特許第6260157号(P6260157)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6260157
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】分光測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01J 3/50 20060101AFI20180104BHJP
   G01M 11/00 20060101ALN20180104BHJP
【FI】
   G01J3/50
   !G01M11/00 T
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-187173(P2013-187173)
(22)【出願日】2013年9月10日
(65)【公開番号】特開2015-55480(P2015-55480A)
(43)【公開日】2015年3月23日
【審査請求日】2016年7月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001069
【氏名又は名称】特許業務法人京都国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 智光
【審査官】 塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/114524(WO,A1)
【文献】 特開2010−025558(JP,A)
【文献】 特開2010−002255(JP,A)
【文献】 特開2009−287979(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0165210(US,A1)
【文献】 特開昭60−237331(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/033982(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01J 3/00−3/52
G01M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 被測定物からの光を所定の結像面に結像する結像光学系と、
b) 入端が前記結像面上の相異なる位置に配置され、出端が一次元的に配置された複数の光導波管と、
c) 少なくとも前記出端側においてテレセントリックな光学系であって、前記複数の光導波管の出端から出射した光を平行光に変換するコリメート光学系と、
d) 前記コリメート光学系を通過した光により形成される一次元領域像を、該一次元領域に垂直な方向に波長分散させる波長分散素子と、
e) 前記波長分散素子を通過した光を、二次元的に配列された複数の受光素子により検出する光検出器と、
を備えることを特徴とする分光測定装置。
【請求項2】
前記結像光学系が、少なくとも前記結像面側においてテレセントリックな光学系であることを特徴とする請求項1に記載の分光測定装置。
【請求項3】
前記複数の光導波管の入端が、前記結像面上の縦横比が16:9である矩形状の領域内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の分光測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被測定物上の二次元領域の分光強度分布を測定する分光測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被測定物上の二次元領域の分光強度分布を測定するための二次元分光測定装置が従来より提案されている。特許文献1には、ディスプレイ装置の画面に使用されるカラーフィルターの分光特性を評価する二次元分光測定装置が記載されている。この分光測定装置の要部構成を図1に示す。
【0003】
この装置では、X軸方向に移動可能な移動台31上に載置されたカラーフィルター(被測定物32)の面に平行であるY軸方向に配設された棒状の光源33から、被測定物32面上の一次元測定領域A(Y軸方向に伸びる線状領域)に光を照射する。被測定物32の表面で反射した光は、レンズ34により、一次元測定領域Aに平行に配設された、それよりも長さが短いスリット35上に集光される。スリット35を通過した、一次元測定領域Aの像を構成する光は、スリット35の上方に配置された凹面回折格子36の格子面に投影され、該凹面回折格子36によりその一次元領域像に直交する方向に波長分散されて二次元分光像を構成する。二次元分光像を構成する光は、さらに凹面反射鏡37で反射され、光検出器38の受光面上に結像される。光検出器38の受光面には受光素子が二次元アレイ状に配置されており、その一方の方向(α軸方向)に並ぶ受光素子からは被測定物32のY方向の一次元測定領域A上の位置情報が、またα軸と直交する方向(β軸方向)に並ぶ受光素子からはその一次元測定領域A内の各微小領域のスペクトル(分光強度)情報が得られる。
【0004】
この装置では、移動台31と光源33等から成る光学ユニットを、X軸方向に順次、所定のステップで相対移動させながら、繰り返し一次元測定領域Aの分光像を得ることにより、被測定物32の二次元領域の分光強度分布を得る。
【0005】
また、特許文献2には、測定点数分用意された高速型分光器によって、複数の測定点における透過光又は反射光の波長分布を測定する二次元分光測定装置が記載されている。なお、ここで言う分光器とは、入射光を波長分散する機能と波長分散後の光を波長毎に検出する機能を備える光学ユニットであり、高速型分光器とは、波長分散後の各波長の光をラインセンサ構成の光検出器によって一挙に検出する分光器である。
【0006】
特許文献1の分光測定装置では、移動台31と光学ユニットとを順次相対移動させるための移動機構が必要である。この相対移動の距離が長ければ、移動機構のサイズもそれに応じて大きくなり、分光測定装置が大型化してしまう。また、分光強度測定自体に要する時間に加えて、移動のための時間が必要であるため、測定の開始から終了までに要する時間が長くなってしまう。さらに、移動台31と光学ユニットとを相対移動させる際の位置合わせの精度が悪いと、測定の再現性が悪くなり、測定結果の信頼性が低下してしまう。
【0007】
特許文献2の分光測定装置では、測定点毎に分光器を用いるため、装置が高価になると共に、個々の分光器が有する波長分散素子や光検出器の特性の違いに起因して測定点毎に測定精度のばらつきが生じてしまうという問題がある。
【0008】
これらの問題を解消する装置として、本発明者は、特許文献3において、結像光学系と波長分散素子の間に複数の光導波管を配列した分光測定装置を提案している。この装置では、光導波管の入力端を結像面上の相異なる位置に配置すると共に、出力端を一次元的に配置し、光導波管の出力端から出射された光を波長分散して検出する。
【0009】
この装置では、複数の光導波管の、結像面上に配置された各入力端の位置を、被測定物上の各測定点に対応させる。複数の光導波管の各入力端から入力された各測定点からの光は、それら光導波管の一次元的に配置された出力端から出射される。こうして、被測定物の一次元領域又は二次元領域の各測定点からの光は全て一次元的に配置された出射光となり、波長分散素子により出端の配列に垂直な方向に波長分散されて二次元分光像を形成する。このような構成を採ることにより、光検出器において、一方の方向に被測定物の一次元領域又は二次元領域を一次元化した位置情報を有し、該位置情報に関する方向に対して垂直な方向にスペクトル情報を有する被測定物の一次元/二次元領域の分光強度分布を一度の測定で得ることができる。
この装置は、被測定物と光学ユニットとを相対移動させるための移動機構を含まず構成されるため、移動機構を有することにより生じる上述した問題を解決することができる。また、波長分散した光を単一の光検出器により検出するため、装置を安価に製造することができると共に、測定点毎の測定精度のばらつきを生じにくくすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平6-34525号公報
【特許文献2】特開2010-044001号公報
【特許文献3】国際公開第2013/114524号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献3に記載の装置において分光測定の分解能を向上させるためには、出側端面と波長分散素子の間にコリメートレンズを配置し、ファイバボックスの出側端面から取り出した光を平行光にしてから波長分散素子に導入することが有効である。しかし、コリメートレンズを配置すると、該コリメートレンズの光軸から遠い位置を通過する光の取り込み効率が悪くなり、検出光の強度が小さくなってしまうという問題があった。
【0012】
本発明が解決しようとする課題は、コリメート光学系を用いて被測定物からの光を取り込む構成を備えた分光測定装置において、該コリメート光学系の光軸からの距離に関係なく、同じ効率で被測定物からの光を波長分散素子に導入して検出強度の低下を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために成された本発明に係る分光測定装置は、
a) 被測定物からの光を所定の結像面に結像する結像光学系と、
b) 入端が前記結像面上の相異なる位置に配置され、出端が一次元的に配置された複数の光導波管と、
c) 少なくとも前記出端側においてテレセントリックな光学系であって、前記複数の光導波管の出端から出射した光を平行光に変換するコリメート光学系と、
d) 前記コリメート光学系を通過又は反射した光により形成される一次元領域像を、該一次元領域に垂直な方向に波長分散させる波長分散素子と、
e) 前記波長分散素子を通過した光を、二次元的に配列された複数の受光素子により検出する光検出器と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明において「一次元的」とは直線であることが望ましいが、曲線の部分を含んでいても良い。複数の光導波管の出端を曲線部分を含むような線状に配置する場合には、例えば、上記波長分散素子を複数の波長分散素子で構成し、それらを出端の配列に対応する位置に配置して、光導波管から出射する光を波長分散する。
また、複数の光導波管の入力端は、結像面上に一次元的に配置されていてもよく、あるいは二次元的に配置されていてもよい。
【0015】
本発明に係る分光測定装置では、一次元的に配列された複数の光導波管から出射した光を、光導波管の出端側においてテレセントリックな光学系、即ち、物体側テレセントリックなコリメート光学系により平行光に変換して、波長分散素子に導入する。物体側テレセントリックなコリメート光学系を用いると、物体側(光導波管の出端側)において、入射瞳が無限遠に位置する光学系が形成されるため、レンズの光軸からの距離に関係なく、同じ効率で被測定物からの光を取り込むことができる。
【0016】
本発明に係る分光測定装置では、複数の光導波管の入端が配置された結像面上に被測定物の像を結像させる。このとき、被測定物から光導波管の入端に向かう光のうち、該入端に正面から入射する光は高効率で取り込まれるが、光導波管の入端面に斜方から入射する光の取り込み効率は悪くなりやすい。こうした場合にも、やはり検出光の強度が低下してしまう。
【0017】
そこで、本発明に係る分光測定装置において、前記結像光学系が、少なくとも前記結像面側においてテレセントリックな光学系であることが望ましい。このような光学系は、例えば、像側テレセントリックレンズや両側テレセントリックレンズを用いて被測定物の像を結像面上に結像させることにより形成することができる。これにより、光導波管の入端の正面から光を入射させ、入射光の取り込み効率の低下を防ぐことができる。なお、以下の説明では、少なくとも像側においてテレセントリックであるレンズを「像側テレセントリックレンズ」と呼ぶ。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る分光測定装置では、一次元的に配置された複数の光導波管から出射した光を、少なくとも導波管の出側においてテレセントリックなコリメート光学系により平行光にして、波長分散素子に導入する。これにより、コリメート光学系の光軸からの距離に関係なく、同じ効率で被測定物からの光を波長分散素子に導入して検出強度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】従来の分光測定装置の概略構成図。
図2】本発明に係る分光測定装置の一実施例である色彩計の概略構成図。
図3】本実施例の色彩計で使用するファイバボックスの入側端面の平面図(a)、出側端面の平面図(b)、及び波長分散された後の二次元分構造の模式図(c)。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る分光測定装置の一実施例である色彩計の構成について、図2を参照して説明する。図2の色彩計は、カラーフィルターが装着されたディスプレイ装置の画面(以下、「ディスプレイ」と呼ぶ。)の色ムラや輝度ムラを検査するためのものである。この色ムラや輝度ムラの検査方法には刺激値直読方法と分光測色方法の2種類の方法があるが、本実施例の色彩計は分光測色方法を用いたものである。なお、ディスプレイの縦横比は、16(横):9(縦)である。
【0021】
図2の色彩計は大別して、画像抽出系、分光検出系、制御/データ処理系の3つで構成される。画像抽出系は、画像取り込みレンズ1、ファイバボックス2、ポルカドットビームスプリッタ3、及びファインダ用カメラ4を含んで構成される。分光検出系は、入側レンズ5、位相型体積ホログラフィックグレーティング(VPHG)6、出側レンズ7、及び光検出器8を含んで構成される。制御/データ処理系は、信号処理部9、カメラコントローラ10、パーソナルコンピュータ(PC)11、及び表示部12を含んで構成される。
【0022】
以下、本実施例の色彩計の特徴的な構成である画像抽出系及び分光検出系について詳しく説明する。
【0023】
[画像抽出系]
画像取り込みレンズ1は、縦横比16:9であるディスプレイDの二次元領域像を、ファイバボックス2の入力側端面20に結像するためのものであり、結像面側においてテレセントリックなレンズ(像側テレセントリックレンズ)である。画像取り込みレンズ1とファイバボックス2は、画像取り込みレンズ1の結像面がファイバボックス2の入力側端面20に一致するように配置されている。
なお、以下の説明では、図2の紙面がxy平面に平行であるとし、紙面に垂直な方向をz軸とする。また、ファイバボックス2の入力側端面20及び出力側端面21はyz平面に平行であるとする。
【0024】
ファイバボックス2は、144本の光ファイバ22を内蔵している。これらの光ファイバ22の入力端23(図3(a)中の23、…、23144)は、図3(a)に示すようにファイバボックス2の入力側端面20上に縦9×横16の格子状に配置されている。この配置はディスプレイDの二次元領域の形状に対応しており、入力端23の各々から入力されたディスプレイDの二次元領域像が後段の分光検出系により分光されて検出される。以下、入力端23、…、23144に対応するディスプレイD上の測定点をP、…、P144と記載する。また、これらをまとめて測定点Pと記載する。
なお、入力端23の配置は、図3(a)のように規則的である必要はなく、例えば中央付近で密に配置され、周辺部分で疎に配置されるような不規則な配置であっても良い。
【0025】
本実施例では、画像取り込みレンズ1を用いることによって、ディスプレイDからの光を光ファイバ22の入力端23、…、23144の正面から入射させている。これによって、ディスプレイDから光ファイバ22への光の取り込み効率が低下することを防ぐことができる。この効果は、画像取り込みレンズ1として像側(結像面側)でテレセントリックなレンズを用いることにより得られるため、物体側と像側の両方でテレセントリックな両側テレセントリックレンズを用いても同様の効果が得られる。
【0026】
ファイバボックス2の出力側端面21では、図3(b)に示すように、光ファイバ22の144個の出力端24(図3(b)中の24、…、24144)がz軸方向に一次元的に並べられている。即ち、入力側端面20上の入力端23、…、23144から入力されたディスプレイDの二次元領域像は、ファイバボックス2内で一次元化され、出力側端面21上の出力端24、…、24144から、z軸に平行な方向に配列された一次元領域像として出射される。この一次元領域像はz軸方向に測定点Pから測定点P144の位置情報を有するものとなる。
【0027】
なお、本発明に必須の構成ではないが、本実施例では、図2に示すように、画像取り込みレンズ1を通過する光をポルカドットビームスプリッタ3によって二方向に分離し、ファイバボックス2側と異なるもう一方の結像面にファインダ用カメラ4の撮影面を設けることにより、ディスプレイDの二次元領域像をファインダ用カメラ4で撮影するようにしている。これにより、後述する制御/データ処理系を用いて、ディスプレイDの二次元領域像に対する入力端23の位置(すなわちディスプレイD上の測定点Pの位置)を確認することができる。
【0028】
[分光検出系]
側レンズ5(本発明におけるコリメート光学系に相当)は、ファイバボックス2の出力側端面21の各出力端24から出射する光(一次元領域像)をx軸方向に平行にしてVPHG6に入射するためのものであり、物体側においてテレセントリックなレンズ(物体側テレセントリックレンズ)である。
【0029】
光ファイバ22の出力端24、…、24144からは入側レンズ5の光軸に平行な方向に進む光が出射される。そのため、入側レンズ5に一般的なコリメートレンズを用いると、光軸から遠い位置を通過する光の取り込み効率が悪くなってしまうが、本実施例では物体側テレセントリックなレンズを使用することによって、その光軸から遠い位置を通過する光のVPHG6への導入効率を、光軸近傍を通過する光の導入効率と同程度に高めている。この効果は、入側レンズ5として物体側(光ファイバ22の出力端24、…、24144側)でテレセントリックなレンズを用いることにより得られるため、物体側と像側の両方でテレセントリックな両側テレセントリックレンズを用いても同様の効果が得られる。
【0030】
一次元領域像を構成する平行光は、VPHG6に所定の角度で以て入射される。本実施例で用いるVPHG6は一次元領域像をその延伸方向(z軸方向)と直交する方向(xy平面に平行な一方向。以下「λ軸方向」とする)に波長分散するように配設されている。すなわちVPHG6に入射された一次元領域像を構成する光は、VPHG6を透過する途中で位置情報を保ったまま波長分散され、z軸方向に位置情報を有し、λ軸方向にスペクトル情報を有する二次元分光像として出射される(図3(c))。この二次元分光像を構成する光は出側レンズ7によって光検出器8の検出面上で結像し、検出面上に二次元的に配置された複数の受光素子によって検出される。
【0031】
以下、制御/データ処理系についても簡単に説明する。
【0032】
[制御/データ処理系]
光検出器8の各受光素子から出力された信号は、信号処理部9においてデジタル化や増幅等の所定の信号処理を経た後、PC11に送られる。PC11には専用の制御/データ処理プログラムがインストールされており、光検出器8からの出力に基づいて二次元分光強度分布を作成し、この二次元分光強度分布から三刺激値、色度座標、色差等の各種色彩指標値を、JISに規定された算出方法に基づいて算出する。また、その結果を表示部12の画面上に示す。
【0033】
また、PC11は、カメラコントローラ10に所定の制御信号を送ることにより、カメラコントローラ10を介してファインダ用カメラ4に撮影を行わせ、その撮影画像を取得することができる。PC11の表示部12の画面上には、ファインダ用カメラ4により撮影されたディスプレイDの二次元領域像の画像データと、記憶部等に予め記憶している入力側端面20における光ファイバ22の入力端23の位置関係が表示される。これにより、ユーザがディスプレイD上の測定点Pの位置を確認できるようになっている。また、ユーザが測定点Pの一つをポインティングデバイス等により指し示すと、その測定点におけるスペクトルを表示部12の画面上に表示するようになっている。
【0034】
以上、本発明に係る分光測定装置の一実施例を示したが、本発明の趣旨の範囲内において適宜に変更可能である。例えば、上記実施例では、縦横比16:9のディスプレイの二次元領域の分光強度分布を測定するために、光ファイバの入端を縦9×横16の格子状に配列する例を挙げたが、光ファイバの本数や光ファイバの入端の配置は被測定物の二次元領域の形状等を考慮して適宜に変更することができる。
また、上記実施例では、波長分散素子として透過型の回折格子を用いたが、反射型のものを用いても良い。
【符号の説明】
【0035】
1…画像取り込みレンズ
2…ファイバボックス
3…ポルカドットビームスプリッタ
4…ファインダ用カメラ
5…入側レンズ
6…VPHG
7…出側レンズ
8…光検出器
9…信号処理部
10…カメラコントローラ
11…PC
12…表示部
20…入力側端面
21…出力側端面
22…光ファイバ
23…入力端
24…出力端
31…移動台
32…被測定物
33…光源
34…レンズ
35…スリット
36…凹面回折格子
37…凹面反射鏡
38…光検出器
図1
図2
図3