【文献】
"機動戦士ガンダム 0083 カードビルダー −両雄激突−",「電撃ARCADEカードゲーム Vol.6 電撃PlayStation 5/9増刊号」,日本,メディアワークス,2008年 5月 9日,第14巻,第17号,p.72-79
【文献】
「SDガンダム ジージェネレーション 3D COMPLETE GUIDE」,日本,株式会社エンターブレイン,2012年 2月 3日,初版,p.314,315
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記連携効果は、前記ゲームコンテンツにおいて前記第1のゲーム媒体と共に前記第2のゲーム媒体が戦闘を行うことを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のプログラム。
前記情報処理装置に、前記第1のゲーム媒体と前記第2のゲーム媒体との組み合わせに応じて抽出された複数の連携スキルの候補の中から一つを選択させるステップを、さらに実行させて、
前記連携効果は、選択された一つの前記連携スキルに関連付けられた効果を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(ゲームシステムの概要)
図1に示すように、ゲームシステム10は、サーバ装置11と、複数の端末装置12と、を備える。
図1では簡便のため、3つの端末装置12を図示しているが、端末装置12の数は1つ以上であればよい。
【0013】
サーバ装置11は、例えばゲーム運営者が管理する情報処理装置である。端末装置12は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、又はゲーム装置等の、ユーザによって使用される情報処理装置である。サーバ装置11及び端末装置12は、例えばインターネット等のネットワーク16を介して通信可能に接続される。例えば、サーバ装置11及び端末装置12が協働して、ゲームに関する多様な処理を実行する。
【0014】
(ゲームの概要)
ゲームシステム10で実行されるゲームは、多様なゲームコンテンツを含む。多様なゲームコンテンツのうち少なくとも一部のゲームコンテンツは、ゲーム媒体を用いて実行されてもよい。
【0015】
ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、仮想通貨、チケット、キャラクタ、及びアバタ等、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、ユーザによってゲーム内で取得、所有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等され得る電子データである。ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
【0016】
以下、特に明示した場合を除き、「ユーザが所有するゲーム媒体」とは、所有ゲーム媒体としてユーザを一意に識別可能なユーザIDに対応付けられたゲーム媒体を示す。また、「ゲーム媒体をユーザに付与する」とは、ゲーム媒体を所有ゲーム媒体としてユーザIDに対応付けることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を売却する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との対応付けを解消し、かつ、ユーザIDに他のゲーム媒体(例えば、仮想通貨又はアイテム等)を所有ゲーム媒体として対応付けることを示す。
【0017】
ゲームコンテンツは、ゲーム内でユーザがプレイ可能なコンテンツであって、例えばクエスト、ミッション、ミニゲーム、ゲーム媒体の育成、強化、及び合成、ゲーム媒体入手イベント、仮想空間の探索イベント、並びに対戦相手(例えば、他のユーザ、敵キャラクタ、及び敵の建物等)との対戦イベント等を含む。例えば、ゲームコンテンツ毎に設定される1つ以上の所定の条件(ゲーム課題)の達成に成功したと判定された場合、ユーザに対して、例えばゲーム媒体等が報酬として付与されてもよい。ゲーム課題には、例えば敵キャラクタとの対戦に勝利するとの課題、及び仮想空間内のゴール地点まで到達するとの課題等、ゲームコンテンツの内容に応じた任意の課題が採用可能である。また、ゲームコンテンツに設定された1つ以上のゲーム課題のうち、特定の課題(クリア課題)が達成されることを、ゲームコンテンツのクリアともいう。ゲームコンテンツをプレイするユーザがクリア課題の達成に成功した場合、当該ゲームコンテンツのクリアと判定され、当該ゲームコンテンツが終了してもよい。
【0018】
多様なゲームコンテンツには、シングルプレイ用のゲームコンテンツと、マルチプレイ用のゲームコンテンツと、が含まれてもよい。シングルプレイ用のゲームコンテンツとは、1のユーザが使用する1の端末装置12に対するユーザ操作に基づいて実行されるゲームコンテンツ(例えば、一人用のゲームコンテンツ)である。1の端末装置12が単独で、又は1の端末装置12とサーバ装置11とが協働して、シングルプレイ用のゲームコンテンツを実行する。一方、マルチプレイ用のゲームコンテンツとは、2つ以上のユーザがそれぞれ使用する2つ以上の端末装置12に対するユーザ操作に基づいて実行される、当該2つ以上のユーザに共通のゲームコンテンツ(例えば、複数人用のゲームコンテンツ)である。2つ以上のユーザに共通のゲームコンテンツとは、例えば当該ゲームコンテンツの進行処理及び処理結果等の少なくとも一部が、当該2つ以上のユーザに対して共通して適用されるゲームコンテンツを含んでもよい。2つ以上の端末装置12が協働して、又は2つ以上の端末装置12とサーバ装置11とが協働して、マルチプレイ用のゲームコンテンツを実行する。
【0019】
本実施形態において、ゲームは、ユーザがゲーム媒体を操作して対戦を行うゲームコンテンツを含む。以下、当該ゲームコンテンツを対戦コンテンツともいう。対戦コンテンツに用いられるゲーム媒体は、例えばユーザがゲーム内で所有するキャラクタを含むものとして説明するが、これに限られない。また、対戦相手は、例えばNPC等の敵キャラクタを含むものとして説明するが、これに限られない。例えば、マルチプレイ用のゲームコンテンツにおいて、他のユーザが操作するゲーム媒体が対戦相手に定められてもよい。
【0020】
例えば、本実施形態におけるゲームの一つの対戦コンテンツは、ユーザが所有するキャラクタの中から所定の数のキャラクタを選択する。ここで、ユーザは助っ人キャラクタ(「ヘルパー」、単に「助っ人」とも呼ばれる)を選択してデッキに加えることで、デッキの対戦能力を向上させることが可能である。助っ人キャラクタは、他のユーザが所有するゲーム媒体(例えばカード)に対応付けられたキャラクタ、または、ゲームプログラムによって用意されたキャラクタである。そして、ユーザはデッキの一部または全部のキャラクタを用いて敵キャラクタと対戦を行う。ここで、デッキを組むとは、ユーザが所有するキャラクタおよび助っ人キャラクタの中から選択したキャラクタで、対戦を行うパーティ(チームまたはグループ)を作ることである。
【0021】
(サーバ装置の構成)
サーバ装置11は、サーバ通信部13と、サーバ記憶部14と、サーバ制御部15と、を備える。
【0022】
サーバ通信部13は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを含む。サーバ通信部13は、例えば無線LAN(Local Area Network)通信モジュール又は有線LAN通信モジュール等を含んでもよい。サーバ通信部13は、ネットワーク16を介して、端末装置12との間で情報を送受信可能である。
【0023】
サーバ記憶部14は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。例えばサーバ記憶部14は、半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んでもよい。サーバ記憶部14は、ゲームの提供及び制御に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。サーバ記憶部14に記憶された情報及びプログラムの少なくとも一部が、端末装置12との間で共有及び同期されてもよい。例えばサーバ記憶部14は、1つ以上のユーザに関する情報を記憶する。
【0024】
また、サーバ記憶部14は、敵キャラクタに関する情報を記憶してもよい。敵キャラクタは、対戦において、ユーザが使用するキャラクタの対戦相手として用いられる。敵キャラクタに関する情報は、敵キャラクタに固有の任意の情報を含む。例えば、敵キャラクタに関する情報は、敵キャラクタを一意に識別するID(識別子)と、レベルと、属性と、HP(ヒットポイント)と、MP(マジックポイント)と、AT(攻撃力)と、DF(防御力)等を含んでもよい。
【0025】
サーバ制御部15は、特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現する1つ以上の汎用プロセッサ、及び特定の処理に特化した1つ以上の専用プロセッサのうち、少なくとも一方を含む。サーバ制御部15は、サーバ装置11全体の動作を制御する。
【0026】
サーバ制御部15は、ゲームの処理に必要な種々の情報及びプログラムを、サーバ記憶部14に記憶する。ゲームの処理に必要な情報には、上述したユーザに関する情報及び敵キャラクタに関する情報、並びに対戦の実行に必要な情報等が含まれてもよい。
【0027】
サーバ制御部15は、サーバ通信部13を介して情報の送受信を行う。例えば、サーバ制御部15は、サーバ記憶部14に記憶された情報の少なくとも一部を端末装置12へ送信してもよい。このようにして、サーバ記憶部14に記憶された情報と端末装置12に記憶された情報が共有及び同期される。情報の共有及び同期を行うタイミングは、例えばサーバ記憶部14に新たな情報が記憶されたタイミング、及びサーバ記憶部14に記憶された情報が更新されたタイミングを含み得るが、任意に定められてもよい。
【0028】
サーバ制御部15は、端末装置12と協働して、ゲームの処理を実行する。ゲームの処理は、例えばユーザがゲームシナリオを進行させることでゲーム媒体を取得する処理を含んでもよい。ゲーム媒体は、カードまたはカードに対応付けられたキャラクタであってもよい。また、ゲームの処理は、取得したカードについて交換、売却、合成等を行う処理を含んでもよい。また、ゲームの処理は、カードに対応付けられたキャラクタでデッキを組んで敵キャラクタと対戦する処理を含んでもよい。
【0029】
(端末装置の構成)
図1に示すように、端末装置12は、端末通信部17と、端末記憶部18と、表示部19と、入力部20と、端末制御部21とを備える。
【0030】
端末通信部17は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを含む。端末通信部17は、例えばLTE(Long Term Evolution)(登録商標)等のモバイル通信規格に対応する無線通信モジュール、無線LAN通信モジュール、又は有線LAN通信モジュール等を含んでもよい。端末通信部17は、ネットワーク16を介して、サーバ装置11との間で情報を送受信可能である。
【0031】
端末記憶部18は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。例えば端末記憶部18は、半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んでもよい。端末記憶部18は、ゲームの処理に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。例えば端末記憶部18は、上述したユーザに関する情報の一部又は全部を記憶してもよい。これらの情報の一部又は全部は、例えば端末制御部21によってサーバ装置11との間で送受信される。
【0032】
表示部19は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示デバイスを含む。表示部19は、多様な画面を表示可能である。
【0033】
入力部20は、例えば表示部19と一体的に設けられたタッチパネル等の入力インタフェースを含む。入力部20は、端末装置12に対するユーザ入力を受付可能である。また入力部20は、物理キーを含んでもよいし、マウス等のようなポインティングデバイスをはじめとする任意の入力インタフェースをさらに含んでもよい。
【0034】
端末制御部21は、特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現する1つ以上の汎用のプロセッサ、及び特定の処理に特化した1つ以上の専用のプロセッサのうち、少なくとも一方を含む。端末制御部21は、端末装置12全体の動作を制御する。
【0035】
端末制御部21は、端末通信部17を介して情報の送受信を行う。例えば、端末制御部21は、ゲームの処理に必要な情報をサーバ装置11との間で送受信する。例えば、端末制御部21は、サーバ装置11から受信した情報を、端末記憶部18に記憶する。
【0036】
端末制御部21は、ユーザの操作に応じてゲームのアプリケーションを起動する。端末制御部21は、サーバ装置11と協働して、ゲームの処理を実行する。例えば、端末制御部21は、種々の画面を表示部19に表示させる。画面上には、例えばGUI(Graphic User Interface)が表示されてもよい。端末制御部21は、画面に対するユーザ操作を検出可能である。
【0037】
(記憶部に記憶される情報)
図2は、少なくとも3人のユーザを含むユーザに関する情報110を示す。ユーザに関する情報110は、例えばサーバ記憶部14に記憶されて、端末装置12との間で共有及び同期される。ユーザに関する情報110はユーザに固有の種々の情報を含む。本実施形態において、ユーザに関する情報110は、ユーザIDと、所有するカードの情報111(
図3参照)と、を含む。つまり、ユーザに関する情報110は、複数のユーザそれぞれと、所有するカードの情報111と、を対応付けている。
【0038】
ユーザIDは、上述したようにユーザを一意に識別可能な情報である。
【0039】
所有するカードの情報111は、ユーザがゲーム内で所有するカードに固有の種々の情報を含む。カードがユーザに取得された場合、取得されたカードはユーザに対応付けられる。本実施形態において、カードはキャラクタカードである。そのため、所有するカードの情報111はカードに対応付けられたキャラクタの種類および特性に関する情報を含む。ここで、カードはキャラクタカードに限定されるものではない。
【0040】
図3は、所有するカードの情報111の詳細を例示する図である。
図3は、1人のユーザの所有するカードの情報111を示す。所有するカードの情報111は、カードIDと、キャラクタIDと、レベルと、レアリティと、属性と、パラメータと、単体スキルIDと、に関するデータを含む。所有するカードの情報111は、これらのデータの全てを含むものに限定されない。また、所有するカードの情報111は、さらに別のデータを含んでもよい。
【0041】
カードIDは、ユーザが所有するカードを一意に識別するIDである。
図3の例では、カードIDとして重複しない数字が用いられている。以下、カードIDが1であるカードを、カード1のように表記する。
【0042】
キャラクタIDは、ゲームのキャラクタを一意に識別するIDである。本実施形態において、カードはキャラクタカードであるため、1つのカードIDに1つのキャラクタIDが対応付けられている。
図3の例では、キャラクタIDとして重複しない英文字が用いられている。以下、キャラクタIDがAであるキャラクタを、キャラクタAのように表記する。ここで、1つのキャラクタには複数のカードが対応し得る。
図3の例では、カード1およびカード20は、どちらもキャラクタAのカードである。
【0043】
レベルは、キャラクタの成長度を示す情報である。例えば、レベルの値が大きいほど、キャラクタの成長度が大きい。レベルの値は、例えばパラメータの値に影響する。
図3の例では、キャラクタCのレベルは10である。レベルの値は、ユーザがキャラクタを成長させることによって上昇する。
【0044】
レアリティは、カードの希少性の度合いを示す情報である。例えば、レアリティの値が大きいほど、カードの希少性の度合いが高い。レアリティは固定的であってもよい。また、レアリティは、カードに応じて初期値が決まっており、ユーザによるゲームのプレイに応じて変化してもよい。レアリティは、例えばパラメータの最大値に影響する。
図3の例ではレアリティは数字を用いている。例えば、カード1およびカード20はどちらもキャラクタAのカードである。しかし、レアリティが2であるカード1よりもレアリティが4であるカード20の方が希少性の度合いが高い。ここで、別の例として、レアリティはキャラクタに応じて決まってもよい。
【0045】
属性は、キャラクタが有する対戦等に関する特性であって、キャラクタ間の優劣関係を示す情報である。
図3の例では、属性の種類として火、水、風、光等が使用される。例えば、火の属性を有するキャラクタは、風の属性を有するキャラクタからの攻撃に強く、水の属性を有するキャラクタからの攻撃に弱くてもよい。
【0046】
パラメータは、ゲーム内の対戦等で参照されるキャラクタの強さを示す情報である。本実施形態において、各キャラクタはHP(ヒットポイント)、MP(マジックポイント)、AT(攻撃力)およびDF(防御力)のパラメータを有する。ここで、パラメータはHP、MP、ATおよびDFに限られるものではない。パラメータは、例えば素早さ等のゲームの行動に関するパラメータをさらに含んでもよい。また、パラメータは、HP、MP、ATおよびDFの一部を含まなくてもよい。
【0047】
HPは、キャラクタのヒットポイントを示す情報である。
図3では、HPの最大値が示されている。例えば、キャラクタが敵キャラクタの攻撃動作によってダメージを受けると、HPがダメージ量だけ減少する。また、例えばキャラクタの回復動作によって、HPは回復量だけ増加する。また、HPがゼロでなければキャラクタは戦闘可能状態であり、例えば敵キャラクタを攻撃することができる。しかし、HPがゼロまで減少するとキャラクタは戦闘不能状態になる。キャラクタのHPが大きいほど、ゲームコンテンツのクリアに有利である。
【0048】
MPは、キャラクタのマジックポイントを示す情報である。
図3では、MPの最大値が示されている。例えば、キャラクタが単体で行う、通常の攻撃とは異なる特別な攻撃(以下、単体スキルという)を発動すると、MPは単体スキルに応じた値だけ減少する。また、例えばキャラクタの回復動作によって、MPは回復量だけ増加する。キャラクタのMPが大きいほど、ゲームコンテンツのクリアに有利である。
【0049】
ATは、キャラクタの攻撃力を示す情報である。ATは、例えばキャラクタの攻撃によって対戦相手に与えるダメージ量に影響する。ATの値が大きくなるほど、対戦相手に与えるダメージ量が大きくなる。したがって、キャラクタのATが大きいほど、ゲームコンテンツのクリアに有利である。
【0050】
DFは、キャラクタの防御力を示す情報である。DFは、例えばキャラクタが対戦相手からの攻撃によって受けるダメージ量に影響する。DFの値が大きくなるほど、対戦相手から受けるダメージ量が小さくなる。したがって、キャラクタのDFが大きいほど、ゲームコンテンツのクリアに有利である。
【0051】
ここで、
図3の各キャラクタのHP、MP、ATおよびDFの値は一例である。HP、MP、ATおよびDFは独立したパラメータであって、それぞれが独立に設定され得る。
【0052】
単体スキルIDは、カードのキャラクタが有する単体スキルを一意に識別するIDである。単体スキルはカード毎に設定されている。ここで、単体スキルは全カードに設定されなくてもよい。つまり、単体スキルのないカードが存在してもよい。本実施形態において、フィールド領域191(
図6参照)に表示されてユーザの操作対象となっているキャラクタは、ユーザの指示に応じて単体スキルを発動することができる。上記のように、単体スキルの発動によってMPは減少する。MPの値が不足する場合、キャラクタは、単体スキルを発動することができない。以下、単体スキルIDがS1である単体スキルを、単体スキルS1のように表記する。例えば、単体スキルS1は、キャラクタAが敵キャラクタ全体に対して、火属性の中ダメージを与える攻撃であってもよい。また、例えば、単体スキルS20は、キャラクタAが敵キャラクタ全体に対して、風属性の特大ダメージを与える攻撃であってもよい。ここで、別の例として、単体スキルはユーザの指示がなくても自動的に発動されてもよい。
【0053】
図4は、連携スキルの情報112を例示する図である。ここで、連携スキルは、単体スキルとは別のスキルであって、デッキに複数の所定キャラクタが含まれる場合に、所定のタイミングで確率的に発動されるスキルである。本実施形態において、連携スキルの情報112は、1人のユーザと関連付けられるものではなく、ゲームに参加するユーザに共通して適用される。連携スキルの情報112は、サーバ記憶部14に記憶されて、端末装置12との間で共有及び同期される。
【0054】
図4に示すように、本実施形態において、連携スキルの情報112は、連携スキルIDと、連携スキル名と、対象キャラクタと、発動タイミングと、発動確率と、発動上限回数と、効果と、に関するデータを含む。連携スキルの情報112は、これらのデータの全てを含むものに限定されない。また、連携スキルの情報112は、さらに別のデータを含んでもよい。
【0055】
連携スキルIDは、連携スキルを一意に識別するIDである。
図4の例では、連携スキルIDとして重複しない文字が用いられている。以下、連携スキルIDがCS1である連携スキルを、連携スキルCS1のように表記する。
【0056】
連携スキル名は連携スキルの名称である。連携スキル名は、例えば連携スキルが発動される場合に表示部19に表示される。本実施形態において、連携スキル名は互いに重複しない。そのため、連携スキル名のそれぞれが固有の連携スキルIDと対応する。ここで、別の例として、1つの連携スキル名に複数の連携スキルIDが対応してもよい。
【0057】
対象キャラクタは、連携スキルを発動できる複数のキャラクタを示す。
図4の例では対象キャラクタは、キャラクタID(
図3参照)を用いて示されている。連携スキルが発動されるためには、少なくともデッキが複数の所定キャラクタの組み合わせを含む必要がある。詳細には、対象キャラクタの一部がユーザの操作対象としてフィールド領域191(
図6参照)に表示されており、その他全ての対象キャラクタがデッキに組まれていることが必要である。例えば、連携スキルCS3の発動には、キャラクタCおよびキャラクタDの一方がフィールド領域191(
図6参照)に表示されてユーザの操作対象となり、他方がデッキに組まれていることが必要である。ここで、対象キャラクタは、複数であれば2つのキャラクタに限定されない。例えば、
図4の連携スキルCS2について、対象キャラクタは3つのキャラクタである。
【0058】
発動タイミングは、連携スキルが発動されるタイミングを示す。
図4の例では発動タイミングは、後述するゲーム状況ID(
図5参照)を用いて示されている。連携スキルのそれぞれは、発動のタイミングが定められている。例えば、連携スキルCS2は、ゲームがある1つの状況(ゲーム状況IDをC1とする状況)になった場合に発動され得る。また、例えば、連携スキルCS1は、ゲームが3つの状況のいずれか(ゲーム状況IDをC1、C2またはC4とする状況)になった場合に発動され得る。
【0059】
発動確率は、連携スキルが発動される確率を示す。連携スキルのそれぞれは、それぞれに設定された発動確率に従って発動される。例えば、連携スキルCS1は、他の発動条件が満たされた場合に、50%の確率で発動される。また、例えば、連携スキルCS20は、他の発動条件が満たされた場合に、70%の確率で発動される。例えば端末制御部21は、連携スキルが過去に発動した割合を端末記憶部18に記憶してもよい。そして、例えば端末制御部21は、他の発動条件が満たされた場合に、過去に発動した割合を読み出して、連携スキルを発動させるか否かの判定を行ってもよい。判定の際に、端末制御部21は乱数を用いた演算を行ってもよい。また、端末記憶部18に記憶された連携スキルが過去に発動した割合は、サーバ装置11との間で共有されてもよい。
【0060】
発動上限回数は、連携スキルを発動できる上限回数を示す。本実施形態において、連携スキルは上限回数を超えて発動できない。
図4の例では、連携スキルCS1の発動上限回数は1回である。また、例えば連携スキルCS3の発動上限回数は2回である。例えば端末制御部21は、端末記憶部18等に記憶された連携スキルの発動回数を取得して、発動上限回数を超えているか否かを判定してもよい。端末記憶部18に記憶された連携スキルの発動回数は、例えば連携スキルを発動可能なゲームコンテンツが終了したときにリセット(0回に設定)されてもよい。また、端末記憶部18に記憶された連携スキルの発動回数は、サーバ装置11との間で共有されてもよい。
【0061】
効果は、連携スキルが発動された場合のゲーム上の効果である。効果は、例えばユーザの操作対象となっているキャラクタのパラメータが変更されることでもよい。このような効果の具体例として、キャラクタのHPの回復が挙げられる。HPの回復量は固定値であってもよいし、最大値に対する所定の割合で定まる値であってもよい。また、効果は1つの事項に限定されない。例えば、効果は、ユーザの操作対象のキャラクタのHPを回復し、かつ、他のキャラクタが共に敵キャラクタと戦うことであってもよい。また、効果の別の具体例として、ユーザの操作対象のキャラクタのATまたはDFの値が増加してもよい。ここで、ATまたはDFの値は、一定の時間(例えば10秒間)だけ増加してもよい。また、効果が生じる対象は、敵キャラクタであってもよい。例えば、効果は、敵キャラクタのHP等のパラメータを減少させること等でもよい。また、効果が生じる対象は、ゲームフィールドであってもよい。例えば、効果は、敵キャラクタの攻撃を防ぐような障害物が発生すること等でもよい。また、例えば、効果は、敵の背後をとりやすいように、地形が変化すること等でもよい。
【0062】
ここで、
図4に示す項目のうち、対象キャラクタと、発動タイミングと、発動確率と、発動上限回数と、は連携スキルの発動条件に関連する。本実施形態において、連携スキルは、対象キャラクタと、発動タイミングと、発動上限回数とに関する条件が満たされた場合に、発動確率に従って発動される。例えば、連携スキルCS1は、発動回数が発動上限回数の1回を超えておらず、対象キャラクタであるキャラクタAおよびBが一方をユーザの操作対象としてデッキに含まれており、かつ、所定の発動タイミングが満たされれば、50%の確率で発動される。
【0063】
図5は、ゲーム状況に関する情報113を例示する図である。
図5に示すように、本実施形態において、ゲーム状況に関する情報113は、ゲーム状況IDと内容(ゲーム状況)との対応を示す。
図5は、少なくとも5つのゲーム状況がゲーム状況IDと対応付けられた例を示す。ゲーム状況に関する情報113は、例えばサーバ記憶部14に記憶されて、端末装置12との間で共有及び同期される。ここで、
図5の5つのゲーム状況の一部だけがゲーム状況IDと対応付けられてもよい。また、さらに別のゲーム状況がゲーム状況IDと対応付けられてもよい。
【0064】
以下、ゲーム状況IDがC1であるゲーム状況を、ゲーム状況C1のように表記する。ゲーム状況C1は、ユーザの操作対象のキャラクタが戦闘不能状態(HPがゼロ)であることに対応する。ゲーム状況C2は、ユーザの操作対象のキャラクタが6コンボ(6回の連続攻撃)を達成したことに対応する。ゲーム状況C3は、ユーザの操作対象のキャラクタが単体スキルを発動したことに対応する。ゲーム状況C4は、ユーザの操作対象のキャラクタが敵キャラクタにカウンター攻撃を実行したことに対応する。ゲーム状況C5は、後述するチーム攻撃ボタン32(
図6参照)がユーザによってタップされてチーム攻撃が実行されたことに対応する。
【0065】
例えば、連携スキルCS1(
図4参照)は、発動タイミングをゲーム状況C1、C2またはC4とする。連携スキルCS1は、ユーザの操作対象のキャラクタが戦闘不能状態になるか、6コンボを達成するか、または敵キャラクタにカウンター攻撃を実行するタイミングで発動され得る。また、例えば、連携スキルCS3(
図4参照)は、発動タイミングをゲーム状況C3、C4またはC5とする。連携スキルCS3は、ユーザの操作対象のキャラクタが単体スキルを発動するか、敵キャラクタにカウンター攻撃を実行するか、またはチーム攻撃が実行するタイミングで発動され得る。
【0066】
(画面表示例)
図6は、デッキの複数のキャラクタを用いて戦闘を行うゲームコンテンツの画面を例示する図である。ゲームコンテンツの画面は、ユーザが操作する端末装置12の表示部19に表示される。このゲームコンテンツは、敵キャラクタと対戦するものであり、例えばゲームのシナリオに組み込まれている。別の例として、このゲームコンテンツは、ゲームのシナリオとは別に用意された期間限定のイベントであってもよい。
【0067】
図6に示すように、このゲームコンテンツの画面は、フィールド領域191と、フィールド以外の領域192と、で構成される。フィールド領域191は、仮想ゲーム空間を表示する領域である。例えば敵キャラクタ30およびユーザの操作対象のキャラクタAがフィールド領域191に表示される。
【0068】
また、フィールド以外の領域192は、ユーザの操作に関する画像を表示する領域である。例えば、チーム攻撃のゲージ31、チーム攻撃ボタン32およびデッキを構成するカードのキャラクタのアイコン41がフィールド以外の領域192に表示される。アイコン41は、複数のゲーム媒体(デッキを構成するキャラクタ)に関連づけられた画像の一例である。ここで、デッキにはユーザが所有する以外のカードが含まれる。ここで、アイコン41のうちのアイコン41aは、助っ人キャラクタに関連づけられた画像である。
図6の例で、アイコン41のうちアイコン41aは、その他とは背景色が異なっている。そのため、ユーザはキャラクタEが助っ人キャラクタであることを容易に判別できる。
【0069】
図6の例では、ユーザはデッキのキャラクタを用いて戦闘を行うゲームコンテンツを実行している。ユーザはフィールド領域191に表示されたキャラクタAを操作してゲームを進行させる(つまり、敵キャラクタ30との戦闘を行う)。ユーザはアイコン41をタップすることで、フィールド領域191に表示される操作対象のキャラクタを切り替えることが可能である。単体スキルを発動可能なキャラクタのアイコン41には、「READY」と書かれたタブ部分が表示される。ユーザはタブ部分を上方向(フィールド領域191に向かう方向)にスライドすることによって、単体スキルを発動させることができる。単体スキルを発動したキャラクタのMPは消費される。ただし、助っ人キャラクタはMPを消費することなく、戦闘中に一度だけ単体スキルを発動させることができる。助っ人キャラクタを除く4つのキャラクタA〜Dの全てが戦闘不能状態になると、ゲームコンテンツが終了する。
【0070】
ここで、このゲームコンテンツにおいては、フィールド領域191に表示される操作可能なキャラクタの数を制限している(本実施形態では1つ)。例えば携帯端末のような限られた面積の画面では、多数のキャラクタがフィールド上に存在する場合、指またはスタイラスの陰になることがあり、ユーザは操作対象となるキャラクタを識別することが難しい。また、ユーザはゲーム操作を行いにくい。そのため、連携スキルおよびチーム攻撃等の特別な場合を除いて、操作対象とならないキャラクタのフィールド領域191への表示を制限している。また、操作可能なキャラクタは、ユーザによって切り替え可能である。このように、フィールド領域191に表示される操作可能なキャラクタの数を制限しつつ、操作可能なキャラクタを切り替え可能にすることによって、視認性および操作性が向上している。また、後述するように、連携スキルが実行されることによって、ユーザは自動的かつ間接的に、操作対象でないキャラクタを操作できる。つまり、ユーザは、デッキを構成する一部のキャラクタを操作する機会が減少することを回避できる。また、連携スキルが発動することで、タッチパネルのような複雑な入力操作が難しいユーザインターフェースにおいても、ユーザの操作性を損なうことなく、多様なキャラクタを操作させることが可能となる。
【0071】
また、
図6の例では、チーム攻撃のゲージ31の値は敵キャラクタ30を攻撃すると増加する。ゲージ31の値が所定の値に達すると(例えばゲージ31が満たされると)、ユーザは、チーム攻撃ボタン32をタップすることによって、助っ人キャラクタを除く4つのキャラクタA〜Dをフィールド領域191に表示させて、敵キャラクタ30と戦闘させることができる。このとき、ユーザは操作対象の一つのキャラクタ(例えばキャラクタA)だけを操作する。その他のキャラクタ(例えばキャラクタB〜D)はゲームプログラムによって自動で操作される。チーム攻撃が発動されると、チーム攻撃のゲージ31はゼロになる。ここで、チーム攻撃のゲージ31は所定の条件を満たした場合に増加してよい。つまり、所定の条件は敵キャラクタ30を攻撃することに限られない。例えば、所定の条件として操作対象のキャラクタが攻撃を受けた場合にチーム攻撃のゲージ31が増加してもよい。また、例えば、ユーザがゲーム中で、所定のアイテムを取得または使用した場合にチーム攻撃のゲージ31が増加してもよい。
【0072】
(連携スキルの実行画面例)
ここで、本実施形態において、対象キャラクタと、発動タイミングと、発動上限回数とに関する条件が満たされた場合に、連携スキルが確率的に発動される。例えばゲームコンテンツの実行中に、キャラクタAが戦闘不能状態になることがある(
図8参照)。このような場合に、キャラクタAを対象キャラクタに含む連携スキルを発動させるか否かの判定が行われる。本実施形態において、サーバ装置11または端末装置12が、以下に述べるような連携スキルに関する処理を行う。ここで、端末装置12とサーバ装置11とが協働して連携スキルに関する処理を行ってもよい。以下の
図7〜
図10を参照して説明する実施形態では、端末装置12が連携スキルに関する処理を行う場合を例に説明する。
【0073】
端末装置12は、キャラクタAが戦闘不能状態になったことを検出する。ここで、端末装置12は、サーバ装置11との間で連携スキルの情報112およびゲーム状況に関する情報113を共有及び同期している。端末装置12は、例えば連携スキルの情報112およびゲーム状況に関する情報113に基づいて、連携スキルとして発動し得る候補を抽出する。
【0074】
図7は、端末装置12が連携スキルの候補を抽出する処理を説明するための図である。端末装置12は、対象キャラクタとしてキャラクタAを含み、発動タイミングが戦闘不能状態(C1)である連携スキルを抽出する。さらに、端末装置12は、デッキに対象キャラクタの全てが含まれることを条件に抽出する。この例では、
図6に示すようにデッキはキャラクタA〜Eで構成される。そして、端末装置12は、連携スキルCS1、CS2およびCS20を抽出する。端末装置12は、抽出した連携スキルの候補に優先順位(
図7の例では(1)〜(3))を設定する。ここで、本実施形態において、優先順位は連携スキルID順に設定される。
【0075】
端末装置12は優先順位に従って、連携スキルを発動するか否かについて判定を行う。端末装置12は、発動確率50%との情報および連携スキルCS1の過去の発動の状況等を用いて演算を実行する。
図7の例で、端末装置12は、連携スキルCS1を発動しないと決定して、次の連携スキルCS2の判定に移る。そして、端末装置12は、発動確率20%との情報および連携スキルCS2の過去の発動の状況等を用いて演算を実行する。
図7の例で、端末装置12は、連携スキルCS2を発動すると決定して、以降の判定(例えば連携スキルCS20の判定)を行わない。ここで、この例において、連携スキルの発動回数はいずれも発動上限回数より少ない。しかし、仮に発動上限回数になった連携スキルがあれば、端末装置12は、その連携スキルを発動しないように決定する。そして、端末装置12は、次の優先順位を有する連携スキルの判定に移る。例えば、連携スキルCS2が発動上限回数に達していた場合には、端末装置12は、連携スキルCS2を発動しないと決定して、次の連携スキルCS20の判定に移る。
【0076】
図8は、ユーザの操作対象であるキャラクタAが戦闘不能状態になり、端末装置12が連携スキルCS2を発動すると決定した場合の画面を例示する図である。
図8に示される要素は
図7と同じである。したがって、
図7と同様の説明は、適宜、簡略化または省略する。
【0077】
図8の例では、フィールド領域191に示されるキャラクタAが倒れている。また、アイコン41のキャラクタAが黒色で表示されている。そのため、ユーザはキャラクタAが戦闘不能状態であることがわかる。連携スキルCS2を発動すると決定した端末装置12は、アイコン41のうちのキャラクタA〜C(連携スキルCS2の対象キャラクタ)を、その他のキャラクタDおよびEのアイコン41とは異なる態様で表示させる演出処理を実行する。
図8の例では、特別な図形(重なった四角形)がキャラクタA〜Cのアイコン41だけに表示されている。特別な図形は点滅したり、色が変化したりしてもよい。
【0078】
図9は、端末装置12が連携スキルCS2を発動させた画面を例示する図である。
図9の画面は、
図8の画面に続いて表示される。
図9に示される要素は
図7および
図8と同じである。したがって、
図7および
図8と同様の説明は、適宜、簡略化または省略する。
【0079】
端末装置12は、キャラクタAのHPを変更し(ゼロから回復させて)、さらに、キャラクタBおよびキャラクタCがキャラクタAと共に敵キャラクタ30と戦う演出処理を行う。
図9の例では、フィールド領域191に、回復して戦闘可能状態になったキャラクタAが表示されている。また、フィールド領域191に、キャラクタBおよびキャラクタCが表示されている。端末装置12は、
図8に続いて、
図9の処理を自動的に(ユーザの指示を必要とせずに)実行する。
図9の例では、キャラクタAが戦闘不能状態になった場合に、キャラクタBおよびキャラクタCがキャラクタAを回復させた上で、共に戦う連携スキルが実行される。そのため、連携スキルによって、ゲーム状況に合った演出処理がされることになる。
【0080】
(フローチャート)
図10は、端末装置12が実行する連携スキルに関する制御方法を示すフローチャートである。ユーザはゲーム媒体でデッキを構成して、対戦を行うゲームコンテンツを実行することがある。本フローチャートは、そのようなゲームコンテンツにおける端末装置12の処理を示す。ここで、以下のフローチャートの説明におけるゲーム媒体は、具体的にはカードまたはカードに関連付けられたキャラクタである。
【0081】
まず、端末装置12は、ゲームのユーザが選択した複数のゲーム媒体を、ユーザと対応付けて記憶する(ステップS1)。複数のゲーム媒体は、具体例として、ユーザによって選択されてデッキを構成するキャラクタである。例えば、端末装置12は、ユーザに関する情報110および所有するカードの情報111を端末記憶部18から読み出す。端末装置12は、カードの情報111からデッキを構成するキャラクタのカードIDまたはキャラクタIDを抽出する。端末装置12は、抽出したカードIDまたはキャラクタIDを、ユーザに関する情報110から得たユーザIDと対応付けて、デッキ情報として端末記憶部18に記憶してもよい。また、デッキ情報は、サーバ装置11との間で共有及び同期されてもよい。
【0082】
端末装置12は、複数のゲーム媒体のうちの一部のゲーム媒体をフィールドに表示させて、ゲームを進行させる(ステップS2)。ここで、一部のゲーム媒体は、例えばユーザの操作対象となっているキャラクタである。一部のゲーム媒体は、1つのキャラクタに限らず、例えば複数のキャラクタであってもよい。
【0083】
端末装置12は、一部のゲーム媒体に含まれる第1のゲーム媒体が所定の条件を満たしたか否かを判定する(ステップS3)。上記の
図6の例では、一部のゲーム媒体および第1のゲーム媒体はキャラクタAである。また、所定の条件は、連携スキルの発動条件のうち、第1のゲーム媒体に関連する条件である。
図6の例では、所定の条件は、キャラクタAが連携スキルの対象キャラクタに含まれており、かつ、キャラクタAによって発動タイミングが満たされることである(
図4および
図5参照)。ここで、
図6の例では第1のゲーム媒体は1つである。しかし、第1のゲーム媒体は複数であってもよい。
【0084】
端末装置12は、第1のゲーム媒体が所定の条件を満たす場合に、ステップS4の処理に進む(ステップS3のYes)。また、端末装置12は、第1のゲーム媒体が所定の条件を満たさない場合に、ステップS2の処理に戻る(ステップS3のNo)。
【0085】
端末装置12は、第2のゲーム媒体が複数のゲーム媒体(例えばデッキを構成するキャラクタ)に含まれるか否かを判定する(ステップS4)。第2のゲーム媒体は、第1のゲーム媒体と異なり、一部のゲーム媒体(例えばユーザの操作対象となっているキャラクタ)には含まれていない。また、第2のゲーム媒体は、第1のゲーム媒体と所定の関係にある。所定の関係は、具体的には、共に連携スキルの対象キャラクタとなることである。ここで、第2のゲーム媒体は、1つの場合もあるが、複数の場合もある。
図9の例では、2つのキャラクタBおよびCが第2のゲーム媒体である。
【0086】
端末装置12は、第2のゲーム媒体が複数のゲーム媒体に含まれる場合に、ステップS5の処理に進む(ステップS4のYes)。また、端末装置12は、第2のゲーム媒体が複数のゲーム媒体に含まれない場合に、ステップS2の処理に戻る(ステップS4のNo)。
【0087】
端末装置12は、連携スキルとして発動し得る候補を抽出する(例えば
図7参照)。そして、端末装置12は、抽出した連携スキルに優先順位を設定する。そして、端末装置12は、優先順位に従い、発動上限回数に達していない連携スキルを、その発動確率に従って発動させる。端末装置12は、連携スキルを発動することによって、少なくとも第1のゲーム媒体のパラメータを変更することを含む連携効果の処理を行う(ステップS5)。例えば、端末装置12は、連携効果として、例えば
図9に示すように、キャラクタAのHPを回復させて、キャラクタAを戦闘可能状態にする。
【0088】
ここで、連携効果は、少なくとも連携スキルの発動に伴う第1のゲーム媒体のパラメータの変更を含むが、さらに連携スキルの発動に基づく各種の変化および演出を含む。例えば連携スキルCS3に関連付けられた効果が、第1のゲーム媒体のMPを全回復させて、敵キャラクタ30のHPを半減させることであるとする。連携効果は、連携スキルCS3が発動される場合に、第1のゲーム媒体のMPを全回復させることだけでなく、敵キャラクタ30のHPを半減させることを含む。また、連携効果は、例えば
図9に示すように、キャラクタBおよびCを共に敵キャラクタと戦わせることを含み得る。また、連携効果は、例えば
図8に示すように、キャラクタA〜Cのアイコン41に特別な図形を表示させることを含み得る。
【0089】
以上述べたように、本実施形態に係る情報処理装置は、ゲームのユーザが選択した複数のゲーム媒体(例えばキャラクタ)を、ユーザと対応付けて記憶する記憶部(例えば端末記憶部18)を備える。また、本実施形態に係る情報処理装置は、制御部(例えば端末制御部21)を備える。制御部は、複数のゲーム媒体のうちの一部のゲーム媒体をフィールド領域191に表示させてゲームコンテンツを進行させる。そして、制御部は、一部のゲーム媒体(例えばユーザの操作対象となっているキャラクタ)に含まれる第1のゲーム媒体(例えばキャラクタA)が所定の条件を満たすか否かを判定する。制御部は、さらに第1のゲーム媒体と所定の関係にあって一部のゲーム媒体に含まれていない第2のゲーム媒体(例えばキャラクタBおよびC)が複数のゲーム媒体に含まれるか否かを判定する。第1のゲーム媒体および第2のゲーム媒体に関する条件が満たされた場合に、制御部は、第1のゲーム媒体のパラメータを変更することを含む連携効果の処理を行う。本実施形態に係る情報処理装置は、ゲーム内でシナリオ(ストーリー)またはゲーム状況に応じて実行される連携スキルによって、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0090】
本開示を諸図面および実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形および修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形および修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段またはステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0091】
(変形例等)
上記の実施形態において、連携スキルは対象キャラクタに既に備わっている能力として扱われていた。しかし、連携スキルは、対象キャラクタの成長に伴って獲得される能力として扱われてもよい。例えば、連携スキルの対象キャラクタの全てを含むデッキを用いて、特定のクエストをクリアした場合に初めて、対象キャラクタが連携スキルを発動する能力を獲得してもよい。また、連携スキルが成長してもよい。ここで、連携スキルの成長とは、効果が変化すること、または追加の効果(例えば能力の獲得)が生じることをいう。例えば、対象キャラクタの成長に応じて、連携スキルによる敵キャラクタ30に対するダメージが大きくなってもよい。また、対象キャラクタ同士を関連付けるパラメータ(以下、「関連パラメータ」という)が設定されていてもよい。関連パラメータは、例えば対象キャラクタ間の親密度を含んでもよい。また、関連パラメータは、連携スキルの成長度を示すレベル(連携スキルレベル)を含んでもよい。連携スキルレベルは、例えば連携スキルの発動回数によって上昇してもよい。また、連携スキルレベルは、対象キャラクタの成長に応じて上昇してもよい。また、例えば、特別なアイテムを用いることによって、連携スキルによる敵キャラクタ30に対するダメージが大きくなってもよい。
【0092】
上記の実施形態の連携スキルとして発動し得る候補を抽出する処理において、優先順位は連携スキルID順に設定された。ここで、優先順位は、例えば連携スキル名のソート順、発動確率の高い順、効果の強さ順(例えば敵キャラクタ30へのダメージの大きい順等)、または、発動上限回数までの残り回数が多い順等に対応してもよい。また、連携スキルの対象キャラクタ間の親密度が高いほど、連携スキルの優先順位を高くするような調整が実行されてもよい。また、優先順位は、対象キャラクタのパラメータ(例えばレベルの合計値、ATの合計値等)によって決定されてもよい。
【0093】
また、上記の実施形態において、発動される連携スキルは1つであった。そのため、端末装置12は、1つの連携スキルを発動すると決定した場合に、その連携スキルよりも優先順位が低い連携スキルの判定を行わなかった。しかし、端末装置12は、1つの連携スキルを発動すると決定しても、その連携スキルよりも優先順位が低い連携スキルの判定を続けて行ってもよい。このとき、候補となった連携スキルの全てが確率的に発動され得る。また、発動される連携スキルの上限連続発動数(例えば3つ)が設定されており、端末装置12は、上限連続発動数を超えない場合に、優先順位がより低い連携スキルの判定を続けて行ってもよい。このとき、候補となった連携スキルが、最大で上限連続発動数まで、確率的に発動され得る。また、候補となった連携スキルの全てが発動されてもよい。つまり、全ての連携スキルの発動の確率は100%であってもよい。また、確率的な発動がされない場合に、候補となった連携スキルのうち、優先順位の高い1つまたは複数の連携スキルが発動されてもよい。
【0094】
また、上記の実施形態において、連携スキルは多くの種類を含んでいてもよい。別の連携スキルとして、ゲーム状況C2(ユーザの操作対象のキャラクタが6コンボを達成)の場合に、対象キャラクタの全てが敵キャラクタ30との戦闘を行う処理が実行されてもよい。また、別の連携スキルとして、ゲーム状況C3(ユーザの操作対象のキャラクタが単体スキルを発動)の場合に、残りの対象キャラクタも単体スキルを発動する処理が実行されてもよい。また、別の連携スキルとして、ゲーム状況C5(チーム攻撃の実行)の場合に、助っ人キャラクタも含めた全キャラクタで敵キャラクタ30との戦闘を行う処理が実行されてもよい。ここで、対象キャラクタは、
図4に示すように2つまたは3つに限らず、4つまたは5つ以上であってもよい。
【0095】
また、連携スキルの実行中に操作対象のキャラクタが変更可能であってもよい。例えばユーザの操作対象のキャラクタAがフィールド領域191に表示されているとする。キャラクタAを対象キャラクタの1つとする連携スキルCS1が発動されると、キャラクタBがフィールド領域191に表示される。ここで、ユーザが操作対象をキャラクタBに切り替えると、キャラクタAはNPCとなってフィールド領域191に表示されて、連携スキルCS1が継続される。そして、連携スキルCS1が終了すると、ユーザの操作対象となったキャラクタBはフィールド領域191上に残り、キャラクタAはフィールド領域191に表示されなくなる。つまり、連携スキルの実行時間が経過して終了する場合に、連携スキルの終了時に操作対象であるキャラクタだけがフィールド領域191に表示されて、その他の対象キャラクタはフィールド領域191に表示されなくなる。
【0096】
また、上記の実施形態において、連携スキルを発動するのにパラメータ(例えばMP)を消費する(例えばパラメータ値を減少させる)ことはなかった。しかし、連携スキルを発動するとパラメータ(例えばMP)が消費されてもよい。また、連携スキルを発動するのに消費される固有のパラメータ(例えば連携スキル用のMP、以下「連携MP」とする)が各キャラクタに設けられてもよい。このとき、連携スキルを発動すると、対象キャラクタの連携MPが連携スキルに応じた値だけ消費されてもよい。例えば、対象キャラクタの少なくとも1つの連携MPが、各キャラクタで消費される値(以下、「消費連携MP」とする)よりも少ない場合には、連携スキルが発動されないようにしてもよい。また、例えば、対象キャラクタの少なくとも1つの連携MPが消費連携MPより少ない場合であっても、対象キャラクタの全員の連携MPの合計値が、合計した消費連携MPより大きい場合には、連携スキルを発動可能にしてもよい。例えば連携スキルCS1を発動する場合に、キャラクタAおよびキャラクタBのそれぞれの消費連携MPは5(合計した消費連携MPが10)であるとする。キャラクタAの連携MPが3の場合には、消費連携MPに満たないとして連携スキルが発動されなくてもよい。別の例として、キャラクタBの連携MPが7以上の場合(合計した消費連携MPより大きい場合)には、キャラクタBがキャラクタAの不足分の消費連携MPを負担することによって、連携スキルが発動可能であってもよい。このとき、連携スキルの発動に関して、ユーザの戦略性が増すと同時に、各キャラクタの連携MPの値を詳細に確認する必要がないため、操作に対する負担を軽減することができる。特に、携帯端末などの小型の液晶では、各キャラクタのパラメータの視認性が低いので、それぞれのパラメータを詳細に把握せずに、連携スキルを容易に発動させることが可能になる。また、消費連携MPは、各キャラクタに対してではなく、全ての対象キャラクタに対して定められていてもよい。つまり、合計した消費連携MPだけが定められていてもよい。例えば、合計した消費連携MPが12である場合に、連携スキルCS1(対象キャラクタが2つ)の発動における各キャラクタの消費連携MPは6である。また、例えば、連携スキルCS2(対象キャラクタが3つ)の発動における各キャラクタの消費連携MPは4である。
【0097】
また、上記の実施形態において、ゲーム画面の一部をサーバ装置が生成したデータに基づいて端末装置12の表示部19に表示させるウェブ表示とし、ゲーム画面の一部を、端末装置12にインストールされているネイティブアプリによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、上述した実施形態におけるゲームは、端末装置12およびサーバ装置11のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。また、サーバ装置11と端末装置12とは、連携スキルの情報112等のデータの全てを共有及び同期する必要はない。一例として、サーバ装置11および端末装置12が共有及び同期するデータは、連携スキルの情報112およびユーザが何を習得しているかという情報(例えばユーザが所有する対象キャラクタの情報)だけでもよい。このとき、その他の情報は、その情報に基づくゲームの処理を実行する情報処理装置(サーバ装置11または端末装置12)の記憶部(サーバ記憶部14または端末記憶部18)に記憶されてもよい。例えば、その他の情報に基づくゲームの処理の全てが端末装置12によって実行される場合に、その他の情報は端末記憶部18だけに記憶されてもよい。
【0098】
また、端末装置12またはサーバ装置11として機能させるために、例えばコンピュータ、携帯電話等を好適に用いることができる。端末装置12またはサーバ装置11は上記の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、アクセス可能な記憶部に格納し、CPUによって当該プログラムを読み出して実行させることによって実現可能である。
【解決手段】複数のゲーム媒体を用いて戦闘を行うゲームコンテンツを含むゲームの処理を実行する情報処理装置(サーバ装置11、端末装置12)に、ゲームのユーザが選択した複数のゲーム媒体を、ユーザと対応付けて記憶するステップと、複数のゲーム媒体のうちの一部のゲーム媒体をフィールド領域に表示させて、ゲームコンテンツを進行させるステップと、一部のゲーム媒体に含まれる第1のゲーム媒体が所定の条件を満たし、かつ、第1のゲーム媒体と所定の関係にあって一部のゲーム媒体に含まれていない第2のゲーム媒体が複数のゲーム媒体に含まれる場合に、第1のゲーム媒体のパラメータを変更することを含む連携効果の処理を行うステップと、を実行させる。