(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を受領したとき、前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示することがあるタイミング遅延後に行なわれる、請求項1または2に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
パスワード明示セレクタの実施形態について説明する。前述したように、デバイスユーザは、ユーザ・インタフェース・ページなどのテキスト入力ボックスにパスワードを入力してもよく、また、パスワード文字は、ユーザがパスワードを入力するときにパスワードを明かさないように難読化される。ユーザがパスワード文字を入力している間に誤りではないかと疑う場合、ユーザは、パスワードのいずれの文字が間違って入力されたかが分からない。実施形態では、パスワードのパスワード文字の入力のためにパスワード入力ボックスが表示され、また、パスワード入力ボックスは、パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含む。パスワード明示セレクタは、最初は、パスワード入力ボックスが表示されるときに視野から隠されている。パスワード文字がパスワード入力ボックスにおいて受領され、また、パスワード文字は、パスワードのセキュリティを保つために、表示されるときに難読化される。
【0011】
その後、セレクタ表示条件にしたがって、パスワード明示セレクタがユーザ選択のために表示され得る。例えば、セレクタ表示条件は、パスワード入力ボックスが受領するよう実装されているパスワード文字の最大数を示す幅パラメータに基づくことができる。パスワード明示セレクタは、幅パラメータが少なくともある最小数である場合に表示され得る。あるいは、パスワード明示セレクタは、幅パラメータが少なくともある最小数でありかつパスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに表示され得る。あるいは、パスワード明示セレクタは、受領されるパスワード文字の数だけに基づいて表示させることができ、パスワード明示セレクタは、少なくともある最小数のパスワード文字が受領される場合にユーザ選択のために表示される。
【0012】
ユーザがパスワード明示セレクタを選択すると、パスワードは、パスワード明示セレクタのユーザ選択が受領される限り(例えば、ユーザが選択を維持する限りは)、パスワード入力ボックスにおいて明示され得る。あるいは、パスワードは、パスワード明示セレクタのユーザ選択が受領される限りは、あるタイミング遅延の後、パスワード入力ボックスにおいて明示される。タイミング遅延中に、パスワードがタイミング遅延後に明示されることを示すために、メッセージが表示されてもよい。
【0013】
これに代えてあるいはこれに加えて、パスワードは、パスワード明示セレクタのユーザ選択が受領された後、ある期間にわたって、パスワード入力ボックス内で明示され得る。例えば、ユーザは、パスワード明示セレクタを選択し、その後選択を解除することができる。すると、パスワードは、指定された期間にわたって明示されてパスワード入力ボックスにおいて見えるように表示される。他の実施形態では、パスワード明示セレクタがトグル・セレクタ・スイッチとして実施されてもよく、その場合、パスワード明示セレクタの第1のユーザ選択が受領されると、パスワードがパスワード入力ボックスにおいて明示され、その後、パスワード明示セレクタの第2のユーザ選択が受領されると、パスワード文字がパスワード入力ボックスで再び難読化される。
【0014】
パスワード明示セレクタの特徴および概念はいくつもある異なるデバイス、システム、環境、および/または、構成で実施できるが、以下のデバイス、システム、および、方法例の文脈では、パスワード明示セレクタの実施形態について説明する。
【0015】
図1は、パスワード明示セレクタの実施形態を実施できるシステム100の例を示す。この例のシステム100はコンピューティングデバイス102を含み、このコンピューティングデバイスは、消費者、コンピュータ、携帯、通信、ナビゲーション、メディア再生、娯楽、ゲーム、タブレット、および/または、電子デバイスの任意の形の固定デバイスまたは可動デバイスのいずれか1つあるいは組み合わせであってもよい。例えば、コンピューティングデバイス102は、メディアコンテンツを表示するために表示デバイス110に接続されるテレビ・クライアント・デバイス104、コンピュータ106、および/または、ゲームシステム108として実施することができる。あるいは、コンピューティングデバイスは、一体型のディスプレイ114を含む任意のタイプのポータブルコンピュータ、携帯電話、または、ポータブルデバイス112であってもよい。これらのコンピューティングデバイスの任意のものが、1つ以上のプロセッサおよびメモリデバイスなどの様々な構成要素とともに、および、
図5に示される電子デバイスの例を参照して更に説明される種々の構成要素の任意の組み合わせとともに実施され得る。
【0016】
コンピューティングデバイス102の一体型ディスプレイ114、または、表示デバイス110は、タッチ・スクリーン・ディスプレイであってもよく、このタッチ・スクリーン・ディスプレイは、該タッチ・スクリーン・ディスプレイ上に表示されるユーザインタフェースにおけるユーザが開始した文字入力、キー入力、タイプ入力、または、セレクタ入力などのタッチ入力およびジェスチャー入力を検出するべく実施される。これに代えてあるいはこれに加えて、コンピューティングデバイスの例は、キーボード、マウス、オン・スクリーン・キーボード、遠隔制御デバイス、ゲームコントローラ、または、任意の他のタイプのユーザ開始および/またはユーザ選択可能入力デバイスなどの他の様々な入力機構およびデバイスを含んでもよい。実施において、コンピューティングデバイス102は、オン・スクリーン・キーボード文字入力および他のユーザ選択タッチ入力などのタッチ入力センサデータ118を認識するタッチ入力モジュール116を含んでもよい。
【0017】
コンピューティングデバイスは、本明細書中に記載される様々な実施形態を実施するために1つ以上のプロセッサにより実行されるソフトウェアアプリケーションまたはモジュールなどのコンピュータ実行可能命令として実施され得るテキストボックス制御モジュール120を含む。テキストボックス制御モジュールは、コンピューティングデバイス102の一体型ディスプレイ114上での表示のため、あるいは、表示デバイス110上での表示のため、パスワード入力ボックスなどのテキストボックス124としてインスタンス化され得るテキストボックス制御器122を含む。テキストボックス124は、文字エントリー126(例えば、文字、数字、および/または、他の英数字)のユーザ入力を容易にするために書式、HTMLページ、または、文書など、ユーザインタフェースでインスタンス化される任意のタイプのテキスト入力ボックス、パスワード入力ボックス、または、書式制御器として実施され得る。実施形態において、テキストボックス制御器122は、文字入力126のためのテキストボックス124を含むユーザインタフェースで、例えば書式、ページ、または、文書でインスタンス化されるときにテキストボックス制御器の一部として組み込まれてテキストボックス制御器に結合され得るパスワード明示セレクタ128を含む。
【0018】
図2は、例えばコンピューティングデバイス102および
図1を参照して説明した様々な構成要素により実施され得るパスワード明示セレクタを含むパスワード入力ボックスの例200を示す。例えば、書式またはHTMLページなどのユーザインタフェースがパスワード入力ボックスを含むことができ、このパスワード入力ボックス内でユーザがパスワードのパスワード文字を入力し、また、パスワード入力ボックスは、パスワード入力ボックス内に表示されるパスワードを明示することをユーザが選択するために実装されたパスワード明示セレクタを含む。コンピューティングデバイス102のテキストボックス制御モジュール120は、パスワード明示セレクタを含むパスワード入力ボックスをインスタンス化できる。
【0019】
202に示されるように、パスワード入力ボックス204は、この例ではパスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠されるパスワード明示セレクタ206を含む。隠されているパスワード明示セレクタ206の破線の輪郭は、単に、パスワード入力ボックス204がパスワード明示セレクタを含むように実施されることを明らかにするために示されているにすぎない。実際には、パスワード明示セレクタは、視野から隠されて、ユーザには見えない。
【0020】
パスワード入力ボックス204は、パスワード入力ボックスが受領するよう実装されているパスワード文字の最大数を示すパラメータを含むことができる。これは、一般に、パスワード入力ボックスの幅とも称される。例えば、パスワード入力ボックス204は、パスワード入力ボックスの幅を示す幅パラメータ208を含む。パスワード入力ボックスの幅パラメータは、テキストボックス編集インタフェースの一部としてアプリケーション開発者によって指定され得る。この例において、幅パラメータ208は、パスワード明示セレクタ206を含むようにパスワード入力ボックス204の全てを包含する。あるいは、パスワード明示セレクタは、パスワード入力ボックスの幅の外側に表示するように位置されてもよく、および/または、幅パラメータ内に含まれなくてもよい。
【0021】
実施形態において、パスワード入力ボックスのパスワード明示セレクタは、セレクタ表示条件に基づいて、例えば幅パラメータ(例えば、パスワード入力ボックスの幅)が少なくともある最小数であるかどうかに基づいて表示され得る。例えば、パスワード入力ボックス204は、パスワード入力ボックスが10個のパスワード文字を有することができることを示す10文字の幅パラメータ208を有してもよい。このとき、セレクタ表示条件は、幅パラメータが少なくとも5つのパスワード文字であるかどうかに基づいてもよく、その場合、パスワード明示セレクタ206は、少なくとも1つのパスワード文字がパスワード入力ボックスにおいて受領されるときに表示される。少なくとも1つのパスワード文字210がパスワード入力ボックスにおいて受領されると、212に示されるように、パスワード明示セレクタ206がユーザ選択のために表示される。
【0022】
あるいは、パスワード明示セレクタ206は、パスワード入力ボックスの幅パラメータ208が少なくともある最小数であるかどうかに基づいて、また、パスワード入力ボックス204において受領されるパスワード文字のある最小数にも基づいて表示するべく実施されてもよい。例えば、セレクタ表示条件は、幅パラメータ208が最小の少なくとも5つのパスワード文字であるかどうか、および、少なくとも4つのパスワード文字がパスワード入力ボックスで入力されたかどうかに基づいてもよい。実施において、パスワード明示セレクタ206は、パスワードの文字長さがより短い場合に、例えばパスワードが4個または5個の文字のみを有する場合に隠されてもよい。パスワードについての最小の文字長さは、任意的に、開発者によって定められることができ、あるいは、コンピューティングデバイスのユーザが管理できるユーザ設定可能なパラメータであってもよい。
【0023】
あるいは、セレクタ表示条件は、幅パラメータにかかわらず、単にパスワード入力ボックスにおいて受領されるパスワード文字の最小数に基づいてもよい。例えば、214に示されるように、代わりのパスワード入力ボックス216は、最初に視野から隠されて、その後、最小の4つのパスワード文字などの最小数のパスワード文字220がパスワード入力ボックスにおいて入力されるときに表示されるように実施されるパスワード明示セレクタ218を含む。実施において、幅パラメータおよびセレクタ表示条件(例えば、最小幅パラメータおよび少なくともある最小数のパスワード文字)は、任意的には設定可能であり、アプリケーション開発者によって定められ得る。
【0024】
例に示されるように、パスワードにおけるパスワード文字210は、パスワードを視野から隠して他人がユーザからパスワードを得ることを妨げるために、最初はパスワード入力ボックス204において難読化される。パスワード入力ボックス204のパスワード明示セレクタ206は、パスワード入力ボックス内のパスワードを明示することをユーザが選択するように実施される。例えば、タッチ・スクリーン・ディスプレイ上で、ユーザは、パスワード入力ボックス内のパスワード文字210の明示を開始するために、222に示されるようにパスワード明示セレクタ206を押して選択することができる。あるいは、ユーザは、マウスボタンを押し下げることによって、キーボードショートカットを用いて、あるいは、他のユーザ選択可能な機構を用いてパスワード明示セレクタを選択してもよい。実施において、コンピューティングデバイス102にあるテキストボックス制御モジュール120は、パスワード明示セレクタのユーザ選択が受領されると、パスワード入力ボックス内のパスワードを明示し始める(例えば、パスワード文字を表示する)。
【0025】
実施形態において、ユーザは、222に示されるようにパスワード明示セレクタ206を選択してもよく、また、224に示されるように、パスワードがあるタイミング遅延の後に明示されることを示すためにメッセージ226が表示される。パスワードが明示されるまでのタイミング遅延は、数秒の遅延など、ゼロから任意の継続時間まで設定できる。ゼロ秒のタイミング遅延の場合、パスワードは、ユーザがパスワード明示セレクタを選択するあるいは押すときとほぼ同時に明示される。これに代えてあるいはこれに加えて、パスワード明示セレクタのユーザ選択が受領されている限りは、パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示することができる。例えば、パスワード入力ボックス内のパスワードの明示を開始するために222に示されるようにユーザがパスワード明示セレクタ206を押して選択すると、パスワード明示セレクタ206のユーザ選択が維持される限り(例えば、さらに、任意的には、上記タイミング遅延の後、および/または、メッセージ226が表示された後)、228に示されるようにパスワードが明示されて見えるように表示される。
【0026】
代わりの実施形態において、パスワードは、パスワード明示セレクタ206のユーザ選択が受領された後、所定の時間にわたって、パスワード入力ボックス204内で明示され得る。例えば、ユーザは、222に示されるようにパスワード明示セレクタを押して選択し、次いで選択を解除することができる。その結果、228に示されるように、パスワードは、ゼロから任意の継続時間まで設定できる所定の時間にわたって、明示されてパスワード入力ボックス内に見えるように表示される。例えば、パスワードは数秒間にわたって明示されてもよい。あるいは、パスワード明示セレクタ206をトグルセレクタとして実施することができ、それにより、パスワード明示セレクタの第1のユーザ選択が受領された後、パスワードをパスワード入力ボックス内に表示するべくパスワード文字が明示される。その後、パスワード明示セレクタの第2のユーザ選択がトグルセレクタに受領されると、パスワード文字はパスワード入力ボックスにおいて再び難読化される。
【0027】
例200では、例えば222に示されるようにユーザが自分の右手でパスワード明示セレクタを選択するときに明示されたパスワードのビューを遮らないように、パスワード明示セレクタ206はパスワード入力ボックス204の右側に位置されて示される。例えば印字された英語のように左から右へパスワードを見ることに対応するべくパスワード明示セレクタはパスワード入力ボックスの右側に示されているが、パスワード明示セレクタは、例えば右から左へとあるいは上から下へと読まれる印字された言語におけるパスワードの見方に合わせるべく、パスワード入力ボックスと関連付けられる任意の他の位置で実施されてもよい。任意的に、パスワード入力ボックスに対するパスワード明示セレクタの位置は、例えばパスワード入力ボックスの左側に位置されるパスワード明示セレクタを好む場合がある左利きのユーザのため、ユーザ設定可能であってもよい。
【0028】
図3および
図4を参照して、パスワード明示セレクタの1つ以上に実施形態にしたがって方法例300および400を説明する。一般に、本明細書中に記載されるサービス、機能、方法、手続き、構成要素、および、モジュールのうちの任意のものは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア(例えば、固定論理回路)、手作業処理、または、これらの任意の組み合わせを使用して実施され得る。ソフトウェア実施は、コンピュータプロセッサにより実行されるときに特定のタスクを行なうプログラムコードに相当する。方法例は、ソフトウェア、アプリケーション、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、手続き、モジュール、関数などを含むことができるコンピュータ実行可能命令の一般的状況の中で説明されてもよい。プログラムコードは、コンピュータプロセッサに対してローカルおよび/またはリモートいずれの1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体にも記憶され得る。また、方法は、複数のコンピューティングデバイスにより分散コンピューティング環境において実施されてもよい。また、本明細書中に記載される特徴は、プラットフォームに依存せず、様々なプロセッサを有する様々なコンピューティングプラットフォーム上で実施され得る。
【0029】
図3は、パスワード明示セレクタの方法例300を示す。方法ブロックが記載される順番は、限定として解釈されるように意図されておらず、また、1つの方法または代わりの方法を実施するために、任意の数の記載されるブロックを任意の順序で組み合わせることができる。
【0030】
ブロック302では、パスワードのパスワード文字の入力のために、パスワード入力ボックスが表示される。パスワード入力ボックスは、パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含む。例えば、コンピューティングデバイス102にあるテキストボックス制御モジュール120(
図1)は、パスワード明示セレクタ206を含むパスワード入力ボックス(
図2)を表示のためにインスタンス化する。任意のパスワード入力ボックスが、パスワード入力ボックスにおけるパスワード文字の最大数を示す幅パラメータの指定により1つ以上のパスワード文字を受けるべく実施され得る。
【0031】
ブロック304では、パスワード明示セレクタが視野から隠される。例えば、パスワード入力ボックス204は、パスワード入力ボックスが表示されるときに最初はパスワードのパスワード文字が未だパスワード入力ボックスにおいて受領されていないために視野から隠されるパスワード明示セレクタ206を含む。212に示されるように少なくとも1つのパスワード文字210がパスワード入力ボックスにおいて受領されると、パスワードの明示開始をユーザが選択するようにパスワード明示セレクタ206が表示される。
【0032】
ブロック306では、パスワード文字がパスワード入力ボックスに表示するために受領され、また、ブロック308では、パスワード文字がパスワード入力ボックスにおいて表示されるときに難読化される。例えば、コンピューティングデバイス102は、キーボード、マウス、オン・スクリーン・キーボード、遠隔制御デバイス、ゲームコントローラ、または、任意の他のタイプのユーザ起動および/またはユーザ選択可能入力デバイスなどの任意のタイプの入力デバイスから、パスワードのための文字エントリー126を受領する。例200において、パスワード入力ボックス204は、それらのエントリーを視野から隠して他人がパスワードを得ることを妨げるために難読化されるパスワード文字210を含む。
【0033】
ブロック310では、セレクタ表示条件がパラメータに基づく、例えば、パスワード入力ボックスが受領するよう実装されているパスワード文字の最大数を示すパスワード入力ボックスの幅パラメータに基づくかどうかに関して決定がなされる。セレクタ表示条件がパラメータに基づかない場合(すなわち、ブロック310からの「No」)には、ブロック312において、ある最小数のパスワード文字がパスワード入力ボックスにおいて表示するために受領されたかどうかに関して決定がなされる。セレクタ表示条件は、幅パラメータにかかわらず、単にパスワード入力ボックスにおいて受領されるパスワード文字のある最小数に基づくだけでもよい。例えば、パスワード入力ボックス204は、最初に視野から隠されてその後にある最小数のパスワード文字がパスワード入力ボックスに入力されるときに表示されるパスワード明示セレクタ206を含む。
【0034】
少なくともある最小数のパスワード文字がパスワード入力ボックスにおいて表示するために受領された場合(すなわち、ブロック312からの「Yes」)には、ブロック314において、パスワード明示セレクタがセレクタ表示条件にしたがって表示される。最小数のパスワード文字が受領されていない場合(すなわち、ブロック312からの「No」)、方法は、パスワード入力ボックスに表示するべく難読化されるパスワード文字を受領するためにブロック306,308に続く。
【0035】
セレクタ表示条件がパラメータに基づく、例えばパスワード入力ボックスの幅パラメータに基づく場合(ブロック310からの「Yes」)には、ブロック316において、パラメータが少なくともある最小数であるかどうかに関して決定がなされる。例えば、パスワード入力ボックス204が10個のパスワード文字の幅パラメータ208を有してもよく、これは、パスワード入力ボックス内のパスワードが10個のパスワード文字を有することができることを示す。このとき、セレクタ表示条件は、幅パラメータが少なくとも5個のパスワード文字であるかどうかに基づいてもよく、その場合、パスワード明示セレクタ206は、少なくとも1つのパスワード文字がパスワード入力ボックスにおいて受領されるときに表示される。
【0036】
パラメータが少なくとも最小数である場合(すなわち、ブロック316からの「Yes」)には、ブロック318において、少なくとも1つのパスワード文字がパスワード入力ボックスにおいて受領されたかどうかに関して決定がなされる。少なくとも1つのパスワード文字がパスワード入力ボックスにおいて受領された場合(すなわち、ブロック318からの「Yes」)には、ブロック314において、パスワード明示セレクタがセレクタ表示条件にしたがって表示される。パラメータが少なくとも最小数でない場合(すなわち、ブロック316からの「NO」)、または、パスワード文字がパスワード入力ボックスに表示するために受領されていない場合(すなわち、ブロック318からの「No」)、方法は、パスワード入力ボックスに表示するべく難読化されるパスワード文字を受領するためにブロック306,308に続く。
【0037】
図4は、パスワード明示セレクタの方法例400を示す。方法ブロックが記載される順番は、限定として解釈されるように意図されておらず、また、1つの方法または代わりの方法を実施するために、任意の数の記載されるブロックを任意の順序で組み合わせることができる。
【0038】
ブロック402では、パスワード明示セレクタのユーザ選択が受領される。例えば、タッチ・スクリーン・ディスプレイ上で、ユーザは、パスワード入力ボックス204内のパスワードの明示を開始するために、222に示されるようにパスワード明示セレクタ206を押すことができる。コンピューティングデバイス102にあるテキストボックス制御モジュール120は、パスワード明示セレクタのユーザ選択が受領されると、パスワード入力ボックス内のパスワードのパスワード文字210を明示し始める。
【0039】
ブロック404では、パスワード明示セレクタのユーザ選択が受領されるときにパスワードが明示されるまでのタイミング遅延があるかどうかに関して決定がなされる。例えば、ユーザは、222に示されるようにパスワード明示セレクタ206を選択してもよく、また、コンピューティングデバイス102にあるテキストボックス制御モジュール120は、パスワードが明示される前にタイミング遅延を開始してもよい。タイミング遅延は、数秒の遅延など、ゼロから任意の継続時間まで設定できる。ゼロ秒のタイミング遅延の場合、パスワードは、ユーザがパスワード明示セレクタを選択するあるいは押すときとほぼ同時に明示される。
【0040】
パスワードが明示されるまでのタイミング遅延がない場合(すなわち、ブロック404からの「No」)には、ブロック406において、パスワード入力ボックスに表示されるパスワード文字がパスワードを明示するべく表示される。例えば、パスワードは、ユーザが例えばタッチ・スクリーン・ディスプレイ上のパスワード明示セレクタ206を押すときに228に示されるようにパスワード入力ボックス204において明示される。
【0041】
パスワード文字が明示されるまでのタイミング遅延がある場合(すなわり、ブロック404からの「Yes」)には、ブロック408において、パスワードがタイミング遅延後に明示されることを示すメッセージが表示されるとともに、ブロック410において、パスワードの明示がタイミング遅延にしたがって所定の時間にわたって遅らされる。例えば、コンピューティングデバイス102にあるテキストボックス制御モジュール120は、パスワードがタイミング遅延後に明示されることを示すためにメッセージ226の表示を開始し、その後、パスワードは、タイミング遅延後に、ブロック406において、パスワード入力ボックスにおいて明示される。
【0042】
ブロック412では、パスワード明示セレクタの継続的なユーザ選択に基づいてパスワード文字が明示され続けるかどうかに関して決定がなされる。例えば、パスワード入力ボックス204においてパスワードの明示を開始するために222に示されるようにユーザがパスワード明示セレクタ206を押して選択するとき、パスワードは、パスワード明示セレクタ206のユーザ選択が維持される限り、228に示されるように明示されて見えるように表示される。
【0043】
パスワード明示セレクタの継続的なユーザ選択に基づいてパスワード文字が明示され続ける場合(すなわち、ブロック412からの「Yes」)には、ブロック414において、ブロック402を参照して説明されたようにパスワード明示セレクタのユーザ選択が依然として受領されているかどうかに関して決定がなされる。パスワード明示セレクタのユーザ選択が依然として受領されている場合(すなわち、ブロック414からの「Yes」)、方法は、パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するためにブロック406に続く。パスワード明示セレクタのユーザ選択が依然として受領されていない場合(すなわち、ブロック414からの「No」)には、ブロック416において、パスワードがもはやディスプレイ上で見えないよう、パスワード入力ボックスに表示されるパスワード文字は難読化される。
【0044】
パスワード文字を明示し続けることがパスワード明示セレクタの継続的なユーザ選択に基づかない場合(すなわち、ブロック412からのNo)には、ブロック418において、パスワード明示セレクタのトグル選択に基づいてパスワードが明示されるかどうかに関して決定がなされる。例えば、ユーザは、1回目としてパスワード明示セレクタを選択することによりパスワードの明示を開始することができ、その後、パスワードのパスワード文字が明示されて見えている間、2回目としてパスワード明示セレクタを選択して、パスワード文字をそれらの文字がもはやディスプレイ上で見えないように難読化し始めることができる。
【0045】
パスワードがパスワード明示セレクタのトグル選択に基づいて明示される場合(すなわち、ブロック418からのYes)には、ブロック420において、パスワード明示セレクタのトグルユーザ選択が受領されたかどうかに関して決定がなされる。パスワード明示セレクタのトグルユーザ選択が受領されていない場合(すなわち、ブロック420からのNo)、方法は、パスワード入力ボックスにおいて表示されるパスワードを明示するためにブロック406に続く。パスワード明示セレクタのトグルユーザ選択が受領されている場合(すなわち、ブロック420からのYes)、方法は、パスワードがもはやディスプレイ上で見えないようにパスワード入力ボックスに表示されるパスワード文字を難読化するためにブロック416に続く。
【0046】
パスワード明示セレクタのトグル選択に基づいてパスワードが明示されない場合(すなわち、ブロック418からのNo)には、ブロック422において、パスワードがある時間にわたってパスワード入力ボックスにおいて明示される。例えば、ユーザは、パスワードの明示を開始するためにパスワード入力ボックス204内のパスワード明示セレクタ206を選択することができ、その後、パスワードは、ユーザが入力されたパスワード文字を見ることができるように、数秒など、所定の時間にわたって、見えるように表示される。その後、方法は、所定時間後にブロック416に続いて、パスワードがもはやディスプレイ上で見えないように、パスワード入力ボックスに表示されるパスワード文字を難読化する。
【0047】
図5は、先の
図1〜
図4を参照して説明されたデバイスまたはデバイスにより実施されるサービスのいずれかとして実施され得るデバイス例500の様々な構成要素を示す。実施形態において、デバイスは、消費者、コンピュータ、携帯、ユーザ、通信、電話、ナビゲーション、テレビ、機器、ゲーム、メディア再生、および/または、電子デバイスの任意の形の固定デバイスまたは可動デバイスのいずれか1つあるいは組み合わせとして実施されてもよい。デバイスは、ユーザ(すなわち、人)および/またはデバイスを操作するエンティティと関連付けられてもよい。その場合、デバイスは、ユーザ、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアを含む論理デバイスおよび/またはデバイスの組み合わせを表わす。
【0048】
デバイス500は、受信済みデータ、受信されているデータ、ブロードキャストするようスケジュールされているデータ、データのデータパケットなどのデバイスデータ504の有線および/または無線通信を可能にする通信デバイス502を含む。デバイスデータまたは他のデバイスコンテンツは、デバイスの構成設定、デバイス上に記憶されたメディアコンテンツ、および/または、デバイスのユーザに関連付けられた情報を含むことができる。デバイス上に記憶されたメディアコンテンツは、任意のタイプの音声、ビデオ、および/または、画像データを含むことができる。デバイスは1つ以上のデータ入力506を含み、該データ入力506を介して、任意のタイプのデータ、メディアコンテンツ、および/または、入力、例えば、ユーザ選択可能な入力および任意のコンテンツおよび/またはデータソースから受領される任意のタイプの音声、ビデオ、および/または、画像データを受けることができる。
【0049】
デバイス500は、シリアルインタフェース、パラレルインタフェース、ネットワークインタフェース、または、無線インタフェースのうちのいずれか1つ以上などの通信インタフェース508も含む。通信インタフェースは、デバイスと通信ネットワークとの間に接続および/または通信リンクを与え、それにより、他の電子デバイス、コンピューティングデバイス、および、通信デバイスが当該デバイスとデータを通信する。
【0050】
デバイス500は、該デバイスの動作を制御するために様々なコンピュータ実行可能命令を処理する1つ以上のプロセッサ510(例えば、マイクロプロセッサ、コントローラなどの任意のもの)を含む。これに代えてあるいはこれに加えて、デバイスは、全体的に512で特定される処理・制御回路と関連して実施されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、または、固定論理回路のうちの任意の1つあるいはそれらの組み合わせを用いて実施され得る。実施形態において、デバイス500は、タッチ入力センサデータを認識するべく実施されるタッチ入力モジュール514を含むこともできる。図示しないが、デバイスは、デバイス内の様々な構成要素を結合するシステムバスまたはデータ転送システムを含むことができる。システムバスは、様々なバスアーキテクチャの任意のものを利用するメモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バス、ユニバーサル・シリアル・バス、および/または、プロセッサバスまたはローカルバスなどの異なるバス構造のうちの任意の1つあるいはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0051】
デバイス500は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性メモリ(例えば、リード・オンリー・メモリ(ROM)、フラッシュメモリなど)、および、ディスク記憶デバイスなど、データ記憶を可能にする1つ以上のメモリデバイス516(例えば、コンピュータ可読記憶媒体)も含む。ディスク記憶デバイスは、任意のタイプの磁気記憶デバイスまたは光学記憶デバイス、例えばハードディスクドライブ、記録可能および/または書き換え可能ディスクなどとして実施されてもよい。デバイスは大容量記憶媒体デバイスを含んでもよい。
【0052】
コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイスによりアクセスされる任意の利用可能な媒体またはメディアであり得る。限定でない一例として、コンピュータ可読媒体が記憶媒体および通信媒体を備えてもよい。記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または、他のデータなどの情報の記憶のための任意の方法または技術で実施される揮発性および不揮発性の、取り外し可能および取り外し不能な媒体を含む。記憶媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光学式記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶デバイスまたは他の磁気記憶デバイス、あるいは、情報を記憶するために使用でき且つコンピュータによりアクセスされ得る任意の他の媒体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
通信媒体は、典型的には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または、他のデータを、搬送波または他の搬送機構などの変調データ信号において具現する。通信媒体は任意の情報送達媒体も含む。変調データ信号は、信号中の情報をエンコードするようにその特性のうちの1つ以上を設定または変更される。限定ない一例として、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接的な有線接続などの有線媒体と、音響媒体、RF媒体、赤外線媒体、および、他の無線媒体などの無線媒体とを含む。
【0054】
メモリデバイス516は、デバイスデータ504、他のタイプの情報および/またはデータ、および、様々なデバイスアプリケーション518を記憶するためのデータ記憶機構を与える。例えば、オペレーティングシステム520をメモリデバイスによりソフトウェアアプリケーションとして維持してプロセッサ上で実行することができる。デバイスアプリケーションは、任意の形態の制御アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、信号処理・制御モジュール、特定のデバイスに固有のコード、特定のデバイスのためのハードウェア抽象化層などのデバイスマネージャを含んでもよい。この例において、デバイスアプリケーション518は、本明細書中に記載されるパスワード明示セレクタの実施形態を実施するテキストボックス制御モジュール522を含む。
【0055】
デバイス500は、音声システム526のための音声データを生成するおよび/または表示システム528のための表示データを生成する音声および/またはビデオ処理システム524も含む。音声システムおよび/または表示システムは、音声データ、ビデオデータ、表示データ、および/または、画像データを処理し、表示し、および/または、他の仕方でレンダリングする任意のデバイスを含んでもよい。表示データおよび音声信号は、RF(高周波)リンク、S−ビデオリンク、複合ビデオリンク、コンポーネントビデオリンク、DVI(デジタル・ビデオ・インタフェース)、アナログ音声接続、または、他の同様の通信リンクを介して、音声デバイスおよび/または表示デバイスへ通信され得る。実施において、音声システムおよび/または表示システムはデバイスの外部構成要素である。あるいは、音声システムおよび/または表示システムは、一体型タッチ・スクリーン・ディスプレイなど、デバイスの例の一体型構成要素である。
【0056】
特徴および/または方法に固有の言語でパスワード明示セレクタの実施形態を説明してきたが、添付の請求の範囲は、前述した特定の特徴または方法に必ずしも限定されない。むしろ、特定の特徴および方法は、パスワード明示セレクタの実施例として開示されている。
いくつかの態様を記載しておく。
〔態様1〕
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示するステップであって、前記パスワード入力ボックスは、パスワードを明示することをユーザが選択するためのパスワード明示セレクタを含み、前記パスワード明示セレクタは、前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠される、ステップと、
前記パスワード入力ボックスにおいてパスワード文字を受領するステップであって、前記パスワード文字が前記パスワード入力ボックスに表示されるときに難読化される、ステップと、
セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタを表示するステップと、
を備える方法。
〔態様2〕
前記セレクタ表示条件は、前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき、前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは、前記パラメータが少なくともある最小数であれば前記パスワード明示セレクタを表示する、態様1に記載の方法。
〔態様3〕
前記セレクタ表示条件は、前記パスワード入力ボックスが受領するよう実装されている前記パスワード文字の最大数を示すパラメータに基づき、前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは、前記パラメータが少なくともある最小数であれば、前記パスワード文字のうちの少なくとも1つが受領されるときに前記パスワード明示セレクタを表示する、態様1に記載の方法。
〔態様4〕
前記セレクタ表示条件は、受領されている前記パスワード文字の数に基づき、前記パスワード明示セレクタを表示する前記ステップは、前記パスワード文字のうち少なくともある最小数が受領される場合に前記パスワード明示セレクタを表示する、態様1に記載の方法。
〔態様5〕
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を受領するステップと、
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領されている限り前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと、
を更に備える、態様1に記載の方法。
〔態様6〕
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を受領するステップと、
あるタイミング遅延後に前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップであって、前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領されている限りパスワードが明示されるステップと、
を更に備える、態様1に記載の方法。
〔態様7〕
パスワードが前記タイミング遅延後に明示されることを示すメッセージを表示するステップを更に備える、態様6に記載の方法。
〔態様8〕
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を受領するステップと、
前記パスワード明示セレクタの前記ユーザ選択が受領された後にある時間にわたって前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと、
を更に備える、態様1に記載の方法。
〔態様9〕
前記パスワード明示セレクタのユーザ選択を受領するステップと、
前記パスワード明示セレクタの第1のユーザ選択に基づいて前記パスワード入力ボックスにおいてパスワードを明示するステップと、
前記パスワード明示セレクタの第2のユーザ選択を受領するステップと、
前記パスワード明示セレクタの前記第2のユーザ選択に基づいて前記パスワード入力ボックスにおいて前記パスワード文字を難読化するステップと、
を更に備える、態様1に記載の方法。
〔態様10〕
パスワードのパスワード文字の入力用に構成されたパスワード入力ボックスを表示するように構成される表示デバイスと、
テキストボックス制御モジュールを実施するための少なくともメモリおよびプロセッサとを備えるコンピューティングデバイスであって、前記テキストボックス制御モジュールは、
前記パスワード入力ボックスに入力されたパスワードを明示することをユーザが選択するように構成されるパスワード明示セレクタを含む前記パスワード入力ボックスをインスタンス化するように構成され、前記パスワード明示セレクタは、前記パスワード入力ボックスが表示されるときに最初は視野から隠され、
前記テキストボックス制御モジュールはさらに、セレクタ表示条件にしたがって前記パスワード明示セレクタの表示を開始するように構成される、
コンピューティングデバイス。