【実施例】
【0021】
図1を参照し、窒化物半導体装置100について説明する。窒化物半導体装置100は、共通の窒化物半導体層12内に、複数のトランジスタ構造が設けられている。具体的には、窒化物半導体装置100は、第1トランジスタ構造50a,第2トランジスタ構造50b及び第3トランジスタ構造50cを備えている。各トランジスタ構造50a,50b及び50cは、横型のトランジスタ構造である。なお、以下の説明では、トランジスタ構造50a,50b及び50cに共通する構造について、参照番号のアルファベットを省略して説明することがある。
【0022】
シリコン基板2の表面に、バッファ層4を介して窒化物半導体層12が設けられている。シリコン基板2には、p型不純物が導入されている。シリコン基板2の厚みは、400〜600μmに調整されている。シリコン基板2は、導電性基板の一例である。また、バッファ層4の材料は窒化アルミニウム(AlN)である。窒化物半導体層12は、第1窒化物半導体層6と第2窒化物半導体層8と第3窒化物半導体層10を備えている。第1窒化物半導体層6の表面に第2窒化物半導体層8が設けられており、第2窒化物半導体層8の表面に第3窒化物半導体層10が設けられている。第3窒化物半導体層10は、第2窒化物半導体層8の表面の一部に設けられている。第1窒化物半導体層6の材料は窒化ガリウム(GaN)であり、第2窒化物半導体層8の材料は、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)であり、第3窒化物半導体層10の材料は窒化ガリウムである。第1窒化物半導体層6と第2窒化物半導体層8はヘテロ接合している。窒化物半導体層6,8はノンドープであり、第3窒化物半導体層10はp型不純物としてマグネシウム(Mg)を含んでいる。第3窒化物半導体層10の不純物濃度は7×10
18〜2×10
19cm
−3に調整されている。なお、バッファ層4の材料として、窒化アルミニウムに代えて、窒化アルミニウムガリウムを用いることもできる。
【0023】
窒化物半導体層12内に、素子分離構造24が設けられている。素子分離構造24は、第2窒化物半導体層8の表面から第1窒化物半導体層6内にまで至っている。すなわち、素子分離構造24は、第1窒化物半導体層6と第2窒化物半導体層8のヘテロ接合面を分断している。素子分離構造24により、各トランジスタ構造50a,50b及び50cが電気的に分断されている。すなわち、各トランジスタ構造50a,50b及び50cの範囲は、隣り合う素子分離構造24により画定されている。なお、素子分離構造24は、窒化物半導体層12内に窒素(N)イオンを導入することにより形成されている。
【0024】
窒化物半導体層12の表面に、ソース電極14,ドレイン電極22及びゲート電極18が設けられている。ソース電極14及びドレイン電極22は、第2窒化物半導体層8の表面に離反して設けられている。ゲート電極18は、第3窒化物半導体層10の表面に設けられている。ゲート電極18と第3窒化物半導体層10は、トランジスタ構造50のゲート部20を構成している。ゲート部20は、ソース電極14とドレイン電極22の間に設けられている。ゲート電極18の材料は、ニッケル(Ni)である。ソース電極14とドレイン電極22は、チタンとアルミニウムの積層電極である。ソース電極14とドレイン電極22は、パッシベーション膜16によって、ゲート部20から絶縁されている。パッシベーション膜16として、窒化ケイ素(SiN),酸化ケイ素(SiO
2)等が用いられている。
【0025】
シリコン基板2には、複数のトレンチ28が形成されている。トレンチ28は、シリコン基板2の表面(窒化物半導体層12側)から裏面まで至っている。トレンチ28内には、ポリイミド26が充填されている。トレンチ28によって、シリコン基板2が第1電位制御領域2a,第2電位制御領域2b及び第3電位制御領域2cに分割されている。各電位制御領域2a,2b及び2cは、互いに絶縁されており、独立して電位制御が可能である。トレンチ28は、シリコン基板2内に設けられた分離領域に相当する。第1電位制御領域2aとソース電極14a,第2電位制御領域2bとソース電極14b,第3電位制御領域2cとソース電極14cは、配線(図示省略)により接続されている。なお、窒化物半導体層12を平面視(窒化物半導体層12の表面に直交する方向から観察)すると、トレンチ28が、素子分離構造24と重複している。
【0026】
第1トランジスタ構造50a,第2トランジスタ構造50b及び第3トランジスタ構造50cの各々が、第1電位制御領域2a,第2電位制御領域2b及び第3電位制御領域2cの各々に対応して窒化物半導体層12内に配置されている。より具体的には、窒化物半導体層12を平面視したときに、第1トランジスタ構造50aと第1電位制御領域2aが重複し、第2トランジスタ構造50bと第2電位制御領域2bが重複し、第3トランジスタ構造50cと第3電位制御領域2cが重複している。なお、詳細は後述するが、トレンチ28は、シリコン基板2の一部を、裏面から表面(窒化物半導体層12側)に向かってエッチングして形成する。このときに、トレンチ28の底部が、バッファ層4内に達していてもよい。
【0027】
トランジスタ構造50について説明する。トランジスタ構造50は、ノーマリーオフタイプのHFET(Heterostructure Field Effect Transistor)であり、ヘテロ接合面の近傍に形成される2次元電子ガス層をチャネルとして利用する。具体的には、ドレイン電極22に正電圧が印加され、ソース電極14に接地電圧が印加され、ゲート部20に正電圧(オン電圧)が印加されると、ソース電極14から注入された電子が、2次元電子ガス層を通過して、ドレイン電極22に向けて走行する。ゲート部20にオン電圧が印加されてないときは、第3窒化物半導体層10からヘテロ接合面に向けて空乏層が伸びている。空乏層により、2次元電子ガス層の電子が枯渇し、ソース電極14からドレイン電極22に向かう電子の走行が停止する。すなわち、ゲート部20にオン電圧が印加されていないときはトランジスタ構造50はオフ状態を維持し、ゲート部20にオン電圧が印加されるとオン状態に切り替わる。トランジスタ構造50は、ノーマリオフタイプのトランジスタである。
【0028】
上記したように、窒化物半導体装置100では、電位制御領域2a,2b及び2cが、各々独立して電位制御が可能である。そのため、ソース電極14a,14b又は14cの電位が各々異なっていても、各トランジスタ構造50a,50b及び50cにおいて、ソース電極14と電位制御領域(シリコン基板)2の間の電位差を一定(電位差ゼロ)にすることができる。各トランジスタ構造50a,50b及び50cの動作が設計値からずれることを抑制することができる。
【0029】
ここで、
図9を参照し、窒化物半導体装置100を用いた半導体回路60について説明する。半導体回路60は、4個のトランジスタ70,72,74及び76を備えている。トランジスタ70,72,74及び76は、フルブリッジ回路を構成している。具体的には、トランジスタ70と72が直列に接続されており、トランジスタ74と76が直列に接続されており、トランジスタ70と74が並列に接続されている。トランジスタ70,72の間に、入出力配線63が接続されている。また、トランジスタ74,76の間に、入出力配線65が接続されている。
【0030】
トランジスタ70,74は、高電位配線62に接続されており、上アーム回路を構成している。トランジスタ72,76は、低電位配線64に接続されており、下アーム回路を構成している。各トランジスタ70,72,74及び76には、各々ゲート配線70g,72g,74g及び76gが接続されている。ゲート配線70g,72g,74g及び76gは、コントローラ66に接続されている。コントローラ66は、各ゲート配線70g,72g,74g及び76gに対して、異なる制御信号を出力することができる。すなわち、トランジスタ70,72,74及び76は、各々独立して駆動することができる。また、各トランジスタ70,72,74及び76には、各々帰還ダイオード70a,72a,74a及び76aが接続されている。
【0031】
図1に示すトランジスタ構造50a,50b及び50cは、トランジスタ70,72,74及び76の何れにも適用することができる。例えば、第1トランジスタ構造50aがトランジスタ70を構成し、第2トランジスタ構造50bがトランジスタ74を構成し、第3トランジスタ構造50cがトランジスタ72を構成することができる。なお、トランジスタ76に対応するトランジスタ構造を窒化物半導体層12内に設けてもよい。この場合、トランジスタ70及び74(トランジスタ構造50a,50b)のソース電位は変動する。しかしながら、窒化物半導体装置100の場合、ソース電極14aが接続する第1電位制御領域2a、ソース電極14bが接続する第2電位制御領域2bが、他の電位制御領域から電気的に独立している。そのため、トランジスタ構造50a,50bにおけるソース電極と電位制御領域(基板)の間の電位差を、他のトランジスタ構造におけるソース電極と電離制御領域の間の電位差と等しくすることができる。
【0032】
なお、半導体回路60において、トランジスタ72とトランジスタ76のソース電位は変動しない。そのため、トランジスタ72,76のソース電極は、共通の電位制御領域に接続されていてよい。例えば、
図1の第3トランジスタ構造50cが
図9のトランジスタ72を構成している場合、窒化物半導体層12内にトランジスタ76に対応するトランジスタ構造を設けるときに、そのトランジスタ構造の電位制御領域は、トランジスタ構造50cの電位制御領域2cと導通していてもよい。しかしながら、トランジスタ72,76のソース電極は、独立して電位制御可能な電位制御領域に接続されていてもよい。例えば、第1トランジスタ構造50aがトランジスタ72を構成し、第2トランジスタ構造50bがトランジスタ76を構成してもよい。この場合、トランジスタ72の電位制御領域2aとトランジスタ76の電位制御領域2bは非導通であり、独立して電位制御を行うことができる。
【0033】
あるいは、第1トランジスタ構造50aがトランジスタ70を構成し、第2トランジスタ構造50bがトランジスタ72を構成し、第3トランジスタ構造50cがトランジスタ76を構成していてもよい。この場合も、第1電位制御領域2aと第2電位制御領域2bが電気的に独立しているので、トランジスタ70とトランジスタ72において、ソース電極と電位制御領域の間の電位差を一定にすることができる。なお、この場合も、トランジスタ74に対応するトランジスタ構造を窒化物半導体層12内に設けてもよい。
【0034】
図2を参照し、第2実施例の窒化物半導体装置200について説明する。窒化物半導体装置200は、窒化物半導体装置100の変形例であり、窒化物半導体層12内にダイオード構造が設けられている点が、窒化物半導体装置100と異なる。窒化物半導体装置200について、窒化物半導体装置100と同じ構造については、同じ参照番号を付すことにより説明を省略する。
【0035】
窒化物半導体装置200は、第1トランジスタ構造50a,第2トランジスタ構造50b及びダイオード50dを備えている。ダイオード50dは、窒化物半導体層12とアノード電極32とカソード電極30を備えている。アノード電極32とカソード電極30は、窒化物半導体層12上に間隔を置いて配置されている。アノード電極32とカソード電極30は、パッシベーション膜16によって、互いに絶縁されている。窒化物半導体装置200においても、第1トランジスタ構造50a,第2トランジスタ構造50bは、トランジスタ70,72、74及び76の何れをも構成することができる(
図9を参照)。また、ダイオード50dは、ダイオード70a,72a,74a及び76aの何れをも構成することができる。なお、窒化物半導体層12内に、
図9に示すトランジスタ70,72,74及び76、ダイオード70a,72a,74a及び76aの全てが設けられていてもよい。
【0036】
図3を参照し、第3実施例の窒化物半導体装置300について説明する。窒化物半導体
300は、窒化物半導体装置100の変形例であり、ソース電極14とシリコン基板2(電位制御領域2a〜2c)の接続方法が窒化物半導体装置100と異なる。窒化物半導体装置300について、窒化物半導体装置100と同じ構造については、同じ参照番号を付すことにより説明を省略する。
【0037】
窒化物半導体装置300では、窒化物半導体層12の表面から導電性部材40に至る貫通孔42が設けられている。貫通孔42内には、導電性部材40が充填されている。導電性部材40の材料はアルミニウムである。導電性部材40は、スパッタ法等を用いて貫通孔42内に充填される。導電性部材40は、各ソース電極14と、各ソース電極に対応する電位制御領域2a,2b又は2cを接続している。すなわち、導電性部材40は、ソース電極14aと第1電位制御領域2a,ソース電極14bと第2電位制御領域2b,ソース電極14cと第3電位制御領域2cを短絡している。窒化物半導体装置300は、窒化物半導体層12内に配置される導電性部材40を用いることにより、ソース電極14と電位制御領域2a〜2cを接続する配線を省略することができる。なお、貫通孔42は、各トランジスタ構造50a,50b及び50cを分離するものではない。貫通孔42は、各トランジスタ構造50a,50b及び50cの内部において、窒化物半導体層12の表面から導電性部材40に至っている。
【0038】
図4を参照し、第4実施例の窒化物半導体装置400について説明する。窒化物半導体装置400は、窒化物半導体装置100の変形例であり、シリコン基板402の厚みが窒化物半導体装置100のシリコン基板2と異なる。具体的には、シリコン基板402の厚みは、50〜100μmに調整されている。シリコン基板402には、トレンチ428が設けられており、トレンチ428内にポリイミド426が充填されている。窒化物半導体装置400の他の構造は、窒化物半導体装置100と同一なので、同じ参照番号を付すことにより説明を省略する。
【0039】
図5から
図8を参照し、窒化物半導体装置400の製造方法を説明する。まず、
図5に示すように、シリコン基板402dの表面にAlNを材料とするバッファ層4を成長させる。バッファ層4は、およそ700℃で成長させる。その後、GaNを材料とする第1窒化物半導体層6を結晶成長させ、AlGaNを材料とする第2窒化物半導体層8を結晶成長させ、GaNを材料とする第3窒化物半導体層10aを結晶成長させる。窒化物半導体層形成工程が完了する。第3窒化物半導体層10aを結晶成長させるときは、原料ガスにCp
2Mg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を導入する。窒化物半導体層6,8及び10aは、およそ1000℃で結晶成長させる。なお、シリコン基板402dの厚みは、400〜600μmに調整されている。なお、シリコン基板402dの表面にAlGaNを材料とするバッファ層4を成長させてもよい。
【0040】
次に、
図6に示すように、シリコン基板402dの裏面を研磨し、厚みが50〜100μmに調整されたシリコン基板402を完成させる。
図6のシリコン基板402の厚みは、
図4に示すシリコン基板402の厚みと同一である。その後、
図7に示すように、シリコン基板402の一部をエッチングし、トレンチ428を形成する。トレンチ428は、
図4のトレンチ428に相当する。シリコン基板402dを研磨することにより、トレンチ428の深さを浅くすることができ、トレンチを形成する工程を簡略化することができる(
図1を比較参照)。トレンチ428を形成することにより、シリコン基板402が、電位制御領域402a,402b及び402cに分割される。
【0041】
次に、
図8に示すように、窒化物半導体層12の表面にソース電極14,ドレイン電極22及びゲート電極18等を形成してトランジスタ構造50を形成する。トランジスタ構造50は、
図7の第3窒化物半導体層10dの表面の一部にエッチングマスク(図示省略)を形成し、エッチングマスクが形成されていない部分の第3窒化物半導体層10dを、第2窒化物半導体層8が露出するまでエッチングする。それにより、
図8に示す第3窒化物半導体層10(10a〜10c)が完成する。その後、第2窒化物半導体層8と第3窒化物半導体層10a〜10cの表面の一部にエッチングマスク(図示省略)を形成し、エッチングマスクが形成されていない部分に窒素(N)イオンを注入する。素子分離構造24が完成する。その後、エッチングマスクを除去し、ゲート電極18,ソース電極14,ドレイン電極22及びパッシベーション膜16を既知の方法で形成することにより、トランジスタ形成工程が完了する。
【0042】
次に、トレンチ428内にポリイミド426を充填する。以上により、電位制御領域分割工程が完了し、
図4に示す窒化物半導体装置400が完成する。なお、上記説明では、電位制御領域分割工程の途中でトランジスタ形成工程を実施する例を説明したが、トランジスタ構造形成工程が完了した後に電位制御領域分割工程を実施してもよい。トレンチ428内にポリイミド426を充填する場合、電極を形成する際の熱でポリイミドが劣化することを防止するために、少なくともトレンチ428内にポリイミド426を充填する工程は、トランジスタ構造形成工程が完了した後に行う。なお、トレンチ428内にポリイミド426を充填しなくてもよい。この場合、トレンチ428を形成したときに電位制御領域分割工程が完了する。トレンチ428内にポリイミド426を充填しない場合、電位制御領域分割工程とトランジスタ形成工程はどちらが先であってもよい。また、トレンチ428を形成するときに、トレンチ428の底部がバッファ層4内に達していてもよい。
【0043】
なお、シリコン基板402dの厚みは、窒化物半導体装置100のシリコン基板2の厚み(
図1を参照)と同一である。そのため、窒化物半導体装置100は、
図6の研磨を削除することにより、実質的に窒化物半導体装置400と同一の工程で製造することができる。また、窒化物半導体装置200は、
図8の第3窒化物半導体層10dをエッチングする工程において、第1ダイオード50dが設けられる範囲の第3窒化物半導体層10dを除去することにより、実質的に窒化物半導体装置100と同一の工程で製造することができる。窒化物半導体装置300は、トランジスタ構造形成工程において、窒化物半導体層12の表面からシリコン基板2に至る貫通孔42を形成する工程を追加することにより、実質的に窒化物半導体装置100と同一の工程で製造することができる。
【0044】
上記実施例では、窒化物半導体層内に3個のトランジスタ構造が設けられた窒化物半導体装置(窒化物半導体装置100,300,400)、及び、窒化物半導体層内に2個のトランジスタトランジスタ構造と1個のダイオード構造が設けられた窒化物半導体装置を示した。しかしながら、窒化物半導体層内に設けれられるトランジスタの数は、上記実施例に限定されるものではない。本明細書で開示する技術は、共通の窒化物半導体層内に2個以上のトランジスタ構造を備える窒化物半導体装置のいずれにも適用することができる。
【0045】
また、上記実施例では、ソース電極(低電位側電極)と電位制御領域が接続されている(すなわち、短絡している)例について説明した。しかしながら、本明細書で開示する技術は、例えば、ソース電極と電位制御領域の間に電位差が存在する形態に適用することもできる。重要なことは、基板が複数の電位制御領域に分割されており、各々の電位制御領域の電位を、他の電位制御領域から独立して制御することである。
【0046】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。