【実施例】
【0026】
以下に本発明の一実施例による燃焼装置を
図1から
図4に示す。
図1は本実施例による燃焼装置の縦断面構成図、
図2は
図1のX−X線断面図、
図3は
図1のY−Y線断面図、
図4は
図1のZ−Z線断面図である。
【0027】
本実施例による燃焼装置は、円筒状燃焼室10の中央に鉛直方向に垂直送気管20を配置している。
円筒状燃焼室10は、下部に有機物をガス化するガス化空間Aを形成し、ガス化空間A上方に一次燃焼空間Bを形成し、一次燃焼空間Bの上方に二次燃焼空間Cを形成する。
一次燃焼空間Bと二次燃焼空間Cとの間に位置する燃焼室内壁11には邪魔板31を設けている。また、二次燃焼空間Cの上部に位置する燃焼室内壁11には邪魔板32を設けている。邪魔板31は一次燃焼空間Bに位置する燃焼室内壁11に沿って上昇する燃焼ガスの上昇流を阻止して一次燃焼空間Bでの燃焼ガスの滞留時間を長くする。また、邪魔板32は二次燃焼空間Cに位置する燃焼室内壁11に沿って上昇する燃焼ガスの上昇流を阻止して二次燃焼空間Cでの燃焼ガスの滞留時間を長くする。邪魔板31、32は、リング状部材を燃焼室内壁11にフランジ状に設けることで、通路断面積を縮小している。
垂直送気管20は、外管21と内管22との二重管で構成され、内管22内に空気通路23が形成され、外管21と内管22との間に水路24が形成されている。空気通路22には、第1ブロワー(第1ノズル用ブロワー及び第2ノズル用ブロワー)41から燃焼空気が供給される。水路24には、水タンク42から冷却水が供給される。垂直送気管20に水路24を形成して冷却水を供給することで、垂直送気管20を保護することができる。
【0028】
垂直送気管20には、水平方向に伸びる複数の第1水平送気管51と、水平方向に伸びる複数の第2水平送気管52とを設けている。
第1水平送気管51は、一次燃焼空間Bに位置する垂直送気管20に設け、第2水平送気管52は、二次燃焼空間Cに位置する垂直送気管20に設けている。
本実施例では、一次燃焼空間Bに位置する第1水平送気管51は、同一平面上に放射状に等間隔に6本配置し、垂直方向に3段設けている。また、二次燃焼空間Cに位置する第2水平送気管52についても、同一平面上に放射状に等間隔に6本配置し、垂直方向に3段設けている。第2水平送気管52は、第1水平送気管51よりも長くしている。第2水平送気管52を第1水平送気管51よりも長くすることで、二次燃焼空間Cに燃焼空気を均一に供給して二次燃焼を促進することができる。
【0029】
それぞれの第1水平送気管51には、一次燃焼空間B内に旋回流を生じるように燃焼空気を噴出する複数の第1ノズル51aを設けている。それぞれの第2水平送気管52には、二次燃焼空間C内に旋回流を生じるように燃焼空気を噴出する複数の第2ノズル52aと、二次燃焼空間C内の燃焼室内壁11に向けて燃焼空気を噴出する径方向ノズル52bとを設けている。
第1ノズル51a及び第2ノズル52aは、水平方向に燃焼空気を噴き出すことで旋回流を生じさせる。なお、第1ノズル51a及び第2ノズル52aは、水平よりも斜め下方向に燃焼空気を噴き出させることで、燃焼ガスの上昇を抑制することができる。
【0030】
径方向ノズル52bを設けない場合には、全ての第1ノズル51aから噴出される燃焼空気の噴出流量よりも、全ての第2ノズル52aから噴出される燃焼空気の噴出流量を多くしている。一次燃焼空間Bと二次燃焼空間Cとの空間大きさが同じ場合には、全ての第2ノズル52aから噴出される燃焼空気の噴出流量は、全ての第1ノズル51aから噴出される燃焼空気の噴出流量の2倍以上、好ましくは3倍以上とする。すなわち、全ての第2ノズル52aから噴出される燃焼空気の単位体積当たりの噴出流量は、全ての第1ノズル51aから噴出される燃焼空気の単位体積当たりの噴出流量の2倍以上、好ましくは3倍以上とする。
全ての第1ノズル51aから噴出される燃焼空気の噴出流量よりも、全ての第2ノズル52aから噴出される燃焼空気の噴出流量を多くすることで、二次燃焼空間Cでの燃焼を促進でき、燃焼効率を高め、燃焼ガスを完全燃焼させることができる。
また本実施例のように、径方向ノズル52bを設ける場合には、全ての第1ノズル51aから噴出される燃焼空気の噴出流量よりも、全ての第2ノズル52a及び径方向ノズル52bから噴出される燃焼空気の噴出流量を多くしている。全ての第2ノズル52a及び径方向ノズル52bから噴出される燃焼空気の単位体積当たりの噴出流量は、全ての第1ノズル51aから噴出される燃焼空気の単位体積当たりの噴出流量の2倍以上、好ましくは3倍以上とする。
【0031】
一次燃焼空間Bに位置する燃焼室内壁11に、一次燃焼空間B内に旋回流を生じるように燃焼空気を噴出する複数の第3ノズル53aを設けることが好ましい。第3ノズル53aを設けることで、一次燃焼空間Bの燃焼室内壁11に沿って上昇する燃焼ガス流れを燃焼室内壁11から引き離して旋回流とすることができ、一次燃焼効率を高めることができる。
第3ノズル53aは、円筒状燃焼室10の壁面に埋め込まれた第3送気管53に形成されている。第3ノズル53aは、燃焼室内壁11の接線方向から45度以内の範囲でかつ水平方向に燃焼空気を噴き出すことで旋回流を生じさせる。なお、第3ノズル53aは、水平よりも斜め下方向に燃焼空気を噴き出させることで、燃焼ガスの上昇を抑制することができる。第3送気管53には、第2ブロワー(燃焼室内壁用ブロワー)43から燃焼空気が供給される。
【0032】
本実施例のように、第3ノズル53aを設ける場合には、全ての第1ノズル51a及び全ての第3ノズル53aから噴出される燃焼空気の噴出流量よりも、全ての第2ノズル52aから噴出される燃焼空気の噴出流量を多くしている。全ての第2ノズル52aから噴出される燃焼空気の単位体積当たりの噴出流量は、全ての第1ノズル51a及び全ての第3ノズル53aから噴出される燃焼空気の単位体積当たりの噴出流量の2倍以上、好ましくは3倍以上とする。
また、径方向ノズル52bを設ける場合には、全ての第1ノズル51a及び全ての第3ノズル53aから噴出される燃焼空気の噴出流量よりも、全ての第2ノズル52a及び径方向ノズル52bから噴出される燃焼空気の噴出流量を多くする。全ての第2ノズル52a及び径方向ノズル52bから噴出される燃焼空気の単位体積当たりの噴出流量は、全ての第1ノズル51a及び全ての第3ノズル53aから噴出される燃焼空気の単位体積当たりの噴出流量の2倍以上、好ましくは3倍以上とする。
全ての第1ノズル51a及び全ての第3ノズル53aから噴出される燃焼空気の噴出流量よりも、全ての第2ノズル52aから噴出される燃焼空気の噴出流量を多くすることで、二次燃焼空間Cでの燃焼を促進でき、燃焼効率を高め、燃焼ガスを完全燃焼させることができる。
【0033】
円筒状燃焼室10の下部は、すり鉢状に形成されている。すなわち、すり鉢状に形成された円筒状燃焼室10の下部は、傾斜面12が形成される。
傾斜面12には、ガス化空間Aに燃焼空気を噴出する複数の第4ノズル54aを設けている。第4ノズル54aは、円筒状燃焼室10の傾斜面12に埋め込まれた第4送気管54に形成されている。第4ノズル54aは、ガス化空間Aに向けて燃焼空気を噴き出す。第4送気管54には、第3ブロワー(ガス化用ブロワー)44から燃焼空気が供給される。
【0034】
全ての第4ノズル54aから噴出される燃焼空気の噴出流量は、全ての第1ノズル51a及び全ての第3ノズル53aから噴出される燃焼空気の噴出流量よりも少なくしている。全ての第4ノズル54aから噴出される燃焼空気の単位体積当たりの噴出流量は、全ての第1ノズル51a及び全ての第3ノズル53aから噴出される燃焼空気の単位体積当たりの噴出流量の1/2以下、好ましくは1/3以下とする。全ての第4ノズル54aから噴出される燃焼空気の噴出流量を、全ての第1ノズル51a及び全ての第3ノズル53aから噴出される燃焼空気の噴出流量よりも少なくすることで、ガス化空間Aでの燃焼を押さえて、有機物のガス化を促進することができる。
第4ノズル54aから噴出される燃焼空気の噴出速度は、第1ノズル51a、第2ノズル52a、又は第3ノズル53aから噴出される燃焼空気の噴出速度よりも大きくしている。第4ノズル54aから噴出される燃焼空気の噴出速度を、第1ノズル51a、第2ノズル52a、又は第3ノズル53aから噴出される燃焼空気の噴出速度よりも大きくすることで、投入された有機物の内部でのガス化を促進することができる。
【0035】
ガス化空間Aには、攪拌部材61と火格子62とを設けている。火格子62は攪拌部材61よりも下方に配置している。攪拌部材61及び火格子62には、複数の開口が形成されており、炭化した有機物を落下させる。攪拌部材61及び火格子62は、駆動軸63によって回転し、駆動軸63は駆動源45によって回転する。攪拌部材61及び火格子62を駆動源45によって回転することで、有機物のガス化を促進することができる。
攪拌部材61に所定値より大きなトルクが加わると駆動軸63は回転を停止し、攪拌部材61に加わるトルクが所定値以下になると駆動軸63を回転することで、有機物のガス化の状態に応じて攪拌できるとともに、省エネ効果を有する。
なお、ガス化空間Aよりも上方には燃焼物投入口13を設けている。
【0036】
本実施例のように、第1ノズル51a及び第2ノズル52aに燃焼空気を供給する第1ブロワー(第1ノズル用ブロワー及び第2ノズル用ブロワー)41と、第3ノズル53aに燃焼空気を供給する第2ブロワー(燃焼室内壁用ブロワー)43と、第4ノズル54aに燃焼空気を供給する第3ブロワー(ガス化用ブロワー)44とを設けることで、第1ノズル51a(又は第2ノズル52a)と、第3ノズル53aと、第4ノズル54aとから噴出させる燃焼空気量や噴出速度をそれぞれ異ならせることができる。
また、第1ノズル51a及び第2ノズル52aは、共通の第1ブロワー41(第1ノズル用ブロワー及び第2ノズル用ブロワー)によって燃焼空気を供給するが、第1水平送気管51と第2水平送気管52との長さを異ならせ、第1ノズル51aと第2ノズル52aとの数や大きさを異ならせることで、第1ノズル51aと第2ノズル52aとから噴出させる燃焼空気量や噴出速度をそれぞれ異ならせることができる。なお、第1ブロワー41を、第1ノズル用ブロワーと第2ノズル用ブロワーとに分けてもよい。
【0037】
以下に本発明の他の実施例による燃焼装置を
図5から
図9に示す。
図5は本実施例による燃焼装置の縦断面構成図、
図6は同燃焼装置の一次燃焼空間を示す断面図、
図7は同燃焼装置の二次燃焼空間を示す断面図、
図8は同燃焼装置のガス化空間を示す断面図、
図9は同燃焼装置の異なる使用態様を示す縦断面構成図である。
【0038】
本実施例による燃焼装置は、円筒状燃焼室10の中央に鉛直方向に垂直送気管20を配置している。
円筒状燃焼室10は、下部に有機物をガス化するガス化空間Aを形成し、ガス化空間A上方に一次燃焼空間Bを形成し、一次燃焼空間Bの上方に二次燃焼空間Cを形成する。
円筒状燃焼室10は、分離可能な複数の耐火キャスターで形成している。本実施例では、一次燃焼空間Bを形成する一次燃焼空間ユニット、二次燃焼空間C及びその上部を形成する二次燃焼空間ユニット、二次燃焼空間Cの上部空間を形成するとともに垂直送気管20を通す貫通孔を形成する蓋体ユニットとで構成している。円筒状燃焼室10を、一次燃焼空間ユニット、二次燃焼空間ユニット、及び蓋体ユニットとで構成し、一次燃焼空間ユニット、二次燃焼空間ユニット、及び蓋体ユニットを順に積み上げて連結できる構成とすることで、車輌での運搬移動を容易に行え、農道や山道などの狭い道での移動を可能にする。
【0039】
一次燃焼空間Bと二次燃焼空間Cとの間に位置する燃焼室内壁11には邪魔板31を設けている。また、二次燃焼空間Cの上部に位置する燃焼室内壁11には邪魔板32を設けている。邪魔板31は一次燃焼空間Bに位置する燃焼室内壁11に沿って上昇する燃焼ガスの上昇流を阻止して一次燃焼空間Bでの燃焼ガスの滞留時間を長くする。また、邪魔板32は二次燃焼空間Cに位置する燃焼室内壁11に沿って上昇する燃焼ガスの上昇流を阻止して二次燃焼空間Cでの燃焼ガスの滞留時間を長くする。邪魔板31、32は、リング状部材を燃焼室内壁11にフランジ状に設けることで、通路断面積を縮小している。
垂直送気管20は、第1ノズル51aに燃焼空気を供給する第1送気管23aと、第2ノズル52aに燃焼空気を供給する第2送気管23bとの二重管で構成されている。第1送気管23aには、第1ノズル用ブロワー41aから燃焼空気が供給される。第2送気管23bには、第2ノズル用ブロワー41bから燃焼空気が供給される。
【0040】
一次燃焼空間Bに位置する垂直送気管20である第1送気管23aには、一次燃焼空間B内に旋回流を生じるように燃焼空気を噴出する複数の第1ノズル51aを複数段設け、二次燃焼空間Cに位置する垂直送気管20である第2送気管23bには、二次燃焼空間C内に旋回流を生じるように燃焼空気を噴出する複数の第2ノズル52aを複数段設けている。
また、一次燃焼空間Bに位置する燃焼室内壁11には、一次燃焼空間B内に旋回流を生じるように燃焼空気を噴出する複数の第3ノズル53aを複数段設け、攪拌部材61には、ガス化空間Aに燃焼空気を噴出する複数の第4ノズル54bを複数段設け、二次燃焼空間Cに位置する燃焼室内壁11には、二次燃焼空間C内に旋回流を生じるように燃焼空気を噴出する複数の第5ノズル55aを複数段設けている。
なお、第1送気管23aは、二次燃焼空間Cでは第2送気管23bの内部を貫通し、一次燃焼空間Bに延出している。
燃焼室内壁用ブロワー43は、第3ノズル53a及び第5ノズル55aに燃焼空気を供給する。ガス化用ブロワー44は、第4ノズル54bに燃焼空気を供給する。
本実施例によれば、第1ノズル用ブロワー41aと、第2ノズル用ブロワー41bと、燃焼室内壁用ブロワー43と、ガス化用ブロワー44とを設けることで、一次燃焼空間B、二次燃焼空間C、及びガス化空間Aに供給する燃焼空気量や噴出速度をそれぞれ異ならせることができる。
第2ノズル52aから噴出される燃焼空気の噴出速度は、第1ノズル51aから噴出される燃焼空気の噴出速度よりも大きくしている。本実施例によれば、二次燃焼空間Cでの旋回流を早くすることで、二次燃焼空間Cでの渦流の発生を高めるとともに一次燃焼空間Bからの上昇を抑え、燃焼効率を高めることができる。
また、全ての第1ノズル51aから噴出される燃焼空気の噴出流量は、全ての第2ノズル52aから噴出される燃焼空気の噴出流量よりも多くしている。本実施例によれば、一次燃焼空間Bでの燃焼効率を高めることができる。
【0041】
図6に示すように、第1ノズル51aは、第1送気管23aの円周方向に燃焼空気を噴き出すことで旋回流を生じさせる。
また、第3ノズル53aについても、燃焼室内壁11に沿って燃焼空気を噴き出すことで旋回流を生じさせる。ただし、第3ノズル53aによる旋回流の方向は、第1ノズル51aによる旋回流の方向と逆方向としている。
なお、第1ノズル51a及び第3ノズル53aは、水平方向又は水平よりも斜め下方向に燃焼空気を噴き出させることで、燃焼ガスの上昇を抑制することができる。
本実施例によれば、邪魔板31によって一次燃焼空間Bでの燃焼ガスの滞留時間を長くできるため燃焼効率を高めることができ、第3ノズル53aによって燃焼室内壁11に沿って上昇する燃焼ガスを、燃焼室内壁11から剥離させて渦流を発生させることで上昇速度を遅らせ、一次燃焼空間Bでの燃焼効率を高めることができる。
また、本実施例によれば、第3ノズル53aによって燃焼室内壁11に沿って上昇する燃焼ガスを、第1ノズル51aによる旋回流の方向と逆方向とすることで、更に上昇速度を遅らせて一次燃焼空間Bでの燃焼効率を高めることができる。
【0042】
図7に示すように、第2ノズル52aは、第2送気管23bの円周方向に燃焼空気を噴き出すことで旋回流を生じさせる。
また、第5ノズル55aについても、燃焼室内壁11に沿って燃焼空気を噴き出すことで旋回流を生じさせる。ただし、第5ノズル55aによる旋回流の方向は、第2ノズル52aによる旋回流の方向と逆方向としている。
なお、第2ノズル52a及び第5ノズル55aは、水平方向又は水平よりも斜め下方向に燃焼空気を噴き出させることで、燃焼ガスの上昇を抑制することができる。
本実施例によれば、邪魔板32によって二次燃焼空間Cでの燃焼ガスの滞留時間を長くできるため燃焼効率を高めることができ、第5ノズル55aによって燃焼室内壁11に沿って上昇する燃焼ガスを、燃焼室内壁11から剥離させて渦流を発生させることで上昇速度を遅らせ、一次燃焼空間Bでの燃焼効率を高めることができる。
また、本実施例によれば、第5ノズル55aによって燃焼室内壁11に沿って上昇する燃焼ガスを、第2ノズル52aによる旋回流の方向と逆方向とすることで、更に上昇速度を遅らせて二次燃焼空間Cでの燃焼効率を高めることができる。
【0043】
円筒状燃焼室10の下部には、第2ガス化室Abを配置している。第2ガス化室Abの側方には第1ガス化室Aaを配置している。
本実施例では、ガス化空間Aは、第1ガス化室Aaと第2ガス化室Abとで構成されている。第1ガス化室Aaと第2ガス化室Abとは、それぞれ耐火キャスターで形成している。また、第1ガス化室Aaには第1ガス化バーナー71を有し、第2ガス化室Abには第2ガス化バーナー72を有している。
第1ガス化室Aaには、燃焼空気を噴出する第6ノズル56aを設けている。第6ノズル56aには、第1ガス化室用ブロワー46によって燃焼空気が供給される。
第2ガス化室Abには攪拌部材61を設けている。
第2ガス化室Abには、攪拌部材61と火格子62とを設けている。火格子62は攪拌部材61よりも下方に配置している。火格子62には、複数の開口が形成されており、炭化した有機物を落下させる。攪拌部材61は、駆動軸63によって回転し、駆動軸63は駆動源45によって回転する。攪拌部材61を駆動源45によって回転することで、有機物のガス化を促進することができる。
攪拌部材61に所定値より大きなトルクが加わると駆動軸63は回転を停止し、攪拌部材61に加わるトルクが所定値以下になると駆動軸63を回転することで、有機物のガス化の状態に応じて攪拌できるとともに、省エネ効果を有する。
なお、第1ガス化室Aaの上流で上方には燃焼物投入口13aを設けている。
【0044】
図8に示すように、第4ノズル54bによる噴射の方向は、攪拌部材61の回転方向としている。第4ノズル54bによる噴射の方向を、攪拌部材61の回転方向とすることで、攪拌部材61の回転方向に溜まる有機物に対して第4ノズル54bから燃焼空気を噴出させるため、有機物の分離を促進するとともに有機物の隙間に燃焼空気を吹き込むことで燃焼を高めることができる。
【0045】
本実施例によれば、ガス化空間Aを、第1ガス化室Aaと第2ガス化室Abとで構成し、第2ガス化室Abを円筒状燃焼室10の下部に配置し、第1ガス化室Aaを第2ガス化室Abの側方に配置し、攪拌部材61を第2ガス化室Abに設け、第1ガス化室Aaに燃焼空気を噴出する第6ノズル56aを設け、攪拌部材61に第2ガス化室Abに燃焼空気を噴出する第4ノズル54bを設けたことで、第1ガス化室Aaと第2ガス化室Abとで水分含有率の高い有機物の炭化を促進し、燃焼性の高い燃焼ガスを発生させることができる。
【0046】
図9に示すように、第1ガス化室Aaを第2ガス化室Abから取り外して使用することもできる。
第2ガス化室Abを取り外し、第2ガス化室Abの上方に燃焼物投入口13bを取り付けることで、既に乾燥させた有機物を用いる場合には、燃焼物投入口13bから有機物を投入する。このように、第1ガス化室Aaを取り外して用いることができ、水分含有率の高い有機物であっても、あらかじめ乾燥させた有機物であっても対応できる。