【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一の側面によって提供されるLED照明灯は、複数のLEDチップを具備するLED発光部と、前記LED発光部を支持する細長状の支持部材と、前記LED発光部および前記支持部材を収容し、かつ前記LED発光部からの光を透過する筒形状の透光カバーと、前記支持部材の両端に位置する一対の口金と、を備えるLED照明灯であって、前記透光カバーを透過した光のうち一部の波長域の光を減衰させ、かつ熱収縮によって前記透光カバーの少なくとも一部に密着させられたフィルタチューブをさらに備えており、前記透光カバーの両端と前記一対の口金の少なくとも一方との間には、前記透光カバーの軸方向において隙間が存在することを特徴としている。
【0007】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記一対の口金は、前記支持部材に対して固定されており、前記透光カバーに対しては相対動可能とされている。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記透光カバーの熱膨張率は、前記支持部材の熱膨張率よりも大である。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記透光カバーは、円筒形状である。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記透光カバーは、前記LED発光部からの光を拡散させる。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記フィルタチューブが減衰させる波長域は、380nm〜570nmである。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記フィルタチューブは、前記透光カバーのうち前記口金から露出する部分のすべてを覆っている。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記フィルタチューブは、前記透光カバーのうち前記口金から露出する部分のすべてに密着している。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記フィルタチューブは、前記一対の口金の一部ずつを覆っている。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記口金は、前記軸方向において外方から内方に向かうほど寸法が小となり、かつ少なくとも一部が前記フィルタチューブに覆われたテーパ部を有する。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記フィルタチューブは、ポリエステル樹脂からなる。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記LED発光部は、各々が前記LEDチップ、このLEDチップを覆う透光樹脂、および実装端子を有する複数のLEDモジュールを含む。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記透光樹脂は、前記LEDチップからの光によって励起されることにより前記LEDチップからの光とは異なる波長の光を発する蛍光材料が混入されている。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記LEDチップから発せられる波長域の光は、前記蛍光材料から発せられる波長域の光よりも前記フィルタチューブによる減衰率が大である。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記LED発光部は、前記複数のLEDモジュールが搭載された基板を有する。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記基板は、前記支持部材に固定されている。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記基板は、前記透光カバーの前記軸方向に細長く延びる長矩形状である。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記一対の口金のそれぞれは、前記透光カバーと軸方向が同じである円筒部を有しており、前記透光カバーの両端寄り部分が、前記一対の口金の前記円筒部に収容されている。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記口金は、前記透光カバーの径方向における前記支持部材に対して前記LED発光部が配置された側において、前記透光カバーの径方向において前記透光カバーを前記円筒部とともに挟む出射側突起を有する。
【0025】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記円筒部は、前記出射側突起よりも前記透光カバーの軸方向内方に延出している。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記透光カバーの径方向における前記円筒部と前記出射側突起の距離は、前記透光カバーの厚さよりも大である。
【0027】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記出射側突起は、前記透光カバーの軸方向視において円弧形状である。
【0028】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記口金は、前記透光カバーの径方向における支持部材を挟んで前記LED発光部とは反対側に位置する反出射側突起を有する。
【0029】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記反出射側突起は、前記透光カバーの径方向において前記透光カバーを前記円筒部とともに挟む透光カバー保持部を有する。
【0030】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記透光カバーの径方向における前記円筒部と前記透光カバー保持部との距離は、前記透光カバーの厚さよりも大である。
【0031】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記透光カバー保持部は、前記透光カバーの軸方向視において円弧形状である。
【0032】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記反出射側突起は、前記支持部材が固定された支持部材保持部を有する。
【0033】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記支持部材は、前記LED発光部を支持する天板部、およびこの天板部両端から前記LED発光部とは反対側に延びる一対の側板部を有しており、前記口金の前記反出射側突起の前記支持部材保持部は、前記一対の側板部に固定されている。
【0034】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記支持部材保持部は、前記一対の側板部のうち前記透光カバーの径方向内側部分に固定されている。
【0035】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記各側板部には、上記天板部の幅方向外方に突出する外方リブが設けられており、上記透光カバーには、上記天板部の幅方向内方に突出し、かつ上記放熱部材の上記外方リブに係合する内方リブが設けられている。
【0036】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記反出射側突起は、前記円筒部よりも前記透光カバーの軸方向内方に延出している。
【0037】
本発明の第二の側面によって提供されるLED照明灯の製造方法は、複数のLEDチップを具備するLED発光部を支持部材に支持させ、かつ前記LED発光部からの光を透過する筒形状の透光カバーに前記支持部材を収容するとともに、前記透光カバーの軸方向において前記透光カバーの両端との間に隙間をおくように、前記支持部材の両端に一対の口金を固定する工程と、前記透光カバーを透過した光のうち一部の波長域の光を減衰させ、かつ熱収縮性を有するフィルタチューブを、前記透光カバーの少なくとも一部を覆うように前記透光カバーに装填する工程と、前記フィルタチューブを加熱することにより、前記フィルタチューブを前記透光カバーの少なくとも一部に密着させる工程と、を備えることを特徴としている。
【0038】
このような構成によれば、前記透光カバーと前記口金との間に前記軸方向において隙間が存在する。前記フィルタチューブが熱収縮によって装着されるため、前記透光カバーが加熱によって前記軸方向に膨張することが想定される。この膨張が生じても、前記隙間の存在によって前記透光カバーの端部が前記口金に当接することを回避することができる。前記透光カバーの前記端部と前記口金とが当接すると、たとえば前記透光カバーが不当に変形したり破損したりするおそれがある。前記LED照明灯によれば、このようなおそれが少なく、前記フィルタチューブを適切に装着することができる。したがって、特定の波長域の光を減衰し、それ以外の波長域の光を適切に出射することが可能である。
【0039】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。