(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6259103
(24)【登録日】2017年12月15日
(45)【発行日】2018年1月10日
(54)【発明の名称】冷凍設備およびその発光棚モジュール
(51)【国際特許分類】
F25D 27/00 20060101AFI20171227BHJP
F25D 11/00 20060101ALI20171227BHJP
F25D 25/02 20060101ALI20171227BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20171227BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20171227BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20171227BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20171227BHJP
【FI】
F25D27/00
F25D11/00 101A
F25D25/02 L
F21S2/00 435
F21V23/00 160
F21V23/04 200
F21Y115:10
【請求項の数】19
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-541767(P2016-541767)
(86)(22)【出願日】2013年12月17日
(65)【公表番号】特表2016-531267(P2016-531267A)
(43)【公表日】2016年10月6日
(86)【国際出願番号】CN2013089683
(87)【国際公開番号】WO2015089734
(87)【国際公開日】20150625
【審査請求日】2016年3月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】516073624
【氏名又は名称】ホーフェイ・フアリン・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HEFEI HUALING CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】516073635
【氏名又は名称】ホーフェイ・ミデア・リフリジャレイター・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HEFEI MIDEA REFRIGERATOR CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】パン・シューウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・シエンジョン
(72)【発明者】
【氏名】パン・ジュージョン
(72)【発明者】
【氏名】ルー・ジェングアン
【審査官】
金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−534391(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0081547(US,A1)
【文献】
特開2005−019410(JP,A)
【文献】
特開2007−032861(JP,A)
【文献】
特開平07−270624(JP,A)
【文献】
特表2010−502342(JP,A)
【文献】
特開2009−109030(JP,A)
【文献】
特開2009−109029(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 27/00
F21S 2/00
F21V 23/00
F21V 23/04
F25D 11/00
F25D 25/02
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向に沿って延びている二本の導電部材と、棚と、LEDライトバーと、二つの通電モジュールと、を含み、
各前記導電部材には他方の導電部材へ延びるように垂設されている少なくとも一本の導電突出部をそれぞれ有し、前記二本の導電部材はそれぞれ電源の正極と負極とに接続されており、
前記棚はガラス板と前記ガラス板の奥側に設置された後飾りテープとを含み、前記後飾りテープは奥側が開口する収容チャンバーを有し、前記収容チャンバーの前側壁には、間隔をおいて配置されている複数のランプ孔を有し、
前記LEDライトバーには、前記複数のランプ孔にそれぞれ対応する複数のLEDランプがあり、前記LEDライトバーは前記収容チャンバーに収容されており、且つ両端からそれぞれ正極電源線と負極電源線とが延出しており、
前記二つの通電モジュールは、前記LEDライトバーの両端に接続されており、且つそれぞれ前記正極電源線と前記負極電源線とに接続されており、前記正極電源線と前記負極電源線とをそれぞれ対応する導電突出部に電気的に接続させるように構成されていることを特徴とする冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項2】
前記LEDライトバーは、透明なシール材で前記後飾りテープの前記収容チャンバーに封入されていることを特徴とする請求項1に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項3】
前記透明なシール材がエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項4】
前記複数のLEDライトバーは、それぞれ前記複数のランプ孔から延び出しており、前記ガラス板の後面に貼合わせていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項5】
前記ガラス板の下面にスクリーン印刷層が設けられており、前記スクリーン印刷層には白色またはカラーのパターンを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項6】
前記スクリーン印刷層は、光散乱顔料で前記ガラス板の下面をスクリーン印刷することで形成されていることを特徴とする請求項5に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項7】
前記スクリーン印刷層は、前記ガラス板の下面に複数の格子模様をスクリーン印刷することで形成されていることを特徴とする請求項5に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項8】
前記ガラス板の少なくとも一つの面が、エッチングによってスクラブ面に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項9】
前記後飾りテープの正面側には前記ガラス板の後面側を収容するための第一収容溝を有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項10】
前記棚は、さらに、前記ガラス板の前側に設置された前飾りテープを含むことを特徴とする請求項9に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項11】
前記前飾りテープの後面側には前記ガラス板の正面側を収容するための第二収容溝を有することを特徴とする請求項10に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項12】
前記棚は、さらに、前記ガラス板の左側に設置された左飾りテープ及び右側に設置された右飾りテープの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一項に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項13】
前記導電部材は、導電柱であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一項に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項14】
前記後飾りテープの左右両端の下面には、それぞれ孔部を有し、前記孔部の上端が前記収容チャンバーに連通しており、
前記各通電モジュールがスプリングとタッチボールを含み、
前記スプリングは、前記孔部内に収容されており、前記スプリングの上端が前記収容チャンバーの頂壁に押されており、前記スプリングは、対応の正極電源線又は負極電源線と接続されており、
前記タッチボールは前記孔部内に収容されており、前記孔部の下端には小径部を有し、前記スプリングを前記小径部と前記収容チャンバーの頂壁との間に止めるように、前記小径部の直径が前記タッチボールの直径より小さくなることを特徴とする請求項13に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項15】
前記タッチボールは、ステンレス鋼ボール、銅ボール、または、銀メッキ鋼ボールであることを特徴とする請求項14に記載の冷凍設備用の発光棚モジュール。
【請求項16】
請求項1ないし15のいずれか一項に記載の冷凍設備用の発光棚モジュールと、内箱と、扉と、を含み、
前記発光棚モジュールは前記内箱内に設置されており、前記内箱内の左側壁及び右側壁には、上下に間隔を有する筋溝が少なくとも一対設置されており、各前記筋溝は正面から奥へ延びており、前記発光棚モジュールの二本の導電部材は前記内箱の奥側の左右両端に縦方向に延びるように配置されており、前記少なくとも一本の導電突出部の位置がそれぞれ前記少なくとも一対の筋溝に対応しており、前記棚が対応の筋溝に置かれた時、前記LEDランプの正極電源線と負極電源線とがそれぞれ対応の前記導電突出部に電気的に接続されており、
前記扉は前記内箱に開閉自由に枢着されていることを特徴とする冷凍設備。
【請求項17】
前記導電部材は金属の導電柱であり、前記導電柱は前記内箱に埋設されていることを特徴とする請求項16に記載の冷凍設備。
【請求項18】
前記導電部材の電源は、前記扉に接続された扉ランプのスイッチによって制御されていることを特徴とする請求項17に記載の冷凍設備。
【請求項19】
前記冷凍設備は、冷蔵庫またはワインセラーであることを特徴とする請求項16に記載の冷凍設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍設備領域に関し、特に冷凍設備用の発光棚モジュール、およびそれを備えた冷凍設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の冷蔵庫において、天井用照明灯または側壁用照明灯が設置されている。この場合、冷蔵庫の内箱にたくさんのものを入れると、内箱の真ん中において遮蔽されるため、照明強度が足りなく、特に中間や下部のガラス板の奥部、および、野菜箱において、照明強度が足りなくなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、少なくとも一つの従来技術問題を解決する。そのため、本発明の一つの目的は、簡単な構造であり、充分な照明強度を有する発光棚モジュールを提出することにある。
【0004】
本発明のもう一つ目的は、前記発光棚モジュールを備えた冷凍設備を提出することにある。
【0005】
本発明の第一側面の実施例による冷凍設備用の発光棚モジュールは、縦方向に沿って延びている二本の導電部材と、棚と、LEDライトバーと、二つの通電モジュールと、を含み、各前記導電部材には他方の導電部材へ延びるように垂設されている少なくとも一本の導電突出部をそれぞれ有し、前記二本の導電部材はそれぞれ電源の正極と負極とに接続されており、前記棚はガラス板と前記ガラス板の奥側に設置された後飾りテープとを含み、前記後飾りテープは奥側が開口する収容チャンバーを有し、前記収容チャンバーの前側壁には、間隔をおいて配置されている複数のランプ孔を有し、前記LEDライトバーには、前記複数のランプ孔にそれぞれ対応する複数のLEDランプがあり、前記LEDライトバーは前記収容チャンバーに収容されており、且つ両端からそれぞれ正極電源線と負極電源線とが延出しており、前記二つの通電モジュールは、前記LEDライトバーの両端に接続されており、且つそれぞれ前記正極電源線と前記負極電源線とに接続されており、前記正極電源線と前記負極電源線とをそれぞれ対応する導電突出部に電気的に接続させるように構成されている。
【0006】
本発明実施例の発光棚モジュールによれば、棚領域全体の照明が実現され、その構造が簡単であり、取り付けやすく、コストも低い。また、本発明の発光棚モジュールが冷凍設備に応用される場合、棚が任意の一対の導電部材の電源と導通して電源の供給を取得して、棚が任意の位置で置かれても照明され、簡単で便利であり、充分な照明が得られる。
【0007】
本発明の一つの実施例によれば、前記LEDライトバーは透明なシール材で前記後飾りテープの前記収容チャンバーに封入されている。これによって、発光棚モジュールの防水性と防食性を向上することができる。
【0008】
選択できるのは、前記透明なシール材がエポキシ樹脂である。
【0009】
本発明の一つの実施例によれば、前記複数のLEDライトバーは、それぞれ前記複数のランプ孔から延び出しており、前記ガラス板の後面に貼合わせている。
【0010】
本発明の一つの実施例によれば、前記ガラス板の下面にスクリーン印刷層が設けられており、前記スクリーン印刷層には白色またはカラーのパターンを有する。
【0011】
したがって、光線がガラス板の奥側からガラス板に入り、繰り返し屈折されてから最終的にガラス板の前側から射出される。反射・屈折の過程において、光線がスクリーン印刷層を透過して射出され、これによって、スクリーン印刷の表面が発光する効果が得られる。また、ユーザの指紋でガラス板の表面を汚染することを回避することができる。
【0012】
選択できるのは、前記スクリーン印刷層は、光散乱顔料で前記ガラス板の下面をスクリーン印刷することで形成されている。
【0013】
選択できるのは、前記スクリーン印刷層は、前記ガラス板の下面に複数の格子模様をスクリーン印刷することで形成されている。
【0014】
選択できるのは、前記ガラス板の少なくとも一つの面が、エッチングによってスクラブ面に形成されている。
【0015】
白板ガラス板の中に金属イオンが少ないので、光透過率が高く、ガラス板の中の光減衰も少ない。光散乱顔料でガラス板の下面をスクリーン印刷するか、またはガラス板の一面や両面をエッチングによってスクラブ面に形成することで、ガラス板の内部で屈折された光線を比較的均一に散乱させることができる。また、ガラス板の全表面をスクラブ面に形成させたので、ガラス板に指紋や埃などの汚れが付着しても、肉眼で見ることが難しい。これによって、外観の意匠性を高めることができる。
【0016】
本発明の一つの実施例によれば、前記後飾りテープの正面側には前記ガラス板の後面側を収容するための第一収容溝を有する。
【0017】
本発明の一つの実施例によれば、前記棚は、さらに、前記ガラス板の前側に設置された前飾りテープを含む。
【0018】
選択できるのは、前記前飾りテープの後面側には前記ガラス板の正面側を収容するための第二収容溝を有する。
【0019】
本発明の一つの実施例によれば、前記棚は、さらに、前記ガラス板の左側に設置された左飾りテープ及び右側に設置された右飾りテープの少なくとも一つを含む。
【0020】
本発明の一つの実施例によれば、前記導電部材は、導電柱または導電線である。
【0021】
本発明の一つの実施例によれば、前記後飾りテープの左右両端の下面には、それぞれ孔部を有し、前記孔部の上端が前記収容チャンバーに連通しており、各導電モジュールがスプリングとタッチボールを含み、前記スプリングは、前記孔部内に収容されており、前記スプリングの上端が前記収容チャンバーの頂壁に押されており、前記スプリングは、対応の正極電源線又は負極電源線と接続されており、前記タッチボールは前記孔部内に収容されており、前記孔部の下端には小径部を有し、前記スプリングを前記小径部と前記収容チャンバーの頂壁との間に止めるように、前記小径部の直径が前記タッチボールの直径より小さくなる。
【0022】
したがって、導電モジュールが導電部材の導電突出部に電気的に接続された場合、導電突出部はタッチボールを孔部内に押さえ、更に、スプリングの作用によりタッチボールと導電突出部との間に圧力があり、これによって、確実な電気的接続を保証できる。
【0023】
選択できるのは、前記タッチボールは、ステンレス鋼ボール、銅ボール、または、銀メッキ鋼ボールである。
【0024】
本発明の第二側面の実施例による冷凍設備は、本発明の第一側面の実施例に記載の発光棚モジュールと、内箱と、扉と、を含み、前記発光棚モジュールは前記内箱に設置されており、前記内箱内の左側壁と右側壁には、上下に間隔を有する筋溝が少なくとも一対設置されており、各前記筋溝は正面から奥へ延びており、前記発光棚モジュールの二本の導電部材は前記内箱の奥側の左右両端に縦方向に延びるように配置されており、前記少なくとも一本の導電突出部の位置がそれぞれ前記少なくとも一対の筋溝に対応しおり、前記棚が対応の筋溝に置かれた時、前記LEDランプの正極電源線と負極電源線とがそれぞれ対応の前記導電突出部に電気的に接続されており、前記扉は前記内箱に開閉自由に枢着されている。
【0025】
選択できるのは、前記導電部材は金属の導電柱であり、前記導電柱は前記内箱に埋設されている。
【0026】
選択できるのは、前記導電部材の電源が、前記扉に接続された扉ランプのスイッチによって制御されている。
【0027】
選択できるのは、前記冷凍設備は、冷蔵庫またはワインセラーである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の上述又/或いは付加的方面とメリットは、下記の図面を結合した実施例に対する説明において、明らかになり、理解されることが容易になる。その中で、
【
図1】本発明の実施例の発光棚モジュールの模式図である。
【
図2a】
図1に示す発光棚モジュールの棚の組み立て図である。
【
図3a】
図1に示す発光棚モジュールの棚のほかの角度からの組み立て図である。
【
図4a】
図1に示す発光棚モジュールの立体図である。
【
図5a】
図1に示す発光棚モジュールの正面図である。
【
図5b】
図5aにおいてD-D向きの断面図である。
【
図6】
図1に示す発光棚モジュールの正面図であり、その中にスクリーン印刷層を示している。
【
図8】
図7に示す冷凍設備のほかの角度からの立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、本発明の実施例を詳細に説明する。前記実施例の実例が図面において示されるが、一貫して同一または類似する符号は、相同又は類似の部品、或いは、相同又は類似の機能を有する部品を表す。以下に、図面を参照しながら説明される実施例が例示性のものであり、本発明を解釈するためだけに用いられるものであって、本発明を制限するように理解されてはならない。
【0030】
本発明に対する説明において、用語である「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などで表される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づき、本発明を便利にまたは簡単に説明するために使用されるものであり、指定された装置又は部品が特定の方位にあり、特定の方位において構造され、操作されると指示又は暗示するものではないため、本発明に対する限定と理解してはいけない。なお、用語である「第一」、「第二」は説明のためだけに用いられるものであり、比較的な重要性を指示又は暗示するか、或いは示された技術特徴の数を黙示的に明示すると理解してはいけない。そこで、「第一」、「第二」が限定されている特徴は一つ又はより多くのこの特徴を含むことを明示又は暗示するのである。本発明の説明において、明確且つ具体的な限定がない限り、「複数」とは、二つ又は二つ以上のことを意味する。
【0031】
本発明の説明において、明確な規定と限定がない限り、「取り付け」、「互いに接続」、「接続」、「固定」などの用語の意味は広く理解されるべきである。例えば、固定接続や、着脱可能な接続や、あるいは一体的な接続でも可能である。機械的な接続でも、通信でも可能である。直接的に接続することや、中間媒体を介して間接的に接続することや、二つの部品の内部が連通することも可能である。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の発明中の具体的な意味を理解することができる。
【0032】
次は、まず
図7ないし
図10を参照しながら本発明の実施例の冷凍設備を説明する。冷凍設備は、冷蔵庫、ワインセラー、または、ほかの類似の冷凍設備であることができる。本発明の以下の説明には、いずれも冷蔵庫を例として、冷凍設備を説明する。
【0033】
図7と
図8に示すように、冷凍設備は、内箱200、内箱200内に設置される発光棚モジュール100、および、扉(図に未表示)を含む。その中に、内箱200の左側壁及び右側壁には、上下に間隔を有する筋溝210が少なくとも一対設置されており、各筋溝210は正面から奥へ延びている。扉は内箱200に開閉自由に枢着されている。本発明の実施例による発光棚モジュール100について、以下に、
図1ないし
図6を参照しながら詳細に説明する。
【0034】
本発明の実施例による発光棚モジュール100は、縦方向に沿って延びている二本の導電部材1と、棚2と、LEDテープライト3と、二つの導電モジュール4と、を含む。
図1に示すように、各導電部材1には他方の導電部材1へ延びるように垂設されている少なくとも一本の導電突出部11をそれぞれ有し、二本の導電部材1はそれぞれ正極導線12及び負極導線13を通して電源の正極及び負極に接続されている。選択できるのは、当該電源が、扉に連続された扉ランプのスイッチ(図に未表示)によって制御される。冷蔵庫を例とする場合、二本の導電部材1は、内箱200の奥側の左右両端に縦方向に延びるように配置されており、その中に、少なくとも一本の導電突出部11の位置がそれぞれ少なくとも一対の筋溝210に対応している。言い換えれば、棚2をその中の一対の筋溝210に設置すると、棚2の後面側がちょうど導電突出部11の位置に対応する。複数対の筋溝210を設置することによって、棚2の位置を調整することができる。
【0035】
図2a-5cに示すように、棚2は、ガラス板21とガラス板21の奥側に設置された後飾りテープ22とを含む。
図2aに示すように、後飾りテープ22は、奥側が開口する収容チャンバー221を有し、収容チャンバー221の前側壁には、間隔をおいて配置されている複数のランプ孔2211を有する。選択できるのは、後飾りテープ22の正面側がガラス板21の後面側を収容するための第一収容溝222を有する。当然、本発明はこれに限らず、後飾りテープ22の正面側とガラス板21の後面側とが接着によって連結されることができる。
【0036】
LEDテープライト3には、複数のランプ孔2211にそれぞれ対応する複数のLEDランプ31があり、LEDテープライト3は収容チャンバー221に収容されており、複数のランプ孔2211の位置及び大きさ全体がLEDランプにマッチしている。すなわち、各LEDランプ毎は一つずつのランプ孔2211に対応する。
図3aに示すように、LEDテープライト3の両端からそれぞれ正極電源線32と負極電源線33とが延び出している。
【0037】
二つの導電モジュール4はLEDテープライト3の両端に接続されており、且つそれぞれ正極電源線32と負極電源線33とに接続されており、導電モジュール4は、正極電源線32と負極電源線33とをそれぞれに対応する導電突出部11に電気的に接続させるように構成されている。このような配置の利点として、二つの導電モジュール4の間の距離が広いので、冷凍設備の内箱に水蒸気が多い場合でも、電気的ショートになることはない。具体的に、棚2をその中の一対の筋溝210に設置した場合、棚2の後面側が相応の一対の導電突出部11の位置に対応する。この場合、導電モジュール4によって、正極電源線32と負極電源線33とを当該一対の導電突出部11に電気的に接続させ、即ち、導通させて、LEDランプ31が点灯する。したがって、光線がガラス板21の奥側から入り、ガラス板21内で繰り返し屈折され、最終的にガラス板21の前側に反射される。これによって、棚2を全体的に発光させ、内箱200の中に渡って充分な照明を行うことができる。
【0038】
本発明の実施例の発光棚モジュール100によれば、棚2の全領域を照明でき、その構造が簡単であり、取り付けやすく、コストも低い。また、本発明の発光棚モジュールを冷凍設備に応用する場合、棚2を任意の一対の筋溝210に差し込んでも、導電部材1の電源に導通して電源の供給を取得し、棚2が任意の位置に置かれても照明され、簡単で便利であり、充分な照明が得られる。
【0039】
好ましくは、LEDテープライト3は、透明なシール材(図に未表示)で後飾りテープ22の収容チャンバー221に封入される。すなわち、導電モジュール4を除いた電気部品全体が透明なシール材の中に封入される。したがって、発光棚モジュール100の防水性と防食性を向上させることができる。選択できるのは、透明なシール材は、エポキシ樹脂、または、ほかの透明なシール材料である。
【0040】
いくつかの選択可能な実施例には、複数のLEDテープライト31は、それぞれ複数のランプ孔2211から延び出しており、ガラス板21の後面に貼合わせている。したがって、LEDテープライト31をガラス板21の後面に貼合わせているので、光線が容易にガラス板21の奥側からガラス板21に入射する。
【0041】
本発明のいくつかの実施例によれば、ガラス板21は白板ガラス板であり、しかも、
図6に示すように、ガラス板21の下面にスクリーン印刷層24が設けられており、スクリーン印刷層24は白色またはカラーのパターンを有する。したがって、光線がガラス板21の奥側からガラス板21内に入り、繰り返し屈折されてから、最終的にガラス板21の前側から射出される。反射・屈折の過程において、光線がスクリーン印刷層24を透過して射出され、スクリーン印刷の表面が発光する効果が得られる。また、ユーザの指紋でガラス板21の表面を汚染することを回避することができる。選択できるのは、スクリーン印刷層は、光散乱顔料でガラス板21の下面をスクリーン印刷することで形成されている。または、スクリーン印刷層は、ガラス板21の下面に複数の格子模様をスクリーン印刷することで形成される。さらに、ガラス板21の少なくとも一つの面が、エッチングによってスクラブ面に形成される。
【0042】
白板ガラス板の中に金属イオンが少ないので、光透過率が高く、ガラス板の中の光減衰も少ない。光散乱顔料でガラス板の下面にスクリーン印刷するか、またはガラス板の一面や両面をエッチングによってスクラブ面に形成することで、ガラス板21の内部で屈折された光線が比較的均一に散乱される。また、ガラス板21の全表面をスクラブ面に形成させたので、ガラス板21に指紋や埃などの汚れが付着しても、肉眼で見ることが難しい。これによって、外観の意匠性を高めることができる。
【0043】
図2a-5aに示すように、本発明の一つの実施例において、棚2は、さらに、ガラス板21の前側に設置された前飾りテープ23を含む。これによって、美観となる。選択できるのは、前飾りテープ23の後面側にはガラス板21の正面側を収容するための第二収容溝231を有する。当然、本発明はこれに限らず、前飾りテープ23の後面側とガラス板21の正面側とが接着によって連結されることができる。
【0044】
当然、前飾りテープ23を有する実施例が選択されることができる。棚2の前側に前飾りテープ23を設置しなくてもよい。このように、ガラス板21の中の光線の一部がガラス板21の前側の表面から射出され、明るい光束となる。さらに、選択できるのは、棚2は、さらに、ガラス板21の左側に設置された左飾りテープ及び右側に設置された右飾りテープの少なくとも一つ(図に未表示)を含む。
【0045】
導電部材1は、導電柱または導電線であることができる。
図7ないし
図10に示す例において、導電部材1は、垂設された金属導電柱である。そのうち、冷凍設備の内箱200内にパンチング工具で導電突出部の埋設溝(図に未表示)とする。発泡するとき、導電部材1を内箱200の奥側の両端に埋設させる。信頼性を上げるため、一方の導電部材1は正極リード12を介して電源正極に接続されており、他方の導電部材1は負極リード13を介して電源負極に接続されており、電圧がDC12Vである。
図7と
図8に示すように、このとき、導電モジュール4に接続されて棚2の奥側のLEDランプ31を点灯するように、導電突出部11は、コーム歯のように導電部材1から発泡層を通過して、内箱200の内部へ延びている。
【0046】
本発明のいくつかの好ましい実施例によれば、
図4a-5cに示すように、後飾りテープ22の左右両端の下面が、それぞれ孔部223を有し、孔部223の上端が収容チャンバー221に連通している。各導電モジュール4がスプリング41とタッチボール42を含む。当然、当業者が分かるように、スプリング41及びタッチボール42全体は、導電材料からなる。
図5cに示すように、スプリング41は、孔部223内に収容されており、スプリング41の上端が収容チャンバー221の頂壁に押されており、スプリング41は、対応の正極電源線32又は負極電源線33と接続されている。すなわち、LEDテープライト3の正極電源線32一方側のスプリング41は、正極電源線32に接続されており、他方側のスプリング41は、負極電源線33に接続されている。
【0047】
タッチボール42は孔部223内に収容されており、孔部223の下端には小径部2231を有する。スプリング41を小径部2231と収容チャンバー221の頂壁との間に止めるように、小径部2231の直径がタッチボール42の直径より小さくなる。したがって、スプリング41の作用によって、タッチボール42は、孔部223の底部まで押さえられ、その一部が下へ露出して対応する導電突出部11に接続して電源を導通する。しかし、導電突出部11からタッチボール42に上向きの力を加える場合、タッチボール42は、一方向的に上へジャンプできる。選択できるのは、タッチボール42は、ステンレス鋼ボール、銅ボール、または、銀メッキ鋼ボールである。
【0048】
したがって、導電モジュール4は、内箱200内に埋設された導電部材1の導電突出部11に電気的に接続された場合、導電突出部11はタッチボール42を孔部223内に押さえ、更に、スプリング41の作用によりタッチボール42と導電突出部11との間に圧力があって、確実な電気的接続を保証できる。また、スプリングタッチボールのような導電モジュールを利用して、タッチボールが転動するため、スプリングとタッチボールとの電気的接触が唯一でなくなり、接触点の寿命が長くなる。
【0049】
次に、
図1ないし
図10を参照しながら、本発明の実施例による発光棚モジュール100の冷凍設備における作動過程を説明する。
【0050】
図7と
図8に示すように、棚2をその中の一対の筋溝210に設置すると、棚2の後面側の後飾りテープ22が一対の導電突出部11の位置に対応する。すなわち、後飾りテープ22に接続された導電モジュール4は、導電突出部11に電気的に接続されている。具体的に、
図9と
図10に示すように、タッチボール42が導電突出部11と接触した後に、導電突出部11によって、孔部223内に押さえられ、更に、スプリング41の作用によりタッチボール42と導電突出部11との間に圧力があり、これによって、導電突出部11とタッチボール42とスプリング41との間に確実な電気的接続を保証できる。同時に、LEDテープライト3の正極電源線32と負極電源線33とは、それぞれ対応側のスプリング41に接続される。このように、LEDテープライト3と導電部材1との間の電気的接続を実現して、扉に接続された扉ランプのスイッチ(図に未表示)によって導電部材1の電源導通を制御し、次第に、LEDテープライトへの電源の供給を実現し、即ち、棚2の照明を実現する。
【0051】
棚2をほかの一つの筋溝210に移動させる場合、上述した過程と同様の過程により、照明を実現する。また、内箱200内に複数の棚2を設置することもできる。このように、複数の棚2を同時に点灯し、内箱200内の照明がもっと十分となり、死角がない。
【0052】
本発明の実施例による冷凍設備のほかの構造等および作動は当業者にとって既知的なものであり、ここで、詳しい説明を省略する。
【0053】
本発明の説明において、「一つの実施例」、「一部の実施例」、「示例」、「具体示例」或いは「一部の示例」など用語を参考した説明とは、該実施例或いは示例に結合して説明された具体的特徴、構成、材料或いは特徴が、本発明の少なくとも一つの実施例或いは示例に含まれることである。本明細書において、上記用語に対する例示的な表述は、必ずしも同じ実施例或いは示例を示すことではない。又、説明された具体的特徴、構成、材料或いは特徴は、いずれかの一つ或いは複数の実施例又は示例において適切に結合することができる。
【0054】
本発明の実施例を示して説明したが、当業者は、本発明の原理及び主旨から逸脱しない限りこれらの実施例に対して複数の変化、補正、切り替え及び変形を行うことができる。本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその等価物により限定される。
【符号の説明】
【0055】
1:導電部材、
2:棚、
3:LEDテープライト、
4:導電モジュール、
11:導電突出部、
12:正極リード、
13:負極リード、
21:ガラス板、
22:後飾りテープ、
23:前飾りテープ、
24:スクリーン印刷層、
31:LEDランプ、
32:正極電源線、
33:負極電源線、
41:スプリング、
42:タッチボール、
100:発光棚モジュール、
200:内箱、
210:筋溝
221:収容チャンバー、
222:第一収容溝、
223:孔部、
231:第二収容溝、
2211:ランプ孔、
2231:小径部、