特許第6261185号(P6261185)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6261185昇降モジュールおよび昇降モジュールを使用する昇降装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6261185
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】昇降モジュールおよび昇降モジュールを使用する昇降装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/68 20060101AFI20180104BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
   H01L21/68 K
   G02F1/13 101
【請求項の数】8
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-99172(P2013-99172)
(22)【出願日】2013年5月9日
(65)【公開番号】特開2014-3281(P2014-3281A)
(43)【公開日】2014年1月9日
【審査請求日】2016年4月12日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0050369
(32)【優先日】2012年5月11日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】508250936
【氏名又は名称】スンハン・エンジニアリング・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100157440
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 良太
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】コ・スクミン
(72)【発明者】
【氏名】チャン・ジョンイル
【審査官】 梶尾 誠哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−51188(JP,A)
【文献】 特開平8−73193(JP,A)
【文献】 特開2008−4695(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/68
G02F 1/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降モジュールであって、
この昇降モジュールが、以下のもの、すなわち
基底部材(210)を含む固定部品(200)と、
回転装置であって、この回転装置が、回転可能でかつ垂直方向に可動に、前記基底部材(210)上に形成された、シャフト部材(220)と連結された回転装置(300)と、昇降装置であって、この昇降装置が、前記回転装置(300)および案内部材(230)と接続しており、前記昇降装置が、回転装置(300)の回転運動および上下方向での運動により駆動され、固定部材(200)上に形成された案内部材(230)上に沿って上下に移動する昇降装置(400)と、
駆動装置であって、この駆動装置が、回転装置(300)を回転するために、回転装置(300)と昇降装置(400)に同軸に連結している駆動装置(500)とを備えており、駆動装置(500)が、一つあるいは複数の永久磁石を備え、かつ回転装置(300)に形成されたロータ(510)と、昇降装置(400)に形成され、かつ電力が供給された際に磁力によりロータ(510)を回転させるステータを備えていることを特徴とする昇降モジュール。
【請求項2】
回転装置(300)が、固定円環部材(610)と回転円環部材(620)を含む回転連結部材(600)により昇降装置(400)に接続することができ、回転円環部材の一方の端部は回転するように固定円環部材と接続しており、他方の端部が回転装置と接続しており、かつ回転装置と共に回転することを特徴とする請求項1記載の昇降モジュール。
【請求項3】
昇降装置(400)が、案内部材(230)と連結した固定部材(710)、および可動部材(720)を含む昇降連結部材(700)により、案内部材(230)に接続することができ、可動部材の一方の端部が可動な方法で固定部材(710)と連結し、他方の端部が昇降装置(400)と連結していることを特徴とする請求項2に記載の昇降モジュール。
【請求項4】
回転装置(300)が、回転可能でかつ垂直に移動可能な方法でシャフト部材(220)と連結した回転部材(310)を備えていることを特徴とする請求項2に記載の昇降モジュール。
【請求項5】
昇降装置(400)が、固定円環部材(610)と可動部材(720)に接続した昇降部材を備えていることを特徴とする請求項3に記載の昇降モジュール。
【請求項6】
昇降モジュールが、昇降装置(400)と連結され、かつ昇降装置(400)の移動距離を測定する測定装置(800)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の昇降モジュール。
【請求項7】
駆動装置(500)が故障した場合に、昇降装置(400)が自重で落下するのを防ぐ落下防止装置(900)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の昇降モジュール。
【請求項8】
昇降装置が、装置基部(20)と、請求項1〜7のいずれか一つに記載の一つあるいは複数の昇降モジュール(100)と、この昇降モジュール(100)に含まれる昇降装置(400)の最上部に固定された昇降チャック(30)とを備えている
ことを特徴とする昇降装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平姿勢を維持している、LCDあるいはLEDパネルなどのパネル部材を担持しながら昇降することができる昇降モジュールと、この昇降モジュールを使用している昇降装置に関する。さらに本発明は、簡単な構造のパネル部材を昇降させ、パネルの水平姿勢を容易に制御し、重量のあるパネルを所望の位置まで正確に昇降させる昇降モジュール、及びこの昇降モジュールを使用している昇降装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LCDあるいはLEDパネルなどのパネル部材の製造工程において、パネルは例えば表面検査のために水平姿勢で昇降される。
【0003】
従来、水平姿勢でパネル部材を昇降させる昇降装置は、一つあるいは複数の昇降モジュールを使用する。このような昇降モジュールでは、昇降部材の傾斜面は、昇降モジュールを昇降させるために、ステッピングモータあるいはサーボモータにより固定部材の傾斜面に沿って移動する。言い換えると、昇降モジュールは昇降運動のために楔形状である。
【0004】
楔形状の昇降モジュールは、数多くの力伝達部品を使用して、ステッピングモータあるいはサーボモータ回転運動を昇降部材の直線的で垂直な運動に変換するために複雑な構造を有する。このような複雑な構造により、昇降運動および位置決めの正確な制御は困難になる。
【0005】
さらに、前述の一つあるいは複数の昇降モジュールを備えた昇降装置には、LCDあるいはLEDパネルなどのパネル部材の水平姿勢(高さ)を制御する点で難しさがある。さらに、このような昇降モジュールには、LCDあるいはLEDパネルなどのパネル部材の昇降位置を正確に制御する面でも難しさがある。
【0006】
他方、テレビなどのフラットパネルディスプレイのスクリーンが、広くなるにつれてディスプレイエリアに使用されるLCDあるいはLEDパネルも大きくなっている。結果として、LCDあるいはLEDパネルなどのパネル部材の重量も増大している。しかし、前述した、従来の楔型昇降モジュール及びこの昇降モジュールを使用した昇降装置にとって、ちょうど所望の位置で重量のあるLCDあるいはLEDパネルを水平姿勢に保つことは困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、従来の昇降モジュール及びこの昇降モジュールを使用している昇降装置の必要条件および/または問題を解決することである。
【0008】
本発明の一課題は、簡単な構造の、垂直方向に上昇および下降することができる昇降モジュール及びこの昇降モジュールを使用している昇降装置を提供することである。
【0009】
本発明の別の課題は、パネル部材の水平方向の姿勢の簡単な制御を可能にすることである。
【0010】
さらに本発明の別の課題は、水平方向の姿勢を維持している重いパネル部材の昇降を可能にすることである。
【0011】
さらに本発明の別の課題は、高さの所望な位置まで重いパネル部材を正確に昇降させるのを可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
少なくとも一つの上記の技術的課題を解決するための本発明の実施形態に関連した、昇降モジュール及び昇降モジュールを使用した昇降装置は、以下に記載した特徴を備えることができる。
【0013】
本発明の主たる課題により、簡単な構造により、直接パネル部材を昇降させ、パネル部材の水平姿勢を容易に制御し、かつ重量のあるパネル部材の位置を正確に制御することができる。
【0014】
本発明による昇降モジュールは、基底部材を含む固定部品と、
回転装置であって、この回転装置が、回転可能でかつ垂直方向に可動に、前記基底部材上に形成された、シャフト部材と連結された回転装置と、
昇降装置であって、この昇降装置が、前記回転装置および案内部材と接続しており、前記昇降装置が、回転装置の回転運動および上下方向での運動により駆動される固定部材上に形成された案内部材上に沿って上下に移動する昇降装置と、
駆動装置であって、この駆動装置が、回転装置を駆動するために、回転装置と昇降装置に連結している駆動装置とを備えている。
【0015】
このような構成において、回転装置は、固定円環部材と回転円環部材を含む回転連結部材により昇降装置に接続することができ、回転円環部材の一方の端部は回転するように固定円環部材と接続しており、他方の端部は回転装置と接続しており、かつ回転装置と共に回転する。
【0016】
このような構成において、昇降装置は、案内部材と連結した固定部材、および可動部材を含む昇降連結部材により、案内部材に接続することができ、可動部材の一方の端部は可動な方法で固定部材と連結し、他方の端部は昇降装置と連結している。
【0017】
さらに、回転装置は回転可能でかつ垂直に移動可能な方法でシャフト部材上に形成された回転部材を備えている。
【0018】
さらに、シャフト部材はボールネジで、回転部材はボールネジナットであってもよい。
【0019】
さらに、回転装置は、回転部材と回転円環部材を接続する一つあるいは複数の連結部材を備えることができる。
【0020】
さらに、昇降装置は、固定円環部材と可動部材に接続した昇降部材を備えることができる。
【0021】
さらに、昇降部材は、シャフト部材と回転装置が配置されている貫通孔により形成されていてもよい。
【0022】
さらに、昇降装置は昇降部材に接続した昇降プレートを備えることができる。
【0023】
さらに、昇降部材は磁性部材を備えることができる。
【0024】
さらに、駆動装置は、回転装置に設けられ、かつ一つあるいは複数の永久磁石を備えたロータと、昇降装置に設けられ、かつ電力が供給された際に磁力によりロータを回転させるステータを備えることができる。
【0025】
さらに、本発明は昇降装置と連結されることにより、昇降装置の上下方向の移動距離を測定する測定装置を備えることができる。
【0026】
さらに、測定装置は、基底部材から特定の間隔をおいて規定部材と連結した手動の調整ユニットと、この手動の調整ユニットと接続したエンコーダと、エンコーダに接続した昇降装置に接続したスケール部材を備えることができる。
【0027】
さらに、非動作時に、昇降装置が自重で落下するのを防げるように構成された落下装置をさらに設けることができる。
【0028】
さらに、落下防止装置は、自重による昇降装置の落下を検出するための各々案内部材と昇降装置に取付けられた落下検出センサと、基底部材に形成され、かつ自重で落下した場合に、昇降装置をクランプするために落下検出センサと接続したクランプユニットを備えることができる。
【0029】
本発明による昇降装置は、装置基部と、この装置基部に設けられた一つあるいは複数の昇降モジュールと、この昇降モジュールに含まれる昇降装置に固定された昇降チャックとを備えることができる。
【0030】
この場合、昇降チャックは昇降装置に取付けられ、かつ磁力で固定されている。
【0031】
さらに、昇降チャックは、昇降装置に含まれる昇降部材に固定された補助取付部材を備えることができる。
【0032】
さらに、昇降部材は高さ制御突出部により形成することができ、少なくとも幾つかの高さ制御突出部が挿入される一つあるいは複数の高さ制御溝は、補助取付部材上に形成することができる。
【0033】
さらに、高さ制御突出部は球の一部である形状で昇降部材の中央最上部に形成されており、高さ制御溝は、高さ制御突出部の位置に対応する補助取付部材の底部に形成することができる。
【0034】
さらに、高さ制御溝は複数で形成することができ、高さ制御溝の少なくとも一つは、高さ制御突出部の形状に対応する形状を有しており、高さ制御溝の少なくとも一つは、高さ制御突出部が前後方向にだけ動くことができる形状を有しており、高さ制御溝の少なくとも一つは、高さ制御突出部が左右にだけ動くことができる形状を有しており、高さ制御溝の少なくとも一つは、高さ制御突出部が全方向に動くことができる形状を有している。
【0035】
さらに、昇降チャックは特定の間隙でもって昇降装置上に取付けることができる。
【0036】
以上記載した本発明の実施形態によれば、LCDあるいはLEDパネルなどのパネル部材は、簡単な気候で昇降することができ、昇降装置は回転装置と接続しており、かつ回転装置により駆動されており、この回転装置は、駆動装置によりシャフト部材上で回転している間、上下方向に移動することができる。
【0037】
さらに、本発明の実施形態はパネル部材の高さを制御することができる。
【0038】
さらに、本発明の実施形態は高さを維持している重量のあるパネル部材を昇降させことができる。
【0039】
さらに、本発明の実施形態は重量のあるパネル部材を所望の位置まで正確に昇降させことができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明による昇降モジュールの実施形態の斜視図である。
図2】本発明による昇降モジュールの実施形態の分解斜視図である。
図3図1のA−A’線から見た横断面図である。
図4a】本発明の昇降モジュールの実施形態の測定装置の拡大斜視図である。
図4b図4aの分解斜視図である。
図5a】本発明の昇降モジュールの実施形態の落下防止装置拡大した斜視図である。
図5b図5aの分解斜視図である。
図6】作動状態で示した、本発明による昇降モジュールの実施形態の斜視図である。
図7】作動状態で示した、本発明による昇降モジュールの実施形態の横断面図である。
図8】本発明による昇降装置の実施形態の斜視図である。
図9】本発明による昇降装置の実施形態の分解斜視図である。
図10】作動状態で示した、本発明による昇降装置の実施形態の斜視図である。
図11】本発明による昇降装置の実施形態の昇降チャックの下面図である。
図12】本発明による昇降装置の実施形態の拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0041】
本発明の特徴を理解するのを助けるために、本発明の実施形態と関係した、昇降モジュールと昇降モジュールを使用した装置は、ここでは以下にさらに付加えた詳細において説明する。
【0042】
ここで以下に説明した典型的な実施形態は、本発明の技術的特性を示すために実施形態の適合性により選んであり、かつ本発明の技術的特性及び特徴を限定するのでなく、本発明の実施を例証するものである。本発明の範囲から外れずに吟味した典型的な実施形態に対して様々な変更及び追加をすることができる。従って、本発明の範囲は、それの全ての同等のものと共に、請求項の範囲に含まれるような、このような代替、変更および変形の全てを包含する。以下に記載した典型的実施形態を理解するのを助けるために、同じ付番規定を添付した図すべてに一貫して適用し、関連した構成要素/部品は、同一かあるいは範囲を拡大した図で示してある。
【0043】
本発明の実施形態により、パネル部材を簡単な構造でもって直接上げ下げすること、パネル部材の水平方向の姿勢を簡単に制御すること、並びに重量のあるパネル部材の位置を正確に制御することが基本的に可能になる。
【0044】
図2及び図3の実施形態に示したように、本発明による昇降モジュール(100)は、固定部品(200)、回転装置(300)、昇降装置(400)および駆動装置(500)から成っていてもよい。
【0045】
さらに固定部品(200)は、図1〜3の実施形態に示したように、基底部材(210)を備えていてもよい。基底部材(210)は明確には限定されておらず、基礎の機能性を備えた昇降モジュール(100)を提供できる何れかのものであってもよい。
【0046】
図2及び図3の実施形態に示したように、基底部材(210)はシャフト部材(220)を備えることができ、さらに回転可能であり、かつ垂直方向に移動可能な方法で後で説明されるべき回転装置(300)を備えることができる。シャフト部材(220)は、実施形態のための図に示したように、シャフト支持部材(221)を使用して基底部材(210)上に形成されていてもよい。
【0047】
すなわち、シャフト支持部材(221)は、図2及び図3の実施形態に示したように、ボルトなどを使用して基底部材(210)上に形成されていてもよい。加えて、シャフト部材(220)は、シャフト支持部材(221)内に挿入され、かつボルト止めあるいは類似の方法で固定されたその一方の端部を有することにより基底部材(210)上に形成されていてもよい。上記の規定にもかかわらず、基底部材(210)上にシャフト部材(220)を実現する設計は、ここで例示された実施形態に限定されず、同等な機能性を備えた如何なる一般的な公知の設計であってもよい。
【0048】
シャフト部材(220)はボールネジであってもよい。しかしシャフト部材(220)はボールネジに限定されず、後で説明されるべき回転装置(300)が、回転可能でかつ垂直方向に移動可能な方法で連結されてもよい。
【0049】
図2及び図3の実施形態に示したように、シャフト部材(220)は、後で説明する、回転装置(300)の移動距離を限定する一つあるいは複数のストッパ部材(222)を備えていてもよい。
【0050】
図2及び図3の実施形態に示したように、シャフト部材(220)は、前述のとおりシャフト支持部材(221)に対してボルト止めされることにより、あるいは類似の方法により、シャフト部材(220)の一方の側に形成されてもよい。従って、シャフト部材(220)上での回転装置(300)の下降距離は限定されることがある。
【0051】
加えて図2及び図3の実施形態に示したように、ストッパ支持部材(223)は、ボルト止めされることにより、あるいは類似の方法により、シャフト部材(220)の他方の側に設けられていてもよい。加えて前記図に示したように、他方のストッパ部材(222)は、ボルト止めか類似の方法により、ストッパ支持部材(223)に固定されており、かつシャフト部材(220)に設けられていてもよい。従って、シャフト部材(220)上での回転装置(300)の上昇距離は限定されることがある。
【0052】
さらに、回転装置(300)の昇降距離は、シャフト部材(220)に両端部に設けられたストッパ部材(222)により限定されることがある。
【0053】
図1〜3の実施形態に示したように、基底部材(210)は、後で説明する昇降装置(400)の運動を案内する案内部材(230)を備えていてもよい。案内部材(230)は、特定の構造に限定されず、昇降装置(400)の運動を案内できる如何なる公知の装置であってもよい。
【0054】
図2及び図3の実施形態に示したように、回転装置(300)は、前述のとおり固定部品(200)の基底部材(210)上に形成されたシャフト部材(220)上に形成されてもよい。この目的で、回転装置(300)は、これらの図の実施形態に示したように、回転部材(310)を備えていてもよい。
【0055】
図2及び図3の実施形態に示したように、回転部材(310)は、回転可能でかつ垂直方向に移動可能な方法でシャフト部材(220)上に形成されていてもよい。前述のとおり、シャフト部材(220)がボールネジであると、回転部材(310)はボールネジ上で回転し、かつ垂直に移動することができるボールネジナットであってもよい。しかし、回転部材(310)はボールネジに限定されず、回転可能でかつ垂直方向に移動可能な方法でシャフト部材(220)と連結できる如何なる公知の装置であってもよい。
【0056】
さらに図2及び図3の実施形態に示したように、回転装置(300)は一つあるいは複数の連結部材(320,330)を備えている。連結部材(320,330)は、前述した回転部材(310)と円環部材(620)に接続しており、後述する回転する連結部材(600)に含まれているこの円環部材(620)は、回転装置(300)と昇降装置(400)に接続している。
【0057】
図2及び図3の実施形態に示したように、連結部材(320,330)は、第一の連結部材(320)と第二の連結部材(330)を備えていてもよい。第一の連結部材(320)は、前述のとおり回転部材(310)に接続できる。その結果、図6及び7の示したように、第一の連結部材(320)と回転部材(310)は、後述する駆動装置(500)により駆動される、シャフト部材(220)上で回転し、かつ上下に移動できる。
【0058】
この目的で図2及び図3の実施形態に示したように、回転可能でかつ垂直方向に移動可能な方法でシャフト部材(220)上に形成された回転部材(310)は、第一の連結部材(320)内に形成された貫通孔内に挿入され、かつボルト止めか類似の方法により第一の連結部材(320)に連結することができる。上記の規定にもかかわらず、回転部材(310)を第一の連結部材(320)と連結する構造は、ここで例示された実施形態に限定されず、同等な機能性を備えた如何なる公知の設計であってもよい。
【0059】
図2及び図3の実施形態に示したように、第二の連結部材(330)は、第一の連結部材(320)と後述する回転円環部材(620)に接続することができる。この目的で、これらの図の実施例に示したように、第二の連結部材(330)は、環状の形状であってもよい。さらに、環状の第二の連結部材(330)の内周面は、これらの図の実施形態に示したように、ボルト止めか類似の方法により第一の連結部材(320)の最上部に接続することができる。さらに、環状の連結部材(330)の外周面は、ボルト止めか類似の方法により回転円環部材(620)の最上部に接続できる。
【0060】
上記の規定にもかかわらず、第二の連結部材(330)の形状と、第一の連結部材(320)及び円環部材(620)に接続された第二の連結部材(330)のの輪郭は、ここで例示された実施形態に限定されず、同等な機能性を備えた如何なる公知の設計であってもよい。
【0061】
結果として、第一の連結部材(320)と一緒に図6及び7に示したように、第二の連結部材(330)と回転部材(310)は、後述する駆動装置(500)に駆動されるシャフト部材(220)上で回転し、かつ上下に移動できる。さらに、第二の連結部材(330)と接続された回転円環部材(620)も回転し、かつかつ上下に移動できる。結果として、これらの図に示したように、回転円環部材(620)が回転可能な方法で接続された、固定された円環部材(610)は、上下に移動することができ、固定された円環部材(610)に接続された昇降装置(400)は、上下に移動することができる。
【0062】
昇降装置(400)は、前述のとおり回転装置(300)の回転運動により駆動される、前述のとおり固定部材(200)上に形成された案内部材(230)に沿って上下に移動できるように、回転装置(300)と案内部材(230)に接続することができる。
【0063】
この目的で、昇降装置(400)は、図2と3の実施形態で示したとおり、昇降部材(410)を備えていてもよい。図示したように、昇降部材(410)は、後述されるべき回転連結部材(600)に含まれる固定された円環部材(610)、および案内部材(230)に昇降装置(400)を接続する、後述される昇降連結部材(700)内に含まれる可動部材(720)と接続することができる。
【0064】
図6及び7に示した通りのこのような輪郭によって、回転装置(300)が回転し、駆動装置(500)により駆動されるシャフト部材(220)に沿って上下に移動すると、昇降部材(410)は案内部材(230)に沿って上下に移動することができる。
【0065】
図2及び図3の実施形態に示したように、昇降部材(410)は貫通孔により形成されてもよい。図の実施形態に示したように、昇降部材(410)の貫通孔内には、基底部材(210)上に形成されたシャフト部材(220)と、シャフト部材(220)上で回転し、かつ上下に移動する回転装置(300)とがあってもよい。この輪郭により、昇降モジュール(100)の設計は簡素化でき、その大きさを縮小することができる。
【0066】
さらに昇降装置(400)は、図2及び図3の実施形態に示したように、昇降部材(420)を備えていてもよい。昇降部材(420)は、図の実施形態に示したように、昇降部材(410)に接続できる。図の実施形態に示したように、昇降部材(420)は、ボルト止めか類似の方法により、昇降部材(410)に接続できる。上記の規定にもかかわらず、昇降部材(410)に昇降部材(420)を接続する設計は、ここで例示された実施形態に限定されず、同等な機能性を備えた如何なる一般的な公知の設計であってもよい。
【0067】
前述のようなおよび図6と7に示したようなこのような輪郭によって、昇降装置(400)の昇降部材(410)が上下に移動すると、昇降部材(420)が昇降部材(410)と一緒に上下に移動することができる。
【0068】
図1〜3の実施形態に示したように、昇降部材(420)は磁石部材(430)を備えていてもよい。図の実施形態に示したように、昇降部材(420)はボルト止めか類似の方法により、磁石支持部材(421)を備えていてもよい。磁石部材(430)は、磁石支持部材(421)により昇降部材(420)に取付けられている。上記の規定にもかかわらず、磁石部材(430)を昇降部材(420)に取付ける設計は、ここで例示された実施形態に限定されず、同等な機能性を備えた如何なる一般的な公知の設計であってもよい。
【0069】
昇降部材(420)に設けられる磁石部材(430)は、例えば永久磁石であってもよい。上記の規定にもかかわらず、昇降部材(420)の磁石部材(430)は、ここで例示された実施形態に限定されず、同等な機能性を備えた如何なる一般的な公知の設計であってもよい。
磁石部材(430)を使用して、図8及び9の実施形態に示したように、本発明による一つあるいは複数の昇降モジュール(100)を使用している昇降祖相知を提供した場合、昇降チャック(30)は磁力により昇降部材(420)に固定できる。その結果、昇降チャック(30)は、昇降部材(420)に簡単に固定できる。
【0070】
図2及び図3の実施形態に示したように、回転装置(300)は、固定円環部材(610)と回転部材(620)を含む回転連結部材(600)により昇降装置(400)に接続することができる。
【0071】
図2及び図3の実施形態に示したように、固定円環部材(610)は環状の形状で形成できる。さらに固定円環部材(610)は、ボルト止めか類似の方法により、前述し、かつ図の実施例に示した、昇降装置(400)、さらに好ましくは昇降装置(400)の昇降部材(400)に取付けることができる。
【0072】
図2及び図3の実施形態に示したように、回転円環部材(620)も環状の形状で形成できる。さらにこれらの図の実施形態に示したように、回転円環部材(620)の側面が、さらに好ましくは回転円環部材(620)の外周面が、回転可能な方法で固定円環部材(610)の内周面と接続されてもよい。例えば、回転円環部材(620)の外周面は、固定円環部材(610)の内周面に挿入され、複数のローラが回転円環部材(620)の外周面と固定円環部材(610)の内周面の間に設けられ、回転円環部材(620)の外周面は回転可能な方法で固定円環部材(610)の内側に取付けられる。
【0073】
図3の実施形態に示したように、回転円環部材(620)の他方の側、特に回転円環部材(620)の最上部は、回転装置(300)に接続でき、例えば図の実施形態では、回転装置(300)の第二の連結部材(330)の外周面に接続することができる。図6と7の実施形態に示したような輪郭により、回転装置(300)が回転すると、回転円環部材(620)が回転することができる。
【0074】
現在の構成の回転連結部材(600)は、例えばクロスローラリングであってもよい。しかし、回転連結部材(600)の構成は、ここで例示された実施形態に限定されず、回転装置(300)を昇降装置(400)に接続できる如何なる一般的な公知の設計であってもよい。
【0075】
図6と7に示したような、このような構成により、回転装置(300)がシャフト部材(220)上で回転し、かつ上下に移動する際に、昇降装置(400)は回転し、かつ上下に移動することができる。さらに特に、回転装置(300)が、後述する駆動装置(500)により駆動されるシャフト部材(220)上で回転し、かつ上下に移動する際に、回転装置(300)に接続された回転円環部材(620)も回転し、かつ上下に移動することができる。結果として、固定円環部材(610)は上下に移動することができ、固定円環部材(610)と接続された昇降部材(410)と、昇降部材(410)と接続された昇降板(420)も上下に移動することができる。従って、昇降装置(400)は、シャフト部材(220)上での回転装置(300)の回転運動及び上下運動により上下に移動することができる。
【0076】
さらに図2及び図3の実施形態に示したように、昇降装置(400)は、可動部材(720)を含む昇降連結部材(700)により、固定部材(710)及び案内部材(230)に接続することができる。
【0077】
図2及び図3の実施形態に示したように、固定部材(710)は案内部材(230)に接続することができる。これらの図の実施形態に示したように、固定部材(710)は、ボルト止めか類似の方法によりそして案内部材(230)に接続することができる。従ってこれらの図の実施形態に示したように、可動部材(720)の一方の端部は、可動な方法で固定部材(710)に接続することができる。例えば、可動部材(720)の一方の側は、滑り運動を可能にする方法で固定部材(710)に挿入することができ、複数のローラあるいはボールは、可動部材(720)の一方の側と固定部材(710)の間に設けられており、従って可動部材(720)の一方の側は、可動な方法で固定部材(710)に接続することができる。
【0078】
可動部材(720)の他方の側は、昇降装置(400)に、例えば図2及び図3の実施形態に示したように、ボルト止めか類似の方法により、昇降装置(400)の昇降部材(410)に接続することができる。
【0079】
本構成の昇降連結部材(700)は、例えばクロスローラ案内部あるいはクロスボール案内部であってもよい。しかし、昇降連結部材(700)の構成は、ここで例示された実施形態に限定されず、昇降装置(400)を案内部材(230)に接続できる如何なる一般的な公知の設計であってもよい。
【0080】
図6及び7に示したように、上記のような昇降連結部材(700)のこのような構成により、昇降装置(400)がシャフト部材(220)上で回転装置(300)の回転により上下に移動すると、昇降装置(400)は案内部材(230)上で上下に移動することができる。昇降装置(400)、特に昇降装置(400)の昇降部材(410)が上下に移動すると、昇降部材(410)に接続された可動部材(720)は固定部材(710)に沿って上下に移動することができる。従って、昇降部材(410)は、移動の垂直軸線から逸れることなく上下に移動することができる。
【0081】
駆動装置(500)は、回転させるための回転装置(300)を駆動するために、回転装置(300)と昇降装置(400)に連結することができる。この目的で、駆動装置(500)は、図2及び図3の実施形態に示したように、ロータ(510)とステータ(520)を備えていてもよい。
【0082】
ロータ(510)は回転装置(300)に、図3に示した実施形態では回転装置(300)の第一の連結部材(320)に設けることができる。この図の実施形態に示した通り、ロータ(510)は環状の形状であり、かつ第一の連結部材(320)の底部に挿入されることにより第一の連結部材(320)に設けられている。上記の規定にもかかわらず、第一の連結部材(320)と連結している形状ならびに構造は、ここで例示された実施形態に限定されず、同等な機能性を備えた如何なる一般的な公知の形状および構造であってもよい。
【0083】
ロータ(510)は一つあるいは複数の永久磁石を備えていてもよい。ロータ(510)と共に構成された永久磁石は磁力を発生することができる。
【0084】
ステータ(520)は、図2及び図3の実施形態に示したように、昇降装置(400)共に構成されている。図の実施形態に示した通り、ステータ(520)は昇降部材(410)の貫通孔に挿入されることにより昇降装置(400)の昇降部材(410)に設けることができる。上記の規定にもかかわらず、昇降装置(400)上にステータ(520)を実装する設計は、ここで例示された実施形態に限定されず、同等な機能性を備えた如何なる一般的に公知の設計であってもよい。
【0085】
さらに、ステータ(520)は電力で利用される場合にロータ(510)を回転させるように構成することができる。ステータ(520)は、例えばコイルを備えていてもよい。従ってステータ(520)が利用される場合に、電流はコイルを流れて磁力を発生する。ロータ(510)は、ロータ(510)内の永久磁石の磁力とステータ(520)内で発生する磁力の相互作用によって回転することができる。
【0086】
駆動装置(500)のこのような構成は、トルクモータの構成であってもよい。トルクモータは速度に対して逆の比率で高トルクを発生する。従って、昇降モジュールと昇降装置よりも重いプレート部材を動かす一つの昇降モジュールと昇降装置は、従来のステップピングモータあるいはサーボモータを使用して複数の昇降モジュールと昇降装置により動かすことができる。
【0087】
前述のように、直接の垂直運動は、ある程度簡単な構造で実現でき、この構造において、昇降装置(400)は、シャフト部材(220)上で駆動装置(500)により直接回転しかつ上下に移動する回転装置(300)に接続している。
【0088】
本発明による昇降モジュール及び装置は、直接上下に移動することができるので、エネルギー効率は、高トルクを発生するトルクモータを使用することにより重いプレート部材を扱うことができる。
【0089】
結果として、本発明による昇降モジュール及び装置は、重いプレート部材を所望の位置まで正確に昇降させることができる。
【0090】
さらに本発明による昇降モジュール(100)は、図2及び3に示したように測定装置(800)を備えていてもよい。測定装置(800)は昇降装置(400)の移動距離を測定できる。この目的で測定装置(800)は、図4aおよび4bの実施形態に示したように手動調整ユニット(810)、エンコーダ(820)及びスケール部材(830)を備えていてもよい。
【0091】
手動調整ユニット(810)は、図4aおよび4bの実施形態に示したように、基底部材(210)から一定の間隔をおいて基底部材(210)に接続することができる。この目的で手動調整ユニット(810)は、図示した実施形態に示したように、ボルト止めか類似の方法により、基底部材(210)に接続された調整ユニット支持部材(811)に接続することができる。
【0092】
手動調整ユニット(810)は、後述されるエンコーダ(820)の高さの手動調整を可能にするように構成することができる。手動調整ユニット(810)の構成は、特定の設計に限定されず、エンコーダ(820)の高さの手動調整を可能にする如何なる公知の設計であってもよい。
【0093】
エンコーダ(820)は、図4aおよび4bの実施形態に示したように、手動調整ユニット(810)に接続することができる。昇降装置(400)の移動距離は、エンコーダ(820)と後述するスケール部材(830)により測定することができる。エンコーダ(820)の構成は、特定の設計に限定されず、昇降装置(400)の移動距離を測定できる如何なる公知の設計であってもよい。
【0094】
スケール部材(830)は、図4aおよび4bに示したように、昇降装置(400)に接続することができ、かつエンコーダ(820)に連結することができる。図の実施形態に示した通り、昇降装置(400)の昇降部材(410)に接続することができる。図の実施形態に示した通り、スケール部材(830)は、ボルト止めか類似の方法により、昇降部材(410)に接続することができる。上記の規定にもかかわらず、スケール部材(830)と昇降部材(410)の間の接続の設計は、ここで例示された実施形態に限定されず、同等な機能性を備えた如何なる一般的に公知の設計であってもよい。
さらにスケール部材(830)は、前述したエンコーダ(820)により読み取ることができる目盛を備えることができる。例えば、目盛はマイクロメータユニットに付すことができる。このようにして、昇降装置(400)の移動距離は測定でき、かつマイクロメータスケールで制御できる。従って正確な運動制御を行うことができる。
【0095】
スケール部材(830)の構成は、特定の設計に限定されず、前述のエンコーダ(820)と連結することにより、昇降装置(400)の移動距離を測定できる如何なる公知の設計であってもよい。
【0096】
この構成により、図6及び7に示したように、昇降部材(410)が上下に移動すると
スケール部材(830)は、昇降装置(400)の昇降部材(410)と一緒に上あるいは下に移動できる。エンコーダ(820)は、スケール部材(830)の移動距離を測定し、かつ昇降装置(400)の昇降部材(410)の移動距離を決定することができる。例えばエンコーダ(820)は、スケール部材(830)の目盛を読むことにより、昇降装置(400)の昇降部材(410)の移動距離を測定できる。
【0097】
さらに、図8及び9の実施形態に示したように、本発明により一つあるいは複数の昇降モジュール(100)を使用して、昇降装置(10)を構成した場合、昇降チャック(30)の高さは、昇降モジュール(100)の昇降部材(410)の垂直運動により制御することができる。さらに、エンコーダ(820)の高さは、昇降モジュール(100)の昇降部材(410)の位置がスケール部材(830)のゼロ位置になるように、手動の調整ユニット(810)により調整できる。結果として、昇降チャック(30)の高さは、特別な調整をすることなく、昇降モジュール(100)の昇降部材(420)上に昇降チャック(30)を取付けることにより実現できる。
【0098】
さらに本発明による昇降モジュール(100)は、図5a及び5bの実施形態に示したような落下防止装置(900)を備えていてもよい。落下防止装置(900)は、先に述べた駆動装置(500)が機能しない場合に、例えばステータ(520)への電力供給ができない場合に、昇降装置(400)がその自重により落下するのを防止するように構成することができる。この目的で、落下防止装置(900)は、図5a及び5bの実施形態に示したように、落下検出センサ(910,920)とクランプユニット(930)を備えていてもよい。
【0099】
落下検出センサ(910,920)は、図5a及び5bの実施形態に示したように、各々案内部材(230)と昇降装置(400)に取付けることができる。すなわち、一方の落下検出センサ(910)は案内部材(230)に取付けることができる。図の実施形態に示したように、落下検出センサ(910)は案内部材(230)に接続された固定部材(710)に取付けることができる。
【0100】
さらに落下検出センサ(910)は、昇降装置(400)に取付けることができる。他方の落下検出センサ(920)は、図5a及び5bの実施形態に示したように、昇降装置(400)の昇降部材(410)に取付けることができる。先に述べたように、昇降装置(400)が駆動装置(500)の故障のために、自重により落下した場合に、落下検出センサ(910,920)がそれを検出する。
【0101】
例えば、落下検出センサ(910,920)は、昇降装置(400)の移動速度を検出するように構成することができる。従って、昇降装置(400)が駆動装置(500)により駆動された時の速度よりも速い速度で降下すると、落下検出センサ(910,920)はそれを検出する。その結果として、昇降装置(400)の自重による故障は検出できることになる。
【0102】
しかし、昇降装置(400)の自重による故障を検出する落下検出センサ(910,920)の構成は、ここで例示された実施形態に限定されず、昇降装置(400)の自重による故障を検出できる如何なる公知の設計であってもよい。
【0103】
クランプユニット(930)は、図5a及び5bの実施形態に示したように、基底部材(210)上に形成できる。図示したように、クランプユニット(930)はユニット支持部材(931)に接続でき、かつ基底部材(210)上に形成できる。さらに、クランプユニット(930)は図の実施形態に示したように、前述の落下検出センサ(910,920)に接続することができる。
【0104】
このように、クランプユニット(930)は、落下検出センサ(910,920)が先に述べたように昇降装置(400)の故障を検出した場合に、自重で落下する昇降装置(400)をクランプするように構成することができる。
【0105】
この理由で、昇降装置(400)、さらに特に昇降装置(400)の昇降部材(410)は、図5a及び5bの実施形態に示したように、ボルト止めか類似の方法により、クランプ部材(932)を備えることができる。自重による昇降装置(400)の落下が、落下検出センサ(910,920)により検出されると、クランプユニット(930)は、昇降部材(410)のクランプ部材(932)をクランプすることができる。従って、昇降装置(400)は駆動装置(500)の故障があっても自重による落下から守ることができる。
【0106】
クランプ部材(932)をクランプするために、クランプユニット(930)は、例えば、圧縮空気が供給された場合にクランプ部材(932)を解除し、圧縮空気が供給されない場合はクランプ部材(932)をクランプするように構成することができる。しかし、クランプユニット(930)の構成は、ここで例示された実施形態に限定されず、落下検出センサ(910,920)を使用して自重による昇降装置(400)の落下を検出し、かつ昇降装置(400)の落下を停止させるためにクランプ部材(932)をクランプすることができる如何なる公知の設計であってもよい。
【0107】
本発明による昇降装置(10)は、図8及び9に示したように、装置基部(20)、一つあるいは複数の昇降モジュール(100)および昇降チャック」(30)を備えることができる。
【0108】
図8及び9に示したように、装置基部(20)は装置の基部を形成することができる。これらの図の実施形態に示したように、装置基部(20)はパネルであり、かつ本発明による昇降装置(10)が使用される場所に設けられてもよい。装置基部(20)の形状と構成は、特定の形状および/または構成に限定されず、装置のための基部を提供でき、かつ本発明による昇降装置(10)が使用される場所に位置決めできる如何なる公知の形状および/または構成であってもよい。
【0109】
図の実施形態に示したように、昇降モジュール(100)を装置基部(20)の上に形成することができる。図の実施形態に示したように、四つの昇降モジュール(100)を装置基部(20)の上に形成することができる。さらに、四つの昇降モジュール(100)を装置基部(20)の上に対称に配置することもできる。
【0110】
四つの昇降モジュール(100)を装置基部(20)の上に対称に配置することにより、昇降モジュール(100)、特に水平位置での昇降装置(400)の昇降部材(420)に含まれる昇降装置(400)の最上部に後述される昇降チャック(30)を取付けることが容易になる。言い換えれば、昇降モジュール(100)の昇降装置(400)および固定して置かれるLCDパネルあるいはLEDパネルなどのパネル部材を動かす昇降チャック(30)の高さは容易に制御できる。
【0111】
しかし、昇降モジュール(100)の数量と装置基部(20)上での昇降モジュールの配設は、図の実施形態に示したように、対称に配置された四つの昇降モジュール(100)に限定されるものではなく、水平姿勢で昇降モジュール(100)の昇降装置(400)の最上部に昇降チャック(30)を取付け、かつ昇降チャック(30)の高さを容易に制御することができる、一つでもあるいは複数でも、いかなる数量であってもよく、かついかなる配列方式であってもよい。
【0112】
図8および9の実施形態に示したように、昇降モジュール(100)は、ボルト止めあるいは類似の方法により装置基部(20)上に置くことができる。すなわち、昇降モジュール(100)の基底部材(210)は、昇降モジュール(100)が装置基部(20)上に形成できるように、ボルト止めあるいは類似の方法により装置基部(20)と連結することができる。
【0113】
図8および9の実施形態に示したように、昇降チャック(30)は昇降装置(400)の最上部に、特に昇降装置(400)の昇降部材(420)上に固定することができる。この目的で、昇降チャック(30)は磁力により昇降装置(400)の最上部に固定できる。
【0114】
すなわち前述のように、昇降部材(420)は、その磁力が昇降チャック(30)を昇降部材(420)にくっつけることができる磁性部材(430)を備えることができる。結果として、昇降チャック(30)は昇降部材(420)に容易に取付けることができる。
【0115】
図9の実施形態に示したように、昇降チャック(30)は補助取付部材(31)を備えていてもよい。図の実施形態に示したように、補助取付部材(31)はボルト止めあるいは類似の方法により昇降チャック(30)に固定することができる。補助取付部材(31)は例えば磁力により、昇降モジュール(100)に含まれる昇降装置(400)の昇降部材(420)に固定することができる。
【0116】
すなわち前述のように、補助取付部材(31)は磁性支持部材(421)により支持された磁性部材(430)により供給される磁力により、昇降モジュール(100)に含まれる昇降装置(400)の昇降部材(420)に固定することができる。
補助取付部材(31)の形状は、昇降装置(400)の昇降部材(420)の形状に相当する。しかし、補助取付部材(31)の形状は、図示した実施形態に限定されず、昇降モジュール(100)に容易に含まれる昇降装置(400)の昇降部材(420)に固定することができる如何なる形状であってもよい。
補助取付部材(31)が昇降チャック(30)に設けられ、かつ昇降チャック(30)が昇降モジュール(100)に含まれる昇降装置(400)の昇降部材(420)に固定された場合に、昇降チャック(30)の材料がすべて磁性体ではないかもしれない。すなわち、補助取付部材(31)だけが磁性体であったとしても、昇降チャック(30)は、昇降モジュール(100)に含まれる昇降装置(400)の昇降部材(420)に固定できる。
【0117】
前述したように、装置基部(20)上に形成された昇降モジュール(100)に含まれる昇降装置(400)の昇降部材(420)に固定された昇降チャック(30)により、昇降モジュール(100)の昇降装置(400)は、昇降チャック(30)の高さまで適切に昇降することができる。さらに前述したように、昇降モジュール(100)の測定装置(800)の手動調整ユニット(810)は、スケール部材(830)のゼロ点に位置決めされるべきエンコーダ(820)を調整する。
【0118】
この状態で、LCDあるいはLEDなどのパネル部材は、昇降チャック(30)に取付けられるか、あるいは固定されている。さらに昇降チャック(30)は、昇降モジュール(100)の駆動装置(500)を使用して、同じ距離だけ昇降モジュール(100)の昇降装置(400)により水平姿勢で上下に移動することができる。結果として、昇降チャック(30)に取付けられるかあるいは固定される、LCDパネルあるいはLEDパネルなどのパネル部材は、例えば表面検査のために所望の位置まで持上げることができる。
【0119】
他方、昇降モジュール(100)の昇降装置(400)の昇降部材(420)は、図1及び3の実施形態に示したように、高さ制御突出部(422)により形成することができる。図の実施形態に示したように、高さ制御突出部(422)は、昇降部材(420)の最上面の中央に形成することができる。さらにそれらの形状は、図の実施形態に示したように球体の一部であってもよい。
【0120】
さらに図11の実施形態に示したように、補助取付部材(31)は一つあるいは複数の高さ制御溝(31a)により形成することができ、これらの溝内に、図12の実施形態に示したように、少なくとも幾つかの高さ制御突出部(422)が挿入されている。図の実施形態に示したように、高さ制御溝(31a)は、高さ制御突出部(422)の位置に対応する補助取付部材(31)の底面に形成することができる。
【0121】
この構成により、昇降チャック(30)は昇降部材(420)の最上部に容易に固定することができる。すなわち、昇降チャック(30)は、昇降モジュール(100)に含まれる昇降装置(400)の昇降部材(420)上に形成された少なくとも幾つかの高さ制御突出部(422)を、昇降チャック(30)の補助取付部材(31)上に形成された高さ制御溝(31a)内に挿入することにより容易に昇降部材(420)の最上部に固定できる。
【0122】
図11の実施形態に示したように、高さ制御溝(31a)は、補助取付部材(31)の底面に複数形成することができる。さらに図の実施形態に示したように、少なくとも一つの高さ制御溝(31a)は、高さ制御突出部(422)に対応する形状を有することができる。すなわち、これらの溝の形状は、図の実施形態に示したように、球形凹部の一部であってもよい。
【0123】
さらに図11の実施形態に示したように、高さ制御溝(31a)の少なくとも一つは、高さ制御突出部(422)が前後方向にだけ動ける形状を有することができる。さらに高さ制御溝(31a)の少なくとも一つは、高さ制御突出部(422)が左右方向にだけ動ける形状を有することができる。この目的で、高さ制御溝(31a)の形状は四角錐であってもよい。
【0124】
さらに高さ制御溝(31a)の少なくとも一つは、高さ制御突出部(422)が全方向に動ける形状を有することができる。この目的で、高さ制御溝(31a)の形状は、図の実施形態に示したように円柱溝であってもよい。
【0125】
前述のようにこの構成により、昇降モジュール(100)の昇降装置(400)を移動させることにより、昇降チャック(30)の高さを制御する際に、昇降チャック(30)は自由に移動することができる。例えば、高さ制御突出部(422)の形状に対応する形状を有する高さ制御溝(31a)に挿入される高さ制御突出部(422)に対して、昇降チャック(30)の高さを制御する際に、昇降チャック(30)は自由に移動することができる。
【0126】
前述のようにこの構成により、昇降チャック(30)、あるいは昇降チャック(30)の補助取付部材(31)が、昇降装置(400)に含まれる昇降部材(420)の磁性部材(430)により供給される磁力により昇降部材(420)に固定されても、昇降チャック(30)の高さは容易に制御することができる。
【0127】
さらに図12に示したように、本発明の昇降チャック(30)と昇降装置(400)の間に特定の間隙(D)を与えるために、昇降チャック(30)の補助取付部材(31)は、特定の間隙(D)を持って昇降装置(400)の昇降部材(420)に固定することができる。
【0128】
前述したように、この構成により、昇降チャック(30)は自由に移動することができる。従って、昇降チャック(30)、あるいは昇降チャック(30)の補助取付部材(31)が、昇降装置(400)に含まれる昇降部材(420)の磁性部材(430)により供給される磁力により昇降部材(420)に固定されても、昇降チャック(30)の高さは容易に制御することができる。
【0129】
明らかにし、かつ上記に述べたように、昇降モジュールおよび昇降モジュールを使用した昇降装置は、簡単な構造でLCDあるいはLEDなどのパネル部材を上下に直接移動させることができ、パネル部材の高さを制御することができ、高さ状態を維持している重量のあるパネル部材を高精度で扱うことができる。
【符号の説明】
【0130】
10 昇降装置
30 昇降チャック
31a 高さ制御溝
200 固定部材
220 シャフト部材
222 ストッパ部材
230 案内部材
310 回転部材
330 第二の連結部材
20 装置基部
31 補助取付部材
100 昇降モジュール
210 基底部材
221 シャフト支持部材
223 ストッパ支持部材
300 回転装置
320 第一の連結部材
400 昇降装置
410 昇降部材
420 昇降部材
421 磁石支持部材
422 高さ制御突出部
430 磁性部材
500 駆動装置
510 ロータ
520 ステータ
600 回転連結部材
610 固定円環部材
620 回転円環部材
700 昇降連結部材
710 固定部材
720 可動部材
800 測定装置
810 手動の調整ユニット
811 調整ユニット支持部材
820 エンコーダ
830 スケール部材
900 落下防止装置
910 落下検出センサ
920 落下検出センサ
930 クランプユニット
931 クランプユニット支持部材
932 クランプ部材
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12