(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記特許文献1に記載の扉体において、扉体の意匠性や重厚感をより一層を向上させるためには、装飾体の肉厚をより大きくすることも考えらえるが、この場合には扉体の重量が増大してしまうため好ましくない。そこで、装飾体の肉厚を大きくすることなく、意匠性や重厚感を向上させることが可能となる扉体が要望されていた。
【0005】
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、装飾体の肉厚を大きくすることなく、意匠性や重厚感を向上させることが可能となる開閉扉体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の開閉扉体は、内部空間と外部空間との相互間に位置する開口領域において開閉自在に配置される本体部と、
前記本体部によって囲繞されるように設けられた採光窓であって、前記外部空間と前記内部空間との相互間に光を透過させるための採光窓と、前記外部空間における前記本体部に対して対向する位置に配置され
、且つ前記外部空間における前記採光窓の一部のみに対して対向する位置に配置された第一外装パネルと、を備え、前記第一外装パネルにおける前記内部空間から前記外部空間へと至る内外方向と直交する方向の側端部と、前記本体部との相互間に、第一空間を形成した。
また、請求項2に記載の開閉扉体は、請求項1に記載の開閉扉体において、前記第一外装パネルにおける前記内外方向と直交する方向の側端部の一方と前記本体部との相互間、及び前記第一外装パネルにおける前記内外方向と直交する方向の側端部の他方と前記採光窓との相互間に、前記第一空間をそれぞれ形成した。
【0007】
また、請求項
3に記載の開閉扉体は、請求項
1又は2に記載の開閉扉体において、前記第一外装パネルを、当該第一外装パネルの一部が前記本体部に当接するように、前記本体部に対して接続した。
【0008】
また、請求項
4に記載の開閉扉体は、請求項
3に記載の開閉扉体において、前記第一外装パネルを、前記内外方向と直交する方向の中央部において前記本体部と当接し、かつ、前記内外方向と直交する方向の側端部において前記本体部と当接しないように、前記本体部に対して接続することにより、前記側端部と前記本体部との相互間に前記第一空間を形成した。
【0009】
また、請求項
5に記載の開閉扉体は、
内部空間と外部空間との相互間に位置する開口領域において開閉自在に配置される本体部と、前記外部空間における前記本体部に対して対向する位置に配置された第一外装パネルと、前記外部空間と前記内部空間との相互間に光を透過させるための採光窓と、前記外部空間における前記採光窓に対して対向する位置に配置された第二外装パネルと、を備え、前記本体部を、前記採光窓を囲繞するように配置し、
前記第一外装パネルにおける前記内部空間から前記外部空間へと至る内外方向と直交する方向の側端部と、前記本体部との相互間に、第一空間を形成し、前記第二外装パネルにおける前記内外方向と直交する方向の側端部と、前記採光窓との相互間に、第二空間を形成した。
【0010】
また、請求項
6に記載の開閉扉体は、請求項
5に記載の開閉扉体において、前記第二外装パネルを、当該第二外装パネルが前記採光窓に当接しないように、前記本体部に対して接続した。
【0011】
また、請求項
7に記載の開閉扉体は、請求項
5又は6に記載の開閉扉体において、前記内外方向と直交する方向において、前記第二外装パネルの長さを前記採光窓の長さよりも短くし、前記第一外装パネルと前記第二外装パネルとの相互間に、前記外部空間から前記採光窓へと光を通過させるための採光空間を形成した。
【0012】
また、請求項
8に記載の開閉扉体は、請求項
5から7のいずれか一項に記載の開閉扉体において、前記第一外装パネルの外装面と前記第二外装パネルの外装面とを、相互に面一に配置した。
【0013】
また、請求項
9に記載の開閉扉体は、請求項
5から8のいずれか一項に記載の開閉扉体において、平面視において前記本体部の長手方向と直交する方向における、前記第一外装パネルの外装面から前記第一空間に至る距離と、前記第二外装パネルの外装面から前記第二空間に至る距離とを、相互に同一とした。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルにおける外部空間から内部空間へと至る内外方向と直交する方向の側端部と、本体部との相互間に、第一空間を形成したので、第一外装パネルが本体部の前面に浮かび上がって見えるような開閉扉体を構成することができ、装飾体(第一外装パネル)の肉厚を大きくすることなく、意匠性や重厚感を向上させることが可能となる。また、第一空間を形成したので、第一空間を形成しない場合と比べて、第一外装パネルの重量を低減して開閉扉体の開閉し易さを向上させることができ、開閉扉体の機能性が低下することを防止することが可能になる。
【0015】
請求項
3に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルを、当該第一外装パネルの一部が本体部に当接するように、本体部に対して接続するので、第一外装パネルの本体部に対する接続強度を向上させることができ、開閉扉体全体の強度を向上させることが可能になる。
【0016】
請求項
4に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルを、内外方向と直交する方向の中央部において本体部と当接し、かつ、内外方向と直交する方向の側端部において本体部と当接しないように、本体部に対して接続するので、中央部においては第一外装パネルの本体部に対する接続強度を向上させつつ、側端部においては第一外装パネルの重量の増大を抑えることが可能になる。
【0017】
請求項
5に記載の開閉扉体によれば、
第一外装パネルにおける外部空間から内部空間へと至る内外方向と直交する方向の側端部と、本体部との相互間に、第一空間を形成したので、第一外装パネルが本体部の前面に浮かび上がって見えるような開閉扉体を構成することができ、装飾体(第一外装パネル)の肉厚を大きくすることなく、意匠性や重厚感を向上させることが可能となる。また、第一空間を形成したので、第一空間を形成しない場合と比べて、第一外装パネルの重量を低減して開閉扉体の開閉し易さを向上させることができ、開閉扉体の機能性が低下することを防止することが可能になる。
また、第二外装パネルにおける内外方向と直交する方向の側端部と、採光窓との相互間に、第二空間を形成したので、第二外装パネルが採光窓の前面に浮かび上がって見えるような開閉扉体を構成することができ、装飾体(第二外装パネル)の肉厚を大きくすることなく、意匠性や重厚感を向上させることが可能となる。また、第二空間を形成したので、第二空間を形成しない場合と比べて、第二外装パネルの重量を低減して開閉扉体の開閉し易さを向上させることができ、開閉扉体の機能性が低下することを防止することが可能になる。さらに、第二外装パネルを採光窓に対して並設する場合には、採光窓を複数枚に分割して配置する必要が生じるのに対して、請求項4に記載の開閉扉体によれば、第二外装パネルを外部空間に配置したので、採光窓を複数枚に分割して配置する必要がなくなり、開閉扉体の部材点数を削減することが可能になる。
【0018】
請求項
6に記載の開閉扉体によれば、第二外装パネルは採光窓に当接することなく本体部に対して接続されるので、内部空間への採光性が低減することを一層確実に防止することが可能になると共に、第二外装パネルが採光窓に当接して採光窓に傷が付くこと等を防止することが可能となる。
【0019】
請求項
7に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルと第二外装パネルとの相互間に外部空間から採光窓へと光を通過させるための採光空間を形成したので、開閉扉体の採光性を向上させることが可能となる。さらに、第二外装パネルを採光窓に対して並設する場合には、採光窓に対して並設された第二外装パネルによって外部空間から内部空間への光の入射範囲が狭まるため室内への採光性が低減したりするのに対して、請求項4に記載の開閉扉体のように第二外装パネルを外部空間に配置すると共に、請求項6に記載の開閉扉体のように採光空間を形成したので、光の入射範囲が狭まることを防止でき、内部空間への採光性が低減することを防止することが可能になる。
【0020】
請求項
8に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルの外装面と第二外装パネルの外装面とを、相互に面一に配置するので、統一感のある開閉扉体を構成することができ、開閉扉体の意匠性を一層向上させることが可能となる。
【0021】
請求項
9に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルの外装面から第一空間に至る距離と、第二外装パネルの外装面から第二空間に至る距離とを、相互に同一としたので、より一層統一感のある開閉扉体を構成することができ、開閉扉体の意匠性をより一層向上させることが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る開閉扉体の実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0024】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態に係る開閉扉体は、内部空間と外部空間との相互間に位置する開口領域を開閉するための扉体である。ここで、「内部空間」とは、ユーザが開閉扉体を介して出入りする一方の空間であり、屋外又は屋内のいずれであっても構わないが、本実施の形態においては屋内であるものとして説明する。「外部空間」とは、ユーザが開閉扉体を介して出入りする他方の空間であって、屋外又は屋内のいずれであっても構わないが、本実施の形態においては屋外であるものとして説明する。「開口領域」とは、内部空間と外部空間との相互間に位置する領域であって、本実施の形態においては、建物の躯体の一部分において開閉扉体を設置するために設けられた開口部分を示すものとして説明する。また、開閉扉体の取り付け位置や用途は任意であり、例えば玄関に設置される「玄関ドア」、勝手口や通用口に設置される「勝手口ドア」、あるいは建物内部に設置されるための「室内ドア」を含む。また、開閉扉体の開閉構造は任意であり、例えば「引き戸」として構成することもできるが、本実施の形態においては「開き戸」であるものとして説明する。
【0025】
〔II〕本実施の形態の具体的内容
次に、本実施の形態の具体的内容について説明する。
【0026】
(構成−開閉扉体)
初めに、本実施の形態に係る開閉扉体1の構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る開閉扉体1の正面図である。
図2は、開閉扉体1の背面図である。
図3は、開閉扉体1の平面図である。
図4は、
図1の開閉扉体1のA−A矢視断面図である。
図5は、
図1の開閉扉体1のB−B矢視断面図である。
図6は、
図1の開閉扉体1のC−C矢視断面図である。
図7は、
図1の開閉扉体1のD−D矢視断面図である。なお、
図3から
図7においては、開閉扉体1が設置される建物の躯体3については図示を省略している。ここで、以下の説明では、
図1から
図7におけるX−X’方向を「幅方向」と称し、特にX方向を「右方向」、X’方向を「左方向」と称する。また、Y−Y’方向を「奥行き方向」と称し、特にY方向を「後方向(又は屋内側方向、若しくは閉鎖方向)」、Y’方向を「前方向(屋外側方向、若しくは開放方向)」と称する。また、Z−Z’方向を「高さ方向」と称し、特にZ方向を「上方向」、Z’方向を「下方向」と称する。また、
図4のようにX−Y平面に平行な断面を「横断面」、
図6のようにY−Z平面に平行な断面を「縦断面」と称する。また、平面視における内部空間5から外部空間4へと至る方向(すなわち、本実施の形態における奥行き方向)を、必要に応じて「内外方向」と称して説明する。ここで、「内外方向に直交する方向」といった場合には、幅方向に沿った方向や高さ方向に沿った方向等が考えられるが、本実施の形態においては、幅方向に沿った方向であるものとして説明する。また、内外方向に直交する平面(すなわち、本実施の形態におけるX−Z平面)を「立設面」と称して説明する。
【0027】
これら
図1から
図7に示すように、本実施の形態に係る開閉扉体1は、概略的に、枠体10、本体部20、採光窓30、第一外装パネル40、及び第二外装パネル50を備えて構成されている。ただし、開閉扉体1における特記しない構成については従来と同様であるものとして説明を省略する。
【0028】
(構成−開閉扉体−枠体)
枠体10は、建物の開口領域2に設けられるものであり、左右一対の縦枠11、12、上枠13、及び下枠14を備えている。これら左右一対の縦枠11、12、上枠13、及び下枠14は、それぞれ開口領域2の周縁における建物の躯体3に公知の方法で直接的に固定され、相互に組み合わせられて、全体として正面角環状の枠を構成する。以下では、必要に応じて、一対の縦枠11、12のうち、本体部20の戸先側(本体部20の左右のうち、後述する蝶番28から遠い側であり、本実施の形態においては左側)の縦枠を「戸先側縦枠11」と称し、本体部20の戸尻側(本体部20の左右のうち、蝶番28に近い側であり、本実施の形態においては右側)の縦枠を「戸尻側縦枠12」と称する。このうち、戸先側縦枠11には、本体部20を全閉位置(本実施の形態においては
図1〜3に示す位置)に位置させた状態において、デッドボルト受けとラッチ受け(いずれも図示省略)が設けられている。このような枠体10を構成する各部材は、任意の方法や材質で製造することができ、例えば、スチール製の板状体を折り曲げ成形することにより製造することができる。
【0029】
(構成−開閉扉体−本体部)
本体部20は、建物の開口領域2を開閉するための略平板状の開閉体である。この本体部20は、
図4に示すように、採光窓30の左側方の位置において高さ方向に沿って配置された部分である「本体左側部21」、及び採光窓30の右側方の位置において高さ方向に沿って配置された部分である「本体右側部22」と、
図6に示すように、採光窓30の上方の位置において本体右側部22と本体左側部21とを相互に接続するように配置された部分である「本体上部23」、及び採光窓30の下方の位置において本体右側部22と本体左側部21とを相互に接続するように配置された部分である「本体下部24」とを備え、これら本体左側部21、本体右側部22、本体上部23、及び本体下部24によって採光窓30を囲繞するように構成される。なお、この本体右側部22及び本体左側部21を特に区別する必要の無いときは単に「本体側部21、22」と称して説明する。
【0030】
これら本体左側部21、本体右側部22、本体上部23、あるいは本体下部24は、それぞれ任意の方法や材質で製造することができるが、本実施の形態においては、断面コ字状の複数のスチール製の枠材6a〜6lを備えて扉枠25が構成されており、このうち枠材6h、6l、6b、6dが囲繞する部分には開口部31が形成される。そして、このように開口部31が形成される部分を除いて枠材6a〜6lの屋外側及び屋内側に位置する一対の化粧鋼板26a、26bで枠材6a〜6lを外側から覆い、これら一対の化粧鋼板26a、26bの相互間には断熱材27が収容されている。
【0031】
ここで、
図4に示すように、本体左側部21は枠材6a、6bを備え、本体右側部22は枠材6c、6dを備えて構成されており、これら枠材6a、6b、6c、6dはいずれも長手方向が高さ方向に沿うように配置されている。そして、枠材6a及び枠材6cは本体部20の高さと略同一の高さとなるように構成され、枠材6b及び枠材6dは採光窓30の高さと略同一の高さとなるように構成されている。ここで、枠材6a及び枠材6bは、採光窓30の左側方において断熱材27を介して相互に対向するように配置されており、枠材6c及び枠材6dは、採光窓30の右側方において断熱材27を介して相互に対向するように配置されており、枠材6b及び枠材6dは、採光窓30を介して相互に対向するように配置されている。ここで、枠材6aの側面のうち戸先側の側面にはエッジ材29dを介してネジ29eが挿通されており、このようにして枠材6aの側面に対してエッジ材29dが接合されている。このエッジ材29dは、本体左側部21と戸先側縦枠11との相互間の隙間を正面から覆うことにより、デッドボルト(図示省略)を隠して防犯性を高めるためのものである。また、枠材6cの側面のうち戸尻側の側面において、上下方向における3箇所に配置された蝶番28の蝶番面がネジ止めされており、このようにして、本体部20が戸尻側縦枠12に開動自在に軸支されている。
【0032】
ここで、
図1や
図2に示すように、本体左側部21の戸先側の近傍位置には、把手29a、ラッチ(図示省略)、及びシリンダ錠29bが設けられている。把手29aは、本体左側部21の前面と後面における相互に対応する位置に設けられており、この把手29aを介してユーザが本体部20の開閉操作を行うことが可能となっている。ラッチは、本体左側部21の内部に設けられた連動機構(図示省略)を介して把手29aと連結されており、ユーザによる把手29aの操作に連動して、ラッチを本体左側部21の戸先側の側面から出し入れすることができ、本体部20を全閉位置に位置させた状態において、このラッチを戸先側縦枠11のラッチ受けに係脱自在に係止させることで、施錠の有無に関わらず、本体部20を全閉位置に維持することが可能になっている。また、シリンダ錠29bは、本体左側部21の把手29aの近傍位置に設けられており、ユーザが本体部20の前方から鍵操作を行うことにより、あるいはユーザが本体部20の後方からサムターン29cの操作を行うことにより、デッドボルト(図示省略)を本体左側部21の戸先側の側面から出し入れすることができ、本体部20を全閉位置に位置させた状態において、このデッドボルトを戸先側縦枠11のデッドボルト受けに係止させることで、本体部20を施錠することができる。
【0033】
本体上部23は、
図6に示すように、いずれも長手方向が幅方向に沿うように配置された枠材6e、6f、6g、6hを備えて構成されている。ここで、枠材6eは本体部20の幅と略同一の幅となるように構成され、枠材6hは採光窓30の幅と略同一の幅となるように構成され、枠材6f及び枠材6gは枠材6eよりも短い幅であって枠材6hよりも長い幅(具体的には、本体左側部21の前方に位置する第一外装パネル40の左端部から、本体右側部22の前方に位置する第一外装パネル40の右端部に至る幅と略同一の幅)となるように構成されている。このうち、枠材6eと枠材6f、及び枠材6gと枠材6hはそれぞれ相互に当接するように配置されており、枠材6fと枠材6gは断熱材27を介して対向するように配置されている。ここで、枠材6f及び枠材6gの側面のうち屋外側の側面には複数のネジ孔(図示省略)が幅方向に沿って並設されている。そして、
図6に示すように、第二外装パネル50及び当該ネジ孔を順次介して挿通されたネジ23a、23bにより、第二外装パネル50が枠材6f及び枠材6gに対して固定されている。また、
図7においては図示を省略しているが、第一外装パネル40及び当該ネジ孔を順次介して挿通されたブラインドリベット41f(後述する)により、第一外装パネル40が枠材6f及び枠材6gに対して固定されている。
【0034】
また、本体下部24は、
図6に示すように、いずれも長手方向が幅方向に沿うように配置された枠材6i、6j、6k、6lを備えて構成されているが、これらの枠材6i、6j、6k、6lはそれぞれ枠材6e、6f、6g、6hと上下対称に構成することができるため、その詳細な説明を省略する。ここで、枠材6j及び枠材6kの側面のうち屋外側の側面には複数のネジ孔(図示省略)が幅方向に沿って並設されている。そして、
図6に示すように、第二外装パネル50及び当該ネジ孔を順次介して挿通されたネジ24a、24bにより、第二外装パネル50が枠材6f及び枠材6gに対して固定されている。また、
図7においては図示を省略しているが、第一外装パネル40及び当該ネジ孔を順次介して挿通されたブラインドリベット41f(後述する)により、第一外装パネル40が枠材6j及び枠材6kに対して固定されている。
【0035】
(構成−開閉扉体−採光窓)
採光窓30は、開閉扉体1の意匠性や採光性を高める等の目的から設けられたものであって、外部空間4と内部空間5との相互間に光を透過させるための採光手段である。この採光窓30は、概略的には、本体部20に形成した開口部31に複層ガラス32を固定することによって構成されている。具体的には、上述したように、本体部20の左右及び上下の中央位置には、全体として正面形状が縦長長方形状となるように枠材6h、6l、6b、6dが配置されており(
図4及び
図6参照)、これら枠材6h、6l、6b、6dが四周を囲繞するように開口部31が設けられている。そして、これら枠材6h、6l、6b、6dにおける開口部31側には複層ガラス32が配置されており、当該枠材6h、6l、6b、6dと複層ガラス32との相互間に気密材33が配置されることにより、開口部31に複層ガラス32が固定されている。
【0036】
(構成−開閉扉体−第一外装パネル)
第一外装パネル40は、開閉扉体1の意匠性を高める等の目的から設けられたもので、外部空間4における本体部20に対して対向する位置に配置されたパネルである。この第一外装パネル40は、具体的には本体左側部21の前方位置、及び本体右側部22の前方位置の2か所に配置されており、それぞれの第一外装パネル40は長手方向が高さ方向に沿うように配置された略長板形状体として構成されている。なお、各第一外装パネル40は、配置位置を除いて相互に同様に構成することが可能であるため、本実施の形態においてはこのうち一方(本体左側部21の前方位置に配置された第一外装パネル40)のみについて説明する。
【0037】
ここで、第一外装パネル40は、
図3、
図4、
図6、
図7に示すように、概略的に、第一固定材41、第一外装材42、コア材43、及び第一エッジキャップ44を備えて構成されている。
【0038】
第一固定材41は、第一外装パネル40を本体部20に対して固定するための第一外装パネル固定手段であって、第一固定後片41a、第一固定上片41b、第一固定下片41c、第一固定右側片41d、及び第一固定左側片41eを一体に備えて構成されており、全体として5面体の箱型形状体に形成されている。
【0039】
第一固定後片41aは、立設面に沿って配置される板状体であり、本体側部21、22と当接した状態において、本体側部21、22に対してブラインドリベット41fを用いた公知の方法により固定されている。第一固定上片41bは、第一固定後片41aの上端部において横断面に沿って配置される板状体であり、第一固定下片41cは、第一固定後片41aの下端部において横断面に沿って配置される板状体である。第一固定右側片41dは、第一固定後片41aの右端部において縦断面に沿って配置される板状体であり、第一固定左側片41eは、第一固定後片41aの左端部において縦断面に沿って配置される板状体である。
【0040】
第一外装材42は、第一外装前片42a、第一外装上片42b、第一外装下片42c、第一外装右側片42d、42e、及び第一外装左側片42f、42gを一体に備えて構成されており、全体として横断面の形状が略C字状となるような略5面体の箱型形状体(厳密には、このうち2つの片(第一外装右側片42d、42e及び第一外装左側片42f、42g)については端部において折り曲げられており、それぞれが断面L字状の2面体に形成されている)に形成された外装手段である。
【0041】
第一外装前片42aは、第一外装材42における最も本体部20から遠い位置において本体部20の立設面に沿って配置される板状体である。なお、この第一外装前片42aにおける本体部20から遠い側の面を以下では必要に応じて「第一外装パネル40の外装面」と称して説明する。ここで、この第一外装パネル40の外装面の素材は任意であるが、本実施の形態においては、第一外装パネル40の外装面は、本体部20と同一の素材で形成されており、本体部20と相まって意匠上の統一感を醸成している。第一外装上片42bは、第一外装前片42aの上端部において横断面に沿って配置される板状体であり、第一外装下片42cは、第一外装前片42aの下端部において横断面に沿って配置される板状体である。そして、これら第一外装上片42b及び第一外装下片42cは、上述した第一固定上片41b及び第一固定下片41cを上下から挟むように配置される。第一外装右側片42d、42eは、横断面視において略L字状に一体に形成された板状体であり、第一外装前片42aの右端部において縦断面に沿って配置される板状体である第一外装右側片42dと、第一外装右側片42dの後端部において立設面に沿って配置される板状体である第一外装右側片42eとを備える。また、第一外装左側片42f、42gは、横断面視において略L字状に一体に形成された板状体であり、第一外装前片42aの左端部において縦断面に沿って配置される板状体である第一外装左側片42fと、第一外装左側片42fの後端部において立設面に沿って配置される板状体である第一外装左側片42gとを備える。そして、これら第一外装右側片42d、42e及び第一外装左側片42f、42gは、上述した第一固定右側片41d及び第一固定左側片41eを左右から挟むように配置される。
【0042】
ここで、本体左側部21に対して固定された第一外装パネル40の第一外装右側片42dの幅方向における位置を決定する際には、気密材33との相対的な位置関係を考慮することが好ましい。例えば、本実施の形態においては、気密材33の右端部の位置から幅方向において所定距離(例えば8mm)右方の位置に第一外装右側片42dを配置することにより、気密材33が正面から目視し難くなるような構成として、意匠性が低下することを防止している。なお、本体右側部22に対して固定された第一外装パネル40の第一外装左側片42fについても同様の観点により位置を決定することが望ましい。
【0043】
コア材43は、第一固定材41と第一外装材42との相互間に充填された公知の芯材であって、例えばペーパーコア等により形成されている。
【0044】
第一エッジキャップ44は、第一外装パネル40の上端部及び下端部に形成される角部を被覆して、ユーザが角部に接触した際に怪我等することを防止するための保護手段である。具体的にはこの第一エッジキャップ44は、
図3及び
図7に示すように、第一外装パネル40の上端部及び下端部における幅方向の両側端部に配置された樹脂製のキャップであり、第一外装パネル40の上下からネジ44aを用いた公知のネジ止め等の方法により第一外装パネル40に対して固定されている。
【0045】
(構成−開閉扉体−第二外装パネル)
第二外装パネル50は、開閉扉体1の意匠性を高める等の目的から設けられたもので、外部空間4における採光窓30に対して対向する位置に配置されたパネルである。この第二外装パネル50は、
図4や
図6に示すように、概略的には採光窓30の所定距離前方の位置(例えば、屋外側に配置された方の複層ガラス32の前面から前方に12mm程度の位置)において採光窓30に対して当接することなく配置され、第二外装パネル50の上端部周辺において本体上部23と接続され、第二外装パネル50の下端部周辺において本体下部24と接続される。なお、第一外装パネル40を本体側部21、22に当接するように固定した事に対して第二外装パネル50を採光窓30に当接しないように固定した理由は、第二外装パネル50が採光窓30に当接することにより内部空間5への採光性が低減することを防止すると共に、第二外装パネル50が採光窓30に当接して採光窓30に傷が付くこと等を防止するためである。
【0046】
ここで、第二外装パネル50は、
図5に示すように、第二固定材51、第二補強材52、第二外装材53、上キャップ54、下キャップ55、及び第二エッジキャップ56を備えて構成されている。
【0047】
第二固定材51は、第二外装パネル50を本体部20に対して固定するための第二外装パネル固定手段であって、
図6に示すように高さ方向に沿って2つ設けられており、それぞれの第二固定材51は本体上部23及び本体下部24に対して当接するように、かつ、採光窓30に対して当接しないように配置されている。なお、各第二固定材51は上下対称に構成することができるため、以下ではこのうち一方の第二固定材51(本実施の形態では、本体上部23に当接する第二固定材51)についてのみ説明する。
【0048】
この本体上部23に当接する第二固定材51は、具体的には、第二固定後片51a、第二固定下片51c、第二固定右側片51d、及び第二固定左側片51eを一体に備えて構成されており、全体として下面及び正面に開口面が形成された4面体に形成されている。第二固定後片51aは、本体部20の立設面に沿って配置される板状体であり、本体上部23における枠材6f及び枠材6gの屋外側の面に設けられたネジ孔(図示省略)に対して、ネジ23a、23bを用いた公知の方法により固定されている。ここで、第二固定後片51aの高さ方向に沿った長さは、第二固定材51を本体上部23に対してより強固に固定するために、より長い方が望ましく、特に本実施の形態においては、本体上部23の高さ方向に沿った長さと略同一の長さにて形成されている。第二固定下片51cは、第二固定後片51aの下端部において横断面に沿って配置される板状体であり、第二固定右側片51dは、第二固定後片51aの右端部において縦断面に沿って配置される板状体であり、第二固定左側片51eは、第二固定後片51aの左端部において縦断面に沿って配置される板状体である。これら第二固定下片51c、第二固定右側片51d、及び第二固定左側片51eは、いずれも同一の奥行き方向に沿った長さを有し、このようにこれら3つの部材により第二外装材53を本体部20及び採光窓30から所定距離前方に離れた位置に立ち上げて配置することができる。
【0049】
ここで、上述したように、第二固定材51は2か所に配置されており、各第二固定材51は上下対称に構成されている。つまり、本体下部24に当接する第二固定材51においては、第二固定下片51cは第二固定後片51aの上端部において横断面に沿って配置される。このように、本体下部24に当接する第二固定材51において最も上方に第二固定下片51cが位置するため、説明の便宜上、本体下部24に当接する第二固定材51の第二固定下片51cを以下では必要に応じて「第二固定上片51b」と称して説明する。
【0050】
第二補強材52は、第二外装パネル50を補強して第二外装パネル50の耐久性を向上させるための第二外装パネル補強手段である。この第二補強材52は任意の方法や材質で製造することができ、例えばアルミニウム合金を押出成形することにより製造することができる。ここで、この第二補強材52は、中空の角筒体として形成されており、第二固定材51の第二固定後片51aに対してネジ52cを用いた公知の方法により固定されている。また、
図5に示すように、第二補強材52の幅方向における両側端部には、立設面に沿って配置される接続片52aが突設されており、この両端部の接続片52aと、第二外装材53の後述する第二外装右側片53b、53c及び第二外装左側片53d、53eとが、樹脂製のリベット52dを用いた公知の方法により固定されている。また、第二補強材52の中空部には、幅方向に沿って2つのネジ受け52bが並設されている。各ネジ受け52bは、第二補強材52の高さ方向全長に掛けて連続するように形成された横断面形状が略C字状の長尺状の溝として構成されている。
【0051】
第二外装材53は、第二外装前片53a、第二外装右側片53b、53c、及び第二外装左側片53d、53eを備えて構成されており、全体として横断面の形状が略C字状となるような略3面体の形状体(厳密には、このうち2つの片(第二外装右側片53b、53c、及び第二外装左側片53d、53e)については端部において折り曲げられており、それぞれが断面L字状の2面体に形成されている)に形成された外装手段である。
【0052】
第二外装前片53aは、第二外装材53における最も本体部20から遠い位置において本体部20の立設面に沿って配置される板状体である。なお、この第二外装前片53aにおける本体部20から遠い側の面を以下では必要に応じて「第二外装パネル50の外装面」と称して説明する。ここで、この第二外装パネル50の外装面の素材は任意であるが、本実施の形態においては、第二外装パネル50の外装面は、本体部20や上述した第一外装パネル40の外装面と同一の素材で形成されており、本体部20や第一外装パネル40の外装面と相まって意匠上の統一感を醸成している。また、第二外装パネル50の外装面と第一外装パネル40の外装面とが面一に配置されるように第一外装パネル40と第二外装パネル50の各部は構成されており、このことにより意匠上の統一感を向上させている。なお、第二外装前片53aと第二補強材52とは両面テープを用いた公知の方法により固定されている。
【0053】
第二外装右側片53b、53cは、横断面視において略L字状に一体に形成された板状体であり、第二外装前片53aの右端部において縦断面に沿って配置される板状体である第二外装右側片53bと、第二外装右側片53bの後端部において立設面に沿って配置される板状体である第二外装右側片53cとを備える。また、第二外装左側片53d、53eは、横断面視において略L字状に一体に形成された板状体であり、第二外装前片53aの左端部において縦断面に沿って配置される板状体である第二外装左側片53dと、第二外装左側片53dの後端部において立設面に沿って配置される板状体である第二外装左側片53eとを備える。そして、第二外装右側片53c及び第二外装左側片53eのそれぞれは、上述したように第二補強材52の接続片52aに対して樹脂製のリベット52dを用いた公知の方法により固定されている。
【0054】
上キャップ54は、第二固定材51、第二補強材52、及び第二外装材53の上方を覆うように配置されたキャップであって、四隅のうち本体部20に近い位置の二隅(すなわち、後方に位置する二隅)を角型に切り欠いた形状の長板部材として構成されている。ここで、この上キャップ54の板状面には、上キャップ54の長手方向(すなわち、本実施の形態における幅方向)に沿って2つのネジ孔(図示省略)が並設されており、このネジ孔にネジ54aを挿通することにより上キャップ54が第二補強材52に対して固定される。また、下キャップ55は、第二固定材51、第二補強材52、及び第二外装材53の下方を覆うように配置されたキャップであって、上キャップ54と同様の形状に構成されている。そして、下キャップ55の板状面には、下キャップ55の長手方向(すなわち、本実施の形態における幅方向)に沿って2つのネジ孔(図示省略)が並設されており、このネジ孔にネジ54aを挿通することにより下キャップ55が第二補強材52に対して固定される。なお、このような上キャップ54及び下キャップ55の具体的な固定方法については後述する。
【0055】
第二エッジキャップ56は、第二外装パネル50の上端部及び下端部に形成される角部を被覆して、ユーザが角部に接触した際に怪我等することを防止するための保護手段である。具体的には、この第二エッジキャップ56は、
図3や
図6に示すように、第二外装パネル50の上端部及び下端部における幅方向の両側端部に配置された樹脂製のキャップであり、第二外装パネル50の上下からネジ56aを用いて上キャップ54又は下キャップ55にネジ止めされることにより、第二外装パネル50に対して固定されている。
【0056】
(取付方法)
続いて、第一外装パネル40及び第二外装パネル50の本体部20に対する取付方法について説明する。
【0057】
(取付方法−第一外装パネル)
初めに、第一外装パネル40の取付方法について、
図3、
図4、
図7等を参照して説明する。まずは、本体部20に採光窓30を公知の方法で取り付けた後、当該採光窓30を取り付けた本体部20を水平に寝かせた状態で配置する。次いで、第一固定材41の第一固定後片41aをブラインドリベット41fを用いた公知の方法により枠材6f、6g、6k、6jに対して固定する。そして、第一固定材41の屋外側の面に接着剤を塗布し、さらに第一外装材42の屋内面の面に接着剤を塗布する。そして、第一固定材41の屋外側の面にコア材43を載置すると共に、このコア材43の屋外側の面に第一外装材42を載置することにより、これら第一固定材41と第一外装材42との相互間にコア材43を配置し、この状態において第一外装材42を第一固定材41に向けて押圧することにより、これら第一固定材41、コア材43、及び第一外装材42を相互に接着固定する。最後に、ネジ44aを用いて、第一外装材42の上端及び下端における幅方向の両側端部に第一エッジキャップ44をネジ止めする。
【0058】
(取付方法−第二外装パネル)
次に、第二外装パネル50の取付方法について、
図4、
図5、
図6等を参照して説明する。まずは、上方に位置する第二固定材51及び下方に位置する第二固定材51と、第二補強材52とを、ネジを用いた方法により接続する。具体的には、第二固定材51の第二固定後片51aと第二補強材52には相互に対応する位置にネジ孔(図示省略)が設けられており、これら各ネジ孔に対してネジ52cを挿通して締結することにより、これら第二固定材51と第二補強材52とを接続する。
【0059】
次に、これら第二固定材51と第二補強材52とを、枠材6f、6g、6j、6kに対してネジを用いた方法により接続する。具体的には、枠材6f、6g、6j、6kにおける屋外側の面にはネジ孔(図示省略)が設けられており、第二補強材52及び第二固定材51のそれぞれには、正面視において当該ネジ孔と対応する位置に貫通孔(図示省略)が設けられている。そして、第二補強材52及び第二固定材51を規定の位置(本体部20の前面)に配置させた状態において、第二補強材52の屋外側から、第二補強材52の貫通孔、及び第二固定材51の貫通孔を順次介して枠材6f、6g、6j、6kに設けられたネジ孔へとネジ23a、23b、24a、24bを挿通して締結することにより、枠材6f、6g、6j、6kに第二固定材51及び第二補強材52を固定することができる。
【0060】
次に、第二補強材52に対して第二外装材53を固定する。具体的には、第二補強材52における屋外側の面に両面テープを貼り付けて、屋外側から屋内側へ向けて第二外装材53を第二補強材52に対して押し当てることにより、両面テープの粘着力により第二補強材52に対して第二外装材53が仮固定される。この際には、第二外装材53の第二外装前片53aと第二補強材52との相互間に両面テープが位置する事となる。そして、第二外装材53の第二外装右側片53c及び第二外装左側片53eと、第二補強材52の接続片52aとを樹脂製のリベット52dにより接続することで第二補強材52に対して第二外装材53を本固定することができる。
【0061】
次に、第二補強材に対して上キャップ54及び下キャップ55を固定する。具体的には、まずは上キャップ54を第二固定材51、第二補強材52、及び第二外装材53の上方に載置した状態において、上キャップ54の上方から上キャップ54に形成されたネジ孔(図示省略)を介して第二補強材52のネジ受け52bへ至るようにネジ54aを挿通してネジ止めすることにより、上キャップ54を第二補強材52に固定する。同様に、下キャップ55を第二固定材51、第二補強材52、及び第二外装材53の下方に当接させた状態において、下キャップ55の下方から下キャップ55に形成されたネジ孔(図示省略)を介して第二補強材52のネジ受け52bへ至るようにネジ54aを挿通してネジ止めすることにより、下キャップ55を第二補強材52に固定する。なお、上キャップ54及び下キャップ55はどちらを先に第二補強材52に固定しても構わない。
【0062】
最後に、ネジ56aを用いて、上キャップ54の上方及び下キャップ55の下方における幅方向の両側端部に第二エッジキャップ56をネジ止めする。
【0063】
(空間)
続いて、このように構成された開閉扉体1の各部に形成される空間について説明する。
図8は、
図4の開閉扉体1の領域Aの拡大図である。この
図8に示すように、本実施の形態に係る開閉扉体1は、概略的に、第一空間E1、第二空間E2、及び採光空間E3を備える。
【0064】
(空間−第一空間)
第一空間E1は、第一外装パネル40の側端部と本体側部21、22との相互間に形成される空間であって、開閉扉体1の機能性及び意匠性を向上させるために形成された空間である。換言すると、この第一空間E1は、上記のように、第一外装パネル40が、第一外装右側片42d、第一外装右側片42e、第一外装左側片42f、及び第一外装左側片42gを備え、第一外装パネル40の全体の形状が内外方向と直交する方向の両側端部における屋内側の角部を切り欠くことによって、第一外装パネル40の側端部と本体側部21、22との相互間に形成される。ここで、「第一外装パネル40の側端部と本体側部21、22との相互間」とは、具体的には、第一外装パネル40の側端部における最も屋内側の面(すなわち、第一外装右側片42e及び第一外装左側片42g)と、本体側部21、22の最も屋外側の面(すなわち、化粧鋼板26a)との相互間である。このように第一外装パネル40の両側端部と本体側部21、22との相互間に第一空間E1が形成されていることにより、ユーザが開閉扉体1の右斜め前方や左斜め前方から開閉扉体1を目視した際に、第一外装パネル40が本体部20から離れた位置に浮いて見え、優れた意匠を醸成することができる。
【0065】
(空間−第二空間)
第二空間E2は、第二外装パネル50の側端部と採光窓30との相互間に形成される空間であって、開閉扉体1の機能性及び意匠性を向上させるために形成された空間である。具体的には、この第二空間E2は、上記のように、第二外装パネル50が全体として採光窓30から離れた位置に配置されていることによって、第二外装パネル50の両側端部と採光窓30との相互間に形成される空間である。ここで、「第二外装パネル50の両側端部と採光窓30との相互間」とは、具体的には、第二外装パネル50の両側端部における最も屋内側の面(すなわち、採光窓30に対向する面)と、採光窓30の最も屋外側の面(すなわち、第二外装パネル50に対向する面)との相互間である。なお、本実施の形態においては、第二外装パネル50の両側端部に限らず中央部においても採光窓30との相互間に空間が形成されているが、以下では両側端部と採光窓30との相互間に形成された空間のみを「第二空間E2」と称する。このように第二外装パネル50の両側端部と採光窓30との相互間に第二空間E2が形成されていることにより、ユーザが開閉扉体1の右斜め前方や左斜め前方から開閉扉体1を目視した際に、第二外装パネル50が採光窓30から離れた位置に浮いて見え、優れた意匠を醸成することができる。
【0066】
また、この第二空間E2は、第二外装パネル50の側端部と採光窓30との相互間だけに限らず、これらの相互間のさらに上方の領域(すなわち、第二外装パネル50の側端部と本体上部23との相互間の領域)や、これらの相互間のさらに下方の領域(すなわち、第二外装パネル50の側端部と本体下部24との相互間の領域)にも形成されている。このように、第二外装パネル50が上下全体に亘って本体部20から浮いているように見えるデザインとなっている。
【0067】
ここで、第一外装パネル40と第二外装パネル50との意匠上の統一感を醸成するために、第一外装パネル40の外装面から第一空間E1に至る距離と、第二外装パネル50の外装面から第二空間E2に至る距離とを、相互に同一にすることが望ましい。例えば本実施の形態においては、
図4に示すように、第一外装パネル40の第一外装右側片42d、及び第一外装左側片42fと、第二外装パネル50の第二外装右側片53b、及び第二外装左側片53dとは、相互に同一の奥行き方向に沿った長さとなるように形成されているため、第一外装パネル40と第二外装パネル50との意匠上の統一感を醸成している。
【0068】
(空間−採光空間)
採光空間E3は、第一外装パネル40と第二外装パネル50との相互間に形成される空間であって、外部空間4から当該採光空間E3を介して採光窓30へと光を通過させることにより、開閉扉体1の採光性を向上させるために形成された空間である。具体的には、外部空間4から採光窓30を介して内部空間5へと至る直線上に第一外装パネル40及び第二外装パネル50の両方が位置しないように開閉扉体1を構成した際に、第一外装パネル40と第二外装パネル50との相互間に形成される空間である。例えば本実施の形態においては、第二外装パネル50の幅が採光窓30の幅よりも小さくなるように第二外装パネル50を構成し、第二外装パネル50を採光窓30の幅方向中央周辺に配置し、第一外装パネル40と第二外装パネル50とを所定距離離れた位置に配置することによりこのような条件を満たす構成としている。
【0069】
ここで、開閉扉体1の採光性を向上させるためには正面視における採光面の面積(すなわち、開口部31の複層ガラス32の面積)を増大させることが望ましいが、例えば第二外装パネル50を開口部31に埋め込んで第二外装パネル50の両側方に開口部31が位置するように構成した場合には、第二外装パネル50の分だけ当該採光面の面積が縮小してしまう。しかし、本実施の形態のように、第二外装パネル50を採光窓30から所定距離前方の位置に配置することにより、採光面の面積が縮小してしまうことを防止することができる。すなわち、採光空間E3を介して採光窓30の全面に配置された複層ガラス32へと取り入れられた光は、当該複層ガラス32の内部を屈折して複層ガラス32の全面から内部空間5へと取り入れられるため、開口部31の全面を採光面として利用することができる。
【0070】
(実施の形態1の効果)
このように本実施の形態1によれば、第一外装パネル40における外部空間4から内部空間5へと至る内外方向と直交する方向の側端部と、本体部20との相互間に、第一空間E1を形成したので、第一外装パネル40が本体部20の前面に浮かび上がって見えるような開閉扉体1を構成することができ、装飾体(第一外装パネル40)の肉厚を大きくすることなく、意匠性や重厚感を向上させることが可能となる。また、第一空間E1を形成したので、第一空間E1を形成しない場合と比べて、第一外装パネル40の重量を低減して開閉扉体1の開閉し易さを向上させることができ、開閉扉体1の機能性が低下することを防止することが可能になる。
【0071】
また、第一外装パネル40を、当該第一外装パネル40の一部が本体部20に当接するように、本体部20に対して接続するので、第一外装パネル40の本体部20に対する接続強度を向上させることができ、開閉扉体1全体の強度を向上させることが可能になる。
【0072】
また、第一外装パネル40を、内外方向と直交する方向の中央部において本体部20と当接し、かつ、内外方向と直交する方向の側端部において本体部20と当接しないように、本体部20に対して接続するので、中央部においては第一外装パネル40の本体部20に対する接続強度を向上させつつ、側端部においては第一外装パネル40の重量の増大を抑えることが可能になる。
【0073】
また、第二外装パネル50における内外方向と直交する方向の側端部と、採光窓30との相互間に、第二空間E2を形成したので、第二外装パネル50が採光窓30の前面に浮かび上がって見えるような開閉扉体1を構成することができ、装飾体(第二外装パネル50)の肉厚を大きくすることなく、意匠性や重厚感を向上させることが可能となる。また、第二空間E2を形成したので、第二空間E2を形成しない場合と比べて、第二外装パネル50の重量を低減して開閉扉体1の開閉し易さを向上させることができ、開閉扉体1の機能性が低下することを防止することが可能になる。さらに、第二外装パネル50を採光窓30に対して並設する場合には、採光窓30を複数枚に分割して配置する必要が生じるのに対して、請求項4に記載の開閉扉体1によれば、第二外装パネル50を外部空間4に配置したので、採光窓30を複数枚に分割して配置する必要がなくなり、開閉扉体1の部材点数を削減することが可能になる。
【0074】
また、第二外装パネル50は採光窓30に当接することなく本体部20に対して接続されるので、内部空間5への採光性が低減することを一層確実に防止することが可能になると共に、第二外装パネル50が採光窓30に当接して採光窓30に傷が付くこと等を防止することが可能となる。
【0075】
また、第一外装パネル40と第二外装パネル50との相互間に外部空間4から採光窓30へと光を通過させるための採光空間E3を形成したので、開閉扉体1の採光性を向上させることが可能となる。さらに、第二外装パネル50を採光窓30に対して並設する場合には、採光窓30に対して並設された第二外装パネル50によって外部空間4から内部空間5への光の入射範囲が狭まるため室内への採光性が低減したりするのに対して、請求項4に記載の開閉扉体1のように第二外装パネル50を外部空間4に配置すると共に、請求項6に記載の開閉扉体1のように採光空間E3を形成したので、光の入射範囲が狭まることを防止でき、内部空間5への採光性が低減することを防止することが可能になる。
【0076】
また、第一外装パネル40の外装面と第二外装パネル50の外装面とを、相互に面一に配置するので、統一感のある開閉扉体1を構成することができ、開閉扉体1の意匠性を一層向上させることが可能となる。
【0077】
また、第一外装パネル40の外装面から第一空間E1に至る距離と、第二外装パネル50の外装面から第二空間E2に至る距離とを、相互に同一としたので、より一層統一感のある開閉扉体1を構成することができ、開閉扉体1の意匠性をより一層向上させることが可能となる。
【0078】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0079】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、本実施の形態に係る開閉扉体1の機能性及び意匠性が従来と同程度であっても、従来と異なる構造により従来と同程度の機能性及び意匠性を得ることができていれば、本願の課題は解決している。
【0080】
(開閉扉体1の全体構成について)
本実施の形態においては、開閉扉体1が、枠体10、本体部20、採光窓30、第一外装パネル40、及び第二外装パネル50を備える場合について説明したが、例えば、採光窓30及び第二外装パネル50は省略してもよい。あるいは、本体部20に対する採光窓30の設置位置や設置数を、本実施の形態とは異なる位置や数としてもよく、この場合には、当該異なる位置や数の採光窓30に対して、第二外装パネル50を配置することができる。
【0081】
(第一外装パネル及び第二外装パネルの設置向きについて)
本実施の形態においては、第一外装パネル40及び第二外装パネル50は、長手方向が高さ方向に沿うように相互に一定間隔を隔てて配置するものとして説明したがこれに限定されず、例えば長手方向が幅方向に沿うように相互に一定間隔を隔てて配置しても構わない。
【0082】
(第一空間と第一外装パネルとの位置関係、及び第二空間と第二外装パネルとの位置関係について)
本実施の形態においては、第一空間E1は第一外装パネル40の内外方向に直交する方向の両側端部と本体部20との相互間に形成されており、この「内外方向に直交する方向」とは、幅方向であるものとして説明したが、これに限定されない。例えば「内外方向に直交する方向」は高さ方向であって、第一空間E1は第一外装パネル40の高さ方向における側端部と本体部20との相互間に形成されていても良い。第二空間E2と第二外装パネル50との位置関係についても同様である。
【0083】
(第一外装パネルの外装面)
本実施の形態においては、第一外装パネル40の外装面は本体部20と同一の素材にて形成されるものとして説明したが、これに限定されない。すなわち、第一外装パネル40の外装面は、ユーザが正面から第一外装材42を見た際に注意を喚起する可能性が高い部分であるため、本体部20とは異なる意匠性の高い素材(例えば木目調の素材等)にて形成されるか、あるいはそのような素材を表面に貼り付けて形成されていても良い。第二外装パネル40の外装面についても同様である。
【0084】
(第一外装パネル及び第二外装パネルの設置構造について)
本実施の形態においては、第一外装パネル40を本体側部21、22に当接するように固定しているが、第一外装パネル40を本体側部21、22に当接しないように固定しても良い。このように第一外装パネル40を固定した場合には、第一外装パネル40の形状を、本実施の形態に示すような平面視において両側端部に切欠き部を有する長方形状としなくても、第一外装パネル40の両側端部と本体部20との相互間に第一空間E1を形成することができる。また、本実施の形態においては、第二外装パネル50を採光窓30に当接しないように固定しているが、第二外装パネル50を採光窓30に当接するように固定しても良い。このように第二外装パネル50を固定した場合に第二空間E2を形成するためには、第二外装パネル50の形状を、本実施の形態における第一外装パネル40に示すような平面視において両側端部に切欠き部を有する長方形状としても良い。
【0085】
(第一空間について)
本実施の形態においては、第一外装パネル40の両側端部と本体側部21、22との相互間に第一空間E1が形成されるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、第一外装パネル40のいずれか一方の側端部のみを切り欠いた形状に構成することによって、一方の端部と本体側部21、22との相互間に第一空間E1が形成されるものとしても良い。また、本実施の形態においては、第一空間E1が第一外装パネル40の長手方向に沿って連続的に形成されているが、例えば、ユーザの注意を最も喚起する領域(例えばユーザの目線の高さに対応する領域)のみに第一空間E1を形成してもよい。
【0086】
(第二空間について)
本実施の形態においては、第二外装パネル50の両側端部と採光窓30との相互間に第二空間E2が形成されるものとして説明したが、これに限定されない。例えば、第二外装パネル50を採光窓30に当接するように固定する構造とした上で、第二外装パネル50のいずれか一方の側端部のみを切り欠いた形状に構成することによって、一方の端部と採光窓30との相互間に第二空間E2が形成されるものとしても良い。また、本実施の形態においては、第二空間E2が第二外装パネル50の長手方向に沿って連続的に形成されているが、例えば、ユーザの注意を最も喚起する領域(例えばユーザの目線の高さに対応する領域)のみに第二空間E2を形成してもよい。
【0087】
(付記)
付記1に記載の開閉扉体は、内部空間と外部空間との相互間に位置する開口領域において開閉自在に配置される本体部と、前記外部空間における前記本体部に対して対向する位置に配置された第一外装パネルと、を備え、前記第一外装パネルにおける前記内部空間から前記外部空間へと至る内外方向と直交する方向の側端部と、前記本体部との相互間に、第一空間を形成した。
【0088】
また、付記2に記載の開閉扉体は、付記1に記載の開閉扉体において、前記第一外装パネルを、当該第一外装パネルの一部が前記本体部に当接するように、前記本体部に対して接続した。
【0089】
また、付記3に記載の開閉扉体は、付記2に記載の開閉扉体において、前記第一外装パネルを、前記内外方向と直交する方向の中央部において前記本体部と当接し、かつ、前記内外方向と直交する方向の側端部において前記本体部と当接しないように、前記本体部に対して接続することにより、前記側端部と前記本体部との相互間に前記第一空間を形成した。
【0090】
また、付記4に記載の開閉扉体は、付記1から3のいずれか一項に記載の開閉扉体において、前記外部空間と前記内部空間との相互間に光を透過させるための採光窓と、前記外部空間における前記採光窓に対して対向する位置に配置された第二外装パネルと、を備え、前記本体部を、前記採光窓を囲繞するように配置し、前記第二外装パネルにおける前記内外方向と直交する方向の側端部と、前記採光窓との相互間に、第二空間を形成した。
【0091】
また、付記5に記載の開閉扉体は、付記4に記載の開閉扉体において、前記第二外装パネルを、当該第二外装パネルが前記採光窓に当接しないように、前記本体部に対して接続した。
【0092】
また、付記6に記載の開閉扉体は、付記4又は5に記載の開閉扉体において、前記内外方向と直交する方向において、前記第二外装パネルの長さを前記採光窓の長さよりも短くし、前記第一外装パネルと前記第二外装パネルとの相互間に、前記外部空間から前記採光窓へと光を通過させるための採光空間を形成した。
【0093】
また、付記7に記載の開閉扉体は、付記4から6のいずれか一項に記載の開閉扉体において、前記第一外装パネルの外装面と前記第二外装パネルの外装面とを、相互に面一に配置した。
【0094】
また、付記8に記載の開閉扉体は、付記4から7のいずれか一項に記載の開閉扉体において、平面視において前記本体部の長手方向と直交する方向における、前記第一外装パネルの外装面から前記第一空間に至る距離と、前記第二外装パネルの外装面から前記第二空間に至る距離とを、相互に同一とした。
【0095】
(付記の効果)
付記1に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルにおける外部空間から内部空間へと至る内外方向と直交する方向の側端部と、本体部との相互間に、第一空間を形成したので、第一外装パネルが本体部の前面に浮かび上がって見えるような開閉扉体を構成することができ、装飾体(第一外装パネル)の肉厚を大きくすることなく、意匠性や重厚感を向上させることが可能となる。また、第一空間を形成したので、第一空間を形成しない場合と比べて、第一外装パネルの重量を低減して開閉扉体の開閉し易さを向上させることができ、開閉扉体の機能性が低下することを防止することが可能になる。
【0096】
付記2に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルを、当該第一外装パネルの一部が本体部に当接するように、本体部に対して接続するので、第一外装パネルの本体部に対する接続強度を向上させることができ、開閉扉体全体の強度を向上させることが可能になる。
【0097】
付記3に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルを、内外方向と直交する方向の中央部において本体部と当接し、かつ、内外方向と直交する方向の側端部において本体部と当接しないように、本体部に対して接続するので、中央部においては第一外装パネルの本体部に対する接続強度を向上させつつ、側端部においては第一外装パネルの重量の増大を抑えることが可能になる。
【0098】
付記4に記載の開閉扉体によれば、第二外装パネルにおける内外方向と直交する方向の側端部と、採光窓との相互間に、第二空間を形成したので、第二外装パネルが採光窓の前面に浮かび上がって見えるような開閉扉体を構成することができ、装飾体(第二外装パネル)の肉厚を大きくすることなく、意匠性や重厚感を向上させることが可能となる。また、第二空間を形成したので、第二空間を形成しない場合と比べて、第二外装パネルの重量を低減して開閉扉体の開閉し易さを向上させることができ、開閉扉体の機能性が低下することを防止することが可能になる。さらに、第二外装パネルを採光窓に対して並設する場合には、採光窓を複数枚に分割して配置する必要が生じるのに対して、付記4に記載の開閉扉体によれば、第二外装パネルを外部空間に配置したので、採光窓を複数枚に分割して配置する必要がなくなり、開閉扉体の部材点数を削減することが可能になる。
【0099】
付記5に記載の開閉扉体によれば、第二外装パネルは採光窓に当接することなく本体部に対して接続されるので、内部空間への採光性が低減することを一層確実に防止することが可能になると共に、第二外装パネルが採光窓に当接して採光窓に傷が付くこと等を防止することが可能となる。
【0100】
付記6に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルと第二外装パネルとの相互間に外部空間から採光窓へと光を通過させるための採光空間を形成したので、開閉扉体の採光性を向上させることが可能となる。さらに、第二外装パネルを採光窓に対して並設する場合には、採光窓に対して並設された第二外装パネルによって外部空間から内部空間への光の入射範囲が狭まるため室内への採光性が低減したりするのに対して、付記4に記載の開閉扉体のように第二外装パネルを外部空間に配置すると共に、付記6に記載の開閉扉体のように採光空間を形成したので、光の入射範囲が狭まることを防止でき、内部空間への採光性が低減することを防止することが可能になる。
【0101】
付記7に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルの外装面と第二外装パネルの外装面とを、相互に面一に配置するので、統一感のある開閉扉体を構成することができ、開閉扉体の意匠性を一層向上させることが可能となる。
【0102】
付記8に記載の開閉扉体によれば、第一外装パネルの外装面から第一空間に至る距離と、第二外装パネルの外装面から第二空間に至る距離とを、相互に同一としたので、より一層統一感のある開閉扉体を構成することができ、開閉扉体の意匠性をより一層向上させることが可能となる。