特許第6261465号(P6261465)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6261465
(24)【登録日】2017年12月22日
(45)【発行日】2018年1月17日
(54)【発明の名称】乗客コンベヤの踏段清掃装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 31/00 20060101AFI20180104BHJP
【FI】
   B66B31/00 F
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-144223(P2014-144223)
(22)【出願日】2014年7月14日
(65)【公開番号】特開2016-20256(P2016-20256A)
(43)【公開日】2016年2月4日
【審査請求日】2016年12月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100117776
【弁理士】
【氏名又は名称】武井 義一
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(74)【代理人】
【識別番号】100090011
【弁理士】
【氏名又は名称】茂泉 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100194939
【弁理士】
【氏名又は名称】別所 公博
(72)【発明者】
【氏名】明石 正雄
【審査官】 須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−256022(JP,A)
【文献】 実開平06−067472(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0277785(US,A1)
【文献】 特開2002−108541(JP,A)
【文献】 特開2001−169984(JP,A)
【文献】 特開平08−154884(JP,A)
【文献】 特開平08−000523(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のクリートが形成されるように複数の溝が形成された踏段を清掃するための乗客コンベヤの踏段清掃装置であって、
前記溝に挿入される複数の挿入部を有する押込具と、
前記挿入部を覆うように前記押込具に設けられ、複数のスリットが形成されたシート状清掃体と
を備え、
前記スリットは、前記挿入部が前記溝に挿入される場合に、前記クリートが前記スリットに挿入されるように形成されていることを特徴とする乗客コンベヤの踏段清掃装置。
【請求項2】
前記押込具に設けられた複数の位置決めピンをさらに備え、
前記シート状清掃体には、前記位置決めピンが挿入される位置決め穴が形成され、
前記位置決め穴は、前記位置決めピンが前記位置決め穴に挿入された場合に、前記シート状清掃体を厚さ方向に見た場合の前記スリットの位置が隣り合う前記挿入部の間となるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベヤの踏段清掃装置。
【請求項3】
前記押込具を覆う前記シート状清掃体の周囲に設けられる環状弾性体をさらに備え、
前記押込具の側面には、前記環状弾性体が挿入される凹部が全周に渡って形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗客コンベヤの踏段清掃装置。
【請求項4】
前記押込具に設けられ、前記押込具から離れる方向に延びたガイドピンと、
前記位置決めピンを支持し、前記ガイドピンに案内される移動部と
をさらに備え、
前記移動部が前記押込具から離れる方向に移動することによって、前記シート状清掃体に張力が発生することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の乗客コンベヤの踏段清掃装置。
【請求項5】
前記ガイドピンと前記移動部とに渡って設けられ、前記移動部が前記押込具から離れる方向に移動する場合に、前記移動部が前記押込具に近づく方向に付勢するばねをさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の乗客コンベヤの踏段清掃装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、乗客コンベヤの踏段を清掃するための乗客コンベヤの踏段清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発泡ウレタンから構成され、踏段の複数の溝に嵌まる複数の清掃部と、それぞれの清掃部と一体に形成された連結部とを備え、清掃部の先端部がW字形状に形成されたエスカレータの踏段清掃装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平6−67472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、踏段を清掃するたびにエスカレータの踏段清掃装置全体を交換しなければならず、経済性が悪いという問題点があった。
【0005】
この発明は、経済性を向上させることができる乗客コンベヤの踏段清掃装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る乗客コンベヤの踏段清掃装置は、複数のクリートが形成されるように複数の溝が形成された踏段を清掃するための乗客コンベヤの踏段清掃装置であって、溝に挿入される複数の挿入部を有する押込具と、挿入部を覆うように押込具に設けられ、複数のスリットが形成されたシート状清掃体とを備え、スリットは、挿入部が溝に挿入される場合に、クリートがスリットに挿入されるように形成されている。
【発明の効果】
【0007】
この発明に係る乗客コンベヤの踏段清掃装置によれば、シート状清掃体のみを交換することができるので、経済性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明の実施の形態1に係る踏段清掃装置を用いて清掃される踏段を示す斜視図である。
図2図1の踏段の要部を示す正面図である。
図3】この発明の実施の形態1に係る踏段清掃装置を示す側面図である。
図4図3のIV−IV線に沿った矢視断面図である。
図5図3のウエスに形成されたスリットと踏板の踏板クリートとの関係を示す図である。
図6図3の踏段清掃装置を用いて踏段を清掃する状態を示す側面図である。
図7図6のVII−VII線に沿った矢視断面図である。
図8】この発明の実施の形態2に係る踏段清掃装置を示す側面図である。
図9図8の踏段清掃装置を示す正面図である。
図10図7のウエスを示す平面図である。
図11】この発明の実施の形態1に係る踏段清掃装置を示す側面図である。
図12図11の踏段清掃装置を示す正面図である。
図13】この発明の実施の形態4に係る踏段清掃装置を示す正面図である。
図14図13のXIV−XIV線に沿った矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る踏段清掃装置を用いて清掃される踏段を示す斜視図、図2図1の踏段の要部を示す正面図である。図において、踏段1は、利用者が乗る踏板101と、踏板101の後部に接続され踏板101から下方に延びたライザ102と、踏板101の前部とライザ102の下端部とに接続されたブラケット103と、ブラケット103の前部に設けられた踏段軸104と、踏段軸104の両端部に設けられた駆動ローラ105と、ブラケット103の後部に設けられた従動ローラ106とを有している。この例では、踏板101の後部とは、踏段1が往路側にある場合における踏板101の下階側端部であり、踏板101の前部とは、踏段1が往路側にある場合における踏板101の上階側端部である。また、この例では、ブラケット103の後部とは、踏段1が往路側にある場合におけるブラケット103の下階側端部であり、ブラケット103の前部とは、踏段1が往路側にある場合におけるブラケット103の上階側端部である。
【0010】
踏板101の上面には、複数の溝107が幅方向に並んで形成されている。複数の溝107によって、踏板101には、踏板クリート(クリート)108が形成されている。
【0011】
図示していないが、ライザ102の後面には、溝107と同様の溝が幅方向に並んで形成されている。また、複数の溝によって、ライザ102には、踏板クリート108と同様のライザクリート(クリート)が形成されている。
【0012】
この発明の実施の形態1に係る踏段清掃装置は、踏板101の溝107およびライザ102の溝の両方の清掃に用いることができる。この例では、踏板101の溝107を清掃する場合について説明する。図3はこの発明の実施の形態1に係る踏段清掃装置を示す側面図、図4図3のIV−IV線に沿った矢視断面図である。図3および図4では、踏段清掃装置に加えて踏板101も示している。踏段清掃装置(乗客コンベヤの踏段清掃装置)2Aは、押込具201と、押込具201に着脱可能に設けられるウエス(シート状清掃体)202とを備えている。
【0013】
押込具201は、複数の溝107に挿入される複数の挿入部203と、複数の挿入部203を連結する連結部204とを有している。複数の挿入部203は、幅方向に並べて配置されている。ここで、幅方向とは、踏段1に踏段清掃装置2Aを取り付けた場合における踏段1の幅方向と一致する方向であり、図4の矢印Aの方向である。
【0014】
挿入部203を幅方向に見た場合に、それぞれの挿入部203の下端部は、奥行方向中間部が下方に突出するような湾曲形状に形成されている。ここで、奥行方向とは、踏段1に踏段清掃装置2Aを取り付けた場合における踏段1の進行方向と一致する方向であり、図3の矢印Bの方向である。挿入部203の長さ方向の寸法は、溝107の深さ方向の寸法よりも大きくなっている。
【0015】
ウエス202は、除去される異物の種類によって、水が付着されていたり、洗剤が付着されていたりしてもよい。ウエス202には、複数のスリット205が形成されている。図5図3のウエス202に形成されたスリット205と踏板101の踏板クリート108との関係を示す図である。隣り合うスリット205の間の寸法Lは、踏板クリート108のピッチの寸法Lと同じとなっている。
【0016】
次に、踏段清掃装置2Aを用いて踏板101を清掃する手順について説明する。まず、ウエス202を押込具201に取り付ける。このとき、ウエス202が挿入部203を覆うようにウエス202を押込具201に取り付ける。また、このとき、ウエス202の厚さ方向に踏段清掃装置2Aを見た場合に、それぞれのスリット205の位置が、隣り合う挿入部203の間となるようにウエス202を押込具201に取り付ける。
【0017】
図6図3の踏段清掃装置2Aを用いて踏段1を清掃する状態を示す側面図、図7図6のVII−VII線に沿った矢視断面図である。ウエス202を押込具201に取り付けた状態で、挿入部203が溝107に挿入されるように、押込具201を踏板101に押し込む。このとき、踏板クリート108は、スリット205に挿入される。これにより、ウエス202における隣り合うスリット205の間にある部分は、溝107の側面および底面に接触する。この状態で、踏板101に対して踏段清掃装置2Aを溝107に沿って移動させる。これにより、溝107の側面および底面が清掃される。溝107の側面および底面が清掃された後、挿入部203が溝107から引き抜かれるように、押込具201を踏板101から離す。以上により、踏段1の清掃が終了する。踏段1における他の溝107を清掃する場合には、ウエス202のみを交換して、挿入部203が溝107に挿入されるように、押込具201を踏板101に押し込むことを繰り返す。
【0018】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係る踏段清掃装置2Aによれば、ウエス202のみを交換することができるので、経済性を向上させることができる。
【0019】
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2に係る踏段清掃装置を示す側面図、図9図8の踏段清掃装置を示す正面図である。踏段清掃装置2Bは、押込具201と、押込具201に着脱可能に設けられるウエス202と、押込具201に設けられた4つの位置決めピン206と、押込具201の側面を覆う環状弾性体207とを備えている。
【0020】
押込具201は、実施の形態1と同様に、複数の溝107に挿入される複数の挿入部203と、複数の挿入部203を連結する連結部204とを有している。連結部204の側面には、凹部208が全周に渡って形成されている。
【0021】
位置決めピン206は、連結部204の上面に配置されている。位置決めピン206は、押込具201を上方から見た場合に、連結部204の四隅が配置されている。なお、位置決めピン206は、連結部204の上面に限らず、例えば、連結部204の側面に配置されてもよい。
【0022】
環状弾性体207は、輪ゴムなどから構成されている。環状弾性体207は、環状弾性体207と押込具201との間にウエス202が挟まれるようにして、凹部208に挿入されている。環状弾性体207が凹部208に挿入されることによって、ウエス202には、張力が発生する。これにより、ウエス202における挿入部203を覆う部分に弛みが形成されることが防止され、ウエス202が挿入部203に面接触した状態が維持される。
【0023】
図10図7のウエス202を示す平面図である。ウエス202の四隅には、位置決めピン206が挿入される位置決め穴209が形成されている。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0024】
次に、踏段清掃装置2Bの組立手順について説明する。まず、ウエス202を押込具201に取り付ける。このとき、ウエス202が挿入部203を覆うようにウエス202を押込具201に取り付ける。また、このとき、位置決め穴209に位置決めピン206を挿入する。これにより、ウエス202の厚さ方向に踏段清掃装置2Bを見た場合に、それぞれのスリット205の位置が、隣り合う挿入部203の間となる。
【0025】
その後、環状弾性体207と押込具201との間にウエス202が挟まれるようにして、環状弾性体207を凹部208に挿入する。これにより、ウエス202に張力が発生する。以上により、踏段清掃装置2Bの組立が終了する。
【0026】
以上説明したように、この発明の実施の形態2に係る踏段清掃装置2Bによれば、押込具201に設けられた複数の位置決めピン206を備え、ウエス202には、位置決めピン206が挿入される位置決め穴209が形成され、位置決め穴209は、位置決めピン206が位置決め穴209に挿入された場合に、ウエス202を厚さ方向に見た場合のスリット205の位置が、隣り合う挿入部203の間となるように配置されているので、簡単な構成で、ウエス202の厚さ方向に踏段清掃装置2Bを見た場合のそれぞれのスリット205の位置を、隣り合う挿入部203の間となるように配置することができる。
【0027】
また、この踏段清掃装置2Bは、押込具201を覆うウエス202の周囲に設けられた環状弾性体207を備え、押込具201の側面には、環状弾性体207が挿入される凹部208が全周に渡って形成されているので、簡単な構成で、ウエス202に張力を発生させることができる。
【0028】
実施の形態3.
図11はこの発明の実施の形態1に係る踏段清掃装置を示す側面図、図12図11の踏段清掃装置を示す正面図である。踏段清掃装置2Cは、押込具201と、押込具201に着脱可能に設けられるウエス202と、押込具201の上面に設けられ、押込具201から離れる方向に延びた4本のガイドピン210と、ガイドピン210に案内される移動部211と、移動部211に支持された複数の位置決めピン206と、ガイドピン210と移動部211とに渡って設けられ、移動部211が押込具201から離れる方向に移動する場合に、移動部211が押込具201に近づく方向に付勢するばね212と、押込具201に対して固定された第1把持部213と、移動部211に対して固定された第2把持部214とを備えている。
【0029】
ガイドピン210は、ガイドピン本体215と、ガイドピン本体215の上端部に設けられたストッパ216とを有している。ストッパ216は、移動部211がガイドピン本体215から上方に離れてしまうことを防止する。
【0030】
第1把持部213および第2把持部214は、互いに平行に配置されている。第1把持部213は、第2把持部214よりも上方に配置されている。第2把持部214が第1把持部213に近づく方向に移動することによって、移動部211が押込具201から離れる方向に移動する。これにより、ウエス202に張力が発生する。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0031】
以上説明したように、この発明の実施の形態3に係る踏段清掃装置2Cによれば、押込具201に設けられ、押込具201から離れる方向に延びたガイドピン210と、位置決めピン206を支持し、ガイドピン210に案内される移動部211とを備え、移動部211が押込具201から離れる方向に移動することによって、ウエス202に張力が発生するので、移動部211を押込具201から離れる方向に移動させることによって、簡単に、ウエス202に張力を発生させることができる。
【0032】
また、この踏段清掃装置2Cは、ガイドピン210と移動部211とに渡って設けられ、移動部211が押込具201から離れる方向に移動する場合に、移動部211が押込具201に近づく方向に付勢するばね212を備えているので、移動部211を押込具201から離す方向に移動させる力を解除することによって、移動部211が押込具201に近づく方向に移動し、ウエス202の張力が解除される。これにより、簡単に、ウエス202を交換することができる。
【0033】
実施の形態4.
図13はこの発明の実施の形態4に係る踏段清掃装置を示す正面図、図14図13のXIV−XIV線に沿った矢視断面図である。踏段清掃装置2Dは、格納部217が形成された押込具201と、押込具201に着脱可能に設けられるウエス202と、格納部217に設けられ、ウエス202の一端部が巻かれたウエス支持用軸218と、ウエス支持用軸218に設けられたラチェット機構219と、ウエス支持用軸218を回転させるためのハンドル220と、押込具201に設けられたウエス案内用軸221と、ウエス202の他端部を押込具201に対して固定する固定部222と、押込具201に設けられた把持部223と、格納部217に設けられた仕切板224と、格納部217に設けられた交換用ウエス225とを備えている。
【0034】
格納部217は、仕切板224によって、ウエス案内用軸221が配置される第1格納部226と、交換用ウエス225が配置される第2格納部227とに区分けされている。
【0035】
ラチェット機構219は、ウエス支持用軸218に巻かれたウエス202が送り出される方向にウエス支持用軸218が回転することを規制する。ラチェット機構219によるラチェット機能は、図示しないスイッチによって解除が可能となっている。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0036】
次に、踏段清掃装置2Dの組立手順について説明する。まず、ラチェット機構219のラチェット機能を解除した状態で、ウエス支持用軸218からウエス202を送り出し、ウエス202が挿入部203を覆うようにして、固定部222を用いてウエス202の他端部を押込具201に対して固定する。
【0037】
その後、ラチェット機構219をラチェット機能が働く状態にして、ハンドル220を用いて、ウエス支持用軸218を回転させて、ウエス支持用軸218にウエス202の一部を巻き取らせる。これにより、ウエス202に張力が発生する。ラチェット機構219のラチェット機能が働いているので、ハンドル220に加える力を解除しても、ウエス支持用軸218は、ウエス支持用軸218からウエス202が送り出される方向に回転することが規制される。したがって、ウエス202に張力が発生した状態が維持される。
【0038】
以上説明したように、この発明の実施の形態4に係る踏段清掃装置2Dによれば、ウエス支持用軸218からウエス202を送り出すことによって、簡単に挿入部203を覆うウエス202の部分を交換することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 踏段、2A、2B、2C、2D 踏段清掃装置(乗客コンベヤの踏段清掃装置)、101 踏板、102 ライザ、103 ブラケット、104 踏段軸、105 駆動ローラ、106 従動ローラ、107 溝、108 踏板クリート(クリート)、201 押込具、202 ウエス(シート状清掃体)、203 挿入部、204 連結部、205 スリット、206 位置決めピン、207 環状弾性体、208 凹部、209 位置決め穴、210 ガイドピン、211 移動部、212 ばね、213 第1把持部、214 第2把持部、215 ガイドピン本体、216 ストッパ、217 格納部、218 ウエス支持用軸、219 ラチェット機構、220 ハンドル、221 ウエス案内用軸、222 固定部、223 把持部、224 仕切板、225 交換用ウエス、226 第1格納部、227 第2格納部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14