特許第6261462号(P6261462)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6261462レゾルバおよびその端子台構造ならびにモータの回転角度の検出センサ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6261462
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】レゾルバおよびその端子台構造ならびにモータの回転角度の検出センサ
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/20 20060101AFI20180104BHJP
   H02K 5/22 20060101ALI20180104BHJP
   H02K 24/00 20060101ALI20180104BHJP
【FI】
   G01D5/20 110X
   H02K5/22
   H02K24/00
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-132676(P2014-132676)
(22)【出願日】2014年6月27日
(65)【公開番号】特開2016-11865(P2016-11865A)
(43)【公開日】2016年1月21日
【審査請求日】2016年7月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096884
【弁理士】
【氏名又は名称】末成 幹生
(72)【発明者】
【氏名】乙部 春樹
【審査官】 菅藤 政明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−132113(JP,A)
【文献】 特開平9−74025(JP,A)
【文献】 特開2003−307437(JP,A)
【文献】 特開2008−79468(JP,A)
【文献】 英国特許出願公告第931464(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/20
H02K 5/22
H02K 24/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子台と、
前記端子台に間隔を空けて並列状態に配置された複数のターミナルと、を備え、
前記ターミナルは、外部接続端子と、絡げ端子とを備え、
前記絡げ端子が前記外部接続端子に対し偏っており、
前記複数のターミナルのうち少なくとも両端に位置するターミナルにおいて、前記絡げ端子が前記外部接続端子に対して前記端子台の中央側に配置されているレゾルバの端子台構造。
【請求項2】
前記複数のターミナルのうち、前記両端に位置するターミナルとは異なる他のターミナルにおいて、前記端子台に対し前記外部接続端子のピッチが均一に配置されている請求項1に記載のレゾルバの端子台構造。
【請求項3】
前記複数のターミナルは、1種類あるいは2種類の形状からなる請求項1または2に記載のレゾルバの端子台構造。
【請求項4】
複数の固定磁極が周方向に沿って配置された略環状のステータコアと、
磁極絶縁部を有し、前記ステータコアを軸方向両側から挟んで装着される第1のインシュレータおよび第2のインシュレータと、
励磁コイルと検出コイルとからなる、前記磁極絶縁部に巻回されるコイルと、
請求項1〜3のいずれかに記載の端子台構造と、
を備えたレゾルバ。
【請求項5】
絶縁性の樹脂で形成された部材と、
前記部材に形成された端子台と、
前記端子台に間隔を空けて並列に配置された複数のターミナルと、を備え、
前記複数のターミナルはそれぞれ、2つの端子を備え、
前記2つの端子のうち、一方の端子は細長く、他方の端子は板状であり、
前記複数のターミナルが並列する方向において、前記2つの端子のうち、一方の端子は、他方の端子に対し偏っており、
前記複数のターミナルのうち、少なくとも両端に位置するターミナルにおいて、前記一方の端子が前記他方の端子よりも前記端子台の中央側に配置されているモータの回転角度の検出センサ。
【請求項6】
前記複数のターミナルが並列する方向において、当該複数のターミナルの前記他方の端子のピッチが均一である請求項5に記載のモータの回転角度の検出センサ。
【請求項7】
前記複数のターミナルは、1種類あるいは2種類の形状を有する請求項5または6に記載のモータの回転角度の検出センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子台に複数のターミナルが配置されたレゾルバの端子台構造およびその端子台構造を備えたレゾルバのステータならびにモータの回転角度の検出センサに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載されるモータの回転角度の検出センサとして、レゾルバが使用されている。この種のレゾルバは、一般に、モータの回転軸に固定され回転するロータと、ハウジングに固定されてロータの外側に配設されるステータと、ステータを軸方向の両側から挟んで組み付けられる一対のインシュレータと、励磁コイルおよび検出コイルからなる、インシュレータの磁極絶縁部に巻回されるコイルとを備えている。そして、ロータが回転すると、ロータとステータとの間に形成されるエアーギャップの寸法が変化し、この変化に応じた電圧がステータ側の検出コイルに誘起され、検出出力が生じる。この検出出力はロータの回転角度を反映した信号であり、当該モータの回転角度を検出することができるものとなっている。
【0003】
レゾルバを構成する一方のインシュレータには、外部に対する信号の入出力の中継部として端子台が一体に形成されている。この端子台には、複数の細長いターミナルが間隔を空けて並列状態に配置されている。各ターミナルはレゾルバの軸方向と平行に端子台に立てられ、配列方向はレゾルバの周方向の接線方向と平行とされている。ターミナルは、リード線が接続される外部接続端子の一端に、この外部接続端子よりも細い、コイルが絡げられる絡げ端子が一体形成された構造を有し、ターミナルが端子台に配置される。ターミナルの形状としては、例えば外部接続端子および絡げ端子の双方とも細長い板状であって絡げ端子は外部接続端子よりも幅狭に形成されており、両者の幅方向中心線が一致した左右対称の形状のものが知られている(特許文献1:図2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−175349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような端子台に複数のターミナルが固定されたレゾルバの端子台構造にあっては、隣接するターミナルのピッチは、接続端子のピッチに応じて決定される。しかし、端子台の幅に制約がある場合には、端子台に固定する外部接続端子側のピッチを狭くするのに限界があるため、上記特許文献1に開示されるターミナルの形状では、絡げ端子のピッチを確保することができない場合がある。したがって、両端の各絡げ端子と端子台の端部との間のスペースを確保させつつ、外部接続端子側においては両端の各外部接続端子と端子台の端部との間のスペースを減少させて端子台の幅を縮めるといったことができなかった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、ターミナルの絡げ端子側において両端の各絡げ端子と端子台の端部との間のスペースを確保させつつ、外部接続端子側においては両端の各外部接続端子と端子台の端部との間のスペースを減少させて端子台の幅を縮めることを可能とする端子台構造と、そのような端子台構造を備えたレゾルバを提供することを目的とする。
また、本発明は上記に鑑みて、モータの回転角度の検出センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のレゾルバの端子台構造は、端子台と、前記端子台に間隔を空けて並列状態に配置された複数のターミナルと、を備え、前記ターミナルは、外部接続端子と、絡げ端子とを備え、前記絡げ端子が前記外部接続端子に対し偏っており、前記複数のターミナルのうち少なくとも両端に位置するターミナルにおいて、前記絡げ端子が前記外部接続端子に対して前記端子台の中央側に配置されている(請求項1)。
【0008】
本発明のレゾルバの端子台構造によれば、ターミナルの外部接続端子と絡げ端子においては、絡げ端子が外部接続端子に対し偏っており、言い換えるとそれぞれの幅方向中心線が一致していない形状となっている。例えば、複数のターミナルを端子台の中央を境に左右対称の状態で並列状態に配置する場合、端子台の中央寄りに絡げ端子を偏らせて等ピッチ(一のピッチ)で配列し、かつ、端子台の中央の両側の絡げ端子のピッチを一のピッチと異なる他のピッチとすると、各絡げ端子を端子台の中央寄りに位置付けてピッチを狭くすることができ、かつ、外部接続端子のピッチも確保することができる。したがって、ターミナルの絡げ端子側において両端の各絡げ端子と端子台の端部との間のスペースを確保させつつ、外部接続端子側においては両端の各外部接続端子と端子台の端部との間のスペースを減少させて端子台の幅を縮めることができる。
【0009】
本発明では、前記複数のターミナルのうち、前記両端に位置するターミナルとは異なる他のターミナルにおいて、前記端子台に対し前記外部接続端子のピッチが均一に配置されている形態を含む(請求項2)。
【0010】
また、本発明では、前記複数のターミナルは、1種類あるいは2種類の形状からなる形態を含む(請求項3)。この形態によれば、ターミナルが、絡げ端子の幅方向中心線が外部接続端子の幅方向中心線に対し偏っている形状でありながら、形状は1種類あるいは2種類で済ませることができ、コスト上昇が抑えられる。
【0011】
次に、本発明のレゾルバは、複数の固定磁極が周方向に沿って配置された略環状のステータコアと、磁極絶縁部を有し、前記ステータコアを軸方向両側から挟んで装着される第1のインシュレータおよび第2のインシュレータと、励磁コイルと検出コイルとからなる、前記磁極絶縁部に巻回されるコイルと、請求項1〜3のいずれかに記載の端子台構造と、を備える(請求項4)。
また、本発明のモータの回転角度の検出センサは、絶縁性の樹脂で形成された部材と、前記部材に形成された端子台と、前記端子台に間隔を空けて並列に配置された複数のターミナルと、を備え、前記複数のターミナルはそれぞれ、2つの端子を備え、前記2つの端子のうち、一方の端子は細長く、他方の端子は板状であり、前記複数のターミナルが並列する方向において、前記2つの端子のうち、一方の端子は、他方の端子に対し偏っており、前記複数のターミナルのうち、少なくとも両端に位置するターミナルにおいて、前記一方の端子が前記他方の端子よりも前記端子台の中央側に配置されている(請求項5)。
上記モータの回転角度の検出センサは、前記複数のターミナルが並列する方向において当該複数のターミナルの前記他方の端子のピッチが均一である形態(請求項6)、前記複数のターミナルは1種類あるいは2種類の形状を有する形態(請求項7)を含む。
【発明の効果】
【0012】
レゾルバの端子台構造に係る本発明によれば、ターミナルの絡げ端子側において両端の各絡げ端子と端子台の端部との間のスペースを確保させつつ、外部接続端子側においては両端の各外部接続端子と端子台の端部との間のスペースを減少させて端子台の幅を縮めることを可能とする端子台構造と、そのような端子台構造を備えたレゾルバが提供されるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係るレゾルバのステータを示す斜視図である。
図2】一実施形態のステータの平面図である。
図3】一実施形態のステータの端子台側から見た側面図である。
図4】一実施形態のターミナルの正面図である。
図5】一実施形態のターミナルの端子台への配列状態を示す正面図である。
図6】本発明の他の実施形態に係るレゾルバのステータを示す斜視図である。
図7】他の実施形態のターミナルの正面図である。
図8】他の実施形態のターミナルの端子台への配列状態を示す斜視図である。
図9】他の実施形態のターミナルの端子台への配列状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[1]一実施形態
[1−1]一実施形態の構造
図1図3は一実施形態のレゾルバ6のステータ3Aを示している。このステータ3Aは、環状のステータコア4と、ステータコア4を軸方向両側から挟んで装着された第1のインシュレータ1および第2のインシュレータ2を備えている。図2に示すように、ステータ3Aの内側にロータ5が配設されてレゾルバ6が構成される。ロータ5の軸心には図示せぬモータの出力軸が固定され、レゾルバ6はそのモータの回転角度の検出センサとして用いられる。なお、以下の説明での “周方向”および“径方向”は、それぞれ環状のステータ3Aに関して図2にCおよびRで示す方向と定義し、“軸方向”は環状のステータ3Aに関して図3にAで示す方向と定義する。
【0015】
ステータコア4は、プレス加工で所定形状に製造された複数枚の環状の電磁鋼板41を積層して構成されたもので、ヨーク部42を主体としている。ヨーク部42の内周部には、径方向内側に突出する複数の固定磁極43(図2で図示)が周方向に等間隔に形成され、これら固定磁極43の先端には、極歯部44が形成されている。
【0016】
インシュレータ1,2は絶縁性の樹脂を射出成形して製造されたもので、軸方向一端側(図3において上側)に第1のインシュレータ1が装着され、他端側(図3において下側)に第2のインシュレータ2が装着されている。これらインシュレータ1,2の内周部には、各固定磁極43を被覆する磁極絶縁部31がそれぞれ形成されている。そして各固定磁極43には、磁極絶縁部31を介してコイル32が巻回されている。コイル32は、ここでは図示しない励磁コイルと、同様に図示しない検出コイルとからなる。
【0017】
第1のインシュレータ1の外周部の一部には、径方向外側に膨出する端子台11が一体に形成されている。端子台11は、当該端子台11が配設された部分において、ステータコア4の軸方向の外周面をほぼ覆う直方体状に形成されている。端子台11の上側(第1のインシュレータ1が装着された側)には、軸方向と直交する平坦面12が形成されている。ターミナル7は、端子台11にインサート成形される。
【0018】
ターミナル7は、例えば、打ち抜き加工により作製されており、図4に示すように細長く、かつ、平坦な板状であって、外部接続端子71と絡げ端子72とを備えたものである。外部接続端子71から絡げ端子72に移行する両側の側面部分は、それぞれなだらかに移行する傾斜面731,732が形成されている。
【0019】
ターミナル7は、外部接続端子71が端子台11から下方に、絡げ端子72が端子台11から上方に突出している。絡げ端子72には上記コイル32が絡げられ、各コイル32には、いずれかの外部接続端子71を介して外部から励磁信号が印加されるとともに、いずれかの外部接続端子71を介して外部に検出信号が出力される。
【0020】
絡げ端子72は外部接続端子71に対して一方側に偏っている。すなわち、ターミナル7は左右対称の形状ではなく、絡げ端子72の幅方向中心線Lpが外部接続端子71の幅方向中心線Leに対し偏っている。その偏りの程度は設計要求に基づいて任意であり、図示例では傾斜面732が形成されていることにより、絡げ端子72の偏り側の側面が外部接続端子71の側面と一致していないが、傾斜面732が形成されずに絡げ端子72の偏り側の側面が外部接続端子71の側面と一致していてもよい。
【0021】
図5は、端子台11に配置された状態の6本のターミナル7のみを示している。ターミナル7は6本とも同じ形状で1種類のものが用いられ、幅方向が同一平面内に一致する状態に配列されている。同図に示すように、6本のターミナル7は、端子台11の左右方向の中央11cを境に左右対称であって、左側の3本のターミナル7および右側の3本のターミナル7は、それぞれ端子台11の中央11c寄りに絡げ端子72が偏る状態に並列されている。すなわち、右側の3本のターミナル7は、左側の3本のターミナル7を縦方向を軸に180°反転させている。
【0022】
図5に示すように、外部接続端子71の隣接するピッチPdは均一である。一方、絡げ端子72は、左側の3本および右側の3本のピッチPeは同じであるが、端子台11の中央11cの両側の絡げ端子72間のピッチPoは、ピッチPeよりも狭くなっている。すなわち、絡げ端子72側のピッチは一定ではなく、不均一(PeとPoの2つ)である。
【0023】
[1−2]一実施形態の効果
上記一実施形態のステータコア4が有する端子台構造によれば、左右3本ずつのターミナル7を、端子台11の中央11c寄りに絡げ端子72を偏らせて等ピッチ(ピッチPe)で配列し、かつ、端子台11の中央11cの両側の絡げ端子72間をピッチPeよりも狭いピッチPoとしている。これにより、各絡げ端子72を端子台11の中央11c寄りに位置付けてピッチを狭くすることができ、かつ、外部接続端子71のピッチPdも確保することができる。したがって、ターミナル7の絡げ端子72側において両端の各絡げ端子72(図3の72aと72b)と端子台11の両側の端部との間のスペースを確保させつつ、外部接続端子71側においては両端の各外部接続端子71(図3の71aと71b)と端子台11の両側の端部との間のスペースを減少させて端子台11の幅を縮めることができる。
【0024】
また、ターミナル7は平板状であるため、絡げ端子72の幅方向中心線Lpが外部接続端子71の幅方向中心線Leに対し偏っている形状でありながら、3本ずつ左右対称に配列するにあたっても1種類の形状のものを複数本(この場合、6本)用意することで端子台構造を構成することができる。このため、コスト上昇が抑えられる。なお、上記一実施形態では、ターミナル7の本数を6本で説明したが、例えば4本であってもよく、その場合には左右2本ずつ左右対称に配列すればよい。
【0025】
[2]他の実施形態
[2−1]他の実施形態の構造
次に、ターミナルの形状が上記一実施形態と異なる他の実施形態を説明する。参照図面ではターミナルのみが異なるので、一実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
【0026】
図6は、他の実施形態のターミナル8が端子台11に固定されてなるステータ3Bを示している。この場合のターミナル8は、全体的な正面視形状(図2の矢印F方向から見た形状)は上記ターミナル7とほぼ同じであって、図7に示すように、絡げ端子72の幅方向中心線Lpが外部接続端子71の幅方向中心線Leに対し偏っている。
【0027】
この実施形態のターミナル8は、図8に示すように、絡げ端子72側の根もと部分が、外部接続端子71の面と直交する方向(図2の矢印Fで示す端子台11の奥行き方向)にクランク状に屈曲している。この屈曲部81を経て絡げ端子72の上端部は外部接続端子71と平行に上方に延びている。
【0028】
図8および図9に示すように、各ターミナル8は端子台11の中央11cを境に左右対称の形状となっており、すなわち、これらの図で左側のターミナル8A、右側のターミナル8Bの2種類の形状が採用されている。各ターミナル8(8A,8B)は正面視形状が左右対称の点のみ異なっており、側面視形状は同じであって奥行きの長さも同じである。
【0029】
[2−2]他の実施形態の効果
図9に示すように、この実施形態においても端子台11に固定された左右3本ずつのターミナル8A,8Bは、上記一実施形態と同様に、端子台11の中央11c寄りに絡げ端子72を偏らせて等ピッチ(Pe)で配列し、かつ、端子台11の中央の両側の絡げ端子72間を左右それぞれの絡げ端子72間のピッチPeよりも狭いピッチPoとしている。したがって、各絡げ端子72を端子台11の中央11c寄りに位置付けてピッチを狭くするとともに外部接続端子71側のピッチPdも確保することができ、結果としてターミナル8の絡げ端子72側において両端の各絡げ端子72(図3の72aと72bに該当)と端子台11の両側の端部との間のスペースを確保させつつ、外部接続端子71側においては両端の各外部接続端子71(図3の71aと71bに該当)と端子台11の両側の端部との間のスペースを減少させて端子台11の幅を縮めることができる。
【0030】
また、ターミナル8は屈曲部81を有しているものの、端子台11に左右対称の状態に配列するにあたっては2種類の形状のターミナル8A,8Bを用意すればよく、このためコスト上昇が抑えられる。
【0031】
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到し得る種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0032】
1…第1のインシュレータ
11…端子台
2…第2のインシュレータ
3A,3B…ステータ
31…磁極絶縁部
4…ステータコア
43…固定磁極
6…レゾルバ
7,8(8A,8B)…ターミナル
71…外部接続端子
72…絡げ端子
Le…外部接続端子の幅方向中心線
Lp…絡げ端子の幅方向中心線
Pd…外部接続端子側のピッチ
Pe…絡げ端子側のピッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9