(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
対をなす第1の被支持部を備える第1ドアと、対をなす第2の被支持部を備える第2ドアとを有し、対向する第1の壁と第2の壁との間に前記第1ドアと前記第2ドアとが配置される車両用空調装置のドア保持構造であって、
前記第1の被支持部の一方は、前記第1の壁に回転可能に支持され、
前記第2の被支持部の一方は、前記第1の被支持部に回転可能に支持され、
前記第1の被支持部の他方と前記第2の被支持部の他方とは、前記第2の壁にそれぞれ回転可能に支持され、又は前記第2の壁に支持された被支持部に回転可能に支持され、
前記第1の被支持部と前記第2の被支持部とは、同じ回転軸線上で回転可能であり、
前記回転軸線に沿う方向への前記第1ドアの移動は、前記第1ドアが、前記第1の壁と当接すること及び前記第2の壁と当接することにより規制されるドア保持構造において、
前記第2ドアと前記第1の壁とで第1の規制機構を構成し、
前記第2ドアと前記第2の壁とで第2の規制機構を構成し、
前記回転軸線に沿う方向への前記第2ドアの移動は、前記第1の規制機構と前記第2の規制機構とにより規制される
ことを特徴とする車両用空調装置のドア保持構造。
前記第1ドアと前記第2ドアとは、それぞれの被支持部に対して略垂直に延設される一対の側壁部と、この一対の側壁部の間を繋ぐ閉塞部とを有して構成されるロータリ式ドアである
ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の車両用空調装置のドア保持構造。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、この発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0041】
図1において、この発明に係るドア保持構造が用いられる車両用空調装置の空調ユニット1の一例が示されている。この空調ユニット1は、車両のセンターコンソール部に搭載されるセンター置きタイプであり、エンジンルームと車室とを仕切る仕切板よりも車室側に配置されている。そして、この空調ユニット1は、外気(車室外空気)および/または内気(車室内空気)が、送風機ユニット(図示せず。)を介して空調ケース2の空気導入空間3に導入されるものとなっている。
【0042】
空調ケース2は、車室に向かって流れる空気の通路を形成するもので、合成樹脂材によって形成され、ケース内の空調機器の組み付け上の理由から、また成形上の型抜きの都合から、複数のケース部材で構成されている。空調ケース2は、この例では車両左右方向に分割されたケース部材によって構成されている。
【0043】
また、空調ケース2は、空気導入空間3へ空気を導入する導入口4と、空気を空調ケース2の上方へ導く第1吹出通路5と、空気を空調ケース2の下方へ導く第2吹出通路6とを備えている。
【0044】
そして、空調ケース2内において、空気導入空間に冷却用熱交換器をなすエバポレータ7が配置され、このエバポレータ7の下流側に加熱用熱交換器をなすヒータコア8が配置されている。
【0045】
エバポレータ7は、冷凍サイクルの一部を構成するもので、導入口4から導入された全ての空気が通過するように空気通路内に配置されており、必要に応じて通過する空気を冷却・除湿することができる。
【0046】
エバポレータ7の下流には、空気通路の略中央に空調ケース2と一体に形成された仕切壁9が配置されている。
【0047】
ヒータコア8は、例えばエンジンの冷却水を熱源として空気を加熱するもので、仕切壁9の下方に配置されている。この実施例では、ヒータコア8は、仕切壁9の下端から空調ケース2の車室側に設けられたガイド壁16にかけて略水平に設置されている。
【0048】
これにより、エバポレータ7の下流側のうち当該エバポレータ7と仕切壁9との間には、エバポレータ7のみを通過した空気(ヒータコア8を通過せずにバイパスした冷風)を車室側に向けて斜め上方へ導くバイパス通路10(この実施例においては、冷風通路)が形成されている。また、エバポレータ7の下流側のうち仕切壁9とガイド壁16との間には、エバポレータ7及びヒータコア8を通過した空気(ヒータコア8を通過した温風)を車室側に向けて上方へ導く温風通路11が形成されている。
【0049】
仕切壁9の上方には、バイパス通路10から供給された冷風と温風通路11から供給された温風とを混合するミックス空間12が形成され、このミックス空間12に第1吹出通路5と第2吹出通路6とが接続されている。
【0050】
第1吹出通路5は、送風機ユニットにより導入された空気を空調ケース2の上方へ導くもので、ミックス空間12と、導入された空気を車両前方のガラス内面に向けて吹き出すデフロスト吹出開口13と、導入された空気を乗員の上半身に向けて吹き出すベント吹出開口14とに連通している。
【0051】
第2吹出通路6は、送風機ユニットにより導入された空気を空調ケース2の下方へ導くもので、ミックス空間12と、導入された空気を乗員の足元に向けて吹き出すフット吹出開口15とに連通している。
【0052】
この実施例においては、バイパス通路10、温風通路11、第1吹出通路5、第2吹出通路6は、ミックス空間12を中心としてその周りにバイパス通路10、第1吹出通路5、第2吹出通路6、温風通路11の順で配設され、ミックス空間12と接続されている。
【0053】
そして、バイパス通路10と第1吹出通路5とがミックス空間12に接続する部分は、空調ケース2の一部を円周状に形成した円周壁17により隔てられている。第1吹出通路5と第2吹出通路6とがミックス空間12に接続する部分は、空調ケース2の一部を円周状に形成した円周壁18により隔てられている。第2吹出通路6と温風通路11とがミックス空間12に接続する部分は、空調ケース2の一部を円周状に形成した円周壁19により隔てられている。そして、温風通路11とバイパス通路10とがミックス空間12に接続する部分は、空調ケース2と一体的に形成された前記仕切壁9により隔てられている。
【0054】
ミックス空間12には、バイパス通路10から供給される冷風と温風通路11から供給される温風との導入比率を調整するミックスドア20と、ミックス空間12から第1吹出通路5に向かう空気と第2吹出通路6に向かう空気との配風比率を調節するモードドア30とが設けられている。
【0055】
ミックスドア20は、合成樹脂材により形成されたものである。そして、ミックスドア20は、
図1、
図4、
図7、
図15、
図18、
図26又は
図29に示されるように、回転軸線上に設けられた一対の第1の被支持部21a、21bと、この第1の被支持部21a、21bから当該第1の被支持部21a、21bの径方向に沿って延設されて相互に平行な一対の略扇形状をなす側壁部22a、22bと、この一対の側壁部22a、側壁部22bの外周縁間を繋ぐように形成された閉塞部23と、第1の被支持部21a、21bの近傍において側壁部22a、22bの間に架設されたリブ24とを有する。
【0056】
そして、第1の被支持部21a、21bは、ミックス空間12の略中央に回転可能に配置され(
図1においては、片側の第1の被支持部21aのみを示す。)、閉塞部23を第1の被支持部21a、21bよりも上流側に位置させて、バイパス通路10と温風通路11とのミックス空間12に対する開口割合を調整することができるようにしている。
【0057】
また、モードドア30も、合成樹脂材により形成されたものである。そして、モードドア30は、
図1、
図4、
図7、
図15、
図18、
図26又は
図29に示されるように、回転軸線上に設けられた一対の第2の被支持部31a、31bと、この第2の被支持部31a、31bから当該第2の被支持部31a、31bの径方向に沿って延設されて相互に平行な一対の略扇形状をなす側壁部32a、32bと、この一対の側壁部32a、側壁部32bの外周縁間を繋ぐように形成された閉塞部33と、第1の被支持部31a、31bの近傍において側壁部32a、32bの間に架設されたリブ34とを有する。
【0058】
そして、第2の被支持部31a、31bは、ミックスドア20と同じ回転軸線上に回転可能に配置され、閉塞部33を第2の被支持部31a、31bよりも下流側に位置させて、第1吹出通路5と第2吹出通路6とのミックス空間12に対する開口割合を調整することができるようにしている。
【0059】
更に、第1吹出通路5には、ミックス空間12からデフロスト吹出開口13に向かう空気とミックス空間12からベント吹出開口14に向かう空気との配風比率を調節する片持ち式のデフベントドア40が設けられている。このデフベントドア40をモードドア30と協調して位置させることにより、送風機ユニットを介して空調ケース2に導入された空気を、デフロスト吹出開口13、ベント吹出開口14、フット吹出開口15に適宜な比率で分配することができる。
【0060】
ところで、上記した車両空調装置において、ミックスドア20の第1の被支持部21a、21bとモードドア30の第2の被支持部31a、31bとを同軸上で保持するドアの保持構造としては、実施例1、実施例2、実施例3として説明する構造がある。更に、各実施例においてそれぞれドアの保持構造を採用するにあたって、ミックスドア20、モードドア30の移動範囲を規制する規制機構としては、第1例、第2例、第3例及び第4例として示す構造がある。以下、各実施例1から実施例3を説明しつつその実施例の説明の中で各規制機構についても説明する。
【実施例1】
【0061】
図2から
図12において、ドアの保持構造の実施例1が示されている。
【0062】
ミックスドア20の第1の被支持部21a(第1の被支持部の一方)は、
図4、
図7及び
図10に示されるように、側壁部22aから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて円筒状に延出することで形成されている。この第1の被支持部の一方21aは、空調ケース2の対向するケース部材2a(第1の壁)、2b(第2の壁)のうちのケース部材2aに形成された軸受孔41に回転自在に支持されていると共に筒孔25を有している。また、ミックスドア20の第1の被支持部21b(第1の被支持部の他方)は、
図4、
図7及び
図10に示されるように、側壁部22bの端部に形成された円板状部28aと、この円板状部28aの周縁から回転軸線に沿って空調ケース2の外側に向けて延びる周壁部28bとを有して構成されている。そして、この第1の被支持部の他方21bには、閉塞部23とは反対側(
図4中、上側)から閉塞部23側(
図4中、下側)に向かって、周壁部28bと円板状部28aとを切欠いて、その先端が円板状部28aの径方向の中央まで延びたスリット部28cが形成されている。
【0063】
モードドア30の第2の被支持部31a(第2の被支持部の一方)は、
図4、
図7及び
図10に示されるように、側壁部32aから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて円柱状に延出することで形成されている。この第2の被支持部の一方31aは、ミックスドア20の第1の被支持部の一方21aに回転可能に支持されている。モードドア30の第2の被支持部31b(第2の被支持部の他方)は、
図4、
図7及び
図10に示されるように、側壁部32bから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて円筒状に延出することで形成されている。この第2の被支持部の他方31bは、空調ケース2の対向するケース部材2a、2bのうちのケース部材2bに形成された軸受孔42に回転自在に支持されている。
【0064】
ケース部材2bには、
図10(b)に示されるように、第1の被支持部の他方21bを保持する第1ドア支持部43が形成されていても良い。この第1ドア支持部43は、第2の軸受孔42を中心として、その周囲を覆いつつ空調ケース2の内側に向けて環状に延設されている。第1ドア支持部43の外径寸法は第1の被支持部の他方21bの周壁部28bの内径寸法より僅かに小さく形成されており、第1の被支持部の他方21bを第1ドア支持部43に回転自在に外装することが可能となっている。
【0065】
また、第2の被支持部の一方31aの端部は、外径寸法が第1の被支持部の一方21aに形成された筒孔25の内径寸法よりも僅かに小さく形成されており、第2の被支持部の一方31aの端部を第1の被支持部の一方21aの筒孔25に回転自在に挿入させることができる。
【0066】
このような構成のミックスドア20とモードドア30とを組み付けるには、
図4(a)、
図7(a)に示されるように、第1の被支持部21a、21bと第2の被支持部31a、31bとを近接した状態でミックスドア20とモードドア30とを対向させ、その状態から、まずモードドア30を傾けて第2の被支持部の一方31aを第1の被支持部の一方21aが有する筒孔25に挿入し、しかる後に、第2の被支持部の他方31bを第1の被支持部の他方21bに径方向外側(
図4(a),
図7(a)中、上方)から近づけて、スリット部28cに挿通させ、第1の被支持部21a、21bと第2の被支持部31a、31bとの軸心をほぼ一致させることで、
図4(b)、
図7(b)に示されるように、ミックスドア20とモードドア30とを仮組み付けする。
【0067】
その後、
図10に示されるように、左右に分割された状態のケース部材2a、2bに、ミックスドア20、モードドア30を回転軸線方向から近づけて、第1の被支持部の一方21aをケース部材2aの軸受孔41に挿入し、第2の被支持部の他方31bを、第1の被支持部の他方21bのスリット部28cを介して(スリット部28cの間を挿通して)ケース部材2bの軸受孔42に挿入し、第1の被支持部の他方21bをケース部材2bの第1ドア支持部43に外装し、ケース部材2a、2bを組み合わせて空調ケース2を構成する。尚、
図10は、分かりやすくするためにミックスドア20とモードドア30とが分かれて図示されているが、仮組み付けされた状態で、上記作業を行う。
【0068】
これにより、ミックスドア20、モードドア30は、空調ケース2のケース部材2a、2b間に回転自在に且つ同じ回転軸線上で配置されることとなる。
【0069】
(第1例)
次に、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿う方向への移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第1例を、
図2から
図4に基づいて説明する。
【0070】
規制機構50aは、
図2、
図3に示されるように、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。また、規制機構50bは、
図2、
図3に示されるように、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、第1の被支持部の他方21bの周壁部28bがケース部材2bの内面に当接可能とされている。
【0071】
規制機構60aは、
図2から
図4に示されるように、第2ドア30とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部32aの外面からケース部材2aに向かって延びた一方側ドア延出部61がケース部材2aの内面に当接可能とされている。一方側ドア延出部61は、この実施例では、
図4に示されるように、第2の被支持部の一方31aを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。また、規制機構60bは、
図2から
図4に示されるように、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、第2の被支持部の他方31bから回転軸線に対して略垂直方向に延びた他方側ドア延出部62がケース部材2bの内面に当接可能とされている。
【0072】
ここで、
図2に示されるように、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)とは、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態において、次の関係となっている。
【0073】
モードドア30(第2ドア)の他方側ドア延出部62とケース部材2bの内面との間には間隔L1が存在する。間隔L1は、モードドア30の回転軸方向への移動範囲となっている。また、ミックスドア20(第1ドア)の第1の被支持部の他方21bとケース部材2bの内面との間には間隔L2が存在する。間隔L2は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20とモードドア30との間には、ミックスドア20の第1の被支持部の他方21bの円板状部28aとモードドア30の側壁部32bとの間の間隔L101と、ミックスドア20の第1の被支持部の一方21aとモードドア30の側壁部32aの外面との間の間隔L102と、ミックスドア20の第1の被支持部の一方21aの筒孔25の底面とモードドア30の第2の被支持部の一方31aの頂面との間の間隔L103と、モードドア30の他方側ドア延出部62とミックスドア20の第1の被支持部の他方21bの円板状部28aとの間の間隔L104とが存在する。そして、間隔L1は、間隔L2、間隔L101、間隔L102、間隔L103、間隔L104よりも小さく設定され、間隔L2は、間隔L101、間隔L102、間隔L103、間隔L104のいずれよりも小さく設定されている。
【0074】
また、
図3に示されるように、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)とは、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態において、次の関係となっている。
【0075】
モードドア30(第2ドア)の一方側ドア延出部61とケース部材2aの内面との間には間隔L3が存在する。間隔L3は、モードドア30の回転軸方向への移動範囲となっており、前記間隔L1と等しい。また、ミックスドア30(第1ドア)の側壁部22aとケース部材2aの内面との間には間隔L4が存在する。間隔L4は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっており、前記間隔L2と等しい。ミックスドア20とモードドア30との間には、前記間隔L101と、前記間隔L102と、前記間隔L103と、前記間隔L104とが存在する。間隔L3は、間隔L101、間隔L102、間隔L103、間隔L104のいずれよりも小さく設定され、間隔L4は、間隔L3、間隔L101、間隔L102、間隔L103、間隔L104のいずれよりも小さく設定されている。
【0076】
このことから、間隔L1と間隔L3とが等しく、間隔L1、L3は間隔L101、L102、L103、L104より小さい(間隔L101、L102、L103、L104間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L2と間隔L4とが等しく、間隔L2、L4は間隔L101、L102、L103、L104より小さい(間隔L101、L102、L103、L104間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0077】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図2において、右側に移動)する場合に、間隔L1が間隔L101よりも小さく、間隔L2が間隔L102、間隔L103、間隔L104よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0078】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図2において、右側に移動)する場合、間隔L101が縮み、間隔L102、間隔L103、間隔L104が広がる。ここで、間隔L101よりも間隔L1(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L101がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103、間隔L104が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L104よりも間隔L2(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L104がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L2よりも間隔L1が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103、間隔L104が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L104よりも間隔L2が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L104がゼロとなることがない。
【0079】
また、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2aに当接するように移動(
図3において、左側に移動)する場合に、間隔L3が間隔L102、間隔L103、間隔L104よりも小さく、間隔L4が間隔L101よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0080】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図3において、左側に移動)する場合、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103、間隔L104が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L104よりも間隔L3(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L104がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L101が縮み、間隔L102、間隔L103、間隔L104が広がる。ここで、間隔L101よりも間隔L4(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L101がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L4よりも間隔L3が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L101が縮み、間隔L102、間隔L103、間隔L104が広がる。ここで、間隔L101よりも間隔L4が小さいので、間隔L101がゼロとなることがない。
【0081】
しかるに、実施例1の第1例によれば、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bとの当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【0082】
(第2例)
更に、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿った方向の移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第2例を、
図5から
図7を用いて説明する。
【0083】
規制機構50aは、
図5、
図6に示されるように、第1例と同様に、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。規制機構50bは、
図5、
図6に示されるように、第1例と同様に、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、第1の被支持部の他方21bの周壁部28bがケース部材2bの内面に当接可能とされている。
【0084】
規制機構60aは、
図5から
図7に示されるように、第1例と同様に、第2ドア30とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部32aの外面からケース部材2aに向かって延びた一方側ドア延出部61がケース部材2aの内面に当接可能とされている。一方側ドア延出部61は、この実施例では、
図7に示されるように、第2の被支持部の一方31aを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。また、規制機構60bは、
図5から
図7に示されるように、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、側壁部32bの外面からケース部材2bに向かって延びた他方側ドア延出部63がケース部材2bの内面に当接可能とされている。他方側ドア延出部63は、この実施例では、
図7に示されるように、第2の被支持部の他方31bを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。
【0085】
ここで、
図5に示されるように、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)とは、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態において、次の関係となっている。
【0086】
モードドア30(第2ドア)の他方側ドア延出部63とケース部材2bの内面との間には、間隔L5が存在する。間隔L5は、モードドア30の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20(第1ドア)の第1の被支持部の他方21bとケース部材2bの内面との間には、第1例と同様に、間隔L2が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、第1例に示されたミックスドア20とモードドア30との間の間隔のうち、間隔L101と、間隔L102と、間隔L103とが存在する。そして、間隔L2は、これらの間隔L101、間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さく設定されている。また、間隔L5は、間隔L2、間隔L101、間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さく設定されている。
【0087】
また、
図6に示されるように、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)とは、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態において、次の関係となっている。
【0088】
モードドア30(第2ドア)の一方側ドア延出部61とケース部材2aの内面との間には、第1例と同様に、間隔L3が存在する。ミックスドア20の側壁部22aとケース部材2aの内面との間には、第1例と同様に、間隔L4が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、第1例に示されたミックスドア20とモードドア30との間の間隔のうち、間隔L101と、間隔L102と、間隔L103とが存在する。間隔L3、L4は、これらの間隔L101、間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さく設定されている。
【0089】
このことから、間隔L5と間隔L3とが等しく、間隔L5、L3は間隔L101、L102、L103より小さい(間隔L101、L102、L103間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L2と間隔L4とが等しく、間隔L2、L4は間隔L101、L102、L103より小さい(間隔L101、L102、L103、L104間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0090】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動(
図5において、右側に移動)する場合に、間隔L5が間隔L101よりも小さく、間隔L2が間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0091】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図5において、右側に移動)する場合、間隔L101が縮み、間隔L102、間隔L103が広がる。ここで、間隔L101よりも間隔L5(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L101がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103よりも間隔L2(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L102がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L2よりも間隔L5が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103よりも間隔L2が小さいので、間隔L102、間隔L103がゼロとなることがない。
【0092】
また、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2aに当接するように移動(
図6において、左側に移動)する場合に、間隔L3、L4は、これらの間隔L101、間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0093】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図6において、左側に移動)する場合、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103よりも間隔L3(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L101が縮み、間隔L102、間隔L103が広がる。ここで、間隔L101よりも間隔L4(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L101がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L4よりも間隔L3が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L101が縮み、間隔L102、間隔L103が広がる。ここで、間隔L101よりも間隔L4が小さいので、間隔L101がゼロとなることがない。
【0094】
しかるに、実施例1の第2例によっても、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bとの当接のみによって行われので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【0095】
(第3例)
更にまた、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿った方向の移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第3例を、
図8から
図10を用いて説明する。
【0096】
規制機構50aは、
図8、
図9に示されるように、第1例、第2例と同様に、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。規制機構50bも、
図8、
図9に示されるように、第1例、第2例と同様に、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、第1の被支持部の他方21bの周壁部28bがケース部材2bの内面に当接可能とされている。
【0097】
規制機構60aは、
図8から
図10に示されるように、第2ドア30とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、ケース部材2aの内面から第2ドア30に向かって延びた一方側壁延出部64が第2ドア30の側壁部32aの外面に当接可能とされている。一方側壁延出部64は、この実施例では、
図10(a)に示されるように、軸受孔41を中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。また、規制機構60bは、
図8から
図10に示されるように、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、ケース部材2bの内面から第2ドア30に向かって延びた他方側壁延出部65が第2ドア30の側壁部32bの外面に当接可能とされている。他方側壁延出部65は、この実施例では、
図10(b)に示されるように、軸受孔42を中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。
【0098】
ここで、
図8に示されるように、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)とは、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態において、次の関係となっている。
【0099】
モードドア30(第2ドア)の側壁部32bとケース部材2bの他方側壁延出部65との間には間隔L6が存在する。間隔L6は、モードドア30の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20(第1ドア)の第1の被支持部の他方21bとケース部材2bの内面との間には、第1例、第2例と同様に、間隔L2が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、第2例と同様に、間隔L101と、間隔L102と、間隔L103とが存在する。そして、間隔L2は、これらの間隔L101、間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さく設定され、間隔L6は、間隔L2、間隔L101、間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さく設定されている。
【0100】
また、
図9に示されるように、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)とは、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態において、次の関係となっている。
【0101】
モードドア30(第2ドア)の側壁部32aとケース部材2aの一方側壁延出部64との間には間隔L7が存在する。間隔L7は、モードドア30の回転軸方向への移動範囲となっており、間隔L6と等しい。ミックスドア20(第1ドア)の側壁部22aとケース部材2aの内面との間には、第1例、第2例と同様に、間隔L4が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、第2例と同様に、間隔L101と、間隔L102と、間隔L103とが存在する。そして、間隔L7、L4は、これらの間隔L101、間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さく設定されている。
【0102】
このことから、間隔L6と間隔L7とが等しく、間隔L6、L7は間隔L101、L102、L103より小さい(間隔L101、L102、L103間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L2と間隔L4とが等しく、間隔L2、L4は間隔L101、L102、L103より小さい(間隔L101、L102、L103間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0103】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図8において、右側に移動)する場合に、間隔L6が間隔L101よりも小さく、間隔L2が間隔L102、間隔L103よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0104】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図8において、右側に移動)する場合、間隔L101が縮み、間隔L102、間隔L103が広がる。ここで、間隔L101よりも間隔L6(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L101がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103よりも間隔L2(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L2よりも間隔L6が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103よりも間隔L2が小さいので、間隔L102、間隔L103がゼロとなることがない。
【0105】
また、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2aに当接するように移動(
図9において、左側に移動)する場合に、間隔L7が間隔L102、間隔L103よりも小さく、間隔L4が間隔L101よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0106】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図9において、左側に移動)する場合、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103よりも間隔L7(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L101が縮み、間隔L102、間隔L103が広がる。ここで、間隔L101よりも間隔L4(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L101がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L4よりも間隔L7が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L101が縮み、間隔L102、間隔L103が広がる。ここで、間隔L101よりも間隔L4が小さいので、間隔L101がゼロとなることがない。
【0107】
しかるに、実施例1の第3例によっても、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bとの当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【0108】
(第4例)
そして、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿った方向の移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第4例を、
図11及び
図12を用いて説明する。
【0109】
規制機構50aは、
図11、
図12に示されるように、第1例から第3例と同様に、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。規制機構50bも、
図11、
図12に示されるように、第1例から第3例と同様に、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、第1の被支持部の他方21bの周壁部28bがケース部材2bの内面に当接可能とされている。
【0110】
規制機構60aは、
図11、
図12に示されるように、第2ドア30とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、ケース部材2aのうちモードドア30の側壁部32aの外面と対峙し且つミックスドア20の第1の被支持部21aよりも上方側となる部位をケース部材2aの他の部位よりもケース部材2b側に折り曲げることで形成された平板状の段差面66を有している。この段差面66が側壁部32aの外面に当接可能とされている。また、規制機構60bは、
図11、
図12に示されるように、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、ケース部材2bの内面のうちモードドア30の側壁部32bの外面と対峙し且つミックスドア20の第1の被支持部21bの周壁部28bよりも上方側となる部位をケース部材2bの他の部位よりもケース部材2a側に折り曲げることで形成された平板状の段差面67を有している。この段差面67が側壁部32bの外面に当接可能とされている。
【0111】
ここで、
図11に示されるように、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)とは、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態において、次の関係となっている。
【0112】
モードドア30の側壁部32bとケース部材2bの段差面67との間には間隔L8が存在する。間隔L8は、モードドア30の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20(第1ドア)の第1の被支持部の他方21bとケース部材2bの内面との間には、第1例から第3例と同様に、間隔L2が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、第2例、第3例と同様に、間隔L101と、間隔L102と、間隔L103とが存在する。そして、間隔L2は、これらの間隔L101、間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さく設定され、間隔L8は、間隔L2、間隔L101、間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さく設定されている。
【0113】
また、
図12に示されるように、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)とは、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態において、次の関係となっている。
【0114】
モードドア30(第2ドア)の側壁部32aとケース部材2aの段差面66との間には間隔L9が存在する。間隔L9は、モードドア30の回転軸方向への移動範囲となっており、間隔L8と等しい。ミックスドア20(第1ドア)の側壁部22aとケース部材2aの内面との間には、第1例から第3例と同様に、間隔L4が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、第2例、第3例と同様に、間隔L101と、間隔L102と、間隔L103とが存在する。そして、間隔L9、L4は、これらの間隔L101、間隔L102、間隔L103のいずれよりも小さく設定されている。
【0115】
このことから、間隔L8と間隔L9とが等しく、間隔L8、L9は間隔L101、L102、L103より小さい(間隔L101、L102、L103間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L2と間隔L4とが等しく、間隔L2、L4は間隔L101、L102、L103より小さい(間隔L101、L102、L103間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0116】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図11において、右側に移動)する場合に、間隔L8が間隔L101よりも小さく、間隔L2が間隔L102、間隔L103よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0117】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図11において、右側に移動)する場合、間隔L101が縮み、間隔L102、間隔L103が広がる。ここで、間隔L101よりも間隔L8(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L101がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103よりも間隔L2(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L2よりも間隔L8が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L101が広がり、間隔L102、間隔L103が縮む。ここで、間隔L102、間隔L103よりも間隔L2が小さいので、間隔L102、間隔L103がゼロとなることがない。
【0118】
しかるに、実施例1の第4例によっても、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bとの当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【実施例2】
【0119】
図13から
図23において、ドアの保持構造の実施例2が示されている。
【0120】
ミックスドア20の第1の被支持部21a(第1の被支持部の一方)は、
図15、
図18及び
図21に示されるように、側壁部22aから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて円筒状に延出することで形成されている。そして、第1の被支持部の一方21aは、空調ケース2の対向するケース部材2a(第1の壁)、2b(第2の壁)のうちのケース部材2aに形成された軸受孔41に回転自在に支持されていると共に筒孔25を有している。また、ミックスドア20の第1の被支持部21b(第1の被支持部の他方)は、
図15、
図18及び
図21に示されるように、側壁部22bから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて円柱状に延出することで形成されている。
【0121】
モードドア30の第2の被支持部31a(第2の被支持部の一方)は、
図15、
図18及び
図21に示されるように、側壁部22aから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて円柱状に延出することで形成されている。また、モードドア30の第2の被支持部31b(第2の被支持部の他方)は、
図15、
図18及び
図21に示されるように、側壁部22bから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて円筒状に延出することで形成されている。そして、第2の被支持部の他方31bは、空調ケース2の対向するケース部材2a、2bのうちのケース部材2bに形成された軸受孔42に回転自在に支持されていると共に筒孔35を有している。
【0122】
第2の被支持部の一方31aの端部は、外径寸法が第1の被支持部の一方21aに形成された筒孔25の内径寸法よりも僅かに小さく形成されており、第2の被支持部の一方31aの端部を第1の被支持部の一方21aの筒孔25に回転自在に挿入させることができる。また、第1の被支持部の他方21bの端部は、外径寸法が第2の被支持部の他方31bに形成された筒孔35の内径寸法よりも僅かに小さく形成されており、第1の被支持部の他方21bの端部を第2の被支持部の他方31bの筒孔35に回転自在に挿入させることができる。
【0123】
第1の被支持部の一方21aの回転軸線に沿った方向の寸法は、第2の被支持部の一方31aの回転軸線に沿った方向の寸法よりも長くなるように形成されており、第2の被支持部の一方31aが挿入される範囲の筒孔25の内形状は少なくとも断面が円形状となるように形成されている。また、第2の被支持部の他方31bの回転軸線に沿った方向の寸法は、第1の被支持部の他方21bの回転軸線に沿った方向の寸法よりも長くなるように形成されており、第1の被支持部の他方21bが挿入される範囲の筒孔35の内形状は少なくとも断面が円形状となるように形成されている。
【0124】
このような構成のミックスドア20とモードドア30とを組み付けるには、
図15、
図18に示されるように、第1の被支持部21a、21bと被支持部31a、31bとを近接した状態でミックスドア20とモードドア30とを対向させ、その状態から、ミックスドア20の被支持部21a、21bとモードドア30の被支持部31a、31bとが同軸線上に沿って一列になるように、互いのドア20、30を回転軸線上に沿ってずらした状態とし、しかる後に、モードドア30をミックスドア20に対し軸方向で重ね合せるように移動させて、第2の被支持部の一方31aを第1の被支持部の一方21aに対して軸方向に沿って近接させ、また、第2の被支持部の他方31bを第1の被支持部の他方21bに対して軸方向に沿って、第2の被支持部の一方31aを第1の被支持部の一方21aに近接させる方向と同方向から近接させる。
【0125】
そして、第2の被支持部の一方31aを第1の被支持部の一方21aの筒孔25に挿入させ、すなわち第1の被支持部の一方21aを第2の被支持部の一方31aに外装させ、また、第2の被支持部の他方31bを第1の被支持部の他方21bに外装させ、すなわち、第1の被支持部の他方21bを第2の被支持部の他方31bが有する筒孔35に挿入させることで、ミックスドア20とモードドア30とを同軸上で互いに回転可能に仮組み付けする。
【0126】
その後、
図21に示すように、左右に分割された状態のケース部材2a、2bに、ミックスドア20、モードドア30を回転軸線方向から近づけて、第1の被支持部の一方21aをケース部材2aの軸受孔41に挿入し、第2の被支持部の他方31bを第1のケース部材の他方2bが有する軸受孔42に挿入し、ケース部材2a、2bを組み合わせて空調ケース2を構成する。尚、
図21は分かりやすくするためにミックスドア20とモードドア30とが分かれて図示されているが、仮組み付けされた状態で上記作業を行う。
【0127】
(第1例)
次に、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿う方向への移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第1例を、
図13から
図15に基づいて説明する。
【0128】
規制機構50aは、
図13から
図15に示されるように、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。また、規制機構50bは、
図13から
図15に示されるように、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、側壁部22bの外面からケース部材2bに向かって延びたドア延出部51が当接可能とされている。ドア延出部51は、この実施例では、
図15に示されるように、第1の被支持部の他方21bを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。
【0129】
規制機構60aは、
図13から
図15に示されるように、ケース部材2a(第1の壁)と第2ドア30とで構成されるもので、ケース部材2aの内面に、側壁部32aの外面からケース部材2aに向かって延びた一方側ドア延出部61が当接可能とされている。一方側ドア延出部61は、この実施例では、
図15に示されるように、第2の被支持部の一方31aを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。また、規制機構60bは、
図13から
図15に示されるように、ケース部材2b(第2の壁)と第2ドア30とで構成されるもので、ケース部材2bの内面に、第2の被支持部の他方31bから回転軸線に対して略垂直方向に延びた他方側ドア延出部62が当接可能とされている。
【0130】
次に、
図13を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1と同様の間隔は、間隔L1、間隔L102、間隔L103と、実施例1と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0131】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1と同様の間隔L1が存在する。ミックスドア20(第1ドア)のドア延出部51とケース部材2bの内面との間には間隔L10が存在する。間隔L10は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっている。そして、ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1と同様の間隔L102、間隔L103の他、ミックスドア20の側壁部22bの外面とモードドア30の第2の被支持部の他方31bとの間隔L105と、ミックスドア20の第1の被支持部の他方31bとモードドア30の第2の被支持部31bとの間隔L106とが存在する。そして、間隔L10は、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さく設定されている。
【0132】
また、
図14を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1と同様の間隔は、間隔L3、間隔L4、間隔L102、間隔L103と、実施例1と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0133】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2aとの間には、実施例1と同様の間隔L3が存在し、ミックスドアモードドア20(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1と同様の間隔L4が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1と同様の間隔L102、間隔L103の他、ミックスドア20の側壁部22bの外面とモードドア30の第2の被支持部の他方31bとの間隔L105と、ミックスドア20の第1の被支持部の他方31bとモードドア30の第2の被支持部31bとの間隔L106とが存在する。そして、間隔L3は、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さく設定されている。
【0134】
このことから、間隔L1と間隔L3とが等しく、間隔L1、L3は間隔L102、L103、L105、L106より小さい(間隔L102、L103、L105、L106間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L10と間隔L4とが等しく、間隔L10、L4は間隔L102、L103、L105、L106より小さい(間隔L102、L103、L105、L106間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0135】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図13において、右側に移動)する場合に、間隔L10が間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0136】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図13において、右側に移動)する場合、間隔L1のみが縮まり、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれも縮まることがない。このため、モードドア30が、
図13の右側に移動しても、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれもが縮まる。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも間隔L10(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L1よりも間隔L10が小さくても、モードドア30の移動量がミックスドア20に影響しない。このため、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、ミックスドア20のみが移動するのと同様に、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106のいずれもが縮むが、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106よりも間隔L10が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。
【0137】
また、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2aに当接するように移動(
図14において、左側に移動)する場合に、間隔L3が間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0138】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図14において、左側に移動)する場合、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれもが縮まる。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも間隔L3(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L4のみが縮まり、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれも縮まることがない。このため、ミックスドア20が、
図14の左側に移動しても、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L3よりも間隔L4が小さくても、ミックスドア20の移動量がモードドア30に影響しない。このため、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、モードドア30のみが移動するのと同様に、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106のいずれもが縮むが、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106よりも間隔L3が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。
【0139】
しかるに、実施例2の第1例によれば、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bとの当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【0140】
(第2例)
更に、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿った方向の移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第2例を、
図16から
図18を用いて説明する。
【0141】
規制機構50aは、
図16から
図18に示されるように、本実施例の第1例と同様に、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。また、規制機構50bは、
図16から
図18に示されるように、本実施例の第1例と同様に、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、側壁部22bの外面からケース部材2bに向かって延びたドア延出部51が当接可能とされている。ドア延出部51は、この実施例では、
図18に示されるように、第1の被支持部の他方21bを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。
【0142】
規制機構60aは、
図16から
図18に示されるように、本実施例の第1例と同様に、ケース部材2a(第1の壁)と第2ドア30とで構成されるもので、ケース部材2aの内面に、側壁部32aの外面からケース部材2aに向かって延びた一方側ドア延出部61が当接可能とされている。一方側ドア延出部61は、この実施例では、
図18に示されるように、第2の被支持部の一方31aを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。また、規制機構60bは、
図16から
図18に示されるように、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、側壁部32bの外面からケース部材2bに向かって延びた他方側ドア延出部63がケース部材2bの内面に当接可能とされている。他方側ドア延出部63は、この実施例では、
図18に示されるように、第2の被支持部の他方31bを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。
【0143】
次に、
図16を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1と同様の間隔は、間隔L5、間隔L102、間隔L103と、実施例1と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0144】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1と同様の間隔L5が存在する。ミックスドア20(第1ドア)のドア延出部51とケース部材2bの内面との間には間隔L10が存在する。間隔L10は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1と同様の間隔L102、間隔L103の他、ミックスドア20の側壁部22bの外面とモードドア30の第2の被支持部の他方31bとの間隔L105と、ミックスドア20の第1の被支持部の他方31bとモードドア30の第2の被支持部31bとの間隔L106とが存在する。そして、間隔L10は、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さく設定されている。
【0145】
また、
図17を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1と同様の間隔は、間隔L3、間隔L4、間隔L102、間隔L103と、実施例1と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0146】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2aとの間には、実施例1と同様の間隔L3が存在し、ミックスドアモードドア20(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1と同様の間隔L4が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1と同様の間隔L102、間隔L102の他、ミックスドア20の側壁部22bの外面とモードドア30の第2の被支持部の他方31bとの間隔L105と、ミックスドア20の第1の被支持部の他方31bとモードドア30の第2の被支持部31bとの間隔L106とが存在する。そして、間隔L3は、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さく設定されている。
【0147】
このことから、間隔L5と間隔L3とが等しく、間隔L5、L3は間隔L102、L103、L105、L106より小さい(間隔L102、L103、L105、L106間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L10と間隔L4とが等しく、間隔L10、L4は間隔L102、L103、L105、L106より小さい(間隔L102、L103、L105、L106間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0148】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図16において、右側に移動)する場合に、実施例2の第1例と同様に、間隔L10が間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0149】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図16において、右側に移動)する場合、間隔L5のみが縮まり、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれも縮まることがない。このため、モードドア30が、
図16の右側に移動しても、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれもが縮まる。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも間隔L10(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L5よりも間隔L10が小さくても、モードドア30の移動量がミックスドア20に影響しない。このため、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、ミックスドア20のみが移動するのと同様に、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106のいずれもが縮むが、間隔L102、間隔L103、間隔L105よりも間隔L10が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。
【0150】
また、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動(
図17において、左側に移動)する場合に、実施例2の第1例と同様に、間隔L3が間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0151】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図17において、左側に移動)する場合、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれもが縮まる。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも間隔L3(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L4のみが縮まり、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれも縮まることがない。このため、ミックスドア20が、
図17の左側に移動しても、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L3よりも間隔L4が小さくても、ミックスドア20の移動量がモードドア30に影響しない。このため、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、モードドア30のみが移動するのと同様に、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106のいずれもが縮むが、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106よりも間隔L3が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。
【0152】
しかるに、実施例2の第2例によっても、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bとの当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【0153】
(第3例)
更にまた、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿った方向の移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第3例を、
図19から
図21を用いて説明する。
【0154】
規制機構50aは、
図19から
図21に示されるように、本実施例の第1例や、第2例と同様に、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。また、規制機構50bは、
図19から
図21に示されるように、本実施例の第1例や、第2例と同様に、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、側壁部22bの外面からケース部材2bに向かって延びたドア延出部51が当接可能とされている。ドア延出部51は、図示しないが、第1例の
図15や第2例の
図18と同様に、第1の被支持部の他方21bを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。
【0155】
規制機構60aは、
図19から
図21に示されるように、第2ドア30とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、ケース部材2aの内面から第2ドア30に向かって延びた一方側壁延出部64が第2ドア30の側壁部32aの外面に当接可能とされている。一方側壁延出部64は、この実施例では、
図21(a)に示されるように、軸受孔41を中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。また、規制機構60bは、
図19から
図21に示されるように、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、ケース部材2bの内面から第2ドア30に向かって延びた他方側壁延出部65が第2ドア30の側壁部32bの外面に当接可能とされている。他方側壁延出部65は、この実施例では、
図21(b)に示されるように、軸受孔42を中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。
【0156】
次に、
図19を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1と同様の間隔は、間隔L6、間隔L102、間隔L103と、実施例1と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0157】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1と同様の間隔L6が存在する。ミックスドア20(第1ドア)のドア延出部51とケース部材2bの内面との間には間隔L10が存在する。間隔L10は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1と同様の間隔L102、間隔L103の他、ミックスドア20の側壁部22bの外面とモードドア30の第2の被支持部の他方31bとの間隔L105と、ミックスドア20の第1の被支持部の他方31bとモードドア30の第2の被支持部31bとの間隔L106とが存在する。そして、間隔L10は、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さく設定されている。
【0158】
また、
図20を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1と同様の間隔は、間隔L7、間隔L4、間隔L102、間隔L103と、実施例1と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0159】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2aとの間には、実施例1と同様の間隔L7が存在し、ミックスドアモードドア20(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1と同様の間隔L4が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1と同様の間隔L102、間隔L103の他、ミックスドア20の側壁部22bの外面とモードドア30の第2の被支持部の他方31bとの間隔L105と、ミックスドア20の第1の被支持部の他方31bとモードドア30の第2の被支持部31bとの間隔L106とが存在する。そして、間隔L7は、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さく設定されている。
【0160】
このことから、間隔L6と間隔L7とが等しく、間隔L6、L7は間隔L102、L103、L105、L106より小さい(間隔L102、L103、L105、L106間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L10と間隔L4とが等しく、間隔L10、L4は間隔L102、L103、L105、L106より小さい(間隔L102、L103、L105、L106間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0161】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図19において、右側に移動)する場合に、実施例2の第1例、第2例と同様に、間隔L10が間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0162】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図19において、右側に移動)する場合、間隔L6のみが縮まり、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれも縮まることがない。このため、モードドア30が、
図19の右側に移動しても、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれもが縮まる。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも間隔L10(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L6よりも間隔L10が小さくても、モードドア30の移動量がミックスドア20に影響しない。このため、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、ミックスドア20のみが移動するのと同様に、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106のいずれもが縮むが、間隔L102、間隔L103、間隔L105よりも間隔L10が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。
【0163】
また、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2aに当接するように移動(
図20において、左側に移動)する場合に、間隔L7が間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0164】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図20において、左側に移動)する場合、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれもが縮まる。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも間隔L7(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L4のみが縮まり、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれも縮まることがない。このため、ミックスドア20が、
図20の左側に移動しても、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L7よりも間隔L4が小さくても、ミックスドア20の移動量がモードドア30に影響しない。このため、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、モードドア30のみが移動するのと同様に、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106のいずれもが縮むが、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106よりも間隔L7が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。
【0165】
しかるに、実施例2の第3例によっても、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bとの当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【0166】
(第4例)
そして、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿った方向の移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第4例を、
図22及び
図23を用いて説明する。
【0167】
規制機構50aは、
図22及び
図23に示されるように、本実施例の第1例から第3例と同様に、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。また、規制機構50bは、
図22及び
図23に示されるように、本実施例の第1例から第3例と同様に、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、側壁部22bの外面からケース部材2bに向かって延びたドア延出部51が当接可能とされている。ドア延出部51は、図示しないが、第1例の
図15や第2例の
図18と同様に、第1の被支持部の他方21bを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。
【0168】
規制機構60aは、
図22及び
図23に示されるように、第2ドア30とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、ケース部材2aのうちモードドア30の側壁部32aの外面と対峙し且つミックスドア20の第1の被支持部21aよりも上方側となる部位をケース部材2aの他の部位よりもケース部材2b側に折り曲げることで形成された平板状の段差面66を有する。そして、この段差面66が側壁部32aの外面に当接可能となっている。また、規制機構60bは、
図22及び
図23に示されるように、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、ケース部材2bの内面のうちモードドア30の側壁部32bの外面と対峙し且つミックスドア20の第1の被支持部21bの周壁部28bよりも上方側となる部位をケース部材2bの他の部位よりもケース部材2a側に折り曲げることで形成された平板状の段差面67を有する。そして、この段差面67が側壁部32bの外面に当接可能となっている。
【0169】
次に、
図22を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1と同様の間隔は、間隔L8、間隔L102、間隔L103と、実施例1と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0170】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1と同様の間隔L8が存在する。ミックスドア20(第1ドア)のドア延出部51とケース部材2bの内面との間には間隔L10が存在する。間隔L10は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1と同様の間隔L102、間隔L103の他、ミックスドア20の側壁部22bの外面とモードドア30の第2の被支持部の他方31bとの間隔L105と、ミックスドア20の第1の被支持部の他方31bとモードドア30の第2の被支持部31bとの間隔L106とが存在する。そして、間隔L10は、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さく設定されている。
【0171】
また、
図23を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1と同様の間隔は、間隔L9、間隔L4、間隔L102、間隔L103と、実施例1と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0172】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2aとの間には、実施例1と同様の間隔L9が存在し、ミックスドアモードドア20(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1と同様の間隔L4が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1と同様の間隔L102、間隔L102の他、ミックスドア20の側壁部22bの外面とモードドア30の第2の被支持部の他方31bとの間隔L105と、ミックスドア20の第1の被支持部の他方31bとモードドア30の第2の被支持部31bとの間隔L106とが存在する。そして、間隔L9は、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれよりも小さく設定されている。
【0173】
このことから、間隔L8と間隔L9とが等しく、間隔L8、L9は間隔L102、L103、L105、L106より小さい(間隔L102、L103、L105、L106間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L10と間隔L4とが等しく、間隔L10、L4は間隔L102、L103、L105、L106より小さい(間隔L102、L103、L105、L106間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0174】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図22において、右側に移動)する場合に、実施例2の第1例から第3例と同様に、間隔L10が間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0175】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図22において、右側に移動)する場合、間隔L8のみが縮まり、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれも縮まることがない。このため、モードドア30が、
図22の右側に移動しても、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれもが縮まる。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも間隔L10(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L8よりも間隔L10が小さくても、モードドア30の移動量がミックスドア20に影響しない。このため、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、ミックスドア20のみが移動するのと同様に、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106のいずれもが縮むが、間隔L102、間隔L103、間隔L105よりも間隔L10が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。
【0176】
また、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2aに当接するように移動(
図23において、左側に移動)する場合に、間隔L9が間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0177】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図23において、左側に移動)する場合、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれもが縮まる。ここで、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106よりも間隔L9(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L4のみが縮まり、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106のいずれも縮まることがない。このため、ミックスドア20が、
図23の左側に移動しても、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L9よりも間隔L4が小さくても、ミックスドア20の移動量がモードドア30に影響しない。このため、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、モードドア30のみが移動するのと同様に、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106のいずれもが縮むが、間隔L102、間隔L103、間隔L105、L106よりも間隔L9が小さいので、間隔L102、間隔L103、間隔L105、間隔L106がゼロとなることがない。
【0178】
しかるに、実施例2の第4例によっても、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bとの当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【実施例3】
【0179】
図24から
図33において、ドアの保持構造の実施例3が示されている。
【0180】
ミックスドア20の第1の被支持部21a(第1の被支持部の一方)は、
図26及び
図29に示されるように、側壁部22aから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて円筒状に延出することにより形成されている。そして、第1の被支持部の一方21aは、空調ケース2の対向するケース部材2a(第1の壁)、2b(第2の壁)のうちのケース部材2aに形成された軸受孔41に回転自在に支持されていると共に筒孔25を有したものとなっている。また、ミックスドア20の第1の被支持部21b(第1の被支持部の他方)は、
図26及び
図29に示されるように、側壁部22bから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて円筒状に延出することにより形成されている。そして、第1の被支持部の他方21bは、空調ケース2の対向するケース部材2a、2bのうちのケース部材2bに形成された軸受孔42に回転自在に支持されていると共に筒孔26を有したものとなっている。
【0181】
そして、筒孔25、26は、軸線方向から見て円形状をなし、その内径寸法は、下記するモードドア30の最大横幅寸法より大きくなっていると共に、被支持部21a、21bは、当該被支持部21a、21bの軸線に沿った方向に延びると共に筒孔25、26と連通したスリット部29、30を有している。スリット部29の被支持部21a、21bの円周方向に沿った方向(軸線に沿った方向と交差する方向)の幅は、下記するモードドア30の第2の被支持部31a、31bの縮幅部36、37の最短幅寸法より僅かに大きくなっている。これに伴い、被支持部21a、21bのスリット部29から第2の被支持部31a、31bの縮幅部36、37を筒孔25、26内に挿入した後、第2の被支持部31a、31bの縮幅部36、37を筒孔25、26内で回転させることが可能になっている。
【0182】
モードドア30の第2の被支持部31a(第2の被支持部の一方)は、
図26及び
図29に示されるように、側壁部32aから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて延出することで形成されている。そして、第2の被支持部の一方31aは、少なくとも側壁部32aから所要範囲においては薄肉の板状の縮幅部36となっている。また、モードドア30の第2の被支持部31b(第2の被支持部の他方)は、
図26及び
図29に示されるように、側壁部32bから回転軸線上を空調ケース2の外側に向けて延出することで形成されている。そして、第2の被支持部の他方31bは、少なくとも側壁部32bから所要範囲においては薄肉の板状の縮幅部37となっている。更に、縮幅部36、37は、この実施例3では相対的に幅の広い側面が傾斜した状態で側壁部32a又は32bから延出している。
【0183】
このような構成のミックスドア20とモードドア30とを組み付けるには、
図26(a)、
図29(a)に示されるように、第1の被支持部21a、21bと第2の被支持部31a、31bとを近接した状態でミックスドア20とモードドア30とを対向させ、その状態から、モードドア30を傾けて、第2の被支持部31a、31bの縮幅部36、37の最短幅の部位を第1の被支持部21a、21bのスリット部29に合せて、第2の被支持部31a、31bの縮幅部36、37をスリット部29から第1の被支持部21a、21bの筒孔25、26内に挿入した後、縮幅部36、37を筒孔25、26内で回転させることで、
図26(b)、
図29(b)に示されるように、ミックスドア20とモードドア30とを仮組み付けする。
【0184】
その後、図示しないが、これまでの実施例1、2と同様に、左右に分割された状態のケース部材2a、2bに、ミックスドア20、モードドア30を回転軸線方向から近づけて、第1の被支持部の一方21aをケース部材2aの軸受孔41に挿入し、第2の被支持部の他方31bをケース部材2bの軸受孔42に挿入し、ケース部材2a、2bを組み合わせて空調ケース2を構成する。
【0185】
(第1例)
次に、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿う方向への移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第1例を、
図24から
図26に基づいて説明する。
【0186】
規制機構50aは、
図24から
図26に示されるように、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、第1の被支持部の一方21aのケース部材2aよりも外側に突出した端側部位から当該第1の被支持部の一方の径方向外側(この実施例では径方向下側)に延びた一方側ドア延出部52を有している。そして、この一方側ドア延出部52が当該ケース部材2aの外面に当接可能となっている。また、規制機構50bは、
図24から
図26に示されるように、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、第1の被支持部の他方21bのケース部材2bよりも外側に突出した部位から当該第1の被支持部の他方21bの径方向外側(この実施例では径方向下側)に延びた他方側ドア延出部53を有している。そして、この他方側ドア延出部53が当該ケース部材2bの外面に当接可能となっている。
【0187】
規制機構60aは、第2ドア30とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、第2の被支持部の一方31aの端側部位のうちケース部材2aよりも外側で第1の被支持部の一方21aよりも更に外側に突出した部位から当該第2の被支持部の一方31aの径方向外側(この実施例では径方向上側)に延びた部位(延出部位68a)と、この延出部位68aからケース部材2aの側に延びた延出部位68bとから成るフック状の一方側ドア延出部68を有している。そして、この一方側ドア延出部68がケース部材2aの外面に当接可能となっている。また、規制機構60bは、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、第2の被支持部の他方31bの端側部位のうちケース部材2bよりも外側で第1の被支持部の他方21bよりも更に外側に突出した部位から当該第2の被支持部の他方31bの径方向外側(この実施例では径方向上側)に延びた部位(延出部位69a)と、この延出部位69aからケース部材2bの側に延びた延出部位69bとから成るフック状の他方側ドア延出部69を有している。そして、この他方側ドア延出部69がケース部材2bの外面に当接可能となっている。
【0188】
次に、
図24を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2b(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1及び実施例2と同様の間隔は、間隔L102と、実施例1及び実施例2と共通の符号を付し、実施例2と同様の間隔は、間隔L105と、実施例2と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0189】
モードドア30(第2ドア)の他方側ドア延出部69とケース部材2bの外面との間には間隔L11が存在する。間隔L11は、モードドア30の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20(第1ドア)の他方側ドア延出部53とケース部材2bの外面との間には間隔L12が存在する。間隔L12は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1、2と同様の間隔L102、実施例2と同様の間隔L105の他、ミックスドア20の第1の被支持部の他方31bとモードドア30の他方側ドア延出部69との間隔L107と、ミックスドア20の第1の被支持部の一方31aとモードドア30の一方側ドア延出部69との間隔L108とが存在する。そして、間隔L11は、間隔L102、間隔L1105、間隔L1107、間隔L108のいずれよりも小さく設定されている。また、間隔L12は、間隔L102、間隔L105、間隔L107、間隔L108のいずれよりも小さく設定されている。
【0190】
次に、
図25を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2b(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1及び実施例2と同様の間隔は、間隔L102と、実施例1及び実施例2と共通の符号を付し、実施例2と同様の間隔は、間隔L105と、実施例2と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0191】
モードドア30(第2ドア)の一方側ドア延出部68とケース部材2aの外面との間には間隔L13が存在する。間隔L13は、モードドア30の回転軸方向への移動範囲となっており、間隔L11と等しい。ミックスドア20(第1ドア)の一方側ドア延出部52とケース部材2aの外面との間には間隔L14が存在する。間隔L14は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっており、間隔L12と等しい。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1、2と同様の間隔L102、実施例2と同様の間隔L105の他、ミックスドア20の第1の被支持部の他方31bとモードドア30の他方側ドア延出部69との間隔L107と、ミックスドア20の第1の被支持部の一方31aとモードドア30の一方側ドア延出部69との間隔L108とが存在する。そして、間隔L13は、間隔L102、間隔L1105、間隔L1107、間隔L108のいずれよりも小さく設定されている。また、間隔L14は、間隔L102、間隔L105、間隔L107、間隔L108のいずれよりも小さく設定されている。
【0192】
このことから、間隔L11と間隔L13とが等しく、間隔L11、L13は間隔L102、L103、L105、L107、L108より小さい(間隔L102、L103、L105、L107、L108間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L12と間隔L14とが等しく、間隔L12、L14は間隔L102、L103、L105、L107、L108より小さい(間隔L102、L103、L105、L107、L108間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0193】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図24において、左側に移動)する場合に、間隔L11が間隔L102、間隔L107よりも小さく、間隔L12が間隔L105、間隔L108よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0194】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図24において、左側に移動)する場合、間隔L102、間隔L107が縮み、間隔L105、間隔L108が広がる。ここで、間隔L102、間隔L107よりも間隔L11(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、L107がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L102、間隔L107が広がり、間隔L105、間隔L108が縮む。ここで、間隔L105、間隔L108よりも間隔L12(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L105、間隔L108がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L12よりも間隔L11が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L102、間隔L107が広がり、間隔L105、間隔L108が縮む。ここで、間隔L105、間隔L108よりも間隔L12が小さいので、間隔L105、間隔L108がゼロとなることがない。
【0195】
また、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動(
図25において、右側に移動)する場合に、間隔L13が間隔L105、間隔L108よりも小さく、間隔L14が間隔L102、間隔L107よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0196】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図25において、右側に移動)する場合、間隔L105、間隔L108が縮み、間隔L102、間隔L107が広がる。ここで、間隔L105、間隔L108よりも間隔L13(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L105、L108がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L105、間隔L108が広がり、間隔L102、L107が縮む。ここで、間隔L102よりも間隔L14(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102、L107がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L14よりも間隔L13が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L105、間隔L108が広がり、間隔L102、間隔L107が縮む。ここで、間隔L102、間隔L107よりも間隔L14が小さいので、間隔L102、間隔L107がゼロとなることがない。
【0197】
しかるに、実施例3の第1例によれば、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bとの当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【0198】
(第2例)
更に、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿う方向への移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第2例を、
図27から
図29を用いて説明する。
【0199】
規制機構50aは、
図27、
図28に示されるように、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。また、規制機構50bは、
図27、
図28に示されるように、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2bの内面に当接可能とされている。
【0200】
規制機構60aは、
図27から
図29に示されるように、第2ドア30とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部32aの外面からケース部材2aに向かって延びた一方側ドア延出部61がケース部材2aの内面に当接可能とされている。一方側ドア延出部61は、この実施例では、
図29に示されるように、第2の被支持部の一方31aを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。また、規制機構60bは、
図27から
図29に示されるように、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、側壁部32bの外面からケース部材2bに向かって延びた他方側ドア延出部63がケース部材2bの内面に当接可能とされている。他方側ドア延出部63は、この実施例では、
図29に示されるように、第2の被支持部の他方31bを中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。
【0201】
次に、
図27を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1及び実施例2と同様の間隔は、間隔L5、間隔L102と、実施例1及び実施例2と共通の符号を付し、実施例2と同様の間隔は、間隔L105と、実施例2と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0202】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1、実施例2と同様の間隔L5が存在する。また、ミックスドア20(第1ドア)の側壁部22bとケース部材2bの内面との間には間隔L15が存在する。間隔L15は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1、2と同様の間隔L102、実施例2と同様の間隔L105が存在する。そして、間隔L5は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定され、間隔L15は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定されている。
【0203】
また、
図28を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1及び実施例2と同様の間隔は、間隔L3、間隔L102と、実施例1及び実施例2と共通の符号を付し、実施例2と同様の間隔は、間隔L105と、実施例2と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0204】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2aとの間には、実施例1、実施例2と同様の間隔L3が存在する。また、ミックスドア20(第1ドア)とケース部材2aとの間には、実施例1、実施例2と同様の間隔L4が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1、2と同様の間隔L102、実施例2と同様の間隔L105が存在する。そして、間隔L3は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定され、間隔L4は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定されている。
【0205】
このことから、間隔L5と間隔L3とが等しく、間隔L5、L3は間隔L102、L105より小さい(間隔L102、L105間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L15と間隔L4とが等しく、間隔L15、L4は間隔L102、L105より小さい(間隔L102、L105間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0206】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図27において、右側に移動)する場合に、間隔L5が間隔L105よりも小さく、間隔L15が間隔L102よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0207】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図27において、右側に移動)する場合、間隔L105が縮み、間隔L102が広がる。ここで、間隔L105よりも間隔L5(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L105がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L105が広がり、間隔L102が縮む。ここで、間隔L102よりも間隔L15(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L15よりも間隔L5が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L105が広がり、間隔L102が縮む。ここで、間隔L102よりも間隔L15が小さいので、間隔L102がゼロとなることがない。
【0208】
また、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2aに当接するように移動(
図28において、左側に移動)する場合に、間隔L3が間隔L102よりも小さく、間隔L4が間隔L105よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0209】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図28において、左側に移動)する場合、間隔L102が縮み、間隔L105が広がる。ここで、間隔L102よりも間隔L3(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L102が広がり、間隔L105が縮む。ここで、間隔L105よりも間隔L4(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L105がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L4よりも間隔L3が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L102が広がり、間隔L105が縮む。ここで、間隔L105よりも間隔L4が小さいので、間隔L105がゼロとなることがない。
【0210】
しかるに、実施例3の第2例によっても、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bとの当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【0211】
(第3例)
更にまた、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿った方向の移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第3例を、
図30及び
図31を用いて説明する。
【0212】
規制機構50aは、
図30、
図31に示されるように、本実施例の第2例と同様に、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。また、規制機構50bは、
図30、
図31に示されるように、本実施例の第2例と同様に、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2bの内面に当接可能とされている。
【0213】
規制機構60aは、
図30、
図31に示されるように、第2ドア30とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、ケース部材2aの内面から第2ドア30に向かって延びた一方側壁延出部64が第2ドア30の側壁部32aの外面に当接可能とされている。一方側壁延出部64は、特に図示しないが、
図10(a)に示される一方側壁延出部64と同様に、軸受孔41を中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。また、規制機構60bは、
図30、
図31に示されるように、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、ケース部材2bの内面から第2ドア30に向かって延びた他方側壁延出部65が第2ドア30の側壁部32bの外面に当接可能とされている。他方側壁延出部65は、特に図示しないが、
図10(b)に示される他方側壁延出部65と同様に、軸受孔42を中心点とした円周方向に沿って延びる円弧形状となっている。
【0214】
次に、
図30を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1及び実施例2と同様の間隔は、間隔L6、間隔L102と、実施例1及び実施例2と共通の符号を付し、実施例2と同様の間隔は、間隔L105と、実施例2と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0215】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1、実施例2と同様の間隔L6が存在する。また、ミックスドア20の側壁部22bとケース部材2bの内面との間には間隔L15が存在する。間隔L15は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1、2と同様の間隔L102、実施例2と同様の間隔L105が存在する。そして、間隔L6は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定され、間隔L15は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定されている。
【0216】
また、
図31を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1及び実施例2と同様の間隔は、間隔L7、間隔L4、間隔L102と、実施例1及び実施例2と共通の符号を付し、実施例2と同様の間隔は、間隔L105と、実施例2と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0217】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2aとの間には、実施例1、実施例2と同様の間隔L7が存在する。また、ミックスドア20(第1ドア)とケース部材2aとの間には、実施例1、実施例2と同様の間隔L4が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1、2と同様の間隔L102、実施例2と同様の間隔L105が存在する。そして、間隔L7は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定され、間隔L4は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定されている。
【0218】
このことから、間隔L6と間隔L7とが等しく、間隔L6、L7は間隔L102、L105より小さい(間隔L102、L105間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L15と間隔L4とが等しく、間隔L15、L4は間隔L102、L105より小さい(間隔L102、L105間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0219】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図30において、右側に移動)する場合に、間隔L6が間隔L105よりも小さく、間隔L15が間隔L102よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0220】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図30において、右側に移動)する場合、間隔L105が縮み、間隔L102が広がる。ここで、間隔L105よりも間隔L6(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L105がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L105が広がり、間隔L102が縮む。ここで、間隔L102よりも間隔L15(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L15よりも間隔L6が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L105が広がり、間隔L102が縮む。ここで、間隔L102よりも間隔L15が小さいので、間隔L102がゼロとなることがない。
【0221】
また、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2aに当接するように移動(
図31において、左側に移動)する場合に、間隔L7が間隔L102よりも小さく、間隔L4が間隔L105よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0222】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図31において、左側に移動)する場合、間隔L102が縮み、間隔L105が広がる。ここで、間隔L102よりも間隔L7(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L102が広がり、間隔L105が縮む。ここで、間隔L105よりも間隔L4(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L105がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L4よりも間隔L7が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L102が広がり、間隔L105が縮む。ここで、間隔L105よりも間隔L4が小さいので、間隔L105がゼロとなることがない。
【0223】
しかるに、実施例3の第3例によっても、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bの延出部64、65との当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【0224】
(第4例)
そして、ドア20、30の被支持部21、31の回転軸線に沿った方向の移動を規制するための、ミックスドア20又はモードドア30とケース部材2a又はケース部材2bとで適宜構成された規制機構50a、50b及び60a、60bの第4例を、
図32及び
図33を用いて説明する。
【0225】
規制機構50aは、
図32、
図33に示されるように、本実施例の第2例及び第3例と同様に、第1ドア20とケース部材2a(第1の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2aの内面に当接可能とされている。また、規制機構50bは、
図32、
図33に示されるように、本実施例の第2例及び第3例と同様に、第1ドア20とケース部材2b(第2の壁)とで構成されるもので、側壁部22aの外面がケース部材2bの内面に当接可能とされている。
【0226】
規制機構60aは、
図32、
図33に示されるように、第2ドア30とケース部材2a(第1の壁)とで構成される。そして、規制機構60aは、ケース部材2aのうちモードドア30の側壁部32aの外面と対峙し且つミックスドア20の第1の被支持部21aよりも上方側となる部位をケース部材2aの他の部位よりもケース部材2b側に折り曲げることで形成された平板状の段差面66を有して、この段差面66が側壁部32aの外面に当接可能とされている。また、規制機構60bは、
図32、
図33に示されるように、第2ドア30とケース部材2b(第2の壁)とで構成される。そして、規制機構60bは、ケース部材2bの内面のうちモードドア30の側壁部32bの外面と対峙し且つミックスドア20の第1の被支持部21bの周壁部28bよりも上方側となる部位をケース部材2bの他の部位よりもケース部材2a側に折り曲げることで形成された平板状の段差面67を有して、この段差面67が側壁部32bの外面に当接可能とされている。
【0227】
次に、
図32を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1及び実施例2と同様の間隔は、間隔L8、間隔L102と、実施例1及び実施例2と共通の符号を付し、実施例2と同様の間隔は、間隔L105と、実施例2と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0228】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2bとの間には、実施例1、実施例2と同様の間隔L8が存在する。また、ミックスドア20(第1ドア)の側壁部22bとケース部材2bの内面との間には間隔L15が存在する。間隔L15は、ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲となっている。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1、2と同様の間隔L102、実施例2と同様の間隔L105が存在する。そして、間隔L8は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定され、間隔L15は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定されている。
【0229】
また、
図33を用いて、ミックスドア20(第1ドア)と、モードドア30(第2ドア)と、ケース部材2a(第1の壁)と、ケース部材2b(第2の壁)との間の、ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに当接した状態における、寸法関係について以下に説明する。但し、実施例1及び実施例2と同様の間隔は、間隔L9、間隔L4、間隔L102と、実施例1及び実施例2と共通の符号を付し、実施例2と同様の間隔は、間隔L105と、実施例2と共通の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0230】
モードドア30(第2ドア)とケース部材2aとの間には、実施例1、実施例2と同様の間隔L9が存在する。また、ミックスドア20(第1ドア)とケース部材2aとの間には、実施例1、実施例2と同様の間隔L4が存在する。ミックスドア20とモードドア30との間には、実施例1、2と同様の間隔L102、実施例2と同様の間隔L105が存在する。そして、間隔L9は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定され、間隔L4は、間隔L102、間隔L105のいずれよりも小さく設定されている。
【0231】
このことから、間隔L8と間隔L9とが等しく、間隔L8、L9は間隔L102、L105より小さい(間隔L102、L105間の大小は不問。)寸法関係にある。そして、間隔L15と間隔L4とが等しく、間隔L15、L4は間隔L102、L105より小さい(間隔L102、L105間の大小は不問。)寸法関係にある。
【0232】
このような寸法関係にあるので、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2bに当接するように移動(
図32において、右側に移動)する場合に、間隔L8が間隔L105よりも小さく、間隔L15が間隔L102よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0233】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2bに当接するように移動(
図32において、右側に移動)する場合、間隔L105が縮み、間隔L102が広がる。ここで、間隔L105よりも間隔L8(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L105がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2bに当接するように移動する場合、間隔L105が広がり、間隔L102が縮む。ここで、間隔L102よりも間隔L15(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2bに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L15よりも間隔L8が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L105が広がり、間隔L102が縮む。ここで、間隔L102よりも間隔L15が小さいので、間隔L102がゼロとなることがない。
【0234】
また、ミックスドア20とモードドア30との一方又は双方がケース部材2aに当接するように移動(
図33において、左側に移動)する場合に、間隔L9が間隔L102よりも小さく、間隔L4が間隔L105よりも小さいことから、ミックスドア20とモードドア30とは回転軸線に沿った方向において、当接することがない。
【0235】
すなわち、モードドア30のみがケース部材2aに当接するように移動(
図33において、左側に移動)する場合、間隔L102が縮み、間隔L105が広がる。ここで、間隔L102よりも間隔L9(モードドア30の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L102がゼロとなることがない。ミックスドア20のみがケース部材2aに当接するように移動する場合、間隔L102が広がり、間隔L105が縮む。ここで、間隔L105よりも間隔L4(ミックスドア20の回転軸方向への移動範囲)が小さいので、間隔L105がゼロとなることがない。ミックスドア20とモードドア30とがケース部材2aに対しそれぞれが当接するように移動する場合、間隔L4よりも間隔L9が小さいので、ミックスドア20よりもモードドア30の移動量が少なく、間隔L102が広がり、間隔L105が縮む。ここで、間隔L105よりも間隔L4が小さいので、間隔L105がゼロとなることがない。
【0236】
しかるに、実施例3の第4例によっても、モードドア30の第2の被支持部31a、31bの回転軸線に沿った方向の移動に対する規制は、ミックスドア20とモードドア30との当接によらずに、ケース部材2a、2bの段差面66、67との当接のみによって行われるので、モードドア30の移動範囲を小さくすることができる。また、ミックスドア20とモードドア30とが当接することがなくなるので、2つのドア20、30とも相手方のドアの回転の影響を受けることもなくなる。
【0237】
ミックスドア20の構成について、
図4等において、同じ回転軸線上に配置される一対の第1の被支持部21a、21bと、各被支持部21a、21bに対して略垂直に延設される一対の側壁部22a、22bと、この一対の側壁部22a、22bの間を繋ぐ閉塞部23とを有して構成されるロータリ式ドアとして図示して説明してきたが必ずしもこれに限定されない。図示しないが、支持部21a、21bと同様の構成の被支持部と、この被支持部の軸線に対して略平行に延設された板状部を備える板ドアであっても良い。そして、このような板ドアたるミックスドア20であっても、図示しないが、ケース部材2a又は2bとで規制機構50a、50bが構成される。
【0238】
また、モードドア30においても同様であり、
図4等において、同じ回転軸線上に配置される一対の第1の被支持部31a、31bと、各第1の被支持部31a、31bに対して略垂直に延設される一対の側壁部32a、32bと、この一対の側壁部32a、32bの間を繋ぐ閉塞部33とを有して構成されるロータリ式ドアとして図示して説明してきたが必ずしもこれに限定されない。図示しないが、第1の支持部31a、31bと同様の構成の被支持部と、この被支持部の軸線に対して略平行に延設された板状部を備える板ドアであっても良い。そして、このような板ドアたるモードドア30であっても、図示しないが、その被支持部やケース部材2a、2bと対峙する面に一方側ドア延出部61や他方側ドア延出部62や一方側ドア延出部63や他方側ドア延出部64を適宜設けたり、ケース部材2a、2bに一方側壁延出部64や他方側壁延出部65を設けたり、ケース部材2a、2bに段差面66、67を設けたりすることで、図示しないが、ケース部材2a又は2bとで規制機構60a、60bを構成することができる。