【課題を解決するための手段】
【0016】
〔解決手段1〕
上記課題を解決するために講じた本発明における作業機の技術手段は、移動走行可能な走行機体と、地面に対して苗植付又は播種作業を行う作業装置と、前記走行機体の後方側に前記作業装置を連結して昇降操作するリンク機構とを備え、前記走行機体は、左右方向での中央部付近に運転座席を備え、前記運転座席の後方側に近接して、前記リンク機構を連結するための支持台を備えているとともに、前記運転座席の左右方向での横一側部箇所に、前記運転座席に搭座する運転者が把持して操作するための操作レバーが配設され、前記支持台には、前記リンク機構を左右方向に沿う横軸心回りで上下揺動可能に支持する枢支軸が備えられ、前記枢支軸は前記支持台に対して一端側を挿抜可能に構成され、かつ、挿抜可能な側の端部とは反対側の端部に回り止め機構を備え、前記回り止め機構は、前記枢支軸に対して、左右方向で前記操作レバーが配設された側とは反対側に位置するように固定された係止用突片を備え、前記係止用突片は、前記支持台の横側面に当接して前記枢支軸の挿入側への移動限界となる第1当たり面と、前記横側面に交差する方向で前記支持台の前向き面又は後ろ向き面に当接して前記係止用突片の回転を阻止する第2当たり面とを備えたものであり、その係止用突片が、前記支持台に対して固定ボルトにより連結固定されているということである。
【0017】
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段1にかかる発明の構成によると、リンク機構の枢支軸が支持台に対して回り止め状態で固定されるので、枢支軸が回転して支持台が損耗するという現象が生じることを回避できるので、走行機体側である支持台の耐久性を向上させることができる利点がある。
そして、このように枢支軸の回転を阻止するにあたり、枢支軸に切り欠きを形成して支持台側の支持箇所の異形孔に係合させるような回り止め構造ではなく、枢支軸に係止用突片を固定して回り止めを行うものであるから、支持軸の強度低下を抑制し得る点でも有用である。
そして、係止用突片には、支持台の横側面に当接して枢支軸の挿入側への移動限界となる第1当たり面と、横側面に交差する方向で支持台の前向き面又は後ろ向き面に当接して係止用突片の回転を阻止する第2当たり面とが備えられたものであるから、係止用突片によって枢支軸の軸線方向での位置決めと、回り止めとの両作用を兼ねさせることができ、構造の簡素化を図り得る利点がある。
また、係止用突片が支持台に対して固定ボルトにより連結固定されるので、係止用突片を支持台に対してガタツキなく強固に固定して、確実な回り止め作用を発揮させることができる。
さらに、回り止め機構の係止用突片や固定ボルトは、運転座席に搭座する運転者が把持して操作するための操作レバーが配設された側とは反対側に位置するように設けられているので、走行機体から降りて操作する必要のある回り止め機構は、運転者が走行機体から乗降する頻度が高い側に位置させ、操作レバーは、その乗降の際に邪魔にならない反対側に位置させておけば、回り止め機構の操作も、操作レバーの操作も容易に行い易くなる利点がある。
【0018】
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、移動走行可能な走行機体と、地面に対して苗植付又は播種作業を行う作業装置と、前記走行機体の後方側に前記作業装置を連結して昇降操作するリンク機構とを備え、前記走行機体には、前記リンク機構を連結するための支持台が備えられているととともに、前記支持台には、前記リンク機構を左右方向に沿う横軸心回りで上下揺動可能に支持する枢支軸が備えられ、前記枢支軸は前記支持台に対して一端側を挿抜可能に構成され、かつ、挿抜可能な側の端部とは反対側の端部に回り止め機構を備え、前記回り止め機構は、前記枢支軸に固定された係止用突片を備え、前記係止用突片は、前記支持台の横側面に当接して前記枢支軸の挿入側への移動限界となる第1当たり面と、前記横側面に交差する方向で前記支持台の前向き面又は後ろ向き面に当接して前記係止用突片の回転を阻止する第2当たり面とを備えたものであり、その係止用突片が、前記支持台に対して固定ボルトにより連結固定されているということである。
【0019】
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段2にかかる発明の構成によると、リンク機構の枢支軸が支持台に対して回り止め状態で固定されるので、枢支軸が回転して支持台が損耗するという現象が生じることを回避できるので、走行機体側である支持台の耐久性を向上させることができる利点がある。
そして、このように枢支軸の回転を阻止するにあたり、枢支軸に切り欠きを形成して支持台側の支持箇所の異形孔に係合させるような回り止め構造ではなく、枢支軸に係止用突片を固定して回り止めを行うものであるから、支持軸の強度低下を抑制し得る点でも有用である。
そして、係止用突片には、支持台の横側面に当接して枢支軸の挿入側への移動限界となる第1当たり面と、横側面に交差する方向で支持台の前向き面又は後ろ向き面に当接して係止用突片の回転を阻止する第2当たり面とが備えられたものであるから、係止用突片によって枢支軸の軸線方向での位置決めと、回り止めとの両作用を兼ねさせることができ、構造の簡素化を図り得る利点がある。
また、係止用突片が支持台に対して固定ボルトにより連結固定されるので、係止用突片を支持台に対してガタツキなく強固に固定して、確実な回り止め作用を発揮させることができる。
【0020】
〔解決手段3〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、移動走行可能な走行機体と、地面に対して苗植付又は播種作業を行う作業装置と、前記走行機体の後方側に前記作業装置を連結して昇降操作するリンク機構とを備え、前記走行機体には、前記リンク機構を連結するための支持台が備えられているととともに、前記支持台には、前記リンク機構を左右方向に沿う横軸心回りで上下揺動可能に支持する枢支軸が備えられ、前記枢支軸は前記支持台に対して一端側を挿抜可能に構成され、かつ、挿抜可能な側の端部とは反対側の端部に回り止め機構を備え、前記回り止め機構は、前記枢支軸に固定された係止用突片を備え、前記係止用突片は、前記支持台の横側面に当接して前記枢支軸の挿入側への移動限界となる第1当たり面と、前記横側面に交差する方向で前記支持台の前向き面又は後ろ向き面に当接して前記係止用突片の回転を阻止する第2当たり面とを備えたものであり、その係止用突片が、前記支持台に対して連結固定されているということである。
【0021】
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段3にかかる発明の構成によると、リンク機構の枢支軸が支持台に対して回り止め状態で固定されるので、枢支軸が回転して支持台が損耗するという現象が生じることを回避できるので、走行機体側である支持台の耐久性を向上させることができる利点がある。
そして、このように枢支軸の回転を阻止するにあたり、枢支軸に切り欠きを形成して支持台側の支持箇所の異形孔に係合させるような回り止め構造ではなく、枢支軸に係止用突片を固定して回り止めを行うものであるから、支持軸の強度低下を抑制し得る点でも有用である。
そして、係止用突片には、支持台の横側面に当接して枢支軸の挿入側への移動限界となる第1当たり面と、横側面に交差する方向で支持台の前向き面又は後ろ向き面に当接して係止用突片の回転を阻止する第2当たり面とが備えられたものであるから、係止用突片によって枢支軸の軸線方向での位置決めと、回り止めとの両作用を兼ねさせることができ、構造の簡素化を図り得る利点がある。
【0022】
〔解決手段4〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、移動走行可能な走行機体と、地面に対して苗植付又は播種作業を行う作業装置と、前記走行機体の後方側に前記作業装置を連結して昇降操作する
一対のリンク部材を含むリンク機構とを備え、前記走行機体には、前記
一対のリンク
部材を連結するための支持台が備えられているととともに、前記支持台には、前記
一対のリンク
部材を左右方向に沿う横軸心回りで上下揺動可能に支持する
単一の枢支軸が備えられ、前記枢支軸は前記支持台に対して一端側を挿抜可能に構成され、かつ、挿抜可能な側の端部とは反対側の端部に回り止め機構を備え、前記回り止め機構は、前記枢支軸に固定された係止用突片を備え、その係止用突片が
連結ボルトにより前記支持台に連結固定されるように構成されているということである。
【0023】
〔解決手段4にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段4にかかる発明の構成によると、リンク機構の枢支軸が支持台に対して回り止め状態で固定されるので、枢支軸が回転して支持台が損耗するという現象が生じることを回避できるので、走行機体側である支持台の耐久性を向上させることができる利点がある。
そして、このように枢支軸の回転を阻止するにあたり、枢支軸に切り欠きを形成して支持台側の支持箇所の異形孔に係合させるような回り止め構造ではなく、枢支軸に係止用突片を固定して回り止めを行うものであるから、支持軸の強度低下を抑制し得る点でも有用である。
【0024】
〔解決手段5〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記リンク機構は、前記走行機体の機体フレームに対して前記作業装置を連結する左右一対のリンク部材が前記機体フレームへの連結箇所の横外側に取り付けられ、左右の前記リンク部材のそれぞれは、前記機体フレームに対して連結される前端部が、左右方向に沿う一直線上に横軸心を有した左右一対の横枢支軸に対して左右各別に枢支され、左右の前記横枢支軸は、それぞれの機体内方側の端部同士の間に所定間隔を隔てて配設されているとともに、左右方向での内方側の端部に回り止め機構を備えて前記機体フレームに対して回り止め状態で装着され、かつ、左右方向での横外方側へ抜き出し可能に構成され、前記所定間隔の幅内に、前記走行機体に装備された動力源から外部へ動力を取り出すための動力取り出し軸が配設されているということである。
【0025】
〔解決手段5にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段5にかかる発明の構成によると、横枢支軸が左右一対のもので構成され、それぞれが横外側へ抜き出し可能に構成されているので、機体横外側からの操作が行い易くなる利点がある。
また、回り止め機構は横枢支軸の機体内方側の端部に設けてあるので、横枢支軸の機体外方側の端部を機体全体の横外方端により近い箇所に位置させることができる。これにより、横枢支軸に支持されるリンク部材の前端側をできるだけ横外方側寄りに位置させて、機体前後方向の中心線に対して前方側が広く、後方側が狭い傾斜姿勢となるように配設し易くなる。その結果、リンク機構をヨーイングに対する抗力の大きい構造となるように構成し易いという利点がある。
そして、左右の横枢支軸同士の間の空間を、走行機体に装備された動力源から外部へ動力を取り出すための動力取り出し軸の配設用空間に利用できる利点がある。
【0026】
〔解決手段6〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記リンク機構は、前記走行機体の機体フレームに対して前記作業装置を連結する左右一対のリンク部材が前記機体フレームへの連結箇所の横外側に取り付けられ、左右の前記リンク部材のそれぞれは、前記機体フレームに対して連結される前端部が、左右方向に沿う一直線上に横軸心を有した左右一対の横枢支軸に対して左右各別に枢支され、左右の前記横枢支軸は、それぞれの機体内方側の端部同士の間に所定間隔を隔てて配設されているとともに、左右方向での内方側の端部に回り止め機構を備えて前記機体フレームに対して回り止め状態で装着され、かつ、左右方向での横外方側へ抜き出し可能に構成されているということである。
【0027】
〔解決手段6にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段6にかかる発明の構成によると、横枢支軸が左右一対のもので構成され、それぞれが横外側へ抜き出し可能に構成されているので、機体横外側からの操作が行い易く、また、左右の横枢支軸同士の間の空間を他装置の配設用空間に利用できるなどの利点がある。
また、回り止め機構は横枢支軸の機体内方側の端部に設けてあるので、横枢支軸の機体外方側の端部を機体全体の横外方端により近い箇所に位置させることができる。これにより、横枢支軸に支持されるリンク部材の前端側をできるだけ横外方側寄りに位置させて、機体前後方向の中心線に対して前方側が広く、後方側が狭い傾斜姿勢となるように配設し易くなる。その結果、リンク機構をヨーイングに対する抗力の大きい構造となるように構成し易いという利点がある。
【0028】
〔解決手段7〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記リンク機構は、前記走行機体の機体フレームに対して前記作業装置を連結する左右一対のリンク部材が前記機体フレームへの連結箇所の横外側に取り付けられ、左右の前記リンク部材のそれぞれは、前記機体フレームに対して連結される前端部が、左右方向に沿う一直線上に横軸心を有した左右一対の横枢支軸に対して左右各別に枢支され、左右の横枢支軸は、それぞれの機体内方側の端部同士の間に所定間隔を隔てて配設されているとともに、前記機体フレームに対して回り止め状態で装着され、かつ、左右方向での横外方側へ抜き出し可能に構成されているということである。
【0029】
〔解決手段7にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段7にかかる発明の構成によると、横枢支軸が左右一対のもので構成され、それぞれが横外側へ抜き出し可能に構成されているので、機体横外側からの操作が行い易く、また、左右の横枢支軸同士の間の空間を他装置の配設用空間に利用できるなどの利点がある。
【0030】
〔解決手段8〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記リンク機構は、前記走行機体に対して前記作業装置を連結する左右一対のリンク部材を備え、左右の前記リンク部材は、前後方向での中間部が左右方向で屈曲形成された一本の角筒状のパイプ部材で構成されたというものである。
【0031】
〔解決手段8にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段8にかかる発明の構成によると、一本の角筒状のパイプ部材の折り曲げによってリンク部材が構成されるので、部品点数が少なくて構造簡単であるとともに、製作加工の工数が軽減されるという利点がある。
【0032】
〔解決手段9〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記リンク機構は、前記走行機体に対して前記作業装置を連結するリンク部材を備え、前記リンク部材と前記作業装置との間に、前記リンク機構の所定の昇降作動位置で、前記リンク部材との当接によって前記作業装置のローリング作動を制限するストッパー機構を備え、前記ストッパー機構は、前記リンク部材との当接によって体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料で構成してある弾性材と、前記リンク部材に対する前記弾性材の接触後に前記リンク部材と接触して、前記弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材とを備え、前記当たり部材が前記弾性材の外周を囲繞するようにリング状に形成されたものであり、前記ストッパー機構は、前記リンク機構の昇降作動範囲の上限位置で前記作業装置のローリング作動を制限する上限側ストッパー機構と、下限位置で前記作業装置のローリング作動を制限する下限側ストッパー機構との両方を備え、前記上限側ストッパー機構に備えた前記弾性材と、下限側ストッパー機構に備えた前記弾性材とは、それぞれが前記リンク部材の下縁に対する当たり面を備えており、かつ、それぞれの当たり面は、その当たり面に接触する部位に相当する範囲における前記リンク部材の下縁部分の昇降移動軌跡に対して垂直な面であるように構成され、前記上限側ストッパー機構に備えた前記弾性材は、前記リンク部材と前記作業装置との連結点よりも、前記走行機体に対する前記リンク部材の連結箇所に近い位置に設けられ、前記下限側ストッパー機構に備えた前記弾性材は、前記リンク部材と前記作業装置との連結点よりも、前記走行機体に対する前記リンク部材の連結箇所から遠い位置に設けられているということである。
【0033】
〔解決手段9にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段9にかかる発明の構成によると、リンク部材との当接によって圧縮方向に弾性変形可能な弾性材を備え、かつ、弾性材の接触後にリンク部材と接触して、弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材を備えたものであるから、リンク部材との当接による衝撃を軽減するとともに、リンク部材の作動限界位置を当たり部材との接触で精度良く設定し得る利点がある。
そして、弾性材として、体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料を用いたものであるから、衝撃干渉のための手段を簡素に構成し得るとともに、その体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料からなる弾性材がリンク部材との当接によって過剰に圧潰されるような事態をも、前記当たり部材によって抑制でき、耐久性の向上にも有用である。
さらに、当たり部材が弾性材の外周を囲繞するようにリング状に形成されているので、体積変化する弾性体の水平方向への拡がりを、リング状の当たり部材が中心位置からのずれが少ない状態で抑制しながらガイドすることになる。その結果、弾性材が厚みの大きいものであっても座掘変形などを抑制しながら、所期の圧縮変形方向での弾性力を精度良く維持させながら変形させることができ、弾性材の所期の性能を長期にわたって維持させ易いという利点がある。
また、ストッパー機構が上限側と下限側との両方に存在しているので、作業装置を上限まで持ち上げた状態、又は作業装置を下限まで下げた状態の何れの場合でも、作業装置のローリング作動を制限し得る利点がある。
しかも、それぞれの当たり面は、その当たり面に接触する部位に相当する範囲におけるリンク部材の下縁部分の昇降移動軌跡に対して垂直な面であるように構成されているので、リンク部材の下縁部分との接触が当たり面の全体で行われ易く、偏摩耗の生じ難い状態で使用できるので、この点でも耐久性を向上し得る利点がある。
【0034】
〔解決手段10〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記リンク機構は、前記走行機体に対して前記作業装置を連結するリンク部材を備え、前記リンク部材と前記作業装置との間に、前記リンク機構の所定の昇降作動位置で、前記リンク部材との当接によって前記作業装置のローリング作動を制限するストッパー機構を備え、前記ストッパー機構は、前記リンク部材との当接によって体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料で構成してある弾性材と、前記リンク部材に対する前記弾性材の接触後に前記リンク部材と接触して、前記弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材とを備え、前記当たり部材が前記弾性材の外周を囲繞するようにリング状に形成されたものであり、前記ストッパー機構は、前記リンク機構の昇降作動範囲の上限位置で前記作業装置のローリング作動を制限する上限側ストッパー機構と、下限位置で前記作業装置のローリング作動を制限する下限側ストッパー機構との両方を備え、前記上限側ストッパー機構に備えた前記弾性材と、下限側ストッパー機構に備えた前記弾性材とは、それぞれが前記リンク部材の下縁に対する当たり面を備えており、かつ、それぞれの当たり面は、その当たり面に接触する部位に相当する範囲における前記リンク部材の下縁部分の昇降移動軌跡に対して垂直な面であるように構成されているということである。
【0035】
〔解決手段10にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段10にかかる発明の構成によると、リンク部材との当接によって圧縮方向に弾性変形可能な弾性材を備え、かつ、弾性材の接触後にリンク部材と接触して、弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材を備えたものであるから、リンク部材との当接による衝撃を軽減するとともに、リンク部材の作動限界位置を当たり部材との接触で精度良く設定し得る利点がある。
そして、弾性材として、体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料を用いたものであるから、衝撃干渉のための手段を簡素に構成し得るとともに、その体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料からなる弾性材がリンク部材との当接によって過剰に圧潰されるような事態をも、前記当たり部材によって抑制でき、耐久性の向上にも有用である。
さらに、当たり部材が弾性材の外周を囲繞するようにリング状に形成されているので、体積変化する弾性体の水平方向への拡がりを、リング状の当たり部材が中心位置からのずれが少ない状態で抑制しながらガイドすることになる。その結果、弾性材が厚みの大きいものであっても座掘変形などを抑制しながら、所期の圧縮変形方向での弾性力を精度良く維持させながら変形させることができ、弾性材の所期の性能を長期にわたって維持させ易いという利点がある。
また、ストッパー機構が上限側と下限側との両方に存在しているので、作業装置を上限まで持ち上げた状態、又は作業装置を下限まで下げた状態の何れの場合でも、作業装置のローリング作動を制限し得る利点がある。
しかも、それぞれの当たり面は、その当たり面に接触する部位に相当する範囲におけるリンク部材の下縁部分の昇降移動軌跡に対して垂直な面であるように構成されているので、リンク部材の下縁部分との接触が当たり面の全体で行われ易く、偏摩耗の生じ難い状態で使用できるので、この点でも耐久性を向上し得る利点がある。
【0036】
〔解決手段11〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記リンク機構は、前記走行機体に対して前記作業装置を連結するリンク部材を備え、前記リンク部材と前記作業装置との間に、前記リンク機構の所定の昇降作動位置で、前記リンク部材との当接によって前記作業装置のローリング作動を制限するストッパー機構を備え、前記ストッパー機構は、前記リンク部材との当接によって体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料で構成してある弾性材と、前記リンク部材に対する前記弾性材の接触後に前記リンク部材と接触して、前記弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材とを備え、前記当たり部材が前記弾性材の外周を囲繞するようにリング状に形成されたものであり、前記ストッパー機構は、前記リンク機構の昇降作動範囲の上限位置で前記作業装置のローリング作動を制限する上限側ストッパー機構と、下限位置で前記作業装置のローリング作動を制限する下限側ストッパー機構との両方を備えているということである。
【0037】
〔解決手段11にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段11にかかる発明の構成によると、リンク部材との当接によって圧縮方向に弾性変形可能な弾性材を備え、かつ、弾性材の接触後にリンク部材と接触して、弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材を備えたものであるから、リンク部材との当接による衝撃を軽減するとともに、リンク部材の作動限界位置を当たり部材との接触で精度良く設定し得る利点がある。
そして、弾性材として、体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料を用いたものであるから、衝撃干渉のための手段を簡素に構成し得るとともに、その体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料からなる弾性材がリンク部材との当接によって過剰に圧潰されるような事態をも、前記当たり部材によって抑制でき、耐久性の向上にも有用である。
さらに、当たり部材が弾性材の外周を囲繞するようにリング状に形成されているので、体積変化する弾性体の水平方向への拡がりを、リング状の当たり部材が中心位置からのずれが少ない状態で抑制しながらガイドすることになる。その結果、弾性材が厚みの大きいものであっても座掘変形などを抑制しながら、所期の圧縮変形方向での弾性力を精度良く維持させながら変形させることができ、弾性材の所期の性能を長期にわたって維持させ易いという利点がある。
また、ストッパー機構が上限側と下限側との両方に存在しているので、作業装置を上限まで持ち上げた状態、又は作業装置を下限まで下げた状態の何れの場合でも、作業装置のローリング作動を制限し得る利点がある。
【0038】
〔解決手段12〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記リンク機構は、前記走行機体に対して前記作業装置を連結するリンク部材を備え、前記リンク部材と前記作業装置との間に、前記リンク機構の所定の昇降作動位置で、前記リンク部材との当接によって前記作業装置のローリング作動を制限するストッパー機構を備え、前記ストッパー機構は、前記リンク部材との当接によって体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料で構成してある弾性材と、前記リンク部材に対する前記弾性材の接触後に前記リンク部材と接触して、前記弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材とを備え、前記当たり部材が前記弾性材の外周を囲繞するようにリング状に形成されたというものである。
【0039】
〔解決手段12にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段12にかかる発明の構成によると、リンク部材との当接によって圧縮方向に弾性変形可能な弾性材を備え、かつ、弾性材の接触後にリンク部材と接触して、弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材を備えたものであるから、リンク部材との当接による衝撃を軽減するとともに、リンク部材の作動限界位置を当たり部材との接触で精度良く設定し得る利点がある。
そして、弾性材として、体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料を用いたものであるから、衝撃干渉のための手段を簡素に構成し得るとともに、その体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料からなる弾性材がリンク部材との当接によって過剰に圧潰されるような事態をも、前記当たり部材によって抑制でき、耐久性の向上にも有用である。
さらに、当たり部材が弾性材の外周を囲繞するようにリング状に形成されているので、体積変化する弾性体の水平方向への拡がりを、リング状の当たり部材が中心位置からのずれが少ない状態で抑制しながらガイドすることになる。その結果、弾性材が厚みの大きいものであっても座掘変形などを抑制しながら、所期の圧縮変形方向での弾性力を精度良く維持させながら変形させることができ、弾性材の所期の性能を長期にわたって維持させ易いという利点がある。
【0040】
〔解決手段13〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記リンク機構は、前記走行機体に対して前記作業装置を連結するリンク部材を備え、前記リンク部材と前記作業装置との間に、前記リンク機構の所定の昇降作動位置で、前記リンク部材との当接によって前記作業装置のローリング作動を制限するストッパー機構を備え、前記ストッパー機構は、前記リンク部材との当接によって体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料で構成してある弾性材と、前記リンク部材に対する前記弾性材の接触後に前記リンク部材と接触して、前記弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材とを備えたというものである。
【0041】
〔解決手段13にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段13にかかる発明の構成によると、リンク部材との当接によって圧縮方向に弾性変形可能な弾性材を備え、かつ、弾性材の接触後にリンク部材と接触して、弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材を備えたものであるから、リンク部材との当接による衝撃を軽減するとともに、リンク部材の作動限界位置を当たり部材との接触で精度良く設定し得る利点がある。
そして、弾性材として、体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料を用いたものであるから、衝撃干渉のための手段を簡素に構成し得るとともに、その体積弾性変形可能なゴム又は合成樹脂材料からなる弾性材がリンク部材との当接によって過剰に圧潰されるような事態をも、前記当たり部材によって抑制でき、耐久性の向上にも有用である。
【0042】
〔解決手段14〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記リンク機構は、前記走行機体に対して前記作業装置を連結するリンク部材を備え、前記リンク部材と前記作業装置との間に、前記リンク機構の所定の昇降作動位置で、前記リンク部材との当接によって前記作業装置のローリング作動を制限するストッパー機構を備え、前記ストッパー機構は、前記リンク部材との当接によって圧縮方向に弾性変形可能な弾性材と、前記リンク部材に対する前記弾性材の接触後に前記リンク部材と接触して、前記弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材とを備えたというものである。
【0043】
〔解決手段14にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段14にかかる発明の構成によると、リンク部材との当接によって圧縮方向に弾性変形可能な弾性材を備え、かつ、弾性材の接触後にリンク部材と接触して、弾性材の圧縮変形量を所定範囲に制限する当たり部材を備えたものであるから、リンク部材との当接による衝撃を軽減するとともに、リンク部材の作動限界位置を当たり部材との接触で精度良く設定し得る利点がある。
【0044】
〔解決手段15〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記走行機体は、左右両側に前後方向に沿う前後向きフレームと、その左右の前後向きフレーム同士を連結する横向きフレームとが一体化された機体フレームを備え、前記走行機体の後方側の端部に、前記走行機体側の駆動力を外部へ出力するための動力取り出し軸を備え、前記動力取り出し軸が、側面視で機体フレームの上下方向幅内に配設されているとともに、その動力取り出し軸には、前記作業装置に駆動力を伝達するための伝動軸がユニバーサルジョイントを介して連結され、前記動力取り出し軸を前記走行機体の後方側の端部で支持するための軸受部が、前後方向で前記ユニバーサルジョイントに近い位置で前記横向きフレームに取り付けられ、前記軸受部は、前記動力取り出し軸に外嵌するボス部と、前記機体フレームに対向するフランジ部とを備え、かつ前記ボス部と前記フランジ部とにわたる補強リブを備え、前記フランジ部は、左右方向で前記ボス部の左右両横外側に向けて延出され、前記補強リブは前記ボス部の上部側と下部側との両位置から左右両横外側に向けて延出されているということである。
【0045】
〔解決手段15にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段15にかかる発明によると、動力取り出し軸を支持するための軸受部が、走行機体の後方側の端部で機体フレームに連結固定されているので、軸受部の取付手段として機体フレーム自体を活用することができる。したがって、動力取り出し軸の軸受部を機体後方側へ設けるために、ミッションケースの位置を変更したり、ミッションケース自体を大型化するなどの大きな設計変更を要することなく、機体フレーム自体を利用して、動力取り出し軸の軸受部をできるだけ機体後端側に近づけて配設することが容易になる利点がある。
そして、軸受部は動力取り出し軸に外嵌するボス部と、機体フレームに対向するフランジ部とにわたる補強リブが備えているので、必要な強度を有した軸受部自体を軽量な構造で構成し得る利点がある。
また、軸受部のフランジ部は、左右方向でボス部の左右両横外側に向けて延出され、補強リブはボス部の上部側と下部側との両位置から左右両横外側に向けて延出されているので、軸受部全体を上下方向で幅狭な構造とすることができ、上下方向幅の狭い機体フレームに対しても支障なく取り付けられる利点がある。
さらに、強度メンバーである左右の前後向きフレーム同士を接続する横向きフレームを軸受部の取付対象とすることができるので、軸受部を強固な箇所でかつ左右方向での任意の位置を選んで配設することができ、また、その横向きフレームに取り付けられた軸受部がユニバーサルジョイントに近い位置で動力取り出し軸を支持するので、動力取り出し軸を機体後端部に近い位置で安定良く支持し得る利点がある。
さらにまた、動力取り出し軸は側面視で機体フレームの上下方向幅内に配設されているので、機体フレームが動力取り出し軸の保護部材として活用され、動力取り出し軸が他物との干渉を避けやすくなる点で有利である。
【0046】
〔解決手段16〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記走行機体は、左右両側に前後方向に沿う前後向きフレームと、その左右の前後向きフレーム同士を連結する横向きフレームとが一体化された機体フレームを備え、前記走行機体の後方側の端部に、前記走行機体側の駆動力を外部へ出力するための動力取り出し軸を備え、その動力取り出し軸には、前記作業装置に駆動力を伝達するための伝動軸がユニバーサルジョイントを介して連結され、前記動力取り出し軸を前記走行機体の後方側の端部で支持するための軸受部が、前後方向で前記ユニバーサルジョイントに近い位置で前記横向きフレームに取り付けられ、前記軸受部は、前記動力取り出し軸に外嵌するボス部と、前記機体フレームに対向するフランジ部とを備え、かつ前記ボス部と前記フランジ部とにわたる補強リブを備え、前記フランジ部は、左右方向で前記ボス部の左右両横外側に向けて延出され、前記補強リブは前記ボス部の上部側と下部側との両位置から左右両横外側に向けて延出されているということである。
【0047】
〔解決手段16にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段16にかかる発明によると、動力取り出し軸を支持するための軸受部が、走行機体の後方側の端部で機体フレームに連結固定されているので、軸受部の取付手段として機体フレーム自体を活用することができる。したがって、動力取り出し軸の軸受部を機体後方側へ設けるために、ミッションケースの位置を変更したり、ミッションケース自体を大型化するなどの大きな設計変更を要することなく、機体フレーム自体を利用して、動力取り出し軸の軸受部をできるだけ機体後端側に近づけて配設することが容易になる利点がある。
そして、軸受部は動力取り出し軸に外嵌するボス部と、機体フレームに対向するフランジ部とにわたる補強リブが備えているので、必要な強度を有した軸受部自体を軽量な構造で構成し得る利点がある。
また、軸受部のフランジ部は、左右方向でボス部の左右両横外側に向けて延出され、補強リブはボス部の上部側と下部側との両位置から左右両横外側に向けて延出されているので、軸受部全体を上下方向で幅狭な構造とすることができ、上下方向幅の狭い機体フレームに対しても支障なく取り付けられる利点がある。
さらに、強度メンバーである左右の前後向きフレーム同士を接続する横向きフレームを軸受部の取付対象とすることができるので、軸受部を強固な箇所でかつ左右方向での任意の位置を選んで配設することができ、また、その横向きフレームに取り付けられた軸受部がユニバーサルジョイントに近い位置で動力取り出し軸を支持するので、動力取り出し軸を機体後端部に近い位置で安定良く支持し得る利点がある。
【0048】
〔解決手段17〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記走行機体の後方側の端部に、前記走行機体側の駆動力を外部へ出力するための動力取り出し軸を備え、前記動力取り出し軸を前記走行機体の前記後方側の端部で支持するための軸受部を、前記走行機体の機体フレームに対して連結固定してあり、前記軸受部は、前記動力取り出し軸に外嵌するボス部と、前記機体フレームに対向するフランジ部とを備え、かつ前記ボス部と前記フランジ部とにわたる補強リブを備え、前記フランジ部は、左右方向で前記ボス部の左右両横外側に向けて延出され、前記補強リブは前記ボス部の上部側と下部側との両位置から左右両横外側に向けて延出されているということである。
【0049】
〔解決手段17にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段17にかかる発明によると、動力取り出し軸を支持するための軸受部が、走行機体の後方側の端部で機体フレームに連結固定されているので、軸受部の取付手段として機体フレーム自体を活用することができる。したがって、動力取り出し軸の軸受部を機体後方側へ設けるために、ミッションケースの位置を変更したり、ミッションケース自体を大型化するなどの大きな設計変更を要することなく、機体フレーム自体を利用して、動力取り出し軸の軸受部をできるだけ機体後端側に近づけて配設することが容易になる利点がある。
そして、軸受部は動力取り出し軸に外嵌するボス部と、機体フレームに対向するフランジ部とにわたる補強リブが備えているので、必要な強度を有した軸受部自体を軽量な構造で構成し得る利点がある。
また、軸受部のフランジ部は、左右方向でボス部の左右両横外側に向けて延出され、補強リブはボス部の上部側と下部側との両位置から左右両横外側に向けて延出されているので、軸受部全体を上下方向で幅狭な構造とすることができ、上下方向幅の狭い機体フレームに対しても支障なく取り付けられる利点がある。
【0050】
〔解決手段18〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記走行機体の後方側の端部に、前記走行機体側の駆動力を外部へ出力するための動力取り出し軸を備え、前記動力取り出し軸を前記走行機体の前記後方側の端部で支持するための軸受部を、前記走行機体の機体フレームに対して連結固定してあり、前記軸受部は、前記動力取り出し軸に外嵌するボス部と、前記機体フレームに対向するフランジ部とを備え、かつ前記ボス部と前記フランジ部とにわたる補強リブが備えられているということである。
【0051】
〔解決手段18にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段18にかかる発明によると、動力取り出し軸を支持するための軸受部が、走行機体の後方側の端部で機体フレームに連結固定されているので、軸受部の取付手段として機体フレーム自体を活用することができる。したがって、動力取り出し軸の軸受部を機体後方側へ設けるために、ミッションケースの位置を変更したり、ミッションケース自体を大型化するなどの大きな設計変更を要することなく、機体フレーム自体を利用して、動力取り出し軸の軸受部をできるだけ機体後端側に近づけて配設することが容易になる利点がある。
そして、軸受部は動力取り出し軸に外嵌するボス部と、機体フレームに対向するフランジ部とにわたる補強リブが備えているので、必要な強度を有した軸受部自体を軽量な構造で構成し得る利点がある。
【0052】
〔解決手段19〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記走行機体の前記リンク機構が連結された側の端部に、前記走行機体側の駆動力を外部へ出力するための動力取り出し軸を備え、その動力取り出し軸を前記走行機体の前記後方側の端部で支持するための軸受部が、前記走行機体の機体フレームに対して連結固定されているということである。
【0053】
〔解決手段19にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段19にかかる発明によると、動力取り出し軸を支持するための軸受部が、走行機体の後方側の端部で機体フレームに連結固定されているので、軸受部の取付手段として機体フレーム自体を活用することができる。したがって、動力取り出し軸の軸受部を機体後方側へ設けるために、ミッションケースの位置を変更したり、ミッションケース自体を大型化するなどの大きな設計変更を要することなく、機体フレーム自体を利用して、動力取り出し軸の軸受部をできるだけ機体後端側に近づけて配設することが容易になる利点がある。
【0054】
〔解決手段20〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は
、前記作業装置は、前後方向軸心回りで左右揺動可能に前記リンク機構に支持され、前記作業装置は、前記前後方向軸心回りで前記作業装置が設定姿勢に維持されるように制御するローリング制御機構を備え、前記ローリング制御機構は、前記リンク機構の前記一端側に連結された支持枠部材に取り付けられたローリング作動用電動モータと、そのローリング作動用電動モータの出力軸に取り付けられた駆動ピニオンと、その駆動ピニオンに噛合するように前記支持枠部材に取り付けられた従動ギヤとを備え、前記従動ギヤの回転方向を正逆方向に切換操作して、前記作業装置のローリング作動を制御するように構成され、さらに、前記支持枠部材と前記ローリング作動用電動モータとの間に、間隔調整用のスペーサ部材が装着され、前記スペーサ部材は、前記駆動ピニオンの軸心方向視で、その駆動ピニオンと前記従動ギヤとの噛合箇所に対して前記駆動ピニオンの軸心を挟んで反対側に位置する箇所と、前記駆動ピニオンの軸心を挟んだ左右両側箇所との3箇所を結ぶV字状に形成されて、前記支持枠部材に対して連結されているということである。
【0055】
〔解決手段20にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段20にかかる発明によると、支持枠部材とローリング作動用電動モータとの間に間隔調整用のスペーサ部材を装着させて、ローリング作動用電動モータの出力軸に備えた駆動ピニオンの歯厚や従動ギヤの歯厚による影響少なく、駆動ピニオンと従動ギヤとが互いに歯厚の中央付近で噛合し得る構造とすることができる。
したがって、ローリング作動用電動モータとして市販品を採用することが容易になる点で有利である。
また、間隔調整用のスペーサ部材が、駆動ピニオンの軸心方向視で、その駆動ピニオンと従動ギヤとの噛合箇所に対して、駆動ピニオンの軸心を挟んで反対側に位置する箇所と、駆動ピニオンの軸心を挟んだ左右両側箇所との3箇所を結ぶV字状に形成されているので、このスペーサ部材と、従動ギヤや駆動ピニオンとの干渉を避けながら、ローリング作動用電動モータを支持枠部材に対して強固に固定し得る利点がある。
【0056】
〔解決手段21〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記作業装置は、前後方向軸心回りで左右揺動可能に前記リンク機構に支持され、前記作業装置は、前記前後方向軸心回りで前記作業装置が設定姿勢に維持されるように制御するローリング制御機構を備え、前記ローリング制御機構は、前記リンク機構の前記一端側に連結された支持枠部材に取り付けられたローリング作動用電動モータと、そのローリング作動用電動モータの出力軸に取り付けられた駆動ピニオンと、その駆動ピニオンに噛合するように前記支持枠部材に取り付けられた従動ギヤとを備え、前記従動ギヤの回転方向を正逆方向に切換操作して、前記作業装置のローリング作動を制御するように構成され、さらに、前記支持枠部材と前記ローリング作動用電動モータとの間に、間隔調整用のスペーサ部材を装着させてあるということである。
【0057】
〔解決手段21にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段21にかかる発明によると、支持枠部材とローリング作動用電動モータとの間に間隔調整用のスペーサ部材を装着させて、ローリング作動用電動モータの出力軸に備えた駆動ピニオンの歯厚や従動ギヤの歯厚による影響少なく、駆動ピニオンと従動ギヤとが互いに歯厚の中央付近で噛合し得る構造とすることができる。
したがって、ローリング作動用電動モータとして市販品を採用することが容易になる点で有利である。