023】
後続ステップ6(制限)では、ブレーキ倍力装置のモータのこの基準モータ速度が制限されて、ω
Target−limとして出力される。それにより、運転者とブレーキ倍力装置が、現在の作業点のあまりに大きな変更を予期しなくてもよいことが保証される。このことは、現在生じているブレーキ倍力をあまりに強く変更しなくてよく、それによって運転者が苛立つことがないことを意味している。このことはブレーキ倍力装置の安全性機能となる。
次のステップ7(コントローラ・コーディネーション)で、ブレーキ倍力装置の電動モータで行われることになった制御が運転者挙動と適合していることが確保される。そのために、ブレーキが引き続き操作されているかどうかチェックされる。これを可能にする量は、現在生じているストローク差D
RRであり、ならびに、運転者ブレーキ要求に即して当初指定された設定モータ速度ω
Targetである。入力ロッドストロークs
IRの信号からこの当初の設定値ω
Targetが、あらゆる走行状況のためのブレーキ倍力を保証するモータ速度について判定される。このことは、倍力装置本体ストロークs
BBと入力ロッドストロークs
IRとの差異としてのストローク差DRR=s
BB−s
IRの算出によって行われ、および、パイロット制御信号の形態の動的な基準量フィードフォワードとしての入力ロッドストロークs
IRの時間微分の算出によって行われる。この照会は2つの冗長的な経路で運転者ブレーキ要求を確認し、それにより、制御の誤挙動を排除する。
さらに、ブレーキ圧力変換装置(すなわちESPコントローラ)が引き続きアンチロック動作になっているかどうか(ABS
Active)、および、本発明による圧力制御を必要とする高い圧力値が引き続き生じているかどうか(ABS
Active)がチェックされる。
これに続いて、ブレーキシステム圧力p
ESPの危険な挙動が生じているかどうか、すなわち、圧力センサ信号が高い値を表示しているかどうかがチェックされる。このことは、値p
ESPの量を参照して判定することができ、ステップ7で入力量として供給され得る。
ステップ7で、3つすべての条件(ブレーキがまだ操作されていて、ABSがアクティブで、圧力がまだ高い)が満たされているかどうかが決定される。それが該当するとき、判定されたモータ制御値ω
Target−limが量ω
Motorとして採用され、そうでない場合には、運転者により指定されるモータ速度ω
Targetがω
Motorとして採用される。このように、モータで引き続き達成される設定回転速度ω
Motorの妥当性検査が、現在生じている状況に依存して行われる。
ステップ7からの出力信号は、ブレーキ倍力装置モータ303のモータ速度設定値ω
Motorである。この設定値がモータ制御部9(モータコントローラ)に送られ、このモータ制御部は、ブレーキ倍力装置モータの実際速度との比較によりステップ10で、モータが設定モータ速度ω
Motorをとるようにブレーキ倍力装置モータを制御する。
モータ303に後置されている伝動装置307により、ステップ11で、モータ303の回転運動が倍力装置本体301の長手方向運動へと変換され、このことは倍力装置本体がs
BBだけ変位することにつながる。
入力ロッド302を変位させることによる運転者の入力ロッドストロークs
IRとともに、リアクションディスク306のようなさらに別の設計上の伝達部材を介して、ステップ13で、マスタブレーキシリンダのストロークs
TMCが機械的にもたらされる。マスタブレーキシリンダのピストンの変位は、周知の仕方によりブレーキ液への圧力付勢につながり、およびこれに伴って、マスタブレーキシリンダの両方の出力配管(p
TMC1,2)でのブレーキシステムにおける圧力につながる。
ブレーキ圧力変換装置2は、周知の仕方によりABS動作のケースで作動化し、作動化したケースで容積流q
Pumpによって追加の圧力変換を生起するリターンポンプを有している。ポンプの容積流は、マスタブレーキシリンダ出力部で生じる圧力p
TMC1,2との組合せで新たに生じる圧力p
ESPをもたらし、これがさらに制御に取り入れられる。
ブレーキ圧力変換ユニット2は、マスタブレーキシリンダ出力部でブレーキシステム圧力を測定し、最初にすでに説明したように、これをデータ回線を通してp
ESPとして提供する。
ブレーキ圧力変換装置の液圧集成装置におけるバルブ配管により、ホイールブレーキシリンダ圧力の挙動が、左前のホイールp
FL、右前のホイールp
FR、左後のホイールp
RL、および右後のホイールp
RRで調節される。圧力変換装置2は、この影響を適当な手段によって見積り、または測定し、ホイールブレーキシリンダ圧力p
FL,p
FR,p
RLおよびp
RRの最新の値を算出して、ホイールブレーキシリンダ圧力の最大値をブレーキ倍力装置に信号p
EstMaxとして提供し、それにより、上述したようにステップ3で車道摩擦係数依存的な部分ブレーキ圧力需要p
Target−Whを判定する。